(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024131639
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】情報処理システムおよびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 9/451 20180101AFI20240920BHJP
【FI】
G06F9/451
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023042032
(22)【出願日】2023-03-16
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100125346
【弁理士】
【氏名又は名称】尾形 文雄
(72)【発明者】
【氏名】丸山 篤志
【テーマコード(参考)】
5B376
【Fターム(参考)】
5B376BC41
5B376FA19
(57)【要約】
【課題】ファイルに対する一連処理をユーザが希望する箇所で停止させる。
【解決手段】情報処理システムは、1または複数のプロセッサを備える情報処理システムであり、1または複数のプロセッサは、ファイルに対して実行される複数の処理の各々を示す処理ボタン271が一方向に表示部25に表示され、複数の処理ボタン271に対応する複数の処理が一連処理として実行される場合に、一連処理を停止させる停止箇所を示す終了ボタン273を処理ボタン271に関連付けて表示させ、一連処理の実行の指示をユーザから受け付けた場合、複数の処理のうちの、終了ボタン273が関連付いている処理ボタン271までに含まれる処理ボタン271に対応する処理を、処理ボタン271の並び順に従い連続で自動実行させる。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1または複数のプロセッサを備える情報処理システムであり、
前記1または複数のプロセッサは、
ファイルに対して実行される複数の処理の各々を示す処理ボタンが一方向に表示部に表示され、複数の当該処理ボタンに対応する当該複数の処理が一連処理として実行される場合に、当該一連処理を停止させる停止箇所を示す停止表示要素を当該処理ボタンに関連付けて表示させ、
前記一連処理の実行の指示をユーザから受け付けた場合、前記複数の処理のうちの、前記停止表示要素が関連付いている処理ボタンまでに含まれる前記処理ボタンに対応する処理を、当該処理ボタンの並び順に従い連続で自動実行させる、
情報処理システム。
【請求項2】
前記1または複数のプロセッサは、
前記一連処理の実行の指示を前記ユーザから受け付けた場合、前記停止表示要素が関連付いている処理ボタンまでに含まれない前記処理ボタンに対応する処理を自動実行させないこと、を特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記1または複数のプロセッサは、
前記一連処理の実行の指示を前記ユーザから受け付けた場合、前記停止表示要素が関連付いている処理ボタンまでに含まれない前記処理ボタンに対応する処理を一時的に停止させること、を特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記1または複数のプロセッサは、
再開に係る条件を満たす場合、前記複数の処理のうちの一時的に停止された処理を、前記処理ボタンの並び順に従い連続で自動実行させること、を特徴とする請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記1または複数のプロセッサは、
前記停止表示要素が関連付いている処理ボタンまでに含まれない前記処理ボタンに対応する処理を一時的に停止させた場合、前記複数の処理のうちの一時的に停止された処理について自動実行を再開させる指示をユーザから受け付ける再開指示画像を前記表示部に表示させること、を特徴とする請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記1または複数のプロセッサは、
前記一連処理を開始させる開始箇所を示す開始表示要素を、前記処理ボタンに関連付けて表示させ、
前記一連処理の実行の指示を前記ユーザから受け付けた場合、前記複数の処理のうちの、前記開始表示要素が関連付いている処理ボタンから前記停止表示要素が関連付いている処理ボタンまでに含まれる前記処理ボタンに対応する処理を、当該処理ボタンの並び順に従い連続で自動実行させること、を特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記1または複数のプロセッサは、
複数の前記開始表示要素が存在し一の開始表示要素から前記停止表示要素までに他の開始表示要素が含まれる状態にて、前記一連処理の実行の指示を前記ユーザから受け付けた場合、前記複数の処理のうちの、当該一の開始表示要素が関連付いている処理ボタンから前記停止表示要素が関連付いている処理ボタンまでに含まれる前記処理ボタンに対応する処理を、当該処理ボタンの並び順に従い連続で自動実行させること、を特徴とする請求項6に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記1または複数のプロセッサは、
複数の前記開始表示要素が存在し一の開始表示要素から前記停止表示要素までに他の開始表示要素が含まれる状態にて、前記一連処理の実行の指示を前記ユーザから受け付けた場合、前記複数の処理のうちの、当該一の開始表示要素が関連付いている処理ボタンから当該他の開始表示要素が関連付いている処理ボタンまでに含まれる前記処理ボタンに対応する処理を、当該処理ボタンの並び順に従い連続で自動実行させること、を特徴とする請求項6に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記1または複数のプロセッサは、
複数の前記停止表示要素が存在し一の停止表示要素までに他の停止表示要素が含まれる状態にて、前記一連処理の実行の指示を前記ユーザから受け付けた場合、前記複数の処理のうちの、当該一の停止表示要素が関連付いている処理ボタンまでに含まれる前記処理ボタンに対応する処理を、当該処理ボタンの並び順に従い連続で自動実行させること、を特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記1または複数のプロセッサは、
予め定められた条件を満たすときは、前記複数の処理のうちの、前記他の停止表示要素が関連付いている処理ボタンまでに含まれる前記処理ボタンに対応する処理を、当該処理ボタンの並び順に従い連続で自動実行させ、当該他の停止表示要素が関連付いている処理ボタンまでに含まれない当該処理ボタンに対応する処理を自動実行させないこと、を特徴とする請求項9に記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記1または複数のプロセッサは、
前記予め定められた条件を満たすときは、前記複数の処理のうちの、前記他の停止表示要素が関連付いている処理ボタンから前記一の停止表示要素が関連付いている処理ボタンまでに含まれる前記処理ボタンに対応する処理を、一時的に停止させた後に当該処理ボタンの並び順に従い連続で自動実行させること、を特徴とする請求項10に記載の情報処理システム。
【請求項12】
前記1または複数のプロセッサは、
前記複数の処理に前記一連処理には含まない単独処理が存在する状態にて、当該一連処理の実行の指示を前記ユーザから受け付けた場合、当該複数の処理のうちの、前記停止表示要素が関連付いている処理ボタンまでに含まれる前記処理ボタンに対応する処理であって当該単独処理とは異なる処理を、当該処理ボタンの並び順に従い連続で自動実行させること、を特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項13】
コンピュータに、
ファイルに対して実行される複数の処理の各々を示す処理ボタンが一方向に表示部に表示され、複数の当該処理ボタンに対応する当該複数の処理が一連処理として実行される場合に、当該一連処理を停止させる停止箇所を示す停止表示要素を当該処理ボタンに関連付けて表示させる機能と、
前記一連処理の実行の指示をユーザから受け付けた場合、前記複数の処理のうちの、前記停止表示要素が関連付いている処理ボタンまでに含まれる前記処理ボタンに対応する処理を、当該処理ボタンの並び順に従い連続で自動実行させる機能と、
を実現させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システムおよびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数のジョブを並列して実行することができるジョブ実行制御装置について記載されている。特許文献1では、一時停止対象となるジョブの条件を設定する手段と、イベントに応じて、条件を満たすジョブを一時停止する手段と、一時停止されたジョブを表示する手段と、表示されたジョブのうち1または複数のジョブを特定する手段とを有することが開示されている。
