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特開2024-131312用紙特性検知システム、用紙特性検知制御装置、用紙特性検知制御プログラム及び画像形成システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024131312
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】用紙特性検知システム、用紙特性検知制御装置、用紙特性検知制御プログラム及び画像形成システム
(51)【国際特許分類】
   B65H 7/02 20060101AFI20240920BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20240920BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20240920BHJP
   G01N 21/17 20060101ALI20240920BHJP
   G03G 15/00 20060101ALI20240920BHJP
【FI】
B65H7/02
B41J29/38 204
G03G21/00 370
G01N21/17 Z
G03G15/00 400
【審査請求】有
【請求項の数】34
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023041507
(22)【出願日】2023-03-16
(71)【出願人】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000925
【氏名又は名称】弁理士法人信友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡本 晃
(72)【発明者】
【氏名】山口 洋
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 政行
(72)【発明者】
【氏名】山元 健二
【テーマコード(参考)】
2C061
2G059
2H072
2H270
3F048
【Fターム(参考)】
2C061AQ06
2C061AR03
2C061HJ10
2C061HK07
2C061HK11
2G059AA05
2G059BB10
2G059CC09
2G059EE01
2G059EE02
2G059HH01
2H072AA22
2H270KA57
2H270LC02
2H270LC04
2H270LC07
2H270MA24
2H270MA34
2H270MB07
2H270PA10
2H270PA26
2H270PA41
2H270PA42
2H270ZC03
2H270ZC04
3F048AA01
3F048AB01
3F048BA06
3F048CA02
3F048DA06
3F048DB01
3F048DB15
3F048DC12
3F048DC13
3F048DC14
3F048DC15
3F048DC17
(57)【要約】
【課題】システムに必要な用紙特性のみを検知できるようにする。
【解決手段】本発明の一側面に係る画像形成システム100は、複数の異なる用紙特性に対応する複数のメディアセンサを含む用紙特性検知装置2と、複数のメディアセンサにより検知する用紙特性の種類を変更可能な制御部30(又は20)と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
用紙特性を検知する用紙特性検知システムであって、
複数の異なる用紙特性に対応する複数のメディアセンサを含む用紙特性検知装置と、
前記複数のメディアセンサにより検知する前記用紙特性の種類を変更可能な制御部と、を備える
用紙特性検知システム。
【請求項2】
前記制御部は、前記複数のメディアセンサにより検知する前記用紙特性の組み合わせを変更可能である
請求項1に記載の用紙特性検知システム。
【請求項3】
前記複数のメディアセンサは、前記用紙のサイズ、剛度、抵抗、水分量、表面性、厚みのうちの複数の用紙特性に対応する情報を検知可能である
請求項1に記載の用紙特性検知システム。
【請求項4】
前記制御部は、選択された機能に応じて検知する用紙特性の種類を変える
請求項1に記載の用紙特性検知システム。
【請求項5】
前記制御部は、ジョブに設定された後処理機能の種類に応じて、検知する用紙特性の種類を変える
請求項4に記載の用紙特性検知システム。
【請求項6】
前記制御部は、前記用紙特性検知システム内において前記用紙特性検知装置と接続される装置の種類、及び、前記用紙特性検知システム内における前記用紙特性検知装置の接続位置の少なくとも一つに応じて、前記複数のメディアセンサにより検知する前記用紙特性の種類を変更する
請求項1に記載の用紙特性検知システム。
【請求項7】
前記制御部は、前記用紙特性検知装置と接続される後処理装置の種類に応じて、前記複数のメディアセンサにより検知する前記用紙特性の種類を変更する
請求項1に記載の用紙特性検知システム。
【請求項8】
前記制御部は、前記用紙特性検知装置が前記用紙を断裁する断裁機に接続される場合、前記用紙のサイズ、剛度、厚みのうち少なくとも一つを前記メディアセンサで検知させる
請求項7に記載の用紙特性検知システム。
【請求項9】
前記制御部は、前記用紙特性検知装置の検知結果に基づき、前記断裁機における前記用紙の断裁位置、断裁時間の少なくとも一つを調整する
請求項8に記載の用紙特性検知システム。
【請求項10】
前記制御部は、前記用紙特性検知装置が綴じ処理又はパンチ処理が可能な装置に接続される場合、前記用紙の剛度、厚み、水分量のうち少なくとも一つを前記メディアセンサで検知させる
請求項7に記載の用紙特性検知システム。
【請求項11】
前記制御部は、前記用紙特性検知装置が折り処理装置に接続される場合、前記用紙の剛度、厚み、水分量のうち少なくとも一つを前記メディアセンサで検知させる
請求項7に記載の用紙特性検知システム。
【請求項12】
前記制御部は、前記用紙特性検知装置が画像形成装置に接続される場合、前記用紙のサイズ、剛度、抵抗、水分量、表面性、厚みのうち少なくとも2つ以上の用紙特性に対応する情報を前記メディアセンサで検知させる
請求項1に記載の用紙特性検知システム。
【請求項13】
前記制御部は、前記用紙特性検知装置が画像形成装置に接続される場合、用紙の水分量に対応する情報と、用紙のサイズ、剛度、抵抗、表面性、厚みのうち少なくとも一つに対応する情報とを前記メディアセンサで検知させる
請求項1に記載の用紙特性検知システム。
【請求項14】
前記制御部は、画像形成装置を含む用紙特性検知システム内において前記用紙特性検知装置が前記画像形成装置の上流側に接続される場合と、前記画像形成装置の下流側に接続される場合とで、前記複数のメディアセンサにより検知する前記用紙特性の種類を変更する
請求項1に記載の用紙特性検知システム。
【請求項15】
前記制御部は、画像形成装置を含む用紙特性検知システム内において前記用紙特性検知装置が前記画像形成装置の上流側に接続される場合、前記用紙のサイズ、剛度、抵抗、水分量、表面性、厚みのうち少なくとも一つを前記メディアセンサで検知させる
請求項14に記載の用紙特性検知システム。
【請求項16】
前記制御部は、画像形成装置を含む用紙特性検知システム内において前記用紙特性検知装置が前記画像形成装置の下流側に接続される場合、前記用紙のサイズ、剛度、水分量のうち少なくとも一つを前記メディアセンサで検知させる
請求項14に記載の用紙特性検知システム。
【請求項17】
前記制御部は、前記用紙特性検知装置が用紙搬送方向の上流側に配置された第1の画像形成装置と用紙搬送方向の下流側に配置された第2の画像形成装置との間に接続される場合、前記用紙のサイズ、抵抗、水分量、表面性のうち少なくとも一つを前記メディアセンサで検知させる
請求項14に記載の用紙特性検知システム。
【請求項18】
前記制御部は、前記用紙特性検知システム内において上流側に配置された第1の画像形成装置の上流側に第1の用紙特性検知装置が配置され、前記第1の画像形成装置と該第1の画像形成装置の下流側に配置された第2の画像形成装置との間に第2の用紙特性検知装置が配置される場合、前記第1の用紙特性検知装置と前記第2の用紙特性検知装置とで、検知する用紙特性の種類を変える
請求項1に記載の用紙特性検知システム。
【請求項19】
前記制御部は、前記第2の画像形成装置による画像形成位置又は画像の倍率を、前記第1の用紙特性検知装置及び前記第2の用紙特性検知装置のそれぞれで検知される各用紙サイズに基づき決定し、前記第2の画像形成装置の転写条件又は定着条件を、前記第2の用紙特性検知装置で検知される前記用紙の抵抗、水分量、表面性の少なくとも一つに基づき決定する
請求項18に記載の用紙特性検知システム。
【請求項20】
前記第1の画像形成装置によって前記用紙の第1面に画像が形成され、前記第2の画像形成装置によって前記用紙の前記第1面とは異なる第2面に画像が形成されることにより、前記用紙の両面に画像が形成される、
請求項18に記載の用紙特性検知システム。
【請求項21】
前記制御部は、前記用紙特性検知装置が用紙搬送方向の上流側に配置された第1の画像形成装置と、用紙搬送方向の下流側に配置された第2の画像形成装置との間に接続される場合、前記第1の画像形成装置と前記第2の画像形成装置との間に用紙を収容する給紙装置が接続されているか否かにより、検知する用紙特性の種類を変える
請求項1に記載の用紙特性検知システム。
【請求項22】
前記制御部は、前記用紙特性検知装置が第1の画像形成装置と第2の画像形成装置を含む用紙特性検知システムに配置される場合、前記用紙の片面のみに画像を形成するか、前記用紙の両面に画像を形成するかの情報に基づいて、検知する用紙特性の種類を変える
請求項1に記載の用紙特性検知システム。
【請求項23】
前記制御部は、給紙装置から給紙される用紙が、ジョブにおいて給紙される1枚目の用紙か、2枚目以降の用紙かに応じて、検知する用紙特性の種類を変える、
請求項1に記載の用紙特性検知システム。
【請求項24】
前記制御部は、給紙される用紙が1枚目の用紙の場合は、前記複数のメディアセンサに対応する全種類の用紙特性を検知し、2枚目以降の用紙の場合は、一部の種類の用紙特性のみを検知する、
請求項23に記載の用紙特性検知システム。
【請求項25】
用紙特性を検知する用紙特性検知システムであって、
前記用紙特性に対応する情報を検知可能なメディアセンサを含む用紙特性検知装置と、
前記用紙特性検知システム内において前記用紙特性検知装置と接続される装置の種類と、前記用紙特性検知システム内における前記用紙特性検知装置の接続位置と、選択された機能との少なくとも一つに応じて、前記メディアセンサで検知する前記用紙特性の検知内容を決定する制御部と、を備える
用紙特性検知システム。
【請求項26】
前記制御部は、前記用紙特性の検知内容として、検知する前記用紙特性の種類、検知する前記用紙特性の検知範囲又は検知処理を決定可能である
請求項25に記載の用紙特性検知システム。
【請求項27】
前記用紙特性検知装置は複数の異なる用紙特性に対応する複数のメディアセンサを備え、
前記制御部は、検知する前記用紙特性の種類を変更可能である
請求項25に記載の用紙特性検知システム。
【請求項28】
前記制御部は、前記複数のメディアセンサにより検知する前記用紙特性の組み合わせを変更可能である
請求項27に記載の用紙特性検知システム。
【請求項29】
前記用紙特性検知装置と接続される装置は、前記用紙特性検知装置が有する前記メディアセンサをその内部に配置可能な装置である
請求項25に記載の用紙特性検知システム。
【請求項30】
メディアセンサを備えた用紙特性検知装置によって用紙特性を検知するための用紙特性検知制御装置であって、
前記用紙特性検知装置は複数の異なる用紙特性に対応する複数のメディアセンサを含み、
前記複数のメディアセンサにより検知する前記用紙特性の種類を変更可能な制御部を備える
用紙特性検知制御装置。
【請求項31】
メディアセンサを備えた用紙特性検知装置によって用紙特性を検知するための用紙特性検知制御装置であって、
前記用紙特性検知装置と接続される装置と、システム内における前記用紙特性検知装置の接続位置と、選択された機能と、の少なくとも一つに応じて、前記用紙特性検知装置で検知する用紙特性の検知内容を決定する制御部を備える
