(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024131788
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】管理システム、管理方法、管理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240920BHJP
A63F 13/45 20140101ALI20240920BHJP
A47G 33/00 20060101ALI20240920BHJP
【FI】
G06Q50/10
A63F13/45
A47G33/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023042252
(22)【出願日】2023-03-16
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】000129149
【氏名又は名称】株式会社カプコン
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】植田 雅生
(72)【発明者】
【氏名】吉田 孝
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC18
5L050CC18
(57)【要約】
【課題】特定のエリアに通おうとする意欲を向上させる。
【解決手段】第1エリアA10は、現実世界に存在する現実エリアの中からユーザにより選択されたエリアである。第2エリアA20は、現実エリアまたは仮想空間内に存在する仮想エリアの中から第1エリアA10に関連付けたいエリアとして選択されたエリアである。第1行動検出部310は、ユーザによりとられた第1エリアA10における所定の行動を検出する。第2行動検出部320は、ユーザによりとられた第2エリアA20における所定の行動を検出する。管理部400は、第1エリアA10における所定の行動、第2エリアA20における所定の行動の少なくとも1つに応じて、ユーザに報酬を付与する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
現実世界に存在する現実エリアの中から任意のエリアをユーザに選択させ、前記ユーザにより選択されたエリアを第1エリアに設定する第1エリア設定部と、
前記現実世界に存在する現実エリアのうち前記第1エリアとは異なる現実エリアまたは仮想空間内に存在する仮想エリアの中から前記第1エリアに関連付けたいエリアを前記ユーザに選択させ、前記ユーザにより選択されたエリアを第2エリアに設定する第2エリア設定部と、
前記ユーザによりとられた前記第1エリアにおける所定の行動を検出する第1行動検出部と、
前記ユーザによりとられた前記第2エリアにおける所定の行動を検出する第2行動検出部と、
前記第1行動検出部により検出された前記第1エリアにおける所定の行動、前記第2行動検出部により検出された前記第2エリアにおける所定の行動のうち少なくとも1つに応じて、前記ユーザに報酬を付与する管理部とを備え、
前記第2行動検出部は、前記現実エリアである前記第2エリアにおいてとられた前記現実世界での所定の行動を検出する現実行動検出部、前記仮想エリアである前記第2エリアにおいてとられた前記仮想空間内での所定の行動を検出する仮想行動検出部の少なくとも1つを含む
管理システム。
【請求項2】
請求項1の管理システムにおいて、
前記第1エリアにおける所定の行動は、所定の手順で行われる前記ユーザの挙動、所定の電子決済をするために行われる前記ユーザによる情報端末の操作の少なくとも1つを含む
管理システム。
【請求項3】
請求項1の管理システムにおいて、
前記現実エリアである前記第2エリアにおいてとられる前記現実世界での所定の行動は、前記第1エリアにおける所定の行動と関連のある行動である
管理システム。
【請求項4】
請求項1の管理システムにおいて、
前記仮想エリアである前記第2エリアにおいてとられる前記仮想空間内での所定の行動は、前記ユーザにより前記仮想空間内において操作されるオブジェクトの所定の手順で行われる動き、前記ユーザの操作に応じて前記仮想空間内において行われる所定の電子決済、前記仮想空間内における前記ユーザまたは前記オブジェクトの位置が前記第2エリアに到着するという行動の少なくとも1つを含む
管理システム。
【請求項5】
請求項1の管理システムにおいて、
前記現実エリアである前記第2エリアにおいてとられた前記現実世界での所定の行動に応じて前記ユーザに付与される報酬は、前記仮想空間内において享受される恩恵を含み、
前記仮想エリアである前記第2エリアにおいてとられた前記仮想空間内での所定の行動に応じて前記ユーザに付与される報酬は、前記現実世界において享受される恩恵を含む
管理システム。
【請求項6】
請求項1の管理システムにおいて、
前記第1エリアにおける所定の行動に応じて前記ユーザに付与される報酬、前記第2エリアにおける所定の行動に応じて前記ユーザに付与される報酬のうち少なくとも1つは、前記第1エリアまたは前記第2エリアにおいて利用可能な特典を含む
管理システム。
【請求項7】
請求項1の管理システムにおいて、
前記ユーザの操作に応じて、前記仮想空間内において利用される仮想媒体の抽選を行う抽選部を備え、
前記仮想媒体の抽選には、前記第2エリアでしか行うことができない抽選が含まれる
管理システム。
【請求項8】
請求項1の管理システムにおいて、
前記管理部は、前記ユーザによるログインを受け付け、前記ユーザによるログインに応じてログインボーナスを前記ユーザに付与するログイン処理を行い、
前記ログイン処理は、前記第1エリアおよび前記現実エリアである前記第2エリアの各々において実行可能であり、
前記現実エリアである前記第2エリアにおいて実行可能な前記ログイン処理の一部または全部は、前記第1エリアにおいて実行可能な前記ログイン処理の一部または全部と同一である
管理システム。
【請求項9】
請求項1の管理システムにおいて、
前記管理部は、前記ユーザの操作に応じて、前記仮想空間内において利用される仮想媒体を売却する売却処理を行い、
前記仮想空間内において売却される仮想媒体には、前記第1エリアでしか売却することができない仮想媒体が含まれる
管理システム。
【請求項10】
請求項1の管理システムにおいて、
前記ユーザの操作に応じて前記仮想空間内においてオブジェクトが動作するゲームを進行するゲーム進行部を備え、
前記ゲーム進行部は、前記仮想空間のうち前記仮想エリアである前記第2エリアを基準とする所定範囲内における前記ゲームの進行状況が、前記第2エリアが設定されていないときの前記ゲームの進行状況と異なるように、前記ゲームを進行する
管理システム。
【請求項11】
請求項1の管理システムにおいて、
前記現実世界に存在する現実エリアのうち前記第1エリアおよび前記第2エリアとは異なる現実エリアまたは仮想空間内に存在する仮想エリアのうち前記第2エリアとは異なる仮想エリアの中から前記第2エリアに関連付けたいエリアを前記ユーザに選択させ、前記ユーザにより選択されたエリアを第3エリアに設定する第3エリア設定部と、
前記ユーザによりとられた前記第3エリアにおける所定の行動を検出する第3行動検出部とを備え、
前記管理部は、前記第1行動検出部により検出された前記第1エリアにおける所定の行動、前記第2行動検出部により検出された前記第2エリアにおける所定の行動、前記第3行動検出部により検出された前記第3エリアにおける所定の行動のうち少なくとも1つに応じて、前記ユーザに報酬を付与し、
前記第3行動検出部は、前記現実エリアである前記第3エリアにおいてとられた前記現実世界での所定の行動を検出する現実行動検出部、前記仮想エリアである前記第3エリアにおいてとられた前記仮想空間内での所定の行動を検出する仮想行動検出部の少なくとも1つを含む
管理システム。
【請求項12】
現実世界に存在する現実エリアの中から任意のエリアをユーザに選択させ、前記ユーザにより選択されたエリアを第1エリアに設定する第1エリア設定ステップと、
前記現実世界に存在する現実エリアのうち前記第1エリアとは異なる現実エリアまたは仮想空間内に存在する仮想エリアの中から前記第1エリアに関連付けたいエリアを前記ユーザに選択させ、前記ユーザにより選択されたエリアを第2エリアに設定する第2エリア設定ステップと、
前記ユーザによりとられた前記第1エリアにおける所定の行動を検出する第1行動検出ステップと、
前記ユーザによりとられた前記第2エリアにおける所定の行動を検出する第2行動検出ステップと、
前記第1行動検出ステップにより検出された前記第1エリアにおける所定の行動、前記第2行動検出ステップにより検出された前記第2エリアにおける所定の行動のうち少なくとも1つに応じて、前記ユーザに報酬を付与する報酬付与ステップとを備え、
前記第2行動検出ステップは、前記現実エリアである前記第2エリアにおいてとられた前記現実世界での所定の行動を検出する現実行動検出ステップ、前記仮想エリアである前記第2エリアにおいてとられた前記仮想空間内での所定の行動を検出する仮想行動検出ステップの少なくとも1つを含む
管理方法。
【請求項13】
請求項12の管理方法をコンピュータに実行させる管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、管理技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、神社などへの参拝を支援する参拝支援装置が開示されている。この参拝支援装置は、参拝におけるカード決済による寄付を支援する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の参拝などでは、神社などの特定のエリアに通おうとする意欲(特定のエリアに通いたいと思う気持ち)を向上させることが重要である。しかしながら、特許文献1には、どのようにして特定のエリアに通おうとする意欲を向上させるのかについて、何ら開示も示唆もない。
【0005】
本開示の目的は、特定のエリアに通おうとする意欲を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様は、
現実世界に存在する現実エリアの中から任意のエリアをユーザに選択させ、前記ユーザにより選択されたエリアを第1エリアに設定する第1エリア設定部と、
前記現実世界に存在する現実エリアのうち前記第1エリアとは異なる現実エリアまたは仮想空間内に存在する仮想エリアの中から前記第1エリアに関連付けたいエリアを前記ユーザに選択させ、前記ユーザにより選択されたエリアを第2エリアに設定する第2エリア設定部と、
前記ユーザによりとられた前記第1エリアにおける所定の行動を検出する第1行動検出部と、
前記ユーザによりとられた前記第2エリアにおける所定の行動を検出する第2行動検出部と、
前記第1行動検出部により検出された前記第1エリアにおける所定の行動、前記第2行動検出部により検出された前記第2エリアにおける所定の行動のうち少なくとも1つに応じて、前記ユーザに報酬を付与する管理部とを備え、
前記第2行動検出部は、前記現実エリアである前記第2エリアにおいてとられた前記現実世界での所定の行動を検出する現実行動検出部、前記仮想エリアである前記第2エリアにおいてとられた前記仮想空間内での所定の行動を検出する仮想行動検出部の少なくとも1つを含む
管理システムである。
【0007】
なお、第1の態様において、
前記第1エリアにおける所定の行動は、所定の手順で行われる前記ユーザの挙動、所定の電子決済をするために行われる前記ユーザによる情報端末の操作の少なくとも1つを含んでもよい。
【0008】
また、第1の態様において、
前記現実エリアである前記第2エリアにおいてとられる前記現実世界での所定の行動は、前記第1エリアにおける所定の行動と関連のある行動であってもよい。
【0009】
また、第1の態様において、
前記仮想エリアである前記第2エリアにおいてとられる前記仮想空間内での所定の行動は、前記ユーザにより前記仮想空間内において操作されるオブジェクトの所定の手順で行われる動き、前記ユーザの操作に応じて前記仮想空間内において行われる所定の電子決済、前記仮想空間内における前記ユーザまたは前記オブジェクトの位置が前記第2エリアに到着するという行動の少なくとも1つを含んでもよい。
【0010】
また、第1の態様において、
前記現実エリアである前記第2エリアにおいてとられた前記現実世界での所定の行動に応じて前記ユーザに付与される報酬は、前記仮想空間内において享受される恩恵を含んでもよく、
前記仮想エリアである前記第2エリアにおいてとられた前記仮想空間内での所定の行動に応じて前記ユーザに付与される報酬は、前記現実世界において享受される恩恵を含んでもよい。
【0011】
また、第1の態様において、
前記第1エリアにおける所定の行動に応じて前記ユーザに付与される報酬、前記第2エリアにおける所定の行動に応じて前記ユーザに付与される報酬のうち少なくとも1つは、前記第1エリアまたは前記第2エリアにおいて利用可能な特典を含んでもよい。
管理システム。
【0012】
また、第1の態様において、
前記ユーザの操作に応じて、前記仮想空間内において利用される仮想媒体の抽選を行う抽選部を備えてもよく、
前記仮想媒体の抽選には、前記第2エリアでしか行うことができない抽選が含まれてもよい。
【0013】
また、第1の態様において、
前記管理部は、前記ユーザによるログインを受け付け、前記ユーザによるログインに応じてログインボーナスを前記ユーザに付与するログイン処理を行ってもよく、
前記ログイン処理は、前記第1エリアおよび前記現実エリアである前記第2エリアの各々において実行可能であってもよく、
前記現実エリアである前記第2エリアにおいて実行可能な前記ログイン処理の一部または全部は、前記第1エリアにおいて実行可能な前記ログイン処理の一部または全部と同一であってもよい。
【0014】
また、第1の態様において、
前記管理部は、前記ユーザの操作に応じて、前記仮想空間内において利用される仮想媒体を売却する売却処理を行ってもよく、
前記仮想空間内において売却される仮想媒体には、前記第1エリアでしか売却することができない仮想媒体が含まれてもよい。
【0015】
また、第1の態様において、
前記ユーザの操作に応じて前記仮想空間内においてオブジェクトが動作するゲームを進行するゲーム進行部を備えてもよく、
前記ゲーム進行部は、前記仮想空間のうち前記仮想エリアである前記第2エリアを基準とする所定範囲内における前記ゲームの進行状況が、前記第2エリアが設定されていないときの前記ゲームの進行状況と異なるように、前記ゲームを進行してもよい。
【0016】
また、第1の態様において、
前記現実世界に存在する現実エリアのうち前記第1エリアおよび前記第2エリアとは異なる現実エリアまたは仮想空間内に存在する仮想エリアのうち前記第2エリアとは異なる仮想エリアの中から前記第2エリアに関連付けたいエリアを前記ユーザに選択させ、前記ユーザにより選択されたエリアを第3エリアに設定する第3エリア設定部と、
前記ユーザによりとられた前記第3エリアにおける所定の行動を検出する第3行動検出部とを備えてもよく、
前記管理部は、前記第1行動検出部により検出された前記第1エリアにおける所定の行動、前記第2行動検出部により検出された前記第2エリアにおける所定の行動、前記第3行動検出部により検出された前記第3エリアにおける所定の行動のうち少なくとも1つに応じて、前記ユーザに報酬を付与してもよく、
前記第3行動検出部は、前記現実エリアである前記第3エリアにおいてとられた前記現実世界での所定の行動を検出する現実行動検出部、前記仮想エリアである前記第3エリアにおいてとられた前記仮想空間内での所定の行動を検出する仮想行動検出部の少なくとも1つを含んでもよい。
【0017】
第2の態様は、
現実世界に存在する現実エリアの中から任意のエリアをユーザに選択させ、前記ユーザにより選択されたエリアを第1エリアに設定する第1エリア設定ステップと、
前記現実世界に存在する現実エリアのうち前記第1エリアとは異なる現実エリアまたは仮想空間内に存在する仮想エリアの中から前記第1エリアに関連付けたいエリアを前記ユーザに選択させ、前記ユーザにより選択されたエリアを第2エリアに設定する第2エリア設定ステップと、
前記ユーザによりとられた前記第1エリアにおける所定の行動を検出する第1行動検出ステップと、
前記ユーザによりとられた前記第2エリアにおける所定の行動を検出する第2行動検出ステップと、
前記第1行動検出ステップにより検出された前記第1エリアにおける所定の行動、前記第2行動検出ステップにより検出された前記第2エリアにおける所定の行動のうち少なくとも1つに応じて、前記ユーザに報酬を付与する報酬付与ステップとを備え、
前記第2行動検出ステップは、前記現実エリアである前記第2エリアにおいてとられた前記現実世界での所定の行動を検出する現実行動検出ステップ、前記仮想エリアである前記第2エリアにおいてとられた前記仮想空間内での所定の行動を検出する仮想行動検出ステップの少なくとも1つを含む
管理方法である。
【0018】
第3の態様は、
上記管理方法をコンピュータに実行させる管理プログラムである。
【発明の効果】
【0019】
本開示によれば、特定のエリアに通おうとする意欲を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】実施形態1の管理システムの構成を例示するブロック図である。
【
図2】エリア端末の構成を例示するブロック図である。
【
図3】ユーザ端末の構成を例示するブロック図である。
【
図4】第1エリアに含まれる特定地点(鳥居)を例示する概略図である。
【
図5】第1エリアに含まれる特定地点(社殿)を例示する概略図である。
【
図6】第2エリア(現実エリア)に含まれる特定地点(大木)を例示する概略図である。
【
図7】第2エリア(仮想エリア)に含まれる特定地点(社殿)を例示する概略図である。
【
図8】実施形態2の管理システムの構成を例示するブロック図である。
【
図9】ゲーム装置の構成を例示するブロック図である。
【
図10】第2エリア(仮想エリア)を基準とする範囲を例示する概略図である。
【
図11】実施形態3の管理システムの構成を例示するブロック図である。
【
図12】実施形態4の管理システムの構成を例示するブロック図である。
【
図13】実施形態4の抽選処理について説明するためのフローチャートである。
【
図14】実施形態5の売却処理について説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して実施の形態を詳しく説明する。なお、図中同一または相当部分には同一の符号を付しその説明は繰り返さない。
【0022】
(用語の説明)
まず、以下の説明において用いられる用語について説明する。以下では、仮想空間、エリア、ゲームなどの用語が用いられる。
【0023】
〔仮想空間〕
仮想空間は、コンピュータネットワーク上に構築される仮想的な空間である。仮想空間は、三次元空間である。なお、仮想空間は、二次元空間であってもよい。例えば、仮想空間は、ユーザの操作に応じて動作するオブジェクトが配置される仮想空間(例えばアバターが配置されるメタバース空間)である。
【0024】
仮想空間の例としては、仮想現実(VR:Virtual Reality)を体験することができる仮想現実空間、付加情報が表示された現実世界である拡張現実(AR:Augmented Reality)を体験することができる拡張現実空間、現実世界と仮想世界を融合させた複合現実(MR:Mixed Reality)を体験することができる複合現実空間、後述するゲームが行われるゲーム空間などが挙げられる。
【0025】
〔エリア〕
エリアは、予め定められた範囲の領域(例えば土地)である。エリアは、現実世界に存在するエリアである「現実エリア」と、仮想空間内に存在する「仮想エリア」とに大別される。
【0026】
現実エリアの例としては、現実世界に存在する特定の物体が配置された地点を含むエリアが挙げられる。現実世界に存在する特定の物体の例としては、建物などの土地に定着する人工物、岩や木などの自然物などが挙げられる。建物の例としては、神社の社殿、寺の本堂などが挙げられる。
【0027】
仮想エリアの例としては、仮想空間内に存在する特定のオブジェクトが配置されたエリアが挙げられる。特定のオブジェクトの例としては、現実世界の人工物(例えば建物)を模したオブジェクト、現実世界の自然物を模したオブジェクトなどが挙げられる。
【0028】
〔ゲーム〕
ゲームは、ユーザの操作に応じて仮想空間内において進行するゲーム(ビデオゲーム)である。例えば、ゲームは、ユーザの操作に応じて仮想空間内においてプレイヤキャラクタが動作するゲームである。このようなゲームの例としては、仮想空間内においてプレイヤキャラクタが敵キャラクタの討伐を行うアクションゲーム、仮想空間内においてプレイヤキャラクタが生活する生活シミュレーションゲームなどが挙げられる。
【0029】
(実施形態1)
図1は、実施形態1の管理システム1の構成を例示する。管理システム1は、管理サーバ10と、エリア端末20と、ユーザ端末30とを備える。
【0030】
〔管理サーバ〕
管理サーバ10は、ネットワークインターフェース11と、記憶部12と、制御部13とを有する。ネットワークインターフェース11と記憶部12は、バスを介して制御部13と電気的に接続される。
【0031】
ネットワークインターフェース11は、他の情報端末(例えばエリア端末20およびユーザ端末30)との間で各種の情報およびデータを送受信するために、通信ネットワーク5に通信可能に接続される。
【0032】
記憶部12は、各種の情報およびデータを記憶する。記憶部12は、HDD、SSD、RAM、ROMなどで構成される。記憶部12は、各種の処理を実行するためのプログラムおよびデータなどを記憶する。記憶部12に記憶される情報およびデータについては、後で詳しく説明する。
【0033】
制御部13は、管理サーバ10の動作を制御する。制御部13は、各種の情報およびデータを送受信し、各種の情報およびデータを処理する。制御部13は、CPU(マイクロコンピュータ)とメモリとを有する。メモリには、CPUを動作させるためのプログラムやデータなどが格納される。
【0034】
〔エリア端末〕
エリア端末20は、特定の現実エリアを管理するために設けられる。エリア端末20は、特定の現実エリア内に設けられてもよいし、特定の現実エリア外に設けられてもよい。
【0035】
図2に示すように、エリア端末20は、ネットワークインターフェース21と、記憶部22と、制御部23とを有する。ネットワークインターフェース21と記憶部22は、バスを介して制御部23と電気的に接続される。
【0036】
ネットワークインターフェース21は、他の情報端末(例えば管理サーバ10およびユーザ端末30)との間で各種の情報およびデータを送受信するために、通信ネットワーク5に通信可能に接続される。
【0037】
記憶部22は、各種の情報およびデータを記憶する。記憶部22は、HDD、SSD、RAM、ROMなどで構成される。記憶部22は、各種の処理を実行するためのプログラムおよびデータなどを記憶する。
【0038】
制御部23は、エリア端末20の動作を制御する。制御部23は、各種の情報およびデータを送受信し、各種の情報およびデータを処理する。制御部23は、CPU(マイクロコンピュータ)とメモリとを有する。メモリには、CPUを動作させるためのプログラムやデータなどが格納される。
【0039】
〔エリア端末に接続される機器〕
この例では、エリア端末20には、カメラ41、マイク42、センサ43、電子決済端末44、ディスプレイ45、スピーカ46が接続される。なお、カメラ41は、必要に応じて複数台設けられる。マイク42、センサ43、電子決済端末44、ディスプレイ45、スピーカ46についても同様である。
【0040】
カメラ41とマイク42とセンサ43は、ユーザの行動を検出するために設けられる。具体的には、カメラ41とマイク42とセンサ43は、第1エリアA10のうち「ユーザが所定の行動を行おうとする場所」に設けられ、その場所において、ユーザの行動を検出するための情報を取得する。
