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特開2024-131871スイッチモジュール、スイッチ及びスイッチ装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024131871
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】スイッチモジュール、スイッチ及びスイッチ装置
(51)【国際特許分類】
   H01H 23/24 20060101AFI20240920BHJP
   H01H 23/14 20060101ALI20240920BHJP
【FI】
H01H23/24 D
H01H23/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023042359
(22)【出願日】2023-03-16
(71)【出願人】
【識別番号】322003732
【氏名又は名称】パナソニック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】草間 公男
【テーマコード(参考)】
5G035
【Fターム(参考)】
5G035AA14
5G035CA01
5G035CB04
5G035DA04
(57)【要約】
【課題】使い勝手を向上させつつ、汎用性の向上を図る。
【解決手段】スイッチモジュール1は、固定接点3aと、可動接点5aと、揺動部5と、を備える。揺動部5は、第1方向から押力が作用する受圧部51と、第1方向と交差する第2方向から見た場合に、受圧部51から第1方向に沿って突出する突出部52と、を有する。受圧部51は、押力が作用する第1面S1と反対側の第2面S2で支持部337と接触する。揺動部5は、受圧部51において、支持部337との接触位置P2に対する押力が作用する位置P1が、第1方向及び第2方向と交差する第3方向に沿って移動することで支持部337との接触位置P2を支点にして揺動する。可動接点5aは、突出部52に設けられる。可動接点5aは、揺動部5が支持部337との接触位置P2を支点にして揺動することにより、固定接点3aと接触する位置と、固定接点3aから離れる位置との間で移動可能である。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定接点と、
可動接点と、
揺動部と、を備え、
前記揺動部は、
第1方向から押力が作用する受圧部と、
前記第1方向と交差する第2方向から見た場合に、前記受圧部から前記第1方向に沿って突出する突出部と、を有し、
前記受圧部は、前記押力が作用する第1面と反対側の第2面で支持部と接触し、
前記揺動部は、前記受圧部において、前記支持部との接触位置に対する前記押力が作用する位置が、前記第1方向及び前記第2方向と交差する第3方向に沿って移動することで前記支持部との接触位置を支点にして揺動し、
前記可動接点は、前記突出部に設けられ、
前記可動接点は、前記揺動部が前記支持部との接触位置を支点にして揺動することにより、前記固定接点と接触する位置と、前記固定接点から離れる位置との間で移動可能である
スイッチモジュール。
【請求項2】
前記押力を前記受圧部に付与する反転ハンドルを更に備える
請求項1に記載のスイッチモジュール。
【請求項3】
前記反転ハンドルは、筒部と、コイルスプリングと、押圧子と、を有し、
前記コイルスプリングは、圧縮された状態で前記筒部に収納され、前記押圧子を介して前記受圧部に前記押力を付与する
請求項2に記載のスイッチモジュール。
【請求項4】
前記受圧部と前記突出部とは、前記第2方向において互いに異なる位置にあり、
前記揺動部は、前記受圧部と前記突出部とを前記第2方向において接続する接続部を更に有する
請求項1に記載のスイッチモジュール。
【請求項5】
前記接続部は、前記第2方向に沿って延伸する第1部位と、前記第1部位の両端からそれぞれ前記第3方向に沿って同じ向きに突出する第2部位及び第3部位とを有し、
前記第2部位には、前記受圧部が接続され、
前記第3部位には、前記突出部が接続されている
請求項4に記載のスイッチモジュール。
【請求項6】
前記接続部は、前記第3方向における端部から前記第1方向に沿って突出する突出部位を有する
請求項4に記載のスイッチモジュール。
【請求項7】
前記揺動部は、前記受圧部の前記第3方向における端部から前記第3方向に対して傾斜した方向に延伸する側壁部を更に有する
請求項1に記載のスイッチモジュール。
【請求項8】
請求項1に記載のスイッチモジュールと、前記スイッチモジュールに取り付けられ、外部から押操作されるハンドルと、を備える
スイッチ。
【請求項9】
前記スイッチモジュールは、前記押力を前記受圧部に付与する反転ハンドルを更に備え、
前記ハンドルは、前記反転ハンドルに取り付けられる
請求項8に記載のスイッチ。
【請求項10】
請求項8に記載のスイッチと、前記スイッチモジュールを保持する取付枠と、前記ハンドルを露出した状態で前記取付枠の前面側に配置されるプレートと、を備える
スイッチ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、スイッチモジュール、スイッチ及びスイッチ装置に関し、より詳細には、ハンドルを押操作することによって負荷の動作状態を切り替えるスイッチモジュール、スイッチ及びスイッチ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、外部からの押力によってばねを曲げた際に生じる弾性力によって可動接点と固定接点とを接触させるスイッチモジュールが開示されている。
