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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024131803
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】製函装置
(51)【国際特許分類】
   B65B 43/26 20060101AFI20240920BHJP
【FI】
B65B43/26 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023042272
(22)【出願日】2023-03-16
(71)【出願人】
【識別番号】000147833
【氏名又は名称】株式会社イシダ
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】弁理士法人新樹グローバル・アイピー
(72)【発明者】
【氏名】横田 祐嗣
(72)【発明者】
【氏名】中村 雄一
(72)【発明者】
【氏名】綱島 和也
(72)【発明者】
【氏名】佐田 皓平
(72)【発明者】
【氏名】藤田 健汰
【テーマコード(参考)】
3E030
【Fターム(参考)】
3E030AA02
3E030BA02
3E030BB02
3E030BC02
3E030CA01
3E030CB01
3E030DA06
3E030EA01
3E030EB02
3E030GA03
(57)【要約】
【課題】底蓋へのテープの貼付と、物品の箱詰とを実行可能でありながら、装置の大型化を抑制できる製函装置を提供する。
【解決手段】製函装置1は、テープ貼付部121と、箱案内部122と、箱詰部220とを備える。テープ貼付部121は、展開したダンボールシートSの一部を折り込んで形成された底蓋BCにテープTaを貼り付ける。箱案内部122は、ダンボール箱Bの鉛直方向への移動を規制する第1状態と、ダンボール箱BのフラップF11、F13を外側に広げた姿勢で保持する第2状態との間で変化する。箱詰部220は、ダンボール箱Bに物品Gを箱詰めする。箱案内部122は、テープ貼付部121が底蓋BCにテープTaを貼り付ける際に第1状態となり、第2処理部が物品Gをダンボール箱Bに箱詰めする際に第2状態となる。
【選択図】図5B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
折り畳まれたダンボールシートを展開して箱状のダンボール箱を製函し、前記ダンボール箱へ物品を箱詰めする製函装置であって、
展開した前記ダンボールシートの一部を折り込んで形成された底蓋にテープを貼り付けるテープ貼付部と、
前記ダンボール箱の鉛直方向又は水平方向への移動を規制する第1状態と、前記ダンボール箱のフラップを外側に広げた姿勢で保持する第2状態との間で変化する箱案内部とを備え、
前記ダンボール箱に前記物品を箱詰めする箱詰部と、
前記箱案内部は、
前記テープ貼付部が前記底蓋に前記テープを貼り付ける際に前記第1状態となり、前記箱詰部が前記物品を前記ダンボール箱に箱詰めする際に前記第2状態となる、
製函装置。
【請求項2】
前記箱案内部は、
前記第2状態において、前記ダンボール箱の鉛直方向又は水平方向への移動の規制を解除する、
請求項1に記載の製函装置。
【請求項3】
前記箱案内部は、
前記第2状態において、前記ダンボール箱へ詰められる前記物品が前記フラップに接触しない位置で前記フラップを保持する、
請求項1に記載の製函装置。
【請求項4】
前記テープ貼付部は、
前記ダンボール箱の前記底蓋に前記テープを貼付する途中で一旦停止し、前記箱詰部が前記物品を箱詰めした後に前記テープの貼付けを再開する、
請求項1に記載の製函装置。
【請求項5】
前記箱案内部は、
前記フラップに接触して前記ダンボール箱の鉛直方向又は水平方向への移動を規制する移動規制部と、
前記フラップを外側に広げた姿勢で保持するフラップ保持部と
を有する、
請求項1に記載の製函装置。
【請求項6】
前記移動規制部は、
前記第1状態において、前記フラップの端部に接触し、
前記第2状態において、前記フラップの端部に接触せず、
前記フラップ保持部は、
前記第1状態において、前記フラップに接触せず、
前記第2状態において、前記フラップに接触する、
請求項5に記載の製函装置。
【請求項7】
前記ダンボールシートを展開しながら搬送する2つのサイドベルトをさらに備え、
2つの前記サイドベルトは、
製函されることで前記ダンボール箱の対向する側面となる前記ダンボールシートの2つの面のそれぞれに接触し、
互いに搬送速度が異なる、
請求項1から6のいずれかに記載の製函装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この開示は、製函装置に関する。
【背景技術】
【0002】
