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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024131724
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】サッシ
(51)【国際特許分類】
   E06B 3/26 20060101AFI20240920BHJP
【FI】
E06B3/26
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023042157
(22)【出願日】2023-03-16
(71)【出願人】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100161506
【弁理士】
【氏名又は名称】川渕 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100179833
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 将尚
(72)【発明者】
【氏名】山下 富広
(72)【発明者】
【氏名】伊坂 友和
【テーマコード(参考)】
2E014
【Fターム(参考)】
2E014AA03
2E014BA02
2E014BA08
2E014BB01
2E014BB02
2E014BB03
2E014BD06
(57)【要約】
【課題】高い気密性を維持しつつ防露性を向上できるサッシを提供する。
【解決手段】複層ガラス35と、複層ガラス35の縁部に沿って設けられ、複層ガラス35を支持する框体36と、を有し、框体36は、複層ガラス35が嵌め込まれる下框ガラス溝部311の屋外側を形成する金属下框材5と、下框ガラス溝部311の屋内側を形成する第1樹脂下框材6と、第1樹脂下框材6の屋内側に設けられる第2樹脂下框材7と、を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラスパネルと、
前記ガラスパネルの縁部に沿って設けられ、前記ガラスパネルを支持するガラス支持部材と、を有し、
前記ガラス支持部材は、
前記ガラスパネルが嵌め込まれるガラス溝部の屋外側を形成する金属形材と、
前記ガラス溝部の屋内側を形成する第1樹脂形材と、
前記第1樹脂形材の屋内側に設けられる第2樹脂形材と、を有するサッシ。
【請求項2】
前記第1樹脂形材は、前記金属形材に固定具で固定されている請求項1に記載のサッシ。
【請求項3】
前記第1樹脂形材における前記ガラスパネルの縁部に沿った長さ方向の端部と、前記第2樹脂形材における前記長さ方向の端部とは、前記長さ方向においてずれた位置に配置されている請求項1または2に記載のサッシ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、サッシに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、枠や框にアルミなどの金属形材と樹脂形材とを組み合わせた複合サッシは、屋外側に金属形材を設け屋内側に樹脂形材を設けて、断熱性および防露性を向上させている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-60232号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
複合サッシにおけるガラスパネルの縁部が嵌め込まれるガラス溝部は、強度や気密性を考慮して全体が金属形材で形成されることが一般的である。すなわち、ガラス溝部におけるガラスパネルの屋内側の側面も金属形材で形成されている。このため、屋外の冷気によって金属形材が冷やされると、金属形材におけるガラスパネルの屋内側の側面を形成する部分にも冷気が伝わり、金属形材の屋内側が樹脂形材に覆われている場合でも枠や框に結露が生じることがある。
【0005】
本開示は、高い気密性を維持しつつ防露性を向上できるサッシを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本開示に係るサッシは、ガラスパネルと、前記ガラスパネルの縁部に沿って設けられ、前記ガラスパネルを支持するガラス支持部材と、を有し、前記ガラス支持部材は、前記ガラスパネルが嵌め込まれるガラス溝部の屋外側を形成する金属形材と、前記ガラス溝部の屋内側を形成する第1樹脂形材と、前記第1樹脂形材の屋内側に設けられる第2樹脂形材と、を有する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】第1実施形態によるサッシの鉛直断面図である。
図2】第1実施形態によるサッシの水平断面図である。
図3】外障子の斜視図である。
図4図1の部分拡大図である。
図5】下框の戸先側の端部の斜視図である。
図6】下框の召合せ側の端部の斜視図である。
図7】上框の戸先框側の端部の斜視図である。
図8】上框の召合せ框側の端部の斜視図である。
図9】下框と戸先側の縦框との接合部の屋外側から見た斜視図である。
図10】下框と戸先側の縦框との接合部の屋内側から見た斜視図である。
図11】下框と召合せ側の縦框との接合部の屋外側から見た斜視図である。
図12】上框と戸先側の縦框との接合部の屋外側から見た斜視図である。
図13】上框と戸先側の縦框との接合部の屋内側から見た斜視図である。
図14】第2実施形態によるサッシの鉛直断面図である。
図15】第2実施形態によるサッシの水平断面図である。
図16】第2実施形態によるサッシの斜視図である。
図17】下枠と縦枠との接合部の屋外側から見た斜視図である。
図18】下枠と縦枠との接合部の屋外側から見た斜視図である。
図19】第3実施形態によるサッシの鉛直断面図である。
図20】第3実施形態によるサッシの水平断面図である。
図21】第3実施形態によるサッシの斜視図である。
図22】下框と縦框との接合部の屋外側から見た斜視図である。
図23】下框と縦框との接合部の屋外側から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(第1実施形態)
図1および図2に示すように、第1実施形態のサッシ1Aは、引き違いサッシである。サッシ1Aは、屋外と屋内とを仕切る外壁に設けられている。図面では、屋外を符号11で示し、屋内を符号12で示す。以下では、サッシ1Aが設けられている外壁に沿った水平方向を左右方向と表記する。図面では、左右方向を矢印Xで示す。サッシ1Aが設けられている外壁に直交する方向であり、左右方向に直交する方向を屋内外方向と表記する。図面では、屋内外方向を矢印Yで示す。図面では、上下方向を矢印Zで示す。以下では、左右方向において端部に対する中央側を内側と表記し、中央に対する端部側を外側と表記することがある。サッシ1Aを構成する長尺の形材の説明においては、形材が延びる方向を「長さ方向」と表記することがある。
【0009】
サッシ1Aは、枠体2と、外障子3と、内障子4と、を有する。枠体2は、下枠21と、上枠22と、左右の縦枠23,24と、を有する。外障子3および内障子4は、それぞれ框体36,46と、複層ガラス35,45と、を有する。框体36,46は、それぞれ下框31,41と、上框32,42と、左右の縦框33,34,43,44と、を有する。下框31,41は、それぞれ複層ガラス35,45の下縁部に沿って左右方向に延びている。上框32,42は、それぞれ複層ガラス35,45の上縁部に沿って左右方向に延びている。縦框33,34,43,44は、それぞれ複層ガラス35,45の左右方向の両縁部に沿って上下方向に延びている。下框31,41、上框32,42および縦框33,34,43,44は、「ガラス支持部材」に相当する。
【0010】
サッシ1Aは、金属と樹脂の複合サッシである。枠体2、框体36,46は、屋外側に設けられるアルミニウムなどの金属製の形材と、屋内側に設けられる樹脂製の形材とが組み合わされている。複層ガラス35,45は、2枚のガラスパネル351,451の間の四辺の縁部全体にスペーサー352,452が設けられ、2枚のガラスパネル351の四辺の縁部全体にグレージングチャンネル353,453が設けられている。
【0011】
図1から図3に示すように、框体36,46には、複層ガラス35,45の外縁部が嵌め込まれるガラス溝部が形成されている。図3は、外障子3を示している。下框31,41には、上方に開口し複層ガラス35の下縁部が嵌め込まれる下框ガラス溝部311,411が左右方向全体にわたって形成されている。上框32,42には、下方に開口し複層ガラス35の上縁部が嵌め込まれる上框ガラス溝部321,421が左右方向全体にわたって形成されている。縦框33,34,43,44には、左右方向の内側に開口し複層ガラス35の左右方向の縁部が嵌め込まれる縦框ガラス溝部331,341,431,441が上下方向全体にわたって形成されている。下框ガラス溝部311,411、上框ガラス溝部321,421および縦框ガラス溝部331,341,431,441は、「ガラス溝部」に相当する。
【0012】
外障子3の下框31について説明する。図4から図6に示すように、下框31は、金属製の金属下框材5と、樹脂製の第1樹脂下框材6および第2樹脂下框材7と、を有する。金属下框材5、第1樹脂下框材6および第2樹脂下框材7は、それぞれ形材である。金属下框材5、第1樹脂下框材6および第2樹脂下框材7それぞれの長さ方向に直交する断面形状は、長さ方向の全体にわたって略同じである。金属下框材5、第1樹脂下框材6および第2樹脂下框材7は、それぞれ左右方向に延びている。第1樹脂下框材6および第2樹脂下框材7は、金属下框材5よりも屋内側に設けられている。第2樹脂下框材7は、第1樹脂下框材6よりも屋内側に設けられている。第1樹脂下框材6は、金属下框材5に固定されている。第2樹脂下框材7は、金属下框材5および第1樹脂下框材6に固定されている。金属下框材5は、「金属形材」に相当する。第1樹脂下框材6は、「第1樹脂形材」に相当する。第2樹脂下框材7は、「第2樹脂形材」に相当する。
【0013】
金属下框材5は、下框ガラス溝部311の屋外側を形成している。第1樹脂下框材6は、下框ガラス溝部311の屋内側を形成している。第1樹脂下框材6は、金属下框材5に接触している。第1樹脂下框材6は、金属下框材5に等間隔の複数個所においてネジ612で固定されている。ネジ612は、「固定具」に相当する。第1樹脂下框材6は、左右方向全体にわたって、等間隔の複数個所において金属下框材5にネジ612で固定されている。
