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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024131433
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】水栓装置
(51)【国際特許分類】
   E03C 1/042 20060101AFI20240920BHJP
【FI】
E03C1/042 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023041688
(22)【出願日】2023-03-16
(71)【出願人】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】110000497
【氏名又は名称】弁理士法人グランダム特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小里 尚史
(72)【発明者】
【氏名】福谷 孝二
【テーマコード(参考)】
2D060
【Fターム(参考)】
2D060BB01
2D060BC00
2D060BD03
2D060BE00
2D060BF01
(57)【要約】
【課題】簡易な構成によって、水栓本体に対してカバーを容易に位置決め固定できる水栓装置を提供する。
【解決手段】水栓装置1は、水栓本体10と、カバー40とを備えている。カバー40は、水栓本体に取り付けられて水栓全体を覆う。水栓本体10は、凹部(第1円筒部31)を有している。カバー40は、凸部(上側凸部51、下側凸部61)を有している。凸部は、凹部と対をなして凹部に差し込まれる。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水栓本体と、
前記水栓本体に取り付けられて前記水栓本体を覆うカバーと、を備えており、
前記水栓本体及び前記カバーのうちの一方は凹部を有しており、
前記水栓本体及び前記カバーのうちの他方は、前記凹部と対をなして前記凹部に差し込まれる凸部を有している、水栓装置。
【請求項2】
前記水栓本体は、樹脂製の本体部と、前記本体部に着脱自在に取り付けられるとともに前記凹部及び前記凸部の一方が設けられたステーと、を有している、請求項1に記載の水栓装置。
【請求項3】
前記ステーは樹脂製である、請求項2に記載の水栓装置。
【請求項4】
前記カバーは樹脂製である、請求項1及び請求項2のいずれか一項に記載の水栓装置。
【請求項5】
前記凹部及び前記凸部の少なくとも一方には、前記凹部に前記凸部を差し込んだ状態において前記凹部及び前記凸部の他方に接触して潰れ変形するリブが設けられている、請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の水栓装置。
【請求項6】
前記リブは、前記凹部及び前記凸部のいずれか一方に設けられており、
前記リブが設けられた前記凹部及び前記凸部のいずれか一方は、前記凹部及び前記凸部の他方よりも軟質な材料で形成されている、請求項5に記載の水栓装置。
【請求項7】
前記本体部及び前記ステーの一方は第2凹部を有しており、
前記本体部及び前記ステーの他方は、前記第2凹部と対をなして前記第2凹部に差し込まれる第2凸部を有している、請求項2及び請求項3のいずれか一項に記載の水栓装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は水栓装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は従来の水栓装置としての水栓を開示している。この水栓は、水栓本体を水栓用カバーによって覆う構成である。水栓用カバーは、水栓本体を覆ったトップカバー及びバックカバーに対してサイドカバーを組み付けることによって、水栓本体に対しての位置決めがなされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-100511号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の場合、水栓用カバーは、構造が複雑であるとともに、カバーの部品点数も多くなってしまっていた。
【0005】
本開示は、簡易な構成によって、水栓本体に対してカバーを容易に位置決めできる水栓装置を提供することを解決すべき課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る水栓装置は、水栓本体と、前記水栓本体に取り付けられて前記水栓本体を覆うカバーと、を備えており、前記水栓本体及び前記カバーのうちの一方は凹部を有しており、前記水栓本体及び前記カバーのうちの他方は、前記凹部と対をなして前記凹部に差し込まれる凸部を有している。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態1に係る水栓装置を示す斜視図である。
