(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024132029
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、および、プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240920BHJP
G06F 11/34 20060101ALI20240920BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06F11/34 138
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023042650
(22)【出願日】2023-03-17
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100181135
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 隆史
(72)【発明者】
【氏名】梅原 崚
【テーマコード(参考)】
5B042
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5B042MA08
5B042MA14
5B042MC37
5L049CC12
5L050CC12
(57)【要約】
【課題】APIの利用を検討するための情報を安価に取得することができる情報処理装置、情報処理方法、および、プログラムを提供する。
【解決手段】情報処理装置は、第1入力情報に基づき所定の処理を行い、処理の結果を示す第1出力情報を出力する第1アプリケーションプログラムの利用記録である第1利用記録に基づき、第1入力情報と第1出力情報との組を種類分けし、各種類を代表する第1入力情報と第1出力情報との各組である複数の第1組を決定する第1利用記録分析手段と、第2入力情報を入力し、複数の第1組から第2入力情報に対応する第1組を選択し、選択した第1組に含まれる第1出力情報を第2入力情報に対する第2出力情報として出力するとともに、第2入力情報と第2出力情報との組である第2組の種類毎の利用記録を第2利用記録として記録する応答手段と、を備える。
【選択図】
図21
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1入力情報に基づき所定の処理を行い、前記処理の結果を示す第1出力情報を出力する第1アプリケーションプログラムの利用記録である第1利用記録に基づき、前記第1入力情報と前記第1出力情報との組を種類分けし、各種類を代表する前記第1入力情報それぞれと前記第1出力情報との組である複数の第1組を決定する第1利用記録分析手段と、
第2入力情報を入力し、前記複数の第1組から前記第2入力情報に対応する前記第1組を選択し、選択した前記第1組に含まれる前記第1出力情報を前記第2入力情報に対する第2出力情報として出力するとともに、前記第2入力情報と前記第2出力情報との組である第2組の前記種類毎の利用記録を第2利用記録として記録する応答手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記第1利用記録は、前記第1組それぞれの利用回数である複数の第1利用回数を含み、
前記第2利用記録は、前記第2組それぞれの利用回数である複数の第2利用回数を含む
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
全前記複数の第1利用回数の合計に対する前記第1利用回数それぞれの割合である第1利用割合に基づき、前記第2利用回数の各々を補正する第2利用記録分析手段を
さらに備える請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第2利用記録分析手段は、前記第1アプリケーションプログラムの利用料に基づき、補正した前記第2利用回数に基づく利用料を算出する
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記第1利用記録は、前記第1組それぞれの利用データ量である複数の第1利用データ量を含み、
前記第2利用記録は、前記第2組それぞれの利用データ量である複数の第2利用データ量を含む
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記複数の第1利用データ量の合計に対する前記第1利用データ量それぞれの割合である第1利用割合に基づき、前記第2利用データ量を補正する第2利用記録分析手段を
さらに備える請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記第2利用記録分析手段は、前記第1アプリケーションプログラムの利用料に基づき、補正した前記第2利用データ量に基づく利用料を算出する
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
コンピュータが、
第1入力情報に基づき所定の処理を行い、前記処理の結果を示す第1出力情報を出力する第1アプリケーションプログラムの利用記録である第1利用記録に基づき、前記第1入力情報と前記第1出力情報との組を種類分けし、各種類を代表する前記第1入力情報それぞれと前記第1出力情報との組である複数の第1組を決定するステップと、
第2入力情報を入力し、前記複数の第1組から前記第2入力情報に対応する前記第1組を選択し、選択した前記第1組に含まれる前記第1出力情報を前記第2入力情報に対する第2出力情報として出力するとともに、前記第2入力情報と前記第2出力情報との組である第2組の前記種類毎の利用記録を第2利用記録として記録するステップと、
を含む情報処理方法。
【請求項9】
第1入力情報に基づき所定の処理を行い、前記処理の結果を示す第1出力情報を出力する第1アプリケーションプログラムの利用記録である第1利用記録に基づき、前記第1入力情報と前記第1出力情報との組を種類分けし、各種類を代表する前記第1入力情報それぞれと前記第1出力情報との組である複数の第1組を決定するステップと、
第2入力情報を入力し、前記複数の第1組から前記第2入力情報に対応する前記第1組を選択し、選択した前記第1組に含まれる前記第1出力情報を前記第2入力情報に対する第2出力情報として出力するとともに、前記第2入力情報と前記第2出力情報との組である第2組の前記種類毎の利用記録を第2利用記録として記録するステップと、
をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、および、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、API(Application Programming Interface)提供時の提供側のシステム基盤におけるデータ処理資源の資源量および値に応じて、柔軟に課金量を変化させることを目的としたAPI課金システムが記載されている。また、特許文献2には、同一のAPIであっても、利用側に応じて柔軟に課金量を変化させることのできるAPI課金システムが記載されている。特許文献1および2に記載されている構成はAPIの提供時における課金を柔軟に変化させるものを目的としてものであり、APIの課金に用いる情報は実際にサーバを稼働させた状態で取得される。
【0003】
また、特許文献3には、サーバ環境が不要で、ユーザー負担の軽減や画面検証の効率化を図った画面検証方法が記載されている。特許文献3に記載されている画面検証方法は、クライアント端末の環境の変更前に、画面操作比較装置がクライアント端末で画面検証のための画面操作を実行し、画面操作に応じたクライアント端末の表示画面を記憶する。また、画面レスポンス返信装置は、サーバとクライアント端末間の通信メッセージを中継し、画面操作に応じたリクエストとレスポンスと紐付け情報を記録する。クライアント端末環境の変更後に、画面操作比較装置が実行した画面操作に応じたリクエストを画面レスポンス返信装置が受信し、紐付け情報を参照してリクエストに応じたレスポンスを送信する。そして、画面操作比較装置はレスポンスに応じたクライアント端末の表示画面を記憶し、変更前後の表示画面を比較した結果を出力する。特許文献3に記載されている構成では、サーバを稼働させずに、クライアント環境の変更前後の比較を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-174129号公報
【特許文献2】特開2019-096060号公報
【特許文献3】特開2021-141422号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、APIの提供者は、APIの利用を検討している利用者に対して機能、動作や利用環境についての検証環境を事前に無償で提供する場合がある。このような場合に提供者は、APIの検証環境を提供するための費用を負担しなければならないという課題がある。
【0006】
本発明の目的の一例は、上記の課題を解決することができる情報処理装置、情報処理方法、および、プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、第1入力情報に基づき所定の処理を行い、前記処理の結果を示す第1出力情報を出力する第1アプリケーションプログラムの利用記録である第1利用記録に基づき、前記第1入力情報と前記第1出力情報との組を種類分けし、各種類を代表する前記第1入力情報それぞれと前記第1出力情報との組である複数の第1組を決定する第1利用記録分析手段と、第2入力情報を入力し、前記複数の第1組から前記第2入力情報に対応する前記第1組を選択し、選択した前記第1組に含まれる前記第1出力情報を前記第2入力情報に対する第2出力情報として出力するとともに、前記第2入力情報と前記第2出力情報との組である第2組の前記種類毎の利用記録を第2利用記録として記録する応答手段と、を備える情報処理装置である。
【0008】
また、本発明の一態様は、コンピュータが、第1入力情報に基づき所定の処理を行い、前記処理の結果を示す第1出力情報を出力する第1アプリケーションプログラムの利用記録である第1利用記録に基づき、前記第1入力情報と前記第1出力情報との組を種類分けし、各種類を代表する前記第1入力情報それぞれと前記第1出力情報との組である複数の第1組を決定するステップと、第2入力情報を入力し、前記複数の第1組から前記第2入力情報に対応する前記第1組を選択し、選択した前記第1組に含まれる前記第1出力情報を前記第2入力情報に対する第2出力情報として出力するとともに、前記第2入力情報と前記第2出力情報との組である第2組の前記種類毎の利用記録を第2利用記録として記録するステップと、を含む情報処理方法である。
