(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024131529
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】情報処理システムおよび情報処理方法
(51)【国際特許分類】
F25D 23/00 20060101AFI20240920BHJP
【FI】
F25D23/00 301R
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023041853
(22)【出願日】2023-03-16
(71)【出願人】
【識別番号】503376518
【氏名又は名称】東芝ライフスタイル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100203297
【弁理士】
【氏名又は名称】橋口 明子
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100135301
【弁理士】
【氏名又は名称】梶井 良訓
(72)【発明者】
【氏名】中田 萌子
【テーマコード(参考)】
3L345
【Fターム(参考)】
3L345AA02
3L345AA21
3L345AA26
3L345BB01
3L345CC01
3L345EE03
3L345EE13
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3L345EE45
3L345EE47
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3L345EE55
3L345HH01
3L345HH13
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3L345HH36
3L345HH38
3L345HH42
3L345JJ03
3L345JJ14
3L345JJ16
3L345KK03
3L345KK04
(57)【要約】
【課題】利便性の向上を図ることができる情報処理システムおよび情報処理方法を提供することである。
【解決手段】実施形態の情報処理システムは、冷蔵庫に関連した情報処理システムであって、動作検出部と、伝言出力部と、通知部とを備える。前記動作検出部は、前記冷蔵庫の扉の開閉に関する所定動作を検出する。前記伝言出力部は、前記動作検出部により前記所定動作が検出された場合に、ユーザによって予め設定された文字または音声である伝言を報知器から出力する。前記通知部は前記動作検出部により前記所定動作が検出されたことを含む所定条件が満たされた場合、所定の関連付けが行われた端末装置に、前記伝言の再生に関連する所定の通知を出現させるための処理を行う。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷蔵庫に関連した情報処理システムであって、
前記冷蔵庫の扉の開閉に関する所定動作を検出する動作検出部と、
前記動作検出部により前記所定動作が検出された場合に、ユーザによって予め設定された文字または音声である伝言を報知器から出力する伝言出力部と、
前記動作検出部により前記所定動作が検出されたことを含む所定条件が満たされた場合、所定の関連付けが行われた端末装置に、前記伝言の再生に関連する所定の通知を出現させるための処理を行う通知部と、
を備えた情報処理システム。
【請求項2】
前記冷蔵庫は、第1扉と、第2扉とを有し、
前記情報処理システムは、
前記第1扉に関する前記所定動作を検出された場合に前記報知器から出力させる伝言の内容と、前記第2扉に関する前記所定動作を検出された場合に前記報知器から出力させる伝言の内容とを個別に設定可能である伝言設定部をさらに備えた、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記通知部は、前記動作検出部により前記所定動作が検出された場合に、前記所定条件が満たされたと判定し、前記所定の通知を出現させるための処理を行う、
請求項1または請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記冷蔵庫内の食品の移動を検出する食品検出部をさらに備え、
前記通知部は、前記動作検出部により前記所定動作が検出され、且つ、前記食品検出部により前記伝言に関連する食品の移動が検出された場合に、前記所定条件が満たされたと判定し、前記所定の通知を出現させるための処理を行う、
請求項1または請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記伝言出力部は、前記ユーザによって設定された所定時間内に前記動作検出部により前記所定動作が検出された場合に、前記報知器から前記伝言を出力させる、
請求項1または請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記通知部は、前記所定時間内に前記動作検出部により前記所定動作が検出されない場合、前記所定時間の経過後に、前記所定動作が検出されないことに関連する通知を前記端末装置に出現させるための処理を行う、
請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記冷蔵庫内の食品の移動を検出する食品検出部をさらに備え、
前記通知部は、前記所定時間内に前記食品検出部により前記伝言に関連した食品の移動が検出されない場合、前記所定時間の経過後に、前記食品の移動が検出されないことに関連する通知を前記端末装置に出現させるための処理を行う、
請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記冷蔵庫内の食品の移動を検出する食品検出部をさらに備え、
前記伝言出力部は、前記動作検出部により前記所定動作が検出されたが、前記食品検出部により前記伝言に関連した食品の移動が検出されない場合、前記動作検出部により前記所定動作が再度検出されたときに前記伝言を前記報知器から再度出力する、
請求項1または請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記通知部は、
前記動作検出部により前記所定動作が検出されたが、前記食品検出部により前記伝言に関連した食品の移動が検出されない初回時には、前記食品の移動が検出されないことに関連する通知を前記端末装置に出現させることを抑制し、
前記伝言を前記報知器から再度出力させても前記食品検出部により前記伝言に関連した食品の移動が検出されない場合、前記食品の移動が検出されないことに関連する通知を前記端末装置に出現させるための処理を行う、
請求項8に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記所定動作が検出された場合に出力される伝言として、時間帯によって異なる内容の伝言が出力されるように伝言を設定可能である伝言設定部をさらに備えた、
請求項1または請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記所定動作が検出された場合に出力される伝言として、時間帯および曜日のうち少なくとも一方が指定され、定期的に出力される伝言を設定可能である伝言設定部をさらに備えた、
請求項1または請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項12】
前記伝言設定部は、前記定期的に出力される伝言として、同一の時間帯および曜日に対して複数の伝言の設定を受け付け、
前記伝言出力部は、前記複数の伝言のうち少なくとも一部のなかから1つの伝言を無作為に選択して前記報知器から出力する、
請求項11に記載の情報処理システム。
【請求項13】
前記定期的に出力される伝言が設定された場合に、前記動作検出部により前記所定動作が検出されることで前記伝言が出力された日と、前記動作検出部により前記所定動作が検出されずに前記伝言が出力されなかった日とを示す伝言出力履歴を記録し、所定の要求に応じて前記伝言出力履歴を前記端末装置に送信する履歴管理部をさらに備えた、
請求項11に記載の情報処理システム。
【請求項14】
冷蔵庫に関連した情報処理方法であって、
前記冷蔵庫の扉の開閉に関する所定動作を検出し、
前記所定動作が検出された場合に、ユーザによって予め設定された文字または音声である伝言を報知器から出力し、
前記所定動作が検出されたことを含む所定条件が満たされた場合、所定の関連付けが行われた端末装置に、前記伝言の再生に関連する所定の通知を出現させるための処理を行う、
ことを含む情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理システムおよび情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
伝言の有無を報知する報知手段を備えた冷蔵庫が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、利便性の向上を図ることができる情報処理システムおよび情報処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の情報処理システムは、冷蔵庫に関連した情報処理システムであって、動作検出部と、伝言出力部と、通知部とを備える。前記動作検出部は、前記冷蔵庫の扉の開閉に関する所定動作を検出する。前記伝言出力部は、前記動作検出部により前記所定動作が検出された場合に、ユーザによって予め設定された文字または音声である伝言を報知器から出力する。前記通知部は前記動作検出部により前記所定動作が検出されたことを含む所定条件が満たされた場合、所定の関連付けが行われた端末装置に、前記伝言の再生に関連する所定の通知を出現させるための処理を行う。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】第1実施形態の家電管理システムの全体構成を示す図。
【
図2】第1実施形態の家電管理システムの冷蔵庫の斜視図。
【
図3】第1実施形態の家電管理システムの冷蔵庫の断面図。
【
図4】第1実施形態の家電管理システムの冷蔵庫のブロック図。
【
図5】第1実施形態の家電管理システムのサーバのブロック図。
【
図6】第1実施形態の家電管理システムの端末装置のブロック図。
【
図7】第1実施形態の家電管理システムでの設定画面を示す図。
【
図8】第1実施形態の家電管理システムでの設定画面を示す図。
【
図9】第1実施形態の家電管理システムでの伝言確認の表示画面を示す図。