【0041】
カメラ41は、撮像により画像(画像データ)を取得する。マイク42は、集音により音声(音声データ)を取得する。センサ43は、ユーザの行動(特に身体の挙動)に由来する各種の情報を取得する。センサ43の例としては、ユーザの行動に伴う振動を検出する振動センサ、ユーザの有無および移動を検出する光センサ(例えば赤外線センサ)などが挙げられる。
【0042】
電子決済端末44は、電子決済を行うことが可能な情報端末である。具体的には、電子決済端末44は、第1エリアA10のうち「ユーザが電子決済を行おうとする場所」に設けられ、その場所においてユーザによる電子決済を受け付ける。電子決済の例としては、交通系ICカードやクレジットカードなどのカードによるタッチ決済、QRコード(登録商標)決済などの決済アプリによる決済などが挙げられる。電子決済端末44には、周知の電子決済装置を採用することが可能である。
【0043】
ディスプレイ45は、画像を表示(出力)する。スピーカ46は、音声を出力する。ディスプレイ45およびスピーカ46は、ユーザへ向けて画像および音声を提供するために設けられる。具体的には、ディスプレイ45およびスピーカ46は、第1エリアA10のうち「ユーザへ向けて画像および音声を提供しようとする場所」に設けられ、その場所においてユーザへ向けて画像および音声を出力する。
【0044】
〔ユーザ端末〕
ユーザ端末30は、ユーザにより使用される情報端末の一例である。この例では、ユーザ端末30は、ユーザにより持ち運ぶことが可能な携帯情報端末である。携帯情報端末の例としては、スマートフォン、タブレットなどが挙げられる。なお、ユーザにより携帯されたユーザ端末30の位置は、「現実世界におけるユーザの位置」とみなされる。
【0045】
図3に示すように、ユーザ端末30は、ネットワークインターフェース31と、操作部32と、ディスプレイ33と、スピーカ34と、カメラ35と、マイク36と、センサ37と、記憶部38と、制御部39とを有する。ネットワークインターフェース31と操作部32とディスプレイ33とスピーカ34とカメラ35とマイク36とセンサ37と記憶部38は、バスを介して制御部39と電気的に接続される。
【0046】
ネットワークインターフェース31は、他の情報端末(例えば管理サーバ10およびエリア端末20)との間で各種の情報およびデータを送受信するために、通信ネットワーク5に通信可能に接続される。
【0047】
操作部32は、操作者であるユーザによる操作が入力される。そして、操作部32は、その入力された操作に応じた信号を制御部39に送信する。このような構成により、操作部32に操作を入力することで、その操作に応じた情報を入力することができる。
【0048】
ディスプレイ33は、操作者であるユーザへ向けて画像を表示(出力)する。スピーカ34は、操作者であるユーザへ向けて音声を出力する。カメラ35は、撮像により画像(画像データ)を取得する。マイク36は、集音により音声(音声データ)を取得する。
【0049】
センサ37は、ユーザ端末30に関する各種の情報を取得する。センサ37により得られた各種の情報は、制御部39に送信される。この例では、センサ37は、位置センサ371と、挙動センサ372とを含む。
【0050】
位置センサ371は、ユーザ端末30の位置(具体的には緯度と経度)を検出する。例えば、位置センサ371は、全地球測位システムからのGPS情報を受信し、GPS情報に基づいてユーザ端末30の位置を検出する。
【0051】
挙動センサ372は、ユーザ端末30を携帯するユーザの挙動(身体の動き)を検出するための情報を取得する。具体的には、挙動センサ372は、ユーザの挙動に応じたユーザ端末30の状態(例えば加速度や角速度や姿勢など)の変化を検出する。挙動センサ372の例としては、加速度センサ、ジャイロセンサなどが挙げられる。
【0052】
記憶部38は、各種の情報およびデータを記憶する。記憶部38は、HDD、SSD、RAM、ROMなどで構成される。記憶部38は、各種の処理を実行するためのプログラムおよびデータ、ユーザ端末30を所有するユーザに割り当てられたアカウント情報などを記憶する。
【0053】
制御部39は、ユーザ端末30の動作を制御する。制御部39は、各種の情報およびデータを送受信し、各種の情報およびデータを処理する。制御部39は、CPU(マイクロコンピュータ)とメモリとを有する。メモリには、CPUを動作させるためのプログラムやデータなどが格納される。
【0054】
〔管理サーバの制御部のソフトウェア構成〕
図1に示すように、実施形態1における管理サーバ10の制御部13は、仮想空間生成部110と、第1エリア設定部210と、第2エリア設定部220と、第1行動検出部310と、第2行動検出部320と、管理部400とを有する。言い換えると、制御部13は、そのCPUが各種プログラムを実行することにより、仮想空間生成部110、第1エリア設定部210、第2エリア設定部220、第1行動検出部310、第2行動検出部320、管理部400として機能する。
【0055】
仮想空間生成部110は、仮想空間を構築および更新するための処理を行うことで、仮想空間を生成する。
【0056】
第1エリア設定部210は、現実エリアの中から任意のエリアをユーザに選択させ、その選択されたエリアを「第1エリアA10」に設定する。
【0057】
第2エリア設定部220は、現実エリアのうち第1エリアA10とは異なる現実エリアまたは仮想エリアの中から「第1エリアA10に関連付けたいエリア」をユーザに選択させ、その選択されたエリアを「第2エリアA20」に設定する。第2エリアA20は、第1エリアA10に関連付けられる。
【0058】
なお、第2エリアA20には、現実エリアである第2エリアA20と、仮想エリアである第2エリアA20とが含まれる。以下では、現実エリアである第2エリアA20を「第2現実エリアA21」と記載し、仮想エリアである第2エリアA20を「第2仮想エリアA22」と記載する。
【0059】
第1行動検出部310は、ユーザによりとられた第1エリアA10における所定の行動を検出する。第2行動検出部320は、ユーザによりとられた第2エリアA20における所定の行動を検出する。
【0060】
第2行動検出部320は、現実行動検出部321と仮想行動検出部322の少なくとも1つ(この例では両方)を有する。現実行動検出部321は、第2現実エリアA21においてとられた現実世界での所定の行動を検出する。現実世界での所定の行動は、現実世界においてユーザ自身によりとられる所定の行動である。仮想行動検出部322は、第2仮想エリアA22においてとられた仮想空間内での所定の行動を検出する。仮想空間内での所定の行動は、ユーザの操作に応じて仮想空間内においてとられる所定の行動である。
【0061】
管理部400は、報酬付与処理を行う。報酬付与処理において、管理部400は、第1行動検出部310により検出された第1エリアA10における所定の行動、第2行動検出部320により検出された第2エリアA20における所定の行動のうち少なくとも1つに応じて、ユーザに報酬を付与する。
【0062】
また、この例では、管理部400は、ログイン処理を行う。ログイン処理において、管理部400は、ユーザによるログインを受け付け、ユーザによるログインに応じてログインボーナスをユーザに付与する。ログインボーナスは、報酬の一例である。
【0063】
〔管理サーバの記憶部に記憶される情報およびデータ〕
この例では、管理サーバ10の記憶部12は、ユーザ毎に、アカウント情報、第1エリア情報、第2エリア情報、報酬情報を記憶する。例えば、記憶部12には、アカウント情報と第1エリア情報と第2エリア情報と報酬情報とが1つのレコード(1人のユーザに対応する情報)として登録されたデータベースが記憶される。
【0064】
〈アカウント情報〉
アカウント情報は、ユーザに割り当てられたユーザIDおよびパスワードを含む。ユーザIDは、ユーザを識別するためのユーザ識別情報である。
【0065】
〈第1エリア情報〉
第1エリア情報は、ユーザに関連付けられた第1エリアA10に関する情報である。第1エリア情報は、第1エリアA10の位置範囲を示す第1エリア位置情報を含む。第1エリアA10の位置範囲は、第1エリアA10の基準地点を基準とする範囲(例えば第1エリアA10の中心地点を中心とする円形の範囲)である。例えば、第1エリアA10の位置範囲は、エリアの管理者(またはユーザ)による指示に基づいて設定される。
【0066】
また、第1エリア情報は、第1エリア位置情報の他に、第1エリアA10を識別するための第1エリア識別情報、第1エリアA10に関する説明を示す第1エリア説明情報などを含む。第1エリア識別情報の例としては、固有の番号、名称などが挙げられる。第1エリアA10に関する説明の例としては、歴史、説話などが挙げられる。例えば、第1エリアA10に関する説明は、エリアの管理者(またはユーザ)による指示に基づいて作成される。
【0067】
〈第1エリア内地点情報〉
また、記憶部12は、第1エリア内地点情報を記憶する。第1エリア内地点情報は、第1エリアA10に含まれる特定地点に関する情報であり、第1エリア情報に関連付けられる。第1エリア内地点情報は、第1エリアA10に含まれる特定地点の位置範囲を示す特定地点位置情報と、その特定地点においてとられるべき所定の行動のパターンを示す行動パターンとを含む。第1エリアA10に含まれる特定地点の例としては、神社の鳥居、手水舎、社殿、寺院の門、常香炉、本堂などが挙げられる。例えば、第1エリア内地点情報は、エリアの管理者(またはユーザ)による指示に基づいて作成される。
【0068】
また、第1エリア内地点情報は、特定地点位置情報と行動パターンの他に、特定地点を識別するための特定地点識別情報、その特定地点に関する説明を示す特定地点説明情報などを含む。特定地点識別情報の例としては、固有の番号、名称などが挙げられる。特定地点に関する説明の例としては、歴史、説話などが挙げられる。例えば、特定地点に関する説明は、エリアの管理者(またはユーザ)による指示に基づいて作成される。
【0069】
〈第1識別物画像〉
また、記憶部12は、第1識別物画像を記憶する。第1識別物画像は、第1エリアA10に配置された識別物を含む画像(画像データ)であり、第1エリア情報に関連付けられる。第1エリアA10に配置される識別物(第1識別物)の例としては、神社の鳥居、手水舎、社殿、寺院の門、常香炉、本堂などが挙げられる。第1識別物画像は、後述する第3ログイン処理などにおいて利用される。例えば、第1識別物画像は、エリアの管理者(またはユーザ)による指示に基づいて作成される。
【0070】
〈第2エリア情報〉
第2エリア情報は、ユーザおよび第1エリアA10に関連付けられた第2エリアA20に関する情報である。第2エリア情報は、第2エリアの位置範囲を示す第2エリア位置情報を含む。第2エリアA20の位置範囲は、第2エリアA20の基準地点を基準とする範囲(例えば第2エリアA20の中心地点を中心とする円形の範囲)である。例えば、第2エリアA20の位置範囲は、エリアの管理者(またはユーザ)による指示に基づいて設定される。
【0071】
また、第2エリア情報は、第2エリア位置情報の他に、第2エリアA20に関する説明を示す第2エリア説明情報などを含む。第2エリアA20に関する説明の例としては、第2エリアA20の名称、歴史などが挙げられる。例えば、第2エリアA20に関する説明は、エリアの管理者(またはユーザ)による指示に基づいて作成される。
【0072】
なお、第2エリア情報は、第2現実エリアA21に関する第2エリア情報と、第2仮想エリアA22に関する第2エリア情報とに大別される。以下では、第2現実エリアA21に関する第2エリア情報を「第2現実エリア情報」と記載し、第2仮想エリアA22に関する第2エリア情報を「第2仮想エリア情報」と記載する。
【0073】
〈第2エリア内地点情報〉
また、記憶部12は、第2エリア内地点情報を記憶する。第2エリア内地点情報は、第2エリアA20に含まれる特定地点に関する情報であり、第2エリア情報に関連付けられる。第2エリア内地点情報は、第2エリアA20に含まれる特定地点の位置範囲を示す特定地点位置情報と、その特定地点においてとられるべき所定の行動のパターンを示す行動パターンとを含む。例えば、第2エリア内地点情報は、エリアの管理者(またはユーザ)による指示に基づいて作成される。
【0074】
また、第2エリア内地点情報は、特定地点位置情報と行動パターンの他に、特定地点を識別するための特定地点識別情報、その特定地点に関する説明を示す特定地点説明情報などを含む。特定地点識別情報の例としては、固有の番号、名称などが挙げられる。特定地点に関する説明の例としては、歴史、説話などが挙げられる。例えば、特定地点に関する説明は、エリアの管理者(またはユーザ)による指示に基づいて作成される。
【0075】
なお、第2エリア内地点情報は、第2現実エリア情報に関連付けられる第2エリア内地点情報と、第2仮想エリア情報に関連付けられる第2エリア内地点情報とに大別される。以下では、第2現実エリア情報に関連付けられる第2エリア内地点情報を「第2現実エリア内地点情報」と記載し、第2仮想エリア情報に関連付けられる第2エリア内地点情報を「第2仮想エリア内地点情報」と記載する。
【0076】
第2現実エリア内地点情報は、第2現実エリア情報に示された第2現実エリアA21に含まれる特定地点(現実世界の地点)に関する情報である。第2現実エリアA21に含まれる特定地点の例としては、公園の出入口のゲート、手洗場、大木などが挙げられる。第2現実エリア情報に関連付けられる第2エリア内地点情報に含まれる行動パターンは、特定地点(現実世界の地点)においてユーザによりとられるべき所定の行動のパターンを示す。
【0077】
第2仮想エリア内地点情報は、第2仮想エリア情報に示された第2仮想エリアA22に含まれる特定地点(仮想空間内の地点)に関する情報である。第2仮想エリアA21に含まれる特定地点の例としては、仮想空間内の神社の鳥居、手水舎、社殿、仮想空間内の寺院の門、常香炉、本堂などが挙げられる。第2仮想エリア情報に関連付けられる第2エリア内地点情報に含まれる行動パターンは、特定地点(仮想空間内の地点)においてユーザまたはオブジェクト(ユーザにより操作されるオブジェクト)によりとられるべき所定の行動のパターンを示す。
【0078】
〈第2識別物画像〉
また、記憶部12は、第2識別物画像を記憶する。第2識別物画像は、第2現実エリアA21(現実エリアである第2エリアA20)に配置された識別物を含む画像(画像データ)であり、第2現実エリア情報に関連付けられる。第2現実エリアA21に配置される識別物(第2識別物)の例としては、公園の出入口のゲート、手洗場、大木などが挙げられる。第2識別物画像は、後述する第3ログイン処理などにおいて利用される。
【0079】
〈報酬情報〉
報酬情報は、ユーザに付与された報酬を示す情報である。ユーザに付与された報酬(データ)がそのユーザに関連付けられた報酬情報に登録されることで、その報酬がユーザに付与されたことになる。なお、報酬については、後で詳しく説明する。
【0080】
〔エリア端末の制御部のソフトウェア構成〕
図2に示すように、エリア端末20の制御部23は、情報処理部25aを有する。言い換えると、制御部23は、そのCPUが各種プログラムを実行することにより、情報処理部25aとして機能する。
【0081】
情報処理部25aは、各種の情報およびデータを処理する。そして、情報処理部25aは、管理サーバ10との間において各種の情報およびデータを送受信する。また、情報処理部25aは、管理サーバ10の制御部13による制御に応答して動作する。また、情報処理部25aは、ユーザ端末30との間において各種の情報およびデータを送受信する。なお、情報処理部25aによるデータおよび情報の送受信は、ネットワークインターフェース21を通じて行われる。
【0082】
〔ユーザ端末の制御部のソフトウェア構成〕
図3に示すように、ユーザ端末30の制御部39は、仮想空間処理部39aと、情報処理部39bとを有する。言い換えると、制御部39は、そのCPUが各種プログラムを実行することにより、仮想空間処理部39a、情報処理部39bとして機能する。
【0083】
仮想空間処理部39aは、管理サーバ10の仮想空間生成部110とともに、仮想空間を構築および更新するための処理を行う。
【0084】
情報処理部39bは、各種の情報およびデータを処理する。そして、情報処理部39bは、管理サーバ10との間において各種の情報およびデータを送受信する。また、情報処理部39bは、管理サーバ10の制御部13による制御に応答して動作する。なお、情報処理部39bによるデータおよび情報の送受信は、ネットワークインターフェース31を通じて行われる。
【0085】
例えば、情報処理部39bは、管理サーバ10の制御部13から送信された各種の情報およびデータに基づいて、ユーザ端末30のディスプレイ33およびスピーカ34を制御する。また、情報処理部39bは、ユーザ端末30の操作部32に入力された操作に応じて各種の情報を生成し、その各種の情報を管理サーバ10に送信する。管理サーバ10の制御部13は、ユーザ端末30の情報処理部39bから送信された各種の情報に基づいて動作する。
【0086】
〔管理サーバとユーザ端末との間における処理〕
以下の説明では、「管理サーバ10の制御部13は、画像(または音声)を出力するための情報およびデータをユーザ端末30に送信する。ユーザ端末30の制御部39(例えば情報処理部39b)は、管理サーバ10から送信された情報およびデータに基づいて、画像(または音声)が出力されるように、ユーザ端末30のディスプレイ33(またはスピーカ34)を制御する」という処理の流れを、単に「管理サーバ10の制御部13は、画像(または音声)が出力されるように、ユーザ端末30のディスプレイ33(またはスピーカ34)を制御する」と記載する。
【0087】
また、以下の説明では、「ユーザによる操作がユーザ端末30の操作部32に入力されると、ユーザ端末30の制御部39(例えば情報処理部39b)は、操作部32に入力された情報に応じて各種の情報を生成し、その各種の情報を管理サーバ10に送信する。管理サーバ10の制御部13は、ユーザ端末30から送信された各種の情報に基づいて動作する」という処理の流れを、単に「ユーザによる操作がユーザ端末30に入力されると、管理サーバ10の制御部13は、その操作に応答して動作する」と記載する。
【0088】
〔管理システムにおいて行われる処理〕
管理システム1による処理(管理処理)は、仮想空間構築処理、第1エリア設定処理、第2エリア設定処理、ログイン処理、第1行動検出処理、第2行動検出処理、報酬付与処理などを含む。
【0089】
なお、管理システム1による管理処理は、管理方法の一例である。管理処理における各種の処理は、各種のステップの一例である。例えば、第1エリア設定処理は、第1エリア設定ステップの一例である。管理処理を実行するためのプログラム(例えば記憶部12に記憶されたプログラムなど)は、管理プログラムの一例である。管理システム1に含まれる制御部(例えば管理サーバ10の制御部13など)は、管理プログラムを実行するコンピュータの一例である。
【0090】
〔仮想空間構築処理〕
次に、管理サーバ10の仮想空間生成部110とユーザ端末30の仮想空間処理部39aとにより行われる処理(仮想空間構築処理)について説明する。
【0091】
管理サーバ10の仮想空間生成部110は、仮想空間を構築するためのデータである仮想空間データをユーザ端末30に送信する。ユーザ端末30の仮想空間処理部39aは、管理サーバ10から送信された仮想空間データに基づいて、仮想空間を示す画像および音声をディスプレイ33およびスピーカ34に出力させる。ユーザは、ディスプレイ33およびスピーカ34から出力される画像および音声を視聴し、操作部32を操作する。
【0092】
ユーザ端末30の仮想空間処理部39aは、操作部32に入力された操作を示す操作情報を管理サーバ10に送信する。管理サーバ10の仮想空間生成部110は、ユーザ端末30から送信された操作情報に基づいて、その操作情報が反映された仮想空間データを生成し、その仮想空間データをユーザ端末30に送信する。
【0093】
以上の処理が繰り返し行われることにより、仮想空間が構築および更新されていく。
【0094】
〔第1エリア設定処理〕
次に、第1エリア設定部210による処理(第1エリア設定処理)について説明する。例えば、第1エリアA10を設定しようとするユーザは、第1エリアA10の設定を開始するための操作(第1設定操作)をユーザ端末30に入力する。第1エリア設定部210は、第1設定操作に応答して以下の処理を行う。
【0095】
まず、第1エリア設定部210は、第1エリア選択画面の画像をユーザ端末30のディスプレイ33に表示させる。第1エリア選択画面は、第1エリアA10に設定される現実エリアを選択するための画面である。
【0096】
例えば、第1エリア選択画面には、現実世界の地図が含まれ、その地図の中から任意のエリアを選択することが可能である。または、第1エリア選択画面には、第1エリアA10に設定しようとする現実エリアの位置範囲を特定するための情報(例えば住所)を入力することが可能な入力欄が設けられる。
【0097】
ユーザは、ユーザ端末30のディスプレイ33に表示された第1エリア選択画面の画像を参照し、第1エリアA10に設定しようとする現実エリアを選択するための操作(第1エリア選択操作)を、ユーザ端末30の操作部32に入力する。
【0098】
例えば、第1エリア選択操作は、第1エリア選択画面に含まれる地図の中から第1エリアA10に設定しようとする現実エリアを選択する操作、第1エリアA10に設定しようとする現実エリアの位置範囲を特定するための情報を入力する操作などである。前者の操作の例としては、表示された地図の中から任意の位置(例えば点)を指定することで、その指定された位置を示すピンを地図上に表示させるとともに、その指定された位置を含むエリアを現実エリアとして選択する操作、地図の中から指定された場所の風景(現実世界の風景)を表示する画像の中から現実エリアを選択する操作などが挙げられる。後者の操作の例としては、施設、建物、オブジェクトなどの名称を入力する操作が挙げられる。
【0099】
第1エリア設定部210は、第1エリア選択操作に応答して、ユーザにより選択されたエリア(現実エリア)を第1エリアA10に設定する。そして、第1エリア設定部210は、その設定された第1エリアA10の位置範囲を示す第1エリア情報をユーザに関連付けて、管理サーバ10の記憶部12に記憶する。
【0100】
また、第1エリア設定部210は、ユーザにより第1エリアA10として選択されたエリア(現実エリア)に関する情報を取得し、その情報を、記憶部12に記憶された第1エリア情報に登録する。ユーザにより選択されたエリアに関する情報の例としては、そのエリアを識別するためのエリア識別情報、そのエリアに関する説明を示すエリア説明情報などが挙げられる。なお、これらの情報は、例えば、エリアの管理者(またはユーザ)による指示に基づいて作成される。
【0101】
また、第1エリア設定部210は、ユーザにより第1エリアA10として選択されたエリア(現実エリア)に含まれる特定地点に関するエリア内地点情報を取得し、そのエリア内地点情報を、記憶部12に記憶された第1エリア情報に関連付けて、記憶部12に記憶する。これにより、第1エリア情報に関連付けられた第1エリア内地点情報が記憶部12に記憶される。なお、エリア内地点情報は、例えば、エリアの管理者(またはユーザ)による指示に基づいて作成される。
【0102】
また、第1エリア設定部210は、ユーザにより第1エリアA10として選択されたエリア(現実エリア)に配置された識別物を含む識別物画像を取得し、その識別物画像を、記憶部12に記憶された第1エリア情報に関連付けて、記憶部12に記憶する。これにより、第1エリア情報に関連付けられた第1識別物画像が記憶部12に記憶される。なお、識別物画像は、例えば、エリアの管理者(またはユーザ)による指示に基づいて作成される。
