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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024131389
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】冷蔵庫
(51)【国際特許分類】
   F25D 23/00 20060101AFI20240920BHJP
   F25D 27/00 20060101ALI20240920BHJP
【FI】
F25D23/00 301G
F25D27/00
F25D23/00 301Q
F25D23/00 305G
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023041623
(22)【出願日】2023-03-16
(71)【出願人】
【識別番号】399048917
【氏名又は名称】日立グローバルライフソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】小林 直之
(72)【発明者】
【氏名】関口 禎多
(72)【発明者】
【氏名】大島 一斗
【テーマコード(参考)】
3L045
3L345
【Fターム(参考)】
3L045AA02
3L045BA01
3L045CA02
3L045NA10
3L045PA03
3L045PA04
3L345AA02
3L345AA13
3L345AA26
3L345EE37
3L345HH12
3L345HH42
3L345JJ08
3L345KK03
3L345KK04
(57)【要約】
【課題】設定操作部の点灯表示状態と消灯表示状態とを切り替えるための切替操作部が操作を受け付けない場合でも、設定操作部を消灯表示状態から点灯表示状態に復帰させることができる冷蔵庫を提供する。
【解決手段】貯蔵室の開口を開閉する貯蔵室扉を有する冷蔵庫であって、前記貯蔵室扉の前面に表示されて操作される設定操作部と、前記貯蔵室扉の内部に配置され、前記設定操作部を後方から照射する光源と、前記設定操作部への操作に基づいて、冷蔵庫の運転に関する設定の変更と、前記設定操作部の表示状態の制御とを行う制御部と、を備え、前記制御部は、前記設定操作部が消灯表示状態で操作された場合に、前記設定の変更を行うことなく、前記光源により前記設定操作部を点灯表示させる。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
貯蔵室の開口を開閉する貯蔵室扉を有する冷蔵庫であって、
前記貯蔵室扉の前面に表示されて操作される設定操作部と、
前記貯蔵室扉の内部に配置され、前記設定操作部を後方から照射する光源と、
前記設定操作部への操作に基づいて、冷蔵庫の運転に関する設定の変更と、前記設定操作部の表示状態の制御とを行う制御部と、を備え、
前記制御部は、前記設定操作部が消灯表示状態で操作された場合に、前記設定の変更を行うことなく、前記光源により前記設定操作部を点灯表示させる
ことを特徴とする冷蔵庫。
【請求項2】
請求項1に記載の冷蔵庫において、
前記制御部は、前記設定操作部が点灯表示状態で操作された場合に、前記設定の変更を行う
ことを特徴とする冷蔵庫。
【請求項3】
請求項1に記載の冷蔵庫において、
前記設定操作部は、複数設けられ、
前記制御部は、複数の前記設定操作部が消灯表示状態で同時に操作された場合に、前記設定の変更、および、前記設定操作部の点灯表示を行わない
ことを特徴とする冷蔵庫。
【請求項4】
請求項1に記載の冷蔵庫において、
前記光源と、前記設定操作部とを含み、前記貯蔵室扉の内部に配置される基板ユニットと、
前記基板ユニットと、前記制御部とを接続するハーネスと、
上側が開口している凹形状であり、前記凹形状の内部に前記ハーネスの一部を収納する水侵入防止トラップと、をさらに有し、
前記基板ユニットは、切り欠きを有し、
前記ハーネスは、前記切り欠きの中で下方に凸となるようにV字状に折り返されて前記基板ユニットに接続し、
前記水侵入防止トラップは、前記ハーネスのV字状部分を前記凹形状の内部に格納する
ことを特徴とする冷蔵庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷蔵庫に関する。
【背景技術】
【0002】
運転に関する設定操作部が、光源に照射されて貯蔵室扉の前面に点灯表示される冷蔵庫が知られている。この種の冷蔵庫においては、消費電力を抑えるために、設定操作部の点灯表示時間を必要最低限にすることが望ましい。
【0003】