図2】実施形態1に係る水栓装置を示す平面図である。
図3】実施形態1に係る水栓装置を斜め上後方から見た分解斜視図である。
図4】実施形態1に係る水栓装置を示す部分断面図であり、図2のIV-IV線相当断面を示す。
図5】実施形態1に係る水栓装置の構成を説明するための説明図である。
図6】実施形態1に係るステーを示す平面図である。
図7】実施形態1に係る水栓装置を示す断面図であり、図2のVII-VII線相当断面を示す。
図8】実施形態1に係る水栓装置を示す断面図であり、図2のVIII-VIII線相当断面を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
最初に本開示の実施形態を列記して説明する。下記の複数の実施形態を矛盾を生じない範囲で任意に組み合わせたものも発明を実施するための形態に含まれる。
[1]本開示に係る水栓装置は、水栓本体と、前記水栓本体に取り付けられて前記水栓本体を覆うカバーと、を備えており、前記水栓本体及び前記カバーのうちの一方は凹部を有しており、前記水栓本体及び前記カバーのうちの他方は、前記凹部と対をなして前記凹部に差し込まれる凸部を有している。
[2]上記[1]の水栓装置において、前記水栓本体は、樹脂製の本体部と、前記本体部に着脱自在に取り付けられるとともに前記凹部及び前記凸部の一方が設けられたステーと、を有している。
[3]上記[2]の水栓装置において、前記ステーは樹脂製である。
[4]上記[1]から[3]までのいずれかに記載の水栓装置において、前記カバーは樹脂製である。
[5]上記[1]から[4]までのいずれかに記載の水栓装置において、前記凹部及び前記凸部の少なくとも一方には、前記凹部に前記凸部を差し込んだ状態において前記凹部及び前記凸部の他方に接触して潰れ変形するリブが設けられている。
[6]上記[5]に記載の水栓装置において、前記リブは、前記凹部及び前記凸部のいずれか一方に設けられており、前記リブが設けられた前記凹部及び前記凸部のいずれか一方は、前記凹部及び前記凸部の他方よりも軟質な材料で形成されている。
[7]上記[2]及び[3]のいずれかに記載の水栓装置において、前記本体部及び前記ステーの一方は第2凹部を有しており、前記本体部及び前記ステーの他方は、前記第2凹部と対をなして前記第2凹部に差し込まれる第2凸部を有している。
【0009】
<実施形態1>
実施形態1に係る水栓装置1は壁取付型の湯水混合水栓である。水栓装置1は、例えば、浴室等の壁面に取り付けられる。図1及び図2に示すように、水栓装置1は、水栓本体10と、カバー40と、を備えている。これらに加え、本実施形態の水栓装置1は、吐止水操作部2と、温調操作部3と、一対の取付脚4と、シャワーエルボ5と、を備えている。
【0010】
以下の説明において、水栓装置1における各部の方向は、設置状態における方向を基準とする。水栓装置1における前後の方向は、水栓装置1が取り付けられる壁面の正面方向を前方、その反対方向を後方として定義する。水栓装置1における左右の方向及び上下の方向については、水栓装置1が取り付けられた壁面に正対した使用者から見た方向をそのまま左右方向及び上下方向とする。各図に示すX軸、Y軸、及びZ軸は、それぞれ前後方向、左右方向、及び上下方向を表す。X軸、Y軸、及びZ軸において、各軸の正方向はそれぞれ前方、左方、及び上方である。
【0011】
吐止水操作部2は、水栓装置1の使用者が吐止水操作を行うための操作部である。温調操作部3は、水栓装置1の使用者が吐水温度を調節するための操作部である。吐止水操作部2には、2つの突起部2A,2Bが設けられている。突起部2Aは、吐止水操作部2が止水位置にある状態において、下方に向けて突出している。突起部2Bは、吐止水操作部2が止水位置にある状態において、後方に向けて突出している。温調操作部3には、吐止水操作部2と同様に、2つの突起部3A,3Bが設けられている。2つの突起部3A,3Bは、温調操作部3が適温位置にある状態において、それぞれ下方及び後方に向けて突出している。
【0012】
一対の取付脚4は、水栓装置1における壁面との取付部位である。一対の取付脚4は、それぞれ内部に流路を形成している。水栓装置1は、一対の取付脚4を経由して、壁面内の図示しない給水配管及び給湯配管からの湯及び水を供給される。シャワーエルボ5には、図示しないシャワーホースの一端が接続される。シャワーホースの他端には、図示しないシャワーヘッドが取り付けられる。
【0013】
水栓本体10は、本体部20と、ステー30とを有している。本体部20は中空形状をなしている。本体部20は、樹脂の射出成形によって形成された複数の部材を組み合わせて形成される。本実施形態において、本体部20の材質は、ポリフェニレンスルファイド(PPS)を採用している。本体部20の内部には湯と水が流通する流路が形成されている。本体部20は、後部に一対の取付脚4が接続される。本体部20には、一対の取付脚4を介して湯と水が供給される。