特許文献2には、画像を印刷するための印刷条件に従って画像を印刷装置に印刷させる印刷制御手段と、印刷制御手段により印刷装置が画像を印刷しているときに印刷中止原因が発生した場合に印刷の印刷条件と印刷中止原因に応じた時点で印刷が中止されるように、印刷装置による印刷を中止させる制御手段と、を有する印刷制御装置について記載されている。特許文献2では、制御手段は、第1の印刷条件または第2の印刷条件と、第1の印刷中止原因または第2の印刷中止原因との4つの組み合わせに対応する、制御手段により印刷中止が可能な4つの時点のうち、印刷の印刷条件と印刷に対する印刷中止原因の組み合わせに対応する時点で印刷が中止されるように、印刷を中止させることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000-76083号公報
【特許文献2】特許5979857号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えばファイルに対する一連処理として複数の処理を連続で自動実行させるために、複数の処理の内容と各処理を実行させる順とを設定する態様が想定される。
ここで、ファイルに対して同じ処理を実行するが、複数の処理のうちの後段の処理を実行させたくない場合や、一連処理の途中で一時的に停止させたい場合がある。
本発明の目的は、ファイルに対する一連処理をユーザが希望する箇所で停止させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、1または複数のプロセッサを備える情報処理システムであり、前記1または複数のプロセッサは、ファイルに対して実行される複数の処理の各々を示す処理ボタンが一方向に表示部に表示され、複数の当該処理ボタンに対応する当該複数の処理が一連処理として実行される場合に、当該一連処理を停止させる停止箇所を示す停止表示要素を当該処理ボタンに関連付けて表示させ、前記一連処理の実行の指示をユーザから受け付けた場合、前記複数の処理のうちの、前記停止表示要素が関連付いている処理ボタンまでに含まれる前記処理ボタンに対応する処理を、当該処理ボタンの並び順に従い連続で自動実行させる、情報処理システムである。
請求項2に記載の発明は、前記1または複数のプロセッサは、前記一連処理の実行の指示を前記ユーザから受け付けた場合、前記停止表示要素が関連付いている処理ボタンまでに含まれない前記処理ボタンに対応する処理を自動実行させないこと、を特徴とする請求項1に記載の情報処理システムである。
請求項3に記載の発明は、前記1または複数のプロセッサは、前記一連処理の実行の指示を前記ユーザから受け付けた場合、前記停止表示要素が関連付いている処理ボタンまでに含まれない前記処理ボタンに対応する処理を一時的に停止させること、を特徴とする請求項1に記載の情報処理システムである。
請求項4に記載の発明は、前記1または複数のプロセッサは、再開に係る条件を満たす場合、前記複数の処理のうちの一時的に停止された処理を、前記処理ボタンの並び順に従い連続で自動実行させること、を特徴とする請求項3に記載の情報処理システムである。
請求項5に記載の発明は、前記1または複数のプロセッサは、前記停止表示要素が関連付いている処理ボタンまでに含まれない前記処理ボタンに対応する処理を一時的に停止させた場合、前記複数の処理のうちの一時的に停止された処理について自動実行を再開させる指示をユーザから受け付ける再開指示画像を前記表示部に表示させること、を特徴とする請求項3に記載の情報処理システムである。
請求項6に記載の発明は、前記1または複数のプロセッサは、前記一連処理を開始させる開始箇所を示す開始表示要素を、前記処理ボタンに関連付けて表示させ、前記一連処理の実行の指示を前記ユーザから受け付けた場合、前記複数の処理のうちの、前記開始表示要素が関連付いている処理ボタンから前記停止表示要素が関連付いている処理ボタンまでに含まれる前記処理ボタンに対応する処理を、当該処理ボタンの並び順に従い連続で自動実行させること、を特徴とする請求項1に記載の情報処理システムである。
請求項7に記載の発明は、前記1または複数のプロセッサは、複数の前記開始表示要素が存在し一の開始表示要素から前記停止表示要素までに他の開始表示要素が含まれる状態にて、前記一連処理の実行の指示を前記ユーザから受け付けた場合、前記複数の処理のうちの、当該一の開始表示要素が関連付いている処理ボタンから前記停止表示要素が関連付いている処理ボタンまでに含まれる前記処理ボタンに対応する処理を、当該処理ボタンの並び順に従い連続で自動実行させること、を特徴とする請求項6に記載の情報処理システムである。
請求項8に記載の発明は、前記1または複数のプロセッサは、複数の前記開始表示要素が存在し一の開始表示要素から前記停止表示要素までに他の開始表示要素が含まれる状態にて、前記一連処理の実行の指示を前記ユーザから受け付けた場合、前記複数の処理のうちの、当該一の開始表示要素が関連付いている処理ボタンから当該他の開始表示要素が関連付いている処理ボタンまでに含まれる前記処理ボタンに対応する処理を、当該処理ボタンの並び順に従い連続で自動実行させること、を特徴とする請求項6に記載の情報処理システムである。
請求項9に記載の発明は、前記1または複数のプロセッサは、複数の前記停止表示要素が存在し一の停止表示要素までに他の停止表示要素が含まれる状態にて、前記一連処理の実行の指示を前記ユーザから受け付けた場合、前記複数の処理のうちの、当該一の停止表示要素が関連付いている処理ボタンまでに含まれる前記処理ボタンに対応する処理を、当該処理ボタンの並び順に従い連続で自動実行させること、を特徴とする請求項1に記載の情報処理システムである。
請求項10に記載の発明は、前記1または複数のプロセッサは、予め定められた条件を満たすときは、前記複数の処理のうちの、前記他の停止表示要素が関連付いている処理ボタンまでに含まれる前記処理ボタンに対応する処理を、当該処理ボタンの並び順に従い連続で自動実行させ、当該他の停止表示要素が関連付いている処理ボタンまでに含まれない当該処理ボタンに対応する処理を自動実行させないこと、を特徴とする請求項9に記載の情報処理システムである。
請求項11に記載の発明は、前記1または複数のプロセッサは、前記予め定められた条件を満たすときは、前記複数の処理のうちの、前記他の停止表示要素が関連付いている処理ボタンから前記一の停止表示要素が関連付いている処理ボタンまでに含まれる前記処理ボタンに対応する処理を、一時的に停止させた後に当該処理ボタンの並び順に従い連続で自動実行させること、を特徴とする請求項10に記載の情報処理システムである。
請求項12に記載の発明は、前記1または複数のプロセッサは、前記複数の処理に前記一連処理には含まない単独処理が存在する状態にて、当該一連処理の実行の指示を前記ユーザから受け付けた場合、当該複数の処理のうちの、前記停止表示要素が関連付いている処理ボタンまでに含まれる前記処理ボタンに対応する処理であって当該単独処理とは異なる処理を、当該処理ボタンの並び順に従い連続で自動実行させること、を特徴とする請求項1に記載の情報処理システムである。
請求項13に記載の発明は、コンピュータに、ファイルに対して実行される複数の処理の各々を示す処理ボタンが一方向に表示部に表示され、複数の当該処理ボタンに対応する当該複数の処理が一連処理として実行される場合に、当該一連処理を停止させる停止箇所を示す停止表示要素を当該処理ボタンに関連付けて表示させる機能と、前記一連処理の実行の指示をユーザから受け付けた場合、前記複数の処理のうちの、前記停止表示要素が関連付いている処理ボタンまでに含まれる前記処理ボタンに対応する処理を、当該処理ボタンの並び順に従い連続で自動実行させる機能と、を実現させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0006】
請求項1,13の発明によれば、ファイルに対する一連処理をユーザが希望する箇所で停止させることができる。
請求項2の発明によれば、ファイルに対する一連処理のうちのユーザが希望しない処理の実行を回避することができる。
請求項3の発明によれば、ユーザが希望する箇所で一連処理を一時的に停止させることができる。
請求項4の発明によれば、ファイルに対する一連処理のうちの一時的に停止された処理を実行する場合において、処理ごとにユーザの指示を必要とする構成と比較して、一連処理を再開する作業を効率化させることができる。
請求項5の発明によれば、一時的に停止させた処理に対応する処理ボタンごとに実行の指示をユーザから受け付ける構成と比較して、複数の処理を完了する作業を効率化させることができる。
請求項6の発明によれば、ファイルに対する一連処理をユーザが希望する箇所から開始することができる。
請求項7の発明によれば、ファイルに対する処理の自動実行が開始箇所ごとに停止する構成と比較して、ファイルに対する一連処理をユーザが希望する箇所から後段の処理を実行する作業を効率化させることができる。
請求項8の発明によれば、ファイルに対する一連処理が停止箇所のみで停止する構成と比較して、ユーザが希望する箇所でファイルを確認しながら一連処理を完了する作業を効率化させることができる。
請求項9の発明によれば、ファイルに対する処理の自動実行が停止箇所ごとに停止する構成と比較して、ファイルに対する複数の処理を完了する作業を効率化させることができる。
請求項10の発明によれば、ファイルに対する一連処理を、一律に上流の停止箇所では停止させない構成と比較して、ファイルに対する一連処理の精度を向上させることができる。
