(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024131498
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】表示装置、及び、画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/00 20060101AFI20240920BHJP
B41J 29/00 20060101ALI20240920BHJP
G06F 3/041 20060101ALI20240920BHJP
【FI】
G09F9/00 350A
B41J29/00 T
G09F9/00 366A
G06F3/041 662
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023041794
(22)【出願日】2023-03-16
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003177
【氏名又は名称】弁理士法人旺知国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山口 嘉之
(72)【発明者】
【氏名】松山 徹
【テーマコード(参考)】
2C061
5G435
【Fターム(参考)】
2C061AP07
2C061AQ05
2C061CQ04
5G435AA19
5G435EE02
5G435EE03
5G435EE07
5G435EE49
5G435HH02
5G435KK05
5G435LL12
(57)【要約】
【課題】持続可能な開発目標(SDGs)のうち、目標3,10,11,12に貢献可能な表示装置を提供する。
【解決手段】透明電極を含み第1係止部を具備するタッチパネルと、情報を表示する表示パネルと、を備える表示装置であって、第1係止部が表示装置に設けられた第2係止部に接着剤を用いずに固定されることにより、タッチパネルが表示装置に着脱可能に固定される、ことを特徴とする表示装置。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明電極を含み第1係止部を具備するタッチパネルと、
情報を表示する表示パネルと、
を備える表示装置であって、
前記第1係止部が前記表示装置に設けられた第2係止部に接着剤を用いずに固定されることにより、
前記タッチパネルが前記表示装置に着脱可能に固定される、
ことを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記第1係止部及び前記第2係止部のうち一方は磁石であり、
前記第1係止部及び前記第2係止部のうち他方は磁石または金属である、
ことを特徴とする、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記第1係止部及び前記第2係止部のうち一方は開口であり、
前記第1係止部及び前記第2係止部のうち他方は突起である、
ことを特徴とする、請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記第1係止部及び前記第2係止部のうち一方が他方を挟み込むことで、
前記第1係止部が前記第2係止部に対して固定される、
ことを特徴とする、請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記タッチパネルは、前記表示装置の製造前に使用されていた中古品である、
ことを特徴とする、請求項1に記載の表示装置。
【請求項6】
前記タッチパネルは、交換可能である、
ことを特徴とする、請求項1乃至5のうち何れか1項に記載の表示装置。
【請求項7】
透明電極を含み第1係止部を具備するタッチパネル、及び、
情報を表示する表示パネル、を具備する表示装置と、
媒体を搬送する搬送ユニットと、
前記媒体に対して色材を付着させて画像を形成する画像形成ユニットと、
を備え、
前記第1係止部が前記表示装置に設けられた第2係止部に接着剤を用いずに固定されることにより、
前記タッチパネルが前記表示装置に着脱可能に固定される、
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
前記第1係止部及び前記第2係止部のうち一方は磁石であり、
前記第1係止部及び前記第2係止部のうち他方は磁石または金属である、
ことを特徴とする、請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記第1係止部及び前記第2係止部のうち一方は開口であり、
前記第1係止部及び前記第2係止部のうち他方は突起である、
ことを特徴とする、請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記第1係止部及び前記第2係止部のうち一方が他方を挟み込むことで、
前記第1係止部が前記第2係止部に対して固定される、
ことを特徴とする、請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記タッチパネルは、前記表示装置の製造前に使用されていた中古品である、
ことを特徴とする、請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記タッチパネルは、交換可能である、
ことを特徴とする、請求項7乃至11のうち何れか1項に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置、及び、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
情報を入力するためのタッチパネルと、情報を表示するための表示パネルとを備えた、表示装置が広く知られている。一般的に、タッチパネルは表示装置に対して接着剤を用いて固定される(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の技術のように、タッチパネルが表示装置に対して接着剤を用いて固定される場合、例えば、表示装置を廃棄する際に、タッチパネルを毀損することなく表示装置から取り外すことが困難となる可能性があった。また、従来の技術のように、タッチパネルが表示装置に対して接着剤を用いて固定される場合、例えば、表示装置を廃棄する際に、タッチパネルを取り外すための作業が複雑となる可能性があった。このため、従来の技術は、SDGs、すなわち、2015年9月25日に国連総会で採択された17個の持続可能な開発目標のうち、目標12「持続可能な生産消費形態を確保する」、目標3「あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する」、目標11「包摂的で安全かつ強靱で持続可能な都市及び人間居住を実現する」、及び、目標10「各国内及び各国間の不平等を是正する」の、4個の目標の一部または全部について、改善の余地があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の課題を解決するために、本発明に係る表示装置は、透明電極を含み第1係止部を具備するタッチパネルと、情報を表示する表示パネルと、を備える表示装置であって、前記第1係止部が前記表示装置に設けられた第2係止部に接着剤を用いずに固定されることにより、前記タッチパネルが前記表示装置に着脱可能に固定される、ことを特徴とする。
