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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024013179
(43)【公開日】2024-01-31
(54)【発明の名称】端子台及びバスバ
(51)【国際特許分類】
   H02K 5/22 20060101AFI20240124BHJP
【FI】
H02K5/22
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022182458
(22)【出願日】2022-11-15
(31)【優先権主張番号】P 2022114718
(32)【優先日】2022-07-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】395011665
【氏名又は名称】株式会社オートネットワーク技術研究所
(71)【出願人】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088672
【弁理士】
【氏名又は名称】吉竹 英俊
(74)【代理人】
【識別番号】100088845
【弁理士】
【氏名又は名称】有田 貴弘
(74)【代理人】
【識別番号】100117662
【弁理士】
【氏名又は名称】竹下 明男
(74)【代理人】
【識別番号】100103229
【弁理士】
【氏名又は名称】福市 朋弘
(72)【発明者】
【氏名】工藤 康弘
(72)【発明者】
【氏名】橋本 大輔
(72)【発明者】
【氏名】舘 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】阿部 智貴
(72)【発明者】
【氏名】西條 敦哉
(72)【発明者】
【氏名】辻井 芳朋
【テーマコード(参考)】
5H605
【Fターム(参考)】
5H605AA02
5H605BB05
5H605BB10
5H605CC06
5H605DD09
5H605DD16
5H605EC01
5H605EC05
5H605EC07
5H605EC08
5H605EC18
5H605EC20
5H605GG06
(57)【要約】
【課題】シール性を維持しつつ、バスバ自体の位置ずれ吸収性能をより高めることを目的とする。
【解決手段】機器に固定される端子台30であって、長尺状に形成されたバスバ40と、バスバを保持した状態で機器に固定される台本体60とを備え、バスバの延在方向の一部は複数の板材51が積層された積層バスバ部50であり、残りの少なくとも一部は単層バスバ部54である。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器に固定される端子台であって、
長尺状に形成されたバスバと、
前記バスバを保持した状態で前記機器に固定される台本体と、
を備え、
前記バスバの延在方向の一部は複数の板材が積層された積層バスバ部であり、残りの少なくとも一部は単層バスバ部である、端子台。
【請求項2】
請求項1に記載の端子台であって、
前記単層バスバ部の延在方向の少なくとも一部が、前記台本体に覆われている、端子台。
【請求項3】
請求項2に記載の端子台であって、
前記単層バスバ部と前記台本体との間に前記単層バスバ部と前記台本体との隙間を埋めるシール剤が介在する、端子台。
【請求項4】
請求項3に記載の端子台であって、
前記単層バスバ部の外周面に、前記バスバの延在方向に対して交差する方向にシール用溝が形成され、
前記シール剤が前記シール用溝と前記台本体との間に介在している、端子台。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の端子台であって、
前記積層バスバ部は、前記単層バスバ部に接合された接合部と、前記接合部から延出する延出部とを含み、
前記延出部の先端は接続端であり、少なくとも前記接続端が前記台本体から突出している、端子台。
【請求項6】
請求項5に記載の端子台であって、
前記延出部は、前記接合部と前記接続端との間で、前記接合部に対する前記接続端の位置を前記積層バスバ部の厚み方向において変えるように曲る曲げ部を有する、端子台。
【請求項7】
請求項5に記載の端子台であって、
前記接続端は、ネジ挿通孔を有する、端子台。
【請求項8】
請求項5に記載の端子台であって、
前記単層バスバ部は、前記接合部と接合された単層接合部と、前記単層接合部から延出する単層延出部とを含み、
前記単層延出部の先端は単層接続端であり、少なくとも前記単層接続端が前記台本体から突出している、端子台。
【請求項9】
請求項5に記載の端子台であって、
前記積層バスバ部は、第1積層バスバ部と、第2積層バスバ部とを含み、
前記第1積層バスバ部と前記第2積層バスバ部とのそれぞれが、前記接合部と前記延出部とを有しており、
前記第1積層バスバ部の前記接合部と前記第2積層バスバ部の前記接合部とが、互いに異なる位置で前記単層バスバ部に接合されている、端子台。
【請求項10】
請求項5に記載の端子台であって、
前記接合部と前記単層バスバ部との接合箇所が前記台本体によって覆われている、端子台。
【請求項11】
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の端子台であって、
単一の金属材が、前記単層バスバ部においては厚み方向において一体的に連なり、前記積層バスバ部においては前記単層バスバ部と一体的に連なりつつ厚み方向に分離した状態となっている、端子台。
【請求項12】
請求項11に記載の端子台であって、
前記積層バスバ部は、板状部分がスカイブ加工された部分である、端子台。
【請求項13】
長尺状に形成されたバスバであって、
複数の板材が積層された積層バスバ部と、
前記積層バスバ部に接合された単層バスバ部と、
を備えるバスバ。
【請求項14】
請求項13に記載のバスバであって、
単一の金属材が、前記単層バスバ部においては厚み方向において一体的に連なり、前記積層バスバ部においては前記単層バスバ部と一体的に連なりつつ厚み方向に分離した状態となっている、バスバ。
【請求項15】
請求項14に記載のバスバであって、
前記積層バスバ部は、板状部分がスカイブ加工された部分である、バスバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、端子台及びバスバに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、円筒形状のモータケースに取り付けられる端子台を開示している。端子台は、三相交流モータに設けられた三極のバスバと、インバータに設けられた三極のバスバとを電気的に接続するための台として用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-186882号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
インバータとモータとを一体化する場合、組付公差及び熱膨張収縮等に起因して、モータ側のバスバと、インバータ側のバスバとの間に位置ずれが生じ得る。シール性を維持しつつ、バスバ自体の位置ずれ吸収性能をより高めることが要請されている。
【0005】