【
図10】第1実施形態の家電管理システムでの処理を示すシーケンス図。
【
図11】第1実施形態の家電管理システムでの伝言確認の他の例の表示画面を示す図。
【
図12】第1実施形態の家電管理システムでの伝言出力履歴を示す図。
【
図13】第2実施形態の家電管理システムの冷蔵庫のブロック図。
【
図14】第2実施形態の家電管理システムでの設定画面を示す図。
【
図15】第2実施形態の家電管理システムでの設定画面を示す図。
【
図16】第2実施形態の家電管理システムでの処理を示すシーケンス図。
【
図17】第2実施形態の家電管理システムでの伝言確認の表示画面を示す図。
【
図18】第3実施形態の家電管理システムでの設定画面を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態の情報処理システムおよび情報処理方法を、図面を参照して説明する。以下の説明では、同一または類似の機能を有する構成に同一の符号を付す。そして、それら構成の重複する説明は省略する場合がある。本出願で「XXに基づく」とは、「少なくともXXに基づく」ことを意味し、XXに加えて別の要素に基づく場合も含み得る。また「XXに基づく」とは、XXを直接に用いる場合に限定されず、XXに対して演算や加工が行われたものに基づく場合も含み得る。本出願で「XXまたはYY」とは、XXとYYのうちいずれか一方の場合に限定されず、XXとYYの両方の場合も含み得る。これは選択的要素が3つ以上の場合も同様である。XXおよびYYは、任意の要素(例えば任意の情報)である。
【0008】
本出願で「取得する」とは、送信要求を送信して能動的に取得する場合に限定されず、他の装置から送信される情報を受動的に受信することで取得する場合も含み得る。また「取得」とは、目的の情報(取得対象の情報)を外部から直接取得する場合に限定されず、外部から得られた情報に対して演算または加工などを行うことで、目的の情報を生成して取得する場合も含み得る。また、本出願で「伝言」とは、音声により情報を伝える伝言ばかりでなく、文字等により視覚的に情報を伝える伝言を含み得る。また本出願では「出力」と「再生」という用語を実質的に同じ意味で用いている。このため以下の説明において、これら用語は互いに読み替えられてもよい。
【0009】
(第1実施形態)
<1.情報処理システムの全体構成>
図1は、家電管理システム1の全体構成を示す図である。家電管理システム1は、例えば、冷蔵庫100と、サーバ200と、端末装置300の家電管理アプリAPとを含む。後述するネットワークNWは、例えば、インターネット、セルラー網、Wi-Fi網、LPWA(Low Power Wide Area)、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、またはその他の公衆回線や専用回線などを状況に応じて利用すればよい。
【0010】
冷蔵庫100は、ユーザUによって使用される家電機器であり、ユーザUの住居内に配置される。冷蔵庫100は、例えば、ユーザUの住居内に設置された無線ルータWRおよびモデムMを介してネットワークNWと接続される。冷蔵庫100は、ネットワークNWを介して、サーバ200または端末装置300と通信可能である。冷蔵庫100は、例えばBluetooth(登録商標)のような近距離無線通信を利用して端末装置300と直接に通信可能でもよい。
【0011】
サーバ200は、冷蔵庫100を管理する管理サーバである。サーバ200は、1つまたは複数のサーバ装置(例えばクラウドサーバ)により構成される。サーバ200は、ネットワークNWを介して、冷蔵庫100または端末装置300と通信可能である。サーバ200は、ネットワークNW中のルータに含まれる情報処理部など、エッジコンピューティングやフォグコンピューティングを行う情報処理部を含んでもよい。サーバ200は、クラウドサーバに限定されず、ユーザUの住居にあるコンピュータでもよく、家庭内ルータなどでもよい。
【0012】
端末装置300は、ユーザUが使用するコンピュータである。端末装置300は、例えば、スマートフォンまたはタブレット端末装置のような携帯端末装置である。ただし、端末装置300は、携帯端末装置に限定されず、パーソナルコンピュータなどでもよい。端末装置300は、例えば、表示装置301と、入力装置302と、通信部303とを有する。表示装置301は、種々の情報を表示可能な表示画面301aを有する。入力装置302は、ユーザUの入力を受け付け可能である。入力装置302は、例えば表示画面301aと重ねて設けられたタッチパネルである。入力装置302は、端末装置300に設けられたカメラやマイクロホンなどを含み得る。通信部303は、無線通信可能な通信モジュールである。通信部303は、無線ルータWRおよびモデムMを介してまたは直接にネットワークNWと接続される。通信部303は、ネットワークNWを介して、冷蔵庫100またはサーバ200と通信可能である。なお上述したように、端末装置300は、Bluetoothのような近距離無線通信を利用して冷蔵庫100と直接に通信可能でもよい。
【0013】
端末装置300には、アプリケーションプログラムPがインストールされ、以下に説明する機能がサポートされる。アプリケーションプログラムPは、家電機器100を管理するためのアプリケーションプログラムである。以下では、アプリケーションプログラムPが実行されることで起動されるアプリケーションソフトウェアを「家電管理アプリAP」と称する。
【0014】
本実施形態では、冷蔵庫100と、サーバ200とにより「情報処理システム」の一例が実現される。なお本出願でいう「情報処理システム」は、冷蔵庫100により実現されてもよく、サーバ200により実現されてもよく、冷蔵庫100と、サーバ200と、端末装置300の家電管理アプリAPとのうち2つ以上により実現されてもよい。
【0015】
<2.冷蔵庫の構成>
次に、冷蔵庫100について説明する。
図2は、冷蔵庫100を示す斜視図である。
【0016】
<2.1 筐体および扉>
筐体10は、冷蔵庫100の外郭の大部分を形成する部材である。筐体10は、上壁10a、下壁10b、左右の側壁10c,10d、および後壁10eを有し、前面が開放された箱状である。筐体10は、例えば、筐体10の内面を形成する内箱と、筐体10の外面を形成する外箱と、内箱と外箱との間に設けられた発泡断熱材とを含み、断熱性を有する。筐体10は、複数の貯蔵室11を含む。
【0017】
複数の貯蔵室11は、例えば、冷蔵室11A、野菜室11B、製氷室11C、上段冷凍室11D、および主冷凍室11Eを含む。本実施形態では、最上部に冷蔵室11Aが配置され、冷蔵室11Aの下方に野菜室11Bが配置され、野菜室11Bの下方に製氷室11Cおよび上段冷凍室11Dが配置され、製氷室11Cおよび上段冷凍室11Dの下方に主冷凍室11Eが配置されている。さらに、冷蔵室11A内には、チルド室11Aa(
図3参照)を設けることができる。ただし、貯蔵室11の配置は、上記例に限定されない。
【0018】
複数の貯蔵室11の開口は、複数の扉20によって開閉可能に閉じられる。複数の扉20は、冷蔵室11Aの開口を閉じる左右の冷蔵室扉20Aa,20Ab、野菜室11Bの開口を閉じる野菜室扉20B、製氷室11Cの開口を閉じる製氷室扉20C、上段冷凍室11Dの開口を閉じる上段冷凍室扉20D、および主冷凍室11Eの開口を閉じる主冷凍室扉20Eを含む。以下では、左右の冷蔵室扉20Aa,20Abを区別しない場合、単に「冷蔵室扉20A」と称する。冷蔵室扉20A、野菜室扉20B、製氷室扉20C、上段冷凍室扉20D、および主冷凍室扉20Eに含まれる任意の1つの扉20は、「第1扉」の一例である。冷蔵室扉20A、野菜室扉20B、製氷室扉20C、上段冷凍室扉20D、および主冷凍室扉20Eに含まれる別の任意の1つの扉20は、「第2扉」の一例である。
【0019】
<2.2 冷却部>
図3は、
図2中に示された冷蔵庫100のF3-F3線に沿う断面図である。冷蔵庫100は、複数の貯蔵室11を冷却する冷却部30を有する。冷却部30は、例えば、圧縮機31、冷蔵用冷却器32、冷蔵用送風機33、冷凍用冷却器34、および冷凍用送風機35を含む。
【0020】
圧縮機31は、冷媒を圧縮し、圧縮した冷媒を、凝縮器およびキャピラリチューブなどを介して冷蔵用冷却器32および冷凍用冷却器34に供給する。冷蔵用冷却器32は、冷蔵室11Aの後方に設けられた第1通気路K1に配置され、圧縮機31から供給される冷媒を用いて第1通気路K1を流れる空気を冷却する。冷蔵用送風機33は、冷蔵用冷却器32により冷却された空気(冷気)を、冷蔵温度帯室(冷蔵室11A、チルド室11Aa、および野菜室11B)と第1通気路K1とで循環させる。これにより、冷蔵温度帯室が冷却される。
【0021】
冷凍用冷却器34は、主冷凍室11Eの後方に設けられた第2通気路K2に配置され、圧縮機31から供給される冷媒を用いて第2通気路K2を流れる空気を冷却する。冷凍用送風機35は、冷凍用冷却器34により冷却された空気(冷気)を、冷凍温度帯室(製氷室11C、上段冷凍室11D、および主冷凍室11E)と第2通気路K2とで循環させる。これにより、冷凍温度帯室が冷却される。
【0022】
<2.3 内部構成>
図4は、冷蔵庫100の内部構成を示すブロック図である。冷蔵庫100内には、検出部110、本体制御部150、および記憶部160が設けられている。さらに、冷蔵庫100は、報知器171、通信部172、および操作部173を有している。
【0023】
<2.3-1 検出部>
検出部110は、冷蔵庫100の各部の状態を検知する複数のセンサを含む。検出部110は、動作検出部120と、温度検出部130とを含む。
【0024】
動作検出部120は、ユーザUの動作を検出するセンサである。動作検出部120は、冷蔵庫100の各貯蔵室11の扉20の開閉を検出する扉センサ(例えば、冷蔵室扉20Aの開閉を検出する冷蔵室扉センサ121、野菜室扉20Bの開閉を検出する野菜室扉センサ122、製氷室扉20Cの開閉を検出する製氷室扉センサ123、上段冷凍室扉20Dの開閉を検出する上段冷凍室扉センサ124、および主冷凍室扉20Eの開閉を検出する主冷凍室扉センサ125)を含む。動作検出部120は、ユーザUの動作に起因して冷蔵庫100に生じている状態として、冷蔵庫100の扉開状態および扉閉状態を検出可能である。動作検出部120は、例えば、扉の開閉に連動してオン/オフされるスイッチで構成できる。動作検出部120は、上述した扉センサの検出結果に基づき、扉20の開閉に関する所定動作を検出する。本出願で「扉の開閉に関する所定動作を検出する」とは、扉の開動作と閉動作の両方を検出することに限定されず、扉の開動作と閉動作とのうちいずれか一方のみを検出することも該当する。動作検出部120の検出結果は、本体制御部150に出力される。
