(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024131133
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】電動工具
(51)【国際特許分類】
B25F 5/00 20060101AFI20240920BHJP
【FI】
B25F5/00 Z
B25F5/00 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023041222
(22)【出願日】2023-03-15
(71)【出願人】
【識別番号】322003732
【氏名又は名称】パナソニック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】間瀬 圭祐
【テーマコード(参考)】
3C064
【Fターム(参考)】
3C064AA01
3C064AA02
3C064AA03
3C064AA05
3C064AA06
3C064AA08
3C064AB02
3C064AC02
3C064BA12
3C064BA22
3C064BB89
3C064CA03
3C064CA06
3C064CA28
3C064CA53
3C064CB17
3C064CB62
3C064CB73
3C064CB74
3C064CB95
3C064EA05
(57)【要約】
【課題】作業性を向上させることができる電動工具を提供すること。
【解決手段】電動工具100は、モータ1と、出力軸2と、ハウジング3と、アンテナ4と、通信部5と、を備える。出力軸2は、モータ1の回転力を先端工具に伝達する。ハウジング3は、出力軸2の少なくとも一部及びモータ1を収容する本体部31を有する。アンテナ4は、ハウジング3の外部に設けられている。通信部5は、アンテナ4を介して無線通信する。ハウジング3は、本体部31から突出する突出部32を更に有する。アンテナ4は、アンテナ4の先端41が、出力軸2の軸方向D1と突出部32の突出方向D2との両方に平行な基準平面に対して一方側又は他方側に位置するように移動可能に構成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータと、
前記モータの回転力を先端工具に伝達する出力軸と、
前記出力軸の少なくとも一部及び前記モータを収容する本体部を有するハウジングと、
前記ハウジングの外部に設けられているアンテナと、
前記アンテナを介して無線通信する通信部と、を備え、
前記ハウジングは、前記本体部から突出する突出部を更に有し、
前記アンテナは、前記アンテナの先端が、前記出力軸の軸方向と前記突出部の突出方向との両方に平行な基準平面に対して一方側又は他方側に位置するように移動可能に構成されている、
ことを特徴とする電動工具。
【請求項2】
モータと、
前記モータの回転力を先端工具に伝達する出力軸と、
前記出力軸の少なくとも一部及び前記モータを収容する本体部を有するハウジングと、
前記ハウジングの外部に設けられているアンテナと、
前記アンテナを介して無線通信する通信部と、を備え、
前記アンテナは、第1軸及び前記第1軸とは異なる第2軸の各々を中心として回転可能に構成されている、
ことを特徴とする電動工具。
【請求項3】
前記ハウジングは、
前記本体部から突出する突出部と、
前記突出部の前記本体部とは反対側に繋がっており、前記モータに電流を供給する電池パックが取り付けられる電池装着部と、を更に有し、
前記アンテナは、前記電池装着部に設けられている、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電動工具。
【請求項4】
前記電池装着部は、前記電池装着部の外部に設けられている凹部を有し、
前記アンテナの少なくとも一部は、前記アンテナが屈曲されている状態において、前記凹部に収容される、
ことを特徴とする請求項3に記載の電動工具。
【請求項5】
前記電池装着部は、前記アンテナの少なくとも一部を前記電池装着部の内部に収容する収容部を有する、
ことを特徴とする請求項3に記載の電動工具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、電動工具に関する。より詳細には、本開示は、作業対象に締付部品を締め付ける電動工具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、モータと、伝達機構と、アンテナと、無線通信部と、ハウジングと、を備える電動工具が開示されている。伝達機構は、モータの出力を工具に伝達する。無線通信部は、アンテナを用いた無線通信によって、作業情報の送信及び受信のうちの少なくとも一方を行う。ハウジングは、モータ及び伝達機構を収容する第一本体部と、電池パックを取付可能である電池パック取付部を有する第二本体部と、第一本体部と第二本体部とを連結するグリップ部と、を含む。アンテナは、グリップ部及び第二本体部のうちの少なくとも一方に配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の電動工具のように、アンテナがハウジングの内部に配置されている場合、通信部(無線通信部)の通信相手である外部装置が遠隔にある、又は、通信部と外部装置との間に遮蔽物がある等によって、通信部が無線通信を正常に行えない可能性がある。そのため、アンテナをハウジングの外部に配置することが考えられる。しかし、アンテナがハウジングの外面に配置された場合、電動工具を使用して締付作業を行う際に、アンテナが締付作業の妨げになってしまう可能性がある。すなわち、アンテナがハウジングの外面に配置された場合、電動工具を使用して締付作業を行う際の作業性が高くなかった。