【0003】
特許文献2には、揺動支点部を支点として可動接点を固定接点に対して離接させるように揺動する開閉子を備えるシーソースイッチが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015-153557号公報
【特許文献2】特開平11-45639号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載されているようなスイッチモジュールにおいて、外部からばねに押力を与えるためのハンドルを大型化した場合に、可動接点と固定接点とを確実に接触させるためのばねの曲げ量を確保するためにハンドルの出代が増加し、使い勝手が低下するという問題があった。また、これを解決するために、可動接点と固定接点とを接触させるための機構として特許文献2に記載されているような、一端部に可動接点が設けられ、揺動支点部を支点として揺動する開閉子を適用した場合には、スイッチモジュールが大型化し、取付けられるスイッチボックスが限定されるため、汎用性が低下するという問題があった。
【0006】
本開示は上記事由に鑑みてなされ、使い勝手を向上させつつ、汎用性の向上を図ることができるスイッチモジュール、スイッチ及びスイッチ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様に係るスイッチモジュールは、固定接点と、可動接点と、揺動部と、を備える。前記揺動部は、第1方向から押力が作用する受圧部と、前記第1方向と交差する第2方向から見た場合に、前記受圧部から前記第1方向に沿って突出する突出部と、を有する。前記受圧部は、前記押力が作用する第1面と反対側の第2面で支持部と接触する。前記揺動部は、前記受圧部において、前記支持部との接触位置に対する前記押力が作用する位置が、前記第1方向及び前記第2方向と交差する第3方向に沿って移動することで前記支持部との接触位置を支点にして揺動する。前記可動接点は、前記突出部に設けられる。前記可動接点は、前記揺動部が前記支持部との接触位置を支点にして揺動することにより、前記固定接点と接触する位置と、前記固定接点から離れる位置との間で移動可能である。
【0008】
本開示の一態様に係るスイッチは、前記スイッチモジュールと、前記スイッチモジュールに取り付けられ、外部から押操作されるハンドルと、を備える。
【0009】
本開示の一態様に係るスイッチ装置は、前記スイッチと、前記スイッチモジュールを保持する取付枠と、前記ハンドルを露出した状態で前記取付枠の前面側に配置されるプレートと、を備える。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、使い勝手を向上させつつ、汎用性の向上を図ることができるスイッチモジュール、スイッチ及びスイッチ装置を提供することができる、という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本開示の実施形態に係るスイッチ装置の分解斜視図である。
図2図2は、同上のスイッチ装置の分解斜視図である。
図3図3は、同上のスイッチ装置の第2開閉接点が閉状態である場合の断面図である。
図4図4は、同上のスイッチ装置の第1開閉接点が閉状態である場合の断面図である。
図5図5は、同上のスイッチ装置が備える揺動部を第2方向から見た図である。
図6図6は、同上のスイッチ装置が備える揺動部を第1方向から見た図である。
図7図7は、従来のスイッチ装置が備える揺動部の模式図である。
図8図8は、本開示の実施形態に係るスイッチ装置が備えるスイッチモジュールの分解斜視図である。
図9図9は、同上のスイッチ装置が備えるスイッチモジュールの分解斜視図である。
図10図10は、変形例の一つのスイッチ装置が備える揺動部を第1方向から見た図である。
図11図11は、変形例の一つのスイッチ装置が備える揺動部の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示の実施形態に係るスイッチモジュール1、スイッチ10及びスイッチ装置100について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態及び変形例は、本開示の一例に過ぎず、本開示は、実施形態及び変形例に限定されない。この実施形態及び変形例以外であっても、本開示の技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、下記の実施形態(変形例を含む)は、適宜組み合わせて実現されてもよい。
【0013】
(1)概要
まず、本実施形態に係るスイッチモジュール1、スイッチ10及びスイッチ装置100の概要について図1図7を参照して説明する。
【0014】
本実施形態のスイッチ装置100は、ハンドル6(図1参照)を前方から押操作することによって操作対象の負荷の動作状態を切り替えるシーソー式(タンブラー式又はロッカー式とも言う)のスイッチ装置である。スイッチ装置100は、例えば埋込型のスイッチ装置であり、埋込型のスイッチボックスを用いて屋内の壁面等の取付対象物に取り付けられる。
【0015】
スイッチ装置100は、例えば、屋内に設置された照明器具(負荷)の点灯及び消灯を切り替えるためのスイッチ装置として適用可能である。
【0016】
スイッチ装置100は、図1及び図2に示すように、スイッチ10と、スイッチ10が備えるスイッチモジュール1を保持する取付枠8と、ハンドル6を露出した状態で取付枠8の前面側に配置されるプレート9と、を備える。
【0017】