【0009】
また、本発明の一態様は、第1入力情報に基づき所定の処理を行い、前記処理の結果を示す第1出力情報を出力する第1アプリケーションプログラムの利用記録である第1利用記録に基づき、前記第1入力情報と前記第1出力情報との組を種類分けし、各種類を代表する前記第1入力情報それぞれと前記第1出力情報との組である複数の第1組を決定するステップと、第2入力情報を入力し、前記複数の第1組から前記第2入力情報に対応する前記第1組を選択し、選択した前記第1組に含まれる前記第1出力情報を前記第2入力情報に対する第2出力情報として出力するとともに、前記第2入力情報と前記第2出力情報との組である第2組の前記種類毎の利用記録を第2利用記録として記録するステップと、をコンピュータに実行させるプログラムである。
【発明の効果】
【0010】
本発明の情報処理装置、情報処理方法、および、プログラムによれば、APIの利用を検討するための情報を安価に取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の実施形態に係る情報処理装置の構成例を示すブロック図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る有償API利用記録の一例を示す模式図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る有償API利用記録の一例を示す模式図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る有償API利用記録分析部の構成例を示すブロック図である。
【
図5】本発明の実施形態に係るサンプルAPI応答データの一例を示す模式図である。
【
図6】本発明の実施形態に係る有償API利用傾向データの一例を示す模式図である。
【
図7】本発明の実施形態に係る有償API利用傾向データの一例を示す模式図である。
【
図8】本発明の第1実施形態に係る有償API利用傾向データの一例を示す模式図である。
【
図9】本発明の実施形態に係るサンプルAPI応答部の構成例を示すブロック図である。
【
図10】本発明の第1実施形態に係る有償API利用記録の一例を示す模式図である。
【
図11】本発明の実施形態に係るサンプルAPI利用記録分析部の構成例を示すブロック図である。
【
図12】本発明の第1実施形態に係る有償API利用想定データの一例を示す模式図である。
【
図13】本発明の実施形態に係る契約時料金提示部の構成例を示すブロック図である。
【
図14】本発明の実施形態に係るサンプルAPI応答データ作成処理の流れを示すフローチャートである。
【
図15】本発明の第1実施形態に係る有償API利用傾向データ作成処理の流れを示すフローチャートである。
【
図16】本発明の第1実施形態に係るサンプルAPI応答処理の流れを示すフローチャートである。
【
図17】本発明の第1実施形態に係る有償API利用想定データ作成処理の流れを示すフローチャートである。
【
図18】本発明の第2実施形態に係る有償API利用傾向データの一例を示す模式図である。
【
図19】本発明の第2実施形態に係る有償API利用記録の一例を示す模式図である。
【
図20】本発明の第2実施形態に係る有償API利用想定データの一例を示す模式図である。
【
図21】本発明の実施形態に係る構成の最小構成例を示すブロック図である。
【
図22】本発明の実施形態に係る動作の最小構成例を示すフローチャートである。
【
図23】本発明の実施形態に係るコンピュータの基本的構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態(第1実施形態および第2実施形態)に係る情報処理装置の構成例を示すブロック図である。
図2は、本発明の実施形態に係る有償API利用記録の一例を示す模式図である。
図3は、本発明の実施形態に係る有償API利用記録の一例を示す模式図である。
図4は、本発明の実施形態に係る有償API利用記録分析部の構成例を示すブロック図である。
図5は、本発明の実施形態に係るサンプルAPI応答データの一例を示す模式図である。
図6は、本発明の実施形態に係る有償API利用傾向データの一例を示す模式図である。
図7は、本発明の実施形態に係る有償API利用傾向データの一例を示す模式図である。
図8は、本発明の第1実施形態に係る有償API利用傾向データの一例を示す模式図である。
図9は、本発明の実施形態に係るサンプルAPI応答部の構成例を示すブロック図である。
図10は、本発明の第1実施形態に係る有償API利用記録の一例を示す模式図である。
図11は、本発明の実施形態に係るサンプルAPI利用記録分析部の構成例を示すブロック図である。
図12は、本発明の第1実施形態に係る有償API利用想定データの一例を示す模式図である。
図13は、本発明の実施形態に係る契約時料金提示部の構成例を示すブロック図である。
図14は、本発明の実施形態に係るサンプルAPI応答データ作成処理の流れを示すフローチャートである。
図15は、本発明の第1実施形態に係る有償API利用傾向データ作成処理の流れを示すフローチャートである。
図16は、本発明の第1実施形態に係るサンプルAPI応答処理の流れを示すフローチャートである。
図17は、本発明の第1実施形態に係る有償API利用想定データ作成処理の流れを示すフローチャートである。
図18は、本発明の第2実施形態に係る有償API利用傾向データの一例を示す模式図である。
図19は、本発明の第2実施形態に係る有償API利用記録の一例を示す模式図である。
図20は、本発明の第2実施形態に係る有償API利用想定データの一例を示す模式図である。
図21は、本発明の実施形態に係る構成の最小構成例を示すブロック図である。
図22は、本発明の実施形態に係る動作の最小構成例を示すフローチャートである。
図23は、本発明の実施形態に係るコンピュータの基本的構成例を示すブロック図である。なお、各図において同一または対応する構成には同一の符号を用いて説明を適宜省略する。
【0013】
[第1実施形態]
(構成例)
図1は、本発明の第1実施形態に係る情報処理システム1の構成例を示す。情報処理システム1は、情報処理装置100、契約者利用端末501、有償API提供部502、評価者利用端末503、料金算出部504、および、有償API利用記録601を備える。情報処理装置100は、1または複数のサーバ等のコンピュータを用いて構成される。契約者利用端末501と評価者利用端末503は、例えば、パーソナルコンピュータ、サーバ、スマートフォン、タブレット端末等のコンピュータである。契約者利用端末501と評価者利用端末503の台数に限定はなく、例えば、契約者利用端末501と評価者利用端末503は両方とも複数あってもよい。有償API提供部502、料金算出部504、および、有償API利用記録601は、1または複数のサーバ等のコンピュータを用いて構成され、そのコンピュータ等のハードウェアと、そのコンピュータが実行するプログラム等のソフトウェアとの組み合わせ等から構成される機能的構成である。なお、情報処理装置100、有償API提供部502、料金算出部504、および、有償API利用記録601を構成するサーバ等のコンピュータの1または複数は、ネットワーク上に構築された仮想コンピュータであってもよい。
【0014】
本実施形態において、情報処理装置100は、例えば、Web APIとして提供されている有償サービスの利用を検討している開発者向けに、有償サービスのAPI(以下、有償APIという)を模したサンプルのAPI(以下、サンプルAPIという)を提供する。また、情報処理装置100は、例えば、サンプルAPIの利用状況を示すデータを開発者に対して提示する。また、情報処理装置100は、例えば、サンプルAPIの利用状況から有償API契約時の想定料金を示すデータを開発者に対して提示する。
【0015】
なお、本発明の実施形態において、Web APIは、Web内のサーバ上で稼働するアプリケーションにクライアントがアクセスする際のインタフェースについての規約(API)という意味と、そのAPIに基づいて提供される機能(あるいはサービスやアプリケーションプログラム)という意味を有する。また、Web APIは、サーバ・クライアント間の通信が、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)やHTTPS(HTTP Secure)等に従って行われる。また、Web APIでは、クライアントからサーバへリクエスト(リクエストメッセージ)を送信し、サーバがリクエストに応じた処理結果を示すレスポンス(レスポンスメッセージ)を返信する、という流れで処理が実行される。なお、本発明は、Web APIに限定されず、API全般に適用することができる。以下、Web APIを単にAPIともいう。また、本実施形態において、サンプルAPIは、有償APIの利用実績等に基づいて予め用意(記録)されたリクエストとレスポンスの複数の組の中から、クライアントからのリクエストに対応するレスポンスを選択して、クライアントへ返信するという処理を実行する。この場合、サンプルAPIは、有償APIが実行するリクエストに応じた処理の少なくとも一部を省略することができる。
【0016】
契約者利用端末501は、すでに有償APIの利用を契約済みの利用者が、有償API提供部502へアクセスし、APIを呼び出して利用するための端末(クライアント)である。APIの呼び出し時には、呼び出し方法によって呼び出す機能(データの検索など)が一意に指定され、リクエストパラメータによって処理内容(操作するデータの選択など)が指定される。
【0017】
有償API提供部502は、契約者利用端末501からのAPIの呼び出しを受け付け、処理を実行して結果を返却するサーバである。同時に、有償API提供部502は、料金計算等に利用するための利用記録を有償API利用記録601に保存する。なお、提供する機能ごとに呼び出し方法が異なり、さらに機能ごとに正常終了、エラーなど結果の種類によってレスポンスデータ構造が異なる。
【0018】
図2および