【0025】
温度検出部130は、貯蔵室11の温度(例えば貯蔵室11内の空気温度)を検出する温度センサである。温度検出部130は、例えば、冷蔵室11Aの温度を検出する冷蔵室温度センサ131、チルド室11Aaの温度を検出するチルド室温度センサ132、および主冷凍室11Eの温度を検出する主冷凍室温度センサ133を含む。温度検出部130の検出結果は、本体制御部150に出力される。
【0026】
<2.3-2 本体制御部>
本体制御部150は、CPU(Central Processing Unit)等からなり、冷蔵庫100の全体を統括的に制御する。本実施形態では、本体制御部150は、伝言出力部151、通知部152、および履歴管理部153の機能を実現する。これら機能は、CPUのような1つ以上のハードウェアプロセッサがプログラムを実行することにより実現される。ただし、これら機能部の一部または全部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、またはFPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。また、本体制御部150は、さらに多くの機能を有しているが、ここでは、本実施形態に関連する部分について説明する。なお、伝言出力部151、通知部152、および履歴管理部153のうち1つ以上は、冷蔵庫100に代えて/加えて、サーバ200または端末装置300の家電管理アプリAPに設けられてもよい。
【0027】
<2.3-3 伝言出力部>
伝言出力部151は、動作検出部120により上記所定動作が検出された場合に、ユーザUによって予め設定された文字または音声である伝言を報知器171から出力させる。伝言出力部151は、上記所定動作として、例えば動作検出部120により扉20の開動作(または閉動作)が検出されたことを条件として、伝言の再生を行う。伝言データは、伝言内容を示すデータであり、文字データでもよいし、音声データでもよい。伝言データが文字データの場合、伝言出力部151は、例えば表示装置である報知器171の表示画面に伝言を表示させることで伝言を出力する。伝言データが音声データの場合、伝言出力部151は、例えばスピーカ装置である報知器171から伝言を音声にて出力させることで伝言を出力する。また、伝言出力部151は、伝言データが文字データの場合、文字データを音声データに変換し、例えばスピーカ装置である報知器171から伝言を音声にて出力させることで伝言を出力してもよい。
【0028】
本実施形態では、伝言出力部151は、ユーザUによって設定された設定時間内(所定時間内)に動作検出部120により上記所定動作が検出された場合に、報知器171から伝言を出力させる。
【0029】
<2.3-4 通知部>
通知部152は、動作検出部120により上記所定動作が検出されたことを含む所定条件が満たされた場合、所定の関連付けが行われた端末装置300に、伝言の再生に関連する所定の通知を出現させるための処理を行う。
【0030】
「所定の関連付けが行われた端末装置」とは、例えば、冷蔵庫100と関連付けが行われた端末装置300、または上記所定の通知を端末装置300に出現させるための登録(例えば上記所定の通知の通知先としての登録)が行われた端末装置300である。
【0031】
「冷蔵庫と関連付けが行われた端末装置」とは、例えば、冷蔵庫100と端末装置300とを関連付けるための登録が行われた端末装置300である。当該登録は、例えば、端末装置300のアドレス情報、またはアドレス情報と紐付けられたユーザアカウントを用いて行われる。「冷蔵庫と関連付けが行われた端末装置」とは、例えば、冷蔵庫と関連付けられるユーザアカウントが過去に少なくとも1回入力された端末装置である。
【0032】
より具体的には、「冷蔵庫と関連付けが行われた端末装置」とは、例えば、家電管理アプリAPがインストールされ、冷蔵庫100の遠隔操作または情報確認などを行うための登録がサーバ200(または冷蔵庫100)より受け付けられた端末装置300である。「冷蔵庫と関連付けが行われた端末装置」とは、例えば、伝言を設定したユーザUが使用する端末装置300、または、伝言を設定したユーザUの家族が使用する端末装置300が該当し得る。ただし「冷蔵庫と関連付けが行われた端末装置」とは、上記例に限定されず、冷蔵庫100と過去に少なくとも1回通信が行われた端末装置300でもよく、端末装置300とサーバ200との間で冷蔵庫100に関する処理が過去に少なくとも1回行われた端末装置300などでもよい。なお、冷蔵庫100と関連付けが行われた複数の端末装置300が存在する場合、各端末装置300に上記所定の通知を出現させるか否かは、ユーザUまたはユーザUの家族によって端末装置300ごとに設定可能でもよい。
【0033】
「上記所定の通知を端末装置に出現させるための登録(例えば上記所定の通知の通知先としての登録)が行われた端末装置」とは、上記所定条件が満たされた場合に伝言の再生に関連する所定の通知を出現させるための登録(例えば通知先としての登録)がサーバ200(または冷蔵庫100)より受け付けられた端末装置300である。当該登録は、例えば、上記所定の通知を出現させる端末装置300のアドレス情報、またはアドレス情報と紐付けられたユーザアカウントを用いて行われる。
【0034】
「伝言の再生に関連する所定の通知を出現させるための処理」とは、例えば、伝言の再生に関連する所定の通知を生成し、生成した所定の通知を冷蔵庫100から端末装置300に直接またはサーバ200を経由して送信することである。ただし、「伝言の再生に関連する所定の通知を出現させるための処理」とは、上記例に限定されず、端末装置300において所定の通知(例えば効果音またはプッシュ通知など)を生成して表示するためのコマンドまたは状態情報(例えば、上記所定動作が検出されたこと、あるいは、上記所定条件が満たされたことを知らせる情報)を送信することも該当し得る。
【0035】
本出願で「出現させる」とは、所定の通知、コマンド、または状態情報などが端末装置300に届いた時点で所定の通知が端末装置300上に出現する場合に限定されず、所定の通知、コマンド、または状態情報などが端末装置300に届いた後に、端末装置300に対してユーザにより所定の操作(例えば届いた通知を開くための操作)が行われることで所定の通知が端末装置300上に出現する場合も該当し得る。
【0036】
なお以下では、「所定の関連付けが行われた端末装置」として、伝言を設定したユーザUが使用する端末装置300に所定の通知を出現させるための処理が行われる例について説明する。このため以下の説明における「(伝言を設定した)ユーザUが使用する端末装置300」とは、「所定の関連付けが行われた端末装置」と適宜読み替えられてよい。
【0037】
また以下では、通知部152の処理として、通知部152が伝言の再生に関連する所定の通知を生成し、冷蔵庫100から端末装置300に直接またはサーバ200を経由して送信する場合の例について説明する。このため以下の説明における「通知を送信する」とは、「通知を出現させるための処理を行う」、「所定の通知を出現させるためのコマンドを送信する」、または「所定の通知を出現させるための状態情報を送信する」などと適宜読み替えられてよい。この内容は、伝言が再生されたことを知らせる通知に限らず、伝言が再生されないことを知らせる通知や、食品が移動したことを知らせる通知、食品が移動しなかったことを知らせる通知など他の通知についても同様である。
【0038】
本実施形態では上述したように、通知部152は、伝言の再生に関連する所定の通知を生成し、冷蔵庫100から端末装置300に送信する。本実施形態では、通知部152は、動作検出部120により上記所定動作が検出されたことを含む所定条件が満たされた場合、上記伝言を設定したユーザUが使用する端末装置300に、上記伝言の再生に関連する所定の通知を送信する。「伝言の再生に関連する所定の通知」としては、例えば、伝言が再生されたことを示す通知、および伝言が再生されていないことを示す通知等がある。「動作検出部により所定動作が検出されたことを含む所定条件」とは、動作検出部120により所定動作が検出されたことのみで満たされる所定条件でもよく、動作検出部120により所定動作が検出されただけでは満たされず、動作検出部120により所定動作が検出されたことに加え、別の状況が成立した場合に満たされる所定条件でもよい。「別の状況」とは、例えば、後述するような食品検出部140により、伝言に関連する食品の移動が検出されることである。なお、この内容は、第2実施形態として詳しく説明する。本実施形態では、通知部152は、動作検出部120により上記所定動作が検出されたことのみに応じて上記所定条件が満たされたと判定し、所定の通知を端末装置300に送信する。
【0039】
本実施形態では、通知部152は、所定時間内(設定時間内)に動作検出部120により上記所定動作が検出された場合、上記所定動作が検出されたことを示す通知を端末装置300に送信する。一方で、通知部152は、上記所定時間内(設定時間内)に動作検出部120により上記所定動作が検出されない場合、上記所定時間の経過後に、上記所定動作が検出されないことに関連する通知(例えば上記所定動作が検出されないことを示す通知)を端末装置300に送信する。
【0040】
<2.3-5 履歴管理部>
履歴管理部153は、伝言が出力された日時、伝言が出力されなかった日時、伝言が出力されて伝言に関連する食品の移動も検出された日時、および伝言が出力されたが伝言に関連する食品の移動が検出されなかった日時等を履歴として保存する機能を実現する。
【0041】
<2.3-6 記憶部>
記憶部160は、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)などにより実現される。記憶部160は、冷蔵庫100の運転に必要な各種情報を記憶する。また、記憶部160には、各種の伝言データや、伝言の再生結果を示すデータを記憶させてもよい。
【0042】
<2.3-7 報知器>
報知器171は、伝言や報知を音声で出力する。報知器171は、例えば、オーディオアンプやスピーカ装置を含む。なお、報知器171としては、音声で伝言を通知するものばかりでなく、例えば、伝言を表示するものであってもよい。すなわち、報知器171は、種々の情報が表示される表示画面を有した表示装置でもよい。表示装置は、例えば、液晶ディスプレイまたは有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどである。
