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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024131912
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】化粧料
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/55 20060101AFI20240920BHJP
   A61K 8/73 20060101ALI20240920BHJP
   A61K 8/25 20060101ALI20240920BHJP
   A61Q 1/00 20060101ALI20240920BHJP
   A61Q 17/04 20060101ALI20240920BHJP
   A61Q 1/04 20060101ALI20240920BHJP
   A61Q 1/10 20060101ALI20240920BHJP
【FI】
A61K8/55
A61K8/73
A61K8/25
A61Q1/00
A61Q17/04
A61Q1/04
A61Q1/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023042482
(22)【出願日】2023-03-17
(71)【出願人】
【識別番号】000002820
【氏名又は名称】大日精化工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098707
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 利英子
(74)【代理人】
【識別番号】100135987
【弁理士】
【氏名又は名称】菅野 重慶
(74)【代理人】
【識別番号】100168033
【弁理士】
【氏名又は名称】竹山 圭太
(74)【代理人】
【識別番号】100161377
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 薫
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 志保
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AB171
4C083AD241
4C083AD261
4C083AD571
4C083CC03
4C083CC05
4C083CC12
4C083CC13
4C083CC14
4C083DD23
4C083DD32
4C083DD41
4C083EE01
4C083EE06
(57)【要約】
【課題】乳化安定性及び触感に優れた化粧料を提供する。
【解決手段】水素添加レシチンと、セルロースビーズ、セルロース粗粉砕物、シリカビーズ、及びでんぷん等の微小粒子とを含有し、微小粒子の平均粒子径が、例えば0.1~30μmであり、微小粒子の含有量が、例えば0.01~30質量%であり、水素添加レシチンのホスファチジルコリン含有量が5~85質量%である、W/Oリキッドファンデーション、日焼け止めクリーム、オールインワンジェル、口紅、又はマスカラ等として用いられる化粧料である。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水素添加レシチン及び微小粒子を含有し、
前記水素添加レシチンのホスファチジルコリン含有量が5~85質量%である化粧料。
【請求項2】
前記微小粒子が、セルロースビーズ、セルロース粗粉砕物、シリカビーズ、及びでんぷんからなる群より選択される少なくとも一種である請求項1に記載の化粧料。
【請求項3】
前記微小粒子の平均粒子径が0.1~30μmであり、
前記微小粒子の含有量が0.01~30質量%である請求項1に記載の化粧料。
【請求項4】
前記微小粒子が前記セルロースビーズであり、
前記セルロースビーズの平均粒子径が3~20μmであり、真球度が0.6~1.0である請求項2に記載の化粧料。
【請求項5】
前記微小粒子が前記セルロース粗粉砕物であり、
前記セルロース粗粉砕物の平均粒子径が1~15μmである請求項2に記載の化粧料。
【請求項6】
前記微小粒子が前記シリカビーズであり、
前記シリカビーズの平均粒子径が1~15μmであり、吸油量が100~500mL/100gである請求項2に記載の化粧料。
【請求項7】
前記微小粒子が前記でんぷんである請求項2に記載の化粧料。
【請求項8】
前記水素添加レシチンの酸価が5~25mgKOH/gであり、ヨウ素価が0.1~2Ig/100gである請求項1に記載の化粧料。
【請求項9】
W/Oリキッドファンデーション、日焼け止めクリーム、オールインワンジェル、口紅、又はマスカラである請求項1~8のいずれか一項に記載の化粧料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
