IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ セイコーエプソン株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-液体吐出装置の製造方法 図1
  • 特開-液体吐出装置の製造方法 図2
  • 特開-液体吐出装置の製造方法 図3
  • 特開-液体吐出装置の製造方法 図4
  • 特開-液体吐出装置の製造方法 図5
  • 特開-液体吐出装置の製造方法 図6
  • 特開-液体吐出装置の製造方法 図7
  • 特開-液体吐出装置の製造方法 図8
  • 特開-液体吐出装置の製造方法 図9
  • 特開-液体吐出装置の製造方法 図10
  • 特開-液体吐出装置の製造方法 図11
  • 特開-液体吐出装置の製造方法 図12
  • 特開-液体吐出装置の製造方法 図13
  • 特開-液体吐出装置の製造方法 図14
  • 特開-液体吐出装置の製造方法 図15
  • 特開-液体吐出装置の製造方法 図16
  • 特開-液体吐出装置の製造方法 図17
  • 特開-液体吐出装置の製造方法 図18
  • 特開-液体吐出装置の製造方法 図19
  • 特開-液体吐出装置の製造方法 図20
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024131426
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】液体吐出装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
   B41J 2/01 20060101AFI20240920BHJP
【FI】
B41J2/01 201
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023041681
(22)【出願日】2023-03-16
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 まどか
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 悠生
(72)【発明者】
【氏名】谷内 章紀
【テーマコード(参考)】
2C056
【Fターム(参考)】
2C056EA04
2C056EA11
2C056EB27
2C056EC08
2C056EC42
2C056EC72
2C056FA04
(57)【要約】
【課題】媒体の単位面積の着弾量のばらつきを補正できる可能性を向上する。
【解決手段】液体吐出ヘッドと1以上の駆動信号生成回路とを備える液体吐出装置の製造方法であって、液体吐出ヘッドは2以上のN個のノズル列と駆動素子とを有し、N個のノズル列を複数のグループで分割する場合の第1グループ分けパターンにおけるN個のノズル列の夫々の吐出量のグループ内の相対比を示す第1吐出量識別情報と、第1グループ分けパターンとは異なる第2グループ分けパターンにおけるN個のノズル列の夫々の吐出量のグループ内の相対比を示す第2吐出量識別情報とを含む複数の吐出量識別情報のうち、1以上の駆動信号生成回路の夫々が生成する駆動信号が共通して供給される駆動素子に対応するノズル列のグループに応じて、一の吐出量識別情報を選択し、一の吐出量識別情報に基づいてN個のノズル列から吐出される液体の単位面積当たりの吐出回数を設定する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体に液体を吐出する液体吐出ヘッドと、駆動信号を生成する1以上の駆動信号生成回路と、を備える液体吐出装置の製造方法であって、
前記液体吐出ヘッドは、2以上のN個のノズル列と、前記N個のノズル列に含まれる夫々のノズルから液体を吐出するための駆動素子とを有し、
前記N個のノズル列を複数のグループで分割する場合の第1グループ分けパターンにおける前記N個のノズル列の夫々の吐出量のグループ内の相対比を示す第1吐出量識別情報と、前記第1グループ分けパターンとは異なる第2グループ分けパターンにおける前記N個のノズル列の夫々の吐出量のグループ内の相対比を示す第2吐出量識別情報とを含む複数の吐出量識別情報を取得する第1工程と、
前記複数の吐出量識別情報のうち、前記1以上の駆動信号生成回路の夫々の駆動信号生成回路が生成する駆動信号が共通して供給される駆動素子に対応するノズル列から形成されるグループに応じて、一の吐出量識別情報を選択する第2工程と、
前記一の吐出量識別情報に基づいて、前記N個のノズル列から吐出される液体の前記媒体の単位面積当たりの吐出回数を設定する第3工程と、
を有することを特徴とする液体吐出装置の製造方法。
【請求項2】
前記複数の吐出量識別情報は、前記N個のノズル列を、前記1以上の駆動信号生成回路の夫々の駆動信号生成回路から共通して駆動信号が供給されるグループで分割する場合の全てのグループ分けパターンの夫々のグループ分けパターンにおける各グループ内の前記N個のノズル列の吐出量の相対比を示す吐出量識別情報を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置の製造方法。
【請求項3】
前記第3工程は、前記一の吐出量識別情報に基づいて、前記一の吐出量識別情報に対応するグループ分けパターンにおける1以上のグループのうち一のグループに含まれる第1ノズル列の吐出量の前記一のグループ内の相対比が、前記一のグループに含まれる第2ノズル列の吐出量の前記一のグループ内の相対比より大きい場合、前記第1ノズル列から吐出される液体の前記単位面積当たりの吐出回数を、前記第2ノズル列から吐出される液体の前記単位面積当たりの吐出回数よりも少なく設定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置の製造方法。
【請求項4】
前記液体吐出ヘッドは、前記複数の吐出量識別情報を記憶する記憶装置を有し、
前記第1工程は、前記記憶装置から前記複数の吐出量識別情報を取得する、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の液体吐出装置の製造方法。
【請求項5】
撮像装置を用いた製造方法であって、
前記液体吐出ヘッドの壁面には、前記複数の吐出量識別情報を示す画像が形成されており、
前記第1工程は、前記撮像装置によって前記画像を撮像した撮像画像を示す撮像情報を解析することにより、前記複数の吐出量識別情報を取得する、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の液体吐出装置の製造方法。
【請求項6】
サーバーを用いた製造方法であって、
前記サーバーが、前記複数の吐出量識別情報を記憶しており、
前記第1工程は、前記サーバーから前記複数の吐出量識別情報を取得する、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の液体吐出装置の製造方法。
【請求項7】
画像を表示する表示装置を用いた製造方法であって、
前記第1工程は、更に、液体を吐出する方向に沿って前記液体吐出ヘッドを見た画像に関するヘッド画像及び前記第1グループ分けパターンにおける複数のグループを示す画像を重畳した第1画像を示す第1画像情報と、前記ヘッド画像及び前記第2グループ分けパターンにおける1以上のグループを示す画像とを重畳させた第2画像を示す第2画像情報とを取得し、
前記第2工程は、前記第1画像情報が示す前記第1画像及び前記第2画像情報が示す前記第2画像を前記表示装置に表示させた後、前記複数の吐出量識別情報のうち一の吐出量識別情報を選択する、
ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体吐出装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、複数のノズル列と複数のノズル列に含まれる夫々のノズルからインク等の液体を吐出するための駆動素子とを有する液体吐出ヘッドと、駆動信号を生成する駆動信号生成回路とを有する液体吐出装置が普及している。複数のノズル列の各々のノズル列に含まれるノズルの吐出量が、ノズル列ごとにばらつくことがある。例えば、特許文献1には、液体吐出ヘッドが有する複数のノズル列の吐出量の相対比を示す識別情報を取得し、この識別情報に基づいて、吐出量がばらつくノズル列同士の媒体の単位面積当たりの着弾量のばらつきを補正する液体吐出装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003-011370号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の従来技術では、液体吐出ヘッドを液体吐出装置に組み込む場合、駆動信号生成回路が生成する駆動信号が共通して供給される駆動素子に対応するノズル列のグループ分けの態様と、識別情報に対応するノズル列のグループ分けの態様とが同一である必要がある。この2つのグループ分けの態様が異なる場合には、吐出量がばらつくノズル列同士の媒体の単位面積当たりの着弾量のばらつきを補正できないという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の課題を解決するために、液体吐出装置の製造方法は、媒体に液体を吐出する液体吐出ヘッドと、駆動信号を生成する1以上の駆動信号生成回路と、を備える液体吐出装置の製造方法であって、前記液体吐出ヘッドは、2以上のN個のノズル列と、前記N個のノズル列に含まれる夫々のノズルから液体を吐出するための駆動素子とを有し、前記N個のノズル列を複数のグループで分割する場合の第1グループ分けパターンにおける前記N個のノズル列の夫々の吐出量のグループ内の相対比を示す第1吐出量識別情報と、前記第1グループ分けパターンとは異なる第2グループ分けパターンにおける前記N個のノズル列の夫々の吐出量のグループ内の相対比を示す第2吐出量識別情報とを含む複数の吐出量識別情報を取得する第1工程と、前記複数の吐出量識別情報のうち、前記1以上の駆動信号生成回路の夫々の駆動信号生成回路が生成する駆動信号が共通して供給される駆動素子に対応するノズル列から形成されるグループに応じて、一の吐出量識別情報を選択する第2工程と、前記一の吐出量識別情報に基づいて、前記N個のノズル列から吐出される液体の前記媒体の単位面積当たりの吐出回数を設定する第3工程と、を有する、ことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】第1実施形態にかかるインクジェットプリンター1を例示する模式図。
