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特開2024-13181光学フィルム及びこれを含むバックライトユニット
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024013181
(43)【公開日】2024-01-31
(54)【発明の名称】光学フィルム及びこれを含むバックライトユニット
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20240124BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20240124BHJP
【FI】
F21S2/00 491
F21Y115:10
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022193475
(22)【出願日】2022-12-02
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-07-10
(31)【優先権主張番号】10-2022-0089086
(32)【優先日】2022-07-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】516167820
【氏名又は名称】チャンカン ケミカル カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】イ ソンス
【テーマコード(参考)】
3K244
【Fターム(参考)】
3K244AA01
3K244BA26
3K244BA31
3K244BA48
3K244CA02
3K244DA01
3K244GA01
3K244GA02
3K244GA03
3K244GA05
3K244GA10
3K244GA11
3K244GA14
3K244GA17
3K244GB02
3K244GB13
3K244GC02
3K244GC14
3K244LA03
3K244LA04
(57)【要約】      (修正有)
【課題】厚い拡散シートを使用せずに光源の形状が視認されない性能に優れ、且つ高輝度の液晶表示装置用光学フィルムを提供する。
【解決手段】光学フィルム100は、第1ベース部と、第1ベース部の一面に配置され、複数個のピラミッドパターンを含む第1パターン層、及び第1ベース部の他面に配置され、複数個のピラミッドパターンと異なるパターンを含む第2パターン層を含む第1シート110、及び第2ベース部と、第2ベース部の一面に配置され、複数個のピラミッドパターンを含む第3パターン層、及び第2ベース部の他面に配置され、第2パターン層のパターンと対応するパターンを含む第4パターン層を含む第2シート120を含む。第2パターン層のパターンと第4パターン層のパターンは、不規則な複数個の突出部分を含むことができる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バックライトユニットであって、
光源、
前記光源から放出された光の色を変換するためのカラー変換シート、及び
前記カラー変換シートの上(over)に配置された少なくとも一つの光学フィルムを含み、
前記少なくとも一つの光学フィルムは、
第1ベース部と、前記第1ベース部の一面に配置され、複数個のピラミッドパターンを含む第1パターン層と、前記第1ベース部の他面に配置され、前記複数個のピラミッドパターンと異なるパターンを含む第2パターン層とを含む第1シート、及び
第2ベース部と、前記第2ベース部の一面に配置され、複数個のピラミッドパターンを含む第3パターン層と、前記第2ベース部の他面に配置され、前記第2パターン層のパターンと対応するパターンを含む第4パターン層とを含む第2シート、を含み、
前記第2パターン層のパターンと前記第4パターン層のパターンは不規則な複数個の突出部分を含み、
前記第2パターン層は接着性物質を含み、前記第2パターン層の前記複数個の突出部分が前記第3パターン層の前記複数個のピラミッドパターンに接着することによって、前記第1シート及び前記第2シートが合紙(lamination)されることを特徴とするバックライトユニット。
【請求項2】
前記第1パターン層の前記複数個のピラミッドパターン、及び前記第3パターン層の前記複数個のピラミッドパターンは、第1方向に複数個の行を有し、前記第1方向と垂直の第2方向に複数個の列を有する、請求項1に記載のバックライトユニット。
【請求項3】
前記第1パターン層の前記複数個のピラミッドパターンは、前記第1ベース部の前記一面をエッチングして形成された陰刻ピラミッドパターンであり、
前記第3パターン層の前記複数個のピラミッドパターンは、前記第2ベース部の前記一面をエッチングして形成された陰刻ピラミッドパターンである、請求項1に記載のバックライトユニット。
【請求項4】
前記第1パターン層の屈折率と前記第3パターン層の屈折率は互いに同一である、請求項1に記載のバックライトユニット。
【請求項5】
前記第1パターン層の屈折率と前記第3パターン層の屈折率は1.47~1.70を有するように形成された、請求項4に記載のバックライトユニット。
【請求項6】
前記複数個のピラミッドパターンのそれぞれは、ピラミッド形状の4個の面のうち2個の向かい合う面間の角度と定義される頂点角を形成し、
前記第1パターン層の第1頂点角は略87゜~93゜であり、前記第3パターン層の第2頂点角は略87゜~93゜である、請求項1に記載のバックライトユニット。
【請求項7】
前記第2パターン層及び前記第4パターン層の面積において、前記複数個の突出部分が占める面積を定義する、前記第2パターン層及び前記第4パターン層の密度は5%~9%である、請求項6に記載のバックライトユニット。
【請求項8】
前記第2パターン層及び前記第4パターン層において、前記複数個の突出部分のそれぞれの直径の平均値は30μm~60μmである、請求項7に記載のバックライトユニット。
【請求項9】
前記第2パターン層及び前記第4パターン層の縦横比は、0.23~0.5の区間である、請求項8に記載のバックライトユニット。
【請求項10】
前記第2パターン層及び前記第4パターン層において、前記複数個の突出部分のそれぞれの高さの平均値は、6.9μm~30μmである、請求項8に記載のバックライトユニット。
【請求項11】
前記第2パターン層及び前記第4パターン層のヘイズは、13%~85%である、請求項1に記載のバックライトユニット。
【請求項12】
前記第2パターン層及び前記第4パターン層の前記不規則な複数個の突出部分は、少なくとも一部が曲面形状を有する、請求項1に記載のバックライトユニット。
【請求項13】
光学フィルムであって、
第1ベース部と、前記第1ベース部の一面に配置され、複数個のピラミッドパターンを含む第1パターン層と、前記第1ベース部の他面に配置され、前記複数個のピラミッドパターンと異なるパターンを含む第2パターン層とを含む第1シート、及び
第2ベース部と、前記第2ベース部の一面に配置され、複数個のピラミッドパターンを含む第3パターン層と、前記第2ベース部の他面に配置され、前記第2パターン層のパターンに対応するパターンを含む第4パターン層とを含む第2シート、を含み、
前記第2パターン層のパターンと前記第4パターン層のパターンは不規則な複数個の突出部分を含み、
前記第2パターン層は接着性物質を含み、前記第2パターン層と前記第3パターン層が互いに接着されることにより、前記第1シート及び前記第2シートが合紙(lamination)されることを特徴とする光学フィルム。
【請求項14】
前記第1パターン層の屈折率と前記第3パターン層の屈折率は互いに同一である、請求項13に記載の光学フィルム。
【請求項15】
前記複数個のピラミッドパターンのそれぞれは、ピラミッド形状の4個の面のうち2個の向かい合う面間の角度と定義される頂点角を形成し、
前記第1パターン層の第1頂点角は略87゜~93゜であり、前記第3パターン層の第2頂点角は略87゜~93゜である、請求項13に記載の光学フィルム。
【請求項16】
前記第2パターン層及び前記第4パターン層の面積において、前記複数個の突出部分が占める面積を定義する、前記第2パターン層及び前記第4パターン層の密度は5%~9%である、請求項15に記載の光学フィルム。
【請求項17】
前記第2パターン層及び前記第4パターン層において、前記複数個の突出部分のそれぞれの直径の平均値は、30μm~60μmである、請求項16に記載の光学フィルム。
【請求項18】
前記第2パターン層及び前記第4パターン層の縦横比は、0.23~0.5の区間である、請求項17に記載の光学フィルム。
【請求項19】
前記第2パターン層及び前記第4パターン層において、前記複数個の突出部分のそれぞれの高さの平均値は、6.9μm~30μmである、請求項17に記載の光学フィルム。
【請求項20】