乳化化粧料を安定化させる方法の1つとして、乳化剤を用いる方法がある。水素添加レシチンは天然由来の乳化剤の一種であり、環境対応の成分として、化粧料の乳化安定性を保つために広く用いられている(特許文献1)。一方、ポリエチレン等の合成樹脂粒子は、疎水性で油と馴染みやすいとともに、水を弾く性質を有する。このため、汗当による化粧崩れを押さえる効果がある。このため、合成樹脂粒子は、触感改良や化粧崩れの防止の観点から、ファンデーション等の化粧品用の材料粒子として多用されている(特許文献2)。
【0003】
しかし、近年、海洋汚染等の要因の一つとして、合成樹脂粒子等のマイクロプラスチックの存在が指摘されており、その使用自体が制限されつつある。このため、化粧品分野においては、ポリエチレン等の合成樹脂粒子の代替成分として、無機粉末、セルロース、及びポリ乳酸等の天然物や自然分解性材料の使用が検討されている(特許文献3)。但し、これらの天然物や自然分解性材料は乳化安定性に乏しく、乳化化粧料にそのまま配合するのは一般的に困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013-147432号公報
【特許文献2】特開2021-143165号公報
【特許文献3】特開2022-75058号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、乳化粒子が均一で細かく、伸びが良好でたれ落ちにくい液状化粧料が提案されている。しかし、乳化系を破壊しうるセルロース等の親水性粒子を含むものではなかった。また、特許文献2では、天然物である無機芯材粒子と、生分解性材料であるポリイソプレンとで構成された化粧品用の材料粒子が提案されている。しかし、この材料粒子を液状化粧品に適用した場合の乳化性については何ら検討されていない。
【0006】
さらに、特許文献3では、球状シリカを含有する、マイクロプラスチックフリーでありながらも使用感や保湿効果等の良好な固形粉体化粧料が提案されている。しかし、乳化不要な固形粉体化粧料であることから、乳化性については何ら検討されていない。
【0007】
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、乳化安定性及び触感に優れた化粧料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、本発明によれば、以下に示す化粧料が提供される。
[1]水素添加レシチン及び微小粒子を含有し、前記水素添加レシチンのホスファチジルコリン含有量が5~85質量%である化粧料。
[2]前記微小粒子が、セルロースビーズ、セルロース粗粉砕物、シリカビーズ、及びでんぷんからなる群より選択される少なくとも一種である前記[1]に記載の化粧料。
[3]前記微小粒子の平均粒子径が0.1~30μmであり、前記微小粒子の含有量が0.01~30質量%である前記[1]又は[2]に記載の化粧料。
[4]前記微小粒子が前記セルロースビーズであり、前記セルロースビーズの平均粒子径が3~20μmであり、真球度が0.6~1.0である前記[2]に記載の化粧料。
[5]前記微小粒子が前記セルロース粗粉砕物であり、前記セルロース粗粉砕物の平均粒子径が1~15μmである前記[2]に記載の化粧料。
[6]前記微小粒子が前記シリカビーズであり、前記シリカビーズの平均粒子径が1~15μmであり、吸油量が100~500mL/100gである前記[2]に記載の化粧料。
[7]前記微小粒子が前記でんぷんである前記[2]に記載の化粧料。
[8]前記水素添加レシチンの酸価が5~25mgKOH/gであり、ヨウ素価が0.1~2Ig/100gである前記[1]~[7]のいずれかに記載の化粧料。
[9]W/Oリキッドファンデーション、日焼け止めクリーム、オールインワンジェル、口紅、又はマスカラである前記[1]~[8]のいずれかに記載の化粧料。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、乳化安定性及び触感に優れた化粧料を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<化粧料>
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。本発明の化粧料の一実施形態は、水素添加レシチン及び微小粒子を含有するものである。そして、水素添加レシチンのホスファチジルコリン含有量が5~85質量%である。以下、本実施形態の化粧料の詳細について説明する。
【0011】
(水素添加レシチン)
水素添加レシチン(以下、「水添レシチン」とも記す)のホスファチジルコリン含有量(以下、「PC値」とも記す)は5~85質量%であり、好ましくは25~80質量%、さらに好ましくは50~78質量%である。PC値が上記の範囲内にある水添レシチンを用いることで、良好な触感を示す化粧料とすることができる。水添レシチンのPC値は、例えば、「オレオサイエンス,Vol.1,No.6(2001),p.63-71」に記載された「複合脂質の試験・分析法」のうちの「薄層クロマトグラフ(TLC法)」及び「高速液体クロマトグラフ(HPLC法)」等の方法によって、分析及び測定することができる。