折り畳まれたダンボールシートを展開して箱状のダンボール箱を製函した後、当該ダンボール箱へ物品を詰める製函装置が知られている。特許文献1(特開2009-249017号公報)は、ダンボールシートを箱状のダンボール箱に製函する製函部と、物品を当該ダンボール箱に詰める第2処理部とを有する製函装置を開示している。製函部は、角筒状に形成したダンボール箱の動きを規制しながら底フラップを折り込んで底蓋とする。製函部は、さらに、底蓋にテープを貼付する。製函部は、テープが貼付されたダンボール箱に物品を詰める。また、特許文献1は、第2処理部が物品を詰める際にダンボール箱の開口状態を維持するため、開口の周りに設けられたフラップを保持するフラップ開閉部を製函装置がさらに備えることを開示している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1が開示する製函装置は、底蓋へのテープの貼付と、物品の箱詰とが異なる位置で行われるため、大型化し易い。本開示は、底蓋へのテープの貼付と、物品の箱詰とを実行可能でありながら、装置の大型化を抑制できる製函装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
製函装置は、折り畳まれたダンボールシートを展開して箱状のダンボール箱を製函し、当該ダンボール箱へ物品を詰める。当該製函装置は、テープ貼付部と、箱案内部と、箱詰部とを備える。テープ貼付部は、展開したダンボールシートの一部を折り込んで形成された底蓋にテープを貼り付ける。箱案内部は、ダンボール箱の鉛直方向又は水平方向への移動を規制する第1状態と、ダンボール箱のフラップを外側に広げた姿勢で保持する第2状態との間で変化する。箱詰部は、ダンボール箱に物品を詰める。箱案内部は、テープ貼付部が底蓋にテープを貼り付ける際に第1状態となり、第2処理部が物品をダンボール箱に詰める際に第2状態となる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】製函装置1のブロック図である。
図2A】製函装置1を左から見た概略側面図である。
図2B】第1処理部100を上から見た概略平面図である。
図3】展開されたダンボールシートSの概略斜視図である。
図4A】第1状態にある箱案内部122の箱案内機構130aの斜視図である。
図4B】第2状態にある箱案内部122の箱案内機構130aの斜視図である。
図5A】第1状態にある箱案内部122を前から見た正面図である。
図5B】第2状態にある箱案内部122を前から見た正面図である。
図6A】第2処理の各段階における第2処理部200の側面図である。
図6B】第2処理の各段階における第2処理部200の側面図である。
図6C】第2処理の各段階における第2処理部200の側面図である。
図6D】第2処理の各段階における第2処理部200の側面図である。
図6E】第2処理の各段階における第2処理部200の側面図である。
図6F】第2処理の各段階における第2処理部200の側面図である。
図6G】第2処理の各段階における第2処理部200の側面図である。
図7】2つのサイドベルト113aを上から見た概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する場合がある。以下の説明において、便宜上、前後、上下、及び左右の各方向が用いられる。いくつかの図には、これらの方向を示す軸が表示される。前後方向及び左右方向は、何れも水平に延びる方向である。上下方向は鉛直方向に等しい。
【0007】
(1)全体構成
本発明の一実施形態に係る製函装置1は、フレーム10と、第1処理部100と、第2処理部200と、コントローラ400とを有する。図1は、製函装置1のブロック図である。図2Aは、製函装置1を左から見た概略側面図である。図2Bは、第1処理部100を上から見た概略平面図である。
【0008】
詳細は後述するが、製函装置1は、第1処理部100が製函したダンボール箱Bに、第2処理部200が箱詰め対象の物品Gである連包袋CBを箱詰めする。コントローラ400は、第1処理部100及び第2処理部200の各機器を制御する。
【0009】
製函とは、ダンボールシートSを展開して角筒状にした後、底蓋BCを有するダンボール箱Bに組み立てる一連の動作を意味する。ダンボールシートSを展開するとは、折り畳まれているダンボールシートSを開いて、両端が開口した角筒状のダンボール箱Bに形成する動作を意味する。
【0010】
図1では、ダンボールシートS又はダンボール箱Bの流れを点線の矢印で示し、物品Gの流れを二重線の矢印で示す。
【0011】
(1-1)ダンボール箱及びダンボールシート
図3は、展開されたダンボールシートSの概略斜視図である。ダンボール箱B及びダンボールシートSは、側面部Tと、上蓋側フラップF1と、底蓋側フラップF2とを有する。
【0012】
側面部Tは、ダンボール箱Bの側面を構成する。側面部Tは、いずれも矩形状の、側面T1、側面T2、側面T3、及び側面T4を含む。側面T1と、側面T3とは、同じ形状であり、側面T2と、側面T4とは、同じ形状である。側面T1は、側面T2と接続部T12を介して接続されている。側面T2は、側面T3と接続部T23を介して接続されている。側面T3は、側面T4と接続部T34を介して接続されている。側面T4は、側面T1と接続部T41を介して接続されている。ダンボールシートSの状態において、側面部Tは、接続部T23と、接続部T41とに沿って折り曲げられている。
【0013】
折り畳まれているダンボールシートSの側面部Tが開かれる(展開される)ことで、側面部Tは両端が開口した角筒状となる。以下では、便宜上、側面部Tの両端の開口をそれぞれ、開口OP1及び開口OP2と呼ぶ。
【0014】
上蓋側フラップF1は、開口OP1を閉じ、ダンボール箱Bの上蓋UCを構成する。上蓋側フラップF1は、いずれも矩形状の、フラップF11、フラップF12、フラップF13、及びフラップF14を含む。フラップF11と、フラップF13とは同じ形状であり、フラップF12と、フラップF14とは同じ形状である。
【0015】