【0006】
また、本発明に係る画像形成装置は、透明電極を含み第1係止部を具備するタッチパネル、及び、情報を表示する表示パネル、を具備する表示装置と、媒体を搬送する搬送ユニットと、前記媒体に対して色材を付着させて画像を形成する画像形成ユニットと、を備え、前記第1係止部が前記表示装置に設けられた第2係止部に接着剤を用いずに固定されることにより、前記タッチパネルが前記表示装置に着脱可能に固定される、ことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の実施形態に係る印刷装置100の外観の一例を示す図である。
【
図2】印刷装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】表示パネル7の構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】タッチパネル8の構成の一例を示すブロック図である。
【
図5】駆動電極層804の構成の一例を示すブロック図である。
【
図6】検出電極層802の構成の一例を示すブロック図である。
【
図7】検出部800の構成の一例を示す断面図である。
【
図8】タッチパネル8の動作の一例を示すタイミングチャートである。
【
図9】表示装置500の構成の一例を示す断面図である。
【
図10】本発明の変形例1に係る表示装置500Bの構成の一例を示す断面図である。
【
図11】本発明の変形例2に係る表示装置500Cの構成の一例を示す断面図である。
【
図12】本発明の変形例3に係る電子機器100Dの構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。ただし、各図において、各部の寸法及び縮尺は、実際のものと適宜に異ならせてある。また、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
【0009】
<<A.実施形態>>
本実施形態では、印刷装置100を例示して、画像形成装置を説明する。
【0010】
<<1.印刷装置の構成>>
以下、
図1及び
図2を参照しつつ、本実施形態に係る印刷装置100の構成の概要を説明する。
【0011】
図1は、印刷装置100の外観の一例を示す図である。
図2は、印刷装置100の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0012】
図1及び
図2に示すように、印刷装置100は、印刷用紙PPに対してインクを吐出して画像を形成する印刷処理を実行する印刷ユニット2と、印刷用紙PPまたはその他の媒体に形成された画像を読み取るスキャン処理を実行するためのスキャナーユニット3と、印刷装置100の内部で印刷用紙PPを搬送するための搬送ユニット4と、印刷ユニット2及びスキャナーユニット3並びに搬送ユニット4を制御する印刷制御ユニット1と、印刷用紙PPを収容する給紙ユニット9と、を備える。なお、本実施形態において、印刷ユニット2は「画像形成ユニット」の一例である。
また、印刷装置100は、表示装置500を備える。表示装置500は、印刷装置100のユーザに対して各種情報を表示する表示パネル7、及び、印刷装置100のユーザからのコマンドの入力を受け付けるタッチパネル8を具備するインタフェースユニット6と、インタフェースユニット6を制御するインタフェース制御ユニット5と、を備える。
【0013】
搬送ユニット4は、給紙ユニット9に収容された印刷用紙PPを、印刷ユニット2に供給する。そして、搬送ユニット4は、印刷ユニット2が印刷用紙PPに対して画像を形成した場合、当該印刷用紙PPを排出する。
【0014】
印刷制御ユニット1は、CPUまたはFPGA等の処理回路を含み、印刷ユニット2と、スキャナーユニット3と、搬送ユニット4と、を制御する。ここで、CPUとは、Central Processing Unitの略称であり、FPGAとは、Field Programmable Gate Arrayの略称である。
【0015】
図2に示すように、印刷制御ユニット1に設けられた処理回路は、図示省略する記憶装置に記憶された印刷装置100の制御プログラムを実行し、当該制御プログラムに従って動作することで、印刷ユニット2を制御する印刷制御部12、スキャナーユニット3を制御するスキャナー制御部13、及び、搬送ユニット4を制御する搬送制御部14、として機能することができる。
【0016】
インタフェース制御ユニット5は、CPUまたはFPGA等の処理回路を含み、表示パネル7、及び、タッチパネル8を制御する。
【0017】
図2に示すように、インタフェース制御ユニット5に設けられた処理回路は、図示省略する記憶装置に記憶された表示装置500の制御プログラムを実行し、当該制御プログラムに従って動作することで、表示パネル7を制御する表示制御部51、及び、タッチパネル8を制御するパネル制御部52、として機能することができる。
【0018】
<<2.表示パネル7の構成>>
以下、
図3を参照しつつ、本実施形態に係る表示パネル7の構成の概要を説明する。
【0019】
図3は、表示パネル7の構成の一例を示すブロック図である。
【0020】
図3に示すように、表示パネル7は、複数の画素Pxが設けられた表示部700と、表示部700を駆動する駆動回路70と、を備える。
【0021】
表示部700は、X1方向に延在するM行の走査線73と、X1方向に交差するY1方向に延在するN列のデータ線74と、M行の走査線73及びN列のデータ線74との(M×N)個の交差に対応し、Y1方向にM行でX1方向にN列のマトリックス状に設けられた、(M×N)個の画素Pxと、を備える。ここで、値Mは、M≧2を満たす自然数であり、値Nは、N≧2を満たす自然数である。
【0022】