図2】第1実施形態に係るインクジェットプリンター1の構成の一例を示す機能ブロック図。
図3】ヘッドチップHCの分解斜視図。
図4】ヘッドチップHCの断面図。
図5】システムSYの構成を説明するための図。
図6】インクジェットプリンター1の製造方法の工程を示すフローチャートを示す図。
図7】第1のグループ分けパターンGPaの具体例を示す図。
図8】第2のグループ分けパターンGPbの具体例を示す図。
図9】第3のグループ分けパターンGPcの具体例を示す図。
図10】カラーID90aが選択された場合のデューティの設定例を説明するための図。
図11】カラーID90aにおける駆動信号Comの供給の態様を説明するための図。
図12】カラーID90bが選択された場合のデューティの設定例を説明するための図。
図13】カラーID90bにおける駆動信号Comの供給の態様を示す図。
図14】カラーID90cが選択された場合のデューティの設定例を説明するための図。
図15】カラーID90cにおける駆動信号Comの供給の態様を示す図。
図16】第2実施形態にかかるシステムSYAの構成を説明するための図。
図17】第3実施形態にかかるシステムSYBの構成を説明するための図。
図18】第1変形例に係る液体吐出ヘッドHUCの態様を示す図。
図19】液体吐出ヘッドHUCの4個のノズル列Lnの全てのグループ分けパターンに対するカラーIDの一覧を示す図。
図20】カラーID選択画面CWの一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。ただし、各図において、各部の寸法及び縮尺は、実際のものと適宜に異ならせてある。また、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
【0008】
1.第1実施形態
第1実施形態に係る製造方法は、液体吐出装置の一例であるインクジェットプリンター1の製造方法である。従って、まずインクジェットプリンター1について説明し、次に、インクジェットプリンター1の製造方法について説明する。
【0009】
1-1.インクジェットプリンター1の概要
図1は、第1実施形態にかかるインクジェットプリンター1を例示する模式図である。インクジェットプリンター1は、液体の一例であるインクを媒体PPに吐出するインクジェット方式の印刷装置である。媒体PPは、典型的には印刷用紙であるが、樹脂フィルム又は布帛等の任意の印刷対象が媒体PPとして利用され得る。
【0010】
図1に例示するように、インクジェットプリンター1は、制御部6と、液体容器14と、移動機構8と、搬送機構7と、液体吐出ヘッドHUと、を備える。
【0011】
本実施形態では、インクジェットプリンター1は、インクジェットプリンター1のメーカーが提供する装置である。以下、インクジェットプリンター1のメーカーを、「プリンターメーカー」と記載することがある。一方、液体吐出ヘッドHUは、液体吐出ヘッドHUのメーカーが提供する。液体吐出ヘッドHUのメーカーは、液体吐出ヘッドHUを製造する業者である。以下、液体吐出ヘッドHUのメーカーを、「ヘッドメーカー」と記載することがある。プリンターメーカーは、ヘッドメーカーから液体吐出ヘッドHUの提供を受け、提供された液体吐出ヘッドHUをインクジェットプリンター1に組み込むことにより、インクジェットプリンター1を製造する。なお、プリンターメーカーとヘッドメーカーは同一の製造者であってもよい。
【0012】
制御部6は、例えばCPU又はFPGA等の処理回路である。ここで、CPUとは、Central Processing Unitの略語であり、FPGAとは、Field Programmable Gate Arrayの略語である。制御部6は、インクジェットプリンター1の各要素を制御する。
【0013】
液体容器14は、液体吐出ヘッドHUに供給するインクを貯留する。液体容器14としては、例えば、液体吐出ヘッドHUに着脱可能なカートリッジ、可撓性のフィルムで形成された袋状のインクパック、又は、インクを補充可能なインクタンク等を採用することができる。液体容器14には、例えば、色彩が相違する複数の種類のインクが貯留される。
【0014】
移動機構8は、制御部6による制御のもとで、媒体PPを、Y軸に沿ったY1方向に搬送する。以下では、Y1方向と、Y1方向とは反対のY2方向とを、Y軸に沿う方向と総称する。また、以下では、Y軸に直交するX軸に沿ったX1方向と、X1方向とは反対のX2方向とを、X軸に沿う方向と総称する。また、以下では、X軸及びY軸に直交するZ軸に沿ったZ1方向と、Z1方向とは反対のZ2方向とを、Z軸に沿う方向と総称する。Z2方向が、インクの吐出方向である。
【0015】
搬送機構7は、制御部6による制御のもとで、液体吐出ヘッドHUを、X1方向及びX2方向に往復動させる。図1に示すように、搬送機構7は、液体吐出ヘッドHUを収容する収納ケース81と、収納ケース81が固定された無端ベルト82とを具備する。なお、液体容器14を液体吐出ヘッドHUとともに収納ケース81に収納してもよい。
【0016】
液体吐出ヘッドHUは、制御部6による制御のもとで媒体PPに対してインクを吐出する。図1では、インクジェットプリンター1が有する液体吐出ヘッドHUの個数は1であるが、2以上でもよい。
【0017】
液体吐出ヘッドHUは、インクを吐出する複数のヘッドチップHCを有する。図1の例では、液体吐出ヘッドHUは、6個のヘッドチップHCを有するが、液体吐出ヘッドHUが有するヘッドチップHCの個数は2以上であればよく、6に限定されない。図1の例では、液体吐出ヘッドHUは、6個のヘッドチップHCとして、ヘッドチップHC_A1と、ヘッドチップHC_A2と、ヘッドチップHC_B1と、ヘッドチップHC_B2と、ヘッドチップHC_C1と、ヘッドチップHC_C2とを有する。以下、ヘッドチップHC_A1と、ヘッドチップHC_A2と、ヘッドチップHC_B1と、ヘッドチップHC_B2と、ヘッドチップHC_C1と、ヘッドチップHC_C2とを区別せずに、ヘッドチップHCと記載することがある。
【0018】
6個のヘッドチップHCの夫々は、1以上のノズル列Lnを有する。但し、本実施形態では、説明の簡略化のため、1個のヘッドチップHCが、1つのノズル列Lnを有する前提とする。ノズル列Lnは、複数のノズルNzを有する。図1に示すように、ヘッドチップHC_A1がノズル列LA1を有し、ヘッドチップHC_A2がノズル列LA2を有し、ヘッドチップHC_B1がノズル列LB1を有し、ヘッドチップHC_B2がノズル列LB2を有し、ヘッドチップHC_C1がノズル列LC1を有し、ヘッドチップHC_C2がノズル列LC2を有する。以下、ノズル列LA1と、ノズル列LA2と、ノズル列LB1と、ノズル列LB2と、ノズル列LC1と、ノズル列LC2とを区別せずに、ノズル列Lnと記載することがある。
【0019】
図1に示すように、6個のヘッドチップHCの夫々は、XY平面に平行であり、X軸及びY軸に交差するV1方向に沿って延在する。従って、6つのノズル列Lnも、V1方向に沿って延在する。但し、ノズル列Lnの延在方向は、V1方向に限らず、例えば、Y軸に沿う方向でもよい。
【0020】
次に、図2を用いて、インクジェットプリンター1の構成の一例を説明する。但し、インクジェットプリンター1の構成は、図2に示す例に限らない。
【0021】
図2は、第1実施形態に係るインクジェットプリンター1の構成の一例を示す機能ブロック図である。図2に示すように、インクジェットプリンター1は、図1に示した構成に加えて、記憶部5と、通信装置9と、駆動信号生成回路2_1と、駆動信号生成回路2_2と、駆動信号生成回路2_3とを有する。以下の記載では、駆動信号生成回路2_1と、駆動信号生成回路2_2と、駆動信号生成回路2_3とを区別せずに、駆動信号生成回路2と記載することがある。
【0022】
通信装置9は、他の装置と通信を行うための通信回路を有するハードウェアである。通信装置9は、例えば、ネットワークデバイス、ネットワークコントローラー、ネットワークカード又は通信モジュールとも表記される。
【0023】
記憶部5は、RAM等の揮発性のメモリーと、ROM、EEPROM、又は、PROM等の不揮発性メモリーと、を含んで構成され、ホストコンピューターから供給される印刷データImg、及び、インクジェットプリンター1の制御プログラム等の各種情報を記憶する。RAMは、Random Access Memoryの略語である。ROMは、Read Only Memoryの略語である。EEPROMは、Electrically Erasable Programmable Read-Only Memoryの略語である。PROMは、Programmable ROMの略語である。
【0024】
制御部6は、液体吐出ヘッドHUの吐出動作を制御する。具体的には、制御部6は、液体吐出ヘッドHU内の6個のヘッドチップHCを制御するための印刷信号SIと、駆動信号生成回路2を制御するための波形指定信号dComと、搬送機構7を制御するための信号と、移動機構8を制御するための信号とを生成する。
