(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024131870
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】制御方法、プログラム、共同玄関装置及びインターホンシステム
(51)【国際特許分類】
H04M 1/00 20060101AFI20240920BHJP
H04M 9/00 20060101ALI20240920BHJP
【FI】
H04M1/00 Q
H04M9/00 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023042358
(22)【出願日】2023-03-16
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】六車 充
【テーマコード(参考)】
5K038
5K127
【Fターム(参考)】
5K038AA06
5K038CC06
5K038CC12
5K038DD12
5K038DD16
5K038DD18
5K038DD21
5K038EE05
5K038EE08
5K127AA36
5K127BA03
5K127BA11
5K127CA08
5K127CA33
5K127CB02
5K127CB22
5K127CB24
5K127DA15
5K127GA12
5K127HA10
5K127JA33
5K127KA01
5K127KA02
5K127KA04
(57)【要約】
【課題】インターホンシステムに対して非接触で利用できる可能性を高めやすくすること。
【解決手段】制御方法は、表示部11を有する携帯可能な情報端末1の制御方法である。制御方法は、取得ステップと、表示ステップと、出力ステップと、を含む。取得ステップでは、集合施設に設けられたインターホンシステム100に関する第1情報を取得する。表示ステップでは、インターホンシステム100の呼出機能であって、集合施設に含まれる施設と対応付けられている端末T1を呼出先として指定した呼出機能の実行を要求するための操作を受け付ける操作領域を表示部11に表示する。出力ステップでは、第1情報に基づいて、操作領域への操作結果に基づく第2情報を出力する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部を有する携帯可能な情報端末の制御方法であって、
集合施設に設けられたインターホンシステムに関する第1情報を取得する取得ステップと、
前記インターホンシステムの呼出機能であって、前記集合施設に含まれる施設と対応付けられている端末を呼出先として指定した前記呼出機能の実行を要求するための操作を受け付ける操作領域を前記表示部に表示する表示ステップと、
前記第1情報に基づいて、前記操作領域への操作結果に基づく第2情報を出力する出力ステップと、
を含む、
制御方法。
【請求項2】
前記取得ステップでは、前記情報端末と、前記インターホンシステムが備える共同玄関装置との無線通信により前記第1情報を取得する、
請求項1に記載の制御方法。
【請求項3】
前記取得ステップでは、前記インターホンシステムが備える共同玄関装置の表示部に表示される可読情報を、前記情報端末が有する読取部で読み取ることで、前記第1情報を取得する、
請求項1に記載の制御方法。
【請求項4】
前記取得ステップでは、前記インターホンシステムが備える共同玄関装置、又は前記集合施設に設けられた可読情報を、前記情報端末が有する読取部で読み取ることで、前記第1情報を取得する、
請求項1に記載の制御方法。
【請求項5】
前記操作領域は、前記端末を特定するための特定情報の入力を受け付ける第1操作領域と、入力された前記特定情報に基づく前記呼出機能の実行要求の確定を受け付ける第2操作領域と、を含む、
請求項1に記載の制御方法。
【請求項6】
前記特定情報は、前記施設に対応付けられている施設番号であって、
前記第1操作領域は、テンキーを示す画像領域を含む、
請求項5に記載の制御方法。
【請求項7】
前記第2情報は、前記インターホンシステムが備える共同玄関装置から指定した前記端末の呼出を行うための情報を含み、
前記出力ステップでは、前記第2情報を前記情報端末から前記共同玄関装置に対して無線通信により出力する、
請求項1に記載の制御方法。
【請求項8】
前記第2情報は、前記情報端末から外部ネットワークを介して前記端末の呼出を行うための情報を含む、
請求項1に記載の制御方法。
【請求項9】
1以上のプロセッサに、請求項1~8のいずれか1項に記載の制御方法を実行させるためのプログラム。
【請求項10】
集合施設に含まれる1又は複数の施設にそれぞれ対応付けられた1又は複数の端末と通信する第1通信部と、
携帯可能な情報端末と通信する第2通信部と、
を備え、
前記第2通信部が前記情報端末から、前記1又は複数の端末のうちのある端末を呼出先として指定した呼出機能の実行要求に関する情報を受信した場合、前記第1通信部は、指定された前記ある端末の呼出に関する通信を行う、
共同玄関装置。
【請求項11】
前記第2通信部は、無線通信により、前記情報端末に対して、前記集合施設に設けられたインターホンシステムに関する情報を送信する、
請求項10に記載の共同玄関装置。
【請求項12】
前記情報端末が有する読取部で読み取り可能な態様で可読情報を通知する通知部を更に備え、
前記読取部での前記可読情報の読み取りにより、前記情報端末に、前記集合施設に設けられたインターホンシステムに関する情報を取得させる、
請求項10に記載の共同玄関装置。
【請求項13】
請求項10~12のいずれか1項に記載の共同玄関装置と、
前記1又は複数の端末と、
を備える、
インターホンシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、制御方法、プログラム、共同玄関装置及びインターホンシステムに関する。より詳細には、本開示は、携帯可能な情報端末の制御方法、プログラム、共同玄関装置及びインターホンシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、インターホンシステムが記載されている。このインターホンシステムは、集合住宅の共同玄関等に設置されるカメラ付きのインターホン子機(共同玄関装置)と、住戸内に設置されてインターホン子機との間で通話を行うインターホン親機とで構成されている。例えば来訪者が、このインターホン子機における操作入力部の操作部材を押し操作して住戸番号を入力し、確定させると、インターホン玄関装置から該当する親機へ呼出信号が送信される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ウィルス感染等の感染症を防ぐ予防対策の観点から、多数の来訪者等が利用し得る共同玄関装置等を含むインターホンシステムに対して、可能な限り物理的に「非接触」での利用が望まれる。
【0005】
本開示は上記事由に鑑みてなされ、インターホンシステムに対して非接触で利用できる可能性を高めやすくする、制御方法、プログラム、共同玄関装置及びインターホンシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様の制御方法は、表示部を有する携帯可能な情報端末の制御方法である。前記制御方法は、取得ステップと、表示ステップと、出力ステップと、を含む。前記取得ステップでは、集合施設に設けられたインターホンシステムに関する第1情報を取得する。前記表示ステップでは、前記インターホンシステムの呼出機能であって、前記集合施設に含まれる施設と対応付けられている端末を呼出先として指定した前記呼出機能の実行を要求するための操作を受け付ける操作領域を前記表示部に表示する。前記出力ステップでは、前記第1情報に基づいて、前記操作領域への操作結果に基づく第2情報を出力する。
【0007】
本開示の一態様のプログラムは、1以上のプロセッサに、上記の制御方法を実行させるためのプログラムである。
【0008】
本開示の一態様の共同玄関装置は、第1通信部と、第2通信部と、を備える。前記第1通信部は、集合施設に含まれる1又は複数の施設にそれぞれ対応付けられた1又は複数の端末と通信する。前記第2通信部は、携帯可能な情報端末と通信する。前記第2通信部が前記情報端末から、前記1又は複数の端末のうちのある端末を呼出先として指定した呼出機能の実行要求に関する情報を受信した場合、前記第1通信部は、指定された前記ある端末の呼出に関する通信を行う。
【0009】
本開示の一態様のインターホンシステムは、上記の共同玄関装置と、前記1又は複数の端末と、を備える。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、インターホンシステムに対して非接触で利用できる可能性を高めやすくなる、という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、一実施形態に係る共同玄関装置を備えるインターホンシステムのブロック構成図である。
【
図2】
図2は、一実施形態に係る制御方法が適用される情報端末の正面図である。
【
図3】
図3Aは、同上の情報端末のブロック構成図である。
図3Bは、同上のインターホンシステムにおける住宅情報盤のブロック構成図である。
【
図4】
図4は、同上の情報端末、及び同上のインターホンシステムにおける動作を説明するためのシーケンス図である。
【
図5】
図5は、同上の共同玄関装置に係る変形例1の正面図である。
【
図6】
図6は、同上の共同玄関装置に係る変形例2の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に説明する実施形態及び変形例は、本開示の一例に過ぎず、本開示は、実施形態及び変形例に限定されない。以下の実施形態及び変形例以外であっても、本開示に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下の実施形態及び変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