スイッチ10は、図1及び図2に示すように、スイッチモジュール1と、スイッチモジュール1に取り付けられ、外部から押操作されるハンドル6と、を備える。
【0018】
スイッチモジュール1は、図3及び図4に示すように、固定接点3a、3bと、可動接点5a、5bと、揺動部5と、を備える。
【0019】
揺動部5は、第1方向D1から押力が作用する受圧部51と、第1方向D1と交差する第2方向D2から見た場合に、受圧部51から第1方向D1に沿って突出する突出部52と、を有する。
【0020】
受圧部51は、押力が作用する第1面S1と反対側の第2面S2で支持部337と接触する。
【0021】
揺動部5は、受圧部51において、支持部337との接触位置P2に対する、押力が作用する位置(第1接触位置)P1が、第1方向D1及び第2方向D2と交差する第3方向D3に沿って移動することで支持部337との接触位置P2を支点にして揺動する。
【0022】
可動接点5a、5bは、突出部52に設けられる。
【0023】
可動接点5aは、揺動部5が支持部337との接触位置P2を支点にして揺動することにより、固定接点3aと接触する位置と、固定接点3aから離れる位置との間で移動可能である。また、可動接点5bは、揺動部5が支持部337との接触位置P2を支点にして揺動することにより、固定接点3bと接触する位置と、固定接点3bから離れる位置との間で移動可能である。
【0024】
ここにおいて、図5及び図6に示すように、第1方向D1は、受圧部51の第1面S1と直交する方向である。また、第2方向D2は、第1方向D1と直交する方向であり、第1面S1に対して平行な方向である。また、第3方向D3は、第1方向D1及び第2方向D2と直交する方向であり、第1面S1に対して平行な方向である。なお、本開示でいう「直交」は、二者間の角度が厳密に90度である状態だけでなく、二者間の角度が、実質的に効果が得られる公差(例えば、±5度)の範囲内で略直交する状態も含む意味である。また、本開示でいう「平行」についても同様に、二者間の角度が厳密に0度である状態だけでなく、二者間の角度が、実質的に効果が得られる公差(例えば、±5度)の範囲内で略平行する状態も含む意味である。
【0025】
上記の構成によれば、スイッチ装置100はシーソー式のスイッチ装置であるため、ハンドル6の操作量によらず操作対象の負荷の動作状態を確実に切り替えることが可能である。これにより、ハンドル6を大型化した場合でも、ハンドル6の出代の増加を抑制することができ、スイッチモジュール1、スイッチ10及びスイッチ装置100の使い勝手を向上させることができる。また、上記の構成によれば、図7に示すような、可動接点5c、5dが第3方向D3において受圧部510と並んで設けられていた従来の揺動部50と比較して、揺動部5の第3方向D3における寸法を小さくすることができる。これにより、スイッチモジュール1の小型化を図ることができる。つまり、スイッチ装置100を取り付けるスイッチボックスの選択肢が広がり、汎用性を向上することができる。
【0026】
(2)詳細
以下、実施形態に係るスイッチモジュール1、スイッチ10及びスイッチ装置100の詳細について、図1図9を参照して説明する。
【0027】
以下の説明では、取付対象物である壁にスイッチ装置100が固定された状態での、水平面に対して垂直な(直交する)方向を「上下方向」とし、スイッチ装置100を正面から見て下方(鉛直方向)を「下方」として説明する場合がある。また、上下方向と直交し、かつ壁の表面に平行な方向を「左右方向」とし、スイッチ装置100を正面から見て右方を「右方」、左方を「左方」として説明する場合がある。さらに、上下方向と左右方向との両方に直交する方向、つまり壁の表面に直交する方向を「前後方向」とし、壁の裏面側(壁裏側)を「後方」として説明する場合がある。ただし、これらの方向はスイッチ装置100の使用時の方向を限定する趣旨ではない。
【0028】
(2.1)スイッチの構成
以下、スイッチ10の構成について説明する。
【0029】
本実施形態に係るスイッチ10は、図1及び図2に示すように、スイッチモジュール1と、ハンドル6と、を備える。
【0030】
図3図4図8及び図9に示すように、スイッチモジュール1は、器体2、接点装置3、反転ハンドル4を備えている。
【0031】
器体2は、接点装置3、反転ハンドル4を収納する外郭である。器体2は、前面が開口した直方体形の箱状の合成樹脂製のボディ21と、開口部22cを有する矩形枠状に形成され、ボディ21の前面側に結合される合成樹脂製のカバー22とを有する。
【0032】
ボディ21は、複数(例えば4つ)の組立突起21aを有する(図8及び図9参照)。複数の組立突起21aは、ボディ21の短手方向(上下方向)において対向する両外側面において、ボディ21の長手方向に離間して設けられている。カバー22の後端縁からは、組立舌片22aが後方に延びている。組立舌片22aに設けた組立孔22bと組立突起21aとが互いに嵌め合わされることによって、ボディ21とカバー22とが互いに結合される(図1及び図2参照)。
【0033】
カバー22の開口部22cは、反転ハンドル4が配置される開口部であり、例えば矩形状である。
【0034】
カバー22は、図8及び図9に示すように、一対の軸受突片22dを有する。
【0035】
一対の軸受突片22dは、カバー22の前面において、短手方向(上下方向)の両側縁部であって長手方向(左右方向)の中央から前方に突出している。一対の軸受突片22dの各々には、反転ハンドル4の一対の軸突起41が挿入される溝部22eが形成されている。
【0036】
