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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024131587
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】冷却衣服
(51)【国際特許分類】
   A41D 13/005 20060101AFI20240920BHJP
   A41D 1/00 20180101ALI20240920BHJP
   A41D 27/08 20060101ALI20240920BHJP
   A41D 27/24 20060101ALI20240920BHJP
   A41D 27/20 20060101ALI20240920BHJP
【FI】
A41D13/005 106
A41D1/00 E
A41D13/005 108
A41D27/08 A
A41D27/24 B
A41D27/20 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023041943
(22)【出願日】2023-03-16
(71)【出願人】
【識別番号】000130732
【氏名又は名称】株式会社サンエス
(74)【代理人】
【識別番号】100095337
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 伸一
(74)【代理人】
【識別番号】100174425
【弁理士】
【氏名又は名称】水崎 慎
(74)【代理人】
【識別番号】100203932
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 克宗
(72)【発明者】
【氏名】石田 裕基
【テーマコード(参考)】
3B030
3B035
3B211
【Fターム(参考)】
3B030AA01
3B030AB08
3B030AB12
3B035AA01
3B035AA16
3B035AB02
3B035AB09
3B035AB14
3B035AC18
3B035AD00
3B211AA01
3B211AC01
3B211AC08
3B211AC21
(57)【要約】
【課題】使用時の快適性を高めることができる冷却衣服を提供する。
【解決手段】服本体2は、表面側が吸水性生地、裏面側が撥水性生地によって形成され、この服本体2の表面側に、表面に複数の給水孔を有する分水ホース3を蛇行状態で配置している。このため、服本体2の表面側に、分水ホース3を介して供給された液体は服本体2の裏面側には到達しにくく、濡れ感による不快感は起きにくく、快適性を高めることができる。また、服本体2の下部には、この服本体2の下辺表裏面を、縁取り状態で包む撥水性の縁取体10を設け、撥水性糸11で縫い付けたので、服本体2の表面側に液体が流れ落ちても、服本体2の下端から液体が流れ落ちることはなく、その点でも、不快感は起きにくく、快適性を高めることができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面側が吸水性生地、裏面側が撥水性生地によって形成された服本体と、
この服本体の表面側に配置され、表面に複数の給水孔を有する分水ホースと、
前記服本体に装着され、その液体流出口が、前記分水ホースの給水口に連結され、その液体流入口には、給水ポンプを介して液体容器が連結される給水ホースと、を備え、
前記服本体には、前記給水ポンプと前記液体容器の少なくとも一方を収納するポケットを設け、前記服本体の下部には、この服本体の下辺表裏面を、縁取り状態で包む撥水性の縁取体を設け、前記服本体の裏面側における、前記縁取体には、前記給水ポンプ、または前記液体容器の少なくとも一方に連結された前記給水ホースを保持させた構成とした冷却衣服。
【請求項2】
前記給水ホースは、前記服本体の裏面側に配置され、
前記ポケットは、前記服本体の表面側下方に設け、このポケット内に収納される前記給水ポンプと前記液体容器の少なくとも一つには、前記服本体を貫通する貫通孔を介して、前記給水ホースの一部を連結する構成とした請求項1に記載の冷却衣服。
【請求項3】
前記縁取体は、その断面がU字状で、このU字状縁取体内に、その上方開口部から、前記服本体の下辺部を挿入した状態とし、前記U字状縁取体の、前記服本体の表裏面側に位置する立ち上がり部を、前記U字状縁取体内に挿入した前記服本体の下辺部とともに撥水性糸で縫い付けた構成とした請求項1に記載の冷却衣服。
【請求項4】
前記服本体下部分へ配管された前記給水ホースの外周を覆ったパイピング布は、前記給水ホースの外周を覆った被覆部と、この被覆部の外周方向に延長した取付部とを有し、前記パイピング布の前記取付部を、前記服本体の裏面側において、前記U字状縁取体の立ち上がり部の前記服本体裏面側とは反対側に重ね合わせ、前記U字状縁取体内に挿入した前記服本体の下辺部とともに、このU字状縁取体に、撥水性糸で縫い付けた構成とした請求項3に記載の冷却衣服。
【請求項5】