【0013】
(実施形態)
以下、本実施形態に係る制御方法、プログラム、共同玄関装置20及びインターホンシステム100について、
図1~
図4を用いて説明する。ただし、共同玄関装置20の一部の構成については、共同玄関装置20に係る変形例1、変形例2の正面図をそれぞれ示す
図5、
図6を参照して説明することもある。
【0014】
(1)概要
以下、本実施形態に係る共同玄関装置20及びインターホンシステム100について説明する。
【0015】
本実施形態に係るインターホンシステム100は、集合施設に適用される。以下では一例として、集合施設は、複数の住戸E2(施設、すなわち専有部)が集まった集合住宅5(
図1参照)であることを想定する。ただし、集合施設は、複数の事務所や店舗(施設、すなわち専有部)が集まった非住宅の集合施設でもよいし、例えば下層階が非住宅の集合施設で上層階が集合住宅である複合施設でもよい。
【0016】
本実施形態に係る共同玄関装置20(
図1参照)は、集合住宅5におけるインターホンシステム100(
図1参照)のロビーインターホンとして適用される。
【0017】
本実施形態では、インターホンシステム100は、共同玄関装置20(ロビーインターホン)と、1又は複数の端末T1(
図1参照:
図1では2つ)と、を備える。ここでは、「端末T1」は、集合住宅5の住戸端末(インターホン親機)としての住宅情報盤50であることを想定するが、例えば、集合住宅5の管理人室(ここでは例えば管理室E3:
図1参照)に設置される管理人室親機であってもよい。また、「端末T1」は、各住戸E2(
図1参照)の住人や管理人が所有(携帯)するスマートフォン、タブレット端末、又はノートパソコン等の端末でもよい。すなわち、各住宅情報盤50、管理人室親機、及び住人や管理人が所有(携帯)する端末が、「端末T1」に相当し得る。
【0018】
また、インターホンシステム100は、制御装置30と、複数(
図1では2つ)の玄関子機40(インターホン玄関装置;
図1参照)とを、更に備える。
【0019】
インターホンシステム100では、複数の住宅情報盤50の各々と共同玄関装置20とが制御装置30を介して通信を行うように構成されている。また、インターホンシステム100では、複数の住宅情報盤50と複数の玄関子機40とが一対一に対応している。
【0020】
複数の住宅情報盤50の各々は、例えば、集合住宅5に含まれる複数の住戸E2の各々に設けられている住戸端末(インターホン親機)である。各住宅情報盤50は、例えば、各住戸E2内の居室等に設けられている居室親機としての機能をする住宅情報盤であることを想定する。
【0021】
各住宅情報盤50は、
図1に示すように、第2幹線62、分岐線63、及び分岐器F1を介して制御装置30に接続されている。住宅情報盤50は、住戸端末(インターホン親機)である。各住宅情報盤50は、制御装置30を介して、共同玄関装置20との間で通信(例えば、通話、及び制御信号の送信等)を行うように構成されている。さらに、各住宅情報盤50は、接続線64を介して対応する玄関子機40に接続されている。各住宅情報盤50は、対応する玄関子機40との間で通信(例えば、通話、及び制御信号の送信等)を行うように構成されている。
【0022】
共同玄関装置20(ロビーインターホン)は、
図1に示すように、例えば、集合住宅5の共同玄関(ロビー)E1に設けられている。共同玄関装置20は、第1幹線61を介して制御装置30に接続されている。共同玄関装置20は、制御装置30を介して、各住宅情報盤50との間で通信(例えば、呼出、通話、映像信号及び制御信号の送信等)を行うように構成されている。共同玄関装置20は、例えば、共同玄関E1の壁に取り付けられている。共同玄関装置20が映像信号を住宅情報盤50に送信することで、住宅情報盤50は、映像(画像)を表示することができる。
【0023】
制御装置30は、例えば、集合住宅5の管理室E3に設けられている。制御装置30は、第1幹線61を介して共同玄関装置20に接続され、かつ第2幹線62を介して各住宅情報盤50に接続されている。つまり、制御装置30は、各住宅情報盤50と共同玄関装置20との間の通信を中継するように構成されている。
【0024】
複数の玄関子機40の各々は、例えば、集合住宅5の住戸E2の外玄関に設けられている。各玄関子機40は、接続線64を介して対応する住宅情報盤50に接続されている。各玄関子機40は、対応する住宅情報盤50との間で通信(例えば、呼出、通話、映像信号及び制御信号の送信等)を行うように構成されている。
【0025】
本実施形態では、第1幹線61、第2幹線62、分岐線63、及び接続線64は、いずれもツイストペア線である。つまり、実際には、第1幹線61、第2幹線62、分岐線63、及び接続線64は2本の電線で構成されるが、図面上は1本の線で表している。第1幹線61、第2幹線62、分岐線63、及び接続線64の少なくとも1つはツイストペア線以外の電線であってもよい。
【0026】
本実施形態に係る制御方法は、表示部11を有する携帯可能な情報端末1(
図1~
図3A参照)の制御方法である。以下では、情報端末1は、集合住宅5(集合施設)を訪問する訪問者等の人が所有(携帯)するスマートフォンのような携帯端末(タブレット端末でもよい)であることを想定する。訪問者は、例えば、ある住戸E2の住人の家族又は知人でもよいし、ある住戸E2に宅配物を届ける宅配業者でもよい。また、情報端末1は、訪問者の携帯端末ではなく、ある住戸E2の住人の携帯端末でもよい。
【0027】
制御方法は、取得ステップと、表示ステップと、出力ステップと、を含む。
【0028】
取得ステップでは、集合施設(集合住宅5)に設けられたインターホンシステム100に関する第1情報を取得する。第1情報は、集合施設(集合住宅5)や、集合施設(集合住宅5)に導入されているインターホンシステム100を特定するために必要な情報を含む。具体的には、第1情報は、集合施設(集合住宅5)に設置されているゲートウェイ装置(マンションゲートウェイ)を識別するための固有の識別情報を含み得る。また、第1情報は、インターホンシステム100における共同玄関装置20を識別するための固有の識別情報を含み得る。また、第1情報は、インターホンシステム100における1又は複数の端末T1(住宅情報盤50)を識別するための固有の識別情報を含み得る。また、第1情報は、各端末T1(住宅情報盤50)に対応する施設(住戸E2)の施設番号(例えば住戸番号、又は部屋番号)を含み得る。
【0029】
表示ステップでは、操作領域R1(
図2参照)を表示部11に表示する。操作領域R1は、インターホンシステム100の呼出機能であって、集合施設(集合住宅5)に含まれる施設(住戸E2)と対応付けられている端末T1を呼出先として指定した呼出機能の実行を要求するための操作を受け付ける。本実施形態では、共同玄関装置20の操作部25に設けられている0~9の数字や記号が表記された複数の押ボタンスイッチ251(
図5、
図6参照)に模したような操作領域R1が表示される。
【0030】
出力ステップでは、第1情報に基づいて、操作領域R1への操作結果に基づく第2情報を出力する。一例として、第2情報は、共同玄関装置20を識別するための固有の識別情報(第1情報)、及び、操作領域Rを通じて入力された住戸番号を含み得る。以下では、第2情報は、例えば、情報端末1から共同玄関装置20に対して直接無線通信で送信(出力)されることを想定するが、この限りではない。
【0031】
上記構成によれば、集合施設(集合住宅5)を訪問する訪問者等の人は、例えば自分が携帯する情報端末1を用いて呼出機能の実行要求を行える。そのため、インターホンシステム100(例えば共同玄関装置20)に対して非接触で利用できる可能性を高めやすくなる、という利点がある。
【0032】
上記の制御方法は、コンピュータシステム(情報端末1)上で用いられる。つまり、この制御方法は、コンピュータプログラムでも具現化可能である。一態様に係るプログラムは、上記の制御方法を1以上のプロセッサに実行させるためのプログラムである。プログラムは、コンピュータで読み取り可能な非一時的記録媒体に記録されていてもよい。
【0033】
また、本実施形態に係る共同玄関装置20は、
図1に示すように、第1通信部211と、第2通信部212と、を備える。第1通信部211は、集合施設(集合住宅5)に含まれる1又は複数の施設(住戸E2)にそれぞれ対応付けられた1又は複数の端末T1と通信する。第2通信部212は、携帯可能な情報端末1と通信する。第2通信部212が情報端末1から、1又は複数の端末T1のうちのある端末T1を呼出先として指定した呼出機能の実行要求に関する情報を受信した場合、第1通信部211は、指定されたある端末T1の呼出に関する通信を行う。共同玄関装置20の構成によれば、インターホンシステム100(共同玄関装置20)に対して非接触で利用できる可能性を高めやすくなる、という利点がある。
【0034】
以下では、共同玄関E1の壁等の構造体B1に取り付けられた状態の共同玄関装置20(変形例1及び2)の正面図を示す
図5、
図6における実体を伴わない上下左右方向の矢印に基づき、共同玄関装置20の方向を規定して説明することがある。ただし、これは、単に説明を分かり易くする目的で規定しており、共同玄関装置20の使用方向を限定する目的で規定しているわけではない。
【0035】
(2)構成
(2-1)共同玄関装置(ロビーインターホン)
共同玄関装置20は、
図5、
図6に示すように、本体2と、化粧パネルA1と、取付金具と、を備える。取付金具は、本体2を保持した態様で、共同玄関E1の壁等の構造体B1(
図5、
