(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024132041
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20240920BHJP
【FI】
A63F7/02 320
A63F7/02 304D
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023042671
(22)【出願日】2023-03-17
(71)【出願人】
【識別番号】599104196
【氏名又は名称】株式会社サンセイアールアンドディ
(74)【代理人】
【識別番号】110002158
【氏名又は名称】弁理士法人上野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】窪田 倫也
(72)【発明者】
【氏名】市原 卓人
(72)【発明者】
【氏名】藤原 海
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 潤
【テーマコード(参考)】
2C088
2C333
【Fターム(参考)】
2C088BC07
2C333AA11
2C333CA13
2C333CA29
2C333CA42
2C333CA60
2C333GA04
(57)【要約】
【課題】特定演出を利用して遊技の趣向性を向上させることが可能な遊技機を提供すること。
【解決手段】当否抽選結果を報知する複数種の装飾図柄が表示される表示手段と、所定位置に表示される対象図柄とされる前記装飾図柄の種類が変化していく煽り期間が設けられる図柄演出を実行する演出実行手段と、を備え、前記煽り期間は、表示される被覆画像により前記対象図柄が覆われる被覆状態と、前記被覆画像の少なくとも一部が非表示となり前記対象図柄が視認可能となる露出状態と、が所定の効果音の出力とともに繰り返されるものであって、前記露出状態となる度に前記対象図柄として視認可能となる前記装飾図柄の種類が変化していくことを特徴とする遊技機。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
当否抽選結果を報知する複数種の装飾図柄が表示される表示手段と、
所定位置に表示される対象図柄とされる前記装飾図柄の種類が変化していく煽り期間が設けられる図柄演出を実行する演出実行手段と、
を備え、
前記煽り期間は、
表示される被覆画像により前記対象図柄が覆われる被覆状態と、
前記被覆画像の少なくとも一部が非表示となり前記対象図柄が視認可能となる露出状態と、
が所定の効果音の出力とともに繰り返されるものであって、
前記露出状態となる度に前記対象図柄として視認可能となる前記装飾図柄の種類が変化していくことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記図柄演出は、前記煽り期間終了後の結末期間にて前記対象図柄として示される前記装飾図柄の種類が、リーチ図柄とされた前記装飾図柄の種類と同種となることが遊技者に有利な結末とされたリーチ演出であることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記被覆状態にて、前記リーチ図柄は前記被覆画像に覆われずに視認可能とされることを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
【請求項4】
複数種の前記装飾図柄には規定順が設定されており、
前記規定順でN番目の前記装飾図柄が前記リーチ図柄とされている場合、前記煽り期間の最後の前記露出状態において前記規定順でN-1番目の前記装飾図柄が前記対象図柄として視認可能となることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の遊技機。
【請求項5】
複数種の前記装飾図柄には規定順が設定されており、
前記規定順でN番目の前記装飾図柄が前記リーチ図柄とされている場合、前記煽り期間の最後の前記露出状態において前記規定順でN番目の前記装飾図柄が前記対象図柄として視認可能となることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
当否抽選結果を示す装飾図柄を用いた演出を実行することが可能な遊技機が公知である(例えば、下記特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、装飾図柄を用いた面白みのある演出を実行することが可能な遊技機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するためになされた本発明にかかる遊技機は、当否抽選結果を報知する複数種の装飾図柄が表示される表示手段と、所定位置に表示される対象図柄とされる前記装飾図柄の種類が変化していく煽り期間が設けられる図柄演出を実行する演出実行手段と、を備え、前記煽り期間は、表示される被覆画像により前記対象図柄が覆われる被覆状態と、前記被覆画像の少なくとも一部が非表示となり前記対象図柄が視認可能となる露出状態と、が所定の効果音の出力とともに繰り返されるものであって、前記露出状態となる度に前記対象図柄として視認可能となる前記装飾図柄の種類が変化していくことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明にかかる遊技機は、装飾図柄を用いた面白みのある演出(図柄演出)を実行することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図2】表示領域に表示された装飾図柄および保留図柄を示した図である。
【
図3】遊技状態(遊技状態の移行)を説明するための図である。
【
図5】図柄演出の一例を示した図(
図4の続き)である。
【
図6】図柄演出の一例を示した図(
図5の続き)である。
【
図7】図柄演出の進行を説明するためのタイムチャートである。
【
図11】強調モード設定画面(a)、音量調整画面(b)を示した図である。
【
図12】通常モード時(a)と強調モード時(b)における背景楽曲および効果音の出力の大きさを示した図である。
【
図17】楽曲選択画面(a)、背景楽曲と背景画像の関係(b)、基本画像背景が表示された状態(c-1)および特定画像背景が表示された状態(c-2)を示した図である。
【
図22】各種特定リーチ演出(a)と各種演出様式(b)を示した図である(左右に並ぶものどうしが対応関係にある)。
【
図23】初当たりを報知する特定リーチ演出の種類と、その後の第二遊技状態にて設定される演出様式の種類とが対応関係にあるものとされることを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
1)遊技機の基本構成
以下、本発明にかかる遊技機1(ぱちんこ遊技機)の一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。まず、
図1を参照して遊技機1の全体構成について簡単に説明する。なお、以下の説明において画像というときは、静止画だけでなく、動画を含むものとする。また、特に明示した場合を除き、以下の説明は、遊技者が指示通りの遊技を行うこと(遊技者が特殊な遊技を行わず、正常な遊技を行うこと)を前提としたものである。また、「○○に遊技球が進入(入賞)」等というときは、厳密には当該○○に設けられたセンサが進入した遊技球を検出したことをいう。
【0009】
遊技機1は遊技盤90を備える。遊技盤90は、ほぼ正方形の合板により成形されており、発射装置908(発射ハンドル)の操作によって発射された遊技球を遊技領域902に案内する通路を構成するガイドレール903が略円弧形状となるように設けられている。
【0010】
遊技領域902には、メインの表示装置である表示装置91、始動領域904、大入賞領域906、アウト口などが設けられている。表示装置91の表示領域911は、遊技盤90に形成された開口901を通じて視認可能な部分である。また、遊技領域902には、流下する遊技球が衝突することにより遊技球の流下態様に変化を与える障害物としての遊技釘が複数設けられている。遊技領域902を流下する遊技球は、遊技釘に衝突したときの条件に応じて様々な態様に変化する。
【0011】
このような遊技機1では、発射装置908を操作することにより遊技領域902に向けて遊技球を発射する。遊技領域902を流下する遊技球が、始動領域904や大入賞領域906等の入賞領域に入賞すると、所定の数の賞球が払出装置により払い出される。