また、以下では、X1方向と、X1方向とは反対のX2方向とを、X軸方向と総称し、Y1方向と、Y1方向とは反対のY2方向とを、Y軸方向と総称し、X軸方向及びY軸方向と交差するZ1方向と、Z1方向とは反対のZ2方向とを、Z軸方向と総称する。本実施形態において、Z1方向は、例えば、印刷装置100のユーザから表示部700に向かう方向である。本実施形態では、一例として、X軸方向、Y軸方向、及び、Z軸方向が、互いに直交する方向である場合を想定する。但し、本発明はこのような態様に限定されるものではない。X軸方向、Y軸方向、及び、Z軸方向は、互いに交差する方向であればよい。
【0023】
駆動回路70は、駆動回路71と、駆動回路72と、を備える。駆動回路71には、表示制御部51から、駆動回路70を制御するための制御信号CtrHが供給される。駆動回路72には、表示制御部51から、駆動回路70を制御するための制御信号CtrHと、表示部700において表示すべき画像を示す表示情報DHと、が供給される。
【0024】
駆動回路71は、制御信号CtrHに基づいて、第m行の走査線73を選択するための選択信号Gw[m]を生成する。そして、駆動回路71は、制御信号CtrHにより規定される単位表示期間に含まれるM個の選択期間のうち、m番目の選択期間において、選択信号Gw[m]の信号レベルを、第m行の走査線73を選択するための所定の信号レベルに設定する。これにより、駆動回路71は、単位表示期間において、第1行~第M行の走査線73を順番に選択することができる。ここで、変数mは、1≦m≦Mを満たす自然数である。
【0025】
駆動回路72は、表示情報DHに基づいて、画素Pxにおいて表示すべき階調を指定する階調指定信号Vd[n]を生成し、制御信号CtrHに基づいて決定されるタイミングで、第n列のデータ線74に対して、生成した階調指定信号Vd[n]を出力する。具体的には、駆動回路72は、駆動回路71が第1行~第M行の走査線73を選択しているM個の選択期間の各々において、第n列のデータ線74に対して、階調指定信号Vd[n]を出力する。ここで、変数nは、1≦n≦Nを満たす自然数である。また、表示情報DHは、階調指定信号Vd[1]~Vd[N]を含む信号であってもよい。
【0026】
このように、駆動回路70は、m番目の選択期間において、第m行の走査線73を選択する選択信号Gw[m]を出力するとともに、第n列のデータ線74に対して階調指定信号Vd[n]を出力することで、第m行第n列の画素Pxに対して階調指定信号Vd[n]の指定する階調を表示させることができる。これにより、表示パネル7は、M個の選択期間からなる単位表示期間において、表示部700に対して表示情報DHの示す画像を表示させることができる。
【0027】
<<3.タッチパネルの概要>>
以下、
図4乃至
図8を参照しつつ、本実施形態に係るタッチパネル8の概要を説明する。
【0028】
図4は、タッチパネル8の構成の一例を示すブロック図である。
図5は、タッチパネル8に設けられた駆動電極層804の構成の一例を示すブロック図である。
図6は、タッチパネル8に設けられた検出電極層802の構成の一例を示すブロック図である。
【0029】
図4に示すように、タッチパネル8は、印刷装置100のユーザによるタッチを検出するための検出部800と、検出部800におけるユーザのタッチ位置を特定するための検出制御回路80と、を備える。
【0030】
検出制御回路80は、駆動回路81と、検出回路82と、を備える。
検出制御回路80には、パネル制御部52から、検出制御回路80を制御するための制御信号CtrTが供給される。また、検出制御回路80からは、検出部800に対するユーザのタッチの検出結果を示すタッチ検出信号DTが出力される。
【0031】
図4乃至
図6に示すように、検出部800は、Y1方向に並べられたQ行の駆動電極SX[1]~SX[Q]が設けられた駆動電極層804と、X1方向に並べられたR列の検出電極SY[1]~SY[R]が設けられた検出電極層802と、を備える。ここで、値Qは、Q≧2を満たす自然数である。また、値Rは、R≧2を満たす自然数である。R列の検出電極SY[1]~SY[R]は、検出部800をZ1方向に見た場合に、Q行の駆動電極SX[1]~SX[Q]と交差するように設けられる。
【0032】
以下では、Q行の駆動電極SX[1]~SX[Q]のうち、q行目の駆動電極SXを、駆動電極SX[q]と称する。ここで、変数qは、1≦q≦Qを満たす自然数である。また、以下では、R列の検出電極SY[1]~SY[R]のうち、r列目の検出電極SYを、検出電極SY[r]と称する。ここで、変数rは、1≦r≦Rを満たす自然数である。
【0033】
本実施形態において、駆動電極SX[1]~SX[Q]及び検出電極SY[1]~SY[R]は、透明電極、つまり、光透過性の導電材料から形成される。具体的には、本実施形態において、駆動電極SX[1]~SX[Q]及び検出電極SY[1]~SY[R]は、ITOから形成される。ここで、ITOとは、Indium Tin Oxideの略称である。また、本実施形態において、検出電極層802のうち、駆動電極SXが設けられていない部分と、駆動電極層804のうち、検出電極SYが設けられたいない部分とは、光透過性の絶縁材料より構成される。
【0034】
図5に示すように、駆動電極SX[q]は、X1方向に並べられたR個の電極TXと、当該R個の電極TXを電気的に接続する配線LXと、を含む。以下では、駆動電極SX[q]に設けられたR個の電極TXのうち、r番目の電極TXを、電極TX[q][r]と称する。また、以下では、駆動電極SX[q]に設けられた配線LXを、配線LX[q]と称する。
このように、本実施形態では、一例として、駆動電極SX[q]がR個の電極TX[q][1]~TX[q][R]を含む場合を想定するが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。駆動電極SX[q]は、R個とは異なる個数の1または複数の電極TXを備えるものであってもよい。
【0035】
図6に示すように、検出電極SY[r]は、Y1方向に並べられたQ個の電極TYと、当該Q個の電極TYを電気的に接続する配線LYと、を含む。以下では、検出電極SY[r]に設けられたQ個の電極TYのうち、q番目の電極TYを、電極TY[q][r]と称する。また、以下では、検出電極SY[r]に設けられた配線LYを、配線LY[r]と称する。
このように、本実施形態では、一例として、検出電極SY[r]がQ個の電極TY[1][r]~TY[Q][r]を含む場合を想定する。但し、本発明はこのような態様に限定されるものではない。検出電極SY[r]は、Q個とは異なる個数の1または複数の電極TXを備えるものであってもよい。
【0036】
図7は、タッチパネル8の構成の一例を示す断面図である。なお、
図7は、
図4において、Y1方向を法線方向とする平面であって、駆動電極SX[q]を通る平面により、検出部800を切断した場合における、検出部800の断面を示す断面図である。
