(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024132018
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】情報処理システムおよび情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0217 20230101AFI20240920BHJP
【FI】
G06Q30/0217
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023042637
(22)【出願日】2023-03-17
(71)【出願人】
【識別番号】518135412
【氏名又は名称】株式会社リクルート
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100139066
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】村山 大河
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB07
5L049BB07
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ポイントカードを所有する利用客の店舗の利用を促す情報処理装置及び方法を提供する。
【解決手段】情報処理システムにおけるポイントカード画面からの予約受付フローは、ユーザが、ユーザ端末を用いてキャッシュレス決済サービスのアプリにログインし、ポイントカード画面の表示を選択する操作を行うとS101、当該ユーザに紐づくポイントカードの情報を取得してユーザ端末に表示しS102、ポイントカードが表示された店舗の予約状況を取得して夫々の店舗の予約状況を表示するS103。ユーザが、ポイントカード画面において、ある店舗のカレンダー上の空いている日程を選択する操作を行うとS104YES、予約を受け付ける画面を表示しS105、店舗の予約を完了させるS106。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザがサービスを利用した際に付与されるポイントの情報を表示するポイント情報表示手段と、
前記ポイントの情報と同じ画面に、前記サービスの予約が可能な枠の情報を表示する空き状況表示手段と、を備えた情報処理システム。
【請求項2】
ユーザが、前記予約が可能な枠の中から1つの枠を選択する操作を行うと、前記サービスの予約を受け付ける画面を表示する予約受付手段を備えた、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記空き状況表示手段は、
前記ポイントの利用期限までが所定期間以下の場合に、前記サービスの予約が可能な枠の情報を表示する、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記空き状況表示手段は、
前記ポイントの値が所定値以下の場合に、前記サービスの予約が可能な枠の情報を表示する、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記空き状況表示手段は、
前記サービスの提供側が、予約が可能な枠の情報の表示対象であるか否かを判断し、表示対象である場合にのみ予約が可能な枠の情報を表示する、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記ポイント情報表示手段および前記空き状況表示手段は、
前記サービスを利用する際の決済に利用可能なキャッシュレス決済のアプリケーションの機能である、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記予約受付手段は、
前記サービスを利用する際の決済に利用可能なキャッシュレス決済のアプリケーションの機能である、請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項8】
プロセッサが、ユーザがサービスを利用した際に付与されるポイントの情報を表示する工程と、
プロセッサが、前記ポイントの情報と同じ画面に、前記サービスの予約が可能な枠の情報を表示する工程と、を備えた情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システムおよび情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
繰り返し来店してくれる利用客を確保することなどを目的として、多くの店舗が、購入金額等に応じてポイントを付与するポイントカードを設けている。また、近年では、ポイントカードを電子化し、複数のポイントカードを一元管理したり、決済システムと連携させたりすることも行われている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ポイントカードを電子化することで、利便性が向上するものの、利用者の来店を促すような積極的な働きかけをする仕組みは無かった。