【0014】
金属下框材5には、下框ガラス溝部311に外気を流入させるための外気流入孔5aが形成されている。下框ガラス溝部311に外気が流入することによって、下框ガラス溝部311の内部が外気と等圧になる。下框ガラス溝部311の内部が負圧になることによって、下框ガラス溝部311の内部に雨水が吸い込まれることが防止されている。
【0015】
金属下框材5は、溝屋外側板部51と、溝底板部52と、樹脂固定板部53と、屋外板部54と、屋内板部55と、中板部56と、下板部57と、を有する。溝屋外側板部51は、下框ガラス溝部311の屋外側の側面に沿って設けられている。溝底板部52は、下框ガラス溝部311の底面に沿って設けられている。樹脂固定板部53は、下框ガラス溝部311の屋内側の側面に沿って設けられている。
【0016】
溝屋外側板部51および樹脂固定板部53は、それぞれ平板状に形成されている。溝屋外側板部51および樹脂固定板部53は、板面が屋内外方向を向く姿勢に配置されている。溝屋外側板部51と樹脂固定板部53とは、屋内外方向に間隔をあけて対向している。溝屋外側板部51の上端部は、樹脂固定板部53の上端部よりも上方に配置されている。溝屋外側板部51は、下部側に段部511が形成され、段部511よりも上側の部分が下側の部分よりも屋外側に配置されている。
【0017】
溝底板部52は、平板状に形成されている。溝底板部52は、板面が上下方向を向く姿勢に配置されている。溝底板部52の屋外側の端部は、溝屋外側板部51の下端部と接続されている。溝底板部52の屋内側の端部は、溝底板部52の下端部近傍と接続されている。樹脂固定板部53の下部側は、溝底板部52の下面よりも下方に突出している。溝底板部52の屋内外方向の中間部には、上方に突出する凸部521が形成されている。凸部521には、下方に開口する凹部522が形成されている。凹部522には、金属下框材5と左右の縦框33,34の金属縦框材332と、を連結するネジが幅方向からねじ込まれる。凸部521の上端面523は、水平面である。凸部521は、溝底板部52の屋内外方向の中央近傍に配置されている。
【0018】
屋外板部54および屋内板部55は、それぞれ平板状に形成されている。屋外板部54および屋内板部55は、それぞれ板面が上下方向を向く姿勢に配置されている。屋外板部54の上端部は、溝屋外側板部51の下端部に接続されている。溝屋外側板部51および屋外板部54は、金属下框材5の屋外側の側面を構成している。屋内板部55の上端部は、溝底板部52の屋内側の端部近傍に接続されている。屋内板部55は、樹脂固定板部53よりも屋外側に配置されている。屋内板部55の上端部分と、樹脂固定板部53の下端部分との間で、溝底板部52の下側には、下方に開口する凹部5bが形成されている。樹脂固定板部53および屋内板部55は、金属下框材5の屋内側の面を構成している。屋外板部54と屋内板部55とは、屋内外方向に間隔をあけて対向している。
【0019】
屋内板部55には、上下方向の中間部に段部551が形成されている。屋内板部55における段部551よりも上側の部分は、段部551よりも下側の部分よりも屋外側に配置されている。屋内板部55には、段部551よりもやや上側に屋内側に突出し、先端部が下方に屈曲している爪部552が形成されている、爪部552と段部551の上面との間には屋内側に開口する凹部553が形成されている。
【0020】
中板部56および下板部57は、屋外板部54と屋内板部55との間に設けられている。中板部56および下板部57は、それぞれ平板状に形成されている。中板部56および下板部57は、それぞれ板面が上下方向を向く姿勢に配置されている。中板部56および下板部57それぞれの屋外側の端部は、屋外板部54と接続されている。中板部56および下板部57それぞれの屋内側の端部は、屋内板部55と接続されている。中板部56は、溝底板部52の下方に間隔をあけて設けられている。下板部57は、中板部56の下方に間隔をあけて設けられている。
【0021】
金属下框材5には、屋外板部54、屋内板部55、溝底板部52および中板部56に囲まれた中空部101と、屋外板部54、屋内板部55、中板部56および下板部57に囲まれた中空部102と、が形成されている。
【0022】
第1樹脂下框材6は、固定部61と、溝屋内側板部62と、を有する。固定部61は、金属下框材5の溝底板部52および樹脂固定板部53に固定されている。溝屋内側板部62は、固定部61に連続して設けられ、下框ガラス溝部311の屋内側の側面に沿って設けられている。固定部61は、溝底板部52に固定される第1固定部63と、樹脂固定板部53に固定される第2固定部64と、を有する。
【0023】
第1固定部63は、平板状に形成されている。第1固定部63は、板面が上下方向を向く姿勢に配置されている。第1固定部63の屋外側の端部には、下方に突出する突出部631が設けられている。第2固定部64は、第1固定部63の屋内側の端部に接続されている。第2固定部64の長さ方向に直交する断面形状は、下方に開口するU字形状である。U字形を構成する2つの片のうち、屋外側に設けられる片を第1片641と表記し、屋内側に設けられる片を第2片642と表記し、第1片641と第2片642とを接続する部分を接続部643と表記する。第2固定部64における断面形状のU字形の内部を凹部644と表記する。第1片641および第2片642は、いずれも第1固定部63よりも下方に突出している。第1片641は、第2片642よりも下方にまで突出している。
【0024】
溝屋内側板部62は、平板状に形成されている。溝屋内側板部62は、板面が屋内外方向を向く姿勢に設けられている。溝屋内側板部62の下端部は、第2固定部64の接続部643に接続されている。溝屋内側板部62には、上下方向の中間部から屋内側に突出し、さらに上方に突出して屋外側に屈曲する爪部621が設けられている。溝屋内側板部62と爪部621の先端側との間には、上方に開口する凹部622が形成されている。溝屋内側板部62は、第1固定部63の屋内側の端部よりも屋内側かつ上方に配置されている。
【0025】
第1樹脂下框材6は、以下のように金属下框材5に固定されている。第1固定部63は、金属下框材5の溝底板部52の上に重なっている。第1固定部63は、溝底板部52に等間隔の複数個所においてネジ612で固定されている。第2固定部64の凹部644に、金属下框材5の樹脂固定板部53が挿入されている。
【0026】
第1固定部63は、溝底板部52よりも屋内外方向の長さが小さい。第1固定部63は、溝底板部52の屋内側の部分の上に重なっている。第1固定部63の屋外側の端部は、溝底板部52の屋外側の端部よりも屋内側に配置されている。第1固定部63の屋外側の端部は、溝底板部52の凸部521の上端面523の上に重なっている。第1固定部63の屋外側の端部は、凸部521にネジ612で上方から固定されている。第1固定部63の突出部631は、凸部521の屋外側に配置され、凸部521に引っ掛けられている。このため、第1固定部63の屋外側の端部は、屋内側にずれて凸部521から外れることが防止される。
【0027】
第2固定部64の第1片641は、樹脂固定板部53の屋外側の面を覆っている。第1片641の下端部は、溝底板部52の上面と接触している。第2固定部64の第2片642は、樹脂固定板部53の屋内側の面を覆っている。
【0028】
第2樹脂下框材7は、屋外板部71と、屋内板部72と、上板部73と、下板部74と、第1中板部75と、第2中板部76と、第3中板部77と、を有する。屋外板部71は、第2樹脂下框材7の屋外側の面を構成している。屋内板部72は、第2樹脂下框材7の屋内側の面を構成している。屋外板部71および屋内板部72は、平板状に形成されている。屋外板部71および屋内板部72は、板面が屋内外方向を向く姿勢に配置されている。屋内板部72は、屋外板部71の屋内側に間隔をあけて対向して設けられている。屋外板部71の下端部と屋内板部72の下端部とは、同じ高さに配置されている。屋外板部71の上端部は、屋内板部72の上端部よりも上方に配置されている。屋外板部71の上端部および下端部それぞれには、屋外側に突出する凸部711,712が設けられている。
【0029】
上板部73は、平板状に形成されている。上板部73は、板面が上下方向を向く姿勢に配置されている。上板部73の屋内側の端部は、屋内板部72の上端部に接続されている。上板部73の屋外側の端部近傍には、下方に突出する突出片731が設けられている。下板部74は、平板状に形成されている。下板部74は、板面が上下方向を向く姿勢に配置されている。下板部74の屋外側の端部は、屋外板部71の下端部と接続されている。下板部74の屋内側の端部は、屋内板部72の下端部と接続されている。下板部74の屋内外方向の中間部には、下方に突出しさらに屋外側に突出して上側に屈曲して突出する爪部741が設けられている。
【0030】
第1中板部75および第2中板部76は、それぞれ平板状に形成されている。第1中板部75および第2中板部76は、板面が上下方向を向く姿勢に配置されている。第1中板部75の屋外側の端部は、屋外板部71の上端部近傍と接続されている。屋外板部71の上端部713は、第1中板部75の上面よりも上方に突出している。第1中板部75の屋内側の端部は、屋内板部72の上下方向の中間部と接続されている。第2中板部76は、第1中板部75よりも上方に配置されている。第2中板部76の屋内側の端部は、屋内板部72の上下方向の中間部に接続されている。第3中板部77は、平板状に形成されている。第3中板部77は、板面が屋内外方向を向く姿勢に配置されている。第3中板部77の下端部は、第1中板部75の屋内外方向の中間部に接続されている。第3中板部77の上端部は、第2中板部76の屋内外方向の中間部に接続されている。
【0031】
第2樹脂下框材7には、屋外板部71、屋内板部72、下板部74および第1中板部75に囲まれた中空部103と、屋内板部72、第1中板部75、第2中板部76および第3中板部77に囲まれた中空部104と、が形成されている。
【0032】
第2樹脂下框材7は、以下のように金属下框材5および第1樹脂下框材6に固定されている。屋外板部71は、金属下框材5の屋内板部55の屋内側に重なって配置されている。屋外板部71の凸部711,712が屋内板部55の屋内側の面と接触している。屋外板部71の上端部は、金属下框材5の屋内板部55の上端部と樹脂固定板部53の下端部との間の凹部5bに挿入されて金属下框材5に固定されている。上板部73は、第1樹脂下框材6の溝屋内側板部62の上に配置されている。上板部73の屋外側の端部は、溝屋内側板部62の上端部を覆っている。上板部73の突出片731は、溝屋内側板部62の上部側と爪部621との間の凹部622に挿入されて第1樹脂下框材6に固定されている。上板部73の突出片731は、溝屋内側板部62の屋内側の面に沿って配置されている。