【0037】
図7に示すように、検出部800は、保護層801と、検出電極層802と、絶縁層803と、駆動電極層804と、保護層805と、複数の係止部Kと、を備える。
【0038】
保護層801は、光透過性の絶縁材料より構成される。印刷装置100のユーザは、保護層801のZ2方向の表面にタッチすることで、タッチパネル8に対するコマンドを入力する。
【0039】
保護層801のZ2方向の表面には、1または複数の係止部Kが設けられる。以下では、検出部800に設けられた複数の係止部Kのうち、保護層801に設けられた係止部Kを、係止部K1と称する。本実施形態では、一例として、保護層801のZ2方向の表面に、係止部K1-1と係止部K1-2との2個の係止部K1が設けられる場合を想定する。係止部K1-2は、係止部K1-1から見てX1方向に設けられる。係止部K1-1は、X1方向に向かって突出する突出部TBを有する。係止部K1-2は、X2方向に向かって突出する突出部TBを有する。
【0040】
保護層805は、保護層801から見てZ1方向に設けられ、光透過性の絶縁材料より構成される。
【0041】
保護層805のZ1方向の表面には、1または複数の係止部Kが設けられる。以下では、検出部800に設けられた複数の係止部Kのうち、保護層805に設けられた係止部Kを、係止部K2と称する。本実施形態では、保護層805に、係止部K2-1と係止部K2-2との2個の係止部K2が設けられる。係止部K2-2は、係止部K2-1から見てX1方向に設けられる。係止部K2-1は、X1方向に向かって突出する突出部TBを有する。係止部K2-2は、X2方向に向かって突出する突出部TBを有する。
【0042】
絶縁層803は、保護層801と保護層805との間に設けられ、光透過性の絶縁材料より構成される。
【0043】
検出電極層802は、保護層801と絶縁層803との間に設けられる。上述のとおり、検出電極層802には、複数の電極TY[1][r]~TY[Q][r]と、当該電極TY[1][r]~TY[Q][r]を電気的に接続する配線LY[r]と、を含む検出電極SY[r]が形成される。
【0044】
また、駆動電極層804は、絶縁層803と保護層805との間に設けられる。上述のとおり、駆動電極層804には、複数の電極TX[q][1]~TX[q][R]と、当該電極TX[q][1]~TX[q][R]を電気的に接続する配線LX[q]と、を含む駆動電極SX[q]が形成される。
【0045】
なお、本実施形態では、駆動電極層804が、検出電極層802から見てZ1方向に位置する場合を例示するが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。駆動電極層804が、検出電極層802から見てZ2方向に設けられてもよい。
【0046】
図8は、検出制御回路80に供給される制御信号CtrTの一例と、検出制御回路80の動作の一例と、を説明するためのタイミングチャートである。ここで、制御信号CtrTは、垂直同期信号Vsncと、垂直クロック信号CLxと、水平同期信号Hsncと、水平クロック信号CLyと、を含む信号である。
【0047】
垂直同期信号Vsncは、パルスPLVを含む信号であり、パルスPLVの立ち上がりから次のパルスPLVの立ち上がりまでの期間として、フレーム期間Fを規定する。本実施形態では、フレーム期間Fが、Q個の水平走査期間Hから構成される場合を想定する。そして、以下では、フレーム期間Fを構成するQ個の水平走査期間Hのうち、q番目の水平走査期間Hを、水平走査期間H[q]と称する。
【0048】
水平同期信号Hsncは、パルスPLHを含む信号であり、パルスPLHの立ち上がりから次のパルスPLHの立ち上がりまでの期間として、水平走査期間Hを規定する。本実施形態では、水平走査期間Hが、R個の検出期間HKから構成される場合を想定する。そして、以下では、水平走査期間Hを構成するR個の検出期間HKのうち、r番目の検出期間HKを、検出期間HK[r]と称する。更に、以下では、水平走査期間H[q]を構成するR個の検出期間HKのうち、r番目の検出期間HK[r]を、検出期間HK[q][r]と称する。
【0049】
垂直クロック信号CLxは、水平走査期間Hを周期とするパルスを有する信号である。駆動回路81は、垂直クロック信号CLxに基づいて、Q個の駆動電極SX[1]~SX[Q]と1対1に対応するQ個の選択信号GX[1]~GX[Q]を生成する。以下では、Q個の選択信号GX[1]~GX[Q]のうち、q番目の選択信号GXを、選択信号GX[q]と称する。
【0050】
選択信号GX[q]は、フレーム期間Fのうちq番目の水平走査期間Hである水平走査期間H[q]においてハイレベルを維持し、フレーム期間Fのうち水平走査期間H[q]以外の期間においてローレベルを維持する。以下では、選択信号GX[q]のうち、水平走査期間H[q]の開始時点でハイレベルへと立ち上がり、水平走査期間H[q]の終了時点でローレベルへと立ち下がるパルスを、駆動パルスPLSと称する。
【0051】
水平クロック信号CLyは、検出期間HKを周期とするパルスを有する信号である。検出回路82は、水平クロック信号CLyに基づいて、R個の検出電極SY[1]~SY[R]と1対1に対応するR個の選択信号GY[1]~GY[R]を生成する。以下では、R個の選択信号GY[1]~GY[R]のうち、r番目の選択信号GYを、選択信号GY[r]と称する。
【0052】
選択信号GY[r]は、水平走査期間H[q]のうちr番目の検出期間HKである検出期間HK[r]においてハイレベルを維持し、水平走査期間H[q]のうち検出期間HK[r]以外の期間においてローレベルを維持する。
【0053】
検出回路82は、検出部800に設けられたR列の配線LY[1]~LY[R]の中から、選択信号GY[r]に基づいて、配線LY[r]を選択する。具体的には、検出回路82は、選択信号GY[r]がハイレベルとなる検出期間HK[r]において、R列の配線LY[1]~LY[R]の中から、選択信号GY[r]に対応する配線LY[r]を選択する。
【0054】
そして、検出回路82は、検出期間HK[r]において選択された配線LY[r]から、配線LY[r]の電位を示す検出信号Vx[r]を取得する。
【0055】
次に、検出回路82は、検出期間HK[q][r]において検出信号Vx[r]の示す波形と所定の基準信号の波形とを比較することで、検出期間HK[q][r]において、選択信号GX[q]に対応する駆動電極SX[q]と、選択信号GY[r]に対応する検出電極SY[r]とが交差する位置Pos[q][r]に対する、印刷装置100のユーザのタッチがあるか否かを判定する。そして、検出回路82は、当該判定の結果に基づいて、印刷装置100のユーザのタッチの有無及びタッチの位置を示すタッチ検出信号DTを生成する。