【0012】
なお、遊技機1の枠体、遊技球を貯留する下皿や上皿など、本発明に関係のない遊技機1の構成要素は説明を省略する。これらについては公知の遊技機と同様の構造のものが適用できる。
【0013】
大当たりの抽選は、図示されない制御基板に設けられた当否抽選手段が始動領域904への遊技球の入賞を契機として実行する。本実施形態では、始動領域904として、第一始動領域904a(いわゆる「特
図1」の始動領域)と第二始動領域904b(いわゆる「特
図2」の始動領域)が設けられている。始動領域904への遊技球の入賞を契機として乱数源から数値(当否抽選情報)が取得され、当該数値が予め定められた大当たりの数値と同じである場合には大当たりとなり、異なる場合にははずれとなる。本実施形態では、当該数値が取得された順に当否抽選結果の報知が開始されることとなるが、未だ当否抽選結果の報知が完了していない当否抽選情報が存在する場合には、新たに取得された当否抽選情報は保留情報(厳密には後述する変動前保留情報)として図示されない制御基板に設けられた記憶手段に記憶される。
【0014】
本実施形態では、保留図柄70として、当否抽選結果を報知する変動中演出(装飾図柄80(装飾図柄群80g)の変動開始から、当否抽選結果を示す組み合わせで完全に停止するまでの演出、いわゆる一変動中分の演出をいう。以下単に「変動」や「回転」と称することもある)は開始されているものの、当否抽選結果の報知は完了していない当否抽選情報(以下、変動中保留情報と称することもある)に対応する変動中保留図柄71(いわゆる「当該変動保留」の存在を示す図柄)と、当否抽選結果を報知する変動中演出が開始されていない当否抽選情報(以下、変動前保留情報と称することもある)に対応する変動前保留図柄72が表示される(
図2参照)。本実施形態では、変動中保留図柄71の方が変動前保留図柄72よりも大きく表示されるが、両者の基本的な形態は同じである。変動中保留図柄71と変動前保留図柄72の基本的な形態が全く異なるものとしてもよい。また、変動中保留図柄71が表示されない構成としてもよい。なお、変動前保留図柄72に対応する当否抽選結果の報知が完了する順番(いわゆる保留「消化順」)は、右に位置するものほど早い。
【0015】
変動前保留情報の最大の記憶数は上限が決められている。本実施形態では、第一始動領域904aに入賞することによって得られる第一変動前保留情報(特
図1保留)の最大の記憶数は四つであり、第二始動領域904bに入賞することによって得られる第二変動前保留情報(特
図2保留)の最大の記憶数は四つである。したがって、特
図1および特
図2の一方に相当する保留図柄70に関していえば、一つの変動中保留図柄71と、最大四つの変動前保留図柄72が表示されることがある(
図2参照)。変動前保留図柄72は、第一始動領域904aを狙って遊技球を発射すべき状態(後述する通常遊技状態)であれば第一変動前保留情報(特
図1保留)が変動前保留図柄72として表示され、第二始動領域904bを狙って遊技球を発射すべき状態(後述する特別遊技状態)であれば第二変動前保留情報(特
図2保留)が変動前保留図柄72として表示されるように設定されている。遊技状態によらず、記憶手段に記憶されている第一変動前保留情報および第二変動前保留情報のいずれにも対応する変動前保留図柄72が表示される(最大八つの変動前保留図柄72が表示される)構成としてもよい。
【0016】
本実施形態では、公知の遊技機と同様に、表示装置91の表示領域911に表示される装飾図柄80(
図2参照)の組み合わせによって当否抽選結果を遊技者に報知する。具体的には、複数種の装飾図柄80を含む装飾図柄群80g(左装飾図柄群80gL、中装飾図柄群80gC、右装飾図柄群80gR)が変動を開始し、最終的に各装飾図柄群80gから一の装飾図柄80が選択されて停止する。大当たりに当選している場合には各装飾図柄群80gから選択されて停止した装飾図柄80(左から並ぶ左装飾図柄80L、中装飾図柄80C、右装飾図柄80R)の組み合わせは所定の組み合わせ(本実施形態では、同じ種類の装飾図柄80の三つ揃い)となる。はずれである場合にはそれ以外(大当たりとなる組み合わせ以外)の組み合わせとなる。装飾図柄80は、数字とキャラクタ等が組み合わされたものとしてもよい。
【0017】
なお、表示領域911の外縁近傍に、目立たないように各種情報を示す画像(いわゆる「小図柄」等)が表示されるようにしてもよい(各図においては当該画像の図示を省略する)。遊技者は、この種の画像を意識せずに遊技を楽しむことが可能となっている。つまり、基本的には、装飾図柄80を見て当否抽選結果を把握することが可能である。
【0018】
本実施形態では、遊技状態として、通常遊技状態と特別遊技状態が設定されている(
図3参照)。特別遊技状態は、通常遊技状態に比して遊技者に有利な遊技状態である。通常遊技状態は、大当たりに当選する確率が低い低確率遊技状態であり、かつ、始動領域904に遊技球が入賞しにくい低ベース状態(低確率・時短無)である。特別遊技状態は、大当たりに当選する確率が高い高確率遊技状態であり、かつ、始動領域904に遊技球が入賞しやすい高ベース状態(高確率・時短有)である。通常遊技状態においては、遊技者は、第一始動領域904aを狙って遊技球を発射させる。本実施形態では、いわゆる「左打ち」を行う。特別遊技状態は、第二始動領域904bを狙って遊技球を発射させる。本実施形態では、いわゆる「右打ち」を行う。特別遊技状態は、普通始動領域905に遊技球が進入することを契機とした第二始動領域904bの開放抽選に当選しやすい状態であるため、比較的容易に第二始動領域904bに遊技球が入賞する。
【0019】
本実施形態では、全ての大当たり遊技終了後に特別遊技状態に移行する。特別遊技状態は、所定回数(例えば100回)連続して当否抽選結果がはずれとなることをもって終了する。特別遊技状態が終了した場合には通常遊技状態に移行する。特別遊技状態に移行してから所定回数連続してはずれとなる前に大当たりに当選した場合には再び特別遊技状態に移行する(所定回数のカウントがリセットされる)ことになる。つまり、本実施形態にかかる遊技機1は、特別遊技状態に移行してから所定回数連続してはずれとなる前に大当たりに当選することが連チャンの条件となるいわゆるST機である。なお、以下の説明において特に明示した場合を除き、当該遊技性(スペック)とすることはあくまで一例である。例えば、いわゆる確変ループ機であってもよい。また、V確変機であってもよい。また、いわゆる小当たりが搭載され、当該小当たり当選時に所定の領域に遊技球が進入することで大当たりが獲得できる遊技機(一種・二種混合機)であってもよい。また、上記通常遊技状態や特別遊技状態とは異なる遊技状態、例えば、大当たりに当選する確率が低い低確率遊技状態であり、かつ、始動領域904に遊技球が入賞しやすい高ベース状態(低確率・時短有)とされる遊技状態が設定された構成としてもよい。
【0020】
当否抽選結果が大当たりとなったときには大当たり遊技が実行される。大当たり遊技は、所定の閉鎖条件成立まで大入賞領域906(
図1参照;大入賞領域906は常態において閉鎖されたものである)が開放される単位遊技を一または複数回繰り返すものである。閉鎖条件は、大入賞領域906が開放されてから所定個数(例えば10個)の遊技球が入賞すること(入賞条件)および大入賞領域906が開放されてから所定時間経過すること(時間条件)のいずれか一方の成立をもって成立するものとされる。本実施形態では、大当たり遊技にて継続的に大入賞領域906に向かって遊技球を発射していれば、時間条件が成立する前に入賞条件が成立するものとされている。すなわち、一の単位遊技にて10個の遊技球が大入賞領域906に入賞する。単位遊技は、ラウンド(遊技)等とも称される。大当たり遊技が含む単位遊技の数(ラウンド数)は適宜設定することができる。本実施形態では、全ての大当たりが10ラウンド大当たりとされている。
【0021】
2)以下、本実施形態にかかる遊技機1が実行可能な演出等(演出の内容や制御)について説明する。なお、以下で説明する演出等の一部のみが実行可能な構成としてもよい。また、当該演出等を説明する図面の一部において、保留図柄70や装飾図柄80の図示を省略することがある。
【0022】
2-1)図柄演出
本実施形態にかかる遊技機1は、変動中演出を構成する演出として、図柄演出を実行することが可能である。以下の図柄演出の説明において、図柄演出を含む変動中演出を対象変動中演出(対象変動)と、対象変動に対応する当否抽選結果(対象変動により報知される当否抽選結果)を対象当否抽選結果と称する。
