(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024131331
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、及び料金支払方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20240920BHJP
【FI】
G06Q30/0601
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023041534
(22)【出願日】2023-03-16
(71)【出願人】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】菰岡 真人
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB24
5L030BB65
5L049BB24
5L049BB65
(57)【要約】 (修正有)
【課題】配送先に配送された物品に要する料金の支払いの手間を解消し、且つ当該料金の持ち合わせがなくても支払いを行う情報処理装置、情報処理システム及び料金支払方法を提供する。
【解決手段】延滞料金決済システム100において、ユーザによる代金の支払いを条件に物品が配送された受取ロッカー101及び代金の支払先である販売業者システム103と通信可能な、情報処理システム107のロッカーPF106は、受取ロッカー101に物品を受け取りに来たユーザに発行された受付情報を受取ロッカー101から受信し、受付情報に基づいて、受取ロッカー101に配送された物品に要するユーザに請求する料金を特定し、販売業者システム103からユーザの支払方法に関する情報を取得し、取得した支払方法に関する情報を用いて料金の支払処理を実行する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザによる代金の支払いを条件に物品が配送された配送先のコンピュータシステム、及び前記代金の支払先のコンピュータシステムと通信可能な情報処理装置であって、
前記ユーザに発行された情報であって前記配送先に前記物品を受け取りに来たユーザから受け付けた受付情報を前記配送先のコンピュータシステムから受信し、
前記受付情報に基づいて、前記配送先に配送された前記物品に要する料金であって前記ユーザに請求する料金を特定し、
前記代金の支払先のコンピュータシステムから前記ユーザの支払方法に関する情報を取得し、
取得した前記支払方法に関する情報を用いて前記料金の支払処理を実行する
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記物品の受取期限を記憶し、
前記受付情報を受け付けた受付日時が前記受取期限を超過している場合、前記物品に要する料金として前記配送先の利用料の延滞料金を特定し、
前記支払方法に関する情報を用いて、前記配送先の管理事業者に対する前記延滞料金の支払処理を実行する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記延滞料金は、前記受付日時と前記受取期限との差分に基づいて特定される
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記配送先は、受取場所に設置されたロッカーであって、
前記情報処理装置は、前記ロッカーの使用状況を管理する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記支払処理が完了したことを条件に前記ロッカーを解錠する
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記代金は、前記物品の購入代金を含み、
前記代金の支払先は、前記物品の販売業者を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記代金は、前記物品の前記配送先への配送料を含み、
前記代金の支払先は、前記物品の配送業者を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記ユーザの同意を条件に、前記支払先のコンピュータシステムから前記支払方法に関する情報を取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記同意は、前記ユーザの前記代金の支払い時になされる
ことを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記同意は、前記配送先に前記物品を受け取りに来たユーザによってなされる
ことを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記代金の支払先とは異なる決済事業者に決済要求を行うことにより前記料金の支払処理を実行する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記支払処理の実行が完了しなかった場合に、他の支払方法による支払いを受け付ける
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記受付情報は、前記代金の支払い時に前記ユーザに発行される
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項14】
ユーザによる代金の支払いを条件に物品が配送された配送先のコンピュータシステムと、前記配送先のコンピュータシステム及び前記代金の支払先のコンピュータシステムと通信可能な情報処理装置と、を備える情報処理システムであって、
前記配送先のコンピュータシステムは、
前記ユーザに発行された情報であって前記配送先に前記物品を受け取りに来たユーザから受付情報を受け付け、