【0014】
図3に示すように、本体部20は、弁収納部21と、流路形成部22とを有している。弁収納部21は、中心軸を左右方向に沿わせた円筒状をなしている。図4に示すように、弁収納部21は、第1収納空間21A及び第2収納空間21Bを内部に形成している。第1収納空間21A及び第2収納空間21Bは左右方向に並んで形成されている。左側の第1収納空間21Aには混合弁11が収納される。右側の第2収納空間21Bには吐止水弁12が収納される。第1収納空間21Aと第2収納空間21Bとの間には連通孔21Cが形成されている。弁収納部21の下部には吐水口13が設けられている。吐水口13は第2収納空間21Bに連通している。
【0015】
図3に示すように、流路形成部22は、弁収納部21の後部に連なって設けられている。流路形成部22は左右方向に延びる角筒状をなしている。流路形成部22の内部には流路が形成されている。流路形成部22内の流路は弁収納部21内の空間に連通している。流路形成部22の後部には一対の取付脚4が着脱自在に取り付けられる。流路形成部22は、一対の取付脚4からの湯及び水を弁収納部21に供給する。
【0016】
図5に示すように、第1収納空間21Aの内周面には開口21D,21Eが形成されている。開口21D,21Eは、流路形成部22の内部に形成された湯及び水の各流路に連通しており、第1収納空間21A内に湯及び水をそれぞれ流入させる。開口21D,21Eから第1収納空間21Aに流入した湯及び水は混合弁11によって混合される。混合弁11は、温調操作部3の操作に応じた混合割合で湯と水を混合する。混合弁11は、温調操作部3の操作に応じて、内部の感温素子による温度設定を変更することができる。これによって、混合弁11は、使用者の所望の温度となるように湯と水を混合することができる。混合弁11は、感温素子として、SMA(Shape Memory Alloy、形状記憶合金)ばねを利用している。
【0017】
混合弁11によって混合された湯と水は、混合弁11内を軸方向右側に流通し、連通孔21Cを介して第2収納空間21B内の吐止水弁12内に流入する。図4に示すように、第2収納空間21Bには開口21Fが形成されている。開口21Fは吐水口13に連通している。第2収納空間21Bには、シャワーエルボ5に連通する図示しない開口も形成されている。第1収納空間21Aから第2収納空間21Bに流入した水は、吐止水弁12によって、吐止水操作部2の操作に応じて調節された流量で、弁収納部21の外部に吐出される。吐止水弁12は、吐止水操作部2の操作に応じて、吐水口13及びシャワーエルボ5のいずれかの方向に水を流出させることができる。
【0018】
水栓装置1は、仕様の異なる混合弁を同一仕様の弁収納部21に収納して使用することができる。仕様の異なる混合弁とは、例えば、上述のSMAばねを用いた混合弁11と、感温素子としてワックスエレメントを利用した混合弁11Aである。図5に示すように、混合弁11と混合弁11Aは、仕様の違いによって大きさが異なっている。具体的には、混合弁11Aは、混合弁11と比較して、軸方向において小さく、径方向において大きい。第1収納空間21Aは、内径については混合弁11Aの大きさに合わせ、軸方向の長さについては混合弁11の大きさに合わせて形成されている。
【0019】
混合弁11Aを第1収納空間21Aに収納する場合、混合弁11Aは混合弁11と比較して軸方向の長さの短いため、第1収納空間21Aには軸方向に余剰空間が生じる。この余剰空間は流路として利用される。これに対し、径方向の大きさの小さい混合弁11を第1収納空間21Aに収納する場合、第1収納空間21Aには径方向の余剰空間が生じる。一般的に、この種の混合弁では、径方向にシール面を形成する必要がある。このため、本実施形態に係る水栓装置1では、径方向の大きさの小さい混合弁11を使用する場合には、図5に示すアダプタ14を用いる。アダプタ14は筒状に形成されている。アダプタ14の外径は、第1収納空間21Aの内径に応じた大きさである。アダプタ14の内径は、混合弁11の外径に応じた大きさである。アダプタ14は、内部に混合弁11を挿入した状態で第1収納空間21Aに収納される。
【0020】
アダプタ14の周壁には、内部の混合弁11に湯と水を流入させるための孔14Aが形成されている。孔14Aは、仕切り14Bを挟んで周方向に複数形成されている。開口21D,21Eから第1収納空間21Aに流入した湯及び水は、孔14Aを介して混合弁11に流入する。この時、仕切り14Bに衝突した一部の湯及び水は、第1収納空間21Aの内周面に沿って周方向に移動して拡散され、混合が良好に促進される。
【0021】
