(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024131904
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】施錠管理システム
(51)【国際特許分類】
G08B 25/04 20060101AFI20240920BHJP
G08B 21/02 20060101ALI20240920BHJP
B60N 5/00 20060101ALI20240920BHJP
【FI】
G08B25/04 C
G08B25/04 K
G08B21/02
B60N5/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023042464
(22)【出願日】2023-03-17
(71)【出願人】
【識別番号】000237639
【氏名又は名称】富士通フロンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004185
【氏名又は名称】インフォート弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【弁理士】
【氏名又は名称】大菅 義之
(72)【発明者】
【氏名】工藤 靖之
(72)【発明者】
【氏名】山本 一郎
(72)【発明者】
【氏名】皆川 彰孝
【テーマコード(参考)】
3B088
5C086
5C087
【Fターム(参考)】
3B088QA03
5C086AA22
5C086BA22
5C086CA06
5C086DA08
5C087BB20
5C087DD03
5C087DD14
5C087EE07
5C087FF01
5C087FF02
5C087FF04
5C087FF16
5C087FF25
5C087GG65
(57)【要約】
【課題】車両の責任者が主体的に、乗客の降車確認を行って乗客を置き去りにしたまま車両を施錠してしまうことを防止することができる施錠管理システムを提供すること。
【解決手段】施錠管理システム1は、車両100の施錠を制御する管理装置200と、車両100に設置された複数の座席41毎にそれぞれ対応して設けられた第1の無線タグ120を読み取る第1のタグリーダライタ10と、を備える。第1のタグリーダライタ10は、責任者300の操作に基づき、座席41毎に設けられた第1の無線タグ120を座席41毎に読み取って、読み取り結果を管理装置200へ通知する。管理装置200は、第1のタグリーダライタ10が読み取った読み取り結果と、車両100に設置されている座席41の数と、を比較して、車両100の施錠の管理を行う。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の施錠を制御する管理装置と、前記車両に設置された複数の座席毎にそれぞれ対応して設けられた第1の無線タグを読み取る第1のタグリーダライタと、を備える施錠管理システムであって、
前記第1のタグリーダライタは、
責任者の操作に基づき、前記座席毎に設けられた前記第1の無線タグを前記座席毎に読み取って、読み取り結果を前記管理装置へ通知し、
前記管理装置は、
前記第1のタグリーダライタが読み取った前記読み取り結果と、前記車両に設置されている前記座席の数と、を比較して、前記車両の施錠の管理を行う
ことを特徴とする施錠管理システム。
【請求項2】
前記管理装置は、
前記第1のタグリーダライタが読み取った前記読み取り結果の数と、前記車両に設置されている前記座席の数と、が一致する場合に、前記車両の施錠を許可する管理を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の施錠管理システム。
【請求項3】
前記車両に乗車した乗客が保有する第2の無線タグを読み取った読み取り結果を前記管理装置へ通知する第2のタグリーダライタを更に備え、
前記管理装置は、
前記第1のタグリーダライタが読み取った前記読み取り結果の数と、前記車両に設置されている前記座席の数と、が一致し、かつ、前記第2の無線タグが読み取りできなかった場合に、前記車両の施錠を許可する管理を行う
ことを特徴とする請求項2に記載の施錠管理システム。
【請求項4】
前記管理装置は、前記施錠の管理として、前記車両の施錠を行う
ことを特徴とする請求項1から3のうち何れかに記載の施錠管理システム。
【請求項5】
前記第1の無線タグは、RFID、又は、NFCである
ことを特徴とする請求項1から3のうち何れかに記載の施錠管理システム。
【請求項6】
前記第2の無線タグは、RFID、又は、NFCである
