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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024131610
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】情報処理装置及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 41/0853 20220101AFI20240920BHJP
【FI】
H04L41/0853
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023041984
(22)【出願日】2023-03-16
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-08-02
(71)【出願人】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【弁理士】
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【弁理士】
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(72)【発明者】
【氏名】松野 将大
(72)【発明者】
【氏名】立花 篤男
(57)【要約】
【課題】ネットワーク構成を特定するためのプロトコルが無効にされている通信機器が存在する場合であってもネットワーク構成を特定できるようにする。
【解決手段】情報処理装置1は、複数のサブネットワークそれぞれについて、サブネットワークに存在する第2通信機器を特定し、当該第2通信機器が有する有効なインターフェイスのうち、複数のMACアドレスと関連付けられるインターフェイスである第1インターフェイスを特定するインターフェイス特定部133と、複数のサブネットワークそれぞれについて、サブネットワークに存在する第2通信機器に対して特定した第1インターフェイスの数である第1インターフェイス数に応じて、サブネットワークに存在する第2通信機器の、当該サブネットワークに存在する他の第2通信機器、及びサブネットワークに接続されている第1通信機器との接続関係を特定する接続関係特定部134と、を有する。
【選択図】図2

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク層においてデータ伝送を行う複数の第1通信機器それぞれの設定情報であって、前記第1通信機器が接続しているネットワーク層のサブネットワークのアドレスと、当該サブネットワークを識別するネットワーク識別情報とが関連付けられている設定情報である第1設定情報と、前記サブネットワークにおいてデータ伝送を行う複数の第2通信機器それぞれのMAC(Media Access Control)アドレステーブルであって、前記第2通信機器が通信を行う第1通信機器のMACアドレスと、前記MACアドレスに対応するデータの伝送先のインターフェイスとを関連付けたMACアドレステーブルとを取得する取得部と、
前記取得部が取得した複数の第1通信機器それぞれの第1設定情報と、前記複数の第2通信機器それぞれのMACアドレステーブルとに基づいて、前記サブネットワークのアドレスと、前記サブネットワークに存在する第2通信機器を示す機器識別情報と、当該第2通信機器が有するインターフェイスを示すインターフェイス情報と、当該インターフェイスにおける伝送先の前記第1通信機器のMACアドレスとを関連付けた関連付け情報を生成する生成部と、
複数のサブネットワークそれぞれについて、前記生成部が生成した前記関連付け情報に基づいて、サブネットワークに存在する第2通信機器を特定し、当該第2通信機器が有する有効なインターフェイスのうち、複数のMACアドレスと関連付けられるインターフェイスである第1インターフェイスを特定するインターフェイス特定部と、
複数のサブネットワークそれぞれについて、サブネットワークに存在する第2通信機器に対して前記インターフェイス特定部が特定した前記第1インターフェイスの数である第1インターフェイス数に応じて、サブネットワークに存在する前記第2通信機器の、当該サブネットワークに存在する他の第2通信機器、及び前記サブネットワークに接続されている前記第1通信機器との接続関係を特定する接続関係特定部と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記インターフェイス特定部は、前記第2通信機器が有する有効なインターフェイスの数である有効インターフェイス数を特定し、
前記接続関係特定部は、前記第1インターフェイス数が1であるとともに、前記有効インターフェイス数が最小の第2通信機器を、第1通信機器と直接接続する第2通信機器の候補として選択し、選択した第2通信機器に対応する前記有効インターフェイス数が2よりも大きい場合、選択した第2通信機器が有するインターフェイスであって1つのMACアドレスと関連付けられるインターフェイスである第2インターフェイスに関連付けられているMACアドレスを有する第1通信機器が、選択した第2通信機器と直接接続されていることを特定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記インターフェイス特定部は、第2通信機器の有効インターフェイス数と、当該第2通信機器が有する前記第2インターフェイスの数である第2インターフェイス数とを特定し、前記有効インターフェイス数から前記第2インターフェイス数を減算することにより第1インターフェイス数を特定する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記インターフェイス特定部は、複数の第2通信機器それぞれについて、第2通信機器が有する有効なインターフェイスの数である有効インターフェイス数と、当該第2通信機器が有する1つのMACアドレスと関連付けられるインターフェイスである第2インターフェイスの数である第2インターフェイス数とを特定し、
前記接続関係特定部は、サブネットワークに存在する第2通信機器のうち、前記第1インターフェイス数が1であるとともに、前記有効インターフェイス数が最小の第2通信機器を、第1通信機器と直接接続する第2通信機器の候補として選択し、選択した第2通信機器に対応する前記有効インターフェイス数が2である場合、当該第2通信機器が有する前記第2インターフェイスに関連付けられているMACアドレスを特定し、特定したMACアドレスに関連付けられている第2インターフェイスを有する他の第2通信機器が一以上存在し、かつ、当該一以上の他の第2通信機器それぞれに対応する前記有効インターフェイス数が3以上である場合、選択した第2通信機器に、当該MACアドレスを有する第1通信機器が直接接続されていると特定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記接続関係特定部は、特定したMACアドレスに関連付けられている第2インターフェイスを有する他の第2通信機器が1つであるとともに、当該他の第2通信機器に対応する前記有効インターフェイス数が3以上である場合、選択した第2通信機器に、当該他の第2通信機器が直接接続されていると特定する、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記接続関係特定部は、特定したMACアドレスに関連付けられている第2インターフェイスを有し、有効インターフェイス数が2である他の第2通信機器が存在する場合、前記有効インターフェイス数が2である他の第2通信機器及び選択した前記第2通信機器のいずれかが、当該MACアドレスを有する第1通信機器と直接接続されていると特定する、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記接続関係特定部は、所定のMACアドレスに関連付けられている前記第2インターフェイスを有する第2通信機器が1台である場合、当該第2通信機器に、当該所定のMACアドレスを有する第1通信機器が直接接続されていると特定する、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記接続関係特定部は、接続先が特定されていない第1インターフェイスを有する第2通信機器を選択し、選択した第2通信機器が有する接続先が特定されていない1つの第1インターフェイスに関連付けられている複数のMACアドレスを第1のMACアドレスとして特定し、サブネットワークに接続されている全ての第1通信機器のMACアドレスをサブネット内アドレスとして特定し、特定したサブネット内アドレスから、前記第1のMACアドレスを除外したものを第2のMACアドレスとして特定し、選択した第2通信機器に対して、特定した第2のMACアドレスのみと関連付けられている第1インターフェイスを有する他の第2通信機器が直接接続されると特定する、