【0043】
<2.3-8 通信部>
通信部172は、無線ルータWRおよびモデムMを介してまたは直接にネットワークNWと接続される。通信部172は、ネットワークNWを介して、端末装置300またはサーバ200と通信可能である。
【0044】
<2.3-9 操作部>
操作部173は、冷蔵庫100に関するユーザUの操作を受け付ける。操作部173により、冷蔵庫100の各種のモードや動作が設定できる。
【0045】
<3.サーバ>
次に、サーバ200について説明する。
図5は、サーバ200の機能構成を示すブロック図である。
図5に示すように、サーバ200は、例えば、通信部210と、サーバ制御部220と、記憶部230とを備える。
【0046】
<3.1 通信部>
通信部210は、ネットワークNWを介して、冷蔵庫100または端末装置300と通信可能である。
【0047】
<3.2 サーバ制御部>
サーバ制御部220は、CPU等からなり、サーバ200の全体を統括的に制御する。本実施形態では、サーバ制御部220は、例えば、伝言書込部221と、伝言読出部222と、伝言設定部223の機能を実現する。これら機能部は、CPUのような1つ以上のハードウェアプロセッサがプログラムを実行することにより実現される。なお、これら機能部は、複数のサーバ装置に分かれて設けられてもよい。また、これら機能部のうち1つ以上は、サーバ200に代えて、冷蔵庫100、または端末装置300の家電管理アプリAPに設けられてもよい。
【0048】
伝言書込部221は、端末装置300から受信した伝言設定データおよび伝言データをサーバ200の記憶部230に書き込む処理を行う。「伝言設定データ」は、例えば、後述する伝言設定事項を示すデータである。「伝言データ」は、伝言内容を含む。
【0049】
伝言読出部222は、冷蔵庫100から受信する再生要求に呼応して、記憶部230から伝言設定データおよび伝言データを読み出し、冷蔵庫100に送信する処理を行う。
【0050】
伝言設定部223は、端末装置300から受信する伝言設定事項に基づいて、伝言設定を行う。伝言設定事項としては、伝言設定のオン/オフ、設定時間、および、伝言に対応する冷蔵庫の扉20等がある。
【0051】
「伝言設定のオン/オフ」とは、伝言再生機能をON状態にするか、OFF状態にするかを示す設定である。「設定時間」とは、伝言再生を機能させる時間帯を意味する。例えば、設定時間が9時から17時に設定されて伝言データが登録されると、上記設定時間内に冷蔵庫100の扉20の開閉に関する所定動作が検出された場合には伝言が流れるが、17時以降に冷蔵庫100の扉20の開閉に関する所定動作が検出されても伝言は流れない。設定時間は、「所定時間」の一例である。
【0052】
本実施形態では、冷蔵庫100の複数の扉20について、扉20ごとに個別に伝言を設定可能(扉20ごとに別々の伝言内容および設定時間を設定可能)である。「伝言に対応する冷蔵庫の扉」とは、冷蔵庫100の複数の扉20について、どの扉20に関する上記所定動作が検出された場合に伝言を出力するかを示すものであり、扉20と伝言との対応関係を意味する。本実施形態では、冷蔵室扉20Aに関する上記所定動作を検出された場合に報知器171から出力させる伝言の内容と、野菜室扉20Bに関する上記所定動作を検出された場合に報知器171から出力させる伝言の内容と、製氷室扉20Cに関する上記所定動作を検出された場合に報知器171から出力させる伝言の内容と、上段冷凍室扉20Dに関する上記所定動作を検出された場合に報知器171から出力させる伝言の内容と、主冷凍室扉20Eに関する上記所定動作を検出された場合に報知器171から出力させる伝言の内容とを個別に設定可能である。なお、2つ以上の扉20に対して同じ伝言内容が登録されてもよく、2つ以上の扉20に対して互いに一部が重複する時間帯に別々が伝言内容が登録されてもよい。
【0053】
<3.3 記憶部>
記憶部230は、ROMおよびRAM、HDD、SSDなどにより実現される。記憶部230には、伝言設定データおよび伝言データ等が記憶される。
【0054】
<4.端末装置>
次に、端末装置300について説明する。
<4.1 端末装置の構成>
図6は、端末装置300の機能構成を示すブロック図である。端末装置300は、端末制御部310、表示装置301、入力装置302、通信部303、および記憶部330を備えている。端末装置300は、さらに、カメラ351、マイクロホン352、スピーカ353を備えるようにしてもよい。
【0055】
端末制御部310は、CPU等により構成され、プログラムに基づいて、各種の機能を実現する。家電管理アプリAPは、表示制御部350を有する。表示制御部350は、端末装置300の表示装置301を制御することで、表示画面301aに表示される内容を制御する。
【0056】
表示装置301は、液晶ディスプレイまたはや有機ELディスプレイであり、各種の情報を表示する表示画面を有する。本実施形態では、表示装置301の表示画面301aには、伝言の設定、および伝言の再生に関連する通知が表示される。
【0057】
入力装置302は、例えば表示装置301上に積層されたタッチパネルからなり、ユーザUの操作を受け付ける。伝言の設定は、表示装置301の表示画面301a上に設定画面を映し出し、設定画面に応じて、タッチパネルを操作することで行える。
【0058】
通信部303は、ネットワークNWと接続される。通信部303としては、例えば、LTE(Long Term Evolution)のような4Gまたは5Gのモバイルネットワークや、IEEE802.11のような無線LANにより、ネットワークNWとの接続を行う。
【0059】
記憶部330は、例えば、RAM、ROM、EEPROM、またはSSDなどの組み合わせにより実現される。記憶部330は、各種情報を記憶する。例えば、記憶部330は、アプリケーションプログラムPを記憶する。
【0060】
カメラ351は、静止画や動画の撮像に使用される。マイクロホン352は、音声入力に使用される。スピーカ353は、音声を外部に出力する。
【0061】
<4.2 設定画面>
図7および
図8は、伝言設定を行う場合の端末装置300の設定画面D1の一例である。
図7は、単独の伝言を設定するときの画面である。
図7に示すように、伝言設定を行う場合には、表示画面301aに、オン/オフ設定項目G11、時間の設定項目G12、伝言する扉の設定項目G13、および伝言内容の設定項目G14が表示される。オン/オフ設定項目G11は、伝言設定を行うか否かを登録するための操作部である。時間の設定項目G12は、伝言設定が有効となる設定時間を登録するための入力欄である。伝言する扉の設定項目G13は、伝言が対応付けられる冷蔵庫100の扉20を登録する入力欄である。伝言内容の設定項目G14は、再生される伝言を登録する入力欄である。
【0062】
なお、設定項目はこれらに限定されず、さらに、他の設定項目を設けても良い。また、例えばオン/オフ設定項目G11の設定状態に応じて、必要な設定項目だけを表示させたり、不要な設定項目をグレーアウトにしたりするようにしてもよい。
【0063】
図8は、複数の伝言設定を行う場合の端末装置300の設定画面D2の一例である。
図8に示すように、表示画面301aに、複数の伝言(この例では3つの伝言)毎に、オン/オフ設定項目G21a~G21c、時間の設定項目G22a~G22c、伝言する扉の設定項目G23a~G23c、伝言内容の設定項目G24a~G24cが表示される。
【0064】
図9は、伝言確認を行う場合の端末装置300の表示画面の一例である。伝言設定を行い、伝言が出力されると、冷蔵庫100から端末装置300に通知が行われる。端末装置300はこの通知を受信すると、
図9において表示画面301aで示すように、伝言を示す文字G50を表示する。
【0065】
<5.第1実施形態の動作>
次に、第1実施形態のる家電管理システム1での処理について説明する。
図10は、第1実施形態の家電管理システム1の処理を示すシーケンス図である。なお
図10において、S5の処理、S7の処理、およびS8の処理のボックスからそれぞれ下方に延びた線は、他の処理に移ってよいことを示す。
【0066】
(ステップS1)ユーザUは、予め、冷蔵庫100に伝言の設定操作を行う。伝言の設定操作は、
図7および
図8に示したように、端末装置300を用いて行うことができる。
【0067】
(ステップS2)ユーザUにより設定された伝言に係る伝言設定データおよび伝言データは、端末装置300からサーバ200に送信される。サーバ200の伝言設定部223には、端末装置300から受信する伝言設定データに含まれる伝言設定事項に基づいて、伝言設定のオン/オフ、設定時間、伝言に対応する冷蔵庫100の扉20が登録される。また、サーバ200の伝言設定部223には、端末装置300から受信する伝言データに含まれる伝言内容が登録される。
【0068】
(ステップS3)冷蔵庫100の伝言出力部151は、冷蔵庫100の扉20に関する上記所定動作が検出されることを条件とし、当該条件が成立するか否かを判定する。冷蔵庫100の扉20の開閉は、動作検出部120の各センサ(冷蔵室扉センサ121、野菜室扉センサ122、製氷室扉センサ123、上段冷凍室扉センサ124、および主冷凍室扉センサ125)により検出される。本実施形態では、動作検出部120により上記所定動作として扉20が開かれたことが検出されると、冷蔵庫100の伝言出力部151は、伝言再生を行うための所定条件が成立したと判定する。
【0069】
(ステップS4)伝言出力部151は、上記所定条件が成立したと判定すると(ステップS3:YES)、開閉された扉20の情報および時刻の情報を含めて、伝言の再生要求をサーバ200に出力する。
【0070】
(ステップS5)サーバ200の伝言設定部223は、伝言の再生要求を受信すると、開閉された扉20の情報および時刻の情報と、伝言設定部223により設定された設定時間および扉20の情報から、再生する伝言を特定し、特定した伝言の伝言データを記憶部230から読み出し、読み出した伝言データを冷蔵庫100に送信する。
【0071】
(ステップS6)冷蔵庫100の伝言出力部151は、伝言データをサーバ200から受信した場合、伝言データを報知器171に送る。これにより、この伝言データが示す伝言が報知器171から音声にて出力させる。
【0072】