【0023】
図柄演出は、その結末の態様により当否抽選結果を示すリーチ演出の一種として実行されるものである。そのため、装飾図柄80によりリーチの成立が示された状態にある。本実施形態では、三つの装飾図柄群80gのそれぞれから選択されて示される三つの装飾図柄80のうちの二つ(左装飾図柄80Lと右装飾図柄80R)が同種のとなること(
図4(a)等参照)がリーチの成立とされている(以下では当該リーチの成立を示す装飾図柄80をリーチ図柄80sと称することもある)。三つの装飾図柄80のうちのもう一つである対象図柄80t(中装飾図柄80C)が最終的にリーチ図柄80sと同種となる結末が成功結末(
図6(b-1)参照)と、異種となる結末が失敗結末(
図6(b-2)参照)とされている。成功結末に至った場合には対象当否抽選結果が大当たりであることが確定する(
図6(c-1)参照)。失敗結末に至った場合にはいわゆる逆転演出(失敗結末に至ったことを覆すような演出(図示せず))が発生しなければ対象当否抽選結果がはずれであることが確定する(
図6(c-2)参照)。逆転演出が発生しない構成、すなわち失敗結末に至った場合にはもれなく対象当否抽選結果がはずれであることが確定する構成としてもよい。いずれにせよ、成功結末の方が、失敗結末よりも、遊技者にとって有利な結末であるといえる。
【0024】
図柄演出は、煽り期間と結末期間(
図7参照)に区分けされる。煽り期間は、図柄演出の結末が判明する前の期間(
図4(a)~
図6(a)までの期間)である。煽り期間は、被覆状態と露出状態とが繰り返されるものである。被覆状態は、表示領域911に表示される被覆画像10により対象図柄80tが覆われ、対象図柄80tが見えない(対象図柄80tとされる装飾図柄80の種類が把握できない)状態である(
図4(b)、
図4(d)、
図5(b)、
図6(a)参照)。厳密にいえば、被覆画像10を表す画像レイヤを対象図柄80tを表す画像レイヤよりも手前に設定することで、被覆画像10が表示された状態においては対象図柄80tが視認できないようにする。露出状態は、上記被覆画像10の少なくとも一部が一時的に非表示となる(一時的に消去される)ことで、対象図柄80tが視認可能となる状態である(
図4(c)、
図5(a)、
図5(c)、
図5(d)参照)。本実施形態では、被覆画像10の中央側の一部が非表示となることで、当該部分を通じて対象図柄80tが把握されるという演出形態とされる。露出状態においては、被覆画像10の全体が非表示とされる構成としてもよい。また、露出状態において、被覆画像10における非表示となる部分の大きさ(形状)が経時的に変化する構成としてもよい。
【0025】
このような被覆状態と露出状態が繰り返されるとともに所定の効果音(以下、単に効果音と称する)がスピーカ65(音出力手段)から出力される。当該効果音は、被覆状態と露出状態の一方から他方に切り替わるタイミング(切替時点)を基準として出力される。本実施形態では、被覆状態から露出状態に切り替わる切替時点(
図7においてPで示す時点)から所定時間(例えば0.1秒)経過後に効果音が出力される。すなわち、本実施形態では、露出状態にて効果音が出力される(
図4(c)、
図5(a)、
図5(c)、
図5(d)参照)。一回の煽り期間において当該切替時点は複数回(4回以上)設けられる。一回の煽り期間において効果音は当該切替時点と同じ回数出力される。本実施形態では、「心音」であるかのような効果音(ドックン)が出力される。なお、本実施形態とは逆で、露出状態から被覆状態に切り替わる切替時点から所定時間経過後に効果音が出力されるように、すなわち被覆状態にて効果音が出力されるようにしてもよい。
【0026】
本実施形態では、被覆状態にある時間(被覆時間)および露出状態にある時間(露出時間)は、煽り期間の経過とともに次第に短くなっていく(
図7参照)。ただし、本実施形態では、最後の被覆状態(
図6(a)参照)の被覆時間は長くされる。すなわち、最後の被覆状態に至るまでの煽り期間では、煽り期間の経過とともに被覆時間および露出時間が短くなっていく。これに合わせて効果音が出力される時間(出力長さ)も次第に短くなっていく。ただし、効果音の出力長さによらず「心音」であるかのように遊技者に聞こえる態様(ドックン)は維持される。このようにすることで、「心音」が次第に速くなっているかのような演出形態となる。
【0027】
また、煽り期間においては、リーチ図柄80sは継続的に視認可能な状態にある。すなわち、露出状態(
図4(c)等参照)にあるときはもちろんのこと、被覆状態(
図4(b)等参照)にあるときにおいてもリーチ図柄80sは被覆画像10に覆われずに視認可能とされる。すなわち、被覆画像10が表示されている状態においても、当該被覆画像10の手前にリーチ図柄80sが表示された状態とされる(被覆画像10を表す画像レイヤよりもリーチ図柄80sを表す画像レイヤが手前に設定される)。このようにすることで、煽り期間を通じ、リーチが成立した状態にあることが明示される。また、煽り期間において、リーチ図柄80sとされる装飾図柄80の種類は変化していないが、対象図柄80tとされる装飾図柄80の種類は変化していることが、両図柄の見え方の違い(リーチ図柄80sは継続的に視認可能/対象図柄80tは視認可能な状態と視認できない状態とが繰り返される)により強調されることになる。すなわち、リーチ図柄80sと対象図柄80tの区別が容易になる。
【0028】
このように、煽り期間においては、露出状態と被覆状態が繰り返されていくが、露出状態となる度に対象図柄80tとして視認可能となる装飾図柄80の種類が変化していく。複数種の装飾図柄80には所定の順番(以下、規定順と称する)が設定されており、当該規定順に沿って装飾図柄80の種類が変化していく(以下、当該規定順での昇順を「+」で、降順(逆順)を「-」で表す)。本実施形態では、装飾図柄80が含む数字の順が当該規定順とされている。すなわち、露出状態となる度に数字が+1となるよう、装飾図柄80の種類が変化していく(
図4(c)、
図5(a)、
図5(c)、
図5(d)参照)。なお、最大の数字(本実施形態では「7」)の次の順は、最小の数字(本実施形態では「1」)である(
図4(c)、
図5(a)参照)。
【0029】
煽り期間の最後は被覆状態である。煽り期間の最後の露出状態(最後の被覆状態の直前)では、対象図柄80tとなる装飾図柄80は、リーチ図柄80sとされた装飾図柄80の「-1」となるようにされる。つまり、規定順でN番目の装飾図柄80がリーチ図柄80sとされているとすれば、規定順でN-1番目の装飾図柄80が対象図柄80tとして最後の露出状態にて視認可能となる。例えば、リーチ図柄80sが「6」の装飾図柄80であれば、最後の露出状態での対象図柄80tは「5」の装飾図柄80となるようにされる(
図5(d)参照)。すなわち、煽り期間の途中から、露出状態で対象図柄80t「3」(図示せず)→被覆状態(図示せず)→露出状態で対象図柄80t「4」(図示せず)→被覆状態(図示せず)→露出状態で対象図柄80t「5」(
図5(d)参照)→被覆状態(
図6(a)参照)、というように推移して煽り期間が終了する。
【0030】
当該煽り期間から結末期間に移行することを契機として、被覆画像10が消去され、対象図柄80tが露出する(視認可能な状態となる)。これにより、成功結末および失敗結末のいずれとなったかが判明する。成功結末となる場合には、露出した対象図柄80tは、リーチ図柄80sと同種の装飾図柄80となる。これにより、同種の装飾図柄80が三つ揃った状態(当たり組み合わせが表示された状態)となる(
図6(b-1)参照)。失敗結末となる場合には、露出した対象図柄80tは、リーチ図柄80sと異種の装飾図柄80となる。本実施形態では、煽り期間の最後の露出状態にて表示された装飾図柄80と同種の装飾図柄80(リーチ図柄80sの「-1」)が対象図柄80tとして表示される(
図6(b-2)参照)。なお、対象図柄80tは、リーチ図柄80sと異種の装飾図柄80であればよい。例えば、リーチ図柄80sの「+1」の装飾図柄80が対象図柄80tとして表示されるものとしてもよい。このように、失敗結末となった場合は、同種の装飾図柄80の三つ揃いではないはずれ組み合わせが表示された状態となる。
【0031】
結末期間の終了後、三つの装飾図柄80が完全に停止して対象変動中演出が終了する(
図6(c-1)、(c-2)参照)。つまり、結末期間の終了までは、三つの装飾図柄80は完全に停止しておらず擬似停止した状態(遊技者には停止したように見えるがわずかに動いている状態をいう)にある。図示しないが、失敗結末となった後、逆転演出が発生する場合には、はずれ組み合わせが当たり組み合わせに変化した上で当該当たり組み合わせを構成する三つの装飾図柄80が完全に停止する。