フラップF11は側面T1の開口OP1側の端縁から延びる面である。フラップF12は側面T1の開口OP1側の端縁から延びる面である。フラップF13は側面T3の開口OP1側の端縁から延びる面である。フラップF14は側面T4の開口OP1側の端縁から延びる面である。フラップF11~F14の側面部Tからの延伸長さは等しい。
【0016】
本実施形態では、フラップF11、F13は側面部Tとの接続長さがフラップF12、F14よりも長い。また、フラップF11、F13が開口OP1を覆うように倒されると、開口OP1はフラップF11、F13で概ね覆われた状態(実質的に閉じられた状態)となる。一方、フラップF12、F14が開口OP1を覆うように倒されると、フラップF12とフラップF14との間に隙間が形成され、開口OP1は部分的に覆われた状態となる。
【0017】
底蓋側フラップF2は、開口OP2を閉じ、ダンボール箱Bの底蓋BCを構成する。底蓋側フラップF2は、フラップF21、フラップF22、フラップF23、及びフラップF24を含む。底蓋側フラップF2は、いずれも矩形状である。フラップF21と、フラップF23とは同じ形状であり、フラップF22と、フラップF24とは同じ形状である。
【0018】
フラップF21は、側面T1の開口OP2側の端縁から延びる面である。フラップF22は、側面T1の開口OP2側の端縁から延びる面である。フラップF23は、側面T3の開口OP2側の端縁から延びる面である。フラップF14は、側面T4の開口OP2側の端縁から延びる面である。
【0019】
フラップF21~フラップF24のそれぞれは、側面部Tの開口OP1側の端縁ではなく、側面部Tの開口OP2側の端縁から延びる点以外は、フラップF11~フラップF14と同様であるので、説明の重複を避けるため詳細な説明を省略する。
【0020】
(2)詳細構成
(2-1)フレーム
フレーム10は、第1処理部100と、第2処理部200とを支持する構造部材である。フレーム10は、第2処理部200を第1処理部100の上で支持する。
【0021】
(2-2)第1処理部
第1処理部100は、ダンボールシートSを展開して箱状のダンボール箱Bを製函する第1処理を行う。第1処理部100は、製函部110と、箱供給部120とを有する。
【0022】
(2-2-1)製函部
製函部110は、折り畳まれたダンボールシートSを展開して側面部Tを角筒状(具体的には、四角筒状)にした後、底蓋BCを有するダンボール箱Bに組み立てる。製函部110は、収容部111と、搬送機構112と、展開部113と、底蓋形成部114とを有する。
【0023】
(2-2-1-1)収容部
収容部111は、ダンボールシートSを収容する。本実施形態では、ダンボールシートSは、収容部111において、上蓋側フラップF1が上に位置し、底蓋側フラップF2が下に位置するとともに、側面T1と側面T2とが搬送機構112側(本実施形態では、右)に向く姿勢で収容部111に収容されている。
【0024】
(2-2-1-2)搬送機構
搬送機構112は、収容部111に収容されたダンボールシートSを底蓋形成部114が設けられた位置まで搬送する。本実施形態では、搬送機構112は、保持部112aと、移動部112bとを有する。
【0025】
保持部112aは、ダンボールシートSを保持する。具体的には、保持部112aは、吸盤(図示省略)を側面T1に吸着させて、吸盤の吸着面とダンボールシートSとの間の空気を真空発生器(図示省略)で吸引することでダンボールシートSを保持する。
【0026】
移動部112bは、保持部112aを収容部111に収容されたダンボールシートSを保持する位置(以下、位置P1という。)と、底蓋形成部114が設けられた位置(以下、位置P2という。)との間で移動させる。移動部112bは、図示しないモータ等が発生する駆動力を用いて、保持部112aを移動させる。
【0027】
(2-2-1-3)展開部
展開部113は、ダンボールシートSを展開する。展開部113は、保持部112aが位置P1から位置P2まで移動する間に、ダンボールシートSを展開する。この際、展開部113は、開口OP1が上に向かって開口し、開口OP2が下に向かって開口する姿勢でダンボールシートSを展開する。
【0028】
本実施形態では、展開部113は、ダンボールシートSが保持するダンボールシートSの側面T2に接触する位置に配置された帯状の板材である。展開部113は、位置P2に向かって移動するダンボールシートSの側面T2に接触することで、側面T2を接続部T12に沿って側面T1へ折り曲げる。
【0029】
(2-2-1-4)底蓋形成部
底蓋形成部114は、展開されたダンボールシートSの底蓋側フラップF2を閉じて底蓋BCを形成する。
【0030】
本実施形態では、底蓋形成部114は、フラップF21及びフラップF23がフラップF22及びフラップF24よりも上に位置するように底蓋側フラップF2を折り込む。底蓋BCが形成されたダンボールシートSは、ダンボール箱Bとなる。底蓋BCが形成されたダンボール箱Bは、開口OP1が上に向かって開口した姿勢で箱供給部120まで搬送される。
【0031】
(2-2-2)箱供給部
箱供給部120は、底蓋BCにテープTaを貼付したダンボール箱Bを第2処理部200に供給する。箱供給部120は、テープ貼付部121と、箱案内部122とを有する。箱案内部122は、テープ貼付部121の上に配置される。
【0032】
(2-2-2-1)テープ貼付部