【0005】
本開示の目的とするところは、作業性を向上させることができる電動工具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る電動工具は、モータと、出力軸と、ハウジングと、アンテナと、通信部と、を備える。前記出力軸は、前記モータの回転力を先端工具に伝達する。前記ハウジングは、前記出力軸の少なくとも一部及び前記モータを収容する本体部を有する。前記アンテナは、前記ハウジングの外部に設けられている。前記通信部は、前記アンテナを介して無線通信する。前記ハウジングは、前記本体部から突出する突出部を更に有する。前記アンテナは、前記アンテナの先端が、前記出力軸の軸方向と前記突出部の突出方向との両方に平行な基準平面に対して一方側又は他方側に位置するように移動可能に構成されている。
【0007】
本開示の一態様に係る電動工具は、モータと、出力軸と、ハウジングと、アンテナと、通信部と、を備える。前記出力軸は、前記モータの回転力を先端工具に伝達する。前記ハウジングは、前記出力軸の少なくとも一部及び前記モータを収容する本体部を有する。前記アンテナは、前記ハウジングの外部に設けられている。前記通信部は、前記アンテナを介して無線通信する。前記アンテナは、第1軸及び前記第1軸とは異なる第2軸の各々を中心として回転可能に構成されている。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、作業性を向上させることができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、本実施形態に係る電動工具における、アンテナの先端が左側に位置するようにアンテナを移動させた場合の外観斜視図である。
【
図2】
図2Aは、同上の電動工具の模式的な構成を示す構成図である。
図2Bは、同上の電動工具の背面図である。
【
図3】
図3は、同上の電動工具の要部における、アンテナの先端が右側に位置するようにアンテナを移動させた場合の外観斜視図である。
【
図4】
図4Aは、同上の電動工具の要部における、アンテナが凹部の左側に収容される場合の外観斜視図である。
図4Bは、同上の電動工具の要部における、アンテナが凹部の右側に収容される場合の外観斜視図である。
【
図5】
図5は、同上の変形例に係る電動工具における、アンテナの先端が左側に位置するようにアンテナを移動させた場合の外観斜視図である。
【
図6】
図6は、同上の変形例に係る電動工具の要部における、アンテナの先端が左側に位置するようにアンテナを移動させた場合の外観斜視図である。
【
図7】
図7Aは、同上の変形例に係る電動工具の要部における、アンテナの第3部分が第2部分に収容される場合の外観斜視図である。
図7Bは、同上の変形例に係る電動工具の要部における、アンテナが電池装着部の内部に収容される場合の外観斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施形態に係る電動工具について、図面を用いて説明する。ただし、下記の実施形態は、本開示の様々な実施形態の1つに過ぎない。下記の実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、下記の実施形態において説明する各図は、模式的な図であり、図中の各構成要素の大きさ及び厚さそれぞれの比が必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
【0011】
(本実施形態)
(1)概要
以下、本実施形態に係る電動工具100の概要について、
図1~
図2Bを参照して説明する。
【0012】
本実施形態に係る電動工具100は、
図1に示すように、モータ1と、出力軸2と、ハウジング3と、アンテナ4と、通信部5と、を備える。一例として、電動工具100は、電池パックA2(
図2A参照)等の動力原からの動力(電力等)によって動作するインパクトドライバである。なお、本実施形態では、作業者が締付対象(電化製品、家具等)に締付部品(ネジ、ボルト、ナット等)を締め付ける締付作業に電動工具100を用いる場合を想定する。また、電動工具100は、作業者が締付対象から締付部品を緩める取り外し作業に用いられてもよい。
【0013】
出力軸2は、モータ1の回転力を先端工具A1(
図2A参照)に伝達する。ハウジング3は、出力軸2の少なくとも一部及びモータ1を収容する本体部31を有する。アンテナ4は、ハウジング3の外部に設けられている。通信部5は、アンテナ4を介して無線通信する。
【0014】
ハウジング3は、
図1に示すように、本体部31から突出する突出部32を更に有する。作業者は、突出部32を掴んで締付作業を行うことができる。
【0015】
アンテナ4は、
図1及び