なお、本開示に係る水栓装置において、仕様の違い等によって外径の大きさの異なる複数種類の混合弁を用いる場合、第1収納空間は、例えば、複数種類の混合弁のうちで最も大径の混合弁よりも大きな内径で形成されていてもよい。この場合、その内径に合わせた外径を有する複数種類のアダプタを各混合弁に用いることによって、混合弁11Aのような、他の仕様の混合弁と比較して大径に形成せざるを得ない混合弁についても、流入する水を拡散させる効果等、アダプタによる効果を享受できる。本開示に係る水栓装置において、第1収納空間は、例えば、1種類の混合弁のみが収納される場合であっても、この混合弁の外径よりも大きな内径の第1収納空間を形成してもよい。この場合も、アダプタを用いて混合弁を第1収納空間に収納することによってアダプタによる効果を享受できる。
【0022】
図3に示すように、本体部20は本体側凸部23を有している。本体側凸部23は、本開示に係る第2凸部の例示である。本体側凸部23は、流路形成部22の上面から上方に突出する円筒状をなしている。本実施形態において、本体側凸部23は2つ設けられている。2つの本体側凸部23は、左右方向に間隔を置いて並んで配置されている。2つの本体側凸部23は、ステー30における後述する第2円筒部32に差し込まれて嵌合される。本体側凸部23の中心にはねじ孔が形成されており、後述する第2固定ねじB2が締結される。
【0023】
図3図7、及び図8に示すように、本実施形態において、本体部20は、上側リブ24と、前側リブ25と、下側リブ26と、環状リブ27とを有している。上側リブ24、前側リブ25、下側リブ26、及び環状リブ27は、それぞれ弁収納部21の外周面から外側に突出している。上側リブ24,前側リブ25、及び下側リブ26は、それぞれ弁収納部21の上部、前部、及び下部において左右方向に直線状に延びている。環状リブ27は、弁収納部21の外周面に沿って周方向に環状に延びている。環状リブ27は、弁収納部21における左右方向中央部よりも左側に設けられている。
【0024】
ステー30は、水栓本体10においてカバー40が取り付けられる部分である。ステー30は、本体部20における本体側凸部23に着脱自在に取り付けられる。図6に示すように、ステー30は、第1円筒部31と、第2円筒部32と、連結部33とを有している。ステー30は、第1円筒部31と、第2円筒部32と、連結部33とを射出成形によって一体に形成した樹脂製である。本実施形態において、ステー30の材質は、ステー30の材質は、本体部20よりも軟質であり、且つ後述する上カバー部材50及び下カバー部材60のいずれよりも軟質なPOM(ポリアセタール)を採用している。
【0025】
第1円筒部31は本開示に係る凹部の例示である。第1円筒部31は、カバー40における後述する上側凸部51及び下側凸部61と対をなす。図7に示すように、第1円筒部31は、上下方向を差し込み方向として、上側凸部51及び下側凸部61と嵌合する。詳細には、第1円筒部31には、上方から上側凸部51が挿入され、下方から下側凸部61が挿入される。第1円筒部31は、ステー30を本体部20に取り付けた状態において、中心軸を上下方向に沿わせて配置される。本実施形態の場合、第1円筒部31は2つ設けられている。2つの第1円筒部31は、左右方向に間隔を置いて配置されている。
【0026】
図6及び図7に示すように、第1円筒部31は、隔壁部31Aと、リブ31Bとを有している。隔壁部31Aは、第1円筒部31の上下方向の中心部に設けられ、第1円筒部31内の空間を上下に区画する。隔壁部31Aは、第1円筒部31の内周面から径方向内側に延びている。隔壁部31Aの中心には貫通孔が形成されている。リブ31Bは、第1円筒部31に上側凸部51及び下側凸部61が差し込まれた状態において、各凸部51,61の外周面に接触して潰れ変形する。図6に示すように、リブ31Bは、第1円筒部31の内周面から、差し込み方向である上下方向と交差する方向に突出している。リブ31Bは、第1円筒部31の内周面に沿って上下方向に延びている。リブ31Bは、突出方向の先端に向かって先細りする断面三角形状をなしている。リブ31Bは、周方向に間隔を置いて複数設けられている。複数のリブ31Bは、各リブ31Bの突出端を通る円の直径が後述する上側凸部51及び下側凸部61の外径よりも小さくなるように、第1円筒部31の内周面から突出している。本実施形態の場合、リブ31Bは4つ設けられており、周方向に90°の等間隔で配置されている。
【0027】
第2円筒部32は本開示に係る第2凹部の例示である。第2円筒部32は、本体部20における本体側凸部23と対をなす。図8に示すように、第2円筒部32は、上下方向を差し込み方向として、本体側凸部23と嵌合する。詳細には、第2円筒部32には、本体側凸部23が下方から挿入される。第2円筒部32は、下方から本体側凸部23が挿入され、この状態で第2円筒部32の上方から第2固定ねじB2が挿入されて本体側凸部23に締結される。このようにして第2円筒部32が本体側凸部23に固定されることによって、ステー30は本体部20に固定される。第2円筒部32は、中心軸を上下方向に沿わせて配置される。本実施形態の場合、第2円筒部32は2つ設けられている。2つの第2円筒部32は、2つの本体側凸部23と同じ間隔で、左右方向に間隔を置いて配置されている。