請求項4から6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記接続関係特定部は、サブネットワークに存在する全ての第2通信機器の前記第1インターフェイス数が0である場合、全ての第2通信機器のいずれかが、当該第2通信機器が有するインターフェイスに関連付けられているMACアドレスに対応する第1通信機器と直接接続されていると特定する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記接続関係特定部は、サブネットワークに第2通信機器が存在しない場合、当該サブネットワークに接続されている2つの第1通信機器が直接接続されていると特定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記取得部は、サブネットワークにおいてデータ伝送を行う複数の第2通信機器それぞれの設定情報であって、サブネットワークを識別するネットワーク識別情報と、第2通信機器が有するインターフェイスとを関連付けた設定情報である第2設定情報を取得し、
前記生成部は、前記取得部が取得した複数の第1通信機器それぞれの第1設定情報と、前記複数の第2通信機器それぞれの第2設定情報及びMACアドレステーブルとに基づいて前記関連付け情報を生成する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項12】
コンピュータが実行する、
ネットワーク層においてデータ伝送を行う複数の第1通信機器それぞれの設定情報であって、前記第1通信機器が接続しているネットワーク層のサブネットワークのアドレスと、当該サブネットワークを識別するネットワーク識別情報とが関連付けられている設定情報である第1設定情報と、前記サブネットワークにおいてデータ伝送を行う複数の第2通信機器それぞれのMAC(Media Access Control)アドレステーブルであって、前記第2通信機器が通信を行う第1通信機器のMACアドレスと、前記MACアドレスに対応するデータの伝送先のインターフェイスとを関連付けたMACアドレステーブルとを取得するステップと、
取得した複数の第1通信機器それぞれの第1設定情報と、前記複数の第2通信機器それぞれのMACアドレステーブルとに基づいて、前記サブネットワークのアドレスと、前記サブネットワークに存在する第2通信機器を示す機器識別情報と、当該第2通信機器が有するインターフェイスを示すインターフェイス情報と、当該インターフェイスにおける伝送先の前記第1通信機器のMACアドレスとを関連付けた関連付け情報を生成するステップと、
複数のサブネットワークそれぞれについて、生成した前記関連付け情報に基づいて、サブネットワークに存在する第2通信機器を特定し、当該第2通信機器が有する有効なインターフェイスのうち、複数のMACアドレスと関連付けられるインターフェイスである第1インターフェイスを特定するステップと、
複数のサブネットワークそれぞれについて、サブネットワークに存在する第2通信機器に対して特定した前記第1インターフェイスの数である第1インターフェイス数に応じて、サブネットワークに存在する前記第2通信機器の、当該サブネットワークに存在する他の第2通信機器、及び前記サブネットワークに接続されている前記第1通信機器との接続関係を特定するステップと、
を有する情報処理方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、通信ネットワークを構成する複数の通信機器間の接続状態を特定することが行われている。例えば、特許文献1には、スイッチ等の通信機器からネットワーク構成を特定するためのプロトコルであるLLDP(Link Layer Discovery Protocol)に対応するフレームを受信し、受信したLLDPフレームを解析することによりネットワーク構成を特定する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-046672号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
通信ネットワークを構成する通信機器の中には、LLDPのようなネットワーク構成を特定するためのプロトコルが無効にされている通信機器が存在することがある。この場合には、ネットワーク構成を特定できないという問題が発生する。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、ネットワーク構成を特定するためのプロトコルが無効にされている通信機器が存在する場合であってもネットワーク構成を特定できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様に係る情報処理装置は、ネットワーク層においてデータ伝送を行う複数の第1通信機器それぞれの設定情報であって、前記第1通信機器が接続しているネットワーク層のサブネットワークのアドレスと、当該サブネットワークを識別するネットワーク識別情報とが関連付けられている設定情報である第1設定情報と、前記サブネットワークにおいてデータ伝送を行う複数の第2通信機器それぞれのMAC(Media Access Control)アドレステーブルであって、前記第2通信機器が通信を行う第1通信機器のMACアドレスと、前記MACアドレスに対応するデータの伝送先のインターフェイスとを関連付けたMACアドレステーブルとを取得する取得部と、前記取得部が取得した複数の第1通信機器それぞれの第1設定情報と、前記複数の第2通信機器それぞれのMACアドレステーブルとに基づいて、前記サブネットワークのアドレスと、前記サブネットワークに存在する第2通信機器を示す機器識別情報と、当該第2通信機器が有するインターフェイスを示すインターフェイス情報と、当該インターフェイスにおける伝送先の前記第1通信機器のMACアドレスとを関連付けた関連付け情報を生成する生成部と、複数のサブネットワークそれぞれについて、前記生成部が生成した前記関連付け情報に基づいて、サブネットワークに存在する第2通信機器を特定し、当該第2通信機器が有する有効なインターフェイスのうち、複数のMACアドレスと関連付けられるインターフェイスである第1インターフェイスを特定するインターフェイス特定部と、複数のサブネットワークそれぞれについて、サブネットワークに存在する第2通信機器に対して前記インターフェイス特定部が特定した前記第1インターフェイスの数である第1インターフェイス数に応じて、サブネットワークに存在する前記第2通信機器の、当該サブネットワークに存在する他の第2通信機器、及び前記サブネットワークに接続されている前記第1通信機器との接続関係を特定する接続関係特定部と、を有する。
【0007】
前記インターフェイス特定部は、前記第2通信機器が有する有効なインターフェイスの数である有効インターフェイス数を特定し、前記接続関係特定部は、前記第1インターフェイス数が1であるとともに、前記有効インターフェイス数が最小の第2通信機器を、第1通信機器と直接接続する第2通信機器の候補として選択し、選択した第2通信機器に対応する前記有効インターフェイス数が2よりも大きい場合、選択した第2通信機器が有するインターフェイスであって1つのMACアドレスと関連付けられるインターフェイスである第2インターフェイスに関連付けられているMACアドレスを有する第1通信機器が、選択した第2通信機器と直接接続されていることを特定してもよい。