そこで、本開示は、シール性を維持しつつ、バスバ自体の位置ずれ吸収性能をより高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の端子台は、機器に固定される端子台であって、長尺状に形成されたバスバと、前記バスバを保持した状態で前記機器に固定される台本体と、を備え、前記バスバの延在方向の一部は複数の板材が積層された積層バスバ部であり、残りの少なくとも一部は単層バスバ部である、端子台である。
【0007】
また、本開示のバスバは、長尺状に形成されたバスバであって、複数の板材が積層された積層バスバ部と、前記積層バスバ部に接合された単層バスバ部と、を備えるバスバである。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、シール性を維持しつつ、バスバ自体の位置ずれ吸収性能をより高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は実施形態に係る機電一体化ユニットを示す概略図である。
図2図2は端子台を示す斜視図である。
図3図3図2のIII-III線断面図である。
図4図4図3のうち丸囲み部分の拡大図である。
図5図5はバスバを示す斜視図である。
図6図6は第1変形例に係る端子台を示す部分破断斜視図である。
図7図7は第2変形例に係る端子台を示す部分破断斜視図である。
図8図8は第3変形例に係る端子台を示す部分破断斜視図である。
図9図9はスカイブ加工例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
【0011】
本開示の端子台は、次の通りである。
【0012】
(1)機器に固定される端子台であって、長尺状に形成されたバスバと、前記バスバを保持した状態で前記機器に固定される台本体と、を備え、前記バスバの延在方向の一部は複数の板材が積層された積層バスバ部であり、残りの少なくとも一部は単層バスバ部である、端子台である。
【0013】
本開示によると、積層バスバ部は、積層方向に容易に曲ることができる。このため、本バスバは、1枚の金属板で形成されたバスバと比較して、位置ずれ吸収性能に優れる。また、仮に板材の間に液体が浸入しても、当該液体はバスバの延在方向の残りの少なくとも一部の単層バスバ部で堰き止められる。このため、1枚の金属板で形成されたバスバと同様のシール性を維持できる。
【0014】
(2)(1)の端子台であって、前記単層バスバ部の延在方向の少なくとも一部が、前記台本体に覆われていてもよい。
【0015】
この場合、単層バスバ部の延在方向の少なくとも一部が台本体に覆われているため、単層バスバ部の外面を伝った液体の浸入も抑制され、シール性がより高められる。
【0016】
(3)(2)の端子台であって、前記単層バスバ部と前記台本体との間に前記単層バスバ部と前記台本体との隙間を埋めるシール剤が介在してもよい。
【0017】
これにより、シール剤によって単層バスバ部と台本体との間でのシール性をより向上させることができる。
【0018】
(4)(3)の端子台であって、前記単層バスバ部の外周面に、前記バスバの延在方向に対して交差する方向にシール用溝が形成され、前記シール剤が前記シール用溝と前記台本体との間に介在していてもよい。
【0019】
この場合、シール剤がバスバの延在方向に位置ずれし難くなり、シール剤によるシール性が維持され易い。
【0020】
(5)(1)から(4)のいずれか1つの端子台であって、前記積層バスバ部は、前記単層バスバ部に接合された接合部と、前記接合部から延出する延出部とを含み、前記延出部の先端は接続端であり、少なくとも前記接続端が前記台本体から突出していてもよい。
【0021】
これにより、延出部の接続端を他の電気部品に接続する際に、当該延出部を厚み方向に容易に変形させることができる。このため、位置ずれ吸収性能に優れる。
【0022】
(6)(5)の端子台であって、前記延出部は、前記接合部と前記接続端との間で、前記接合部に対する前記接続端の位置を前記積層バスバ部の厚み方向において変えるように曲る曲げ部を有していてもよい。
【0023】
この曲げ部によって、接続端の位置を接続先である他の電気部品の位置に合せて調整することができる。
【0024】
(7)(5)又は(6)の端子台であって、前記接続端は、ネジ挿通孔を有していてもよい。これにより、接続端を、ネジによって他の電気部品に容易に接続できる。
【0025】
(8)(5)から(7)のいずれか1つの端子台であって、前記単層バスバ部は、前記接合部と接合された単層接合部と、前記単層接合部から延出する単層延出部とを含み、前記単層延出部の先端は単層接続端であり、少なくとも前記単層接続端が前記台本体から突出していてもよい。
【0026】
この場合、単層バスバ部の単層接続端を、他の電気部品に接続できる。これにより、例えば、位置ずれ吸収性能がそれほど必要とされない接続構造側では、構成の簡易化が可能となる。
【0027】
(9)(5)から(7)のいずれか1つの端子台であって、前記積層バスバ部は、第1積層バスバ部と、第2積層バスバ部とを含み、前記第1積層バスバ部と前記第2積層バスバ部とのそれぞれが、前記接合部と前記延出部とを有しており、前記第1積層バスバ部の前記接合部と前記第2積層バスバ部の前記接合部とが、互いに異なる位置で前記単層バスバ部に接合されていてもよい。
【0028】
これにより、第1積層バスバ部の接続端と第2積層バスバ部の接続端とのそれぞれで、位置ずれ吸収を行うことができる。
【0029】
(10)(5)から(9)のいずれか1つの端子台であって、前記接合部と前記単層バスバ部との接合箇所が前記台本体によって覆われていてもよい。
【0030】
これにより単層バスバ部と積層バスバ部との接合状態を維持し易い。
【0031】
(11)(1)から(10)のいずれか1つの端子台であって、単一の金属材が、前記単層バスバ部においては厚み方向において一体的に連なり、前記積層バスバ部においては前記単層バスバ部と一体的に連なりつつ厚み方向に分離した状態となっていてもよい。
【0032】
これにより、単層バスバ部において隙間が抑制され、シール性が向上する。
【0033】
(12)(11)の端子台であって、前記積層バスバ部は、板状部分がスカイブ加工された部分であってもよい。
【0034】
これにより、単層バスバ部に連なった積層バスバ部を容易に形成できる。
【0035】
また、本開示のバスバは次の通りである。
【0036】
(13)長尺状に形成されたバスバであって、複数の板材が積層された積層バスバ部と、前記積層バスバ部に接合された単層バスバ部と、を備えるバスバである。
【0037】
本開示によると、積層バスバ部は、積層方向に容易に曲ることができる。このため、本バスバは、1枚の金属板で形成されたバスバと比較して、位置ずれ吸収性能に優れる。また、仮に板材の間に液体が浸入しても、当該液体はバスバの延在方向の残りの少なくとも一部の単層バスバで堰き止められる。このため、1枚の金属板で形成されたバスバと同様のシール性を維持できる。
【0038】
(14)(13)のバスバであって、単一の金属材が、前記単層バスバ部においては厚み方向において一体的に連なり、前記積層バスバ部においては前記単層バスバ部と一体的に連なりつつ厚み方向に分離した状態となっていてもよい。
【0039】
これにより、単層バスバ部において隙間が抑制され、シール性が向上する。
【0040】
(15)(14)のバスバであって、前記積層バスバ部は、板状部分がスカイブ加工された部分であってもよい。
【0041】
これにより、単層バスバ部に連なった積層バスバ部を容易に形成できる。
【0042】
[本開示の実施形態の詳細]
本開示の端子台及びバスバの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0043】