受け付けた前記受付情報を前記情報処理装置に送信し、
前記情報処理装置は、
受信した前記受付情報に基づいて、前記配送先に配送された前記物品に要する料金であって前記ユーザに請求する料金を特定し、
前記代金の支払先のコンピュータシステムから前記ユーザの支払方法に関する情報を取得し、
取得した前記支払方法に関する情報を用いて前記料金の支払処理を実行する
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項15】
ユーザによる代金の支払いを条件に配送先に配送された物品に要する料金を支払う料金支払方法であって、
前記ユーザに発行された情報であって前記配送先に前記物品を受け取りに来たユーザから受け付けた受付情報を前記配送先のコンピュータシステムから受信すること、
前記受付情報に基づいて、前記配送先に配送された前記物品に要する料金であって前記ユーザに請求する料金を特定すること、
前記代金の支払先のコンピュータシステムから前記ユーザの支払方法に関する情報を取得すること、及び
取得した前記支払方法に関する情報を用いて前記料金の支払処理を実行すること、を有する
ことを特徴とする料金支払方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理システム、及び料金支払方法に関する。
【背景技術】
【0002】
EC(Electronic Commerce)サイトなどで購入した物品の配送先が多様化しており、例えば、駅や公共施設等に設置された受取ロッカーやコンビニなどを指定することが可能となっている。
【0003】
特許文献1には、購入した物品が配送された受取ロッカーの現場においてユーザが料金を支払うことで受取ロッカーから物品を受け取ることができる仕組みが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
物品の代金と共に指定した配送先への配送料や配送先の保管料を商品の購入時に先払いするケースもあるが、ユーザが受取期限に遅れて商品を受け取る場合など、延滞料金などを配送先(受取ロッカーやコンビニ)の現場で支払うことが考えられる。しかし、当該料金の支払いは、ユーザにとっては手間であり、ユーザが当該料金の持ち合わせがない場合には、配送先から物品を受け取れない等のトラブルが発生する恐れがある。
【0006】
そこで、本発明は、配送先に配送された物品に要する料金の支払いの手間を解消し、且つ当該料金の持ち合わせがなくても支払いを行うことが可能な技術を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の情報処理装置は、ユーザによる代金の支払いを条件に物品が配送された配送先のコンピュータシステム、及び代金の支払先のコンピュータシステムと通信可能な情報処理装置であって、ユーザに発行された情報であって配送先に物品を受け取りに来たユーザから受け付けた受付情報を配送先のコンピュータシステムから受信し、受付情報に基づいて、配送先に配送された物品に要する料金であってユーザに請求する料金を特定し、代金の支払先のコンピュータシステムからユーザの支払方法に関する情報を取得し、取得した支払方法に関する情報を用いて料金の支払処理を実行する。
【0008】
本発明の情報処理システムは、ユーザによる代金の支払いを条件に物品が配送された配送先のコンピュータシステムと、配送先のコンピュータシステム及び代金の支払先のコンピュータシステムと通信可能な情報処理装置と、を備える情報処理システムであって、配送先のコンピュータシステムは、ユーザに発行された情報であって配送先に物品を受け取りに来たユーザから受付情報を受け付け、受け付けた受付情報を情報処理装置に送信し、情報処理装置は、受信した受付情報に基づいて、配送先に配送された物品に要する料金であってユーザに請求する料金を特定し、代金の支払先のコンピュータシステムからユーザの支払方法に関する情報を取得し、取得した支払方法に関する情報を用いて料金の支払処理を実行する。
【0009】
本発明の料金支払方法は、ユーザによる代金の支払いを条件に配送先に配送された物品に要する料金を支払う料金支払方法であって、ユーザに発行された情報であって配送先に物品を受け取りに来たユーザから受け付けた受付情報を配送先のコンピュータシステムから受信すること、受付情報に基づいて、配送先に配送された物品に要する料金であってユーザに請求する料金を特定すること、代金の支払先のコンピュータシステムからユーザの支払方法に関する情報を取得すること、及び取得した支払方法に関する情報を用いて料金の支払処理を実行すること、を有する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、配送先に配送された物品に要する料金の支払いの手間を解消し、且つ当該料金の持ち合わせがなくても支払いを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】実施例1の延滞料金決済システム100の全体構成図。
【
図2】受取ロッカー101及びロッカーPF106のハードウェア構成を示すブロック図。
【
図4】延滞料金決済システム100のシーケンス図。
【
図5】延滞料金の支払方法の同意を行う同意画面500を示す図。
【
図6】ロッカーPF106が実行する延滞料金支払処理を示すフローチャート。
【
図7】延滞料金の支払方法を選択する選択画面700を示す図。
【
図8】システム決済処理の詳細を示したシーケンス図。
【
図9】実施例2の延滞料金決済システム900の全体構成図。
【
図10】延滞料金の支払方法の同意を行う同意画面1000を示す図。
【
図11】実施例3の延滞料金決済システム1100の全体構成図。
【
図12】実施例4の延滞料金決済システム1200の全体構成図。
【