【0103】
〔第2エリア設定処理〕
次に、第2エリア設定部220による処理(第2エリア設定処理)について説明する。例えば、第2エリアA20を設定しようとするユーザは、第2エリアA20の設定を開始するための操作(第2設定操作)をユーザ端末30に入力する。第2エリア設定部220は、第2設定操作に応答して以下の処理を行う。
【0104】
まず、第2エリア設定部220は、ユーザに関連付けられた第1エリア情報を、記憶部12の中から検出し、その第1エリア情報に基づいて、ユーザに関連付けられた第1エリアA10を特定する。そして、第2エリア設定部220は、ユーザに関連付けられた第1エリアA10を示す第1エリア確認画面の画像を、ユーザ端末30のディスプレイ33に表示させる。
【0105】
ユーザは、ユーザ端末30のディスプレイ33に表示された第1エリア確認画面の画像を参照し、ユーザに関連付けられた第1エリアA10の中から「新たな第2エリアA20を関連付けたい第1エリアA10」を指定するための操作(第1エリア指定操作)を、ユーザ端末30に入力する。
【0106】
次に、第2エリア設定部220は、エリア種別選択画面の画像をユーザ端末30のディスプレイ33に表示させる。エリア種別選択画面は、第2エリアA20に設定しようとするエリアを「現実エリア」と「仮想エリア」のどちらにするのかを選択するための画面である。ユーザは、ユーザ端末30のディスプレイ33に表示されたエリア種別選択画面の画像を参照し、「現実エリア」と「仮想エリア」のいずれか一方を選択するための操作(種別選択操作)を、ユーザ端末30に入力する。
【0107】
次に、第2エリア設定部220は、第2エリア選択画面の画像をユーザ端末30のディスプレイ33に表示させる。第2エリア選択画面は、第2エリアA20に設定されるエリアを選択することが可能な画面である。第2エリア選択画面は、第1エリア選択画面と同様である。
【0108】
なお、種別選択操作により「現実エリア」が選択された場合、第2エリア選択画面は、第2エリアA20に設定される現実エリアを選択するための画面となる。種別選択操作により「仮想エリア」が選択された場合、第2エリア選択画面は、第2エリアA20に設定される仮想エリアを選択するための画面となる。
【0109】
例えば、種別選択操作により「仮想エリア」が選択された場合、第2エリア選択画面には、仮想空間の地図が含まれ、その地図の中から任意のエリアを選択することが可能である。または、第2エリア選択画面には、第2エリアA20に設定しようとする仮想エリアの位置を特定するための情報(例えば仮想空間内の住所)を入力することが可能な入力欄が設けられる。
【0110】
ユーザは、ユーザ端末30のディスプレイ33に表示された第2エリア選択画面の画像を参照し、第2エリアA20に設定しようとするエリア(現実エリアまたは仮想エリア)を選択するための操作(第2エリア選択操作)を、ユーザ端末30の操作部32に入力する。第2エリア選択操作は、第1エリア選択操作と同様である。
【0111】
第2エリア設定部220は、第2エリア選択操作に応答して、ユーザにより選択されたエリア(現実エリアまたは仮想エリア)を第2エリアA20に設定する。そして、第2エリア設定部220は、その設定された第2エリアA20の位置範囲を示す第2エリア情報を「ユーザ」と「第1エリア指定操作により指定された第1エリアA10」とに関連付けて、管理サーバ10の記憶部12に記憶する。これにより、ユーザおよび第1エリアA10に関連付けられた第2エリア情報が記憶部12に記憶される。
【0112】
また、第2エリア設定部220は、ユーザにより第2エリアA20として選択されたエリア(現実エリアまたは仮想エリア)に関する情報を取得し、その情報を、記憶部12に記憶された第2エリア情報に登録する。ユーザにより選択されたエリアに関する情報の例としては、そのエリアを識別するためのエリア識別情報、そのエリアに関する説明を示すエリア説明情報などが挙げられる。なお、これらの情報は、例えば、エリアの管理者(またはユーザ)による指示に基づいて作成される。
【0113】
また、第2エリア設定部220は、ユーザにより第2エリアA20として選択されたエリア(現実エリアまたは仮想エリア)に含まれる特定地点に関するエリア内地点情報を取得し、そのエリア内地点情報を、記憶部12に記憶された第2エリア情報に関連付けて、記憶部12に記憶する。これにより、第2エリア情報に関連付けられた第2エリア内地点情報が記憶部12に記憶される。なお、エリア内地点情報は、例えば、エリアの管理者(またはユーザ)による指示に基づいて作成される。
【0114】
また、第2エリアA20として選択されたエリアが「現実エリア」である場合、第2エリア設定部220は、ユーザにより第2エリアA20として選択されたエリア(現実エリア)に配置された識別物を含む識別物画像を取得し、その識別物画像を、記憶部12に記憶された第2エリア情報(現実エリアである第2エリアA20に関する第2現実エリア情報)に関連付けて、記憶部12に記憶する。これにより、第2現実エリア情報に関連付けられた第2識別物画像が記憶部12に記憶される。なお、識別物画像は、例えば、エリアの管理者(またはユーザ)による指示に基づいて作成される。
【0115】
〔ログイン処理〕
次に、管理部400によるログイン処理について説明する。ログイン処理は、ユーザによるログインを許可する(受け付ける)ための処理である。なお、ログイン処理は、第1エリアA10および第2現実エリアA21の各々において実行可能である。第2現実エリアA21において実行可能なログイン処理の一部または全部は、第1エリアA10において実行可能なログイン処理の一部または全部と同一である。
【0116】
第1エリアA10および第2現実エリアA21の各々におけるログイン処理では、ユーザの位置(具体的にはユーザ端末30の位置)がそのユーザに関連付けられた特定の現実エリア(第1エリアA10または第2現実エリアA21)に含まれることを条件として、そのユーザによるログインが許可される。ログイン処理の例としては、以下の5つのログイン処理(第1~第5ログイン処理)が挙げられる。
【0117】
〈第1ログイン処理〉
第1ログイン処理では、ユーザの操作に応答して「ユーザに割り当てられたアカウント情報」と「ユーザの位置を示す位置情報」とがユーザ端末30から管理サーバ10に送信され、そのアカウント情報と位置情報とに基づいてユーザによるログインの可否が判定される。
【0118】
例えば、ログインしようとするユーザは、第1ログイン処理を開始するための操作(第1ログイン操作)をユーザ端末30に入力する。第1ログイン操作がユーザ端末30に入力されると、以下の処理が行われる。
【0119】
ユーザ端末30の情報処理部39bは、第1ログイン操作に応答して、ユーザ端末30の記憶部38に記憶されたアカウント情報(ユーザに割り当てられたアカウント情報)を取得する。また、情報処理部39bは、第1ログイン操作に応答して、ユーザ端末30の位置センサ371により得られた最新の位置情報(ユーザの位置を示す位置情報)を取得する。そして、情報処理部39bは、アカウント情報と位置情報とを関連付けて、管理サーバ10に送信する。
【0120】
管理サーバ10の管理部400は、ユーザ端末30から送信されたアカウント情報が割り当てられたユーザを特定し、そのユーザに関連付けられた第1エリア情報および第2現実エリア情報を、管理サーバ10の記憶部12の中から検出する。そして、管理部400は、第1エリア情報に示された第1エリアA10の位置範囲と、第2現実エリア情報に示された第2現実エリアA21の位置範囲とを取得する。以下では、第1エリアA10と第2現実エリアA21の総称を「特定の現実エリア」と記載し、第1エリア情報と第2現実エリア情報の総称を「特定の現実エリア情報」と記載する。
【0121】
次に、管理部400は、ユーザ端末30から送信された位置情報と、上記の特定の現実エリア情報に示された特定の現実エリアの位置範囲とに基づいて、ユーザの位置がそのユーザに関連付けられた特定の現実エリアに含まれるか否かを判定する。具体的には、管理部400は、ユーザ端末30から送信された位置情報に示された「ユーザの位置」が「特定の現実エリアの位置範囲」に含まれる場合に、ユーザの位置が特定の現実エリアに含まれると判定し、そうでない場合に、ユーザの位置が特定の現実エリアに含まれないと判定する。
【0122】
ユーザの位置が特定の現実エリアに含まれる場合、管理部400は、そのユーザによるログインを許可する。そして、管理部400は、ログインが許可されたことをユーザ端末30に通知する。例えば、管理部400は、ログインが許可されたことを示す画像を、ユーザ端末30のディスプレイ33に表示させる。
【0123】
また、管理部400は、ログインが許可されたユーザにログインボーナスを付与する。具体的には、管理部400は、ユーザに付与されたログインボーナスを、そのユーザに関連付けて、管理サーバ10の記憶部12に記憶する。例えば、管理部400は、ユーザに付与されたログインボーナスを、記憶部12に記憶された報酬情報(そのユーザに関連付けられた報酬情報)に登録する。そして、管理部400は、ログインボーナスが付与されたことをユーザに通知する。例えば、管理部400は、ログインボーナスが付与されたことを示す画像をユーザ端末30のディスプレイ33に表示させる。
【0124】
一方、ユーザの位置が特定の現実エリアに含まれない場合、管理部400は、そのユーザによるログインを拒否する。そして、管理部400は、ログインが拒否されたことをユーザ端末30に通知する。例えば、管理部400は、ログインが拒否されたことを示す画像を、ユーザ端末30のディスプレイ33に表示させる。
【0125】
〈第2ログイン処理〉
第2ログイン処理では、「ユーザに割り当てられたアカウント情報」と「ユーザの位置を示す位置情報」とがユーザ端末30から管理サーバ10に定期的に送信され、そのアカウント情報と位置情報とに基づいてユーザによるログインの可否が判定される。
【0126】
例えば、ログインしようとするユーザは、第2ログイン処理を開始するための操作(第2ログイン操作)をユーザ端末30に入力する。第2ログイン操作がユーザ端末30に入力されると、以下の処理が行われる。なお、第2ログイン操作は、単に専用のアプリ(第2ログイン処理を行うためのアプリ)を起動させる操作であってもよい。
【0127】
ユーザ端末30の情報処理部39bは、第2ログイン操作に応答して、自動送信処理を行う。自動送信処理において、情報処理部39bは、位置センサ371により得られる最新の位置情報(ユーザの位置を示す位置情報)を定期的に取得し、その位置情報が取得される毎に、その位置情報と記憶部38に記憶されたアカウント情報(ユーザに割り当てられたアカウント情報)とを関連付けて、管理サーバ10に送信する。
【0128】
以降の処理(管理サーバ10におけるアカウント情報と位置情報とに基づくログインの可否の判定)は、第1ログイン処理と同様である。
【0129】
〈第3ログイン処理〉
第3ログイン処理では、ユーザの操作に応答してユーザ端末30のカメラ35により画像(ユーザの現在地の画像)が取得され、ユーザに割り当てられたアカウント情報とそのカメラ35により得られた画像とに基づいてユーザによるログインの可否が判定される。
【0130】
例えば、ログインしようとするユーザは、第3ログイン処理を開始するための操作(第3ログイン操作)をユーザ端末30に入力する。第3ログイン操作がユーザ端末30に入力されると、以下の処理が行われる。
【0131】
ユーザ端末30の情報処理部39bは、第3ログイン操作に応答して、カメラ35を起動させる。そして、情報処理部39bは、特定の現実エリア(第1エリアA10または第2現実エリアA21)に配置された識別物をユーザ端末30のカメラ35で撮影することを、ユーザに指示する。例えば、情報処理部39bは、識別物をカメラ35で撮影することをユーザに指示する画像を、ユーザ端末30のディスプレイ33に表示させる。
【0132】
ユーザは、特定の現実エリアに配置された識別物を、ユーザ端末30のカメラ35で撮影する。これにより、識別物を含む画像(画像データ)が得られる。そして、情報処理部39bは、カメラ35により得られた画像と、記憶部38に記憶されたアカウント情報(ユーザに割り当てられたアカウント情報)とを関連付けて、管理サーバ10に送信する。
【0133】
管理サーバ10の管理部400は、ユーザ端末30から送信されたアカウント情報が割り当てられたユーザを特定し、そのユーザに関連付けられた第1エリア情報および第2現実エリア情報(第2現実エリアA21に関する第2エリア情報)を、管理サーバ10の記憶部12の中から検出する。そして、管理部400は、第1エリア情報に関連付けられた第1識別物画像と、第2現実エリア情報に関連付けられた第2識別物画像とを、記憶部12の中から検出する。
【0134】
以下では、第1識別物画像と第2識別物画像の総称を「識別物画像」と記載する。識別物画像は、特定の現実エリアに配置された識別物を含む画像(画像データ)である。
【0135】
次に、管理部400は、ユーザ端末30から送信された画像と、上記の識別物画像とを比較し、その比較の結果に基づいて、ユーザの位置がそのユーザに関連付けられた特定の現実エリア(第1エリアA10または第2現実エリアA21)に含まれるか否かを判定する。具体的には、管理部400は、ユーザ端末30から送信された画像と識別物画像との類似度が閾値を上回る場合に、ユーザの位置が特定の現実エリアに含まれると判定し、そうでない場合に、ユーザの位置が特定の現実エリアに含まれないと判定する。
【0136】
ユーザの位置が特定の現実エリアに含まれる場合、管理部400は、そのユーザによるログインを許可する。そして、管理部400は、ログインが許可されたことをユーザ端末30に通知する。また、管理部400は、ログインが許可されたユーザにログインボーナスを付与する。そして、管理部400は、ログインボーナスが付与されたことをユーザに通知する。
【0137】
一方、ユーザの位置が特定の現実エリアに含まれない場合、管理部400は、そのユーザによるログインを拒否する。そして、管理部400は、ログインが拒否されたことをユーザ端末30に通知する。
【0138】
〈第4ログイン処理〉
第4ログイン処理が行われる場合、特定の現実エリア(第1エリアA10または第2現実エリアA21)には、識別コードCCが付された物体40(
図4および
図5参照)が配置される。例えば、識別コードCCが付された物体40は、特定の現実エリアの出入口、特定の現実エリアに含まれる特定地点などに配置される。識別コードCCは、特定の現実エリアに割り当てられた固有の識別情報を示す。識別コードCCの例としては、QRコード(登録商標)などの二次元コード、バーコードなどの一次元コードなどが挙げられる。
【0139】
第4ログイン処理では、特定の現実エリア(第1エリアA10または第2現実エリアA21)に配置された物体40に付された識別コードCCを含む画像がユーザ端末30のカメラ35により取得され、ユーザに割り当てられたアカウント情報と識別コードCCに示された情報とに基づいてユーザによるログインの可否が判定される。
【0140】
以下では、識別コードCCが「二次元コード」あり、識別コードCCに示される情報が「識別コードCCが付された物体40の位置を示す位置情報」である場合を例に挙げて説明する。
【0141】
例えば、ログインしようとするユーザは、第4ログイン処理を開始するための操作(第4ログイン操作)をユーザ端末30に入力する。第4ログイン操作がユーザ端末30に入力されると、以下の処理が行われる。
【0142】
ユーザ端末30の情報処理部39bは、第4ログイン操作に応答して、ユーザ端末30のカメラ35を起動させる。そして、情報処理部39bは、特定の現実エリア(第1エリアA10または第2現実エリアA21)に配置された物体40に付された識別コードCCをユーザ端末30のカメラ35で撮影することを、ユーザに指示する。例えば、情報処理部39bは、物体40に付された識別コードCCをカメラ35で撮影することを指示する画像を、ユーザ端末30のディスプレイ33に表示させる。
【0143】
ユーザは、特定の現実エリア(第1エリアA10または第2現実エリアA21)に配置された物体40に付された識別コードCCを、ユーザ端末30のカメラ35で撮影する。これにより、識別コードCCを含む画像(画像データ)が得られる。
【0144】
次に、情報処理部39bは、カメラ35により得られた画像に含まれる識別コードCCを復号化することで、識別コードCCが付された物体40の位置を示す位置情報を取得する。そして、情報処理部39bは、識別コードCCの復号化により得られた位置情報と、記憶部38に記憶されたアカウント情報(ユーザに割り当てられたアカウント情報)とを関連付けて、管理サーバ10に送信する。
【0145】
なお、この識別コードCCは、現実世界に設置されているので、設置場所の位置情報を認識することができる識別コードになっている。別の位置にある別の物体40には、別の識別コードCCが付され、別の識別コードCCから別の位置情報(別の物体40の位置を示す位置情報)を認識することができる。
【0146】
管理サーバ10の管理部400は、ユーザ端末30から送信されたアカウント情報が割り当てられたユーザを特定し、そのユーザに関連付けられた第1エリア情報および第2現実エリア情報(第2現実エリアA21に関する第2エリア情報)を、管理サーバ10の記憶部12の中から検出する。そして、管理部400は、第1エリア情報に示された第1エリアA10の位置範囲と、第2現実エリア情報に示された第2現実エリアA21の位置範囲とを取得する。
【0147】
次に、管理部400は、ユーザ端末30から送信された位置情報(物体40の位置を示す位置情報)と、上記の特定の現実エリア情報に示された特定の現実エリア(第1エリアA10および第2現実エリアA21)の位置範囲とに基づいて、ユーザの位置がそのユーザに関連付けられた特定の現実エリアに含まれるか否かを判定する。具体的には、管理部400は、位置情報に示された物体の位置が特定の現実エリアの位置範囲に含まれる場合に、ユーザの位置が特定の現実エリアに含まれると判定し、そうでない場合に、ユーザの位置が特定の現実エリアに含まれないと判定する。
【0148】
ユーザの位置が特定の現実エリアに含まれる場合、管理部400は、そのユーザによるログインを許可する。そして、管理部400は、ログインが許可されたことをユーザ端末30に通知する。また、管理部400は、ログインが許可されたユーザにログインボーナスを付与する。そして、管理部400は、ログインボーナスが付与されたことをユーザに通知する。
【0149】
一方、ユーザの位置が特定の現実エリアに含まれない場合、管理部400は、そのユーザによるログインを拒否する。そして、管理部400は、ログインが拒否されたことをユーザ端末30に通知する。
【0150】
〈第5ログイン処理〉
第5ログイン処理が行われる場合、ユーザは、発信機(図示省略)を所持し、特定の現実エリア(第1エリアA10または第2現実エリアA21)には、探索機(図示省略)が配置される。発信機は、ユーザに割り当てられたアカウント情報を記憶する。探索機は、通信可能範囲内に位置する発信機と通信する。また、探索機は、管理サーバ10と通信可能である。例えば、発信機は、AirTag(登録商標)であり、発信機と探索機との間の通信は、Bluetooth通信である。なお、ユーザが所持する発信機と通信する探索機の位置は、ユーザの位置とみなされる。
【0151】
第5ログイン処理では、特定の現実エリアに配置された探索機により発見された発信機から「ユーザに割り当てられたアカウント情報」が送信され、そのアカウント情報と「探索機の位置を示す位置情報」とに基づいてユーザによるログインの可否が判定される。
【0152】
例えば、特定の現実エリアに配置された探索機の通信可能範囲内に発信機を所持するユーザが進入すると、発信機と探索機とが通信可能となり、以下の処理が行われる。
【0153】
発信機は、その発信機に記憶されたアカウント情報(ユーザに割り当てられたアカウント情報)を探索機に送信する。探索機は、発信機から送信されたアカウント情報と、その探索機の位置(ユーザの位置とみなされる探索機の位置)を示す位置情報とを関連付けて管理サーバ10に送信する。
【0154】
管理サーバ10の管理部400は、探索機から送信されたアカウント情報が割り当てられたユーザを特定し、そのユーザに関連付けられた第1エリア情報および第2現実エリア情報(第2現実エリアA21に関する第2エリア情報)を、管理サーバ10の記憶部12の中から検出する。そして、管理部400は、第1エリア情報に示された第1エリアA10の位置範囲と、第2現実エリア情報に示された第2現実エリアA21の位置範囲とを取得する。
【0155】
次に、管理部400は、探索機から送信された位置情報(ユーザの位置とみなされる探索機の位置を示す位置情報)と、上記の特定の現実エリア情報に示された特定の現実エリア(第1エリアA10および第2現実エリアA21)の位置範囲とに基づいて、ユーザの位置がそのユーザに関連付けられた特定の現実エリアに含まれるか否かを判定する。具体的には、管理部400は、位置情報に示された物体の位置が特定の現実エリアの位置範囲に含まれる場合に、ユーザの位置が特定の現実エリアに含まれると判定し、そうでない場合に、ユーザの位置が特定の現実エリアに含まれないと判定する。
【0156】
ユーザの位置が特定の現実エリアに含まれる場合、管理部400は、そのユーザによるログインを許可する。そして、管理部400は、ログインが許可されたことをユーザ端末30に通知する。また、管理部400は、ログインが許可されたユーザにログインボーナスを付与する。そして、管理部400は、ログインボーナスが付与されたことをユーザに通知する。
【0157】
一方、ユーザの位置が特定の現実エリアに含まれない場合、管理部400は、処理(第5ログイン処理のための処理)を終了する。
【0158】
〔第1行動検出処理〕
次に、第1行動検出部310による処理(第1行動検出処理)について説明する。第1行動検出処理では、第1エリアA10における所定の行動(現実世界での所定の行動)が検出される。
【0159】
第1エリアA10における所定の行動の例としては、所定の手順で行われるユーザの挙動(指だけでなく身体を動かす挙動)、所定の電子決済をするために行われるユーザによるユーザ端末30(情報端末の一例)の操作などが挙げられる。言い換えると、第1エリアA10における所定の行動は、これらの列挙された例の少なくとも1つを含む。
【0160】
この例では、第1行動検出部310は、第1エリアA10に含まれる特定地点における所定の行動を検出する。なお、第1エリアA10に含まれる特定地点には、カメラ41とマイク42とセンサ43の少なくとも1つが設けられる。カメラ41とマイク42とセンサ43は、ユーザの行動を検出するための情報を取得する情報取得部の一例である。
【0161】
また、この例では、第1行動検出部310は、「第1エリアA10を管理するエリア端末20」および「第1エリアA10においてログインが許可されたユーザ端末30」とともに、第1行動検出処理を行う。具体的には、第1エリアA10においてログイン処理においてユーザによるログインが許可されると、以下の処理が行われる。
【0162】
管理サーバ10の第1行動検出部310は、ユーザ端末30を所有するユーザに関連付けられた第1エリア内地点情報を、管理サーバ10の記憶部12の中から検出する。そして、第1行動検出部310は、その第1エリア内地点情報に示された「第1エリアA10に含まれる特定地点の位置範囲」と「行動パターン(その特定地点においてとられるべき所定の行動のパターン)」とを取得する。
【0163】
管理サーバ10の管理部400は、その第1エリアA10を管理するエリア端末20と、第1エリアA10においてログインが許可されたユーザ端末30とを通信可能な状態にする。これにより、エリア端末20がユーザ端末30を監視することができるようになる。