図2Bに示すように、アンテナ4の先端41が、出力軸2の軸方向D1と突出部32の突出方向D2との両方に平行な基準平面Y1(
図2B参照)に対して一方側又は他方側に位置するように移動可能に構成されている。
【0016】
従来の電動工具では、アンテナがハウジングの外面に配置された場合、電動工具を使用して締付作業を行う際に、作業者の利き手、又は締付対象に締付部品を締め付ける位置等によって、アンテナが締付作業の妨げになってしまう可能性がある。しかし、本実施形態の電動工具100は、作業者の利き手、又は締付対象に締付部品を締め付ける位置等に応じて、アンテナ4の先端41が、出力軸2の軸方向D1と突出部32の突出方向D2との両方に平行な基準平面Y1に対して一方側又は他方側に位置するように移動させて、締付作業を行うことができる。この結果、本実施形態の電動工具100は、アンテナ4が締付作業の妨げになってしまうことを抑制することができる。すなわち、本実施形態の電動工具100は、締付作業の作業性を向上させることができるという利点がある。
【0017】
(2)詳細な構成
(2-1)全体の構成
以下に、本実施形態の電動工具100の詳細な構成について、
図1~
図4Bを参照して説明する。
【0018】
電動工具100は、
図1及び
図2Aに示すように、モータ1と、出力軸2と、ハウジング3と、アンテナ4と、通信部5と、インパクト機構6と、制御部7と、操作部8と、減速機構91と、を備える。
【0019】
以下の説明では、
図1に示すように、モータ1と出力軸2とが並んでいる方向を前後方向と規定し、モータ1から見て出力軸2側を前と規定し、出力軸2から見てモータ1側を後と規定する。また、以下の説明では、
図2Aに示すように、本体部31と突出部32とが並んでいる方向を上下方向と規定し、突出部32から見て本体部31側を上と規定し、本体部31から見て突出部32側を下と規定する。また、前後方向及び上下方向と直交する方向を、左右方向と規定する。ただし、これらの規定は、電動工具100の使用方向を規定する趣旨ではない。
【0020】
(2-2)ハウジング
ハウジング3は、
図2Aに示すように、モータ1と、出力軸2の少なくとも一部と、通信部5と、インパクト機構6と、制御部7と、を収容する。
【0021】
ハウジング3は、本体部31と、突出部32と、電池装着部33と、を有する。
【0022】
(本体部)
本体部31は、
図2Aに示すように、モータ1と、出力軸2の少なくとも一部と、インパクト機構6と、を収容する。
【0023】
本実施形態の本体部31の形状は、
図1に示すように、円筒体である。本体部31の前後方向において形成されている開口は、覆われている。すなわち、本体部31の形状は、有底筒体である。本体部31の前面には、出力軸2が挿通される貫通孔が設けられている。
【0024】
(突出部)
突出部32は、本体部31から突出している。突出部32の突出方向D2は、下方である。すなわち、突出部32は、
図2Aに示すように、本体部31から下方に突出している。言い換えれば、突出部32の下端は、電池装着部33に繋がっている。作業者は、突出部32を掴んで締付作業を行うことができる。
【0025】
突出部32は、
図2Aに示すように、通信部5と、制御部7と、を収容する。
【0026】
(電池装着部)
電池装着部33の形状は、略直方体状である。電池装着部33は、突出部32の本体部31とは反対側に繋がっており、電池パックA2が着脱可能に取り付けられる。本実施形態では、電池装着部33は、突出部32の下端に繋がっている。電動工具100は、電池パックA2を電源として動作する。すなわち、電池パックA2は、モータ1を駆動する電流を供給する電源である。電池パックA2は、電動工具100の構成要素ではない。ただし、電動工具100は、電池パックA2を備えていてもよい。電池パックA2は、複数の二次電池(例えば、リチウムイオン電池)を直列接続して構成された組電池と、組電池を収容したケースと、を備えている。
【0027】
(2-3)モータ
モータ1は、回転動作を行う。より詳細には、モータ1は、電池パックA2(
図2A参照)から供給される電力によって駆動し、回転動作を行う。
【0028】
モータ1は、例えばブラシレスモータである。特に、本実施形態のモータ1は、同期電動機であり、より詳細には、永久磁石同期電動機(Permanent Magnet Synchronous Motor:PMSM)である。モータ1は、回転軸及び永久磁石を有する回転子と、3相(U相、V相、W相)分の電機子巻線を有する固定子と、を備える。
【0029】
モータ1のトルク及び回転速度は、制御部7による制御に応じて変化する。制御部7は、電源部B1から供給される電力によってモータ1に流れるモータ電流を制御することで、モータ1のトルク及び回転速度を制御する。
【0030】
(2-4)インパクト機構
インパクト機構6は、インパクト動作において、モータ1の動力に基づいて打撃力を発生させ、その打撃力は先端工具A1(
図2A参照)に作用する。インパクト機構6は、
図2Aに示すように、駆動軸61と、ハンマ62と、アンビル63と、弾性部材64と、を含んでいる。
【0031】
駆動軸61は、減速機構91を介して、モータ1の回転軸と機械的に接続している。減速機構91は、モータ1の回転軸の回転速度とトルクとを、ねじ回し動作に必要な回転速度とトルクとに変換する。モータ1の回転軸のトルクは、減速機構91を介して、駆動軸61に伝達される。その結果、駆動軸61は、回転する。