図3は、有償API利用記録601の記録内容の例を示す。有償API利用記録601には、すでに提供されている有償APIに対する多数の利用者による利用実績が記録されているものとする。
図2および
図3では、紙面の都合上、2人分の有償API利用記録601を、利用者ごとの記録に分けて、有償API利用記録601-1および601-2として示している。なお、本実施形態では、一例として、有償API提供部502が提供する有償APIが、IDと名前を指定して人物をリスト(以下、人物リストという)に登録し、また、IDを指定して人物リストから人物の名前を取得するAPIであるとする。
【0019】
図2に示す有償API利用記録601-1は、利用者「USER1」の利用記録を表すデータであり、行ごとに、「利用者」と「呼び出し方法」と「リクエストパラメータ」と「レスポンスデータ構造」と「レスポンスデータ」とを対応付けて記録する。以下、「呼び出し方法」と「レスポンスデータ構造」とを少なくとも含む行ごとのデータの組み合わせを「記録」ともいう。
【0020】
「利用者」は、契約者利用端末501の利用者の識別情報であり、利用者名、利用者識別符号等を表す情報(
図2では「USER1」)を含む。「呼び出し方法」は、APIの呼び出しの仕方を表す情報であり、
図2に示す例では、HTTPメソッドと、APIを特定する情報との組み合わせを表す情報を含む。HTTPメソッドは、クライアントからサーバ(API)への要求内容を表すコマンドであり、GET(データを取得する要求)、POST(データを登録する要求)等を含む。APIを特定する情報は、例えばサーバが複数のAPIを提供する場合に利用するAPIを特定するための情報であり、APIのアクセス先のパス名、ディレクトリ名、ファイル名、API名等を表す情報とすることができる。この例では、「呼び出し方法」が「GET /person」である場合には、「GET」メソッドによるAPI「/person」の呼び出しであることを示す。また、「呼び出し方法」が「POST /person」である場合には、「POST」メソッドによるAPI「/person」の呼び出しであることを示す。
【0021】
「リクエストパラメータ」は、「呼び出し方法」による呼び出しにおける1または複数のパラメータを表す情報である。例えば、「ID=user1」は、パラメータ「ID」を「user1」とするパラメータが当該呼び出しに設定されていたことを表す。例えば、「ID=user3 Name=佐藤三郎」は、パラメータ「ID」を「user3」とし、パラメータ「Name」を「佐藤三郎」とするパラメータが当該呼び出しに設定されていたことを表す。
【0022】
「レスポンスデータ構造」は、サーバがクライアントへ返信するレスポンスの構造を表す情報である。レスポンス(レスポンスメッセージ)は、例えば、ヘッダ部とボディ部(メッセージ本体)とから構成される。「レスポンスデータ構造」は、例えば、ヘッダ部とボディ部、あるいは、ボディ部が含むデータの種類を示す情報で表すことができる。例えば、ボディ部が含むデータの種類で表す場合、「レスポンスデータ構造」は、「人物情報」、「なし」、「エラー」等とすることができる。
【0023】
「レスポンスデータ」は、レスポンス(のボディ部)が含むデータの内容を示す情報である。例えば、「Name=田中一郎」は、データ「Name」が「田中一郎」であることを示す。
【0024】
なお、本実施形態では、リクエスト(呼び出し)の内容とレスポンス(応答)の内容との組み合わせで決まる処理の形式(あるいは類型もしくは種類)を「処理パターン」という。「処理パターン」は、例えば、「呼び出し方法」の内容(あるいは種類)と「レスポンスデータ構造」の内容(あるいは種類)との組み合わせで定義することができる。あるいは、「処理パターン」は、「呼び出し方法」の内容(あるいは種類)と「リクエストパラメータ」の内容(あるいは種類)と「レスポンスデータ構造」の内容(あるいは種類)との組み合わせで定義してもよい。例えば、2つのAPIの処理において、「呼び出し方法」が同一かつ「レスポンスデータ構造」が同一である場合に「処理パターン」が同一であり、少なくとも一方が異なる場合に「処理パターン」は異なる。
【0025】
図2に示す有償API利用記録601-1において、1行目の記録は、「利用者」が「USER1」、「呼び出し方法」が「GET /person」、リクエストパラメータが「ID=user1」、「レスポンスデータ構造」が「人物情報」、および、「レスポンスデータ」が「Name=田中一郎」である。1行目の記録は、「USER1」が使用する契約者利用端末501から、「リクエストパラメータ」を「ID=user1」として、「GET」メソッドによるAPI「/person」へのリクエストが発生したことを示す。また、有償API提供部502が、「ID=user1」で人物リストに登録されている人物が「田中一郎」であることを示すレスポンスを、契約者利用端末501へ返信したことを表す。また、この場合の処理パターンは、「GET /person」と「人物情報」との組み合わせで表される。
【0026】
また、
図2に示す有償API利用記録601-1において、2行目の記録は、「利用者」が「USER1」、「呼び出し方法」が「GET /person」、リクエストパラメータが「ID=user99」、「レスポンスデータ構造」が「エラー」、および、「レスポンスデータが「(空白)」である。2行目の記録は、「USER1」が使用する契約者利用端末501から、「リクエストパラメータ」を「ID=user99」として、「GET」メソッドによるAPI「/person」へのリクエストが発生したことを示す。また、有償API提供部502が、「ID=user99」で人物リストに登録されている人物が存在しないことを示すレスポンスを、契約者利用端末501へ返信したことを表す。また、この場合の処理パターンは、「GET /person」と「エラー」との組み合わせで表される。
【0027】
また、
図2に示す有償API利用記録601-1において、4行目の記録は、「利用者」が「USER1」、「呼び出し方法」が「POST /person」、リクエストパラメータが「ID=user3」および「Name=佐藤三郎」、「レスポンスデータ構造」が「なし」、および、「レスポンスデータが「(空白)」である。4行目の記録は、「USER1」が使用する契約者利用端末501から、「リクエストパラメータ」を「ID=user3」および「Name=佐藤三郎」として、「POST」メソッドによるAPI「/person」へのリクエストが発生したことを示す。また、有償API提供部502が、人物リストに「ID=user3」で「Name=佐藤三郎」を登録したことを示すレスポンス(登録が成功したことを示すメッセージ)を、契約者利用端末501へ返信したことを表す。また、この場合の処理パターンは、「POST /person」と「なし」との組み合わせで表される。この場合、登録が成功したこと(エラーが発生しなかったこと)の通知は、例えば、レスポンスのヘッダ部が含むステータスコードで行うことができ、ボディ部は空(無し)とすることができる。
【0028】
図3に示す有償API利用記録601-2の構成は、
図2に示す有償API利用記録601-1と同一である。
図2に示す有償API利用記録601-1における他の行、および、
図3に示す有償API利用記録601-2の各行についての説明は省略する。
【0029】
なお、有償API利用記録601の記録項目は、
図2および
図3に示す項目に限定されない。有償API利用記録601は、例えば、有償API提供部502における受信データ量、送信データ量、確保した記憶領域の大きさ等の項目を含んでいてもよい。
【0030】
評価者利用端末503は、有償APIの契約前の段階でAPIの利用を検討している評価者が、情報処理装置100(サンプルAPI応答部102)へアクセスし、サンプルAPIを呼び出して利用するための端末である。基本的には契約者利用端末501と同一の構成を有し、アクセス先と端末利用者のみが異なる。
【0031】
情報処理装置100は、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせ等から構成される機能的構成として次の構成要素を備える。すなわち、情報処理装置100は、機能的構成として、有償API利用記録分析部101、サンプルAPI応答部102、サンプルAPI利用記録分析部103、契約時料金提示部104、サンプルAPI応答データ201、有償API利用傾向データ202、サンプルAPI利用記録203、および、有償API利用想定データ204を備える。サンプルAPI応答データ201、有償API利用傾向データ202、サンプルAPI利用記録203、および、有償API利用想定データ204は、例えば、データベースとして構成される。
【0032】
有償API利用記録分析部101は、
図4に示すように、有償API利用記録取得手段101-1、サンプルAPI応答データ登録手段101-2、有償API利用記録集計手段101-3、有償API利用傾向データ作成手段101-4を備える。
【0033】
有償API利用記録取得手段101-1は、有償API利用記録601に記録されているデータを取得する。サンプルAPI応答データ登録手段101-2は、各記録の呼び出し方法とレスポンスデータ構造、すなわち、処理パターンを識別しながら、サンプルAPI応答データ201にまだ登録されていない処理パターンの記録がある場合、その記録をサンプルAPI応答データ201に追加する。サンプルAPI応答データ201の一例を
図5に示す。
【0034】
図5に示すサンプルAPI応答データ201は、サンプルAPI応答データ登録手段101-2が、
図2に示す有償API利用記録601-1と
図3に示す有償API利用記録601-2を含む有償API利用記録601に基づいて作成したサンプルAPI応答データ201の例である。
図5に示すサンプルAPI応答データ201は、「呼び出し方法」と「リクエストパラメータ」と「レスポンスデータ構造」と「レスポンスデータ」とを対応付けて記録する。
図5に示す例は、サンプルAPI応答データ登録手段101-2が、利用者ごとに有償API利用記録601を識別した場合(まず、有償API利用記録601-1、次に、有償API利用記録601-2の順に識別した場合)に対応し、「リクエストパラメータ」と「レスポンスデータ」の内容は、新たな処理パターンが最初に認識された内容(
図2の1行目、2行目および4行目)に対応する。
【0035】
なお、サンプルAPI応答データ201は、
