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特開2024-131647弾性波デバイス、フィルタ、およびマルチプレクサ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024131647
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】弾性波デバイス、フィルタ、およびマルチプレクサ
(51)【国際特許分類】
   H03H 9/145 20060101AFI20240920BHJP
【FI】
H03H9/145 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023042046
(22)【出願日】2023-03-16
(71)【出願人】
【識別番号】000204284
【氏名又は名称】太陽誘電株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087480
【弁理士】
【氏名又は名称】片山 修平
(72)【発明者】
【氏名】竹内 慎治
【テーマコード(参考)】
5J097
【Fターム(参考)】
5J097AA24
5J097AA26
5J097BB15
5J097DD01
5J097DD04
5J097GG03
5J097KK01
5J097KK05
5J097KK09
(57)【要約】
【課題】耐電力を向上させることが可能な弾性波デバイスを提供することを目的とする。
【解決手段】弾性波デバイスは、圧電層10と、圧電層10上に設けられ、複数の電極指22と複数の電極指22が接続するバスバー23とを各々有し、複数の電極指22に複数の電極指22の先端24からバスバー23に向かって伸びるスリット50が複数の電極指22の長手方向であるY方向に沿って設けられた一対の櫛型電極21とを備える。このような構成により、耐電力を向上させることができる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧電層と、
前記圧電層上に設けられ、複数の電極指と前記複数の電極指が接続するバスバーとを各々有し、前記複数の電極指に前記複数の電極指の先端から前記バスバーに向かって伸びるスリットと、前記複数の電極指の先端と前記バスバーとの間に位置する1または複数の穴と、のうちの少なくとも一方の形状が前記複数の電極指の長手方向に沿って設けられた一対の櫛型電極と、を備える弾性波デバイス。
【請求項2】
前記少なくとも一方の形状の前記長手方向における長さの合計は、前記複数の電極指の前記長手方向における長さの1/2以上である、請求項1に記載の弾性波デバイス。
【請求項3】
前記少なくとも一方の形状の前記複数の電極指の短手方向における幅は、前記一対の櫛型電極の前記複数の電極指の平均ピッチの0.11倍以下である、請求項1または2に記載の弾性波デバイス。
【請求項4】
前記少なくとも一方の形状と前記複数の電極指の側面との間の距離は、前記平均ピッチの0.1倍未満である、請求項3に記載の弾性波デバイス。
【請求項5】
前記少なくとも一方の形状の前記短手方向における幅と、前記少なくとも一方の形状と前記複数の電極指の側面との間の距離と、の合計は、前記複数の電極指の前記短手方向における幅の0.14倍以上かつ0.3倍以下である、請求項4に記載の弾性波デバイス。
【請求項6】
前記少なくとも一方の形状は、前記複数の電極指の短手方向における前記複数の電極指の両端部に前記電極指の側面から離れて設けられている、請求項1または2に記載の弾性波デバイス。
【請求項7】
前記少なくとも一方の形状は、前記複数の電極指の厚さ方向において前記複数の電極指を貫通している、請求項1または2に記載の弾性波デバイス。
【請求項8】
前記少なくとも一方の形状は、前記複数の電極指の厚さ方向において前記複数の電極指を貫通していない、請求項1または2に記載の弾性波デバイス。
【請求項9】
請求項1または2に記載の弾性波デバイスを含むフィルタ。
【請求項10】
請求項9に記載のフィルタを含むマルチプレクサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、弾性波デバイス、フィルタ、およびマルチプレクサに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話を代表とする高周波通信用システムにおいて、通信に使用する周波数帯以外の不要な信号を除去するためにフィルタが用いられている。フィルタには、例えば圧電層上に複数の電極指を有する櫛型電極が設けられた弾性波デバイスが用いられている。弾性波デバイスでは耐電力を高めるための方法が提案されている。例えば、電極指を2層構造とし、下層の厚さを電極指の外周部に重なる領域と外周部より内側に重なる領域とで異ならせることや(例えば特許文献1)、下層の幅を上層の幅より小さくすることが提案されている(例えば特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-14715号公報