設定操作部の点灯表示時間を抑える従来技術として、特許文献1が知られている。同文献には、段落0030に「操作制御部23は、操作パネル部10の動作モードを、通常モードと待機モードとの間で切替えるようになっている」ことが記載されており、段落0031に「待機モードでは、図1に示すように、表示部32~36の表示が消灯されると共に、第1操作部の各操作ボタン26a~30aの表示も消灯される。そして、「ホーム(第2操作部)」の操作ボタン31aのみが点灯表示状態とされて、この操作ボタン31aの操作のみが有効とされる」ことが記載されており、段落0032に「操作パネル部10の待機モードにおいて、「ホーム」の操作ボタン31aの操作があったときに、待機モードを解除して通常モードに戻すようになっている」ことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015-14442号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の技術では、待機モードの実行中には、消灯表示状態の操作ボタン26a~30a(設定操作部)の操作が無効とされ、点灯表示状態の操作ボタン31a(切替操作部)の操作のみが有効とされるため、切替操作部が故障等により操作を受け付けない場合に、通常モード、すなわち、設定操作部を点灯表示状態に復帰させることができないという課題がある。
【0006】
そこで、本発明は、設定操作部の点灯表示状態と消灯表示状態とを切り替えるための切替操作部が操作を受け付けない場合でも、設定操作部を消灯表示状態から点灯表示状態に復帰させることができる冷蔵庫を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の冷蔵庫は、例えば、貯蔵室の開口を開閉する貯蔵室扉を有する冷蔵庫であって、前記貯蔵室扉の前面に表示されて操作される設定操作部と、前記貯蔵室扉の内部に配置され、前記設定操作部を後方から照射する光源と、前記設定操作部への操作に基づいて、冷蔵庫の運転に関する設定の変更と、前記設定操作部の表示状態の制御とを行う制御部と、を備え、前記制御部は、前記設定操作部が消灯表示状態で操作された場合に、前記設定の変更を行うことなく、前記光源により前記設定操作部を点灯表示させる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、設定操作部の点灯表示状態と消灯表示状態とを切り替えるための切替操作部が操作を受け付けない場合でも、設定操作部を消灯表示状態から点灯表示状態に復帰させることができる冷蔵庫を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施例1における冷蔵庫の概略構成図である。
図2】扉内部への基板ユニットの挿入作業を説明する図である。
図3】実施例1における基板ユニットの分解図である。
図4】実施例1における表示フィルムの正面図である。
図5】実施例1における基板の正面図である。
図6】実施例1における導光板の正面図である。
図7】実施例1における設定操作部の点灯表示状態の一例を示す図である。
図8】実施例1における設定操作部の消灯表示状態の一例を示す図である。
図9】実施例1における制御部の実行するフローチャートである。
図10】実施例2における水侵入防止トラップを説明する図である。
図11】実施例2における水侵入防止トラップの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明について、図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施例に限定されるものではない。これらの実施例は例示に過ぎず、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。また、以下の説明において使用する各図面において、共通する各装置、各機器には同一の符号を付しており、すでに説明した各装置、機器および動作の説明を省略する場合がある。
【実施例0011】
<冷蔵庫の概略構成>
図1は、冷蔵庫の概略構成図である。本実施例に係る冷蔵庫1は、貯蔵室として、冷蔵室、製氷室、上段室冷凍室、下段冷凍室、野菜室を有し、それぞれの貯蔵室の開口を開閉する扉、すなわち、冷蔵室扉2、製氷室扉3、上段冷凍室扉4、下段冷凍室扉5、野菜室扉6(以下、各貯蔵室扉を「扉」と略記する。)を有する。本実施例では、扉2は、観音開き式の扉であり、右側の扉2aと、左側の扉2bとで構成される。以下では、図1に示す座標系におけるX軸正方向を前、X軸負方向を後、Y軸正方向を右、Y軸負方向を左、Z軸正方向を上、Z軸負方向を下として説明する。