図5に示す例では「呼び出し方法」と「レスポンスデータ構造」との組み合わせで決まる「処理パターン」1個毎に各1個の「リクエストパラメータ」と「レスポンスデータ」を保持する構成としているが、この構成に限定されない。例えば、サンプルAPI応答データ201は、「呼び出し方法」と「リクエストパラメータ」と「レスポンスデータ構造」との組み合わせで決まる「処理パターン」1個毎に各1個の「レスポンスデータ」を保持する構成としてもよい。
【0036】
有償API利用記録集計手段101-3は、サンプルAPI応答データ201に登録されている各処理パターンに対応する有償APIにおける各処理パターンの利用回数と利用割合を利用者ごとに集計し、集計した結果を有償API利用傾向データ202に登録する。有償API利用傾向データ202は、利用者毎の各処理パターンの利用回数を集計し、その割合を計算した結果を表す情報(
図6および
図7)と、全利用者に対する各処理パターンの利用割合を計算した結果を表す情報(
図8)とを含む。
【0037】
図6は、
図2に示す有償API利用記録601-1に基づいて作成した利用者「USER1」についての集計結果を有償API利用傾向データ202-1として示す。この有償API利用傾向データ202-1は、有償API利用傾向データ202に含まれる。
図6に示す例では、処理パターン(「GET /person」、「人物情報」)の利用回数が「8」、処理パターン(「GET /person」、「エラー」)の利用回数が「1」、および、処理パターン(「POST /person」、「なし」)の利用回数が「2」である。また、処理パターン(「GET /person」、「人物情報」)の利用割合が「73%」、処理パターン(「GET /person」、「エラー」)の利用割合が「9%」、および、処理パターン(「POST /person」、「なし」)の利用割合が「18%」である。
【0038】
図7は、
図3に示す有償API利用記録601-2に基づいて作成した利用者「USER2」についての集計結果を有償API利用傾向データ202-2として示す。この有償API利用傾向データ202-2は、有償API利用傾向データ202に含まれる。
図7に示す例では、処理パターン(「GET /person」、「人物情報」)の利用回数が「5」、処理パターン(「GET /person」、「エラー」)の利用回数が「2」、および、処理パターン(「POST /person」、「なし」)の利用回数が「3」である。また、処理パターン(「GET /person」、「人物情報」)の利用割合が「50%」、処理パターン(「GET /person」、「エラー」)の利用割合が「20%」、および、処理パターン(「POST /person」、「なし」)の利用割合が「30%」である。
【0039】
有償API利用傾向データ作成手段101-4は、各利用者の集計結果から全体(全利用者)の傾向(例えば各処理パターンの利用割合)を示すデータを作成し、作成したデータを有償API利用傾向データ202に登録する。
【0040】
図8は、
図6に示す有償API利用傾向データ202-1と
図7に示す有償API利用傾向データ202-2とに基づいて有償API利用傾向データ作成手段101-4が作成したデータを、有償API利用傾向データ202-3として示す。この有償API利用傾向データ202-3は、有償API利用傾向データ202に含まれる。
図8に示す例では、処理パターン(「GET /person」、「人物情報」)の利用割合が「62%」、処理パターン(「GET /person」、「エラー」)の利用割合が「14%」、および、処理パターン(「POST /person」、「なし」)の利用割合が「24%」である。
【0041】
図1に示すサンプルAPI応答部102は、
図9に示すように、サンプルAPI受付手段102-1と、サンプルAPI応答手段102-2とを備える。サンプルAPI受付手段102-1は、サンプルAPIに対する評価者利用端末503からの呼び出しを受け付ける。サンプルAPI応答手段102-2は、呼び出し方法(あるいは呼び出し方法とリクエストパラメータ)によってサンプルAPI応答データ201内の該当データを特定し、保持されているレスポンスデータを返却し、同時に各データの利用回数をサンプルAPI利用記録203に記録する。
【0042】
図10は、サンプルAPI利用記録203の構成例を、サンプルAPI利用記録203-1として示す。サンプルAPI利用記録203は、APIの利用者、呼び出し方法、リクエストパラメータ、およびレスポンスデータ構造と利用回数とを対応付けた記録である。
図10に示す例は、評価者利用端末503の利用者(サンプルAPIの評価者(以下、評価者ともいう))を2名として、評価者毎に各処理パターンの利用回数を登録している。
図10に示す例では、利用者「EVAL1」について、処理パターン(「GET /person」、「人物情報」)の利用回数が「4」、処理パターン(「GET /person」、「エラー」)の利用回数が「3」、および、処理パターン(「POST /person」、「なし」)の利用回数が「5」である。また、利用者「EVAL2」について、処理パターン(「GET /person」、「人物情報」)の利用回数が「2」、および、処理パターン(「GET /person」、「エラー」)の利用回数が「2」である。この例では、利用者「EVAL2」の処理パターン(「POST /person」、「なし」)の利用回数は「0」である。なお、サンプルAPI利用記録203が含む情報は、この例に限定されない。たとえば、サンプルAPI利用記録203は、例えば、一定の期間ごとに区切って利用回数を表す情報を保持してもよい。
【0043】
図1に示すサンプルAPI利用記録分析部103は、
図11に示すように、情報取得部103-1と、想定利用ボリューム計算手段103-2と、想定利用料計算手段103-3とを備える。情報取得部103-1は、有償API利用傾向データ202とサンプルAPI利用記録203から情報を取得する。想定利用ボリューム計算手段103-2は、各処理パターンの利用の偏りを計算し、最も利用されていたサンプルAPIの呼び出し回数を基準に各処理パターンの想定利用回数を計算する。想定利用料計算手段103-3は、想定利用回数から料金算出部504を利用して想定利用料を計算し、最終的な利用想定を有償API利用想定データ204として記録する。
【0044】
図12は、有償API利用想定データ204の構成例を、有償API利用想定データ204-1として示す。有償API利用想定データ204-1は、
図8に示す有償API利用傾向データ202-3と、
図10に示すサンプルAPI利用記録203-1に基づいて、評価者毎に各処理パターンの利用偏重と正規化利用割合と想定利用回数と想定利用料とを計算した結果を表す情報を含む。
【0045】
本実施形態において、利用偏重は、評価者毎の、有償APIの利用傾向に照らした各処理パターンの相対的な呼び出しの多寡を表す情報である。利用偏重は、各評価者の全ての記録について、サンプルAPIの各処理パターンの利用回数を、サンプルAPIと処理パターンが一致する有償APIの各処理パターンの利用割合で除算した値である。例えば、評価者「EVAL1」の処理パターン(「GET /person」、「人物情報」)については、利用偏重は、
図10に示すサンプルAPIでの利用回数「4」を
図8に示す有償APIでの利用割合「62%」で除した値「6.45」である。また、評価者「EVAL1」の処理パターン(「GET /person」、「エラー」)については、利用偏重は、
図10に示す利用回数「3」を
図8に示す利用割合「14%」で除した値「20」である。また、評価者「EVAL1」の処理パターン(「POST /person」、「なし」)については、利用偏重は、
図10に示す利用回数「5」を
図8に示す利用割合「24%」で除した値「20.83」である。この場合、処理パターン(「POST /person」、「なし」)の利用偏重が最も大きい。
【0046】
また、正規化利用割合は、評価者毎に、サンプルAPIと処理パターンが一致する有償APIの処理パターンの利用割合を、利用偏重が最大の有償APIの処理パターンの利用割合で除すことで正規化した利用割合である。この場合、利用偏重が最大の処理パターンの正規化利用割合は1、それ以外の処理パターンの正規化利用割合は、有償APIの利用傾向に照らした利用回数の多寡を示す値となる。例えば、評価者「EVAL1」の処理パターン(「GET /person」、「人物情報」)については、正規化利用割合は、
図8に示す利用割合「62%」を
図8に示す利用割合「24%」で除した値「2.58」である。また、評価者「EVAL1」の処理パターン(「GET /person」、「エラー」)については、正規化利用割合は、
図8に示す利用割合「14%」を
図8に示す利用割合「24%」で除した値「0.63」である。また、評価者「EVAL1」の処理パターン(「POST /person」、「なし」)については、正規化利用割合は、
図8に示す利用割合「24%」を
図8に示す利用割合「24%」で除した値「1」である。
【0047】
また、想定利用回数は、評価者毎に、各処理パターンの正規化利用割合に、利用偏重が最大のサンプルAPIの利用回数を乗じた値である。例えば、評価者「EVAL1」の処理パターン(「GET /person」、「人物情報」)については、想定利用回数は、
図12に示す正規化利用割合「2.58」に
図10に示す利用回数「5」を乗じた値「12.90」である。また、評価者「EVAL1」の処理パターン(「GET /person」、「エラー」)については、
図12に示す正規化利用割合「0.63」に
図10に示す利用回数「5」を乗じた値「3.15」である。また、評価者「EVAL1」の処理パターン(「POST /person」、「なし」)については、
図12に示す正規化利用割合「1」に
図10に示す利用回数「5」を乗じた値「5」である。
【0048】
また、想定利用料は、想定利用回数に、1回あたりの利用単価と、所定の係数を乗じた値である。1回あたりの利用単価は、任意の値とすることができるが、例えば料金算出部504にて有償APIに設定されている値を基準として設定することができる。所定の係数は、サンプルAPIの利用回数に対する、有償APIとして提供した場合に想定される利用回数の倍率である。
図12に示す例では、利用単価は、処理パターンによらず呼び出し方法「GET /person」の呼び出し1回につき¥1、呼び出し方法「POST /person」の呼び出し1回につき¥2とし、係数を100として、想定利用料を算出している。