【0012】
水添レシチンの酸価は、5~25mgKOH/gであることが好ましく、8~20mgKOH/gであることがさらに好ましい。
【0013】
水添レシチンのヨウ素価は、0.1~2Ig/100gであることが好ましく、0.3~1.7Ig/100gであることがさらに好ましい。水添レシチンは、レシチンを水素添加して分子中の不飽和二重結合の少なくとも一部を還元したものである。そして、ヨウ素価は、水添レシチンの分子中の不飽和二重結合の含有割合に対応する物性値である。ヨウ素価が0.1Ig/100g未満の水添レシチンを入手することは実質的に困難である。一方、水添レシチンのヨウ素価が2Ig/100g超であると、得られる化粧料の光安定性等の特性が低下することがある。
【0014】
化粧料中の水添レシチンの含有量は、化粧料の種類等に応じて適宜調整すればよい。具体的には、化粧料中の水添レシチンの含有量は、化粧料全量を基準として、0.01~10質量%であることが好ましく、0.03~5質量%であることがさらに好ましく、0.05~3質量%であることが特に好ましい。
【0015】
微小粒子100質量部に対する水添レシチンの量は、0.01~50質量部であることが好ましく、0.1~40質量部であることがさらに好ましく、1.0~30質量部であることが特に好ましい。微小粒子100質量部に対する水添レシチンの量が0.01質量部未満であると、微小粒子の乳化安定性を十分に高めることが困難になる場合がある。一方、微小粒子100質量部に対する水添レシチンの量が50質量部超であると、得られる化粧料の触感がやや重くなることがあり、肌への伸びがやや低下する場合がある。
【0016】
(微小粒子)
微小粒子は、化粧料の触感を向上するために用いられる成分である。微小粒子としては、セルロースビーズ、セルロース粗粉砕物、シリカビーズ、及びでんぷん等を挙げることができる。これらの微小粒子を用いることで、環境に配慮した化粧料とすることができる。
【0017】
微小粒子は、表面処理剤で表面処理して得られたものを用いてもよい。表面処理剤によって表面処理すると、微小粒子の表面の少なくとも一部に表面処理剤が付着、担持、又は結合等して、ある種の被覆層が形成されると推測される。但し、表面処理剤の付着状態や、表面処理剤が微小粒子に付着等して形成される被覆層の状態(範囲、付着量、厚さ等)を分析して確認することは実質的に困難又は不可能である。
【0018】
表面処理剤としては、従来公知の処理剤を用いることができる。表面処理剤としては、例えば、金属水酸化物、シリコーン樹脂、シロキサン系物質、疎水性シリカ、脂肪酸、脂肪酸金属塩、アミノ酸系物質、リン脂質や糖脂質等の複合脂質、界面活性剤、ワックス類、高級アルコール、タルク、炭酸カルシウム、アルミナ、二酸化チタン、及び酸化亜鉛等を挙げることができる。これらの表面処理剤で微小粒子の表面を処理する際には、必要に応じて、加熱、焼き付け、架橋、及び重合等の処理を施してもよい。
【0019】
微小粒子の平均粒子径は、0.1~150μmであることが好ましく、0.5~130μmであることがさらに好ましく、1~80μmであることが特に好ましく、2~50μmであることがより好ましく、3~30μmであることが最も好ましい。本明細書における「平均粒子径」とは、体積基準の累積50%粒子径(メジアン径(D50))を意味する。
【0020】
化粧料中の微小粒子の量は、化粧料の種類等に応じて適宜調整すればよい。具体的には、化粧料中の微小粒子の含有量は、化粧料全量を基準として、0.01~30質量%であることが好ましく、1~15質量%であることがさらに好ましく、2~10質量%であることが特に好ましい。化粧料中の微小粒子の含有量を上記の範囲内とすることで、肌への摩擦抵抗を低減し、使用後の肌にサラサラ感を付与する効果を特に向上させることができる。微量粒子の含有量が30質量%超であると、余剰の微小粒子が凝集して沈降しやすくなり、再分散困難なケーキングが生じやすくなる場合がある。化粧料中の微小粒子の含有量を30質量%以下とすることで、塗布後の肌が白く見える、いわゆる「白浮き」を抑制する効果が向上するとともに、粉体による感触が強くなりすぎず、使用感を向上させることができる。一方、微小粒子の含有量が0.01質量%未満であると、使用感触が不十分になることがある。
【0021】
[セルロースビーズ]
セルロースビーズは、セルロースを主体とする樹脂、好ましくはセルロースで形成された微小粒子である。セルロースは、その分子中のヒドロキシ基の一部がエステル結合等によって変性されていてもよい。すなわち、セルロースビーズを形成する樹脂は、セルロースを主成分とするとともに、セルロースアセテートやセルロースアセテートプロピオネート等の微量のセルロースエステルをさらに含んでいてもよい。近年のマイクロプラスチック問題の観点からは、未変性のセルロースが好ましい。
【0022】