【0164】
次に、エリア端末20の情報処理部25aは、ログイン中のユーザ端末30の位置情報を監視することで、そのユーザ端末30を携帯するユーザの位置を監視する。第1エリアA10に含まれる特定地点の位置範囲内にユーザが到着すると、管理サーバ10の第1行動検出部310は、その特定地点において所定の行動がとられたか否かを判定する。
【0165】
具体的には、エリア端末20の情報処理部25aは、第1エリアA10に含まれる特定地点の位置情報と、その特定地点に設けられた情報取得部(この例ではカメラ41とマイク42とセンサ43の少なくとも1つ)により得られた情報と、その特定地点の位置するユーザを識別するための識別情報(例えばユーザ端末30の記憶部38に記憶されたアカウント情報)とを関連付けて、管理サーバ10に送信する。
【0166】
次に、管理サーバ10の第1行動検出部310は、エリア端末20から送信された情報(位置情報と情報取得部により得られた情報と識別情報)に基づいて、第1エリアA10に含まれる特定地点においてとられたユーザの行動を認識する。そして、第1行動検出部310は、その認識されたユーザの行動と、その特定地点に関連付けられた行動パターン(特定地点においてとられるべき所定の行動のパターン)とを比較し、その比較の結果に基づいて、その特定地点において所定の行動(具体的には所定の手順で行われるユーザの挙動)がとられたか否かを判定する。
【0167】
例えば、第1エリアA10に含まれる特定地点において、カメラ41は、その特定地点に位置するユーザを撮像することができるように配置される。これにより、第1エリアA10に含まれる特定地点に位置するユーザの行動を示す画像(動画像)が得られる。この画像(動画像)は、ユーザの行動を検出するための情報の一例である。
【0168】
また、第1エリアA10に含まれる特定地点において、マイク42は、その特定地点に位置するユーザの声を集音することができるように配置される。これにより、第1エリアA10に含まれる特定地点に位置するユーザの声を含む音声が得られる。この音声は、ユーザの行動(特に発声を伴う行動)を検出するための情報の一例である。
【0169】
また、第1エリアA10に含まれる特定地点において、センサ43は、その特定地点に位置するユーザの行動に由来する各種の情報(振動やユーザの移動など)を取得することができるように配置される。この情報は、ユーザの行動(特に振動やユーザの移動を伴う行動)を検出するための情報の一例である。
【0170】
第1行動検出部310は、カメラ41により得られた画像、マイク42により得られた音声、センサ43により得られた情報の少なくとも1つを解析することで、第1エリアA10に含まれる特定地点に位置するユーザの行動を認識する。そして、第1行動検出部310は、その認識されたユーザの行動とその特定地点に関連付けられた行動パターンとの類似度が閾値を上回る場合に、その特定地点において所定の行動がとられたと判定する。
【0171】
また、エリア端末20の情報処理部25aは、第1エリアA10に含まれる特定地点の位置範囲内に位置するユーザ端末30に入力される操作(ユーザによる操作)を監視する。そして、情報処理部25aは、所定の電子決済をするための操作がユーザ端末30に入力されると、第1エリアA10に含まれる特定地点の位置情報と、所定の電子決済をするための操作がユーザ端末30に入力されたことを示す操作情報と、その特定地点の位置するユーザを識別するための識別情報とを関連付けて、管理サーバ10に送信する。
【0172】
管理サーバ10の第1行動検出部310は、エリア端末20から送信された情報(位置情報と操作情報と識別情報)を受信すると、第1エリアA10に含まれる特定地点において所定の行動(具体的には所定の電子決済のために行われるユーザによる情報端末の操作)がとられたと判定する。
【0173】
以上のようにして、第1行動検出部310は、第1エリアA10において所定の行動がとられたことを検出する。また、第1行動検出部310は、第1エリアA10においてとられた所定の行動の詳細(どのような所定の行動がとられたのか)を検出する。
【0174】
〔第1エリアにおける所定の行動の具体例〕
次に、第1エリアA10における所定の行動について、第1エリアA10が「神社エリア」である場合を例に挙げて説明する。神社エリアには、鳥居、手水舎、社殿などが配置される。鳥居、手水舎、社殿などが配置された地点は、第1エリアA10に含まれる特定地点の一例である。ユーザは、第1エリアA10である神社エリアにおいて以下のような行動をとる。
【0175】
まず、ユーザは、第1エリアA10である神社エリアに到着する。ユーザが第1エリアA10に到着すると、ログイン処理(例えば第1~第4ログイン処理のいずれか1つ)が行われる。
【0176】
次に、ユーザは、第1エリアA10である神社エリアにおいて、鳥居を通過し、手水舎に立ち寄り、その後、社殿に到着する。鳥居、手水舎、社殿において、ユーザは、以下のような行動をとる。
【0177】
図4に示すように、鳥居が配置された地点において、ユーザは、鳥居の前で一礼し、その後、鳥居を通過する。鳥居が配置された地点において検出される「第1エリアA10における所定の行動」は、鳥居の前においてユーザが一礼するという挙動、ユーザが鳥居を通過するという挙動である。
【0178】
手水舎が配置された地点において、ユーザは、所定の手順で手水(柄杓で汲んだ水で手などを清める挙動)を行う。手水舎が配置された地点において検出される「第1エリアA10における所定の行動」は、ユーザが所定の手順で手水を行うという挙動である。
【0179】
図5に示すように、社殿が配置された地点において、ユーザは、賽銭と、二礼二拍手一礼とを行う。なお、賽銭は、社殿の前に配置された賽銭箱に小銭を投げ入れることで行われてもよいし、社殿の前における電子決済で行われてもよい。言い換えると、ユーザは、社殿の前において、賽銭箱に小銭を投げ入れるという行動(挙動)、または、賽銭のための電子決済をするためにユーザ端末30を操作するという行動をとる。
【0180】
なお、社殿が配置された地点において検出される「第1エリアA10における所定の行動」は、社殿の前に配置された賽銭箱にユーザが小銭を投げ入れるという行動(挙動)、社殿の前において賽銭のための電子決済をするための操作をユーザがユーザ端末30に入力するという行動、社殿の前においてユーザが二礼二拍手一礼をするという行動(挙動)である。
【0181】
上記のように電子決済で賽銭を行うことにより、ユーザにとって、賽銭のための小銭を持たなくてもよいので手が汚れない、一円単位で賽銭の金額を決定することができるなどのメリットがある。また、神社エリアにとって、賽銭の管理(例えば勘定)が不要であるのでお金の管理が簡単である、賽銭のための小銭の両替が不要であるなどのメリットがある。
【0182】
また、上記のように電子決済で賽銭を行うことにより、神社の係員および参拝客のいずれも硬貨や紙幣を触らなくてよいので、感染症対策としても有効である。また、賽銭箱に投入された現金を盗まれないようにするために賽銭箱を厳重に監視(例えば監視カメラや警備員を配置して監視)する必要がないので、神社エリアの負担(賽銭箱の監視に要する負担)を軽減することができる。
【0183】
〔第2行動検出処理〕
次に、第2行動検出部320による処理(第2行動検出処理)について説明する。第2行動検出処理では、第2エリアA20における所定の行動が検出される。第2行動検出処理には、現実行動検出部321による処理(現実行動検出処理)と、仮想行動検出部322による処理(仮想行動検出処理)とが含まれる。
【0184】
〔現実行動検出処理〕
次に、現実行動検出部321による処理(現実行動検出処理)について説明する。現実行動検出処理では、第2現実エリアA21における所定の行動(現実世界での所定の行動)が検出される。
【0185】
第2現実エリアA21における所定の行動は、第1エリアA10における所定の行動と関連のある行動である。具体的には、第2現実エリアA21における所定の行動の例としては、所定の手順で行われるユーザの挙動(指だけでなく身体を動かす挙動)、所定の電子決済をするために行われるユーザによるユーザ端末30(情報端末の一例)の操作などが挙げられる。言い換えると、第2現実エリアA21における所定の行動は、これらの列挙された例の少なくとも1つを含む。
【0186】
この例では、現実行動検出部321は、第2現実エリアA21に含まれる特定地点における所定の行動を検出する。また、この例では、現実行動検出部321は、第2現実エリアA21においてログインが許可されたユーザ端末30とともに、現実行動検出処理を行う。具体的には、第2現実エリアA21においてログインが許可されると、以下の処理が行われる。
【0187】
管理サーバ10の現実行動検出部321は、ユーザ端末30を所有するユーザに関連付けられた第2現実エリア内地点情報を、管理サーバ10の記憶部12の中から検出する。そして、現実行動検出部321は、その第2現実エリア内地点情報に示された「第2現実エリアA21に含まれる特定地点の位置範囲」と「行動パターン(その特定地点においてとられるべき所定の行動のパターン)」とを取得する。
【0188】
ユーザ端末30の情報処理部39bは、ユーザ端末30の位置センサ371により得られた位置情報(ユーザ端末30の位置を示す位置情報)を監視することで、そのユーザ端末30を携帯するユーザの位置を監視する。第2現実エリアA21に含まれる特定地点の位置範囲内にユーザが到着すると、管理サーバ10の現実行動検出部321は、その特定地点において所定の行動がとられたか否かを判定する。
【0189】
具体的には、ユーザ端末30の情報処理部39bは、第2現実エリアA21に含まれる特定地点の位置範囲内に位置するユーザ端末30の位置情報と、そのユーザ端末30に設けられた情報取得部(この例ではカメラ35とマイク36と挙動センサ372の少なくとも1つ)により得られた情報と、その特定地点に位置するユーザを識別するための識別情報(例えばユーザ端末30の記憶部38に記憶されたアカウント情報)とを関連付けて、管理サーバ10に送信する。
【0190】
管理サーバ10の現実行動検出部321は、ユーザ端末30から送信された情報(位置情報と情報取得部により得られた情報と識別情報)に基づいて、第2現実エリアA21に含まれる特定地点においてとられたユーザの行動を認識する。そして、現実行動検出部321は、その認識されたユーザの行動と、その特定地点に関連付けられた行動パターン(特定地点においてとられるべき所定の行動のパターン)とを比較し、その比較の結果に基づいて、その特定地点において所定の行動(具体的には所定の手順で行われるユーザの挙動)がとられたか否かを判定する。
【0191】
例えば、第2現実エリアA21に含まれる特定地点において、その特定地点に位置するユーザをユーザ端末30のカメラ35で撮像することができるように、カメラ35が起動した状態でユーザ端末30が固定される。これにより、第2現実エリアA21に含まれる特定地点に位置するユーザの行動を示す画像(動画像)が得られる。この画像(動画像)は、ユーザの行動を検出するための情報の一例である。
【0192】
また、第2現実エリアA21に含まれる特定地点において、その特定地点に位置するユーザの声をユーザ端末30のマイク36で集音することができるように、マイク36を起動させた状態でユーザ端末30が固定(またはユーザに携帯)される。これにより、第2現実エリアA21に含まれる特定地点に位置するユーザの声を含む音声が得られる。この音声は、ユーザの行動(特に発声を伴う行動)を検出するための情報の一例である。
【0193】
また、第2現実エリアA21に含まれる特定地点において、その特定地点に位置するユーザの挙動を検出するための情報を挙動センサ372で取得することができるように、挙動センサ372を起動させた状態でユーザ端末30がユーザに携帯される。例えば、ユーザ端末30は、ユーザの腕に固定される。挙動センサ372により得られる情報は、ユーザの行動(特に振動やユーザの移動を伴う行動)を検出するための情報の一例である。
【0194】
現実行動検出部321は、カメラ35により得られた画像、マイク36により得られた音声、挙動センサ372により得られた情報の少なくとも1つを解析することで、第2現実エリアA21に含まれる特定地点に位置するユーザの行動を認識する。そして、現実行動検出部321は、その認識されたユーザの行動とその特定地点に関連付けられた行動パターンとの類似度が閾値を上回る場合に、その特定地点において所定の行動がとられたと判定する。
【0195】
また、ユーザ端末30の情報処理部39bは、第2現実エリアA21に含まれる特定地点の位置範囲に位置するユーザ端末30の操作部32に入力される操作(ユーザによる操作)を監視する。そして、情報処理部39bは、所定の電子決済をするための操作が操作部32に入力されると、第2現実エリアA21に含まれる特定地点の位置情報と、所定の電子決済をするための操作がユーザ端末30に入力されたことを示す操作情報と、その特定地点の位置するユーザを識別するための識別情報とを関連付けて、管理サーバ10に送信する。
【0196】
管理サーバ10の現実行動検出部321は、ユーザ端末30から送信された情報(位置情報と操作情報と識別情報)を受信すると、第2現実エリアA21に含まれる特定地点において所定の行動(具体的には所定の電子決済のために行われるユーザによる情報端末の操作)がとられたと判定する。
【0197】
以上のようにして、現実行動検出部321は、第2現実エリアA21において所定の行動がとられたことを検出する。また、現実行動検出部321は、第2現実エリアA21においてとられた所定の行動の詳細(どのような所定の行動がとられたのか)を検出する。
【0198】
〔第2エリア(現実エリア)における所定の行動の具体例〕
次に、第2現実エリアA21における所定の行動について、第2現実エリアA21が「公園エリア」である場合を例に挙げて説明する。公園エリアには、出入口のゲート、手洗場、大木などが配置される。出入口のゲート、手洗場、大木などが配置された地点は、第2現実エリアA21に含まれる特定地点の一例である。
【0199】
なお、公園エリアは、神社エリアに見立てられる現実エリアの一例である。出入口のゲートは、鳥居に見立てられる物体の一例であり、手洗場は、手水舎に見立てられる物体の一例であり、大木は、社殿に見立てられる物体の一例である。例えば、第1エリアA10に設定された神社エリアを「総本社」とすると、第2現実エリアA21に設定された公園エリアが「分社」となる。
【0200】
ユーザは、第2現実エリアA21である公園エリアにおいて以下のような行動をとる。
【0201】
まず、ユーザは、第2現実エリアA21である公園エリアに到着する。ユーザが第2現実エリアA21に到着すると、ログイン処理(例えば第1~第4ログイン処理のいずれか1つ)が行われる。
【0202】
次に、ユーザは、第2現実エリアA21である公園エリアにおいて、出入口のゲートを通過し、手洗場に立ち寄り、その後、大木に到着する。出入口のゲート、手洗場、大木において、ユーザは、以下のような行動をとる。
【0203】
出入口のゲートが配置された地点において、ユーザは、ゲートの前で一礼し、その後、ゲートを通過する。ゲートが配置された地点において検出される「第2現実エリアA21における所定の行動」は、ゲートの前においてユーザが一礼するという行動(挙動)、ユーザがゲートを通過するという行動(挙動)である。
【0204】
手洗場が配置された地点において、ユーザは、所定の手順で手などを洗う。手洗場が配置された地点において検出される「第2現実エリアA21における所定の行動」は、ユーザが所定の手順で手などを洗うという行動(挙動)である。
【0205】
図6に示すように、大木が配置された地点において、ユーザは、賽銭と、二礼二拍手一礼とを行う。なお、賽銭は、大木の前における電子決済で行われる。言い換えると、ユーザは、大木の前において、賽銭のための電子決済をするためにユーザ端末30を操作するという行動をとる。
【0206】
なお、大木が配置された地点において検出される「第2現実エリアA21における所定の行動」は、大木の前において賽銭のための電子決済をするための操作をユーザがユーザ端末30に入力するという行動、大木の前においてユーザが二礼二拍手一礼をするという行動(挙動)である。
【0207】
〔仮想行動検出処理〕
次に、仮想行動検出部322による処理(仮想行動検出処理)について説明する。仮想行動検出処理では、第2仮想エリアA22における所定の行動(仮想空間内での所定の行動)が検出される。
【0208】
第2仮想エリアA22における所定の行動は、第1エリアA10における所定の行動と関連のある行動である。具体的には、第2仮想エリアA22において行われる所定の行動の例としては、ユーザにより仮想空間内において操作されるオブジェクトの所定の手順で行われる動き、ユーザの操作に応じて仮想空間内において行われる所定の電子決済、仮想空間内におけるユーザまたはオブジェクトの位置が第2仮想エリアA22に到着するという行動などが挙げられる。言い換えると、第2仮想エリアA22において行われる所定の行動は、これらの列挙された例の少なくとも1つを含む。
【0209】
この例では、仮想行動検出部322は、第2仮想エリアA22に含まれる特定地点における所定の行動を検出する。具体的には、以下の処理が行われる。
【0210】
まず、仮想行動検出部322は、仮想空間内に配置されるオブジェクトを操作するユーザを特定する。例えば、仮想行動検出部322は、ユーザの操作に応じて動作するオブジェクトが仮想空間内に配置される(仮想空間に参加する)際に、そのユーザにより操作されるユーザ端末30の記憶部38に記憶されたアカウント情報(ユーザに関連付けられたアカウント情報)を取得し、そのアカウント情報に基づいて「仮想空間内に配置されるオブジェクトを操作するユーザ」を特定する。
【0211】
次に、仮想行動検出部322は、そのユーザに関連付けられた第2仮想エリア内地点情報を、記憶部12の中から検出する。そして、仮想行動検出部322は、その第2仮想エリア内地点情報に示された「第2仮想エリアA22に含まれる特定地点の位置範囲」と「行動パターン(その特定地点においてとられるべき所定の行動のパターン)」とを取得する。
【0212】
次に、仮想行動検出部322は、仮想空間内におけるオブジェクトの位置を監視する。第2仮想エリアA22の位置範囲内にオブジェクトが到着すると、仮想行動検出部322は、第2仮想エリアA22において所定の行動(第2仮想エリアA22に到着するという行動)がとられたと判定する。
【0213】
次に、第2仮想エリアA22に含まれる特定地点の位置範囲内にオブジェクトが到着すると、仮想行動検出部322は、その特定地点において所定の行動がとられたか否かを判定する。
【0214】
具体的には、仮想行動検出部322は、第2仮想エリアA22に含まれる特定地点に位置するオブジェクトの行動(動き)を監視し、そのオブジェクトの行動と、その特定地点に関連付けられた行動パターン(特定地点においてとられるべき所定の行動のパターン)とを比較し、その比較の結果に基づいて、その特定地点において所定の行動(具体的にはオブジェクトの所定の手順で行われる動き)がとられたか否かを判定する。例えば、仮想行動検出部322は、オブジェクトの行動とその特定地点に関連付けられた行動パターンとの類似度が閾値を上回る場合に、その特定地点において所定の行動がとられたと判定する。
【0215】
また、仮想行動検出部322は、第2仮想エリアA22に含まれる特定地点に位置するオブジェクトを動かすためにユーザ端末30に入力される操作(ユーザによる操作)を監視し、所定の電子決済をするために行われる操作がユーザ端末30に入力されると、その特定地点において所定の行動(具体的にはユーザの操作に応じて仮想空間内において行われる所定の電子決済)がとられたと判定する。
【0216】
次に、仮想行動検出部322は、上記の判定の結果に基づいて、第2仮想エリアA22において所定の行動がとられたことを検出する。また、仮想行動検出部322は、上記の判定の結果に基づいて、第2仮想エリアA22における所定の行動の詳細(どのような所定の行動がとられたのか)を検出する。
【0217】
〔第2エリア(仮想エリア)における所定の行動の具体例〕
次に、第2仮想エリアA22における所定の行動について、第2仮想エリアA22が「現実世界の神社エリアを模した仮想神社エリア」である場合を例に挙げて説明する。仮想神社エリアには、鳥居、手水舎、社殿などを模したオブジェクトが配置される。なお、以下では、鳥居を模したオブジェクトを単に「鳥居」と記載する。手水舎、社殿についても同様である。
【0218】
なお、仮想神社エリアは、神社エリアに見立てられる仮想エリアの一例である。鳥居、手水舎、社殿を模したオブジェクトは、それぞれ、鳥居、手水舎、社殿に見立てられるオブジェクトの一例である。例えば、第1エリアA10に設定された神社エリアを「総本社」とすると、第2仮想エリアA22に設定された仮想神社エリアが「分社」となる。
【0219】
また、以下では、ユーザの操作に応じて仮想空間内において動作するオブジェクトとして「アバター」を例に挙げて説明する。アバターは、仮想神社エリアである第2仮想エリアA22において、以下のような行動をとる。
【0220】
まず、アバターは、第2仮想エリアA22である仮想神社エリアに到着する。ここで、仮想空間内におけるアバターの位置が仮想神社エリアに到着するという行動(第2仮想エリアA22における所定の行動の1つ)が検出される。
【0221】
次に、アバターは、第2仮想エリアA22である仮想神社エリアにおいて、鳥居を通過し、手水舎に立ち寄り、その後、社殿に到着する。鳥居、手水舎、社殿において、アバターは、以下のような行動をとる。
【0222】
鳥居が配置された地点において、アバターは、鳥居の前で一礼し、その後、鳥居を通過する。鳥居が配置された地点において検出される「第2仮想エリアA22における所定の行動」は、鳥居の前においてアバターが一礼するという行動(挙動)、アバターが鳥居を通過するという行動(挙動)である。
【0223】
手水舎が配置された地点において、アバターは、所定の手順で手水(柄杓で汲んだ水で手などを清める挙動)を行う。手水舎が配置された地点において検出される「第2仮想エリアA22における所定の行動」は、アバターが所定の手順で手水を行うという挙動である。
【0224】
図7に示すように、社殿が配置された地点において、アバターは、賽銭と、二礼二拍手一礼とを行う。なお、賽銭は、社殿の前に配置された賽銭箱に小銭を投げ入れることで行われてもよいし、社殿の前における電子決済で行われてもよい。言い換えると、社殿の前において、賽銭箱に小銭を投げ入れるという行動(動き)をとるために行われるアバターの操作、または、賽銭のための電子決済をするための操作がユーザ端末30に入力される。
【0225】
社殿が配置された地点において検出される「第2仮想エリアA22における所定の行動」は、社殿の前に配置された賽銭箱にアバターが小銭を投げ入れるという行動(動き)、社殿の前において賽銭のための電子決済をするための操作をユーザがユーザ端末30に入力するという行動、社殿の前においてアバターが二礼二拍手一礼をするという行動(動き)である。
【0226】
〔報酬付与処理〕
次に、管理部400により行われる報酬付与処理について説明する。
【0227】
管理部400は、第1行動検出部310により「ユーザによりとられた第1エリアA10における所定の行動」が検出されると、そのユーザに報酬を付与する。そして、管理部400は、報酬が付与されたことをユーザに通知する。具体的には、管理部400は、報酬が付与されたことを示す画像を、ユーザ端末30のディスプレイ33に表示させる。
【0228】
また、管理部400は、第2行動検出部320により「ユーザによりとられた第2エリアA20における所定の行動」が検出されると、そのユーザに報酬を付与する。そして、管理部400は、報酬が付与されたことをユーザに通知する。