【0033】
下板部74は、金属下框材5の屋内板部55の段部551よりも上方に配置されている。下板部74の爪部741は、屋内板部55の段部551と爪部552との間の凹部553に挿入され金属下框材5に固定されている。第3中板部77は、金属下框材5の樹脂固定板部53および第1樹脂下框材6の第2固定部64の屋内側に間隔をあけて配置されている。第2中板部76は、第1樹脂下框材6の溝屋内側板部62の屋内側に配置されている。第2中板部76の屋外側の端部は、溝屋内側板部62の屋内側の面と接触している。
【0034】
下框ガラス溝部311の屋外側の側面は、金属下框材5の溝屋外側板部51が形成している。金属縦框材332の底面は、金属下框材5の溝屋外側板部51および第1樹脂下框材6の第1固定部63が形成している、金属縦框材332の屋内側の側面は、第1樹脂下框材6の溝屋内側板部62が形成している。金属下框材5の樹脂固定板部53の屋外側の面は、溝屋内側板部62に覆われている。
【0035】
図5および図6に示すように、金属下框材5の溝屋外側板部51は、金属下框材5における溝屋外側板部51以外の部分よりも左右方向に短く形成されている。金属下框材5の溝屋外側板部51の左右方向の両端部512は、金属下框材5における溝屋外側板部51以外の部分の左右方向の端部よりも左右方向の内側に配置されている。第1樹脂下框材6の溝屋内側板部62の爪部621および第2固定部64の第2片642は、第1樹脂下框材6における爪部621および第2片642以外の部分よりも左右方向に短く形成されている。爪部621および第2片642の左右方向の両端部は、第1樹脂下框材6における爪部621および第2片642以外の部分の左右方向の端部よりも左右方向の内側に配置されている。第1樹脂下框材6における爪部621および第2片642以外の部分の左右方向の端部を第1樹脂下框材6の左右方向の端部6aと表記する。
【0036】
第2樹脂下框材7の左右方向の長さ寸法は、第1樹脂下框材6の左右方向の長さ寸法よりも小さい。金属下框材5および第1樹脂下框材6に固定された第2樹脂下框材7の左右方向の端部7aは、第1樹脂下框材6の左右方向の端部6aよりも左右方向の内側に配置されている。第2樹脂下框材7の左右方向の端部7aは、第1樹脂下框材6における溝屋内側板部62の爪部621、および第2固定部64の第2片642の左右方向の端部よりも左右方向の内側に配置されている。すなわち、第1樹脂下框材6の左右方向の端部6aと、第2樹脂下框材7の左右方向の端部7aとは、左右方向においてずれた位置に配置されている。金属下框材5と第1樹脂下框材6とは、左右方向の長さ寸法が同じである。第1樹脂下框材6の左右方向の端部6aと、金属下框材5の左右方向の端部5cとは、左右方向の同じ位置に配置されている。
【0037】
下框31には、金属下框材5の溝底板部52、溝底板部52の凸部521、第1樹脂下框材6の第1固定部63および第2固定部64の第1片641に囲まれた空部105が形成されている。下框31には、金属下框材5の屋内板部55の段部551の上面、段部551の上側の部分、第2樹脂下框材7の下板部74および下板部74の爪部741に囲まれた空部106が形成されている。下框31には、金属下框材5の屋内板部55と第2樹脂下框材7の屋外板部71との間で、かつ屋外板部71の2つの凸部711,712の間に空部107が形成されている。下框31には、金属下框材5の樹脂固定板部53、第1樹脂下框材6の溝屋内側板部62および第2固定部64、第2樹脂下框材7の第1中板部75、第2中板部76および第3中板部77に囲まれた空部108が形成されている。下框31には、第1樹脂下框材6の溝屋内側板部62、第2樹脂下框材7の屋内板部72、上板部73、第2中板部76に囲まれた空部109が形成されている。
【0038】
図1図7および図8に示すように、上框32は、金属製の金属上框材322と、樹脂製の第1樹脂上框材323および第2樹脂上框材324と、を有する。第1樹脂上框材323および第2樹脂上框材324は、金属上框材322よりも屋内側に設けられている。第2樹脂上框材324は、第1樹脂上框材323よりも屋内側に設けられている。第1樹脂上框材323は、金属上框材322に固定されている。第2樹脂上框材324は、金属上框材322および第1樹脂上框材323に固定されている。金属上框材322は、「金属形材」に相当する。第1樹脂上框材323は、「第1樹脂形材」に相当する。第2樹脂上框材324は、「第2樹脂形材」に相当する。
【0039】
金属上框材322は、溝屋外側板部322aと、溝底板部322bと、屋外板部322cと、屋内板部322dと、上板部322eと、屋内上板部322fと、屋内側板部322gと、を有する。溝屋外側板部322aは、平板状に形成されている。溝屋外側板部322aは、板面が屋内外方向を向く姿勢に配置されている。溝屋外側板部322aは、上框ガラス溝部321の屋外側の側面に沿って設けられている。溝底板部322bは、平板状に形成されている。溝底板部322bは、板面が水平面となる姿勢に配置されている。溝底板部322bの屋外側の端部は、溝屋外側板部322aの上端部と接続されている。溝底板部322bは、上框ガラス溝部321の底面に沿って設けられている。屋外板部322cおよび屋内板部322dは、平板状に形成されている。屋外板部322cおよび屋内板部322dは、板面が屋内外方向を向く姿勢に配置されている。屋外板部322cと屋内板部322dとは、屋内外方向に間隔をあけて設けられている。屋外板部322cは、屋内板部322dよりも屋外側に配置されている。屋外板部322cの下端部は、溝屋外側板部322aの上端部に接続されている。屋内板部322dの下端部は、溝底板部322bの屋内側の端部に接続されている。
【0040】
上板部322eは、平板状に形成されている。上板部322eは、板面が水平面となる姿勢に配置されている。上板部322eは、溝底板部322bの上方に間隔をあけて配置されている。上板部322eの屋外側の端部は、屋外板部322cの上下方向の中間部に接続されている。上板部322eの屋内側の端部は、屋内板部322dの上端部に接続されている。屋内上板部322fは、屋内板部322dの上端部から屋内側に向かって漸次上方に延び、さらに屋内側に突出している。屋内側板部322gは、平板状に形成されている。屋内側板部322gは、板面が屋内外方向を向く姿勢に配置される。屋内側板部322gは、屋内上板部322fと接続されている。屋内上板部322fの屋内側の端部が屋内上板部322fの上下方向の中間部に接続されている。金属上框材322には、溝底板部322b、屋外板部322c、屋内板部322dおよび上板部322eに囲まれた中空部110が形成されている。
【0041】
第1樹脂上框材323は、固定部323aと、溝屋内側板部323bと、を有する。固定部323aは、平板状に形成されている。溝屋内側板部323bは、固定部323aの屋内側の端部から下方に延びている。溝屋内側板部323bの上下方向の中間部には、屋内側に突出しさらに下方に屈曲する爪部323dが設けられている。溝屋内側板部323bの下部側と爪部323dとの間には、凹部323eが形成されている。溝屋内側板部323bは、上框ガラス溝部321の屋内側の側面を形成している。
【0042】
第1樹脂上框材323は、固定部323aが金属上框材322の溝底板部322bに固定されることによって、金属上框材322に固定される。固定部323aは、金属上框材322の溝底板部322bの下面に重なって配置される。固定部323aは、溝底板部322bに等間隔の複数個所においてネジ326で固定されている。ネジ326は、「固定具」に相当する。固定部323aの屋外側の端部は、溝底板部322bの屋内外方向の中間部の下に配置されている。固定部323aの屋内側の端部は、溝底板部322bの屋内側の端部よりも屋内側に配置されている。固定部323aにおける溝底板部322bの屋内側の端部よりも屋内側の部分には、上方に突出する突出部323cが設けられている。上框32には、第1樹脂上框材323の固定部323aの突出部323cと、金属上框材322の屋内板部322dとの間に上方に開口する凹部32aが形成されている。
【0043】
第2樹脂上框材324は、第1屋内板部324aと、第2屋内板部324bと、第3屋内板部324cと、上板部324dと、下板部324eと、中板部324fと、を有する。第1屋内板部324aは、平板状に形成されている。第1屋内板部324aは、板面が屋内外方向を向く姿勢に配置されている。第2屋内板部324bは、第1屋内板部324aの下端部から下方に向かって漸次屋外側に向かう斜め方向に延びている。第3屋内板部324cは、平板状に形成されている。第3屋内板部324cは、板面が屋内外方向を向く姿勢に配置されている。上板部324dは、平板状に形成されている。上板部324dは、板面が水平面となる姿勢に配置されている。上板部324dは、屋内側の端部が第1屋内板部324aの上端部と接続されている。下板部324eは、第3屋内板部324cの下端部から屋外側に向かって漸次下方に向かう斜め方向に延びている。第3屋内板部324cの屋外側の端部近傍には、上方に突出する突出部324gが設けられている。中板部324fは、平板状に形成されている。中板部324fは、板面が水平面となる姿勢に配置されている。中板部324fは、屋内側の端部が第1屋内板部324aの上下方向の中間部と接続されている。中板部324fの屋外側の端部には、下方に突出する突出片324hが設けられている。
【0044】
第2樹脂上框材324は、以下のように金属上框材322および第1樹脂上框材323に固定されている。第2樹脂上框材324は、金属上框材322の屋内板部322dおよび第1樹脂上框材323の屋外側に配置される。第2樹脂上框材324の下板部324eの突出部324gが第1樹脂上框材323の凹部323eに挿入される。第2樹脂上框材324の中板部324fの突出片324hが金属上框材322と第1樹脂上框材323との間の凹部32aに挿入される。第2樹脂上框材324の上板部324dの屋外側の端部が金属上框材322の屋内板部322dの上下方向の中間部に屋内側から接触する。第2樹脂上框材324の第1屋内板部324aの上部側および上板部324dは、金属上框材322の屋内板部322dと屋内側板部322gとの間に配置される。第1屋内板部324aの上部側の屋内側の面は、屋内側板部322gの屋外側の面と接触している。