セルロースビーズの形状は、略球状、球状、及び真球状等の球状であることが好ましく、特に真球状が好ましい。球状又は真球状であることで、肌に伸ばしやすいとともに、きしみにくく、滑らかな触感を得やすくなる。真球度は0.6~1.0であることが好ましく、さらに0.7~1.0であることが好ましい。
【0023】
セルロースビーズの平均粒子径は、塗布中ののびが重くならず、ひっかかり感を抑制する点から、0.1~150μmであることが好ましく、1~50μmであることがさらに好ましく、5~25μmであることが特に好ましく、3~20μmであることが最も好ましい。
【0024】
化粧料中のセルロースビーズの含有量は、化粧料全量を基準として、0.01~30質量%であることが好ましく、1~15質量%であることがさらに好ましく、2~10質量%であることが特に好ましい。
【0025】
[セルロース粗粉砕物]
セルロース粗粉砕物の平均粒子径は、1~15μmであることが好ましく、3~15μmであることがさらに好ましい。その平均粒子径が上記の範囲内にあるセルロース粗粉砕物を用いることで、肌への付着性、肌での伸び、保温性、保湿性、及び感触により優れた化粧料とすることができる。セルロース粗粉砕物の平均粒子径が15μm超であると、高濃度配合した際に、肌への付着性が不足する場合がある。一方、セルロース粗粉砕物の平均粒子径が1μm未満であると、肌での伸び及び感触がやや不十分になる場合がある。セルロース粗粉砕物は、各種の表面処理方法にて表面処理されていてもよい。なかでも、天然物によって表面処理することで、生分解性が向上しうるために好ましい。
【0026】
化粧料中のセルロース粗粉砕物の含有量は、化粧料全量を基準として、0.01~30質量%であることが好ましく、0.1~20質量%であることがさらに好ましく、1~10質量%であることが特に好ましい。
【0027】
[シリカビーズ]
シリカビーズとしては、通常の化粧料に用いられるものを用いることができる。シリカビーズの形状は特に限定されないが、光拡散効果及び伸び広がり等の観点から、球状粉末であることが好ましい。なお、球状であれば表面に凹凸があってもよい。
【0028】
球状シリカ等のシリカビーズの吸油量は、100~500mL/100gであることが好ましく、20~300mL/100gであることがさらに好ましい。シリカビーズの吸油量は、JIS K 5101に準拠した測定法によって測定することができる。
【0029】
シリカビーズの市販品としては、以下商品名で、サンスフェアH-51、サンスフェアH-122、サンスフェアNP-30(平均粒子径4μm、吸油量30±15mL/100g)、サンスフェアNP-100(平均粒子径10μm、吸油量40±15mL/100g、屈折率1.45~1.46)(以上、AGC社製);シリカマイクロビードN-1505(平均粒子径10μm、吸油量25±2mL/100g、屈折率1.45~1.46)、シリカマイクロビードBA-1(平均粒子径18μm、吸油量70±40mL/100g、屈折率1.08(中空))、シリカマイクロビードBA-4(平均粒子径4μm、吸油量50mL/100g、屈折率1.29(中空))(以上、日記触媒化成社製);SILNOS260(平均粒子径6μm、吸油量80mL/100g、屈折率1.42(中空))、SILNOS290(平均粒子径9μm、吸油量80mL/100g、屈折率1.42(中空))(以上、ABC NANOTECH社製);等を挙げることができる。シリカビーズは、表面処理を施したものであってもよく、未処理のものであってもよい。
【0030】
シリカビーズの平均粒子径は、塗布中ののびが重くならず、ひっかかり感を抑制する点から、0.1~150μmであるのが好ましく、1~50μmがさらに好ましく、3~25μmが特に好ましく、3~15μmであることが最も好ましい。
【0031】
化粧料中のシリカビーズの含有量は、化粧料全量を基準として、0.01~30質量%であることが好ましく、0.1~20質量%であることがさらに好ましく、1~10質量%であることが特に好ましい。
【0032】
[でんぷん]
でんぷんは、例えば60℃以上の温度に加温することで、親水化及びゲル化(いわゆるα化や糊化)して粉体状態ではなくなり、増粘剤として用いられることがある。但し、本実施形態の化粧料に微小粒子として用いられるでんぷんは、粉体であることが好ましい。このため、化粧料を製造する際には、オクテニルコハク酸デンプンエステル金属塩等のでんぷんを60℃未満の温度条件下で取り扱うことが好ましく、55℃未満の温度条件下で取り扱うことがさらに好ましい。
【0033】
オクテニルコハク酸デンプンエステル金属塩等のでんぷんの市販品としては、以下商品名で、DRY-FLO PURE、DRY-FLO PC(以上、Nouryon社製);オクティエ(日澱化学社製);等を挙げることができる。
【0034】