【0056】
上述のとおり、検出部800は、Z1方向に見た場合に、駆動電極SX[q]及び検出電極SY[r]は交差する。よって、駆動電極SX[q]と検出電極SY[r]との間には容量が形成される。具体的には、駆動電極SX[q]の有する電極TX[q][r]と、検出電極SY[r]の有する電極TY[q][r]との間には、容量が形成される。このため、水平走査期間H[q]において、駆動電極SX[q]が具備する配線LX[q]に対して、駆動パルスPLSを有する選択信号GX[q]が供給された場合、駆動電極SX[q]と検出電極SY[r]との間に形成された容量を介して、検出電極SY[r]の電位が変動する。そして、駆動電極SX[q]と検出電極SY[r]との交差の近傍において、印刷装置100のユーザの指等がタッチされた場合、当該ユーザの指等と、駆動電極SX[q]または検出電極SY[r]との間にも容量が形成される。このため、駆動電極SX[q]が具備する配線LX[q]に対して、駆動パルスPLSを有する選択信号GX[q]が供給された場合であって、駆動電極SX[q]と検出電極SY[r]との交差の近傍にユーザのタッチがあった場合における、検出電極SY[r]の電位の変動の態様と、駆動電極SX[q]が具備する配線LX[q]に対して、駆動パルスPLSを有する選択信号GX[q]が供給された場合であって、駆動電極SX[q]と検出電極SY[r]との交差の近傍にユーザのタッチが無い場合における、検出電極SY[r]の電位の変動の態様とは、異なる。
ここで、駆動電極SX[q]に対して駆動パルスPLSを有する選択信号GX[q]が供給された場合であって、検出部800にユーザのタッチが無い場合において、配線LY[r]から検出される検出信号Vx[r]を、基準信号とする。この場合、駆動電極SX[q]に対して駆動パルスPLSを有する選択信号GX[q]が供給された場合であって、位置Pos[q][r]にユーザのタッチがあった場合における、検出信号Vx[r]の波形と、基準信号の波形とは、異なる。他方、駆動電極SX[q]に対して駆動パルスPLSを有する選択信号GX[q]が供給された場合であって、位置Pos[q][r]にユーザのタッチが無い場合における、検出信号Vx[r]の波形と、基準信号の波形とは、略同じとなる。よって、本実施形態のように、検出期間HK[q][r]において、検出信号Vx[r]の示す波形と基準信号の波形とを比較することで、位置Pos[q][r]に対するタッチの有無を判定することができる。
なお、本実施形態において、「略同じ」とは、完全に同一である場合の他に、誤差を考慮すれば同一であると看做すことができる場合を含む概念である。例えば、「略同じ」とは、10パーセント以下の誤差を取り除くことで同一とすることができる場合を含む概念であってもよい。
【0057】
なお、本実施形態において、タッチパネル8は、表示装置500の製造前に、当該表示装置500とは異なる装置において使用されていた所謂中古品である。つまり、本実施形態において、表示装置500は、他の装置において使用されていた中古のタッチパネル8を再利用して製造される。
【0058】
<<4.表示装置の構造>>
以下、
図9を参照しつつ、本実施形態に係る表示装置500の構造を説明する。
【0059】
図9は、表示装置500の構成の一例を示す断面図である。なお、
図9は、Y1方向を法線方向とする平面により、表示装置500を切断した場合における、表示装置500の断面を示す断面図である。
【0060】
図9に示すように、表示装置500は、上述したインタフェース制御ユニット5、表示パネル7、及び、タッチパネル8に加えて、カバーガラス600と、外装ケース60と、を備える。
【0061】
外装ケース60は、上側外装ケース601と、下側外装ケース602と、を備える。
【0062】
上側外装ケース601は、下側外装ケース602から見てZ2方向に設けられ、ネジ等の固定具SCにより下側外装ケース602に固定されている。上側外装ケース601には、カバーガラス600が嵌め込むための開口603が設けられる。
【0063】
下側外装ケース602は、内部にインタフェース制御ユニット5と、表示パネル7と、タッチパネル8を収容する。本実施形態において、インタフェース制御ユニット5は、ネジ等の固定具BDにより、下側外装ケース602の底面に固定される。また、本実施形態において、表示パネル7は、ネジ等の固定具BDにより、インタフェース制御ユニット5のZ2方向の面に固定される。
【0064】
外装ケース60は、タッチパネル8が備える複数の係止部Kに対応する、複数の係止部Jを備える。
具体的には、外装ケース60のうち上側外装ケース601には、タッチパネル8に設けられた係止部K1-1に対応する係止部J1-1と、タッチパネル8に設けられた係止部K1-2に対応する係止部J1-2と、が設けられる。また、外装ケース60のうち下側外装ケース602には、タッチパネル8に設けられた係止部K2-1に対応する係止部J2-1と、タッチパネル8に設けられた係止部K2-2に対応する係止部J2-2と、が設けられる。なお、以下では、係止部J1-1及び係止部J1-2を、係止部J1と総称する。また、以下では、係止部J2-1及び係止部J2-2を、係止部J2と総称する。
【0065】
図9に示すように、係止部J1-1には、係止部K1-1が有する突出部TBを収容するための凹部が設けられ、係止部J1-2には、係止部K1-2が有する突出部TBを収容するための凹部が設けられる。このため、係止部K1-1と係止部K1-2とを用いて、上側外装ケース601が有する係止部J1-1及び係止部J1-2を挟み込むことで、タッチパネル8が上側外装ケース601に対して、接着剤を用いずに固定される。
【0066】
また、係止部J2-1には、係止部K2-1が有する突出部TBを収容するための凹部が設けられ、係止部J2-2には、係止部K2-2が有する突出部TBを収容するための凹部が設けられる。このため、係止部K2-1と係止部K2-2とを用いて、下側外装ケース602が有する係止部J2-1及び係止部J2-2を挟み込むことで、タッチパネル8が下側外装ケース602に対して、接着剤を用いずに固定される。
【0067】
なお、本実施形態では、一例として、係止部Kが、可撓性を有しており、係止部Kに対してX軸方向の外力が加えられた場合には、係止部KがX軸方向に変位し、その後、係止部Kに対するX軸方向の外力が取り除かれた場合には、係止部KにおけるX軸方向の変位が無くなる場合を想定する。このため、本実施形態において、印刷装置100のユーザは、例えば、係止部K1-1に対してX2方向の力を加え、また、係止部K1-2に対してX1方向の力を加えることで、タッチパネル8を上側外装ケース601から取り外すことができる。また、印刷装置100のユーザは、例えば、係止部K2-1に対してX2方向の力を加え、また、係止部K2-2に対してX1方向の力を加えることで、タッチパネル8を下側外装ケース602から取り外すことができる。すなわち、本実施形態において、タッチパネル8は、インタフェースユニット6に対して、着脱可能に固定されている。