【特許文献2】特開2001-85968号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の方法によって耐電力を向上させる場合、応力を緩和させるために下層を厚くすることから、下層の膜厚増加分だけ上層が薄くなり、電気抵抗の増大が生じてしまう。したがって、特許文献1に記載の方法によって耐電力を向上させることは望ましくない。特許文献2に記載の方法によって耐電力を向上させる場合、高周波信号の表皮効果によって電極指の表面に電流が集中し、発熱による耐電力の劣化が生じることが考えられる。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、耐電力を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、圧電層と、前記圧電層上に設けられ、複数の電極指と前記複数の電極指が接続するバスバーとを各々有し、前記複数の電極指に前記複数の電極指の先端から前記バスバーに向かって伸びるスリットと、前記複数の電極指の先端と前記バスバーとの間に位置する1または複数の穴と、のうちの少なくとも一方の形状が前記複数の電極指の長手方向に沿って設けられた一対の櫛型電極と、を備える弾性波デバイスである。
【0007】
上記構成において、前記少なくとも一方の形状の前記長手方向における長さの合計は、前記複数の電極指の前記長手方向における長さの1/2以上である構成とすることができる。
【0008】
上記構成において、前記少なくとも一方の形状の前記複数の電極指の短手方向における幅は、前記一対の櫛型電極の前記複数の電極指の平均ピッチの0.11倍以下である構成とすることができる。
【0009】
上記構成において、前記少なくとも一方の形状と前記複数の電極指の側面との間の距離は、前記平均ピッチの0.1倍未満である構成とすることができる。
【0010】
上記構成において、前記少なくとも一方の形状の前記短手方向における幅と、前記少なくとも一方の形状と前記複数の電極指の側面との間の距離と、の合計は、前記複数の電極指の前記短手方向における幅の0.14倍以上かつ0.3倍以下である構成とすることができる。
【0011】
上記構成において、前記少なくとも一方の形状は、前記複数の電極指の短手方向における前記複数の電極指の両端部に前記電極指の側面から離れて設けられている構成とすることができる。
【0012】
上記構成において、前記少なくとも一方の形状は、前記複数の電極指の厚さ方向において前記複数の電極指を貫通している構成とすることができる。
【0013】
上記構成において、前記少なくとも一方の形状は、前記複数の電極指の厚さ方向において前記複数の電極指を貫通していない構成とすることができる。
【0014】
本発明は、上記に記載の弾性波デバイスを含むフィルタである。
【0015】
本発明は、上記に記載のフィルタを含むマルチプレクサである。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、耐電力を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、実施例1に係る弾性波デバイスの平面図である。
図2図2(a)は、実施例1における電極指を示す平面図、図2(b)は、図2(a)のA-A断面図である。
図3図3(a)は、比較例における電極指を示す平面図、図3(b)は、図3(a)のA-A断面図である。
図4図4は、比較例における電極指を流れる電流分布のシミュレーション結果の模式図である。
図5図5は、実施例1における電極指を流れる電流分布のシミュレーション結果の模式図である。
図6図6(a)は、スリットの幅に対する電極指の最大電流密度のシミュレーション結果、図6(b)は、スリットの幅に対する電気機械結合係数k2のシミュレーション結果である。
図7図7(a)は、電極指の分離部の幅に対する電極指の最大電流密度のシミュレーション結果、図7(b)は、電極指の分離部の幅に対する電気機械結合係数k2のシミュレーション結果である。
図8図8(a)は、実施例2における電極指の平面図、図8(b)は、図8(a)のA-A断面図である。
図9図9(a)から図9(c)は、実施例2の変形例における電極指の平面図である。
図10図10は、実施例3における電極指の平面図である。
図11図11(a)は、実施例4における電極指の平面図、図11(b)は、図11(a)のA-A断面図である。
図12図12(a)は、第1の膜の厚さに対する電極指の最大電流密度のシミュレーション結果、図12(b)は、第1の膜の厚さに対する電気機械結合係数k2のシミュレーション結果である。
図13図13は、実施例5に係るフィルタの回路図である。