前記服本体下部分へ配管された前記給水ホースの外周を覆ったパイピング布は、前記給水ホースの外周を覆った被覆部と、この被覆部の外周方向に延長した取付部とを有し、前記取付部を、前記服本体の裏面側において、前記U字状縁取体内における、U字状縁取体の立ち上がり部と前記服本体裏面側間に挿入し、前記U字状縁取体内に挿入した前記服本体の下辺部とともに、このU字状縁取体に撥水性糸で縫い付けた構成とした請求項3に記載の冷却衣服。
【請求項6】
前記給水ホースは可撓性とし、この給水ホースの伸び率は、前記縁取体の伸び率よりも大きくした請求項1から5のいずれか一つに記載の冷却衣服。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体(例えば水)の気化熱を利用し、身体の冷却をする冷却衣服に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種、冷却服としては、特開2009-97102号公報(特許文献1)や、特開2019-137956号公報(特許文献2)が知られている。
つまり、液体容器内の水を給水ポンプで、給水ホースを介して服本体に供給し、服本体に設けたミストノズルや中空糸膜から服本体に供給し、服本体で水を気化させ、気化熱により服本体装着者の身体を冷却する構成となっているのである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-97102号公報
【特許文献2】特開2019-137956号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記先行文献では、水の気化熱により服本体装着者の身体を冷却する構成であるので、冷却効果が非常に高く、しかも、水の使用であるので、ランニングコストも安く、取り扱いも簡単で、脚光を浴びるものとなっている。
しかしながら、使用時には服本体が水で濡れるので、使用感を嫌がる使用者もいる。
【0005】
そこで、本発明は、使用時の快適性を高めることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そして、この目的を達成するために本発明の冷却衣服は、表面側が吸水性生地、裏面側が撥水性生地によって形成された服本体と、この服本体の表面側に配置され、表面に複数の給水孔を有する分水ホースと、前記服本体に装着され、その液体流出口が、前記分水ホースの給水口に連結され、その液体流入口には、給水ポンプを介して液体容器が連結される給水ホースと、を備え、前記服本体には、前記給水ポンプと液体容器の少なくとも一方を収納するポケットを設け、前記服本体の下部には、この服本体の下辺表裏面を、縁取り状態で包む撥水性の縁取体を設け、前記服本体の裏面側における、前記縁取体には、前記給水ポンプ、または液体容器の少なくとも一方に連結された給水ホースを保持させた構成とした。
また、本発明の冷却衣服における前記給水ホースは、服本体の裏面側に配置され、前記ポケットは、服本体の表面側下方に設け、このポケット内に収納される給水ポンプと液体容器の少なくとも一つには、服本体を貫通する貫通孔を介して、前記給水ホースの一部を連結する構成とした。
さらに、本発明の冷却衣服における前記縁取体は、その断面がU字状で、このU字状縁取体内に、その上方開口部から、服本体の下辺部を挿入した状態とし、前記U字状縁取体の、前記服本体の表裏面側に位置する立ち上がり部を、前記U字状縁取体内に挿入した服本体の下辺部とともに撥水性糸で縫い付けた構成とした。
また、本発明の冷却衣服における前記服本体下部分へ配管された給水ホースの外周を覆ったパイピング布は、前記給水ホースの外周を覆った被覆部と、この被覆部の外周方向に延長した取付部とを有し、前記パイピング布の取付部を、前記服本体の裏面側において、前記U字状縁取体の立ち上がり部の服本体裏面側とは反対側に重ね合わせ、前記U字状縁取体内に挿入した服本体の下辺部とともに、このU字状縁取体に、撥水性糸で縫い付けた構成とした。
さらに、本発明の冷却衣服における前記服本体下部分へ配管された給水ホースの外周を覆ったパイピング布は、前記給水ホースの外周を覆った被覆部と、この被覆部の外周方向に延長した取付部とを有し、前記取付部を、前記服本体の裏面側において、前記U字状縁取体内における、U字状縁取体の立ち上がり部と服本体裏面側間に挿入し、前記U字状縁取体内に挿入した服本体の下辺部とともに、このU字状縁取体に撥水性糸で縫い付けた構成とした。
また、本発明の冷却衣服における前記給水ホースは可撓性とし、この給水ホースの伸び率は、前記縁取体の伸び率よりも大きくした。
【発明の効果】
【0007】
以上のように本発明の冷却衣服は、表面側が吸水性生地、裏面側が撥水性生地によって形成された服本体と、この服本体の表面側に配置され、表面に複数の給水孔を有する分水ホースと、前記服本体に装着され、その液体流出口が、前記分水ホースの給水口に連結され、その液体流入口には、給水ポンプを介して液体容器が連結される給水ホースと、を備え、前記服本体には、前記給水ポンプと液体容器の少なくとも一方を収納するポケットを設け、前記服本体の下部には、この服本体の下辺表裏面を、縁取り状態で包む撥水性の縁取体を設け、前記服本体の裏面側における、前記縁取体には、前記給水ポンプ、または液体容器の少なくとも一方に連結された給水ホースを保持させた構成としたので、使用時の快適性を高めることができる。