前記第2パターン層及び前記第4パターン層のヘイズは、13%~85%である、請求項13に記載の光学フィルム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の様々な実施例は、光学フィルム及びこれを含むバックライトユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、LCD(liquid crystal display)は、電子装置の画面全体に光を均一に照射するバックライトユニットを含むことができる。バックライトユニットは、光源の位置によって、表示面を含む基板の側面にランプが位置し、ランプの線光を面光に変える導光板が必要なエッジ型(edge type)と、表示面を含む基板の下方にランプが位置して導光板が不要な直下型と、に区別される。このうち、直下型バックライトユニットは、光利用効率が高く、構成が簡単であり、基板のサイズに制限がないことから、液晶表示装置に広く用いられている。一般の直下型バックライトユニットは、光源、拡散シート、プリズムを含む光学フィルムを含むことができる。光源から出射した光は、拡散シートで拡散された後、上部に備えられた光学フィルムを経て液晶パネルに伝達されてよい。
【0003】
光源として、小型化、軽量化及び/又は低電力消費などの利点を有するミニLED(light emitting diode,発光ダイオード)及び/又はマイクロLEDを用いる液晶ディスプレイ装置が積極的に活用されている。ミニLED又はマイクロLEDは、チップ一つ一つが個別の画素や光源を構成できるので、ディスプレイのサイズ及び形態に対する制約が解消し、既存の光源を用いる場合に比べてより鮮明な画質が具現可能である。
【0004】
LEDチップサイズの小型化に加え、LED光特性を補完するためのバックライトユニットに対する研究も活発に行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】韓国公開特許第10-2020-0092026号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ミニLED又はマイクロLEDを光源として用いる直下型バックライトユニットは、点光源の光を面光源に変えるための拡散シートを用いることができる。直下型バックライトユニットは、平面に光源が配置され、光源の形状(例えば、ミニLED又はマイクロLEDの形状)が液晶パネルから視認されることを防止するために、厚い拡散シートを備えたり複数個の拡散シートを積層したりした構造を有することがある。
【0007】
一実施例によれば、前記拡散シートに対して、追加又は代案として、光源の形状が液晶パネルから視認される現象であるホットスポット(hot spot)を防ぐための遮蔽シートを含むことができる。
【0008】
前記遮蔽シート(及び/又は拡散シート)は、光源の形状が液晶パネルから視認されることを防止する遮蔽性能のためにはシートの厚さをある程度厚く形成しなければならず、液晶表示装置の薄型化に制約となることがある。一方、前記遮蔽シートは、シートの膜厚が過度に厚いと、それによって液晶表示装置の輝度が大きく低下する問題点が発生することがある。このように、前記遮蔽シートを備えるバックライトユニットにおいて、遮蔽シートの膜厚は遮蔽性能及び輝度性能と関連があり、ここで、前記遮蔽性能と前記輝度性能は互いにトレードオフ(trade-off)の関係にあり得る。
【0009】
本発明は、様々な実施例により、厚い拡散シートを使用しないながらも光源の形状が液晶パネルから視認されることを防止する性能(以下、「遮蔽性能」ともいう。)に優れ、且つ輝度が高い(以下、「輝度性能」ともいう。)液晶表示装置用光学フィルムを提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示の様々な実施例に係るバックライトユニットは、光源、前記光源から放出された光の色を変換するためのカラー変換シート、及び前記カラー変換シートの上(over)に配置された少なくとも一つの光学フィルムを含むことができる。前記少なくとも一つの光学フィルムは、第1ベース部と、前記第1ベース部の一面に配置され、複数個のピラミッドパターンを含む第1パターン層と、前記第1ベース部の他面に配置され、前記複数個のピラミッドパターンと異なるパターンを含む第2パターン層とを含む第1シート、及び第2ベース部と、前記第2ベース部の一面に配置され、複数個のピラミッドパターンを含む第3パターン層と、前記第2ベース部の他面に配置され、前記第2パターン層のパターンに対応するパターンを含む第4パターン層とを含む第2シートを含むことができる。前記第2パターン層のパターンと前記第4パターン層のパターンは、不規則な複数個の突出部分を含むことができる。前記第2パターン層は接着性物質を含み、前記第2パターン層の前記複数個の突出部分が前記第3パターン層の前記複数個のピラミッドパターンに接着されることにより、前記第1シート及び前記第2シートが合紙(lamination)されてよい。
【0011】
本開示の様々な実施例に係る光学フィルムは、第1ベース部と、前記第1ベース部の一面に配置され、複数個のピラミッドパターンを含む第1パターン層と、前記第1ベース部の他面に配置され、前記複数個のピラミッドパターンと異なるパターンを含む第2パターン層を含む第1シート、及び第2ベース部と、前記第2ベース部の一面に配置され、複数個のピラミッドパターンを含む第3パターン層と、前記第2ベース部の他面に配置され、前記第2パターン層のパターンに対応するパターンを含む第4パターン層とを含む第2シートを含むことができる。前記第2パターン層のパターンと前記第4パターン層のパターンは、不規則な複数個の突出部分を含むことができる。前記第2パターン層は接着性物質を含み、前記第2パターン層と前記第3パターン層が互いに接着されることにより、前記第1シート及び前記第2シートが合紙(lamination)されてよい。
【発明の効果】
【0012】
本開示の様々な実施例によれば、膜厚の厚い拡散シートを備えないので、バックライトユニットの薄型化に寄与することができる。
【0013】
本開示の様々な実施例によれば、ミニLED又はマイクLEDの遮蔽性能の他、輝度性能にも優れた光学フィルム及びこれを含むバックライトユニットを提供することができる。
【0014】
本開示から得られる効果は、以上で言及した効果に制限されず、言及していない他の効果は、以下の記載から、本開示の属する技術の分野における通常の知識を有する者に明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本開示の様々な実施例に係る、拡散シートを含む液晶表示装置を示す図である。
図2】本開示の様々な実施例に係る、複数個のシートが合紙された光学フィルムを含むバックライトユニット、及び前記バックライトユニットを含む液晶表示装置を示す図である。
図3】本開示の様々な実施例に係る、複数個のシートが合紙された光学フィルムを示す側面図である。
図4】本開示の様々な実施例に係る、複数個のシートが合紙された光学フィルムを示す斜視図である。
図5A】本開示の様々な実施例に係る、光学フィルムに含まれた複数個のシートを示す図である。
図5B】本開示の様々な実施例に係る、光学フィルムのピラミッドパターンの頂点角に従う照度比率及び遮蔽比率を示すグラフである。
図5C】本開示の様々な実施例に係る、光学フィルムのピラミッドパターンの頂点角に従う照度比率及び遮蔽比率を示す図である。
図6A】本開示の様々な実施例に係る、光学フィルムのマットパターンの密度に従う照度比率及び遮蔽比率を示すグラフである。
図6B】本開示の様々な実施例に係る、光学フィルムのマットパターンの密度に従う照度比率及び遮蔽比率を示す図である。
図7A】本開示の様々な実施例に係る、光学フィルムのマットパターンの直径に従う照度比率及び遮蔽比率を示す図である。
図7B】本開示の様々な実施例に係る、光学フィルムのマットパターンの直径に従う照度比率及び遮蔽比率を示す図である。
図7C】本開示の様々な実施例に係る、光学フィルムのマットパターンの直径に従う照度比率及び遮蔽比率を示すグラフである。
図8A】本開示の様々な実施例に係る、光学フィルムのマットパターンの縦横比に従う照度比率及び遮蔽比率を示すグラフである。
図8B】本開示の様々な実施例に係る、光学フィルムのマットパターンの縦横比に従う照度比率及び遮蔽比率を示す図である。
図9A】本開示の様々な実施例に係る、ヘイズ関連光学フィルムのマットパターンの概略図である。
図9B】本開示の様々な実施例に係る、光学フィルムのマットパターンのヘイズに対する輝度及び/又は遮蔽の連関性を示すグラフである。
図9C】本開示の様々な実施例に係る、光学フィルムのマットパターン関連遮蔽効果を説明するための図である。
図10A】本開示の一実施例に係る、マットパターン層の一部分のパターンを拡大した図である。
図10B】本開示の他の実施例に係る、マットパターン層の一部分のパターンを拡大した図である。