【0032】
ハンマ62は、駆動軸61の軸方向に移動可能、かつ、駆動軸61の回転方向に回転可能に、駆動軸61の外周に嵌合する。駆動軸61の回転力がハンマ62に伝達されることによって、ハンマ62は、駆動軸61と一体となって、駆動軸61の回転方向に回転する。
【0033】
弾性部材64は、減速機構91とハンマ62との間に配置される。ハンマ62は、弾性部材64によって、駆動軸61の軸方向に沿って、アンビル63側に向かって力を加えられる。言い換えると、ハンマ62は、弾性部材64によって、駆動軸61の軸方向に沿って、アンビル側に向かって付勢される。本実施形態の弾性部材64は、例えば、円錐コイルばねである。
【0034】
アンビル63は、ハンマ62と回転方向において係合する係合部を有する。ハンマ62とアンビル63とが係合した状態において、ハンマ62の回転力は、アンビル63に伝達される。これにより、アンビル63が回転する。
【0035】
インパクト機構6は、アンビル63に加えられるハンマ62の回転力の大きさに関するインパクト条件が満たされると、インパクト動作を行う。インパクト動作は、ハンマ62からアンビル63に打撃力を加える動作である。本実施形態では、インパクト条件は、ハンマ62の回転力が所定値以上となることである。
【0036】
インパクト機構6では、ハンマ62がアンビル63に回転方向の打撃を繰り返し加える。この打撃によって生じたトルクにより、衝突が無い場合と比較して、締付部品を強力に締め付けることができる。
【0037】
(2-5)出力軸
出力軸2は、モータ1の回転力を先端工具A1に伝達する。ここでいう「モータ1の回転力」とは、具体的には、モータ1の回転軸の回転速度とトルクである。本実施形態では、出力軸2は、インパクト機構6を介して、モータ1の回転力を先端工具A1に伝達する。そのため、出力軸2は、ハンマ62がアンビル63に回転方向の打撃を繰り返し加えることによって生じたトルクも先端工具A1に伝達する。
【0038】
出力軸2の形状は、円柱状である。出力軸2の軸方向D1は、前後方向に沿っている。出力軸2は、本体部31の貫通孔から前方に突出している。言い換えれば、出力軸2の先端(前端)は、本体部31の貫通孔から露出している。出力軸2の先端には、保持部21が設けられている。本実施形態の出力軸2は、アンビル63と一体に形成されている。出力軸2は、アンビル63の回転力を保持部21へ伝達する。
【0039】
保持部21は、先端工具A1を保持する。より具体的には、保持部21は、先端工具A1が着脱可能に設けられている。また、保持部21に先端工具A1が一体に形成されていてもよい。本実施形態では、出力軸2及び先端工具A1は、アンビル63と共に回転する。
【0040】
先端工具A1は、例えば、ドライバビットである。先端工具A1は、締付部品と嵌合する。先端工具A1が締付部品と嵌合した状態で先端工具A1が回転することにより、締付部品を締め付けるといった締付作業が可能となる。本実施形態では、先端工具A1は、電動工具100の構成に含まれていない。ただし、先端工具A1は、電動工具100の構成に含まれていてもよい。
【0041】
(2-6)アンテナ
アンテナ4は、外部装置と無線通信を行うための電波を出力する。本開示でいう「無線通信」は、電波を媒介として用いた通信を意味し、Bluetooth(登録商標)、又はWi-Fi(登録商標)等を含む。
【0042】
アンテナ4は、
図1に示すように、ハウジング3の電池装着部33に設けられている。より詳細には、アンテナ4は、電池装着部33の上面の後部における左右方向の中央に設けられている。アンテナ4は、電池装着部33の上面において、突出部32の下端が繋がっている部分よりも後側に設けられている。アンテナ4がハウジング3の電池装着部33に設けられているため、アンテナ4とモータ1との間の物理的な距離を長くすることができる。この結果、モータ1で生じるノイズによる無線通信への影響を抑制することができるという利点がある。
【0043】
以下、本実施形態のアンテナ4の詳細な構成について、詳細に説明する。
【0044】
本実施形態のアンテナ4は、円柱棒状のアンテナである。本実施形態のアンテナ4は、
図1及び
図3に示すように、第1部分401と、第2部分402と、第1連結部421と、第2連結部422と、を有する。第1部分401及び第2部分402の各々の形状は、円柱状である。第1連結部421は、電池装着部33と第1部分401とを連結し、第2連結部422は、第1部分401と第2部分402とを連結する。
【0045】
第1連結部421は、第1部分401が電池装着部33に対して移動可能になるように、電池装着部33と第1部分401とを連結する。本実施形態の第1連結部421は、回転軸X1(
図1及び
図3参照)まわりに回転可能な回転機構、及び回転軸X2(
図1及び
図3参照)まわりに回転可能な回転関節の両方を含む。言い換えれば、本実施形態の第1連結部421は、回転軸X1を中心として回転可能な回転機構、及び回転軸X2を中心として回転可能な回転関節の両方を含む。すなわち、第1部分401は、電池装着部33に対して、回転軸X1を中心として回転可能、かつ、回転軸X2を中心として回転可能に連結される。具体的には、本実施形態の回転軸X1は、前後方向に沿っている。本実施形態の回転軸X2は、回転軸X1と交差(ここでは直交)する軸であり、上下方向及び左右方向との両方に平行な面に沿っている。例えば、