【0008】
前記インターフェイス特定部は、第2通信機器の有効インターフェイス数と、当該第2通信機器が有する前記第2インターフェイスの数である第2インターフェイス数とを特定し、前記有効インターフェイス数から前記第2インターフェイス数を減算することにより第1インターフェイス数を特定してもよい。
【0009】
前記インターフェイス特定部は、複数の第2通信機器それぞれについて、第2通信機器が有する有効なインターフェイスの数である有効インターフェイス数と、当該第2通信機器が有する1つのMACアドレスと関連付けられるインターフェイスである第2インターフェイスの数である第2インターフェイス数とを特定し、前記接続関係特定部は、サブネットワークに存在する第2通信機器のうち、前記第1インターフェイス数が1であるとともに、前記有効インターフェイス数が最小の第2通信機器を、第1通信機器と直接接続する第2通信機器の候補として選択し、選択した第2通信機器に対応する前記有効インターフェイス数が2である場合、当該第2通信機器が有する前記第2インターフェイスに関連付けられているMACアドレスを特定し、特定したMACアドレスに関連付けられている第2インターフェイスを有する他の第2通信機器が一以上存在し、かつ、当該一以上の他の第2通信機器それぞれに対応する前記有効インターフェイス数が3以上である場合、選択した第2通信機器に、当該MACアドレスを有する第1通信機器が直接接続されていると特定してもよい。
【0010】
前記接続関係特定部は、特定したMACアドレスに関連付けられている第2インターフェイスを有する他の第2通信機器が1つであるとともに、当該他の第2通信機器に対応する前記有効インターフェイス数が3以上である場合、選択した第2通信機器に、当該他の第2通信機器が直接接続されていると特定してもよい。
【0011】
前記接続関係特定部は、特定したMACアドレスに関連付けられている第2インターフェイスを有し、有効インターフェイス数が2である他の第2通信機器が存在する場合、前記有効インターフェイス数が2である他の第2通信機器及び選択した前記第2通信機器のいずれかが、当該MACアドレスを有する第1通信機器と直接接続されていると特定してもよい。
【0012】
前記接続関係特定部は、所定のMACアドレスに関連付けられている前記第2インターフェイスを有する第2通信機器が1台である場合、当該第2通信機器に、当該所定のMACアドレスを有する第1通信機器が直接接続されていると特定してもよい。
【0013】
前記接続関係特定部は、接続先が特定されていない第1インターフェイスを有する第2通信機器を選択し、選択した第2通信機器が有する接続先が特定されていない1つの第1インターフェイスに関連付けられている複数のMACアドレスを第1のMACアドレスとして特定し、サブネットワークに接続されている全ての第1通信機器のMACアドレスをサブネット内アドレスとして特定し、特定したサブネット内アドレスから、前記第1のMACアドレスを除外したものを第2のMACアドレスとして特定し、選択した第2通信機器に対して、特定した第2のMACアドレスのみと関連付けられている第1インターフェイスを有する他の第2通信機器が直接接続されると特定してもよい。
【0014】
前記接続関係特定部は、サブネットワークに存在する全ての第2通信機器の前記第1インターフェイス数が0である場合、全ての第2通信機器のいずれかが、当該第2通信機器が有するインターフェイスに関連付けられているMACアドレスに対応する第1通信機器と直接接続されていると特定してもよい。
【0015】
前記接続関係特定部は、サブネットワークに第2通信機器が存在しない場合、当該サブネットワークに接続されている2つの第1通信機器が直接接続されていると特定してもよい。
【0016】
前記取得部は、サブネットワークにおいてデータ伝送を行う複数の第2通信機器それぞれの設定情報であって、サブネットワークを識別するネットワーク識別情報と、第2通信機器が有するインターフェイスとを関連付けた設定情報である第2設定情報を取得し、前記生成部は、前記取得部が取得した複数の第1通信機器それぞれの第1設定情報と、前記複数の第2通信機器それぞれの第2設定情報及びMACアドレステーブルとに基づいて前記関連付け情報を生成してもよい。
【0017】
本発明の第2の態様に係る情報処理方法は、コンピュータが実行する、ネットワーク層においてデータ伝送を行う複数の第1通信機器それぞれの設定情報であって、前記第1通信機器が接続しているネットワーク層のサブネットワークのアドレスと、当該サブネットワークを識別するネットワーク識別情報とが関連付けられている設定情報である第1設定情報と、前記サブネットワークにおいてデータ伝送を行う複数の第2通信機器それぞれのMAC(Media Access Control)アドレステーブルであって、前記第2通信機器が通信を行う第1通信機器のMACアドレスと、前記MACアドレスに対応するデータの伝送先のインターフェイスとを関連付けたMACアドレステーブルとを取得するステップと、取得した複数の第1通信機器それぞれの第1設定情報と、前記複数の第2通信機器それぞれのMACアドレステーブルとに基づいて、前記サブネットワークのアドレスと、前記サブネットワークに存在する第2通信機器を示す機器識別情報と、当該第2通信機器が有するインターフェイスを示すインターフェイス情報と、当該インターフェイスにおける伝送先の前記第1通信機器のMACアドレスとを関連付けた関連付け情報を生成するステップと、複数のサブネットワークそれぞれについて、生成した前記関連付け情報に基づいて、サブネットワークに存在する第2通信機器を特定し、当該第2通信機器が有する有効なインターフェイスのうち、複数のMACアドレスと関連付けられるインターフェイスである第1インターフェイスを特定するステップと、複数のサブネットワークそれぞれについて、サブネットワークに存在する第2通信機器に対して特定した前記第1インターフェイスの数である第1インターフェイス数に応じて、サブネットワークに存在する前記第2通信機器の、当該サブネットワークに存在する他の第2通信機器、及び前記サブネットワークに接続されている前記第1通信機器との接続関係を特定するステップと、を有する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ネットワーク構成を特定するためのプロトコルが無効にされている通信機器が存在する場合であってもネットワーク構成を特定することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】情報処理装置の概要を説明する図である。
図2】情報処理装置の機能構成を示す図である。
図3】L3スイッチ情報の一例を示す図である。
図4】関連付け情報の一例を示す図である。
図5】スイッチの接続関係を特定する処理の流れを示すフローチャートである。
図6】解析処理における処理の流れを示すフローチャートである。
図7A】接続関係が特定されたスイッチの接続関係を示す図(その1)である。
図7B】接続関係が特定されたスイッチの接続関係を示す図(その2)である。
図7C】接続関係が特定されたスイッチの接続関係を示す図(その3)である。
図7D】接続関係が特定されたスイッチの接続関係を示す図(その4)である。
図7E】接続関係が特定されたスイッチの接続関係を示す図(その5)である。
図7F】接続関係が特定されたスイッチの接続関係を示す図(その6)である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
[情報処理装置1の概要]
図1は、情報処理装置1の概要を説明する図である。情報処理装置1は、例えば、社内ネットワークやコアネットワーク等の通信ネットワークを構成する通信機器の接続関係を特定するコンピュータである。
【0021】