図10C】本開示のさらに他の実施例に係る、マットパターン層の一部分のパターンを拡大した図である。
図10D】本開示のさらに他の実施例に係る、マットパターン層の一部分のパターンを拡大した図である。
図10E】本開示のさらに他の実施例に係る、マットパターン層の一部分のパターンを拡大した図である。
図11A】本開示の様々な実施例に係る、光学フィルムの光学特性を示す図である。
図11B】本開示の様々な実施例に係る、光学フィルムの光学特性を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本文書の様々な実施例及びそれに使われた用語は、本文書に記載された技術的特徴を特定の実施例に限定しようとするものではなく、当該実施例の様々な変更、均等物又は代替物を含むものと理解されるべきである。図面の説明と関連して、類似の又は関連した構成要素には類似の参照符号が付されてよい。アイテムに対応する名詞の単数型は、関連した文脈において特に断らない限り、前記アイテムを1個又は複数個含むことができる。
【0017】
様々な実施例によれば、上述した構成要素のそれぞれ(例えば、フィルム又はシート)は単数又は複数の個体を含むことができ、複数の個体のうち一部は、他の構成要素に分離配置されてもよい。様々な実施例によれば、前述した当該構成要素のうち一つ以上の構成要素又は動作が省略されてもよく、又は一つ以上の他の構成要素又は動作が追加されてもよい。追加又は代案として、複数の構成要素(例えば、フィルム又はシート)は一つの構成要素に統合されてもよい。この場合、統合された構成要素は、前記複数の構成要素のそれぞれの一つ以上の機能を、前記統合以前に前記複数の構成要素のうち該当の構成要素によって行われるのと同一又は類似に行うことができる。
【0018】
添付の図面を参照して実施例を説明する。本実施例の説明において、同一構成には同一名称及び同一符号を使用し、それによる付加的な説明は省略するものとする。また、本発明の実施例の説明において、同一機能を有する構成要素には同一名称及び同一符号を使用するだけであり、実質的に従来と完全に同一であるわけではないことに留意されたい。
【0019】
様々な実施例によれば、「含む」又は「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらを組み合わせたものが存在することを指定するためのもので、1つ又はそれ以上の他の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらを組み合わせたものの存在又は付加の可能性をあらかじめ排除するためのものでないことが理解されるべきである。
【0020】
図1は、本開示の様々な実施例に係る、拡散シートを含む液晶表示装置を示す図である。
【0021】
図1を参照すると、液晶表示装置(又は、LCD(liquid crystal display)装置))1は、バックライトユニット10と液晶パネル20を含むことができる。様々な実施例によれば、バックライトユニット10は、液晶パネル20に光を発散するように液晶パネル20の後面(-Z方向に向かっている面)に向いて配置されてよい。バックライトユニット10は、光源11aを含む基板11、カラー変換シート13、拡散シート14,17、及びプリズムシート15,16を含むことができる。バックライトユニット10は、図面に示されてはいないが、反射偏光シートをさらに含むこともできる。
【0022】
様々な実施例によれば、光源11aは、液晶パネル20の背面に光を発散するための構成であり、基板11の一面に配置されてよい。光源11aは、発光ダイオード(light emitting diode,LED;以下、LEDという。)に相当してよい。光源11aは、例えば、光を発散する複数のLEDチップ11aを含むことができる。LEDは、LEDチップのサイズによって、大型(large)LED(チップのサイズ:1,000μm以上)、中型(middle)LED(チップのサイズ:300~500μm)、小型(small)LED(チップのサイズ:200~300μm)、ミニ(mini)LED(チップのサイズ:100~200μm)、及びマイクロ(micro)LED(チップのサイズ:100μm以下)に分類されてよい。ここで、LEDは、InGaN、GaNなどの材質を含むことができる。光源11aから放出された光は、液晶パネル20の方向(Z方向)に向かって発散されてよい。光源11aから放出された光は、カラー変換シート13を通過して拡散シート14に入射してよい。
【0023】
様々な実施例によれば、基板11の表面には、反射シート12が形成されてよい。反射シート12は、BaSo、TiO、CaCo、SiO、Ca(Soのような物質を含むか、Agのような物質を含むことができ、光源11aと光源11aとの間の基板11上に塗布又はコートされてよい。反射シート12は、光源11aから発散されたが、カラー変換シート13、拡散シート14,17及びプリズムシート15,16を透過しながら界面反射などによって基板11側に反射された光を、再び前記光の発散方向に反射させる役割を担うことができる。これにより、光の損失が最小化し得る。すなわち、反射シート12は、光リサイクル(light recycling)を行うことができる。
【0024】
様々な実施例によれば、カラー変換シート13は、光源11aから発散された光の色を変換させることができる。一例として、ミニLED又はマイクロLEDの光は、青色光(450nm)であってよい。この場合、青色光は白色光への変換が必要である。カラー変換シート13は、光源11aから発散された青色光を透過させながら青色光を白色光に変換させることができる。
【0025】
様々な実施例によれば、拡散シート14,17は、カラー変換シート13から入射した光を均一に分散させることができる。拡散シート14,17は、光拡散剤ビーズ(beads)が添加されている硬化性樹脂(例えば、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、、エステルアクリレート及びラジカル発生型モノマーから選ばれる少なくとも一つ単独又は混合物である。)溶液を塗布し、光学散剤ビーズによって光拡散を誘発することができる。また、拡散シート14,17は、均一又は不均一なサイズの形状(例えば、球形)の突起パターン(又は、突出部)が形成され、光の拡散を促進することができる。
【0026】
様々な実施例によれば、拡散シート14,17は、下拡散シート14及び上拡散シート17を含むことができる。下拡散シート14は、カラー変換シート13とプリズムシート15との間に配置されてよく、上拡散シート17はプリズムシート16と液晶パネル20との間に配置されてよい。仮にバックライトユニット10が反射偏光シートをさらに含むと、上拡散シート17はプリズムシート16と反射偏光シートとの間に配置されてよい。
【0027】
様々な実施例によれば、プリズムシート15,16は、表面に形成された光学パターンを用いて入射した光を集光した後、液晶パネル20に出射させることができる。プリズムシート15,16は、透光性ベース部と、該ベース部の上面(+Z軸方向に向かっている面)に形成されたプリズムパターン層を含むことができる。プリズムパターン層は、面方向の輝度向上のために、指定された角度の傾斜面(例えば、45゜の傾斜面)が形成された三角アレイ(array)形態の光学パターン層で形成されてよい。プリズムパターン層のプリズムパターンは、三角柱の形状であってよく、三角柱の一面がベース部と対面するように配置されてよい。
【0028】
一実施例によれば、プリズムシート15,16は、第1プリズムシート15と第2プリズムシート16を含んで複合プリズムシート構造を形成することができる。ここで、第2プリズムシート16は、第1プリズムシート15の上面に重なって(overlap)配置されてよい。第1プリズムシート15において、複数個の第1プリズムパターンは互いに並んで配列されてよい。それぞれの第1プリズムパターンは、一方向に延長された構造であってよい。例えば、第1プリズムパターンのそれぞれの頂点ライン15aは、X軸方向に向かって延長形成されてよい。これと類似に、第2プリズムシート16において、複数個の第2プリズムパターンも互いに並んで配列されてよい。それぞれの第2プリズムパターンは、一方向に延長された構造であってよい。例えば、第2プリズムパターンのそれぞれの頂点ライン16aは、X軸及びZ軸と垂直の方向(以下、「Y軸」という。)に向かって延長形成されてよい。ここで、第1プリズムパターンの延長方向と第2プリズムパターンの延長方向は、説明の便宜上、X軸及びY軸に向かっているとする。ただし、図示の実施例に限定されず、X軸又はY軸以外の他の方向に向かっていてもよい。
【0029】
様々な実施例によれば、反射偏光シート(図示せず)は、プリズムシート15,16及び上拡散シート17の上部に備えられ、プリズムシート15,16から集光されて上拡散シートによって拡散された光に対して、一部の偏光は透過させ、残りの偏光は下部に反射させる役割を担うことができる。
