(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024131246
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】搬送装置
(51)【国際特許分類】
B65G 43/08 20060101AFI20240920BHJP
B65G 47/46 20060101ALI20240920BHJP
G01G 19/387 20060101ALI20240920BHJP
【FI】
B65G43/08 F
B65G47/46 C
G01G19/387 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023041386
(22)【出願日】2023-03-15
(71)【出願人】
【識別番号】000147833
【氏名又は名称】株式会社イシダ
(74)【代理人】
【識別番号】110001564
【氏名又は名称】フェリシテ弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】西 道雄
(72)【発明者】
【氏名】岸川 樹
(72)【発明者】
【氏名】影山 寿晴
【テーマコード(参考)】
3F015
3F027
【Fターム(参考)】
3F015AA07
3F027CA01
3F027DA07
(57)【要約】
【課題】衛生リスク及び異物混入リスクを最大限に抑えた構成で、放射フィーダからの物品の落下を観察すること。
【解決手段】一実施形態に係る搬送装置1は、外部から投入される物品を分散する分散部10と、分散部10により分散される物品を受け取り、さらに下流に搬送する搬送部20と、搬送部20を駆動する駆動部30と、分散部10の搬送面又は搬送部20の搬送面の下方に配置され、搬送部20と駆動部30との間に照射する光Lに基づいて搬送部20から落下する物品を検知する検知部40とを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部から投入される物品を分散する分散部と、
前記分散部により分散される前記物品を受け取り、さらに下流に搬送する搬送部と、
前記搬送部を駆動する駆動部と、
前記分散部の搬送面又は前記搬送部の搬送面の下方に配置され、前記搬送部と前記駆動部との間に照射する光に基づいて前記搬送部から落下する前記物品を検知する検知部と、を備える、搬送装置。
【請求項2】
前記駆動部は、前記搬送部に対して振動を付与する加振機である、請求項1に記載の搬送装置。
【請求項3】
前記搬送部と前記駆動部との間に配置され、前記搬送部及び前記駆動部を固定する固定部を、更に備え、
前記固定部には、前記光が透過する透過空間が形成される、請求項1に記載の搬送装置。
【請求項4】
前記固定部は、前記光の照射方向から見ると上部が開口するU字形状を有する、請求項3に記載の搬送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、光電センサによって放射フィーダのトラフの先端における物品の落下を観察して放射フィーダを制御する組合せ計量装置が知られている。かかる組合せ計量装置では、かかる光電センサは、その機能上、トラフの上方に配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、トラフの上方に光電センサを配置する組合せ計量装置では、かかる光電センサが、搬送中の物品の上方に配置されるため、衛生リスクや異物混入リスクが高い。さらに、特に、生チキン等の生鮮食品を計量対象とする場合、異物混入リスクを低減するための構造が必要となる問題点があった。
【0005】
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、衛生リスク及び異物混入リスクを最大限に抑えた構成で、放射フィーダからの物品の落下を観察できる搬送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態に係る搬送装置は、外部から投入される物品を分散する分散部と、前記分散部により分散される前記物品を受け取り、さらに下流に搬送する搬送部と、前記搬送部を駆動する駆動部と、前記分散部の搬送面又は前記搬送部の搬送面の下方に配置され、前記搬送部と前記駆動部との間に照射する光に基づいて前記搬送部から落下する前記物品を検知する検知部と、を備えることを要旨とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、衛生リスク及び異物混入リスクを最大限に抑えた構成で、放射フィーダからの物品の落下を観察できる搬送装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、一実施形態に係る組合せ計量装置(搬送装置)1の全体構成の概略の一例を説明する図である。
【
図2】
図2は、一実施形態に係る組合せ計量装置(搬送装置)1の一例を示す斜視図である。
【
図3】
図3は、一実施形態に係る組合せ計量装置(搬送装置)1の放射フィーダ(搬送部)20の一例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法等は、以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれ得る。本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0010】