図13】変形例の延滞料金決済システム1300の全体構成図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明するが、本発明の範囲はここで説明する実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更ができる。
【0013】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【実施例0014】
(延滞料金決済システム100)
図1は、実施例1の延滞料金決済システム100の全体構成図である。実施例1の延滞料金決済システム100は、ユーザが受取期限までに受取ロッカー101に物品を取りに行かなかった場合に、受取ロッカー101の利用料の延滞料金を販売業者のコンピュータシステム103に登録された当該ユーザの支払方法に関する情報(以下、支払方法情報と呼ぶ)を用いて決済を行うシステムである。
【0015】
ユーザは、販売業者から購入した物品の配送先として受取ロッカー101を指定することができる。ユーザは、受取ロッカー101から購入した物品を受け取るが、受取ロッカー101から物品を受け取る日時(受付日時)が受取期限から超過している場合には、受取ロッカー101の利用料の延滞料金を支払う必要がある。ユーザは、現金やクレジットカードなどを用いて、受取ロッカー101の現場において延滞料金の支払いを行うことができるが、当該支払いは手間である。また、現金やクレジットカードなどの持ち合わせがない場合もある。そこで、実施例1の延滞料金決済システム100(以下、「システム100」と略する)は、この延滞料金の支払いの手間を解消し、延滞料金の持ち合わせ(現金やクレジットカード)がなくても延滞料金の支払いを可能とするシステムである。以下、詳細に説明する。
【0016】
システム100は、受取ロッカー101と、ユーザ端末102と、販売業者のコンピュータシステム103(以下、「販売業者システム103」と略する)と、配送業者のコンピュータシステム104(以下、「配送業者システム104」と略する)と、決済事業者のコンピュータシステム105(以下、「決済事業者システム105」と略する)と、ロッカーPF(platform)106と、を備える。情報処理システム107は、受取ロッカー101とロッカーPF106とを含む。受取ロッカー101、ユーザ端末102、販売業者システム103、配送業者システム104、決済事業者システム105、及びロッカーPF106は、ネットワークを介して互いに通信可能に接続されている。
【0017】
(ユーザ端末102)
ユーザ端末102は、販売業者システム103が提供するECサイトなどを閲覧することができる。例えば、ユーザ端末102は、ECサイト等を閲覧するためのWebブラウザがインストールされたスマートフォンやパソコン等である。ユーザ端末102は、販売業者システム103に対して、物品購入のリクエスト、購入する物品の配送先や受取時間を含む配送依頼、及び代金の支払方法情報を送信する。代金は、物品の購入代金、及び物品の配送料を含む。物品の購入代金は販売業者に支払われ、配送料は配送業者に支払われる。ユーザは、物品の配送先として、自宅、自宅の宅配ボックス、受取ロッカー101、コンビニなどを選択することができる。また、代金の支払方法情報は、例えば、クレジットカード番号やデビットカード番号などである。なお、支払方法情報は、販売業者システム103に支払方法情報が既に登録されている場合には、その支払方法情報を選択する情報であってもよい。
【0018】
また、ユーザは、上記した延滞料金が発生した場合、当該延滞料金の支払方法として販売業者システム103に登録されているユーザの支払方法情報を用いることの同意を行うことができる。ユーザ端末102は、ユーザの同意(例えば、後述する
図5の同意画面500での同意)に従って、延滞料金の支払方法の同意を販売業者システム103に送信する。
【0019】
(販売業者システム103)
販売業者システム103は、ユーザ端末102に販売業者が運営するECサイトなどを閲覧できるように各種情報を提供する。例えば、販売業者システム103は、ユーザ端末102のWebブラウザにECサイトを表示させるHTMLデータを送信する。また、販売業者システム103は、ECサイトの会員情報を管理し、ユーザごとに1又は複数の支払方法情報を管理する。販売業者システム103は、例えばクラウドサーバ、又はオンプレミスサーバである。
【0020】
また、販売業者システム103は、ユーザ端末102から受信した配送依頼で指定された配送先が受取ロッカー101である場合、指定された受取ロッカー101に空きがあるか否かを確認する。具体的には、販売業者システム103は、受取ロッカー101の空き状況を管理するロッカーPF106に、受取ロッカー101の利用予約を行うためユーザによって指定された受取ロッカー及び受取時間を送信する。そして、ロッカーPF106は、受信した受取ロッカー及び受取時間に当該物品の収容可能な空きボックスがあるか確認し、空きボックスがあれば、受取ロッカー101の当該空きボックスの利用予約を行う。これにより、受取ロッカー101は、利用予約に従って、本物品のために空きボックスを確保する。そして、ロッカーPF106は、受取ロッカー101の予約が完了したことを販売業者システム103に回答する。一方で、指定された受取ロッカー101に空きボックスがなければ、販売業者システム103にその旨を回答し、販売業者システム103は、ユーザに受取ロッカー及び受取時間、又は別の配送先を再指定させる。
【0021】
また、販売業者システム103は、ユーザ端末102から受信した代金の支払方法情報に従って、決済事業者システム105に代金の決済を要求(決済要求)する。例えば、ユーザが支払方法としてクレジットカードを指定した場合、クレジットカードの加盟店である販売業者は、決済事業者(カード会社)に代金の決済要求を行う。決済が完了すると、決済事業者システム105は、販売業者システム103に決済の完了(決済完了)を通知する。