テープ貼付部121は、底蓋形成部114が形成した底蓋BCにテープTaを貼付する。具体的には、テープ貼付部121は、側面T4の下端近傍と、フラップF21のフラップF23に対向する端縁及びフラップF23のフラップF21に対向する端縁と、側面T2の下端近傍とに、この順又はこれと反対の順序でテープTaを貼付する。
【0033】
(2-2-2-2)箱案内部
箱案内部122は、テープ貼付部121がテープTaを貼付する際及び第2処理部200が第2処理(後述)を行う際に、ダンボールシートSを所定の姿勢に案内する。具体的には、箱案内部122は、テープ貼付部121がテープTaを貼付する際にダンボールシートの鉛直方向への移動を規制する。また、箱案内部122は、第2処理部200が第2処理を行う際、ダンボールシートの上蓋側フラップF1を外側に広げた姿勢で保持する。言い換えると、箱案内部122は、第2状態において、ダンボール箱Bへ詰められる物品Gが上蓋側フラップF1に接触しない位置で上蓋側フラップF1を保持する。
【0034】
箱案内部122は、ダンボール箱Bの鉛直方向への移動を規制する第1状態と、ダンボール箱Bの上蓋側フラップF1を外側に広げた姿勢で保持する第2状態との間で変化する。言い換えると、箱案内部122は、テープ貼付部121がテープを貼付する際に第1状態となり、第2処理部200が第2処理を行う際に第2状態となる。
【0035】
また、箱案内部122は、第2状態において、ダンボール箱Bの鉛直方向への移動の規制を解除する。
【0036】
箱案内部122は、箱案内機構130aと、箱案内機構130bとで構成される。図4Aは、第1状態にある箱案内部122の箱案内機構130aの斜視図である。図4Bは、第2状態にある箱案内部122の箱案内機構130aの斜視図である。図5Aは、第1状態にある箱案内部122を前から見た正面図である。図5Bは、第2状態にある箱案内部122を前から見た正面図である。
【0037】
箱案内機構130aは、テープ貼付部121がテープを貼付する際に、フラップF11に接触することでダンボールシートの鉛直方向への移動を規制する。また、箱案内機構130aは、第2処理部200が第2処理を行う際、ダンボールシートのフラップF11を外側に広げた姿勢で保持する。箱案内機構130aは、箱供給部120に搬送されたダンボール箱BのフラップF11の側面部Tとは反対の端縁F11bの上に位置するように配置されている。
【0038】
箱案内機構130bは、テープ貼付部121がテープを貼付する際に、フラップF13に接触することでダンボールシートの鉛直方向への移動を規制する。また、箱案内機構130bは、第2処理部200が第2処理を行う際、ダンボールシートのフラップF13を外側に広げた姿勢で保持する。箱案内機構130bは、箱供給部120に搬送されたダンボール箱BのフラップF13の側面部Tとは反対の端縁F13bの上に位置する様に配置されている。
【0039】
本実施形態では、箱案内機構130aと、箱案内機構130bとは、箱供給部120に搬送されたダンボール箱Bを上下方向に沿って見た場合の左右方向における中心線cを挟んで、構造、動作及び配置が対称である。このため、以下では、箱案内機構130aを例に、構造及び動作を説明することとし、箱案内機構130bについて重複する説明は適宜省略する。箱案内機構130aについての説明で言及する、フラップF11及び端縁F11bは、箱案内機構130bについては、フラップF13及び端縁F13bに読み替えることができる。
【0040】
箱案内機構130aは、移動規制部131と、フラップ保持部132と、タイミングベルト133と、駆動部134とを主に有する。
【0041】
(a)移動規制部
移動規制部131は、箱案内部122が第1状態にあるときに、上蓋側フラップF1のフラップF11に接触してダンボール箱Bの鉛直方向への移動を規制する。移動規制部131は、上下方向に対して直交するように配置された板状の部材である。移動規制部131は、上面に設けられた接続部131aを介して、駆動部134に接続されている。
【0042】
(b)フラップ保持部
フラップ保持部132は、箱案内部122が第2状態にあるときに、フラップF11を外側に広げた姿勢で保持する。フラップ保持部132は、接触面132aと、シャフト132bとを有する。
【0043】
フラップF11を外側に広げるとは、接続部T12、T23、T34、T41の延伸方向(本実施形態では、上下方向)に沿って見た場合に、端縁F11bが開口OP1、開口OP2、及び側面部Tに重ならない位置にあるように、フラップF11を側面部Tとの接続部に沿って折り曲げることを意味する。
【0044】
接触面132aは、箱案内部122が第2状態にあるときに、上蓋側フラップF1に接触する板状の部材である。
【0045】
シャフト132bは、前後方向に延びる円柱状の部材である。シャフト132bは、タイミングベルト133を掛けるプーリー132cが一端に設けられている。シャフト132bは、前後方向に延びる中心軸oを中心として回転する。シャフト132bは、移動規制部131の上に中心軸oを中心として回転可能に固定されている。接触面132aは、端部がシャフト132bの外周面に中心軸oの延伸方向に沿って固定されている。これにより、接触面132aは、シャフト132bの回転にともない中心軸oを中心に回転する。
【0046】
(c)タイミングベルト
タイミングベルト133は、プーリー132cを介してシャフト132bを回転させる。タイミングベルト133は、移動規制部131の上部に配置されている。タイミングベルト133は、リニアガイド133aと係合している。