図1及び
図3に示すようにアンテナ4が移動している場合における回転軸X2は、上下方向に沿っている。
【0046】
第2連結部422は、第2部分402が第1部分401に対して移動可能になるように、第1部分401と第2部分402とを連結する。本実施形態の第2連結部422は、回転軸X3(
図1及び
図3参照)まわりに回転可能な回転関節である。言い換えれば、本実施形態の第2連結部422は、回転軸X3を中心として回転可能な回転関節である。すなわち、第2部分402は、第1部分401に対して、回転軸X3を中心として回転可能に連結される。本実施形態の回転軸X3は、回転軸X2と平行な軸であり、上下方向及び左右方向との両方に平行な面に沿っている。例えば、
図1及び
図3に示すようにアンテナ4が移動している場合における回転軸X3は、上下方向に沿っている。
【0047】
上記の構成により、本実施形態のアンテナ4は、アンテナ4の先端41が、出力軸2の軸方向D1と突出部32の突出方向D2との両方に平行な基準平面Y1に対して一方側又は他方側に位置するように移動可能に構成されている。より具体的には、アンテナ4は、アンテナ4の先端41が、
図1に示すように、出力軸2の軸方向D1と突出部32の突出方向D2との両方に平行な基準平面Y1に対して一方側(左側)に位置する、又は、
図3に示すように、基準平面Y1に対して他方側(右側)に位置するように移動可能に構成されている。言い換えれば、アンテナ4は、アンテナ4の先端41が、左右方向において突出部32の一方側(左側)又は他方側(右側)に位置するように移動可能に構成されている。以上より、本実施形態の電動工具100は、作業者の利き手、又は締付対象に締付部品を締め付ける位置等に応じて、アンテナ4の先端41を、出力軸2の軸方向D1と突出部32の突出方向D2との両方に平行な基準平面Y1に対して一方側又は他方側に位置させて、締付作業を行うことができる。この結果、本実施形態の電動工具100は、アンテナ4が締付作業の妨げになってしまうことを抑制することができる。すなわち、本実施形態の電動工具100は、締付作業の作業性を向上させることができるという利点がある。
【0048】
なお、本開示の基準平面Y1は、出力軸2の軸方向D1と突出部32の突出方向D2との両方に平行な仮想上の平面であり、すなわち、上下方向と前後方向との両方に平行である仮想上の平面である。基準平面Y1は、
図2Bに示すように、左右方向における電動工具100の中心を通る。言い換えれば、基準平面Y1は、電動工具100を左右方向に等しく二分割する平面である。すなわち、基準平面Y1は、電動工具100における左右方向の中心面である。ここでいう「左右方向」は、基準平面Y1に垂直な方向であり、出力軸2の軸方向D1と突出部32の突出方向D2に直交する方向である。
【0049】
また、上記の構成により、本実施形態のアンテナ4は、第1軸及び前記第1軸とは異なる第2軸まわりに回転可能に構成されている。言い換えれば、本実施形態のアンテナ4は、第1軸及び前記第1軸とは異なる第2軸の各々を中心として回転可能に構成されている。より詳細には、本実施形態のアンテナ4は、第1軸、及び第1軸と交差(ここでは、直交)する第2軸の各々を中心として回転可能に構成されている。ここでいう「第1軸」とは回転軸X1であり、「第2軸」は回転軸X2及び回転軸X3である。以上より、本実施形態の電動工具100は、アンテナ4の先端41を3次元的に移動することが可能になる。この結果、本実施形態の電動工具100は、アンテナ4が締付作業の妨げになってしまうことを抑制することができる。すなわち、本実施形態の電動工具100は、締付作業の作業性を向上させることができるという利点がある。
【0050】
ハウジング3の電池装着部33は、
図1及び
図3に示すように、電池装着部33の外部に設けられている凹部331を有する。より詳細には、凹部331は、電池装着部33の上面において、左端の後部と、後端と、右端の後部と、にわたって設けられている。すなわち、上側から見た場合の凹部331の形状は、略U字状である。本実施形態のアンテナ4は、電池装着部33の上面の後端に位置する凹部331における左右方向の中央に設けられている。
【0051】
本実施形態では、
図4A及び
図4Bに示すように、アンテナ4の少なくとも一部は、アンテナ4が屈曲されている状態において、凹部331に収容される。より詳細には、第1部分401及び第2部分402の軸方向が電池装着部33の上面に沿っており、第1部分401の軸方向と第2部分402の軸方向とが交差(ここでは直交)するようにアンテナ4が移動されている状態において、アンテナ4の少なくとも一部は、凹部331に収容される。具体的には、
図4Aに示すように、第1部分401及び第2部分402の軸方向が電池装着部33の上面に沿っており、第2部分402が突出部32の左側に位置し、第1部分401の軸方向と第2部分402の軸方向とが交差(ここでは直交)するようにアンテナ4が移動されている状態において、アンテナ4の少なくとも一部は、凹部331に収容される。同様に、