ボディ21には、接点装置3が収納される。接点装置3は、操作対象の負荷の動作状態(作動及び停止)を切り替えるための開閉接点、及び、外部からの配線と接続するための外部接続端子とを備えている。具体的には、接点装置3は、図8及び図9に示すように、端子板31~33、揺動部5、及び鎖錠ばね35~38を備えている。
【0037】
端子板31~33はそれぞれ、外部の配線と電気的に接続する部分である。端子板31、32は、ボディ21の長手方向(左右方向)の一端部(例えば左端部)に、上下方向に並んで収納されている。端子板33は、ボディ21の長手方向の他端部(例えば右端部)に収納されている。
【0038】
端子板31は、連結片311と、圧接片312と、当接片313とを備えている。圧接片312および当接片313は、互いに対向するように連結片311に連結されている。より詳細には、連結片311の左端から圧接片312が後方に突出しており、連結片311の右端から当接片313が後端に突出している。
【0039】
また、端子板31は、固定接点3aが設けられている接点片314と、第1接続片315~第4接続片318を更に備えている。より詳細には、第1接続片315は、当接片313の後端から右方に突出している。第2接続片316は、第1接続片315の右端から下方に突出している。第3接続片317は、第2接続片316の下端から右方に突出している。第4接続片318は、第3接続片317の右端から前方に突出している。接点片314は、第4接続片318の前端から下方に突出している。接点片314の下端に、固定接点3aが設けられている。
【0040】
端子板32は、連結片321と、圧接片322と、当接片323とを備えている。圧接片322および当接片323は、互いに対向するように連結片321に連結されている。より詳細には、連結片321の左端から圧接片322が後方に突出しており、連結片321の右端から当接片323が後端に突出している。
【0041】
また、端子板32は固定接点3bが設けられる接点片324を更に備えている。接点片324は、当接片323の後端から、右前方に突出している。接点片324の前端に、固定接点3bが設けられている。
【0042】
端子板33は、連結片331、332、339、340と、一対の圧接片333、334と、一対の当接片335、336とを備えている。圧接片333、334は上下方向に並んで配置されている。また、当接片335、336は上下方向に並んで配置されている。
【0043】
圧接片333および当接片335は、互いに対向するように連結片339に連結されている。また、圧接片334及び当接片336は、互いに対向するように連結片340に連結されている。連結片339、340は、上下方向において連結片331によって連結されている。また、当接片335、336は上下方向において連結片332によって連結されている。
【0044】
また端子板33は、後述する揺動部5を支持する支持片(支持部)337と、接続片338と、を更に備えている(図9参照)。より詳細には、接続片338は、当接片335の後端から左方に突出している。支持部337は、接続片338の左端から前方に突出している。
【0045】
鎖錠ばね35~38の各々は、弾性を有する導電性金属の帯板の両端部をそれぞれ曲成することにより形成されている。
【0046】
鎖錠ばね35は、端子板31の当接片313に当接し、圧接片312に対向する。鎖錠ばね36は、端子板32の当接片323に当接し、圧接片322に対向する。ここで、ボディ21の後面に設けられた第1の電線挿入孔H1(図2参照)からボディ21内に電線が挿入されると、鎖錠ばね35と圧接片312との間で電線が挟持される。これにより、鎖錠ばね35の先端が電線の芯線に食い込んで抜止がなされるとともに、鎖錠ばね35によって電線と端子板31とが電気的に接続される。同様に、第2の電線挿入孔H2(図2参照)からボディ21に電線が挿入されると、鎖錠ばね36と圧接片322との間で電線が挟持される。これにより、鎖錠ばね36の先端が電線の芯線に食い込んで抜止がなされるとともに、鎖錠ばね36によって電線と端子板32とが電気的に接続される。
【0047】
また、鎖錠ばね37は、端子板33の当接片335に当接し、圧接片333に対向する。鎖錠ばね38は、端子板33の当接片336に当接し、圧接片334に対向する。ここで、ボディ21の後面に設けられた第3の電線挿入孔H3(図2参照)からボディ21内に電線が挿入されると、鎖錠ばね37と圧接片333との間で電線が挟持される。これにより、鎖錠ばね37の先端が電線の芯線に食い込んで抜止がなされるとともに、鎖錠ばね37によって電線と端子板33とが電気的に接続される。同様に、ボディ21の後面に設けられた第4の電線挿入孔H4(図2参照)からボディ21に電線が挿入されると、鎖錠ばね38と圧接片334との間で電線が挟持される。これにより、鎖錠ばね38の先端が電線の芯線に食い込んで抜止がなされるとともに、鎖錠ばね38によって電線と端子板33とが電気的に接続される。
【0048】
なお、電線と端子板31との電気的な接続、電線と端子板32との電気的な接続、及び、電線と端子板33は、ねじによって結線可能ないわゆるピラー端子によって実現されてもよい。
【0049】
揺動部5は、図3及び図4に示すように、ボディ21の長手方向(左右方向)の中央部に収納されている。
【0050】
揺動部5は、受圧部51及び突出部52を有する。また、揺動部5は、図5に示すように、受圧部51の第3方向D3における端部から第3方向D3に対して傾斜した方向に延伸する側壁部531、532を更に有する。
【0051】
受圧部51は、例えば矩形の平板状であり、前面(第1面)S1と、第1面S1の反対側の後面(第2面)S2を有する。第1面S1には、第1面S1と直交する方向である第1方向D1から押力が作用する。第1方向D1からの押力については、「(2.3)スイッチ装置の動作説明」において詳細に説明する。