【0022】
また、販売業者システム103は、ユーザ端末102から受信した配送依頼に従って、配送業者システム104に配送依頼を行うと共に、配送IDを発行する。この配送IDは、ユーザ端末102及びロッカーPF106にも送信される。なお、この配送IDは、配送業者システム104が販売業者システム103からの配送依頼に従って発行してもよい。この場合、配送業者システム104は、発行した配送IDを販売業者システム103に送信する。販売業者システム103は、後述するロッカーPF106からの問い合わせ(配送ID)に対して、延滞料金の支払方法情報を特定するために当該配送IDを利用する。また、ユーザ端末102に送信される配送IDは、配送IDが埋め込まれたコード情報(例えば、バーコード、二次元コード)であってもよい。また、販売業者システム103は、配送IDの代りに又は配送IDに加えて、購入した物品を特定するための認証コード(例えば、数字や英文字などの組み合わせ)を発行してもよい。
【0023】
(決済事業者システム105)
例えば、決済事業者はカード会社であり、販売業者は加盟店である。決済事業者システム105は、販売業者システム103からの決済要求に従って、ユーザの与信管理等を行い、販売業者に代金を支払う支払処理を実行する。決済事業者システム105は、金融機関のシステムと通信可能に接続されており、金融機関のシステムに対してユーザの決済口座から代金の引き落としをリクエストする。これにより、決済事業者は、ユーザの金融機関の決済口座からの自動引き落としにより、ユーザから代金を集金する。
【0024】
(配送業者システム104)
配送業者は、販売業者から物品を受け取り、指定された配送先(例えば、受取ロッカー101)に当該物品を配送する。配送業者システム104は、物品の配送を管理するシステムである。まず、配送業者システム104は、販売業者システム103から配送依頼及び配送IDを受信する。そして、配送業者システム104は、当該配送依頼及び配送IDに従って、販売業者(例えば、販売業者の物流センター)から配送先まで物品が配送されるよう、物品の物流を管理する。配送業者システム104は、物品の配送が完了したときにユーザ端末102に物品の配送が完了したことを通知してもよい。配送依頼で指定された配送先が受取ロッカー101である場合には、配送業者は、物品を受取ロッカー101の空きボックスに収容する。配送業者システム104は、例えばクラウドサーバ、又はオンプレミスサーバである。
【0025】
(受取ロッカー101)
受取ロッカー101は、駅、コンビニ、公共施設等の受取場所に設置されたロッカーである。受取ロッカー101は、販売業者や配送業者が物品の配送先として管理する専用のロッカーであってもよいし、荷物の一時預かりとして一般利用されるコインロッカーであってもよい。ユーザは、購入した物品の配送先として受取ロッカー101を指定することができる。ユーザは、受取ロッカー101において、配送IDなどを入力する等の受取受付を行い、受取ロッカー101から物品を受け取る。ユーザが受取受付にて入力する受付情報は、販売業者システム103が物品の購入時にユーザに発行した配送IDであってもよいし、上記したコード情報や認証コードであってもよい。認証コードを使用する場合は、販売業者システム103は、事前にロッカーPF106に認証コードを送信しておく必要がある。また、受付情報は、販売業者システム103が管理するユーザID、ユーザメールアドレス、ユーザ氏名などのユーザを識別するための識別情報であってもよい。また、配送IDが配送業者システム104によって発行される場合は、ユーザは、受取受付において配送業者システム104から発行された配送IDを入力してもよい。物品を受け取りに来たユーザは、受取ロッカー101にて、例えば表示入力部230(
図2参照)に表示されるソフトウェアキーボードを使って、上記した配送ID又は認証コードを入力して、受取受付を行う。また、ユーザは、受取ロッカー101のコードリーダ241(
図2参照)にコード情報を読み取らせて、受取受付を行う。
【0026】
(ロッカーPF106)
ロッカーPF106(情報処理装置)は、1又は複数の受取ロッカー101の情報(受取ロッカーが有するボックス数、ボックスサイズ、各ボックスの使用状況等)を収集し、管理する。ロッカーPF106は、例えばクラウドサーバ、又はオンプレミスサーバである。ロッカーPF106は、受取ロッカー101のコンピュータシステム(例えば、
図2の制御部210)、代金の支払先のコンピュータシステム(例えば、販売業者システム103)、及び物品の配送を管理するコンピュータシステム(例えば、配送業者システム104)と通信可能なシステムである。また、ロッカーPF106は、受取受付が実施された日時(以下、受付日時とする)を受取ロッカー101から受信し、受付日時が受取期限前であれば、物品が収容された受取ロッカー101のボックスの扉をオープンする指示(オープン指示)を受取ロッカー101に送信する。受取ロッカー101は、このオープン指示に従って物品が収容されたボックスの扉が解錠され、ユーザは、当該ボックスから物品を取り出す。一方で、受付日時が受取期限後であれば、受取ロッカー101の利用料の延滞料金が発生しているので、ユーザに請求する延滞料金を特定し、延滞料金の決済処理を行う。本実施例では、ユーザは、この延滞料金を、受取ロッカー101が備える決済機能で決済する方法、及び販売業者システム103に登録されているユーザの支払方法情報で決済する方法で支払うことができる。ユーザは、延滞料金の支払方法として、受取ロッカー101が備える決済機能で決済する方法で支払うのか、販売業者システム103に登録されているユーザの支払方法情報で決済する方法で支払うのかを選択することができる。
【0027】