【0012】
扉2aには、冷蔵庫1の中央側(扉2aの左側)の内部に、基板ユニット20が挿入されている。また、基板ユニット20は、冷蔵庫の動作を制御する制御部(不図示)とハーネス7で接続されている。基板ユニット20は、制御部からの指示に基づいて使用者への表示を行うとともに、使用者からの操作を受け付け、その操作内容を制御部に送信する。
【0013】
図2は、冷蔵庫1の製造時における、扉内部への基板ユニット20の挿入作業を説明する図である。ここに示すように、扉2aの内部には、基板ユニット20が挿入される内部空間100が設けられており、扉2aの左側側面(Y軸負方向側側面)に設けられた開口とつながっている。なお、扉2aの前面は透光性を有する前面板で構成されており、内部空間100は前面板の裏に位置する。基板ユニット20は、左側側面の開口から扉2aの内部空間100に挿入される。そして、扉2aの内部空間100に基板ユニット20が挿入されたら、キャップ110で内部空間100に蓋をする。このようにして、基板ユニット20が扉2aの内部空間100に挿入される。
【0014】
<基板ユニット20の構成>
図3は、基板ユニット20の分解図である。すなわち、図3は、基板ユニット20をX軸方向(前後方向)に分解した図である。基板ユニット20は、表示フィルム21と、破壊防止フィルム22と、光拡散フィルム23と、導光板24(24a、24b)と、シェード25と、基板26と、ホルダー27と、を有し、表示フィルム21からホルダー27までがX軸方向に組み合わさる構成である。
【0015】
図3に示すように、表示フィルム21と、光拡散フィルム23と、基板26と、は正面視形状が略同一形状である。なお、光拡散フィルム23は、後方から入射された光を前方へ拡散する。また、シェード25と、導光板24とは、YZ平面上で互いに重ならないような配置となっており、それぞれが基板26と直接重なる。また、破壊防止フィルム22は、導光板24を保護するためのものであるため、導光板24とのみ重なるような配置である。なお、図2に示す基板ユニット20が扉2aの内部空間100に挿入される際は、表示フィルム21が扉2aの前面側となるように挿入される。
【0016】
<<表示フィルム21>>
図4は、表示フィルムの正面図である。表示フィルム21には、少なくとも切替操作用表示21aと、設定操作用表示21c1~21c6と、が印字されている。その他、例えば、冷蔵庫1の設定内容を使用者に報知する報知用表示や、切替操作用表示21aや設定操作用表示21c1~21c6の位置を使用者に知らせるための付随表示21b1~21b3等が印字されてもよい。なお、本実施例では、設定操作用表示を21c1~21c6の6個としているが、設定操作用表示の数はこれに限定されない。また、切替操作用表示21aと、設定操作用表示21c1~21c6とが縦一列に並んでいる構成について説明するが、これに限定されない。
【0017】
<<基板26>>
図5は、基板26の正面図である。基板26は、切替操作用タッチセンサ26aと、設定操作用タッチセンサ26c1~26c6と、光源26b1~26b3と、を有する。切替操作用タッチセンサ26aと、設定操作用タッチセンサ26c1~26c6は直接タッチしない近接センサであってもよい。
【0018】
切替操作用タッチセンサ26aは、図4に示す切替操作用表示21aとX軸方向(前後方向)で重なる位置に設けられる。そして、切替操作用タッチセンサ26aは、切替操作用表示21aがタッチ操作されたことを検知する。
【0019】
設定操作用タッチセンサ26c1は、図4に示す設定操作用表示21c1とX軸方向(前後方向)で重なる位置に設けられる。そして、設定操作用タッチセンサ26c1は、設定操作用表示21c1がタッチ操作されたことを検知する。設定操作用タッチセンサ26c2~26c6も同様に、X軸方向(前後方向)で設定操作用表示21c2~21c6に重なるように設けられ、タッチ操作を検出する。
【0020】
光源26b1は、切替操作用表示21aを点灯表示させるための光源である。光源26b1は、少なくとも基板26の前方(X軸正方向)と、基板26の表面に沿う沿面方向(Y軸正方向)とに光を発する。また、光源26b2、26b3は、設定操作用表示21c1~21c6を点灯表示させるための光源である。光源26b2は、少なくとも基板26の前方(X軸正方向)と、基板26の表面に沿う沿面方向(Z軸負方向)とに光を発する。光源26b3は、少なくとも基板26の前方(X軸正方向)と、基板26の表面に沿う沿面方向(Z軸正方向)とに光を発する。光源26b1~26b3には、例えば発光ダイオード等を用いることができる。