【0049】
また、契約時料金提示部104は、
図13に示すように、想定利用料取得手段104-1と、想定利用料提示手段104-2とを備える。想定利用料取得手段104-1は、有償API利用想定データ204から提示対象の評価者の想定利用料を取得する。想定利用料提示手段104-2は、取得した評価者の想定利用料を、評価者へ提示する。契約時料金提示部104は、例えば評価者利用端末503からの要求に応じて、有償API利用想定データ204から提示対象の評価者の想定利用料を取得するとともに、サンプルAPI利用記録203からサンプルAPIの利用回数等を取得し、サンプルAPIの処理パターン毎の利用状況(利用回数等)と想定利用料を表す情報を評価者利用端末503へ提示する。
【0050】
(動作例)
次に、
図14~
図17に示すフローチャート等を参照して、
図1等を参照して説明した情報処理装置100の動作例について説明する。なお、有償API利用記録601には、
図2に示す有償API利用記録601-1と
図3に示す有償API利用記録601-2が記録されているものとする。
【0051】
(サンプルAPI応答データ201の作成と有償API利用傾向データ202の作成)
情報処理装置100は、サンプルAPIの提供を開始する前に、有償API利用記録分析部101によって、サンプルAPI応答データ201の作成と有償API利用傾向データ202の作成を行う。有償API利用記録分析部101は、
図14に示すサンプルAPI応答データ201の作成処理と、
図15に示す有償API利用傾向データ202の作成処理を実行する。
【0052】
図14に示すサンプルAPI応答データ201作成の処理では、処理パターンに対して1件の代表データを、有償API利用記録601から選択することによりサンプルAPI応答データ201を作成する。
図14に示す処理では、まず有償API利用記録取得手段101-1が、有償API利用記録601から全ての記録を取得する(ステップSA1)。次にサンプルAPI応答データ登録手段101-2は、全ての有償API利用記録を処理したか否かを判定する(ステップSA2)。全ての有償API利用記録の処理が完了した場合(ステップSA2:YES)、サンプルAPI応答データ登録手段101-2は、
図14に示す処理を終了する。未処理の有償API利用記録がある場合(ステップSA2:NO)、サンプルAPI応答データ登録手段101-2は、処理パターンが一致しているデータが、既にサンプルAPI応答データ201に登録済みか否かを確認する(ステップSA3)。まだ登録されていなければ(ステップSA3:NO)、サンプルAPI応答データ登録手段101-2は、処理中の記録をサンプルAPI応答データ201へ追加し(ステップSA4)、ステップSA2へ戻る。登録済みであれば(ステップSA3:YES)、サンプルAPI応答データ登録手段101-2は、何もせず、ステップSA2へ戻る。
【0053】
上述したように、
図5は、
図2に示す有償API利用記録601-1、
図3に示す有償API利用記録601-2の順に処理した後のサンプルAPI応答データ201の内容を示す。
図5に示すサンプルAPI応答データ201には、
図2に示す有償API利用記録601-1の1行目、2行目、および、4行目が追加され、それ以外は処理パターンが一致しているため追加されていない。
【0054】
図15に示す有償API利用傾向データ202作成の処理では、処理パターンごとの利用回数と割合を明らかにする。
図15に示す処理では、まず有償API利用記録取得手段101-1が、有償API利用記録601から全ての記録を取得する(ステップSB1)。次に有償API利用記録集計手段101-3が、記録を利用者ごとにグループ化する(ステップSB2)。
【0055】
次に、次に有償API利用記録集計手段101-3が、全ての利用者の記録を処理したか否かを判定する(ステップSB3)。一方、全ての利用者の記録を処理した場合(ステップSB3:YES)、有償API利用記録集計手段101-3は、全利用者の有償API利用傾向データにおける利用割合を算術平均して、全体の利用傾向データを作成して(ステップSB11)、
図15に示す処理を終了する。他方、未処理の利用者の記録がある場合(ステップSB3:NO)、有償API利用記録集計手段101-3は、未処理の利用者の1名を選択し、当該利用者の有償API利用傾向データを保持する一時領域を用意する(ステップSB4)。
【0056】
ステップSB4の後、有償API利用記録集計手段101-3は、当該利用者の全ての有償API利用記録を処理したか否かを判定する(ステップSB5)。一方、当該利用者の全ての有償API利用記録を処理した場合(ステップSB5:YES)、有償API利用記録集計手段101-3は、各データの利用回数の割合を計算して有償API利用傾向データ202内に保存し(ステップSB10)、ステップSB3へ戻る。他方、当該利用者の全ての有償API利用記録を処理していない場合(ステップSB5:NO)、有償API利用記録集計手段101-3は、有償API利用傾向データ202の中に、処理パターンが一致するデータが存在するか否かを判定する(ステップSB6)。
【0057】
一方、有償API利用傾向データ202の中に、処理パターンが一致するデータが存在する場合(ステップSB6:YES)、有償API利用記録集計手段101-3は、当該データの利用回数を1だけ加算し(ステップSB7)、ステップSB5へ戻る。他方、有償API利用傾向データ202の中に、処理パターンが一致するデータが存在しない場合(ステップSB6:NO)、有償API利用記録集計手段101-3は、利用者ごとの有償API利用傾向データへ当該処理パターンを追加し(ステップSB8)、当該処理パターンの利用回数を「1」に設定して(ステップSB9)、ステップSB5へ戻る。
【0058】
以上のように、
図2に示す利用者「USER1」の有償API利用記録601-1と、
図3に示す利用者「USER2」の有償API利用記録601-2とを順に処理することで、
図6に示す利用者「USER1」の有償API利用傾向データ202-1と、
図7に示す利用者「USER2」の有償API利用傾向データ202-2と、
図8に示す利用者全体の有償API利用傾向データ202-3とが作成される。
【0059】
(サンプルAPIの提供と利用状況の記録)
サンプルAPI応答データ201の作成と有償API利用傾向データ202の作成の後、評価者が、評価者利用端末503からサンプルAPIを使うことにより、サンプルAPIの利用状況を分析する処理が進行する。サンプルAPI応答部102の動作例を
図16に示す。
【0060】
まずサンプルAPI受付手段102-1が評価者利用端末503からの呼び出しを受け付ける(ステップSC1)。次にサンプルAPI応答手段102-2が呼び出しの方法に一致するデータをサンプルAPI応答データ201から選択し、当該データのレスポンスデータを返却する(ステップSC2)。同時に、サンプルAPI応答手段102-2は、当該処理パターンがサンプルAPI利用記録203に記録されているか否かを確認する(ステップSC3)。サンプルAPI応答手段102-2は、記録済みでなければ(ステップSC3:NO)、その処理パターンをサンプルAPI利用記録203に追加し、利用回数「1」とする。(ステップSC4およびSC5)。サンプルAPI応答手段102-2は、追加済みであれば(ステップSC3:YES)、その処理パターンの利用回数を「1」増加させる(ステップSC6)。
【0061】
以上の処理によって、例えば
図10を参照して説明した2名の評価者「EVAL1」および「EVAL2」がサンプルAPIを利用した場合のサンプルAPI利用記録203(サンプルAPI利用記録203-1)が作成される。
【0062】
(サンプルAPIの利用状況の分析)
サンプルAPIの利用状況を分析する処理では、サンプルAPI利用記録分析部103が、有償API利用想定データ204を作成する。この処理では、サンプルAPIの利用記録をもとに、サンプルAPIのうち一般的な利用傾向に照らして評価者が最も多く利用していたものを特定し、それを基準に契約時の利用回数と利用料を計算する。具体的な手順の例を
図17に示す。
【0063】
図17に示す処理では、まず情報取得部103-1が、有償API利用傾向データ202とサンプルAPI利用記録203から全ての情報を取得する(ステップSD1)。次に想定利用ボリューム計算手段103-2が、サンプルAPI利用記録203を評価者ごとの記録にグループ化する(ステップSD2)。
【0064】
次に、想定利用ボリューム計算手段103-2が、全ての評価者の記録を処理したか否かを判定する(ステップSD3)。全ての評価者の記録を処理した場合(ステップSD3:YES)、想定利用料計算手段103-3が、全評価者について、想定利用回数から、料金算出部504を利用して想定利用料を計算して、有償API利用想定データ204に登録し(ステップSD5)、
図17に示す処理を終了する。
【0065】
全ての評価者の記録を処理していなかった場合(ステップSD3:NO)、想定利用ボリューム計算手段103-2は、未処理の評価者の1名を選択し、当該評価者の全てのサンプルAPI利用記録を処理したか否かを判定する(ステップSD4)。
【0066】
一方、当該評価者の全てのサンプルAPI利用記録を処理していなかった場合(ステップSD4:NO)、想定利用ボリューム計算手段103-2は、未処理の処理パターンのデータを選択し、当該処理パターンのサンプルAPIの利用回数を、有償API利用傾向データのうち処理パターンが一致するデータの利用割合で除算し、利用偏重を計算して有償API利用想定データ204に登録し(ステップSD5)、ステップSD4へ戻る。
【0067】
他方、当該評価者の全てのサンプルAPI利用記録を処理していた場合(ステップSD4:YES)、想定利用ボリューム計算手段103-2は、有償API利用傾向データ202には存在するが、サンプルAPI利用記録203に現れなかった処理パターンを、利用回数0回で有償API利用想定データ204に追加する(ステップSD6)。次に想定利用ボリューム計算手段103-2は、利用偏重が最も大きいデータを特定し、当該データが基準となるように利用割合を正規化して、有償API利用想定データ204に登録する(ステップSD7)。次に想定利用ボリューム計算手段103-2は、当該データの利用回数と各処理パターンの正規化利用割合を乗算し、各処理パターンの想定利用回数を計算して、有償API利用想定データ204に登録して(ステップSD8)、ステップSD3へ戻る。