上記した受取期限は、物品の購入時にユーザが指定した受取時間であってもよいし、受取時間に所定時間(例えば、24時間)を加えた時間であってもよい。
【0028】
(受取ロッカー101が備える決済機能で決済する方法)
受取ロッカー101は、コード払い機能、クレジットカード払い機能、現金払い機能などを備える。受付日時が受取期限を過ぎて延長料金が発生している場合、ユーザは、延滞料金をコード払い機能、クレジットカード払い機能、現金払い機能などを用いて支払うことができる。
【0029】
ロッカーPF106は、受取受付によって入力された受付情報(例えば、配送ID)及び受付日時を受取ロッカー101から受信し、延滞料金が発生しているか否かを特定する。そして、ロッカーPF106は、延滞料金が発生していることを受取ロッカー101の表示入力部230(
図2参照)を介してユーザに通知する。
【0030】
そして、ユーザは、受取ロッカー101が備えるコード払い機能、クレジットカード払い機能、現金払い機能などを用いて延滞料金を支払う。例えば、ユーザがクレジットカード払い機能を使って延滞料金を支払う場合、ユーザは、受取ロッカー101のカードリーダ242(
図2参照)でクレジットカードを読み取る。カードリーダ242によって読み取られたカード情報は、ロッカーPF106に送信され、ロッカーPF106は、当該カード情報を用いて決済事業者システム105に延滞料金の決済要求を行う。これにより、延滞料金が決済事業者から受取ロッカー101の管理事業者に支払われる。ロッカーPF106は、決済事業者システム105から決済完了の通知を受信すると、受取ロッカー101にオープン指示を送信し、物品が収容された受取ロッカー101のボックスの扉を解錠する。ユーザは、受取ロッカー101が備える決済機能を用いて延滞料金を支払い、受取ロッカー101から物品を受け取ることができる。
【0031】
(販売業者システム103に登録されているユーザの支払方法情報で決済する方法)
ユーザは、延滞料金を販売業者システム103に登録されているユーザの支払方法情報(クレジットカード番号など)を用いて支払うことができる。この延滞料金を支払うために使用される支払方法情報は、物品の購入時に使用した支払方法情報であってもよいし、販売業者システム103にユーザに紐づけて登録されている支払方法情報であってもよい。例えば、ユーザは、物品の購入時に使用したクレジットカードの情報を用いて延滞料金の決済を行ってもよいし、物品の購入時に使用した支払方法(クレジットカード、ギフト券、ポイント払い)とは異なる販売業者システム103に登録されているユーザのクレジットカードの情報を用いて延滞料金の決済を行ってもよい。
【0032】
ユーザが受取ロッカー101にて販売業者システム103に登録されているユーザの支払方法情報を用いて延滞料金を支払うことを選択した場合、受取ロッカー101からロッカーPF106にユーザによって選択された支払方法がロッカーPF106に通知される。当該通知を受信したロッカーPF106は、販売業者システム103にユーザの支払方法情報(例えば、クレジットカードのカード情報)の問合せを行い、販売業者システム103から支払方法情報の回答を受信する。ロッカーPF106は、問い合わせの際に、受取ロッカー101から受信した受付情報(例えば、配送ID)を販売業者システム103に送信し、販売業者システム103は、ロッカーPF106から受信した受付情報に基づいて、延滞料金の支払いに用いる支払方法情報を特定し、ロッカーPF106に送信する。そして、ロッカーPF106は、受信した支払方法情報を用いて決済事業者システム105に延滞料金の決済要求を行う。これにより、延滞料金が決済事業者から受取ロッカー101の管理事業者に支払われる。ロッカーPF106は、決済事業者システム105から決済完了の通知を受信すると、受取ロッカー101にオープン指示を送信し、物品が収容された受取ロッカー101のボックスの扉を解錠する。ユーザは、販売業者システム103に登録されている支払方法情報を用いて延滞料金を支払うことができ、受取ロッカー101から物品を受け取ることができる。
【0033】
(受取ロッカー101及びロッカーPF106のハードウェア構成図)
図2は、受取ロッカー101及びロッカーPF106(情報処理装置)のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0034】
(ロッカーPF106のハードウェア構成)
ロッカーPF106は、プロセッサ201と、主記憶部202と、補助記憶部203と、入出力I/F205と、通信I/F206と、を備える。プロセッサ201は、各種の演算を行う中央処理演算装置である。プロセッサ201は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等である。主記憶部202は、プロセッサ201が実行するプログラム、当該プログラムの実行に必要なデータ等を記憶する。主記憶部202は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等である。補助記憶部203は、各種のプログラム(例えば、延滞料金支払処理プログラム)および各種のデータを記憶する。本実施例の補助記憶部203は、ロッカー管理DB204を記憶する。補助記憶部203は、例えば、ソリッドステートドライブ(SSD、Solid State Drive)装置、ハードディスク(HDD、Hard Disk Drive)装置、又はそれらの組み合わせである。入出力I/F205は、キーボード、マウスおよびディスプレイなどと通信可能に接続されるデバイスコントローラである。また、通信I/F206は、ネットワークと通信可能に接続されるネットワークコントローラである。ロッカー管理DB204の詳細は、後述する。
【0035】
(受取ロッカー101のハードウェア構成)