図6参照)に埋め込み配置された埋め込みボックスに取り付けられる。
【0036】
化粧パネルA1は、例えば樹脂製である。化粧パネルA1は、略矩形の枠状に形成されている。化粧パネルA1は、上側寄りの中央部に、矩形状の窓孔を有する。窓孔は、本体2の前面全体を外部に露出するための孔である。化粧パネルA1は、窓孔から本体2の前面全体を外部に露出する態様で、例えば引っ掛け及びねじ止め等によって取付金具に取り付けられる。
【0037】
本体2は、例えばプロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、マイクロコンピュータが本体2として機能する。プロセッサが実行するプログラムは、ここではマイクロコンピュータのメモリに予め記録されているが、メモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて提供されてもよい。
【0038】
本体2は、
図1に示すように、通信部21と、処理部22と、通話部23と、表示部24と、操作部25と、記憶部26と、撮像部27と、人感センサ28と、を備える。また、本体2は、通信部21、処理部22、通話部23、表示部24、操作部25、記憶部26、撮像部27、及び人感センサ28を、収容又は保持する筐体2A(
図5、
図6参照)を更に備える。筐体2Aは、矩形の箱状に形成されている。筐体2Aは、その正面側に正面パネルS1を有する。正面パネルS1は、例えば透光性を有する。
【0039】
処理部22は、通信部21、通話部23、表示部24、操作部25、記憶部26、撮像部27、及び人感センサ28等を制御する機能を有する。特に、本実施形態の処理部22は、インターホンシステム100における「呼出機能」に関する処理として、制御装置30から住宅情報盤50に対して呼出信号を送信させる処理を実行する。
【0040】
通信部21は、
図1に示すように、第1通信部211と第2通信部212とを有する。
【0041】
第1通信部211は、集合住宅5に含まれる複数の住戸E2にそれぞれ対応付けられた複数の端末T1である複数の住宅情報盤50と通信するための通信インタフェースを含む。上述の通り、端末T1は、住人のスマートフォン等の端末でもよい。
【0042】
第1通信部211は、第1幹線61を介して制御装置30(の通信部31)に接続されている。第1通信部211は、制御装置30を介して、住宅情報盤50に対して呼出信号、音声信号、及び映像信号等を送信する。さらに、第1通信部211は、制御装置30を介して、住宅情報盤50から音声信号、及び制御信号等を受信する。ここで、制御装置30からの通信信号には、住宅情報盤50を特定するための情報(例えば、アドレス情報等)が含まれている。そのため、この通信信号に含まれるアドレス情報と一致するアドレス情報が割り当てられた住宅情報盤50のみが通信信号を受信することができる。
【0043】
以下では、説明の便宜上、呼出機能の実行に関する信号について、第1通信部211から制御装置30へ送信される信号を「呼出要求信号」と呼び、呼出要求信号に応じて制御装置30から住宅情報盤50へ送信される信号を「呼出信号」と呼ぶこともある。呼出要求信号は、住宅情報盤50の住戸番号の情報を含み、呼出信号は、呼出要求信号内の住戸番号に対応する住宅情報盤50のアドレス情報を含む。
【0044】
第2通信部212は、情報端末1と無線通信するための通信インタフェースを含む。例えば、第2通信部212は、Bluetooth(登録商標)又はWi-Fi(登録商標)等の通信規格を利用して情報端末1と無線通信する。訪問者等が携帯する情報端末1が共同玄関装置20と無線通信が可能な範囲内に入り、情報端末1から通信接続を確立するための要求信号を受信すると、処理部22は、情報端末1との通信接続を確立するための処理を行う。
【0045】
第2通信部212は、無線通信により、情報端末1に対して、集合住宅5(集合施設)に設けられたインターホンシステム100に関する情報(すなわち、第1情報)を送信する。例えば、第2通信部212は、情報端末1との無線通信の接続が確立されると、処理部22の制御下で、第1情報を情報端末1に送信する。本実施形態では一例として、後述の通り、無線通信の接続の確立だけでなく、人感センサ28の検知結果に基づき本体2の正面に立つ訪問者等の人が居ると判断された場合に、処理部22は、第1情報を情報端末1に送信することを想定する。ただし、この限りではなく、処理部22は、人感センサ28の検知結果に関わらず、無線通信の接続の確立のみに応じて、第1情報を情報端末1に送信してもよい。
【0046】
第1情報は、集合住宅5に設けられたインターホンシステム100に関する情報である。第1情報は、集合住宅5や、インターホンシステム100を特定するために必要な情報を含む。第1情報は、集合住宅5のマンションゲートウェイを識別するための第1識別情報を含んでよい。また、第1情報は、集合住宅5の名称(マンション名等)や住所等の情報を含んでよい。また、第1情報は、共同玄関装置20を識別するための第2識別情報を含んでよい。また、第1情報は、複数の住宅情報盤50を識別するための第3識別情報を含んでよい。また、第1情報は、制御装置30を識別するための第4識別情報を含んでよい。また、第1情報は、サーバ70を識別するための第5識別情報を含んでよい。また、第1情報は、集合住宅5の一部、又は全部の住宅情報盤50に対応する住戸番号の情報等を含んでよい。一例として、第1情報は、第2識別情報と、集合住宅5のマンション名や住所等の情報と、集合住宅5の全部の住宅情報盤50の住戸番号の情報(住戸番号の一覧情報)と、を含み得る。
【0047】
情報端末1は、第1情報のうちの一部の情報を、共同玄関装置20以外の装置(例えばサーバ70等)から取得してもよい。例えば、情報端末1は、第1情報のうちのある情報(例えば第2識別情報と第5識別情報)を共同玄関装置20から取得し、当該ある情報を基に、サーバ70から第1情報のうちの他の情報(例えば住戸番号の情報)を取得してもよい。
【0048】
また、後述する変形例1のように、情報端末1は、QRコード(登録商標)等の可読情報を読み取り、可読情報で指定される共同玄関装置20とは別の装置(例えばサーバ70等)にアクセスし、当該別の装置から第1情報のうちの一部(又は全部)の情報を取得してもよい。例えば、情報端末1は、第1情報のうちのある情報を共同玄関装置20から取得し、更に第1情報のうちの他の情報については、可読情報を読み取り、可読情報で指定されるサーバ70にアクセスして取得してもよい。
【0049】
第2通信部212は、情報端末1との無線通信の接続が確立された状態において、第2情報を情報端末1から受信し得る。
【0050】
第2情報は、複数の住宅情報盤50(端末T1)のうちのある住宅情報盤50を呼出先として指定した呼出機能の実行要求に関する情報である。言い換えると、第2情報は、端末T1の呼出のために必要な情報である。
【0051】
第2通信部212が情報端末1から第2情報を受信した場合、第1通信部211は、処理部22の制御下で、指定された住宅情報盤50(端末T1)の呼出に関する通信を行う。すなわち、第2通信部212が情報端末1から第2情報を受信した場合、第1通信部211は、呼出要求信号を制御装置30へ送信することで、第2情報で指定された住戸番号に対応する住宅情報盤50に対して制御装置30より呼出信号を送信させる。その結果、その住戸番号に対応する住宅情報盤50では、呼出の着信を知らせるための着信音がスピーカから鳴動される。
【0052】
なお、操作部25への操作入力によって呼出機能の実行要求を受け付けた場合も、第1通信部211は、呼出要求信号を制御装置30へ送信することで、指定された呼出先(住戸番号)に対応する住宅情報盤50に対して制御装置30より呼出信号を送信させる。
【0053】
通話部23は、スピーカ及びマイクロホンを含み、住宅情報盤50との間で通話可能に構成されている。本実施形態では、マイクロホンは、2個設けられている。2個のマイクロホンが、本体2内の上部における左右両端に配置されている。本体2の筐体2Aは、その正面パネルS1に、2個のマイクロホンに向けて訪問者の音声等の音をそれぞれ導入する孔部2B,2B(
図5、
図6参照)を有する。孔部2B,2Bは、正面パネルS1の上部における左右両端において貫通している。マイクロホンは、本体2内の下部の右端に配置されている。本体2の筐体2Aは、その正面パネルS1に、マイクロホンから出力される住人の音声等の音を外部に導出する孔部2C(
図5、
図6参照)を有する。孔部2Cは、正面パネルS1の下部における右端において貫通している。
【0054】
表示部24は、例えば、液晶ディスプレイである。表示部24は、撮像部27が撮像した映像を表示するように構成されている。表示部24は、透光性を有する正面パネルS1によって覆われている。また、表示部24は、訪問者等に対してメッセージを表示するように構成されている。メッセージは、例えば、訪問者等に発話を促すためのメッセージである。表示部24は、例えば、「お話しください」等のメッセージを表示する。この場合において、同様の音声メッセージを通話部23のスピーカ、又は通話部23のスピーカとは別に設けられたスピーカから出力(報知)してもよい。また、表示部24とスピーカとを併用してもよい。なお、本体2は、タッチパネルディスプレイを備えていて、タッチパネルディスプレイが表示部24と操作部25とを兼ねている。
【0055】
操作部25は、例えば、集合住宅5への訪問者、住人等の操作を受け付けるように構成されている。操作部25は、例えば、
図5、
図6に示すように、0~9の数字や記号が表記された複数の押ボタンスイッチ251、呼出ボタン252、複数の機能ボタン253、及びタッチパネル等を有する入力インタフェースである。正面パネルS1は、操作部25のこれらのボタン(251~253)を外部に露出する孔を有する。
【0056】