【0025】
ここで、波形指定信号dComとは、駆動信号Comの波形を規定するデジタルの信号である。駆動信号Comとは、ヘッドチップHC内の後述する圧電素子PZを駆動するためのアナログの信号である。駆動信号生成回路2は、DA変換回路を含み、波形指定信号dComが規定する波形を有する駆動信号Comを生成する。
【0026】
また、印刷信号SIとは、圧電素子PZの動作の種類を指定するためのデジタルの信号である。具体的には、印刷信号SIは、圧電素子PZに対して駆動信号Comを供給するか否かを指定することで、圧電素子PZの動作の種類を指定する。ここで、圧電素子PZの動作の種類の指定とは、例えば、圧電素子PZを駆動するか否かを指定したり、圧電素子PZを駆動した場合にノズルNzからインクが吐出されるか否かを指定したり、また、圧電素子PZを駆動した際にノズルNzから吐出されるインク量を指定したりすることである。
【0027】
液体吐出ヘッドHUは、6個のヘッドチップHCに加えて、記憶部20を有する。ROM、EEPROM、又は、PROM等の不揮発性メモリーである。記憶部20が、「記憶装置」の一例である。ヘッドチップHCについて、図3及び図4を用いて説明する。
【0028】
図3及び図4では、V1方向に加えて、V1方向の反対方向であるV2方向、Z軸に沿う方向且つV1方向に直交するW1方向、及び、W1方向の反対方向であるW2方向を用いて説明する。以下では、V1方向とV2方向とをV軸に沿う方向と総称する。W1方向とW2方向とをW軸に沿う方向と総称する。
【0029】
1-2.ヘッドチップHCの概要
図3は、ヘッドチップHCの分解斜視図である。図4は、ヘッドチップHCの断面図である。図4に示す図は、ヘッドチップHCを図3に示すa-a断面で破断し、V2方向に断面を見た状態を示す。a-a断面は、WZ平面に平行であり、且つ、後述する導入口424を通過する。
【0030】
図3及び図4に例示される通り、ヘッドチップHCは、V軸に沿って長い略矩形状の連通板32を具備する。連通板32におけるZ1方向の面上には、圧力室基板34と振動板36と複数の圧電素子PZと筐体部42と封止体44とが設置される。言い換えれば、連通板32は、圧力室基板34のZ2方向の面に積層される。連通板32におけるZ2方向の面上には、ノズル基板46とコンプライアンス基板48とが設置される。ヘッドチップHCの各要素は、概略的には連通板32と同様にV軸に沿って長い板状部材であり、接着剤を利用して相互に接合される。
【0031】
図3に例示される通り、ノズル基板46は、V軸に沿って配列する複数のノズルNzが形成された板状部材である。各ノズルNzは、インクが通過する貫通孔である。
【0032】
連通板32は、インクが流通する流路が設けられた板状部材である。図3及び図4に例示される通り、連通板32には、開口部322と第2連通路324と第1連通路326とが形成される。開口部322は、Z軸方向の平面視において、V軸に沿って複数のノズルNzにわたり連続する貫通孔である。以下、Z軸方向の平面視を、単に、「平面視」と記載する。第2連通路324及び第1連通路326は、ノズルNz毎に個別に形成された貫通孔である。また、図4に例示される通り、連通板32のうちZ2方向の表面には、複数の第2連通路324にわたる共通流路328が形成される。共通流路328は、開口部322と複数の第2連通路324とを連通させる流路である。
【0033】
なお、連通板32と圧力室基板34とは、シリコンの単結晶基板をエッチング等の半導体製造技術により加工することで形成される。ただし、ヘッドチップHCの各要素の製法は任意である。
【0034】
筐体部42は、例えば樹脂材料の射出成形で製造された構造体であり、連通板32におけるZ1方向の表面に固定される。図4に例示される通り、筐体部42には収容部422と導入口424とが形成される。収容部422は、連通板32の開口部322に対応した外形の凹部である。導入口424は、収容部422に連通する貫通孔である。図4から理解される通り、連通板32の開口部322と筐体部42の収容部422とを相互に連通させた空間が液体貯留室RSとして機能する。液体容器14から供給されて導入口424を通過したインクが液体貯留室RSに貯留される。
【0035】
コンプライアンス基板48は、液体貯留室RS内のインクの振動を緩衝する機能を有する。コンプライアンス基板48は、例えば弾性変形が可能な可撓性のシート部材を含む。具体的には、連通板32の開口部322と共通流路328と複数の第2連通路324とを封止して液体貯留室RSの底面を構成するように、連通板32におけるZ2方向の表面にコンプライアンス基板48が設置される。
【0036】
図3及び図4に例示される通り、圧力室基板34は、複数のノズルNzに夫々対応する複数の圧力室CVが形成された板状部材である。複数の圧力室CVは、V軸に沿って相互に間隔をあけて配列する。各圧力室CVは、W軸に沿って延在する開口である。圧力室CVのW1方向の端部は、平面視で1個の第2連通路324に重なり、圧力室CVのW2方向の端部は、平面視で連通板32の1個の第1連通路326に重なる。
【0037】
圧力室基板34のうち連通板32に対向する表面とは反対方向の表面には振動板36が設置される。振動板36は、弾性的に変形可能な板状部材である。図4に例示される通り、振動板36は、弾性膜361と絶縁膜362との積層で構成される。絶縁膜362は、弾性膜361からみて圧力室基板34とは反対方向に位置する。弾性膜361は、例えば酸化シリコンで形成される。絶縁膜362は、例えば酸化ジルコニウムで形成される。
【0038】
図4から理解される通り、連通板32と振動板36とは、各圧力室CVの内側で相互に間隔をあけて対向する。圧力室CVは、連通板32と振動板36との間に位置し、当該圧力室CV内に収容されたインクに圧力を付与するための空間である。振動板36は、圧力室CVの壁面の一部を構成する。液体貯留室RSに貯留されたインクは、共通流路328から各第2連通路324に分岐して複数の圧力室CVに並列に供給され、及び収容される。すなわち、液体貯留室RSは、複数の圧力室CVにインクを供給するための共通液室として機能する。
【0039】
図3及び図4に例示される通り、振動板36における圧力室基板34とは反対方向の表面には、複数のノズルNzに夫々対応する複数の圧電素子PZが設置される。各圧電素子PZは、駆動信号Comの供給により変形するアクチュエーターであり、W軸に沿う長い形状に形成される。複数の圧電素子PZは、複数の圧力室CVに対応するようにV軸に沿って配列する。圧電素子PZの変形に連動して振動板36が振動すると、圧力室CV内の圧力が変動する。圧電素子PZは、振動板36を振動させる駆動素子である。圧電素子PZが、「駆動素子」の一例である。
【0040】
複数の圧電素子PZは、図示しないが、第1電極と圧電体層と第2電極とを有し、この順でこれらがZ1方向に積層される。第1電極及び第2電極のうちの一方の電極は、圧電素子PZごとに互いに離間して配置される個別電極であり、当該一方の電極には、駆動信号Comが供給される。第1電極及び第2電極のうちの他方の電極は、複数の圧電素子PZにわたり連続するようにY軸に沿う方向に延びる帯状の共通電極であり、当該他方の電極には、オフセット電位VBSが供給される。圧電体層は、例えば、電気機械変換作用を示す強誘電性セラミックス材料からなるペロブスカイト構造の結晶膜、いわゆるペロブスカイト型結晶から形成される。具体的には、圧電体層の材料としては、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛等の強誘電性圧電材料、又は、チタン酸ジルコン酸鉛等の強誘電性圧電材料に対して、酸化ニオブ、酸化ニッケル、若しくは、酸化マグネシウム等の金属酸化物を添加したもの等を採用することができる。上述した圧電材料をスパッタリング等の公知の成膜技術により形成し、フォトリソグラフィ等の公知の加工技術により当該圧電材料を高温焼成することにより、圧電体層を形成することが可能である。以上の圧電素子PZの変形に連動して振動板36が振動すると、圧力室CV内の圧力が変動することで、インクがノズルNzから吐出される。
【0041】
図3及び図4の封止体44は、複数の圧電素子PZを外気から保護するとともに圧力室基板34及び振動板36の機械的な強度を補強する構造体である。封止体44は、振動板36の表面に例えば接着剤で固定される。封止体44のうち振動板36との対向面に形成された凹部の内側に複数の圧電素子PZが収容される。
【0042】
図4に例示される通り、振動板36の表面には配線基板50が接合される。配線基板50は、制御部6とヘッドチップHCとを電気的に接続するための複数の配線が形成された実装部品である。例えばFPC又はFFC等の可撓性の配線基板50が好適に採用される。FPCは、Flexible Printed Circuitの略である。FFCは、Flexible Flat Cableの略である。配線基板50には、駆動回路51が実装される。駆動回路51は、印刷信号SIによる制御のもとで、圧電素子PZに対して、駆動信号Comを供給するか否かを切り替える電気回路である。
【0043】
説明を図2に戻す。制御部6は、まず、ホストコンピューターから供給される印刷データImgを、記憶部5に記憶させる。次に、制御部6は、記憶部5に記憶されている印刷データImg等の各種データに基づいて、印刷信号SI、波形指定信号dCom、搬送機構7を制御するための信号、及び、移動機構8を制御するための信号等の各種制御信号を生成する。そして、制御部6は、各種制御信号と、記憶部5に記憶されている各種データに基づいて、液体吐出ヘッドHUに対する媒体PPの相対位置を変化させるように搬送機構7及び移動機構8を制御しつつ、圧電素子PZが駆動されるように液体吐出ヘッドHUを制御する。これにより、制御部6は、圧電素子PZからのインクの吐出の有無、インクの吐出量、及び、インクの吐出タイミング等を調整し、印刷データImgに対応する画像を媒体PPに形成する印刷動作の実行を制御する。