図14図14は、実施例6に係るデュプレクサの回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照し、本発明の実施例について、電子部品として弾性波デバイスの場合を例に説明する。
【実施例0019】
図1は、実施例1に係る弾性波デバイスの平面図である。図1では、図の明瞭化のために、IDT(Interdigital Transducer)20および反射器30にハッチングを付している。電極指22の短手方向をX方向、電極指22の長手方向をY方向、圧電層10の厚さ方向をZ方向とする。X方向、Y方向、およびZ方向は、圧電層10の結晶方位のX軸方向およびY軸方向とは必ずしも対応しない。
【0020】
図1に示すように、実施例1に係る弾性波デバイス100は、圧電層10上にIDT(Interdigital Transducer)20および反射器30が設けられている。反射器30は、X方向においてIDT20に並んで設けられている。圧電層10は、例えば厚い膜(基板)である。なお、圧電層10は、支持基板上に設けられた薄い膜の場合でもよい。この場合、支持基板と圧電層10との間に、酸化シリコン、酸化アルミニウム、および/または窒化アルミニウム等の絶縁膜が設けられてもよい。圧電層10は、例えば単結晶タンタル酸リチウム(LiTaO)膜または単結晶ニオブ酸リチウム(LiNbO)膜であり、例えば回転YカットX伝搬タンタル酸リチウム膜または回転YカットX伝搬ニオブ酸リチウム膜である。例えば圧電層10は30°~55°YカットX伝搬タンタル酸リチウム層である。
【0021】
IDT20は、一対の櫛型電極21を備える。櫛型電極21は、複数の電極指22と、複数の電極指22が接続されたバスバー23と、を備える。一対の櫛型電極21の電極指22が交差する領域が交差領域40である。一対の櫛型電極21は、交差領域40の少なくとも一部において電極指22がほぼ互い違いとなるように対向している。交差領域40において電極指22が励振する主モードの弾性波(弾性表面波)は、主にX方向に伝搬する。一方の櫛型電極21の電極指22のピッチがほぼ弾性表面波の波長λとなる。一対の櫛型電極21の電極指22の平均ピッチDの倍が一方の櫛型電極21の電極指22のほぼピッチとなる。反射器30は、電極指22が励振した弾性表面波を反射する。これにより、弾性表面波は交差領域40内に閉じ込められる。
【0022】
図2(a)は、実施例1における電極指を示す平面図、図2(b)は、図2(a)のA-A断面図である。図2(a)および図2(b)に示すように、実施例1における電極指22は、圧電層10上に設けられた第1の膜26と、第1の膜26上に設けられた第2の膜27と、を備える。第1の膜26は、圧電層10と第2の膜27の密着のために設けられている。第1の膜26は、例えばチタン(Ti)またはクロム(Cr)を主成分とする膜である。第2の膜27は、電極指22の主部となる膜であり、例えばアルミニウム(Al)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、レニウム(Re)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、タンタル(Ta)、またはタングステン(W)を主成分とする膜である。なお、図示は省略するが、バスバー23および反射器30も第1の膜26と第2の膜27を備える。ある膜がある元素を主成分とするには、ある膜に主成分以外の意図的な、または、意図しない不純物が含まれることを許容する。ある膜においてある元素が主成分である場合、ある元素の濃度は例えば50原子%以上であり、例えば80原子%以上である。なお、第1の膜26は設けられていない場合でもよい。
【0023】
電極指22には、電極指22の先端24からバスバー23に向かってY方向に伸びたスリット50が設けられている。スリット50は、例えば電極指22の先端24からバスバー23にかけて設けられている。すなわち、スリット50のY方向における最大の長さL1と電極指22のY方向における最大の長さL2とはほぼ等しい。スリット50は、X方向における電極指22の両端部に電極指22の側面25から離れて設けられている。したがって、電極指22は、2つのスリット50の間の中央部28と、スリット50と電極指22の側面25との間の分離部29と、を備える。電極指22の側面25は、平面視においてバスバー23に対して垂直となっている。スリット50は、Z方向において、電極指22を貫通している。スリット50は、例えば平面視および断面視において矩形状をしている。
【0024】
スリット50の幅W1は、例えば0.055λ以下である。分離部29の幅W2は、例えば0.05λ未満である。電極指22の幅W3は、例えば0.3λ以上0.7λ以下である。第1の膜26の厚さT1は、例えば5nm以上300nm以下である。第2の膜27の厚さT2は、例えば50nm以上1000nm以下である。
【0025】