(ステップS7)上記所定条件が成立したと判定されると(ステップS3:YES)、通知部152は伝言が再生されたことを示す所定の通知を生成し、生成した所定の通知を通信部172から端末装置300に送信する。なお、ここでは、冷蔵庫100から端末装置300に直接通知を送信しているが、冷蔵庫100からサーバ200を介して端末装置300に通知を送信してもよい。また、冷蔵庫100から端末装置300に送信する通知は、例えば電子メールやSNS(Social Networking Service)アプリと連携させて送信してもよい。
【0073】
(ステップS8)端末装置300の表示制御部350は、冷蔵庫100から上記所定の通知を受信すると、この通知を表示画面301aに表示する。
【0074】
例えば、端末装置300の伝言設定画面で、
図7に示すような設定を行ったときの動作について、
図10のシーケンス図を参照して説明する。この例は、両親が働いている家庭で、学校から帰ってくる子供に両親が伝言を残すことを想定している。
【0075】
端末装置300の操作を行うと、ステップS1で、伝言設定データがサーバ200に送られる。
図7の例では、オン/オフ設定項目G11が「オン」、時間の設定項目G12が「13時から16時」、伝言する扉の設定項目G13が「冷蔵室扉」、伝言内容の設定項目G14が「冷凍室にアイス入れたよ」となっている。ステップS2で、サーバ200の伝言設定部223には、このような設定事項が登録される。
【0076】
例えば、15時に子供が家に帰り、冷蔵室扉20Aを開けたとすると、ステップS3で、伝言出力部151は、上記所定条件が成立したと判定する。上記所定条件が成立したと判定されると、ステップS4で、冷蔵庫100からサーバ200に、開閉された扉20の情報および時刻の情報を含む伝言の再生要求が送られる。
【0077】
サーバ200は、冷蔵庫100から再生要求を受信すると、ステップS5で、開閉された扉20の情報および時刻の情報と、伝言設定部223により設定された時間および扉20の情報に基づき、再生する伝言を特定する。この場合、開閉された扉20の時刻「15時」および開閉された冷蔵室扉20Aと、伝言設定部223により設定された「13時から16時」の時間および伝言する扉「冷蔵室扉」(
図7参照)とが合致することから、伝言設定部223は「冷凍庫にアイス入れたよ」という伝言内容を特定し、この伝言データを冷蔵庫100に送信する。ステップS6で、冷蔵庫100はこの伝言データを受信し、報知器171はこの伝言データを音声で出力する。
【0078】
これとともに、ステップS3で伝言出力部151は所定の動作が成立したと判定すると、ステップS7で、通知部152は伝言が再生されたことを示す通知を生成し、端末装置300に通知する。これにより、
図9に示すように、「伝言が再生されました」の文字G50を含む通知が端末装置300に表示される。
【0079】
このように、本実施形態では、冷蔵庫100の扉20の開閉に伴って、伝言を再生することができる。これとともに、冷蔵庫100の扉20の開閉に伴って、伝言が再生されたことを示す通知が端末装置300に送信される。これにより、例えば、両親が働いている家庭で、学校から帰ってくる子供に両親が伝言を残していたような場合に、端末装置300に送られてきた通知により、両親は、子供が無事に学校から家に帰り、伝言を聞いたことを確認できる。
【0080】
なお、伝言を登録する際、扉20毎に、伝言の内容を個別に設定可能である。例えば、冷蔵室扉20A(第1扉)に対して「冷蔵室にケーキが入っています」というような伝言を登録し、主冷凍室扉20E(第2扉)に対して「冷凍室にアイスクリームが入っています」というような伝言を登録しておく。この場合、冷蔵室扉20A(第1扉)を開くと、冷蔵室扉20A(第1扉)が対応する貯蔵室11(冷蔵室11A)に関する伝言の内容「冷蔵室にケーキが入っています」が出力され、主冷凍室扉20E(第2扉)を開くと、主冷凍室扉20E(第2扉)に対応する貯蔵室(主冷凍室11E)関する伝言の内容「冷凍室にアイスクリームが入っています」が出力される。
【0081】
別の例としては、ある扉20に関して設定される伝言は、その扉20が対応する貯蔵室11とは異なる貯蔵室11に関するものでもよい。例えば、冷蔵室扉20A(第1扉)に対して「冷凍室にアイスクリームが入っています」というような伝言を登録し、主冷凍室扉20E(第2扉)に対して「アイスクリームは奥側にあります」というような伝言を登録しておく。これにより、冷蔵室扉20Aが開かれた場合でも主冷凍室11Aに収容された子供のおやつにスムーズに案内することができる。
【0082】
また、伝言を登録する際、扉20に対応付けて、貯蔵室11内のどこに食品があるかを案内するような伝言を登録してもよい。例えば、主冷凍室扉20Eを開けると、「冷凍室の手前にアイスクリームがあり、奥に冷凍食品があります」というような伝言が再生されるようにしてもよい。
【0083】
また、伝言を登録する際に、賞味期限を考慮するような伝言を登録してもよい。例えば、賞味期限が異なる同一の食品が冷蔵室11Aに入っているような場合には、冷蔵室扉20Aを開けると、「賞味期限の近い食品から食べてね」というような伝言が再生されるようにしてもよい。
【0084】
なお、
図7の例では、伝言内容が「冷凍庫にアイス入れたよ」であるのに対して、設定扉が「冷蔵庫扉」となっており、伝言の内容と扉との関係が一致していない。これは、子供が学校から帰ってきて、最初に開ける扉は、冷蔵室扉20Aであると想定されるからである。子供が冷蔵室扉20Aを開けて、冷凍庫にアイスがあるという伝言を聞けば、すぐに主冷凍室扉20Eを開けて、主冷凍室11Eからアイスを取り出すことが想定される。設定扉を「冷凍室扉」としてしまうと、子供が冷凍室扉20Eを開けずに、伝言に気が付かない可能性が高い。
【0085】
また、冷蔵庫100の各扉20の中で、利用する扉20には、ユーザU毎の傾向がある。例えば、父親は夜になると水割りを作るのに必ず製氷室扉20Cを開ける。あるいは、母親は買い物から帰ると必ず野菜室扉20Bを開ける。このことを利用して、各ユーザUに向ける伝言を扉20毎に設定してもよい。上述のような場合、例えば、製氷室扉20Cに父親への伝言を設定し、野菜室扉20Bに母親への伝言を設定するようなことが考えられる。
【0086】
また、伝言出力部151は、ユーザUによって設定された所定時間内に、動作検出部120により所定動作が検出された場合に、報知器171から伝言を出力させるようにしてもよい。例えば、
図7の例では、時間設定された「13時から16時」以内に、動作検出部120により所定動作が検出された場合に限り、報知器171から伝言を出力させるようにする。これにより、両親が伝言を保存したが、子供が扉20を開けずにいた場合に、夜に両親が帰宅して、扉20を開けたときに、伝言が流れることが抑制できる。
【0087】
また、通知部152は、ユーザUによって設定された所定時間内(設定時間内)に動作検出部120により所定動作が検出されない場合に、所定時間の経過後に、所定動作が検出されないことに関連する通知を端末装置300に送信してもよい。
【0088】
すなわち、
図11に示すように、所定時間経過後に、扉20の開閉が検出されない場合には、冷蔵庫100から端末装置300に、伝言が再生されなかったことを示す通知を行い、端末装置300に、例えば「伝言が再生されていません」という文字G50aを表示させる。なお、所定動作が検出されないことに関連する通知は、扉が開かれなかったことを示す通知でもよく、伝言が再生されなかったことを示す通知でもよい。これにより、両親が伝言を保存したが、子供が伝言を聞いていないことが分かり、これに応じた対応をとることができる。
【0089】
次に、端末装置300の伝言設定画面で、
図8に示すような設定を行ったときの動作について説明する。
図8に示す例は、離れた所で暮らしている高齢の両親や祖父母に伝言を残すことを想定している。
【0090】
図8に示す例では、3つのオン/オフ設定項目G21a~G21cが全て「オン」となっており、3つの伝言が設定される。時間の設定項目G21aが「6時から8時」、時間の設定項目G21bが「12時から14時」、時間の設定項目G21cが「16時から22時」となっており、朝、昼、夜の各時間帯の伝言が設定される。端末装置300の操作を行うと、ステップS1で、この伝言設定データがサーバ200に送られる。そして、ステップS2で、サーバ200の伝言設定部223には、このような設定事項が登録される。
【0091】
朝の時間帯の6時から8時の間に、ユーザが冷蔵庫100の冷蔵室扉20Aを開くと、伝言出力部151は、ステップS3で伝言出力部151は、所定条件が成立したと判定し、ステップS4で、冷蔵庫100からサーバ200に、開閉された扉20の情報および時刻の情報を含む伝言の再生要求を送る。
【0092】
サーバ200は、冷蔵庫100から再生要求を受信すると、ステップS5で、開閉された扉20の情報や時刻の情報と、設定されている扉および時間の情報とを参照して、朝の時間帯の伝言「朝のお薬飲んでね」を特定し、冷蔵庫100に送信する。
【0093】
ステップS6で、冷蔵庫100はこの伝言データを受信し、報知器171は「朝のお薬飲んでね」の伝言を出力する。これとともに、ステップS7で、通知部152は伝言が再生されたことを示す通知を生成し、端末装置300に通知する。
【0094】
昼の時間帯の12時から14時の間に、ユーザが冷蔵庫100の冷蔵室扉20Aを開くと、ステップS3で伝言出力部151は、所定の動作が成立したと判定し、ステップS4で、冷蔵庫100からサーバ200に、開閉された扉の情報や時刻の情報を含む伝言の再生要求をサーバ200に送る。
【0095】
サーバ200は、冷蔵庫100から再生要求を受信すると、ステップS5で、開閉された冷蔵室扉20Aの情報や時刻の情報と、設定されている20扉および時間の情報とを参照して、昼の時間帯の伝言「夜に連絡します」を冷蔵庫100に送信する。
【0096】
ステップS6で、冷蔵庫100はこの伝言データを受信し、報知器171は「夜に連絡します」の伝言を出力する。これとともに、ステップS7で、通知部152は伝言が再生されたことを示す通知を生成し、端末装置300に通知する。
【0097】
夜の時間帯の16時から22時の間に、ユーザが冷蔵庫100の主冷凍室扉20Eを開くと、ステップS3で伝言出力部151は、所定の動作が成立したと判定し、ステップS4で、冷蔵庫100からサーバ200に、開閉された主冷凍室扉20Eの情報や時刻の情報を含む伝言の再生要求に送る。
【0098】
サーバ200は、冷蔵庫100から再生要求を受信すると、ステップS5で、開閉された主冷凍室扉20Eの情報や時刻の情報と、設定事項とを参照して、夜の時間帯の伝言「アイスは控えて」の伝言を冷蔵庫100に送信する。