情報処理装置1は、通信ネットワークを構成する通信機器に関する情報を取得する。情報処理装置1は、ネットワーク層においてデータ伝送を行う第1通信機器としてのL3(レイヤー3)スイッチそれぞれの設定情報と、ネットワーク層のサブネットワークにおいてデータ伝送を行う第2通信機器としてのL2(レイヤー2)スイッチそれぞれのMACアドレステーブルとを取得する(図1における(1))。
【0022】
設定情報では、L3スイッチが接続しているネットワーク層のサブネットワークのアドレスと、当該サブネットワークを識別するネットワーク識別情報とが関連付けられている。MACアドレステーブルでは、L2スイッチが通信を行うL3スイッチのMACアドレスと、当該MACアドレスに対応するデータの伝送先のインターフェイスとが関連付けられている。
【0023】
情報処理装置1は、取得した複数のL3スイッチそれぞれの第1設定情報と、複数のL2スイッチそれぞれのMACアドレステーブルと、それぞれのスイッチを識別するための機器識別情報とに基づいて、関連付け情報を生成する(図1における(2))。関連付け情報は、サブネットワークのアドレスと、サブネットワークに存在するL2スイッチを示す機器識別情報と、当該L2スイッチが有するインターフェイスを示すインターフェイス情報と、当該インターフェイスにおける伝送先のL3スイッチのMACアドレスとを関連付けた情報である。
【0024】
情報処理装置1は、複数のサブネットワークそれぞれについて、生成した関連付け情報に基づいて、サブネットワークに存在するL2スイッチを特定し、当該L2スイッチが有する有効なインターフェイスのうち、複数のMACアドレスと関連付けられるインターフェイスを特定する(図1における(3))。
【0025】
情報処理装置1は、複数のサブネットワークそれぞれについて、サブネットワークに存在するL2スイッチに対して特定したインターフェイスの数に応じて、サブネットワークに存在するL2スイッチの、当該サブネットワークに存在する他のL2スイッチ、及び当該サブネットワークに接続されているL3スイッチとの接続関係を特定する(図1における(4))。
【0026】
そして、情報処理装置1は、特定した接続関係を示す接続関係情報を、通信ネットワークを管理する管理者が使用する端末2に出力する(図1における(5))。このようにすることで、情報処理装置1は、ネットワーク構成を特定するためのプロトコルが無効にされている通信機器が存在する場合であってもネットワーク構成を特定することができる。
【0027】
[情報処理装置1の機能構成]
続いて、情報処理装置1の機能構成について説明する。図2は、情報処理装置1の機能構成を示す図である。情報処理装置1は、通信部11と、記憶部12と、制御部13とを有する。
【0028】
通信部11は、通信ネットワークを介して、L2スイッチ、L3スイッチ等の通信機器や、端末2等とデータを送受信するための通信インターフェイスである。
記憶部12は、各種のデータを記憶する記憶媒体であり、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及びハードディスク等を有する。記憶部12は、制御部13が実行するプログラムを記憶する。記憶部12は、制御部13を、取得部131、生成部132、インターフェイス特定部133、接続関係特定部134、及び出力部135として機能させるプログラムを記憶する。
【0029】
制御部13は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。制御部13は、記憶部12に記憶されたプログラムを実行することにより、取得部131、生成部132、インターフェイス特定部133、接続関係特定部134、及び出力部135として機能する。
【0030】
取得部131は、通信ネットワークを構成する複数のL3スイッチそれぞれから、ネットワーク層においてデータ伝送を行う複数のL3スイッチそれぞれの設定情報である第1設定情報を取得する。第1設定情報では、例えば、L3スイッチが接続しているネットワーク層のサブネットワークのアドレスと、当該サブネットワークに対応する当該L3スイッチのMACアドレスと、当該サブネットワークを識別するネットワーク識別情報としてのネットワークIDとが関連付けられている。取得部131は、取得した第1設定情報と、第1設定情報の取得元のL3スイッチの機器IDとを関連付けて記憶部12に記憶させる。
【0031】
また、取得部131は、L3スイッチの機器IDと、当該L3スイッチのMACアドレスとを関連付けたL3スイッチ情報を記憶部12に記憶させる。図3は、L3スイッチ情報の一例を示す図である。図3に示すように、L3スイッチの機器IDと、L3スイッチのMACアドレスとが関連付けられていることが確認できる。なお、図3に示すように、MACアドレスは「mac-a1」、「mac-a2」としているが、このMACアドレスは実施の形態を簡単に説明するために用いたものであり、実際には8オクテットごとに「:(コロン)」、「.(ドット)」、「-(ハイフン)」等で区切って16進数で表記した48ビットの符号であるものとする。
【0032】
また、取得部131は、通信ネットワークを構成する複数のL2スイッチそれぞれから、複数のL2スイッチそれぞれのMACアドレステーブルを取得する。MACアドレステーブルでは、L2スイッチが通信を行うL3スイッチのMACアドレスと、MACアドレスに対応するデータの伝送先のインターフェイスとが関連付けられている。
【0033】
また、取得部131は、通信ネットワークを構成する複数のL2スイッチそれぞれから、L2スイッチの設定情報である第2設定情報を取得する。第2設定情報では、サブネットワークを識別するネットワークIDと、L2スイッチが有するインターフェイスとが関連付けられている。取得部131は、第2設定情報及びMACアドレステーブルの取得元のL2スイッチの機器IDと、当該L2スイッチに対応するMACアドレステーブルと、第2設定情報とを関連付けて記憶部12に記憶させる。
【0034】
なお、取得部131は、複数のL3スイッチ及び複数のL2スイッチから各種情報を取得する場合、取得先のスイッチにpingを実行してから所定時間以内に各種情報を取得してもよい。また、取得部131は、複数のL3スイッチそれぞれから第1設定情報を取得するとともに、複数のL2スイッチそれぞれからMACアドレステーブル及び第2設定情報を取得したが、これに限らない。例えば、端末2が、複数のL3スイッチそれぞれから第1設定情報を取得するとともに、複数のL2スイッチそれぞれからMACアドレステーブル及び第2設定情報を取得してもよい。そして、取得部131は、端末2から、第1設定情報と、第1設定情報に対応するL3スイッチの機器IDとを取得するとともに、第2設定情報及びMACアドレステーブルと、第2設定情報及びMACアドレステーブルに対応するL2スイッチの機器IDとを取得してもよい。
【0035】
生成部132は、取得部131が取得し、記憶部12に記憶されている複数のL3スイッチそれぞれの第1設定情報と、複数のL2スイッチそれぞれのMACアドレステーブルとに基づいて、サブネットワークのアドレスと、サブネットワークに存在するL2スイッチを示す機器IDと、当該L2スイッチが有するインターフェイスを示すインターフェイス情報と、当該インターフェイスにおける伝送先のL3スイッチのMACアドレスとを関連付けた関連付け情報を生成する。
【0036】
例えば、生成部132は、第1設定情報において、サブネットワークのアドレスに関連付けられているL3スイッチのMACアドレスを特定する。生成部132は、特定したMACアドレスを含むMACアドレステーブルを特定し、特定したMACアドレステーブルに含まれている伝送先インターフェイスと、当該MACアドレステーブルに関連付けられているL2スイッチの機器IDとを特定する。そして、生成部132は、サブネットワークのアドレスと、当該サブネットワークのアドレスに関連付けられているL3スイッチのMACアドレスと、特定した伝送先インターフェイスと、L2スイッチの機器IDとを関連付けた関連付け情報を生成する。
【0037】