請求項11の発明によれば、ファイルに対する一連処理を上流の停止箇所で停止させた場合において、一連処理の実行を中止して停止箇所より後段の処理を実行しない構成と比較して、一連処理を完了する作業を効率化させることができる。
請求項12の発明によれば、ファイルに対する一連処理には含まない処理に対応する処理ボタンの順番で一連処理の実行が停止する構成と比較して、ユーザが希望する処理を一連処理として実行する作業を効率化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本実施形態が適用される情報処理システムの全体構成の一例を示した図である。
【
図2】本実施形態に係る管理サーバ、ユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図3】本実施形態に係るユーザ端末の機能構成の一例を示す図である。
【
図4】本実施形態に係る管理サーバの機能構成の一例を示す図である。
【
図5】本実施形態が適用される表示部における表示例の一例を示す図である。
【
図6】本実施形態が適用されるツールバーの表示例の一例を示す図である。
【
図7】本実施形態が適用されるツールバーの表示例の他の例を示す図であり、(A)は一連処理が一時的に停止される前の状態、(B)は一連処理が再開される前の状態を示している。
【
図8】本実施形態が適用されるツールバーの表示例の他の例を示す図であり、(A)は開始箇所を含む場合、(B)は開始箇所と停止箇所とを含む場合を示している。
【
図9】本実施形態が適用されるツールバーの表示例の他の例を示す図であり、(A)は複数の開始箇所を含む場合、(B)は複数の停止箇所を含む場合を示している。
【
図10】本実施形態に係る一連処理の流れを示したフロー図である。
【
図11】本実施形態が適用されるツールバーの表示例の他の例を示す図であり、(A)は終了バッジ画像が表示される場合、(B)は停止箇所が関連付けられた処理ボタンが強調して表示される場合を示している。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(情報処理システムの構成)
図1は、本実施形態が適用される情報処理システム1の全体構成の一例を示した図である。
本実施形態に係る情報処理システム1は、ユーザのファイルを管理する管理サーバ10と、ユーザが操作する端末であるユーザ端末20とが、通信回線80を介して接続されることにより構成されている。この通信回線80は、例えば、インターネット等の回線であり、管理サーバ10とユーザ端末20との間の情報通信に用いられる。
【0009】
ここで、本実施形態において、「ファイル」とは、管理サーバ10などに記憶される電子ファイルのことである。このファイルには、画像データ、動画データ、音データ、テキストデータ、プログラム、またはこれらの中の少なくとも2つの組み合わせが含まれる。また、ファイルには、ファイルの作成日時、更新日時、作成者、編集者、用紙サイズ、ページ数、フォーマット、ファイル名、ファイル内のキーワードなどの属性情報が含まれてもよい。ファイルの形式は特段制限されないが、管理サーバ10が管理するファイルの形式が制限されてもよい。
【0010】
本実施形態における管理サーバ10は、ファイルを管理するサービス(以下「ファイル管理サービス」という。)を提供する情報処理装置である。例えば、管理サーバ10は、ファイル管理サービスとして、ファイルを格納するための格納場所を提供する。格納されたファイルは、格納を指示したユーザとは異なる他のユーザに共有されてもよい。また、例えば、管理サーバ10は、ファイル管理サービスとして、格納されたファイルに対して実行することが可能なコマンドの処理を実行する。
なお、
図1に示す情報処理システム1には、管理サーバ10が1台のサーバで構成されているが、複数台のサーバで構成されてもよい。また、管理サーバ10は、いわゆるクラウドサーバとして構成されてもよいし、オンプレミス型のサーバとして構成されてもよい。
【0011】
本実施形態におけるユーザ端末20は、ユーザがファイルに対する処理の実行のために操作する装置である。ユーザ端末20の各々には、ユーザに対して画像やテキスト情報などを表示する液晶ディスプレイパネルや有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイパネルなどからなる表示部25が設けられている。ユーザ端末20は、例えば、コンピュータ装置、タブレット型情報端末、スマートフォン、ゲーム機器、その他の情報処理装置により実現される。
【0012】
上述の情報処理システム1の構成は一例であり、情報処理システム1全体として上述の処理を実現させる機能を備えていればよい。このため、上述の処理を実現させる機能のうち、一部または全部を情報処理システム1内で分担してもよいし協働してもよい。換言すると、管理サーバ10の機能の一部または全部をユーザ端末20の機能としてもよいし、ユーザ端末20の機能の一部または全部を管理サーバ10の機能としてもよい。さらに、情報処理システム1を構成する管理サーバ10およびユーザ端末20の各々の機能の一部または全部を、図示せぬ他のサーバ等に移譲してもよい。これにより、情報処理システム1全体としての処理が促進され、また、処理を補完し合うことも可能となる。
【0013】
以下では、ユーザ端末20を介してファイル管理サービスを利用するユーザが、ファイルに対して連続で自動実行される複数の処理を途中で停止させるタイミングを設定する場合を想定する。換言すると、ユーザ端末20を使用するユーザが、管理サーバ10に格納されたファイルに対する一連処理を停止させる箇所(以下「停止箇所」という。)を設定する場合を想定する。この「一連処理」とは、各処理に対してユーザが実行の指示を行わなくとも、予め定められた順に従い連続で自動実行される複数の処理のことである。一連処理は、例えば複数の処理の内容と各処理を実行させる順とがユーザによって設定され作成される。
【0014】
ここで、本実施形態の情報処理システム1が適用される管理サーバ10が有する機能の概要を説明する。
管理サーバ10が、ユーザ端末20に対するユーザの操作に応じて、複数の処理をファイルに対する一連処理として実行させる指示を受け付ける。そして、管理サーバ10が、ファイルに対する一連処理を開始する。また、管理サーバ10は、ファイルに対して、複数の処理のうちの停止箇所までの処理を、予め定められた順に従い連続で自動実行する。
【0015】
本実施形態の管理サーバ10が上述した機能を有することにより、ファイルに対する一連処理をユーザが設定した停止箇所で停止する。例えば、本実施形態により、一連処理として連続で自動実行される複数の処理のうちの、ユーザが自動実行させたくない処理が連続で自動実行されることを防ぐ。また、例えば、本実施形態により、一連処理の実行中にユーザが停止を指示する必要がなくなる。
本実施形態は、連続で自動実行される範囲ごとの一連処理の作成や、一連処理の実行中のユーザによる停止の指示などが必要なくなり、ファイルに対して複数の処理を実行したいユーザの作業性を向上させることに寄与することを図る。
以下、本実施形態の情報処理システム1について詳細に説明する。
【0016】
(ハードウェア構成)
図2は、本実施形態に係る管理サーバ10、ユーザ端末20のハードウェア構成の一例を示す図である。
管理サーバ10およびユーザ端末20の各装置は、装置全体の動作を制御する制御部11と、種々の情報が記録される2次記憶部12と、通信回線80(
図1参照)を介して情報の送受信を行う通信部13とを有している。なお、制御部11と、2次記憶部12と、通信部13とは、バスや信号線を通じて接続される。
【0017】
制御部11は、プロセッサの一例として装置全体を制御するCPU11a、CPU11aの作業用メモリなどとして用いられるRAM11b、CPU11aにより実行されるプログラムなどが格納されるROM11cを備えている。また、制御部11は、書き換え可能で電源供給が途絶えた場合にもデータを保持できる不揮発性メモリ11d、制御部11に接続される通信部13などの各部を制御するインターフェース部11eを備えている。
不揮発性メモリ11dは、例えば、電池によりバックアップされたSRAMやフラッシュメモリなどによって構成される。また、制御部11が2次記憶部12に記憶されたプログラムを読み込むことによって、本実施形態の各装置にて各処理が実行される。
2次記憶部12は、例えばハードディスク装置(HDD)や半導体メモリなどによって構成される。2次記憶部12は、各装置の商品形態によって異なる。2次記憶部12には、制御部11により実行されるプログラムや、種々の情報が記憶されている。
【0018】
この他、ユーザ端末20は、キーボードやマウスなどの入力デバイス(不図示)や、液晶ディスプレイなどにより構成される表示部25(
図1参照)を備える。ユーザ端末20の入力デバイスがタッチパネルの場合、表示部25と一体となって設けられてもよい。
【0019】
(ユーザ端末20の機能構成)
図3は、本実施形態に係るユーザ端末20の機能構成の一例を示す図である。
図3に示すユーザ端末20の各機能は、主に制御部11のCPU11a(
図2参照)によって実現される。
図3に示すように、ユーザ端末20は、ユーザによる操作を判定する操作判定部201と、表示部25(
図1参照)の表示を制御する表示制御部202と、種々の情報を管理する情報管理部203と、通信部13(