【0021】
<<導光板24a>>
図6は、導光板24の正面図である。導光板24aは、基板26と重なる際に、リブ24r1が図5に示す基板26の穴26h1に入り、リブ24r2が図5に示す基板26の穴26h2に入ることで、導光板24aが基板26の切替操作用タッチセンサ26aに重なる位置で固定される。また、導光板24aは、左端に切り欠きを有する。そして、導光板24aが基板26と重なった際に、基板26の光源26b1が導光板24aの左端の切り欠きの中に位置する。導光板24aは、光源26b1が沿面方向(Y軸正方向)に発する光を前方へ屈折させる。これにより、導光板24aの前方にある切替操作用表示21aを点灯表示させる。
【0022】
また、導光板24aと基板26とが重なった際に、光源26b1は、導光板24aの切り欠きの中に位置するため、X軸方向(前後方向)において導光板24aと重ならない。そのため、光源26b1が、基板26の前方(X軸正方向)へ発する光は、阻害されることなく表示フィルム21まで届く。そこで、図4に示す表示フィルム21において、付随表示21b1を光源26b1の前方(X軸正方向)の位置に設ける。このような構成により、光源26b1で、切替操作用表示21aと、付随表示21b1とを同時に点灯表示させることができる。このようにして、切替操作用表示21aと、付随表示21b1との光源を共通化することでコストを削減できる。
【0023】
本実施例では、切替操作用表示21aと、導光板24aと、切替操作用タッチセンサ26aとが、後述するように、設定操作部の点灯表示状態と消灯表示状態とを切り替えるための切替操作部として機能する。そこで、切替操作用表示21aと、導光板24aと、切替操作用タッチセンサ26aと、をまとめて切替操作部210と呼ぶ。
【0024】
<<導光板24b>>
導光板24bは、基板26と重なる際に、リブ24r3が図5に示す基板26の穴26h3に入り、リブ24r4が図5に示す基板26の穴26h4に入ることで、導光板24bの導光部24c1~24c6が基板26の設定操作用タッチセンサ26c1~26c6に重なる位置で固定される。また、導光板24bは、上端に切り欠きを2つ有する。そして、導光板24bが基板26と重なった際に、基板26の光源26b2が導光板24bの上端の切り欠きの中に位置する。導光板24bの導光部24c1~24c6は、光源26b2が沿面方向(Z軸負方向)に発する光を前方へ屈折させる。これにより、導光板24bの導光部24c1~24c6の前方にある設定操作用表示21c1~21c6を点灯表示させる。
【0025】
なお、導光板24bは、下方側に穴24hを有する。そして、導光板24bが基板26と重なった際に、基板26の光源26b3が導光板24bの穴24hの中に位置する。導光板24bの導光部24c1~24c6は、光源26b3が沿面方向(Z軸正方向)に発する光を前方へ屈折させる。これにより、導光板24bの導光部24c1~24c6の前方にある設定操作用表示21c1~21c6を点灯表示させる。
【0026】
また、導光板24bと基板26とが重なった際に、光源26b2は導光板24bの切り欠きの中に位置し、光源26b3は導光板24bの穴24hに位置するため、光源26b2、26b3は、X軸方向(前後方向)において導光板24bと重ならない。そのため、光源26b2、26b3が、基板26の前方(X軸正方向)へ発する光は、阻害されることなく表示フィルム21まで届く。そこで、図4に示す表示フィルム21において、付随表示21b2を光源26b2の前方(X軸正方向)の位置に設け、付随表示21b3を光源26b3の前方(X軸正方向)の位置に設ける。このような構成により、光源26b2、26b3で、設定操作用表示21c1~21c6と、付随表示21b2と、付随表示21b3とを同時に点灯表示させることができる。このようにして、設定操作用表示21c1~21c6と、付随表示21b2、21b3との光源を共通化することでコストを削減できる。
【0027】
本実施例では、X軸方向(前後方向)で重なる、設定操作用表示と、導光板24bの導光部と、設定操作用タッチセンサと、が1つの設定操作部(冷蔵庫の運転に関する設定操作を行うための操作部)として機能する。具体的には、設定操作用表示21c1と、導光板24bの導光部24c1と、設定操作用タッチセンサ26c1とが、1つの設定操作部として機能する。設定操作用表示21c2~21c6と、導光板24bの導光部24c2~24c6と、設定操作用タッチセンサ26c2~26c6とについても同様である。つまり、本実施例では、設定操作部が6つ設けられていることになる。そこで、以下では、設定操作用表示21c1が一番前方となる設定操作部を設定操作部211と呼び、設定操作用表示21c2~21c6についても同様に、それぞれが一番前方となる設定操作部をそれぞれ設定操作部212~216と呼ぶ。