用紙特性検知制御装置。
【請求項32】
メディアセンサを備えた用紙特性検知装置によって用紙特性を検知するための用紙特性検知制御プログラムであって、
前記用紙特性検知装置に含まれる複数のメディアセンサにより検知される前記用紙特性の種類を決定する決定ステップを含み、
前記決定ステップで決定される前記用紙特性の種類を変更可能であることを特徴とする
用紙特性検知制御プログラム。
【請求項33】
メディアセンサを備えた用紙特性検知装置によって用紙特性を検知するための用紙特性検知制御プログラムであって、
前記用紙特性検知装置に接続される装置と、システム内における前記用紙特性検知装置の接続位置と、選択された機能と、の少なくとも一つに応じて、前記用紙特性検知装置で検知する用紙特性の検知内容を決定する決定ステップを、
コンピュータで実行可能とする用紙特性検知制御プログラム。
【請求項34】
画像形成システムであって、
用紙に画像を形成する画像形成装置と、
用紙特性を検知する用紙特性検知装置と、を備え、
前記用紙特性検知装置は、
複数の異なる用紙特性に対応する複数のメディアセンサを含む用紙特性検知装置と、
前記複数のメディアセンサにより検知する前記用紙特性の種類を変更可能な制御部と、を備える
画像形成システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、用紙特性検知システム、用紙特性検知制御装置、用紙特性検知制御プログラム及び画像形成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、多種多様な用紙に対応して搬送、加工、印刷等の用紙処理の最適化を行うことを目的として、メディアセンサを用いて用紙特性を検知し、検知した用紙特性に適した条件で処理が行われている。例えば、特許文献1には、表面性、坪量、含水率、剛度、抵抗等の複数の用紙特性を測定可能な複数のメディアセンサをユニット化した用紙特性検知装置(メディアセンサーユニット)を用いる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-89499号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1等に記載のメディアセンサーユニットは、画像形成装置を含むシステム、用紙加工を行うシステムなど様々なシステムで用いることが可能である。しかし、特許文献1に記載のメディアセンサーユニットによって様々な用紙特性を一律に測定しようとすると測定に時間がかかり、システム全体の生産性が落ちてしまうという課題がある。
【0005】
例えば、画像形成装置を含むシステムで用いられる用紙特性検知装置においては、プロセス条件等の最適化を目的として、多くの種類の用紙特性を検知する必要があり、または、用紙特性を高精度に検知する必要もある。一方、用紙加工のみ行うシステムで用いられる用紙特性検知装置においては、画像形成において必要となる用紙特性は検知する必要がない。
【0006】
用紙特性を検知するセンサの中には、例えば、用紙を搬送しながら測定できる坪量検知センサ等のセンサや、用紙の搬送を停止しないと正確な測定が困難である抵抗検知センサ又は剛度検知センサ等のセンサがある。また、用紙特性検知装置が適用されるシステムの内容によっては、検知する用紙特性の検知に高い精度が求められるセンサや、検知精度の高さは求められないセンサなどが出てくる。
【0007】
したがって、用紙特性検知装置が一律にすべての用紙特性を検知する場合、例えば、用紙加工のみ行うシステムにおいては、不要な用紙特性の検知も行われることになる。この場合、用紙の搬送を停止する時間や待機する時間などが増え、生産性が落ちてしまう。同様に、用紙加工の種類や装置の種類などによっても必要な用紙特性が異なる場合があり、用紙特性検知装置として一律にすべての用紙特性を検知しようとすると、同様の課題が生じる。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、システムに必要な用紙特性を検知できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様に係る用紙特性検知システムは、複数の異なる用紙特性に対応する複数のメディアセンサを含む用紙特性検知装置と、複数のメディアセンサにより検知する用紙特性の種類を変更可能な制御部と、を備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、システムに必要な用紙特性を検知できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の第1の実施形態の実施例1に係る画像形成システムの構成例を示す図である
図2】本発明の一実施形態に係る用紙特性検知装置及び画像形成装置の各制御系の構成例を示すブロック図である。
図3】本発明の第1の実施形態の実施例2に係る画像形成システムの構成例を示す図である。
図4】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の制御系の構成例を示すブロック図である。
図5】本発明の第1の実施形態に係る用紙特性検知システムによる用紙特性検知制御処理の手順の例を示すフローチャートである。
図6】本発明の第1の実施形態に係る用紙特性検知装置による検知結果に基づく制御パラメータの設定処理の手順の例を示すフローチャートである。
図7】本発明の第2の実施形態に係る画像形成システムの構成例を示す図である。
図8】本発明の第2の実施形態の実施例3に係る画像形成制御処理の手順の例を示すフローチャートである。
図9】本発明の第2の実施形態の実施例4に係る画像形成制御処理の手順の例を示すフローチャートである。
図10】本発明の第3の実施形態の実施例1に係る画像形成システムの構成例を示す図である。
図11】本発明の第3の実施形態の実施例2に係る画像形成システムの構成例を示す図である。
図12】本発明の第3の実施形態に係る画像形成システムによる用紙特性検知設定処理の手順の例を示すフローチャートである。
図13】本発明の第3の実施形態に係る画像形成システムによる用紙特性検知設定処理の手順の例を示すフローチャートである。
図14】本発明の第3の実施形態に係る画像形成システムによる用紙特性検知設定処理の手順の例を示すフローチャートである。
図15】本発明の第3の実施形態に係る画像形成システムによる用紙特性検知設定処理の手順の例を示すフローチャートである。
図16】本発明の第3の実施形態に係る画像形成システムによる用紙特性検知設定処理の手順の例を示すフローチャートである。
図17】本発明の変形例に係る用紙特性検知ユニットを内蔵した給紙装置を含む画像形成システムの構成例を示す図である。
図18】本発明の変形例に係る用紙特性検知ユニットを内蔵した断裁機を含む画像形成システムの構成例を示す図である。
図19】変形例に係る用紙特性検知装置の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。本明細書および図面において、実質的に同一の機能または構成を有する要素については、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0013】
本発明に係る用紙特性検知装置は、複数種類の用紙特性を検知可能であり、用紙特性検知システムにおける用紙特性検知装置の接続(配置)位置、用紙特性検知装置に接続される装置の種類、ジョブに設定された後処理の種類等に応じて、検知する用紙特性の種類を変更する。
【0014】
<第1の実施形態>
第1の実施形態では、用紙特性検知システムが適用される画像形成システムに含まれる用紙特性検知装置が1台である例を挙げる。図1は、第1の実施形態の実施例1に係る画像形成システム100の構成例を示す図である。
【0015】
[実施例1]
実施例1では、画像形成システム100は、図1に示すように、給紙装置1、用紙特性検知装置2、画像形成装置3及び排紙ユニット4を含む。画像形成システム100において、用紙特性検知装置2は、給紙装置1の後段であり、かつ、画像形成装置3の前段の位置に接続される。
【0016】
(給紙装置)
給紙装置1は、給紙トレイ11~13を有し、各給紙トレイ11~13から給紙した用紙を用紙特性検知装置2に搬送する。なお、図1には、給紙装置1が3つの給紙トレイを有する例を挙げたが、本発明はこれに限定されない。給紙装置1が有する給紙トレイの数は3つに限定されない。また、本発明の用紙特性検知装置2は、給紙装置1を備えない画像形成装置に適用されてもよい。
【0017】
(用紙特性検知装置)
用紙特性検知装置2は、用紙サイズ検知センサ23、紙厚検知センサ24、水分量検知センサ25、坪量検知センサ26、剛度検知センサ27、表面性検知センサ28及び紙抵抗検知センサ29の各メディアセンサを含む。
【0018】
用紙サイズ検知センサ23は、例えば、CIS(Contact Image Sensor)等のラインセンサによって構成され、ラインセンサが読み取った各ピクセルのサイズに基づいて用紙のサイズを検出する。
【0019】
紙厚検知センサ24は、不図示の紙厚検知部の2つの部材が用紙を挟んだ場合における2つの部材間の距離に基づいて、用紙の厚み(紙厚)を検知する。
【0020】
水分量検知センサ25は、例えば、用紙の透過光に基づいて近赤外線方式のOH基の光吸収量を光学的に検出することにより用紙の水分量を検知する、含水率センサ等で構成される。なお、水分量検知センサとして、偏向フィルターで分離した反射光を用いて用紙内部の反射成分の光量変化分を測定するセンサが用いられてもよい。
【0021】
坪量検知センサ26は、例えば、発光部及び受光部を備えた透過型の光学式センサ等によって構成され、用紙を透過した光の減衰率(透過率)に基づいて、用紙の坪量を検知する。
【0022】
剛度検知センサ27は、例えば、用紙を押し上げる押し上げ部材と、押圧力を検出する押圧力検出部(いずれも図示略)と、を備え、押し上げ部材によって用紙を曲げた際に押圧力検出部によって検出される押圧力を、用紙の剛度として取得する。剛度検知センサ27による用紙の剛度の検知は、用紙の搬送を一時停止した状態で行われる。
【0023】
表面性検知センサ28は、例えば、筐体、発光部、コリメートレンズ、及び、複数の受光部(いずれも図示略)を備える。表面性検知センサ28は、複数の受光部が受光した、用紙表面からの正反射光、拡散反射光に基づいて、用紙の表面の平滑度、光沢度、凹凸度合い等の表面性を検知する。表面性検知センサ28による用紙の表面性の検知は、用紙の搬送を一時停止した状態で行われる。
【0024】
紙抵抗検知センサ29は、用紙の内部、または表面の電気抵抗に応じた物性を検出する。例えば、紙抵抗検知センサ29は、用紙に高電圧を印加し、そのときの電圧と、流れる電流とに基づいて、紙抵抗を電気的に測定する。紙抵抗検知センサ29による紙抵抗の検知は、用紙の搬送を一時停止した状態で行われる。
【0025】
用紙特性検知装置2の各検知センサによる各検知結果は、後続の画像形成装置3に送信される。そして、画像形成装置3の制御部30(図2参照)は、用紙特性検知装置2から送信された各種検知結果に基づいて、給紙装置1における給紙動作、又は、画像形成装置3における画像形成動作を制御する。
【0026】
なお、用紙特性検知装置2が備えるメディアセンサ、及び、メディアセンサによって検知される用紙特性の種類は、図1に示す例に限定されない。
【0027】
(画像形成装置)
画像形成装置3は、電子写真プロセス技術を利用した直接転写方式のモノクロ画像形成装置である。すなわち、画像形成装置3は、感光体ドラム341上に形成されたK成分(ブラック)のトナー像を用紙に直接転写することにより画像を形成する。画像形成装置3による用紙への画像の形成は、不図示の端末装置等から送信されるジョブに基づいて行われる。なお、本実施形態では、画像形成装置3がモノクロ画像形成装置である例を挙げるが、本発明はこれに限定されない。本発明に係る画像形成装置はカラー画像形成装置に適用されてもよい。
【0028】
画像形成装置3は、図1に示すように、給紙トレイ32、画像形成部34、定着部35及び操作表示部36を含む。
【0029】