【0047】
リニアガイド133aは、タイミングベルト133を所定のタイミングで回転させる。リニアガイド133aは、水平方向(本実施形態では、左右方向)に沿って突出長さが変化するシャフト133bで支持部材134aに支持されている。シャフト133bは、駆動部134をフレーム10に支持する支持部材134aに一端が接続されている。箱案内部122が第1状態にあるときの、シャフト133bの突出長さは、駆動部134のシャフト134b(後述)の突出長さよりも短い。
【0048】
リニアガイド133aは、箱案内部122が第1状態にあるときには移動規制部131と接触していない。リニアガイド133aは、箱案内部122が第2状態となる直前から移動規制部131と接触する。詳細は後述するが、リニアガイド133aは、移動規制部131の動きに連動してタイミングベルト133を回転及び停止させる。なお、タイミングベルト133は、モータなどの回転駆動部を制御して回転させてもよい。
【0049】
タイミングベルト133が回転すると、接触面132aは、シャフト132bの中心軸oを中心にした回転により2つの異なる姿勢の間で変化する。具体的には、箱案内部122が第1状態にあるときには、接触面132aは、上下方向に対して直交する姿勢(以下では、これを非保持姿勢という。)となる(図4A図5A参照)。箱案内部122が第2状態にあるときには、接触面132aは、法線Nが上下方向となす角度θが0度より大きく135度以下(好ましくは、45度以上90度以下)の範囲にある姿勢(以下では、これを保持姿勢という。)となる(図4B図5B参照)。
【0050】
(d)駆動部
駆動部134は、支持部材134aを介してフレーム10に対して固定されている。限定するものではないが、駆動部134は、エアシリンダである。駆動部134は、水平方向に沿って突出長さが変化するシャフト134bを有する。シャフト134bは、一端が移動規制部131の接続部131aに接続されている。
【0051】
駆動部134は、シャフト134bを水平方向に沿って突出長さを変えることで移動規制部131をフラップ保持部132とともに水平方向(本実施形態では、左右方向)に沿って2つの異なる位置の間で移動させる。具体的には、箱案内部122が第1状態にあるときには、駆動部134がシャフト134bを所定の長さ突出させる。これにより、移動規制部131は、箱供給部120に搬送されるダンボール箱BのフラップF11の端縁F11bの上において、端縁F11bとの間にわずかな隙間を有するか、または接触する位置(以下では、これを規制位置という。)へ移動する(図4A図5A参照)。
【0052】
また、箱案内部122が第2状態にあるときには、駆動部134がシャフト134bの突出長さを減らす。これにより、保持姿勢にある接触面132aは、フラップF11を外側に広げて保持する位置に移動する(図4B図5B参照)。また、箱案内部122が第2状態にあるときに、移動規制部131は、上下方向に沿って見た場合に、フラップF11の端縁F11b及び開口OP1の上に重ならない位置(以下では、これを規制解除位置という。)に移動する。
【0053】
言い換えると、移動規制部131は、第1状態において、フラップF11に接触でき、第2状態において、フラップF11に接触しない。フラップ保持部132は、第1状態において、フラップF11に接触せず、第2状態において、フラップF11に接触する。
【0054】
(2-3)第2処理部
第2処理部200は、第1処理部100が製函したダンボール箱Bに物品を箱詰めする第2処理を行う。第2処理部200は、第2処理部の一例である。第2処理部200は、載置台210と、箱詰部220とを主に備える。
【0055】
本実施形態では、第2処理部200は、箱詰め対象の物品Gである連包袋CBの供給を受け、供給された物品Gをダンボール箱Bに詰める。連包袋とは、被包装物(例えばスナック菓子等)が収容されている複数の小袋SBが、接続部Jを介して直列に接続されている袋である。接続部Jは、各小袋SBの端部に設けられるシール部分である。限定するものではないが、物品Gは、例えば10個の小袋SBが連なって接続されている。
【0056】
(2-3-1)載置台
載置台210は、物品Gが載置される台である。載置台210は、限定するものではないが平面視において略矩形状である。載置台210は、複数の小袋SBが前後方向に直線状に連なって延びた姿勢の物品Gを載置できる大きさに形成される。
【0057】
載置台210は、左右方向の中央に、アコーディオン状に折り畳まれた物品Gを載置台210の下に移動させるための開口211が形成されている。開口211は、箱供給部120の上に形成されている。
【0058】
開口211は、ゲート211aによって開閉される。ゲート211aは、図示しない駆動機構により開閉される。
【0059】
(2-3-2)箱詰部
箱詰部220は、物品Gをアコーディオン状に折り畳んで、第1処理部100から供給されたダンボール箱Bに詰める。箱詰部220は、載置台210の上に配置される。箱詰部220は、複数の第1部材221と、複数の第1部材駆動機構221aと、複数の第2部材222と、メインフレーム223と、複数のサブフレーム223bとを主に含む。
【0060】
(2-3-2-1)メインフレーム