【0028】
<表示状態の説明>
制御部は、冷蔵庫の扉の開閉状態と、設定操作部へのタッチ操作とに基づき、冷蔵庫1の運転に関する設定の変更と、設定操作部の表示状態を制御する。なお、制御部は、各扉に設けられたドアセンサ等からの信号に基づき冷蔵庫の扉の開閉状態を判断する。図7は、設定操作部の点灯表示状態の一例を示す図である。図8は、設定操作部の消灯表示状態の一例を示す図である。また、消灯表示状態は図7の点灯表示状態から一部を消灯、もしくは輝度を低下させた減光状態であってもよい。
【0029】
図7に示す点灯表示状態の設定操作部211~216のいずれかがタッチ操作された場合は、制御部は、タッチ操作された設定操作部に基づき、冷蔵庫1の運転に関する設定の変更を行う。例えば、設定操作部212が自動製氷のオンオフを設定する設定操作部であった場合、制御部は、点灯表示状態の設定操作部212がタッチ操作されたときに、自動製氷のオンオフを切り替える。
【0030】
図7、8に示すように、制御部は、設定操作部211~216の表示状態に関わらず切替操作部210を常に点灯表示させる。そして、制御部は、切替操作部210へのタッチ操作毎に設定操作部211~216の点灯表示状態・消灯表示状態を切り替える。これらの操作は、タッチ操作に限定せず、近接検知操作でもよい。
【0031】
また、本実施例に係る制御部は、図8に示す消灯表示状態の設定操作部211~216のいずれかに対してタッチ操作があった場合に、前述の冷蔵庫1の運転に関する設定の変更を行うことなく、光源26b2、26b3により設定操作部211~216を点灯表示させる。以下、制御部の実行するフローチャートを示す図9を用いて、設定操作部211~216の点灯表示状態・消灯表示状態の切替を詳細に説明する。なお、制御部は、扉2(2a、2b)が閉状態、かつ、切替操作部210および設定操作部211~216のいずれに対してもタッチ操作が無い状態の継続時間(無操作時間)を計測する機能を有するものとする。
【0032】
<制御部のフローチャート>
<<ステップS1>>
制御部は、設定操作部211~216が点灯表示状態か否かを判断する。設定操作部211~216が点灯表示状態である場合はステップS2に進み、設定操作部211~216が消灯表示状態である場合はステップS9に進む。
【0033】
<<ステップS2>>
制御部は、扉2(2a、2b)が開状態であるかを判断する。扉2(2a、2b)が開状態である場合、ステップS3に進み、扉2(2a、2b)が閉状態である場合、ステップS4に進む。
【0034】
<<ステップS3>>
制御部は、光源26b2、26b3により設定操作部211~216を点灯表示させる。
【0035】
<<ステップS4>>
制御部は、切替操作部210および設定操作部211~216に対するタッチ操作の有無を判断する。切替操作部210および設定操作部211~216のいずれに対してもタッチ操作が無い場合は、ステップS5に進み、切替操作部210または設定操作部211~216のいずれかに対してタッチ操作が有る場合は、ステップS8に進む。
【0036】
<<ステップS5>>
制御部は、消灯開始時間を設定する。基本的には、消灯開始時間を30秒に設定する。ただし、設定操作部211~216が扉2の開状態により点灯表示状態となった時からステップS5に入るまでの間に、切替操作部210および設定操作部211~216のいずれに対してもタッチ操作が無い場合は、消灯開始時間を15秒に設定する。
【0037】
<<ステップS6>>
制御部は、無操作時間が消灯開始時間を経過したか否かを判断する。無操作時間が消灯開始時間を経過している場合はステップS7に進み、無操作時間が消灯開始時間を経過していない場合はステップS2に進む。
【0038】
<<ステップS7>>
制御部は、設定操作部211~216を消灯、もしくは減光させる。
【0039】
<<ステップS8>>
制御部は、切替操作部210に対するタッチ操作の有無を判断する。切替操作部210に対してタッチ操作が無い場合は、ステップS5に進み、切替操作部210に対してタッチ操作が有る場合は、ステップS7に進む。
【0040】
<<ステップS9>>
制御部は、扉2(2a、2b)が開状態であるかを判断する。扉2(2a、2b)が開状態である場合、ステップS3に進み、扉2(2a、2b)が閉状態である場合、ステップS10に進む。