【0044】
図2の例では、ヘッドチップHC_A1及びヘッドチップHC_A2には、制御部6によって出力された波形指定信号dCom-a1によって駆動信号生成回路2_1が生成した駆動信号Com-a1が共通して供給される。ヘッドチップHC_B1及びヘッドチップHC_B2には、制御部6によって出力された波形指定信号dCom-a2によって駆動信号生成回路2_2が生成した駆動信号Comが共通して供給される。ヘッドチップHC_C1及びヘッドチップHC_C2には、制御部6によって出力された波形指定信号dCom-a3によって駆動信号生成回路2_3が生成した駆動信号Com-a3が共通して供給される。
【0045】
図2から理解されるように、6つのノズル列Lnは、グループGa1と、グループGa2と、グループGa3という3つのグループにグループ分けされたと看做すことができる。グループGa1は、駆動信号Com-a1が共通して供給されるヘッドチップHC_A1が有するノズル列LA1と、ヘッドチップHC_A2が有するノズル列LA2により形成されるグループである。グループGa2は、駆動信号Com-a2が共通して供給されるヘッドチップHC_B1が有するノズル列LB1と、ヘッドチップHC_B2が有するノズル列LB2とにより形成されるグループである。グループGa3は、駆動信号Com-a3が共通して供給されるヘッドチップHC_C1が有するノズル列LC1と、ヘッドチップHC_C2が有するノズル列LC2とにより形成されるグループである。
【0046】
但し、1つの駆動信号生成回路2が駆動信号Comを共通して供給するヘッドチップHCに対応するノズル列Lnのグループ分けの態様は、図2の例に限らない。例えば、インクジェットプリンター1が有する駆動信号生成回路2が1個である場合も有り得る。この場合、液体吐出ヘッドHUが有するN個のノズル列Lnに対応するヘッドチップHCに、1つの駆動信号生成回路2が駆動信号Comを共通して供給する。従って、N個のノズル列Lnは、1つのグループにグループ分けされる。
【0047】
1-3.ノズル列Ln間の吐出量のばらつきについて
複数のヘッドチップHCには、ある程度の製造誤差が生じ得る。そして、製造誤差によって2つのヘッドチップHCの吐出量が互いに異なることが生じ得る。例えば、同一の駆動信号Comを2つのヘッドチップHCの夫々に印加したとしても、製造誤差によって圧力室CVの形状及びノズルNzの形状等が互いに異なる結果、ヘッドチップHCが有するノズル列Lnの吐出量がばらつくことが発生し得る。吐出量が異なる状態でインクを媒体PPに吐出すると、媒体PPの単位面積当たりの着弾量にばらつきが生じてしまい、媒体PPに形成される画像に濃度ムラが発生し得る。単位面積は、どのような面積でもよいが、例えば、解像度に基づく面積である。例えば、解像度がα[dpi]であれば、単位面積は、一辺が1/α[インチ]の正方形の面積である。
【0048】
吐出量が互いに異なるノズル列Lnを有するヘッドチップHCに、互いに異なる駆動信号Comが供給できる場合には、吐出量が互いに異なるヘッドチップHCに供給される駆動信号Comを夫々調整することにより、ノズル列Lnの吐出量を調整できる。しかしながら、吐出量が互いに異なるノズル列Lnが有するヘッドチップHCに、共通の駆動信号Comが供給される場合には、ヘッドチップHCごとに駆動信号Comを調整することができない。そこで、吐出量が互いに異なるノズル列Lnの吐出量を相殺するような吐出回数を設定することにより、媒体PPの単位面積の着弾量のばらつきを補正できる。例えば、吐出量が少ないノズル列Ln程、吐出回数を増やす、言い換えれば、高デューティでインクを吐出することにより、吐出量が互いに異なるノズル列Lnの吐出量を相殺できる。
【0049】
1-4.N個のノズル列Lnのグループ分けについて
ヘッドメーカーがインクジェットプリンター1を製造する場合、N個のノズル列Lnを、共通の駆動信号Comが供給されるグループで分割する場合のノズル列Lnのグループ分けの態様を、ヘッドメーカーが把握できる。従って、ヘッドメーカーがインクジェットプリンター1を製造する場合、ヘッドメーカーは、第1の手順として、液体吐出ヘッドHUの製造後の検査時に、液体吐出ヘッドHUが有するN個のヘッドチップHCの夫々に共通して、検査波形を有する駆動信号Comを印加して、N個のノズル列Lnの吐出量を測定する。検査波形は、インクが吐出されればどのような波形でもよいが、吐出量を精度良く測定するために、より多くのインクが吐出されることが好ましい。第2の手順として、ヘッドメーカーは、N個のノズル列の夫々の吐出量に基づいて、共通の駆動信号Comが供給されるグループに属するノズル列Lnの夫々の吐出量を示すカラーIDを生成する。カラーIDは、「吐出量識別情報」の一例である。また、理解を容易にするため、カラーIDは、N個のノズル列Lnの夫々の吐出量を示す識別情報の集合体を意味し、1つのノズル列Lnの吐出量を示す識別情報を、「ノズル列カラーID」と記載することがある。第3の手順として、ヘッドメーカーは、カラーIDに基づいてノズル列Ln毎の吐出量の差を相殺するような吐出回数を設定することにより、N個のノズル列Lnから吐出されるインクの単位面積当たりの着弾量のばらつきを補正する。
【0050】
しかしながら、ヘッドメーカーとは異なるプリンターメーカーが、ヘッドメーカーから提供された液体吐出ヘッドHUをインクジェットプリンター1に組み込むビジネスモデルでは、ヘッドメーカーは、共通の駆動信号が供給されるヘッドチップHCが有するノズル列Lnのグループ分けの態様を把握できない。従って、共通の駆動信号Comが供給されるヘッドチップHCが有するノズル列Lnのグループ分けの態様と、ヘッドメーカーが提供するカラーIDにおけるノズル列Lnのグループ分けの態様とが異なる場合がある。この2つのグループ分けの態様が異なる場合には、ノズル列Ln毎の吐出量の差を相殺するような吐出回数を設定できず、媒体PPの単位面積の着弾量のばらつきを補正することができない。また、ヘッドメーカーがインクジェットプリンター1を製造する場合でも、共通の液体吐出ヘッドHUを、ノズル列Lnのグループ分けの態様が異なる複数種類のインクジェットプリンターに組み込む場合も、単一のカラーIDのみでは、複数種類のインクジェットプリンターには対応できないし、複数種類のインクジェットプリンター毎に上述のカラーID設定のための吐出量測定の実施は作業が重複し非効率である。
【0051】
そこで、本実施形態では、ヘッドメーカーは、N個のノズル列Lnをグループで分割する複数種類のグループ分けに応じた複数のカラーIDを用意する。プリンターメーカーは、N個のノズル列Lnをグループに分割した複数種類のグループ分けに応じた複数のカラーIDから、製造するインクジェットプリンター1において共通の駆動信号Comが供給されるヘッドチップHCが有するノズル列Lnのグループ分けの態様に応じて、1つのカラーIDを選択する。次に、プリンターメーカーは、選択したカラーIDに基づいてノズル列Ln毎の吐出量の差を相殺するような吐出回数を設定することにより、N個のノズル列Lnから吐出されるインクの単位面積当たりの着弾量が均一になるようにする。
【0052】
1-5.インクジェットプリンター1の製造方法
以下、インクジェットプリンター1の製造方法について説明する。インクジェットプリンター1を製造する場合のシステムについて、図5を用いて説明する。
【0053】
図5は、システムSYの構成を説明するための図である。システムSYは、インクジェットプリンター1を製造するために用いられるシステムである。システムSYは、液体吐出ヘッドHUが組み込まれたインクジェットプリンター1と、ノズル列Lnごとの吐出回数を設定するコンピューター700と、を有する。コンピューター700は、プリンターメーカーに属する製造者Uの操作に応じて、N個のノズル列Lnから吐出されるインクの単位面積当たりの吐出回数を設定する。コンピューター700は、例えば、デスクトップ型又はノート型等のコンピューターである。
【0054】
コンピューター700は、CPU又はFPGA等の処理回路と、RAM及びROM等の記憶回路と、画像を表示する表示装置と、製造者Uの操作を受け付ける入力装置と、ネットワークNWを介して他の装置と通信する通信装置とを有する。表示装置は、例えば、有機ELディスプレイ、LEDディスプレイ、及び、LCDである。ELは、Electro-Luminescenceの略語である。LEDは、Light Emitting Diodeの略語である。LCDは、Liquid Crystal Displayの略語である。入力装置は、例えば、マウス及びキーボードである。また、入力装置及び表示装置が一体である構成でもよい。入力装置及び表示装置が一体である構成は、例えば、タッチパネルである。
【0055】
但し、インクジェットプリンター1が入力装置及び表示装置を有する場合、コンピューター700が存在しなくてもよい。この場合、製造者Uが、インクジェットプリンター1を直接操作する。
【0056】
図6は、インクジェットプリンター1の製造方法の工程を示すフローチャートである。ステップS2において、コンピューター700は、複数のカラーIDを取得する。第1実施形態では、複数のカラーIDは、ヘッドメーカーによって、液体吐出ヘッドHUが有する記憶部20に記憶されている。コンピューター700は、インクジェットプリンター1内の液体吐出ヘッドHU内の記憶部20から、複数のカラーIDを取得する。なお、ステップS2は、「第1工程」の一例である。
【0057】