ことを特徴とする請求項3に記載の施錠管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、施錠管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、回送後のバスや乗用車などの車両に子供や老人等の乗客を置き去りにしたまま施錠してしまう事件が頻発している。そこで、例えば、アンテナによって無線タグが検知されたときアンテナの検知内容に基づき無線タグを携帯している乗客の乗降を判定する乗物用乗降管理システムの技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、乗降管理装置による乗客の乗降の判定は、乗客が乗降管理装置に対し正しいアクセス対応をすることが前提である。このため、乗客によっては、乗降管理装置へのアクセス方法が悪く、無線タグの読み取り及び判定(認証)ができない場合があった。また、乗客が乗降管理装置にアクセスし忘れることなどにより、乗客の状態を確実に把握することが困難であるという問題が発生していた。その結果、乗客を置き去りにしたまま車両を施錠してしまう問題が発生していた。
【0005】
本願発明は、上記課題に鑑み、車両の責任者が主体的に、乗客の降車確認を行って乗客を置き去りにしたまま車両を施錠してしまうことを防止することができる施錠管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の施錠管理システムは、車両の施錠を制御する管理装置と、前記車両に設置された複数の座席毎にそれぞれ対応して設けられた第1の無線タグを読み取る第1のタグリーダライタと、を備える施錠管理システムであって、前記第1のタグリーダライタは、責任者の操作に基づき、前記座席毎に設けられた前記第1の無線タグを前記座席毎に読み取って、読み取り結果を前記管理装置へ通知し、前記管理装置は、前記第1のタグリーダライタが読み取った前記読み取り結果と、前記車両に設置されている前記座席の数と、を比較して、前記車両の施錠の管理を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、車両の責任者が主体的に、乗客の降車確認を行って乗客を置き去りにしたまま車両を施錠してしまうことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施の形態における施錠管理システムの構成の一例を示す図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る第1のタグリーダライタのハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る第2のタグリーダライタのハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る管理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図5】管理装置が実行する施錠管理処理のフローチャートの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面にしたがって本実施の形態にかかる管理装置、第1のタグリーダライタ、第2のタグリーダライタを含む施錠管理システムについて説明する。
図1は、本実施の形態における施錠管理システム1の構成の一例を示す図である。
【0010】
管理装置200と、第1のタグリーダライタ10とは、それぞれ無線通信により通信可能に接続されている。同様に、管理装置200と、第2のタグリーダライタ20とは、それぞれ無線通信により通信可能に接続されている。無線通信の種別としては、特に限定されるものではなく、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)などを用いることができる。
【0011】
施錠管理システム1は、例えば、バスや乗用車などの車両100に使用される。車両100は、子供(園児)や老人などの乗客400が乗降可能に構成された車の一例である。車両100の一例として、例えば、子供(園児)が利用する幼稚園バスや、老人が利用する送迎バスを採用することができる。但し、乗客400は、子供や老人に限られるものではなく、学生、青年または壮年が利用する通常のバスであってもよい。
【0012】
車両100には、子供や老人などの乗客400が着席可能なm個(m≧1)の座席41が複数設置されている。管理装置200は、運転席付近に設置される。
図1では、管理装置200は、運転席付近に設置されているがこの限りではなく、車両100内の何れかに設置されていてもよい。第1のタグリーダライタ10、及び、第2のタグリーダライタ20は、運転手や乗務員などの責任者300が保有する。
【0013】
車両100には、乗客400が乗車及び降車可能なドア(乗車口)31が設置される。ドア(乗車口)31には、ドア(乗車口)31を施錠可能な鍵32が設置されている。管理装置200は、鍵32への制御指示に基づき鍵32の施錠の可否を制御することができる。
【0014】