メインフレーム223は、複数のサブフレーム223bを主に支持する。メインフレーム223は、複数の小袋SBが前後方向に直線状に連なって延びた姿勢の物品Gと同程度の長さの前後方向に延びる梁状の部材である。メインフレーム223は、載置台210の上に、載置台210の左右方向における略中央に位置するようフレーム10に支持されている。メインフレーム223は、図示しない駆動機構により上下方向に駆動される。
【0061】
(2-3-2-2)サブフレーム
サブフレーム223bは、第1部材駆動機構221aと、第2部材222を主に支持する。複数のサブフレーム223bは、前後方向に並んでメインフレーム223に支持されている。本実施形態では、箱詰部220は、5つのサブフレーム223b(後から順に、サブフレーム223b1、サブフレーム223b2、サブフレーム223b3、サブフレーム223b4、サブフレーム223b5)を有する。サブフレーム223bの数はこれに限定されず、例えば、物品Gが有する小袋SBの数に応じて適宜設定される。
【0062】
複数のサブフレーム223bはそれぞれ、図示しない駆動機構によりメインフレーム223に支持された状態で前後方向に駆動される。
【0063】
(2-3-2-3)第1部材及び第1部材駆動機構
第1部材221は、第2処理に際して物品Gに接触して、物品Gの姿勢を制御するための部材である。第1部材221は、物品Gの幅と同程度の長さであって、左右方向に延びる棒状の部材である。第1部材221は、第2処理に際して物品Gに接触するため、スポンジ、発泡部材、軟質ゴム等の剛性の低い弾性材料を用いて製造されることが好ましい。
【0064】
第1部材駆動機構221aは、第1部材221を支持し、上下方向に駆動する。
【0065】
(2-3-2-4)第2部材
第2部材222は、第2処理に際して隣り合う第2部材222とともに物品Gの小袋SBを把持(挟持)するための部材である。第2部材222は、左右方向に直交するように配置された板状の部材である。第2部材222の左右方向における幅は、物品Gの幅と同程度である。第2部材222の上下方向における幅は、小袋SBの高さ(言い換えると、物品Gの隣り合う接続部J間の長さ)より大きく形成されることが好ましい。第2部材222は、第2処理に際して、隣り合う第2部材222とともに物品Gを把持するため、金属、樹脂等の剛性の高い材料を用いて製造されることが好ましい。
【0066】
(2-4)コントローラ
コントローラ400は、第1処理部100及び第2処理部200の各部の動作を制御して後述する各動作を実現する。コントローラ400は、第1処理部100及び第2処理部200の各部に制御信号を送受信可能に接続されている。
【0067】
コントローラ400は、例えば、CPUや記憶装置を有するコンピュータである。コントローラ400は、通信可能に接続される複数のコンピュータを含んでいてもよい。コントローラ400は、CPUが記憶装置に記憶されている製函装置1の制御用プログラムを実行して、第1処理部100及び第2処理部200の各部の動作を制御する。なお、コントローラ400は、ソフトウェアで実現されなくてもよく、ハードウェアで実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアが協働することで実現されてもよい。
【0068】
(3)製函装置の動作
製函装置1は、以下で説明する第1処理と、第2処理とを協調しながら並行して実行する。また、製函装置1は、第1処理と、第2処理とを繰り返して実行してもよい。
【0069】
(3-1)第1処理部の動作(第1処理)
(3-1-1)製函部の動作
搬送機構112の保持部112aは、収容部111に収容されたダンボールシートSの側面T1を保持する。
【0070】
移動部112bは、ダンボールシートSを保持した保持部112aを位置P1から位置P2まで移動する。展開部113は、位置P2に向かって移動するダンボールシートSの側面T2に接触する。これにより、側面T2は、接続部T12に沿って側面T1へ向かって折り曲がる。側面T2が折れ曲がることに連動して側面T3及び側面T4が移動することで側面部Tが角筒状となり、ダンボールシートSが展開する。
【0071】
保持部112aが位置P2まで移動すると、ダンボールシートSの底蓋側フラップF2を底蓋形成部114が閉じ、底蓋BCが形成される。底蓋BCが形成されたダンボール箱Bは、箱供給部120まで搬送される。
【0072】
ダンボール箱Bの箱供給部120への搬送が始まると、移動部112bは、保持部112aを位置P2から位置P1まで移動させる。保持部112aが位置P1まで移動すると、上述した製函部110の動作が繰り返される。
【0073】
(3-1-2)箱供給部の動作
箱案内部122は、製函部110の底蓋形成部114から箱供給部120へダンボール箱Bが搬送されるまで第1状態で待機する。箱案内部122が第1状態にあるときに、接触面132aは非保持姿勢にあり、移動規制部131は規制位置にある。このため、箱供給部120まで搬送されたダンボール箱Bは、鉛直方向(具体的には、鉛直上方)への移動が規制される。
【0074】
ダンボール箱Bが箱供給部120まで搬送されると、テープ貼付部121は、底蓋BCにテープTaを貼付する。テープ貼付部121が底蓋BCにテープを貼付する間、箱案内部122は、第1状態を維持する。移動規制部131によりダンボール箱Bの鉛直方向への移動が規制されているため、テープ貼付部121は、確実に底蓋BCにテープTaをダンボール箱Bへ貼付できる。テープ貼付部121がテープの貼付を終了すると、箱案内部122は、第2状態となる。
【0075】