【0052】
突出部52は、図5図8及び図9に示すように、矩形の平板状であり、第1方向D1と例えば直交する第2方向D2から見た場合に、受圧部51の第2面S2側から第1方向D1に沿って突出する。なお、本実施形態においては、揺動部5は、第2方向D2が上下方向と一致するようにボディ21に収納される。
【0053】
受圧部51と突出部52とは、図6に示すように、第1方向D1から見た場合に、第2方向D2において互いに異なる位置にある。より詳細には、突出部52は受圧部51の下方に位置している。
【0054】
揺動部5は、図6に示すように、受圧部51と突出部52とを第2方向D2において接続する接続部54を更に有する。接続部54は、第2方向D2に沿って延伸する第1部位541と、第1部位541の第2方向D2における両端からそれぞれ第3方向D3に沿って同じ向き(例えば図6における左方)に突出する第2部位542及び第3部位543とを有する。より詳細には、第2部位542は、第1部位541の上端から突出している。また、第3部位543は、第1部位541の下端から突出している。また、接続部54は、受圧部51と、第2部位542の図6における左端とを接続する第4部位544を更に有する。つまり、第2部位542には第4部位544を介して受圧部51が接続されている。第3部位543の図6における左端には、突出部52が接続されている。このように、受圧部51と突出部52とを、第1部位541~第4部位544を含む接続部54で接続することによって、受圧部51と突出部52との間の電路を迂回させることができる。これにより、受圧部51と突出部52とを第2方向D2に沿って直接接続した場合と比較して、電路において断面積が小さくなる部分、つまり、電路において抵抗が上昇する部分が形成されにくくなる。
【0055】
突出部52には、可動接点5a、5bが設けられる。詳細には、突出部52の図5における右側の面である第1面S3の先端部に可動接点5aが設けられ、突出部52の図5における左側の面である第2面S4の先端部に可動接点5bが設けられる。
【0056】
揺動部5は、図3及び図4に示すように、受圧部51の第2面S2が、端子板33が備える支持部337の前端と接触した状態でボディ21に収容されている。つまり、揺動部5は、端子板33と電気的に接続された状態でボディ21に収容されている。
【0057】
揺動部5は、第2面S2と支持部337の前端との接触位置P2を支点にして揺動する。より詳細には、揺動部5は、図3及び図4に示すように、可動接点5a、5bが設けられる突出部52の先端部が、接点片314の下端に設けられる固定接点3aと、接点片324の後端に設けられる固定接点3bとの間で揺動する。
【0058】
ここで、可動接点5aと固定接点3aとで1つの開閉接点(第1開閉接点)Q1が構成され、可動接点5bと固定接点3bとで1つの開閉接点(第2開閉接点)Q2が構成されている。揺動部5が揺動することで、第1開閉接点Q1及び第2開閉接点Q2の閉状態及び開状態が交互に切り替わる。つまり、可動接点5aは、揺動部5が支持部337との接触位置P2を支点にして揺動することにより、固定接点3aと接触する位置と、固定接点3aから離れる位置との間で移動可能である。また、可動接点5bは、揺動部5が支持部337との接触位置P2を支点にして揺動することにより、固定接点3bと接触する位置と、固定接点3bから離れる位置との間で移動可能である。
【0059】
側壁部531は、受圧部51の図5における右端から、第3方向D3に対して前方に傾斜した方向に突出する。側壁部532は、受圧部51の図5における左端から、第3方向D3に対して前方に傾斜した方向に突出する。
【0060】
なお、本実施形態においては、受圧部51、接続部54、突出部52及び側壁部531、532は、例えば一体に形成されている。具体的には、受圧部51、接続部54、突出部52及び側壁部531、532は、1枚の板状の金属材料を、例えば、曲げ加工又はプレス加工することにより形成される。なお、受圧部51、接続部54、突出部52及び側壁部531、532は各々別体に形成され、各々が接続されていてもよい。
【0061】
このような、揺動部5によって2つの開閉接点が交互に切り替わるスイッチ10は、3路スイッチと呼ばれる。この3路スイッチは、例えば階段の上階及び下階にそれぞれ設けられ、階段を照らす共通の照明器具の点灯及び消灯を切り替えるスイッチとして利用可能である。
【0062】
反転ハンドル4は、図3及び図4に示すように、ハンドル6の動作状態に応じて、接点装置3の第1開閉接点Q1及び第2開閉接点Q2を開閉するハンドルである。なお、反転ハンドル4の動作については、「(2.3)スイッチ装置の動作説明」において詳細に説明する。
【0063】
反転ハンドル4は、例えばユリア樹脂のような熱可塑性を有する樹脂材料により形成される合成樹脂成型品である。反転ハンドル4は、反転ハンドル本体42と、筒部43と、コイルスプリング44と、押圧子45と、を有する。
【0064】
反転ハンドル本体42は、一面(後面)を開口した箱状に形成されている。反転ハンドル本体42の外面には、後述するハンドル6の係止爪611~613(図2参照)にそれぞれ係止される係止突起421~423(図8及び図9参照)が形成されている。また、反転ハンドル本体42には、図8及び図9に示すように、上述した一対の軸突起41が形成されている。反転ハンドル4は、一対の軸突起41が、カバー22に形成された一対の溝部22eにそれぞれ挿入されることで、カバー22から前方への脱落が抑制される。さらに一対の軸突起41は、反転ハンドル4が軸突起41の先端を中心として所定の角度の範囲内で揺動できるように、溝部22e内で移動可能に収まっている。