オクテニルコハク酸デンプンエステル金属塩としては、オクテニルコハク酸デンプンエステルのアルミニウム塩、カルシウム塩、バリウム塩、及び鉄塩等を挙げることができる。なかでも、オクテニルコハク酸デンプンエステルのアルミニウム塩が好ましい。オクテニルコハク酸デンプンのアルミニウム塩は、オクテニルコハク酸デンプンAl又はオクテニルコハク酸トウモロコシデンプンアルミニウムと表記される場合がある。また、オクテニルコハク酸デンプンのアルミニウム塩は、INCI(International Nomenclature for Cosmetic Ingredients)名で、ALUMINUM STARCH OCTENYLSUCCINATEと表記される場合がある。
【0035】
化粧料中のでんぷんの含有量は、化粧料全量を基準として、0.5~30質量%であることが好ましく、1~15質量%であることがさらに好ましく、3~10質量%であることが特に好ましい。でんぷんの含有量を0.5質量%以上とすることで、より均一に肌に塗布することが可能になるとともに、サラサラ感を維持しつつ皮膜感を付与し、乾燥感を抑制することができる。また、でんぷんの含有量を30質量%以下とすることで、白浮きを抑制することができる。
【0036】
(化粧料)
本実施形態の化粧料は、液状、乳液状、ペースト状、クリーム状、及びジェル状等の剤型とすることができる。なかでも、乳液状及びクリーム状の剤型が好ましい。また、本実施形態の化粧料は、化粧下地;ファンデーション;コンシーラー;ほお紅、アイシャドウ、マスカラ、アイライナー、アイブロウ、オーバーコート剤、及び口紅等のメイクアップ化粧料;日やけ止め乳液及び日焼け止めクリーム等の紫外線防御化粧料;スキンケア乳液、スキンケアクリーム、BBクリーム、及び美容液等のスキンケア化粧料;等として有用である。なかでも、本実施形態の化粧料はメイクアップ化粧料として用いられることが好ましく、W/Oリキッドファンデーション、日焼け止めクリーム、オールインワンジェル、口紅、又はマスカラであることがさらに好ましい。
【0037】
本実施形態の化粧料は、化粧料の種類に応じて用いられる通常の原材料を含有してもよい。水添レシチン及び微小粒子以外の原材料としては、パーソナルケア製品評議会(Personal Care Products Council)より発行されている「International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook」(第13版、2010年)に収載されている各種成分を用いることができる。
【0038】
具体的に用いられる原材料としては、油脂、ロウ、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル類、炭化水素、シリコーン油、界面活性剤、金属石鹸、高分子化合物、保湿剤、体質顔料、有機着色料、無機着色料、白色顔料、パール顔料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、金属イオン封鎖剤、及び水等を挙げることができる。
【0039】
油脂としては、オリーブ油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、ヒマシ油、アボガド油、タートル油、トウモロコシ油、ミンク油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、パーム核油、モクロウ核油、硬化油、モクロウ、及び硬化ヒマシ油等を挙げることができる。
【0040】
ロウとしては、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、ホホバ油、ミツロウ、ラノリン、カンデリラロウ、綿ロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、カポックロウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ジョジョバロウ、硬質ラノリン、セラックロウ、P OEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、及びPOE水素添加ラノリンアルコールエーテル等を挙げることができる。
【0041】
高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、トール酸、リノール酸、リノレイン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、及びドコサヘキサエン酸(DHA)等を挙げることができる。
【0042】
高級アルコールとしては、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、2-オクチルドデカノール、ラウリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、2-デシルテトラデカノール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、及びヘキシルドデカノール等を挙げることができる。
【0043】