箱案内部122が第1状態から第2状態となることで、接触面132aは、保持姿勢となり、かつ、フラップF11、F13を外側に広げて保持する位置へ移動する。
【0076】
これにより、接触面132aは、ダンボール箱BのフラップF11、F13に中心線c側から接触するとともに、フラップF11、F13は、外側に拡げられる。この結果、箱案内部122は、第2状態において、ダンボール箱Bへ詰められる物品Gが接触しない位置でフラップF11、F13を保持する。また、箱案内部122が第1状態から第2状態となることで、移動規制部131は、規制解除位置へ移動する。これにより、ダンボール箱Bの鉛直方向への移動の規制は、解除される。
【0077】
この際、リニアガイド133aが次のようにタイミングベルト133を回転及び停止させることで、接触面132aは、非保持姿勢から保持姿勢へ向かって変化する。
【0078】
移動規制部131が規制位置から規制解除位置に向けて移動を開始する段階で、移動規制部131と接触していないリニアガイド133aは停止している。これにより、リニアガイド133aのタイミングベルト133に対する相対的な動きが生じるため、リニアガイド133aに係合したタイミングベルト133は、移動規制部131の動きに連動して回転する(図4Bの矢印参照)。この結果、接触面132aは、非保持姿勢から保持姿勢へ向かって変化を開始する。その後、箱案内部122が第2状態に達する前に、リニアガイド133aは、規制解除位置に達する前の移動規制部131と接触する。リニアガイド133aと移動規制部131とが接触すると、リニアガイド133aも移動規制部131と一体にシャフト133bに沿って移動する。これにより、リニアガイド133aのタイミングベルト133との相対的な動きがなくなるため、タイミングベルト133の回転が停止して、接触面132aは保持姿勢で停止する。
【0079】
箱案内部122は、第2処理が終了するまで第2状態を維持する。第2処理部200が第2処理を終了すると、箱案内部122が第1状態となり、物品Gが詰められたダンボール箱Bは、製函装置1の外部へ搬送される(図示省略)。
【0080】
以上で、第1処理部100は、第1処理を終了する。
【0081】
(3-2)第2処理部の動作(第2処理)
図9A図9Gは、第2処理の各段階における第2処理部200の側面図である。なお、便宜上、図9A図9Gにおいて第1処理部100の図示は省略する。
【0082】
第2処理が開始される前に、物品Gは、載置台210の左右方向の中央に、小袋SBが前後方向に直線状に連なって延びた姿勢で載置される。
【0083】
初めに、ゲート211aは、開口211を閉じる。第1部材221及び第2部材222が物品Gに接触しないように、第1部材駆動機構221aは、第1部材221を上に移動させる。同時に、メインフレーム223も、上に移動する。複数のサブフレーム223bのそれぞれは、各第1部材221の下端が別の接続部Jの直上に位置するように前後方向に移動する(図9A参照)。
【0084】
次に、第1部材駆動機構221aは、側面視において物品Gが第1部材221の接触する接続部Jにおいてわずかに下に折れ曲がった状態になるまで、第1部材221を下に移動させる(図9B参照)。
【0085】
次に、サブフレーム223b2、サブフレーム223b3、サブフレーム223b4、及びサブフレーム223b5は、それぞれ前方に向かって移動する。これにより、第1部材221に接触する接続部Jどうしが接近し、物品Gは、側面視において接続部Jを介して隣接する小袋SBの外面どうしが接触するようにアコーディオン状に折り畳まれる(図9C参照)。
【0086】
次に、隣接する小袋SBどうしの接触する外面の内、載置台210に載置された状態で上に面していた外面の間に第2部材222が挿入されるように、メインフレーム223は、下に移動する。その後、第1部材駆動機構221aは、第1部材221を上へ移動させる。
【0087】
さらに、サブフレーム223bはそれぞれ、隣り合う第2部材222によって小袋SBが把持できるまで隣り合うサブフレーム223b間の距離が小さくなるように移動する。これにより、第2部材222は、隣り合う第2部材222とともに物品Gを把持できる(図9D参照)。
【0088】
次に、ゲート211aは、開口211を開く。その後、箱案内部122が第2状態であることが確認されると、メインフレーム223は、下に移動して、開口211を通して載置台210の下に第2部材222を移動させる。これにより、物品Gは、開口211の下に供給されたダンボール箱Bの内部に入る(図9E参照)。
【0089】
次に、複数のサブフレーム223bはそれぞれ、隣り合う第2部材222によって小袋SBが把持できなくなるまで隣り合うサブフレーム223b間の距離が大きくなるように移動する。これにより、第2部材222は、隣り合う第2部材222とともに物品Gを把持できなくなる。
【0090】
さらに、第1部材駆動機構221aは、物品Gの上面に接触するように第1部材221を下に移動させる。同時に、第2部材222が物品Gに接触しなくなるまで、メインフレーム223は、上に移動する。これにより、第2部材222は、隣り合う小袋SBの接触する外面の間から抜き出され、物品Gはダンボール箱Bの底蓋BCに向かって落下する(図9F参照)。この結果、物品Gがダンボール箱Bに箱詰される。
【0091】
メインフレーム223が開口211を通して載置台210の下に第2部材222を移動させ始めてから、物品Gがダンボール箱Bに箱詰されるまでの間、箱案内部122は第2状態を維持する。