【0068】
また、本実施形態では、一例として、タッチパネル8が複数の係止部K1と複数の係止部K2とを備え、また、外装ケース60が複数の係止部J1と複数の係止部J2とを備える場合を例示して説明したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。タッチパネル8は、複数の係止部K1と複数の係止部K2のうち一方のみを備え、また、外装ケース60は、複数の係止部J1と複数の係止部J2のうち一方のみを備えてもよい。
【0069】
<<5.実施形態の結び>>
以上のように、本実施形態に係る表示装置500は、透明電極を含み係止部Kを具備するタッチパネル8と、情報を表示する表示パネル7と、を備え、係止部Kが、表示装置500に設けられた係止部Jに接着剤を用いずに固定されることにより、タッチパネル8が表示装置500に対して着脱可能に固定される、ことを特徴とする。
なお、本実施形態において、係止部Kは「第1係止部」の一例であり、係止部Jは「第2係止部」の一例である。
【0070】
以上のように、本実施形態によれば、タッチパネル8が表示装置500に対して接着剤を用いずに固定されているため、タッチパネル8が表示装置500に対して接着剤を用いて固定される従来の態様と比較して、表示装置500の廃棄時等に、タッチパネル8を毀損することなく回収することができる可能性が高くなる。これにより、本実施形態によれば、従来の態様と比較して、タッチパネル8に含まれる透明金属等の希少資源を回収することができる可能性が高くなる。また、本実施形態によれば、従来の態様と比較して、表示装置500の廃棄時等にタッチパネル8を回収して再利用することができる可能性が高くなる。つまり、本実施形態によれば、従来の態様と比較して、SDGsの「12.5」に記載のように、タッチパネル8の再生利用及び再利用による廃棄物の発生の大幅な削減を実現することができる。
また、本実施形態によれば、タッチパネル8が表示装置500に対して接着剤を用いずに固定されているため、タッチパネル8が表示装置500に対して接着剤を用いて固定される従来の態様と比較して、表示装置500の廃棄時等に、接着剤等の化学物質が廃棄されることを抑制することができる可能性が高くなる。つまり、本実施形態によれば、従来の態様と比較して、SDGsの「12.4」に記載のように、化学物質や廃棄物の大気、水、土壌への放出の大幅な削減を実現することができる。
以上のように、本実施形態によれば、従来の態様と比較して、SDGsの目標12「持続可能な生産消費形態を確保する」こと、に対して大きく貢献することができる。
【0071】
また、本実施形態によれば、タッチパネル8が表示装置500に対して接着剤を用いずに固定されているため、タッチパネル8が表示装置500に対して接着剤を用いて固定される従来の態様と比較して、表示装置500の廃棄時等に、接着剤等の化学物質が廃棄されることを抑制することができる可能性が高くなる。また、本実施形態によれば、タッチパネル8が表示装置500に対して接着剤を用いずに固定されているため、タッチパネル8が表示装置500に対して接着剤を用いて固定される従来の態様と比較して、印刷ユニット2から印刷用紙PPに対して吐出されるインクが接着剤に付着した場合に生じる汚染のリスクを低減することができる。つまり、本実施形態によれば、従来の態様と比較して、SDGsの「3.9」に記載のように、有害化学物質による大気、水質、及び、土壌の汚染による死亡及び疾病の件数の減少を実現することができる。
以上のように、本実施形態によれば、従来の態様と比較して、SDGsの目標3「あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する」こと、に対して大きく貢献することができる。
【0072】
また、本実施形態によれば、タッチパネル8が表示装置500に対して接着剤を用いずに固定されているため、タッチパネル8が表示装置500に対して接着剤を用いて固定される従来の態様と比較して、表示装置500の廃棄時等に、タッチパネル8を毀損することなく回収することができる可能性が高くなり、また、接着剤等の化学物質が廃棄されることを抑制することができる可能性が高くなる。つまり、本実施形態によれば、従来の態様と比較して、SDGsの「11.6」に記載のように、都市の一人当たりの環境上の悪影響を軽減することができる。
以上のように、本実施形態によれば、従来の態様と比較して、SDGsの目標11「包摂的で安全かつ強靱で持続可能な都市及び人間居住を実現する」こと、に対して大きく貢献することができる。
【0073】
また、本実施形態によれば、タッチパネル8が表示装置500に対して接着剤を用いずに固定されているため、タッチパネル8が表示装置500に対して接着剤を用いて固定される従来の態様と比較して、表示装置500の廃棄時等に、タッチパネル8を容易に回収することができる可能性が高くなる。このため、本実施形態によれば、従来の態様と比較して、表示装置500の廃棄時等において表示装置500を回収する作業の難易度を低くすることが可能となり、障がい者または高齢者であっても当該作業を行うことが可能となり、障がい者及び高齢者に対する新たな雇用を創出する可能性が高くなる。つまり、本実施形態によれば、従来の態様と比較して、SDGsの「10.2」に記載のように、年齢、性別、障がい、人種、民族、出自、宗教、あるいは、経済的地位その他の状況に関わりなく、すべての人々が社会的、経済的、及び、政治的に取り残されないようにすることができる。
以上のように、本実施形態によれば、従来の態様と比較して、SDGsの目標10「各国内及び各国間の不平等を是正する」こと、に対して大きく貢献することができる。
【0074】
また、本実施形態に係る表示装置500は、係止部Kが係止部Jを挟み込むことで、係止部Kが係止部Jに対して固定される、ことを特徴とする。
【0075】
このため、本実施形態によれば、従来の態様と比較して、表示装置500の廃棄時等に、タッチパネル8を毀損することなく容易に回収することができる可能性が高くなる。よって、本実施形態によれば、従来の態様と比較して、SDGsの目標12「持続可能な生産消費形態を確保する」こと、及び、目標10「各国内及び各国間の不平等を是正する」こと、に対して大きく貢献することができる。
【0076】