【0028】
図6及び図8に示すように、第2円筒部32は、隔壁部32Aと、リブ32Bとを有している。隔壁部32Aは、第2円筒部32の上下方向の中心部に設けられ、第2円筒部32内の空間を上下に区画する。隔壁部32Aは、第2円筒部32の内周面から径方向内側に延びている。隔壁部32Aの中心には貫通孔が形成されている。リブ32Bは、第2円筒部32に本体側凸部23が差し込まれた状態において、本体側凸部23の外周面に接触して潰れ変形する。図6に示すように、リブ32Bは、第2円筒部32の内周面から、差し込み方向である上下方向と交差する方向に突出している。リブ32Bは、第2円筒部32の内周面に沿って上下方向に延びている。リブ32Bは、突出方向の先端に向かって先細りする断面三角形状をなしている。リブ32Bは、第2円筒部32の周方向において複数設けられている。リブ32Bは、周方向に間隔を置いて複数設けられている。複数のリブ32Bは、各リブ32Bの突出端を通る円の直径が本体側凸部23の外径よりも小さくなるように、第2円筒部32の内周面から突出している。本実施形態の場合、リブ32Bは4つ設けられており、周方向に90°の等間隔で配置されている。
【0029】
連結部33は、第1円筒部31及び第2円筒部32を連結する。連結部33は、上下方向を厚み方向とする板状をなしている。連結部33は、平面視において後方に開口したU字状をなしている。図6に示すように、第1円筒部31は、連結部33の後部における左右の両端部に配置され、第2円筒部32は、連結部33の前部における左右の両端部に配置される。連結部33は、2つの第1円筒部31同士の間隔が2つの第2円筒部32同士の間隔よりもやや小さくなる配置で、第1円筒部31及び第2円筒部32を連結している。連結部33の上下方向の厚さは、第1円筒部31及び第2円筒部32と上下方向の長さと同等である。連結部33の上面には、肉抜きを目的とした窪みが形成されている。
【0030】
図1から図3に示すように、カバー40は、水栓本体10に取り付けられて水栓本体10を覆う。本実施形態において、カバー40は、左右方向に長い平面視長方形状をなしている。カバー40は、複数の部材に分割されている。具体的には、カバー40は、上カバー部材50及び下カバー部材60の2つの部材に上下に分割されている。上カバー部材50及び下カバー部材60は、樹脂の射出成形等によって個別に形成される。各カバー部材50,60の材質は、水栓本体10におけるステー30を構成する樹脂よりも硬質なABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)を採用している。
【0031】
上カバー部材50は、水栓本体10を上方から覆う。図1図3、及び図7に示すように、上カバー部材50は、上部において平坦に形成され、前部において断面円弧状に湾曲した形状をなしている。上カバー部材50の上面は、前方に向かって僅かに下り傾斜した平面状である。上カバー部材50の前面は、本体部20における円筒状をなす弁収納部21の外形形状に沿った湾曲面状である。上カバー部材50の前端は、本体部20における左右方向に延びる中心軸の高さ位置よりも下方まで延びて覆っている。これによって、水栓装置1は、水栓装置1を前方斜め上方から見た使用者に対し、上カバー部材50と下カバー部材60との繋ぎ目を視認し難くしている。
【0032】
上カバー部材50は、上側凸部51と、リブ52とを有している。上側凸部51は、本開示に係る凸部の例示であり、本開示に係る凹部としての第1円筒部31と対をなす。上側凸部51は、上カバー部材50の後部内面から下方に突出する円筒状をなしている。上側凸部51の外径は、第1円筒部31の内径よりも小さく、第1円筒部31内の対向するリブ31B間の距離よりも大きい。
【0033】
本実施形態において、上側凸部51は2つ設けられている。2つの上側凸部51は、左右方向に間隔を置いて並んで配置されている。2つの上側凸部51は、ステー30における2つの第1円筒部31のそれぞれと対をなし、各第1円筒部31に差し込まれる。上側凸部51の中心にはねじ孔が形成されており、第1固定ねじB1がねじ込まれる。
【0034】
リブ52は、上カバー部材50の内面から内側方向に突出する板状をなしている。リブ52は、上カバー部材50の内面に沿って前後方向に延びている。リブ52は、左右方向に間隔を置いて複数形成されている。リブ52の前端部は、上カバー部材50の前端部よりも上方であって、前側リブ25の高さ位置と同等の位置まで延びている。図8に示すように、リブ52は、上カバー部材50を水栓本体10に取り付けた状態において、本体部20における上側リブ24及び前側リブ25の突出端面と接触可能である。図8に示すように、リブ52は、上カバー部材50を水栓本体10に取り付けた状態において、ステー30の上端面と接触可能である。