【0032】
このように、本実施形態にかかる遊技機1は、効果音の出力に合わせて露出状態と被覆状態を繰り返しながら、対象図柄80tとなる装飾図柄80の種類が変化するという面白みのある演出(図柄演出)を実行することが可能である。
【0033】
図柄演出は、対象図柄80tとなる装飾図柄80の種類が変化していくというものであるから、本実施形態のようにリーチ演出として好適に利用することができる。本実施形態では、煽り期間の最後の露出状態においては規定順でN-1番目の装飾図柄80(リーチ図柄80sの「-1」)が対象図柄80tとして視認可能となる(もう少しで対象図柄80tとリーチ図柄80sが一致する可能性があると遊技者は感じ取るであろう)から、結末が判明するタイミングの予測が容易であるという利点がある。被覆状態と露出状態の繰り返し回数が不定である(演出毎に異なる)図柄演出とする場合であっても、結末が判明するタイミングの予測が容易である。
【0034】
以下、上記図柄演出に関する事項を改良、具体化、変形等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の具体例を用いて説明する技術を複数組み合わせて適用した構成としてもよい。
【0035】
〇具体例1-1
上記実施形態における図柄演出は、リーチ演出として実行されるものであることを説明したが、リーチ演出ではないものとして発生するものとしてもよい。例えば、(リーチが成立していない状態において)ある装飾図柄80の種類が規定順で変化するいわゆる「図柄送り演出」として図柄演出が発生するような構成とすることができる。
【0036】
〇具体例1-2
上記実施形態では、被覆状態であってもリーチ図柄80sは被覆画像10に覆われずに視認可能であることを説明したが、被覆状態においてリーチ図柄80sは被覆画像10に覆われて視認不能となる構成としてもよい。すなわち、被覆状態においては、対象図柄80tとリーチ図柄80sの両方が視認不能となる構成としてもよい。このようにした場合には、露出状態では全ての装飾図柄80が視認可能となり、被覆状態では全ての装飾図柄80が視認不能となるという点で分かりやすい演出形態となる。ただし、本例のようにした場合、被覆状態でのリーチ図柄80sと対象図柄80tの見え方の違いにより両者の区別が容易になるという作用が奏されないこととなる。
【0037】
〇具体例1-3
上記実施形態では、被覆状態においては、対象図柄80tが視認不能となり、対象図柄80tとされている装飾図柄80の種類が判別できないことを説明したが、被覆状態においても対象図柄80tとされている装飾図柄80の種類が判別できる構成としてもよい。例えば、被覆画像10を通じて対象図柄80tが透けて見えるような演出形態としてもよい。上記実施形態では、対象図柄80tが露出する度にその種類が変わっている(変化している最中は視認できない)というものであるが、本例のようにすることで対象図柄80tの変化がリアルタイムで視認できるという演出形態となる。
【0038】
〇具体例1-4
上記実施形態では、煽り期間において露出状態となる度に対象図柄80tとされる装飾図柄80の種類が変化することを説明したが、対象図柄80tとされる装飾図柄80の種類が変化しない構成としてもよい。例えば、露出状態となる度に対象図柄80tは視認可能となるが、全ての露出状態において同じ種類の装飾図柄80が対象図柄80tとして露出するものとする。上記実施形態のようにリーチ演出とするのであれば、例えばリーチ図柄80s「-1」の装飾図柄80が対象図柄80tとして露出状態において視認可能になるようにする。
【0039】
ただし、上記実施形態は、規定順で対象図柄80tがリーチ図柄80sに次第に近づいていくから結末が判明するタイミングの予測が容易になるという点で、本例よりも有利である(本例のようにした場合には奏されない作用が奏されるものである)ということがいえる。
【0040】
〇具体例1-5
成功結末と失敗結末の違いをより明確なものとする。成功結末に至る場合には、上記実施形態と同様に煽り期間の最後(最後の被覆状態)(
図8(a)参照)では表示されていた被覆画像10が所定タイミング(分岐点)で消え、その結果としてリーチ図柄80sと同種の装飾図柄80が対象図柄80tとして視認可能な状態となる(
図8(b-1)参照)。一方、失敗結末に至る場合には、被覆画像10が所定タイミング(分岐点)で消えないようにする(
図8(b-2)参照)。つまり、成功結末と失敗結末の違いとして、所定タイミング(分岐点)で被覆画像10が消えるか否かという違いもある構成とする。このようにすることで、成功結末と失敗結末の違いがより明確になる。
【0041】
失敗結末に至った場合、対象図柄80tがリーチ図柄80sと一致しなかったことを示す手法は種々考えられる。例えば、消えずに残った被覆画像10の手前にリーチ図柄80sと不一致の対象図柄80tが表示されるようにする(
図8(b-2)参照)ことが考えられる。
【0042】
〇具体例1-6
上記実施形態では、煽り期間の最後の露出状態にて露出する対象図柄80tは、リーチ図柄80sとされた装飾図柄80の「-1」となる(規定順でN番目の装飾図柄80がリーチ図柄80sとされているとすれば、規定順でN-1番目の装飾図柄80が対象図柄80tとして最後の露出状態にて視認可能となる)ものであることを説明したが、これとは異なる設定とすることも考えられる。
【0043】
例えば、煽り期間の最後の露出状態にて露出する対象図柄80tが、リーチ図柄80sとされた装飾図柄80と一致する(規定順でN番目の装飾図柄80がリーチ図柄80sとされているとすれば、規定順でN番目の装飾図柄80が対象図柄80tとして最後の露出状態にて視認可能となる)ものとする。例えば、リーチ図柄80sが「6」の装飾図柄80であれば、最後の露出状態での対象図柄80tは「6」の装飾図柄80となるようにされる(
図9(a)参照)。すなわち、煽り期間の途中から、露出状態で対象図柄80t「4」(図示せず)→被覆状態(図示せず)→露出状態で対象図柄80t「5」(図示せず)→被覆状態(図示せず)→露出状態で対象図柄80t「6」(
図9(a)参照)→被覆状態(
図9(b)参照)、というように推移して煽り期間が終了する。
【0044】
そして、成功結末となる場合には、被覆画像10が消去された結果として視認可能となる対象図柄80tはリーチ図柄80sと一致する(
図9(c-1)参照)。つまり、最後の露出状態にて対象図柄80tとして表示された装飾図柄80が変化しないことが成功結末であるいう演出形態となる。失敗結末となった場合に対象図柄80tとして表示される装飾図柄80はどのようなものとしてもよい。例えば、リーチ図柄80s「+1」の装飾図柄80が対象図柄80tとして表示されるようにすることが考えられる(
図9(c-2)参照)。すなわち、最後の露出状態にて対象図柄80tとして表示された装飾図柄80が「+1」となる(規定順で次のものに変化する)ことが失敗結末であるという演出形態となる。
【0045】
〇具体例1-7
図柄演出の度に、煽り期間の最後の露出状態にて露出する対象図柄80tの、規定順でのリーチ図柄80sとの「ギャップ」が変化しうるものとする。例えば、最後の露出状態での対象図柄80tが、
(A)リーチ図柄80sとされた装飾図柄80の「-2」となる場合(
図10(a)参照)
(B)リーチ図柄80sとされた装飾図柄80の「-1」となる場合(
図10(b)参照)
のいずれかが発生するものとし、(A)と(B)とでは成功結末に至る蓋然性が異なるものとする。
例えば、(A)よりも(B)の方が成功結末に至る蓋然性が高い設定とすることで、対象図柄80tとリーチ図柄80sの「ギャップ」が小さいほど(対象図柄80tがリーチ図柄80sに「近い」ほど)、成功結末となることに期待がもてるという演出形態となる。
【0046】
〇具体例1-8
図柄演出にて出力される効果音の態様が変化しうるものとする。なお、ここでの態様の違いは(上記実施形態にて説明した)効果音の出力長さの違いではない。音程および音の大きさの少なくともいずれかが異なる複数種の効果音が設けられている(新たに図柄演出が発生する場合には、複数種の効果音のいずれかが出力される)構成とする。
【0047】