【0099】
ステップS6で、冷蔵庫100はこの伝言データを受信し、報知器171は「アイスは控えて」の伝言を出力する。これとともに、ステップS7で、通知部152は伝言が再生されたことを示す通知を生成し、端末装置300に通知する。
【0100】
このように、
図8に示す画面では、伝言設定部223は、時間帯によって異なる内容の伝言が出力されるように伝言を設定可能である。例えば、
図8に示す設定画面では、朝の時間帯に「朝のお薬飲んでね」、昼の時間帯に「夜に連絡します」、夜の時間帯に「アイスは控えて」とういように、時間帯毎に異なる伝言が設定できる。そして、伝言が再生される毎に、伝言が再生されたことを示す通知が端末装置300に送信される。これにより、例えば、離れた所に住んでいる高齢の両親や祖父母の見守りを行うことができる。
【0101】
なお、
図8の例では、朝の時間帯および昼の時間帯の伝言では、扉の設定項目G23aおよびG23bは「冷蔵室」となっており、夜の時間帯の伝言では、扉の設定項目G23cは「冷凍室」となっている。これは、扉に無関係な一般的な伝言はユーザが頻繁に利用する扉に設定し、扉に特有の伝言はその扉に設定できるようにしたためである。つまり、「朝の薬を飲んでね」という伝言や、「夜に連絡します」というような伝言は、冷蔵庫とは無関係な一般的な伝言である。このような伝言は、最も頻繁に開閉が行われる冷蔵室扉20Aに設定しておけば、伝言が聞かれる可能性が高い。これに対して、「アイスは控えて」というような伝言は、アイスクリームが格納されている「冷凍室」と関連している。ユーザが主冷凍室の主冷凍室扉20Eを開けたときに、「アイスは控えて」という伝言が再生されれば、伝言を効果的に伝えることができる。
【0102】
また、伝言の再生状況は、履歴管理部153により記録される。この伝言の再生状況を端末装置300に送信することで、ユーザは、伝言の再生状況を一見して管理することができる。
【0103】
図12は、端末装置300に送信される伝言出力履歴の一例である。履歴管理部153は、伝言設定のある日と、伝言設定があり伝言が再生済の日と、伝言設定があり期限までに伝言が再生されない日とを記録し、
図12に示すように、履歴として保存する。これにより、ユーザは、外部の端末装置300で、伝言の再生状況を一見して管理することができる。また、
図12に示されたいずれかの日をタップすると、
図14や
図15に示された伝言設定の画面に移行するようにしてもよい。
【0104】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図13は、本発明の第2実施形態における冷蔵庫100の内部構成の概要を示すブロック図である。なお、第1実施形態と同一部分については同一符号を付し、重複する説明については省略する場合がある。
【0105】
本実施形態では、検出部110として、さらに、食品検出部140が設けられる。食品検出部140は、冷蔵庫100内の食品が取り出される等、食品の移動を検知するセンサである。食品検出部140としては、各貯蔵室11の食品を検知するセンサ(冷蔵室食品センサ141、チルド室食品センサ142、野菜室食品センサ143、製氷室食品センサ144、上段冷凍室食品センサ145、および主冷凍室食品センサ146)を含む。食品検出部140の検出結果は、本体制御部150に出力される。食品検出部140は、例えば、接触センサまたは重量センサで構成できる。また、食品検出部140は、各貯蔵室11に設けられたカメラを含む、これらのカメラ画像を解析することで食品の移動を検出するセンサとして機能してもよい。さらに、例えば食品検出用のカメラ以外にも、他のカメラが搭載された場合、そのカメラで伝言に関連する食品または所定のジェスチャー(例えば食品を取り出す腕の動き)を撮影することによって、食品の移動を判定することも考えられる。
【0106】
食品検出部140は、伝言に関連する食品の移動を検出可能である。例えば、冷蔵室11Aおよび主冷凍室11Eの各々は、伝言に関連する食品が置かれる所定領域を有する。食品検出部140は、上記所定領域に置かれた食品の移動が検出された場合に、伝言に関連する食品の移動されたものと検出する。なお上記に代えて、食品検出部140がカメラである場合、食品検出部140は、食品の外観、色、または形状に基づき、移動された食品の種類を判定してもよい。そして、判定された食品の種類と、伝言に含まれる食品の種類とが同じである場合に、伝言に関連する食品の移動されたものと検出する。
【0107】
1つの態様によれば、通知部152は、所定時間内(設定時間内)に扉20の開閉に関する上記所定動作が動作検出部120により検出されただけでは、所定の通知を端末装置300に送信しない。
【0108】
上記態様によれば、通知部152は、上記所定時間内(設定時間内)に扉20の開閉に関する上記所定動作が動作検出部120により検出され、且つ、上記所定時間内に食品検出部140により伝言に関連する食品の移動が検出された場合に、通知を送信するための所定条件が満たされたと判定し、所定の通知(第1通知)を端末装置300に送信する。第1通知は、例えば、伝言が出力され、且つ、伝言に関連する食品が移動されたことを示す通知である。
【0109】
上記態様によれば、通知部152は、上記所定時間内(設定時間内)に動作検出部120により上記所定動作が検出されない場合(扉20が開かれなかった場合)、上記所定時間の経過後に、所定の通知(第2通知)を端末装置300に送信する。第2通知は、上記所定動作が検出されないこと(扉20が開かれなかったこと)を示す通知である。第2通知は、「所定動作が検出されないことに関連する通知」の一例である。
【0110】
上記態様によれば、通知部152は、上記所定時間内(設定時間内)に動作検出部120により上記所定動作が検出されたが、上記所定時間内に食品検出部140により伝言に関連した食品の移動が検出されない場合、上記所定時間の経過後に、所定の通知(第3通知)を端末装置300に送信する。第3通知は、上記所定動作が検出されたが(扉20は開かれたが)、伝言に関連する食品の移動は検出されないことを示す通知である。
【0111】
本実施形態では、伝言出力部151は、動作検出部120により上記所定動作が検出されたが、食品検出部140により伝言に関連した食品の移動が検出されない場合、動作検出部120により上記所定動作が再度検出されたときに伝言を報知器171から再度出力する。
【0112】
本実施形態では、通知部152は、動作検出部120により上記所定動作が検出されたが(すなわち扉20は開かれたが)、食品検出部140により伝言に関連した食品の移動が検出されない初回時には、食品の移動が検出されないことに関連する通知を端末装置300に送信することを抑制する。通知部152は、伝言を報知器171から再度出力させても食品検出部140により伝言に関連した食品の移動が検出されない場合、食品の移動が検出されないことに関連する通知を端末装置300に送信する。
【0113】
図14および
図15は、第2実施形態において、伝言設定を行う場合の端末装置300の設定画面D1の一例である。
図14に示すように、伝言設定を行う場合には、表示画面301aに、オン/オフ設定項目G11、時間の設定項目G12、伝言する扉の設定項目G13、伝送内容の設定項目G14、および食品検知の有無の設定項目G15が表示される。食品検知の有無の設定項目G15は、伝言に関連する食品の移動の検出を行うか否かを登録するための入力欄である。
【0114】
また、
図15は、複数の伝言設定を行う場合の端末装置300の設定画面D2の一例である。
図15に示すように、表示画面301aに、複数の伝言(この例では3つの伝言)毎に、オン/オフ設定項目G21a~G21c、時間の設定項目G22a~G22c、伝言する扉の設定項目G23a~G23c、伝送内容の設定項目G24a~G24c、および食品検知の有無の設定項目G25a~G25cが表示される。食品の移動の検出を行うことの有無を登録するための設定項目G25a~G25cは、伝言毎に、食品検知を行うか否かの入力欄である。
【0115】
図16は、本発明の第2実施形態にかかる情報処理システムの処理の概要を示すシーケンス図である。なお
図16において、S109の処理およびS110の処理のボックスからそれぞれ下方に延びた線は、他の処理に移ってよいことを示す。
【0116】
(ステップS101)ユーザは、予め、冷蔵庫100に伝言の設定操作を行う。伝言の設定操作は、
図14および
図15に示したように、端末装置300を用いて行うことができる。
図14および
図15に示したように、この実施形態では、設定画面D1,D2に、食品検知の有無を登録するための設定項目G15およびG25a~G25cが追加されている。
【0117】
(ステップS102)伝言設定データは、端末装置300からサーバ200に送信される。サーバ200の伝言設定部223には、端末装置300から受信する伝言設定データに含まれる設定事項に基づいて、伝言設定のオン/オフ、設定時間、伝言に対応する冷蔵庫100の扉20、および、食品検知の有無等が登録される。
【0118】
(ステップS103)冷蔵庫100の伝言出力部151は、扉20の開閉に関する上記所定動作を伝言再生の条件とし、当該条件が成立するか否かを判定する。冷蔵庫100の扉20の開閉は、動作検出部120の各センサ(冷蔵室扉センサ121、野菜室扉センサ122、製氷室扉センサ123、上段冷凍室扉センサ124、または主冷凍室扉センサ125)により検出される。動作検出部120により上記所定動作として扉20が開かれたことが検出されると、伝言出力部151は上記所定動作が行われたと判定する。
【0119】
(ステップS104)伝言出力部151は、上記所定動作が行われたと判定すると(ステップS103:YES)、開閉された扉20の情報および時刻の情報を含めて、伝言の再生要求をサーバ200に出力する。
【0120】
(ステップS105)サーバ200の伝言設定部223は、伝言の再生要求を受信すると、開閉された扉20の情報および時刻の情報と、伝言設定部223により設定された設定時間および扉20とから、再生する伝言を特定し、特定した伝言の伝言データを記憶部230から読み出し、読み出した伝言データを冷蔵庫100に送信する。
【0121】
(ステップS106)冷蔵庫100の伝言出力部151は、サーバ200から送られてきた伝言データを報知器171に送る。これにより、この伝言データが示す伝言が報知器171から音声にて出力させる。
【0122】