【0229】
具体的には、管理部400は、第2行動検出部320の現実行動検出部321により「第2現実エリアA21においてとられた現実世界での所定の行動(現実世界においてユーザ自身によりとられた所定の行動)」が検出されると、その所定の行動の主体であるユーザに報酬を付与する。また、管理部400は、第2行動検出部320の仮想行動検出部322により「第2仮想エリアA22においてとられた仮想世界での所定の行動(ユーザの操作に応じて仮想空間内においてとられた所定の行動)」が検出されると、その所定の行動の主体であるユーザに報酬を付与する。
【0230】
具体的には、管理部400は、ユーザに付与された報酬を、管理サーバ10の記憶部12に記憶された報酬情報(そのユーザに関連付けられた報酬情報)に登録する。これにより、報酬がユーザに付与されたことになる。
【0231】
報酬は、現実世界において利用可能な特典、仮想空間内において利用可能な特典などを含む。仮想空間内において利用可能な特典は、所定のゲーム内において利用可能な特典を含む。
【0232】
現実世界において利用可能な特典の例としては、ポイント、割引券(電子クーポン)、仮想通貨、デジタルコンテンツ、権利などが挙げられる。ポイントは、商品などを購入する際に現金とともに(または現金の代わりに)利用可能である。仮想通貨は、電子決済などで利用可能である。仮想通貨は、インターネット上でやりとりできる財産的価値(暗号資産)であり、ブロックチェーン技術により管理される。デジタルコンテンツは、画像や音楽などの作品を示すデジタルデータである。デジタルコンテンツは、NFT(Non-Fungible Token:非代替性トークン)であってもよい。権利は、所定の利益を享受することができる権利である。
【0233】
現実世界において利用可能なポイントおよび割引券は、現実世界に存在する店舗において利用可能である。現実世界において利用可能な仮想通貨は、現実世界に存在する店舗における電子決済において利用可能である。現実世界において利用可能なデジタルコンテンツは、ユーザにより利用されるユーザ端末30に配信され、ユーザ端末30を用いて視聴される。現実世界において利用可能な権利は、現実世界において所定の利益を享受することができる権利である。
【0234】
例えば、現実世界において利用可能な特典は、神社エリアに関連する特典を含む。神社エリアに関連する特典の例としては、神社エリア内および神社エリアの近辺において利用可能なポイントおよび割引券、神社エリアに関連するデジタルコンテンツおよび権利などが挙げられる。神社エリアに関連するデジタルコンテンツの例としては、神社に祀られる神様、御朱印、お守りなどを示すデジタルデータ(画像データ)が挙げられる。神社エリアに関連する権利の例としては、神社エリア内に配置された特定の物体(寄進礼板や石柵や灯籠など)に名前を掲示する権利、祈祷を受ける権利などが挙げられる。なお、神社エリア毎に特典(その神社エリアにおける所定の行動に応じて付与される特典)が異なるように、神社エリア毎に特典が設定されてもよい。
【0235】
仮想空間内において利用可能な特典の例としては、ポイント、割引券(割引券として利用される仮想媒体)、仮想通貨、仮想空間内の土地などが挙げられる。仮想空間内において利用可能なポイントおよび割引券は、仮想空間内に存在する店舗において利用可能である。仮想空間内において利用可能な仮想通貨は、仮想空間内に存在する店舗における電子決済において利用可能である。
【0236】
所定のゲーム内において利用可能な特典の例としては、ゲーム内において享受される恩恵、ゲーム内において利用されるゲーム媒体、ゲーム媒体の抽選を行うために使用される抽選チケット(いわゆるガチャチケット)、ゲームに関連する権利などが挙げられる。
【0237】
ゲーム内において享受される恩恵の例としては、ゲーム内において有利となるようにゲームのパラメータ(例えばユーザが所有するキャラクタのパラメータ)を向上させるという効果、キャラクタのレベルを上げるという効果、キャラクタにスキルを付与するという効果、キャラクタの体力を回復させるという効果、キャラクタを復活させるという効果などが挙げられる。ゲーム媒体の例としては、キャラクタ、アイテム、ゲーム内通貨などが挙げられる。ゲーム内通貨は、ゲーム内でのみ使用される通貨であり、無料で付与されたり、課金することで購入したりすることが可能である。ゲームに関連する権利の例としては、ユーザが所有するゲーム媒体(キャラクタやアイテムなど)をNFT(Non-Fungible Token:非代替性トークン)に変換する権利などが挙げられる。
【0238】
この例では、第2現実エリアA21においてとられた現実世界での所定の行動に応じてユーザに付与される報酬は、仮想空間内において享受される恩恵を含む。仮想空間内において享受される恩恵の例としては、仮想空間内において利用可能な特典が挙げられる。
【0239】
また、第2仮想エリアA22においてとられた仮想空間内での所定の行動に応じてユーザに付与される報酬は、現実世界において享受される恩恵を含む。現実世界において享受される恩恵の例としては、現実世界において利用可能な特典が挙げられる。
【0240】
また、第1エリアA10における所定の行動に応じてユーザに付与される報酬と、第2エリアA20における所定の行動に応じてユーザに付与される報酬のうち少なくとも1つは、第1エリアA10または第2エリアA20において利用可能な特典を含む。
【0241】
言い換えると、第1エリアA10における所定の行動に応じてユーザに付与される報酬は、第1エリアA10において利用可能な特典と、第2エリアA20において利用可能な特典との少なくとも1つを含む。第2エリアA20における所定の行動に応じたユーザに付与される報酬は、第1エリアA10において利用可能な特典と、第2エリアA20において利用可能な特典との少なくとも1つを含む。
【0242】
第1エリアA10において利用可能な特典の例としては、第1エリアA10において利用可能なポイントおよび割引券(電子クーポン)などが挙げられる。なお、第1エリアA10において利用可能な特典は、第1エリアA10においてのみ利用可能な特典であってもよい。
【0243】
第2エリアA20において利用可能な特典の例としては、第2エリアA20において利用可能なポイントおよび割引券などが挙げられる。なお、第2エリアA20において利用可能な特典は、第2エリアA20においてのみ利用可能な特典であってもよい。
【0244】
具体的には、第2エリアA20において利用可能な特典は、第2現実エリアA21において利用可能な特典と、第2仮想エリアA22において利用可能な特典とに大別される。第2現実エリアA21において利用可能な特典の例としては、第2現実エリアA21(現実世界)において利用可能なポイントおよび割引券(電子クーポン)などが挙げられる。第2仮想エリアA22において利用可能な特典の例としては、第2仮想エリアA22(仮想空間内)において利用可能なポイントおよび割引券(割引券として利用される仮想媒体)などが挙げられる。
【0245】
なお、第1エリアA10において利用可能な特典は、第1エリアA10を含む第1地域(例えば街全体)において利用可能な特典であってもよい。第1地域には、第1エリアA10の他に、1つまたは複数のエリアを含まれる。第1地域において利用可能な特典は、第1エリアA10だけでなく、第1地域に含まれる「第1エリアA10ではない別のエリア」においても利用可能である。例えば、第1地域において利用可能な特典は、地域復興券のような特典である。第2エリアA20において利用可能な特典についても、同様である。
【0246】
〔実施形態1の総括〕
以上をまとめると、実施形態1の管理システム1は、第1エリア設定部210と、第2エリア設定部220と、第1行動検出部310と、第2行動検出部320と、管理部400とを備える。第1エリア設定部210は、現実世界に存在する現実エリアの中から任意のエリアをユーザに選択させ、ユーザにより選択されたエリアを第1エリアA10に設定する。第2エリア設定部220は、現実世界に存在する現実エリアのうち第1エリアA10とは異なる現実エリアまたは仮想空間内に存在する仮想エリアの中から第1エリアA10に関連付けたいエリアをユーザに選択させ、ユーザにより選択されたエリアを第2エリアA20に設定する。第1行動検出部310は、ユーザによりとられた第1エリアA10における所定の行動を検出する。第2行動検出部320は、ユーザによりとられた第2エリアA20における所定の行動を検出する。管理部400は、第1行動検出部310により検出された第1エリアA10における所定の行動、第2行動検出部320により検出された第2エリアA20における所定の行動のうち少なくとも1つに応じて、ユーザに報酬を付与する。第2行動検出部320は、現実エリアである第2エリアA20においてとられた現実世界での所定の行動を検出する現実行動検出部321、仮想エリアである第2エリアA20においてとられた仮想空間内での所定の行動を検出する仮想行動検出部322の少なくとも1つを含む。
【0247】
実施形態1の管理方法は、第1エリア設定ステップと、第2エリア設定ステップと、第1行動検出ステップと、第2行動検出ステップと、報酬付与ステップとを備える。第1エリア設定ステップは、現実世界に存在する現実エリアの中から任意のエリアをユーザに選択させ、ユーザにより選択されたエリアを第1エリアA10に設定する。第2エリア設定ステップは、現実世界に存在する現実エリアのうち第1エリアA10とは異なる現実エリアまたは仮想空間内に存在する仮想エリアの中から第1エリアA10に関連付けたいエリアをユーザに選択させ、ユーザにより選択されたエリアを第2エリアA20に設定する。第1行動検出ステップは、ユーザによりとられた第1エリアA10における所定の行動を検出する。第2行動検出ステップは、ユーザによりとられた第2エリアA20における所定の行動を検出する。報酬付与ステップは、第1行動検出ステップにより検出された第1エリアA10における所定の行動、第2行動検出ステップにより検出された第2エリアA20における所定の行動のうち少なくとも1つに応じて、ユーザに報酬を付与する。第2行動検出ステップは、現実エリアである第2エリアA20においてとられた現実世界での所定の行動を検出する現実行動検出ステップ、仮想エリアである第2エリアA20においてとられた仮想空間内での所定の行動を検出する仮想行動検出ステップの少なくとも1つを含む。
【0248】
実施形態1の管理プログラムは、上記管理方法をコンピュータ(制御部13)に実行させる。
【0249】
〔実施形態1の効果〕
以上のように、実施形態1では、第1エリアA10においてユーザにより所定の行動がとられた場合に、ユーザに報酬を付与することができる。これにより、第1エリアA10に通おうとする意欲(第1エリアA10に通いたいと思う気持ち)を向上させることができる。
【0250】
また、実施形態1では、第2エリアA20においてユーザにより所定の行動がとられた場合に、ユーザに報酬を付与することができる。これにより、第2エリアA20に通おうとする意欲(第2エリアA20に通いたいと思う気持ち)を向上させることができる。
【0251】
なお、何かしらの事情により、第1エリアA10にユーザが通うことができない場合、ユーザは、その第1エリアA10において所定の行動をとることができないので、その所定の行動に応じた報酬を得ることができなくなる。その結果、第1エリアA10に通おうとする意欲が低下してしまうおそれがある。
【0252】
実施形態1では、第1エリアA10に関連付けられた第2エリアA20に通うことで、第1エリアA10に通うことを擬似的に再現(達成)することができる。したがって、第2エリアA20に通おうとする意欲を向上させることで、第1エリアA10にユーザが通うことができない場合であっても、第1エリアA10に通おうとする意欲の低下を抑制することができる。
【0253】
また、感染症の拡大防止などのために外出や遠出が制限され、第1エリアA10に実際に行くことが困難である場合であっても、第1エリアA10とは別に、所定の行動をとる(例えば参拝する)ことが可能な第2エリアA20が存在することで、ユーザの不満(外出や遠出が制限されることで参拝などの所定の行動をとれないことによる不満)を解消することができる。第2エリアA20において所定の行動をとるという代替行為により、ユーザの満足度を向上させることができる。
【0254】
また、実施形態1において、第2現実エリアA21(現実エリアである第2エリアA20)においてとられる現実世界での所定の行動は、第1エリアA10における所定の行動と関連のある行動である。
【0255】
実施形態1では、第1エリアA10における所定の行動を、第2現実エリアA21において擬似的に再現(達成)することができる。これにより、第1エリアA10に通おうとする意欲の低下を抑制することができる。
【0256】
また、実施形態1において、第2現実エリアA21(現実エリアである第2エリアA20)においてとられた現実世界での所定の行動に応じてユーザに付与される報酬は、仮想空間内において享受される恩恵を含む。
【0257】
実施形態1では、仮想空間内において享受される恩恵を含む報酬をユーザに付与することで、ユーザの仮想空間への関心を高めることができる。
【0258】
また、実施形態1において、第2仮想エリアA22(仮想エリアである第2エリアA20)においてとられた仮想空間内での所定の行動に応じてユーザに付与される報酬は、現実世界において享受される恩恵を含む。
【0259】
実施形態1では、現実世界において享受される恩恵を含む報酬をユーザに付与することで、ユーザの現実世界への関心を高めることができる。
【0260】
また、実施形態1において、第1エリアA10における所定の行動に応じてユーザに付与される報酬、第2エリアA20における所定の行動に応じてユーザに付与される報酬のうち少なくとも1つは、第1エリアA10または第2エリアA20において利用可能な特典を含む。
【0261】
実施形態1では、第1エリアA10において利用可能な特典を含む報酬をユーザに付与することで、ユーザの第1エリアA10への関心を高めることができる。これにより、第1エリアA10に通おうとする意欲を向上させることができる。
【0262】
同様に、第2エリアA20において利用可能な特典を含む報酬をユーザに付与することで、ユーザの第2エリアA20への関心を高めることができる。これにより、第2エリアA20に通おうとする意欲を向上させることができる。
【0263】
また、実施形態1において、第2現実エリアA21(現実エリアである第2エリアA20)において実行可能なログイン処理の一部または全部は、第1エリアA10において実行可能なログイン処理の一部または全部と同一である。
【0264】
実施形態1では、第2現実エリアA21において実行可能なログイン処理が第1エリアA10において実行可能なログイン処理と完全に異なる場合よりも、ログイン処理に関するユーザの負担(煩わしさ)を軽減することができる。
【0265】
なお、以上の説明では、ユーザによりとられた「第1エリアA10における所定の行動」が「第1エリアA10に設けられたエリア端末20に接続された情報取得部(カメラ41など)」により得られた情報に基づいて検出される場合を例に挙げたが、これに限定されない。
【0266】
例えば、第1行動検出部310は、第1エリアA10に位置するユーザ端末30に含まれる情報取得部(カメラ35など)により得られた情報に基づいて、ユーザによりとられた第1エリアA10における所定の行動を検出してもよい。第1エリアA10におけるユーザの行動を検出するための情報を取得する情報取得部は、第1エリアA10に設けられたエリア端末20に接続された情報取得部であってもよいし、第1エリアA10に位置するユーザ端末30に含まれる情報取得部であってもよい。
【0267】
また、以上の説明では、ユーザによりとられた「第2現実エリアA21における所定の行動」が「第2現実エリアA21に位置するユーザ端末30に含まれる情報取得部(カメラ35など)」により得られた情報に基づいて検出される場合を例に挙げたが、これに限定されない。
【0268】
例えば、第2現実エリアA21に、エリア端末20と、そのエリア端末20に接続される情報取得部(カメラ41など)とが設けられてもよい。そして、第2行動検出部320の現実行動検出部321は、第2現実エリアA21に設けられたエリア端末20に接続された情報取得部により得られた情報に基づいて、ユーザによりとられた第2現実エリアA21における所定の行動を検出してもよい。第2現実エリアA21におけるユーザの行動を検出するための情報を取得する情報取得部は、第2現実エリアA21に位置するユーザ端末30に含まれる情報取得部であってもよいし、第2現実エリアA21に設けられたエリア端末20に接続された情報取得部であってもよい。
【0269】
(実施形態1の変形例)
実施形態1の変形例1の管理システム1は、管理システム1による処理が実施形態1の管理システム1と異なる。実施形態1の変形例1の管理システム1のその他の構成および処理は、実施形態1の管理システム1と同様である。
【0270】
実施形態1の変形例1の管理システム1による処理(管理処理)は、実施形態1の管理システム1による処理に加えて、第1行動促進処理と、第1演出処理と、第2行動促進処理と、第2演出処理とを含む。
【0271】
〔第1行動促進処理〕
第1行動促進処理は、管理部400により行われる。例えば、管理部400は、現実世界におけるユーザの位置が第1エリアA10(そのユーザに関連付けられた第1エリアA10)に含まれる場合に、第1行動促進処理を行う。
【0272】
第1行動促進処理において、管理部400は、第1エリアA10において所定の行動をとることをユーザに促す。具体的には、管理部400は、第1エリアA10において所定の行動をとることを促す画像および音声を、ユーザへ向けて画像および音声を出力するディスプレイおよびスピーカに出力させる。このようなディスプレイおよびスピーカの例としては、エリア端末20に接続されたディスプレイ45およびスピーカ46、ユーザ端末30のディスプレイ33およびスピーカ34などが挙げられる。
【0273】
この例では、管理部400は、第1エリアA10に含まれる特定地点において所定の行動をとることをユーザに促す。例えば、管理部400は、現実世界におけるユーザの位置が第1エリアA10に含まれる特定地点に含まれる場合に、その特定地点において所定の行動をとることをユーザに促す。
【0274】
〔第1行動促進処理の具体例〕
例えば、第1エリアA10に含まれる特定地点が「神社エリアに含まれる社殿」である場合、管理部400は、賽銭のための所定の行動をとることを促す賽銭促進画像を、社殿が配置された地点に設けられたディスプレイ45に表示させる。
【0275】
なお、管理部400は、賽銭促進画像とともに(または賽銭促進画像の表示後に)賽銭の金額に関する情報を示す賽銭金額画像を、社殿が配置された地点に設けられたディスプレイ45に表示させてもよい。賽銭の金額に関する情報の例としては、縁起の良い金額、縁起の悪い金額などが挙げられる。
【0276】
また、管理部400は、賽銭の金額を指定するための賽銭金額指定画面の画像を、ユーザ端末30のディスプレイ33に表示させてもよい。また、賽銭の金額を指定するための操作(金額指定操作)と、賽銭を行うことを指示する操作(賽銭指示操作)とがユーザ端末30に入力されると、管理部400は、賽銭指示操作に応答して、金額指定操作により指定された金額の賽銭が行われるように、賽銭のための電子決済を制御する。なお、賽銭金額指定画面には、縁起の良い金額が予め表示(デフォルト表示)されてもよい。この場合、賽銭金額指定画面において、その予め表示された金額が指定可能であってもよい。
【0277】
〔第1演出処理〕
第1演出処理は、管理部400により行われる。例えば、管理部400は、第1行動検出部310により「第1エリアA10における所定の行動」が検出されると、第1演出処理を行う。
【0278】
第1演出処理において、管理部400は、第1行動検出部310により検出された「第1エリアA10における所定の行動」に応じた演出画像および演出音声を、ユーザへ向けて画像および音声を出力するディスプレイおよびスピーカに出力させる。このようなディスプレイおよびスピーカの例としては、エリア端末20に接続されたディスプレイ45およびスピーカ46、ユーザ端末30のディスプレイ33およびスピーカ34などが挙げられる。演出画像および演出音声の例としては、所定の行動に対する感謝を示す画像および音声などが挙げられる。
【0279】
この例では、管理部400は、第1行動検出部310により「第1エリアA10に含まれる特定地点における所定の行動」が検出されると、その特定地点における所定の行動に応じた演出画像および演出音声をディスプレイおよびスピーカに出力させる。
【0280】
〔第1演出処理の具体例〕
例えば、第1エリアA10に含まれる特定地点が「神社エリアに含まれる社殿」である場合、
図5に示すように、管理部400は、第1行動検出部310により「賽銭に関する所定の行動(小銭を投げ入れる挙動または電子決済)」が検出されると、賽銭に応じた演出画像および演出音声を、社殿が配置された地点に設けられたディスプレイ45およびスピーカ46から出力させる。
図5の例では、演出画像および演出音声は、神社に祀られた神様が賽銭に対して感謝する場面を示す画像および音声である。
【0281】
なお、賽銭に応じた複数の演出画像(画像データ)および演出音声(音声データ)が準備されてもよい。この場合、管理部400は、その複数の演出画像および演出音声の中から「ディスプレイ45およびスピーカ46から出力させる演出画像および演出音声」をランダムに選択してもよい。
【0282】
〔第2行動促進処理〕
第2行動促進処理は、管理部400により行われる。例えば、管理部400は、現実世界または仮想空間内におけるユーザの位置が第2エリアA20(そのユーザに関連付けられた第2エリアA20)に含まれる場合に、第2行動促進処理を行う。
【0283】
第2行動促進処理において、管理部400は、第2エリアA20において所定の行動をとることをユーザに促す。具体的には、管理部400は、第2エリアA20において所定の行動をとることを促す画像および音声を、ユーザへ向けて画像および音声を出力するディスプレイおよびスピーカに出力させる。このようなディスプレイおよびスピーカの例としては、ユーザ端末30のディスプレイ33およびスピーカ34などが挙げられる。
【0284】
なお、第2行動促進処理は、現実行動促進処理および仮想行動促進処理の少なくとも1つ(この例では両方)を含む。
【0285】
〔現実行動促進処理〕
現実行動促進処理において、管理部400は、第2現実エリアA21において所定の行動をとることをユーザに促す。例えば、管理部400は、現実世界におけるユーザの位置が第2現実エリアA21(そのユーザに関連付けられた第2現実エリアA21)に含まれる場合に、現実行動促進処理をとる。なお、この例では、管理部400は、第2現実エリアA21に含まれる特定地点において所定の行動をとることをユーザに促す。
【0286】
〔仮想行動促進処理〕
仮想行動促進処理において、管理部400は、第2仮想エリアA22において所定の行動をとることをユーザに促す。例えば、管理部400は、仮想空間内におけるユーザの位置が第2仮想エリアA22(そのユーザに関連付けられた第2仮想エリアA22)に含まれる場合に、仮想行動促進処理を行う。なお、この例では、管理部400は、第2仮想エリアA22に含まれる特定地点において所定の行動をとることをユーザに促す。
【0287】
〔第2演出処理〕
第2演出処理は、管理部400により行われる。例えば、管理部400は、第1行動検出部310により「第2エリアA20における所定の行動」が検出されると、第2演出処理を行う。
【0288】