なお、実施例1では、スリット50は電極指22の先端24からバスバー23まで伸びている場合を例に示すが、この場合に限られない。スリット50は、Y方向における長さL1が電極指22のY方向における長さL2の1/2以上であればよい。
【0026】
[製造方法]
圧電層10上に例えばスパッタリング法または蒸着法を用いて金属膜を堆積する。金属膜に対してフォトリソグラフィ法およびエッチング法を行ってIDT20および反射器30を形成する。これにより、実施例1に係る弾性波デバイスが得られる。
【0027】
[比較例]
図3(a)は、比較例における電極指を示す平面図、図3(b)は、図3(a)のA-A断面図である。図3(a)および図3(b)に示すように、比較例では、電極指122の第1の膜126および第2の膜127にスリットが設けられていない。その他の構成は実施例1と同じであるため説明を省略する。
【0028】
図4は、比較例における電極指を流れる電流分布のシミュレーション結果の模式図である。図5は、実施例1における電極指を流れる電流分布のシミュレーション結果の模式図である。図4に示すように、比較例では、IDT20に高周波信号が入力されると、表皮効果によって電極指122のエッジ部分での電流密度が高くなる。電極指122のエッジ部分に電流が集中することで発熱量が増大し、電極指122に損傷が生じることがある。図5に示すように、実施例1では、電極指22にスリット50が設けられているため、電流は電極指22のエッジ部分だけでなく、スリット50におけるエッジ部分にも集中する。これにより、電流は電極指22のエッジ部分の1カ所に集中せずに、電極指22のエッジ部分とスリット50のエッジ部分に分散される。このため、電極指22のエッジ部分での電流密度を低下させることができる。よって、耐電力性を向上させることができる。
【0029】
[シミュレーション1]
スリット50の幅W1と、電極指22に生じる電流密度および弾性波デバイスの電気機械結合係数k2と、の関係を評価するシミュレーションを行った。シミュレーション条件を以下に示す。
圧電層10:42°回転YカットX伝搬タンタル酸リチウム基板
電極指22の第1の膜26:厚さT1が0.1μmのチタン膜
電極指22の第2の膜27:厚さT2が0.3μmのアルミニウム膜
弾性波の波長λ:4.0μm
スリット50の幅W1:0μm、0.1μm、0.15μm、0.2μm、0.25μm
電極指22の分離部29の幅W2:0.1μm
電極指22の幅W3:1.0μm(0.25λ)
【0030】
図6(a)は、スリットの幅に対する電極指の最大電流密度のシミュレーション結果、図6(b)は、スリットの幅に対する電気機械結合係数k2のシミュレーション結果である。図6(a)に示すように、スリット50の幅W1の大きさに応じて電極指22に生じる最大電流密度の大きさが変化する結果であった。スリット50の幅W1が0.22μm(0.055λ)以下の場合、電極指22に生じる最大電流密度はスリット50のない場合(スリット50の幅W1が0μm(比較例に対応))に比べて低くなった。これは、図5に示したように、電流が電極指22のエッジ部分の1カ所に集中せずに、電極指22のエッジ部分とスリット50のエッジ部分とに分散されたためと考えられる。スリット50の幅W1が大きくなり過ぎると最大電流密度が高くなったのは、電極指22の中央部28と分離部29の関係が複数の電極指22が並んだ関係に近づいたためと考えられる。最大電流密度を低減させる点から、スリット50の幅W1は、0.01λ以上0.05λ以下が好ましく、0.015λ以上0.045λ以下がより好ましく、0.02λ以上0.04λ以下が更に好ましい。
【0031】
図6(b)に示すように、スリット50の幅W1が大きくなるほど、電気機械結合係数k2は小さくなった。これは、スリット50の幅W1が大きくなるほど、電極指22と圧電層10の接触面積が小さくなったためと考えられる。
【0032】
[シミュレーション2]
電極指22の分離部29の幅W2と、電極指22に生じる電流密度および弾性波デバイスの電気機械結合係数k2と、の関係を評価するシミュレーションを行った。シミュレーション条件を以下に示す。
圧電層10:42°回転YカットX伝搬タンタル酸リチウム基板
電極指22の第1の膜26:厚さT1が0.1μmのチタン膜
電極指22の第2の膜27:厚さT2が0.3μmのアルミニウム膜
弾性波の波長λ:4.0μm
スリット50の幅W1:0.1μm
電極指22の分離部29の幅W2:0μm、0.1μm、0.15μm、0.2μm、0.25μm
電極指22の幅W3:1.0μm(0.25λ)
【0033】