すなわち、服本体は、表面側が吸水性生地、裏面側が撥水性生地によって形成され、この服本体の表面側に、表面に複数の給水孔を有する分水ホースを配置している。
このため、服本体の表面側に、分水ホースを介して供給された液体は服本体の裏面側には到達しにくく、濡れ感による不快感は起きにくく、快適性を高めることができる。
また、服本体の下部には、この服本体の下辺表裏面を、縁取り状態で包む撥水性の縁取体を設けたので、服本体の表面側に液体が流れ落ちても、そこには撥水性の縁取体を設けたので、服本体の下端から液体が流れ落ちることはなく、その点でも、不快感は起きにくく、快適性を高めることができる。
すなわち、服本体の表面側を流れ落ちた液体は、撥水性の縁取体で水玉状態になって四方に散乱状態となるので、液体が下方に集中して流れ落ちるのに比べ、服本体の下方の濡れ感は極めて小さいものとなり、その結果として、不快感は起きにくく、快適性を高めることができるのである。
さらに、本発明では、服本体の裏面側における、前記縁取体には、前記給水ポンプ、または液体容器の少なくとも一方に連結された給水ホースを保持させた構成としたので、給水ホースの破損が起きにくくなるという効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態にかかる冷却衣服の正面図
図2】同冷却衣服の背面図
図3】同冷却衣服の側面図
図4】同冷却衣服の見開き状態の正面図
図5】同冷却衣服の服本体下辺部を示す拡大断面図
図6】同冷却衣服の服本体下辺部を示す拡大斜視図
図7】本発明の他の実施形態にかかる冷却衣服の服本体下辺部を示す拡大断面図
図8】本発明のさらに他の実施形態にかかる冷却衣服の正面図
図9】本発明のさらに他の実施形態にかかる冷却衣服の正面図
図10】同冷却衣服の背面図
図11】本発明のさらに他の実施形態にかかる冷却衣服の背面図
【発明を実施するための形態】
【0009】
(実施の形態1)
以下本発明の一実施形態を、図1図6を用いて説明する。
図1図4に示す冷却衣服1は、表面側が吸水性生地、裏面側が撥水性生地によって形成された服本体2を備えている。
本実施形態の服本体2は、いわゆるベストタイプ(袖なしタイプ)で、表面側が吸水性生地、裏面側が撥水性生地によって形成されている。
表面側が吸水性生地、裏面側が撥水性生地としては、例えば、トリプルドライ(登録商標)カラット(登録商標)(帝人フロンティア株式会社製)が実用化されている。
本実施形態でいう裏面側が撥水性生地とは、完全な撥水性を示すのではなく、表面側に比べると明らかに撥水性であることを示し、その点で、上記トリプルドライ(登録商標)カラット(登録商標)が使用されている。
【0010】
服本体2の前身頃も後ろ身頃も表面側には、表面に複数の給水孔を有する分水ホース3が、蛇行状態で配置されている。
分水ホース3は、中空糸膜といわれる外形が0.5mmの円柱形のものを用いており、その外周面には、開口径が0.4ミクロン以下の無数の給水孔が設けられている。
分水ホース3の両端に設けた給水口は、服本体2の上方で分水体4に連結されている。
また、この分水体4には給水ホース5の液体流出口が連結されている。
【0011】
給水ホース5は図4に示すように、大部分は服本体2の内面側に配置されており、この給水ホース5の液体流出口だけが図1図2に示すように服本体2の表面側に導出され、そこで分水体4に連結されている。
給水ホース5は、給水ポンプ6を介して液体容器7が連結されている。
したがって、給水ポンプ6を駆動すれば、上記先行文献と同様に液体容器7内の液体(一例として水)を給水ホース5、分水体4を介して分水ホース3に供給し、無数の給水孔から服本体2の表面側に流出させることができる。
【0012】
服本体2の表面側は吸水性生地で形成されているので、水は服本体2の表面側に広がり、広面積で気化し、その時の気化熱で服本体2の装着者の冷却を行うことができる。
なお、服本体2表面側からの液体気化を増進するためには、表面に風を当てることが効果的である。これは、送風機を利用することもあるが、例えば自転車乗車時の風でも良い。
また、服本体2は、表面側が吸水性生地、裏面側が撥水性生地によって形成され、この服本体2の表面側に、表面に複数の給水孔を有する分水ホース3を配置しているので、服本体2の表面側に、分水ホース3を介して供給された液体は服本体2の裏面側には到達しにくく、濡れ感による不快感は起きにくく、快適性を高めることができる。
【0013】
前記服本体2の前身頃下方には、前記給水ポンプ6と液体容器7の少なくとも一方を収納するポケット8を、前身頃左右に分けて設けている。
つまり、給水ホース5の大部分は、服本体2の裏面側に配置され、前記ポケット8は、服本体2の表面側下方に設けているので、このポケット8内に収納される給水ポンプ6と液体容器7の少なくとも一つには、服本体2を貫通する貫通孔15を介して、前記給水ホース5の一部が連結される構成としている。