図2参照)を介した通信を制御する通信制御部204とを備えている。
【0020】
操作判定部201は、ユーザ端末20に対し、入力デバイス等を介したユーザ操作が行われたか否かを判定する。この「ユーザ操作」とは、例えば、ファイルの閲覧に関して指示する操作、ファイルに対する処理の設定または実行を指示する操作などである。
表示制御部202は、表示部25における表示の態様などを制御する。表示制御部202は、例えば、ファイル管理サービスを利用する際の画面などの表示態様を制御する。
【0021】
情報管理部203は、ファイルに関する情報を管理する。具体的には、情報管理部203は、ファイル管理サービスにて、ファイルに対して処理を実行させるサービスを利用する際に使用される情報を管理する。情報管理部203が管理する情報としては、例えば、ファイル自体の情報や、ファイルの属性情報、ファイルに対する処理の内容を示す情報、一連処理に関する設定を示す情報などが挙げられる。
通信制御部204は、通信部13が送信する情報を処理したり、受信した情報を処理したりする。具体的には、通信制御部204は、通信部13を介して管理サーバ10(
図1参照)にファイル管理サービスの提供を要求したり、通信部13を介して管理サーバ10から送信された情報の中から必要な情報を抽出したりする。通信制御部204は、取得した情報を処理して判断する。
【0022】
(管理サーバ10の機能構成)
図4は、本実施形態に係る管理サーバ10の機能構成の一例を示す図である。
図4に示す管理サーバ10の各機能は、主に制御部11のCPU11a(
図2参照)によって実現される。
図4に示すように、管理サーバ10は、ファイルについての情報を取得するファイル取得部101と、ユーザの要求を示す要求情報を取得する要求情報取得部102と、ファイルに対する処理を実行するファイル処理部103と、処理についての情報である処理情報を管理する処理情報管理部104と、複数の処理の連続した実行を管理する連続実行管理部105とを備えている。また、管理サーバ10は、ファイルについての情報を記憶するファイル記憶部106と、処理情報を記憶する処理情報記憶部107と、ファイル管理サービスを利用するユーザの情報であるユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶部108とを備えている。
【0023】
ファイル取得部101は、ファイル自体の内容やファイルの属性情報などのファイルについての情報を取得する。具体的には、ファイル取得部101は、他の装置から受信した種々の情報や自装置の2次記憶部12(
図2参照)に記憶されている種々の情報から、ファイルについての情報を取得する。他の装置としては、例えばユーザ端末20(
図1参照)が挙げられる。また、ファイル取得部101は、取得したファイルについての情報を、ファイル記憶部106に格納する。
【0024】
要求情報取得部102は、ユーザ端末20を介して要求情報を取得する。具体的には、要求情報取得部102は、ユーザにユーザ端末20を介して入力させた要求情報を、通信回線80を介して取得する。なお、要求情報取得部102が要求情報を取得する方法は、上記方法に限定されるものではない。
【0025】
ファイル処理部103は、ファイルに対して実行することが可能な機能の一例であるコマンドを実行する。具体的には、ファイル処理部103は、ファイル取得部101により取得されたファイルについて処理を実行する。例えば、ファイル処理部103は、ファイルに対する編集や、ファイルの出力、ファイルまたはファイルの保管場所であるフォルダの特定などの文書処理を実行する。
【0026】
ここで、「ファイルに対する編集」とは、ファイル本体や、ファイルの属性情報、データ形式に変更を加える処理である。ファイル本体の編集には、ファイル本体の内容の編集、ファイル本体に付加されるアノテーションの編集が含まれる。ファイル本体の内容の編集は、ファイル本体のテキストデータなどの変更や追加、削除を含む。また、アノテーションの編集は、ファイル本体に対するアノテーションの付加、ファイル本体に付加されているアノテーションの変更または削除を含む。また、ファイル本体の編集の概念には、1つのファイルをページ単位で複数のファイルにばらす処理や、複数のファイルを1つに束ねる処理、ファイルを回転する処理、ファイルのデータを圧縮する処理、ファイルを暗号化する処理も含まれる。
また、「ファイルの出力」とは、ファイル本体の画像データを含むファイルデータを共有する処理である。ファイルデータの共有により、例えば画像形成装置によるファイルの印刷や、電子メールまたファクシミリによるファイルの送信が行われる。
また、「ファイルまたはフォルダの特定」とは、ファイル記憶部106の中から、条件に該当するファイルまたはフォルダを検索する処理である。例えば名称に含まれる文字や、データ形式、作成者などに条件が設けられている。また、ユーザに対して後段の処理の対象とするファイルの選択を要求する画面が一連処理の途中で表示されるようにしてもよい。
【0027】
処理情報管理部104は、ファイル処理部103によって実行される処理の処理情報を管理する。具体的には、処理情報管理部104は、処理の種類や分類、処理の内容、処理の詳細な設定の他、処理を実行するファイルの条件(以下、「実行条件」という。)などの処理情報を管理する。
また、処理情報管理部104は、一連処理についての処理情報を管理する。具体的には、処理情報管理部104は、一連処理についての処理情報として、複数の処理の内容と複数の処理の各々を実行させる順とを示す情報を管理する。
処理情報管理部104は、処理情報を、対応する処理を示す画像データと対応付けて処理情報記憶部107に格納する。また、処理情報管理部104は、通信部13(
図2参照)を介してユーザ端末20に、処理を示す画像データを提供する。
【0028】
連続実行管理部105は、ファイルに対して実行することが可能な機能の一例であるコマンドの実行を管理する。具体的には、連続実行管理部105は、ファイル処理部103による複数の処理の連続した自動実行を管理する。換言すると、連続実行管理部105は、ファイル処理部103による一連処理を管理する。
連続実行管理部105は、ユーザの要求情報に基づいて一連処理の停止箇所を設定し、この停止箇所を示す情報を一連処理についての処理情報と対応付けて処理情報記憶部107に格納する。そして、連続実行管理部105は、連続して実行される複数の処理のうちの停止箇所までの処理を、予め定められた順に従い連続で自動実行するように、ファイル処理部103に指示する。換言すると、連続実行管理部105は、連続して実行される複数の処理のうちの停止箇所までに含まれない処理を自動実行しないように、ファイル処理部103に指示する。
【0029】
また、連続実行管理部105は、ユーザの要求情報に基づいて一連処理を一時的に停止させる一時停止箇所を設定してもよい。連続実行管理部105は、連続して実行される複数の処理のうちの一時停止箇所までの処理を予め定められた順に従い連続で自動実行し、かつ、一時停止箇所までに含まれない処理を再開に係る条件を満たすまで自動実行しないように、ファイル処理部103に指示する。この「再開に係る条件」としては、例えば一連処理の再開に係る指示をユーザから受け付けたことや、一連処理の対象となっているファイルの内容をユーザが確認する操作などのユーザによる特定の操作が行われたことなどが挙げられる。
その他、連続実行管理部105は、ユーザの要求情報に基づいて一連処理を開始させる開始箇所を設定してもよい。連続実行管理部105は、連続して実行される複数の処理のうちの開始箇所より前段の処理を自動実行せず、かつ、開始箇所から複数の処理を予め定められた順に従い連続で自動実行するように、ファイル処理部103に指示する。
【0030】
また、連続実行管理部105は、複数の処理のうちの停止箇所までの処理であっても、予め定められた条件を満たす場合には自動実行しないように、ファイル処理部103に指示してもよい。予め定められた条件としては、例えばファイルが処理の実行条件に該当していないことや、一連処理には含まない単独処理であることなどが挙げられる。この「単独処理」とは、ユーザから個別に実行の指示を受け付けた場合に実行される処理であり、他の処理と連続して自動実行されない処理である。
例えば、連続実行管理部105は、複数の処理のうちの停止箇所までの処理に単独処理が存在する場合、複数の処理のうちの停止箇所までの処理であって単独処理とは異なる処理を、予め定められた順に従い連続で自動実行するように、ファイル処理部103に指示する。その他、例えば、連続実行管理部105は、複数の処理のうちの停止箇所までの処理に単独処理が存在する場合、単独処理の前で自動実行を停止するように、ファイル処理部103に指示してもよい。
【0031】
ファイル記憶部106は、ファイル取得部101が取得したファイルまたはファイル処理部103が処理したファイルについての情報を記憶し蓄積する。
処理情報記憶部107は、ファイル処理部103が実行する処理について情報を記憶する。具体的には、処理情報記憶部107は、処理情報管理部104が管理する処理情報や画像データの他、連続実行管理部105が管理する停止箇所などの箇所を示す情報を記憶する。
ユーザ情報記憶部108は、ファイル管理サービスを利用するユーザのユーザ情報を記憶している。このユーザ情報には、例えば、ユーザ名などのユーザを識別することが可能な情報が含まれる。