【0045】
金属上框材322の溝屋外側板部322aは、金属上框材322における溝屋外側板部322a以外の部分よりも左右方向に短く形成されている。第1樹脂上框材323の溝屋内側板部323bの屋内側に設けられた爪部323dは、第1樹脂上框材323における爪部323d以外の部分よりも左右方向に短く形成されている。第1樹脂上框材323における爪部323d以外の部分の左右方向の端部を第1樹脂上框材323の左右方向の端部323fと表記する。第2樹脂上框材324の左右方向の長さ寸法は、第1樹脂上框材323の左右方向の長さ寸法よりも小さい。第2樹脂上框材324の左右方向の端部324iは、第1樹脂上框材323の左右方向の端部323fよりも左右方向の内側に配置されている。すなわち、第1樹脂上框材323の左右方向の端部323fと、第2樹脂上框材324の左右方向の端部324iとは、左右方向においてずれた位置に配置されている。金属上框材322と第1樹脂上框材323は、左右方向の長さ寸法が同じである。第1樹脂上框材323の左右方向の端部323fと、金属上框材322の左右方向の端部322hとは、左右方向の同じ位置に配置されている。
【0046】
上框32には、金属上框材322の屋内板部322d、第2樹脂上框材324の第1屋内板部324a、上板部324dおよび中板部324fに囲まれた空部111が形成されている。上框32には、金属上框材322の屋内上板部322f、屋内側板部322gおよび第2樹脂上框材324の上板部324dに囲まれた空部112が形成されている。上框32には、第1樹脂上框材323の固定部323a、溝屋内側板部323b、第2樹脂上框材324の第1屋内板部324a、第2屋内板部324b、第3屋内板部324cおよび中板部324fに囲まれた空部113が形成されている。空部113は、空部112の下側に配置されている。
【0047】
図2に示すように、外障子3の戸先側の縦框33は、金属製の金属縦框材332と、樹脂製の第1樹脂縦框材333および第2樹脂縦框材334と、を有する。金属縦框材332、第1樹脂縦框材333および第2樹脂縦框材334は、それぞれ形材である。第1樹脂縦框材333および第2樹脂縦框材334は、それぞれ上下方向に延びる向きに配置されている。第1樹脂縦框材333および第2樹脂縦框材334それぞれの水平断面形状は、上下方向の全体にわたって略同じである。第1樹脂縦框材333および第2樹脂縦框材334は、金属縦框材332よりも屋内側に設けられている。第2樹脂縦框材334は、第1樹脂縦框材333よりも屋内側に設けられている。第1樹脂縦框材333は、金属縦框材332に固定されている。第2樹脂縦框材334は、金属縦框材332および第1樹脂縦框材333に固定されている。金属縦框材332は、「金属形材」に相当する。第1樹脂縦框材333は、「第1樹脂形材」に相当する。第2樹脂縦框材334は、「第2樹脂形材」に相当する。
【0048】
金属縦框材332は、縦框ガラス溝部331の屋外側の側面に沿って設けられた溝屋外側板部332aと、縦框ガラス溝部331の底部に沿って設けられた溝底板部332bと、溝底板部332bの屋内側の端部から幅方向の内側に延びる樹脂固定板部332cと、溝屋外側板部332aの左右方向の外側に連続する屋外板部332dと、溝底板部332bの屋内外方向の中間部から左右方向の外側に延びる屋内板部332eと、屋外板部332dと屋内板部332eとの間に配置される外板部332fと、を有する。金属縦框材332には、溝底板部332bと、屋外板部332dと、屋内板部332eと、外板部332fと、の間に中空部114が形成されている。
【0049】
第1樹脂縦框材333は、樹脂固定板部332cに固定される固定部333aと、縦框ガラス溝部331の屋内側の側面に沿って設けられた溝屋内側板部333bと、を有する。固定部333aは、等間隔の複数個所において樹脂固定板部332cにネジ336で固定されている。本実施形態の固定部333aは、上下方向全体にわたって樹脂固定板部332cの屋内側の面に等間隔に設けられたネジ336で固定されている。ネジ336は、「固定具」に相当する。固定部333aと樹脂固定板部332cとの間には、空部115が形成されている。
【0050】
第2樹脂縦框材334は、第1樹脂縦框材333の屋内側に設けられる屋内板部334aと、屋内板部334aの左右方向の内側の端部から屋外側に延びる内板部334bと、屋内板部334aの左右方向の外側の端部から屋外側に延びる外板部334cと、を有する。内板部334bの屋外側の端部は、第1樹脂上框材323の溝屋内側板部323bの左右方向の内側の端部に固定されている。外板部334cの屋外側の端部は、金属縦框材332の屋内板部332eに固定されている。第2樹脂縦框材334と第1樹脂縦框材333および金属縦框材332の溝底板部332bおよび屋内板部332eとの間には、空部116が形成されている。第1樹脂縦框材333の上端部と、第2樹脂縦框材334の上端部とは、上下方向においてずれた位置に配置されている。第1樹脂縦框材333の下端部と、第2樹脂縦框材334の下端部とは、上下方向においてずれた位置に配置されている。
【0051】
外障子3の召合せ側の縦框34は、金属製の金属縦框材342と、樹脂製の第1樹脂縦框材343および第2樹脂縦框材344と、を有する。金属縦框材342、第1樹脂縦框材343および第2樹脂縦框材344は、それぞれ形材である。第1樹脂縦框材343および第2樹脂縦框材344は、それぞれ上下方向に延びる向きに配置されている。第1樹脂縦框材343および第2樹脂縦框材344それぞれの水平断面形状は、上下方向の全体にわたって略同じである。第1樹脂縦框材343および第2樹脂縦框材344は、金属縦框材342よりも屋内側に設けられている。第2樹脂縦框材344は、第1樹脂縦框材343よりも屋内側に設けられている。第1樹脂縦框材343は、金属縦框材342に固定されている。第2樹脂縦框材344は、金属縦框材342および第1樹脂縦框材333に固定されている。金属縦框材342は、「金属形材」に相当する。第1樹脂縦框材343は、「第1樹脂形材」に相当する。第2樹脂縦框材344は、「第2樹脂形材」に相当する。
【0052】
金属縦框材342は、縦框ガラス溝部341の屋外側の側面に沿って設けられた溝屋外側板部342aと、縦框ガラス溝部341の底部に沿って設けられた溝底板部342bと、溝底板部342bの屋内側の端部から幅方向の内側に延びる樹脂固定板部342cと、溝屋外側板部342aの左右方向の外側に連続する屋外板部342dと、溝底板部342bの屋内外方向の中間部から左右方向の外側に延びる屋内板部342eと、屋外板部342dと屋内板部342eとの間に配置される外板部342fと、を有する。金属縦框材342には、溝底板部342bと、屋外板部342dと、屋内板部342eと、外板部342fと、の間に中空部117が形成されている。
【0053】
第1樹脂縦框材343は、金属縦框材342の溝底板部342bおよび樹脂固定板部342cに固定される固定部343aと、縦框ガラス溝部341の屋内側の側面に沿って設けられた溝屋内側板部343bと、を有する。固定部343aは、溝底板部342bに固定される第1固定部343cと、樹脂固定板部342cに固定される第2固定部343dと、を有する。第1固定部343cは、等間隔の複数個所において金属縦框材342にネジ346で固定されている。ネジ346は、「固定具」に相当する。
【0054】
第2樹脂縦框材344は、第1樹脂縦框材343の屋内側に設けられる屋内板部344aと、屋内板部344aの左右方向の内側の端部から屋外側に延びる内板部344bと、屋内板部344aの左右方向の外側の端部から屋外側に延びる外板部344cと、屋内板部344aの左右方向の中間部から屋外側に延びる中板部344dと、を有する。内板部344bの屋外側の端部は、第1樹脂縦框材343の溝屋内側板部343bの左右方向の内側の端部に固定されている。外板部344cの屋外側の端部は、金属縦框材342の樹脂固定板部342cに固定されている。中板部344dは、第1樹脂縦框材343の第2固定部343dと接触している。第1樹脂縦框材343の溝屋内側板部343bと、第2樹脂縦框材344の344a、内板部344b、中板部344dとの間には、空部118が形成されている。金属縦框材342の樹脂固定板部342cと、第2樹脂縦框材344の屋内板部344aと、外板部344cと、中板部344dとの間には、空部119が形成されている。
【0055】
下框31と戸先側の縦框33とは、以下のように接合される。図9および図10に示すように、金属下框材5の溝屋外側板部51の左右方向の端部512が縦框33の金属縦框材332の溝屋外側板部332aの先端部と接触する。金属下框材5における溝屋外側板部51以外は、縦框ガラス溝部331の内側に配置される。金属下框材5における溝屋外側板部51以外の左右方向の端部、すなわち金属下框材5の左右方向の端部5cは、縦框33の溝底板部332bの左右方向の内側の面に設けられコーキングシーラー37と接触している。コーキングシーラー37は、金属下框材5と金属縦框材332との隙間を埋める気密部材である。
【0056】
下框31の第1樹脂下框材6における溝屋内側板部62の爪部621、および固定部61の第2片642の左右方向の端部は、縦框33の樹脂固定板部332cの先端部と接触している。下框31の第1樹脂下框材6における溝屋内側板部62の爪部621、および固定部61の第2片642の左右方向の端部は、図5を参照する。第1樹脂下框材6における溝屋内側板部62の爪部621および固定部61の第2片642以外は、縦框ガラス溝部331の内側に配置されている。第1樹脂下框材6における爪部621および第2片642以外の左右方向の端部、すなわち第1樹脂下框材6の左右方向の端部6aは、縦框33の金属縦框材342の溝底板部332bの左右方向の内側の面に設けられたコーキングシーラー37と接触している。第1樹脂下框材6は、金属下框材5にネジ612で固定され、金属下框材5から位置ズレすることが防止されるため、左右方向の端部6aが縦框33の溝底板部332bと接触する状態が維持されている。第1樹脂下框材6は、金属下框材5にネジ612で固定され、金属下框材5から位置ズレすることが防止されるため、図9に示すように、第1樹脂下框材6の溝屋内側板部62における左右方向の端部近傍の上端部62aが、第1樹脂縦框材333の下端部333cと接触する状態が維持されている。
【0057】