訪問者は、複数の押ボタンスイッチ251を操作して呼び出したい住戸番号を入力し、呼出ボタン252を押すことで、第1通信部211は、呼出要求信号を制御装置30へ送信し、制御装置30より対応する住戸番号の住宅情報盤50に呼出信号を送信させる。その結果、住宅情報盤50では、呼出の着信を知らせるための着信音がスピーカから鳴動される。
【0057】
記憶部26は、読み書き可能なメモリで構成されている。記憶部26は、例えば、フラッシュメモリである。記憶部26は、例えば、撮像部27で撮像された映像(画像)の映像データを記憶する。また、記憶部26は、情報端末1との無線通信の接続が確立された状態に情報端末1へ送信される第1情報を、予め記憶する。
【0058】
撮像部27は、撮像素子を有し、被写体(訪問者等)を撮像するためのカメラである。本実施形態では、撮像部27の撮像エリア(視野)は、共同玄関装置20の前方に設定されている。本実施形態では、撮像部27は動画を撮像するカメラである。さらに、本実施形態では、撮像部27はカラー画像を撮像するカメラである。なお、撮像部27は、静止画を撮像するカメラ(スチルカメラ)であってもよいし、モノクロ画像を撮像するカメラであってもよい。
【0059】
撮像素子は、例えば、CCD(Charge Coupled Devices)イメージセンサ、又はCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の二次元イメージセンサである。撮像部27は、被写体からの光をレンズ等の光学系によって撮像素子の撮像面(受光面)上に結像させ、撮像素子にて被写体からの光を電気信号に変換する。そして、撮像部27は、撮像素子の出力信号を映像信号として処理部22に出力する。正面パネルS1は、撮像部27のレンズを外部に露出する孔を有する。
【0060】
人感センサ28は、例えば、赤外線センサである。人感センサ28は、本体2内の下部における左端に配置されている。筐体2Aの正面パネルS1は、下部の左端に、人感センサ28のセンサカバー280(
図5、
図6参照)を外部に露出する窓孔を有する。人感センサ28の検知範囲は、本体2の概ね正面の空間領域に設定されている。人感センサ28は、本体2の正面に立つ訪問者等の人から放出される赤外線を検知し、その検知結果を含む検知信号を処理部22に出力する。処理部22は、検知信号の検知結果に基づき、本体2の正面に訪問者等の人が居るか否かを判断して、所定の処理を実行する。
【0061】
本実施形態では一例として、処理部22は、訪問者等の人が居ると判断すると、所定の処理として、撮像部27を起動して撮像を開始させる。さらに処理部22は、訪問者等の人が居ると判断し、かつ、情報端末1との無線通信の接続が確立されていれば、所定の処理として、第2通信部212を通じて第1情報を情報端末1に送信する。処理部22は、本体2の正面に訪問者等の人が居なくなったと判断してから所定の時間が経過すると、撮像部27による撮像を停止させる。
【0062】
処理部22は、電気錠201(
図1参照)の解錠を指示するための解錠指示信号を出力し得る。電気錠201は、集合住宅5で入退するための扉(ここでは共同玄関E1に設けられた玄関扉200;
図1参照)に設けられている。共同玄関装置20は、例えば、各住人が有する自身の住戸E2の玄関扉のキーで電気錠201の解錠が可能ないわゆる逆マスタキー用のシリンダ錠を備え得る。また、共同玄関装置20は、例えば、ICタグ等を携帯する住人が近づくことで、ICタグからの電波信号に基づきICタグの認証を行う非接触リーダユニットを備え得る。また、共同玄関装置20は、住人の指紋認証を行う指紋認証ユニットを備え得る。玄関扉のキーのシリンダ錠への差し込みを検知したり、ICタグの認証又は指紋認証に成功したりすると、処理部22は、第1通信部211を通じて、解錠指示信号を制御装置30に出力して、制御装置30を介して電気錠201に解錠を行わせる。その結果、電気錠201が解錠されて、住人等は、玄関扉200を開けて共同玄関E1より先に進入することができる。
【0063】
なお、住宅情報盤50も、住人等の操作に応じて、解錠指示信号を制御装置30に出力して、制御装置30を介して電気錠201に解錠を行わせ得る。その結果、電気錠201が解錠されて、訪問者等は、玄関扉200を開けて共同玄関E1より先に進入することができる。
【0064】
(2-2)情報端末
情報端末1は、例えばプロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、マイクロコンピュータが情報端末1として機能する。プロセッサが実行するプログラムは、ここではマイクロコンピュータのメモリに予め記録されているが、メモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて提供されてもよい。
【0065】
情報端末1は、集合住宅5を訪問する訪問者等の人が携帯するスマートフォンのような携帯端末(タブレット端末でもよい)である。訪問者は、例えば、ある住戸E2の住人の家族又は知人でもよいし、ある住戸E2に宅配物を届ける宅配業者でもよい。また、情報端末1は、訪問者の携帯端末ではなく、ある住戸E2の住人の携帯端末でもよい。
【0066】
情報端末1には、共同玄関装置20又はサーバ70と通信するための専用のアプリケーションソフト(以下、説明の便宜上、単に「呼出アプリ」と呼ぶ)が予めインストールされている。情報端末1は、インターネット等の外部ネットワークNT1(
図1参照)を介してサーバ70(
図1参照)にアクセスすることで「呼出アプリ」をダウンロードしてインストールし得る。サーバ70は、例えば、インターホンシステム100に関するサービスを提供する者によって運用管理される。サーバ70は、外部ネットワークNT1を介して、共同玄関装置20、制御装置30、住宅情報盤50、及び情報端末1と、直接的に又は間接的に通信可能である。
【0067】
情報端末1は、
図3Aに示すように、処理部10、表示部11、読取部12、記憶部13、及び通信部14等を有する。
【0068】
処理部10は、表示部11、読取部12、記憶部13、及び通信部14等を制御する機能を有する。
【0069】
処理部10は、通信部14を介して、共同玄関装置20から上述した第1情報を取得する。すなわち、処理部10は、本開示の制御方法における取得ステップの機能を有する。
【0070】
本実施形態では、処理部10は、通信部14を介して、共同玄関装置20との無線通信により、共同玄関装置20から直接第1情報を取得する。言い換えると、取得ステップでは、情報端末1と、インターホンシステム100が備える共同玄関装置20との無線通信により第1情報を取得する。
【0071】
読取部12は、例えば、光学式で可読情報を読み取る読取装置である。読取部12は、情報端末1に付設される撮像部(カメラ)であることを想定する。読取部12は、光学式で可読情報を読み取る撮像部に限定されず、近距離無線通信規格、すなわちNFC(Near Field Communication)に準拠した無線通信により可読情報を読み取る通信装置(例えば通信部14)でもよい。なお、読取部12や可読情報については、後述する「変形例1~3」で説明する。
【0072】
記憶部13は、読み書き可能なメモリで構成されている。記憶部13は、例えば、フラッシュメモリである。記憶部13は、例えば、共同玄関装置20から取得した第1情報を記憶(格納)する。
【0073】
通信部14は、共同玄関装置20と無線通信するための通信インタフェースを含む。例えば、通信部14は、Bluetooth(登録商標)又はWi-Fi(登録商標)等の通信規格を利用して共同玄関装置20と無線通信する。処理部10は、例えば、呼出アプリの起動に応じて、通信部14と共同玄関装置20との無線通信の接続を確立するための処理を行う。通信部14は、共同玄関装置20から上述した第1情報を受信する。また、通信部14は、共同玄関装置20に、後述する第2情報を送信(出力)する。
【0074】
表示部11は、例えば、液晶ディスプレイである。表示部11は、タッチパネル式のディスプレイである。表示部11は、処理部10の制御下で、種々の情報を表示し得る。特に、表示部11は、処理部10の制御下で、インターホンシステム100において、ある住戸番号の住宅情報盤50(端末T1)を呼出先として指定した「呼出機能」の実行を要求するための操作を受け付ける操作領域R1(
図2参照)を表示する。言い換えると、処理部10は、表示部11を制御して、表示部11に操作領域R1を表示させる。すなわち、処理部10は、本開示の制御方法における表示ステップの機能を有する。
【0075】
操作領域R1は、
図2に示すように、第1操作領域R11と、第2操作領域R12と、を含む。第1操作領域R11は、住宅情報盤50(端末T1)を特定するための特定情報の入力を受け付ける。第2操作領域R12は、入力された特定情報に基づく呼出機能の実行要求の確定を受け付ける。
【0076】
上記の特定情報は、施設(住戸E2)に対応付けられている施設番号(ここでは一例として、住戸番号)である。
【0077】
第1操作領域R11は、テンキーを示す画像領域R110を含む。具体的には、第1操作領域R11は、例えば、0~9の数字と「*(アスタリスク)」の記号と「消」の文字との合計12個の画像領域R110を含む。すなわち、第1操作領域R11は、共同玄関装置20の操作部25の複数の押ボタンスイッチ251(
図5、
図6参照)に模した12個のアイコンの画像領域を含む。例えば、訪問者が住戸番号「201」の住人を呼び出したい場合、指先で第1操作領域R11における「2」、「0」、「1」のアイコン(画像領域R110)を順にタップ操作することで、処理部10は、特定情報の入力を受け付ける。処理部10は、アイコンへのタップ操作を受け付ける度に、タップ操作されたアイコンに対応する数字等をリアルタイムで表示部11に表示させてよい。或いは、処理部10は、アイコンへのタップ操作を受け付ける度に、タップ操作されたアイコンに対応する数字の情報を、通信部14を介して、共同玄関装置20に送信して、共同玄関装置20の表示部24からリアルタイムで表示させてよい。なお、「消」がタップ操作されると、処理部10は、それまでに入力されていた数字等をクリア(キャンセル)する。