エステル類としては、酸とアルコールの脱水反応物を用いることができる。酸としては、脂肪酸、多塩基酸、及びヒドロキシ酸等を挙げることができる。アルコールとしては、低級アルコール、高級アルコール、及び多価アルコール等を挙げることができる。エステル類の具体例としては、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸2-オクチルドデシル、2-エチルヘキサン酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジネオペンタン酸トリプロピレングリコール、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、オクタン酸セチル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12-ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ-2-エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N-アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ-2-エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ-2-エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、トリ-2-エチルヘキサン酸グリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2-エチルヘキサノエート、2-エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、アセトグリセライド、パルミチン酸2-ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N-ラウロイル-L-グルタミン酸-2-オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ-2-ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバシン酸ジ-2-エチルヘキシル、ミリスチン酸2-ヘキシルデシル、パルミチン酸2-ヘキシルデシル、アジピン酸2-ヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、コハク酸2-エチルヘキシル、クエン酸トリエチル、ダイマージリノール酸ダイマージリノレイルビス(ベヘニル/イソステアリル/フィトステリル)、ラウロイルグルタミン酸(フィトステリル/ベヘニル/オクチルドデシル/イソステアリル)、及びトリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル等を挙げることができる。
【0044】
炭化水素としては、流動パラフィン、パラフィン、ワセリン、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、スクワラン、オゾケライト、プリスタン、スクワレン、ワセリン、水添ポリデセン等を挙げることができる。
【0045】
シリコーン油としてはメチルポリシロキサン(ジメチルポリシロキサン、ジメチコン)、メチルフェニルポリシロキサン、メチコン、シクロメチコン等が挙げられる。
【0046】
界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、高分子界面活性剤、及び天然界面活性剤等を挙げることができる。アニオン性界面活性剤としては、高級脂肪酸石鹸、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アシルN-メチルタウリン塩、アルキルエーテルリン酸エステル塩、及びN-アシルアミノ酸塩等を挙げることができる。カチオン性界面活性剤としては、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム、及び塩化ベンザルコニウム等を挙げることができる。両性界面活性剤としては、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルアミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、及び2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニムベタイン等を挙げることができる。非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレン型、多価アルコールエステル型、及びエチレンオキシド・プロピレンオキシドブロック共重合体等を挙げることができる。高分子界面活性剤としては、アクリル酸アルキル共重合体、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、デンプン誘導体、及びトラガントゴム等を挙げることができる。天然界面活性剤としては、レシチン、ラノリン、コレステロール、及びサポニン等を挙げることができる。