[実施形態]
以下、実施形態に係る端子台及びバスバについて説明する。端子台は、機器に固定され、当該機器を、他の電気機器に電気的に接続するための部品である。バスバは、電気的な接続を行うための部品であり、一種の配線部品である。本実施形態では、機器が回転電機であり、他の電気機器が回転電機を駆動制御するインバータである例が説明される。機器及び他の電気機器は、回転電機又はインバータであることは必須ではなく、他の機器、例えば、バッテリ、DC-DCコンバータ、ジャンクションボックス等であってもよい。
【0044】
<端子台が組込まれた機電一体化ユニットの全体構成について>
説明の便宜上、積層バスバを含む端子台が組込まれた機電一体化ユニットの全体構成について説明しておく。図1は機電一体化ユニット10を示す概略図である。
【0045】
機電一体化ユニット10は、回転電機20と、インバータ12とを備える。
【0046】
回転電機20は、ケース22、電機子24及び界磁28を備える回転電機である。図1では、筒状のケース22内に、ステータとしての電機子24が固定されている例が示される。界磁28は、ロータとして電機子24内に配置されている。電機子24が発生させる磁界によって界磁28が回転し、又は、界磁28の回転によって電機子24が起電力を発生させる。本実施形態では、回転電機20が3相交流モータとして使用可能な回転電機であることが想定されている。回転電機は、モータとしての動作に加えて又は代えて発電機として動作可能であってもよい。
【0047】
電機子24は、ステータコアと、複数のコイル線とを備える。ステータコアは、複数のティースを含み、複数のティースは、回転軸を囲むように設けられている。各コイル線は、1つ又は複数のティースに巻回されている。複数のコイル線の複数の端部のうちの少なくとも一部は、複数のティースの間から電機子の軸方向一端側に引出されている。
【0048】
電機子24は、コイル接続端26を備える。コイル接続端26は、例えば、細長い導電性板状部分である。コイル接続端26は、電機子24の軸方向一端側に配置される。コイル接続端26にねじ止のためのネジ挿通孔26hが形成されている。コイル接続端26は、コイル線の端部自体であってもよいし、コイル線に溶接、ネジ止等によって接続された金属板であってもよい。本実施形態では、3相に対応する3つのコイル接続端26が間隔をあけて並列状態で、電機子24の一端側に配置されている。コイル接続端26は、バスバ40の接続先となる電気部品の一例である。
【0049】
また、インバータ12は、インバータ回路を有する機器である。インバータ12は、回転電機20に一体化されることが想定される。例えば、インバータ12は、回転電機20のケース22に対してボルト固定等によって一体化される。
【0050】
インバータ12は、インバータ回路の出力端に接続されたインバータ側バスバ18を備える。インバータ側バスバ18は、銅、銅合金等の金属板材によって形成された細長板状部材である。インバータ側バスバ18に、ねじ止のためのネジ挿通孔18hが形成されている。本実施形態では、インバータ12から3相に対応する3つのインバータ側バスバ18が間隔をあけて並列状態で回転電機20に向って延びている。インバータ側バスバ18は、バスバ40の接続先となる電気部品の一例である。
【0051】
端子台30は、回転電機20のケース22に固定され、回転電機20とインバータ12とを接続する部品である。端子台30は、バスバ40を備えている。バスバ40は、第1接続端42と第2接続端44を備える。
【0052】
第1接続端42は、バスバ40のうちケース22の外側を向く端部である。第1接続端42は、ケース22外を向いてインバータ12のバスバ18の端部に接続可能な位置に支持される。第1接続端42は、回転電機20にインバータ12が一体化された状態で、バスバ18と重なり合う位置に配置される。
【0053】
第2接続端44は、バスバ40のうちケース22の内側を向く端部である。第2接続端44は、ケース22内を向いてコイル接続端26の端部に接続される。端子台30がケース22に固定された状態で、第2接続端44は、コイル接続端26と重なり合う位置に配置される。
【0054】
本実施形態では、3相に対応する3つのバスバ40が間隔をあけて並列状態で配置されている。バスバ40の数は任意である。
【0055】
回転電機20にインバータ12を一体化する際、組付公差の範囲内で、バスバ18の端部とバスバ40の第1接続端42とが位置ずれすることが考えられる。また、回転電機20にインバータ12が一体化された状態で、熱膨張収縮によって、バスバ18の端部とバスバ40の第1接続端42とが位置ずれすることが考えられる。
【0056】
本端子台30は、バスバ18の端部とバスバ40の第1接続端42との位置ずれを吸収するための役割を果すことができる。
【0057】
また、ケース22の内外でシール性が要請される場合がある。例えば、ケース22内のオイルがバスバ40を伝って外部に漏れないようにするシール性が望まれる場合がある。また、ケース22外の水がバスバ40を伝ってケース22内に浸入しないようにするシール性が望まれる場合がある。本端子台30は、バスバ40を伝った液体の漏れ又は浸入を抑制する役割を果すことができる。
【0058】
また、組付公差の範囲内で、コイル接続端26が所定位置からずれて配置される場合がある。また、熱膨張収縮等に起因して、コイル接続端26が所定位置からずれて配置される場合がある。このため、コイル接続端26とバスバ40の第2接続端44とが位置ずれする場合がある。
【0059】
本端子台30は、バスバ18の端部とバスバ40の第1接続端42との位置ずれを吸収する役割に加えて又は代えて、コイル接続端26とバスバ40の第2接続端44との位置ずれを吸収する役割を果してもよい。後の第2変形例において、端子台30が、コイル接続端26とバスバ40の第2接続端44との位置ずれを吸収する役割を果す例が説明される。
【0060】
<端子台について>
端子台30についてより具体的に説明する。図2は端子台30を示す斜視図である。図3図2のIII-III線断面図である。図2では端子台30がケース22から取外された状態が示されている。図3では端子台30がケース22に固定された状態が示されている。図2及び図3において、ケース22が部分的に示される。図4図3のうち丸囲み部分の拡大図である。図5はバスバ40を示す斜視図である。
【0061】
端子台30は、バスバ40と、台本体60とを備える。
【0062】
バスバ40は、長尺状に形成された導電部品である。バスバ40の一端が第1接続端42であり、バスバ40の他端が第2接続端44である。
【0063】
第1接続端42にネジ挿通孔42hが形成されている。第1接続端42にバスバ18の端部が重ね合わされた状態で、ネジSがネジ挿通孔18h、42hに挿通される。そして、当該ネジSがナットNに螺合締結される。すると、第1接続端42とバスバ18の端部とが、ネジSの頭部とナットNとの間に挟込まれ、両者が電気的に接続された状態で固定される。
【0064】
ネジ挿通孔42hは、ネジSのネジ軸部の直径よりも大きいことが好ましい。第1接続端42とバスバ18の端部との重ね合せ面に沿った方向において、公差範囲内での第1接続端42とバスバ18の端部との位置ずれを吸収し得る範囲内で、ネジ挿通孔42hがネジSのネジ軸部の直径よりも大きく設定されるとよい。ネジ挿通孔18hがネジSのネジ軸部の直径よりも大きいことによっても、上記位置ずれを吸収し得る。このため、ネジ挿通孔18hの大きさも考慮して、ネジ挿通孔42hの大きさが設定されるとよい。