【0078】
第2操作領域R12は、
図2に示すように、例えば「呼出」という文字列を含むアイコンの画像領域を含む。すなわち、第2操作領域R12は、共同玄関装置20の操作部25の呼出ボタン252(
図5、
図6参照)に模したアイコンの画像領域を含む。指先で「呼出」のアイコンに対して例えばタップ操作することで、処理部10は、入力された特定情報に基づく呼出機能の実行要求を確定し、第2情報を出力する。処理部10は、通信部14を介して、共同玄関装置20に第2情報を送信(出力)する。すなわち、処理部10は、本開示の制御方法における、第2情報を出力する出力ステップの機能を有する。
【0079】
第2情報は、端末T1の呼出のために必要な情報である。第2情報は、操作領域R1への操作結果に基づく情報(例えば住戸番号)を含む。また、第2情報は、共同玄関装置20から指定した第1情報に基づく情報を含む。言い換えると、第2情報は、インターホンシステム100が備える共同玄関装置20から指定した住宅情報盤50(端末T1)の呼出を行うための情報を含む。
【0080】
具体的には、処理部10は、例えば、第1情報に基づいて、入力された住戸番号「201」、及び第2識別情報を含む第2情報を生成し、出力する。特に本実施形態では、処理部10は、第2情報を共同玄関装置20に対して無線通信により送信(出力)する。すなわち、出力ステップでは、第2情報を情報端末1から共同玄関装置20に対して無線通信により出力する。
【0081】
処理部10は、入力された住戸番号に関するチェック機能を有してもよい。例えば、処理部10は、共同玄関装置20から取得した第1情報に含まれ得る複数の住宅情報盤50の複数の住戸番号の中に、入力された住戸番号と合致する住戸番号の有無をチェックする。処理部10は、入力された住戸番号と合致する住戸番号が無いと判定した場合、「入力エラー」を示すようなメッセージを表示部11から表示させてよい。なお、この住戸番号のチェック機能は、共同玄関装置20側に設けられてもよい。
【0082】
情報端末1は、ある住戸E2の住人の携帯端末でもよく、共同玄関E1に設けられた玄関扉200の電気錠201を解錠するための暗証番号の入力も受け付け可能である。暗証番号の情報は、共同玄関装置20の記憶部26に予め記憶されている。例えば、暗証番号が「*011」とする。住人は、第1操作領域R11における「*」、「0」、「1」、「1」のアイコン(画像領域R110)を順にタップし、最後に「呼出」のアイコン(第2操作領域R12)をタップする。その結果、処理部10は、電気錠201の解錠の実行要求を、通信部14を介して、共同玄関装置20に送信する。共同玄関装置20は、情報端末1から受信した情報が、住戸番号の情報でなく、暗証番号と合致した場合、解錠指示信号を制御装置30に出力して、制御装置30を介して電気錠201に解錠を行わせる。要するに、第2情報は、操作領域R1への操作結果に基づく情報として暗証番号を含むこともある。
【0083】
(2-3)住宅情報盤(端末)
住宅情報盤50は、共同玄関装置20、及び玄関子機40との通話を含む通信を行う。住宅情報盤50は、通話に関する処理を含む種々の処理を実行する処理部51(
図3B参照)を備える。
【0084】
処理部51は、例えばプロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、マイクロコンピュータが処理部51として機能する。プロセッサが実行するプログラムは、ここではマイクロコンピュータのメモリに予め記録されているが、メモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて提供されてもよい。
【0085】
住宅情報盤50は、通信部52(
図3B参照)を更に備える。
【0086】
通信部52は、共同玄関装置20の第1通信部211(
図1参照)と通信するための第1通信インタフェースを含む。第1通信インタフェースは、共同玄関装置20との通話を含む通信を行う。第1通信インタフェースは、第2幹線62、分岐線63、及び分岐器F1を介して制御装置30に接続されている。第1通信インタフェースは、制御装置30を介して、共同玄関装置20に対して音声信号、及び制御信号等を送信する。さらに、第1通信インタフェースは、制御装置30を介して、共同玄関装置20から呼出信号、音声信号、及び映像信号等を受信する。
【0087】
また、通信部52は、外部(ここでは、サーバ70)と通信するための第2通信インタフェースを含む。第2通信インタフェースは、外部ネットワークNT1を介してサーバ70に接続されている。第2通信インタフェースは、各種情報をサーバ70から受信してよい。また、制御装置30が、集合住宅5に設けられているゲートウェイ装置等を介して、外部ネットワークNT1及びサーバ70に接続され、住宅情報盤50が、分岐線63、制御装置30を介してサーバ70に接続されてもよい。
【0088】
また、通信部52は、玄関子機40と通信するための第3通信インタフェースを含む。第3通信インタフェースは、玄関子機40との通話を含む通信を行う。第3通信インタフェースは、接続線64を介して玄関子機40に接続されている。第3通信インタフェースは、玄関子機40に対して音声信号、及び制御信号等を送信し、玄関子機40から呼出信号、音声信号、及び映像信号等を受信する。
【0089】
また、住宅情報盤50は、通話部53(
図3B参照)を更に備える。通話部53は、住人の音声等を含む音を取得するマイクロホンを含む。マイクロホンに入力された住人の音声を含む周囲の音は、アナログの音信号に変換されて処理部51に出力される。また、通話部53は、スピーカを含む。住宅情報盤50が共同玄関装置20と通話可能な状態(通話状態)である場合、スピーカは、共同玄関装置20から送信された音声信号(音データ)に基づいた音(訪問者等の音声を含む)を出力する。また、住宅情報盤50が玄関子機40と通話可能な状態(通話状態)である場合、スピーカは、玄関子機40から送信された音声信号(音データ)に基づいた音(訪問者等の音声を含む)を出力する。また、スピーカは、住宅情報盤50の状況に応じて、例えば自機の記憶部に記憶されている種々の音声メッセージや電子音を出力する。
【0090】
また、住宅情報盤50は、
図3Bに示すように、液晶ディスプレイ等の表示部54、及び、通話開始ボタンや通話終了ボタンを含む操作部55等を更に備える。表示部54は、タッチパネル式のディスプレイでもよい。表示部54は、種々の情報を表示し得る。また、表示部54は、共同玄関装置20からの呼出状態時、及び共同玄関装置20との通話状態時において、共同玄関装置20の撮像部27で撮像される映像を表示し得る。
【0091】
なお、住宅情報盤50は、住人から操作部55への操作入力(音声認識機能を有する場合、マイクロホンへの音声入力でもよい)を通じて、玄関扉200の電気錠201の解錠要求を受け付け可能である。住宅情報盤50は、解錠要求を受け付けた場合には、解錠指示信号を例えば制御装置30に出力して、玄関扉200の電気錠201の解錠動作を実行させる。
【0092】
(2-4)玄関子機
各玄関子機40は、
図1に示すように、接続線64を介して対応する住宅情報盤50に接続されている。玄関子機40は、住宅情報盤50に対して呼出信号、音声信号、及び映像信号等を送信する。さらに、玄関子機40は、住宅情報盤50から音声信号、及び制御信号等を受信する。
【0093】
(2-5)制御装置
制御装置30は、
図1に示すように、通信部31と、処理部32と、記憶部33と、を備えている。
【0094】
制御装置30は、例えばプロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、マイクロコンピュータが制御装置30として機能する。プロセッサが実行するプログラムは、ここではマイクロコンピュータのメモリに予め記録されているが、メモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて提供されてもよい。
【0095】
通信部31は、各住宅情報盤50、及び共同玄関装置20と通信するための通信インタフェースを含んでいる。通信部31は、第1幹線61を介して共同玄関装置20に接続され、第2幹線62を介して各住宅情報盤50に接続されている。つまり、通信部31は、各住宅情報盤50と共同玄関装置20との間の通信を中継するように構成されている。さらに、通信部31は、玄関扉200の電気錠201に接続され、電気錠201と通信可能に構成されている。
【0096】
処理部32は、通信部31を制御するように構成されている。処理部32は、共同玄関装置20、又は住宅情報盤50から解錠指示信号を受信すると、玄関扉200の電気錠201の解錠動作を制御する。例えば、処理部32は、解錠を指示する解錠信号を電気錠201に通信部31を介して出力する。
【0097】
記憶部33は、読み書き可能なメモリで構成されている。記憶部33は、例えば、フラッシュメモリである。記憶部33は、例えば、各住戸E2に割り当てられた住戸番号と、各住宅情報盤50に割り当てられたアドレス情報との対応関係を表す対応テーブルを記憶する。つまり、制御装置30では、処理部32は、対応テーブルを参照して、共同玄関装置20からの信号に含まれる住戸番号を対応する住宅情報盤50のアドレス情報に置き換えた信号を作成し、この信号を通信部31から各住宅情報盤50に送信させる。そして、各住宅情報盤50の処理部51は、第1通信インタフェースが受信した信号に含まれるアドレス情報が、自機の記憶部に記憶されているアドレス情報と一致する場合には、この信号に含まれる情報を取得する。また、各住宅情報盤50の処理部51は、第1通信インタフェースが受信した信号に含まれるアドレス情報が、自機の記憶部に記憶されているアドレス情報と一致しない場合には、この信号に含まれる情報を破棄する。