【0065】
筒部43は、図3及び図4に示すように、反転ハンドル本体42から後方に突出する筒状の部材である。筒部43の内部にはコイルスプリング44が、押圧子45によって自然長から圧縮された状態で収納される。コイルスプリング44の軸方向の前端は、筒部43内の一端(前端)に固定される。
【0066】
押圧子45は、後端が円錐状に形成された柱状の押圧部451と、押圧部451の前端から前方に突出する挿入部452と、を有する。押圧部451と挿入部452とは、例えば一体に形成される。
【0067】
押圧子45は、押圧部451の前端がコイルスプリング44の後端と接触し、挿入部452がコイルスプリング44の内部に挿入された状態で筒部43内に挿入されている。
【0068】
円錐状に形成された押圧子45の後端(先端)は、押圧子45が筒部43内に挿入された状態において、受圧部51の第1面S1と接触している。このとき、圧縮されたコイルスプリング44は、押圧子45を介して受圧部51に力を付与している。つまり、コイルスプリング44を有する反転ハンドル4は、受圧部51の第1面S1に、第3方向D3に沿った力と、第1方向D1に沿った力(押力)を付与している。
【0069】
ハンドル6は、操作者の操作を受け付ける部分である。ハンドル6は、反転ハンドル4の反転ハンドル本体42よりも十分に大きい寸法を有する矩形板状に形成されている。ハンドル6の裏面(後面)には、後方に開口した取付部61が設けられる。取付部61の内部には、係止爪611~613が形成されている。ハンドル6は、反転ハンドル本体42に形成された係止突起421~423を係止爪611~613が係止することによって、反転ハンドル4に取り付けられる。これにより、ハンドル6及び反転ハンドル4は、ハンドル6が前方から押操作されることによって、反転ハンドル4(反転ハンドル本体42)に設けられた一対の軸突起41を中心として揺動可能となる。また、ハンドル6の側面部62がカバー22と接触することによって、ハンドル6及び反転ハンドル4の揺動範囲は制限される。
【0070】
(2.2)スイッチ装置の構成
次に、スイッチ10を用いたスイッチ装置100について図1及び図2を参照して説明する。
【0071】
本実施形態に係るスイッチ装置100は、上述のスイッチ10(スイッチモジュール1およびハンドル6)と、取付枠8と、プレート9とを備えている。
【0072】
取付枠8は、スイッチモジュール1を保持するように構成されている。取付枠8は、合成樹脂または金属板により、矩形枠状に形成されている。取付枠8には、スイッチモジュール1が取り付けられる矩形状の窓孔81が形成されている。取付枠8は、一対の第1の梁部82と、一対の第2の梁部83とを備えている。一対の第1の梁部82は、上下方向において窓孔81を挟んで対向している。一対の第2の梁部83は、左右方向において、窓孔81を挟んで対向している。
【0073】
一対の第2の梁部83の各々には、第2の梁部83を造営材に固定するためのねじ(図示せず)を挿入する挿入孔84が形成されている。
【0074】
一対の第2の梁部83の各々には、上下方向において複数(例えば6個)の嵌込溝85が形成されている。6個の嵌込溝85は、スイッチモジュール1(カバー22)の左右方向の側面の各々に設けられた2個の取付爪22fと同じ間隔で並ぶように形成されている。左側の第2の梁部83の6個の嵌込溝85のうち隣合う2個の嵌込溝85と、カバー22の左側面に設けられた2個の取付爪22fとが係合する。また、右側の第2の梁部83の6個の嵌込溝85のうち隣合う2個の嵌込溝85と、カバー22の右側面に設けられた2個の取付爪22fとが係合する。ここで、カバー22の左側面に設けられた2個の取付爪22fが係合する2個の嵌込溝85の各々と、カバー22の右側面に設けられた2個の取付爪22fが係合する2個の嵌込溝85の各々とは、上下方向において同じ位置にある。このように、取付枠8はスイッチモジュール1を保持する。
【0075】
プレート9は、ハンドル6を露出した状態で取付枠8の前面側に配置される。
【0076】
プレート9は、ABS樹脂などのような合成樹脂材料によって矩形枠状に形成されている。プレート9には、窓孔91が形成されている。窓孔91は、プレート9が取付枠8に取り付けられた状態で、取付枠8の窓孔81と前後方向において重なる位置に形成されている。
【0077】
スイッチモジュール1が取り付けられた取付枠8にプレート9が取り付けられる。さらにスイッチモジュール1にハンドル6が取り付けられる。これにより、プレート9の窓孔91を通してハンドル6の前面をプレート9の前方に露出させることができるので、ハンドル6を押操作することができる。
【0078】
(2.3)スイッチ装置の動作説明
以下に、スイッチ装置100の動作について説明する。なお、以下の説明においては、初期状態では、図3に示すように、第2開閉接点Q2(可動接点5b及び固定接点3b)が閉状態にあり、第1開閉接点Q1(可動接点5a及び固定接点3a)が開状態にあるとする。
【0079】
初期状態では、第1面S1における押圧子45との接触位置(第1接触位置)P1が、第2面S2における支持部337との接触位置(第2接触位置)P2よりも右側に位置している。このため、コイルスプリング44の弾性力によって第1方向D1から受圧部51に付与される押力を受けて、受圧部51は、右側が後方に傾いた状態となっている。ここで、突出部52は、前後方向に対して第2接触位置P2を支点として左側に傾いた状態となっており、突出部52の先端に設けられた可動接点5bと接点片324の前端に設けられる固定接点3bとが接触している。すなわち、第2開閉接点Q2が閉状態にある。