受取ロッカー101は、制御部210と、物品を収容する複数のボックスを有する物品収容部220と、タッチパネル及び液晶等の表示部を有する表示入力部230と、を備える。また、受取ロッカー101は、料金を徴収するためのコードリーダ241、カードリーダ242、及びコインベンダ243を備える。
【0036】
制御部210は、上記したロッカーPF106と同様に、プロセッサ211と、主記憶部212と、補助記憶部213と、通信I/F214と、入出力I/F215と、を備える。受取ロッカー101のプロセッサ211は、RTC(Real-Time Clock)機能を有し、受取受付にて受付情報を受け付けた時刻を受付日時として出力する。なお、本実施例では、受取ロッカー101が受付日時を出力するが、受付日時は、ロッカーPF106が受取ロッカー101から受付情報を受け取った日時であってもよい。
【0037】
入出力I/F215には、制御部210の周辺機器である物品収容部220、表示入力部230、コードリーダ241、カードリーダ242、及びコインベンダ243が通信可能に接続されている。制御部210は、ロッカーPF106から受信したオープン指示に従って、物品収容部220の各ボックスの扉の解錠を行う。また、制御部210は、表示入力部230が受け付けた受付情報をロッカーPF106に送信したり、表示入力部230に延滞料金を通知する画面を表示したりする。また、制御部210は、コードリーダ241やカードリーダ242が読み取った支払方法情報をロッカーPF106に送信したり、コインベンダ243への現金の投入額を表示入力部230に表示したりする。
【0038】
(ロッカー管理DB204)
図3は、ロッカー管理DB204の詳細を示す図である。ロッカーPF106は、ロッカーPF106の管理下の複数の受取ロッカー101の情報をロッカー管理DB204で管理する。ロッカー管理DB204は、ロッカーID301、設置場所302、ボックス番号303、利用料金304、使用状況305、受取期限306、ユーザID307、配送ID308、延滞中フラグ309、延滞料金310、及び支払方法情報311を記憶する。
【0039】
ロッカーID301は、受取ロッカー101に付与されたユニークな識別番号である。
【0040】
設置場所302は、受取ロッカー101が設置されている場所(住所)を示す情報である。
【0041】
ボックス番号303は、受取ロッカー101に設けられる複数のボックスに割り当てられた番号である。
【0042】
利用料金304は、単位時間あたりの利用料金を示す情報である。利用料金は、一律でなくてもよく、ボックスの収容可能なサイズに応じて変わってもよい。
【0043】
使用状況305は、ボックスの使用状況を示す情報であり、ボックスに物品が収納されている場合には、「使用中」となる。一方で、ボックスに物品が収容されていない場合や物品の配送が決まっていない場合には、「空」となる。
【0044】
受取期限306は、ボックスに収容された物品の受取期限を示す情報である。この受取期限306に記憶される情報は、例えば、物品の購入時にユーザが指定した受取時間であってもよいし、受取時間を含む日の所定時刻(例えば、24:00)であってもよいし、受取時間に所定時間(例えば、24時間)を加えた時間であってもよい。
【0045】
ユーザID307及び配送ID308は、販売業者システム103や配送業者システム104から送信されたユーザID及び配送IDである。
【0046】
延滞中フラグ309は、受取期限306に記憶された受取期限までにユーザが受取受付を行わなかった場合に設定されるフラグである。
【0047】
延滞料金310は、受取期限306に記憶された受取期限を過ぎて受取受付を行ったユーザに対して請求する延滞料金を示した情報である。延滞料金310は、例えば、受取期限を過ぎて利用したボックスの利用時間と利用料金304に記憶された単位時間あたりの利用料金とに基づいて特定される。
【0048】
支払方法情報311は、延滞料金を決済するために必要な情報であって、ロッカーPF106が販売業者システム103から取得したクレジットカード情報などの情報である。
【0049】
(延滞料金決済システム100のシーケンス)
図4は、延滞料金決済システム100のシーケンス図である。
図4を参照して、延滞料金決済システム100で実行される処理について説明する。
【0050】
まず、販売業者システム103は、ユーザ端末102に物品の購入画面を提供する(S401)。販売業者システム103(Webサーバ)は、例えば、ユーザ端末102のWebブラウザにECサイトを表示させるHTMLデータを送信することにより、ユーザ端末102に物品の購入画面を提供する。
【0051】
ユーザ端末102は、物品を購入するための購入画面を表示する。ユーザは、当該購入画面において希望する物品を選択し、物品購入のリクエストを販売業者システム103に送信する(S402)。ユーザ端末102は、物品購入のリクエストと共に、配送依頼、支払方法情報、及び延滞料金の支払方法の同意を販売業者システム103に送信する(S402)。配送依頼には、配送先(例えば、受取ロッカー101)及び受取時間が含まれる。支払方法情報は、例えば、クレジットカード番号やデビットカード番号などである。
【0052】
ここで、S402の延滞料金の支払方法の同意について説明する。
図5は、延滞料金の支払方法の同意を行う同意画面500を示す図である。ユーザは、同意画面500で、受取ロッカー101の利用が延滞した場合に発生する延滞料金を販売業者システム103に登録されたユーザの支払方法情報を用いて決済することに同意することができる。
【0053】
図5の同意画面500は、販売業者システム103がユーザ端末102に提供する画面であって、ユーザ端末102の表示部に表示される。ユーザは、同意画面500の同意ボタン501を押下することによって、販売業者システム103に登録されたユーザの支払方法情報を用いて延滞料金を決済することに同意する。ユーザは、キャンセルボタン502を押下することによって、同意しなくてもよい。