【0098】
特に、制御装置30の処理部32は、インターホンシステム100における「呼出機能」に関する処理として、共同玄関装置20からの呼出要求信号を受けて住宅情報盤50に対する呼出信号を送信する中継処理を実行する。
【0099】
なお、本実施形態では、通信部31が電気錠201と接続されている構成としたが、この構成に限定されない。制御装置30は、通信部31とは別の通信部を有し、当該別の通信部が電気錠201と接続される構成であってもよい。
【0100】
或いは、共同玄関装置20が、制御装置30を介さずに、直接的に解錠を指示する解錠信号を電気錠201に出力してもよい。例えば、共同玄関装置20は、通信部21とは別の通信部(電気錠通信部)を有していて、電気錠通信部が電気錠201と接続されていて、共同玄関装置20から電気錠201へ解錠信号が出力されて、電気錠201が解錠される。
【0101】
(3)動作
以下、情報端末1、及びインターホンシステム100における動作、特に、情報端末1を利用したインターホンシステム100における呼出の動作に関する処理の一連の流れについて、
図4に示すシーケンス図を参照して説明する。
図4に示すシーケンス図は、呼出の動作に関する動作フローの一例に過ぎず、処理の順序が適宜変更されてもよいし、処理が適宜追加又は省略されてもよい。
【0102】
なお、訪問者が携帯する情報端末1には、サーバ70が配信するWEBサイトにアクセスしてダウンロードした呼出アプリが予めインストールされている。サーバ70は、ユーザ(例えば、宅配業者)から「呼出アプリ」のインストールの要求があれば、情報端末1に対して新規ユーザ登録(ログインID及びパスワードの登録)を要求することが好ましい。ユーザは、サーバ70の要求に応じて、団体名(例えば、XXX運輸株式会社といった宅配業者名)、及び氏名等を登録し得る。
【0103】
先ず、情報端末1を携帯する訪問者が、集合住宅5の共同玄関E1に設置された共同玄関装置20に近づいたとする。共同玄関装置20は、人感センサ28にて人(訪問者)を検知する(ステップST1)。共同玄関装置20は、人検知に応じて、撮像部27を起動して撮像を開始する(ステップST2)。また、共同玄関装置20は、表示部24を待機状態から復帰させて表示部24から、住戸番号の入力を催促する所定のメッセージを表示させる。その際に、共同玄関装置20は、呼出アプリによる「呼出」が可能であることを通知するメッセージを表示させてよい。
【0104】
次に、訪問者は、共同玄関装置20への物理的な接触を避けるために、情報端末1にて呼出アプリを起動する(ステップST3)。情報端末1は、無線通信により、共同玄関装置20に対して、通信接続の確立を要求する要求信号を送信する(ステップST4)。共同玄関装置20は、情報端末1から要求信号を受信して通信接続を確立する。さらに、共同玄関装置20は、例えば人感センサ28にて人(訪問者)を検知している状態であれば、無線通信により第1情報を含む信号を情報端末1へ送信する(ステップST5)。
【0105】
情報端末1は、第1情報を含む信号を受信すると、表示部11に、呼出機能の実行を要求するための操作を受け付ける操作領域R1を表示する(ステップST6)。その際に、第1情報内に含まれる集合住宅5のマンション名や住所等の情報に基づき、情報端末1は、表示部11に、「こちらは、〇〇市〇丁目の〇〇マンションです。」といった住所とマンション名を含む文字列のメッセージを表示させることが好ましい。
【0106】
訪問者は、例えば、住戸番号「201」の住人を呼び出すために、第1操作領域R11のテンキーを示す画像領域R110にタップ操作をして「201」を入力し、最後に第2操作領域R12にタップ操作をして「201」の呼出要求を確定する(ステップST7)。情報端末1は、呼出要求の確定に応じて、第1情報に基づいて、操作領域R1への操作結果に基づく情報として「201」を含む第2情報を生成し、第2情報を含む信号を無線通信で共同玄関装置20へ送信(出力)する(ステップST8)。
【0107】
共同玄関装置20は、第2情報を含む信号を受信すると、住戸番号「201」の情報を含む呼出要求信号を制御装置30に送信する(ステップST9)。
【0108】
制御装置30は、共同玄関装置20から呼出要求信号を受信すると、呼出要求信号に含まれる住戸番号「201」に対応する住宅情報盤50のアドレス情報に置き換えた呼出信号を生成し、住宅情報盤50に送信する(ステップST10)。住戸番号「201」の住宅情報盤50は、自機のアドレス情報と一致する呼出信号を受信することで、呼出の着信を知らせるための着信音をスピーカから鳴動させる。また、住戸番号「201」の住宅情報盤50は、表示部54から呼出の着信を知らせるメッセージや、共同玄関装置20の撮像部27で撮像されている訪問者の映像を表示させる。すなわち、住戸番号「201」の住宅情報盤50は、住人の「呼出」を実行する(ステップST11)。
【0109】
住人が住宅情報盤50からの「呼出」に応じて住宅情報盤50の通話開始ボタンを押すことで、共同玄関装置20との通話が開始される。以降、訪問者は、例えば呼出アプリを終了し、共同玄関装置20の通話部23を利用して住戸番号「201」の住人との通話を行う。
【0110】
なお、上記ステップST8における第2情報を含む信号は、Bluetooth(登録商標)又はWi-Fi(登録商標)等の通信規格を利用した近距離の無線通信で、直接共同玄関装置20に送信されることに限定されない。情報端末1は、外部ネットワークNT1を介して第2情報を含む信号を無線通信で送信(出力)してもよい。この場合、第2情報は、情報端末1から外部ネットワークNT1を介して端末T1(住宅情報盤50)の呼出を行うための情報を含む。例えば、第2情報は、情報端末1から、外部ネットワークNT1を介して、サーバ70を経由して、共同玄関装置20に送信されてもよい。或いは、第2情報は、情報端末1から、外部ネットワークNT1を介して、サーバ70を経由して集合住宅5のマンションゲートウェイに送信され、マンションゲートウェイが第2情報を含む信号を制御装置30に転送してもよい。この場合、第1情報は、集合住宅5のマンションゲートウェイの第1識別情報や、共同玄関装置20の第2識別情報、サーバ70の第5識別情報を含み、情報端末1は、これらの識別情報に基づき、第2情報を生成し得る。
【0111】
また、情報端末1は、第2情報を含む信号を、Bluetooth(登録商標)又はWi-Fi(登録商標)等の通信規格を利用した無線通信で、制御装置30に直接送信(出力)してもよい。この場合、第1情報は、制御装置30の第4識別情報を含み、情報端末1は、第4識別情報に基づき、第2情報を生成し得る。
【0112】
また、制御装置30における住戸番号を住宅情報盤50のアドレス情報に置き換える機能は、制御装置30以外の装置、例えば、情報端末1、又はサーバ70等にも設けられてもよい。例えば、第2情報は、情報端末1から、外部ネットワークNT1を介してサーバ70に送信され、サーバ70が、住戸番号を住宅情報盤50のアドレス情報に置き換えて、住戸E2のルータ等を介して呼出信号を住宅情報盤50に送信してもよい。また、情報端末1が入力された住戸番号を住宅情報盤50のアドレス情報に置き換えて第2情報に含めて外部ネットワークNT1を介してサーバ70に送信し、サーバ70が住戸E2のルータ等を介して呼出信号を住宅情報盤50に送信してもよい。ただし、制御装置30を介さずに呼出信号が住宅情報盤50に送信される場合、住宅情報盤50は、呼出信号を受信した旨を制御装置30や共同玄関装置20を通知することが好ましい。
【0113】
要するに、第2情報の出力先は、共同玄関装置20に限定されず、最終的に、情報端末1で指定(入力)された住戸番号に対応する端末T1(住宅情報盤50)に「呼出」が行われればよい。言い換えると、インターホンシステム100における「呼出機能」に関する処理ルートは、共同玄関装置20が制御装置30に呼出要求信号を送信して制御装置30が対応する住宅情報盤50に呼出信号を送信するというルートに限定されない。なお、第2情報の出力先が共同玄関装置20でない場合であっても、共同玄関装置20と端末T1(住宅情報盤50)とが通話状態時では、訪問者は、共同玄関装置20の通話部23を用いて、呼出先の住人との通話を行う。
【0114】
端末T1は、上述の通り、住宅情報盤50に限定されず、例えば住人の携帯するスマートフォン等の端末でもよい。例えば制御装置30等からの呼出信号は、指定された住戸番号の住戸E2内の住宅情報盤50やルータを介して、住戸E2内に居る住人の携帯するスマートフォン(端末T1)に送信され、「呼出」がスマートフォン(端末T1)から行われてよい。住人は、スマートフォン(端末T1)からの「呼出」応じて、スマートフォン(端末T1)を利用してそのまま共同玄関装置20との間で通話も行えてもよい。
【0115】
(4)利点
以上説明した通り、集合住宅5を訪問する訪問者等の人は、例えば自分が携帯する情報端末1を用いて呼出機能の実行要求をインターホンシステム100に対して行える。そのため、訪問者等の人は、例えば共同玄関装置20の操作部25に対する物理的な接触を回避して呼出を要求し易くなる。したがって、インターホンシステム100(共同玄関装置20)に対して非接触で利用できる可能性を高めやすくなる。特に、多数の訪問者等が利用し得る共同玄関装置20の操作部25に対する物理的な接触を回避することは、感染症の予防にも繋がる。
【0116】
また、情報端末1は、第1情報を共同玄関装置20から無線通信により取得するため、集合施設を訪問する訪問者等の人は、例えば自分が携帯する情報端末1を用いて共同玄関装置20からの第1情報の取得を容易に実現できる。