【0065】
第2接続端44にネジ挿通孔44hが形成されている。第2接続端44にコイル接続端26が重ね合わされた状態で、ネジSがネジ挿通孔26h、44hに挿通される。そして、当該ネジSがナットNに螺合締結される。すると、第2接続端44とコイル接続端26とが、ネジSの頭部とナットNとの間に挟込まれ、両者が電気的に接続された状態で固定される。
【0066】
ネジ挿通孔44hは、ネジSのネジ軸部の直径よりも大きいことが好ましい。第2接続端44とコイル接続端26との重ね合せ面に沿った方向において、公差範囲内での第2接続端44とコイル接続端26との位置ずれを吸収し得る範囲内で、ネジ挿通孔44hがネジSのネジ軸部の直径よりも大きく設定されるとよい。ネジ挿通孔26hがネジSのネジ軸部の直径よりも大きいことによっても、上記位置ずれを吸収し得る。このため、ネジ挿通孔26hの大きさも考慮して、ネジ挿通孔44hの大きさが設定されるとよい。
【0067】
本実施形態では、端子台30は、3本のバスバ40を備える。端子台30は、少なくとも1つのバスバを備えればよい。
【0068】
バスバ40の延在方向の一部は積層バスバ部50であり、残りの少なくとも一部は単層バスバ部54である。本実施形態では、バスバ40のうち第1接続端42寄りの部分が積層バスバ部50であり、バスバ40のうち当該バスバ40の延在方向中央部から第2接続端44寄りの部分が単層バスバ部54である。バスバ40のうち延在方向中央よりも第1接続端42寄りの位置で、積層バスバ部50と単層バスバ部54とが部分的に重なり合って接合されている。
【0069】
積層バスバ部50は、複数の板材51が積層された部分である。板材51は、積層バスバ部50の全体の厚みよりも薄く、単層バスバ部54の厚みよりも薄い。板材51は、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属板によって構成される。板材51は細長い板状に形成されている。積層バスバ部50は、複数の板材51の延在方向を揃えた状態で重ね合わされており、従って、積層バスバ部50も細長い板状に形成されている。
【0070】
より具体的には、積層バスバ部50は、一方向に長い長方形状に形成されている。積層バスバ部50の端部が丸められた形状に形成されていることも想定される。本実施形態では、2枚の板材51が重ね合わされている。3枚以上の板材が重ね合わされてもよい。
【0071】
積層バスバ部50は、接合部52と、延出部53とを含む。接合部52は、単層バスバ部54に重ね合わされて接合された部分である。
【0072】
延出部53は、接合部52から延出する部分である。本実施形態では、延出部53は、単層バスバ部54の延出方向とは反対側に延出している。つまり、積層バスバ部50の接合部52が単層バスバ部54に接合されて、積層バスバ部50と単層バスバ部54とが直線状に延在している。
【0073】
延出部53の先端が上記第1接続端42である。上記したように、第1接続端42には、ネジ挿通孔42hが形成されている。例えば、上記各板材51に、ネジ挿通孔42hを形成するための孔が形成されている。複数の板材51が重ね合わされることによって、板材の孔が重なり合って、ネジ挿通孔42hが形成される。
【0074】
後で説明するように、積層バスバ部50が積層方向に変形すると、積層された板材51間で孔の位置がずれることが想定される。孔の位置がずれても、ネジ挿通孔42hにネジSを挿通可能なように、孔は、ネジSの直径よりも大きいことが好ましい。
【0075】
積層バスバ部50の厚み及び幅、板材51の厚み及び幅、さらに、板材の数は任意である。これらの厚み、幅及び数は、バスバ40に対して要請される許容電流値、変形の容易性及び加工性等を考慮して設定される。
【0076】
複数の板材51が同じ形状に形成されることは必須ではない。例えば、異なる厚みを有する複数の板材が積層されて積層バスバ部が構成されてもよい。また、複数の板材51に異なる形状の孔が形成されており、当該複数の孔の共通開口部分によってネジ挿通孔42hが形成されてもよい。
【0077】
積層バスバ部50のうちの少なくとも一部で、複数の板材51が相対的に位置ずれ可能な状態で積層されている。複数の板材51が相対的に位置ずれ可能な状態で積層されているとは、隣合う板材51同士が接合されておらず、従って、隣合う板材51が擦れ合うようにして、各板材51が厚み方向(積層バスバ部50の積層方向)に曲ることができる状態となっていることをいう。
【0078】
本実施形態では、積層バスバ部50のうち接合部52を除く領域、即ち、延出部53において、複数の板材51相対的に位置ずれ可能な状態で積層されている。このため、積層バスバ部50は、単層バスバ部54から延出する領域で、単層バスバ部54よりも容易に厚み方向に曲ることができる。
【0079】
単層バスバ部54は、複数の板材が接合されたものではなく、同じ材料が厚み方向において連続する単層構造をなす部分である。単層バスバ部54は、例えば、1枚の金属板によって構成される。金属板は、例えば、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属板である。
【0080】
単層バスバ部54は、長尺形状、より具体的には、一方向に長い長方形状に形成されている。本実施形態では、単層バスバ部54は、単層接合部55と、単層延出部56とを含む。
【0081】
単層接合部55は、積層バスバ部50に重ね合わされて接合された部分である。
【0082】
本実施形態では、接合部52と単層接合部55は、接合状態を保つようにプレス加工された構成とされている。
【0083】
本実施形態では、接合部52及び単層接合部55の一方に厚み方向に突出する凸部52aが形成され、他方に厚み方向に凹む凹部55aが形成され、当該凸部52aが当該凹部55aに嵌り込むことによって、接合部52及び単層接合部55が接合されている。
【0084】
かかる接合構造は、例えば、接合部52及び単層接合部55を重ね合せた状態で、プレス加工することによって形成される。かかる接合構造は、例えば、カシメ接合と呼ばれる構造であってもよいし、TOX(商標)カシメと呼ばれる構造であってもよいし、メカニカルクリンチと呼ばれる構造であってもよい。
【0085】
接合部52において、複数の板材51同士も、接合状態を保つようにプレス加工されている。ここでは、いずれかの板材51に形成された凸部が隣の板材に形成された凹部に嵌り込むことによって、板材51が積層状態で固定されている。
【0086】
つまり、本実施形態では、複数の板材51と単層接合部55とが重ね合わされた状態で、同士にプレス加工されることによって、複数の板材51同士が接合され、かつ、複数の板材51と単層接合部55とが接合される。このため、板材51の重ね合せ状態の保持並びに接合部52及び単層接合部55の接合が同じ工程にて実現されるため、バスバ40が容易に製造される。
【0087】
なお、接合部52と単層接合部55とは、電気的及び機械的に接合されればよく、上記例に限られず、如何なる構成によって接合されてもよい。例えば、接合部と単層接合部とは、溶接又はねじ止によって接合されてもよい。また、板材51同士も電気的及び機械的に接合されればよく、上記例に限られず、如何なる構成によって接合されてもよい。例えば、板材同士が溶接又はねじ止によって接合されてもよい。また、接合部と単層接合部との接合と、板材同士の接合とが同じ接合構造で実現される必要は無い。例えば、板材同士が溶接によって接合され、接合部と単層接合部との接合がカシメ接合又はねじ止によってなされてもよい。