例えば、第一効果音と当該第二効果音とは異なる態様の第二効果音が設けられた構成とし、第一効果音が出力される図柄演出である場合よりも、第二効果音が出力される図柄演出である場合の方が成功結末に至る蓋然性が高い設定とする。このようにすることで、図柄演出の発生時には、対象図柄80tの変化だけでなく、効果音の態様にも遊技者が注目するであろう演出形態となる。
【0048】
2-2)強調モード
本実施形態では、遊技者が任意に選択可能な演出のモードとして、通常モードおよび強調モードが設けられている。モード選択(モード変更)の方法はどのようなものであってもよい。本実施形態では、操作手段として設けられる十字キー61および押ボタン62の操作により好みのモードを遊技者が選択できる。また、本実施形態では、変動中演出が実行されていない待機状態中のみならず、変動中演出が実行されている最中(変動中)もモード変更が可能である(
図11(a)には、待機状態中におけるモード変更画面を示す)。
図11(a)に示す通り、本実施形態では、強調モードは「BGM優先モード」と表記される。すなわち、BGM優先モードをONとした状態が強調モードの設定状態であり、BGM優先モードをOFFとした状態が通常モードの設定状態である。
【0049】
通常モードは、デフォルトのモードである。電源がOFFとされた場合には通常モードとなる。強調モードは、通常モードよりも対象演出要素を目立たせる(非対象演出要素を目立ちにくくする)ものである。対象演出要素および非対象演出要素は、変動中演出中に出力される(遊技者の五感のいずれかで認識されうる)演出要素である。対象演出要素と非対象演出要素は一緒に出力されることがある。本実施形態では、遊技者の聴覚により認識される音(スピーカ65から出力される)の演出要素が、対象演出要素および非対象演出要素とされている。対象演出要素は、変動中演出中に継続的に出力される背景楽曲(BGM)である。背景楽曲は著作物性を有するものであるといえる。非対象演出要素は、遊技の進行に応じて一時的に出力される効果音である。当該効果音としては、キャラクタの音声、演出用の画像が表示されたときに出力される音(画像強調音)、可動役物が動いたときに出力される音(役物強調音)、保留図柄70が表示されたときの音(入賞音)等を例示することができる。この種の効果音(BGM以外の音)の全てが非対象演出要素とされた構成としてもよいし、一部が非対象演出要素とされた構成としてもよい。ただし、できるだけ多数の効果音が非対象演出要素とされた構成とすることが好ましい(ほとんどの効果音(90%以上)が非対象演出要素とされていることが好ましい)。効果音は、背景楽曲とは異なり著作物性を有するものとは限らないものである。各種効果音は、遊技の進行に応じて出力される音であるため、ある程度継続的に遊技しても出力されるとは限られない。一方、背景楽曲は、変動中演出が実行されている最中に継続的に出力されるものであるため、変動中演出が実行されれば出力されるもの(ある継続的に遊技して全く出力されないことはあり得ないというもの)である。本実施形態では、背景楽曲は、連続する二以上の変動に跨って出力されることもある。
【0050】
図12(a)、(b)に示すように、強調モードが選択された状態においては、対象演出要素である背景楽曲の出力の大きさ(音量)は通常モードが設定されている状態と同じとされる(音量が維持される)一方、非対象演出要素である効果音の出力の大きさ(音量)は通常モードが設定されているときよりも小さくされる。効果音がどの程度小さくされるかは適宜設定可能であるが、強調モードが設定されていても効果音が聴こえない状況まで音量が小さくならないようにされる(後述する音量調整手段による音量の段階が最低(音量1)である状態で強調モードが設定されていても効果音は聴こえるようにされる)。本実施形態では、強調モードが設定されているときにおける効果音の出力の大きさ(音量)は、通常モードが設定されているときの1/2(50%減)とされる。
【0051】
本実施形態では、音量調整手段(スピーカ65から出力される音量を遊技者が任意に変更することができる手段)が設けられている。このような音量調整手段自体は周知であるから詳細な説明を省略する(変動中に表示される音量調整画面を
図11(b)に示す)。音量調整手段は、上記演出モード(通常モード/強調モード)を選択する手段とは別に設けられるものである。当該音量調整手段を用いて音量を変更しても(どの音量としても)、強調モードにおける背景楽曲と効果音の関係は維持される。例えば、音量調整手段により、5段階の音量調整(音量1~5の5段階。音量Xの数字が大きいほど音量が大きいものとする。)が可能であるとする。背景楽曲は、通常モードおよび強調モードのいずれが設定されている状態においても、音量1~5のそれぞれに応じた大きさ(
図12に示すN1~N5)で出力される。一方、効果音は、通常モードが設定されている状態では、背景楽曲と同じ大きさで出力される(音量1~5のそれぞれに応じた大きさで出力される)(
図12に示すN1~N5)。これに対し、強調モードが設定されている状態では、各音量に対応する1/2の大きさで出力される(
図12に示すL1~L5)。すなわち、効果音は、「音量Xでの強調モードでは音量Xの通常モードでの大きさの1/2」とされる。このように、通常モードが設定されている状態で音量調整手段による音量調整がなされた場合には背景楽曲と効果音の音量が一致したまま音量が変化し(
図12(a)参照)、強調モードが設定されている状態で音量調整手段による音量調整がなされた場合には「効果音の出力=背景楽曲の出力の1/2」という関係が保たれたまま音量が変化する(
図12(b)参照)。
【0052】
このように、本実施形態にかかる遊技機1では、強調モードでは非対象演出要素である効果音が目立たないようにされるから、対象演出要素である背景楽曲が効果音により聴き取りにくくなることが抑制される(背景楽曲をしっかりと聴きたい遊技者は、強調モードを選択すればよい)。
【0053】
本実施形態では、変動中演出にて出力される背景楽曲を、複数種の候補楽曲のうちから遊技者が任意に選択可能である。つまり、複数種の候補楽曲のうち、好みのものが背景楽曲として継続的に出力される状態とすることができる楽曲選択機能(詳細は後述)を備える。このような楽曲選択機能を備えていることを前提として、上述したような強調モードの選択(通常モード/強調モードの切り替え)が可能であるということである。楽曲選択機能を利用して好みの楽曲を背景楽曲として選択するということは、当該楽曲をしっかりと聴きたいと遊技者が考えている可能性があるから、このような遊技者に対応するため効果音の出力が小さくなる強調モードが設けられていることが好ましいといえる。
【0054】
以下、上記強調モード(通常モード)に関する事項を改良、具体化、変形等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の具体例を用いて説明する技術を複数組み合わせて適用した構成としてもよい。
【0055】
〇具体例2-1
上記実施形態にかかる遊技機1は、楽曲選択機能を備えるものであることを説明したが、楽曲選択機能を備えるものではないが強調モードを設定することができる構成としてもよい。すなわち、背景楽曲を任意に選択できるものではないが、強調モードは任意に設定することができる構成とする。背景楽曲の任意選択ができなくても背景楽曲をしっかりと聴きたいと考える遊技者は存在するであろうから、効果音の出力が小さくなる強調モードが設けられた構成とすればよい。
【0056】
〇具体例2-2
上記実施形態のように、楽曲選択機能を備えた構成であることを前提とし、楽曲選択機能が利用されていない状態を背景楽曲非選択状態と、楽曲選択機能が利用された状態(複数種の候補楽曲のうちのいずれかが選択された状態)を背景楽曲選択状態とする。背景楽曲非選択状態にて出力される背景楽曲を基本楽曲(デフォルトの楽曲)とすれば、背景楽曲選択状態は基本楽曲ではない楽曲が背景楽曲として出力されている状態であるともいえる。電源がONとされた直後は背景楽曲非選択状態にあるものとする(すなわち、背景楽曲非選択状態はデフォルトの状態である)。なお、基本楽曲は、楽曲選択機能により選択可能な候補楽曲のうちの一つとされていてもよい。この場合には、楽曲選択機能を用いて当該基本楽曲を選択した場合には背景楽曲非選択状態になるものとする。これとは異なり、基本楽曲は、楽曲選択機能により選択可能な候補楽曲に含まれていない構成としてもよい。この場合には、楽曲選択機能をOFFとすることで背景楽曲非選択状態になるものとすればよい(楽曲選択機能をOFFとする操作を遊技者が実行可能であるとする)。
【0057】