【0054】
次に、販売業者システム103は、配送依頼に含まれる受取ロッカー及び受取時間をロッカーPF106に送信し、指定した受取ロッカー及び受取時間に空きがあるか確認する(S403)。なお、配送依頼には、受取時間が含まれない場合もある。ユーザが受取時間を指定せずに単に受け取り希望の場所(受取ロッカー101)のみを指定する場合、販売業者システム103は、指定された受取ロッカーをロッカーPF106に送信し、指定された受取ロッカーに空きがあるか確認する。この場合、ロッカーPF106は、指定された受取ロッカーに空きがあるか判断し、受取可能時間を販売業者システム103に回答する。
【0055】
ロッカーPF106は、販売業者システム103から受取ロッカー及び受取時間を受信し、受取ロッカー101からロッカー情報を収集する(S404)。ロッカーPF106は、収集したロッカー情報を用いてロッカー管理DB204を更新する。ロッカーPF106は、ロッカー管理DB204を参照して、受取時間に使用可能なボックスがあるかどうかを確認し、販売業者システム103に回答(空あり/空なし)する。なお、本シーケンス図では、ロッカーPF106は、販売業者システム103から受取ロッカー及び受取時間を受信したときに受取ロッカー101からロッカー情報を収集したが、ロッカーPF106は、受取ロッカー101のロッカー情報を定期的に取得してもよいし、受取ロッカー101からプッシュされるロッカー情報を収集してもよい。
【0056】
次に、販売業者システム103は、ユーザ端末102から受信した代金の支払方法情報に従って、決済事業者システム105に代金の決済を要求(決済要求)する。そして、決済事業者システム105は、決済が完了すると、販売業者システム103に決済の完了(決済完了)を通知する(S405)。
【0057】
販売業者システム103は、ユーザ端末102に配送IDを送信する(S406)。販売業者システム103は、配送IDが記載されたEメールをユーザ端末102に送信してもよいし、配送IDが埋め込まれたコード情報が記載されたEメールをユーザ端末102に送信してもよい。
【0058】
また、販売業者システム103は、ロッカーPF106にユーザID及び配送IDを送信する(S407)。ロッカーPF106は、受信したユーザID及び配送IDを、ロッカー管理DB204のS403で確認した空ボックスのレコードのユーザID307及び配送ID308に記憶する。
【0059】
また、販売業者システム103は、配送業者システム104に配送依頼及び配送IDを送信する(S408)。
【0060】
配送業者は、配送依頼に従って、指定された受取ロッカー101に物品を配送し、空ボックスに収容する(S409)。配送業者システム104は、物品が受取ロッカー101に配送されたときに、ユーザ端末102に配送完了の通知を送信してもよい。
【0061】
受取ロッカー101に物品を受け取りに来たユーザは、受取受付を行い、受付情報を入力する(S410)。例えば、ユーザは、受取ロッカー101の表示入力部230にEメールに記載された配送IDを入力する、又は受取ロッカー101のコードリーダ241にEメールに記載されたコード情報を読み取らせるなどして、受付情報(配送IDなど)を入力する。
【0062】
受取ロッカー101は、ユーザから入力された受付情報、及び受取受付が実施された日時(受付日時)をロッカーPF106に送信する(S411)。
【0063】
そして、ロッカーPF106は、受取ロッカー101から受信した受付情報及び受付日時に基づいて、延滞料金支払処理を実行する(S412)。
【0064】
(延滞料金支払処理)
図6は、ロッカーPF106が実行する延滞料金支払処理を示すフローチャートである。次に、
図6を参照して、ロッカーPF106が実行する延滞料金支払処理の詳細について説明する。例えば、ロッカーPF106のプロセッサ201は、補助記憶部203に記憶される延滞料金支払処理プログラムを読み出して、主記憶部202に展開して実行することにより、以下のフローチャートの各ステップを実行する。
【0065】
ロッカーPF106は、受取ロッカー101から受付情報(配送IDなど)及び受付日時を受信する(S601)。
【0066】
ロッカーPF106は、受信した配送IDに一致するロッカー管理DB204のレコードを参照する(S602)。
【0067】
そして、ロッカーPF106は、参照するレコードに記憶される受取期限306に記憶される日時と受取ロッカー101から受信した受付日時とを比較し、受取ロッカー101の利用料の延長料金が発生しているか否かを判断する(S603)。具体的には、ロッカーPF106は、受取期限306に記憶される日時と受取ロッカー101から受信した受付日時とを比較し、受付日時が受取期限306に記憶される日時を超えている場合には、延滞料金が発生していると判断し(S603:延滞料金有り)、超えていない場合には延滞料金が発生しないと判断する(S603:延滞料金無し)。
【0068】
延滞料金が発生しないと判断されると、ロッカーPF106は、物品が収容される受取ロッカー101のボックスの扉を開放するために、受取ロッカー101にオープン指示を送信する(S604)。これにより、物品が収容された受取ロッカー101のボックスの扉が解錠され、ユーザは、受取ロッカー101から物品を受け取ることができる。
【0069】
一方で、延滞料金が発生すると判断されると、ロッカーPF106は、延滞料金を特定する処理を行う(S605)。具体的には、ロッカーPF106は、受付日時と受取期限306に記憶される日時との差分から延滞時間を計算し、この延滞時間にロッカー管理DB204の利用料金304に記憶される単位時間あたりの利用料金を乗じて、延長料金を特定する。