(第1実施形態)
以下、
図1~
図5を参照して、本発明の第1実施形態に係る搬送装置について説明する。本実施形態では、搬送装置の一例として、組合せ計量装置1を例に挙げて説明するが、本発明は、これに限定されることなく、他の搬送装置に対しても適用可能である。例えば、本発明は、組合せ計量装置1に物品を供給する搬送装置等にも適用可能である。
【0011】
本実施形態に係る組合せ計量装置1は、
図1に示すように、分散テーブル10と、放射フィーダ20と、駆動部30と、検知部40と、筐体50と、プールホッパ60と、固定部70とを備える。
【0012】
分散テーブル10は、外部から投入される物品を受け取り、下流方向へ物品を分散させる分散部を構成する。
図1及び
図2に示すように、分散テーブル10は、筐体50に取り付けられている。なお、かかる筐体50内には、分散テーブル10を回転させるモータ或いは分散テーブルに対して振動を付与する加振機が含まれていてもよい。
【0013】
放射フィーダ20は、分散テーブル10により分散される物品を受け取り、さらに下流に搬送する搬送部を構成する。かかる放射フィーダ20は、振動を用いて物品を搬送させるタイプの放射フィーダ20であってもよいし、ベルトコンベアを用いて物品を搬送させるタイプの放射フィーダであってもよい。
【0014】
駆動部30は、放射フィーダ20を駆動する。例えば、駆動部30は、振動するタイプの放射フィーダ20に対して振動を付与する加振機であってもよいし、ベルトコンベアタイプの放射フィーダ20を駆動するモータであってもよい。
【0015】
検知部40は、分散テーブル10の搬送面又は放射フィーダ20の搬送面の下方に配置されている。例えば、
図1及び
図2に示すように、検知部40は、分散テーブル10の搬送面の下方に配置される筐体50の内部に配置されていてもよい。或いは、検知部40は、かかる筐体50の外部で、放射フィーダ20の搬送面の下方に配置されていてもよい。
【0016】
図1、
図2及び
図4に示すように、検知部40は、放射フィーダ20と駆動部30との間に照射する光Lに基づいて、放射フィーダ20からプールホッパ60に落下する物品を検知する。例えば、検知部40は、Time of Flight方式のセンサで構成され、レーザーや赤外線などの光を発射し、それが物品に当たってから反射して戻ってくるまでの時間を測定することで、物品を検知する。
【0017】
また、検知部40は、光を照射する光源と、その光を受光する受光部とから構成される光電センサで構成しても構わない。この場合、検知部40は、受光部における受光状態に基づき上記物品を検知する。
【0018】
かかる構成によれば、検知部40を搬送中の物品の上方に配置する必要がないため、衛生リスク及び異物混入リスクを最大限に抑えられる。また、かかる構成によれば、スクリュータイプの放射フィーダ以外の組合せ計量装置1においても、放射フィーダ20からプールホッパ60に落下する物品を観察できる。
【0019】
図3~
図5に示すように、固定部70は、放射フィーダ20と駆動部30との間に配置され、放射フィーダ20及び駆動部30を固定する。
【0020】
図5に示すように、固定部70には、上述の光Lが透過する透過空間71が形成される。例えば、固定部70は、多角形状を有する中空の柱状部材であってもよい。
図5の例では、固定部70は、四角形状を有する中空の柱状部材である。ここで、固定部70の高さは、検知部40を構成する光電センサの特性によって変更されてもよい。さらに、振動により物品を搬送する放射フィーダである場合、振動により柱状部材が振動しても光Lを遮らないように、柱状部材の透過空間71が調整される。
【0021】
かかる構成によれば、放射フィーダ20の下方に固定部70が配置されていても、検知部40からの光Lが、放射フィーダ20の下流側の端部にまで到達できる。
【0022】
なお、
図5に示すように、固定部70は、光Lの照射方向から見ると上部が開口するU字形状を有していてもよい。
【0023】
また、
図5に示すように、プールホッパ60の内側の壁部60Aには、切欠き60Xが形成されている。かかる切欠き60Xは、固定部70の断面形状に対応する形状を有しており、固定部60の透過空間71を透過してきた光Lをプールホッパ60の外側の壁部60Bに到達させることができる形状を有している。なお、プールホッパ60の外側の壁部60Bには、同様の切欠きは形成されていない。
【0024】
本実施形態に係る搬送装置1によれば、衛生リスク及び異物混入リスクを最大限に抑えた構成で、放射フィーダからの物品の落下を観察できる
上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施できる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【符号の説明】
【0025】
1…搬送装置(組合せ計量装置)
10…分散部(分散テーブル)
20…搬送部(放射フィーダ)
30…駆動部
40…検知部
50…筐体
60…プールホッパ
70…固定部
71…透過空間