【0035】
下カバー部材60は水栓本体10を下方から覆う。図3及び図7に示すように、下カバー部材60は下側凸部61を有している。下側凸部61は、上側凸部51と同様に、本開示に係る凸部の例示であり、本開示に係る凹部としての第1円筒部31と対をなす。下側凸部61は、下カバー部材60の後部内面から上方に突出する円筒状をなしている。下側凸部61の外径は、第1円筒部31の内径よりも小さく、第1円筒部31内の対向するリブ31B間の距離よりも大きい。下側凸部61の外径は上側凸部51の外径と同等である。
【0036】
本実施形態において、下側凸部61は2つ設けられている。2つの下側凸部61は、左右方向に間隔を置いて並んで配置されている。2つの下側凸部61は、ステー30における2つの第1円筒部31のそれぞれと対をなし、各第1円筒部31に差し込まれる。下側凸部61の中心には座ぐり孔が形成されており、第1固定ねじB1が下方から挿入される。
【0037】
図7、及び図8に示すように、カバー40は突合せ部40Aを有している。突合せ部40Aは、上カバー部材50及び下カバー部材60のそれぞれの後端部を突合せて形成されている。本実施形態の場合、突合せ部40Aは、上カバー部材50の後端部によって下カバー部材60の後端部を外側から覆う構成である。カバー40は、このような突合せ部40Aを形成したことによって、突合せ部40Aからのカバー40の内部への水の浸入を抑制している。
【0038】
図2及び図4に示すように、カバー40の左右の端部は、吐止水操作部2及び温調操作部3の内側に挿入される構成である。水栓装置1は、このような構成によって、カバー40の内側の構造を外部から見え難くして意匠性の低下を抑制している。水栓装置1は、カバー40の左右の端部を吐止水操作部2及び温調操作部3の内側に挿入した構成としたことによって、吐止水操作部2及び温調操作部3とカバー40との間の隙間を目立ち難くするとともに、内部への水の浸入を抑制している。
【0039】
図3に示すように、下カバー部材60は、比較的平滑な意匠の上カバー部材50と比較して、勾配、開口等が形成された意匠を有している。下カバー部材60をこのような構成としたことによって、水栓装置1は、例えば、カバー40内に水が浸入した場合において、浸入した水が勾配によって開口に集められて外部に抜けやすい。
【0040】
上記構成の水栓装置1の作用について、水栓本体10へのカバー40の取り付けと併せて説明する。水栓本体10にカバー40を取り付ける際は、まず、水栓本体10における本体部20に対してステー30を取り付ける。ステー30の本体部20への取り付けは、第2凹部としての第2円筒部32に対して第2凸部としての本体側凸部23を下方から差し込んで行う。ステー30は、第2円筒部32に本体側凸部23を差し込む、という簡易な方法で、本体部20に対して容易に位置決めされる。
【0041】
本体側凸部23が第2円筒部32に差し込まれた状態では、本体側凸部23の外周面が第2円筒部32内の各リブ32Bに接触して潰れ変形する。リブ32Bを形成するステー30の材質は、本体側凸部23を形成する本体部20の材質よりも軟質である。このため、本体側凸部23の外周面に接触した各リブ32Bは、本体側凸部23の外周面から押圧力を受けて良好に潰れ変形する。これによって、第2円筒部32は、本体側凸部23に対して位置決め状態にされるとともに、本体側凸部23の抜けが抑制された仮止め状態になる。リブ32Bは、本体側凸部23の第2円筒部32内でのガタつきを抑制する作用も奏する。この状態で、第2固定ねじB2を第2円筒部32の上方から挿入し、第2固定ねじB2を本体側凸部23に締結する。これによって、本体部20に対して位置決めされたステー30が本体部20に対して強固に固定される。
【0042】
ステー30を本体部20に取り付けた後は、カバー40をステー30に取り付ける。カバー40は、上カバー部材50と下カバー部材60とに分割されている。したがって、カバー40の水栓本体10への取り付けに際しては、上カバー部材50と下カバー部材60とによって水栓本体10を上下から覆う。この時、上カバー部材50における上側凸部51を第1円筒部31に上方から差し込むとともに、下カバー部材60における下側凸部61を第1円筒部31に下方から差し込む。上カバー部材50及び下カバー部材60は、第1円筒部31に各凸部51,61を差し込む、という簡易な方法で、ステー30に対して容易に位置決めされる。
【0043】
各凸部51,61が第1円筒部31に差し込まれた状態では、各凸部51,61の外周面が第1円筒部31内の各リブ31Bに接触して潰れ変形する。各凸部51,61を形成する上カバー部材50及び下カバー部材60の材質は、リブ31Bを形成するステー30の材質よりも硬質である。このため、上側凸部51及び下側凸部61は、第1円筒部31内に挿入された状態において、リブ32Bを径方向外側に押圧して良好に潰れ変形させる。これによって、上側凸部51及び下側凸部61は、第1円筒部31に対して位置決め状態にされるとともに、第1円筒部31からの抜けが抑制された仮止め状態になる。