【0088】
以下の説明において、接合部52と単層接合部55とを電気的機械的に接合する役割を果している箇所を接合箇所52Pということとする。例えば、上記凸部52aが上記凹部55aに嵌り込んで電気的機械的な接合箇所を実現している箇所が接合箇所52Pである。
【0089】
単層延出部56は、単層接合部55から延出する部分である。本実施形態では、単層延出部56は、上記延出部53とは反対側に延出している。
【0090】
単層延出部56の先端が上記第2接続端44であり、第2接続端は単層接続端の一例である。上記したように、第2接続端44には、ネジ挿通孔44hが形成されている。
【0091】
単層バスバ部54の外周面に、バスバ40の延在方向に対して交差する方向に延びるシール用溝54gが形成されている。単層バスバ部54のうちシール用溝54gが形成された部分は、台本体60によって覆われる部分である。本実施形態では、シール用溝54gは、単層延出部56のうち単層接合部55と第2接続端44の間の部分の両面のそれぞれに形成されている。各面において、バスバ40の延在方向に沿って間隔をあけて複数(ここでは4つ)のシール用溝54gが形成されている。各シール用溝54gは、バスバ40の延在方向に対して直交する方向に延びている。
【0092】
シール用溝54gが上記構成であることは必須ではない。シール用溝は少なくとも一つ設けられればよい。シール用溝は、バスバの延在方向に対して斜めに延在していてもよい。シール用溝は、バスバの側部に形成されいてもよい。
【0093】
なお、本実施形態では、バスバ40の両側部のうち複数のシール用溝54gの形成領域を含む領域に、部分的に凹む凹部54g2が形成されている。
【0094】
単層バスバ部54の厚み及び幅は任意である。これらの厚み及び幅は、バスバ40に対して要請される許容電流値等を考慮して設定される。
【0095】
バスバ40において、積層バスバ部50の長さ及び単層バスバ部54の長さは任意である。積層バスバ部50が長い程、積層バスバ部50は積層方向に容易に曲ることができる。また、単層バスバ部54が長い程、板材51間の伝った液体の漏れ又は浸入を抑制し得る領域を大きくすることができる。積層バスバ部50及び単層バスバ部54の長さは、望ましいとされる位置ずれ吸収性能及びシール性等に応じて設定され得る。
【0096】
台本体60は、バスバ40を保持した状態で機器の一例である回転電機20に固定される部分である。ここで、回転電機20のケース22に、取付孔22h1が形成されている。取付孔22h1は、ケース22の内外に貫通する孔である。本実施形態では、取付孔22h1は、細長い貫通孔である。ケース22に平坦部分が形成され、その平坦部分に取付孔22h1が形成されている。当該平坦部分のうち取付孔22h1の外周りにネジ孔22h2が形成されている。本実施形態では、ケース22のうち取付孔22h1の長手方向両外側にネジ孔22h2が形成されている。台本体60の一部が上記取付孔22h1に挿入された状態で、台本体60がネジ孔22h2を利用してケース22にねじ止固定される。
【0097】
台本体60は、例えば、樹脂等の絶縁体であることが想定される。台本体60を形成する樹脂は、例えば、ポリアミド6T(PA6T)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)であり、PA6Tがより好ましい。回転電機20が油冷式である場合、台本体60を形成する樹脂は、PA6T又はPPSであることが好ましい。回転電機20が水冷式である場合、台本体60を形成する樹脂は、PBTであってもよい。複数のバスバ40は、台本体60によって、回転電機20に対して一定位置に支持される。
【0098】
台本体60は、保持本体62と、ネジ止部64と、延長保持部66、67と、仕切部68とを備える。
【0099】
保持本体62は、取付孔22h1の外側開口を塞ぎ、かつ、取付孔22h1の外側開口周縁部を覆える形状、ここでは、取付孔22h1の外側開口よりも大きく広がる長方形板状に形成されている。
【0100】
ネジ止部64は、上記保持本体62の外周から突出する部分である。本実施形態では、台本体60は、2つのネジ止部64を含む。2つのネジ止部64は、保持本体62の長手方向両端から外方に突出している。ネジ止部64に、ネジ挿通孔64hが形成されている。
【0101】
保持本体62が取付孔22h1の外側開口を覆った状態で、当該保持本体62が取付孔22h1の周囲でケース22の外面に接することができる。この状態で、一対のネジ止部64が一対のネジ孔22h2上に配置される。ネジSがネジ挿通孔64hに挿通されて、ケース22のネジ孔22h2に螺合締結されることで、台本体60がケース22に固定される。
【0102】
この状態で、当該保持本体62が取付孔22h1の周囲でケース22の外面に押付けられて、台本体60とケース22との間がシールされる。好ましくは、台本体60とケース22との間にゴム等で形成された環状シールが介在してもよい。また、台本体60が取付孔22h1に挿入される挿入部を有しており、当該挿入部と取付孔22h1との間に環状シールが介在してもよい。この場合、環状シールによって、取付孔と台本体との間のシール性がより向上する。
【0103】
バスバ40がケース22の内外を貫通するように、保持本体62によって保持される。本実施形態では、複数(3つ)のバスバ40が間隔をあけた並列状態で、保持本体62によって保持される。複数(3つ)のバスバ40は、保持本体62によって互いに絶縁状態に保たれている。
【0104】
バスバ40のうちの延在方向中間部が保持本体62内に埋った状態となっている。積層バスバ部50のうち第1接続端42側の部分は、保持本体62からケース22の外側に突出している。バスバ40のうち第2接続端44側の部分は、保持本体62からケース22の内側に突出している。
【0105】
上記のように台本体60がケース22に固定された状態で、バスバ40の第1接続端42がバスバ18と重ね合せ可能な位置に配置される。また、バスバ40の第2接続端44がコイル接続端26に重ね合せ可能な位置に配置される。
【0106】
延長保持部66は、各バスバ40を部分的に覆った状態で、台本体60からケース22の外側に突出している。従って、バスバ40のうち第1接続端42寄りの部分は、延長保持部66の先端側から出た部分で台本体60から露出している。
【0107】
延長保持部67は、各バスバ40を部分的に覆った状態で、台本体60からケース22の内側に突出している。従って、バスバ40のうち第2接続端44寄りの部分は、延長保持部67の先端側から出た部分で台本体60から露出している。
【0108】
仕切部68は、台本体60よりもケース22の内側かつ各バスバ40間において、複数のバスバ40が並ぶ方向に対して直交する方向に延びる板状部分である。仕切部68は、延長保持部67よりもさらにケース22の内側に延び出ている。かかる仕切部68は、各バスバ40のうち第2接続端44寄りの部分間を仕切ることができる。
【0109】
延長保持部66、67は省略されてもよい。仕切部68が省略されてもよい。
【0110】
バスバ40における積層バスバ部50と単層バスバ部54との関係について説明する。
【0111】