【0070】
本実施例では、ユーザは、延長料金を受取ロッカー101が備える決済機能で決済すること、又は販売業者システム103に登録されているユーザの支払方法情報で決済することを選択することが可能である。そこで、ロッカーPF106は、受取ロッカー101の表示入力部230に延滞料金の支払方法を選択する選択画面を表示する(S606)。
【0071】
図7は、延滞料金の支払方法を選択する選択画面700を示す図である。この選択画面700は、受取ロッカー101が備える決済機能(図中の「未登録の決済方法」)で決済するためのラジオボタン701、及び販売業者システム103に登録されているユーザの支払方法情報(図中の「xxxサイトに登録の決済方法」)で決済するためのラジオボタン702を有する。また、選択画面700は、ラジオボタン701又は702によって選択された決済方法を確定するためのOKボタン703、及び前画面へ戻るための戻るボタン704を有する。
【0072】
ラジオボタン701を選択した場合、ユーザは、受取ロッカー101が備えるコード払い機能、クレジットカード払い機能、現金払い機能などを用いて、延滞料金の支払いを行うことができる。また、ラジオボタン702を選択した場合、ユーザは、物品を購入した販売業者システム103に当該ユーザに紐づけて登録されている支払方法情報を用いて、延滞料金の支払いを行うことができる。
【0073】
ロッカーPF106は、選択画面700で選択された延滞料金の支払方法を受取ロッカー101から受信する(S607)。
【0074】
ロッカーPF106は、受信した支払方法が、販売業者システム103に登録されている決済方法(以下、システム決済方法と呼ぶ)か、受取ロッカー101に備え付けの決済方法(以下、ロッカー決済方法と呼ぶ)か、を判定する(S608)。
【0075】
受信した支払方法がロッカー決済方法である場合、ロッカーPF106は、後述するロッカー決済処理を実行する(S609)。
【0076】
受信した支払方法がシステム決済方法である場合、ロッカーPF106は、後述するシステム決済処理を実行する(S610)。
【0077】
(ロッカー決済処理)
ロッカー決済処理は、従来からあるバーコードや二次元コードを用いたコード払い、クレジットカードを用いたクレジットカード払い機能、又はコインベンダ243に現金を投入する現金払いであるため、それらの説明は省略する。
【0078】
(システム決済処理)
図8は、システム決済処理の詳細を示したシーケンス図である。
図8を参照して、システム決済処理の詳細を説明する。
【0079】
システム決済方法を受信したロッカーPF106は、ユーザの支払方法情報が登録されている販売業者システム103に対して、支払方法情報の問い合わせを行う(S801)。
【0080】
販売業者システム103は、ロッカーPF106からの問い合わせを受信すると、ユーザからの同意を得ていることを条件に、支払方法情報をロッカーPF106に送信する。ロッカーPF106は、問い合わせの回答として、販売業者システム103からユーザの支払方法情報を取得する(S802)。
【0081】
そして、ロッカーPF106は、取得したユーザの支払方法情報を用いて、決済事業者システム105に対して、延滞料金の決済を要求する(S803)。
【0082】
決済事業者システム105は、ロッカーPF106からの決済要求に従って、延滞料金の決済を行う。そして、決済事業者システム105は、決済の完了をロッカーPF106に通知する。ロッカーPF106は、決済事業者システム105が通知した決済完了を受信する(S804)。
【0083】
以上のようにして、システム決済処理が完了する。
【0084】
まとめると、上記したシステム決済処理による延滞料金の料金支払方法は、
ユーザによる代金の支払いを条件に物品を配送先(受取ロッカー101)に配送すること(S409)、
ユーザに発行された情報であって配送先に物品を受け取りに来たユーザから受付情報(配送ID、ユーザIDなど)を受け付けること(S410)、
受け付けた受付情報に基づいて、配送先に配送された物品に要する料金(延滞料金)であってユーザに請求する料金を特定すること(S605)、
代金の支払先のコンピュータシステム(販売業者システム103)からユーザの支払方法に関する情報を取得すること(S802)、及び
取得した支払方法に関する情報(支払方法情報)を用いて料金の支払処理を実行すること(S803)、を有する。
【0085】
(実施例1の効果)
実施例1では、システム決済処理を実行することによって、受取ロッカー101の現場においてクレジットカードや現金などを使って延滞料金を支払う場合に比べて、延滞料金の支払いの手間を解消することができる。
【0086】
また、実施例1では、当該料金の持ち合わせ(クレジットカード、現金など)がなくても、販売業者システム103に登録されている支払方法情報を用いて支払いを行うことができる。
実施例2の延滞料金決済システム900では、受取ロッカー101に物品を受け取りに来たユーザによって、延滞料金の支払方法の同意がなされる。当該同意は、受取ロッカー101からロッカーPF106に送信され、ロッカーPF106は、当該同意を受信する。ロッカーPF106は、延滞料金の支払方法情報を取得するために、受取ロッカー101から受信した当該同意及び受付情報(配送IDやユーザIDなど)を販売業者システム103に送信する。販売業者システム103は、ロッカーPF106から同意及び受付情報を受信することを条件に、受信した受付情報に対応する支払方法情報を特定し、ロッカーPF106に特定した支払方法情報を送信する。ロッカーPF106は、販売業者システム103から取得したユーザの支払方法情報を用いて延滞料金の決済を行う。なお、ユーザは、受取ロッカー101にて同意しない場合に、受取ロッカー101が備える決済機能で延滞料金の決済を行ってもよい。