なお、本実施形態に係る表示装置500は、係止部Kが係止部Jを挟み込むことで、係止部Kが係止部Jに対して固定される態様を例示して説明したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。表示装置500は、係止部Jが係止部Kを挟み込むことで、係止部Kが係止部Jに対して固定される、ことを特徴としてもよい。
【0077】
また、本実施形態に係る表示装置500において、タッチパネル8は、表示装置500の製造前に使用されていた中古品である、ことを特徴とする。
【0078】
このため、本実施形態によれば、従来の態様と比較して、SDGsの「12.5」に記載のように、タッチパネル8の再生利用及び再利用による廃棄物の発生の大幅な削減を実現することができる。よって、本実施形態によれば、従来の態様と比較して、SDGsの目標12「持続可能な生産消費形態を確保する」こと、に対して大きく貢献することができる。
【0079】
本実施形態に係る表示装置500において、タッチパネル8は交換可能である、ことを特徴とする。
【0080】
このため、本実施形態によれば、従来の態様と比較して、SDGsの「12.5」に記載のように、タッチパネル8の再生利用及び再利用による廃棄物の発生の大幅な削減を実現することができる。よって、本実施形態によれば、従来の態様と比較して、SDGsの目標12「持続可能な生産消費形態を確保する」こと、に対して大きく貢献することができる。
【0081】
<<B.変形例>>
以上の各形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲内で適宜に併合され得る。なお、以下に例示する変形例において作用や機能が実施形態と同等である要素については、以上の説明で参照した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
【0082】
<<B.1.変形例1>>
上述した実施形態では、タッチパネル8が係止部Kを備え、外装ケース60が係止部Jを備える場合を例示して説明したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。
【0083】
図10は、本変形例に係る表示装置500Bの構成の一例を示す断面図である。
【0084】
図10に示すように、表示装置500Bは、タッチパネル8の代わりにタッチパネル8Bを備える点と、外装ケース60の代わりに外装ケース60Bを備える点と、を除き、実施形態に係る表示装置500と同様に構成されている。
【0085】
タッチパネル8Bは、複数の係止部Kの代わりに複数の係止部KBを備える点を除き、実施形態に係るタッチパネル8と同様に構成されている。具体的には、タッチパネル8Bは、係止部K1-1の代わりに係止部KB1-1を備え、係止部K1-2の代わりに係止部KB1-2を備え、係止部K2-1の代わりに係止部KB2-1を備え、また、係止部K2-2の代わりに係止部KB2-2を備える。以下では、係止部KB1-1及び係止部KB1-2を、係止部KB1と総称し、係止部KB2-1及び係止部KB2-2を、係止部KB2と総称する。
【0086】
本変形例において、係止部KBは突起である。具体的には、係止部KB1は、タッチパネル8Bの検出部800が備える保護層801のZ2方向の表面からZ2方向に突出する突起であり、係止部KB2は、タッチパネル8Bの検出部800が備える保護層805のZ1方向の表面からZ1方向に突出する突起である。
【0087】
外装ケース60Bは、複数の係止部Jの代わりに複数の係止部JBを備える点とを除き、実施形態に係る外装ケース60と同様に構成されている。具体的には、外装ケース60Bは、係止部J1-1の代わりに係止部JB1-1を備え、また、係止部J1-2の代わりに係止部JB1-2を備える上側外装ケース601Bと、係止部J2-1の代わりに係止部JB2-1を備え、また、係止部J2-2の代わりに係止部JB2-2を備える下側外装ケース602Bと、を含む。以下では、係止部JB1-1及び係止部JB1-2を、係止部JB1と総称し、係止部JB2-1及び係止部JB2-2を、係止部JB2と総称する。
【0088】
本変形例において、係止部JBは開口である。具体的には、係止部JB1は、係止部KB1を収容するための開口であり、係止部JB2は、係止部KB2を収容するための開口である。より具体的には、本変形例において、係止部KB1-1が係止部JB1-1に嵌め込まれ、係止部KB1-2が係止部JB1-2に嵌め込まれることで、タッチパネル8Bが上側外装ケース601Bに対して、接着剤を用いずに着脱可能に固定される。また、本変形例において、係止部KB2-1が係止部JB2-1に嵌め込まれ、係止部KB2-2が係止部JB2-2に嵌め込まれることで、タッチパネル8Bが下側外装ケース602Bに対して、接着剤を用いずに着脱可能に固定される。
【0089】
以上のように、本変形例に係る表示装置500Bは、透明電極を含み係止部KBを具備するタッチパネル8Bと、情報を表示する表示パネル7と、を備え、係止部KBが、表示装置500Bに設けられた係止部JBに接着剤を用いずに固定されることにより、タッチパネル8Bが表示装置500Bに対して着脱可能に固定され、係止部KBは突起であり、係止部JBは開口である、ことを特徴とする。
【0090】
このため、本変形例によれば、従来の態様と比較して、表示装置500Bの廃棄時等に、タッチパネル8Bを毀損することなく容易に回収することができる可能性が高くなる。よって、本変形例によれば、従来の態様と比較して、SDGsの目標12「持続可能な生産消費形態を確保する」こと、及び、目標10「各国内及び各国間の不平等を是正する」こと、に対して大きく貢献することができる。
【0091】
なお、本変形例では、係止部KBは突起であり、係止部JBは開口である場合を例示して説明したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。例えば、本変形例において、係止部KBを開口とし、係止部JBを突起としてもよい。
なお、本変形例において、係止部KBは「第1係止部」の一例であり、係止部JBは「第2係止部」の一例である。
【0092】
<<B.2.変形例2>>
上述した実施形態及び変形例1では、タッチパネル8が係止部Kまたは係止部KBを備え、外装ケース60が係止部Jまたは係止部JBを備える場合を例示して説明したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。
【0093】
図11は、本変形例に係る表示装置500Cの構成の一例を示す断面図である。
【0094】
図11に示すように、表示装置500Cは、タッチパネル8の代わりにタッチパネル8Cを備える点と、外装ケース60の代わりに外装ケース60Cを備える点と、を除き、実施形態に係る表示装置500と同様に構成されている。