【0068】
以上のようにして、サンプルAPI利用記録分析部103は、各評価者の全ての記録について、それぞれの利用回数を処理パターンが一致するデータの利用割合で除算することで、有償APIの利用傾向に照らした呼び出しの多寡を表す利用偏重を計算する。また、サンプルAPI利用記録分析部103は、利用偏重が最も大きい処理パターンを特定し、これを基準として有償API利用傾向データ202の各処理パターンの利用割合を正規化する。また、サンプルAPI利用記録分析部103は、各評価者のすべての有償API利用想定データ204について、正規化利用割合とサンプルAPIの最大の利用回数を乗算して想定利用回数を計算する。また、サンプルAPI利用記録分析部103は、全ての評価者について、想定利用回数から想定利用料を計算し、その結果を有償API利用想定データ204に記録する。
【0069】
以上の処理によって、
図8に示す有償API利用傾向データ202-3と、
図10に示すサンプルAPI利用記録203-1から、
図12に示す有償API利用想定データ204-1が作成される。
【0070】
(作用・効果等)
以上のように、本実施形態によれば、サンプルAPIは、リクエストに対し、予め登録された処理パターンから選択したレスポンスを返信する。したがって、サンプルAPIを提供するための資源を容易に抑制することができる。よって、本実施形態によれば、APIの利用を検討するための情報を安価に取得することができる。
【0071】
本実施形態によれば、サービス提供者は、有償APIに十分近いサンプルAPIを低コストで提供することができる。また、サービス利用者のサンプルAPI利用実績に基づいて契約時の利用状況を見積もることができ、それに即した契約時の料金を提示することができる。また、サービス利用者は、実際の応答に十分近いサンプルAPIの応答を利用することができる。したがって、サービス利用者は、サンプルAPIの利用実績と有償APIの契約者の傾向に基づく精度の高い利用料金の提示を受けることができる。
【0072】
[第2実施形態]
(第2実施形態の構成および動作)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態と第1実施形態において、
図1に示す情報処理システム1の基本的構成は同一である。ただし、第1実施形態ではAPIの利用料が利用回数に応じて算出されたのに対して、第2実施形態では利用料が利用データ量に応じて算出される点が異なる。第2実施形態では、一例として、処理パターンによらず呼び出し方法「POST /person」の呼び出しの際にAPI応答手段(有償API提供部502またはサンプルAPI応答部102)が受信したデータ量(利用データ量)に基づき、1KBにつき¥10というルールで利用料を算出する。なお、第2実施形態では、有償API利用記録601に、第1実施形態の各項目(
図2および
図3)に加えて、APIの呼び出し毎の利用データ量を示す情報が登録されているものとする。また、第2実施形態の有償API利用想定データ204は、契約した場合に想定される利用回数の代わりに契約した場合に想定される利用データ量を保持する。また、第2実施形態の有償API提供部502は、料金計算に利用するための利用記録として受信したデータ量も記録する。
【0073】
第2実施形態の構成および動作について、第1実施形態からの差分について以下に説明する。
【0074】
第2実施形態において、
図4に示す有償API利用記録分析部101の有償API利用記録集計手段101-3は、
図5を参照して説明したサンプルAPI応答データ201に登録されている各処理パターンに対応する、有償APIにおける各処理パターンの利用データ量に基づく利用割合を、利用者ごと、および利用者全体で計算し、計算した結果を有償API利用傾向データ202に登録する。なお、有償API利用傾向データ202は、各利用者のデータについては、
図6および
図7に示す処理パターンの件数の代わりに、利用データ量を記録する。
【0075】
図18は、第2実施形態において有償API利用記録集計手段101-3が全利用者に対する各処理パターンの利用割合を計算した結果の例を、有償API利用傾向データ202-4として示す。
図18に示す有償API利用傾向データ202-4は、
図8に示す有償API利用傾向データ202-3に対応する。この有償API利用傾向データ202-4は、有償API利用傾向データ202に含まれる。
図18に示す例では、処理パターン(「GET /person」、「人物情報」)の利用割合が「6%」、処理パターン(「GET /person」、「エラー」)の利用割合が「2%」、および、処理パターン(「POST /person」、「なし」)の利用割合が「92%」である。
【0076】
また、第2実施形態において、
図9に示すサンプルAPI応答部102のサンプルAPI応答手段102-2は、各データの利用回数の代わりに利用データ量をサンプルAPI利用記録203に記録する。第2実施形態におけるサンプルAPI利用記録203の記録内容の例を
図19に示す。
【0077】
図19は、第2実施形態におけるサンプルAPI利用記録203の構成例を、サンプルAPI利用記録203-2として示す。サンプルAPI利用記録203-2は、APIの利用者、呼び出し方法、リクエストパラメータ、およびレスポンスデータ構造と、利用データ量とを対応付けた記録である。
図19に示す例は、評価者利用端末503の評価者を2名として、評価者毎に各処理パターンの利用回数を登録している。
図19に示す例では、利用者「EVAL1」について、処理パターン(「GET /person」、「人物情報」)の利用データ量が「0.4KB」、処理パターン(「GET /person」、「エラー」)の利用データ量が「0.4KB」、および、処理パターン(「POST /person」、「なし」)の利用データ量が「51.0KB」である。また、利用者「EVAL2」について、処理パターン(「GET /person」、「人物情報」)の利用データ量が「0.2KB」、および、処理パターン(「GET /person」、「エラー」)の利用データ量が「0.3KB」である。この例では、利用者「EVAL2」の処理パターン(「POST /person」、「なし」)の利用データ量は「0」である。
【0078】
また、第2実施形態において、
図11に示すサンプルAPI利用記録分析部103の想定利用ボリューム計算手段103-2は、呼び出し回数ではなく、利用データ量に基づき最も利用データ量の多かったサンプルAPIを基準として選出し、各処理パターンの想定利用データ量を計算する。また、想定利用料計算手段103-3は、想定利用回数の代わりに、想定利用データ量から料金算出部504を利用して想定利用料を計算し、利用想定を有償API利用想定データ204として記録する。
【0079】
図20は、第2実施形態における有償API利用想定データ204の構成例を、有償API利用想定データ204-2として示す。
図20に示す有償API利用想定データ204-2は、
図12に示す有償API利用想定データ204-1に対応する。
図20に示す有償API利用想定データ204-2は、評価者毎に各処理パターンの利用偏重と正規化利用割合と想定利用データ量と想定利用料とを計算した結果を表す情報を含む。
【0080】
第2実施形態において、利用偏重は、評価者毎の、有償APIの利用傾向に照らした各処理パターンの呼び出しの際の相対的なデータ量の多寡を表す情報である。利用偏重は、各評価者の全ての記録について、サンプルAPIの各処理パターンの利用データ量を、サンプルAPIと処理パターンが一致する有償APIの各処理パターンの利用データ量に基づく利用割合で除算した値である。例えば、評価者「EVAL1」の処理パターン(「GET /person」、「人物情報」)については、利用偏重は、
図19に示すサンプルAPIでの利用データ量「0.4KB」を
図18に示す有償APIでの利用割合「6%」で除した値「6.67」である。また、評価者「EVAL1」の処理パターン(「GET /person」、「エラー」)については、利用偏重は、
図19に示す利用データ量「0.4KB」を
図18に示す利用割合「2%」で除した値「20」である。また、評価者「EVAL1」の処理パターン(「POST /person」、「なし」)については、利用偏重は、
図19に示す利用データ量「51KB」を
図18に示す利用割合「92%」で除した値「55.43」である。この場合、処理パターン(「POST /person」、「なし」)の利用偏重が最も大きい。
【0081】
また、正規化利用割合は、評価者毎に、サンプルAPIと処理パターンが一致する有償APIの処理パターンの利用割合を、利用偏重が最大の有償APIの処理パターンの利用割合で除すことで正規化した利用割合である。この場合、利用偏重が最大の処理パターンの正規化利用割合は1、それ以外の処理パターンの正規化利用割合は、有償APIの利用傾向に照らした利用割合の多寡を示す値となる。例えば、評価者「EVAL1」の処理パターン(「GET /person」、「人物情報」)については、正規化利用割合は、
図18に示す利用割合「6%」を
図18に示す利用割合「92%」で除した値「0.07」である。また、評価者「EVAL1」の処理パターン(「GET /person」、「エラー」)については、正規化利用割合は、
図18に示す利用割合「2%」を
図18に示す利用割合「92%」で除した値「0.02」である。また、評価者「EVAL1」の処理パターン(「POST /person」、「なし」)については、正規化利用割合は、
図18に示す利用割合「92%」を
図18に示す利用割合「92%」で除した値「1」である。
【0082】
また、想定利用データ量は、評価者毎に、各処理パターンの正規化利用割合に、利用偏重が最大のサンプルAPIの利用データ量を乗じた値である。例えば、評価者「EVAL1」の処理パターン(「GET /person」、「人物情報」)については、想定データ量は、
図20に示す正規化利用割合「0.07」に
図19に示す利用データ量「51KB」を乗じた値「3.6KB」である。また、評価者「EVAL1」の処理パターン(「GET /person」、「エラー」)については、
図20に示す正規化利用割合「0.02」に
図19に示す利用データ量「51KB」を乗じた値「1.0KB」である。また、評価者「EVAL1」の処理パターン(「POST /person」、「なし」)については、