図4Bに示すように、第1部分401及び第2部分402の軸方向が電池装着部33の上面に沿っており、第2部分402が突出部32の右側に位置し、第1部分401の軸方向と第2部分402の軸方向とが交差(ここでは直交)するようにアンテナ4が移動されている状態において、アンテナ4の少なくとも一部は、凹部331に収容される。上記の構成によると、アンテナ4が凹部331に収容される場合、アンテナ4が締付作業の妨げになってしまうことをより抑制することができる。すなわち、本実施形態の電動工具100は、締付作業の作業性をより向上させることができるという利点がある。
【0052】
(2-7)通信部
通信部5は、アンテナ4を介して無線通信が可能な通信モジュールである。通信部5は、外部装置との直接的に無線通信を行ってもよいし、中継器等を介して間接的に無線通信を行ってもよい。
【0053】
通信部5は、アンテナ線を介してアンテナ4に接続されている。通信部5は、アンテナ4を介した無線通信によって、作業情報の送信及び受信のうちの少なくとも一方を行う。本開示でいう「作業情報」は、電動工具100を用いた作業に関する情報であって、例えば、電動工具100を用いて作業する際の作業内容等に関する情報である。本実施形態のように電動工具100がインパクトドライバである場合、作業情報は、例えば、締付トルク、ねじ締め本数、作業時間及び電池残量といった、締付作業の作業内容に関わる作業情報である。
【0054】
例えば、通信部5は、アンテナ4を介して、電動工具100を管理する外部装置に、作業情報を送信することができる。また、通信部5は、アンテナ4を介して、締付作業を電動工具100に指示する外部装置から、作業情報を受信することができる。
【0055】
(2-8)操作部
図2Aに示すように、操作部8は、突出部32から突出している。操作部8は、モータ1の回転軸の回転を制御するための操作を受け付ける。操作部8を引く操作により、モータ1のオンオフを切替可能である。また、操作部8を引く操作の引込み量で、モータ1の回転軸の回転速度を調整可能である。上記引込み量が大きいほど、モータ1の回転軸の回転速度が速くなる。
【0056】
(2-9)制御部
制御部7は、操作部8を引く操作の引込み量に応じて、モータ1の回転軸を回転又は停止させ、また、回転軸の回転速度を制御する。
【0057】
制御部7は、例えば、マイクロコントローラを含む。制御部7は、モータ1の回転軸の回転速度を変化させることにより、出力軸2及び先端工具A1の回転速度を変化させることができる。制御部7は、例えば、モータ1に供給する電力を変化させることで、モータ1の回転軸の回転速度を変化させる。
【0058】
(3)変形例
上述の実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上述の実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。上述の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0059】
(3-1)変形例
上述の実施形態の電動工具100では、電池装着部33は、電池装着部33の外部に設けられている凹部331を有し、アンテナ4の少なくとも一部は、アンテナ4が屈曲されている状態において、凹部331に収容されるが、アンテナ4aの少なくとも一部は、電池装着部33aの内部に収容されていてもよい。
【0060】
以下、上述の実施形態1の変形例である電動工具100aの詳細な構成について、
図5~
図7Bを説明する。
【0061】
電動工具100aは、
図5に示すように、モータ1と、出力軸2と、ハウジング3と、アンテナ4aと、通信部5と、インパクト機構6と、制御部7と、操作部8と、を備える。なお、
図5では、インパクト機構6、制御部7、及び操作部8は省略している。
【0062】
(アンテナ)
アンテナ4aは、外部装置と無線通信を行うための電波を出力する。本開示でいう「無線通信」は、電波を媒介として用いた通信を意味し、Bluetooth(登録商標)、又はWi-Fi(登録商標)等を含む。
【0063】
アンテナ4aは、
図5に示すように、ハウジング3の電池装着部33aに設けられている。より詳細には、アンテナ4aは、電池装着部33の上面の後部における右側に設けられている。アンテナ4aは、電池装着部33aの上面において、突出部32の下端が繋がっている部分よりも後側に設けられている。アンテナ4aがハウジング3の電池装着部33aに設けられているため、アンテナ4aとモータ1との間の物理的な距離を長くすることができる。この結果、モータ1で生じるノイズによる無線通信への影響を抑制することができるという利点がある。
【0064】
以下、変形例のアンテナ4aの構成について、詳細に説明する。
【0065】
変形例のアンテナ4aは、円柱棒状のアンテナである。変形例のアンテナ4aは、第1部分401aと、第2部分402aと、第3部分403aと、第1連結部421aと、第2連結部422aと、を有する。第1部分401a、及び第3部分403aの各々の形状は、円柱状である。第2部分402aの内部は、空洞に形成されている。すなわち、第2部分402aの形状は、円筒状である。第1連結部421aは、電池装着部33aと第1部分401aとを連結し、第2連結部422aは、第1部分401aと第2部分402aとを連結する。