給紙トレイ32は、給紙トレイ321~給紙トレイ323の3つの給紙トレイで構成される。各給紙トレイに格納された用紙は、搬送制御部33(図2参照)によって給紙され、画像形成部34に搬送される。なお、給紙トレイ32に含まれる給紙トレイの数は3つに限定されず、2つ以下又は4つ以上であってもよい。
【0030】
画像形成部34は、感光体ドラム341、現像装置342及び転写部343等を備える。現像装置342は、感光体ドラム341の表面にK成分のトナーを付着させることにより、静電潜像を可視化してトナー像を形成する。転写部343は、感光体ドラム341上に形成されたトナー像を用紙に転写する。
【0031】
定着部35は、転写部343によってトナー画像が転写された用紙を加熱及び押圧することにより、用紙に画像を定着させる定着処理を行う。
【0032】
操作表示部36は、液晶パネル等からなる表示部361、及び、ボタン等からなる操作入力部362で構成される。なお、表示部361及び操作入力部361は、タッチパネルとして一体に形成されてもよい。操作表示部36は、操作入力部に入力されたユーザからの操作の内容を表す操作信号を生成し、該操作信号を制御部30(図2参照)に供給する。
【0033】
(排紙ユニット)
排紙ユニット4は、排紙トレイ41及びパージトレイ42を有する。排紙トレイ41は、画像形成装置3によって画像が形成された用紙が排紙されるトレイである。パージトレイ42は、異常が検知された印刷物や、異常の検知時に画像形成装置3の機内に残っていた用紙などが排紙されるトレイである。
【0034】
(用紙特性検知装置及び画像形成装置の制御系の構成)
次に、図2を参照して、本実施形態に係る画像形成システム100に含まれる用紙特性検知装置2及び画像形成装置3の各制御系の構成について説明する。図2は、用紙特性検知装置2及び画像形成装置3の各制御系の構成例を示すブロック図である。
【0035】
図2に示すように、画像形成システム100の画像形成装置3は、制御部30、記憶部31、搬送制御部33、画像形成部34、定着部35、操作表示部36及び通信I/F(Inter Face)部37を含む。
【0036】
制御部30は、CPU(Central Processing Unit)301、RAM(Random Access Memory)302及びROM(Read Only Memory)303を含む。
【0037】
CPU301は、中央演算処理装置であり、画像形成装置3を構成する各部の動作を制御する。例えば、CPU301は、自装置に接続される用紙特性検知装置2等の他の装置との接続状態、各装置の接続位置の情報等を検出する。実施例1の構成、つまり、給紙装置1と画像形成装置3との間に用紙特性検知装置2が接続される構成においては、CPU301は、用紙特性検知装置2に、すべての用紙特性を検知させる制御を行う。すなわち、CPU301は、用紙特性検知装置2が有するすべてのメディアセンサに、それぞれの用紙特性を検知させる。
【0038】
そして、CPU301は、検出した他装置の接続情報に基づいて、用紙特性検知装置2が検知する用紙特性の種類を変更する制御を行う。すなわち、本実施形態において、画像形成装置3は用紙特性検知制御装置としても機能する。
【0039】
なお、CPU301による用紙特性検知制御処理は、用紙特性検知装置2側で行われてもよい。この場合、用紙特性検知装置2が用紙特性検知制御装置として機能する。なお、用紙特性検知装置は、画像形成システム100内に設けられた装置に適用される例に限定されず、ネットワークを介して画像形成システム100に接続された他の装置等に適用されてもよい。
【0040】
また、CPU301は、用紙特性検知装置2から送信された各種用紙特性に基づいて、給紙装置1における給紙動作、画像形成部34における画像形成動作を制御する。具体的には、CPU301は、用紙特性検知装置2によって検知された用紙のサイズ、坪量、水分量、厚み、剛度等の情報に基づいて、給紙装置1のエア吸着におけるエア吸着量や用紙捌き用のエア風量などの制御、不図示のファンの吸排気口の調整、用紙の給紙動作や搬送動作などの適正化等を行う。
【0041】
また、CPU301は、用紙の坪量、水分量、厚み、剛度、表面性の情報に基づいて、画像形成部34における転写電流、定着部35における定着温度等(定着条件の一例)を制御する。また、CPU301は、用紙の抵抗値に基づいて、転写電流(転写条件の一例)を制御する。さらに、CPU301は、用紙サイズに基づいて、用紙への画像の形成位置を制御する。
【0042】
また、CPU301は、用紙特性検知装置2が検知した各種用紙特性に基づいて、上述した各制御に用いられる各制御パラメータを設定し、該制御パラメータをRAM302や記憶部31などに記憶させる。そして、ジョブの実行時に、RAM302や記憶部31などから制御パラメータを読み出し、該制御パラメータに基づく制御を行う。なお、CPU301は、ROM303に予め記憶された制御パラメータを読み出してもよい。
【0043】
RAM302は、CPU301によるプログラムの実行時にワークエリアとして使用される。
ROM303には、画像形成装置3を動作させるシステムプログラムや、本実施形態に係る用紙特性検知制御処理を実行するプログラム、用紙特性に基づいて設定された制御パラメータなどが格納される。
【0044】
記憶部31は、例えばHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等で構成される。記憶部31には、ジョブに含まれる画像データ、用紙特性に基づいて設定された制御パラメータ等が記憶される。なお、記憶部31には、本実施形態に係る用紙特性検知制御処理を実行するプログラムが記憶されてもよい。
【0045】
ROM303又は記憶部31に格納されるプログラム(又はアプリケーション)は、コンピュータが読取り可能なプログラムコードの形態で格納される。つまり、ROM303又は記憶部31は、コンピュータによって実行されるプログラムを格納した、コンピュータ読取可能な非一過性の記録媒体の一例として用いられる。
【0046】
搬送制御部33は、給紙装置1(図1参照)から給紙された用紙を、画像形成装置3内の不図示の搬送路上で搬送させる制御を行う。
【0047】
画像形成部34、定着部35及び操作表示部36については、図1を参照して説明済みであるため、これらに関する説明は省略する。
【0048】
通信I/F部37は、用紙特性検知装置2等の、自装置に接続される他の装置との間で行われる各種信号、データの送受信動作を制御する。
【0049】
(用紙特性検知装置)
次に、同じく図2を参照して、用紙特性検知装置2の制御系の構成について説明する。図2に示すように、用紙特性検知装置2は、制御部20、記憶部21、通信I/F部22、用紙サイズ検知センサ23、紙厚検知センサ24、水分量検知センサ25、坪量検知センサ26、剛度検知センサ27、表面性検知センサ28及び紙抵抗検知センサ29を含む。
【0050】
制御部20は、CPU201、RAM202及びROM203を含む。
CPU201は、中央演算処理装置であり、用紙特性検知装置2を構成する各部の動作を制御する。例えば、CPU201は、画像形成装置3によって設定された種類の用紙特性を、用紙特性検知装置2が有する各種メディアセンサのうちの該当するメディアセンサによって検知させる制御を行う。
【0051】
RAM202は、CPU201によるプログラムの実行時にワークエリアとして使用される。
ROM203には、用紙特性検知装置2を動作させるシステムプログラム等が格納される。
【0052】
記憶部21は、例えばHDD、SSD等で構成され、記憶部21には、画像形成装置3から送信された用紙特性の種類の設定情報等が記憶される。なお、記憶部21には、用紙特性検知装置2を動作させるシステムプログラムが記憶されてもよい。
【0053】
ROM203又は記憶部21に格納されるプログラム(又はアプリケーション)は、コンピュータが読取り可能なプログラムコードの形態で格納される。つまり、ROM203又は記憶部21は、コンピュータによって実行されるプログラムを格納した、コンピュータ読取可能な非一過性の記録媒体の一例として用いられる。
【0054】
通信I/F部22は、画像形成装置3等の、自装置に接続される他の装置との間で行われる各種信号、データの送受信動作を制御する。
【0055】
用紙サイズ検知センサ23、紙厚検知センサ24、水分量検知センサ25、坪量検知センサ26、剛度検知センサ27、表面性検知センサ28及び紙抵抗検知センサ29については、図1を参照して説明済みであるため、これらについての説明は省略する。
【0056】
[実施例2]
次に、本発明の第1の実施形態の実施例2に係る画像形成システム100について、図3を参照して説明する。図3は、第1の実施形態の実施例2に係る画像形成システム100Aの構成例を示す図である。
【0057】
実施例2では、画像形成システム100Aは、図3に示すように、画像形成装置3、用紙特性検知装置2、断裁機5及び折り処理装置6を含む。断裁機5は、画像形成装置3で画像が形成された用紙の断裁を行う装置である。折り処理装置6は、用紙を綴じ合わせて冊子の形にする装置であり、用紙の折り処理、ステイプル処理、製本処理等を行う。
【0058】
画像形成システム100Aにおいて、用紙特性検知装置2は、画像形成装置3と断裁機5との間に接続される。本実施例においても、本発明の用紙特性検知制御装置は画像形成装置3に適用されるものとする。つまり、用紙特性検知装置2が検知する用紙特性の種類の設定は、画像形成装置3の制御部30(図2参照)が行う。
【0059】
本実施例では、画像形成装置3の制御部30は、用紙特性検知装置2に対して、用紙の厚み、剛度、サイズを検知させる制御を行う。そして、制御部30は、用紙特性検知装置2によって検知された用紙サイズの情報に基づいて、断裁機5による用紙の断裁位置、折り処理装置6による用紙の折り位置等の制御パラメータを適正化する。
【0060】
また、制御部30は、用紙特性検知装置2によって検知された用紙の剛度、厚みの各情報に基づいて、断裁機5による断裁設定、折り処理装置6による折り枚数を調整する。断裁設定には、例えば、用紙の断裁を行う不図示のカッターの、断裁処理時における移動速度等がある。
【0061】
画像形成装置3の定着部35によって定着処理が行われ、用紙に熱が印加されることにより、用紙の水分量や用紙サイズなどが変化する。特に、用紙の水分量は、紙厚が薄いほど大きく低減する。したがって、定着処理後の用紙の厚み、剛度、サイズに基づいて、制御部30が断裁位置を制御することにより、断裁精度を向上させることができる。
【0062】
また、用紙が厚い場合、及び/又は、用紙の剛度が高い場合、断裁機5のカッターを駆動する不図示のモーターにかかる負担も高くなる。したがって、用紙特性検知装置2によって検知された用紙の厚さが厚い場合、及び/又は、用紙の剛度が高い場合に、制御部30が、カッターの移動速度を遅くする制御を行うことにより、モーターにかかる負荷を低減させることができる。
【0063】
つまり、実施例2によれば、画像形成装置3による定着処理の影響を受けた用紙の特性に基づいて、各種制御パラメータが適正化又は設定されるため、断裁機5による断裁精度、折り処理装置6による折り精度をより高めることができる。
【0064】
また、実施例2によれば、断裁機5による断裁処理時に必要な用紙特性のみが用紙特性検知装置2によって検知されるため、用紙特性検知装置2が有するすべてのメディアセンサが各用紙特性を検知する場合と比較して、検知に要する時間を節減できる。
【0065】
なお、実施例2では、画像形成装置3の後段であり、かつ、断裁機5の前段に用紙特性検知装置2が接続される構成において、画像形成装置3の制御部30が用紙特性検知装置2に用紙の厚み、剛度、サイズを検知させる制御を行う例を挙げたが、本発明はこれに限定されない。制御部30は、用紙の厚み、剛度、サイズのうちのいずれか又は組合せを検知させてもよい。
【0066】
[実施例3]
次に、本発明の第1の実施形態の実施例3に係る製本システム200について、図4を参照して説明する。図4は、第1の実施形態の実施例3に係る製本システム200の構成例を示す図である。図4に示す製本システム200(用紙特性検知システムの一例)は、いわゆるオフライン製本システムであり、画像形成装置3等によって画像が形成済みの用紙を対象として製本処理を行う装置である。
【0067】