図20に示す正規化利用割合「1」に
図19に示す利用データ量「51KB」を乗じた値「51KB」である。
【0083】
また、想定利用料は、上述したように、呼び出し方法「POST /person」の呼び出しの際の利用データ量に基づき、1KBにつき¥10というルールで利用料を決定する。例えば、評価者「EVAL1」の処理パターン(「GET /person」、「人物情報」)については、想定利用料は「¥0」である。また、評価者「EVAL1」の処理パターン(「GET /person」、「エラー」)については、想定利用料は「¥0」である。また、評価者「EVAL1」の処理パターン(「POST /person」、「なし」)については、想定利用料は「¥51」である。
【0084】
また、
図13に示す第2実施形態の契約時料金提示部104は、例えば評価者利用端末503からの要求に応じて、有償API利用想定データ204から提示対象の評価者の想定利用料を取得するとともに、サンプルAPI利用記録203からサンプルAPIの利用割合等を取得し、サンプルAPIの処理パターン毎の利用状況(利用データ量等)と想定利用料を表す情報を評価者利用端末503へ提示する。
【0085】
また、
図15に示す有償API利用記録分析部101の有償API利用傾向データ202作成処理については、第2実施形態において、ステップSB7では当該データの利用データ量に処理中の記録の利用データ量を加算する。また、ステップSB8では利用データ量に処理中の記録の利用データ量を設定する。また、ステップSB10では利用データ量の割合を計算する。
【0086】
また、
図16に示すサンプルAPI応答部102の動作については、第2実施形態において、ステップSC5では利用データ量に、実際の利用データ量を設定する。また、ステップSC6では当該記録の利用データ量に実際の利用データ量を加算する。
【0087】
また、
図17に示すサンプルAPI利用記録分析部103の動作については、第2実施形態において、ステップSD5では利用回数の代わりに利用データ量を用いて同様の計算を実施する。また、ステップSD6では同条件のデータを利用データ量「0KB」とする。ステップSD7の結果は、基準となった処理パターン以外の正規化利用割合が、有償APIの利用傾向に照らした利用データ量の多寡を示す値となる。また、ステップSD8では、正規化利用割合とサンプルAPIの利用データ量を乗算する。
【0088】
(作用・効果等)
第2実施形態によれば、第1実施形態と同様、サービス提供者は、有償APIに十分近いサンプルAPIを低コストで提供することができる。また、サービス利用者のサンプルAPI利用実績に基づいて契約時の利用状況を見積もることができ、それに即した契約時の料金を提示することができる。また、サービス利用者は、実際の応答に十分近いサンプルAPIの応答を利用することができる。したがって、サービス利用者は、サンプルAPIの利用実績と有償APIの契約者の傾向に基づく精度の高い利用料金の提示を受けることができる。
【0089】
[実施形態の変形例等]
(変形例)
上記実施形態では有償API利用記録601をそのまま用いているが、そのまま用いる代わりに、有償API利用記録601のうち契約者固有の情報を置換もしくは除去することで匿名化した記録を用いても良い。
【0090】
(作用効果の補足)
昨今、様々なサービスがSaaS(Software as a Service)などの形でインターネットを経由して利用できるよう提供されている。それらのサービスが備える機能の中でも、特にサービス提供者以外が開発したアプリケーションから利用されることを企図した機能は、SOAP(Simple Object Access Protocol)やRESTful API(REST APIとも称する)などWeb技術によって呼び出し可能なAPIとして公開されることが一般的である。APIとして提供されているサービスには、地図サービスであれば現在地と目的地を指定すると適切な移動経路を提案するもの、テキスト分析サービスであればテキストを送信すると頻出単語を抽出するものなどが存在する。これらのAPIの利用料金は例えばAPIの呼び出し1回につき一定の金額が発生する、APIに送信したデータ量に比例した金額が発生するなど、従量課金であることが多い。したがってサービス提供者は機能や動作についての情報や検証環境を事前に公開し、サービス利用者はこれらの情報や環境を利用して契約前に検討を進めることが一般的である。サービス提供者による情報公開の方法は主に2種類あり、両方もしくはどちらか一方が提供される。
【0091】
1つは、ドキュメント等で情報を公開する方法である。APIを提供する各機能について、機能を呼び出す方法と指定できるパラメータ、さらに正常終了、エラー終了などに応じた応答のパターンとサンプルなどを記載しておく。サービス利用者はこれらの情報をもとにAPIの動作を想定し、サービスを利用するアプリケーションを開発する。
【0092】
もう1つは、無償の環境を提供する方法である。有償で提供しているAPIと同じ環境、もしくは機能を制限した環境を契約者以外にも一般公開し、サービス利用者が機能の確認や評価に利用できるようにする。
【0093】
しかしながら、2つの情報公開の方法には、どちらにおいても、サービス提供者とサービス利用者にとって以下のような課題が存在する。
【0094】
ドキュメント等で情報を公開する場合、サービス提供者は、サービス利用者がどのようにサービスの利用を検討しているか、どのくらいの利用が見込まれるのかを確認する手段がない。そのため、例えば評価時の利用実績をもとに契約時の料金を提示するような、評価状況に基づく契約の促進を図ることができなかった。
【0095】
また、サービス利用者は、ドキュメントに記載されたサンプルから動作を想定するしかなく、実際の動作と想定した動作の乖離によってアプリケーションの開発後に問題が発覚する可能性があった。また、有償APIの契約時の料金は公開されている情報をもとにサービス利用者側で試算するしかなく、課金ルールの誤解などによって実際の料金と乖離する可能性があった。
【0096】
一方、無償の環境を提供する場合、例えば、「アプリケーション・プログラミング・インタフェース・プロキシ・サービスを提供するエンドポイント管理システム(特許第6559252号)」の構成が利用できる。ただし、サービス提供者は、評価に利用される分のサービス提供費用を負担しなければならずコストがかかる。特に有償APIの提供のために大規模なクラスターや特殊な計算機を利用しているケースなどではコストが大きくなり、これを理由に情報公開を前者の方法のみとしてしまうケースがある。
【0097】
なお、サービス利用者は、評価時の利用実績から契約時の金額の提示を受けられる可能性がある。しかし、評価時の利用と契約時の利用では、呼び出すAPIの比率が大きく異なる可能性がある。一般的に、評価時の利用では処理の結果による違いを把握するため様々な機能を一通り呼び出すことになるが、契約時の利用ではデータを参照する機能の呼び出しが大半を占めることが知られている。この違いにより、無償の環境での利用実績をもとに契約時の利用実績を直接計算することは難しい。
【0098】
上記に対し、本実施形態では、有償APIのリクエストとレスポンスの記録を読み込み、APIごとに分類し、類似するパターンの抽出と代表データの選定を行い、サンプルAPI応答データ201を作成する。また、サンプルAPI応答部102は、受け取ったリクエストに対応するサンプルレスポンスをサンプルAPI応答データ201から探して返却するとともに、同時にサンプルAPIの利用記録を保存する。この構成によれば、サービス提供者は、コストを掛けずに無償の環境を提供することができる。
【0099】
また、本実施形態によれば、サンプルAPIを用いてAPIの機能を評価する評価者の要望に応じて、例えば、次のような対応が可能である。すなわち、保存したサンプルAPIの利用記録の中から該当する評価者の例えば指定期間の利用記録を抽出し、有償APIの利用傾向に基づいて呼び出し回数の傾向を補正しながら、有償APIを利用していた場合のAPI呼び出し状況データを作成することができる。また、本実施形態によれば、例えば、この想定データに対して有償APIの料金算出と同じ方法で料金を算出して評価者に提示することができる。
【0100】
以上のように、実施形態によれば、Web APIとして提供している有償サービスの利用を検討している開発者向けに、有償APIを模したサンプルの挙動とデータを提供するサンプルAPIを容易に作成して提供することができる。また、サンプルAPIの利用状況から契約時の想定料金を精度良く推定して、評価者に提供することができる。
【0101】
[コンピュータの構成]
図23は、少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。コンピュータ700は、CPU(Central Processing Unit)710、主記憶装置720、補助記憶装置730、およびインタフェース740を備える。インタフェース740には例えば不揮発性記憶媒体750が接続される。上述の情報処理装置100、契約者利用端末501、評価者利用端末503、有償API提供部502、料金算出部504、および、有償API利用記録601は、コンピュータ700に実装される。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式で補助記憶装置730に記憶されている。CPU710は、プログラムを補助記憶装置730から読み出して主記憶装置720に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU710は、プログラムに従って、上述した各記憶部に対応する記憶領域を主記憶装置720に確保する。
【0102】
プログラムは、コンピュータ700に発揮させる機能の一部を実現するためのものであってもよい。例えば、プログラムは、補助記憶装置730に既に記憶されている他のプログラムとの組み合わせ、または他の装置に実装された他のプログラムとの組み合わせによって機能を発揮させるものであってもよい。なお、他の実施形態においては、コンピュータは、上記構成に加えて、または上記構成に代えてPLD(Programmable Logic Device)などのカスタムLSI(Large Scale Integrated Circuit)を備えてもよい。PLDの例としては、PAL(Programmable Array Logic)、GAL(Generic Array Logic)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等が挙げられる。この場合、CPU710によって実現される機能の一部または全部が当該集積回路によって実現されてよい。