【0095】
タッチパネル8Cは、複数の係止部Kの代わりに複数の係止部KCを備える点を除き、実施形態に係るタッチパネル8と同様に構成されている。具体的には、タッチパネル8Cは、係止部K1-1の代わりに係止部KC1-1を備え、係止部K1-2の代わりに係止部KC1-2を備え、係止部K2-1の代わりに係止部KC2-1を備え、また、係止部K2-2の代わりに係止部KC2-2を備える。以下では、係止部KC1-1及び係止部KC1-2を、係止部KC1と総称し、係止部KC2-1及び係止部KC2-2を、係止部KC2と総称する。
【0096】
本変形例において、係止部KCは磁石である。具体的には、係止部KC1は、タッチパネル8Cの検出部800が備える保護層801のZ2方向の表面に設けられた磁石であり、係止部KC2は、タッチパネル8Bの検出部800が備える保護層805のZ1方向の表面に設けられた磁石である。
【0097】
外装ケース60Cは、複数の係止部Jの代わりに複数の係止部JCを備える点とを除き、実施形態に係る外装ケース60と同様に構成されている。具体的には、外装ケース60Cは、係止部J1-1の代わりに係止部JC1-1を備え、また、係止部J1-2の代わりに係止部JC1-2を備える上側外装ケース601Cと、係止部J2-1の代わりに係止部JC2-1を備え、また、係止部J2-2の代わりに係止部JC2-2を備える下側外装ケース602Cと、を含む。以下では、係止部JC1-1及び係止部JC1-2を、係止部JC1と総称し、係止部JC2-1及び係止部JC2-2を、係止部JC2と総称する。
【0098】
本変形例において、係止部JCは磁石または金属である。具体的には、係止部JC1は、係止部KC1が引き寄せるための磁石または金属であり、係止部JC2は、係止部KC2が引き寄せるための磁石または金属である。より具体的には、本変形例において、係止部KC1-1が係止部JC1-1を引き寄せ、係止部KC1-2が係止部JC1-2を引き寄せることで、タッチパネル8Cが上側外装ケース601Cに対して、接着剤を用いずに着脱可能に固定される。また、本変形例において、係止部KC2-1が係止部JC2-1を引き寄せ、係止部KC2-2が係止部JC2-2を引き寄せることで、タッチパネル8Cが下側外装ケース602Cに対して、接着剤を用いずに着脱可能に固定される。
【0099】
以上のように、本変形例に係る表示装置500Cは、透明電極を含み係止部KCを具備するタッチパネル8Cと、情報を表示する表示パネル7と、を備え、係止部KCが、表示装置500Cに設けられた係止部JCに接着剤を用いずに固定されることにより、タッチパネル8Cが表示装置500Cに対して着脱可能に固定され、係止部KCは磁石であり、係止部JCは磁石または金属である、ことを特徴とする。
【0100】
このため、本変形例によれば、従来の態様と比較して、表示装置500Cの廃棄時等に、タッチパネル8Cを毀損することなく容易に回収することができる可能性が高くなる。よって、本変形例によれば、従来の態様と比較して、SDGsの目標12「持続可能な生産消費形態を確保する」こと、及び、目標10「各国内及び各国間の不平等を是正する」こと、に対して大きく貢献することができる。
【0101】
なお、本変形例では、係止部KCは磁石であり、係止部JCは磁石または金属である場合を例示して説明したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。例えば、本変形例において、係止部KCを金属とし、係止部JCを磁石としてもよい。
なお、本変形例において、係止部KCは「第1係止部」の一例であり、係止部JCは「第2係止部」の一例である。
【0102】
<<B.3.変形例3>>
上述した実施形態並びに変形例1及び2では、表示装置500、表示装置500B、または、表示装置500Cが印刷装置100に搭載される場合を例示して説明したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。表示装置500、表示装置500B、または、表示装置500Cは、単体で使用することもできる。また、表示装置500、表示装置500B、または、表示装置500Cは、カメラ、プロジェクター、及び、スマートフォン等、印刷装置100以外の電子機器に適用することができる。
【0103】
図12は、本変形例に係る電子機器100Dの機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0104】
図12に示すように、電子機器100Dは、電子機器100Dを制御する制御ユニット1Dと、各種処理を実行する処理ユニット2Dと、表示装置500と、を備える。
【0105】
ここで、処理ユニット2Dとは、例えば、電子機器100Dがカメラである場合には、対象物を撮像する撮像処理を行う撮像ユニットであり、電子機器100Dがプロジェクターである場合には、所望の画像を投射する投射処理を行う投射ユニットであり、電子機器100Dがスマートフォンである場合には、外部の機器と通信する通信処理を行う通信ユニットである。
【0106】
本変形例によれば、従来の態様と比較して、表示装置500Cの廃棄時等に、タッチパネル8Cを毀損することなく容易に回収することができる可能性が高くなる。よって、本変形例によれば、従来の態様と比較して、SDGsの目標12「持続可能な生産消費形態を確保する」こと、及び、目標10「各国内及び各国間の不平等を是正する」こと、に対して大きく貢献することができる。
【0107】
<<B.4.変形例4>>
上述した実施形態及び変形例1乃至3では、タッチパネル8、タッチパネル8B、または、タッチパネル8Cが中古品である場合を例示して説明したが、タッチパネル8、タッチパネル8B、及び、タッチパネル8Cとして未使用の新品を採用してもよい。
【符号の説明】
【0108】
1…印刷制御ユニット、2…印刷ユニット、3…スキャナーユニット、4…搬送ユニット、5…インタフェース制御ユニット、6…インタフェースユニット、7…表示パネル、8…タッチパネル、9…給紙ユニット、12…印刷制御部、13…スキャナー制御部、14…搬送制御部、51…表示制御部、52…パネル制御部、60…外装ケース、70…駆動回路、71…駆動回路、72…駆動回路、80…検出制御回路、81…駆動回路、82…検出回路、100…印刷装置、500…表示装置、600…カバーガラス、601…上側外装ケース、602…下側外装ケース、700…表示部、800…検出部、801…保護層、802…検出電極層、803…絶縁層、804…駆動電極層、805…保護層、BD…固定具、K…係止部、J…係止部、Px…画素、SC…固定具、SX…駆動電極、SY…検出電極、TX…電極、TY…電極。