図4は、関連付け情報の一例を示す図である。図4に示すように、サブネットワークのアドレスと、L2スイッチの機器IDと、当該L2スイッチの伝送先インターフェイスと、当該伝送先インターフェイスに対応するL3スイッチのMACアドレスとが関連付けられていることが確認できる。以下の説明において、伝送先インターフェイスを単にインターフェイスという。
【0038】
なお、L3スイッチにおいて、SVI(Switch virtual interface)が用いられている場合、複数のサブネットワークにおける当該L3スイッチのMACアドレスが同一である場合がある。この場合、生成部132は、取得部131が取得した複数の第1通信機器それぞれの第1設定情報と、複数の第2通信機器それぞれの第2設定情報及びMACアドレステーブルとに基づいて関連付け情報を生成してもよい。
【0039】
例えば、生成部132は、第1設定情報において、サブネットワークのアドレスに関連付けられているサブネットワークのネットワークIDを特定する。そして、生成部132は、第2設定情報を参照し、特定したネットワークIDに関連付けられている伝送先インターフェイスを特定する。また、生成部132は、MACアドレステーブルを参照し、特定した伝送先インターフェイスに関連付けられているL3スイッチのMACアドレスを特定するとともに、当該MACアドレステーブルに関連付けられているL2スイッチの機器IDを特定する。そして、生成部132は、サブネットワークのアドレスと、当該サブネットワークのアドレスに関連付けられているネットワークIDに基づいて特定したL3スイッチのMACアドレス、特定した伝送先インターフェイス、及びL2スイッチの機器IDとを関連付けた関連付け情報を生成する。
【0040】
また、複数のL2スイッチの間でリングアグリゲーションを組んでいた場合、MACアドレステーブル上の宛先インターフェイスに対して、集約されたグループを識別するグループ識別情報が記述され、MACアドレステーブルに基づいて宛先インターフェイスが特定できない場合がある。この場合も、生成部132は、取得部131が取得した複数の第1通信機器それぞれの第1設定情報と、複数の第2通信機器それぞれの第2設定情報及びMACアドレステーブルとに基づいて関連付け情報を生成してもよい。
【0041】
例えば、生成部132は、第1設定情報において、サブネットワークのアドレスに関連付けられているL3スイッチのMACアドレスを特定するとともに、サブネットワークのネットワークIDを特定する。そして、生成部132は、第2設定情報を参照し、特定したネットワークIDに関連付けられている伝送先インターフェイスを特定する。また、生成部132は、特定したMACアドレスを含むMACアドレステーブルに関連付けられているL2スイッチの機器IDを特定する。そして、生成部132は、サブネットワークのアドレスと、当該サブネットワークのアドレスに関連付けられているMACアドレスと、特定した伝送先インターフェイスと、L2スイッチの機器IDとを関連付けた関連付け情報を生成する。
【0042】
インターフェイス特定部133は、複数のサブネットワークそれぞれについて、生成部132が生成した関連付け情報に基づいて、サブネットワークに存在するL2スイッチを特定する。そして、インターフェイス特定部133は、特定したL2スイッチが有する有効なインターフェイスを特定するとともに、当該有効なインターフェイスの数を有効インターフェイス数Nとして特定する。
【0043】
また、インターフェイス特定部133は、特定したL2スイッチが有する有効なインターフェイスのうち、複数のMACアドレスと関連付けられるインターフェイスである第1インターフェイスと、一つのMACアドレスと関連付けられるインターフェイスである第2インターフェイスとを特定する。また、インターフェイス特定部133は、第2インターフェイスの数を第2インターフェイス数Mとして特定する。そして、インターフェイス特定部133は、有効インターフェイス数Nから第2インターフェイス数Mを減算することにより、第1インターフェイス数を特定する。
【0044】
接続関係特定部134は、複数のサブネットワークそれぞれについて、サブネットワークに存在するL2スイッチの、当該サブネットワークに存在する他のL2スイッチ、及び当該サブネットワークに接続されているL3スイッチとの接続関係を特定する。
【0045】
まず、接続関係特定部134は、通信ネットワークを、複数のサブネットワークに分割する。そして、接続関係特定部134は、複数のサブネットワークそれぞれにおいて、スイッチの接続関係を特定する処理を実行する。以下、フローチャートを参照しながら、スイッチの接続関係を特定する処理の詳細について説明する。
【0046】
図5は、スイッチの接続関係を特定する処理の流れを示すフローチャートである。まず、接続関係特定部134は、サブネットワークにL2スイッチが存在するか否かを判定する(S1)。接続関係特定部134は、サブネットワークにL2スイッチが存在すると判定すると(S1のYES)、S3に処理を移す。接続関係特定部134は、サブネットワークにL2スイッチが存在しないと判定すると(S1のNO)、S2に処理を移す。
【0047】
接続関係特定部134は、S1がNOの場合、すなわち、サブネットワークにL2スイッチが存在しない場合、当該サブネットワークに接続されているL3スイッチが直接接続されていると特定する(S2)。
【0048】
接続関係特定部134は、S1がYESの場合、接続関係特定部134は、第1インターフェイス数(有効インターフェイス数N-第2インターフェイス数M)が0のL2スイッチが存在するか否かを判定する(S3)。接続関係特定部134は、第1インターフェイス数が0のL2スイッチが存在すると判定すると(S3のYES)、S4に処理を移し、第1インターフェイス数が0のL2スイッチが存在しないと判定すると(S3のNO)、S5に処理を移す。
【0049】
S3がYESの場合、サブネットワークに存在する全てのL2スイッチの第1インターフェイス数が0である。接続関係特定部134は、サブネットワークに存在する全てのL2スイッチの第1インターフェイス数が0である場合(S3がYESの場合)、全てのL2スイッチのいずれかが、第2インターフェイスに接続されているL3スイッチと直接接続されていると特定する(S4)。
【0050】
接続関係特定部134は、S3がNOの場合、サブネットワークに存在する複数のL2スイッチの接続組合せの解析処理を実行する(S5)。接続関係特定部134は、当該解析処理を実行することにより、サブネットワークに存在するL2スイッチに対してインターフェイス特定部133が特定した第1インターフェイス数に応じて、当該サブネットワークに存在するL2スイッチの、当該サブネットワークに存在する他のL2スイッチ、及び当該サブネットワークに接続されているL3スイッチとの接続関係を特定する。以下、当該解析処理の詳細について説明する。
【0051】
図6は、解析処理における処理の流れを示すフローチャートである。
まず、接続関係特定部134は、サブネットワークにおいてL3スイッチのインターフェイスと直接接続するL2スイッチの候補を選択する(S501)。例えば、接続関係特定部134は、第1インターフェイス数(有効インターフェイス数N-第2インターフェイス数M)が1であるとともに、有効インターフェイス数Nが最小のL2スイッチを選択する。接続関係特定部134は、選択したL2スイッチの第2インターフェイスに関連付けられているMACアドレスを特定する。接続関係特定部134は、選択したL2スイッチを、特定したMACアドレスを有するL3スイッチと直接接続するL2スイッチの候補として選択する。
【0052】
続いて、接続関係特定部134は、特定したMACアドレスに関連付けられている第2インターフェイスを有するL2スイッチを、選択したL2スイッチに対応する他のL2スイッチと特定する(S502)。他のL2スイッチは、選択したL2スイッチと直接接続される可能性があるL2スイッチである。
【0053】
続いて、接続関係特定部134は、選択したL2スイッチと、他のL2スイッチと、特定したMACアドレスを有するL3スイッチとの接続関係を特定する(S503)。