【0030】
様々な実施例によれば、液晶パネル20は、光源11aから発散された光を電気信号によって所定のパターンで屈折させることができる。前記屈折した光は、液晶パネル20の前面に配置されたカラーフィルターと偏光フィルターを通過して画面を構成できる。
【0031】
図2は、本開示の様々な実施例に係る、複数個のシートが合紙された光学フィルムを含むバックライトユニット、及び前記バックライトユニットを含む液晶表示装置を示す図である。
【0032】
図2を参照すると、本開示の一実施例に係る液晶表示装置(又は、LCD(liquid crystal display)装置))1は、バックライトユニット10と液晶パネル20を含み、バックライトユニット10は、光源11aを含む基板11、カラー変換シート13、第1光学フィルム100、プリズムシート15,16、及び拡散シート17を含むことができる。一実施例によれば、光源11aの一面には反射シート12が形成されてよい。
【0033】
一実施例によれば、バックライトユニット10は、当該構成要素のうち少なくとも一つ(例えば、拡散シート17)が省略されてもよく、一つ以上の他の構成要素(例えば、反射偏光シート(図示せず))が追加されてもよい。以下、図1と重複する部分に関する説明は省略する。
【0034】
本開示の液晶表示装置1は、合紙構造で形成された少なくとも一つの光学フィルムを提供することを特徴とし得る。ここで、前記少なくとも一つの光学フィルムは、下拡散シート14を代替したり、又はそれに加えて備えられてよい。以下、本開示の図面に関する説明は、下拡散シート14に代えて一側に少なくとも一つの光学フィルムが備えられたものを取り上げることができる。
【0035】
本開示において、「光学フィルム」とは、透光性ベース部(以下、「ベース部」という。)の一面に第1パターンを含んでいる拡散シートと、ベース部の他面に第2パターンをさらに含んでいる拡散シートが備えられ、互いに合紙(lamination)された形態を意味できる。一実施例によれば、少なくとも一つの光学フィルムは、2枚の光学フィルムが互いに積層配置された構造を含むことができる。ただし、これに限定されるものではなく、場合によって、3枚以上の光学フィルムを含むこともできる。図2では、説明の便宜のために多少誇張して示されているが、非常に薄い膜厚の2枚のシート110,120が合紙されて第1光学フィルム100を形成しているものが示される。
【0036】
本開示において、「合紙(lamination)」とは、前記2枚のシートのうち少なくとも1枚のシートに接着剤が設けられて張り合わせられたことを意味できる。例えば、シートの少なくとも一部分(例えば、パターン層)が接着性物質を含むことによってパターン層自体が接着性を有することができ、これにより、複数枚のシートが接着して一体化したことを意味できる。合紙された形態の光学フィルムは、合紙されずに単純に積層された場合の実施例に比べてより薄く、遮蔽性能に優れたバックライトユニットを提供できる。
【0037】
本開示の様々な実施例によれば、2枚の拡散シート110,120が1個の光学フィルムを形成する場合であって、第1シート110及び第2シート120はそれぞれ、ベース部の膜厚が略100μm以下であり、互いに合紙されて第1光学フィルム100を構成できる。本開示の第1光学フィルム100は、カラー変換シート13上に、下拡散シート14を代替して又はそれに加えて備えられてよい。
【0038】
本開示の様々な実施例に係る光学フィルム100(以下、略して「合紙された形態の光学フィルム」ともいう。)は、例えば、略100μm又は略160μmの膜厚の2枚又は3枚のシートが単純に積層された実施例(以下、略して「合紙されていない形態の光学フィルム」という。)に比べて、数μm以上も薄い形態を有しながらも、剛性が高く、優れた遮蔽性能を発揮できる。例えば、出願人が実施したシミュレーション結果によれば、既存の異なる3枚の拡散シートが合紙されていない形態の光学フィルムは、略330μm~490の膜厚を有するのに対し、合紙された形態の2個の光学フィルム(例えば、4枚の拡散シート)は、膜厚が略460μm~510μmであって、1枚の拡散シートを基準に、より薄い膜厚を有しながらも、輝度は互いに対応するか或いは優れた性能値を提供することができる。
【0039】
図3は、本開示の様々な実施例に係る、複数枚のシートが合紙された光学フィルムを示す側面図である。
【0040】
図4は、本開示の様々な実施例に係る、複数枚のシートが合紙された光学フィルムを示す斜視図である。
【0041】
本開示において、バックライトユニット(例えば、図1及び図2のバックライトユニット10)は第1光学フィルム100を含むことができる。第1光学フィルム100は、第1シート110、及び第1シート110と合紙された第2シート120を含むことができる。
【0042】
一実施例によれば、第1光学フィルム100の第1シート110は、第1ベース部112を含むことができる。第1シート110は、第1ベース部112の一面に配置され、第1パターンを含む第1パターン層111、及び第1ベース部112の他面に配置され、前記第1パターンと異なる第2パターンを含む第2パターン層113を含むことができる。第1光学フィルム100の第2シート120は、第2ベース部122を含むことができる。第2シート120は、第2ベース部122の一面に配置され、第3パターンを含む第3パターン層121、及び第2ベース部122の他面に配置され、前記第3パターンと異なる第4パターンを含む第4パターン層123を含むことができる。
【0043】
一実施例によれば、第1光学フィルム100の第1シート110と第2シート120とが互いに対応する構造であってよい。例えば、第1シート110の第1パターン層111のパターン構造と第2シート120の第3パターン層121のパターン構造は、互いに同一又は類似であってよい。さらに他の例として、第1シート110の第2パターン層113のパターン構造と第2シート120の第4パターン層123のパターン構造は、互いに同一又は類似であってよい。
【0044】
一実施例によれば、第1ベース部112及び第2ベース部122は、互いに対応する膜厚を有してよい。例えば、第1ベース部112及び第2ベース部122は、略100μm以下の膜厚を有してよい。例えば、第1ベース部112及び/又は第2ベース部122は、略38μm、略50μm、略75μmのいずれか一つであってよい。しかし、第1ベース部112及び第2ベース部122の膜厚は、前記例示に制限されず、パターン層を支持するために適合な膜厚に様々に設計変更されてよい。他の実施例によれば、第2ベース部122の膜厚を第1ベース部112の膜厚よりも厚く形成してよい。例えば、ベース部の膜厚が薄いと、光源11aから発散される熱によって損傷してシートがデコボコに膨れ上がる現象(シート歪み現象)が発生することがある。このため、光源11aから近い第2ベース部122の膜厚を第1ベース部112の膜厚よりも厚く形成することにより、シートがデコボコに膨れ上がる現象を防止し、製品の信頼性を向上させることができる。
【0045】
一実施例によれば、各層の屈折率を用いて第1光学フィルム100の輝度性能を改善させることができる。第1光学フィルム100において第1パターン層111と第3パターン層121のパターン構造が互いに対応することにより、屈折率も互いに対応してよい。例えば、第1パターン層111と第3パターン層121の屈折率はそれぞれ、略1.47~1.70であってよい。さらに他の例として、第1パターン層111と第3パターン層121の屈折率はそれぞれ、略1.65であってよい。第1光学フィルム100において第2パターン層113と第4パターン層123のパターン構造が互いに対応することにより、屈折率も互いに対応してよい。例えば、第2パターン層113と第4パターン層123の屈折率はそれぞれ、略1.45~1.55であってよい。さらに他の例として、第2パターン層113と第4パターン層123の屈折率はそれぞれ、略1.49であってよい。一実施例によれば、第2パターン層113は、接着物質がコートされる場合に、屈折率は略1.51であってよい。
【0046】
図5Aは、本開示の様々な実施例に係る、光学フィルムに含まれた複数枚のシートを示す図である。
【0047】
図5Bは、本開示の様々な実施例に係る、光学フィルムのピラミッドパターンの頂点角に従う照度比率及び遮蔽比率を示すグラフである。
【0048】
図5Cは、本開示の様々な実施例に係る、光学フィルムのピラミッドパターンの頂点角に従う照度比率及び遮蔽比率を示す図である。
【0049】
本開示において、バックライトユニット(例えば、図1及び図2のバックライトユニット10)は、第1光学フィルム100を含むことができる。第1光学フィルム100は、第1シート110、及び第1シート110と合紙された第2シート120を含むことができる。図5A図5B、及び図5Cの第1シート110及び第2シート120の構成は、図3及び図4の第1シート110及び第2シート120の構成と一部又は全部が同一であってよい。