【0044】
上側凸部51及び下側凸部61は、リブ31Bに接触するとともにリブ31Bを潰れ変形させたことによって、第1円筒部31内でのガタつきが抑制される。この状態で、第1固定ねじB1を下側凸部61に下方から挿入し、隔壁部31Aを貫通させて上側凸部51にねじ込む。これによって、上カバー部材50及び下カバー部材60は、ステー30、ひいてはステー30を有する水栓本体10に対して強固に固定される。
【0045】
上側凸部51及び下側凸部61は、それぞれと対をなす第1円筒部31に対して、1つの第1固定ねじB1によって共締めされる。共締め状態の上側凸部51及び下側凸部61は、第1円筒部31における隔壁部31Aを上下方向から挟み込んでいる。これによって、上カバー部材50及び下カバー部材60は、ステー30に対する上下方向のガタつきが好適に抑制される。
【0046】
水栓本体10に取り付けられた状態の上カバー部材50は、裏面のリブ52が、ステー30の上面、本体部20における上側リブ24、前側リブ25、及び環状リブ27に接触可能である。これによって、上カバー部材50に対して上方や前方から外力が作用したとしても、上カバー部材50自体の撓み等の変形が抑制される。
【0047】
上記構成の水栓装置1の効果について説明する。水栓装置1は、水栓本体10と、カバー40とを備えている。水栓本体10は、本開示に係る凹部としての第1円筒部31を有している。カバー40は、本開示に係る凸部としての上側凸部51及び下側凸部61を有している。上側凸部51及び下側凸部61は、それぞれ第1円筒部31と対をなして第1円筒部31に差し込まれる。
【0048】
水栓装置1は、水栓本体10側の第1円筒部31に対してカバー40側の上側凸部51及び下側凸部61を差し込んで嵌合させることによって、水栓本体10に対してカバー40を容易に位置決めすることができる。
【0049】
水栓装置1において、水栓本体10は、本体部20と、ステー30と、を有している。本体部20は樹脂製である。ステー30は、本体部20に着脱自在に取り付けられる。ステー30には第1円筒部31が設けられている。この構成によれば、水栓装置1は、水栓本体10とカバー40との凹凸嵌合の配置において、設計自由度の向上を図ることができる。すなわち、水栓装置1は、ステー30における本体部20との取付部位から延出させた所望の位置に第1円筒部31を配置できる。
【0050】
例えば、比較的強度に優れる従来の金属製の水栓本体において凹部と凸部との嵌合を適用する場合は、差し込み深さである掛かり代や、凹部を形成する壁や凸部の肉厚を比較的小さくできる。このため、金属製の水栓本体は、凹凸嵌合の位置を水栓本体における比較的自由な位置に設定できる。これに対し、樹脂製の水栓本体の場合、金属製と同様の強度を確保しようとすると、金属製の場合と比較して掛かり代や肉厚の大きな凹部及び凸部を設ける必要がある。この場合、凹部及び凸部の大型化や凹凸嵌合の位置の制限等が懸念され、カバーのデザインに影響を及ぼしてしまうおそれがある。実施形態1の水栓装置1は、凹部としての第1円筒部31をステー30に設けたことによって、凹凸嵌合における強度を考慮した第1円筒部31を、比較的自由な位置に配置することができる。その結果、水栓装置1は、カバーの意匠性と十分な取り付け強度との両立を図ることができる。
【0051】
水栓装置1において、ステー30は樹脂製である。このため、水栓装置1は、設計自由度の一層の向上を図ることができる。すなわち、水栓装置1は、ステー30を樹脂製としたことによって、金属製とする場合と比較して、所望の形状や意匠のステー30を容易に得ることができるとともに、組み付け性も良好である。
【0052】
水栓装置1において、カバー40は樹脂製である。このため、水栓装置1は、設計自由度の一層の向上を図ることができる。すなわち、水栓装置1は、カバー40を樹脂製としたことによって、金属製とする場合と比較して、所望の形状や意匠のカバー40を容易に得ることができるとともに、組み付け性も良好である。
【0053】
水栓装置1において、凹部としての第1円筒部31にはリブ31Bが設けられている。リブ31Bは、凸部としての上側凸部51及び下側凸部61を第1円筒部31に差し込んだ状態において上側凸部51及び下側凸部61に接触して潰れ変形する。この構成によれば、水栓装置1は、凹凸嵌合におけるガタつきを抑制できるとともに、強固な結合を実現できる。その結果、水栓装置1は、第1円筒部31と凸部51,61との嵌合による水栓本体10とカバー40との位置決め精度の向上を図ることができるとともに、凹凸嵌合における結合の強さを向上させることができる。
【0054】