【0117】
さらに、情報端末1の表示部11から、住宅情報盤50を特定するための特定情報の入力を受け付ける第1操作領域R11と、入力された特定情報に基づく呼出機能の実行要求の確定を受け付ける第2操作領域R12と、が表示される。そのため、集合住宅5を訪問する訪問者等の人は、共同玄関装置20の操作部25を用いて呼出機能の実行要求を行う場合の操作に近い感覚で、自分が携帯する情報端末1を用いて、呼出機能の実行要求を行える。結果的に、訪問者等の人の利便性が向上する。
【0118】
さらに、情報端末1は第2情報を共同玄関装置20に対して無線通信により出力し、情報端末1から共同玄関装置20を介した呼出機能の実行要求を行える。そのため、例えば、外部ネットワークNT1を介して呼出機能の実行要求が行われる場合に比べて、呼出に関する通信時間の遅延が発生しにくくなる。
【0119】
(変形例1)
以下、本変形例(変形例1)に係る制御方法、情報端末1、及びインターホンシステム100について、
図5を参照しながら詳しく説明する。以下、変形例1に係る情報端末1及びインターホンシステム100の構成要素について、上記実施形態の情報端末1及びインターホンシステム100と実質的に共通する構成要素については、同じ参照符号を付してその説明を適宜省略することがある。
【0120】
変形例1では、情報端末1が第1情報を共同玄関装置20から無線通信により取得するのではなく、可読情報の読み取りにより、共同玄関装置20とは別の装置(例えばサーバ70)から第1情報を取得する点で、上記実施形態と相違する。
【0121】
変形例1では、共同玄関装置20は、情報端末1が有する読取部12(
図1参照)で読み取り可能な態様で可読情報を通知する通知部29(
図5参照)を更に備える。共同玄関装置20は、読取部12での可読情報の読み取りにより、情報端末1に、集合施設(集合住宅5)に設けられたインターホンシステム100に関する情報(第1情報)を取得させる。
【0122】
変形例1では、通知部29は、共同玄関装置20の表示部24により構成される。すなわち、共同玄関装置20の処理部22は、表示部24(通知部29)から可読情報を画面表示することで、可読情報を通知する。可読情報は、一例として、QRコード(登録商標)等の二次元コード8(
図5参照)により示されることを想定するが、バーコード等の一次元コードにより示されてもよい。情報端末1の読取部12は、上記実施形態で説明した通り、光学式で可読情報を読み取る撮像部(カメラ)であることを想定する。
【0123】
共同玄関装置20の処理部22は、例えば、人感センサ28で人(訪問者)を検知すると、撮像部27での撮像を開始し、さらに表示部24を待機状態から復帰させて表示部24から、住戸番号の入力を催促する所定のメッセージを表示させる。その際に、共同玄関装置20は、表示部24に、呼出アプリによる「呼出」が可能であることを通知するメッセージを表示させつつ、可読情報を示す二次元コード8を表示させる。
【0124】
可読情報は、例えば、サーバ70が配信するWEBサイトのURL(Uniform Resource Locator)情報を含んでいる。訪問者は、情報端末1の読取部12で二次元コード8の可読情報(URL情報)を読み取らせ、そのURL情報が指定するWEBサイトにアクセスすることで、情報端末1は、第1情報を取得する。つまり、変形例1では、情報端末1は、外部ネットワークNT1を介して、サーバ70から第1情報を取得する。情報端末1は、例えば、サーバ70からの第1情報の取得により、呼出アプリを自動的に起動する。
【0125】
要するに、変形例1に係る制御方法の取得ステップでは、インターホンシステム100が備える共同玄関装置20の表示部24に表示される可読情報を、情報端末1が有する読取部12で読み取ることで、第1情報を取得する。変形例1の構成によれば、第1情報の取得をより容易に実現できる。
【0126】
変形例1では、第2情報については、上記実施形態で説明した通り、共同玄関装置20に出力されてもよいし、共同玄関装置20以外の装置に出力されてもよい。すなわち、最終的に、情報端末1で入力された住戸番号に対応する端末T1(住宅情報盤50)に「呼出」が行われればよい。
【0127】
なお、通知部29は、本体2の表示部24ではなく、本体2とは別体の表示部により構成されてもよい。
【0128】
また、情報端末1は、第1情報のうちのある情報を、上記実施形態のように共同玄関装置20から無線通信により取得し、第1情報のうちの他の情報については、変形例1のように可読情報の読み取りにより共同玄関装置20とは別の装置から取得してもよい。
【0129】
(変形例2)
以下、本変形例(変形例2)に係る制御方法、情報端末1、及びインターホンシステム100について、
図6を参照しながら詳しく説明する。以下、変形例2に係る情報端末1及びインターホンシステム100の構成要素について、上記実施形態及び変形例1の情報端末1及びインターホンシステム100と実質的に共通する構成要素については、同じ参照符号を付してその説明を適宜省略することがある。
【0130】
変形例2においても、情報端末1が第1情報を共同玄関装置20から無線通信により取得するのではなく、可読情報の読み取りにより、共同玄関装置20とは別の装置(例えばサーバ70)から第1情報を取得する点で、上記実施形態と相違する。
【0131】
ただし、変形例2では、可読情報を通知する通知部29が、共同玄関装置20の表示部24により構成されるのではなく、通知部材M1により構成される点で、変形例1と相違する。
【0132】
変形例2では、通知部材M1(通知部29)の表面には、可読情報を示すQRコード(登録商標)等の二次元コード8(
図6参照、バーコード等の一次元コードでもよい)が印刷されている。通知部材M1は、例えばシール部材である。
図6の例では、通知部材M1は、共同玄関装置20の化粧パネルA1の表面に貼付されている。通知部材M1は、樹脂製又は金属製の板状の部材で、接着剤等により化粧パネルA1の表面に固定されてもよい。また、通知部材M1は、化粧パネルA1ではなく、本体2の表面に設けられてもよい。
【0133】
或いは、通知部材M1は、本体2及び化粧パネルA1とは別体の装置や、共同玄関装置20近傍の壁面等の構造体B1の表面に設けられてもよい。例えば、通知部材M1は、可読情報を示すQRコード(登録商標)等の二次元コード8(
図6参照、バーコード等の一次元コードでもよい)が印刷された貼り紙が、構造体B1の表面に貼られていてもよい。
【0134】
変形例2においても、可読情報は、例えば、サーバ70が配信するWEBサイトのURL情報を含んでいる。訪問者は、情報端末1の読取部12で二次元コード8の可読情報(URL情報)を読み取らせ、そのURL情報が指定するWEBサイトにアクセスすることで、情報端末1は、第1情報を取得する。つまり、変形例2においても、情報端末1は、外部ネットワークNT1を介して、サーバ70から第1情報を取得する。情報端末1は、例えば、サーバ70からの第1情報の取得により、呼出アプリを自動的に起動する。
【0135】
要するに、変形例2に係る制御方法の取得ステップでは、インターホンシステム100が備える共同玄関装置20、又は集合施設(集合住宅5)に設けられた可読情報を、情報端末1が有する読取部12で読み取ることで、第1情報を取得する。変形例2の構成によれば、第1情報の取得をより容易に実現できる。
【0136】
変形例2では、第2情報については、上記実施形態で説明した通り、共同玄関装置20に出力されてもよいし、共同玄関装置20以外の装置に出力されてもよい。すなわち、最終的に、情報端末1で入力された住戸番号に対応する端末T1(住宅情報盤50)に「呼出」が行われればよい。
【0137】
(変形例3)
以下、本変形例(変形例3)に係る制御方法、情報端末1、及びインターホンシステム100について詳しく説明する。以下、変形例3に係る情報端末1及びインターホンシステム100の構成要素について、上記実施形態、変形例1及び変形例2の情報端末1及びインターホンシステム100と実質的に共通する構成要素については、同じ参照符号を付してその説明を適宜省略することがある。
【0138】
変形例1及び変形例2では、通知部29は、可読情報をQRコード(登録商標)等の二次元コード8(バーコード等の一次元コードでもよい)により通知し、情報端末1は、撮像部(読取部12)で光学的に可読情報を読み取る。これに対して、変形例3では、通知部29は、可読情報をNFCに準拠した無線通信により通知し、情報端末1は、通信部14(読取部12)で可読情報を読み取る点で、変形例1及び変形例2と相違する。
【0139】
変形例3では、通知部29は、可読情報を通知するNFCタグとして構成される。NFCタグ(通知部29)は、共同玄関装置20の本体2又は化粧パネルA1に設けられている。NFCタグ(通知部29)は、本体2及び化粧パネルA1とは別体の装置や、共同玄関装置20近傍の壁面等の構造体B1に設けられてもよい。変形例3では、情報端末1の通信部14(読取部12)は、NFCリーダとしての機能を有する。
【0140】
変形例3においても、可読情報は、例えば、サーバ70が配信するWEBサイトのURL情報を含んでいる。訪問者が情報端末1を共同玄関装置20のNFCタグ(通知部29)に近づけることで、情報端末1は、NFCに準拠した無線通信により通信部14(読取部12)で可読情報(URL情報)を読み取る。訪問者は、そのURL情報が指定するWEBサイトにアクセスすることで、情報端末1は、第1情報を取得する。つまり、変形例3においても、情報端末1は、外部ネットワークNT1を介して、サーバ70から第1情報を取得する。情報端末1は、例えば、サーバ70からの第1情報の取得により、呼出アプリを自動的に起動する。
【0141】