【0066】
第1連結部421aは、第1部分401aが電池装着部33aに対して移動可能になるように、電池装着部33aと第1部分401aとを連結する。変形例の第1連結部421aは、回転軸X1a(
図5及び
図6参照)まわりに回転可能な回転機構である。言い換えれば、変形例の第1連結部421aは、回転軸X1aを中心として回転可能な回転関節である。すなわち、第1部分401aは、電池装着部33aに対して、回転軸X1aを中心として回転可能に構成される。具体的には、変形例の回転軸X1aは、前後方向に沿っている。
【0067】
第2連結部422aは、第2部分402aが第1部分401aに対して移動可能になるように、第1部分401aと第2部分402aとを連結する。変形例の第2連結部422aは、回転軸X2a(
図5及び
図6参照)まわりに回転可能な回転関節である。言い換えれば、変形例の第2連結部422aは、回転軸X2aを中心として回転可能な回転関節である。すなわち、第2部分402aは、第1部分401aに対して、回転軸X2aを中心として回転可能に連結される。変形例の回転軸X2aは、回転軸X1aと交差(ここでは直交)する軸であり、上下方向及び左右方向との両方に平行な面に沿っている。具体的には、
図5及び
図6に示すようにアンテナ4aが移動している場合における回転軸X2aは、上下方向に沿っている。
【0068】
上記の構成により、変形例のアンテナ4aは、アンテナ4aの先端41aが、出力軸2の軸方向D1と突出部32の突出方向D2との両方に平行な基準平面Y1に対して一方側又は他方側に位置するように移動可能に構成されている。より具体的には、アンテナ4aは、アンテナ4aの先端41aが、
図5に示すように、出力軸2の軸方向D1と突出部32の突出方向D2との両方に平行な基準平面Y1に対して一方側(左側)に位置する、又は、
図6に示すように、基準平面Y1に対して他方側(右側)に位置するように移動可能に構成されている。言い換えれば、アンテナ4aは、アンテナ4aの先端41aが、左右方向において突出部32の一方側(左側)又は他方側(右側)に位置するように移動可能に構成されている。以上より、変形例の電動工具100aは、作業者の利き手、又は締付対象に締付部品を締め付ける位置等に応じて、アンテナ4aの先端41aを、出力軸2の軸方向D1と突出部32の突出方向D2との両方に平行な基準平面Y1に対して一方側又は他方側に位置させて、締付作業を行うことができる。この結果、変形例の電動工具100aは、アンテナ4aが締付作業の妨げになってしまうことを抑制することができる。すなわち、変形例の電動工具100aは、締付作業の作業性を向上させることができるという利点がある。
【0069】
また、上記の構成により、本実施形態のアンテナ4aは、第1軸、及び第1軸とは異なる第2軸まわりに回転可能に構成されている。言い換えれば、本実施形態のアンテナ4aは、第1軸、及び第1軸とは異なる第2軸の各々を中心として回転可能に構成されている。より詳細には、本実施形態のアンテナ4aは、第1軸、及び第1軸と交差(ここでは、直交)する第2軸の各々を中心として回転可能に構成されている。ここでいう「第1軸」とは回転軸X1aであり、「第2軸」は回転軸X2aである。以上より、本実施形態の電動工具100aは、アンテナ4aの先端41aを3次元的に移動させることが可能になる。この結果、本実施形態の電動工具100aは、アンテナ4aが締付作業の妨げになってしまうことを抑制することができる。すなわち、本実施形態の電動工具100aは、締付作業の作業性を向上させることができるという利点がある。
【0070】
第2部分402aの内部は、上述のように、空洞に形成されており、第2部分402aの内径は、第3部分403aの外径よりも大きく形成されている。この結果、第3部分403aを第2部分402a側に押し込むことによって、
図7Aに示すように、第2部分402aは、第3部分403aを内部に収容可能に構成されている。
【0071】
ハウジング3の電池装着部33aは、
図7A及び
図7Bに示すように、アンテナ4aの少なくとも一部を電池装着部33の内部に収容する収容部332を有する。より詳細には、収容部332は、第2部分402aが第3部分403aを内部に収容している状態のアンテナ4aの少なくとも一部を電池装着部33の内部に収容する。
図7Bに示すように、収容部332は、アンテナ4aにおける先端41a以外の部分を電池装着部33の内部に収容する。収容部332は、例えば、アンテナ4aが使用されない場合に、アンテナ4aの少なくとも一部を電池装着部33の内部に収容する。ここでいう「アンテナ4aが使用されない場合」とは、例えば、作業者が電動工具100aを使用しない場合、又は、通信部5が無線通信を行わない場合である。電池装着部33aが収容部332を有することによって、アンテナ4aが使用されない場合に、アンテナ4aが破損することを抑制することができるという利点がある。
【0072】
収容部332は、