第1のタグリーダライタ10は、車両100に設けられた座席41毎にm個(m≧1)設置されている複数の第1の無線タグ120を読み取り可能に構成されている。第1の無線タグ120は、アンテナを備え、RFID(radio frequency identification)タグ、又は、NFC(Near Field Communication)の技術により構成される。第1の無線タグ120は、第1のタグリーダライタ10から発せられる読取信号に応答して、対応する応答信号を読み取り結果として第1のタグリーダライタ10へ返答する。無線タグ120は、RFIDタグやNFCに限られず、既存の近距離無線技術を採用することができる。
【0015】
第1のタグリーダライタ10は、責任者300が持ち運び可能な小型端末により構成されている。第1のタグリーダライタ10は、責任者300の操作に基づき、各座席41の付近に近寄ることにより、座席41毎に設けられた第1の無線タグ120を読み取る。責任者300は、m個の各座席41の近辺に取り残されている子供がいないか第1のタグリーダライタ10を操作して、m個の各座席41に設けられている第1の無線タグ120を読み取る。第1のタグリーダライタ10は、第1の無線タグ120から発せられる信号を読み取り結果として、管理装置200へ通知する。責任者300は、m個全ての座席41毎に第1のタグリーダライタ10による読み取りを繰り返し実行することにより、m個全ての座席41に取り残された子供などの乗客400がいないことを確認することができる。
【0016】
第2のタグリーダライタ20は、車両100に乗車する乗客400が保有する第2の無線タグ130を読み取り可能に構成されている。第2の無線タグ130は、アンテナを備え、RFIDタグ、又は、NFCの技術により構成される。第2の無線タグ130は、第2のタグリーダライタ20から発せられる読取信号に応答して、対応する応答信号を読み取り結果として第2のタグリーダライタ20へ返答する。
【0017】
第2のタグリーダライタ20は、責任者300が持ち運び可能な小型端末により構成されている。第2のタグリーダライタ20は、責任者300の操作に基づき、各座席41の付近に近寄ることにより、座席41付近に取り残されている乗客400が保有する第2の無線タグ130を読み取る。第2のタグリーダライタ20は、第2の無線タグ130から発せられる信号を読み取り結果として、管理装置200へ通知する。
【0018】
管理装置200は、第1のタグリーダライタ10が読み取った読み取り結果と、車両100に設置されているm個の座席41の数と、を比較して、車両100のドア(乗車口)31に設置されている鍵32の施錠の管理を行う。具体例については後述する。
【0019】
図2は、本発明の実施形態に係る第1のタグリーダライタ10のハードウェア構成の一例を示す図である。第1のタグリーダライタ10は、リーダライタ制御部11、記憶部12、通信インタフェース13を有する。第1のタグリーダライタ10は
図2に記載の構成以外の回路構成を備えていてもよい。
【0020】
リーダライタ制御部11は、第1のタグリーダライタ10全体を統括的に制御するもので、プログラムを読込んで制御処理を実行するCPU(Central Processing Unit)(不図示)を有する。
【0021】
リーダライタ制御部11は、CPU等であり、記憶部12のRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、SSD(Solid State Drive)等に記憶されたプログラムを記憶部12のRAM(Random Access Memory)に展開して順次実行することで、リーダライタ制御部11全体の動作を制御する。リーダライタ制御部11は、OS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラム等の各種プログラムを実行することにより第1のタグリーダライタ10の全体動作を制御する。
【0022】
通信インタフェース13は、アンテナを通じて第1の無線タグ120とデータやコマンドの送受信を行う。更に、通信インタフェース13は、管理装置200とデータの送受信を行う。
【0023】
図3は、本発明の実施形態に係る第2のタグリーダライタ20のハードウェア構成の一例を示す図である。第2のタグリーダライタ20は、リーダライタ制御部21、記憶部22、通信インタフェース23を有する。第2のタグリーダライタ20は
図3に記載の構成以外の回路構成を備えていてもよい。
【0024】
リーダライタ制御部21は、第2のタグリーダライタ20全体を統括的に制御するもので、プログラムを読込んで制御処理を実行するCPU(不図示)を有する。
【0025】
リーダライタ制御部21は、CPU等であり、記憶部22のRAM、ROM、SSD等に記憶されたプログラムを記憶部22のRAMに展開して順次実行することで、リーダライタ制御部21全体の動作を制御する。リーダライタ制御部21は、OSのプログラムやアプリケーションプログラム等の各種プログラムを実行することにより第2のタグリーダライタ20の全体動作を制御する。
【0026】