本実施形態では、ヘッドメーカーは、第1のグループ分けパターンGPaと、第2のグループ分けパターンGPbと、第3のグループ分けパターンGPcという3種類のグループ分けパターンに応じた3種類のカラーIDを用意する。この3種類のグループ分けパターンの具体例を、図7図8、及び、図9を用いて説明する。
【0058】
図7は、第1のグループ分けパターンGPaの具体例を示す図である。第1のグループ分けパターンGPaは、グループGa1と、グループGa2と、グループGa3とを含み、図2に示すグループ分けの態様に一致する。以下の記載において、グループGa1と、グループGa2と、グループGa3とを区別せずに、グループGaと記載することがある。第1のグループ分けパターンGPaは、6つのノズル列Lnを、ノズル列Lnの個数である6の約数である3個のグループGaに分類する。各グループGaに属するノズル列Lnの数は、全て同一であり、具体的には、各グループGaは、2つのノズル列Lnを有する。第1のグループ分けパターンGPaは、例えば、3つのグループGaに属するノズル列Lnから夫々異なる種類のインクを使用する場合に使用される。
【0059】
図7に示すように、ヘッドメーカーは、液体吐出ヘッドHUの各ヘッドチップHCに、検査波形を有する駆動信号Comを印加させる。検査波形を有する駆動信号Comが印加された場合、ノズル列LA1の吐出量が5.11[pl]であり、ノズル列LA2の吐出量が4.97[pl]であり、ノズル列LB1の吐出量が5.00[pl]であり、ノズル列LB2の吐出量が5.22[pl]であり、ノズル列LC1の吐出量が4.89[pl]であり、ノズル列LC2の吐出量が5.21[pl]である。[pl]は、ピコリットルを意味する。
【0060】
図7に示すように、グループGa1の平均吐出量は、約5.04[pl]である。グループGa2の平均吐出量は、約5.11[pl]である。グループGa3の平均吐出量は、約5.05[pl]である。
【0061】
ヘッドメーカーは、例えば、ノズル列Lnの吐出量のグループGa内の相対比Rtを(1)式に基づいて算出する。
Rt=Iw_Ln/ノズル列Lnが属するグループGaの平均吐出量×100 (1)
【0062】
但し、Iw_Lnは、ノズル列Lnの吐出量である。相対比Rtは、(1)式からも理解されるように、グループGaの平均吐出量に対するノズル列Lnの吐出量の割合であるともいえる。例えば、グループGa1に含まれるノズル列LA1の相対比Rt_aA1は、(1)式に基づいて算出される。
Rt_aA1=5.11/5.04×100=101.4[%]
【0063】
相対比Rtの小数点第1位を四捨五入した値が、ノズル列カラーIDとして決定される。第1のグループ分けパターンGPaのカラーIDは、図7に示すカラーID90aである。
【0064】
図8は、第2のグループ分けパターンGPbの具体例を示す図である。第2のグループ分けパターンGPbは、6つのノズル列Lnを、グループGb1と、グループGb2という2つのグループにグループ分けする。以下の記載において、グループGb1と、グループGb2とを区別せずに、グループGbと記載することがある。第2のグループ分けパターンGPbは、6つのノズル列Lnを、3つのノズル列Lnを有する2つのグループGbに分類する。第2のグループ分けパターンGPbは、6つのノズル列Lnを、ノズル列Lnの個数である6の約数である2個のグループGbに分類する。各グループGbに属するノズル列Lnの数は、全て同一であり、具体的には、各グループGbは、3つのノズル列Lnを有する。より詳細には、グループGb1は、ノズル列LA1と、ノズル列LB1と、ノズル列LC1とを含む。グループGb2は、ノズル列LA2と、ノズル列LB2と、ノズル列LC2とを含む。第2のグループ分けパターンGPbは、例えば、2つのグループGbに属するノズル列Lnから夫々異なる種類のインクを吐出する場合に使用される。
【0065】
検査波形を有する駆動信号Comが印加された場合のノズル列Lnの吐出量は、図7に示す量と同一である。第2のグループ分けパターンGPbでも第1のグループ分けパターンGPaと同様に、相対比Rtが算出される。例えば、グループGb1に含まれるノズル列LA1の相対比Rt_bA1は、(1)式に基づいて算出される。
Rt_bA1=5.11/5.00×100=102.2[%]
【0066】
第2のグループ分けパターンGPbのカラーIDは、図8に示すカラーID90bである。
【0067】
図9は、第3のグループ分けパターンGPcの具体例を示す図である。第3のグループ分けパターンGPcは、6つのノズル列Lnの全てを、グループGc1という1つのグループにグループ分けする。グループGc1は、6つのノズル列Lnを含む。第3のグループ分けパターンGPcは、例えば、1つの液体吐出ヘッドHUの各ノズル列Lnから単一の種類のインクを吐出する場合に使用される。
【0068】
検査波形を有する駆動信号Comが印加された場合のノズル列Lnの吐出量は、図7に示す量と同一である。第3のグループ分けパターンGPcでも第1のグループ分けパターンGPaと同様に、相対比Rtが算出される。例えば、グループGc1に含まれるノズル列LA1の相対比Rt_cA1は、(1)式に基づいて算出される。
Rt_cA1=5.11/5.07×100=100.9[%]
【0069】
第3のグループ分けパターンGPcのカラーIDは、図9に示すカラーID90cである。
【0070】
なお、第1のグループ分けパターンGPa及び第2のグループ分けパターンGPbのうち任意の一方が、「第1グループ分けパターン」に相当する。第1のグループ分けパターンGPa、第2のグループ分けパターンGPb、及び、第3のグループ分けパターンGPcのうち、「第1グループ分けパターン」に相当するグループ分けパターン以外のグループ分けパターンが、「第2グループ分けパターン」に相当する。例えば、第1のグループ分けパターンGPaが「第1グループ分けパターン」に相当する場合、第2のグループ分けパターンGPb及び第3のグループ分けパターンGPcの任意の一方が、「第2グループ分けパターン」に相当し、第1のグループ分けパターンGPaのグループ数である3が、「Nの約数のうち1及びN以外のM」に相当する。また、第2のグループ分けパターンGPbが「第1グループ分けパターン」に相当する場合、第1のグループ分けパターンGPa及び第3のグループ分けパターンGPcの任意の一方が、「第2グループ分けパターン」に相当し、第2のグループ分けパターンGPbのグループ数である2が、「Nの約数のうち1及びN以外のM」に相当する。
【0071】
更に、「第1グループ分けパターン」に相当するグループのカラーIDが「第1吐出量識別情報」に相当し、「第2グループ分けパターン」に相当するグループのカラーIDが「第2吐出量識別情報」に相当する。
【0072】
説明を図6に戻す。ステップS2の処理終了後、コンピューター700は、複数のカラーIDのうち、ステップS4において、製造者Uの操作によって、プリンターメーカーが製造するインクジェットプリンター1におけるN個のノズル列Lnのグループに応じて、1つのカラーIDを選択する。なお、ステップS4が、「第2工程」の一例である。
【0073】
インクジェットプリンター1におけるノズル列Lnのグループは、駆動信号Comが共通して供給されるヘッドチップHCに対応するノズル列Lnから形成されるグループである。より具体的には、コンピューター700は、図7に示すカラーID90aと、図8に示すカラーID90bと、図9に示すカラーID90cとを示す画像を、コンピューター700が有する表示装置に表示する。次に、コンピューター700は、製造者Uによるコンピューター700が有する入力装置の操作に基づいて、複数のカラーIDのうち、インクジェットプリンター1におけるノズル列Lnのグループに一致するカラーIDを選択する。
【0074】
ステップS4の処理終了後、コンピューター700は、ステップS6において、選択したカラーIDに基づいて、N個のノズル列Lnから吐出されるインクの媒体PPの単位面積当たりの吐出回数を設定する。なお、ステップS6が「第3工程」の一例である。
【0075】
本実施形態では、コンピューター700は、ノズル列Lnの媒体PPの単位面積当たりの吐出回数の設定として、ノズル列Lnのデューティの値を設定する。コンピューター700は、設定したデューティの値をインクジェットプリンター1に送信し、インクジェットプリンター1の制御部6は、デューティの値を記憶部5に格納する。インクジェットプリンター1は、印刷動作を実行する場合に、デューティの値を読み出して、読み出したデューティでインクを吐出する。
【0076】
ステップS4においてカラーID90aが選択された場合のデューティの設定例を図10及び図11を用いて説明する。ステップS4においてカラーID90bが選択された場合のデューティの設定例を図12及び図13を用いて説明し、ステップS4においてカラーID90cが選択された場合のデューティの設定例を図14及び図15を用いて説明する。
【0077】
図10は、カラーID90aが選択された場合のデューティの設定例を説明するための図である。図11は、カラーID90aにおける駆動信号Comの供給の態様を説明するための図である。カラーID90aが選択された場合、インクジェットプリンター1は、図11に示すように、駆動信号Com-a1を出力する駆動信号生成回路2_1と、駆動信号Com-a2を出力する駆動信号生成回路2_2と、駆動信号Com-a3を出力する駆動信号生成回路2_3とを有する。図11では、液体吐出ヘッドHUをZ軸に沿う方向に見た状態と、第1のグループ分けパターンGPaを識別可能な画像として、3つの駆動信号生成回路2が駆動信号Comを供給するヘッドチップHCを示してある。図11から理解されるように、第1のグループ分けパターンGPaは、6つのノズル列Lnを、Y軸に沿って隣り合うノズル列Ln同士を1つのグループGaとしてグループ分けしてある。
【0078】