【0005】
本発明は、ポイントカードを所有する利用客の店舗の利用を促す仕組みを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態に係る情報処理システムは、ユーザがサービスを利用した際に付与されるポイントの情報を表示するポイント情報表示手段と、前記ポイントの情報と同じ画面に、前記サービスの予約が可能な枠の情報を表示する空き状況表示手段と、を備えたものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ポイントカードを所有する利用客の店舗の利用を促す仕組みを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施形態に係る情報処理システム1の構成を示す図。
【
図2】本発明の実施形態に係る情報処理サーバ10の機能構成を示す図。
【
図3】本発明の実施形態に係る情報処理システム1によるポイントカード画面からの予約受付の流れを示すフローチャート。
【
図4】本発明の実施形態に係るユーザ端末20に表示されるポイントカード画面を例示する図。
【
図5】本発明の実施形態に係るユーザ端末20に表示される予約受付画面を例示する図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る情報処理システム1の構成を示す図である。
図1に示すように、情報処理システム1は、情報処理サーバ10と、ユーザ端末20を含んでいる。情報処理サーバ10とユーザ端末20は、通信ネットワークNを介して接続される。通信ネットワークNは、例えば、インターネット、LAN、専用線、電話回線、企業内ネットワーク、移動体通信網、ブルートゥース(登録商標)、WiFi(Wireless Fidelity)、その他の通信回線、それらの組み合わせ等のいずれであってもよく、有線であるか無線であるかを問わない。
【0010】
情報処理サーバ10は、例えばキャッシュレス決済サービスを提供する企業等が管理するサーバである。情報処理サーバ10は、汎用的なコンピュータであり、1台のコンピュータで構成されていてもよいし、通信ネットワークN上に分散する複数のコンピュータから構成されてもよい。
【0011】
情報処理サーバ10は、制御装置(プロセッサ)11と、記憶装置12を備えている。制御装置11は、ハードウェアとして、CPU、ROMやRAM等のメモリ、入力インタフェース、出力インタフェース、通信インタフェース及びこれらを結ぶバス等を備えている。制御装置11は、CPUがROM等に格納されたプログラムを実行することにより各種機能を実現する。記憶装置12は、ハードディスクドライブ等である。
【0012】
図2は、制御装置11のCPUがROM等に格納されたプログラムを実行することによって実現される機能モジュールを示すブロック図である。
図2に示すように、機能モジュールには、ポイント情報表示部(ポイント情報表示手段)111、空き状況表示部(空き状況表示手段)112、予約受付部(予約受付手段)113が含まれる。
【0013】
記憶装置12には、ポイント管理テーブル121と、予約状況管理テーブル122が記憶されている。ポイント管理テーブル121には、ユーザアカウント毎に、ユーザが所持する複数の店舗のポイントカードに関する情報(店舗名、ポイント数、ポイント期限等)が登録されている。例えば、ユーザがカフェAのポイントカードを所有している場合、当該ユーザがカフェA(サービス)を利用し、ユーザ端末20を用いてキャッシュレス決済サービスにより支払いを行うと、当該ユーザのカフェAに紐づくポイントが付与される。情報処理サーバ10は、ポイント管理テーブル121に記憶されている、当該ユーザに紐づくカフェAのポイントカードのポイント数を更新する。
【0014】
予約状況管理テーブル122には、各店舗の予約の空き状況が記憶されている、具体的には、日付と時間帯毎の空席数等の情報が記憶されている。なお、予約状況管理テーブル122は、外部の予約管理システムで管理されていてもよい。この場合、情報処理サーバ10は、必要に応じて外部の予約管理システムへ該当店舗の予約状況を問い合わせるようにしてもよい。
【0015】
ユーザ端末20は、キャッシュレス決済サービスを利用するユーザが使用する携帯端末であり、スマートフォン、タブレット端末、ノートPC(Personal Computer)など、通信ネットワークNを介して情報処理サーバ10とデータの授受が可能なあらゆる端末装置を利用することができる。
図1に示すように、ユーザ端末20は、プロセッサ21、各種操作ボタンやタッチパネルなどの入力装置22、液晶ディスプレイなどの表示装置23、通信ネットワークNに接続するための通信インタフェース24、ディスクドライブまたは半導体メモリ(ROM、RAMなど)などの記憶資源25を備えている。
【0016】