【0047】
金属石鹸としては、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸亜鉛、ジステアリン酸アルミニウム、ラウリン酸カルシウム、ラウリン酸バリウム、ラウリン酸亜鉛、リシノール酸カルシウム、リシノール酸バリウム、リシノール酸亜鉛、ジミリスチン酸アルミニウム、ミリスチン酸マグネシウム、ミリスチン酸亜鉛、及びパルミチン酸カルシウム等を挙げることができる。
【0048】
高分子化合物には、製品の粘度を調整する目的で用いられる増粘剤高分子や、皮膜形成能を有する皮膜剤高分子等がある。増粘剤高分子としては、主として、天然高分子、半合成高分子、合成高分子、及び無機物に大別される水溶性高分子が用いられる。天然高分子としては、グアーガム、ローカストビンガム、クインスシード、カラギーナン、ガラクタン、アラビアガム、トラガカントガム、ペクチン、マンナン、及びデンプン等の植物系高分子;キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、カードラン、及びヒアルロン酸等の微生物系高分子;ゼラチン、カゼイン、アルブミン、及びコラーゲン等の動物系高分子;等を挙げることができる。
【0049】
半合成高分子としては、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、及びメチルヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース系高分子;可溶性デンプン、カルボキシメチルデンプン、及びメチルデンプン等のデンプン系高分子;アルギン酸プロピレングリコールエステル、及びアルギン酸塩等のアルギン酸系の多糖類誘導体等を挙げることができる。合成高分子としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、カルボキシビニルポリマー(カルボマー)、及びポリアクリル酸ソーダ等のビニル系高分子の他;ポリオキシエチレンオキシド、エチレンオキシド、及びプロピレンオキシドブロック共重合体等を挙げることができる。無機物としては、ベントナイト、ラポナイト、微粉酸化ケイ素、及びコロイダルアルミナ等を挙げることができる。
【0050】
皮膜剤高分子としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、及びシリコーンレジン等を挙げることができる。
【0051】
保湿剤としては、グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、及びソルビトール等の多価アルコールの他、2-ピロリドン-5-カルボン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、及びペンチレングリコール等を挙げることができる。
【0052】
体質顔料としては、タルク、カオリン、マイカ、セリサイト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸、及び硫酸バリウム等を挙げることができる。有機着色料としては、食品、医薬品、及び化粧品用のタール色素等の合成着色料;β-カロチン、カルサミン、カルミン、及びクロロフィル等の天然着色料を挙げることができる。無機着色料としては、赤酸化鉄(ベンガラ)、黄酸化鉄、黒酸化鉄、群青、紺青、酸化クロム、及びカーボンブラック等の無機顔料;アルミニウムパウダー及びカッパーパウダー等の金属粉末顔料等を挙げることができる。白色顔料としては、酸化チタン及び亜鉛華等を挙げることができる。パール顔料としては、魚鱗箔、オキシ塩化ビスマス、雲母チタン、及び酸化鉄処理雲母チタン等を挙げることができる。
【0053】
紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン誘導体、パラアミノ安息香酸誘導体、パラメトキシ桂皮酸誘導体、及びサリチル酸誘導体等を挙げることができる。紫外線吸収剤のさらなる具体例としては、「新化粧品学」(第2版、光井武夫編、2001年、南山堂発行)第161頁に記載された化合物を挙げることができる。
【0054】
酸化防止剤としては、キレート剤、トコフェノール類、ジブチルヒドロキシトルエン、没食子酸エステル類、クロロゲン酸、カテキン、ブチルヒドロキシアニソール、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマール酸、ケファリン、ヘキサメタフォスフェイト、フィチン酸、及びEDTA等を挙げることができる。金属イオン封鎖剤としては、EDTAのナトリウム塩、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、コハク酸、グルコン酸、ポリリン酸ナトリウム、及びメタリン酸ナトリウム等を挙げることができる。