【0014】
なお、給水ホース5はシリコンチューブで形成されたもので、伸張性を有し、ポケット8内では余裕を持った長さが存在している。
このため、給水ポンプ6と液体容器7はポケット8のファスナー9を開放し、ポケット8外に取り出し、操作、取り扱いができるようになっている。
【0015】
前記服本体2の下部には、図5に示すように、この服本体2の下辺表裏面を、縁取り状態で包む撥水性の縁取体10を設け、前記服本体2の裏面側における、前記縁取体10には、前記給水ホース5を保持させた構成としている。
具体的に説明すると、縁取体10は、図5に示すように、その断面がU字状で、このU字状縁取体10内に、その上方開口部から、服本体2の下辺部を挿入した状態とし、U字状縁取体10の、前記服本体2の表裏面側に位置する立ち上がり部を、前記U字状縁取体10内に挿入した服本体2の下辺部とともに撥水性糸11で縫い付けた構成とした。
【0016】
また、服本体2下部分へ配管された給水ホース5の外周を覆ったパイピング布12は、前記給水ホース5の外周を覆った被覆部13と、この被覆部13の外周方向に延長した取付部14とを有し、前記パイピング布12の取付部14を、前記服本体2の裏面側において、前記U字状縁取体10の立ち上がり部の服本体2裏面側とは反対側(すなわち、立ち上がり部のうち、服本体2と接していない側)に重ね合わせ、前記U字状縁取体10内に挿入した服本体2の下辺部とともに、このU字状縁取体10に、撥水性糸11で縫い付けた構成とした。
【0017】
または、図7に示すように、前記服本体2下部分へ配管された給水ホース5の外周を覆ったパイピング布12は、前記給水ホース5の外周を覆った被覆部13と、この被覆部13の外周方向に延長した取付部14とを有し、前記取付部14を、前記服本体2の裏面側において、前記U字状縁取体10内における、U字状縁取体10の立ち上がり部と服本体2裏面側間に挿入し、前記U字状縁取体10内に挿入した服本体2の下辺部とともに、このU字状縁取体10に撥水性糸11で縫い付けた構成としても良い。
【0018】
なお、給水ホース5が、パイピング布12を介在せず、縁取体10の内側に直接包まれた態様であってもよい。
【0019】
給水ホース5は可撓性としているが、この給水ホース5の伸び率は、図6のごとく、前記縁取体10の伸び率よりも大きくした。
これは、服本体2をファスナー9で開閉し、身体への脱着時に、給水ホース5が損傷するのを縁取体10で防止するためである。
なお、給水ホース5の伸び率と縁取体10の伸び率とが同じ又は同程度であってもよい。
【0020】
以上のごとく、本実施形態の服本体2は、表面側が吸水性生地、裏面側が撥水性生地によって形成され、この服本体2の表面側に、表面に複数の給水孔を有する分水ホース3を蛇行状態で配置している。
このため、服本体2の表面側に、分水ホース3を介して供給された液体は服本体2の裏面側には到達しにくく、濡れ感による不快感は起きにくく、快適性を高めることができる。
【0021】
また、服本体2の下部には、この服本体2の下辺表裏面を、縁取り状態で包む撥水性の縁取体10を設けたので、服本体2の表面側に液体が流れ落ちても、そこには撥水性の縁取体10を設け、撥水性糸11で縫い付けたので、服本体2の下端から液体が流れ落ちることはなく、その点でも、不快感は起きにくく、快適性を高めることができる。
すなわち、服本体2の表面側を流れ落ちた液体は、撥水性の縁取体10で水玉状態になって四方に散乱状態となるので、液体が下方に集中して流れ落ちるのに比べ、服本体2の下方の濡れ感は極めて小さいものとなり、その結果として、不快感は起きにくく、快適性を高めることができるのである。
【0022】
さらに、服本体2の裏面側における、前記縁取体10には、前記給水ポンプ6、または液体容器7の少なくとも一方に連結された給水ホース5を保持させた構成としたので、給水ホース5の破損が起きにくくなるという効果も得られる。
【0023】
(他の実施形態)
図8は他の実施形態を示し、ポケット8のファスナー9位置を内側に変更したものである。
図9図10は、ポケット8を服本体2の後ろ身頃の左右に設けたものである。
また、図11はポケット8を服本体2の後ろ身頃に一つ設けたものである。
【0024】
以上、本発明の実施形態を詳述したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。そして本発明は、特許請求の範囲に記載された事項を逸脱することがなければ、種々の設計変更を行うことが可能である。本発明は、高温季において、野外活動や野外業務、あるいは高温環境下での屋内業務などにおいて有効な冷却衣服となる。
【符号の説明】
【0025】
1 冷却衣服
2 服本体
3 分水ホース
4 分水体
5 給水ホース
6 給水ポンプ
7 液体容器
8 ポケット
9 ファスナー
10 縁取体
11 撥水性糸
12 パイピング布
13 被覆部
14 取付部
15 貫通孔
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11