(ステップS107)冷蔵庫100の伝言出力部151は、食品検知の有無の設定を判定する。食品検知がありの設定の場合には(ステップS107:YES)、処理をステップS108に進め、食品検知がなしの設定の場合には(ステップS107:NO)、処理をステップS109に進める。
【0123】
(ステップS108)通知部152は、食品検出部140(冷蔵室食品センサ141、チルド室食品センサ142、野菜室食品センサ143、製氷室食品センサ144、上段冷凍室食品センサ145、または主冷凍室食品センサ146)の検出結果に基づき、食品の移動があったか否かを判定し、食品の移動があったと判定されると(ステップS108:YES)、処理をステップS109に進める。
【0124】
(ステップS109)通知部152は、伝言が再生されたことを示す通知を生成し、通信部172から端末装置300に通知する。
【0125】
(ステップS110)端末装置300は、冷蔵庫100からの通知を受信すると、この通知を表示画面301aに表示する。
【0126】
前述の第1実施形態では、扉20が開かれたことが検出されると、伝言を再生するとともに、伝言が再生されたことを示す通知を冷蔵庫100から端末装置300に送信している。これにより、端末装置300の表示画面301aに表示される内容(
図9参照)により、伝言が出力されたことを確認できる。しかしながら、この場合、実際に冷蔵庫100から食品を取り出したか否かは確認できない。
【0127】
これに対して、この第2実施形態では、食品検知がありに設定されている場合には、ステップS103で扉20が開かれたことが検出されると、ステップS106で伝言を再生し、ステップS108で食品の移動が検出されると、ステップS109で、伝言に関連する食品が移動されたことを示す通知が端末装置300に送信される。これにより、伝言が出力され、実際に冷蔵庫100から食品が取り出されたことが確認できる。
【0128】
また、本実施形態では、伝言内容に応じて、食品検知の有無を設定できる。例えば、
図15に示す設定画面では、朝の時間帯の伝言では食品検知の有無の設定項目G25aは「なし」に設定され、昼の時間帯の伝言では食品検知の有無の設定項目G25bは「なし」に設定され、夜の時間帯の伝言では食品検知の有無の設定項目G25cは「あり」に設定されている。朝の時間帯の伝言「朝のお薬飲んでね」および昼の時間帯に「夜に連絡します」は、冷蔵庫100に収納されている食品とは無関係である。このため、食品検知の有無は「なし」となっている。夜の時間帯の伝言「アイスは控えて」は、主冷凍室11Eに収納されている食品に関する伝言である。このため、食品検知の有無は「あり」となっている。
【0129】
なお、通知部152は、ステップS103で動作検出部120により所定動作が検出されたが、ステップS108で所定時間内に食品検出部140により伝言に関連した食品の移動が検出されない場合、所定時間の経過後に、食品の移動が検出されないことに関連する通知を端末装置300に送信してもよい。端末装置300には、
図17に示すように、「伝言が再生されましたが、食品の移動はありません」というような文字G50bが表示される。これにより、例えば、両親が働いている家庭で、学校から帰ってくる子供に両親が伝言を残すような場合、子供は学校から家に帰ってきていることを確認できる。また、扉20が開かれなかった場合は、端末装置300に扉20が開かれなかったことを示す通知を送り、扉20が開かれたが食品の移動が検出されなかった場合には、扉20は開かれたが食品の移動はなかったことを示す通知を送るようにしてもよい。
【0130】
また、伝言出力部151は、ステップS103で動作検出部120により所定動作が検出されたが、ステップS108で食品検出部140により伝言に関連した食品の移動が検出されない初回時には、この時点では端末装置300に所定の通知は送らず、再度ステップS103に戻り、扉20の開閉に関する所定動作が検出されるか否かを判定するようにしてもよい。そして、伝言出力部151は、動作検出部120により上記所定動作が再度検出されたときに、伝言を報知器171から再度出力してもよい。そして、伝言出力部151は、ステップS108で食品検出部140により伝言に関連した食品の移動が再び検出されない場合、食品の移動が検出されないことを示す所定の通知を端末装置300に送信してもよい。これにより、別の用事があり冷蔵庫100の扉20が開けられた場合に、即座に端末装置300に通知が送信されることが抑制され、ユーザUの対応が煩雑化することを抑制することができる。
【0131】
すなわち、扉20が開けられて所定動作が検出されたが、食品の移動が検出されない場合が想定される。この場合、通知部152は、上記初回時には、報知器171から伝言を再生させるが、端末装置300への通知は行わない。そして、通知部152は、所定時間以内(設定時間以内)に扉20が再度開けられ、動作検出部120により所定動作が検出されると、再び報知器171を通じて伝言を再生する。そして、報知器171から伝言を再度出力させても、食品の移動が検出されない場合に。「伝言は再生されましたが、食品の移動はありません」ということを示す所定の通知を端末装置300に送信してもよい。
【0132】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。この実施形態では、定期的な伝言再生を可能としている。なお、第1実施形態と同一部分については同一符号を付し、重複する説明については省略する場合がある。
【0133】
図18は、本発明の第3実施形態において、定期的な伝言設定を行う場合の端末装置300の設定画面の一例である。
図18に示すように、表示画面301aに、曜日の設定項目G101、時間の設定項目G102、扉の設定項目G103、伝送内容の設定項目G104a~G104c、およびランダム再生の設定項目G105が表示される。
【0134】
本実施形態では、伝言設定部223は、定期的に出力される伝言として、同一の時間帯および曜日に対して複数の伝言の設定を受け付け可能である。伝言出力部151は、上記複数の伝言の少なくとも一部のなかから1つの伝言を無作為に選択して報知器171から出力する。
【0135】
例えば、子供が毎週火曜日の夕方に習い事をしているような場合には、毎週火曜日の夕方に、習い事に出かけるのを促すような伝言を再生することが望まれる。
図18の例では、曜日の設定項目G102として「火曜日」を設定し、時間の設定項目G102として、「17時から18時」に設定することで、毎週火曜日の夕方に、伝言が設定されている。そして、伝言の内容としては、設定項目G104a~G104cで示すように、複数種類(例えば3種類)設定できる。この例では、習い事に出かけるのを促すような伝言として、「習い事の日です」、「習い事忘れないでね」、「先生と会えるの楽しみ」の3種類の伝言が設定されている。ランダム再生の設定項目G105は、伝言のランダム再生(複数の伝言のうち少なくとも一部のなかから無作為に選択して再生)を実行するか否かの選択入力である。ランダム再生を「する」に設定すると、設定項目G104a~G104cで設定された3種類の伝言がランダムに再生される。
【0136】
例えば、
図18に示すように設定しておくと、毎週火曜日、17時から18の間に冷蔵室扉20Aを開けると、習い事に出かけるのを促すような伝言が再生される。この伝言は、「習い事の日です」、「習い事忘れないでね」、「先生と会えるの楽しみ」の3種類の伝言の何れかが無作為に選択されて、報知器171から出力される。そして、冷蔵室扉20Aが開かれたことが検出されると、伝言が再生されたことを示す所定の通知が冷蔵庫100から端末装置300に送信される。このように、本実施形態では、伝言設定部223は、複数の定期再生の伝言データのなかから、1つの伝言を無作為に選択して、報知器171から出力する。これにより、定期的な伝言でも、伝言がマンネリ化することがなくなり、興味を持って伝言を聞かせることができる。なお、複数の定期再生の伝言データのなかから、1つの伝言を無作為に選択することは、前回出力された伝言以外の定期再生の伝言データのなかから1つの伝言を無作為に選択することを含む。すなわち、本出願で「複数の伝言のうち少なくとも一部のなかから1つの伝言を無作為に選択する」とは、上記複数の伝言の全数のなかから1つの伝言を無作為に選択することに限らず、上記複数の伝言に含まれる一部の伝言のなかから1つの伝言を無作為に選択することが該当し得る。「複数の伝言のうち少なくとも一部のなかから1つの伝言を無作為に選択する」とは、例えば、上記複数の伝言のうち、所定の条件を満たす伝言を除外し、残りの伝言のなかから1つの伝言を無作為に選択する場合が該当し得る。ここで、選択候補から除外される上記所定の条件を満たす伝言の一例は、前回出力された伝言、または過去の所定期間内に出力された伝言などである。
【0137】
また、履歴管理部153は、定期的に出力される伝言が設定された場合に、動作検出部120により所定動作が検出されることで伝言が出力された日と、動作検出部120により上記所定動作が検出されずに伝言が出力されなかった日とを示す伝言出力履歴を履歴管理部153により記憶部160に記録しておき、所定の要求に応じて、端末装置300に送信してもよい。また、この伝言の出力履歴は、サーバ200上で管理され、端末装置300に送信されてもよい。このように、定期設定を用いて伝言を設定をした場合、履歴管理部153またはサーバ200上に伝言の出力状況を記録しておき、その結果を端末装置300へ送付するようにすると、端末装置300のユーザは、伝言の再生結果を1か月から数か月のまとめを確認できるようになる。例えば、高齢の両親や祖父母の冷蔵庫100からの伝言に対する見守りを行う場合、伝言が再生されない日および時間帯が定期的にあれば、予定がある日であるなどの予測ができる。伝言が再生されないことがあっても、定期的に伝言が再生されない日であれば、緊急事態が発生したわけではないと予測でき、安心して見守りを続けることができる。
【0138】
(変形例、応用例)
上述の実施形態では、サーバ200に伝言設定部223を設けているが、伝言設定部223を冷蔵庫100側に設け、端末装置300で設定した伝言や伝言設定情報を冷蔵庫100側で管理してもよい。
【0139】
また、上述の実施形態では、伝言データは、伝言内容として文字データで管理しているが、例えば伝言データをマイクロホンから入力し、音声データ(生の声データ)で管理してもよい。また、伝言を音声で入力し、音声認識により文字に変換して、管理してもよい。
【0140】