図10に示すように、縦框33の第1樹脂縦框材333の下端部333cは、下框31の第1樹脂下框材6の溝屋内側板部62の上端部62aと接触している。縦框33の第2樹脂縦框材334の下端部334dは、下框31の金属下框材5の屋内板部55の上下方向の中間部の位置まで延びている。すなわち、第1樹脂縦框材333の下端部333cと、第2樹脂縦框材334の下端部334dとは異なる高さに配置されている。下框31の第2樹脂下框材7の左右方向の端部7aは、縦框33の第2樹脂縦框材334の左右方向の内側の端面、すなわち第2樹脂縦框材334の内板部334bと接触している。図11に示すように、下框31と召合せ側の縦框34との接合部においても、第1樹脂下框材6における溝屋内側板部62の爪部621、および固定部61の第2片642以外の左右方向の端部6aは、縦框ガラス溝部341の内側に配置され、縦框34の金属縦框材342の溝底板部342bの左右方向の内側の面に設けられたコーキングシーラー37と接触している。第1樹脂下框材6の溝屋内側板部62における左右方向の端部近傍の上端部62aが、第1樹脂縦框材343の下端部343cと接触している。
【0058】
上框32と戸先側の縦框33とは、以下のように接合される。図12に示すように、金属上框材322の溝屋外側板部322aの左右方向の端部が縦框33の金属縦框材332の溝屋外側板部332aの先端部と接触する。金属上框材322における溝屋外側板部322a以外は、縦框ガラス溝部331の内側に配置される。金属上框材322における溝屋外側板部322a以外の左右方向の端部322gは、縦框33の溝底板部332bの左右方向の内側の面に設けられたコーキングシーラー37と接触している。
【0059】
第1樹脂上框材323における溝屋内側板部323bの爪部323dの左右方向の端部は、縦框33の金属縦框材332の樹脂固定板部332cの先端部と接触している。第1樹脂上框材323における溝屋内側板部323bの爪部323d以外は、縦框ガラス溝部331の内側に配置される。第1樹脂上框材323における爪部323d以外の左右方向の端部323f、すなわち第1樹脂上框材323の左右方向の端部323fは、縦框33の溝底板部332bとコーキングシーラー37を介して接触している。第1樹脂上框材323は、金属上框材322にネジ326で固定され、金属縦框材332から位置ズレすることが防止されるため、左右方向の端部323fが縦框33の溝底板部332bと接触する状態が維持されている。第1樹脂上框材323は、金属上框材322にネジ326で固定され、金属縦框材332から位置ズレすることが防止されるため、図12に示すように、第1樹脂上框材323の溝屋内側板部323bにおける左右方向の端部近傍の下端部323gが第1樹脂縦框材333の上端部333dと接触している。
【0060】
図13に示すように、縦框33の第1樹脂縦框材333の上端部333dは、上框32の第1樹脂上框材323の溝屋内側板部323bの下端面と接触している。縦框33の第2樹脂縦框材334の上端部334eは、上框32の第2樹脂上框材324の下板部324eの下面と接触している。縦框33の第1樹脂縦框材333の上端部333dと、縦框33の第2樹脂縦框材334の上端部334eとは、異なる高さに配置されている。上框32と召合せ側の縦框34との接合部においても、第1樹脂上框材323における溝屋内側板部323bの爪部323d以外の左右方向の端部、すなわち第1樹脂上框材323の左右方向の端部323fは、縦框ガラス溝部341の内側に配置されている。第1樹脂上框材323の左右方向の端部323fは、縦框34の金属縦框材342の溝底板部342bの左右方向の内側の面に設けられたコーキングシーラー37と接触している。縦框34の第1樹脂縦框材343の上端部343fは、上框32の第1樹脂上框材323の溝屋内側板部323bの下端面と接触している。縦框34の第2樹脂縦框材344の上端部344eは、上框32の第2樹脂上框材324の下板部324eの下面と接触している。第1樹脂縦框材343の上端部343fと、第2樹脂縦框材344の上端部344eとは、上下方向においてずれた位置に配置されている。第1樹脂縦框材343の下端部と、第2樹脂縦框材344の下端部とは、上下方向においてずれた位置に配置されている。
【0061】
図4に示すように、内障子4の下框41は、金属下框材412と、第1樹脂下框材413と、第2樹脂下框材414とを有している。金属下框材412は、下框41の下框ガラス溝部411の屋外側を形成している。第1樹脂下框材413は、下框ガラス溝部411の屋内側を形成している。第1樹脂下框材413は、金属下框材412に固定され、縦框43,44の縦框ガラス溝部431,441の底部を形成する金属縦框材432,442と接触した状態に維持されている。第1樹脂下框材413は、金属下框材412に等間隔の複数個所においてネジ415で固定されている。ネジ415は、「固定具」に相当する。第1樹脂下框材413の左右方向の端部と、第2樹脂下框材414の左右方向の端部とは、左右方向においてずれた位置に配置されている。
【0062】
図1に示すように、内障子4の上框42は、金属上框材422と、第1樹脂上框材423と、第2樹脂上框材424とを有している。金属上框材422は、上框42の上框ガラス溝部421の屋外側を形成している。第1樹脂上框材423は、上框ガラス溝部421の屋内側を形成している。第1樹脂上框材423は、金属上框材422に固定され、縦框43,44の縦框ガラス溝部431,441の底部を形成する金属縦框材432,442と接触した状態に維持されている。第1樹脂上框材423は、金属上框材422に等間隔の複数個所においてネジ425で固定されている。ネジ425は、「固定具」に相当する。第1樹脂上框材423の左右方向の端部と、第2樹脂上框材424の左右方向の端部とは、左右方向においてずれた位置に配置されている。
【0063】
下框31における下框ガラス溝部311の屋内側を形成する第1樹脂下框材6は、下框31の金属下框材5に固定されている。このため、第1樹脂下框材6は、温度変化などによる伸縮や位置ずれが防止される。第1樹脂下框材6の左右方向の端部6aは、縦框33の縦框ガラス溝部331の底部を形成する金属縦框材332の溝底板部332bと接触した状態に維持される。これによって、下框31と縦框33との間に隙間ができることが無く、サッシ1Aの気密性を維持できる。下框31における下框ガラス溝部311の屋内側の側面が第1樹脂下框材6で形成されることにより、下框ガラス溝部311の屋内側の側面が金属形材で形成される場合と比べて、断熱性を向上でき、その結果、防露性を向上できる。上框32についても同様である。
【0064】
下框31における下框ガラス溝部311の屋内側を形成する第1樹脂下框材6は、下框31の金属下框材5に固定されている。このため、第1樹脂下框材6は、温度変化などによる伸縮や位置ずれが防止される。第1樹脂下框材6の溝屋内側板部62における左右方向の端部近傍の上端部62aは、第1樹脂縦框材333の下端部333cと接触する状態が維持される。すなわち、第1樹脂下框材6が第1樹脂縦框材333と接触した状態に維持される。これによって、第1樹脂下框材6と第1樹脂縦框材333との間に隙間ができることが無く、サッシ1Aの気密性を維持できる。下框31における下框ガラス溝部311の屋内側の側面が第1樹脂下框材6で形成されることによって、下框ガラス溝部311の屋内側の側面が金属形材で形成される場合と比べて、断熱性を向上でき、その結果、サッシ1Aの断熱性を向上できる。サッシ1Aの防露性を向上できる。上框32についても同様である。
【0065】
下框31、上框32のような左右方向に延びる框と縦框33,34のような上下方向に延びる框同士を接合させる場合、框の長さ方向の端部の形状を接合される框の形状に合わせて加工する必要がある。本実施形態のサッシ1Aでは、下框31、上框32および縦框33,34は、それぞれガラス溝部の屋内側を形成する第1樹脂形材と、第1樹脂形材の屋内側に設けられる第2樹脂形材と、を有する。このため、第1樹脂形材および第2樹脂形材の長さ寸法をそれぞれ調整することによって、框の端部の形状を接合される框の形状に容易に対応させることができる。第1樹脂形材および第2樹脂形の長さ寸法を調整して、第1樹脂形材および第2樹脂形を接合される框に確実に接触させることができる。例えば、下框31の第1樹脂下框材6と第2樹脂下框材7の長さ寸法を調整することによって、第1樹脂下框材6の端部6aおよび第2樹脂下框材7の端部7aそれぞれを縦框33,34に接触させることができる。これにより、サッシ1Aの気密性を向上させることができる。その結果、サッシ1Aの防露性も向上させることができる。
【0066】
第1樹脂形材における長さ方向の端部と、第2樹脂形材における長さ方向の端部と、は、長さ方向においてずれた位置に配置されている。このため、第1樹脂形材の端部のおよび第2樹脂形の端部を接合される框と接触可能な位置に配置することができる。例えば、下框31の第1樹脂下框材6の端部6aおよび第2樹脂下框材7の端部7aを、縦框33,34に接触できる位置に配置できる。これにより、サッシ1Aの気密性を向上させることができる。その結果、サッシ1Aの防露性も向上させることができる。
【0067】
第1樹脂形材は、金属形材にネジで固定されている。このため、第1樹脂形材は、温度変化などによる伸縮や位置ずれが防止される。第1樹脂形材が接合される框の金属形材と接触した状態を確実に維持できる。
【0068】
図1に示すように、内障子4の框体46には、以下の中空部および空部が形成されている。下框41の金属下框材412には、下框ガラス溝部411の下方に中空部120が形成されている。第2樹脂下框材414には、中空部121が形成されている。下框41には、金属下框材412と第1樹脂下框材413との間に空部122が形成されている。下框41には、金属下框材412と第2樹脂下框材414との間に空部123が形成されている。下框41には、第1樹脂下框材413と第2樹脂下框材414との間に空部124が形成されている。中空部120の上に空部122が設けられている。中空部120、空部123、中空部121は、この順に屋外側から屋内側に並んでいる。空部124は、中空部121の上に配置されている。
【0069】
上框42の金属上框材422には、上框ガラス溝部421の上方に中空部125が形成されている。上框42には、金属上框材422と第2樹脂上框材424との間に空部126,127が形成されている。上框42には、第1樹脂上框材423と第2樹脂上框材424との間に空部128が形成されている。
【0070】