【0050】
実質的に、第1シート110及び第2シート120は互いに合紙されて一つのフィルムとして構成されているが、説明の便宜のために、図5Aでは、第1シート110及び第2シート120を分離して開示している。
【0051】
様々な実施例によれば、第1シート110は、第1ベース部112、第1ベース部112の一面に配置された第1パターンを含む第1パターン層111、及び第1ベース部112の他面に配置された第2パターンを含む第2パターン層113を含むことができる。第1ベース部112の+Z軸方向に向かっている面には第1パターン層111が配置され、第1ベース部112の-Z軸方向に向かっている面には第2パターン層113が配置されてよい。第2シート120は、第2ベース部122、第2ベース部122の一面に配置された第3パターンを含む第3パターン層121、及び第2ベース部122の他面に配置された第4パターンを含む第4パターン層123を含むことができる。第2ベース部122の+Z軸方向に向かっている面には第3パターン層121が配置され、第2ベース部122の-Z軸方向に向かっている面には第4パターン層123が配置されてよい。
【0052】
一実施例によれば、第1ベース部112及び/又は第2ベース部122は、パターン層を支持するための構成であってよい。例えば、第1ベース部112及び/又は第2ベース部122は、光の透過が可能な透明材質、例えば、ポリカーボネート(poly carbonate)系、ポリスルホン(poly sulfone)系、ポリアクリレート(poly acrylate)系、ポリスチレン(poly styrene)系、ポリビニルクロリド(poly vinyl chloride)系、ポリビニルアルコール(poly vinyl alcohol)系、ポリノルボネン(poly norbornene)系、又はポリエステル(poly ester)系の物質のうち少なくとも一つを含んでなってよい。具体的な例を挙げると、ベース部112は、ポリエチレンテレフタレート(poly ethylene terephtalate)又はポリエチレンナフタレート(poly ethylene naphthalate)のうち少なくとも一つからなってよい。
【0053】
様々な実施例によれば、第1パターン層111及び第3パターン層121は互いに対応する構造であってよい。第1パターン層111及び/又は第3パターン層121は、第1方向(例えば、A方向)に複数個の行を有し、前記第1方向と垂直の第2方向(例えば、A’方向)に、複数個の列を有する複数個のピラミッドパターンを含むことができる。前記複数個のピラミッドパターンのそれぞれの断面は、三角形又は台形の形状であってよい。前記複数個のピラミッドパターンのそれぞれは、第1パターン層111及び/又は第3パターン層121の上方から見るとき(-Z軸に向かって見るとき)、陰刻パターンで設計されてよい。前記複数個のピラミッドパターンのそれぞれは、-Z軸に向かって漸次増加するサイズを有するように設計されてよい。
【0054】
様々な実施例によれば、第1シート110及び第2シート120は、ベース部を基準に一面と他面、すなわち両面にパターン層をそれぞれ備えることにより、光拡散効果の他、光干渉現象及び色ばらつき現象を低減させる効果も増大させることができる。それぞれのパターン層は、ベース部の一面(又は、他面)にUV(ultra violet)硬化性樹脂溶液を塗布し、光を照射して硬化させることにより、マイクロパターニングを具現することができる。
【0055】
様々な実施例によれば、光拡散効果と関連して、第2シート120の下方(例えば、第4パターン層123)に入射した光は、第2シート120の第3パターン層121に形成された複数のピラミッドパターンを通って拡散されてよい。拡散された光が第1シート110の下方(例えば、第2パターン層113)に入射し、該光は、第1シート110の第1パターン層111に形成された複数のピラミッドパターンを通って拡散されてよい。この過程で、ピラミッドパターンの界面上で屈折した屈折光、界面反射などによる反射光によって光の損失は最小化し、輝度減少も最小化し得る。第1パターン層111及び第3パターン層121に形成されたピラミッドパターンは、複数個(例えば、M×N個)のピラミッドを含むことができ、基板11に形成された光源11aと少なくとも一部が重なるようにM個の行とN個の列を有するピラミッドパターンを形成できる。
【0056】
様々な実施例によれば、第1シート110は、所定の高さ(又は、膜厚)aとピッチbのピラミッドパターンが形成された第1パターン層111を含むことができる。第2シート120は、所定の高さ(又は、膜厚)cとピッチdのピラミッドパターンが形成された第3パターン層121を含むことができる。一実施例によれば、第1パターン層111において、プリズムパターンの高さa及びピッチbは、第1頂点角θ1に基づいて定義されてよい。第3パターン層121において、プリズムパターンの高さc及びピッチdは、第2頂点角θ2に基づいて定義されてよい。以下、第1頂点角θ1について説明し、第2頂点角θ2は、これを準用できる。
【0057】
一実施例によれば、第1頂点角θ1及び/又は第2頂点角θ2は、断面が台形であるピラミッドパターンを形成する4個の面のうち、2個の向かい合う面間の角度と定義されてよい。例えば、第1頂点角θ1及び/又は第2頂点角θ2は、70゜~150゜の範囲で定義されてよい。
【0058】
様々な実施例によれば、第1頂点角θ1が略90°(例えば、87°~93°)、第2頂点角θ2が略90°(例えば、87°~93°)のとき、輝度(例えば、中心照度比率)と遮蔽(例えば、遮蔽比率)の効率が改善され得る。図5B及び図5Cを参照すると、第1パターン層111の第1頂点角θ1及び第3パターン層121の第2頂点角θ2を異ならせて実験し、輝度(例えば、中心照度比率)と遮蔽(例えば、遮蔽比率)効果を確認した。実験#1において、第1頂点角θ1は略85°に設定し、第2頂点角θ2は略85°に設定した。実験#2において、第1頂点角θ1は略85°に設定し、第2頂点角θ2は略90°に設定した。実験#3において、第1頂点角θ1は略90°に設定し、第2頂点角θ2は略90°に設定した。実験#4において、第1頂点角θ1は略95°に設定し、第2頂点角θ2は略90°に設定した。実験#5において、第1頂点角θ1は略95°に設定し、第2頂点角θ2は略95°に設定した。実験#3の中心照度比率及び遮蔽比率をそれぞれ100%レファレンス値と設定した後、実験#1、#2、#4、#5の中心照度比率及び遮蔽比率値と比較した。
【0059】
実験#1、#2、#3、#4、#5を参照すると、実験#1、#2は、前記レファレンス値と比較して、輝度(中心照度比率)低下対比遮蔽上昇効果が十分でないことが確認できる。また、実験#4、#5は、前記レファレンス値と比較して、輝度(中心照度比率)上昇対比遮蔽低下の幅が過度であることが確認できる。これにより、実験#3(第1頂点角θ1が略90°、第2頂点角θ2が略90°)において輝度(中心照度比率)と遮蔽(遮蔽比率)の効率が相対的に最大であることが確認できる。
【0060】
図6Aは、本開示の様々な実施例に係る、光学フィルムのマットパターンの密度に従う照度比率及び遮蔽比率を示すグラフである。
【0061】
図6Bは、本開示の様々な実施例に係る、光学フィルムのマットパターンの密度に従う照度比率及び遮蔽比率を示す図である。
【0062】
本開示において、バックライトユニット(例えば、図1図2のバックライトユニット10)は、第1光学フィルム(例えば、図5Aの光学フィルム100)を含むことができる。第1光学フィルム100は、第1シート(例えば、図5Aの第1シート110)、及び第1シート110と合紙された第2シート(例えば、図5Aの第2シート120)を含むことができる。図6A及び図6Bの第1シート110及び第2シート120の構成は、図3図5Cの第1シート110及び第2シート120の構成と一部又は全部が同一であってよい。
【0063】
様々な実施例によれば、第1シート110は、第1ベース部112、第1ベース部112の一面に配置された第1パターンを含む第1パターン層111、及び第1ベース部112の他面に配置された第2パターンを含む第2パターン層113を含むことができる。第2シート120は、第2ベース部122、第2ベース部122の一面に配置された第3パターンを含む第3パターン層121、及び第2ベース部122の他面に配置された第4パターンを含む第4パターン層123を含むことができる。
【0064】
様々な実施例によれば、第2パターン層113及び第4パターン層123は、互いに対応する構造であってよい。第2パターン層113及び第4パターン層123は、マット(matt)パターンを形成できる。例えば、第2パターン層113及び/又は第4パターン層123は、複数個の突出(例えば、膨らんだ)部分が不規則に配列されてよい。複数個の突出部分のそれぞれは互いにランダムな形状であってよく、下方に向かって突出していてよい。