また、本実施形態では、伝言を報知器171から音声で出力させているが、冷蔵庫100の冷蔵室扉20Aにディスプレイを設け、このディスプレイを報知器として用い、伝言を表示画面に表示するようにしてもよい。
【0141】
また、伝言を再生するタイミングは、扉20を開いたタイミングでも、閉じたタイミングでもよい。特に、伝言をディスプレイに表示する場合、ユーザは冷蔵室扉を閉めてから伝言の表示を読み始めると考えられることから、扉20を閉じたタイミングで伝言を再生することが考えられる。
【0142】
また、本実施形態は、冷蔵庫100に人感センサを設け、冷蔵庫100に人が近づいたときに伝言を再生させる場合にも、応用することができる。
【0143】
また、本実施形態では、伝言または伝言設定情報を端末装置300側で設定しているが、冷蔵庫100側で伝言または伝言設定情報を登録できるようにしてもよい。この場合、冷蔵庫100側に、文字を入力できる入力装置や、音声データを入力できるマイクロホンを設けてもよい。
また、上述の実施形態では、伝言を設定したユーザUが使用する端末装置300に伝言の再生に関連する所定の通知が送信されるが、ユーザUまたは冷蔵庫100に関連する端末装置300であれば伝言を設定したユーザUが使用する端末装置300以外の端末装置300にも伝言の再生に関連する所定の通知が送信されるようにしてもよい。
例えば、伝言を設定したユーザUの家族の端末装置300が送信対象として登録された場合、伝言の再生に関連する所定の通知をその端末装置300に送信することも可能である。端末装置300を選択して送信対象として登録しなくても、例えば、端末装置300が冷蔵庫100との間の通信が一度でも成立すれば自動的に送信対象として登録されるようにしてもよい。
なお、伝言を設定したユーザUが使用する端末装置300以外の端末装置300に伝言の再生に関連する所定の通知が送信される場合、少なくとも伝言を設定したユーザUに関する情報もその端末装置300に送信されるようにしてもよい。また、伝言を設定したユーザUが、伝言を設定する際に自分以外の端末装置300への送信可否を個別または一括に設定可能にしてもよい。
【0144】
また、本実施形態では、報知器171から伝言の音声を出力させているが、冷蔵庫100の外部に冷蔵庫100と連携する音声出力装置(例えばスマートスピーカ)を設け、この音声出力装置を冷蔵庫100と連携して動作させ、音声出力装置から伝言の音声を出力させてもよい。また、伝言または伝言設定情報の登録を、音声出力装置で行えるようにしてもよい。
【0145】
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、情報処理システムは、冷蔵庫100に関連した情報処理システムであって、冷蔵庫100の扉の開閉に関する所定動作を検出する動作検出部120と、動作検出部120により所定動作が検出された場合に、ユーザUによって予め設定された文字または音声である伝言を報知器171から出力する伝言出力部151と、動作検出部120により所定動作が検出されたことを含む所定条件が満たされた場合、伝言を設定したユーザUが使用する端末装置300に、伝言の再生に関連する所定の通知を送信する通知部152を備える。このような構成によれば、利便性の向上を図ることができる。
【0146】
本実施形態にかかる情報処理システムでは、冷蔵庫100は、第1扉と、第2扉とを有し、上記情報処理システムは、第1扉に関する所定動作を検出された場合に報知器171から出力させる伝言の内容と、第2扉に関する所定動作を検出された場合に報知器171から出力させる伝言の内容とを個別に設定可能である伝言設定部223をさらに備える。本実施形態によれば、冷蔵室11A、冷凍室11D,11E、野菜室11B等、冷蔵庫100の貯蔵室11毎に、保存されている食物等に応じた、適切な伝言を再生させることができる。
【0147】
本実施形態にかかる情報処理システムでは、通知部152は、動作検出部120により所定動作が検出された場合に、所定条件が満たされたと判定し、伝言の再生が行われたことを示す所定の通知を端末装置300に送信する。本実施形態によれば、冷蔵庫100の扉の開閉等の動作を行うことに伴って、伝言を再生することができる。
【0148】
本実施形態にかかる情報処理システムは、冷蔵庫100内の食品の移動を検出する食品検出部140をさらに備える。通知部152は、動作検出部120により所定動作が検出され、且つ、食品検出部140により伝言に関連する食品の移動が検出された場合に、所定条件が満たされたと判定し、伝言の再生が行われたことを示す所定の通知を端末装置300に送信する。本実施形態によれば、端末装置300側で、伝言が再生され、食品の移動があったかを確認することができる。
【0149】
本実施形態にかかる情報処理システムでは、伝言出力部151は、ユーザによって設定された所定時間内に動作検出部120により所定動作が検出された場合に、報知器171から伝言を出力させる。本実施形態によれば、扉を開けずに設定時間を経過後に、扉を開けたときに、伝言が流れることを抑制することができる。
【0150】
本実施形態にかかる情報処理システムでは、通知部152は、所定時間内に動作検出部120により所定動作が検出されない場合、所定時間の経過後に、所定動作が検出されないことに関連する通知を端末装置300に送信する。本実施形態によれば、端末装置300側では、時間が経過しても、伝言が再生されていないことを確認することができる。
【0151】
本実施形態にかかる情報処理システムは、冷蔵庫100内の食品の移動を検出する食品検出部140をさらに備え、通知部152は、所定時間内に食品検出部140により伝言に関連した食品の移動が検出されない場合、所定時間の経過後に、食品の移動が検出されないことに関連する通知を端末装置300に送信する。本実施形態によれば、端末装置300側で、伝言は再生されたが、時間が経過しても、食物の移動がないことを確認することができる。
【0152】
本実施形態にかかる情報処理システムは、冷蔵庫100内の食品の移動を検出する食品検出部140をさらに備え、伝言出力部151は、動作検出部120により所定動作が検出されたが、食品検出部140により伝言に関連した食品の移動が検出されない場合、動作検出部120により所定動作が再度検出されたときに伝言を報知器171から再度出力する。本実施形態によれば、食品の移動が検出されない場合に、再度、伝言を再生することで、伝言を確実に出力することができる。
【0153】
本実施形態にかかる情報処理システムでは、通知部152は、動作検出部120により所定動作が検出されたが、食品検出部140により伝言に関連した食品の移動が検出されない初回時には、食品の移動が検出されないことに関連する通知を端末装置300に送信することを抑制し、伝言を報知器171から再度出力されても食品検出部140により伝言に関連した食品の移動が検出されない場合、食品の移動が検出されないことに関連する通知を端末装置300に送信する。本実施形態によれば、食品の移動が検出されない場合に、再度、伝言を再生して、食品の移動を検出することで、伝言を確実に出力することができ、また、端末装置300側で、伝言が再生され、食品が移動されたことを、確認することができる。
【0154】
本実施形態にかかる情報処理システムは、所定動作が検出された場合に出力される伝言として、時間帯によって異なる内容の伝言が出力されるように伝言を設定可能である伝言設定部223をさらに備える。本実施形態によれば、時間帯毎に、各時間に応じた内容の伝言を設定して、再生させることができる。
【0155】
本実施形態にかかる情報処理システムは、所定動作が検出された場合に出力される伝言として、時間帯および曜日のうち少なくとも一方が指定され、定期的に出力される伝言を設定可能である伝言設定部223をさらに備える。本実施形態によれば、定期的なユーザの予定に合わせて、時間帯および曜日毎に、定期的に伝言を再生させることができる。
【0156】
本実施形態にかかる情報処理システムでは、伝言設定部223は、定期的に出力される伝言として、同一の時間帯および曜日に対して複数の伝言の設定を受け付け、伝言出力部151は、複数の伝言のなかから1つの伝言を無作為に選択して報知器171から出力する。本実施形態によれば、複数の伝言のなかから1つの伝言を無作為に再生させることで、定期的な伝言が単調な伝言となることを抑制することができる。
また、冷蔵庫100が例えば、冷蔵庫100を使用する時間や、他の家電機器の使用状況や、予め設定されたスケジュールなど出力条件に基づいて、冷蔵庫100に予め記憶された文字や音声による通知を出力可能な冷蔵庫100である場合、ひとつの出力条件に対応する複数種類の文字や音声による通知を予め冷蔵庫100に記憶して、出力条件に基づいて複数種類の通知から1つの通知を無作為に出力させるようにしてもよい。なお、出力条件に基づいて通信により文字や音声による通知に関するデータを取得して報知を出力する冷蔵庫100の場合でも同様に、用意された複数種類の文字や音声による通知から1つの通知に関するデータを無作為に取得して出力するようにしてもよい。
【0157】
本実施形態にかかる情報処理システムでは、定期的に出力される伝言が設定された場合に、動作検出部120により所定動作が検出されることで伝言が出力された日と、動作検出部120により所定動作が検出されずに伝言が出力されなかった日とを示す伝言出力履歴を記録し、所定の要求に応じて伝言出力履歴を端末装置300に送信する履歴管理部153をさらに備える。本実施形態によれば、伝言出力履歴を端末装置300側で一括して管理することで、定期的な予定や生活様式を把握することができる。
【0158】
本実施形態にかかる情報処理方法では、冷蔵庫100に関連した情報処理方法であって、冷蔵庫100の扉の開閉に関する所定動作を検出し、所定動作が検出された場合に、ユーザによって予め設定された文字または音声である伝言を報知器171から出力し、所定動作が検出されたことを含む所定条件が満たされた場合、伝言を設定したユーザが使用する端末装置300に、伝言の再生に関連する所定の通知を送信する。本実施形態によれば、端末装置300側では、伝言が再生されたかを確認することができる。
【0159】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0160】
1…家電管理システム、11…貯蔵室、20…扉、120…動作検出部、130…温度検出部、140…食品検出部、150…本体制御部、151…伝言出力部、152…通知部、153…履歴管理部、160…記憶部、171…報知器、200…サーバ、223…伝言設定部、300…端末装置