図7(a)は、電極指の分離部の幅に対する電極指の最大電流密度のシミュレーション結果、図7(b)は、電極指の分離部の幅に対する電気機械結合係数k2のシミュレーション結果である。図7(a)に示すように、電極指22の分離部29の幅W2の大きさが異なる場合でも、スリット50を設けて分離部29を形成することで、スリット50がない場合(分離部29の幅W2が0μm(比較例に対応))に比べて電極指22に生じる最大電流密度が低くなった。これは、図5に示したように、電流が電極指22のエッジ部分の1カ所に集中せずに、電極指22のエッジ部分とスリット50のエッジ部分とに分散されたためと考えられる。分離部29の幅W2が0.1μmのときに最大電流密度が低くなり、幅W2が0.1μmから0.2μmまで大きくなるに従い最大電流密度が高くなったが、幅W2が0.25μmのときでは最大電流密度が再び低くなった。幅W2が0.25μmのときに最大電流密度が再び低くなったのは、電極指22の中央部28と分離部29の関係が複数の電極指22が並んだ関係に近づいたためと考えられる。最大電流密度を低減させる点から、電極指22の分離部29の幅W2は、0.01λ以上0.05λ未満が好ましく、0.015λ以上0.04λ以下がより好ましく、0.02λ以上0.03λ以下がより好ましい。
【0034】
図7(b)に示すように、電極指22の分離部29の幅W2が変化しても、電気機械結合係数k2はほとんど変化しなかった。これは、スリット50の幅W1を0.1μmと固定しているため、分離部29の幅W2が変化しても、電極指22と圧電層10の接触面積は変わらないためと考えられる。
【0035】
実施例1によれば、図2(a)および図2(b)のように、電極指22には電極指22の先端24からバスバー23に向かって延びたスリット50がY方向に沿って設けられている。電極指22にスリット50が設けられることで、図5に示したように、電極指22のエッジ部分での電流密度を低下させることができ、耐電力性を向上させることができる。
【0036】
また、実施例1では、スリット50は、Y方向における長さL1が電極指22のY方向における長さL2の1/2以上となっている。これにより、電極指22のエッジ部分での電流密度を効果的に低下させることができ、耐電力性を向上させることができる。電極指22のエッジ部分での電流密度を低下させる観点から、スリット50のY方向における長さL1は、電極指22のY方向における長さL2の2/3以上が好ましく、3/4以上がより好ましく、長さL2とほぼ同じ場合が更に好ましい。
【0037】
また、実施例1では、スリット50のX方向における幅W1は電極指22の平均ピッチDの0.11倍(0.055λ)以下である。これにより、図6(a)のように、電極指22の電流密度を低下させることができる。電流密度を低下させる観点から、スリット50のX方向における幅W1は、電極指22の平均ピッチDの0.02倍(0.01λ)以上かつ0.1倍(0.05λ)以下の場合が好ましく、0.03倍(0.015λ)以上0.09倍(0.045λ)以下がより好ましく、0.04倍(0.02λ)以上且つ0.08倍(0.04λ)以下の場合が更に好ましい。また、図6(b)のように、スリット50のX方向における幅W1が大きくなると、電気機械結合係数k2が小さくなるため、実施例1に係る弾性波デバイス100をラダー型フィルタに用いた場合に、急峻な減衰特性を得ることができる。
【0038】
図6(a)において、電極指22の幅W3が0.25λ(1.0μm)であることから、幅W1は、幅W3の0.04倍以上かつ0.2倍以下が好ましく、0.06倍以上かつ0.18倍以下がより好ましく、0.08倍以上かつ0.16倍以下が更に好ましい。また、分離部29の幅W2は0.025λ(0.1μm)であることを踏まえると、幅W1と幅W2の合計は、幅W3の0.14倍以上かつ0.30倍以下としてもよく、0.16倍以上かつ0.28倍以下としてもよく、0.18倍以上かつ0.26倍以下としてもよい。
【0039】
また、実施例1では、スリット50と電極指22の側面25との間の距離(図2(a)の幅W2)は、電極指22の平均ピッチDの0.1倍(0.05λ)未満である。これにより、図7(a)のように、電極指22の電流密度を低下させることができる。電流密度を低下させる観点から、スリット50と電極指22の側面25との間の距離(図2(a)の幅W2)は、電極指22の平均ピッチDの0.02倍(0.01λ)以上かつ0.08倍(0.04λ)以下の場合が好ましく、0.03倍(0.015λ)以上かつ0.07倍(0.035λ)以下の場合がより好ましく、0.04倍(0.02λ)以上かつ0.06倍(0.03λ)以下の場合が更に好ましい。
【0040】
図7(a)において、電極指22の幅W3が0.25λであることから、幅W2は、幅W3の0.04倍以上かつ0.16倍以下が好ましく、0.06倍以上かつ0.14倍以下がより好ましく、0.08倍以上かつ0.12倍以下が更に好ましい。また、スリット50の幅W1は0.025λ(0.1μm)であることを踏まえると、幅W1と幅W2の合計は、幅W3の0.14倍以上かつ0.26倍以下としてもよく、0.16倍以上0.24倍以下としてもよく、0.18倍以上0.22倍以下としてもよい。
【0041】