要するに、変形例3に係る制御方法の取得ステップにおいても、インターホンシステム100が備える共同玄関装置20、又は集合施設(集合住宅5)に設けられた可読情報を、情報端末1が有する読取部12で読み取ることで、第1情報を取得する。変形例3の構成によれば、第1情報の取得をより容易に実現できる。
【0142】
変形例3では、第2情報については、上記実施形態で説明した通り、共同玄関装置20に出力されてもよいし、共同玄関装置20以外の装置に出力されてもよい。すなわち、最終的に、情報端末1で入力された住戸番号に対応する端末T1(住宅情報盤50)に「呼出」が行われればよい。
【0143】
(その他の変形例)
本開示における情報端末1、共同玄関装置20、制御装置30、及び住宅情報盤50等は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における情報端末1、共同玄関装置20、制御装置30、及び住宅情報盤50等としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1ないし複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1ないし複数の電子回路で構成される。
【0144】
また、情報端末1、共同玄関装置20、制御装置30、及び住宅情報盤50等の各々における複数の機能が、1つのハウジング内に集約されていることは必須の構成ではない。情報端末1、共同玄関装置20、制御装置30、及び住宅情報盤50等の各々の構成要素は、複数のハウジングに分散して設けられていてもよい。反対に、情報端末1、共同玄関装置20、制御装置30、及び住宅情報盤50等の各々における複数の機能が、1つのハウジング内に集約されてもよい。さらに、情報端末1、共同玄関装置20、制御装置30、及び住宅情報盤50等の各々の少なくとも一部の機能、例えば、情報端末1の一部の機能がクラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。
【0145】
(まとめ)
以上説明したように、第1の態様に係る制御方法は、表示部(11)を有する携帯可能な情報端末(1)の制御方法である。制御方法は、取得ステップと、表示ステップと、出力ステップと、を含む。取得ステップでは、集合施設(集合住宅5)に設けられたインターホンシステム(100)に関する第1情報を取得する。表示ステップでは、インターホンシステム(100)の呼出機能であって、集合施設(集合住宅5)に含まれる施設(住戸E2)と対応付けられている端末(T1)を呼出先として指定した呼出機能の実行を要求するための操作を受け付ける操作領域(R1)を表示部(11)に表示する。出力ステップでは、第1情報に基づいて、操作領域(R1)への操作結果に基づく第2情報を出力する。
【0146】
上記の態様によれば、集合施設を訪問する訪問者等の人は、例えば自分が携帯する情報端末(1)を用いて呼出機能の実行要求を行える。そのため、インターホンシステム(100)(例えば共同玄関装置20)に対して非接触で利用できる可能性を高めやすくなる、という利点がある。
【0147】
第2の態様に係る制御方法に関して、第1の態様において、取得ステップでは、情報端末(1)と、インターホンシステム(100)が備える共同玄関装置(20)との無線通信により第1情報を取得する。
【0148】
上記の態様によれば、集合施設を訪問する訪問者等の人は、例えば自分が携帯する情報端末(1)を用いて共同玄関装置(20)からの第1情報の取得を容易に実現できる。
【0149】
第3の態様に係る制御方法に関して、第1又は第2の態様において、取得ステップでは、インターホンシステム(100)が備える共同玄関装置(20)の表示部(24)に表示される可読情報を、情報端末(1)が有する読取部(12)で読み取ることで、第1情報を取得する。
【0150】
上記の態様によれば、第1情報の取得をより容易に実現できる。
【0151】
第4の態様に係る制御方法に関して、第1~第3の態様のいずれか1つにおいて、取得ステップでは、インターホンシステム(100)が備える共同玄関装置(20)、又は集合施設(集合住宅5)に設けられた可読情報を、情報端末(1)が有する読取部(12)で読み取ることで、第1情報を取得する。
【0152】
上記の態様によれば、第1情報の取得をより容易に実現できる。
【0153】
第5の態様に係る制御方法に関して、第1~第4の態様のいずれか1つにおいて、操作領域(R1)は、第1操作領域(R11)と、第2操作領域(R12)と、を含む。第1操作領域(R11)は、端末(T1)を特定するための特定情報の入力を受け付ける。第2操作領域(R12)は、入力された特定情報に基づく呼出機能の実行要求の確定を受け付ける。
【0154】
上記の態様によれば、集合施設を訪問する訪問者等の人は、共同玄関装置(20)を用いて呼出機能の実行要求を行う場合の操作に近い感覚で、自分が携帯する情報端末(1)を用いて、呼出機能の実行要求を行える。結果的に、利便性が向上する。
【0155】
第6の態様に係る制御方法に関して、第5の態様において、特定情報は、施設(住戸E2)に対応付けられている施設番号である。第1操作領域(R11)は、テンキーを示す画像領域(R110)を含む。
【0156】
上記の態様によれば、集合施設を訪問する訪問者等の人は、共同玄関装置(20)を用いて呼出機能の実行要求を行う場合の操作により近い感覚で、呼出機能の実行要求を行える。
【0157】
第7の態様に係る制御方法に関して、第1~第6の態様のいずれか1つにおいて、第2情報は、インターホンシステム(100)が備える共同玄関装置(20)から指定した端末(T1)の呼出を行うための情報を含む。出力ステップでは、第2情報を情報端末(1)から共同玄関装置(20)に対して無線通信により出力する。
【0158】
上記の態様によれば、情報端末(1)から共同玄関装置(20)を介した呼出機能の実行要求を行えるため、例えば、外部ネットワーク(NT1)を介して呼出機能の実行要求が行われる場合に比べて、呼出に関する通信時間の遅延が発生しにくくなる。
【0159】
第8の態様に係る制御方法に関して、第1~第7の態様のいずれか1つにおいて、第2情報は、情報端末(1)から外部ネットワーク(NT1)を介して端末(T1)の呼出を行うための情報を含む。
【0160】
上記の態様によれば、外部ネットワーク(NT1)を介しての端末(T1)の呼出を実現し易くなる。
【0161】
第9の態様に係るプログラムは、1以上のプロセッサに、第1~第8の態様のいずれか1つにおける制御方法を実行させるためのプログラムである。
【0162】
上記の態様によれば、インターホンシステム(100)(例えば共同玄関装置20)に対して非接触で利用できる可能性を高めやすくなる機能を提供できる。
【0163】
第10の態様に係る共同玄関装置(20)は、第1通信部(211)と、第2通信部(212)と、を備える。第1通信部(211)は、集合施設(集合住宅5)に含まれる1又は複数の施設(住戸E2)にそれぞれ対応付けられた1又は複数の端末(T1)と通信する。第2通信部(212)は、携帯可能な情報端末(1)と通信する。第2通信部(212)が情報端末(1)から、1又は複数の端末(T1)のうちのある端末(T1)を呼出先として指定した呼出機能の実行要求に関する情報を受信した場合、第1通信部(211)は、指定されたある端末(T1)の呼出に関する通信を行う。
【0164】
上記の態様によれば、インターホンシステム(100)(共同玄関装置20)に対して非接触で利用できる可能性を高めやすくなる共同玄関装置(20)を提供できる。
【0165】
第11の態様に係る共同玄関装置(20)に関して、第10の態様において、第2通信部(212)は、無線通信により、情報端末(1)に対して、集合施設(集合住宅5)に設けられたインターホンシステム(100)に関する情報を送信する。
【0166】
上記の態様によれば、集合施設を訪問する訪問者等の人が携帯する情報端末(1)に対して、共同玄関装置(20)から第1情報の提供を容易に実現できる。
【0167】
第12の態様に係る共同玄関装置(20)は、第10又は第11の態様において、情報端末(1)が有する読取部(12)で読み取り可能な態様で可読情報を通知する通知部(29)を更に備える。共同玄関装置(20)は、読取部(12)での可読情報の読み取りにより、情報端末(1)に、集合施設(集合住宅5)に設けられたインターホンシステム(100)に関する情報を取得させる。
【0168】
上記の態様によれば、情報端末(1)へのインターホンシステム(100)に関する情報の提供を容易に実現できる。
【0169】
第13の態様に係るインターホンシステム(100)は、第10~第12の態様のいずれか1つにおける共同玄関装置(20)と、1又は複数の端末(T1)と、を備える。
【0170】
上記の態様によれば、インターホンシステム(100)(例えば共同玄関装置20)に対して非接触で利用できる可能性を高めやすくなるインターホンシステム(100)を提供できる。
【0171】
第2~第8の態様に係る構成については、第1の態様に係る制御方法に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。また、第11、第12の態様に係る構成については、第10の態様に係る共同玄関装置(20)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
【符号の説明】
【0172】
100 インターホンシステム
1 情報端末
11 表示部
12 読取部
20 共同玄関装置
211 第1通信部
212 第2通信部
24 表示部
29 通知部
5 集合住宅(集合施設)
E2 住戸
NT1 外部ネットワーク
R1 操作領域
R11 第1操作領域
R110 画像領域
R12 第2操作領域
T1 端末