【0092】
箱案内部122が第2状態の間、接触面132aがダンボール箱BのフラップF11、F13を外側に拡げて保持するため、第2処理において、フラップF11、F13が物品G、第1部材221、及びサブフレーム223bに接触するが抑制される。これにより、フラップF11、F13が物品G、第1部材221、及びサブフレーム223bに接触して、正常な第2処理の実行が妨げられることが抑制される。
【0093】
最後に、第1部材221、メインフレーム223、及びサブフレーム223bは、初期位置に戻り、ゲート211aは、開口211を閉じる(図9G参照)。
【0094】
以上で、第2処理部200は、第2処理を終了する(図示省略)。
【0095】
なお、ここで説明した第2処理は一例に過ぎず、適宜変更可能である。
【0096】
(4)特徴
製函装置1は、折り畳まれたダンボールシートSを展開して箱状のダンボール箱Bを製函し、ダンボール箱Bへ物品Gを箱詰めする。製函装置1は、テープ貼付部121と、箱案内部122と、箱詰部220とを備える。テープ貼付部121は、展開したダンボールシートSの一部を折り込んで形成された底蓋BCにテープTaを貼り付ける。箱案内部122は、ダンボール箱Bの鉛直方向への移動を規制する第1状態と、ダンボール箱BのフラップF11、F13を外側に広げた姿勢で保持する第2状態との間で変化する。箱詰部220は、ダンボール箱Bに物品Gを箱詰めする。箱案内部122は、テープ貼付部121が底蓋BCにテープTaを貼り付ける際に第1状態となり、第2処理部が物品Gをダンボール箱Bに箱詰めする際に第2状態となる。
【0097】
このように、製函装置1は、ダンボール箱Bを移動させることなく、底蓋BCへのテープTaの貼付と、物品Gの箱詰とを実行可能である。したがって、製函装置1は、底蓋BCへのテープTaの貼付と、物品Gの箱詰とを実行可能でありながら、装置の大型化を抑制できる。
【0098】
(5)変形例
(5-1)変形例A
変形例Aに係る製函装置1は、展開部113として、ダンボールシートSを展開しながら搬送する2つのサイドベルト113aを有する。図7は、2つのサイドベルト113aを上から見た概略平面図である。2つのサイドベルト113aは、製函されることでダンボール箱Bの対向する側面となるダンボールシートSの2つの面のそれぞれに接触し、互いに搬送速度が異なる。
【0099】
本実施形態では、2つのサイドベルト113aはそれぞれ、側面T1及び側面T3に接触して、側面T1及び側面T3を異なる速度で搬送する。また、搬送方向(本実施形態では、前後方向沿って後から前に向かう)において側面T1よりも後に位置する側面T3を搬送するサイドベルト113aの搬送速度は、側面T1を搬送するサイドベルト113aの搬送速度よりも速く設定される。具体的には、2つのサイドベルト113aの搬送速度の差は、搬送の間に、側面T1及び側面T3が左右方向において並び、2つのサイドベルト113aに接触しない側面T2及び側面T4が搬送方向に対して直交するように設定される。これにより、ダンボールシートSは、2つのサイドベルト113aに搬送される間に展開する。
【0100】
(5-2)変形例B
上述した実施形態では、第1処理部100は、開口OP1が上に向かって開口した姿勢のダンボール箱Bを概ね水平方向に沿って搬送したが、ダンボール箱Bの搬送時の姿勢及び搬送方向はこれに限定されない。例えば、第1処理部100は、開口OP1が水平方向に向かって開口する姿勢でダンボール箱Bを搬送してよい。
【0101】
この場合、箱案内部122は、ダンボール箱Bの水平方向への移動を規制する第1状態とダンボール箱のフラップを外側に広げた姿勢で保持する第2状態との間で変化する。より詳細には、箱案内部122の移動規制部131は、箱案内部122が第1状態にあるときに、上蓋側フラップF1に接触してダンボール箱Bの水平方向への移動を規制できるように、水平方向に対して直交するように配置される。
【0102】
(5-3)変形例C
上述した実施形態では、テープ貼付部121がテープTaの貼付を終了した後に、第2処理部200は、物品Gのダンボール箱Bへの箱詰を終えたが、第2処理部200は、テープ貼付部121がテープの貼付を終了する前に、箱詰を始めてもよい。
【0103】
変形例Cに係る製函装置1では、テープ貼付部121は、底蓋BC(具体的には、フラップF21、F23の端縁)にテープを貼付する途中で一旦停止する。その後、箱案内部122が第2状態となり、第2処理部200は、物品Gをダンボール箱Bへ箱詰する。第2処理部200が物品Gの箱詰をされたのが確認されると、テープ貼付部121は、残りのテープの貼付を再開する。
【0104】
これにより、テープの貼付が終了するまで第2処理部200が物品Gの箱詰を待機する必要がなくなり、タクトタイムが短縮される。
【符号の説明】
【0105】
1 :製函装置
110 :製函部
113a :サイドベルト
121 :テープ貼付部
122 :箱案内部
131 :移動規制部
132 :フラップ保持部
220 :箱詰部
B :ダンボール箱
BC :底蓋
F11、F12、F13、F14 :フラップ
G :物品
S :ダンボールシート
T1、T2、T3、T4 :側面
Ta :テープ
【先行技術文献】
【特許文献】
【0106】
【特許文献1】特開2009-249017号公報
図1
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図6F
図6G
図7