【0080】
スイッチ装置100の操作者が、ハンドル6の右側を後方に対して押操作すると、ハンドル6が取り付けられた反転ハンドル4は、一対の軸突起41(図8及び図9参照)を中心として、第1接触位置P1が第3方向D3における左側に移動するように揺動する。より詳細には、第1接触位置P1の第2接触位置P2に対する位置が、右側から左側に移動する。
【0081】
これにより、受圧部51を含む揺動部5は、第2接触位置P2を支点として揺動する。具体的には、第1接触位置P1が左側に移動するにしたがって、受圧部51は右側が前方に移動し、左側が後方に移動する。また、第1接触位置P1が左側に移動するにしたがって、突出部52は可動接点5aが固定接点3aに近づくように揺動する。ここで、反転ハンドル4が一対の軸突起41を中心として揺動する際に、反転ハンドル4の筒部43が揺動部5の側壁部532を押圧する。これにより、例えば突入電流等によって、可動接点5bと固定接点3bとの間に溶着が発生している場合に、溶着した可動接点5bと固定接点3bとを引き離す方向の力を側壁部532を介して可動接点5bに加えることができる。同様に、初期状態において第1開閉接点Q1が閉状態にあり、可動接点5aと固定接点3aとの間に溶着が発生している場合についても、反転ハンドル4が揺動する際に、筒部43が側壁部531を押圧するため、可動接点5aと固定接点3aとを引き離す方向の力を側壁部531を介して可動接点5aに加えることができる。
【0082】
図4に示すように、第1接触位置P1が第2接触位置P2よりも左側に移動した場合、押圧子45を介してコイルスプリング44から受圧部51の左側に付与される押力によって、受圧部51は左側が後方に傾いた状態となる。またこのとき、突出部52は、前後方向に対して第2接触位置P2を支点として右側に傾いた状態となっており、突出部52の先端に設けられた可動接点5aと接点片314の下端に設けられる固定接点3aとが接触する。すなわち、第1開閉接点Q1が閉状態となる。
【0083】
(3)変形例
上記実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下、上記実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
【0084】
揺動部5が有する受圧部51と突出部52とは、図10に示すように、第2方向D2に沿って延伸する接続部54Aによって接続されてもよい。これにより、揺動部5の小型化を図ることができる。
【0085】
また、揺動部5が有する受圧部51と突出部52とは、図11に示すように、第3方向D3における端部から第1方向D1に沿って突出する突出部位545を有する接続部54Bによって接続されてもよい。なお、突出部位545は、例えば、第1部位541からの第2部位542及び第3部位543の突出方向と逆側の端部から、第1方向D1に沿って突出している。これにより、電路上で抵抗が上昇する部分が形成されにくくなると同時に、接続部54と、周囲の金属部品との絶縁距離を確保しやすくなる。
【0086】
揺動部5が有する受圧部51と突出部52とは、第1方向D1から見た場合に、第2方向D2において同じ位置にあってもよい。つまり、突出部52は受圧部51の第2面S2から第1方向D1に沿って突出していてもよい。この場合、受圧部51の第2面S2と接触する支持部337が、突出部52と接触しないような形状に成形されればよい。
【0087】
スイッチ10は、3路スイッチに限定されない。例えば、スイッチ10は、第1開閉接点Q1及び第2開閉接点Q2のいずれか一方のみを備える片切スイッチであってもよい。
【0088】
(4)まとめ
以上述べたように、第1の態様に係るスイッチモジュール(1)は、固定接点(3a、3b)と、可動接点(5a、5b)と、揺動部(5)と、を備える。揺動部(5)は、第1方向(D1)から押力が作用する受圧部(51)と、第1方向(D1)と交差する第2方向(D2)から見た場合に、受圧部(51)から第1方向(D1)に沿って突出する突出部(52)と、を有する。受圧部(51)は、押力が作用する第1面(S1)と反対側の第2面(S2)で支持部(337)と接触する。揺動部(5)は、受圧部(51)において、支持部(337)との接触位置(P2)に対する押力が作用する位置(P1)が、第1方向(D1)及び第2方向(D2)と交差する第3方向(D3)に沿って移動することで支持部(337)との接触位置(P2)を支点にして揺動する。可動接点(5a、5b)は、突出部(52)に設けられる。可動接点(5a)は、揺動部(5)が支持部(337)との接触位置(P2)を支点にして揺動することにより、固定接点(3a)と接触する位置と、固定接点(3a)から離れる位置との間で移動可能である。可動接点(5b)は、揺動部(5)が支持部(337)との接触位置(P2)を支点にして揺動することにより、固定接点(3b)と接触する位置と、固定接点(3b)から離れる位置との間で移動可能である。
【0089】
この態様によれば、ハンドル(6)を大型化した場合でも、ハンドル(6)の出代の増加を抑制することができるため、スイッチモジュール(1)の使い勝手を向上させることができる。また、この態様によれば、揺動部(5)の第3方向(D3)における寸法を小さくすることができる。これにより、スイッチモジュール(1)の小型化を図ることができ、スイッチモジュール(1)の汎用性の向上を図ることができる。
【0090】
第2の態様に係るスイッチモジュール(1)は、第1の態様において、押力を受圧部(51)に付与する反転ハンドル(4)を更に備える。