【0103】
補助記憶装置730の例としては、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、半導体メモリ等が挙げられる。補助記憶装置730は、コンピュータ700のバスに直接接続された内部メディアであってもよいし、インタフェース740または通信回線を介してコンピュータ700に接続される外部メディアであってもよい。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ700に配信される場合、配信を受けたコンピュータ700が当該プログラムを主記憶装置720に展開し、上記処理を実行してもよい。少なくとも1つの実施形態において、補助記憶装置730は、一時的でない有形の記憶媒体である。
【0104】
[変形例等]
以上、この発明の実施形態について図面を参照して説明してきたが、具体的な構成は上記実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。また、上記実施形態でコンピュータが実行するプログラムの一部または全部は、コンピュータ読取可能な記録媒体や通信回線を介して頒布することができる。
【0105】
[実施形態の最小構成]
図21は、本発明の実施形態に係る情報処理装置の最小構成を示す。
図22は、本発明の実施形態に係る情報処理方法の最小構成を示すフローチャートである。
【0106】
図21に示すように、本発明の実施形態に係る情報処理装置10は、少なくとも、第1利用記録分析手段11と、応答手段12とを備えればよい。第1利用記録分析手段11は、第1入力情報に基づき所定の処理を行い、処理の結果を示す第1出力情報を出力する第1アプリケーションプログラムの利用記録である第1利用記録に基づき、第1入力情報と第1出力情報との組を種類分けし、各種類を代表する第1入力情報と第1出力情報との各組である複数の第1組を決定する(ステップS1)。応答手段12は、第2入力情報を入力し、複数の第1組から第2入力情報に対応する第1組を選択し、選択した第1組に含まれる第1出力情報を第2入力情報に対する第2出力情報として出力するとともに、第2入力情報と第2出力情報との組である第2組の種類毎の利用記録を第2利用記録として記録する(ステップS2)。
【0107】
また、
図22に示すように、本発明の実施形態に係る情報処理方法は、ステップS1およびS2を含む。ステップS1では、第1入力情報に基づき所定の処理を行い、処理の結果を示す第1出力情報を出力する第1アプリケーションプログラムの利用記録である第1利用記録に基づき、第1入力情報と第1出力情報との組を種類分けし、各種類を代表する第1入力情報と第1出力情報との各組である複数の第1組を決定する。ステップS2では、第2入力情報を入力し、複数の第1組から第2入力情報に対応する第1組を選択し、選択した第1組に含まれる第1出力情報を第2入力情報に対する第2出力情報として出力するとともに、第2入力情報と第2出力情報との組である第2組の種類毎の利用記録を第2利用記録として記録する。
【0108】
なお、本発明の構成要素と実施形態の構成要素の対応関係は以下の通りである。第1利用記録分析手段は、有償API利用記録分析部101に対応する。応答手段は、サンプルAPI応答部102に対応する。第2利用記録分析手段は、サンプルAPI利用記録分析部103に対応する。第1入力情報は、有償API提供部502へ入力されるリクエストに対応する。第1出力情報、有償API提供部502が出力するレスポンスに対応する。第1アプリケーションプログラムは、有償API提供部502が提供するアプリケーションプログラム(API)に対応する。第1利用記録は、有償API利用記録601に対応する。第1組は、有償APIにおけるリクエストとレスポンスの組に対応する。種類は、処理パターンの種類に対応する。第2入力情報は、サンプルAPI応答部102へ入力されるリクエストに対応する。第2出力情報は、サンプルAPI応答部102が出力するレスポンスに対応する。第2組は、サンプルAPIにおけるリクエストとレスポンスの組に対応する。第2利用記録は、サンプルAPI利用記録203に対応する。第1利用回数は、有償API利用傾向データ202-1および202-2内の利用回数に対応する。第2利用回数は、サンプルAPI利用記録203-1内の利用回数に対応する。第1利用割合は、有償API利用傾向データ202-1、202-2、202-3または202-4内の利用割合に対応する。第2利用回数は、サンプルAPI利用記録203-1内の利用回数に対応する。第1利用データ量は、有償API利用傾向データ202内の利用データ量(不図示)に対応する。第2利用データ量は、サンプルAPI利用記録203-2内の利用データ量に対応する。第2利用回数の補正とは、利用偏重および正規化利用割合を用いた想定利用回数への変換処理を意味する。第2利用データ量の補正とは、利用偏重および正規化利用割合を用いた想定利用データ量への変換処理を意味する。なお、以上の対応関係は、本発明の構成要素の一構成例との対応関係であって、本発明の構成要素を限定するものではない。
【0109】
[付記]
上記実施形態の一部または全部は、以下の付記のように記載されうるが、以下には限られない。
【0110】
(付記1)
第1入力情報に基づき所定の処理を行い、前記処理の結果を示す第1出力情報を出力する第1アプリケーションプログラムの利用記録である第1利用記録に基づき、前記第1入力情報と前記第1出力情報との組を種類分けし、各種類を代表する前記第1入力情報それぞれと前記第1出力情報との組である複数の第1組を決定する第1利用記録分析手段と、
第2入力情報を入力し、前記複数の第1組から前記第2入力情報に対応する前記第1組を選択し、選択した前記第1組に含まれる前記第1出力情報を前記第2入力情報に対する第2出力情報として出力するとともに、前記第2入力情報と前記第2出力情報との組である第2組の前記種類毎の利用記録を第2利用記録として記録する応答手段と、
を備える情報処理装置。
【0111】
(付記2)
前記第1利用記録は、前記第1組それぞれの利用回数である複数の第1利用回数を含み、
前記第2利用記録は、前記第2組それぞれの利用回数である複数の第2利用回数を含む
付記1に記載の情報処理装置。
【0112】
(付記3)
全前記複数の第1利用回数の合計に対する前記第1利用回数それぞれの割合である第1利用割合に基づき、前記第2利用回数の各々を補正する第2利用記録分析手段を
さらに備える付記2に記載の情報処理装置。
【0113】
(付記4)
前記第2利用記録分析手段は、前記第1アプリケーションプログラムの利用料に基づき、補正した前記第2利用回数に基づく利用料を算出する
付記3に記載の情報処理装置。
【0114】
(付記5)
前記第1利用記録は、前記第1組それぞれの利用データ量である複数の第1利用データ量を含み、
前記第2利用記録は、前記第2組それぞれの利用データ量である複数の第2利用データ量を含む
付記1に記載の情報処理装置。
【0115】
(付記6)
前記複数の第1利用データ量の合計に対する前記第1利用データ量それぞれの割合である第1利用割合に基づき、前記第2利用データ量を補正する第2利用記録分析手段を
さらに備える付記5に記載の情報処理装置。
【0116】
(付記7)
前記第2利用記録分析手段は、前記第1アプリケーションプログラムの利用料に基づき、補正した前記第2利用データ量に基づく利用料を算出する
付記6に記載の情報処理装置。
【0117】
(付記8)
コンピュータが、
第1入力情報に基づき所定の処理を行い、前記処理の結果を示す第1出力情報を出力する第1アプリケーションプログラムの利用記録である第1利用記録に基づき、前記第1入力情報と前記第1出力情報との組を種類分けし、各種類を代表する前記第1入力情報それぞれと前記第1出力情報との組である複数の第1組を決定するステップと、
第2入力情報を入力し、前記複数の第1組から前記第2入力情報に対応する前記第1組を選択し、選択した前記第1組に含まれる前記第1出力情報を前記第2入力情報に対する第2出力情報として出力するとともに、前記第2入力情報と前記第2出力情報との組である第2組の前記種類毎の利用記録を第2利用記録として記録するステップと、
を含む情報処理方法。
【0118】
(付記9)
第1入力情報に基づき所定の処理を行い、前記処理の結果を示す第1出力情報を出力する第1アプリケーションプログラムの利用記録である第1利用記録に基づき、前記第1入力情報と前記第1出力情報との組を種類分けし、各種類を代表する前記第1入力情報それぞれと前記第1出力情報との組である複数の第1組を決定するステップと、
第2入力情報を入力し、前記複数の第1組から前記第2入力情報に対応する前記第1組を選択し、選択した前記第1組に含まれる前記第1出力情報を前記第2入力情報に対する第2出力情報として出力するとともに、前記第2入力情報と前記第2出力情報との組である第2組の前記種類毎の利用記録を第2利用記録として記録するステップと、
をコンピュータに実行させるプログラム。
【符号の説明】
【0119】
1…情報処理システム、100…情報処理装置、101-1…有償API利用記録取得手段、101-2…サンプルAPI応答データ登録手段、101-3…有償API利用記録集計手段、101-4…有償API利用傾向データ作成手段、102-1…サンプルAPI受付手段、102-2…サンプルAPI応答手段、103-1…情報取得部、103-2…想定利用ボリューム計算手段、103-3…想定利用料計算手段、104-1…想定利用料取得手段、104-2…想定利用料提示手段、501…契約者利用端末、502…有償API提供部、503…評価者利用端末、504…料金算出部、601、601-1、601-2…有償API利用記録、101…有償API利用記録分析部、102…サンプルAPI応答部、103…サンプルAPI利用記録分析部、104…契約時料金提示部、201…サンプルAPI応答データ、202、202-1、202-2、202-3、202-4…有償API利用傾向データ、203、203-1、203-2…サンプルAPI利用記録、204、204-1、204-2…有償API利用想定データ