実施例3では、用紙特性検知装置2は製本システム200に含まれ、製本システム200は、印刷物給紙装置7、用紙特性検知装置2、断裁機5及び折り処理装置6を含む。
【0068】
印刷物給紙装置7は、画像形成装置3等によって画像が形成済みの用紙を、後続の装置、本実施例においては断裁機5に給紙する装置である。
【0069】
製本システム200において、用紙特性検知装置2は、印刷物給紙装置7の後段であり、かつ、断裁機5の前段の位置に接続される。
【0070】
実施例3においては、本発明に係る用紙特性検知制御装置は、例えば、用紙特性検知装置2等に適用可能である。すなわち、用紙特性検知装置2内の制御部20(図2参照)が、用紙特性検知制御処理を行う。
【0071】
本実施例では、用紙特性検知装置2内の制御部20は、用紙特性検知装置2に対して、用紙の厚み、剛度、サイズを検知させる制御を行う。そして、制御部30は、用紙特性検知装置2によって検知された用紙の厚み、剛度、サイズの情報に基づいて、断裁位置等を調整する。
【0072】
なお、用紙特性検知装置2の後段に接続される装置は、用紙の綴じ処理を行う綴じ処理装置や、パンチ処理を行うパンチ装置等の、他の後処理装置であってもよい。本発明の用紙特性検知システムが後処理装置を含むシステムに適用された場合、用紙特性検知制御装置として機能する画像形成装置3等の制御部は、後処理装置が備える機能の種類に応じて、用紙特性検知装置2が検知する用紙特性の種類を変更する制御を行う。
【0073】
[用紙特性検知制御処理]
次に、図5を参照して、本発明の第1の実施形態に係る用紙特性検知システム(画像形成システム100,100A,製本システム200等)による用紙特性検知制御処理について説明する。図5は、本発明の第1の実施形態に係る用紙特性検知システムによる用紙特性検知制御処理の手順の例を示すフローチャートである。図5に示す例では、用紙特性検知制御処理は用紙特性検知装置2の制御部20が行うものとする。
【0074】
まず、不図示の端末装置へのユーザによる操作等に基づいて、ジョブが設定される(ステップS1)。次いで、用紙特性検知装置2の制御部20は、自装置が用紙特性検知システムに接続されたか否かを判定する(ステップS2)。ステップS2で、用紙特性検知システムに接続されていないと判定された場合(ステップS2がNO判定の場合)、用紙特性検知装置2の制御部20による用紙特性検知設定処理は終了する。
【0075】
一方、ステップS2で、用紙特性検知システムに接続されたと判定された場合(ステップS2がYES判定の場合)、制御部20は、自装置に接続されたのは画像形成装置3であるか否かを判定する(ステップS3)。ステップS3で、接続されたのは画像形成装置3であると判定された場合(ステップS3がYES判定の場合)、制御部20は、用紙特性の検知対象の用紙は、ジョブにおいて使用される用紙が格納された各給紙トレイ(給紙トレイ11~13:図1参照)から給紙された1枚目の用紙であるか否かを判定する(ステップS4)。
【0076】
ステップS4で、給紙トレイから給紙された1枚目の用紙であると判定された場合(ステップS4がYES判定の場合)、制御部20は、用紙特性検知装置2が検知する用紙特性の種類を全種類に設定する(ステップS5)。すなわち、用紙のサイズ、厚み、水分量、坪量、剛度、表面性及び紙抵抗に設定する。
【0077】
一方、ステップS4で、用紙は、給紙トレイから給紙された2枚目以降の用紙であると判定された場合(ステップS4がNO判定の場合)、制御部20は、用紙特性検知装置2が検知する用紙特性を、用紙の厚み、坪量、水分量、用紙サイズのみに設定する(ステップS6)。
【0078】
ステップS6では、用紙特性検知装置2が検知する用紙特性を、画像の定着処理によって変化する特性のみに限定することを行っている。これにより、印刷品質を維持しつつ、画像形成システム100の生産性の低下の防止効果をより高めることができる。ステップS5又はステップS6の処理後、用紙特性検知装置2の制御部20による用紙特性検知設定処理は終了する。
【0079】
ステップS3で、自装置に接続されたのは画像形成装置3でないと判定された場合(ステップS3がNO判定の場合)、制御部20は、自装置が接続されたのは断裁機5であるか否かを判定する(ステップS7)。ステップS7で、接続されたのは断裁機5であると判定された場合(ステップS7がYES判定の場合)、制御部20は、用紙特性の検知対象の用紙は、用紙特性検知装置2に給紙された1枚目の用紙であるか否かを判定する(ステップS8)。
【0080】
ステップS8で、1枚目の用紙であると判定された場合(ステップS8がYES判定の場合)、制御部20は、用紙特性検知装置2が検知する用紙特性の種類を、用紙の厚み、剛度及び用紙サイズのみに設定する(ステップS9)。一方、ステップS8で、用紙は、用紙特性検知装置2に給紙された2枚目以降の用紙であると判定された場合(ステップS8がNO判定の場合)、制御部20は、用紙特性検知装置2が検知する用紙特性を、用紙の厚み及び用紙サイズのみに設定する(ステップS10)。ステップS9又はステップS10の処理後、用紙特性検知装置2の制御部20による用紙特性検知設定処理は終了する。
【0081】
ステップS7で、自装置に接続されたのは断裁機5でないと判定された場合(ステップS7がNO判定の場合)、制御部20は、自装置が接続されたのは綴じ処理又はパンチ処理装置(図示略)であるか否かを判定する(ステップS11)。ステップS11で、接続されたのは綴じ処理又はパンチ処理装置であると判定された場合(ステップS11がYES判定の場合)、制御部20は、用紙特性の検知対象の用紙は、用紙特性検知装置2に給紙された1枚目の用紙であるか否かを判定する(ステップS12)。
【0082】
ステップS12で、1枚目の用紙であると判定された場合(ステップS12がYES判定の場合)、制御部20は、用紙特性検知装置2が検知する用紙特性の種類を、用紙の厚み、剛度、用紙サイズ及び水分量のみに設定する(ステップS13)。一方、ステップS12で、用紙は、用紙特性検知装置2に給紙された2枚目以降の用紙であると判定された場合(ステップS12がNO判定の場合)、制御部20は、用紙特性検知装置2が検知する用紙特性を、用紙の厚み、用紙サイズ及び水分量のみに限定する(ステップS14)。
【0083】
ステップS13又はステップS14の処理後、用紙特性検知装置2の制御部20による用紙特性検知設定処理は終了する。
【0084】
ステップS11で、自装置に接続されたのは綴じ処理又はパンチ処理装置でないと判定された場合(ステップS11がNO判定の場合)、制御部20は、自装置が接続されたのは折り処理装置(図示略)であるか否かを判定する(ステップS15)。ステップS15で、接続されたのは折り処理装置であると判定された場合(ステップS15がYES判定の場合)、制御部20は、用紙特性の検知対象の用紙は、用紙特性検知装置2に給紙された1枚目の用紙であるか否かを判定する(ステップS16)。
【0085】
ステップS16で、1枚目の用紙であると判定された場合(ステップS16がYES判定の場合)、制御部20は、用紙特性検知装置2が検知する用紙特性の種類を、厚み、剛度、用紙サイズ及び水分量のみに設定する(ステップS17)。一方、ステップS16で、用紙は、用紙特性検知装置2に給紙された2枚目以降の用紙であると判定された場合(ステップS16がNO判定の場合)、制御部20は、用紙特性検知装置2が検知する用紙特性を、用紙の厚み、用紙サイズ及び水分量のみに設定する(ステップS18)。ステップS17又はステップS18の処理後、用紙特性検知装置2の制御部20による用紙特性検知設定処理は終了する。
【0086】
ステップS15で、自装置に接続されたのは折り処理装置ではないと判定された場合(ステップS15がNO判定の場合)、用紙特性検知装置2に接続された装置は、画像形成装置3、断裁機5、綴じ処理装置、パンチ装置、折り処理装置以外の装置であることになる。この場合、制御部20は、用紙特性検知装置2が検知する用紙特性の種類を全種類に設定する(ステップS19)。そして、ステップS19の処理後、用紙特性検知装置2の制御部20による用紙特性検知設定処理は終了する。
【0087】
[検知結果に基づく制御パラメータの設定処理]
次に、図6を参照して、用紙特性検知装置2による検知結果に基づく制御パラメータの設定処理について説明する。図6は、用紙特性検知装置2による検知結果に基づく制御パラメータの設定処理の手順の例を示すフローチャートである。
【0088】
まず、用紙特性検知装置2に接続される画像形成装置3等の装置におけるジョブが開始する(ステップS20)。次いで、用紙特性検知制御処理の役割を果たす装置の制御部は、用紙特性検知装置2による用紙特性の検知結果を取得する(ステップS21)。次いで、制御部は、検知結果に応じた制御パラメータを設定する(ステップS22)。ステップS22の処理後、用紙特性検知装置2による検知結果に基づく制御パラメータの設定処理は終了する。
【0089】
上述した第1の実施形態の各実施例によれば、用紙特性検知装置2が検知する用紙特性の種類が、用紙特性検知装置2に接続される装置の種類に応じて設定される。したがって、用紙特性検知装置2が検知可能なすべての用紙特性を検知する場合と比較して、用紙特性検知時の待ち時間等を低減することができるため、用紙特性検知システムの生産性を向上させることができる。
【0090】
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態では、本発明の用紙特性検知システムが適用される画像形成システムに、複数台の用紙特性検知装置が含まれる例を挙げる。図7は、第2の実施形態に係る画像形成システム100Bの構成例を示す図である。
【0091】
第2の実施形態では、画像形成システム100Bは、図7に示すように、給紙装置1、用紙特性検知装置2a(第1の用紙特性検知装置の一例)、画像形成装置3、用紙反転装置8、用紙特性検知装置2b(第2の用紙特性検知装置の一例)及び排紙ユニット4を含む。用紙特性検知装置2a及び2bは、第1の実施形態における用紙特性検知装置2と同様の機能を有する。用紙反転装置8は、画像形成装置3によって表面に画像が形成された用紙の表裏を反転させて出力する装置である。
【0092】
画像形成システム100Bにおいて、上流側に配置される1台目の用紙特性検知装置2aは、給紙装置1の後段であり、かつ、画像形成装置3の前段の位置に接続される。また、下流側に配置される2台目の用紙特性検知装置2bは、用紙反転装置8の後段であり、かつ、排紙ユニット4の前段の位置に接続される。本実施例においても、本発明の用紙特性検知制御装置は画像形成装置3に適用されるものとする。つまり、用紙特性検知装置2a,2bが検知する用紙特性の種類の設定は、画像形成装置3の制御部30(図2参照)が行う。
【0093】
本実施形態では、画像形成装置3の制御部30は、上流側に設置された1台目の用紙特性検知装置2aには、第1の実施形態の実施例1と同様にすべての用紙特性を検知させる。そして、制御部30は、用紙特性検知装置2aが検知したすべての用紙特性に基づいて、給紙装置1による給紙動作の制御パラメータと、画像形成装置3による用紙搬送動作及び画像形成動作の各制御パラメータとを生成する。
【0094】
下流側に設置された2台目の用紙特性検知装置2bは、両面印刷時に実行される裏面特性検出モードにおいて、用紙の裏面の特性を検知する。裏面特性検出モードは、印刷ジョブの実行前のテスト段階で実行されるモードであり、両面印刷時においては、画像形成装置3によって画像が形成された用紙が、用紙反転装置8によって反転されて裏面とされる。そして、裏面が上面となった用紙が、用紙特性検知装置2bに供給される。用紙特性検知装置2bによる用紙特性検知後の用紙は、排紙ユニットのパージトレイ42に排紙される。
【0095】
裏面特性検出モードにおいては、制御部30は、用紙特性検知装置2bが検知可能な用紙特性のうちの、画像形成装置3の定着処理による影響を受ける一部の特性、例えば、用紙の水分量、紙抵抗、用紙サイズ及び表面性のみを、用紙特性検知装置2bに検知させる。
【0096】