また、実施例1では、スリット50は、X方向における電極指22の両端部に電極指22の側面から離れて設けられている。これにより、電極指22の両方のエッジ部分での電流密度を低下させることができ、耐電力性を向上させることができる。なお、X方向における電極指22の両端部に設けられるスリット50は、互いに同じ形状および大きさである場合に限られず、形状および大きさの少なくとも一方が異なる場合でもよい。
【0042】
また、実施例1では、図2(b)のように、スリット50は、電極指22をZ方向において貫通して設けられている。これにより、電極指22のエッジ部分での電流密度を低下させることができると共に、スリット50を容易に形成することができる。
【実施例0043】
図8(a)は、実施例2における電極指の平面図、図8(b)は、図8(a)のA-A断面図である。図8(a)および図8(b)に示すように、実施例2では、電極指22に複数の穴52がY方向に並んで設けられている。穴52は、平面視において矩形状をしていて、長手方向がY方向となっている。Y方向に配列した穴52それぞれのY方向における最大の長さL3の合計は、電極指22のY方向における最大の長さL2の半分以上となっている。Y方向で隣接する穴52の最小の間隔L4は、穴52の長さL3の0.1倍以上1.0倍以下となっている。穴52は、実施例1のスリット50と同様、X方向における電極指22の両端部に電極指22の側面25から離れて設けられている。したがって、電極指22は、Y方向に配列した穴52の2つの列の間の中央部28aと、Y方向に配列した穴52と電極指22の側面25との間の分離部29aと、を備える。穴52は、Z方向において、電極指22を貫通している。その他の構成は実施例1と同じであるため説明を省略する。
【0044】
[変形例]
図9(a)から図9(c)は、実施例2の変形例における電極指の平面図である。図9(a)に示すように、実施例2の変形例1における電極指22では、穴52aの長手方向がY方向に対して傾いている。変形例1においても、Y方向に配列した穴52aそれぞれのY方向における最大の長さL5の合計は、電極指22のY方向における最大の長さL2の半分以上となっている。Y方向で隣接する穴52aの最小の間隔L6は、穴52aの長さL5の0.1倍以上1.0倍以下となっている。その他の構成は実施例2と同じであるため説明を省略する。
【0045】
図9(b)に示すように、実施例2の変形例2における電極指22では、平面視における穴52bの側面が屈曲している。変形例2においても、Y方向に配列した穴52bそれぞれのY方向における最大の長さL7の合計は、電極指22のY方向における最大の長さL2の半分以上となっている。Y方向で隣接する穴52bの最小の間隔L8は、穴52bの長さL7の0.1倍以上1.0倍以下となっている。その他の構成は実施例2と同じであるため説明を省略する。
【0046】
図9(c)に示すように、実施例2の変形例3における電極指22では、穴52cが平面視において円形状をしている。変形例3においても、Y方向に配列した穴52cそれぞれのY方向における最大の長さL9の合計は、電極指22のY方向における最大の長さL2の半分以上となっている。Y方向で隣接する穴52cの最小の間隔L10は、穴52cの長さL9の0.1倍以上1.0倍以下となっている。その他の構成は実施例2と同じであるため説明を省略する。なお、穴52cは、平面視において円形状の場合に限られず、楕円状またはオーバル状等、曲線で表される輪郭を有する形状でもよい。
【0047】
実施例2およびその変形例によれば、電極指22に電極指22の先端24とバスバー23との間に位置する複数の穴52~52cがY方向に沿って設けられている。電極指22に穴52~52cが設けられることで、実施例1と同様、電流密度が分散されて、電極指22のエッジ部分での電流密度を低下させることができる。よって、耐電力性を向上させることができる。
【0048】
また、実施例2およびその変形例では、Y方向に配列した穴52~52cのY方向における長さL3、L5、L7、L9の合計は、電極指22のY方向における長さL2の1/2以上となっている。これにより、電極指22のエッジ部分での電流密度を効果的に低下させることができ、耐電力性を向上させることができる。電極指22のエッジ部分での電流密度を低下させる観点から、Y方向に配列した穴52~52cのY方向における長さL3、L5、L7、L9の合計は、電極指22のY方向における長さL2の2/3以上が好ましく、3/4以上がより好ましく、4/5以上が更に好ましい。穴52~52cのY方向で隣接する間隔L4、L6、L8、L10は、穴52~52cのY方向における長さL3、L5、L7、L9の1.0倍未満が好ましく、0.8倍以下がより好ましく、0.6倍以下が更に好ましい。なお、電極指22に複数の穴が設けられる場合に限られず、1つの穴が設けられている場合でもよい。
【0049】