まず、単層バスバ部54の延在方向の少なくとも一部が、台本体60によって覆われている。より具体的には、単層バスバ部54の単層延出部56のうち単層接合部55寄りの部分が台本体60によって覆われている。特に、単層延出部56のうちシール用溝54gが形成された部分は、台本体60によって覆われる。
【0112】
本実施形態では、単層接合部55の端部が台本体60の延長保持部66から露出している。単層接合部55の端部が台本体60によって覆われていてもよい。
【0113】
積層バスバ部50の端部に位置する第1接続端42は、台本体60、より具体的には、延長保持部66から突出している。本実施形態では、積層バスバ部50のうち接合部52の少なくとも一部が台本体60の延長保持部66によって覆われており、延長保持部66が当該接合部52から延出して延長保持部66の先端部からさらに突出している。これにより、延出部53の先端の第1接続端42が台本体60の延長保持部66から突出している。
【0114】
また、接合部52と単層接合部55との接合箇所52Pは、台本体60によって覆われている。本実施形態では、接合箇所52Pは、台本体60のうち延長保持部66によって覆われている。なお、本実施形態では、接合箇所52Pは、単層接合部55よりも部分的に突出しているため、延長保持部66は、接合箇所52Pにおいて部分的に突出する部分突部66Pを有する。接合箇所52Pは、部分突部66Pによって覆われている。これにより、延長保持部66をなるべく肉薄にしつつ、部分的に突出する接合箇所52Pを覆うことができる。
【0115】
単層バスバ部54の先端に位置する第2接続端44は、台本体60、より具体的には、延長保持部67から突出している。本実施形態では、単層バスバ部54のうち単層接合部55の少なくとも一部が台本体60の延長保持部66によって覆われており、単層延出部56が当該単層接合部55から延出し、保持本体62及び延長保持部67内を通って、当該延長保持部67の先端から突出している。これにより、単層延出部56の先端の第2接続端44が台本体60の延長保持部67から突出している。
【0116】
単層バスバ部54と台本体60との間に、単層バスバ部54と台本体60との隙間を埋めるシール剤70が介在することが好ましい。シール剤70は、単層バスバ部54のうち台本体60によって覆われる部分の全体に存在する必要は無く、単層バスバ部54のうち台本体60によって覆われる部分の少なくとも一部と台本体60との間に介在していればよい。ここでは、シール剤70は、単層バスバ部54と延長保持部67との間に介在する。
【0117】
シール剤70は、単層バスバ部54と台本体60との間に介在し、単層バスバ部54と台本体60との間の液体の侵入路を塞ぐ役割を果す。例えば、シール剤70としては、弾性接着剤を用いることができ、例えば、エピクロロヒドリンゴム接着剤を用いることができる。
【0118】
本実施形態では、単層バスバ部54に上記シール用溝54gが形成されており、シール剤70は、シール用溝54gと台本体60との間に介在している。つまり、シール剤70は、シール用溝54gの少なくとも一部に充填された状態で、単層バスバ部54と台本体60との間に介在する。本実施形態では、シール剤70は、単層バスバ部54の両側に形成された凹部54g2にも充填されて、単層バスバ部54と台本体60との間に介在する。このため、シール剤70は、単層バスバ部54の周り全体を囲んだ状態で、単層バスバ部54と台本体60との間に介在し易い。
【0119】
本端子台30は、例えば、次のようにして製造される。すなわち、単層バスバ部54の単層接合部55に、積層バスバ部50を構成する複数の板材51の端部を重ね合せる。そして、単層接合部55と複数の板材51の端部とをプレス加工等する。これにより、複数の板材51が接合部52によって接合されて重ね合せ状態に保持される。また、積層バスバ部50の接合部52と単層バスバ部54の単層接合部55とが接合され、積層バスバ部50と単層バスバ部54とが直線状に連なった状態に連結される。
【0120】
そして、単層バスバ部54のうちシール用溝54gが形成された部分の周りにシール剤70を付着させる。
【0121】
台本体60を金型成形するための金型に、上記バスバ40をセットする。金型内に台本体60を形成するための溶融樹脂を流し込み、バスバ40をインサートとして台本体60を金型成形する。これにより、バスバ40の延在中間部がインサート部分として台本体60内に埋った端子台30が製造される。ネジ挿通孔64hに金属製のカラーが埋込まれていてもよい。
【0122】
上記製法とは異なり、バスバ40を挿入可能な貫通孔を有する台本体60を金型成形した後に、上記バスバ40を当該貫通孔に挿入して、端子台30を製造してもよい。
【0123】
上記端子台30によって回転電機20とインバータ12とを接続する作業例について説明する。
【0124】
まず、回転電機20については、ケース22内に電機子24等が組込まれ、コイル接続端26がケース22内の所定位置に配置されているとする。この状態で、台本体60がケース22の取付孔22h1を覆う位置に配置される。この状態で、第2接続端44がコイル接続端26と重なり合う位置に配置される。そして、第2接続端44とコイル接続端26とが面接触するように重ね合された状態で、それらがネジ止固定される。
【0125】
第2接続端44とコイル接続端26とがねじ止固定される前後において、台本体60がケース22にねじ止固定される。
【0126】
ケース22に固定された端子台30の外側に積層バスバ部50の第1接続端42が突出している。インバータ12が回転電機20上に配置され、バスバ18の端部が第1接続端42と重なり合う位置に配置される。しかしながら、第1接続端42及びバスバ18の端部の少なくとも一方の位置が、積層バスバ部50の積層方向において、設計上の所定位置からずれる場合があり得る(図3の矢符P1参照)。このような場合に、積層バスバ部50のうち第1接続端42寄りの部分が、バスバ18の端部の位置に応じて積層方向に容易に曲ることができる(図3の矢符P2参照)。これにより、第1接続端42とバスバ18の端部とが面接触するように重ね合わされた状態で、それらをネジ止固定することができる。
【0127】
この場合に、第1接続端42及びバスバ18の端部の少なくとも一方の位置が、積層バスバ部50の積層方向に直交する方向において、設計上の所定位置からずれる場合もあり得る(図3の矢符P3参照)。このような場合に備えて、例えば、ネジ挿通孔42h及びネジ挿通孔18hの少なくとも一方を、ネジSのネジ軸の直径よりも大きくしておくとよい。この場合、ネジSが、ずれ量に応じて偏った位置でネジ挿通孔42h又はネジ挿通孔18hに挿通された状態で、第1接続端42とバスバ18の端部とがネジ止固定され得る。
【0128】
なお、第1接続端42及び第2接続端44のねじ止固定の順は任意である。
【0129】
回転電機20にインバータ12を一体化した後においても、熱膨張収縮等によって、第1接続端42とバスバ18の端部との位置ずれが生じたり、大きくなったりすることがある。このような場合にも、積層バスバ部50のうち第1接続端42寄りの部分が容易に積層方向に変形することで、当該位置ずれに対応することができる。
【0130】
回転電機20にインバータ12を一体化した状態において、回転電機20の内外間で液体の通過の抑制が望まれる場合がある。例えば、回転電機20が油冷式である場合には、ケース22内にオイルが存在している。端子台30においても、オイルが回転電機20外に漏れないようにすることが要請される。
【0131】