そして、制御部30は、用紙特性検知装置2bによって検知された用紙サイズの情報に基づいて、画像形成装置3が用紙裏面に形成する画像のサイズや、画像の書き込み位置などを制御する制御パラメータを生成する。また、制御部30は、用紙特性検知装置2bによって検知された用紙の水分量、紙抵抗及び表面性の各情報に基づいて、画像形成装置3による裏面への画像形成時における転写電流、定着温度等の制御用の制御パラメータを生成する。
【0097】
[用紙特性検知制御処理]
次に、図8を参照して、第2の実施形態に係る画像形成システム100Bによる用紙特性検知制御処理について説明する。図8は、画像形成装置3の制御部30による用紙特性検知設定処理の手順の例を示すフローチャートである。
【0098】
まず、不図示の端末装置へのユーザによる操作等に基づいて、ジョブが設定される(ステップS31)。次いで、制御部30は、画像形成装置3に用紙特性検知装置2が接続されたか否かを判定する(ステップS32)。ステップS32で、用紙特性検知装置2は接続されていないと判定された場合(ステップS32がNO判定の場合)、画像形成装置3の制御部30による用紙特性検知設定処理は終了する。
【0099】
一方、ステップS32で用紙特性検知装置2が接続されたと判定された場合(ステップS32がYES判定の場合)、制御部30は、用紙特性検知装置2は複数台接続されているか否かを判定する(ステップS33)。ステップS33で、用紙特性検知装置2は複数台接続されていないと判定された場合(ステップS33がNO判定の場合)、画像形成装置3の制御部30による用紙特性検知設定処理は終了する。つまり、用紙特性検知システムに含まれる用紙特性検知装置2が1台である場合には、上述した第1の実施形態における処理が行われる。
【0100】
一方、ステップS33で、用紙特性検知装置2は複数台接続されたと判定された場合(ステップS33がYES判定の場合)、制御部30は、複数の用紙特性検知装置2のそれぞれに番号(IM1、IM2…)を付与する(ステップS34)。番号は、例えば、上流に配置された用紙特性検知装置2から順に連番で付与される。
【0101】
次いで、制御部30は、検知する用紙特性の種類の設定対象とする用紙特性検知装置2に対して、“IMx”の番号を付与する(ステップS35)。“IMx”の“x”には、“1”が設定される。次いで、制御部30は、番号がIMxの用紙特性検知装置2の配置位置は、画像形成装置3の上流側であるか否かを判定する(ステップS36)。
【0102】
ステップS36で、画像形成装置3の上流側に配置されていると判定された場合(ステップS36がYES判定の場合)、制御部30は、用紙特性の検知対象の用紙は、ジョブにおいて使用される用紙が格納された各給紙トレイ(給紙トレイ11~13:図1参照)から給紙された1枚目の用紙であるか否かを判定する(ステップS37)。
【0103】
ステップS37で、給紙トレイから給紙された1枚目の用紙であると判定された場合(ステップS37がYES判定の場合)、制御部30は、用紙特性検知装置2が検知する用紙特性の種類を全種類に設定する(ステップS38)。一方、ステップS37で、給紙トレイから給紙された2枚目以降の用紙であると判定された場合(ステップS37がNO判定の場合)、制御部30は、用紙特性検知装置2が検知する用紙特性を、用紙の水分量、用紙サイズのみに設定する(ステップS39)。
【0104】
ステップS36で、画像形成装置3の下流側に配置されていると判定された場合(ステップS36がNO判定の場合)、制御部30は、ジョブにおいて両面印刷が設定されているか否かを判定する(ステップS40)。ステップS40で、両面印刷が設定されていると判定された場合(ステップS40がYES判定の場合)、制御部30は、用紙特性検知装置2が検知する用紙特性を、用紙の水分量、紙抵抗、用紙サイズ、表面性のみに設定する(ステップS41)。
【0105】
一方、ステップS40で、両面印刷は設定されていないと判定された場合(ステップS40がNO判定の場合)、制御部30は、用紙特性検知装置2による用紙特性検知実行設定をOffにする。すなわち、用紙特性検知装置2に用紙特性検知処理を実行させない(ステップS42)。
【0106】
ステップS38、S39、S41又はS42の処理後、制御部30は、番号IMxが付与されたすべての用紙特性検知装置2の設定が完了したか否かを判定する(ステップS43)。ステップS43で、すべての用紙特性検知装置2の設定は完了していないと判定された場合(ステップS43がNO判定の場合)、制御部30は、“x”の値に1を加算する(ステップS44)。次いで、制御部30は、ステップS36に戻って判定を行う。
【0107】
一方、ステップS43で、すべての用紙特性検知装置2の設定は完了したと判定された場合(ステップS43がYES判定の場合)、画像形成装置3の制御部30による用紙特性検知設定処理は終了する。
【0108】
[両面印刷時における用紙特性検知制御処理]
次に、図9を参照して、第2の実施形態に係る画像形成システム100B(図7参照)による、両面印刷時における用紙特性検知制御処理について説明する。図9は、第2の実施形態に係る画像形成システム100Bの画像形成装置3の制御部30による、両面印刷時における用紙特性検知制御処理の手順の例を示すフローチャートである。
【0109】
まず、画像形成装置3によってジョブが開始される(ステップS51)。次いで、ジョブにおいて両面印刷が設定されているか否かを判定する(ステップS52)。ステップS52で、両面印刷は設定されていないと判定された場合(ステップS52がNO判定の場合)、制御部30による両面印刷時における用紙特性検知制御処理は終了する。
【0110】
一方、ステップS52で、両面印刷が設定されていると判定された場合(ステップS52がYES判定の場合)、制御部30は、番号IM1が付与された1台目の用紙特性検知装置2a(図7参照)は、画像形成装置3の上流側に設置されているか否かを判定する(ステップS53)。ステップS53では、用紙特性の検知種類の設定対象の用紙特性検知装置2aが、想定通り、画像形成装置3の上流側に設置されているか否かを判定している。
【0111】
ステップS53で、番号IM1が付与された1台目の用紙特性検知装置2aが画像形成装置3の上流側に設置されていないと判定された場合(ステップS53がNO判定の場合)、制御部30による両面印刷時における用紙特性検知制御処理は終了する。
【0112】
一方、ステップS53で、番号IM1が付与された1台目の用紙特性検知装置2aが画像形成装置3の上流側に設置されていると判定された場合(ステップS53がYES判定の場合)、制御部30は、番号IM2が付与された2台目の用紙特性検知装置2b(図7参照)は、画像形成装置3の下流側に設置されているか否かを判定する(ステップS54)。ステップS54では、用紙特性の検知種類の設定対象の用紙特性検知装置2bが、想定通り、画像形成装置3の下流側に設置されているか否かを判定している。
【0113】
ステップS54で、番号IM2が付与された2台目の用紙特性検知装置2bが画像形成装置3の下流側に設置されていないと判定された場合(ステップS54がNO判定の場合)、制御部30による両面印刷時における用紙特性検知制御処理は終了する。
【0114】
一方、ステップS54で、番号IM2が付与された2台目の用紙特性検知装置2bが画像形成装置3の下流側に設置されていると判定された場合(ステップS54がYES判定の場合)、制御部30は、裏面特性検出モードの実行が指示されているか否かを判定する(ステップS55)。ステップS55で、裏面特性検出モードの実行は指示されていないと判定された場合(ステップS55がNO判定の場合)、制御部30による両面印刷時における用紙特性検知制御処理は終了する。
【0115】
一方、ステップS55で、裏面特性検出モードの実行は指示されていると判定された場合(ステップS55がYES判定の場合)、制御部30は、ジョブにおいて使用される用紙が格納された各給紙トレイ(給紙トレイ11~13、図7参照)から、1枚ずつ順に用紙を用紙特性検知装置2aに搬送させる制御を行う(ステップS56)。
【0116】
次いで、制御部30は、上流側の用紙特性検知装置2aが検知する用紙特性の種類を、全種類に設定する(ステップS57)。次いで、制御部30は、下流側に設置された用紙特性検知装置2bが検知する用紙特性の種類を、用紙のサイズ、水分量、表面性及び紙抵抗に設定する(ステップS58)。
【0117】
次いで、制御部30は、上流側の用紙特性検知装置2aに、全種類の用紙特性を検知させる制御を行う(ステップS59)。次いで、制御部30は、上流側の用紙特性検知装置2aによる用紙特性の検知結果に基づいて、表面印刷用の制御パラメータを適正化又は設定する(ステップS60)。ステップS60の処理後、画像形成装置3による用紙の表面への印刷が行われ、表面に画像が形成された用紙は、用紙反転装置8に搬送される。
【0118】
次いで、制御部30は、用紙反転装置8に用紙を反転させ、反転により裏面が上面になった用紙を、下流側の用紙特性検知装置2bに搬送させる(ステップS61)。次いで、制御部30は、下流側の用紙特性検知装置2bに、ステップS58で設定された種類の用紙特性を検知させる(ステップS62)。
【0119】
次いで、制御部30は、下流側の用紙特性検知装置2bによる用紙特性の検知結果に基づいて、裏面印刷用の制御パラメータを適正化又は設定する(ステップS63)。次いで、制御部30は、表面印刷用の制御パラメータ及び裏面印刷用の制御パラメータを記憶部31(図2参照)等に記憶させ、用紙特性検知装置2bによって用紙特性が検知された用紙を排紙ユニット4のパージトレイ42から排紙させる(ステップS64)。ステップS64の処理後、制御部30による両面印刷時における用紙特性検知制御処理は終了する。
【0120】
上述した第2の実施形態によれば、裏面の用紙特性を検知する用紙特性検知装置2bが検知する用紙特性の種類が、用紙の裏面への画像形成時に必要な種類に限定される。したがって、用紙裏面の用紙特性として、用紙特性検知装置2bが検知可能なすべての用紙特性を検知する場合と比較して、用紙特性検知時の待ち時間等を低減することができる。
【0121】
<第3の実施形態>
第3の実施形態では、本発明の用紙特性検知システムが適用される画像形成システムに、複数台の画像形成装置と複数台の用紙特性検知装置とが含まれる例を挙げる。図10は、第3の実施形態の実施例1に係る画像形成システム100Cの構成例を示す図である。
【0122】
[実施例1]
図10に示すように、画像形成システム100Cは、給紙装置1、用紙特性検知装置2a、画像形成装置3a(第1の画像形成装置の一例)、用紙反転装置8、用紙特性検知装置2b、画像形成装置3b(第2の画像形成装置の一例)及び排紙ユニット4を含む。つまり、画像形成システム100Cは、2台の画像形成装置3a、3bが直列に接続されるタンデム方式の画像形成システムである。画像形成システム100Cに含まれるこれらの各装置については、上述した各実施形態において説明済みであるため、ここではこれらについての説明は省略する。
【0123】
なお、画像形成システム100Cにおける用紙反転装置8と用紙特性検知装置2bとの間に、前段の画像形成装置3aの排紙口の高さと後段の画像形成装置3bの給紙口の高さとの調整用のパージユニット等が設けられてもよい。
【0124】
画像形成システム100Cにおいて、用紙特性検知装置2a及び2bにおける用紙特性の検知種類の設定は、画像形成装置3aの制御部が行うものとする。つまり、本実施例においては、本発明の用紙特性検知制御装置は画像形成装置3aに適用される。なお、用紙特性検知装置2a及び2bが検知する用紙特性の種類の設定は、それぞれ別の制御部が行ってもよい。例えば、画像形成装置3aの制御部30aが行い、用紙特性検知装置2bにおける用紙特性の検知種類の設定は、画像形成装置3aの制御部が行ってもよい。
【0125】
上流側に配置された用紙特性検知装置2aが検知する用紙特性の種類の設定として、画像形成装置3aの制御部30aは、上述した第1の実施形態と同様の設定を行う。すなわち、給紙トレイから給紙された1枚目の用紙が検知対象である場合には、制御部30aは、用紙特性検知装置2aが検知する用紙特性の種類を全種類に設定する。一方、給紙トレイから給紙された2枚目以降の用紙が検知対象である場合には、制御部30aは、用紙特性検知装置2aが検知する用紙特性を、水分量、用紙サイズのみに設定する。
【0126】