【0091】
この態様によれば、反転ハンドル(4)が受圧部(51)に付与する押力によって揺動部(5)を揺動させることができる。
【0092】
第3の態様に係るスイッチモジュール(1)では、第2の態様において、反転ハンドル(4)は、筒部(43)と、コイルスプリング(44)と、押圧子(45)と、を有する。コイルスプリング(44)は、圧縮された状態で筒部(43)に収納され、押圧子(45)を介して受圧部(51)に押力を付与する。
【0093】
第4の態様に係るスイッチモジュール(1)では、第1~第3のいずれかの態様において、受圧部(51)と突出部(52)とは、第2方向(D2)において互いに異なる位置にある。揺動部(5)は、受圧部(51)と突出部(52)とを第2方向(D2)において接続する接続部(54)を更に有する。
【0094】
この態様によれば、受圧部(51)と突出部(52)とが電気的及び機械的に接続された状態で、揺動部(5)の第3方向(D3)における寸法を小さくすることができる。
【0095】
第5の態様に係るスイッチモジュール(1)では、第4の態様において、接続部(54)は、第2方向(D2)に沿って延伸する第1部位(541)と、第1部位(541)の両端からそれぞれ第3方向(D3)に沿って同じ向きに突出する第2部位(542)及び第3部位(543)とを有する。第2部位(542)には、受圧部(51)が接続される。第3部位(543)には、突出部(52)が接続されている。
【0096】
この態様によれば、受圧部(51)と突出部(52)との間の電路を迂回させることができる。これにより、受圧部(51)と突出部(52)を第2方向(D2)に沿って直接接続した場合と比較して、電路上において断面積が小さくなる部分、つまり、電路上で抵抗が上昇する部分が形成されにくくなる。
【0097】
第6の態様に係るスイッチモジュール(1)では、第4又は第5の態様において、接続部(54)は、第3方向(D3)における端部から第1方向(D1)に沿って突出する突出部位(545)を有する。
【0098】
この態様によれば、受圧部(51)と突出部(52)との間の電路を迂回させることができる。これにより、受圧部(51)と突出部(52)を第2方向(D2)に沿って直接接続した場合と比較して、電路上において断面積が小さくなる部分、つまり、電路上で抵抗が上昇する部分が形成されにくくなる。さらに、接続部(54)と、周囲の金属部品との絶縁距離を確保しやすくなる。
【0099】
第7の態様に係るスイッチモジュール(1)では、第1~第6のいずれかの態様において、揺動部(5)は、受圧部(51)の第3方向(D3)における端部から第3方向(D3)に対して傾斜した方向に延伸する側壁部(531、532)を更に有する。
【0100】
この態様によれば、可動接点(5a)と固定接点(3a)との間に溶着が発生している場合に、溶着した可動接点(5a)と固定接点(3a)とを引き離す方向の力を側壁部(531)を介して可動接点(5a)に加えることができる。また、可動接点(5b)と固定接点(3b)との間に溶着が発生している場合に、溶着した可動接点(5b)と固定接点(3b)とを引き離す方向の力を側壁部(532)を介して可動接点(5b)に加えることができる。
【0101】
第8の態様に係るスイッチ(10)は、第1~第7のいずれかの態様のスイッチモジュール(1)と、スイッチモジュール(1)に取り付けられ、外部から押操作されるハンドル(6)と、を備える。
【0102】
この態様によれば、ハンドル(6)を大型化した場合でも、ハンドル(6)の出代の増加を抑制することができるため、スイッチ(10)の使い勝手を向上させることができる。また、この態様によれば、揺動部(5)の第3方向(D3)における寸法を小さくすることができる。これにより、スイッチ(10)の汎用性の向上を図ることができる。
【0103】
第9の態様に係るスイッチ(10)では、第8の態様において、スイッチモジュール(1)は、押力を受圧部(51)に付与する反転ハンドル(4)を更に備える。ハンドル(6)は、反転ハンドル(4)に取り付けられる。
【0104】
第10の態様に係るスイッチ装置(100)は、第8又は第9の態様のスイッチ(10)と、スイッチモジュール(1)を保持する取付枠(8)と、ハンドル(6)を露出した状態で取付枠(8)の前面側に配置されるプレート(9)と、を備える。
【0105】
この態様によれば、ハンドル(6)を大型化した場合でも、ハンドル(6)の出代の増加を抑制することができるため、スイッチ装置(100)の使い勝手を向上させることができる。また、この態様によれば、揺動部(5)の第3方向(D3)における寸法を小さくすることができる。これにより、スイッチ装置(100)の汎用性の向上を図ることができる。
【0106】
なお、第2~第7の態様はスイッチモジュール(1)に必須の構成ではなく、適宜省略が可能である。
【符号の説明】
【0107】
1 スイッチモジュール
4 反転ハンドル
5 揺動部
8 取付枠
9 プレート
10 スイッチ
43 筒部
44 コイルスプリング
45 押圧子
51 受圧部
52 突出部
54 接続部
100 スイッチ装置
337 支持部
531 側壁部
532 側壁部
541 第1部位
542 第2部位
543 第3部位
545 突出部位
3a 固定接点
3b 固定接点
5a 可動接点
5b 可動接点
D1 第1方向
D2 第2方向
D3 第3方向
P1 第1接触位置
P2 第2接触位置
S1 第1面
S2 第2面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11