カラーID90aが選択された場合、インクジェットプリンター1は、図11に示す態様で6個のヘッドチップHCに駆動信号Comを供給するように製造されている。具体的には、インクジェットプリンター1は、図10及び図11に示すように、ヘッドチップHC_A1、HC_A2に駆動信号Com-a1が供給され、ヘッドチップHC_B1、HC_B2に駆動信号Com-a2が供給され、ヘッドチップHC_C1、HC_C2に駆動信号Com-a3が供給されるように製造されている。
【0079】
コンピューター700は、6つのノズル列Lnの夫々のデューティを、図10に示すデューティで設定する。図10からも理解されるように、カラーID90aに対応する第1のグループ分けパターンGPaにおけるグループGa1に含まれるノズル列LA1の吐出量のグループGa1の相対比が101[%]であり、ノズル列LA2の吐出量のグループGa1の相対比である99[%]より大きい。相対比とデューティとの積が媒体PPの単位面積当たりの着弾量に相当するため、コンピューター700は、ノズル列LA1のデューティをノズル列LA2のデューティよりも低く設定する。具体的には、コンピューター700は、100からノズル列カラーIDを減じた値と、100とを加算した値を、デューティとして設定する。具体的には、コンピューター700は、ノズル列LA1のデューティを、(100-101)+100=99[%]に設定し、ノズル列LA2のデューティを、(100-99)+100=101[%]に設定する。上述の場合、グループGa1が「一のグループ」に相当し、ノズル列LA1が「第1ノズル列」に相当し、ノズル列LA2が「第2ノズル列」に相当する。
【0080】
図12は、カラーID90bが選択された場合のデューティの設定例を説明するための図である。図13は、カラーID90bにおける駆動信号Comの供給の態様を示す図である。カラーID90bが選択された場合、インクジェットプリンター1は、図13に示すように、駆動信号Com-b1を出力する駆動信号生成回路2_1と、駆動信号Com-b2を出力する駆動信号生成回路2_2とを有する。図13では、液体吐出ヘッドHUをZ軸に沿う方向に見た状態と、第2のグループ分けパターンGPbを識別可能な画像として、2つの駆動信号生成回路2が駆動信号Comを共通して供給するヘッドチップHCを示してある。図11から理解されるように、第2のグループ分けパターンGPbは、6つのノズル列Lnを、X軸に沿って並ぶ3つのノズル列Lnを1つのグループGbとしてグループ分けしてある。
【0081】
カラーID90bが選択された場合、インクジェットプリンター1は、図13に示す態様で6個のヘッドチップHCに駆動信号Comを供給するように製造されている。具体的には、インクジェットプリンター1は、ヘッドチップHC_A1、HC_B1、HC_C1に駆動信号Com-b1が供給され、ヘッドチップHC_A2、HC_B2、HC_C2に駆動信号Com-b2が供給されるように製造されている。
【0082】
コンピューター700は、6つのノズル列Lnの夫々のデューティを、図13に示すデューティで設定する。例えば、グループGb1において、コンピューター700は、ノズル列LA1のデューティを98[%]に設定し、ノズル列LB1のデューティを100[%]に設定し、ノズル列LC1のデューティを102[%]に設定する。
【0083】
図14は、カラーID90cが選択された場合のデューティの設定例を説明するための図である。図15は、カラーID90cにおける駆動信号Comの供給の態様を示す図である。カラーID90cが選択された場合、インクジェットプリンター1は、図15に示すように、駆動信号Com-c1を出力する駆動信号生成回路2_1を有する。図15では、液体吐出ヘッドHUをZ軸に沿う方向に見た状態と、第3のグループ分けパターンGPcを識別可能な画像として、1つの駆動信号生成回路2が駆動信号Comを共通して供給するヘッドチップHCを示してある。
【0084】
カラーID90cが選択された場合、インクジェットプリンター1は、図15に示す態様で6個のヘッドチップHCに駆動信号Comを供給するように製造されている。具体的には、インクジェットプリンター1は、6個のヘッドチップHCの全てに駆動信号Com-c1が供給されるように製造されている。
【0085】
コンピューター700は、6つのノズル列Lnの夫々のデューティを、図14に示すデューティで設定する。具体的には、グループGc1において、コンピューター700は、ノズル列LA1のデューティを99[%]に設定し、ノズル列LA2のデューティを102[%]に設定し、ノズル列LB1のデューティを101[%]に設定し、ノズル列LB2のデューティを97[%]に設定し、ノズル列LC1のデューティを103[%]に設定し、ノズル列LC2のデューティを97[%]に設定する。
【0086】
ステップS6の処理終了後、コンピューター700は、図6に示す一連の処理を終了する。
【0087】
1-6.第1実施形態のまとめ
以下、第1のグループ分けパターンGPaと、第3のグループ分けパターンGPcとを用いて、第1実施形態のまとめを説明する。なお、以下の説明では、第1のグループ分けパターンGPaが「第1グループ分けパターン」に相当し、第3のグループ分けパターンGPcが「第2グループ分けパターン」に相当する。カラーID90aが、「第1吐出量識別情報」の一例である。カラーID90cが、「第2吐出量識別情報」の一例である。
【0088】
第1実施形態に係るインクジェットプリンター1の製造方法は、媒体PPにインクを吐出する液体吐出ヘッドHUと、駆動信号Comを生成する1以上の駆動信号生成回路2と、を備えるインクジェットプリンター1の製造方法であって、液体吐出ヘッドHUは、2以上のN個のノズル列Lnと、N個のノズル列Lnに含まれる夫々のノズルNzからインクを吐出するための圧電素子PZとを有し、以下に示すステップS2の工程、ステップS4の工程、及び、ステップS6の工程を有する。ステップS2の工程は、N個のノズル列Lnを3つのグループGaで分割する場合の第1のグループ分けパターンGPaにおけるN個のノズル列Lnの夫々の吐出量のグループGa内の相対比を示すカラーID90aと、第1のグループ分けパターンGPaとは異なる第3のグループ分けパターンGPcにおけるN個のノズル列Lnの夫々の吐出量のグループGc1内の相対比を示すカラーID90cとを含む複数のカラーIDを取得する。ステップS4の工程は、複数のカラーIDのうち、1以上の駆動信号生成回路2の夫々の駆動信号生成回路2が生成する駆動信号Comが共通して供給される圧電素子PZに対応するノズル列Lnから形成されるグループに応じて、一のカラーIDを選択する。ステップS6の工程は、一のカラーIDに基づいて、N個のノズル列Lnから吐出されるインクの媒体PPの単位面積当たりの吐出回数を設定する。
製造者は、インクジェットプリンター1の構成に適したカラーIDを複数のカラーIDから選択できる。又は、製造者は、複数のカラーIDに対応した複数の構成の中から希望する構成のインクジェットプリンター1を製造することができる。
1つのカラーIDしかない場合、媒体PPの単位面積の着弾量のばらつきを補正できるインクジェットプリンター1の構成は1つしかないが、複数のカラーIDがあることで、媒体PPの単位面積の着弾量のばらつきを補正できるインクジェットプリンター1の構成を複数種類の中から選択することができ、インクジェットプリンター1の設計自由度を向上させることができる。
【0089】
以下、ステップS4においてカラーID90aが選択され、カラーID90aに対応する第1のグループ分けパターンGPaにおけるグループGa1に含まれるノズル列LA1と、ノズル列LA2とを用いて説明する。グループGa1が「一のグループ」に相当し、ノズル列LA1が「第1ノズル列」に相当し、ノズル列LA2が「第2ノズル列」に相当する。ステップS6は、ステップS4によって選択されたカラーID90aに基づいて、カラーID90aに対応する第1のグループ分けパターンGPaにおける1以上のグループのうちグループGa1に含まれるノズル列LA1の吐出量のグループGa1内の相対比が、グループGa1に含まれるノズル列LA2の吐出量のグループGa1内の相対比より大きい場合、ノズル列LA1のデューティをノズル列LA2のデューティよりも低く設定する。
第1実施形態に係る製造方法によれば、吐出量の相対比が大きいノズル列Lnほど、デューティを低くすることにより、ノズル列ごとの媒体PPの単位面積の着弾量のばらつきを低減できる。
【0090】
液体吐出ヘッドHUは、複数のカラーIDを記憶する記憶部20を有し、ステップS2の工程は、記憶部20から複数のカラーIDを取得する。
第1実施形態に係る製造方法によれば、液体吐出ヘッドHUの記憶部20から複数のカラーIDを取得できる。
【0091】
2.第2実施形態
第1実施形態では、ステップS2において、コンピューター700は、インクジェットプリンター1内の液体吐出ヘッドHU内の記憶部20から、複数のカラーIDを取得したが、複数のカラーIDの取得元は記憶部20に限らない。以下、第2実施形態について説明する。
【0092】
図16は、第2実施形態にかかるシステムSYAの構成を説明するための図である。システムSYAは、液体吐出ヘッドHUの替わりに液体吐出ヘッドHUAを有し、更に、携帯端末800を有する点で、システムSYと相違する。携帯端末800は、製造者Uが操作する端末である。
【0093】
携帯端末800は、CPU又はFPGA等の処理回路と、RAM及びROM等の記憶回路と、画像を表示する表示装置と、製造者Uの操作を受け付ける入力装置と、コンピューター700と通信する通信装置と、画像を撮像する撮像装置を有する。撮像装置は、例えば、撮像光学系及び撮像素子を有する。撮像光学系は、少なくとも1つの撮像レンズを含む光学系であり、プリズム等の各種の光学素子を含んでもよいし、ズームレンズ又はフォーカスレンズ等を含んでもよい。撮像素子は、例えば、CCDイメージセンサー又はCMOSイメージセンサーである。CCDは、Charge Coupled Deviceの略である。CMOSは、Complementary MOSである。