下流側に設置された用紙特性検知装置2bが検知する用紙特性の種類として、画像形成装置3aの制御部30aは、用紙の水分量、紙抵抗、用紙サイズ及び表面性を設定する。つまり、制御部30aは、下流側の用紙特性検知装置2bに、上流側の画像形成装置3aによる定着処理の影響を受けて変化する用紙特性を検知させる。
【0127】
そして、制御部30aは、上流側の用紙特性検知装置2aが検知された用紙の水分量、表面性及び紙抵抗の各情報に基づいて、上流側の画像形成装置3aにおける転写電流、定着温度を適正化させる制御パラメータを生成し、画像形成装置3aに送信する。
【0128】
また、制御部30aは、下流側の用紙特性検知装置2bが検知された用紙の水分量、表面性及び紙抵抗の各情報に基づいて、下流側の画像形成装置3bにおける転写電流、定着温度を適正化させる制御パラメータを生成し、画像形成装置3bに送信する。したがって、本実施例によれば、本発明の用紙特性検知システムが、2台の画像形成装置3a,3bを含む直列タンデム方式の画像形成システムに適用される場合においても、用紙特性検知装置2a及び2bのそれぞれが検知した用紙特性に基づいて、適切な画像形成処理が実行される。
【0129】
また、制御部30aは、用紙特性検知装置2bが検知した用紙サイズと、上流側の用紙特性検知装置2aが検知された用紙サイズ、すなわち、画像形成前の用紙における用紙サイズとの差の情報に基づいて、下流側の画像形成装置3bが用紙に形成する画像の倍率、及び、画像の書き込み位置を補正させる。これにより、用紙の表裏に形成される画像の倍率又は書き込み位置が、表裏で異なってしまうことを防ぐことができる。
【0130】
さらに、本実施例によれば、上述した各実施形態によって得られる効果と同様の効果を得ることができる。つまり、用紙特性検知装置2bが検知可能なすべての用紙特性を検知する場合と比較して、用紙特性検知時の待ち時間等を低減することができる。
【0131】
[実施例2]
図11は、第3の実施形態の実施例2に係る画像形成システム100Dの構成例を示す図である。図11に示す画像形成システム100Dが、図10に示した画像形成システム100Cと異なる点は、下流側に配置された画像形成装置3bの前段に、給紙装置1bが設けられる点である。
【0132】
図11に示すように、画像形成システム100Dは、給紙装置1a、用紙特性検知装置2a、画像形成装置3a、用紙反転装置8、給紙装置1b、用紙特性検知装置2b、画像形成装置3b及び排紙ユニット4を含む。画像形成システム100Dに含まれるこれらの各装置については、上述した各実施形態において説明済みであるため、ここではこれらについての説明は省略する。
【0133】
本実施例では、下流側の画像形成装置3bの前段に給紙装置1bが配置されるため、下流側の画像形成装置3bが、給紙装置1bから給紙された用紙に対して片面印刷を行う場合もある。下流側の画像形成装置3bによる片面印刷が行われる場合には、画像形成装置3aの制御部30aは、用紙特性検知装置2bが検知する用紙特性の種類の設定として、上述した第1の実施形態と同様の設定を行う。
【0134】
すなわち、給紙装置1bの給紙トレイから給紙された1枚目の用紙が検知対象である場合には、制御部30aは、用紙特性検知装置2bが検知する用紙特性の種類を全種類に設定する。一方、給紙トレイから給紙された2枚目以降の用紙が検知対象である場合には、制御部30aは、用紙特性検知装置2bが検知する用紙特性を、水分量、用紙サイズのみに設定する。
【0135】
また、上流側の画像形成装置3a及び下流側の画像形成装置3bによって両面印刷が行われる場合には、制御部30aによって、上流側の用紙特性検知装置2a及び下流側の用紙特性検知装置2bのそれぞれに対して、図10を参照して説明した第3の実施形態の実施例1における設定と同様の設定が行われる。
【0136】
上述した第3の実施形態の実施例2によれば、直列タンデム方式の画像形成システムにおける下流側の画像形成装置3bの前段に、給紙装置1bが設けられる場合においても、用紙特性検知装置2a及び2bのそれぞれが検知した用紙特性に基づいて、適切な画像形成処理が実行される。また、本実施例によっても、上述した各実施形態によって得られる効果と同様の効果を得ることができる。つまり、下流側の用紙特性検知装置2bが検知可能なすべての用紙特性を検知する場合と比較して、用紙特性検知時の待ち時間等を低減することができる。
【0137】
なお、第3の実施形態において、画像形成装置3a及び/又は3bの後段に、断裁機5や折り処理装置6などの後処理装置が接続されてもよい。また、用紙特性検知装置2及び画像形成装置3の台数も、それぞれ3台以上が設けられてもよい。
【0138】
[用紙特性検知制御処理]
次に、図12図16を参照して、第3の実施形態に係る画像形成システムによる用紙特性検知制御処理について説明する。図12図16は、第3の実施形態に係る画像形成システムによる用紙特性検知設定処理の手順の例を示すフローチャートである。図12図16に示す処理を行う画像形成システムにおいて、用紙特性検知制御処理は用紙特性検知装置2(2a又は2b)の制御部20(20a又は20b)が行うものとする。
【0139】
なお、図12図16に示す処理を行う画像形成システムは、第3の実施形態の実施例1、実施例2に示した形態のものに限定されず、後処理装置等を備えた直列タンデム方式の画像形成システムにも適用可能である。
【0140】
まず、不図示の端末装置へのユーザによる操作等に基づいて、ジョブが設定される(ステップS71)。次いで、用紙特性検知装置2の制御部20は、自装置が用紙特性検知システムに接続されたか否かを判定する(ステップS72)。ステップS72で、用紙特性検知システムに接続されていないと判定された場合(ステップS72がNO判定の場合)、用紙特性検知装置2の制御部20による用紙特性検知設定処理は終了する。
【0141】
一方、ステップS72で、用紙特性検知システムに接続されたと判定された場合(ステップS72がYES判定の場合)、制御部20は、用紙特性検知装置2は複数台接続されているか否かを判定する(ステップS73)。ステップS73で、用紙特性検知装置2は複数台接続されたと判定された場合(ステップS73がYES判定の場合)、制御部20は、複数の用紙特性検知装置2のそれぞれに番号(IM1、IM2…)を付与する(ステップS74)。
【0142】
次いで、制御部20は、画像形成システムにおいて画像形成装置3は複数台接続されているか否かを判定する(ステップS75)。ステップS75で、画像形成装置3は複数台接続されていると判定された場合(ステップS75がYES判定の場合)、制御部20は、検知する用紙特性の種類の設定対象とする用紙特性検知装置2に対して、“IMx”の番号を付与する(ステップS76)。“IMx”の“x”には、“1”が設定される。次いで、制御部30は、番号がIMx(x=1)の用紙特性検知装置2の配置位置は、画像形成装置3の上流側であるか否かを判定する(図13のステップS77)。
【0143】
ステップS77で、用紙特性検知装置2は画像形成装置3の上流側に配置されていると判定された場合(ステップS77がYES判定の場合)、制御部20は、用紙特性の検知対象の用紙は、ジョブにおいて使用される用紙が格納された各給紙トレイから給紙された1枚目の用紙であるか否かを判定する(ステップS78)。
【0144】
ステップS78で、給紙トレイから給紙された1枚目の用紙であると判定された場合(ステップS78がYES判定の場合)、制御部20は、用紙特性検知装置2が検知する用紙特性の種類を全種類に設定する(ステップS79)。一方、ステップS78で、給紙トレイから給紙された2枚目以降の用紙であると判定された場合(ステップS78がNO判定の場合)、制御部20は、用紙特性検知装置2が検知する用紙特性を、水分量、用紙サイズのみに設定する(ステップS80)。
【0145】
一方、ステップS77で、用紙特性検知装置2は画像形成装置3の上流側に配置されていない、すなわち、画像形成装置3の下流側に配置されていると判定された場合(ステップS77がNO判定の場合)、制御部20は、IMxの番号が付与された用紙特性検知装置2は、上流側の画像形成装置3と下流側の画像形成装置3との間に設置されているか否かを判定する(ステップS81)。
【0146】
ステップS81で、用紙特性検知装置2は上流側の画像形成装置3と下流側の画像形成装置3との間に設置されていると判定された場合(ステップS81がYES判定の場合)、制御部20は、上流側の画像形成装置3と下流側の画像形成装置3との間に給紙装置1が配置されているか否かを判定する(ステップS82)。ステップS82で、給紙装置1は配置されていないと判定された場合(ステップS82がNO判定の場合)、制御部20は、用紙特性検知装置2が検知する用紙特性を、水分量、紙抵抗、用紙サイズ、表面性のみに設定する(ステップS83)。
【0147】
一方、ステップS82で、上流側の画像形成装置3と下流側の画像形成装置3との間に給紙装置1が配置されていると判定された場合(ステップS82がYES判定の場合)、制御部20は、ジョブにおいて両面印刷が設定されているか否かを判定する(ステップS84)。ステップS84で、両面印刷が設定されていると判定された場合(ステップS84がYES判定の場合)、制御部20は、用紙特性検知装置2が検知する用紙特性を、水分量、紙抵抗、用紙サイズ、表面性のみに設定する(ステップS85)。
【0148】
一方、ステップS84で、両面印刷は設定されていないと判定された場合(ステップS84がNO判定の場合)、制御部20は、上流側の画像形成装置3と下流側の画像形成装置3との間に配置された給紙装置1から、下流側の画像形成装置3に用紙を給紙させる(ステップS86)。
【0149】
次いで、制御部20は、用紙特性の検知対象の用紙は、ジョブにおいて使用される用紙が格納された各給紙トレイから給紙された1枚目の用紙であるか否かを判定する(ステップS87)。ステップS87で、給紙トレイから給紙された1枚目の用紙であると判定された場合(ステップS87がYES判定の場合)、制御部20は、用紙特性検知装置2が検知する用紙特性の種類を全種類に設定する(ステップS88)。一方、ステップS87で、給紙トレイから給紙された2枚目以降の用紙であると判定された場合(ステップS87がNO判定の場合)、制御部20は、用紙特性検知装置2が検知する用紙特性を、水分量、用紙サイズのみに設定する(ステップS89)。
【0150】
ステップS81で、用紙特性検知装置2は上流側の画像形成装置3と下流側の画像形成装置3との間に設置されていないと判定された場合(ステップS81がNO判定の場合)、制御部20は、番号IMxが付与された用紙特性検知装置2に、後処理装置が接続されているか否かを判定する(ステップS90)。ステップS90で、後処理装置には接続されていないと判定された場合(ステップS90がNO判定の場合)、制御部20は、用紙特性検知装置2が検知する用紙特性を全種類に設定する(ステップS91)。
【0151】
ステップS90で、番号IMxが付与された用紙特性検知装置2に後処理装置が接続されていると判定された場合(ステップS90がYES判定の場合)、制御部20は、図14のステップS92~ステップS104の処理を行う。図14のステップS92~ステップS104の処理は、図5のステップS7~ステップS19までの処理と同一であるため、ここではこれらの説明は省略する。
【0152】
図12のステップS75で、画像形成装置3は複数台接続されていないと判定された場合(ステップS75がNO判定の場合)、制御部20は、複数の用紙特性検知装置2のそれぞれに番号(IM1、IM2…)を付与する(図15のステップS105)。次いで、制御部20は、検知する用紙特性の種類の設定対象とする用紙特性検知装置2に対して、“IMx”の番号を付与する(ステップS106)。“IMx”の“x”には、“1”が設定される。次いで、制御部30は、番号がIMxの用紙特性検知装置2の配置位置は、画像形成装置3の上流側であるか否かを判定する(ステップS107)。
【0153】
ステップS107で、用紙特性検知装置2は画像形成装置3の上流側に配置されていると判定された場合(ステップS107がYES判定の場合)、制御部20は、用紙特性検知装置2が検知する用紙特性の種類を全種類に設定する(ステップS108)。
【0154】