接続関係特定部134は、選択したL2スイッチの有効インターフェイス数Nが2よりも大きい場合、特定したMACアドレスを有するL3スイッチが、選択したL2スイッチと直接接続されていることを特定する。選択したL2スイッチの有効インターフェイス数Nが2よりも大きい場合に、選択したL2スイッチが有する第2インターフェイスに、他のL2スイッチが接続されていると仮定する。この場合、当該他のL2スイッチの有効インターフェイス数Nが2、第2インターフェイス数Mが1となり、選択したL2スイッチの有効インターフェイス数Nよりも小さくなり、選択したL2スイッチの有効インターフェイス数が最小であることとの矛盾が生じる。このため、接続関係特定部134は、選択したL2スイッチが有する第2インターフェイスに関連付けられているMACアドレスを有するL3スイッチが、選択したL2スイッチと直接接続されることとなる。
【0054】
また、接続関係特定部134は、選択したL2スイッチの有効インターフェイス数Nが2であり、特定したMACアドレスに関連付けられている第2インターフェイスを有する他のL2スイッチが一以上存在し、かつ、当該一以上の他のL2スイッチそれぞれの有効インターフェイス数Nが3以上である場合、選択したL2スイッチに、当該MACアドレスを有するL3スイッチが直接接続されていると特定する。選択したL2スイッチの有効インターフェイス数Nが2であり、特定したMACアドレスに関連付けられている第2インターフェイスを有する他のL2スイッチの有効インターフェイス数Nが3以上である場合、他のL2スイッチは、選択したL2スイッチを介して、特定したMACアドレスに接続されるからである。
【0055】
また、選択したL2スイッチの有効インターフェイス数Nが2であり、他のL2スイッチの有効インターフェイス数Nも2である場合、選択したL2スイッチと、他のL2スイッチのどちらが、L3スイッチに直接接続されているのか判定できない。このため、接続関係特定部134は、選択したL2スイッチの有効インターフェイス数Nが2であり、特定したMACアドレスに関連付けられている第2インターフェイスを有し、かつ、有効インターフェイス数Nが2である他のL2スイッチが存在する場合、有効インターフェイス数Nが2である他のL2スイッチ及び選択したL2スイッチのいずれかが、当該MACアドレスを有するL3スイッチと直接接続されていると特定する。
【0056】
また、接続関係特定部134は、有効インターフェイス数Nが3、第1インターフェイス数が1、第2インターフェイス数が2であるL2スイッチが、選択したL2スイッチ以外に存在しない場合、当該L2スイッチの第2インターフェイスに対し、当該第2インターフェイスに関連付けられているMACアドレスを有するL3スイッチが直接接続されていると特定する。
【0057】
また、接続関係特定部134は、選択したL2スイッチの有効インターフェイス数Nが2であり、特定したMACアドレスに関連付けられている第2インターフェイスを有する他のL2スイッチが1つのみであるとともに、当該他のL2スイッチの有効インターフェイス数が3以上である場合、選択したL2スイッチに、当該他のL2スイッチが直接接続されていると特定する。特定したMACアドレスに関連付けられて第2インターフェイスを有するL2スイッチが2つのみである場合、有効インターフェイス数が少ないL2スイッチ(選択したL2スイッチ)に、当該MACアドレスのL3スイッチが直接接続されないとすると、接続関係に矛盾が生じるからである。
【0058】
接続関係特定部134は、特定したMACアドレスのL3スイッチに直接接続されるL2スイッチが特定されると、当該MACアドレスを探索済リストに追加する。探索済リストは、L2スイッチと直接接続されていることが特定されたL3スイッチのMACアドレスを格納するリストである。
【0059】
続いて、接続関係特定部134は、関連付け情報を参照し、選択したL2スイッチに対して特定した他のL2スイッチのインターフェイスのうち、接続関係を特定されておらず、接続関係を特定する対象のL3スイッチのMACアドレスに関連付けられているインターフェイスと、当該MACアドレスとを関連付けて探索対象として記憶部12に設けられたスタックに格納する(S504)。
【0060】
続いて、接続関係特定部134は、スタックに探索対象が格納されているか否かを判定する(S505)。接続関係特定部134は、スタックに探索対象が格納されていると判定すると(S505のYES)、S506に処理を移し、スタックに探索対象が格納されていないと判定すると(S505のNO)、本フローチャートに係る処理を終了する。
【0061】
続いて、接続関係特定部134は、スタックに格納されている一つの探索対象を選択し(S506)、探索済みリストを参照し、探索対象に対応するMACアドレスが全て探索済であるか否か、すなわち、MACアドレスを有するL3スイッチと直接接続するL2スイッチが特定されたか否かを判定する(S507)。接続関係特定部134は、探索対象に対応するMACアドレスが全て探索済であると判定すると(S507のYES)、S508に処理を移し、探索対象に対応するMACアドレスが全て探索済ではないと判定すると(S507のNO)、S509に処理を移す。
【0062】
S508において、接続関係特定部134は、選択した探索対象をスタックから削除する。接続関係特定部134は、S508の処理が完了すると、S505に処理を移す。
S509において、接続関係特定部134は、選択した探索対象に対応するインターフェイスが第1インターフェイスであるか否かを判定する(S509)。接続関係特定部134は、選択した探索対象に対応するインターフェイスが第1インターフェイスであると判定すると(S509のYES)、S511に処理を移し、選択した探索対象に対応するインターフェイスが第1インターフェイスではないと判定すると(S509のNO)、S510に処理を移す。
【0063】
S510において、接続関係特定部134は、選択された探索対象に対応するL2スイッチに直接接続されるL3スイッチを特定する。S510において、選択された探索対象に対応するインターフェイスは第2インターフェイスである。接続関係特定部134は、選択された探索対象に対応するMACアドレス(所定のMACアドレス)に関連付けられている第2インターフェイスを有するL2スイッチが1つのみである場合、当該L2スイッチに、当該MACアドレスを有するL3スイッチが直接接続されていると特定する。すなわち、接続関係特定部134は、選択された探索対象に対応するMACアドレスに関連付けられている第2インターフェイスを有するL2スイッチが、選択された探索対象に対応するL2スイッチのみである場合、当該L2スイッチに当該MACアドレスを有するL3スイッチが直接接続されていると特定する。接続関係特定部134は、S510の処理が完了すると、S505に処理を移す。
【0064】
S511において、接続関係特定部134は、サブネットワークに接続されている全てのL3スイッチのMACアドレスであるサブネット内アドレスから、選択された探索対象に対応する第1インターフェイスに関連付けられている複数のMACアドレス(第1のMACアドレス)を除外したものを、第2のMACアドレスとして特定する。
【0065】
例えば、接続関係特定部134は、選択された探索対象に対応する第1インターフェイス、すなわち、接続先が特定されていない第1インターフェイスを有するL2スイッチを選択する。そして、接続関係特定部134は、選択したL2スイッチが有する接続先が特定されていない1つの第1インターフェイスに関連付けられている複数のMACアドレスを第1のMACアドレスとして特定する。また、接続関係特定部134は、サブネットワークに接続されている全てのL3スイッチのMACアドレスをサブネット内アドレスとして特定する。そして、接続関係特定部134は、特定したサブネット内アドレスから、第1のMACアドレスを除外したものを第2のMACアドレスとして特定する。
【0066】
接続関係特定部134は、第2のMACアドレスに基づいてL2スイッチ同士が直接接続されると特定する(S512)。すなわち、接続関係特定部134は、選択したL2スイッチに対して、特定した第2のMACアドレスのみと関連付けられている第1インターフェイスを有する他のL2スイッチが直接接続されると特定する。