第2演出処理において、管理部400は、第2行動検出部320により検出された「第2エリアA20における所定の行動」に応じた演出画像および演出音声を、ユーザへ向けて画像および音声を出力するディスプレイおよびスピーカに出力させる。このようなディスプレイおよびスピーカの例としては、ユーザ端末30のディスプレイ33およびスピーカ34などが挙げられる。
【0289】
なお、第2演出処理は、現実演出処理および仮想演出処理の少なくとも1つ(この例では両方)を含む。
【0290】
〔現実演出処理〕
現実演出処理において、管理部400は、現実行動検出部321により検出された「第2現実エリアA21における所定の行動」に応じた演出画像および演出音声をディスプレイおよびスピーカに出力させる。なお、この例では、管理部400は、現実行動検出部321により検出された「第2現実エリアA21に含まれる特定地点における所定の行動」に応じた演出画像および演出音声をディスプレイおよびスピーカに出力させる。
【0291】
〔仮想演出処理〕
仮想演出処理において、管理部400は、仮想行動検出部322により検出された「第2仮想エリアA22における所定の行動」に応じた演出画像および演出音声をディスプレイおよびスピーカに出力させる。なお、この例では、管理部400は、仮想行動検出部322により検出された「第2仮想エリアA22に含まれる特定地点における所定の行動」に応じた演出画像および演出音声をディスプレイおよびスピーカに出力させる。
【0292】
(実施形態2)
図8は、実施形態2の管理システム1の構成を例示する。実施形態2の管理システム1は、実施形態1の管理システム1の構成に加えて、ゲーム装置50を備える。また、実施形態2の管理システム1は、管理サーバ10の制御部13のソフトウェア構成が実施形態1の管理システム1と異なる。実施形態2の管理システム1のその他の構成は、実施形態1の管理システム1の構成と同様である。
【0293】
〔ゲーム装置〕
ゲーム装置50は、ユーザにより操作され、ゲームを実行する。ゲーム装置50は、ユーザにより利用される使用される情報端末の一例である。
【0294】
ゲーム装置50の例としては、プレイステーション(登録商標)、XBox(登録商標)、Nintendo Switch(登録商標)などの家庭用ゲーム機、PlayStation Vita(登録商標)などの携帯ゲーム機、パーソナルコンピュータなどが挙げられる。また、クラウド型のゲームの場合、ゲーム装置50は、例えば、ゲームサーバなどの装置である。この場合、通信ネットワーク5を介して接続されたディスプレイにゲーム画面が表示される。
【0295】
以下では、ゲーム装置50が家庭用ゲーム機である場合を例に挙げる。ゲーム装置50には、ディスプレイ61と、スピーカ62と、コントローラ63(操作部)とが接続される。
【0296】
管理サーバ10およびゲーム装置50は、通信ネットワーク5を介して通信する。例えば、管理サーバ10は、ゲームを実行するためのゲームプログラムおよびゲームデータを送信する。ゲーム装置50は、管理サーバ10から通信ネットワーク5を介してゲームプログラムおよびゲームデータを受信(ダウンロード)してインストールする。そして、管理サーバ10とゲーム装置50が動作することで、ゲームが進行する。ゲームの進行は、管理サーバ10により制御される。
【0297】
〔ゲーム装置のハードウェア構成〕
図9に示すように、ゲーム装置50は、ネットワークインターフェース51と、グラフィック処理部52と、オーディオ処理部53と、操作処理部54と、記憶部55と、制御部56とを有する。ネットワークインターフェース51とグラフィック処理部52とオーディオ処理部53と操作処理部54と記憶部55は、バスを介して制御部56と電気的に接続される。
【0298】
ネットワークインターフェース51は、他の情報端末(例えば管理サーバ10など)との間で各種の情報およびデータを送受信するために、通信ネットワーク5に通信可能に接続される。
【0299】
グラフィック処理部52には、ディスプレイ61が接続される。グラフィック処理部52は、制御部56から出力されるゲーム画像情報に従って、仮想空間に関する各種オブジェクションを含むゲーム画像を、動画形式で描画する。動画形式に描画されたゲーム画像は、ゲーム画面としてディスプレイ61に表示される。
【0300】
オーディオ処理部53には、スピーカ62が接続される。オーディオ処理部53は、制御部56の指示に従って、ゲーム音声を再生および合成する。オーディオ処理部53により再生および合成されたゲーム音声は、スピーカ62から出力される。具体的には、オーディオ処理部53は、制御部56が出力した音声データをアナログ信号に変換し、スピーカ62に出力する。
【0301】
操作処理部54には、コントローラ63が接続される。操作処理部54は、操作入力に関するデータをコントローラ63との間で送受信する。そして、操作処理部54は、コントローラ63に入力された操作を示す操作情報を制御部56に送信する。
【0302】
例えば、ユーザは、コントローラ63を操作することで、ゲーム装置50に操作信号を入力する。すなわち、コントローラ63は、ユーザにより操作が与えられると、ユーザによる操作に応じた操作信号を操作処理部54に送信する。操作処理部54は、操作信号に基づいて操作情報を生成し、その操作情報を制御部56に送信する。
【0303】
記憶部55は、各種の情報およびデータを記憶する。記憶部55は、HDD、SSD、RAM、ROMなどで構成される。記憶部55は、各種の処理を実行するためのプログラムおよびデータ、ゲーム装置50を所有するユーザに割り当てられたアカウント情報などを記憶する。
【0304】
制御部56は、ゲーム装置50の動作を制御する。制御部56は、各種の情報およびデータを送受信し、各種の情報およびデータを処理する。例えば、制御部56は、グラフィック処理部52およびオーディオ処理部53を制御することで、ディスプレイ61およびスピーカ62を制御する。制御部56は、CPU(マイクロコンピュータ)とメモリとを有する。メモリには、CPUを動作させるためのプログラムやデータなどが格納される。
【0305】
〔管理サーバの制御部のソフトウェア構成〕
図8に示すように、管理サーバ10の制御部13は、
図1に示した仮想空間生成部110に代えて、ゲーム進行部120を有する。ゲーム進行部120は、ゲーム(ユーザの操作に応じて仮想空間内においてオブジェクトが動作するゲーム)を進行するための処理を行うことで、ゲームを進行する。
【0306】
〔ゲーム装置の制御部のソフトウェア構成〕
図9に示すように、ゲーム装置50の制御部56は、ゲーム処理部56aと、情報処理部56bとを有する。言い換えると、制御部56は、そのCPUが各種プログラムを実行することにより、ゲーム処理部56a、情報処理部56bとして機能する。
【0307】
ゲーム処理部56aは、管理サーバ10のゲーム進行部120とともに、ゲームを進行するための処理を行う。
【0308】
情報処理部56bは、各種の情報およびデータを処理する。そして、情報処理部56bは、管理サーバ10との間において各種の情報およびデータを送受信する。また、情報処理部56bは、管理サーバ10の制御部13による制御に応答して動作する。なお、情報処理部56bによるデータおよび情報の送受信は、ネットワークインターフェース31を通じて行われる。
【0309】
例えば、情報処理部56bは、管理サーバ10の制御部13から送信された各種の情報およびデータに基づいて、ゲーム装置50に接続されたディスプレイ61およびスピーカ62を制御する。また、情報処理部56bは、ゲーム装置50に接続されたコントローラ63に入力された操作に応じて各種の情報を生成し、その各種の情報を管理サーバ10に送信する。管理サーバ10の制御部13は、ゲーム装置50の情報処理部56bから送信された各種の情報に基づいて動作する。
【0310】
〔管理システムにおける処理〕
実施形態2の管理システム1による処理(管理処理)は、実施形態1の仮想空間構築処理に代えて、ゲーム進行処理を含む。なお、実施形態2の管理処理に含まれるその他の処理(具体的には、第1エリア設定処理、第2エリア設定処理、ログイン処理、第1行動検出処理、第2行動検出処理、報酬付与処理)は、実施形態1の管理処理に含まれるその他の処理と同様である。
【0311】
〔ゲーム進行処理〕
次に、管理サーバ10のゲーム進行部120とゲーム装置50のゲーム処理部56aとにより行われる処理(ゲーム進行処理)について説明する。
【0312】
ゲーム進行部120は、ゲームを実行するためのデータであるゲームデータをゲーム装置50に送信する。ゲーム処理部56aは、管理サーバ10から送信されたゲームデータに基づいて、ゲームに関連する画像および音声をディスプレイ61およびスピーカ62に出力させる。ユーザは、ディスプレイ61およびスピーカ62から出力される画像および音声を視聴し、コントローラ63を操作する。
【0313】
ゲーム処理部56aは、コントローラ63に入力された操作を示す操作情報を管理サーバ10に送信する。ゲーム進行部120は、ゲーム装置50から送信された操作情報に基づいて、その操作情報が反映されたゲームデータを生成し、そのゲームデータをゲーム装置50に送信する。
【0314】
以上の処理が繰り返し行われることにより、ゲームが進行していく。この例では、ゲームは、ユーザの操作に応じてゲーム空間内においてプレイヤキャラクタが動作するゲームである。ゲーム空間は、仮想空間の一例である。プレイヤキャラクタは、ユーザの操作に応じて仮想空間内において動作するオブジェクトの一例である。
【0315】
〔第2エリア設定処理〕
実施形態2の第2エリア設定処理では、ゲームが行われるゲーム空間内に存在する仮想エリアが「第2仮想エリアA22」に設定される。
【0316】
〔仮想行動検出処理〕
実施形態2の第2行動検出処理に含まれる仮想行動検出処理では、第2仮想エリアA22に設定された「ゲーム空間内の仮想エリア」おける所定の行動が検出される。実施形態2の仮想行動検出処理では、仮想行動検出部322は、ゲーム空間内におけるプレイヤキャラクタの位置および動きを監視する。また、仮想行動検出部322は、第2仮想エリアA22に含まれる特定地点に位置するオブジェクトを動かすためにコントローラ63に入力される操作(ユーザによる操作)を監視する。
【0317】
〔第2エリア(仮想エリア)における所定の行動の具体例〕
次に、実施形態2の第2仮想エリアA22における所定の行動について、第2仮想エリアA22が「祠エリア」である場合を例に挙げて説明する。祠エリアには、現実世界の祠を模したオブジェクトが配置される。
【0318】
なお、祠エリアは、神社エリアに見立てられる仮想エリアの一例である。祠を模したオブジェクトは、社殿に見立てられるオブジェクトの一例である。例えば、第1エリアA10に設定された神社エリアを「総本社」とすると、第2仮想エリアA22に設定された祠エリアは「分社」となる。
【0319】
プレイヤキャラクタは、ゲーム空間内の祠エリアである第2仮想エリアA22において以下のような行動をとる。
【0320】
まず、プレイヤキャラクタは、第2仮想エリアA22である祠エリアに到着する。ここで、ゲーム空間内におけるプレイヤキャラクタの位置が祠エリアに到着するという行動(第2仮想エリアA22における所定の行動の1つ)が検出される。
【0321】
次に、プレイヤキャラクタは、第2仮想エリアA22である祠エリアにおいて、祠に到着する。祠において、プレイヤキャラクタは、以下のような行動をとる。
【0322】
図10に示すように、祠が配置された地点において、プレイヤキャラクタC1は、賽銭と、二礼二拍手一礼を行う。賽銭は、祠の前に配置された賽銭箱(図示省略)にゲーム内通貨を投げ入れることで行われてもよいし、祠の前における電子決済で行われてもよい。言い換えると、祠の前において、賽銭箱にゲーム内通貨を投げ入れるという行動(動き)をとるために行われるプレイヤキャラクタの操作、または、賽銭のための電子決済をするための操作がコントローラ63に入力される。
【0323】
祠が配置された地点において検出される「第2仮想エリアA22における所定の行動」は、祠の前に配置された賽銭箱にプレイヤキャラクタがゲーム内通貨を投げ入れるという行動(動き)、祠の前において賽銭のための電子決済をするための操作をユーザがコントローラ63に入力するという行動、祠の前においてプレイヤキャラクタが二礼二拍手一礼をするという行動(所定の手順で行われるオブジェクトの動きの一例)である。
【0324】
〔第2エリアによるゲームの進行への影響〕
また、
図10に示すように、ゲーム進行部120は、ゲーム進行処理において、ゲーム空間(仮想空間)のうち第2仮想エリアA22を基準とする所定範囲R22内におけるゲームの進行状況が、第2仮想エリアA22が設定されていないときのゲームの進行状況と異なるように、ゲームを進行する。
【0325】
この例では、ゲーム空間のうち第2仮想エリアA22を基準とする所定範囲R22内におけるゲームの進行状況は、第2仮想エリアA22が設定されていないときのゲームの進行状況よりも、ユーザにとって有利となるゲームの進行状況である。
【0326】
例えば、ゲーム進行部120は、ゲーム空間におけるプレイヤキャラクタC1の位置が所定範囲R22内である場合に、ゲームにおいて有利となる効果がプレイヤキャラクタC1に享受されるようにゲームを進行する。ゲームにおいて有利となる効果の例としては、ゲームにおいて有利となるようにプレイヤキャラクタC1のパラメータを向上させるという効果、プレイヤキャラクタC1の体力を回復させるという効果などが挙げられる。
【0327】
〔実施形態2の効果〕
実施形態2では、実施形態1の効果と同様の効果を得ることができる。
【0328】
また、実施形態2において、ゲーム進行部120は、仮想空間のうち第2仮想エリアA22(仮想エリアである第2エリアA20)を基準とする所定範囲R22内におけるゲームの進行状況が、第2仮想エリアA22が設定されていないときのゲームの進行状況と異なるように、ゲームを進行する。
【0329】
実施形態2では、第2仮想エリアA22を設定することで、ゲームの興趣性を向上させることができる。これにより、第2仮想エリアA22を設定しようとする意欲を向上させることができる。
【0330】
(実施形態3)
図11は、実施形態3の管理システム1の構成を例示する。実施形態3の管理システム1は、
図1に示した管理システム1の構成に加えて、ゲーム装置50を備える。実施形態3における管理サーバ10の制御部13は、
図1に示した制御部13の構成に加えて、ゲーム進行部120と、第3エリア設定部230と、第3行動検出部330とを有する。実施形態3の管理システム1のその他の構成は、実施形態1の管理システム1の構成と同様である。実施形態3のゲーム進行部120は、実施形態2のゲーム進行部120と同様である。実施形態3のゲーム装置50は、実施形態2のゲーム装置50と同様である。
【0331】
〔管理サーバの制御部のソフトウェア構成〕
第3エリア設定部230は、現実世界に存在する現実エリアのうち第1エリアA10および第2エリアA20(第2現実エリアA21)とは異なる現実エリアまたは仮想空間内に存在する仮想エリアのうち第2エリアA20(第2仮想エリアA22)とは異なる仮想エリアの中から「第2エリアA20に関連付けたいエリア」をユーザに選択させる。そして、第3エリア設定部230は、ユーザにより選択されたエリアを「第3エリアA30」に設定する。第3エリアA30は、第2エリアA20に関連付けられる。
【0332】
なお、第3エリアA30には、現実エリアである第3エリアA30と、仮想エリアである第3エリアA30とが含まれる。以下では、現実エリアである第3エリアA30を「第2現実エリアA31」と記載し、仮想エリアである第2エリアA30を「第3仮想エリアA32」と記載する。
【0333】
第3行動検出部330は、ユーザによりとられた第3エリアにおける所定の行動を検出する。具体的には、第3行動検出部330は、現実行動検出部331および仮想行動検出部332の少なくとも1つ(この例では両方)を有する。
【0334】
現実行動検出部331は、第3現実エリアA31においてとられた現実世界での所定の行動を検出する。なお、第3現実エリアA31における所定の行動(現実世界での所定の行動)は、第2エリアA20における所定の行動と関連のある行動である。第3現実エリアA31における所定の行動の例は、第2現実エリアA21における所定の行動の例と同様である。
【0335】
第3行動検出部330の現実行動検出部331による現実行動検出処理(第3現実エリアA31における所定の行動を検出する処理)は、第1行動検出部310による第1行動検出処理、または、第2行動検出部320の現実行動検出部321による現実行動検出処理と同様である。例えば、ユーザによりとられた「第3現実エリアA31における所定の行動」は、第3現実エリアA31に設けられたエリア端末20に接続された情報取得部(カメラ41など)により得られた情報に基づいて検出されもよいし、第3現実エリアA31に位置するユーザ端末30に含まれる情報取得部(カメラ35など)により得られた情報に基づいて検出されてもよい。
【0336】
仮想行動検出部332は、第3仮想エリアA32においてとられた仮想空間内での所定の行動を検出する。なお、第3仮想エリアA32における所定の行動(仮想空間内での所定の行動)は、第2エリアA20における所定の行動と関連のある行動である。第3仮想エリアA32における所定の行動の例は、第2仮想エリアA22における所定の行動の例と同様である。
【0337】
第3行動検出部330の仮想行動検出部332による仮想行動検出処理(第3仮想エリアA32における所定の行動を検出する処理)は、第2行動検出部320の仮想行動検出部322による仮想行動検出処理と同様である。例えば、ユーザによりとられた「第3仮想エリアA32における所定の行動」は、第3仮想エリアA32に位置するオブジェクト(ユーザにより操作されるオブジェクト)の動きに基づいて検出されてもよいし、第3仮想エリアA32に位置するオブジェクトを動かすためにユーザ端末30またはゲーム装置50のコントローラ63に入力される操作(ユーザによる操作)に基づいて検出されてもよい。
【0338】
実施形態3では、管理部400は、報酬付与処理において、第1行動検出部310により検出された第1エリアA10における所定の行動、第2行動検出部320により検出された第2エリアA20における所定の行動、第3行動検出部330により検出された第3エリアA30における所定の行動のうち少なくとも1つに応じて、ユーザに報酬を付与する。
【0339】
〔管理システムにおいて行われる処理〕
実施形態3の管理システム1による処理(管理処理)は、実施形態1の管理システム1による処理に加えて、ゲーム進行処理、第3エリア設定処理、第3行動検出処理を含む。なお、実施形態3のゲーム進行処理は、実施形態2のゲーム進行処理と同様である。
【0340】
〔第3エリア設定処理〕
第3エリア設定処理は、第2エリア設定処理と同様である。具体的には、第3エリア設定処理は、第2エリア設定処理における「第1エリアA10」と「第2エリアA20」を「第2エリアA20」と「第3エリアA30」にそれぞれ置き換えた処理に該当する。
【0341】
〔第3行動検出処理〕
第3行動検出処理は、第2行動検出処理と同様である。第3行動検出処理には、第3行動検出部330の現実行動検出部331による処理(現実行動検出処理)と、第3行動検出部330の仮想行動検出部332による処理(仮想行動検出処理)とを含む。
【0342】
実施形態3の現実行動検出処理および仮想行動検出処理は、実施形態1の現実行動検出処理および仮想行動検出処理と同様である。具体的には、実施形態3の現実行動検出処理は、実施形態1の現実行動検出処理における「第2現実エリアA21」を「第3現実エリアA31」に置き換えた処理に該当する。実施形態3の仮想行動検出処理は、実施形態1の仮想行動検出処理における「第2仮想エリアA22」を「第3仮想エリアA32」に置き換えた処理に該当する。
【0343】
〔報酬付与処理〕
実施形態3の報酬付与処理では、実施形態1の報酬付与処理に加えて、以下の処理が行われる。実施形態3の報酬付与処理において、管理部400は、第3行動検出部330により「ユーザによりとられた第3エリアA30における所定の行動」が検出されると、そのユーザに報酬を付与する。そして、管理部400は、報酬が付与されたことをユーザに通知する。
【0344】
具体的には、管理部400は、第3行動検出部330の現実行動検出部331により「第3現実エリアA31においてとられた現実世界での所定の行動(現実世界においてユーザ自身によりとられた所定の行動)」が検出されると、その所定の行動の主体であるユーザに報酬を付与する。また、管理部400は、第3行動検出部330の仮想行動検出部332により「第3仮想エリアA32においてとられた仮想世界での所定の行動(ユーザの操作に応じて仮想空間内においてとられた所定の行動)」が検出されると、その所定の行動の主体であるユーザに報酬を付与する。
【0345】
〔実施形態3の効果〕
実施形態3では、実施形態1の効果と同様の効果を得ることができる。
【0346】
また、実施形態3において、管理部400は、第1行動検出部310により検出された第1エリアA10における所定の行動、第2行動検出部320により検出された第2エリアA20における所定の行動、第3行動検出部330により検出された第3エリアA30における所定の行動のうち少なくとも1つに応じて、ユーザに報酬を付与する。
【0347】
実施形態3では、第3エリアA30においてユーザにより所定の行動がとられた場合にユーザに報酬を付与することができる。これにより、第3エリアA30に通おうとする意欲(第3エリアA30に通いたいと思う気持ち)を向上させることができる。
【0348】
なお、何かしらの事情により、第2エリアA20にユーザが通うことができない場合、ユーザは、その第2エリアA20において所定の行動をとることができないので、その所定の行動に応じた報酬を得ることができなくなる。その結果、第2エリアA20に通おうとする意欲が低下してしまうおそれがある。
【0349】
実施形態3では、第2エリアA20に関連付けられた第3エリアA30に通うことで、第2エリアA20に通うことを擬似的に再現(達成)することができる。したがって、第3エリアA30に通おうとする意欲を向上させることで、第2エリアA20にユーザが通うことができない場合であっても、第2エリアA20に通おうとする意欲の低下を抑制することができる。
【0350】
また、実施形態3では、第1エリアA10に関連付けれられた第2エリアA20が設定されていることを条件として、その第2エリアA20に関連付けられた第3エリアA30を設定することが可能となる。第1エリアA10が「神社エリア」である場合を例に挙げて説明すると、「総本社」である第1エリアA10に関連付けられた「分社」である第2エリアA20が設定され、さらに、「分社」である第2エリアA20に関連付けれた「分社の分社」である第3エリアA30が設定される。このような設定により、「総本社」から「分社」を経て「分社の分社」に至る新たなコミュニティ(現実世界だけでなく仮想空間内にも広がり得るコミュニティ)を形成することができる。
【0351】
なお、実施形態3において、「第1エリアA10」と「第2エリアA20」と「第3エリアA30」とが階層で管理されてもよい。そして、階層毎に特典(その階層に属するエリアにおける所定の行動に応じて付与される特典)が異なるように、階層毎に特典が設定されてもよい。
【0352】
(実施形態4)
図12は、実施形態4の管理システム1の構成を例示する。実施形態4における管理サーバ10の制御部13は、
図1に示した制御部13の構成に加えて、抽選部410を有する。実施形態4の管理システム1のその他の構成は、実施形態1の管理システム1の構成と同様である。以下では、抽選チケットが消費されることで、その抽選チケットに応じた抽選が行われる場合を例に挙げて説明する。
【0353】
〔管理サーバの制御部のソフトウェア構成〕