このような構成において、背景楽曲選択状態においては強調モードを設定することができる(モード変更が可能である)ものの、背景楽曲非選択状態においては強調モードを設定することができない(モード変更ができず、必然的に通常モードとされる)ものとする(
図13参照)。つまり、楽曲選択機能を利用して好みの背景楽曲を選択した状態では、遊技者が背景楽曲を他の音に邪魔されずに聴きたいと考えている蓋然性が高まるから、効果音を目立たないようにする強調モードが設定できるようにする。一方、基本楽曲が出力されている状態では、遊技者は背景楽曲にこだわっていない蓋然性が高まるから、強調モードの必要性が低いとして強調モードが設定できないようにする。
【0058】
背景楽曲選択状態においては必然的に強調モードが設定される構成としてもよい。すなわち、遊技者が任意の背景楽曲を選択した場合(基本楽曲以外の背景楽曲が出力されている場合)には、自動的に強調モードが設定される構成(背景楽曲選択状態における通常モードが設けられていない構成)としてもよい。ただし、背景楽曲を選択しても効果音が聴きにくくなることを望まない遊技者もいるであろうから、このような遊技者のことを考慮するのであれば、上記のように背景楽曲選択状態にて通常モードを選択することも可能である構成とすることが好ましいといえる。
【0059】
〇具体例2-3
上記実施形態では、強調モードは、通常モードよりも非対象演出要素である効果音が目立たなくされるものであるが、その方法は上記実施形態のように「効果音の大きさ(出力)を通常モードよりも小さくする」以外にも考えられる。例えば、「効果音の少なくとも一部の音程(音の高さ)を通常モードよりも低くする」、「効果音の長さ(出力時間)を通常モードよりも短くする」等が考えられる。
【0060】
〇具体例2-4
上記実施形態では、対象演出要素および非対象演出要素は音(楽曲)であること、すなわち遊技者の聴覚により把握できるものが対象演出要素および非対象演出要素とされていることを説明したが、遊技者の他の感覚により把握できるものが対象演出要素および非対象演出要素とされた構成としてもよい。例えば、以下に示すように、遊技者の視覚により把握できるものが対象演出要素および非対象演出要素とされた構成とすることが考えられる。
【0061】
対象演出要素は、変動中演出にて変動する装飾図柄80の背景として継続的に表示領域911に表示される背景画像20であるとする。一方、非対象演出要素は、遊技の進行に応じて一時的に出力される演出画像25であるとする。演出画像25は、背景画像20の手前に表示されるものである(背景画像20のレイヤよりも演出画像25のレイヤの方が手前に設定される)。当該演出画像25としては、キャラクタ等の画像、キャラクタ等が発生するセリフ等の文字を表す画像、キャラクタ等が動いたときにその周囲に表示されるエフェクト画像、可動役物が動いたときにその周囲に表示されるエフェクト画像等を例示することができる。これらの演出画像25の少なくとも一部は、大当たり信頼度を示唆する画像でもある。なお、装飾図柄80や保留図柄70は、当否抽選結果にかかわる重要な情報を示すものであるため、演出画像25に含まれないことが好ましい。
【0062】
対象演出要素である背景画像20については、通常モードおよび強調モードのいずれが設定されている状態であってもその表示態様に変わりはない(
図14(a)(b)参照)。一方、非対象演出要素である演出画像25については、通常モードが設定されている場合よりも、強調モードが設定されている場合の方が、目立たないように表示されるものとする。例えば、演出画像25は、通常モードが設定されている場合(
図14(a)参照)よりも、強調モードが設定されている場合(
図14(b)参照)の方が小さく表示される(縮小されて表示される)ものとする(ただし、強調モードでも演出画像25が非表示となるわけではない)。このようにすることで、強調モードを選択した場合には、通常モードを選択した場合よりも、演出画像25により背景画像20の視認性が阻害されることが抑制される(背景画像20を楽しみたい遊技者は強調モードを選択すればよい)。背景画像20として(背景楽曲の)ミュージックビデオ(プロモーションビデオ)等の映像が出力される場合においては当該映像を楽しみたい遊技者が一定程度存在することが考えられるから、本例のようにすることが有効である。
【0063】
なお、強調モードにて演出画像25を目立たなくする方法としては、「通常モードよりも小さくする」という方法以外にも、「通常モードよりも薄くする」、「通常モードではカラーであるが強調モードではモノクロとする」といった方法が考えられる。
【0064】
〇具体例2-5
上記実施形態における通常モード、強調モードは、変動中に出力される演出要素(対象演出要素、非対象演出要素)を対象としたものであることを説明したが、非変動中に出力される演出要素を対象としたものとしてもよい。
【0065】
例えば、大当たり遊技中に出力される背景楽曲を対象演出要素とし、それ以外の効果音を非対象演出要素とすることが考えられる。これにより、強調モードを選択することで大当たり遊技中の楽曲をしっかりと聴くことができる。なお、本例のようにする場合には、大当たり遊技中に強調モードを選択できることを遊技者が知らないことが考えられるから、大当たり遊技の背景楽曲が出力されるよりも前に、自動的にモード選択画面が表示されるようにすることで、強調モードの存在を遊技者に知らしめるようにするとよい。
【0066】
〇具体例2-6
強調モードは、通常モードよりも対象演出要素を目立たせるものとする。上記実施形態のように対象演出要素が背景楽曲であり、非対象演出要素が効果音であれば、背景楽曲の出力が通常モードよりも強調モードの方が大きくなる構成とする(
図15参照)。このようにしても、強調モードは背景楽曲をしっかりと聴きたい遊技者にとって有効である。
【0067】
しかし、本例のようにした場合には、通常モードから強調モードに変更することで背景楽曲の出力が大きくなる。つまり、遊技者が重視している背景楽曲の出力が変化することに遊技者が苛立ってしまうおそれがある。その点においては、通常モードから強調モードに変更しても背景楽曲の出力が維持される上記実施形態の方が好ましいといえる。
【0068】
〇具体例2-7
強調モードは、通常モードよりも非対象演出要素を目立たなくし、かつ、通常モードよりも対象演出要素を目立たせるものとする。上記実施形態のように対象演出要素が背景楽曲であり、非対象演出要素が効果音であれば、背景楽曲の出力については通常モードよりも強調モードの方が大きく、効果音の出力については通常モードよりも強調モードの方が小さくなる構成とする(
図16参照)。本例のようにした場合、(上記実施形態と比較して)強調モードとしたときにおける背景楽曲と効果音の出力の差が大きくなるから、効果音による背景楽曲の阻害作用がより低減される。
【0069】
しかし、本例のようにした場合には、通常モードから強調モードに変更することで背景楽曲の出力が大きくなる。つまり、遊技者が重視している背景楽曲の出力が変化することに遊技者が苛立ってしまうおそれがある。その点においては、通常モードから強調モードに変更しても背景楽曲の出力が維持される上記実施形態の方が好ましいといえる。
【0070】
2-3)楽曲選択機能と特定画像
本実施形態にかかる遊技機1は、通常遊技状態での変動中演出中にスピーカ65から出力される背景楽曲を、複数種の候補楽曲のうちから遊技者が任意に選択できる楽曲選択機能を有する。楽曲の選択方法はどのようなものであってもよい。本実施形態では、操作手段として設けられる十字キー61および押ボタン62の操作により好みの楽曲を遊技者が選択できる。また、本実施形態では変動中演出中でも、変動中演出が実行されていない待機状態中でも背景楽曲を切り替えることができる(
図17(a)には、待機状態中における楽曲選択画面を示した)。なお、楽曲選択機能を用いていない状態(電源ONの直後等、初期状態(デフォルトの状態))で出力される背景楽曲を基本楽曲とし、当該基本楽曲が出力されている状態を背景楽曲非選択状態とする。また、基本楽曲以外の楽曲が出力されている状態を背景楽曲選択状態とする。なお、基本楽曲は、楽曲選択機能により選択可能な候補楽曲のうちの一つとされていてもよい(本実施形態では、基本楽曲は候補楽曲のうちの一つである)。この場合には、楽曲選択機能を用いて当該基本楽曲を選択した場合には背景楽曲非選択状態になるものとする(基本楽曲以外の候補楽曲を選択した状態が背景楽曲選択状態であるとする)。これとは異なり、基本楽曲は、楽曲選択機能により選択可能な候補楽曲に含まれていない構成としてもよい。この場合には、楽曲選択機能をOFFとすることで背景楽曲非選択状態になるものとすればよい(楽曲選択機能をOFFとする操作を遊技者が実行可能であるとする)。なお、各楽曲は、複数種の楽曲が組み合わされてなるもの(例えば、複数種の楽曲の「メドレー」のようなもの)あってもよい。また、例えば同じメロディであるが歌詞の有無で相違するもの等、遊技者が認識できる違いがあるものを異なる種類の楽曲としてもよい。