【0067】
続いて、接続関係特定部134は、関連付け情報を参照し、新たに探索対象を特定してスタックに追加する(S513)。接続関係特定部134は、関連付け情報を参照し、他のL2スイッチに関連付けられているインターフェイスとMACアドレスとの組み合わせのうち、探索済ではないMACアドレスと、当該MACアドレスに関連付けられているインターフェイスとの組合せを、新たに探索対象としてスタックに追加する。接続関係特定部134は、S513の処理が完了すると、S505に処理を移す。
【0068】
出力部135は、接続関係特定部134により特定された接続関係を示す接続関係情報を出力する。例えば、出力部135は、2つのL2スイッチが直接接続されていると特定した場合、一方のL2スイッチの機器IDとインターフェイスとを関連付けた情報と、他方のL2スイッチの機器IDとインターフェイスとを関連付けた情報とを接続関係情報として端末2に出力する。
【0069】
また、出力部135は、L2スイッチとL3スイッチとが直接接続されていると特定した場合、L2スイッチの機器IDとインターフェイスとを関連付けた情報と、L3スイッチの機器IDとMACアドレスとを関連付けた情報とを接続関係情報として端末2に出力する。
【0070】
また、出力部135は、L3スイッチに対して、複数のL2スイッチのいずれかが直接接続されていることしか特定できなかった場合には、L3スイッチの機器IDとMACアドレスとを関連付けた情報と、これらのL2スイッチの機器IDと、これらのL2スイッチのいずれかが当該L3スイッチに直接接続されていることを示す情報とを接続関係情報として端末2に出力する。
【0071】
なお、出力部135は、接続関係特定部134により特定された接続関係に基づいて、サブネットワークにおけるL2スイッチとL3スイッチの接続関係を示すネットワーク構成図を生成し、生成したネットワーク構成図を出力してもよい。
【0072】
[接続関係の特定例]
続いて、図6に示すフローチャートを用いて、図4の関連付け情報に示されているネットワークアドレスが「10.0.2.0/24」のサブネットワークにおけるL2スイッチとL3スイッチの接続関係を特定する例について説明する。
【0073】
まず、接続関係特定部134は、S501に示す処理を実行し、第1インターフェイス数が1であるとともに、有効インターフェイス数Nが最小のL2スイッチを選択する。図4に示す関連付け情報では、ネットワークアドレスが「10.0.2.0/24」のサブネットワークにおいて、第1インターフェイス数が1であるとともに、有効インターフェイス数Nが最小のL2スイッチは、L2スイッチSW2Dである。また、L2スイッチSW2Dの第2インターフェイスに、MACアドレス「mac-c」が関連付けられている。このため、接続関係特定部134は、L2スイッチSW2Dを、MACアドレス「mac-c」を有するL3スイッチと直接接続するL2スイッチの候補として選択する。
【0074】
続いて、接続関係特定部134は、S502に示す処理を実行し、特定したMACアドレスに関連付けられている第2インターフェイスを有するL2スイッチを、選択したL2スイッチに対応する他のL2スイッチと特定する。図4に示す関連付け情報では、L2スイッチSW2Cが、特定したMACアドレス「mac-c」に関連付けられている第2インターフェイスを有している。このため、接続関係特定部134は、L2スイッチSW2Cを、L2スイッチSW2Dに対応する他のL2スイッチと特定する。
【0075】
続いて、接続関係特定部134は、S503に示す処理を実行し、選択したL2スイッチと、他のL2スイッチと、特定したMACアドレスを有するL3スイッチとの接続関係を特定する。図4に示す例では、選択したL2スイッチSW2Dの有効インターフェイス数Nが2であり、他のL2スイッチとして特定されたL2スイッチSW2Cの有効インターフェイス数Nは3である。このため、接続関係特定部134は、選択されたL2スイッチSW2Dに、特定したMACアドレス「mac-c」を有するL3スイッチSW3Cが直接接続されていると特定する(図7A参照)。
【0076】
また、図4に示す例において、特定したMACアドレス「mac-c」に関連付けられている第2インターフェイスを有するL2スイッチは、選択されたL2スイッチSW2Dの他に、L2スイッチSW2Cのみであり、当該L2スイッチSW2Cに対応する有効インターフェイス数Nは3である。このため、接続関係特定部134は、選択されたL2スイッチSW2Dに、L2スイッチSW2Cが直接接続されていると特定する(図7B参照)。
【0077】
接続関係特定部134は、特定したMACアドレス「mac-c」のL3スイッチと直接接続されるL2スイッチが特定されると、当該MACアドレスを探索済リストに追加する。図7Bに示すように接続関係が特定された時点において、MACアドレス「mac-c」に対応するL3スイッチSW3CがL2スイッチSW2Dに直接接続されていることが特定されていることから、接続関係特定部134は、MACアドレス「mac-c」を探索済リストに追加する。
【0078】
続いて、接続関係特定部134は、S504に示す処理を実行し、関連付け情報を参照し、選択したL2スイッチSW2Dに対して特定した他のL2スイッチSW2Cのインターフェイスのうち、接続関係を特定されていないL3スイッチのMACアドレスを含むインターフェイスと、当該MACアドレスとを関連付けて探索対象として記憶部12に設けられたスタックに格納する。
【0079】
図4に示す例では、他のL2スイッチSW3Cにおいて、インターフェイス「GigabitEther 0/0/0」、「GigabitEther 0/0/1」に関連付けられているMACアドレス「mac-a2,mac-b」、「mac-d」のL3スイッチの接続先が特定されていない。したがって、接続関係特定部134は、「GigabitEther 0/0/0」と「mac-a2,mac-b」とを関連付けて探索対象としてスタックに格納するとともに、「GigabitEther 0/0/1」と「mac-d」とを関連付けて探索対象としてスタックに格納する。
【0080】
接続関係特定部134は、S505の処理を実行し、スタックに探索対象が格納されているか否かを判定する。この段階では、スタックに探索対象が格納されていることから、接続関係特定部134は、S506に処理を移し、スタックに格納されている一つの探索対象である、インターフェイス「GigabitEther 0/0/1」とMACアドレス「mac-d」との組合せを選択する。
【0081】
接続関係特定部134は、S507の処理を実行し、探索対象に対応するMACアドレスが全て探索済であるか否かを判定する。MACアドレス「mac-d」は探索済でないことから、接続関係特定部134は、S509に処理を移す。
【0082】
接続関係特定部134は、S509の処理を実行し、選択した探索対象に対応するインターフェイスが第1インターフェイスであるか否かを判定する。選択した探索対象に対応するインターフェイスは第2インターフェイスであることから、接続関係特定部134は、S510に処理を移す。
【0083】
接続関係特定部134は、S510の処理を実行し、選択された探索対象に対応するL2スイッチに直接接続されるL3スイッチを特定する。選択された探索対象に対応するMACアドレス「mac-d」に関連付けられている第2インターフェイスを有するL2スイッチは、選択された探索対象に対応するL2スイッチSW2Cのみである。このため、接続関係特定部134は、L2スイッチSW2Cに、MACアドレス「mac-d」を有するL3スイッチSW3Dが直接接続されていると特定する(図7C参照)。図7Cに示すように接続関係が特定された時点において、MACアドレス「mac-d」に対応するL3スイッチSW3DがL2スイッチSW2Cに直接接続されていることが特定されていることから、接続関係特定部134は、MACアドレス「mac-d」を探索済リストに追加し、S505に処理を移す。
【0084】