一方、ステップS107で、用紙特性検知装置2は画像形成装置3の上流側に配置されていない、すなわち、下流側に配置されていると判定された場合(ステップS107がNO判定の場合)、制御部20は、ジョブにおいて両面印刷が設定されているか否かを判定する(ステップS109)。ステップS109で、両面印刷が設定されていると判定された場合(ステップS109がYES判定の場合)、制御部20は、用紙特性検知装置2が検知する用紙特性を、水分量、紙抵抗、用紙サイズ、表面性のみに設定する(ステップS110)。
【0155】
一方、ステップS109で、両面印刷は設定されていないと判定された場合(ステップS109がNO判定の場合)、制御部20は、用紙特性検知装置2による用紙特性検知処理の実行設定をOFFにする。すなわち、用紙特性検知処理を実行させない(ステップS111)。
【0156】
ステップS108、S110又はS111の処理後、制御部20は、すべての用紙特性検知装置2の設定は完了したか否かを判定する(ステップS112)。ステップS112で、すべての用紙特性検知装置2の設定は完了していないと判定された場合(ステップS112がNO判定の場合)、制御部20は、番号Imxの“x”の値に1を加算する(ステップS113)。ステップS113の処理後、制御部20はステップS107に戻って判定を行う。
【0157】
一方、ステップS112で、すべての用紙特性検知装置2の設定は完了したと判定された場合(ステップS112がYES判定の場合)、用紙特性検知装置2の制御部20による用紙特性検知設定処理は終了する。
【0158】
図12のステップS73で、用紙特性検知装置2は複数台接続されていないと判定された場合(ステップS73がNO判定の場合)、制御部20は、番号がIMxの用紙特性検知装置2の配置位置は、画像形成装置3の上流側であるか否かを判定する(ステップS114)。
【0159】
ステップS114で、画像形成装置3の上流側に配置されていると判定された場合(ステップS114がYES判定の場合)、制御部20は、用紙特性検知装置2が検知する用紙特性の種類を全種類に設定する(ステップS115)。一方、ステップS114で、画像形成装置3の下流側に配置されていると判定された場合(ステップS114がNO判定の場合)、制御部20は、番号がIMxの用紙特性検知装置2に後処理装置が接続されているか否かを判定する(ステップS116)。
【0160】
ステップS116で、後処理装置は接続されていると判定された場合(ステップS116がYES判定の場合)、制御部20は、用紙特性の検知対象の用紙は、ジョブにおいて使用される用紙が格納された各給紙トレイから給紙された1枚目の用紙であるか否かを判定する(ステップS117)。ステップS117で、給紙トレイから給紙された1枚目の用紙であると判定された場合(ステップS117がYES判定の場合)、制御部20は、用紙特性検知装置2が検知する用紙特性の種類を用紙の厚み、剛度、用紙サイズに設定する(ステップS118)。
【0161】
一方、ステップS117で、給紙トレイから給紙された2枚目以降の用紙であると判定された場合(ステップS117がNO判定の場合)、制御部20は、用紙特性検知装置2が検知する用紙特性を、用紙の厚み、用紙サイズのみに設定する(ステップS119)。一方、ステップS116で、用紙特性検知装置2に後処理装置は接続されていないと判定された場合(ステップS116がNO判定の場合)、制御部20は、用紙特性検知装置2が検知する用紙特性を全種類に設定する(ステップS120)。ステップS115、S118、S119又はS120の処理後、用紙特性検知装置2の制御部20による用紙特性検知設定処理は終了する。
【0162】
図13のステップS80、S83、S85、S88、S89、図14のステップS94、S95、S98、S99、S102、S103又はS104の処理後、制御部20は、すべての用紙特性検知装置2の設定は完了したか否かを判定する(図16のステップS121)。ステップS121で、すべての用紙特性検知装置2の設定は完了していないと判定された場合(ステップS121がNO判定の場合)、制御部20は、番号Imxの“x”の値に1を加算する(ステップS122)。ステップS122の処理後、制御部20は、図13のステップS77に戻って判定を行う。
【0163】
一方、ステップS121で、すべての用紙特性検知装置2の設定は完了したと判定された場合(ステップS121がYES判定の場合)、用紙特性検知装置2の制御部20による用紙特性検知設定処理は終了する。
【0164】
なお、上述した各実施形態では、用紙特性を検知する各種メディアセンサが用紙特性検知装置2内に設けられる例を挙げたが、本発明はこれに限定されない。各種メディアセンサを含む用紙特性検知ユニットが、用紙特性検知システムに含まれる他の装置内等に設けられてもよい。
【0165】
図17は、用紙特性検知ユニット2Aを内蔵した給紙装置1Aを含む画像形成システム100Eの構成例を示す図である。図17に示す給紙装置1A内の用紙特性検知ユニット2Aは、図2を参照して説明した用紙サイズ検知センサ23、紙厚検知センサ24、水分量検知センサ25、坪量検知センサ26、剛度検知センサ27、表面性検知センサ28及び紙抵抗検知センサ29の各メディアセンサを有する。
【0166】
そして、用紙特性検知ユニット2A内の不図示の制御部は、後段に接続される装置に必要な用紙特性を検知するメディアセンサに、用紙特性を検知させる。図17に示す画像形成システム100Eにおいては、用紙特性検知ユニット2Aを含む給紙装置1Aの後段には画像形成装置3が配置されているため、制御部は、第1の実施形態と同様にすべてのメディアセンサのそれぞれに各用紙特性を検知させる。
【0167】
図18は、用紙特性検知ユニット2Aを内蔵した断裁機5Aを含む画像形成システム100Fの構成例を示す図である。図18に示す断裁機5A内の用紙特性検知ユニット2Aも、不図示の用紙サイズ検知センサ23、紙厚検知センサ24、水分量検知センサ25、坪量検知センサ26、剛度検知センサ27、表面性検知センサ28及び紙抵抗検知センサ29を有する。
【0168】
そして、画像形成システム100Fの用紙特性検知ユニット2A内の不図示の制御部は、後段に接続される装置に必要な用紙特性を検知するメディアセンサに、用紙特性を検知させる。図18に示す画像形成システム100Fにおいては、用紙特性検知ユニット2Aを含む断裁機5Aは画像形成装置3の後段に配置されているため、制御部は、第1の実施形態の実施例2と同様に、用紙の厚み、剛度、サイズを検知させる制御を行う。
【0169】
なお、上述した実施の形態では、用紙特性検知制御装置として機能する装置内の制御部が、システムにおける各装置の接続状態を検知し、接続された装置の種類及び該装置との位置関係に基づいて検知する用紙特性の種類を変更する例を挙げたが、本発明はこれに限定されない。
【0170】
例えば、制御部は、ジョブに設定された設定内容に応じて、検知する用紙特性の種類を変更する制御を行ってもよい。制御部が参照する設定内容には、例えば、片面又は両面の印刷設定、断裁や折り処理などの後処理機能の設定などがある。または、これらの各種設定内容は、用紙特性検知制御装置として機能する装置に対して、パラメータとして直接設定されてもよい。
【0171】
また、上述した各実施形態では、用紙特性検知装置2又は用紙特性検知ユニット2A内に含まれる各メディアセンサが、それぞれ異なる用紙特性を検知する例を挙げたが、本発明はこれに限定されず、一つのメディアセンサが異なる複数の用紙特性を検知してもよい。または、一つのメディアセンサが、用紙における検知範囲又は検知処理等を異ならせることにより、一つの用紙特性における異なる種類の情報を検知してもよい。
【0172】
例えば、用紙特性の検知範囲として、同じ用紙上での検知位置(検知回数)を変えることができる。また、検知処理として、演算負荷の大きい処理又は小さい処理を選択することができる。例えば、特定の検知範囲又は検知処理においては、用紙特性を特定の精度で検知させ、その他の検知範囲又は検知処理においては、用紙特性の検知精度を特定の検知範囲又は検知処理における精度よりも低く、又は、粗くすることにより、生産性を優先させることも可能である。
【0173】
また、上述した実施形態では、用紙特性検知装置2(図1等参照)によって用紙特性が検知された用紙は、画像形成装置3に搬送される例を挙げたが、本発明はこれに限定されない。例えば、用紙特性検知装置2は、特定の用紙特性を検知後の用紙は、画像形成装置3に搬送させずに用紙特性検知装置2から排出させる構成とされてもよい。
【0174】
図19は、変形例に係る用紙特性検知装置2′の構成例を示す図である。図19に示す用紙特性検知装置2′は、第1の搬送経路及び第2の搬送経路を有する。第1の搬送経路は、給紙装置1(図19においては図示略)から搬送された用紙が給紙される第1の給紙口210と、用紙特性検知装置2′から用紙を排紙させる排紙部220とを接続する経路である。
【0175】
第2の搬送経路は、第1の給紙口210と、画像形成装置3(図19においては図示略)に用紙を搬送する第2の給紙口230とを接続する、装置内において水平方向に形成された経路である。第1の搬送経路と第2の搬送経路とは、分岐部240において分岐する。
【0176】
図19に示すように、用紙サイズ検知センサ23、紙厚検知センサ24、水分量検知センサ25及び坪量検知センサ26は、第1の搬送経路における分岐部240までの位置に横並びに配置される。一方、剛度検知センサ27、表面性検知センサ28及び紙抵抗検知センサ29は、分岐部240から排紙部220までの位置に垂直方向に並んで配置される。
【0177】
用紙特性検知装置2′がこのように構成されることにより、画像形成装置3に搬送される、すなわち、画像形成が行われる用紙に対して検知される用紙特性の種類を、用紙サイズ、紙厚、水分量、坪量のいずれか1つ以上に限定することができる。それゆえ、変形例によれば、通常のジョブの実行時における画像形成装置3による印刷完了までの時間を短縮することができ、生産性を向上させることができる。
【0178】
また、画像形成装置3に搬送される用紙が搬送される第1の搬送経路を、図19に示すように水平方向に略ストレートに形成することにより、厚紙等の用紙も安定的に搬送できるようになる。さらに、搬送経路が湾曲している構成と比較して、用紙特性検知時における用紙の搬送時間を短縮でき、生産性を向上させることができる。
【0179】
また、本明細書において、「複数のメディアセンサにより検知する用紙特性の種類を変更可能とする」、とは、例えば、以下の(A)、(B)の態様を含むものである。
(A)ある条件αにおいては、複数のメディアセンサのうちすべてのメディアセンサによりそれぞれの用紙特性を検知するが、別の条件βにおいては、複数のメディアセンサのうち一部のメディアセンサにおいて用紙特性の検知を行い、他のメディアセンサにおいては用紙特性の検知を行わない。
(B)ある条件αにおいては、複数のメディアセンサのうち一部のメディアセンサ又は単一のメディアセンサAによって用紙特性の検知を行い、別の条件βにおいては、複数のメディアセンサのうち、他のメディアセンサ(条件αと一部メディアセンサが重複する場合と、条件αとメディアセンサが重複しない場合との両方を含む)、又は、他の単一のメディアセンサBによって用紙特性の検知を行う。
【0180】
なお、「メディアセンサにおいて用紙特性の検知を行わない」とは、以下の(1)、(2)のいずれの態様をも含むものとする。
(1)メディアセンサにおいて用紙特性の検知そのものを行わない。
(2)用紙特性の検知を行うが、検知された検知データを用いない。
【0181】
また、上記態様(A)の具体例としては、例えば、以下の(A-1)及び(A-2)が挙げられる。
(A-1)印刷ジョブの1枚目の用紙という条件においては、全てのメディアセンサにより用紙特性を検知するが、2枚目以降の用紙という条件においては一部のメディアセンサのみで用紙特性の検知を行う。
(A-2)用紙を変更した1枚目の用紙という条件においては、全てのメディアセンサにより用紙特性を検知するが、2枚目以降の用紙という条件においては一部のメディアセンサのみで用紙特性の検知を行う。なお、用紙の変更は、ユーザによる用紙変更の情報入力によって行われてもよく、用紙トレイの開閉等の検出結果に基づいて検知されてもよい。
【0182】