水栓装置1において、リブ31Bが設けられた第1円筒部31を構成するステー30の材質は、上側凸部51を形成する上カバー部材50の材質、及び下側凸部61を形成する下カバー部材60の材質よりも軟質である。このため、水栓装置1は、リブ31Bを良好に潰れ変形させることができる。
【0055】
水栓装置1において、ステー30は第2凹部としての第2円筒部32を有しており、本体部20は、第2円筒部32と対をなし、第2円筒部32に差し込まれる第2凸部としての本体側凸部23を有している。この構成によれば、水栓装置1は、本体部20に対してステー30を簡易な構成によって位置決め固定できる。
【0056】
<他の実施形態>
本開示は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本開示の技術的範囲に含まれる。
【0057】
本開示に係る水栓装置において、対をなす凹部及び凸部は、上記実施形態において例示したカバーに凸部が設けられ、水栓本体に凹部が設けられる形態に限定されず、例えば、水栓本体に凸部が設けられ、カバーに凹部が設けられる形態であってもよい。すなわち、凹部及び凸部は、一方が水栓本体及びカバーのうちのいずれか一方に設けられ、他方が水栓本体及びカバーのうちのいずれか他方に設けられていればよい。
【0058】
本開示に係る対をなす凹部及び凸部の構成、形状等は、それぞれ特に限定されない。対をなす凹部及び凸部の個数は特に限定されず、1対のみであってもよいし、3対以上であってもよい。
【0059】
本開示に係る水栓本体、及びカバーの構成、形状等は、それぞれ特に限定されない。水栓本体がステーを有することは必須でない。水栓本体が本体部及びステーを有して構成される場合、本体部及びステーの構成、形状等は特に限定されない。本体部及びステーは、例えば一体に形成されていてもよい。本体部及びステーは、別体に設けられ、例えば接着剤等によって着脱不能に固定されてもよい。この場合、第2凹部と第2凸部との凹凸嵌合において、ガタつきの抑制を目的としたリブの配置が不要になり、リブを省略した構成とすることもできる。
【0060】
水栓本体が本体部及びステーを有して構成される場合、本体部、ステー、及びカバーの各材質、材質の組み合わせ等は、上記実施形態に限定されない。本体部、ステー、及びカバーは、例えば、PPS、ABS、POM等の樹脂、銅合金、ステンレス等の金属等の種々の材料の中から、それぞれ任意に選択して採用することができる。本開示に係る本体部の材質は、ステーよりも軟質であってもよいし、ステーと同じ材質、同じ硬さであってもよい。本開示に係るステーの材質は、本体部及びカバーのうちの少なくとも一方よりも硬質であってもよく、本体部及びカバーのうちの少なくとも一方と同じ材質、同じ硬さであってもよい。本開示に係るカバーの材質は、ステーよりも軟質であってもよいし、ステーと同じ材質、同じ硬さであってもよい。
【0061】
本開示に係るリブの構成、形状、個数等は特に限定されない。リブは、上記実施形態において例示した凹部に設けられる形態に限定されず、例えば、凸部に設けられていてもよい。リブは、上記実施形態において例示したカバーに設けられる形態に限定されず、例えば、水栓本体に設けられていてもよい。対をなす凹部及び凸部のうちの一方にリブを設ける凹凸嵌合において、リブが設けられる部材の材質は、対をなす他方の部材よりも軟質であることが望ましい。リブは、自身が潰れ変形するものに限定されず、例えば、相手側の部材を潰れ変形させるものであってもよい。すなわち、リブを構成する樹脂材料は、相手側部材を構成する樹脂材料よりも硬質であってもよい。
【0062】
本開示に係るカバーの構成等は上記実施形態の構成に限定されない。カバーは、上カバー部材及び下カバー部材を有して構成される場合、突合せ部の構成は、上記実施形態に限定されない。突合せ部は、例えば、上カバー部材の端部と下カバー部材の端部とを単に突き合せて構成されていてもよい。突合せ部は、例えば、上カバー部材の端部と下カバー部材の端部との間にスポンジ等のシール部材を介在させてもよい。
【0063】
本開示に係るカバーにおいて、水栓本体にビス止めによって固定されることは必須の構成ではない。カバーは、例えば、水栓本体との凹凸嵌合とは別に、水栓本体に対してスナップフィット等によって固定される形態であってもよい。カバーは、例えば、水栓本体との凹凸嵌合とは別に、上カバーと下カバーの各端部等においてスナップフィット等によって互いに固定することによって水栓本体に対して固定的に配置されてもよい。このようなスナップフィットによる固定方法は、ビス止めと比較して、着脱が容易であるという点で有利である。
【符号の説明】
【0064】
1…水栓装置、10…水栓本体、20…本体部、23…本体側凸部(第2凸部)、30…ステー、31…第1円筒部(凹部)、31B…リブ、32…第2円筒部(第2凹部)、40…カバー(50…上カバー部材、60…下カバー部材)、51,61…凸部(51…上側凸部、61…下側凸部)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8