【0041】
<<ステップS10>>
制御部は、切替操作部210および設定操作部211~216に対するタッチ操作の有無を判断する。切替操作部210および設定操作部211~216のいずれに対してもタッチ操作が無い場合は、ステップS7に進み、切替操作部210または設定操作部211~216のいずれかに対してタッチ操作が有る場合は、ステップS3に進む。なお、前述したように、消灯表示状態の設定操作部211~216のいずれかに対してタッチ操作があった場合には、冷蔵庫1の運転に関する設定の変更を行わない。また、設定操作部211~216のうち複数の設定操作部が消灯表示状態で同時にタッチ操作された場合には、誤操作と判断し、冷蔵庫1の運転に関する設定の変更、および、設定操作部211~216の点灯表示を行わないようにしてもよい。
【0042】
なお、ステップS9の「開状態」において、扉2が開状態であるということからユーザが設定操作部を確認できる位置にいる可能性が高く、設定操作部211~216を点灯表示させることにより、ユーザに設定の確認を促すことができる。
【0043】
また、ステップS5において、例えば、扉2(2a、2b)が閉状態で切替操作部210に対してタッチ操作が有り(ステップS10の「有」)、設定操作部211~216が点灯表示された場合において、その後、設定操作部211~216のいずれかに対してタッチ操作が有ったときは、使用者が引き続き設定操作部211~216に対してタッチ操作を行う可能性もあるため、消灯開始時間を長めの30秒に設定する。
【0044】
これに対し、扉2(2a、2b)が閉状態で切替操作部210に対してタッチ操作が有り(ステップS10の「有」)、設定操作部211~216が点灯表示された場合において、その後設定操作部211~216のいずれに対してもタッチ操作が無かったときは、使用者が設定操作部211~216に対してタッチ操作を行う可能性が低いため、消灯開始時間を短めの15秒に設定する。これにより、使用者が設定操作を行う可能性が低い場合の消費電力を抑えることができる。
【0045】
本発明は、ステップS10を備えること、すなわち、扉2(2a、2b)が閉状態で設定操作部211~216が消灯表示状態である場合において、設定操作部211~216のいずれかに対してタッチ操作が有った場合に設定操作部211~216を点灯表示させることにより、切替操作部210が操作を受け付けない場合でも、設定操作部211~216を消灯表示状態から点灯表示状態に復帰させることができる。
【実施例0046】
本実施例は、水侵入防止トラップを備える点が実施例1と異なる。以下、実施例1と異なる点を中心に説明する。
【0047】
図10は、水侵入防止トラップを説明する図である。図10に示すように、基板ユニット20は、切り欠き21dを有する。図11は、水侵入防止トラップ8の断面図である。なお、図11は、図10の切り欠き21d部分に対応する。水侵入防止トラップ8は、上側が開口している凹形状であり、凹形状の内部にハーネス7の一部を収納する。ハーネス7は、図10及び図11に示すように、切り欠き21dの中で下方に凸となるようにV字状に折り返されて基板ユニット20に接続する。そして、水侵入防止トラップ8は、図11に示すように、ハーネス7のV字状部分を凹形状の内部に格納する。水侵入防止トラップ8には、例えばABS(Acrylonitrile Butadiene Styrene)樹脂を用いることができる。
【0048】
このような構成により、結露で発生した水滴がハーネス7を伝って基板ユニット20に流れてきても、基板ユニット20への侵入を防止できる。
【符号の説明】
【0049】
1:冷蔵庫
2、2a、2b:冷蔵室扉
3:製氷室扉
4:上段冷凍室扉
5:下段冷凍室扉
6:野菜室扉
7:ハーネス
8:水侵入防止トラップ
20:基板ユニット
21:表示フィルム
21a:切替操作用表示
21b1~21b3:付随表示
21c1~21c6:設定操作用表示
21d:切り欠き
22:破壊防止フィルム
23:光拡散フィルム
24、24a、24b:導光板
24c1~24c6:導光部
24r1~24r4:リブ
24h:穴
25:シェード
26:基板
26a:切替操作用タッチセンサ
26b1~26b3、:光源
26c1~26c6:設定操作用タッチセンサ
26h1~26h4:穴
27:ホルダー
100:内部空間
110:キャップ
210:切替操作部
211~216:設定操作部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11