【0065】
一実施例によれば、第2パターン層113及び/又は第4パターン層123の複数個の突出部分は、第1パターン層111及び/又は第3パターン層121と違い、方向性を有しなくてよい。第2パターン層113及び/又は第4パターン層123の複数個の突出部分は、少なくとも一部が曲面形状であってよい。前記複数個の突出部分は、少なくとも一部が-Z軸に向かって漸次減少する大きさを有するように設計されてよい。
【0066】
一実施例によれば、第2パターン層113は接着性物質を含み、第2パターン層113の複数個の突出部分が第3パターン層121の複数個のピラミッドパターンに接着することにより、第2シート120と第1シート110の合紙構造を提供することができる。例えば、前記第2パターン層113は、全体的に接着性レジンで形成され、別個の接着層なしで第3パターン層121と直接接着されてよい。
【0067】
様々な実施例によれば、マットパターン層(例えば、第2パターン層113及び/又は第4パターン層123)の密度が略7%(例えば、5%~9%)であるとき、輝度(例えば、中心照度比率)と遮蔽(例えば、遮蔽比率)の効率が改善され得る。前記密度は、マットパターン層の全体面積に対する複数個の突出部分の面積と定義できる。
【0068】
図6A及び図6Bを参照すると、第1パターン層111の第1頂点角及び第3パターン層121の第2頂点角を略90°と固定し、第2パターン層113及び/又は第4パターン層123のマットパターン層の密度を異ならせて実験し、輝度(例えば、中心照度比率)と遮蔽(例えば、遮蔽比率)の効果を確認した。実験#1において、マットパターン層の密度を略0%に設定した。実験#2において、マットパターン層の密度を略7%に設定した。実験#3において、マットパターン層の密度を略10%に設定した。実験#4において、マットパターン層の密度を略20%に設定した。
【0069】
実験#2の中心照度比率及び遮蔽比率をそれぞれ100%レファレンス値と設定した後、実験#1、#3、#4の中心照度比率及び遮蔽比率値と比較した。実験#1、#2、#3、#4を参照すると、実験#1は、前記レファレンス値と比較して、輝度(中心照度比率)低下と共に遮蔽低下が起きることが確認できる。また、実験#3、#4は、前記レファレンス値と比較して、輝度(中心照度比率)上昇対比遮蔽低下幅が過度であることが確認できる。これにより、実験#2(マットパターン層の密度が略7%)において輝度(中心照度比率)と遮蔽(遮蔽比率)の効率が相対的に最大であることが確認できる。
【0070】
図7A及び図7Bは、本開示の様々な実施例に係る、光学フィルムのマットパターンの直径に従う照度比率及び遮蔽比率を示す図である。
【0071】
図7Cは、本開示の様々な実施例に係る、光学フィルムのマットパターンの直径に従う照度比率及び遮蔽比率を示すグラフである。
【0072】
本開示において、バックライトユニット(例えば、図1図2のバックライトユニット10)は、第1光学フィルム(例えば、図5Aの光学フィルム100)を含むことができる。第1光学フィルム100は、第1シート(例えば、図5Aの第1シート110)、及び第1シート110と合紙された第2シート(例えば、図5Aの第2シート120)を含むことができる。 図7A図7Cの第1シート110及び第2シート120の構成は、図3図6Bの第1シート110及び第2シート120の構成と一部又は全部が同一であってよい。
【0073】
様々な実施例によれば、第1シート110は、第1ベース部112、第1ベース部112の一面に配置された第1パターンを含む第1パターン層111、及び第1ベース部112の他面に配置された第2パターンを含む第2パターン層113を含むことができる。第2シート120は、第2ベース部122、第2ベース部122の一面に配置された第3パターンを含む第3パターン層121、及び第2ベース部122の他面に配置された第4パターンを含む第4パターン層123を含むことができる。
【0074】
様々な実施例によれば、第2パターン層113及び第4パターン層123は、互いに対応する構造であってよい。第2パターン層113及び第4パターン層123はマット(matt)パターンを形成できる。例えば、第2パターン層113及び/又は第4パターン層123は、複数個の突出(例えば、膨らんだ)部分が不規則に配列されてよい。複数個の突出部分のそれぞれは、互いにランダムな形成であってよく、下方に向かって突出していてよい。
【0075】
様々な実施例によれば、マットパターン層(例えば、第2パターン層113及び/又は第4パターン層123)の直径が略30μm~60μmであるとき、輝度(例えば、中心照度比率)と遮蔽(例えば、遮蔽比率)の効率が改善され得る。例えば、前記直径は、マットパターン層の複数個の突出部分のそれぞれの直径の平均値と定義できる。他の例として、前記直径は、複数個の突出部分のそれぞれのドットサイズ(dot size)の平均値と定義できる。
【0076】
図7A図7Cを参照すると、第1パターン層111の第1頂点角及び第3パターン層121の第2頂点角を略90°と固定し、第2パターン層113及び/又は第4パターン層123のマットパターン層の密度を略7%と固定し、マットパターン層の縦横比を略0.33~0.34と固定した後、マットパターン層の直径を異ならせて実験し、輝度(例えば、中心照度比率)と遮蔽(例えば、遮蔽比率)の効果を確認した。マットパターン層の縦横比は、パターンの高さ/パターンの直径と定義できる。
【0077】
実験#1において、マットパターン層の複数個の突出部分の直径の平均値を0(突出部分無し)に設定した。実験#2において、マットパターン層の複数個の突出部分の直径の平均値を略10μmに設定した。実験#3において、マットパターン層の複数個の突出部分の直径の平均値を略20μmに設定した。実験#4において、マットパターン層の複数個の突出部分の直径の平均値を略30μmに設定した。実験#5において、マットパターン層の複数個の突出部分の直径の平均値を略40μmに設定した。実験#6において、マットパターン層の複数個の突出部分の直径の平均値を略50μmに設定した。実験#7において、マットパターン層の複数個の突出部分の直径の平均値を略60μmに設定した。実験#8において、マットパターン層の複数個の突出部分の直径の平均値を略70μmに設定した。実験#9において、マットパターン層の複数個の突出部分の直径の平均値を略80μmに設定した。実験#10において、マットパターン層の複数個の突出部分の直径の平均値を略100μmに設定した。実験#11において、マットパターン層の複数個の突出部分の直径の平均値を略130μmに設定した。実験#4の中心照度比率及び遮蔽比率をそれぞれ100%レファレンス値と設定した後、実験#1~#3、#5~#11の中心照度比率及び遮蔽比率値と比較した。
【0078】
実験#1~#11を参照すると、実験#1は、前記レファレンス値と比較して、輝度(中心照度比率)低下と共に遮蔽低下が起きることが確認できる。また、実験#2、#3は、前記レファレンス値と比較して、輝度(中心照度比率)上昇対比遮蔽低下幅が過度であることが確認できる。また、実験#8は、前記レファレンス値と比較して、遮蔽上昇対比輝度(中心照度比率)低下幅が過度であることが確認できる。また、実験#9、#10、#11は、前記レファレンス値と比較して輝度(中心照度比率)低下幅が過度であることが確認できる。これにより、実験#4、#5、#6、#7(マットパターン層の直径が略30μm、40μm、50μm、60μm)において輝度(中心照度比率)と遮蔽(遮蔽比率)の効率が相対的に最大であることが確認できる。
【0079】
図7C及び下記[表1]を参照すると、ピラミッドパターン(例えば、第1パターン層111のピラミッドパターン又は第3パターン層121のピラミッドパターン)のピッチ(pitch)に対する、マットパターン層(例えば、第2パターン層113のマットパターン又は第4パターン層123のマットパターン)のマットの直径が略30%~60%である区間において、遮蔽及び輝度に優れる特性が見られることが確認できる。例えば、遮蔽観点において、マットパターン層の直径(サイズ)が増加するほど、遮蔽は増加するが、輝度が減少することが確認でき、これにより、遮蔽と輝度の相関関係が逆傾向であることが分かる。特に、マットパターン層の直径(サイズ)がピラミッドパターンの略60%以上である場合に、遮蔽が大きく増加しながら輝度損失幅が上昇することが確認できる。また、マットパターン層の直径(サイズ)がピラミッドパターンの略30%以下の場合に、輝度上昇対比遮蔽低下幅が増加することが確認できる。
【0080】
【表1】
【0081】
図8Aは、本開示の様々な実施例に係る、光学フィルムのマットパターンの縦横比に従う照度比率及び遮蔽比率を示すグラフである。
【0082】