図3は、情報処理システム1によるポイントカード画面からの予約受付の流れを示すフローチャートである。ユーザは、ユーザ端末20を用いて、例えばキャッシュレス決済サービスのアプリにログインし、ポイントカード画面の表示を選択する操作を行う(ステップS101)。
【0017】
ポイント情報表示部111は、ポイント管理テーブル121から当該ユーザに紐づくポイントカードの情報(ポイントの情報)を取得し、ユーザ端末20に表示する(ステップS102)。例えば、当該ユーザが、カフェA、居酒屋B、レストランCの3店舗(サービス)ポイントカードを所有している場合、それら3店舗の最新のポイント情報が表示される。
【0018】
さらに、空き状況表示部112は、予約状況管理テーブル122から、ステップS103でポイントカードが表示された店舗の予約状況を取得し、ポイントカードの情報と同じ画面に、それぞれの店舗の予約状況(予約が可能な枠の情報)を表示する(ステップS103)。
【0019】
図4は、ユーザ端末20に表示されるポイントカード画面を例示する図である。
図4に示すように、各店舗のポイントカード画像Pの横に、それぞれの店舗の予約の空き状況を示すカレンダーCが表示される。なお、ポイントカードPの画像とカレンダーCの位置関係は
図4に示すものに限られず、同じ店舗のものが関連付けて配置されていればよい。
【0020】
なお、ポイントカード画面に表示される予約状況は、ユーザがポイントカードを所有する全ての店舗について表示してもよいし、所定の条件を満たす店舗についてのみ予約状況を表示するようにしてもよい。例えば、ポイントの利用期限が迫っている店舗(例えば、利用期限までの日数が所定日数以下の場合)を表示するようにしてもよい。これにより、ユーザにとっては、ポイントが失効しないうちに利用することができる。また、店舗側にとっても、来店してもらう機会を逃さないようにできる。
【0021】
また、溜まっているポイントが所定値以下の店舗を表示するようにしてもよい。例えば、あと少しの利用で所定のポイントが獲得できる店舗の予約状況を提示することにより、ユーザに来店の動機づけを与えることができる。逆に、すでに所定のポイントが溜まっている店舗を表示するようにしてもよい。
【0022】
また、店舗側の希望に応じて表示するか否かを決定してもよい。例えば、予約状況の表示を有料のサービスとして、店舗側が掲載料を払っている場合に表示するようにしてもよい。あるいは、特定の決済アプリを利用できる店舗を表示対象としてもよい。
【0023】
ユーザが、ポイントカード画面において、ある店舗(例えば、居酒屋B)のカレンダーC上の空いている日程を選択する操作を行うと(ステップS104:YES)、予約受付部113によって、当該店舗の予約を受け付ける画面が表示される(ステップS105)。
図5は、ユーザ端末20に表示される予約受付画面を例示する図である。
図5に示すように、予約受付画面には、ステップS104で指定した日程の情報が入力済みの状態で表示されるようにしてもよい。なお、予約受付画面は、外部の予約管理システムが管理する予約サイトの画面に遷移するようにしてもよいし、情報処理サーバ10が予約機能も備えるようにしてもよい。ユーザは、予約受付画面において必要事項を入力することにより、当該店舗の予約を完了させることができる(ステップS106)。
【0024】
以上のように、本実施形態によれば、決済アプリなどで表示されるポイントカード画面に、それぞれの店舗の予約の空き状況を表示するようにしたので、ユーザによる店舗の利用を促すことができる。
【0025】
また、ユーザが空いている枠を選択すると、当該店舗の予約受付画面へ遷移するようにしたので、ユーザの予約完了までの操作がスムーズになり、確実に予約をしてもらうことができる。
【0026】
また、ポイントの利用期限が迫っている店舗や、あと少しでポイントが所定値になる店舗について、予約の空き状況を表示することにより、ユーザに、当該店舗を利用する強い動機づけを与えることができる。
【0027】
また、店舗側が予約状況を表示することへの対価を払っている場合や、指定の決済アプリを導入している場合に予約の空き状況を表示することにより、情報処理サーバ10を運営・管理するキャッシュレス決済サービスの提供企業等にとってもメリットがある。
【0028】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、他の様々な形で実施することができる。このため、上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。例えば、上述した各処理ステップは処理内容に矛盾を生じない範囲で任意に順番を変更し、又は並列に実行することができる。
【符号の説明】
【0029】
1…情報処理システム
10…情報処理サーバ
11…制御装置
12…記憶装置
20…ユーザ端末
21…プロセッサ
22…入力装置
23…表示装置
24…通信インタフェース
25…記憶資源
111…ポイント情報表示部
112…空き状況表示部
113…予約受付部
121…ポイント管理テーブル
122…予約状況管理テーブル
N…通信ネットワーク