【0055】
[W/Oリキッドファンデーション]
リキッドファンデーションには、O/W乳化型ファンデーション及びW/O乳化型ファンデーション等がある。従来のW/O乳化型ファンデーションは、外相が油分であるためにべたついた使用感のものが多かった。これに対して、水添レシチン及び微小粒子を含有する本実施形態の化粧料をW/Oリキッドファンデーションとして用いると、乳化安定性を維持しつつ、べとついた使用感を抑えることができる。
【0056】
W/Oリキッドファンデーション中の微小粒子の平均粒子径は、塗布中ののびが重くならず、ひっかかり感を抑制する点から、1~150μmであることが好ましく、3~130μmであることがさらに好ましく、5~110μmであることが特に好ましい。
【0057】
W/Oリキッドファンデーション中の水添レシチンの含有量は、0.01~10質量%であることが好ましく、0.05~5質量%であることがさらに好ましい。また、W/Oリキッドファンデーション中の微小粒子の含有量は、0.5~30質量%であることが好ましく、1~20質量%であることがさらに好ましく、3~15質量%であることが特に好ましい。
【0058】
[日焼け止めクリーム]
日焼け止めクリームには、O/W乳化型クリーム及びW/O乳化型クリーム等がある。従来のW/O乳化型クリームは、一般的にオイルリッチタイプと呼ばれており、日持ちがよい一方で使用感が重くなる傾向にある。これに対して、水添レシチン及び微小粒子を含有する本実施形態の化粧料を日焼け止めクリームとして用いると、伸びの良い使用感を得ることができる。
【0059】
日焼け止めクリーム中の微小粒子の平均粒子径は、塗布中ののびが重くならず、ひっかかり感を抑制する点から、1~150μmであることが好ましく、3~130μmであることがさらに好ましく、5~110μmであることが特に好ましい。
【0060】
日焼け止めクリーム中の水添レシチンの含有量は、0.01~10質量%であることが好ましく、0.05~5質量%であることがさらに好ましい。日焼け止めクリーム中の微小粒子の含有量は、0.1~30質量%であることが好ましく、1~20質量%であることがさらに好ましく、3~15質量%であることが特に好ましい。
【0061】
[オールインワンジェル]
オールインワンジェルには、必要に応じて、エタノール、1,3-ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、及びイソペンチルジオール等の溶媒や、これらの溶媒の水溶液を含有させることができる。また、前述の界面活性剤以外の界面活性剤(その他の界面活性剤)を配合することができる。その他の界面活性剤としては、ジラウロイルグルタミン酸リシンナトリウム等のジェミニ型界面活性剤;ステアリン酸ポリグリセリル-10及びステアリン酸ポリグリセリル-4等の非イオン性界面活性剤;を挙げることができる。その他の界面活性剤を配合することで、より使用感に優れたオールインワンジェルとすることができる。
【0062】
オールインワンジェル中の微小粒子の平均粒子径は、塗布中ののびが重くならず、ひっかかり感を抑制する点から、1~150μmであることが好ましく、3~130μmであることがさらに好ましく、5~110μmであることが特に好ましい。
【0063】
オールインワンジェル中の水添レシチンの含有量は、0.01~10質量%であることが好ましく、0.05~5質量%であることがさらに好ましい。オールインワンジェル中の微小粒子の含有量は、0.1~30質量%であることが好ましく、0.3~15質量%であることがさらに好ましく、1~10質量%であることが特に好ましい。
【0064】
[口紅]
口紅中の微小粒子の平均粒子径は、塗布中ののびが重くならず、ひっかかり感を抑制する点から、1~150μmであることが好ましく、3~130μmであることがさらに好ましく、5~110μmであることが特に好ましい。
【0065】
口紅中の水添レシチンの含有量は、0.01~10質量%であることが好ましく、0.05~5質量%であることがさらに好ましい。口紅中の微小粒子の含有量は、0.1~25質量%であることが好ましく、2~10質量%であることがさらに好ましい。
【0066】
[マスカラ]
マスカラ中の微小粒子の平均粒子径は、0.1~100μmであることが好ましく、1~30μmであることがさらに好ましい。
【0067】
マスカラ中の微小粒子の含有量は、0.1~20質量%であることが好ましく、2~15質量%であることがさらに好ましく、3~12質量%であることが特に好ましい。微小粒子の含有量を上記の範囲内とすることで、べたつきを防止しつつ、スライド性に優れ、化粧膜の均一性を保ちながら、重ね付けすることが容易なマスカラとすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0068】
本発明の化粧料は、乳化安定性及び触感に優れており、W/Oリキッドファンデーション、日焼け止めクリーム、オールインワンジェル、口紅、及びマスカラとして有用である。