また、上記態様(A)の別の切り口の具体例として、条件βにおいて用紙特性の検知を行わないメディアセンサは、剛度検知センサ27、表面性検知センサ28及び紙抵抗検知センサ29の少なくともいずれか一つであることが好ましい。また、条件βにおいて用紙特性の検知を行うメディアセンサは、用紙サイズ検知センサ23、紙厚検知センサ24、水分量検知センサ25及び坪量検知センサ26、の少なくともいずれか一つであることが好ましい。
【0183】
また、上述した各実施形態又は変形例は、本発明を分かりやすく説明するために装置及びシステムの構成を詳細且つ具体的に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
【0184】
また、図2において実線で示した制御線又は情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【0185】
また、本明細書において、時系列的な処理を記述する処理ステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)をも含むものである。
【符号の説明】
【0186】
1、1a、1A、1b…給紙装置、2、2a、2b…用紙特性検知装置、2A…用紙特性検知ユニット、3、3a、3b…画像形成装置、5、5A…断裁機、6…折り処理装置、7…印刷物給紙装置、8…用紙反転装置、20…制御部、23…用紙サイズ検知センサ、24…紙厚検知センサ、25…水分量検知センサ、26…坪量検知センサ、27…剛度検知センサ、28…表面性検知センサ、29…紙抵抗検知センサ、30、30a、30b…制御部、34…画像形成部、35…定着部、100、100A、100B、100C、100D、100E、100F…画像形成システム、200…製本システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
【手続補正書】
【提出日】2024-07-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
用紙特性を検知する用紙特性検知システムであって、
用紙の複数の異なる用紙特性を検知可能な用紙特性検知装置と、
前記用紙特性検知装置により検知する前記用紙特性の種類を設定可能な制御部と、を備える
用紙特性検知システム。
【請求項2】
前記制御部は、前記用紙特性検知装置により検知する前記用紙特性の組み合わせを変更可能である
請求項1に記載の用紙特性検知システム。
【請求項3】
前記用紙特性検知装置は、前記用紙のサイズ、剛度、抵抗、水分量、表面性、厚みのうちの複数の用紙特性に対応する情報を検知可能である
請求項1に記載の用紙特性検知システム。
【請求項4】
前記制御部は、選択された機能に応じて検知する用紙特性の種類を変える
請求項1に記載の用紙特性検知システム。
【請求項5】
前記制御部は、ジョブに設定された後処理機能の種類に応じて、検知する用紙特性の種類を変える
請求項4に記載の用紙特性検知システム。
【請求項6】
前記制御部は、前記用紙特性検知システム内において前記用紙特性検知装置と接続される装置の種類、及び、前記用紙特性検知システム内における前記用紙特性検知装置の接続位置の少なくとも一つに応じて、前記用紙特性検知装置により検知する前記用紙特性の種類を変更する
請求項1に記載の用紙特性検知システム。
【請求項7】
前記制御部は、前記用紙特性検知装置と接続される後処理装置の種類に応じて、前記用紙特性検知装置により検知する前記用紙特性の種類を変更する
請求項1に記載の用紙特性検知システム。
【請求項8】
前記制御部は、前記用紙特性検知装置が前記用紙を断裁する断裁機に接続される場合、前記用紙のサイズ、剛度、厚みのうち少なくとも一つを前記用紙特性検知装置で検知させる
請求項7に記載の用紙特性検知システム。
【請求項9】
前記制御部は、前記用紙特性検知装置の検知結果に基づき、前記断裁機における前記用紙の断裁位置、断裁時間の少なくとも一つを調整する
請求項8に記載の用紙特性検知システム。
【請求項10】
前記制御部は、前記用紙特性検知装置が綴じ処理又はパンチ処理が可能な装置に接続される場合、前記用紙の剛度、厚み、水分量のうち少なくとも一つを前記用紙特性検知装置で検知させる
請求項7に記載の用紙特性検知システム。
【請求項11】
前記制御部は、前記用紙特性検知装置が折り処理装置に接続される場合、前記用紙の剛度、厚み、水分量のうち少なくとも一つを前記用紙特性検知装置で検知させる
請求項7に記載の用紙特性検知システム。
【請求項12】
前記制御部は、前記用紙特性検知装置が画像形成装置に接続される場合、前記用紙のサイズ、剛度、抵抗、水分量、表面性、厚みのうち少なくとも2つ以上の用紙特性に対応する情報を前記用紙特性検知装置で検知させる
請求項1に記載の用紙特性検知システム。
【請求項13】
前記制御部は、前記用紙特性検知装置が画像形成装置に接続される場合、用紙の水分量に対応する情報と、用紙のサイズ、剛度、抵抗、表面性、厚みのうち少なくとも一つに対応する情報とを前記用紙特性検知装置で検知させる
請求項1に記載の用紙特性検知システム。
【請求項14】
前記制御部は、画像形成装置を含む用紙特性検知システム内において前記用紙特性検知装置が前記画像形成装置の上流側に接続される場合と、前記画像形成装置の下流側に接続される場合とで、前記用紙特性検知装置により検知する前記用紙特性の種類を変更する
請求項1に記載の用紙特性検知システム。
【請求項15】
前記制御部は、画像形成装置を含む用紙特性検知システム内において前記用紙特性検知装置が前記画像形成装置の上流側に接続される場合、前記用紙のサイズ、剛度、抵抗、水分量、表面性、厚みのうち少なくとも一つを前記用紙特性検知装置で検知させる
請求項14に記載の用紙特性検知システム。
【請求項16】
前記制御部は、画像形成装置を含む用紙特性検知システム内において前記用紙特性検知装置が前記画像形成装置の下流側に接続される場合、前記用紙のサイズ、剛度、水分量のうち少なくとも一つを前記用紙特性検知装置で検知させる
請求項14に記載の用紙特性検知システム。
【請求項17】
前記制御部は、前記用紙特性検知装置が用紙搬送方向の上流側に配置された第1の画像形成装置と用紙搬送方向の下流側に配置された第2の画像形成装置との間に接続される場合、前記用紙のサイズ、抵抗、水分量、表面性のうち少なくとも一つを前記用紙特性検知装置で検知させる
請求項14に記載の用紙特性検知システム。
【請求項18】
前記制御部は、前記用紙特性検知システム内において上流側に配置された第1の画像形成装置の上流側に第1の用紙特性検知装置が配置され、前記第1の画像形成装置と該第1の画像形成装置の下流側に配置された第2の画像形成装置との間に第2の用紙特性検知装置が配置される場合、前記第1の用紙特性検知装置と前記第2の用紙特性検知装置とで、検知する用紙特性の種類を変える
請求項1に記載の用紙特性検知システム。
【請求項19】
前記制御部は、前記第2の画像形成装置による画像形成位置又は画像の倍率を、前記第1の用紙特性検知装置及び前記第2の用紙特性検知装置のそれぞれで検知される各用紙サイズに基づき決定し、前記第2の画像形成装置の転写条件又は定着条件を、前記第2の用紙特性検知装置で検知される前記用紙の抵抗、水分量、表面性の少なくとも一つに基づき決定する
請求項18に記載の用紙特性検知システム。
【請求項20】
前記第1の画像形成装置によって前記用紙の第1面に画像が形成され、前記第2の画像形成装置によって前記用紙の前記第1面とは異なる第2面に画像が形成されることにより、前記用紙の両面に画像が形成される、
請求項18に記載の用紙特性検知システム。
【請求項21】
前記制御部は、前記用紙特性検知装置が用紙搬送方向の上流側に配置された第1の画像形成装置と、用紙搬送方向の下流側に配置された第2の画像形成装置との間に接続される場合、前記第1の画像形成装置と前記第2の画像形成装置との間に用紙を収容する給紙装置が接続されているか否かにより、検知する用紙特性の種類を変える
請求項1に記載の用紙特性検知システム。
【請求項22】
前記制御部は、前記用紙特性検知装置が第1の画像形成装置と第2の画像形成装置を含む用紙特性検知システムに配置される場合、前記用紙の片面のみに画像を形成するか、前記用紙の両面に画像を形成するかの情報に基づいて、検知する用紙特性の種類を変える
請求項1に記載の用紙特性検知システム。
【請求項23】
前記制御部は、給紙装置から給紙される用紙が、ジョブにおいて給紙される1枚目の用紙か、2枚目以降の用紙かに応じて、検知する用紙特性の種類を変える、
請求項1に記載の用紙特性検知システム。
【請求項24】
前記制御部は、給紙される用紙が1枚目の用紙の場合は、前記用紙特性検知装置が検知可能な全種類の用紙特性を検知し、2枚目以降の用紙の場合は、前記全種類の中の一部の種類の用紙特性のみを検知する、
請求項23に記載の用紙特性検知システム。
【請求項25】
用紙特性を検知する用紙特性検知システムであって、
前記用紙特性に対応する情報を検知可能な用紙特性検知装置と、
前記用紙特性検知システム内において前記用紙特性検知装置と接続される装置の種類と、前記用紙特性検知システム内における前記用紙特性検知装置の接続位置と、選択された機能との少なくとも一つに応じて、前記用紙特性検知装置で検知する前記用紙特性の検知内容を決定する制御部と、を備える
用紙特性検知システム。
【請求項26】
前記制御部は、前記用紙特性の検知内容として、検知する前記用紙特性の種類、検知する前記用紙特性の検知範囲又は検知処理を決定可能である
請求項25に記載の用紙特性検知システム。
【請求項27】
前記用紙特性検知装置は複数の異なる用紙特性に対応する複数のメディアセンサを備え、
前記制御部は、検知する前記用紙特性の種類を変更可能である
請求項25に記載の用紙特性検知システム。
【請求項28】
前記制御部は、前記複数のメディアセンサにより検知する前記用紙特性の組み合わせを変更可能である
請求項27に記載の用紙特性検知システム。
【請求項29】
前記用紙特性検知装置と接続される装置は、前記用紙特性検知装置が有するメディアセンサをその内部に配置可能な装置である
請求項25に記載の用紙特性検知システム。
【請求項30】
メディアセンサを備えた用紙特性検知装置によって用紙特性を検知するための用紙特性検知制御装置であって、
前記用紙特性検知装置は複数の異なる用紙特性に対応する複数のメディアセンサを含み、
前記用紙特性検知装置により検知する前記用紙特性の種類を変更可能な制御部を備える
用紙特性検知制御装置。
【請求項31】
メディアセンサを備えた用紙特性検知装置によって用紙特性を検知するための用紙特性検知制御装置であって、
前記用紙特性検知装置と接続される装置と、システム内における前記用紙特性検知装置の接続位置と、選択された機能と、の少なくとも一つに応じて、前記用紙特性検知装置で検知する用紙特性の検知内容を決定する制御部を備える
用紙特性検知制御装置。
【請求項32】
メディアセンサを備えた用紙特性検知装置によって用紙特性を検知するための用紙特性検知制御プログラムであって、
前記用紙特性検知装置により検知される前記用紙特性の種類を決定する決定ステップを含み、
前記決定ステップで決定される前記用紙特性の種類を変更可能であることを特徴とする
用紙特性検知制御プログラム。
【請求項33】
メディアセンサを備えた用紙特性検知装置によって用紙特性を検知するための用紙特性検知制御プログラムであって、
前記用紙特性検知装置に接続される装置と、システム内における前記用紙特性検知装置の接続位置と、選択された機能と、の少なくとも一つに応じて、前記用紙特性検知装置で検知する用紙特性の検知内容を決定する決定ステップを、コンピュータで実行可能とする用紙特性検知制御プログラム。
【請求項34】
画像形成システムであって、
用紙に画像を形成する画像形成装置と、
用紙特性を検知する用紙特性検知装置と、を備え、
前記用紙特性検知装置は、
複数の異なる用紙特性を検知可能な用紙特性検知装置と、
前記用紙特性検知装置により検知する前記用紙特性の種類を変更可能な制御部と、を備える
画像形成システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
本発明の一態様に係る用紙特性検知システムは、複数の異なる用紙特性を検知可能な用紙特性検知装置と、用紙特性検知装置により検知する用紙特性の種類を変更可能な制御部と、を備える。