通信インタフェース23は、アンテナを通じて第2の無線タグ130とデータやコマンドの送受信を行う。更に、通信インタフェース23は、管理装置200とデータの送受信を行う。
【0027】
図4は、本発明の実施形態に係る管理装置200のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0028】
管理装置200は、装置制御部201、記憶部202、表示部203、入力部204、及び通信インタフェース205を有する。管理装置200は、
図4に示していない他のハードウェア構成を備えていてもよい。管理装置200は、例えば小型PC(personal computer)、スマートフォン、タブレット端末などにより構成される。
【0029】
装置制御部201は、CPU等であり、記憶部202のRAM、ROM、HDD、SSD等に記憶されたプログラムを記憶部202のRAMに展開して順次実行することで、管理装置200全体の動作を制御する。装置制御部201は、OSのプログラムやアプリケーションプログラム等の各種プログラムを実行することにより管理装置200の全体動作を制御する。
【0030】
記憶部202は、RAM、ROM、HDD、SSD等であり、装置制御部201が実行するプログラム、各種設定情報等を記憶する。また、記憶部202は、第1のタグリーダライタ10が読み取った第1の無線タグ120の情報、及び、第2のタグリーダライタ20が読み取った第2の無線タグ130の情報を記憶することができる。また、記憶部202は、車両100に設置されている座席41の数を記憶する。本実施の形態においては、記憶部202は、座席41の数としてm個を記憶する。
【0031】
表示部203は、例えばLCDのディスプレイであり、装置制御部201の制御のもとで施錠管理システム1の責任者300に対して操作画面等を表示する。入力部204は、表示部203と一体化したタッチパネルで、責任者300の入力指示を受け付ける。入力された情報は装置制御部201に通知される。入力部204は、責任者300の入力指示に基づき、鍵32に対する施錠の指示を受け付ける。
【0032】
通信インタフェース205は、装置制御部201の制御のもと、無線通信を通じて第1のタグリーダライタ10との間、及び、第2のタグリーダライタ20との間で通信を行う。管理装置200は、通信インタフェース205による通信を行うことで、第1の無線タグ120から読み取った信号の送受信を行う。同様に、管理装置200は、通信インタフェース205による通信を行うことで、第2の無線タグ130から読み取った信号の送受信を行う。
【0033】
管理装置200の装置制御部201は、第1のタグリーダライタ10が読み取った読み取り結果と、車両100に設置されている座席41の数と、を比較して、車両100の施錠の管理を行う。具体的には、装置制御部201は、責任者300の操作に基づき座席41に設置されている第1の無線タグ120の読み取り結果の数と、車両100に設置されている座席41の数(m個)が一致するか否かを判定する。
【0034】
装置制御部201は、第1のタグリーダライタ10が読み取った読み取り結果の数と、車両100に設置されている座席41の数と、が一致する場合には、鍵32に対して施錠許可信号を送信する。施錠許可信号を受信した鍵32は、車両100の施錠を行うことができる。これにより、装置制御部201は、鍵32を制御して車両100の施錠を許可する管理を行うことができる。
【0035】
一方で、装置制御部201は、第1のタグリーダライタ10が読み取った読み取り結果の数と、車両100に設置されている座席41の数と、が一致しない場合には、鍵32に対して施錠許可信号を送信しない。
【0036】
施錠許可信号を受信していない鍵32は、車両100の施錠を行うことができない。これにより、責任者300の操作に基づき車両100内の全ての座席41に設置されている第1の無線タグ120の読み取り結果の数と、車両100に設置されている座席41の数(m個)が一致するまで、装置制御部201は、鍵32を制御して車両100の施錠を禁止する管理を行うことができる。その結果、車両100の責任者300が主体的に、乗客400の降車確認を行って乗客400を車両100の内部に置き去りにしたまま車両100を施錠してしまうことを防止することができる。これにより、乗客400を車両100の内部に置き去りにしたまま車両100を施錠してしまう問題を未然に抑止することで、回送後のバスや乗用車などの車両100に子供や老人等の乗客400を置き去りにしたまま施錠してしまう事件を回避することができる。
【0037】
また、装置制御部201は、第2のタグリーダライタ20により第2の無線タグ130が読み取りできたか否かを判定してもよい。第2のタグリーダライタ20により第2の無線タグ130の読み取りができなかった場合には、車両100の内部に乗客400がいないと判定することができる。一方で、第2のタグリーダライタ20により第2の無線タグ130の読み取りができた場合には、車両100の内部に乗客400がいる、すなわち、車両100の内部に置き去りの乗客400がいると判定することができる。