【0032】
(表示部25における表示例)
図5は、本実施形態が適用される表示部25における表示例の一例を示す図である。
図5に示す例では、本実施形態が適用される表示部25には、ファイル管理サービスを利用するユーザの操作を受け付ける操作画面250が表示されている。操作画面250には、所謂ファイルハンドリングソフトウェア上のワークスペース260と、ファイルに対するコマンドを表すツールバー270とが含まれる。ファイルハンドリングソフトウェアは、電子化されたファイルを管理するソフトウェアであり、紙と電子の一元管理を促進する機能を有する。また、操作画面250には、ツールバー270の設定をユーザから受け付けるツールバー設定画面300が表示されている。
なお、操作画面250上にユーザによるマウスなどの操作に応じて移動するポインタ画像が表示されてもよい。
【0033】
ワークスペース260は、ファイルに対応しファイルを表すファイルアイコン261などが表示される領域である。
図5に示す表示例では、対応するファイルごとに設けられた各種のファイルアイコン261が表示されている。ファイルアイコン261に対応するファイルは、例えばツールバー270に含まれるコマンドの処理の対象となる。
また、ワークスペース260は、ファイルが使用された場合にファイルの内容を表示する領域としても機能する。
【0034】
ツールバー270は、ファイルに対して実行されるコマンドの情報が表示される領域である。換言すると、ツールバー270は、ユーザがファイル管理サービスを用いて行う一連の操作の流れが表示される領域である。
図5に示す表示例では、ツールバー270にはユーザがファイル管理サービスを用いて行う業務のワークフローが表され、この業務の名称「業務A」を示すタブ280がツールバー270に関連付けて表示されている。なお、ワークフローが表示される領域は、業務ごとに設けられてもよい。複数の業務が設定されている場合、業務ごとにタブ280が表示され、このタブ280は、対応する業務のワークフローをツールバー270に表示させる指示をユーザから受け付けてもよい。
【0035】
ツールバー270には、ファイルに対して実行されるコマンドに対応するボタン画像が表示される。
図5に示す表示例では、コマンドの処理に対応する各種の処理ボタン271が一方向に表示されている。具体的には、ツールバー270には、業務を構成する処理として、複数のファイルを1つに束ねる束ね処理と、ファイルのデータ形式をPDF(Portable Document Format)(登録商標)などのデータ形式に変換する変換処理と、ファイル本体に対するアノテーションとしてデート印を付加する付加処理と、ファイルのデータを圧縮する圧縮処理と、電子メールによるファイルを送信する送信処理とを示す複数の処理ボタン271が一方向に表示されている。
【0036】
処理ボタン271は、ツールバー設定画面300や不図示のメニューバーから設定することが可能なコマンドの処理に対応する。処理ボタン271は、コマンドの処理ごとに識別可能な状態で表示されている。例えば、処理ボタン271は、対応する処理の内容を示す画像とテキストから構成される。処理ボタン271を構成する画像やテキストは、処理の詳細な設定によって変更されてもよい。なお、処理ボタン271の表示態様や、処理ボタン271に対応する処理の内容などについては、ユーザによってカスタマイズされてもよい。
また、処理ボタン271は、対応する処理をファイルに対して実行させる指示をユーザから受け付けるボタン画像である。例えば、ファイルのデータを圧縮する処理に対応する処理ボタン271が選択された場合、ファイルに対してデータを圧縮する処理が実行される。
【0037】
また、ツールバー270に含まれる処理ボタン271の各々に対応する各種の処理は、一連処理として実行され得る。換言すると、ツールバー270に含まれる複数の処理ボタン271に対応する複数の処理は、一連処理として実行され得る。本実施形態の場合、ユーザが一連処理の開始を指示した場合、複数の処理ボタン271に対応する複数の処理が、複数の処理ボタン271の並び順に従い連続で自動実行される。具体的には、ユーザが一連処理の開始を指示した場合、複数のファイルを1つに束ねた後にデータ形式を変換し、データ形式を変換したこのファイル本体にデート印を付加しデータを圧縮したファイルを、電子メールよって送信する。
ツールバー270に含まれる複数の処理ボタン271に対応する複数の処理が一連処理として実行された場合、現在自動実行されている処理に対応する処理ボタン271、または最後に自動実行された処理に対応する処理ボタン271に関連付けて、一連処理の進行状況を通知する通知画像272が表示されてもよい。
【0038】
ツールバー設定画面300は、ツールバー270に情報が表示されるコマンドの設定などをユーザから受け付ける。ツールバー設定画面300には、分類ごとにコマンドが示されている。コマンドには、処理ボタン271に対応する処理の他、一連処理の開始や終了などが含まれる。
コマンドの設定として、例えばツールバー設定画面300にてコマンドが指定された状態にて追加ボタンがユーザによって選択されることにより、コマンドをツールバー270に追加する指示を受け付ける。その他、例えばドラッグ&ドロップなどによってツールバー設定画面300からツールバー270までコマンドがユーザによって移動されることにより、コマンドをツールバー270に追加する指示を受け付ける。
また、コマンドの設定として、例えばツールバー設定画面300のオプションページにてユーザによって入力されることにより、コマンドの内容だけでなく、コマンドごとの詳細な設定や、コマンドを適用するファイルの条件などの設定も受け付ける。
その他、ツールバー設定画面300は、例えばツールバー設定画面300上の新規作成ボタンがユーザによって選択されることにより、処理ボタン271が表示される領域を新たに操作画面250上に設ける指示を受け付けてもよい。
【0039】
図6は、本実施形態が適用されるツールバー270の表示例の一例を示す図である。
図6に示す表示例では、ツールバー270に、処理ボタン271と、一連処理を終了させる箇所を示す終了ボタン273とが表示されている。
【0040】
停止表示要素の一例としての終了ボタン273は、一連処理の停止箇所に対応するボタン画像である。終了ボタン273は、ツールバー270内に処理ボタン271と並んだ状態で表示されている。終了ボタン273は、一連処理を終了する旨を示す画像だけでなく、テキストを含んでもよい。なお、終了ボタン273の表示態様や、終了ボタン273に対応する一連処理を終了する条件などについては、ユーザによってカスタマイズされてもよい。
【0041】
図6に示す表示例では、終了ボタン273は、各種の処理ボタン271のうちの、圧縮処理に対応する処理ボタン271に関連付けて表示されている。複数の処理ボタン271に対応する複数の処理が一連処理として実行される場合に、一連処理が圧縮処理後に終了されることが示されている。換言すると、複数の処理ボタン271に対応する複数の処理が一連処理として実行される場合に、一連処理は送信処理が自動実行される前に終了されることが示されている。
【0042】
本実施形態の場合において、ユーザが一連処理の開始を指示した場合、複数の処理ボタン271に対応する複数の処理のうちの、終了ボタン273が関連付いている処理ボタン271までに含まれる処理ボタン271に対応する処理が連続で実行される。具体的には、終了ボタン273が関連付いている圧縮処理に対応する処理ボタン271までに含まれる処理ボタン271に対応する、束ね処理と、変換処理と、付加処理と、圧縮処理とが処理ボタン271の並び順に従い連続で実行される。また、終了ボタン273が関連付いている圧縮処理に対応する処理ボタン271までに含まれない処理ボタン271に対応する送信処理は自動実行されず、送信処理に対応する処理ボタン271がユーザによって選択された場合に別個に実行される。
なお、一連処理の開始の指示は、不図示の一連処理の開始の指示を受け付けるボタン画像が選択されたこと、または一連処理の中で最初に実行する処理に対応する処理ボタン271に対して特定の操作が行われたことなどに基づいて受け付けられる。
【0043】
その他、ツールバー270に単独処理に対応する処理ボタン271が含まれる場合、複数の処理のうちの終了ボタン273が関連付いている処理ボタン271までに含まれる処理ボタン271に対応する処理であっても単独処理はスキップしてもよい。例えば付加処理が単独処理である場合、複数の処理のうちの、終了ボタン273が関連付いている処理ボタン271までに含まれる処理ボタン271に対応する処理であって付加処理とは異なる処理である束ね処理と、変換処理と、圧縮処理とが、処理ボタン271の並び順に従い連続で自動実行されてもよい。
また、その他、終了ボタン273が関連付いている処理ボタン271までに含まれる処理ボタン271であって単独処理である付加処理に対応する処理ボタン271の前で自動実行を停止してもよい。換言すると、単独処理である付加処理に対応する処理ボタン271の前が一連処理の停止箇所となってもよい。
【0044】
図7は、本実施形態が適用されるツールバー270の表示例の他の例を示す図であり、(A)は一連処理が一時的に停止される前の状態、(B)は一連処理が再開される前の状態を示している。