本バスバ40の積層バスバ部50においては、板材51が重ね合わされた構成であるため、板材51の間に微小な隙間が生じ得る。しかしながら、バスバ40のうち台本体60に埋る部分は、単層バスバ部54を含む。このため、バスバ40内の経由する液体の通過は、当該単層バスバ部54によって塞がれる。
【0132】
また、バスバ40と台本体60との間にも微細な隙間が生じ得る。
【0133】
また、バスバ40の外面と台本体60との間にも微細な隙間が生じ得る。しかしながら、シール剤70が単層バスバ部54と台本体60との間に介在しているため、バスバ40の外周面と台本体60との間を通った液体の通過は抑制されている。特に、シール剤70は、シール用溝54gと台本体60との間に介在しているため、シール剤70がバスバ40の外周面から位置ずれし難く、シール剤70がバスバ40の外周面と台本体60との間に介在する状態がより確実に維持される。このため、バスバ40の外周面と台本体60との間がシール剤70によってより確実にシールされる。
【0134】
よって、端子台30において、ケース22からのオイル漏れが抑制される。
【0135】
なお、回転電機20が油冷式でない場合においても、水等の液体が端子台30を通過しないように、シールされる。
【0136】
<効果等>
以上のように構成された端子台30及びバスバ40によると、積層バスバ部50は、積層方向に容易に曲ることができる。このため、本バスバ40は、1枚の金属板で形成された同厚みのバスバと比較して、位置ずれ吸収性能に優れる。また、仮に板材51の間に液体が浸入しても、当該液体は、バスバ40の延在方向の残りの少なくとも一部の単層バスバ部54で堰き止められる。このため、延在方向全体において板材が積層された積層バスバである場合と比較して、液体が伝わり難い。このため、1枚の金属板で形成されたバスバと同様のシール性を維持できる。よって、シール性を維持しつつ、バスバ40自体の位置ずれ吸収性能をより高めることができる。
【0137】
また、積層バスバ部50のうち端子台30から出た部分が全体に亘って厚み方向に曲って位置ずれを吸収できるため、バスバ40及び台本体60に応力集中が生じ難い。これにより、バスバ40及び台本体60に破断が生じ難い。
【0138】
また、上記のように積層バスバ部50が変形するため、位置ずれが、ケース22に対して端子台30を変位させたり、端子台30を変形させたりする力を生じさせ難い。これにより、台本体60とケース22との間のシール性が低下し難い。
【0139】
また、単層バスバ部54の少なくとも一部が台本体60によって覆われているため、単層バスバ部54の外面を伝った液体の浸入も抑制され、シール性がより高められる。
【0140】
また、単層バスバ部54と台本体60との間に介在するシール剤70によって、単層バスバ部54と台本体60との間でのシール性をより向上させることができる。
【0141】
また、シール剤70は、シール用溝54gと台本体60との間に介在するため、シール剤70がバスバ40の延在方向に沿って位置ずれし難くなり、当該シール用溝54gが安定した位置で単層バスバ部54と台本体60との間に介在できる。これにより、シール剤70によるシール性が維持され易い。
【0142】
また、積層バスバ部50の延出部53の先端に位置する第1接続端42が台本体60から出ているため、当該第1接続端42をバスバ18に接続する際に、当該延出部53を厚み方向に変形させることができる。このため、第1接続端42に近い部分を変形させることができ、位置ずれ吸収性能に優れる。
【0143】
また、第1接続端42にネジ挿通孔42hが形成されているため、当該第1接続端42をネジSによってバスバ18に容易に接続できる。
【0144】
また、単層バスバ部54の単層延出部56の先端に位置する第2接続端44が台本体60から延出しているため、当該第2接続端44をコイル接続端26に接続できる。例えば、コイル接続端26が変形容易であり第2接続端44側で位置調整を行わなくてもよい場合、コイル接続端26と第2接続端44とを正確に配置できる場合等において、第2接続端44側の構成を簡易化できる。
【0145】
また、接合部52と単層接合部55との接合箇所52Pが台本体60によって覆われるため、当該接合箇所52Pが台本体60によっても補強されることになる。これにより、単層バスバ部54と積層バスバ部50との接合状態を維持し易い。
【0146】
[変形例]
図6は第1変形例に係る端子台130を示す部分破断斜視図である。上記実施形態では、積層バスバ部50が厚み方向において曲らずに延在する例が示された。
【0147】
第1変形例では、バスバ140がバスバ40に対応する。積層バスバ部50に対応する積層バスバ部150は、延出部53に対応する延出部153を有している。延出部153は、曲げ部153Vを有している。曲げ部153Vは、接合部52と第1接続端42との間で、接合部52に対する第1接続端42の位置を積層バスバ部150に厚み方向において変えるように曲っている。より具体的には、曲げ部153Vは、接合部52に近い曲げ箇所153Vaと、第1接続端42に近い曲げ箇所153Vbとを有する。曲げ箇所153Vaは、単層接合部55の一方面上から単層接合部55の延長上に向うように曲っている。曲げ箇所153Vaは、当該曲げ箇所153Vaよりも先端側の部分が単層接合部55の延長上に沿って配置されるように、曲げ箇所153Vaとは逆側に曲っている。つまり、曲げ部153Vは、互いに逆方向に曲る曲げ箇所を含むクランク状に曲っている。
【0148】
これにより、バスバ140の厚み方向において第1接続端42の位置が容易に調整される。第1接続端42の位置を接続先であるバスバ18の位置に合せて調整することができる。
【0149】
本実施形態では、第1接続端42は、単層バスバ部54に近い位置、ここでは、単層バスバ部54と同じ位置に配置される。
【0150】
例えば、機電一体化ユニット10を設計する場合には、1枚の金属板で製造されたバスバを前提として、バスバ18が、端子台によって保持される単層のバスバ部と重ね合せ可能な位置に設定されることが想定される。本変形例によると、第1接続端42がバスバ140の厚み方向において単層バスバ部54に近い位置に配置されるため、上記のように設定されたバスバ18に対する接続が容易に行われる。
【0151】
図7は第2変形例に係る端子台230を示す部分破断斜視図である。上記実施形態では、バスバ40の一端が積層バスバ部50であり、他端は単層バスバ部54である例が示された。
【0152】
第2変形例では、バスバ40に対応するバスバ240の一端が第1積層バスバ部150であり、他端が第2積層バスバ部250である例が示される。
【0153】
すなわち、第2変形例では、バスバ240は、積層バスバ部として、第1積層バスバ部150と、第2積層バスバ部250とを含む。
【0154】
第1積層バスバ部150は、実施形態で説明された積層バスバ部150であり、接合部52と、延出部153とを有している。
【0155】
第2積層バスバ部250は、積層バスバ部150と同様に、接合部52に対応する接合部252と、延出部153に対応する延出部253とを有している。延出部253の先端が第2接続端44である。
【0156】
第1積層バスバ部150の接合部52と第2積層バスバ部250の接合部252とが、互いに異なる位置で単層バスバ部254に接合されている。
【0157】
単層バスバ部254は、1枚の金属板によって形成されたバスバである。単層バスバ部254が単層バスバ部54と異なるのは、当該単層バスバ部254の両端が単層接合部55に対応する単層接合部255を有していることである。