図2に示すように、内障子4の戸先側の縦框43は、金属縦框材432と、第1樹脂縦框材433と、第2樹脂縦框材434と、を有する。第1樹脂縦框材433は、金属縦框材432に等間隔の複数個所においてネジ435で固定されている。ネジ435は、「固定具」に相当する。第2樹脂縦框材434は、金属縦框材432および第1樹脂縦框材433に固定されている。内障子4の戸先側の縦框43の金属縦框材432には、縦框ガラス溝部431の左右方向の外側に、中空部129が形成されている。縦框43には、金属縦框材432と、第1樹脂縦框材433との間に空部131が形成されている。縦框43には、金属縦框材432と、第1樹脂縦框材433と、第2樹脂縦框材434との間に空部132が形成されている。
【0071】
内障子4の召合せ側の縦框44は、金属縦框材442と、金属縦框材442の屋内側の面および左右方向の外側の面を覆う樹脂縦框材443と、を有する。金属縦框材442には、縦框ガラス溝部441の左右方向の外側に中空部133が形成されている。樹脂縦框材443における屋内側および左右方向の外側の角部には、中空部134が形成されている。縦框44には、金属縦框材442と樹脂縦框材443との間に、空部135から139が形成されている。金属縦框材442の屋外側には、気密材444が取り付けられている。気密材444には、中空部140が形成されている。開口を閉鎖している状態の外障子3の召合せ側の縦框34と、内障子4の召合せ側の縦框44との間には、空部141,142が形成されている。サッシ1Aに上記の中空部および空部が形成されていることにより、サッシ1Aの断熱性能を向上させることができる。
【0072】
(第2実施形態)
図14から図16に示すように、第2実施形態によるサッシ1Bでは、FIX窓である。サッシ1Bは、金属と樹脂の複合サッシである。サッシ1Bは、外壁に固定された枠体2Bに複層ガラス35Bが嵌め込まれている。枠体2Bは、下枠21と、上枠22と一対の縦枠23,23と、を有する。下枠21、上枠22は、および一対の縦枠23,23は、「ガラス支持部材」に相当する。下枠21には、上方に開口し複層ガラス35Bの下縁部が嵌め込まれる下枠ガラス溝部211が左右方向全体にわたって形成されている。上枠22には、下方に開口し複層ガラス35Bの上縁部が嵌め込まれる上枠ガラス溝部221が左右方向全体にわたって形成されている。一対の縦枠23,23には、左右方向の内側に開口し複層ガラス35の左右方向の縁部が嵌め込まれる縦枠ガラス溝部231が上下方向全体にわたって形成されている。下枠ガラス溝部211、上枠ガラス溝部221および縦枠ガラス溝部231は、「ガラス溝部」に相当する。複層ガラス35Cの外縁部にはグレージングチャンネルは設けられておらず、複層ガラス35Cの外縁部と縦枠ガラス溝部231の側面との間には、ビードが設けられている。
【0073】
図14に示すように、下枠21は、下枠ガラス溝部211の屋外側の側面および底面を形成する金属下枠材212と、下枠ガラス溝部211の屋内側の側面および底面を形成する第1樹脂下枠材213と、第1樹脂下枠材213の屋内側に設けられる第2樹脂下枠材214と、を有する。金属下枠材212は、「金属形材」に相当する。第1樹脂下枠材213は、「第1樹脂形材」に相当する。第2樹脂下枠材214は、「第2樹脂形材」に相当する。
【0074】
金属下枠材212は、溝屋外側板部212aと、溝底板部212bと、樹脂固定板部212cと、屋内上板部212dと、屋外板部212eと、屋内板部212fと、中板部212gと、下板部212hと、を有する。溝屋外側板部212aは、下枠ガラス溝部211の屋外側の側面に沿って設けられている。溝底板部212bは、下枠ガラス溝部211の底面に沿って設けられている。樹脂固定板部212cは、溝底板部212bの屋内側の端部から上方に突出している。屋内上板部212dは、樹脂固定板部212cの上下方向の中間部から屋内側に延びている。屋内上板部212dは、平板状に形成されている。屋内上板部212dは、板面が水平面となる姿勢に配置されている。屋外板部212eは、溝底板部212bの屋内外方向の中間部から下方に延びている。屋内板部212fは、屋内上板部212dの屋内側の端部から下方に延びている。中板部212gは、屋内上板部212dの屋内外方向の中間部から下方に延びさらに屋外側に向かって漸次下方に延びている。下板部212hは、屋外板部212eおよび中板部212gの下端部に接続されている。金属下枠材212には、下枠ガラス溝部211に外気を流入させるための外気流入孔212iが形成されている。金属下枠材212には、溝底板部212b、樹脂固定板部212c、屋内上板部212d、屋外板部212e、中板部212gおよび下板部212hに囲まれた中空部151が形成されている。
【0075】
第1樹脂下枠材213は、固定部213aと、溝屋内側板部213bと、を有する。固定部213aは、第1固定部213cと、第2固定部213dと、を有する。第1固定部213cは、等間隔の複数個所において屋内上板部212dにネジ216で固定されている。ネジ216は、「固定具」に相当する。第2固定部213dは、樹脂固定板部212cに固定されている。第1固定部213cは、平板状に形成されている。第2固定部213dは、第1固定部213cの屋外側の端部に接続されている。第2固定部213dは、断面形状が下方に開口するU字形状に形成されている。第2固定部213dには、下方に開口する凹部213eが形成されている。溝屋内側板部213bは、下枠ガラス溝部211の屋内側の側面に沿って設けられている。溝屋内側板部213bは、第2固定部213dの上端部に接続されている。溝屋内側板部213bの上下方向の中間部には、屋内側に突出する突出部213fが設けられている。
【0076】
第1固定部213cは、屋内上板部212dの上面における屋外側の端部近傍に固定されている。第2固定部213dの凹部213eには、樹脂固定板部212cが挿入されている。第2固定部213dの屋外側の面は、溝屋内側板部213bの屋内側の面と連続している。第2固定部213dの屋外側の面は、下枠ガラス溝部211の屋内側の側面における下部側を構成している。
【0077】
第2樹脂下枠材214は、金属下枠材212および第1樹脂下枠材213に固定され、第1樹脂下枠材213の屋内側、金属下枠材212の屋内上板部212dの上面を覆っている。第2樹脂下枠材214は、上板部214aと、固定部214bと、屋内上板部214cと、第1中板部214dと、第2中板部214eと、屋内板部214fと、第1下板部214gと、第2下板部214hと、を有する。
【0078】
固定部214bは、上板部214aと、上板部214aの屋外側に接続されている。固定部214bの断面形状は、屋外側に開口するC字形状である。固定部214bは、固定上板部214iと、固定下板部214jと、固定縦板部214kと、を有する。固定上板部214iおよび固定下板部214jは、平板状に形成され、板面が水平面となる姿勢で上下方向に間隔をあけて配置されている。固定縦板部214kは、固定上板部214iの屋内側の端部と固定下板部214jの屋内側の端部とを接続している。固定縦板部214kの上下方向の中間部に、上板部214aの屋外側の端部が接続されている。固定上板部214iと固定下板部214jとの間には、第1樹脂下枠材213の溝屋内側板部213bの上部側および突出部213fが嵌め込まれている。固定上板部214iは、第1樹脂下枠材213の溝屋内側板部213bの上に配置される。固定上板部214iは、溝屋内側板部213bの上端面を覆っている。固定下板部214jは、第1樹脂下枠材213の突出部213fの下面と接触している。
【0079】
屋内上板部214cは、上板部214aの屋内側に接続されている。第1中板部214dは、上板部214aの屋内外方向の中間部から下方に延びている。第2中板部214eは、上板部214aの屋内側の端部から下方に延びている。屋内板部214fは、屋内上板部214cの屋内外方向の中間部から下方に延びている。第1下板部214gは、第1中板部214dの上下方向の中間部と第2中板部214eの上下方向の中間部とに接続されている。第2下板部214hは、第2中板部214eの上下方向の中間部と屋内板部214fの下端部とに接続されている。
【0080】
第1樹脂下枠材213は、第2樹脂下枠材214よりも左右方向に長く形成されている。第1樹脂下枠材213の左右方向の端部213gは、第2樹脂下枠材214の左右方向の端部よりも左右方向の外側に突出している。第1樹脂下枠材213の左右方向の端部と、第2樹脂下枠材214の左右方向の端部とは、左右方向においてずれた位置に配置されている。
【0081】
第2樹脂下枠材214には、上板部214a、第1中板部214d、第2中板部214eおよび第1下板部214gに囲まれた中空部152が形成されている。第2樹脂下枠材214には、屋内上板部214c、第2中板部214e、屋内板部214fおよび第2下板部214hに囲まれた中空部153が形成されている。第2樹脂下枠材214には、第1樹脂下枠材213の溝屋内側板部213b、突出部213fおよび第2樹脂下枠材214の固定部214bに囲まれた空部154が形成されている。第2樹脂下枠材214には、金属下枠材212の屋内上板部212d、第1樹脂下枠材213の固定部213a、溝屋内側板部213b、第2樹脂下枠材214の214a、固定部214b、および第1中板部214dに囲まれた空部155が形成されている。
【0082】
図15に示すように、縦枠23は、縦枠ガラス溝部231の屋外側の側面および底面を形成する金属縦枠材232と、縦枠ガラス溝部231の屋内側の側面および底面を形成する第1樹脂縦枠材233と、第1樹脂縦枠材233の屋内側に設けられる第2樹脂縦枠材234および第3樹脂縦枠材235と、を有する。金属縦枠材232は、「金属形材」に相当する。第1樹脂縦枠材233は、「第1樹脂形材」に相当する。第2樹脂縦枠材234は、「第2樹脂形材」に相当する。
【0083】
金属縦枠材232は、溝屋外側板部232aと、溝底板部232bと、樹脂固定板部232cと、屋内板部232dと、を有する。溝屋外側板部232aは、縦枠ガラス溝部231の屋外側の側面を形成している。溝底板部232bは、縦枠ガラス溝部231の底部を形成している。第1樹脂縦枠材233は、固定部233aと、溝屋内側板部233bと、を有する。固定部233aは、金属縦枠材232に固定されている。溝屋内側板部233bは、縦枠ガラス溝部231の屋内側の側面を形成している。第2樹脂縦枠材234は、第1樹脂縦枠材233に固定されている。第1樹脂縦枠材233の上端部と、第2樹脂縦枠材234の上端部とは、上下方向においてずれた位置に配置されている。第1樹脂縦枠材233の下端部と、第2樹脂縦枠材234の下端部とは、上下方向においてずれた位置に配置されている。