【0071】
本実施形態では、候補楽曲として楽曲A~Fの六種類が設けられている(図面においては、「楽曲A」のように表すが、実際には各楽曲の名称が表示される)(
図17(a)(b)参照)。このうち、楽曲Aが基本楽曲である。また、候補楽曲のうちの少なくとも一部(候補楽曲のうちの二種以上であることが好ましい)は、特定楽曲とされている。本実施形態では、楽曲D~Fの三種類が特定楽曲とされている(楽曲D~Fは、候補楽曲であり、かつ、特定楽曲であるということである)。なお、楽曲D~Fが特定楽曲であることを遊技者に示す表示がなされることが好ましい。後述する通り、特定楽曲は選択時に対応する特定画像20b(ミュージックビデオMV)が表示されるものであるから、例えば楽曲選択画面において特定楽曲の選択時には特定画像20bが表示される旨の表示がなされるようにする(
図17(a)の「D、E、Fを選ぶとミュージックビデオが流れるよ」の表示参照)。
【0072】
上記特定楽曲のそれぞれに対応する特定画像20bが用意されている。上述した通り、本実施形態では特定楽曲D~Fの三種類が設けられているところ、特定楽曲Dに対応する特定画像D、特定楽曲Eに対応する特定画像E、特定楽曲Fに対応する特定画像Fの三種類が用意されている(
図17(b)参照)。特定画像D~Fは、対応する楽曲について作成されたミュージックビデオMV(プロモーションビデオPV)である。なお、図面においては、各種特定画像20bは簡略化して示す(「楽曲○のMV」(楽曲○は、特定楽曲D~Fのいずれかを指す)の文字を点線で表したものを各種特定画像20bとしている)。
【0073】
楽曲選択機能を用いて背景楽曲として出力される楽曲を特定楽曲とした場合(特定楽曲D~Fのいずれかとした場合)には、装飾図柄80の背景として表示領域911に表示される背景画像20が出力されている特定楽曲に対応する特定画像20bとされる(
図17(c-2)参照)。すなわち、特定楽曲Dが出力されている場合には特定画像Dが、特定楽曲Eが出力されている場合には特定画像Eが、特定楽曲Fが出力されている場合には特定画像Fが背景画像20として表示される。
【0074】
本実施形態では、対応する特定楽曲と特定画像20b(映像)の長さは同じである。また、後述する通り、特定楽曲が出力されているときには対応する特定画像20bが表示されることになるが、対応関係にある特定楽曲の進行と特定画像20b(映像)の進行は一致する(楽曲と映像に「ずれ」が生じない)。すなわち、特定楽曲のある箇所が出力された時点においては、必ず特定画像20b(映像)におけるある個所(映像の一コマ)が表示された状態にある。仮に、特定楽曲が歌詞付の楽曲であるとすれば、当該特定楽曲の歌詞のある箇所(ある文字)が出力されたときに表示される画像(映像の一コマ)は毎回同じである。特定楽曲とそれに対応する特定画像20b(映像)が最後まで出力されたときには、最初から出力が開始される。つまり、特定楽曲および特定画像20b(映像)は「循環」して出力される。特定楽曲および特定画像20b(映像)の長さは同じであるのであるから、「循環」するタイミング(楽曲の最後に到達する時点と映像の最後に到達する時点)も一致する。
【0075】
特定楽曲および特定画像20bは、変動中演出を構成するものとして発生しうる一または複数種の規定演出が実行されない限りにおいて継続的に出力される。つまり、規定演出が実行されるときには、当該規定演出用の楽曲および画像が出力され、特定画像20bおよび特定画像20bの出力が停止される。当該規定演出は、毎変動必ず実行されるというものではない。よって、特定楽曲が選択された状態において、規定演出が発生しない変動が続けば、特定楽曲および特定画像20bが継続的に出力される(二変動以上の変動に跨って継続的に出力される)こととなる。本実施形態では、いわゆるリーチ演出の少なくとも一部が規定演出とされている。よって、リーチが成立しない限りにおいて、選択した特定楽曲および特定画像20bが継続的に出力される。なお、本実施形態では、規定演出が実行された場合、当該規定演出終了後に選択されている特定楽曲および特定画像20bの出力が再開されることになるが、特定楽曲および特定画像20bは最初から出力される。
【0076】
本実施形態では、背景楽曲として特定楽曲が出力されていない状態(楽曲A~Cが出力されている状態)においては、特定画像20b(画像D~F)のいずれとも異なる基本画像20aが背景画像20として表示領域911に表示される(
図17(c-1)参照)。基本画像20aは、特定画像20bとは異なり、ある一種の楽曲に対応付けられたものではない(楽曲A~Cという複数種の楽曲のいずれが出力されていても表示されるというものである)ため、楽曲の進行とは関係なく表示される(背景楽曲と背景画像20がリンクしない)というものである(当然、基本画像20aは、特定画像20bのようなミュージックビデオ(プロモーションビデオ)ではない)。楽曲A~Cも基本画像20a(映像)も最後まで到達した場合には最初から出力される(循環する)ことになるが、基本画像20aの映像の長さは楽曲A~Cの長さのいずれとも異なる。上述した通り、背景楽曲非選択状態では楽曲Aが背景楽曲として出力されるのであるから、当該楽曲Aとともに基本画像20aが背景画像20として表示されることになる。つまり、基本画像20aは、背景楽曲非選択状態(デフォルトの状態)で表示される通常の背景画像20であるともいえる。
【0077】
以上の通り、本実施形態では、楽曲選択機能を利用して選択した変動中の背景楽曲が特定楽曲である場合には、当該特定楽曲に対応する特定画像20bが背景画像20として表示されることになる。このようにすることで、遊技者が好みの楽曲を選択した場合(選択した楽曲が特定楽曲である場合)に、当該楽曲に対応する画像(映像)を変動中においてもじっくりと見せることができる。特に、本実施形態では、規定演出が発生しない限り二以上の変動に跨って特定楽曲およびそれに対応する特定画像20bが出力されるから、特定画像20bを継続的に見ることができる。
【0078】
以下、上記楽曲選択機能と特定画像20bに関する事項を改良、具体化、変形等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の具体例を用いて説明する技術を複数組み合わせて適用した構成としてもよい。
【0079】
〇具体例3-1
特定画像20bの表示は、特別遊技状態にて実行されるものとする。すなわち、特別遊技状態にて背景楽曲として特定楽曲が選択された場合に当該特定楽曲に対応する特定画像20bが表示されるものとする。特別遊技状態は、通常遊技状態よりも変動時間が短くなる状態(平均の変動時間が短い状態)である。このように、変動時間が短くなる特別遊技状態であっても二変動以上に跨って特定画像20bが表示されうるようにすることでじっくりと特定画像20bを遊技者に見せることができる。
【0080】
なお、特別遊技状態は、上記実施形態のようにいわゆるST状態でなくてもよい。次回大当たりまで継続するものであってもよい。また、高確率状態(確変状態)でなくてもよい。低確率かつ高ベース状態(低確かつ時短有状態)であってもよい。
【0081】
〇具体例3-2
大当たり遊技中(ラウンド遊技中)においても楽曲選択機能が利用できる(大当たり遊技の途中で背景楽曲を変更することができる)ものとする。大当たり遊技にて特定楽曲が選択された場合には、特定楽曲が出力されるとともに、当該特定楽曲に対応する特定画像20bが表示される。すなわち、特定画像20bは、大当たり遊技用の各種情報の表示等(ラウンド数や、賞球数の表示等)の背景として表示される(
図18(a)参照)。
【0082】
楽曲選択機能を用いて特定楽曲およびそれに対応する特定画像20bが出力された状態で大当たり遊技が終了したときには、当該大当たり遊技からその後の変動中演出(大当たり遊技終了後の一回転目)にかけて当該特定楽曲の出力および当該特定画像20bの表示が継続的に実行される(大当たり遊技の終了等により特定楽曲の出力や特定画像20bの表示が停止しない)ようにする。大当たり遊技のエンディング期間(最終ラウンドが終了した後、最初の変動が開始されるまでの期間においても、特定楽曲および特定画像20bの出力が実行されるようにする(