図7(A)に示す表示例では、ツールバー270には、業務を構成する処理として「処理1」,「処理2」,「処理3」,「処理4」,「処理5」の複数の処理の各々を示す処理ボタン271と、一連処理を一時的に停止させる一時停止箇所を示す一時停止/再開ボタン275とが一方向に表示されている。例えば、「処理1」は束ね処理、「処理2」は変換処理、「処理3」は付加処理、「処理4」は圧縮処理、「処理5」は送信処理が設定されている。
【0045】
一時停止/再開ボタン275は、一連処理の一時停止箇所に対応するボタン画像であり、ツールバー270内に処理ボタン271と並んだ状態で表示される。
図7(A)に示す表示例では、一時停止/再開ボタン275は「処理4」に対応する処理ボタン271に関連付けて表示され、「処理5」が連続で自動実行される前に一連処理が一時的に停止されることが示されている。
【0046】
本実施形態の場合において、ユーザが一連処理の開始を指示した場合、上述と同様に、複数の処理のうちの、一時停止/再開ボタン275が関連付いている処理ボタン271までに含まれる処理ボタン271に対応する処理が連続で実行される。また、一時停止/再開ボタン275が関連付いている「処理4」である圧縮処理に対応する処理ボタン271までに含まれない処理ボタン271に対応する「処理5」である送信処理の自動実行は一時的に停止される。一連処理が一時的に停止された場合、一時停止/再開ボタン275の表示が、
図7(B)に示すように切り替わる。
【0047】
一連処理が一時的に停止された場合には、一時停止/再開ボタン275は、複数の処理のうちの一時的に停止された処理について自動実行を再開させる指示をユーザから受け付ける。換言すると、一時停止/再開ボタン275は、複数の処理のうちの一時的に停止された処理を、処理ボタン271の並び順に従い連続で自動実行させる指示をユーザから受け付けるボタン画像である。
一時停止/再開ボタン275は停止表示要素の一例である。また、一時停止/再開ボタン275は再開指示画像の一例である。なお、停止表示要素が表示されている状態にて、再開指示画像が、停止表示要素とは別個に操作画面250上に表示されてもよい。
【0048】
本実施形態の場合において、ユーザが一時停止/再開ボタン275を選択した場合、一時的に停止された「処理5」である送信処理が実行される。具体的には、ユーザが一連処理の開始を指示した場合、複数のファイルを1つに束ねた後にデータ形式を変換し、データ形式を変換したこのファイル本体にデート印を付加しデータを圧縮したファイルを、一時停止/再開ボタン275がユーザによって選択されるまで電子メールよって送信しない。
【0049】
図8は、本実施形態が適用されるツールバー270の表示例の他の例を示す図であり、(A)は開始箇所を含む場合、(B)は開始箇所と停止箇所とを含む場合を示している。
図8(A)に示す表示例では、ツールバー270には、業務を構成する処理として「処理1」,「処理2」,「処理3」,「処理4」,「処理5」の複数の処理の各々を示す処理ボタン271と、一連処理を開始させる開始箇所を示す開始ボタン276とが一方向に表示されている。例えば、「処理1」は束ね処理、「処理2」は変換処理、「処理3」は付加処理、「処理4」は圧縮処理、「処理5」は送信処理が設定されている。
【0050】
開始表示要素の一例としての開始ボタン276は、一連処理の開始箇所に対応するボタン画像であり、ツールバー270内に処理ボタン271と並んだ状態で表示される。また、開始ボタン276は、一連処理の開始の指示をユーザから受け付けてもよい。
図8(A)に示す例では、開始ボタン276は「処理2」に対応する処理ボタン271に関連付けて表示され、「処理2」として変換処理から一連処理が開始されることが示されている。
【0051】
本実施形態の場合において、ユーザが一連処理の開始を指示した場合、複数の処理のうちの、開始ボタン276が関連付いている処理ボタン271以降に含まれる処理ボタン271に対応する処理が連続で自動実行される。また、開始ボタン276が関連付いている「処理2」に対応する処理ボタン271より前段の処理ボタン271に対応する「処理1」である束ね処理は実行されない。具体的には、ユーザが一連処理の開始を指示した場合、ファイルのデータ形式を変換し、データ形式を変換したこのファイル本体にデート印を付加しデータを圧縮したファイルを、電子メールよって送信する。
【0052】
図8(B)に示す表示例では、ツールバー270に、処理ボタン271と、終了ボタン273と、開始ボタン276とが表示されている。
図8(B)に示す例では、開始ボタン276は「処理2」に対応する処理ボタン271に関連付けて表示され、終了ボタン273は「処理4」に対応する処理ボタン271に関連付けて表示されている。開始ボタン276と終了ボタン273とから、一連処理が「処理2」である変換処理から開始され、「処理4」である圧縮処理後に終了されることが示されている。
【0053】
本実施形態の場合において、ユーザが一連処理の開始を指示した場合、複数の処理のうちの、開始ボタン276が関連付いている処理ボタン271から終了ボタン273が関連付いている処理ボタン271までに含まれる処理ボタン271に対応する処理が連続で実行される。また、開始ボタン276が関連付いている「処理2」に対応する処理ボタン271より前段の処理ボタン271に対応する「処理1」と、終了ボタン273が関連付いている「処理4」に対応する処理ボタン271までに含まれない処理ボタン271に対応する「処理5」とは自動実行されない。具体的には、ユーザが一連処理の開始を指示した場合、ファイルのデータ形式を変換し、データ形式を変換したこのファイル本体にデート印を付加し、ファイルのデータを圧縮して自動実行を終了する。
【0054】
図9は、本実施形態が適用されるツールバー270の表示例の他の例を示す図であり、(A)は複数の開始箇所を含む場合、(B)は複数の停止箇所を含む場合を示している。
図9(A)に示す表示例では、ツールバー270には、業務を構成する処理として「処理1」,「処理2」,「処理3」,「処理4」,「処理5」の複数の処理の各々を示す処理ボタン271と、停止箇所の一例としての終了ボタン273と、複数の開始ボタン276とが一方向に表示されている。例えば、「処理1」は束ね処理、「処理2」は変換処理、「処理3」は付加処理、「処理4」は圧縮処理、「処理5」は送信処理が設定されている。
【0055】
複数の開始ボタン276の各々は、
図9(A)に示す「開始1」,「開始2」のように表示態様が異なる。開始ボタン276の表示態様は、複数の開始箇所がユーザによって設定された場合に自動的に変更され、例えば開始ボタン276の並び順に基づいた数字が付与される。
図9(A)に示す例では、「開始1」の開始ボタン276は「処理2」に対応する処理ボタン271に関連付けて表示され、「開始2」の開始ボタン276は「処理3」に対応する処理ボタン271に関連付けて表示されている。「開始1」の開始ボタン276から終了ボタン273までに「開始2」の開始ボタン276が含まれている。
【0056】
本実施形態の場合において、ユーザが一連処理の開始を指示した場合、複数の処理のうちの、「開始1」の開始ボタン276が関連付いている処理ボタン271から終了ボタン273が関連付いている処理ボタン271までに含まれる処理ボタン271に対応する処理が、対応する処理ボタン271の並び順に従い連続で実行される。具体的には、ユーザが「開始1」の開始ボタン276が関連付けられている処理ボタン271に対応する「処理2」から一連処理の開始をすることを指示した場合、ファイルのデータ形式を変換し、データ形式を変換したこのファイル本体にデート印を付加し、ファイルのデータを圧縮して自動実行を終了する。
【0057】
また、本実施形態の場合において、ユーザが一連処理の開始を指示した場合、複数の処理のうちの、「開始1」の開始ボタン276が関連付いている処理ボタン271から「開始2」の開始ボタン276が関連付いている処理ボタン271までに含まれる処理ボタン271に対応する処理が連続で実行されてもよい。具体的には、ユーザが「開始1」の開始ボタン276が関連付けられている処理ボタン271に対応する「処理2」から一連処理の開始をすることを指示した場合、ファイルのデータ形式を変換して自動実行を終了し、付加処理や圧縮処理、送信処理は連続で自動実行されないようにしてもよい。
【0058】
図9(B)に示す表示例では、ツールバー270に、処理ボタン271と、複数の終了ボタン273と、開始ボタン276とが表示されている。
図9(B)に示す例では、複数の終了ボタン273の各々は、「終了1」,「終了2」のように表示態様が異なる。終了ボタン273表示態様は、
図9(A)に示す開始ボタン276の表示態様と同様に、複数の停止箇所がユーザによって設定された場合に自動的に変更される。
図9(B)に示す例では、「終了1」の終了ボタン273は「処理3」に対応する処理ボタン271に関連付けて表示され、「終了2」の終了ボタン273は「処理4」に対応する処理ボタン271に関連付けて表示されている。「終了2」の終了ボタン273よりも前段に「終了1」の終了ボタン273が含まれている。
【0059】
本実施形態の場合において、ユーザが一連処理の開始を指示した場合、複数の処理のうちの、開始ボタン276が関連付いている処理ボタン271から「終了1」の終了ボタン273が関連付いている処理ボタン271までに含まれる処理ボタン271に対応する処理が連続で実行される。