【0038】
したがって、装置制御部201は、第1のタグリーダライタ10が読み取った読み取り結果の数と、車両100に設置されている座席41の数と、が一致し、かつ、第2のタグリーダライタ20により第2の無線タグ130が読み取りできなかった場合に、車両100の施錠を許可する管理してもよい。これにより、責任者300が主体的に、第1のタグリーダライタ10と、第2のタグリーダライタ20と、のダブルチェックを行うことにより乗客400の降車確認を行って乗客400を車両100の内部に置き去りにしたまま車両100を施錠してしまうことを防止することができる。これにより、乗客400を車両100の内部に置き去りにしたまま車両100を施錠してしまう問題を未然に抑止することで、回送後のバスや乗用車などの車両100に子供や老人等の乗客400を置き去りにしたまま施錠してしまう事件を回避することができる。
【0039】
装置制御部201は、鍵32に対する施錠の管理として、車両100の施錠を行ってもよい。これにより、責任者300による施錠の工程を省略することができ、責任者300による施錠忘れを回避することができる。
【0040】
次に、管理装置200の装置制御部201が実行する施錠管理処理について説明する。
図5は、管理装置200が実行する施錠管理処理のフローチャートの一例を示す図である。
【0041】
はじめに、装置制御部201は、車両100のエンジンが停止したか否かを判定する(ステップS11)。車両100のエンジンが停止しない場合(ステップS11:NO)には、処理は待機となる。
【0042】
車両100のエンジンが停止した場合(ステップS11:YES)には、責任者300の操作に基づき、第1のタグリーダライタ10は、各座席41の第1の無線タグ120の読み取りを行い、読み取り結果を管理装置200へ通知する(ステップS12)。
【0043】
また、第2のタグリーダライタ20は、各座席41に取り残されている乗客400が保有する第2の無線タグ130の読み取りを行い、読み取り結果を管理装置200へ通知する(ステップS13)。
【0044】
管理装置200は、車両100に設置されている全座席41分のチェックが完了したか否かを判定する(ステップS14)。この処理では、装置制御部201は、車両100に設置されている座席41の数として記憶部202に記憶されているm回分ステップS12及びステップS13の処理が繰り返し実行されたか否かを判定する。
【0045】
車両100に設置されている全座席41分のチェックが完了していない場合(ステップS14:NO)には、処理はステップS12に戻り、次の座席41のチェックを引き続き行う。
【0046】
車両100に設置されている全座席41分のチェックが完了した場合(ステップS14:YES)には、装置制御部201は、車両100に乗車した乗客400が全員降車完了と判断し、車両100のドア(乗車口)31の鍵32に対して施錠許可信号を送信する。これにより、ドア(乗車口)31の施錠が可能となる。この処理が終了すると、施錠管理処理は終了となる。
【0047】
施錠管理処理が実行されることにより、車両100の責任者300が主体的に、乗客400の降車確認を行って乗客400を車両100の内部に置き去りにしたまま車両100を施錠してしまうことを防止することができる。これにより、乗客400を車両100の内部に置き去りにしたまま車両100を施錠してしまう問題を未然に抑止することで、回送後のバスや乗用車などの車両100に子供や老人等の乗客400を置き去りにしたまま施錠してしまう事件を回避することができる。
【0048】
なお、本発明は上述した実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階でのその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施形態に示される全構成要素を適宜組み合わせても良い。更に、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。このような、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用ができることはもちろんである。
【符号の説明】
【0049】
1 :施錠管理システム
10 :第1のタグリーダライタ
11 :リーダライタ制御部
12 :記憶部
13 :通信インタフェース
20 :第2のタグリーダライタ
21 :リーダライタ制御部
22 :記憶部
23 :通信インタフェース
32 :鍵
41 :座席
100 :車両
120 :第1の無線タグ
130 :第2の無線タグ
200 :管理装置
201 :装置制御部
202 :記憶部
203 :表示部
204 :入力部
205 :通信インタフェース
300 :責任者
400 :乗客