図7Aに示すように、長尺の孔部である。収容部332の長手方向の寸法は、第2部分402aが第3部分403aを内部に収容している状態のアンテナ4aの軸方向の寸法よりも大きい。すなわち、収容部332の長手方向の寸法は、アンテナ4aにおける第1部分401aの軸方向の寸法と第2部分402aの軸方向の寸法との加算した寸法よりも大きい。収容部332の長手方向は、前後方向に沿っている。
【0073】
(3-2)その他の変形例
以下、上述の実施形態のその他の変形例を列挙する。以下の変形例は、適宜組み合わせて実現されてもよい。
【0074】
上述の実施形態のアンテナ4は、2つの連結部を有する。しかし、アンテナ4は、3つ以上の連結部を有していてもよい。すなわち、アンテナ4は、2つ以上の連結部を有していればよい。
【0075】
上述の実施形態では、アンテナ4は、電池装着部33の上面の後部における左右方向の中央に設けられている。また、上述の変形例では、アンテナ4aは、電池装着部33の上面の後部における右側に設けられている。しかし、アンテナ4、4aは、電池装着部33の上面の後部における左側に設けられていてもよい。
【0076】
また、アンテナ4は、電池装着部33の上面において、突出部32の下端が繋がっている部分よりも後側に設けられているが、突出部32の下端が繋がっている部分よりも前側に設けられていてもよい。
【0077】
上述の実施形態の電動工具100は、作業者が締付対象に締付部品を締め付ける締付作業、又は、業者が締付対象から締付部品を緩める取り外し作業に用いるインパクトドライバである。しかし、電動工具100の種類は、インパクトレンチ、ドリルドライバ、ハンマードリル、バンドソー、パワーカッター、サンダー及びディスクグラインダ等であってもよい。すなわち、上述の実施形態の電動工具100は、インパクト機構6を備えるが、備えていなくてもよい。上記の場合、出力軸2が、減速機構91を介して、モータ1の回転軸と機械的に接続する。
【0078】
(まとめ)
実施形態に係る第1の態様の電動工具(100、100a)は、モータ(1)と、出力軸(2)と、ハウジング(3)と、アンテナ(4、4a)と、通信部(5)と、を備える。出力軸(2)は、モータ(1)の回転力を先端工具(A1)に伝達する。ハウジング(3)は、出力軸(2)の少なくとも一部及びモータ(1)を収容する本体部(31)を有する。アンテナ(4、4a)は、ハウジング(3)の外部に設けられている。通信部(5)は、アンテナ(4、4a)を介して無線通信する。ハウジング(3)は、本体部(31)から突出する突出部(32)を更に有する。アンテナ(4、4a)は、アンテナ(4、4a)の先端(41、41a)が、出力軸(2)の軸方向(D1)と突出部(32)の突出方向(D2)との両方に平行な基準平面(Y1)に対して一方側又は他方側に位置するように移動可能に構成されている。
【0079】
この態様によれば、作業性を向上させることができる、という利点がある。
【0080】
実施形態に係る第2の態様の電動工具(100、100a)は、モータ(1)と、出力軸(2)と、ハウジング(3)と、アンテナ(4、4a)と、通信部(5)と、を備える。出力軸(2)は、モータ(1)の回転力を先端工具(A1)に伝達する。ハウジング(3)は、出力軸(2)の少なくとも一部及びモータ(1)を収容する本体部(31)を有する。アンテナ(4、4a)は、ハウジング(3)の外部に設けられている。通信部(5)は、アンテナ(4、4a)を介して無線通信する。アンテナ(4、4a)は、第1軸及び第1軸とは異なる第2軸の各々を中心として回転可能に構成されている。
【0081】
この態様によれば、作業性を向上させることができる、という利点がある。
【0082】
実施形態に係る第3の態様の電動工具(100、100a)では、第1又は第2の態様において、ハウジング(3)は、突出部(32)と、電池装着部(33、33a)と、を更に有する。突出部(32)は、本体部(31)から突出する。電池装着部(33、33a)は、突出部(32)の本体部(31)とは反対側に繋がっており、モータ(1)に電流を供給する電池パックが取り付けられる。アンテナ(4、4a)は、電池装着部(33、33a)に設けられている。
【0083】
この態様によれば、モータ(1)で生じるノイズによる無線通信への影響を抑制することができる、という利点がある。
【0084】
実施形態に係る第4の態様の電動工具(100)では、第3の態様において、電池装着部(33)は、電池装着部(33)の外部に設けられている凹部(331)を有する。アンテナ(4)の少なくとも一部は、アンテナ(4)が屈曲されている状態において、凹部(331)に収容される。
【0085】
この態様によれば、作業性をより向上させることができる、という利点がある。
【0086】
実施形態に係る第5の態様の電動工具(100a)では、第3の態様において、電池装着部(33a)は、アンテナ(4a)の少なくとも一部を電池装着部(33a)の内部に収容する収容部(332)を有する。
【0087】
この態様によれば、アンテナ(4a)が破損することを抑制することができる、という利点がある。
【符号の説明】
【0088】
100、100a 電動工具
1 モータ
2 出力軸
21 保持部
3 ハウジング
31 本体部
32 突出部
33、33a 電池装着部
331 凹部
332 収容部
4、4a アンテナ
41、41a 先端
5 通信部
A1 先端工具
A2 電池パック
D1 軸方向
D2 突出方向
Y1 基準平面