一連処理の対象のファイルが、「終了1」の終了ボタン273が関連付いている処理ボタン271に対応する処理の実行後に予め定められた条件を満たさない場合、「終了2」の終了ボタン273が関連付いている処理ボタン271までに含まれる処理ボタン271に対応する処理が連続で実行される。具体的には、束ね処理と変換処理と付加処理とが連続で自動実行されたファイルのデータ形式やフォーマット様式などが「処理4」の圧縮処理の実行条件を具備している場合、圧縮処理以降の処理も連続で自動実行される。
【0060】
一方で、一連処理の対象のファイルが、「終了1」の終了ボタン273が関連付いている処理ボタン271に対応する処理の実行後に予め定められた条件を満たす場合、「終了1」の終了ボタン273が関連付いている処理ボタン271までに含まれない処理ボタン271に対応する処理は自動実行されない。具体的には、束ね処理と変換処理と付加処理とが連続で自動実行されたファイルが後段の処理の実行条件を具備していない場合、「処理4」の圧縮処理以降の処理は自動実行されない。また、「処理4」の圧縮処理以降の処理の自動実行を一時的に停止させた後に、再開させてもよい。換言すると、一時的に停止された「処理4」の圧縮処理以降の処理を、処理ボタン271の並び順に従い連続で自動実行してもよい。
【0061】
その他、ツールバー270に、処理ボタン271と、複数の終了ボタン273と、複数の開始ボタン276とが表示されている状態にて、開始箇所と停止箇所とがセットで設定されていてもよい。
例えば、「開始1」と「終了1」とのセットと、「開始2」と「終了2」とのセットが設定された場合を想定する。「開始1」から一連処理が開始された場合、「終了1」までに「開始2」が含まれていても「開始2」がスキップされ、「終了1」が関連付いている処理ボタン271までに含まれる処理ボタン271に対応する処理が連続で実行される。また、「開始2」から一連処理が開始された場合、「終了2」までに「終了1」が含まれていても「終了1」がスキップされ、「終了2」が関連付いている処理ボタン271までに含まれる処理ボタン271に対応する処理が連続で実行される。
【0062】
(処理の流れ)
図10は、本実施形態に係る一連処理の流れを示したフロー図である。
図10では、ツールバー270に終了ボタン273(
図6参照)が表示されている状態にて、ユーザが一連処理の開始を指示した場合を例としている。
【0063】
まず、管理サーバ10が、一連処理の開始を受け付ける(S101)。具体的には、連続実行管理部105が、要求情報取得部102によって取得された要求情報に基づき、ツールバー270に表示された各種の処理ボタン271(
図6参照)に対応する複数の処理を一連処理として実行する指示を受け付ける。
【0064】
管理サーバ10が、次のボタンが終了ボタンであるか否かを特定する(S102)。具体的には、連続実行管理部105が、ツールバー270に一方向に表示された次のボタンが、終了ボタン273であるか否かを特定する。
次のボタンが終了ボタンでない場合(S102でNO)、管理サーバ10が、次のボタンの処理を自動実行する(S103)。具体的には、連続実行管理部105が、ツールバー270に一方向に表示された次の処理ボタン271に対応する処理を自動実行するように、ファイル処理部103に指示する。そして、ファイル処理部103が連続実行管理部105に指示された処理を実行する。
【0065】
次いで、管理サーバ10が、処理を実行したボタンが最後のボタンであるか否かを特定する(S104)。具体的には、連続実行管理部105が、処理が実行された処理ボタン271がツールバー270に一方向に表示された最後のボタンであるか否かを特定する。
処理を実行したボタンが最後のボタンでない場合(S104でNO)、管理サーバ10が、処理を実行したボタンの次のボタンが終了ボタンであるか否かを特定する(S105)。具体的には、連続実行管理部105は、ツールバー270に一方向に表示されたボタンであって処理が実行された処理ボタン271の次のボタンが、終了ボタン273であるか否かを特定する。
処理を実行したボタンの次のボタンが終了ボタンでない場合、(S105でNO)、管理サーバ10が、次のボタンの処理を自動実行する(S103)。
【0066】
S105にて、処理を実行したボタンの次のボタンが終了ボタンである場合(S105でYES)、管理サーバ10が、連続実行を停止させ(S106)、処理を終了する。具体的には、連続実行管理部105が、ツールバー270に一方向に表示された処理ボタン271のうちの終了ボタン273が関連付いている処理ボタン271までに含まれる処理ボタン271に対応する処理を自動実行するように、ファイル処理部103に指示する。また、連続実行管理部105が、終了ボタン273が関連付いている処理ボタン271までに含まれない処理ボタン271に対応する処理を自動実行しないように、ファイル処理部103に指示する。そして、ファイル処理部103が、終了ボタン273が関連付いている処理ボタン271までに含まれる処理ボタン271に対応する処理を実行し、処理を終了する。
【0067】
S102にて、次のボタンが終了ボタンである場合(S102でYES)、管理サーバ10が、連続実行を停止させ(S106)、処理を終了する。
また、S104にて、処理を実行したボタンが最後のボタンである場合(S104でYES)、管理サーバ10が、連続実行を停止させ(S106)、処理を終了する。具体的には、連続実行管理部105が、一連処理の完了に伴って連続実行を停止させ、処理を終了する。
【0068】
(変形例)
上述した例では、連続実行管理部105が管理する停止箇所などの箇所の通知は、処理ボタン271と一方向に並んで表示されるボタン画像によって実現されていたが、これに限らない。例えば、連続実行管理部105が管理する停止箇所などの箇所の通知は、処理ボタン271自体に行われてもよい。
図11は、本実施形態が適用されるツールバー270の表示例の他の例を示す図であり、(A)は終了バッジ画像274が表示される場合、(B)は停止箇所が関連付けられた処理ボタン271が強調して表示される場合を示している。例えば、「処理1」は束ね処理、「処理2」は変換処理、「処理3」は付加処理、「処理4」は圧縮処理、「処理5」は送信処理が設定されている。
【0069】
図11(A)に示す表示例では、ツールバー270に、処理ボタン271と、一連処理が終了される処理を示す終了バッジ画像274とが表示されている。
停止表示要素の一例としての終了バッジ画像274は、一連処理が停止される前に実行される処理に対応する処理ボタン271に関連付けて表示されている。
図11(A)に示す表示例では、終了バッジ画像274は、「処理4」である圧縮処理に対応する処理ボタン271に関連付けて表示されている。複数の処理ボタン271に対応する複数の処理が一連処理として実行される場合に、一連処理が圧縮処理で終了されることが示されている。
【0070】
また、一連処理が終了される処理を示す画像は、終了バッジ画像274に限られず、一連処理が終了される処理が識別可能な画像であればよい。例えば、一連処理が終了される旨を通知するメッセージが、一連処理が停止される前に実行される処理に対応する処理ボタン271に関連付けて表示されてもよい。また、例えば、一連処理が停止される前に実行される処理に対応する処理ボタン271を囲む画像が表示されてもよい。
【0071】
図11(B)に示す表示例では、一連処理が停止される前に実行される処理に対応する処理ボタン271の表示態様を、他の処理ボタン271の表示態様と異ならせている。例えば、一連処理が停止される前に実行される「処理4」である圧縮処理に対応する処理ボタン271の背景色を、他の処理ボタン271の背景色と異ならせている。
なお、
図11(B)に示す例に限られず、一連処理が停止される前に実行される処理に対応する処理ボタン271が強調して表示されればよく、例えば一連処理が停止される前に実行される処理に対応する処理ボタン271を点滅させてもよい。
【0072】
各実施形態における情報処理システムが行う処理は、例えば、アプリケーションソフトウェアなどのプログラムとして用意される。各実施形態にてプロセッサの一例としてのCPU11a(
図2参照)によって実行されるプログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスクなど)、光記録媒体(光ディスクなど)、光磁気記録媒体、半導体メモリなどのコンピュータが読取可能な記録媒体に記憶した状態で提供しうる。また、CPU11a,21aによって実行されるプログラムは、インターネットなどの通信手段を用いて提供してもよい。
本明細書において、プロセッサとは、広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU:Central Processing Unit等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU:Graphics Processing Unit、ASIC:Application Specific Integrated Circuit、FPGA:Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。
