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  • 特開-電子部品実装方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024013168
(43)【公開日】2024-01-31
(54)【発明の名称】電子部品実装方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/29 20060101AFI20240124BHJP
【FI】
H01L23/36 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022115157
(22)【出願日】2022-07-19
(71)【出願人】
【識別番号】722007873
【氏名又は名称】伊藤 治夫
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 治夫
【テーマコード(参考)】
5F136
【Fターム(参考)】
5F136BB13
5F136DA01
5F136GA35
(57)【要約】
【課題】電子部品の実装後に放熱対策を施すには放熱面積が十分確保できず装置の小型化が容易でなかった。
【解決手段】半導体チップ、機能的半製品を構成する電子部品、グランドを含む電源を微細穴加工された多穴定盤に気体の吸引力で貼りついた状態として固定し、これら部品をワイヤボンディングし、さらにワイヤボンディング周囲を樹脂で固定する電子部品の実装方法により、放熱器が取り付けやすい平面かつ放熱面積を確保できることで放熱効率が向上して製品の小型化ができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体チップ、機能的半製品を構成する電子部品、グランドを含む電源を微細穴加工された多穴定盤に気体の吸引力で貼りついた状態として固定し、これら部品をワイヤボンディングし、さらにワイヤボンディング周囲を樹脂で固定する電子部品の実装方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放熱に優れた放熱面を得る電子部品の実装方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体チップがピンとワイヤボンディングされてパッケージングされて半導体製品として販売され、コンデンサ、抵抗、コイル、などに代表される機能的半製品を構成する電子部品とともにプリント基板にはんだ付けで実装されて製造された機能的半製品とされ、製品に組込まれる。
【0003】
製品設計において機能的半製品が組み込まれるときの放熱の大きな課題がありながら、後付けで機能的半製品に放熱器を付けることが一般的である。このため放熱器の取り付け位置によって放熱性能が大きく左右され放熱面積が十分確保できず装置の小型化が容易でなかった。
【0004】
機能的半製品を製造するとき必要とされるプリント基板は銅などの金属エッチングで製造されるものであり、かつ、電子部品とプリント基板を接続する方法ははんだ付けが必須であるという産業構造的な問題がある。
【0005】
この改善策として、半導体製品が半導体チップとパッケージのピンとワイヤボンディングされる点に注目して、半導体チップからワイヤボンディングされる先が機能的半製品を構成する電子部品の端子とする方法がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2019-176111
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】高木清著 「トコトンやさしい半導体パッケージ実装と高密度実装の本 (今日からモノ知りシリーズ)」日刊工業新聞社 2020年
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
解決しようとする問題点は、電子部品をプリント基板に実装した後の機能的半製品の状態で放熱の対処において放熱面積が十分確保されない点である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、放熱面が平面で十分な面積を確保するために、半導体チップ、機能的半製品を構成する電子部品、グランドを含む電源を微細穴加工された多穴定盤に気体の吸引力で貼りついた状態として固定し、これら部品をワイヤボンディングし、さらにワイヤボンディング周囲を樹脂で固定することを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の実装方法は、樹脂で固定した後に多穴定盤を取れば放熱面積が十分確保された平面ができあがるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は放熱に優れた放熱面を得る電子部品の実装方法を示した説明図である。(実施例)
【発明を実施するための形態】
【0012】
微細穴加工された多穴定盤7は気体吸引接続口9から気体が吸引され気体吸引減圧層8の効果で半導体チップ1、グランドを含む電源2、機能的半製品を構成する電子部品3に代表される電子部品が貼りついた状態となる。
【0013】
微細穴加工された多穴定盤7に半導体チップ1、グランドを含む電源2、機能的半製品を構成する電子部品3に代表される電子部品が吸引力で貼りついた状態でワイヤボンディング用信号線4、ワイヤボンディング用大電流容量線または金属片5はワイヤボンディングされる。
【0014】
ワイヤボンディングを固定するために樹脂固定用樹脂漏れ防止ガイド6の内側に樹脂を充填し、硬化を待つ。
【0015】
樹脂固定用樹脂漏れ防止ガイド6の内側に充填された樹脂が硬化したら微細穴加工された多穴定盤7を外すと放熱器が取り付けやすい平面かつ放熱面積が確保される。
【産業上の利用可能性】
【0016】
図1の実施例は、気体の吸引力による電子部品の実装方法により、プリント基板製造とはんだ付け工程を省略できるためメッキ液処理やはんだ気体吸引の人的影響を軽減する。
【0017】
電子部品の実装段階に放熱器が取り付けやすい平面かつ放熱面積を確保できることで放熱効率が向上して製品の小型化ができる。
【符号の説明】
【0018】
1 半導体チップ
2 グランドを含む電源
3 機能的半製品を構成する電子部品
4 ワイヤボンディング用信号線
5 ワイヤボンディング用大電流容量線または金属片
6 樹脂固定用樹脂漏れ防止ガイド
7 微細穴加工された多穴定盤
8 気体吸引減圧層
9 気体吸引接続口
図1