【0094】
液体吐出ヘッドHUAの壁面には、複数のカラーIDを示す画像が形成されている点で、液体吐出ヘッドHUと相違する。複数のカラーIDを示す画像は、バーコード又は二次元コードである。更に、液体吐出ヘッドHUAは、記憶部20を有さなくてもよい。
【0095】
第2実施形態に係るインクジェットプリンター1の製造方法では、ステップS2において、コンピューター700は、携帯端末800から、携帯端末800の撮像装置によって複数のカラーIDを示す画像を撮像した撮像画像を示す撮像情報を取得する。そして、コンピューター700は、撮像情報を解析することにより、複数のカラーIDを取得する。
【0096】
以上、第2実施形態に係る製造方法は、携帯端末800の撮像装置を用いた製造方法であって、液体吐出ヘッドHUAの壁面には、複数のカラーIDを示す画像が形成されており、ステップS2の工程は、撮像装置によって画像を撮像した撮像画像を示す撮像情報を解析することにより、複数のカラーIDを取得する。
第2実施形態に係る製造方法によれば、複数のカラーIDを取得できるうえ、第1実施形態と比較して、液体吐出ヘッドHUAが記憶部20を有さなくてもよい。
【0097】
3.第3実施形態
複数のカラーIDの取得元は、記憶部20に限らなく、液体吐出ヘッドHUAの壁面にも限らない。以下、第3実施形態について説明する。
【0098】
図17は、第3実施形態にかかるシステムSYBの構成を説明するための図である。システムSYBは、更に、サーバー900を有する点で、システムSYと相違する。サーバー900は、ヘッドメーカーにより管理されるコンピューターである。
【0099】
サーバー900は、CPU又はFPGA等の処理回路と、RAM及びROM等の記憶回路と、LAN(Local Area Network)又はインターネット等のネットワークNWを介してコンピューター700と通信する通信装置と、を有する。そして、この記憶回路には、ヘッドメーカーが製造した液体吐出ヘッドHUの製造番号ごとに、複数のカラーIDを記憶する。
【0100】
第3実施形態に係るインクジェットプリンター1の製造方法では、ステップS2において、コンピューター700は、インクジェットプリンター1に組み込まれた液体吐出ヘッドHUの製造番号を送信する。液体吐出ヘッドHUの製造番号は、例えば、液体吐出ヘッドHUの記憶部20に記憶されてもよいし、液体吐出ヘッドHUの壁面に製造番号を示す画像が形成されており、製造者Uによって製造番号が入力されてもよい。
【0101】
サーバー900は、コンピューター700から受信した製造番号に対応する複数のカラーIDを、コンピューター700に送信する。コンピューター700は、サーバー900から複数のカラーIDを取得する。
【0102】
以上、第3実施形態に係る製造方法は、サーバー900を用いた製造方法であって、サーバー900が、複数のカラーIDを記憶しており、ステップS2の工程は、サーバー900から複数のカラーIDを取得する。
第3実施形態に係る製造方法によれば、複数のカラーIDを取得できるうえ、第2実施形態と比較して、複数のカラーIDを示す画像が液体吐出ヘッドHUの壁面に形成されてなくてもよい。
【0103】
4.変形例
以上に例示した各形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲で適宜に併合され得る。
【0104】
4-1.第1変形例
上述した各態様のステップS2の工程において、N個のノズル列Lnの全てのグループ分けパターンに対するカラーIDを取得してもよい。
【0105】
図18は、第1変形例に係る液体吐出ヘッドHUCの態様を示す図である。液体吐出ヘッドHUCは、ヘッドチップHC_1、ヘッドチップHC_2、ヘッドチップHC_3、及び、ヘッドチップHC_4という4個のヘッドチップHCを有する。図18に示すように、ヘッドチップHC_1はノズル列L1を有し、ヘッドチップHC_2はノズル列L2を有し、ヘッドチップHC_3はノズル列L3を有し、ヘッドチップHC_4はノズル列L4を有する。図18に示すように、ノズル列L1、ノズル列L2、ノズル列L3、及び、ノズル列L4は、X軸に沿って並んでいる。第1変形例において、液体吐出ヘッドHUCが有するノズル列Lnの個数Nは、4である。
【0106】
図19は、液体吐出ヘッドHUCの4個のノズル列Lnの全てのグループ分けパターンに対するカラーIDの一覧を示す図である。図19に示すように、第1変形例におけるグループ分けパターンは、グループ分けパターンGP1からグループ分けパターンGP14までの14個のグループ分けパターンである。グループ分けパターンGP1からグループ分けパターンGP6までの6つのグループ分けは、4つのノズル列Lnを、2つのノズル列Lnを有する1つのグループと、1つのノズル列Lnを有する2つのグループとにグループ分けする。グループ分けパターンGP7からグループ分けパターンGP9までの3つのグループ分けパターンは、4つのノズル列Lnを、2つのノズル列Lnを有する2つのグループにグループ分けする。グループ分けパターンGP10からグループ分けパターンGP13までの4つのグループ分けは、3つのノズル列Lnを有する1つのグループと、1つのノズル列Lnを有する1つのグループとにグループ分けする。グループ分けパターンGP14は、4つのノズル列Lnを、1つのグループにグループ分けする。
【0107】
以上、第1変形例に係る製造方法において、複数のカラーIDは、N個のノズル列Lnを、1以上の駆動信号生成回路2の夫々の駆動信号生成回路2から共通して駆動信号Comが供給されるグループで分割する場合の全てのグループ分けパターンの夫々のグループ分けパターンにおけるN個のノズル列Lnの吐出量のグループ内の相対比を示すカラーIDを有する。
第1変形例に係る製造方法によれば、取得した複数のカラーIDに、製造者Uが選択すべきカラーIDを必ず含めることができる。
【0108】
4-2.第2変形例
上述の各態様のステップS4において、製造者UがカラーIDを選択しやすくするため、グループ分けの態様を示す画像を表示してもよい。
【0109】
図20は、カラーID選択画面CWの一例を示す図である。図20では、図示の煩雑化を防ぐため、カラーID90aとカラーID90cとのうち、1つのカラーIDを選択する態様を示す。
【0110】
カラーID選択画面CWは、ラジオボタンRB1と、グループ分け表示画像PG1と、カラーID表示画像TA1と、ラジオボタンRB2と、グループ分け表示画像PG2と、カラーID表示画像TA2と、選択ボタンBT1とを有する。
【0111】
ラジオボタンRB1は、カラーID90aを選択する場合に選択される。ラジオボタンRB2は、カラーID90cを選択する場合に選択される。ラジオボタンRB1とラジオボタンRB2とは、一方のラジオボタンが選択されると他方のラジオボタンの選択が解除される。
【0112】
グループ分け表示画像PG1は、Z軸に沿って液体吐出ヘッドHUを見た画像に関するヘッド画像PHと、第1のグループ分けパターンGPaにおける複数のグループGaを示す画像PT1とを重畳させた画像である。ヘッド画像PHは、Z軸に沿って液体吐出ヘッドHUを見た画像そのものでもよいし、Z軸に沿って液体吐出ヘッドHUを見た場合の液体吐出ヘッドHUの輪郭を示す画像でもよい。画像PT1は、図20に示すように、第1のグループ分けパターンGPaにおける駆動信号生成回路2とノズル列Lnとの対応関係を示す画像である。画像PT1は、図20に示す態様以外にも、同一のグループGaに含まれるノズル列Lnを枠で囲った画像でもよい。カラーID表示画像TA1は、カラーID90aを示す画像を含む。
【0113】
グループ分け表示画像PG2は、ヘッド画像PHと、第3のグループ分けパターンGPcにおけるグループGc1を示す画像PT2とを重畳させた画像である。画像PT2は、図20に示すように、第3のグループ分けパターンGPcにおける駆動信号生成回路2とノズル列Lnとの対応関係を示す画像である。画像PT2は、図20に示す態様以外にも、グループGc1に含まれるノズル列Lnを枠で囲った画像でもよい。カラーID表示画像TA2は、カラーID90cを示す画像を含む。
【0114】
なお、グループ分け表示画像PG1が「第1画像」に相当する。グループ分け表示画像PG2が「第2画像」に相当する。
【0115】
ステップS2において、コンピューター700は、複数のカラーIDとともに、グループ分け表示画像PG1を示す画像情報と、グループ分け表示画像PG2を示す画像情報とを取得する。ステップS4において、コンピューター700は、2つの画像情報に基づいて、グループ分け表示画像PG1及びグループ分け表示画像PG2を表示装置に表示させる。グループ分け表示画像PG1を示す画像情報が「第1画像情報」に相当し、グループ分け表示画像PG2を示す画像情報が「第2画像情報」に相当する。
【0116】
選択ボタンBT1が選択されると、コンピューター700は、例えば、選択されたカラーIDに対応する各ノズル列Lnのデューティを表示する。
【0117】
以上、第2変形例に係る製造方法において、画像を表示する表示装置を用いた製造方法であって、ステップS2の工程は、更に、グループ分け表示画像PG1を示す画像情報と、グループ分け表示画像PG2を示す画像情報とを取得し、ステップS4の工程は、グループ分け表示画像PG1及びグループ分け表示画像PG2を表示装置に表示させた後、複数のカラーIDのうち一のカラーIDを選択する。
第2変形例に係る製造方法によれば、製造者Uがグループ分け表示画像PG1及びグループ分け表示画像PG2を見ながらカラーIDを選択できるため、カラーIDを直感的に選択でき、製造者Uが選択すべきでない誤ったカラーIDを選択することを低減できる。