【0084】
第2樹脂縦枠材234には、中空部156、157が形成されている。中空部156、157は、屋内外方向に配列されている。中空部156には、金属製の芯材156aが挿入されている。第1樹脂縦枠材233の固定部233aは、第2樹脂縦枠材234の中空部156を形成する板部234bを介して芯材156aに等間隔の複数個所においてネジ236で固定されている。第3樹脂縦枠材235は、金属縦枠材232および第2樹脂縦枠材234に固定されている。第3樹脂縦枠材235には、中空部158,159が形成されている。中空部158,159は、屋内外方向に配列されている。
【0085】
縦枠23には、第1樹脂縦枠材233と第2樹脂縦枠材234との間に空部160,161が形成されている。空部160、161は、左右方向に配列されている。空部160、161は、第2樹脂縦枠材234の中空部156の屋外側に配置されている。縦枠23には、金属縦枠材232、第1樹脂縦枠材233、第2樹脂縦枠材234および第3樹脂縦枠材235に囲まれた空部162が形成されている。空部162は、縦枠ガラス溝部231の屋内側に配置されている。空部162は、第3樹脂縦枠材235の中空部158の屋外側に配置されている。縦枠23には、金属縦枠材232と第3樹脂縦枠材235との間に空部163が形成されている。空部163は、空部162の屋内側に配置されている。
【0086】
図17および図18に示すように、下枠21における金属下枠材212の溝底板部212bおよび樹脂固定板部212cの左右方向の端部、第1樹脂下枠材213の溝屋内側板部213bおよび第2固定部213dの左右方向の端部、すなわち第1樹脂下枠材213の左右方向の端部213gは、縦枠23の縦枠ガラス溝部231を形成する溝底板部232bに設けられたコーキングシーラー37Bと接触している。第2樹脂下枠材214の固定部214bの固定上板部214iにおける左右方向の端部近傍の上面214lは、第1樹脂縦枠材233の下端部233cと接触している。第1樹脂縦枠材233の下端部233cは、第2樹脂下枠材214の固定部214bの固定上板部214iの上面と接触している。第2樹脂縦枠材234の下端部234aは、第2樹脂下枠材214の上板部214aの上に設けられた気密部材215の上面と接触している。第1樹脂縦枠材233の下端部233cは、第2樹脂縦枠材234の下端部234aよりも下方に配置されている。図18では、第2樹脂縦枠材234を省略している。第1樹脂縦枠材233の上端部と第2樹脂縦枠材234の上端部とは異なる高さに配置されている。
【0087】
図14に示すように、上枠22は、金属製の金属上枠材222と、樹脂製の第1樹脂上枠材223および第2樹脂上枠材224と、を有する。金属上枠材222は、上枠ガラス溝部221の屋外側を形成している。第1樹脂上枠材223は、金属上枠材222の屋内側を形成している。第1樹脂上枠材223は、等間隔の複数個所において金属上枠材222にネジ225で固定されている。ネジ225は、「材固定具」に相当する。第1樹脂上枠材223においても、第1樹脂上枠材223の左右方向の端部は、縦枠23の縦枠ガラス溝部231を形成する溝底板部232bに設けられたコーキングシーラーと接触している。第1樹脂上枠材223の左右方向の端部は、第2樹脂上枠材224の左右方向の端部よりも左右方向の外側に配置されている。すなわち、第1樹脂上枠材223の左右方向の端部と、第2樹脂上枠材224の左右方向の端部とは、左右方向においてずれた位置に配置されている。第1樹脂上枠材223の左右方向の端部近傍の下面223aは、第1樹脂縦枠材233の上端部と接触している。図4では、第1樹脂上枠材223の下側に第2樹脂上枠材224が配置されているが、第2樹脂上枠材224における第1樹脂上枠材223の左右方向の端部近傍の下側となる部分は、切り欠かれている。
【0088】
第2樹脂上枠材224には、2つの中空部164,165が屋内外方向に並んで形成されている。上枠22には、第1樹脂上枠材223と第2樹脂上枠材224との間に空部166が形成されている。空部166は、第2樹脂上枠材224の中空部164,165の屋外側に配置されている。第2樹脂上枠材224には、金属上枠材222と第2樹脂上枠材224との間に空部167が形成されている。空部167は、第2樹脂上枠材224の屋外側の中空部164および第1樹脂上枠材223と第2樹脂上枠材224との間の空部166の上に配置されている。
【0089】
第2実施形態によるFIX窓のサッシ1Bにおいても、第1実施形態による引き違い窓のサッシ1Aと同様の効果を奏する。サッシ1Bに上記の中空部および空部が形成されていることにより、サッシ1Bの断熱性能を向上させることができる。
【0090】
(第3実施形態)
図19および図20に示すように、第3実施形態によるサッシ1Cでは、縦すべり出し窓である。サッシ1Cは、枠体2Cと、障子3Cと、を有する。図19から図21に示すように、障子3Cは、框体36Cと、複層ガラス35Cと、を有する。框体36Cは、下框31Cと、上框32Cと、左右の縦框33C,34Cと、を有する。下框31Cと、上框32Cと、左右の縦框33C,34Cには、それぞれ複層ガラス35Cの縁部が嵌め込まれるガラス溝部が形成されている。
【0091】
図19に示すように、下框31Cは、金属製の第1金属下框材81および第2金属下框材82と、樹脂製の第1樹脂下框材83および第2樹脂下框材84と、を有する。第1金属下框材81、第2金属下框材82、第1樹脂下框材83および第2樹脂下框材84は、それぞれ形材である。第1金属下框材81および第2金属下框材82は、「金属形材」に相当する。第1樹脂下框材83は、「第1樹脂形材」に相当する。第2樹脂下框材84は、「第2樹脂形材」に相当する。第1樹脂下框材83および第2樹脂下框材84は、第1金属下框材81および第2金属下框材82よりも屋内側に設けられている。第2樹脂下框材84は、第1樹脂下框材83よりも屋内側に設けられている。第2金属下框材82は、第1金属下框材81に固定されている、第1樹脂下框材83は、第2金属下框材82に固定されている。第2樹脂下框材84は、第1金属下框材81、第2金属下框材82および第1樹脂下框材83に固定されている。
【0092】
第1金属下框材81は、溝屋外側板部811と、溝底板部812と、屋外板部813と、屋内板部814と、下板部815と、屋内突出部816と、を有する。溝屋外側板部811は、下框31の下框ガラス溝部311Cの屋外側の面を形成している。溝底板部812は、下框ガラス溝部311Cの底部を形成している。屋外板部813は、溝屋外側板部811の下端部に接続され下方に延びている。屋内板部814は、溝底板部812の屋内側の端部から下方に延びている。溝底板部812と屋内板部814との角部には、上方に突出する爪部817が設けられている。下板部815は、屋外板部813と屋内板部814との間に設けられている。下板部815の屋外側の端部は、屋外板部813の高さ方向の中間部に接続されている。下板部815の屋内側の端部は、屋内板部814の下端部に接続されている。屋内突出部816は、屋内板部814の下端部から屋内側に突出している。第1金属下框材81には下框ガラス溝部311Cに外気を流入させるための外気流入孔818が形成されている。第1金属下框材81には、溝底板部812、屋外板部813、屋内板部814および下板部815に囲まれた中空部171が形成されている。
【0093】
第2金属下框材82は、樹脂固定板部821と、第1爪部822と、第2爪部823と、第1突出片824と第2突出片825と、を有する。樹脂固定板部821は、平板状に形成され、板面が水平面となる姿勢に配置されている。第1爪部822は、樹脂固定板部821の屋外側の端部から下方に突出している。第1爪部822は、第1金属下框材81の爪部817に固定されている。第2爪部823は、樹脂固定板部821の屋内側の端部から下方に突出している。第2爪部823は、第1金属下框材81の屋内突出部816に固定されている。第1突出片824は、樹脂固定板部821の屋外側の端部近傍から上方に突出している。第2突出片825は、樹脂固定板部821の屋内側の端部から、屋内側に突出している。第1金属下框材81の屋外板部813と、爪部817と、屋内突出部816と、第2金属下框材82の樹脂固定板部821と第2爪部823との間には、中空部172が設けられている。
【0094】
第1樹脂下框材83は、固定部831と、溝屋内側板部832と、を有する。固定部831は、第2金属下框材82の樹脂固定板部821に上から重なっている。固定部831は等間隔の複数個所において樹脂固定板部821にネジ833で固定されている。ネジ833は、「固定具」に相当する。固定部831と溝屋内側板部832との間には、下方に開口する凹部834が形成されている。凹部834には、下方から第2金属下框材82の第1突出片824が挿入されている。溝屋内側板部832は、下框ガラス溝部311Cの屋内側の面を形成している。溝屋内側板部832には、屋外側に突出する爪部835が設けられている。
【0095】
第2樹脂下框材84は、上板部841と、第1下板部842と、屋外板部843と、屋内板部844と、第1中板部845と、第2中板部846と、第2下板部847と、第3下板部848と、を有する。上板部841は、平板状に形成されている。上板部841は、板面が水平面となる姿勢に配置される。第1下板部842は、上板部841の下方に間隔をあけて設けられている。屋外板部843は、上板部841の屋外側の端部近傍から下方に延び、屋内側に屈曲して更に下方に延びている。屋外板部843の下端部は、第1下板部842の屋外側の端部と接続されている。屋内板部844は、上板部841の屋内側の端部から下方に延びている。屋内板部844の下端部は、第1下板部842の屋内外方向の中間部に接続されている。
【0096】