【0158】
そして、一端側の単層接合部255に第1積層バスバ部150の接合部52が接合され、他端側の単層接合部255に第2積層バスバ部250の接合部252が接合されている。第1積層バスバ部150及び第2積層バスバ部250が互いに逆側に延出している。なお、台本体60に対して第1積層バスバ部150と第2積層バスバ部250とが互いに逆側に延出する点を除き、台本体60に対する第2積層バスバ部250の関係は、台本体60に対する第1積層バスバ部150の関係と同じである。
【0159】
本第2変形例によると、バスバ240の両端で、第1接続端42及び第2接続端44の位置ずれ吸収性能を高めることができる。例えば、ケース22内でコイル接続端26の位置調整が難しいような場合において、第2接続端44の位置調整を行うことができる。
【0160】
また、バスバ240の一端と他端とを対称構成とすることで、バスバ240の延在方向の向きを問わずに、台本体60と一体化できるため、製造が容易となる。また、第1積層バスバ部150と第2積層バスバ部250とを同じ形状にできるので、製造部品種類数を少なくできると共に、単層接合部255の2つの単層接合部255に対する取付位置を区別しなくてもよいので、この点でも、製造が容易となる。
【0161】
なお、上記実施形態1において、ケース外の第1接続端が単層バスバ部であり、ケース内の第2接続端が積層バスバ部であってもよい。
【0162】
また、上記実施形態1及び各変形例では、単層バスバ部54、254の一方主面側に積層バスバ部50、150、250が配置される例が示された。しかしながら、積層バスバ部50、150、250を構成する複数の板材が分割されて、単層バスバ部54、254の両面側に配置されてもよい。この場合、各板材が適宜厚み方向に曲って、接続端で重ね合わされるとよい。
【0163】
上記実施形態1及び各変形例では、単層バスバ部54、254に積層バスバ部50、150、250が接合される例が説明された。図8に示す第3変形例に示す端子台330及びバスバ340のように、単層バスバ部354と積層バスバ部350とが、単一の金属材が一体的に連なることによって形成されていてもよい。ここで、単一の金属材が一体的に連なることによって形成されているとは、固体金属材に対して、圧延加工、プレス加工、切削加工又は切断加工等の金属成型加工が施され、複数の部品に分割されることなく加工されていること、つまり、別々の部品が接合等されることなく形成されていることをいう。
【0164】
よって、単層バスバ部354においては、単一の金属材が厚み方向において一体的に連なるように形成されている。単層バスバ部354においては、複数の板材が溶接等によって接合された接合痕は残っていないことが想定される。単層バスバ部354においては、金属材が隙間無く固まった固体状態となっているため、単層バスバ部354内を水が浸入していくことは抑制されている。
【0165】
積層バスバ部350においては、厚み方向において複数に分離している。つまり、積層バスバ部350においては、複数の板状部分351が積層された状態となっている。各板状部分351の基端は、上記単層バスバ部354のいずれかの端に対して一体的に連なっている。このため、積層バスバ部350と、単層バスバ部354との間には、接合部は存在しない。例えば、複数の板状部分351のうちの最外層に位置する板状部分351の外向き面と、単層バスバ部354の外向き面とが面一状に連続している。複数の板状部分351のうちの最外層に位置する両板状部分351の外向き面の間に、板状部分351を分離させる隙間が存在している。このため、積層バスバ部350においては、各板状部分351は、相対的に位置ずれ可能な状態で積層されている。
【0166】
上記積層バスバ部350は、例えば、図9に示すように、板材400がスカイブ(skive)加工された部分であってもよい。スカイブ加工とは、金属材の表面を薄く剥ぐように切削する加工をいう。例えば、単層バスバ部354と積層バスバ部350とを形成するための母材となる金属製の板材400を準備する。そして、当該板材400のうち積層バスバ部350を形成するための端部の表面をスカイブ加工のための刃410によって剥ぐように切削する。単層バスバ部354をなす部分については、スカイブ加工を施さずに、単一層の板状部分のまま残しておく。スカイブ加工された部分は、板状部分351として、単層バスバ部354に連なった状態で、積重なった状態となる。これにより、上記バスバ340が形成される。
【0167】
なお、図8に示す例では、単層バスバ部354は、実施形態における単層バスバ部54等よりも短いが、当該長さは特に限定されない。
【0168】
本変形例において、単層バスバ部354において厚み方向外側の面に、当該バスバ340の延在方向に交差(ここでは直交)する方向に沿う溝350Vが形成されている。当該溝350Vは、台本体60に対応する台本体60Bと単層バスバ部354との間にシール剤70(図4参照)が介在する場合に、当該シール剤70を単層バスバ部354に留める役割を果すことができる。
【0169】
本変形例において、環状シール362が台本体60Bのうちケース22の表面に対向する部分に形成された環状溝60Bg内に配置されている。環状シール362は、台本体60Bとケース22の表面との間に圧縮状態で介在して、台本体60Bとケース22との間をシールする。環状シールの構成例は当該例に限られず、台本体と取付孔22h1との間に介在してもよい。
【0170】
本変形例において、台本体60Bに位置決めピン60Bpが形成されており、当該位置決めピン60Bpがケース22に形成された位置決め孔に挿入される。位置決めピン60Bpは省略されてもよい。
【0171】
本変形例によると、単層バスバ部354内を水が通らないため、単層バスバ部354においてシール性を向上させることができる。
【0172】
また、単層バスバ部354と積層バスバ部350との接合部が不要であるため、バスバ340を小型化することができる。
【0173】
また、上記実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組合わせることができる。
【符号の説明】
【0174】
10 機電一体化ユニット
12 インバータ
18 インバータ側のバスバ
18h ネジ挿通孔
20 回転電機(機器)
22 ケース
22h1 取付孔
22h2 ネジ孔
24 電機子
26 コイル接続端
26h ネジ挿通孔
28 界磁
30、130、230、330 端子台
40、140、240、340 バスバ
42 第1接続端(接続端)
42h、44h ネジ挿通孔
44 第2接続端(単層接続端、接続端)
50、350 積層バスバ部
51 板材
52、252 接合部
52P 接合箇所
52a 凸部
53、153、253 延出部
54、254、354 単層バスバ部
54g シール用溝
54g2 凹部
55、255 単層接合部
55a 凹部
56 単層延出部
60、60B 台本体
60Bg 環状溝
60Bp 位置決めピン
62 保持本体
64 ネジ止部
64h ネジ挿通孔
66、67 延長保持部
66P 部分突部
68 仕切部
70 シール剤
150 第1積層バスバ部
153V 曲げ部
153Va、153Vb 曲げ箇所
240 バスバ
250 第2積層バスバ部
350V 溝
351 板状部分
362 環状シール
400 板材
410 刃
N ナット
S ネジ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9