図8Bは、本開示の様々な実施例に係る、光学フィルムのマットパターンの縦横比に従う照度比率及び遮蔽比率を示す図である。
【0083】
本開示において、バックライトユニット(例えば、図1図2のバックライトユニット10)は、第1光学フィルム(例えば、図5Aの光学フィルム100)を含むことができる。第1光学フィルム100は、第1シート(例えば、図5Aの第1シート110)、及び第1シート110と合紙された第2シート(例えば、図5Aの第2シート120)を含むことができる。図8A、及び図8Bの第1シート110及び第2シート120の構成は、図3図7Cの第1シート110及び第2シート120の構成と一部又は全部が同一であってよい。
【0084】
様々な実施例によれば、第1シート110は、第1ベース部112、第1ベース部112の一面に配置された第1パターンを含む第1パターン層111、及び第1ベース部112の他面に配置された第2パターンを含む第2パターン層113を含むことができる。第2シート120は、第2ベース部122、第2ベース部122の一面に配置された第3パターンを含む第3パターン層121、及び第2ベース部122の他面に配置された第4パターンを含む第4パターン層123を含むことができる。
【0085】
様々な実施例によれば、第2パターン層113及び第4パターン層123は、互いに対応する構造であってよい。第2パターン層113及び第4パターン層123はマット(matt)パターンを形成できる。例えば、第2パターン層113及び/又は第4パターン層123は、複数個の突出(例えば、膨らんだ)部分が不規則に配列されてよい。複数個の突出部分のそれぞれは、互いにランダムな形成であってよく、下方に向かって突出していてよい。
【0086】
様々な実施例によれば、マットパターン層(例えば、第2パターン層113及び/又は第4パターン層123)の縦横比が略0.23~0.5の区間において、輝度(例えば、中心照度比率)と遮蔽(例えば、遮蔽比率)の効率が改善され得る。
【0087】
図8A及び図8Bを参照すると、第1パターン層111の第1頂点角及び第3パターン層121の第2頂点角を略90°と固定し、第2パターン層113及び/又は第4パターン層123のマットパターン層の密度を略7%と固定し、マットパターン層の直径(突出部分のそれぞれのサイズ平均値)を略30μmと固定した後、マットパターン層の縦横比を異ならせて実験し、輝度(例えば、中心照度比率)と遮蔽(例えば、遮蔽比率)の効果を確認した。マットパターン層の縦横比はパターンの高さ/パターンの直径と定義できる。前記パターンの高さは、マットパターン層の複数個の突出部分のそれぞれの高さの平均値と定義でき、前記パターンの直径は、マットパターン層の複数個の突出部分のそれぞれの直径の平均値と定義できる。前記パターンの直径が固定されることにより、前記パターンの高さ及び縦横比は比例して増加し得る。
【0088】
実験#1において、マットパターン層の縦横比を0(例えば、パターンの高さ0)に設定した。実験#2において、マットパターン層の縦横比を略0.133(例えば、パターンの高さ略4μm)に設定した。実験#3において、マットパターン層の縦横比を略0.267(例えば、パターンの高さ略8μm)に設定した。実験#4において、マットパターン層の縦横比を略0.333(例えば、パターンの高さ略10μm)に設定した。実験#5において、マットパターン層の縦横比を略0.4(例えば、パターンの高さ略12μm)に設定した。実験#6において、マットパターン層の縦横比を略0.5(例えば、パターンの高さ略15μm)に設定した。実験#4の中心照度比率及び遮蔽比率をそれぞれ100%レファレンス値と設定した後、実験#1~#3、#5、#6の中心照度比率及び遮蔽比率値と比較した。
【0089】
実験#1~#6を参照すると、実験#1は、前記レファレンス値と比較して、輝度(中心照度比率)低下と共に遮蔽低下が起きることが確認できる。また、実験#2は、前記レファレンス値と比較して、輝度(中心照度比率)上昇対比遮蔽低下幅が過度であることが確認できる。前記レファレンス値と比較して中心照度比率及び遮蔽比率が90%以上となる区間は、実験#3、#4、#5、#6であることが確認され、実験#3、#4、#5、#6に開示された縦横比区間(例えば、0.23~0.5区間)において輝度(中心照度比率)と遮蔽(遮蔽比率)の効率が相対的に改善されることが確認できる。
【0090】
下記[表2]を参照すると、輝度と遮蔽比率に優れた前記縦横比区間(例えば、0.23~0.5区間)を考慮して、マットパターン層の直径に対するパターン高さを確認することができる。
【0091】
【表2】
【0092】
例えば、縦横比0.23において、マットパターン層の直径が略30μmであることを考慮するとき、パターン高さは略6.9μmであり、マットパターン層の直径が略60μmであることを考慮するとき、パターン高さは略13.8μmであってよい。さらに他の例として、縦横比0.5において、マットパターン層の直径が略30μmであることを考慮するとき、パターン高さは略15μmであり、マットパターン層の直径が略60μmであることを考慮するとき、パターン高さは略30μmであってよい。したがって、中心照度比率及び遮蔽比率が90%以上の区間は、マットパターン層の縦横比は略0.23~0.5区間、パターン直径は略30μm~60μm、パターン高さは略6.9μm~30μmに設定できる。
【0093】
図9Aは、本開示の様々な実施例に係る、ヘイズ関連光学フィルムのマットパターンの概略図である。
【0094】
図9Bは、本開示の様々な実施例に係る、光学フィルムのマットパターンのヘイズに対する輝度及び/又は遮蔽の連関性を示すグラフである。
【0095】
図9Cは、本開示の様々な実施例に係る、光学フィルムのマットパターン関連遮蔽効果を説明するための図である。
【0096】
図10Aは、本開示の一実施例に係る、マットパターン層の一部分のパターンを拡大した図である。
【0097】
図10Bは、本開示の他の実施例に係る、マットパターン層の一部分のパターンを拡大した図である。
【0098】
図10Cは、本開示のさらに他の実施例に係る、マットパターン層の一部分のパターンを拡大した図である。
【0099】
図10Dは、本開示のさらに他の実施例に係る、マットパターン層の一部分のパターンを拡大した図である。
【0100】
図10Eは、本開示のさらに他の実施例に係る、マットパターン層の一部分のパターンを拡大した図である。
【0101】
本開示において、バックライトユニット(例えば、図1図2のバックライトユニット10)は、第1光学フィルム(例えば、図5Aの光学フィルム100)を含むことができる。第1光学フィルム100は、第1シート(例えば、図5Aの第1シート110)、及び第1シート110と合紙された第2シート(例えば、図5Aの第2シート120)を含むことができる。 図9A図10Eの第1シート110及び第2シート120の構成は、図3図8Bの第1シート110及び第2シート120の構成と一部又は全部が同一であってよい。
【0102】
様々な実施例によれば、第1シート110は、第1ベース部112、第1ベース部112の一面に配置された第1パターンを含む第1パターン層111、及び第1ベース部112の他面に配置された第2パターンを含む第2パターン層113を含むことができる。第2シート120は、第2ベース部122、第2ベース部122の一面に配置された第3パターンを含む第3パターン層121、及び第2ベース部122の他面に配置された第4パターンを含む第4パターン層123を含むことができる。
【0103】
様々な実施例によれば、第2パターン層113及び第4パターン層123は、互いに対応する構造であってよい。第2パターン層113及び第4パターン層123はマット(matt)パターンを形成できる。例えば、第2パターン層113及び/又は第4パターン層123は、複数個の突出(例えば、膨らんだ)部分が不規則に配列されてよい。複数個の突出部分のそれぞれは、互いにランダムな形成であってよく、下方に向かって突出していてよい。
【0104】
様々な実施例によれば、マットパターン層(例えば、第2パターン層113及び/又は第4パターン層123)は、ヘイズ(Hz)の異なる様々なマットを使用することができる。例えば、マットパターン層の種類は、第1マット(例えば、Matte 1、図10A参照)、第2マット(例えば、Matte 2、図10B参照)、第3マット(例えば、Matte 3、図10C参照)、第4マット(例えば、Matte 4、図10D参照)、又は第5マット(例えば、Matte 5、図10E参照)のうち少なくとも一つであってよい。
【0105】