また、実施例2およびその変形例においても、実施例1と同様、穴52~52cのX方向における幅W1は、電極指22の平均ピッチDの0.11倍(0.055λ)以下が好ましい。これにより、実施例1と同様、電極指22の電流密度を低下させることができる。電流密度を低下させる観点から、穴52~52cのX方向における幅W1は、実施例1と同様、電極指22の平均ピッチDの0.02倍(0.01λ)以上かつ0.1倍(0.05λ)以下の場合が好ましく、0.03倍(0.015λ)以上かつ0.09倍(0.045λ)以下の場合がより好ましく、0.04倍(0.02λ)以上且つ0.08倍(0.04λ)以下の場合が更に好ましい。穴52~52cのX方向のおける幅W1は、実施例1と同様、電極指22のX方向における幅W3の0.04倍以上かつ0.2倍以下が好ましく、0.06倍以上かつ0.18倍以下がより好ましく、0.08倍以上かつ0.16倍以下が更に好ましい。
【0050】
また、実施例2およびその変形例においても、実施例1と同様、穴52~52cと電極指22の側面25との間の距離(図8(a)、図9(a)から図9(c)における幅W2)は、電極指22の平均ピッチDの0.1倍(0.05λ)未満であることが好ましい。これにより、実施例1と同様、電極指22の電流密度を低下させることができる。電流密度を低下させる観点から、穴52~52cと電極指22の側面25との間の距離(図8(a)、図9(a)から図9(c)における幅W2)は、実施例1と同様、電極指22の平均ピッチDの0.02倍(0.01λ)以上かつ0.08倍(0.04λ)以下の場合が好ましく、0.03倍(0.015λ)以上かつ0.07倍(0.035λ)以下の場合がより好ましく、0.04倍(0.02λ)以上かつ0.06倍(0.03λ)以下の場合が更に好ましい。穴52~52cと電極指22の側面25との間の距離(図8(a)、図9(a)から図9(c)における幅W2)は、実施例1と同様、電極指22の幅W3の0.04倍以上かつ0.16倍以下が好ましく、0.06倍以上かつ0.14倍以下がより好ましく、0.08倍以上かつ0.12倍以下が更に好ましい。
【0051】
また、幅W1と幅W2の合計は、実施例1と同様、幅W3の0.14倍以上かつ0.30倍以下としてもよく、0.14倍以上かつ0.26倍以下としてもよく、0.16倍以上かつ0.28倍以下としてもよく、0.16倍以上0.24倍以下としてもよく、0.18倍以上かつ0.26倍以下としてもよく、0.18倍以上0.22倍以下としてもよい。
【0052】
また、実施例2およびその変形例では、穴52~52cは、X方向における電極指22の両端部に電極指22の側面から離れて設けられている。これにより、電極指22の両方のエッジ部分での電流密度を低下させることができ、耐電力性を向上させることができる。
【0053】
また、実施例2およびその変形例では、図8(b)のように、穴52~52cは、電極指22をZ方向において貫通して設けられている。これにより、電極指22のエッジ部分での電流密度を低下させることができると共に、穴52~52cを容易に形成することができる。
【0054】
なお、実施例2およびその変形例において、電極指22に設けられる穴は、互いに同じ形状および同じ大きさである場合に限られず、形状および大きさの少なくとも一方が異なる場合でもよい。例えば、実施例2およびその変形例に示した穴が混在して電極指22に設けられる場合でもよい。
【実施例0055】
図10は、実施例3における電極指の平面図である。図10に示すように、実施例3では、電極指22にスリット50と穴52がY方向に沿って設けられている。スリット50のY方向における最大の長さL11と穴52のY方向における最大の長さL12との合計は、電極指22のY方向における最大の長さL2の1/2以上となっている。その他の構成は実施例1および実施例2と同じであるため説明を省略する。
【0056】
実施例3によれば、電極指22にスリット50と穴52がY方向に沿って設けられている。この場合でも、実施例1と同様、電流密度が分散されて、電極指22のエッジ部分での電流密度を低下させることができる。よって、耐電力性を向上させることができる。
【0057】
また、実施例3では、スリット50のY方向における長さL11と穴52のY方向における長さL12の合計は、電極指22のY方向における長さL2の1/2以上となっている。これにより、電極指22のエッジ部分での電流密度を効果的に低下させることができ、耐電力性を向上させることができる。
【0058】
実施例3では、穴52が1つだけ設けられている場合を例に示したが、複数の穴52がY方向に沿って設けられてもよい。また、穴52の代わりに、実施例2の変形例における穴52a~52cが設けられる場合でもよい。
【実施例0059】
図11(a)は、実施例4における電極指の平面図、図11(b)は、図11(a)のA-A断面図である。図11(a)および図11(b)に示すように、実施例4における電極指22は、スリット50aが第2の膜27に設けられているが、第1の膜26には設けられていない。したがって、スリット50aと圧電層10との間には第1の膜26が存在する。その他の構成は実施例1と同じであるため説明を省略する。