また、プロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は、本実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、変更してもよい。
【0073】
(付記)
(((1)))
1または複数のプロセッサを備える情報処理システムであり、
前記1または複数のプロセッサは、
ファイルに対して実行される複数の処理の各々を示す処理ボタンが一方向に表示部に表示され、複数の当該処理ボタンに対応する当該複数の処理が一連処理として実行される場合に、当該一連処理を停止させる停止箇所を示す停止表示要素を当該処理ボタンに関連付けて表示させ、
前記一連処理の実行の指示をユーザから受け付けた場合、前記複数の処理のうちの、前記停止表示要素が関連付いている処理ボタンまでに含まれる前記処理ボタンに対応する処理を、当該処理ボタンの並び順に従い連続で自動実行させる、
情報処理システム。
(((2)))
前記1または複数のプロセッサは、
前記一連処理の実行の指示を前記ユーザから受け付けた場合、前記停止表示要素が関連付いている処理ボタンまでに含まれない前記処理ボタンに対応する処理を自動実行させないこと、を特徴とする(((1)))に記載の情報処理システム。
(((3)))
前記1または複数のプロセッサは、
前記一連処理の実行の指示を前記ユーザから受け付けた場合、前記停止表示要素が関連付いている処理ボタンまでに含まれない前記処理ボタンに対応する処理を一時的に停止させること、を特徴とする(((1)))に記載の情報処理システム。
(((4)))
前記1または複数のプロセッサは、
再開に係る条件を満たす場合、前記複数の処理のうちの一時的に停止された処理を、前記処理ボタンの並び順に従い連続で自動実行させること、を特徴とする(((3)))に記載の情報処理システム。
(((5)))
前記1または複数のプロセッサは、
前記停止表示要素が関連付いている処理ボタンまでに含まれない前記処理ボタンに対応する処理を一時的に停止させた場合、前記複数の処理のうちの一時的に停止された処理について自動実行を再開させる指示をユーザから受け付ける再開指示画像を前記表示部に表示させること、を特徴とする(((3)))に記載の情報処理システム。
(((6)))
前記1または複数のプロセッサは、
前記一連処理を開始させる開始箇所を示す開始表示要素を、前記処理ボタンに関連付けて表示させ、
前記一連処理の実行の指示を前記ユーザから受け付けた場合、前記複数の処理のうちの、前記開始表示要素が関連付いている処理ボタンから前記停止表示要素が関連付いている処理ボタンまでに含まれる前記処理ボタンに対応する処理を、当該処理ボタンの並び順に従い連続で自動実行させること、を特徴とする(((1)))乃至(((5)))の何れかに記載の情報処理システム。
(((7)))
前記1または複数のプロセッサは、
複数の前記開始表示要素が存在し一の開始表示要素から前記停止表示要素までに他の開始表示要素が含まれる状態にて、前記一連処理の実行の指示を前記ユーザから受け付けた場合、前記複数の処理のうちの、当該一の開始表示要素が関連付いている処理ボタンから前記停止表示要素が関連付いている処理ボタンまでに含まれる前記処理ボタンに対応する処理を、当該処理ボタンの並び順に従い連続で自動実行させること、を特徴とする(((6)))に記載の情報処理システム。
(((8)))
前記1または複数のプロセッサは、
複数の前記開始表示要素が存在し一の開始表示要素から前記停止表示要素までに他の開始表示要素が含まれる状態にて、前記一連処理の実行の指示を前記ユーザから受け付けた場合、前記複数の処理のうちの、当該一の開始表示要素が関連付いている処理ボタンから当該他の開始表示要素が関連付いている処理ボタンまでに含まれる前記処理ボタンに対応する処理を、当該処理ボタンの並び順に従い連続で自動実行させること、を特徴とする(((6)))に記載の情報処理システム。
(((9)))
前記1または複数のプロセッサは、
複数の前記停止表示要素が存在し一の停止表示要素までに他の停止表示要素が含まれる状態にて、前記一連処理の実行の指示を前記ユーザから受け付けた場合、前記複数の処理のうちの、当該一の停止表示要素が関連付いている処理ボタンまでに含まれる前記処理ボタンに対応する処理を、当該処理ボタンの並び順に従い連続で自動実行させること、を特徴とする(((1)))乃至(((8)))の何れかに記載の情報処理システム。
(((10)))
前記1または複数のプロセッサは、
予め定められた条件を満たすときは、前記複数の処理のうちの、前記他の停止表示要素が関連付いている処理ボタンまでに含まれる前記処理ボタンに対応する処理を、当該処理ボタンの並び順に従い連続で自動実行させ、当該他の停止表示要素が関連付いている処理ボタンまでに含まれない当該処理ボタンに対応する処理を自動実行させないこと、を特徴とする(((9)))に記載の情報処理システム。
(((11)))
前記1または複数のプロセッサは、
前記予め定められた条件を満たすときは、前記複数の処理のうちの、前記他の停止表示要素が関連付いている処理ボタンから前記一の停止表示要素が関連付いている処理ボタンまでに含まれる前記処理ボタンに対応する処理を、一時的に停止させた後に当該処理ボタンの並び順に従い連続で自動実行させること、を特徴とする(((10)))に記載の情報処理システム。
(((12)))
前記1または複数のプロセッサは、
前記複数の処理に前記一連処理には含まない単独処理が存在する状態にて、当該一連処理の実行の指示を前記ユーザから受け付けた場合、当該複数の処理のうちの、前記停止表示要素が関連付いている処理ボタンまでに含まれる前記処理ボタンに対応する処理であって当該単独処理とは異なる処理を、当該処理ボタンの並び順に従い連続で自動実行させること、を特徴とする(((1)))乃至(((11)))の何れかに記載の情報処理システム。
(((13)))
コンピュータに、
ファイルに対して実行される複数の処理の各々を示す処理ボタンが一方向に表示部に表示され、複数の当該処理ボタンに対応する当該複数の処理が一連処理として実行される場合に、当該一連処理を停止させる停止箇所を示す停止表示要素を当該処理ボタンに関連付けて表示させる機能と、
前記一連処理の実行の指示をユーザから受け付けた場合、前記複数の処理のうちの、前記停止表示要素が関連付いている処理ボタンまでに含まれる前記処理ボタンに対応する処理を、当該処理ボタンの並び順に従い連続で自動実行させる機能と、
を実現させるためのプログラム。
【0074】
(((1))),(((13)))の発明によれば、ファイルに対する一連処理をユーザが希望する箇所で停止させることができる。
(((2)))の発明によれば、ファイルに対する一連処理のうちのユーザが希望しない処理の実行を回避することができる。
(((3)))の発明によれば、ユーザが希望する箇所で一連処理を一時的に停止させることができる。
(((4)))の発明によれば、ファイルに対する一連処理のうちの一時的に停止された処理を実行する場合において、処理ごとにユーザの指示を必要とする構成と比較して、一連処理を再開する作業を効率化させることができる。
(((5)))の発明によれば、一時的に停止させた処理に対応する処理ボタンごとに実行の指示をユーザから受け付ける構成と比較して、複数の処理を完了する作業を効率化させることができる。
(((6)))の発明によれば、ファイルに対する一連処理をユーザが希望する箇所から開始することができる。
(((7)))の発明によれば、ファイルに対する処理の自動実行が開始箇所ごとに停止する構成と比較して、ファイルに対する一連処理をユーザが希望する箇所から後段の処理を実行する作業を効率化させることができる。
(((8)))の発明によれば、ファイルに対する一連処理が停止箇所のみで停止する構成と比較して、ユーザが希望する箇所でファイルを確認しながら一連処理を完了する作業を効率化させることができる。
(((9)))の発明によれば、ファイルに対する処理の自動実行が停止箇所ごとに停止する構成と比較して、ファイルに対する複数の処理を完了する作業を効率化させることができる。
(((10)))の発明によれば、ファイルに対する一連処理を、一律に上流の停止箇所では停止させない構成と比較して、ファイルに対する一連処理の精度を向上させることができる。
(((11)))の発明によれば、ファイルに対する一連処理を上流の停止箇所で停止させた場合において、一連処理の実行を中止して停止箇所より後段の処理を実行しない構成と比較して、一連処理を完了する作業を効率化させることができる。
(((12)))の発明によれば、ファイルに対する一連処理には含まない処理に対応する処理ボタンの順番で一連処理の実行が停止する構成と比較して、ユーザが希望する処理を一連処理として実行する作業を効率化させることができる。
【符号の説明】
【0075】
1…情報処理システム、10…管理サーバ、11a…CPU、20…ユーザ端末、25…表示部、101…ファイル取得部、102…要求情報取得部、103…ファイル処理部、104…処理情報管理部、105…連続実行管理部、106…ファイル記憶部、107…処理情報記憶部、108…ユーザ情報記憶部、250…操作画面、261…ファイルアイコン、270…ツールバー、271…処理ボタン、273…終了ボタン、275…一時停止/再開ボタン、276…開始ボタン