抽選部410は、ユーザの操作に応じて、仮想空間内において利用される仮想媒体の抽選を行う。仮想媒体の例としては、仮想空間内に配置されるオブジェクト、仮想空間内において使用可能なアイテム、ゲーム空間内において利用されるゲーム媒体などが挙げられる。仮想空間内に配置されるオブジェクトの例としては、現実世界に存在する物体を模したオブジェクト、ユーザの操作に応じて動作するオブジェクト(例えばアバター)などが挙げられる。仮想空間内において使用可能なアイテムの例としては、仮想空間内に存在する店舗において利用可能な割引券などが挙げられる。
【0354】
〔管理サーバの記憶部に記憶される情報およびデータ〕
実施形態4では、管理サーバ10の記憶部12は、ユーザ毎に、そのユーザに付与された抽選チケット(仮想媒体の抽選を行うために使用される抽選チケット)を示す抽選チケット情報を記憶する。抽選チケット情報には、ユーザに付与された抽選チケットが登録される。抽選チケット情報は、報酬情報の一部を構成する情報であってもよい。
【0355】
〔抽選の種類〕
実施形態4の管理システム1において行われる仮想媒体の抽選には、第2エリアA20でしか行うことができない抽選が含まれる。具体的には、実施形態4の管理システム1では、第2エリアA20でしか行うことができない抽選を含む複数の抽選(抽選の種別)が準備されている。この例では、第2エリアA20でしか使用することができない抽選チケットを含む複数の抽選チケット(抽選チケットの種別)が準備されている。
【0356】
〔抽選処理〕
次に、
図13を参照して、抽選部410による処理(抽選処理)について説明する。例えば、抽選を行おうユーザは、抽選の準備のための操作(抽選準備操作)をユーザ端末30に入力する。抽選準備操作には、1つまたは複数の抽選(この例では抽選チケット)の中からユーザが行おうとする抽選を選択するための抽選選択画面の画像をユーザ端末30のディスプレイ33に表示する操作が含まれる。管理サーバ10の抽選部は、抽選準備操作に応答して、以下の処理を行う。
【0357】
〈ステップS41〉
まず、抽選部410は、抽選を行おうとする位置が「第2エリアA20」に含まれるか否かを判定する。抽選を行おうとする位置が第2エリアA20に含まれる場合には、ステップS42の処理が行われ、そうでない場合には、ステップS43の処理が行われる。
【0358】
具体的には、抽選部410は、ユーザ端末30の位置センサ371により得られた位置情報(現実世界におけるユーザの位置を示す位置情報)と、ユーザ端末30の記憶部38に記憶されたアカウント情報(ユーザに割り当てられたアカウント情報)とを取得する。そして、抽選部410は、そのアカウント情報が割り当てられたユーザに関連付けられた第2現実エリア情報を、管理サーバ10の記憶部12の中から検出する。
【0359】
次に、抽選部410は、位置情報に示されたユーザの位置と、第2現実エリア情報に示された第2現実エリアA21の位置範囲とに基づいて、抽選を行おうとする位置が第2エリアA20に含まれるか否かを判定する。抽選部410は、位置情報に示された「ユーザの位置」が「第2現実エリアA21の位置範囲」に含まれる場合に、抽選を行おうとする位置が第2エリアA20に含まれると判定し、そうでない場合に、抽選を行おうとする位置が第2エリアA20に含まれないと判定する。
【0360】
または、抽選部410は、仮想空間内に配置されるオブジェクトを操作するユーザを特定し、そのユーザに関連付けられた第2仮想エリア情報を、管理サーバ10の記憶部12の中から検出する。
【0361】
次に、抽選部410は、仮想空間内におけるオブジェクトの位置と、第2仮想エリア情報に示された第2仮想エリアA22の位置範囲とに基づいて、抽選を行おうとする位置が第2エリアA20に含まれるか否かを判定する。抽選部410は、「仮想空間内におけるオブジェクトの位置」が「第2仮想エリアA22の位置範囲」に含まれる場合に、抽選を行おうとする位置が第2エリアA20に含まれると判定し、そうでない場合に、抽選を行おうとする位置が第2エリアA20に含まれないと判定する。
【0362】
〈ステップS42〉
抽選しようとする位置が第2エリアA20に含まれる場合、抽選部410は、ユーザによる「第2エリアA20でしか行うことができない抽選」の実施を許可する。
【0363】
例えば、抽選部410は、「第2エリアA20でしか行うことができない抽選(この例では第2エリアA20でしか使用することができない抽選チケット)」を含む抽選選択画面の画像を、ユーザ端末30のディスプレイ33に表示する。
【0364】
なお、抽選部410は、抽選を実施するための操作(例えば抽選選択画面に示された1つまたは複数の抽選の中からユーザが行おうとする抽選を選択する操作)に応答して、ユーザにより選択された抽選を行う。
【0365】
この例では、抽選部410は、ユーザにより選択された抽選チケットを、管理サーバ10の記憶部12に記憶された抽選チケット情報の中から検出し、その検出された抽選チケットを消費(使用)して、その抽選チケットに応じた抽選を行う。例えば、抽選部410は、抽選において当選候補となる仮想媒体とその当選確率との関係を示す抽選テーブルに基づいて、仮想媒体の抽選を行う。
【0366】
そして、抽選部410は、抽選により当選した仮想媒体を、その抽選を実施したユーザに付与する。具体的には、抽選部410は、その抽選を実施したユーザに付与された仮想媒体を、そのユーザに関連付けて、管理サーバ10の記憶部12に記憶する。例えば、抽選部410は、抽選によりユーザに付与された仮想媒体を、管理サーバ10の記憶部12に記憶された報酬情報(そのユーザに関連付けられた報酬情報)に登録する。
【0367】
〈ステップS43〉
一方、抽選しようとする位置が第2エリアA20に含まれない場合、抽選部410は、ユーザによる「第2エリアA20でしか行うことができない抽選」の実施を禁止する。
【0368】
例えば、抽選部410は、抽選選択画面に示された1つまたは複数の抽選の中から「第2エリアA20でしか行うことができない抽選(この例では第2エリアA20でしか使用することができない抽選チケット)」が選択された場合に、その選択された抽選を実施することができないこと(この例では選択された抽選チケットを使用することができないこと)を、ユーザ端末30のディスプレイ33および/またはスピーカ34を通じてユーザに通知する。
【0369】
または、抽選部410は、抽選選択画面の画像とともに、「第2エリアA20でしか行うことができない抽選(この例では第2エリアA20でしか使用することができない抽選チケット)」を実施することができないことを通知する画像を、ユーザ端末30のディスプレイ33に表示する。
【0370】
または、抽選部410は、「第2エリアA20でしか行うことができない抽選(この例では第2エリアA20でしか使用することができない抽選チケット)」を含まない抽選選択画面の画像を、ユーザ端末30のディスプレイ33に表示する。
【0371】
〔実施形態4の効果〕
実施形態4では、実施形態1の効果と同様の効果を得ることができる。
【0372】
また、実施形態4において、仮想媒体の抽選には、第2エリアA20でしか行うことができない抽選が含まれる。
【0373】
実施形態4では、第2エリアA20でしか行うことができない抽選を設けることで、ユーザの第2エリアA20への関心を高めることができる。これにより、第2エリアA20に通おうとする意欲を向上させることができる。
【0374】
なお、実施形態4において、仮想媒体の抽選に、第1エリアA10でしか行うことができない抽選が含まれてもよい。第1エリアA10でしか行うことができない抽選に関する処理(抽選処理)は、第2エリアA20でしか行うことができない抽選に関する処理(抽選処理)を同様である。このように、第1エリアA10でしか行うことができない抽選を設けることで、ユーザの第1エリアA10への関心を高めることができる。これにより、第1エリアA10に通おうとする意欲を向上させることができる。第3エリアA30についても同様である。
【0375】
また、以上の説明において、抽選処理の結果は、抽選が行われるエリアがユーザにより選択されたエリア(第1エリアA10と第2エリアA20と第3エリアA30のいずれか)内であるか否かに応じて変化してもよい。例えば、抽選が行われるエリアがユーザにより選択されたエリアであるか否かに応じて、抽選により当選する対象(当選候補)が変化してもよいし、当選候補の当選確率が変化してもよい。
【0376】
また、実施形態4において、第2エリアA20を関連付けた第1エリアA10において行うことができる抽選を、その第2エリアA20において行うことができてもよい。例えば、抽選部410は、ユーザの位置が第2エリアA20内である場合(現実世界におけるユーザの位置が第2現実エリアA21内である場合、または、仮想空間内におけるユーザまたはオブジェクトの位置が第2仮想エリアA22内である場合)に、その第2エリアA2を関連付けた第1エリアA10において行うことができる抽選をその第2エリアA20において行うことを、ユーザに許可してもよい。
【0377】
(実施形態5)
実施形態5における管理部400は、実施形態1における管理部400による処理に加えて、売却処理を行う。実施形態5の管理システム1のその他の構成および処理は、実施形態1の管理システム1の構成および処理と同様である。
【0378】
管理部400は、ユーザの操作に応じて、仮想空間内において利用される仮想媒体を売却する売却処理を行う。仮想空間内において売却される仮想媒体には、第1エリアA10でしか売却することができない仮想媒体が含まれる。
【0379】
〔売却処理〕
次に、
図14を参照して、管理部400による売却処理について説明する。例えば、仮想媒体を売却しようとするユーザは、売却を開始するための操作(売却操作)をユーザ端末30に入力する。売却操作には、売却しようとする仮想媒体を選択する操作などが含まれる。管理サーバ10の管理部400は、売却操作に応答して、以下の処理を行う。
【0380】
〈ステップS51〉
まず、管理部400は、ユーザが売却しようとする仮想媒体が「第1エリアA10でしか売却することができない仮想媒体」であるか否かを判定する。ユーザが売却しようとする仮想媒体が「第1エリアA10でしか売却することができない仮想媒体」である場合には、ステップS53の処理が行われ、そうでない場合には、ステップS52の処理が行われる。
【0381】
〈ステップS52〉
ユーザが売却しようとする仮想媒体が「第1エリアA10でしか売却することができない仮想媒体」ではない場合、管理部400は、売却操作により選択された仮想媒体を売却する。具体的には、管理部400は、以下の処理を行う。
【0382】
管理部400は、売却操作により選択された仮想媒体を、管理サーバ10の記憶部12(例えば記憶部12に記憶された報酬情報など)の中から検出する。そして、管理部400は、その検出された仮想媒体とユーザとの関連付けを解除するとともに、その仮想媒体の売却による対価をユーザに関連付けて記憶部12に記憶する。これにより、仮想媒体が売却されたことになる。
【0383】
〈ステップS53〉
一方、ユーザが売却しようとする仮想媒体が「第1エリアA10でしか売却することができない仮想媒体」である場合、管理部400は、仮想媒体を売却しようとする位置が第1エリアA10に含まれるか否かを判定する。具体的には、管理部400は、以下の処理を行う。
【0384】
管理部400は、ユーザ端末30の位置センサ371により得られた位置情報(ユーザの位置を示す位置情報)と、ユーザ端末30の記憶部38に記憶されたアカウント情報(ユーザに割り当てられたアカウント情報)とを取得する。そして、管理部400は、そのアカウント情報が割り当てられたユーザに関連付けられた第1エリア情報を、管理サーバ10の記憶部12の中から検出する。
【0385】
次に、管理部400は、位置情報に示されたユーザの位置と、第1エリア情報に示された第1エリアA10の位置範囲とに基づいて、仮想媒体を売却しようする位置が第1エリアA10に含まれるか否かを判定する。具体的には、管理部400は、位置情報に示された「ユーザの位置」が「第1エリアA10の位置範囲」に含まれる場合に、仮想媒体を売却しようする位置が第1エリアA10に含まれると判定し、そうでない場合に、仮想媒体を売却しようする位置が第1エリアA10に含まれないと判定する。
【0386】
仮想媒体を売却しようする位置が第1エリアA10に含まれる場合には、ステップS52の処理が行われ、そうでない場合には、ステップS54の処理が行われる。
【0387】
〈ステップS54〉
仮想媒体を売却しようする位置が第1エリアA10に含まれない場合、管理部400は、仮想媒体の売却を行わない。そして、管理部400は、仮想媒体を売却することができないことをユーザ端末30に通知する。例えば、管理部400は、仮想媒体を売却することができないことを示す画像を、ユーザ端末30のディスプレイ33に表示させる。
【0388】
〔実施形態5の効果〕
実施形態5では、実施形態1の効果と同様の効果を得ることができる。
【0389】
また、実施形態5において、仮想空間内において売却される仮想媒体には、第1エリアA10でしか売却することができない仮想媒体が含まれる。
【0390】
実施形態5では、第1エリアA10でしか売却することができない仮想媒体を設けることで、ユーザの第1エリアA10への関心を高めることができる。これにより、第1エリアA10に通おうとする意欲を向上させることができる。
【0391】
なお、実施形態5の売却処理は、実施形態4の抽選処理(
図13参照)と同様の処理であってもよい。例えば、売却処理は、実施形態4の抽選処理における「第2エリアA20でしか行うことができない抽選」と「第2エリアA20」と「抽選」と「抽選部410」と「抽選により当選した仮想媒体」を「第1エリアA10でしか売却することができない仮想媒体」と「第1エリアA10」と「売却」と「管理部400」と「売却により得られた対価」にそれぞれ読み替えた処理であってもよい。
【0392】
また、実施形態5において、仮想空間内において売却される仮想媒体に、第2エリアA20でしか売却することができない仮想媒体が含まれてもよい。第2エリアA20でしか売却することができない仮想媒体に関する処理(売却処理)は、第1エリアA10でしか売却することができない仮想媒体に関する処理(売却処理)を同様である。このように、第2エリアでしか売却することができない仮想媒体を設けることで、ユーザの第2エリアA20への関心を高めることができる。これにより、第2エリアA20に通おうとする意欲を向上させることができる。第3エリアA30についても同様である。
【0393】
また、実施形態5において、第2エリアA20を関連付けた第1エリアA10において行うことができる売買を、その第2エリアA20において行うことができてもよい。例えば、管理部400は、ユーザの位置が第2エリアA20内である場合(現実世界におけるユーザの位置が第2現実エリアA21内である場合、または、仮想空間内におけるユーザまたはオブジェクトの位置が第2仮想エリアA22内である場合)に、その第2エリアA2を関連付けた第1エリアA10において行うことができる売買をその第2エリアA20において行うことを、ユーザに許可してもよい。
【0394】
(その他の実施形態)
なお、以上の説明では、第1行動検出部310が管理サーバ10の制御部13に含まれる場合を例に挙げたが、これに限定されない。例えば、第1行動検出部310は、エリア端末20の制御部23に含まれてもよいし、ユーザ端末30の制御部39に含まれてもよい。言い換えると、エリア端末20(またはユーザ端末30)においてユーザによる所定の行動が検出され、その検出結果が管理サーバ10に送信されてもよい。
【0395】
また、以上の説明において、ユーザにより設定された1つのエリア(第1エリアA10と第2エリアA20と第3エリアA30のいずれか)または1つの特定地点に対して、そのエリアまたは特定地点においてとられるべき複数の所定の行動(具体的には複数の行動パターン)が設定されてもよい。
【0396】
また、上記の例において、1つのエリアまたは1つの特定地点に対して設定された複数の所定の行動のいずれか1つがとられたことを条件として、その所定の行動に応じた報酬がユーザに付与されてもよい。または、1つのエリアまたは1つの特定地点に対して設定された複数の所定の行動の少なくとも2つがとられたことを条件として、それらの所定の行動に応じた報酬がユーザに付与されてもよい。または、1つのエリアまたは1つの特定地点に対して設定された複数の所定の行動の全部がとられたことを条件として、その所定の行動に応じた報酬がユーザに付与されてもよい。
【0397】
例えば、鳥居が配置された地点に対して、鳥居の前においてユーザが一礼するという第1行動と、ユーザが鳥居を通過するという第2行動とが設定されている場合に、第1行動および第2行動の少なくとも一方がとられたことを条件として、その行動に応じた報酬がユーザに付与されてもよい。また、社殿が配置された地点に対して、賽銭箱に小銭を投げ入れるという第1行動と、賽銭のための電子決済をするためにユーザ端末30を操作するという第2行動とが設定されている場合に、第1行動および第2行動の両方がとられたことを条件として、それらの行動に応じた報酬がユーザに付与されてもよい。
【0398】
また、以上の説明において、次のようにして、ユーザによりとられた所定の行動が検出されてもよい。
【0399】
例えば、ユーザによる行動と予め設定された行動パターン(ユーザによりとられるべき所定の行動)とが完全に一致することを条件として、ユーザにより所定の行動がとられたことが検出されてもよい。
【0400】
または、ユーザによる行動の一部または全部が予め設定された行動パターンの一部または全部と一致することを条件として、ユーザにより所定の行動がとられたことが検出されてもよい。例えば、ユーザによる行動と行動パターンとの一致度(類似度)が閾値を上回る場合に、ユーザにより所定の行動がとられたと判定されてもよい。
【0401】
具体的には、行動パターンとして「二礼二拍手一礼という行動」が設定されている場合、3回の礼のうち少なくとも1回の礼が検出(認識)された場合に、二礼二拍手一礼という行動がとられたと判定されてもよい。または、行動パターンとして「二礼二拍手一礼」という行動が設定されている場合、「二拍手」が抜けていても「二礼」と「一礼」が検出された場合に、二礼二拍手一礼という行動がとられたと判定されてもよい。
【0402】
また、以上の説明において、第2行動検出部320の仮想行動検出部322により検出される「第2仮想エリアA22における所定の行動」は、ユーザにより仮想空間内において操作されるオブジェクトが第2仮想エリアA22に位置する状態で、そのユーザにより現実世界においてとられる所定の行動であってもよい。言い換えると、仮想行動検出部322は、ユーザにより仮想空間内において操作されるオブジェクトが第2仮想エリアA22に位置するときに現実世界においてとられたユーザの行動に基づいて、「第2仮想エリアA22における所定の行動」がとられたか否かを判定してもよい。なお、第3行動検出部330の仮想行動検出部332により検出される「第3仮想エリアA32における所定の行動」についても同様である。
【0403】
また、以上の説明において、第1エリアA10として設定することができるエリアの条件として、「ユーザが実際に行ったことがあるエリアである」という条件が設定されてもよい。
【0404】
例えば、第1エリア設定部210は、ユーザが実際に行ったことがある現実エリアの中から任意のエリアをユーザに選択させ、その選択されたエリアを第1エリアA10に設定してもよい。なお、ユーザが実際に行ったことがある現実エリアであるか否かの判定は、ユーザ端末30の記憶部38に記憶された位置履歴情報(ユーザの位置の履歴を示す情報、例えばロケーション履歴)に基づいて行われてもよい。
【0405】
同様に、以上の説明において、第2エリアA20として設定することができる現実エリアの条件として、「現実世界においてユーザが実際に行ったことがある現実エリアである」という条件が設定されてもよい。また、第2エリアA20として設定することができる仮想エリアの条件として、「仮想空間内においてユーザが実際にいったことがある仮想エリアである」という条件が設定されてもよい。
【0406】
例えば、第2エリア設定部220は、「現実世界においてユーザが実際に行ったことがある現実エリア」または「仮想空間内においてユーザが実際に行ったことがある仮想エリア」の中から第1エリアA10に関連付けたいエリアをユーザに選択させ、その選択されたエリアを第2エリアA20に設定してもよい。なお、仮想空間内においてユーザが実際に行ったことがある仮想エリアであるか否かの判定は、管理サーバ10の記憶部12に記憶された仮想位置履歴情報(仮想空間内におけるユーザの位置の履歴を示す情報)に基づいて行われてもよい。
【0407】
また、以上の説明において、第1エリア情報に含まれる第1エリア説明情報(第1エリアA10に関する説明を示す情報)は、公式サイトやウィキペディアなどの情報源から得られた情報であってもよい。このような情報を参照することで、第1エリアに関する理解を深めることができる。第1エリア内地点情報に含まれる特定地点説明情報、第2エリア情報に含まれる第2エリア説明情報、第2エリア内地点情報に含まれる特定地点説明情報についても、同様のことがいえる。
【0408】
また、以上の説明では、現実世界の神社エリアを模した仮想神社エリアにおいて、アバターが「現実世界の神社エリアにおける所定の行動を模した所定の行動」をとる場合を例に挙げたが、これに限定されない。第2仮想エリアA22における所定の行動は、第1エリアA10における所定の行動を模した行動であってもよいし、第1エリアA10における所定の行動とは異なる別の行動(個別に設定された行動)であってもよい。
【0409】
また、以上の説明では、第1エリアA10(または第2エリアA20)において行われる処理の例として、抽選処理と売却処理とを例に挙げたが、これらに限定されない。第1エリアA10(または第2エリアA20)において行われる処理の他の例としては、仮想媒体を使用して別の仮想媒体を強化する処理、仮想媒体を合成する処理、ゲームを進行する処理などが挙げられる。例えば、これらの処理の中に、第1エリアA10(または第2エリアA20)でしか行うことができない処理が含まれてもよい。
【0410】
また、以上の説明において、ユーザが「現実世界におけるユーザの位置」および「仮想空間内におけるユーザまたはオブジェクト(ユーザにより操作されるオブジェクト)の位置」のどちらを使用するのかを選択可能であってもよい。
【0411】
例えば、現実世界におけるユーザの位置が「第1エリアA10(または第2現実エリアA21)」内であり、且つ、仮想空間内におけるユーザまたはオブジェクトの位置が「第2仮想エリアA22」内である場合に、ユーザは、「現実世界におけるユーザの位置」を選択して第1エリアA10(または第2現実エリアA21)内において所定の行動をとってもよいし、「仮想空間内におけるユーザまたはオブジェクトの位置」を選択して第2仮想エリアA22内において所定の行動をとってもよい。所定の行動だけでなく、抽選処理や売却処理などの所定の処理についても同様である。
【0412】
また、以上の説明において、ユーザに付与される報酬は、エリア毎に設定可能であってもよい。例えば、ユーザに関連付けられた複数のエリア(第1エリアA10など)の各々における所定の行動に応じた報酬は、それぞれ異なってもよいし、同一であってもよい。また、複数の第1エリアA10が設定されている場合、複数の第1エリアA10の各々における所定の行動に応じた報酬は、それぞれ異なってもよいし、同一であってもよい。その他のエリア(第2エリアA20など)における所定の行動に応じた報酬についても同様である。
【0413】