S505において、スタックに探索対象が含まれていることから、接続関係特定部134は、S506に処理を移し、インターフェイス「GigabitEther 0/0/1」とMACアドレス「mac-d」との組合せを選択する。接続関係特定部134は、S507の処理を実行し、探索対象に対応するMACアドレスが全て探索済であるか否かを判定する。MACアドレス「mac-d」は探索済であるので、接続関係特定部134は、S508に処理を移し、スタックから、選択した探索対象(インターフェイス「GigabitEther 0/0/1」とMACアドレス「mac-d」との組合せ)を消去し、S505に処理を移す。
【0085】
S505において、スタックに探索対象が含まれていることから、接続関係特定部134は、S506に処理を移し、インターフェイス「GigabitEther 0/0/0」とMACアドレス「mac-a2,mac-b」との組合せを選択する。
【0086】
接続関係特定部134は、S507の処理を実行し、探索対象に対応するMACアドレスが全て探索済であるか否かを判定する。MACアドレス「mac-a2,mac-b」は探索済でないことから、接続関係特定部134は、S509に処理を移す。
【0087】
接続関係特定部134は、S509の処理を実行し、選択した探索対象に対応するインターフェイスが第1インターフェイスであるか否かを判定する。選択した探索対象に対応するインターフェイスは第1インターフェイスであることから、接続関係特定部134は、S511に処理を移す。
【0088】
接続関係特定部134は、S511の処理を実行し、サブネットワークに接続されている全てのL3スイッチのMACアドレスであるサブネット内アドレスから、選択された探索対象に対応する第1インターフェイスに関連付けられている複数のMACアドレス(第1のMACアドレス)を除外したものを、第2のMACアドレスとして特定する。サブネット内アドレスは「mac-a2,mac-b,mac-c,mac-d」であり、第1のMACアドレスは「mac-a2,mac-b」である。接続関係特定部134は、「mac-c,mac-d」を第2のMACアドレスと特定する。
【0089】
接続関係特定部134は、S512の処理を実行し、選択した探索対象に対応するL2スイッチSW2Cに対して、特定した第2のMACアドレスのみと関連付けられている第1インターフェイスを有する他のL2スイッチが直接接続されると特定する。特定した第2のMACアドレスは「mac-c,mac-d」であり、L2スイッチSW2Bは、MACアドレス「mac-c,mac-d」と関連付けられている第1インターフェイスを有している。このため、接続関係特定部134は、L2スイッチSW2CとL2スイッチSW2Bとが直接接続されていると特定する(図7D参照)。
【0090】
接続関係特定部134は、S513の処理を実行し、新たに探索対象を特定してスタックに追加する。接続関係特定部134は、L2スイッチSW2Bに関連付けられているインターフェイスとMACアドレスとの組み合わせのうち、探索済ではないMACアドレスと、当該MACアドレスに関連付けられているインターフェイスとの組合せを、新たに探索対象としてスタックに追加する。具体的には、接続関係特定部134は、L2スイッチSW2Bに対応する「GigabitEther 0/0/0」と「mac-a2」とを関連付けて探索対象としてスタックに格納するとともに、「GigabitEther 0/0/2」と「mac-b」とを関連付けて探索対象としてスタックに格納する。接続関係特定部134は、S505に処理を移す。
【0091】
接続関係特定部134は、S505の処理を実行し、スタックに探索対象が格納されているか否かを判定する。この段階では、スタックに探索対象が格納されていることから、接続関係特定部134は、S506に処理を移し、スタックに格納されている一つの探索対象である、インターフェイス「GigabitEther 0/0/2」とMACアドレス「mac-b」との組合せを選択する。
【0092】
接続関係特定部134は、S507の処理を実行し、探索対象に対応するMACアドレスが全て探索済であるか否かを判定する。MACアドレス「mac-b」は探索済でないことから、接続関係特定部134は、S509に処理を移す。
【0093】
接続関係特定部134は、S509の処理を実行し、選択した探索対象に対応するインターフェイスが第1インターフェイスであるか否かを判定する。選択した探索対象に対応するインターフェイスは第2インターフェイスであることから、接続関係特定部134は、S510に処理を移す。
【0094】
接続関係特定部134は、S510の処理を実行し、選択された探索対象に対応するL2スイッチに直接接続されるL3スイッチを特定する。選択された探索対象に対応するMACアドレス「mac-b」に関連付けられている第2インターフェイスを有するL2スイッチは、選択された探索対象に対応するL2スイッチSW2Bのみである。このため、接続関係特定部134は、L2スイッチSW2Bに、MACアドレス「mac-b」を有するL3スイッチSW3Bが直接接続されていると特定する(図7E参照)。図7Eに示すように接続関係が特定された時点において、MACアドレス「mac-b」に対応するL3スイッチSW3BがL2スイッチSW2Bに直接接続されていることが特定されていることから、接続関係特定部134は、MACアドレス「mac-b」を探索済リストに追加し、S505に処理を移す。
【0095】
S505において、スタックに探索対象が含まれていることから、接続関係特定部134は、S506に処理を移し、インターフェイス「GigabitEther 0/0/2」とMACアドレス「mac-b」との組合せを選択する。接続関係特定部134は、S507の処理を実行し、探索対象に対応するMACアドレスが全て探索済であるか否かを判定する。MACアドレス「mac-b」は探索済であるので、接続関係特定部134は、S508に処理を移し、スタックから、選択した探索対象(インターフェイス「GigabitEther 0/0/2」とMACアドレス「mac-b」との組合せ)を消去し、S505に処理を移す。
【0096】
以降、同様に処理を繰り返すことにより、接続関係特定部134は、L2スイッチSW2Bに、MACアドレス「mac-a2」を有するL3スイッチSW3Aが直接接続されていると特定する(図7F参照)。これにより、ネットワークアドレスが「10.0.2.0/24」のサブネットワークにおけるL2スイッチとL3スイッチの接続関係が特定される。
【0097】
[情報処理装置1による効果]
以上説明したように、本実施の形態に係る情報処理装置1は、複数のサブネットワークそれぞれについて、サブネットワークに存在する第2通信機器を特定し、当該第2通信機器が有する有効なインターフェイスのうち、複数のMACアドレスと関連付けられるインターフェイスである第1インターフェイスを特定する。そして、情報処理装置1は、複数のサブネットワークそれぞれについて、サブネットワークに存在する第2通信機器に対して特定した第1インターフェイスの数である第1インターフェイス数に応じて、サブネットワークに存在する第2通信機器の、当該サブネットワークに存在する他の第2通信機器、及びサブネットワークに接続されている第1通信機器との接続関係を特定する。このようにすることで、情報処理装置1は、ネットワーク構成を特定するためのプロトコルが無効にされている通信機器が存在する場合であってもネットワーク構成を特定することができる。
【0098】
なお、本発明により、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」に貢献することが可能となる。
【0099】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0100】
1 情報処理装置
11 通信部
12 記憶部
13 制御部
131 取得部
132 生成部
133 インターフェイス特定部
134 接続関係特定部
135 出力部
2 端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図7F