一実施例によれば、マットパターン層は、前記種類によるヘイズ(Hz)が低くなるほど遮蔽効率が改善され得る。図9Aを参照すると、マットパターン層においてパターン密度が低くなるほど、複数個の突出部分が除外された空の領域が増加し得る。これにより、第2シート120のピラミッドパターンの再帰反射によって伝達された光は、第1シート110のマットパターン層の前記空の領域によって全反射する量が増加し得る。具体的に、第2シート120のピラミッドパターン層から出射した光は、第1シート110のマットパターン層の突出部分に入射して透過され、マットパターン層の突出部分以外の領域(例えば、空の領域)に接触時に全反射し、ピラミッドパターン層に向かう光経路が形成されることにより、光サイクルが起き得る。これにより、光学フィルムの輝度性能維持及び遮蔽性能が改善され得る。例えば、マットパターン層の突出部分が形成されることによって輝度が低下せずに済む。さらに他の例として、マットパターン層のヘイズ(Hz)が低くなることにより、界面(例えば、マットパターン層の前記空の領域)の全反射光量が増加し、直光として出射する比重が減り、全体的な出射光の均一度が向上し得る。
【0106】
様々な実施例によれば、マットパターン層(例えば、第2パターン層113及び/又は第4パターン層123)は、ヘイズが略13%~85%の区間であるマットを使用する場合に、遮蔽(例えば、遮蔽比率)の効率が改善され得る。図9B図9C及び下記[表3]を参照すると、マットパターン層のヘイズ(Hz)を異ならせて実験し、輝度(例えば、中心照度比率)と遮蔽(例えば、遮蔽率)の効果を確認した。前記遮蔽効果(例えば、表3の遮蔽)は、光源(例えば、LED)、遮蔽シート1~2枚(例えば、第1シート110及び/又は第2シート120)、カラー変換シート及びプリズムシートの積層構造において、前記遮蔽シートのマットパターン(マットパターン層(例えば、第2パターン層113及び/又は第4パターン層123))を異なるように調節しながらそれぞれの面粗度を測定する方式(測定装備:Mura(面粗度装備))で評価できる。例えば、前記それぞれの面粗度を肉眼で観察して遮蔽レベルを1(低)~5(高)まで相対評価する方式であり、図9Cを参照できる。
【0107】
マットパターン層としてヘイズ値が略99%である第1マット(例えば、Matte 1)を使用する場合に、遮蔽率は略1.5であることが確認できる。他の例として、マットパターン層としてヘイズ値が略95%である第2マット(例えば、Matte 2)を使用する場合に、遮蔽率は略3.5であることが確認できる。さらに他の例として、マットパターン層としてヘイズ値が略85%である第3マット(例えば、Matte 3)を使用する場合に、遮蔽率は略3.5であることが確認できる。さらに他の例として、マットパターン層としてヘイズ値が略69%である第4マット(例えば、Matte 4)を使用する場合に、遮蔽率は略4.0であることが確認できる。さらに他の例として、マットパターン層としてヘイズ値が略13%である第5マット(例えば、Matte 5)を使用する場合に、遮蔽率は略4.3であることが確認できる。前記遮蔽率が増加するほど高遮蔽を提供し、これにより、ヘイズ値が減少するほど遮蔽性能が改善されることが確認できる。
【0108】
【表3】
【0109】
再び[表3]を参照すると、マットパターン層のパターン縦横比を異ならせて実験し、遮蔽(例えば、遮蔽比率)効果を確認した。一例として、マットパターン層として縦横比値が略0.5である第1マット(例えば、Matte 1)を使用する場合に、遮蔽率は略1.5であることが確認できる。他の例として、マットパターン層として縦横比値が略0.35である第2マット(例えば、Matte 2)を使用する場合に、遮蔽率は略3.5であることが確認できる。さらに他の例として、マットパターン層として縦横比値が略0.5である第3マット(例えば、Matte 3)を使用する場合に、遮蔽率は略3.5であることが確認できる。さらに他の例として、マットパターン層として縦横比値が略0.23である第5マット(例えば、Matte 5)を使用する場合に、遮蔽率は略4.3であることが確認できる。前記遮蔽率が増加するほど高遮蔽を提供し、これにより、概ね、縦横比値が減少するほど遮蔽性能が改善されることが確認できる。
【0110】
再び[表3]を参照すると、マットパターン層のパターン密度を異ならせて実験し、遮蔽(例えば、遮蔽比率)効果を確認した。マットパターン層のうち一部のマットパターン層(例えば、下記の第1マット、第2マット)のパターン密度値が100%であることを基準にし、パターン密度値が減少する他のマットパターン層と比較して遮蔽効果を開示した。一例として、マットパターン層としてパターン密度値が略100%である第1マット(例えば、Matte 1)を使用する場合に、遮蔽率は略1.5であることが確認できる。他の例として、マットパターン層としてパターン密度値が略100%である第2マット(例えば、Matte 2)を使用する場合に、遮蔽率は略3.5であることが確認できる。さらに他の例として、マットパターン層としてパターン密度値が略30%である第3マット(例えば、Matte 3)を使用する場合に、遮蔽率は略3.5であることが確認できる。さらに他の例として、マットパターン層としてパターン密度値が略6.8%である第5マット(例えば、Matte 5)を使用する場合に、遮蔽率は略4.3であることが確認できる。前記遮蔽率が増加するほど高遮蔽を提供し、これにより、概ね、パターン密度値が減少するほど遮蔽性能が改善されることが確認できる。
【0111】
本開示の実施例によれば、遮蔽(例えば、遮蔽比率)効果は、マットパターン層のヘイズ値が小さいほど、縦横比値が小さいほど、パターン密度値が小さいほど増加することが確認できる。遮蔽効果は、マットパターン層のヘイズ、縦横比、及び/又はパターン密度値の組合せによって異なるように示され、ヘイズ、縦横比、及びパターン密度の順に遮蔽効果に影響を及ぼし得ることを確認した。
【0112】
図11A及び図11Bは、本開示の様々な実施例に係る、光学フィルムの光学特性を示すための図である。
【0113】
本開示において、バックライトユニット(例えば、図1図2のバックライトユニット10)は、第1光学フィルム(例えば、図5Aの光学フィルム100)を含むことができる。第1光学フィルム100は、第1シート(例えば、図5Aの第1シート110)、及び第1シート110と合紙された第2シート(例えば、図5Aの第2シート120)を含むことができる。図11A及び図11Bの第1シート110及び第2シート120を含む第1光学フィルム100の構成は、図3図10Eの第1シート110及び第2シート120を含む第1光学フィルム100の構成と一部又は全部が同一であってよい。
【0114】
図11A及び図11Bを参照すると、従来の第1構成(a)、従来の第2構成(b)、及び本開示の実施例に係る構成(c)に区分し、これによる遮蔽性能優秀効果が確認できる。視野角分布は、青い色から赤い色に行くほど光の明るさが強いと定義できる。
【0115】
一実施例によれば、本実施例に係る構成(c)は、従来の第1構成(a)及び従来第2構成(b)と比較して、視野角分布を確認すれば(測定位置1)、遮蔽シート(例えば、第1光学フィルム)の出射光が中心出射によって集光することが確認できる。また、遮蔽シートと下拡散シートが積層された構造において、視野角分布を確認すれば(測定位置2)、本実施例に係る構成(c)が、従来の第1構成(a)及び従来第2構成(b)と比較して、中心に光が集中することによって直光が多くなることが確認できる。また、遮蔽シート、下拡散シート及びプリズムシート(例えば、図1図2のプリズムシート15,16)が積層された構造において、視野角分布を確認すれば(測定位置3)、本実施例に係る構成(c)が、従来の第1構成(a)及び従来の第2構成(b)と比較して、遮蔽シートを出射した光が、光分布が平準化し、中心に光が集中することが確認できる。これにより、相対的に多い中心出射光がプリズムシートを通過することが確認でき、これは、再帰反射効率を上昇させ、遮蔽性能が改善されることが確認できる。また、遮蔽シート、下拡散シート、プリズムシート(例えば、図1図2のプリズムシート15,16)、及び上拡散シートが積層された構造において、視野角分布を確認すれば(測定位置4)、本実施例に係る構成(c)が、従来の第1構成(a)及び従来の第2構成(b)と比較して、遮蔽シートを出射した光が、光分布が平準化し、中心に光が集中することが確認できる。
【0116】
以上に説明した本開示の様々な実施例の光学フィルム及びこれを含むバックライトユニットは、前述した実施例及び図面によって限定されるものではなく、本開示の技術的範囲内で様々な置換、変形及び変更が可能であることは、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者にとって明らかであろう。
【符号の説明】
【0117】
10 バックライトユニット
11a 光源
13 カラー変換シート
100 光学フィルム
110 第1シート
120 第2シート
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
図9A
図9B
図9C
図10A
図10B
図10C
図10D
図10E
図11A
図11B