【0060】
[シミュレーション3]
第1の膜26の厚さT1と、電極指22に生じる電流密度および弾性波デバイスの電気機械結合係数k2と、の関係を評価するシミュレーションを行った。シミュレーション条件を以下に示す。
圧電層10:42°回転YカットX伝搬タンタル酸リチウム基板
電極指22の第1の膜26:厚さT1が0μm、0.1μm、0.2μmのチタン膜
電極指22の第2の膜27:アルミニウム膜
電極指22の厚さ(T1+T2):0.4μm
弾性波の波長λ:4.0μm
スリット50aの幅W1:0.1μm
電極指22の分離部29の幅W2:0.1μm
電極指22の幅W3:1.0μm(0.25λ)
【0061】
図12(a)は、第1の膜の厚さに対する電極指の最大電流密度のシミュレーション結果、図12(b)は、第1の膜の厚さに対する電気機械結合係数k2のシミュレーション結果である。図12(a)に示すように、スリット50aの下に第1の膜26が設けられている場合では、第1の膜26が設けられてなくスリット50aが電極指22を貫通している場合(第1の膜26の厚さが0μm)と比べて最大電流密度はほとんど変わらなかった。このことから、電極指22を貫通しないスリット50aとすることでも、最大電流密度を低減できることが分かる。
【0062】
図12(b)に示すように、スリット50aの下に第1の膜26が設けられている場合でも、第1の膜26が設けられてなくスリット50aが電極指22を貫通している場合(第1の膜26の厚さが0μm)と比べて電気機械結合係数k2はほとんど変わらなかった。これは、電極指22と圧電層10の接触面積がほとんど変わらないためと考えられる。
【0063】
実施例4によれば、スリット50aは、Z方向において電極指22を貫通せずに設けられている。この場合でも、図12(a)のように、電極指22の電流密度を低下させることができ、耐電力性を向上させることができる。電極指22の電流密度を低下させる観点から、スリット50aの深さは、電極指22の厚さ(T1+T2)の50%以上である場合が好ましく、60%以上である場合がより好ましく、70%以上である場合が更に好ましい。
【0064】
なお、実施例4では、電極指22を貫通しないスリット50aが設けられている場合を例に示したが、電極指22を貫通しない穴が設けられている場合でもよい。
【実施例0065】
図13は、実施例5に係るフィルタの回路図である。図13に示すように、実施例5に係るフィルタ200は、入力端子Tinと出力端子Toutとの間に、1または複数の直列共振器S1~S4が直列に接続されている。入力端子Tinと出力端子Toutとの間に、1または複数の並列共振器P1~P4が並列に接続されている。直列共振器S1~S4および並列共振器P1~P4の少なくとも1つに実施例1から実施例4に係る弾性波デバイスを用いることができる。直列共振器および並列共振器の個数等は適宜設定できる。フィルタとしてラダー型フィルタを例に示したが、多重モード型フィルタ等、その他の場合でもよい。
【実施例0066】
図14は、実施例6に係るデュプレクサの回路図である。図14に示すように、実施例6に係るデュプレクサ300は、共通端子Antと送信端子Txとの間に送信フィルタ60が接続され、共通端子Antと受信端子Rxとの間に受信フィルタ62が接続されている。送信フィルタ60は、送信端子Txから入力された高周波信号のうち送信帯域の信号を送信信号として共通端子Antに通過させ、他の周波数の信号を抑圧する。受信フィルタ62は、共通端子Antから入力された高周波信号のうち受信帯域の信号を受信信号として受信端子Rxに通過させ、他の周波数の信号を抑圧する。送信フィルタ60および受信フィルタ62の少なくとも一方を実施例4に係るフィルタとすることができる。マルチプレクサとしてデュプレクサを例に示したが、トリプレクサまたはクワッドプレクサでもよい。
【0067】
以上、本願発明の実施形態について詳述したが、本願発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本願発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0068】
10…圧電層、20…IDT、21…櫛型電極、22、122…電極指、23…バスバー、24…先端、25…側面、26、126…第1の膜、27、127…第2の膜、28、28a…中央部、29、29a…分離部、30…反射器、40…交差領域、50、50a…スリット、52、52a、52b、52c…穴、60…送信フィルタ、62…受信フィルタ、100…弾性波デバイス、200…フィルタ、300…デュプレクサ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図14