また、以上の説明において、ユーザに付与される報酬は、所定の行動(行動の種別)毎に設定可能であってもよい。例えば、第1エリアA10における「所定の手順で行われるユーザの挙動」に応じた報酬、第1エリアA10における「所定の電子決済のために行われるユーザによる情報端末の操作」に応じた報酬は、それぞれ異なる報酬であってもよいし、同一の報酬であってもよい。その他のエリア(第2エリアA20など)における所定の行動に応じた報酬についても同様である。
【0414】
また、以上の説明において、報酬は、所定の行動が検出される毎にユーザに付与されてもよいし、所定の行動の検出回数が所定回数に到達することを条件としてユーザに付与されてもよい。
【0415】
具体的には、管理部400は、第1行動検出部310により「第1エリアA10における所定の行動」が検出される毎に、第1エリアA10における所定の行動に応じた報酬をユーザに付与してもよい。または、管理部400は、第1行動検出部310により「第1エリアA10における所定の行動」が検出された回数をカウントし、その回数が所定回数に到達すると、そのカウントされた回数をゼロにリセットするとともに、第1エリアA10における所定の行動に応じた報酬をユーザに付与してもよい。その他のエリア(第2エリアA20など)における所定の行動に応じた報酬についても同様である。
【0416】
また、以上の説明では、第1行動検出部310により検出された第1エリアA10における所定の行動に応じた報酬と、第2行動検出部320により検出された第2エリアA20における所定の行動に応じた報酬とがユーザに付与される場合を例に挙げたが、これに限定されない。
【0417】
例えば、第1行動検出部310により検出された第1エリアA10における所定の行動および第2行動検出部320により検出された第2エリアA20における所定の行動の両方に応じた報酬がユーザに付与されてもよい。言い換えると、ユーザに付与される報酬には、第1エリアA10における所定の行動が検出され、且つ、第2エリアA20における所定の行動が検出された場合にユーザに付与される報酬が含まれてもよい。
【0418】
また、以上の説明において、報酬毎に「報酬を付与することができる期間および回数」が設定されてもよい。例えば、第1エリアA10における所定の行動および第2エリアA20における所定の行動のいずれか一方に応じて付与される報酬(第1エリアA10および第2エリアA20のどちらかにおいて所定の行動をとれば付与される報酬)は、1日に1回まで付与され、第1エリアA10における所定の行動のみに応じて付与される報酬(第1エリアA10において所定の行動をとらないと付与されない報酬)は、月に1回まで付与されるようになっていてもよい。
【0419】
また、以上の説明において、特定の現実エリア(第1エリアA10および第2現実エリアA21)において実行可能なログイン処理では、その特定の現実エリアにおいて所定の行動がとられたことを条件として、ユーザによるログインが許可されてもよい。所定の行動の例としては、鳥居を通過するという行動(挙動)、賽銭するという行動(挙動)などが挙げられる。
【0420】
また、特定の現実エリアにおいて実行可能なログイン処理において、鳥居を通過するという行動がとられたことを条件としてユーザによるログインが許可される場合、喪中などの理由により鳥居を通過することができないときに、代替手段によりユーザによるログインが許可されるようになっていてもよい。代替手段の例としては、鳥居の前に行くという行動、鳥居をくぐらずに鳥居の横を通過するという行動などが挙げられる。例えば、喪中であるユーザは、鳥居をくぐるという行動をとれないが、鳥居の横を通過するという行動(代替手段)をとることで、そのユーザによるログインが許可されるという効果を得ることができる。
【0421】
また、以上の説明において、特定の現実エリアにおいて実行可能なログイン処理によりユーザに付与されるログインボーナスは、ユーザによるログインが許可された時間的条件に応じて変化してもよい。例えば、特定日に得られるログインボーナスは、特定日ではない他の日に得られるログインボーナスよりも多くなってもよい。また、特定日に得られるログインボーナスは、特定日ではない他の日に得られるログインボーナスよりも高価なものになってもよい。なお、特定日は、管理システム1を管理する管理者、特定の現実エリアを管理する管理者、または、ユーザにより設定されてもよい。また、ユーザにより設定することができる特定日の日数は、予め定められた日数に制限されてもよい。
【0422】
また、以上の説明において、特定の現実エリアにおいて実行可能なログイン処理では、前回のログインから所定時間が経過していることを条件として、ユーザによるログインが許可されてもよい。例えば、ログイン処理において、ユーザの位置がそのユーザに関連付けられた特定の現実エリアに含まれ、且つ、前回のログインから所定時間(例えば1日)が経過している場合に、ユーザによるログインが許可されるようになっていてもよい。または、前回のログインの実施日の翌日以降である場合に、ユーザによるログインが許可されるようになっていてもよい。
【0423】
また、以上の説明において、特定の現実エリアにおいて実行可能なログイン処理によりユーザに付与されるログインボーナスは、前回のログインからの経過時間に応じて変化してもよい。例えば、前回のログインからの経過時間が所定時間(例えば1日)よりも短い場合に得られるログインボーナスは、前回のログインからの経過時間が所定時間以上である場合に得られるログインボーナスよりも少なくなってもよい。
【0424】
また、以上の説明において、管理部400は、連続ログインボーナスをユーザに付与してもよい。連続ログインボーナスは、ユーザによる連続ログイン日数が所定日数に到達した場合に、そのユーザに付与される特典である。この場合、ユーザにより設定されたエリア(第1エリアA10、第2エリアA20、第3エリアA30)の少なくとも1つにおいてログインされた連続日数が所定日数に到達した場合に、そのユーザに連続ログインボーナスが付与されてもよい。
【0425】
また、以上の説明において、ユーザ毎に、そのユーザに関連付けられた第1エリアA10に関連するレベル(エリアレベル)が設定されてもよい。例えば、ユーザ毎に設定される「第1エリアA10に関連するエリアレベル」は、そのユーザおよび第1エリアA10に関連する第1エリア情報に登録される。ユーザに関連付けられたその他のエリア(第2エリアA20など)についても同様である。
【0426】
例えば、第1エリアA10に通う回数が多くなるに連れて、その第1エリアA10に関連するエリアレベルが高くなってもよい。なお、この場合、第1エリアA10への前回の来訪から所定時間(例えば1日)が経過していることを条件として、第1エリアA10に通う回数の更新(加算)が許可されてもよい。
【0427】
また、第1エリアA10におけるログイン処理により得られるログインボーナスに、第1エリアA10に関連するレベルに対応するポイント(エリアポイント)が含まれてもよい。この場合、エリアポイントが多くなるに連れて、そのエリアポイントに対応する第1エリアA10に関連するエリアレベルが高くなってもよい。なお、この場合、第1エリアA10への前回の来訪から所定時間(例えば1日)が経過していることを条件として、エリアポイントの更新(加算)が許可されてもよい。または、前回のログインの実施日の翌日以降である場合に、エリアポイントの更新(加算)が許可されてもよい。ユーザに関連付けられたその他のエリア(第2エリアA20など)についても同様である。
【0428】
また、第1エリアA10に関連するエリアレベルは、その第1エリアA10に関連付けられた第2エリアA20に通う回数に応じて変化してもよい。例えば、第1エリアA10に関連付けられた第2エリアA20に通う回数が多くなるに連れて、その第1エリアA10に関連するエリアレベルが高くなってもよい。ユーザに関連付けられたその他のエリア(第2エリアA20など)についても同様である。
【0429】
また、第1エリアA10に通うことで得られる報酬は、その第1エリアA10に関連するエリアレベルに応じて変化してもよい。例えば、第1エリアA10に関連するエリアレベルが高くなるに連れて、第1エリアA10に通うことで得られる報酬が多くなってもよいし、第1エリアA10に通うことで得られる報酬が高価なものになってもよい。ユーザに関連付けられたその他のエリア(第2エリアA20など)についても同様である。
【0430】
また、第1エリアA10に関連するエリアレベルは、その第1エリアA10に関連付けられた第2エリアA20に対応するエリアポイントに応じて変化してもよい。例えば、第1エリアA10に関連付けられた第2エリアA20に対応するエリアポイントが多くなるに連れて、その第1エリアA10に関連するエリアレベルが高くなってもよい。ユーザに関連付けられたその他のエリア(第2エリアA20など)についても同様である。
【0431】
また、以上の説明において、第1エリアA10は、その第1エリアA10を設定したユーザではない他のユーザも利用可能であってもよい。この場合、その第1エリアA10を設定したユーザではない他のユーザがその第1エリアA10に通う回数が多くなるに連れて、第1エリアA10に関連するエリアレベルが高くなってもよい。また、第1エリアA10を設定したユーザではない他のユーザの第1エリアA10に通う回数に応じたエリアレベルの上がり方(増加量)は、その第1エリアA10を設定したユーザの第1エリアA10に通う回数に応じたエリアレベルの上がり方と異なっていてもよい。ユーザに関連付けられたその他のエリア(第2エリアA20など)についても同様である。
【0432】
また、以上の説明において、第1エリアA10に通うことで得られる報酬に、ゲームに影響を与える報酬が含まれてもよい。ゲームに影響を与える報酬の例としては、ゲーム内において有利となるようにゲームのパラメータ(例えばユーザが所有するキャラクタのパラメータ)を向上させるという効果、キャラクタのレベルを上げるという効果、キャラクタにスキルを付与するという効果、キャラクタの体力を回復させるという効果、キャラクタを復活させるという効果などが挙げられる。ユーザに関連付けられたその他のエリア(第2エリアA20など)についても同様である。
【0433】
また、第1エリアA10毎に、その第1エリアA10の属性が設定されてもよい。例えば、第1エリアA10の属性は、管理システム1を管理する管理者、特定の現実エリアを管理する管理者、または、ユーザにより設定されてもよい。
【0434】
また、第1エリアA10に通うことで得られる報酬(特にゲームに影響を与える報酬)は、その第1エリアA10の属性に応じて変化してもよい。例えば、「第1エリアA10に対して予め設定された属性」と「ゲーム内における属性(火、水、土、風など)」とが対応付けられ、第1エリアA10に通うことで得られる報酬は、その第1エリアA10の属性に対応する属性のアイテムであってもよい。
【0435】
また、以上の説明では、賽銭のために電子決済が行われる場合を例に挙げたが、これに限定されない。例えば、仮想通貨を用いて賽銭が行われてもよい。この場合、賽銭の結果がブロックチェーン(分散台帳技術)で管理されてもよい。また、ゲーム媒体(例えばゲーム内通貨やアイテムなど)を用いて賽銭が行われてもよい。また、現金の代わりとなるポイントを用いて賽銭が行われてもよい。
【0436】
また、以上の説明において、ゲーム媒体の一例であるキャラクタには、特定のエリアにおいて売却すると特殊な演出が行われるキャラクタが含まれてもよい。特殊な演出は、キャラクタ毎に異なってもよいし、キャラクタの売却が行われる場所毎に異なっていてもよい。なお、特殊な演出は、管理部400により行われる処理であってもよい。例えば、管理部400は、上記の演出のための画像および音声を、ユーザへ向けて画像および音声を出力するディスプレイおよびスピーカに出力させてもよい。
【0437】
また、以上の説明において、ゲーム空間内に「現実世界の手水舎に見立てたオブジェクト」または「現実世界の常香炉に見立てたオブジェクト」が配置される場合、そのオブジェクトが配置された地点において、プレイヤキャラクタが所定の行動をとることで、そのプレイヤキャラクタにゲームにおいて有利となる効果が享受されてもよい。例えば、プレイヤキャラクタのステータス異常が解消されてもよい。
【0438】
また、以上の説明において、現実エリア(第1エリアA10など)においてユーザが所定の行動をとることで、そのユーザがプレイするゲームにおいて有利となる効果が享受されてもよい。例えば、現実エリアに配置された手水舎においてユーザが所定の手順で手水を行うという行動をとることで、そのユーザにより操作されるプレイヤキャラクタのステータス異常が解消されてもよい。
【0439】
また、以上の説明において、現実世界に存在する神社エリアに、社務所が配置されてもよい。同様に、仮想空間内に存在する仮想神社エリアに、仮想の社務所が配置されてもよい。そして、社務所において、神社に関連するデジタルコンテンツが販売されてもよい。このようなデジタルコンテンツの例としては、御朱印を示すデジタルデータ(画像データ)であってもよい。なお、デジタルコンテンツは、NTF(Non-Fungible Token:非代替性トークン)であってもよい。また、デジタルコンテンツは、オンラインで販売されてもよい。
【0440】
また、以上の説明において、第1エリアA10に到達するまでの道のりがゲームになっていてもよい。例えば、ゲーム進行部120は、ユーザの操作に応じてゲーム空間内において仮想の道(第1エリアA10に続く道を模した仮想の道)をプレイヤキャラクタが歩くゲームを進行する。また、仮想の道には、宿、茶屋(休憩所)、駕籠、人力車、御師、敵などが配置されてもよい。ユーザに関連付けられたその他のエリア(第2エリアA20など)についても同様である。
【0441】
なお、上記のゲーム空間内において、複数の仮想の道(第1エリアA10に続く道を模した仮想の道)が設けられてもよい。複数の仮想の道は、それぞれの難易度が異なってもよい。例えば、複数の仮想の道の各々は、その道の難易度に応じて、敵の数および強さ、起伏および障害物の多さ、休憩所の数などが設定されてもよい。また、仮想の道毎に、その仮想の道において得られる効果(ゲームの進行に影響する効果)が異なってもよい。
【0442】
また、以上の説明において、特定のユーザがシンボルとして設定(例えば設置)される仮想のユーザエリア(ユーザの集団が属するエリア)が仮想空間内に設けられてもよい。例えば、仮想空間内において所定の功績を残して仮想空間から引退したユーザが仮想のユーザエリアにおいてシンボルとして設定される。また、このユーザエリアに通うことで得られる報酬には、そのユーザエリアにおいてシンボルとして設定されたユーザ、そのユーザが残した功績などに応じた報酬が含まれてもよい。
【0443】
また、以上の説明において、ゲーム空間内においてキャラクタの死亡回数(ゲームオーバーとなった回数)が所定回数を上回る地点に、慰霊オブジェクトが配置されてもよい。慰霊オブジェクトは、ユーザにより課金されることを条件として配置されてもよい。
【0444】
また、上記のゲーム空間内において、上記の慰霊オブジェクトを基準とする所定範囲(例えば慰霊オブジェクトを中心とする円形の範囲)内におけるゲームの進行状況は、慰霊オブジェクトを基準とする所定範囲外におけるゲームの進行状況と異なってもよい。例えば、慰霊オブジェクトを基準とする所定範囲内におけるゲームの進行状況は、慰霊オブジェクトを基準とする所定範囲外におけるゲームの進行状況よりも、ユーザにとって有利となるゲームの進行状況であってもよい。
【0445】
また、以上の説明において、人の噂に応じて怪異が設定されてもよい。例えば、管理部400は、ブログやSNS(Social networking service)などのウェブサイトに投稿された情報、仮想空間内において行われる会話(チャット)を解析し、その解析の結果に基づいて、注目を集めている物事を仮想空間内における怪異に設定し、その怪異が配置された仮想エリアを設定してもよい。また、管理部400は怪異に設定された物事に対する注目が低下すると、その怪異を消去してもよい。
【0446】
また、以上の説明において、仮想空間内に設けられた仮想神社エリアでは、現実世界の神社エリアの行事に模したイベントが行われてもよい。神社エリアの行事の例としては、福男を決定する競技(例えば競走)、蹴鞠、流鏑馬などが挙げられる。また、仮想神社エリアにおける福男を決定する競技の結果は、NFT(Non-Fungible Token:非代替性トークン)として管理されてもよい。
【0447】
また、以上の説明において、エリア端末20に接続されるセンサ43は、ユーザの動き、位置、視線、体温、呼吸などを検知してもよい。言い換えると、センサ43により取得される情報(ユーザの行動に由来する情報)には、ユーザの動き、位置、視線、体温、呼吸などが含まれてもよい。そして、これらの情報に基づいてユーザによる所定の行動が検出されてもよい。なお、ユーザ端末30に含まれるセンサ37についても、同様のことがいえる。
【0448】
また、以上の説明では、ユーザ端末30のセンサ37の例として、位置センサ371(GPS)と、挙動センサ372(加速度センサ、ジャイロセンサなど)とを例に挙げたが、これに限定されない。センサ37の他の例としては、近接センサ(赤外線センサ、磁力センサなど)、環境光センサ、地磁気センサ(コンパス)、気圧センサなどが挙げられる。そして、これらの情報に基づいてユーザによる所定の行動が検出されてもよい。
【0449】
また、以上の説明では、ユーザにより使用される情報端末の例として、「ユーザ端末30」と「ゲーム装置50」を例に挙げたが、これらに限定されない。例えば、ユーザにより使用される情報端末は、AR(Augmented Reality:拡張現実)グラスなどのスマートグラスを含む情報端末、ヘッドマウントディスプレイを含む情報端末、パーソナルコンピュータなどであってもよい。
【0450】
具体的には、ユーザに携帯される情報端末は、スマートフォン、タブレット、スマートグラスを含む情報端末、ヘッドマウントディスプレイを含む情報端末、ノート型パーソナルコンピュータなどであってもよい。仮想空間内に配置されたオブジェクトを動作させるためにユーザが操作を入力する情報端末の例としては、スマートフォン、タブレット、ヘッドマウントディスプレイを含む情報端末、ノートパソコン、デスクトップ型パーソナルコンピュータなどであってもよい。
【0451】
なお、仮想空間が拡張現実空間(付加情報が表示された現実世界である拡張現実(AR:Augmented Reality)を体験することができる仮想空間)である場合、現実世界の神社エリアの手水舎において、現実世界の手水舎の画像(映像)に流水の画像(映像)が重ね合わされることで、仮想空間の画像が構築されてもよい。この場合、ユーザは、実際の水に触れずに手水(柄杓で汲んだ水で手などを清める挙動)を行うことができる。
【0452】
また、仮想空間が拡張現実空間である場合、現実世界の寺院エリアの常香炉において、現実世界の常香炉の画像(映像)に煙の画像(映像)が重ね合わされることで、仮想空間の画像が構築されてもよい。この場合、ユーザは、実際の煙に触れずに、常香炉の煙を浴びる行動(挙動)をとることができる。
【0453】
また、以上の説明では、第1エリアA10の一例として「神社エリア」を例に挙げたがこれに限定されない。例えば、第1エリアA10は、寺院エリアなどの宗教エリアであってもよいし、学校が配置された学校エリアであってもよいし、その他のエリアであってもよい。第2エリアA20についても同様である。
【0454】
また、以上の説明では、第1エリアA10および第2エリアA20が屋外のエリアである場合を例に挙げたが、これに限定されない。第1エリアA10および第2エリアA20は、屋内のエリアであってもよい。例えば、第2現実エリアA21は、住宅内のエリアであってもよい。
【0455】
また、上記の住宅内のエリアは、「神社エリアに見立てられた現実エリア」であってもよい。例えば、住宅内の「洗面所」が神社エリアの「手水舎」に見立てられてもよい。住宅内の「予め定められた部屋」が神社エリアの「社殿」に見立てられてもよい。住宅内の予め定められた部屋に配置された「貯金箱」が神社エリアの「賽銭箱」に見立てられてもよい。
【0456】
また、以上の説明では、第1エリアA10に設定される現実エリアが「予め定められた範囲の土地」である場合を例に挙げたが、これに限定されない。例えば、第1エリアA10に設定される現実エリアは、建物自体、オブジェクト自体であってもよい。また、第1エリアA10の位置範囲は、円形の範囲に限定されず、例えば、敷地の形状に応じた範囲であってもよい。
【0457】
また、以上の説明では、第1エリアA10が「土地などに定着する現実エリア」である場合を例に挙げたが、これに限定されない。例えば、第1エリアA10は、ユーザにより指定された物体(移動可能な物体)が位置する場所(現実エリア)であってもよい。言い換えると、第1エリアA10は、ユーザにより指定された物体(例えば持ち運び可能な人形)に付随して移動する現実エリアであってもよい。この場合、第1エリアA10の最新の位置は、ユーザにより最後に決定された位置(物体の位置)に設定されてもよいし、ユーザにより操作されるユーザ端末30に含まれるカメラ35で物体が最後に撮影されたときに位置センサ371により取得された位置情報に示された位置に設定されてもよい。第2エリアA20および第3エリアA30についても同様である。
【0458】
また、以上の説明において、第1エリアA10は、仮想エリアであってもよい。言い換えると、第1エリア設定部210は、仮想エリアの中から任意のエリアをユーザに選択させ、その選択されたエリアを「第1エリアA10」に設定してもよい。
【0459】
また、以上の説明において、仮想空間内に配置されるオブジェクト(例えばアバター)には、ユーザの操作に応じて動作するオブジェクトの他に、コンピュータ(例えば管理サーバ10の制御部13)により操作されるオブジェクトが含まれてもよい。
【0460】
また、以上の説明では、ユーザの操作に応じて仮想空間内において動作するオブジェクトの例として、「アバター」と「プレイヤキャラクタ」を例に挙げたが、これに限定されない。例えば、ユーザの操作に応じて仮想空間内において動作するオブジェクトは、ユーザの身体の一部(手や足など)を模したオブジェクトであってもよい。
【0461】
また、以上の説明において、仮想空間内に存在する仮想エリア内に、識別物として認識されるオブジェクト(仮想識別物)が配置されてもよい。仮想識別物は、現実エリアに配置される識別物を模したものでもよいし、現実エリアに配置される識別物とは異なる別のオブジェクトであってもよい。
【0462】
また、以上の説明では、管理サーバ10の記憶部12に「第1識別物画像」と「第2識別物画像」が記憶される場合を例に挙げたが、これに限定されない。例えば、第3ログイン処理が行われない場合、「第1識別物画像」と「第2識別物画像」が記憶部12に記憶されなくてもよい。
【0463】
これらの他の実施形態を採用した場合においても、本発明の作用効果は発揮される。また、本実施形態と他の実施形態、および他の実施形態同士を適宜組み合わせることも可能である。以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0464】
以上説明したように、本開示は、管理技術として有用である。
【符号の説明】
【0465】
1 管理システム
10 管理サーバ
11 ネットワークインターフェース
12 記憶部
13 制御部
110 仮想空間生成部
120 ゲーム進行部
210 第1エリア設定部
220 第2エリア設定部
230 第3エリア設定部
310 第1行動検出部
320 第2行動検出部
321 現実行動検出部
322 仮想行動検出部
330 第3行動検出部
331 現実行動検出部
332 仮想行動検出部
400 管理部
410 抽選部
20 エリア端末
30 ユーザ端末
50 ゲーム装置
A10 第1エリア
A20 第2エリア
A30 第3エリア