【0118】
4-3.第3変形例
上述した各態様において、液体吐出ヘッドHUは、圧電素子PZを有するが、圧電素子PZの替わりに発熱素子を有してもよい。発熱素子は、圧力室CV内のインクの加熱により圧力室CV内に気泡を発生させる。第3変形例において、発熱素子は、「駆動素子」の一例である。
【0119】
4-4.第4変形例
上述の各態様では、液体吐出ヘッドHUを、X軸に沿う方向に往復同させるシリアル方式のインクジェットプリンター1を製造する製造方法を例示したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。インクジェットプリンター1は、複数のノズルNzが、媒体PPの全幅に亘り分布する、ライン方式の液体吐出装置であってもよい。
【0120】
4-5.第5変形例
なお、上述した実施形態では、駆動信号生成回路2に供給される波形指定信号dComにより規定される駆動信号Comの波形形状は等しい。これにより、波形指定信号dComのデジタルの信号は共通の信号を利用することができ波形設計の工数を削減することができる。従って、例えば、インクジェットプリンター1が、ヘッドチップHCが有する6つのノズル列Lnの数と同数の6つの駆動信号生成回路2を有する構成の場合でも、カラーID90cを選択できる。
【0121】
4-6.第6変形例
上述した第1実施形態では、第1のグループ分けパターンGPa、第2のグループ分けパターンGPb、及び、第3のグループ分けパターンGPcの3種類のグループ分けパターンに応じた3種類のカラーIDを用意したが、これに限らず、2種類のグループ分けパターンに応じた2種類のカラーIDを用意してもよいし、4種類以上のグループ分けパターンに応じた4種類以上のカラーIDを用意してもよい。
なお、複数のグループ分けパターンは、液体吐出ヘッドHUが有するノズル列Lnのうちの1つのノズル列Lnに着目した場合、あるひとつのグループ分けパターンとそれとは異なるグループ分けパターンとで、同じグループに属するノズル列Lnの組合せが異なる。
【0122】
4-7.その他の変形例
上述のインクジェットプリンター1は、印刷に専用される機器のほか、ファクシミリ装置及びコピー機等の各種の機器に採用され得る。もっとも、本発明の記録装置の用途は印刷に限定されない。例えば、色材の溶液を吐出する記録装置は、液晶表示装置のカラーフィルターを形成する製造装置として利用される。また、導電材料の溶液を吐出する記録装置は、配線基板の配線及び電極を形成する製造装置として利用される。
【0123】
5.付記
以上に例示した形態から、例えば以下の構成が把握される。
【0124】
好適な態様である第1態様に係る液体吐出装置の製造方法は、媒体に液体を吐出する液体吐出ヘッドと、駆動信号を生成する1以上の駆動信号生成回路と、を備える液体吐出装置の製造方法であって、前記液体吐出ヘッドは、2以上のN個のノズル列と、前記N個のノズル列に含まれる夫々のノズルから液体を吐出するための駆動素子とを有し、前記N個のノズル列を複数のグループで分割する場合の第1グループ分けパターンにおける前記N個のノズル列の夫々の吐出量のグループ内の相対比を示す第1吐出量識別情報と、前記第1グループ分けパターンとは異なる第2グループ分けパターンにおける前記N個のノズル列の夫々の吐出量のグループ内の相対比を示す第2吐出量識別情報とを含む複数の吐出量識別情報を取得する第1工程と、前記複数の吐出量識別情報のうち、前記1以上の駆動信号生成回路の夫々の駆動信号生成回路が生成する駆動信号が共通して供給される駆動素子に対応するノズル列から形成されるグループに応じて、一の吐出量識別情報を選択する第2工程と、前記一の吐出量識別情報に基づいて、前記N個のノズル列から吐出される液体の前記媒体の単位面積当たりの吐出回数を設定する第3工程と、を有する。
第1態様は、1つの吐出量識別情報を取得する態様と比較して、第1工程で取得する複数の吐出量識別情報に、液体吐出装置におけるグループ分けの態様に一致する吐出量識別情報が含まれる可能性が高い。従って、第1実施形態に係る製造方法によれば、媒体の単位面積の着弾量のばらつきを低減できる可能性を向上できる。
【0125】
第1態様の具体例である第2態様において、前記複数の吐出量識別情報は、前記N個のノズル列を、前記1以上の駆動信号生成回路の夫々の駆動信号生成回路から共通して駆動信号が供給されるグループで分割する場合の全てのグループ分けパターンの夫々のグループ分けパターンにおける前記N個のノズル列の吐出量のグループ内の相対比を示す吐出量識別情報を有する。
第2態様によれば、取得した複数の吐出量識別情報に、液体吐出装置におけるグループ分けの態様に一致する吐出量識別情報を必ず含めることができる。
【0126】
第1態様の具体例である第3態様において、前記第3工程は、前記一の吐出量識別情報に基づいて、前記一の吐出量識別情報に対応するグループ分けパターンにおける1以上のグループのうち一のグループに含まれる第1ノズル列の吐出量の前記一のグループ内の相対比が、前記一のグループに含まれる第2ノズル列の吐出量の前記一のグループ内の相対比より大きい場合、前記第1ノズル列から吐出される液体の前記単位面積当たりの吐出回数を、前記第2ノズル列から吐出される液体の前記単位面積当たりの吐出回数よりも少なく設定する。
第3態様によれば、吐出量の相対比が大きいノズル列ほど、吐出回数を少なくすることにより、ノズル列ごとの媒体PPの単位面積の着弾量のばらつきを低減できる。
【0127】
第1態様から第3態様のいずれか1項の具体例である第4態様において、前記液体吐出ヘッドは、前記複数の吐出量識別情報を記憶する記憶装置を有し、前記第1工程は、前記記憶装置から前記複数の吐出量識別情報を取得する。
第4態様によれば、液体吐出ヘッドの記憶部から複数の吐出量識別情報を取得できる。
【0128】
第1態様から第3態様のいずれか1項の具体例である第5態様において、撮像装置を用いた製造方法であって、前記液体吐出ヘッドの壁面には、前記複数の吐出量識別情報を示す画像が形成されており、前記第1工程は、前記撮像装置によって前記画像を撮像した撮像画像を示す撮像情報を解析することにより、前記複数の吐出量識別情報を取得する。
第5態様によれば、複数の吐出量識別情報を取得できるうえ、第5態様と比較して、液体吐出ヘッドが記憶部を有さなくてもよい。
【0129】
第1態様から第3態様のいずれか1項の具体例である第6態様において、サーバーを用いた製造方法であって、前記サーバーが、前記複数の吐出量識別情報を記憶しており、前記第1工程は、前記サーバーから前記複数の吐出量識別情報を取得する。
第6態様によれば、複数の吐出量識別情報を取得できるうえ、第5態様と比較して、複数の吐出量識別情報を示す画像が液体吐出ヘッドの壁面に形成されてなくてもよい。
【0130】
第1態様の具体例である第7態様において、画像を表示する表示装置を用いた製造方法であって、前記第1工程は、更に、液体を吐出する方向に沿って前記液体吐出ヘッドを見た画像に関するヘッド画像及び前記第1グループ分けパターンにおける複数のグループを示す画像を重畳した第1画像を示す第1画像情報と、前記ヘッド画像及び前記第2グループ分けパターンにおける1以上のグループを示す画像とを重畳させた第2画像を示す第2画像情報とを取得し、前記第2工程は、前記第1画像情報が示す前記第1画像及び前記第2画像情報が示す前記第2画像を前記表示装置に表示させた後、前記複数の吐出量識別情報のうち一の吐出量識別情報を選択する。
第7態様において、製造者が第1画像及び第2画像を見ながら吐出量識別情報を選択できるため、吐出量識別情報を直感的に選択でき、製造者が選択すべきでない誤った吐出量識別情報を選択することを低減できる。
【符号の説明】
【0131】
1…インクジェットプリンター、2…駆動信号生成回路、5…記憶部、6…制御部、7…搬送機構、8…移動機構、9…通信装置、14…液体容器、20…記憶部、32…連通板、34…圧力室基板、36…振動板、42…筐体部、44…封止体、46…ノズル基板、48…コンプライアンス基板、50…配線基板、51…駆動回路、81…収納ケース、82…無端ベルト、90a,90b,90c…カラーID、322…開口部、324…第2連通路、326…第1連通路、328…共通流路、361…弾性膜、362…絶縁膜、422…収容部、424…導入口、700…コンピューター、800…携帯端末、900…サーバー、2003-326716…文献特開、BT1…選択ボタン、CV…圧力室、CW…カラーID選択画面、Com,Com-a1,Com-a2,Com-a3,Com-b1,Com-b2,Com-c1…駆動信号、GP1,GP10,GP13,GP14,GP6,GP7,GP9,GPa,GPb,GPc…グループ分けパターン、Ga,Ga1,Ga2,Ga3,Gb,Gb1,Gb2,Gc1…グループ、HC,HC_1,HC_2,HC_3,HC_4,HC_A1,HC_A2,HC_B1,HC_B2,HC_C1,HC_C2…ヘッドチップ、HU,HUA,HUC…液体吐出ヘッド、Img…印刷データ、L1,L2,L3,L4,LA1,LA2,LB1,LB2,LC1,LC2,Ln…ノズル列、NW…ネットワーク、Nz…ノズル、PG1,PG2…グループ分け表示画像、PH…ヘッド画像、PP…媒体、PT1,PT2…画像、PZ…圧電素子、RB1,RB2…ラジオボタン、RS…液体貯留室、Rt,Rt_aA1,Rt_bA1,Rt_cA1…相対比、S2,S4,S6…ステップ、SI…印刷信号、SY,SYA,SYB…システム、TA1,TA2…カラーID表示画像、U…製造者、VBS…オフセット電位、dCom…波形指定信号。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20