第1中板部845は、上板部841の屋内外方向の中間部から下方に延びている。第1中板部845の下端部は、第1下板部842の屋内外方向の中間部に接続されている。第2中板部846は、第1下板部842よりも下方まで延びている、第1下板部842の屋内側の端部は、第2中板部846の上下方向の中間部に接続されている。第2下板部847は、第2中板部846の下端部から屋外側に突出している、第2下板部847は、第1下板部842の下方に間隔をあけて配置されている。第3下板部848は、屋内板部844の下端部から屋外側に延びている。第3下板部848の屋内側の端部は、第2中板部846の下端部近傍に接続されている。上板部841の屋外側の端部は、第1樹脂下框材83の溝屋内側板部832の上端部の上に載置されている。屋外板部843には、上下方向の中間部で屋外側に屈曲する角部に下方に突出する爪部849が設けられている。爪部849は、第1樹脂下框材83の爪部835に固定される。第2下板部847は、第2金属下框材82の第2突出片825の下側に重なって配置されている。第2中板部846の下端部は、屋内突出部816と接触している。第1樹脂下框材83の左右方向の端部と、第2樹脂下框材84の左右方向の端部とは、左右方向にずれた位置に配置されている。
【0097】
第2樹脂下框材84には、上板部841、第1下板部842、屋外板部843および第1中板部845に囲まれた中空部173が形成されている。第2樹脂下框材84には、上板部841、第1下板部842、第1中板部845および第2中板部846に囲まれた中空部174が形成されている。第2樹脂下框材84には、上板部841、屋内板部844、第2中板部846、第3下板部848に囲まれた中空部175が形成されている。中空部173から175は、この順に屋内外方向の屋外側から屋内側に向かって配列されている。下框31Cには、第2金属下框材82、第1樹脂下框材83および第2金属下框材82に囲まれた空部176が形成されている。
【0098】
上框32Cは、金属製の第1金属上框材85とおよび第2金属上框材86と、樹脂製の第1樹脂上框材87および第2樹脂上框材88と、を有する。第1金属上框材85は、上框32Cの上框ガラス溝部321Cの屋外の面および底部を形成している。第2金属上框材86は、第1金属上框材85に固定されている。第1樹脂上框材87は、等間隔の複数個所において第2金属上框材86にネジ89で固定されている。ネジ89は、「固定具」に相当する。第1樹脂上框材87は、上框ガラス溝部321Cの屋内側の面を形成している。第2樹脂上框材88は、第1樹脂上框材87の屋外側を覆っている。第1金属上框材85は、「金属形材」に相当する。第1樹脂上框材87は、「第1樹脂形材」に相当する。第2樹脂上框材88は、「第2樹脂形材」に相当する。上框32Cにおいても第1樹脂下框材87の左右方向の端部と、第2樹脂下框材88の左右方向の端部とは、左右方向にずれた位置に配置されている。
【0099】
第1金属上框材85には、上框ガラス溝部321の上方に中空部177が形成されている。第2樹脂上框材88には、中空部178から180が形成されている。中空部178から180は、屋内外方向に並んで設けられている。上框32Cには、第1金属上框材85と第2金属上框材86との間に空部181が形成されている。上框32Cには、第1金属上框材85と第2樹脂上框材88との間に空部182が形成されている。上框32Cには、第2金属上框材86と第1樹脂上框材87と第2樹脂上框材88との間に空部183が形成されている。
【0100】
図20に示すように、戸先側の縦框33Cは、金属製の金属縦框材91と、樹脂製の第1樹脂縦框材93および第2樹脂縦框材94と、を有する。第1樹脂縦框材93は、等間隔の複数個所において金属縦框材91にネジ931で固定されている。ネジ931は、「固定具」に相当する。金属縦框材91は、縦框33Cの縦框ガラス溝部331Cの屋外の面および底部を形成している。第1樹脂縦框材93は、金属縦框材91に固定されている。第1樹脂縦框材93は、縦框ガラス溝部331Cの屋内側の面を形成している。第2樹脂縦框材94は、第1樹脂縦框材93の屋外側を覆っている。第1樹脂縦框材93の上端部と、第2樹脂縦框材94の上端部とは、上下方向にずれた位置に配置されている。第1樹脂縦框材93の下端部と、第2樹脂縦框材94の下端部とは、上下方向にずれた位置に配置されている。
【0101】
金属縦框材91には、2つの中空部184,185が形成されている。中空部184は、縦框ガラス溝部331Cの左右方向の外側に配置されている。中空部185は、縦框ガラス溝部331Cの屋内側に配置されている。縦框33Cには、金属縦框材91と第1樹脂縦框材93との間に空部186が形成されている。縦框33Cには、第1金属上框材85と第2樹脂縦框材94との間に空部187,188が形成されている。空部186は、複層ガラス35Cの屋内側に隣接して設けられている。空部187は、空部186の屋内側に設けられている。空部188は、金属縦框材91の中空部185の屋内側に配置されている。第2樹脂縦框材94には、屋内側、かつ左右方向の内側の角部に中空部189が形成されている。中空部189は、空部187の屋外側に配置されている。
【0102】
吊元側の縦框34Cは、金属製の第1金属縦框材95および第2金属縦框材96と、樹脂製の第1樹脂縦框材97および第2樹脂縦框材98と、を有する。第1樹脂縦框材97は、等間隔の複数個所において第2金属縦框材96にネジ971で固定されている。ネジ971は、「固定具」に相当する。第1金属縦框材95は、縦框34Cの縦框ガラス溝部341Cの屋外の面および底部を形成している。第2金属縦框材96は、第1金属縦框材95に固定されている。第2金属縦框材96は、縦框ガラス溝部341Cの屋内側に配置されている。第1樹脂縦框材97は、第2金属縦框材96に固定されている。第1樹脂縦框材97は、縦框ガラス溝部341Cの屋内側の面を形成している。第2樹脂縦框材98は、第2金属縦框材96および第1樹脂縦框材97の屋外側を覆っている。第2樹脂縦框材98は、第2金属縦框材96および第1樹脂縦框材97に固定されている。金属縦框材91、第1金属縦框材95および第2金属縦框材96は、「金属形材」に相当する。第1樹脂縦框材93,97は、「第1樹脂形材」に相当する。第2樹脂縦框材94,98は、「第2樹脂形材」に相当する。吊元側の縦框34Cにおいても、第1樹脂縦框材97の上端部と、第2樹脂縦框材98の上端部とは、上下方向に異なる位置に配置されている。第1樹脂縦框材97の下端部と、第2樹脂縦框材98の下端部とは、上下方向に異なる位置に配置されている。
【0103】
第1金属縦框材95には、中空部190が形成されている。中空部190は、縦框ガラス溝部341Cの左右方向の外側に配置されている。第2樹脂縦框材98には、中空部191から193が形成されている。中空部191から193は、屋内外方向に配列されている。縦框34Cには、第1金属縦框材95と第2金属縦框材96との間に空部194が形成されている。空部194は、縦框ガラス溝部341Cの屋内側に配置されている。縦框34Cには、第1金属縦框材95と第2金属縦框材96と第2樹脂縦框材98との間に空部195が形成されている。空部195は、空部194の屋内側に配置されている。縦框34Cには、第2金属縦框材96と第1樹脂縦框材97との間に空部196が形成されている。空部196は、空部194と空部195との間に配置されている。縦框34Cには、第2金属縦框材96と第1樹脂縦框材97と第2樹脂縦框材98との間に空部197が形成されている。空部197は、中空部191から193および空部194,195に囲まれた位置に配置されている。
【0104】
図22および図23に示すように、下框31Cの第1樹脂下框材83の左右方向の端部83aは、縦框33Cの縦框ガラス溝部331Cの底部を形成する金属縦框材91に気密部材99を介して接触している。第1樹脂下框材83の左右方向の端部83aは、第2樹脂下框材84の左右方向の端部よりも左右方向の外側に配置されている。上框32Cについても第1樹脂上框材87の左右方向の端部は、第2樹脂上框材88の左右方向の端部よりも左右方向の外側に配置されている。
【0105】
図22に示すように、下框31の第1樹脂下框材83の戸先側の端部83bは、戸先側の縦框33Cの第1樹脂縦框材93の左右方向の内側の端面93aと接触している。図23に示すように。下框31の第1樹脂下框材83の吊元側の端部83cの近傍の上面83dは、吊元側の縦框34Cの第1樹脂縦框材97の下端部97aと接触している。
【0106】
第3実施形態による縦すべり出し窓のサッシ1Cにおいても、第1実施形態による引き違い窓のサッシ1Aと同様の効果を奏する。サッシ1Cに上記の中空部および空部が形成されていることにより、サッシ1Cの断熱性能を向上させることができる。
【0107】
本開示は上記の実施形態に限定されるものではなく、適宜変更可能である。例えば、縦樹脂形材は、ネジなどの固定具に代わってカシメによって縦金属形材に固定されていてもよい。縦樹脂形材が縦金属形材に固定される箇所は、複数個所でなくてもよく、複数個所の場合、等間隔でなくてもよい。
左右方向に延びる下框、上框、下枠、上枠の樹脂形材は、上下方向に延びる縦框、縦枠の金属形材の縦ガラス溝部の底部に接触していなくてもよい。左右方向に延びる下框、上框、下枠、上枠の樹脂形材は、上下方向に延びる縦框、縦枠の金属形材のガラス溝部の底部にコーキングシーラーや気密部材を介さずに、直接接触していてもよい。
【0108】
第1樹脂形材の長さ方向の端部と、第2樹脂形材の長さ方向の端部と、は、長さ方向において同じ位置に配置されていてもよい。
【0109】
下框や下枠の金属形材には、横ガラス溝部に外気を流入するための外気流入孔が形成されていなくてもよい。横ガラス溝部に外気を流入させる構成は、外気流入孔を形成する以外の構成であってもよい。
【符号の説明】
【0110】
1A,1B,1C サッシ、2、2B,2C 枠体、3 外障子、3C 障子、4 内障子、5,412 金属下框材、5a,818 外気流入孔、6 第1樹脂下框材、6a 端部、7 第2樹脂下框材、21 下枠、22 上枠、23,24 縦枠、31,41,31C 下框、32,42 上框、33,34,43,44 縦框、33C,34C 縦框、35,45 複層ガラス、36,36C,46 框体、37,37B コーキングシーラー、81 第1金属下框材、82 第2金属下框材、83 第1樹脂下框材、84 第2樹脂下框材、85 第1金属上框材、86 第2金属上框材、87 第1樹脂上框材、88 第2樹脂上框材、91,332,342 金属縦框材、95 第1金属縦框材、211 下枠ガラス溝部、212 金属下枠材、221 上枠ガラス溝部、231 縦枠ガラス溝部、232 金属縦枠材、311,311C,411 下框ガラス溝部、321,421,321C 上框ガラス溝部、322 金属上框材、89,216,225,326,336,346,612,415,425,435,612,833,931,971 ネジ、331,341,431,441 縦框ガラス溝部
図1
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