図18(b)(c)参照)。例えば、大当たり遊技終了後の遊技状態を表示する画像(大当たり遊技終了後に通常遊技状態よりも有利な特別遊技状態に移行するのであれば、当該特別遊技状態に移行することを示す画像(例えば、「○○RUSH突入」といった画像))も、特定画像20bを背景として表示されるようにする(
図18(b)参照)。このようにすることで、大当たり遊技からその後の変動にかけて継続的に特定楽曲を聴くことおよび特定画像20bを見ることができる。(大当たり遊技中は規定演出が実行されないため)少なくとも大当たり遊技中は継続的に特定楽曲を聴くことおよび特定画像20bを見ることができ、その後の変動においても特定楽曲および特定画像20bが継続するようにすれば、特定楽曲および特定画像20bが最後まで途切れることなく出力される蓋然性が高くなる。
【0083】
なお、本例とは異なり、大当たり遊技からその後の変動中演出にかけて、特定楽曲および特定画像20bの少なくともいずれか一方の出力が一時的に停止される構成とすることも考えられる。例えば、大当たり遊技のエンディング期間においては、一時的に特定楽曲および特定画像20bの少なくともいずれか一方の出力が一時的に停止されるようにしてもよい。このようにしても、停止される時間が短いため遊技者には特定楽曲や特定画像20bが継続的に出力されているように感じる。
【0084】
〇具体例3-3
特定楽曲および特定画像20bが出力されている最中(
図19(a)参照)に規定演出が発生して当該出力が停止されるとする。規定演出中は、当該規定演出用の楽曲(背景楽曲)が出力される(一緒に演出用の効果音も出力される)(
図19(b)参照)。なお、規定演出中は、楽曲選択機能を利用することはできない(背景楽曲の変更不可)。規定演出終了(
図19(c)参照)後、特定楽曲および特定画像20bの出力が再開される(
図19(d)参照)こととなるが、出力が停止された時点(以下、停止時点と称する)から再開されるように制御する。換言すれば、特定楽曲および特定画像20bの出力が停止された停止時点を一時的に記憶手段(図示せず)に記憶しておき、規定演出が終了した後は当該停止時点から両者の出力が再開されるようにする(特定楽曲および特定画像20bの冒頭からT時間後(T時間は特定楽曲および特定画像20bの長さ以下)が停止時点であれば、規定演出終了後は当該T秒後の時点から出力が再開されるようにする)(
図19(b)(d)参照)。このようにすることで、規定演出が発生した場合であっても、続き(停止時点)から特定楽曲および特定画像20bを楽しむことができる。
【0085】
なお、上記実施形態のように、規定演出がリーチ演出である構成とするのであれば、規定演出であるリーチ演出がはずれを報知するものである場合(はずれリーチ演出である場合)に限り、上記のように停止時点から再開される(途中から再開される)ようにしてもよい。すなわち、規定演出であるリーチ演出が大当たりを報知する当たりリーチ演出である場合には、当該リーチ演出の終了後大当たり遊技が実行されることになるため、再び特定楽曲および特定画像20bが出力される際には、停止時点から出力されるのではなく、最初から出力されるようにしてもよい。大当たり遊技が実行されるということは、特定楽曲および特定画像20bの出力が停止されてから再開されるまでの時間が長くなるため、停止時点から再開されるようにする必要はない(停止時点を記憶しておく必要はない)といえる。
【0086】
〇具体例3-4
上述した通り、特定楽曲が出力されている際には特定画像20bが出力され、特定楽曲が出力されていないときには基本画像20aが出力される。特定画像20bと基本画像20aは、特定楽曲に対応したものであるか否かという点以外にも、以下の点で相違するものとすることが考えられる。
【0087】
背景画像20として基本画像20aが表示されているときには、当該基本画像20aを用いた大当たり信頼度を示唆する所定演出(以下、示唆演出と称する)が発生しうるが、背景画像20として特定画像20bが表示されているときには当該示唆演出が発生することはないものとする。例えば、基本画像20aとして複数種の態様が設定されており、示唆演出として当該基本画像20aの態様が変化する(基本画像20aの一部の態様変化であってもよい)ことが発生するものとする。例えば、ある変動において、基本画像20aが第一態様にある場合(
図20(a)参照)よりも、第二態様にある場合(
図20(b)参照)の方が、当該ある変動に対応する当否抽選結果の大当たり信頼度が高いものとする。第一態様を基本画像20aの常態(デフォルト)とすれば、基本画像20aが第二態様となることがいわゆるチャンスアップとされた演出形態となる。特定画像20bは背景楽曲(特定楽曲)に対応したもの(ミュージックビデオ等)であるため当該特定画像20bの態様を変化させることは好ましくない(態様を変化させることが困難である)といえるが、基本画像20aは背景楽曲に対応したものではないため当該基本画像20aの態様を変化させることはよいとして、基本画像20aが表示されている場合には当該基本画像20aの態様による信頼度示唆がなされるものとする。このようにすることで、遊技者にとってみれば、特定楽曲を選択した場合には当該特定楽曲に対応する特定画像20b(映像)を見ることができるという利点がある一方、特定楽曲以外の楽曲を選択した場合には背景画像20(基本画像20a)の態様による信頼度示唆作用を享受できる利点があるという遊技性(どちらを取るか遊技者が選択できる遊技性)が実現できる。
【0088】
なお、本例とは逆の設定としてもよい。すなわち、特定画像20bが表示されているときには、基本画像20aが表示されているときには実行されない示唆演出が発生しうるものとしてもよい。ただし、一の特定楽曲に対応した映像(特定画像20b)として、二以上の異なる態様のものを用意しなければならないという点で負担が大きい構成であるといえる。
【0089】
〇具体例3-5
背景楽曲として特定楽曲を選択しても背景画像20として特定画像20bが表示されない状態とすることも可能である構成とする。例えば、背景楽曲として特定楽曲が出力されている状態にて背景画像20として基本画像20aが出力された状態とすることも可能な構成とする。すなわち、「背景楽曲/背景画像」の組み合わせとして、「特定楽曲/特定画像」である組み合わせ(背景楽曲と背景画像20がリンクする組み合わせ)とすること(
図21(c-1)参照)も可能であるし、「特定楽曲/基本画像20a」である組み合わせ(背景楽曲と背景画像20がリンクしない組み合わせ)とすること(
図21(c-2)参照)も可能な構成とする。なお、ある種の特定楽曲を選択した場合に、当該ある種の特定楽曲とは別の種類の特定楽曲に対応するものとして用意された特定画像20bが背景画像20として表示されることはないようにするとよい(ある種の特定楽曲の出力時に、別の種の特定楽曲に対応するミュージックビデオ等が出力されることはないようにする)。すなわち、各種特定画像20bは、あくまで、対応する特定楽曲が出力されている際に表示されうるものとする。
【0090】
本例のようにする場合、楽曲選択機能を利用して特定楽曲を選択した際に、背景画像20の選択もできるようにすることが好ましい。例えば、選択した楽曲が特定楽曲である場合(対応する特定画像20bが用意されている楽曲が選択された場合)(
図21(a)参照)には、背景を特定画像20bにするか否かが遊技者に対し問われる(例えば、「背景をミュージックビデオにしますか?」といった問いかけが遊技者に対してなされる)(
図21(b)参照)ものとし、操作手段を操作することで背景を特定画像20bにするか否かを遊技者が選択できるようにする。このようにすることで遊技者の利便性に資する構成となる。また、背景画像20を、背景楽曲とリンクするものとすることが可能であることを遊技者が知らない状況となることが防止される。
【0091】
2-4)特定リーチ演出と演出様式
本実施形態では、通常遊技状態にて当否抽選に当選し、大当たり遊技が実行された後、(通常遊技状態とは異なる遊技状態である)特別遊技状態に移行しうる。通常遊技状態(低確率状態)にて当選する大当たりは、一般的に「初当たり」と称されていることに照らせば、通常遊技状態にて当選した大当たり遊技終了後の特別遊技状態は、いわゆる「初当たり後の特別遊技状態」であるということである。以下では、当該「初当たり後の特別遊技状態」を他の特別遊技状態と区別するため、第二遊技状態と称することもある。また、当該第二遊技状態との対比のため、通常遊技状態を第一遊技状態と称することもある。本実施形態にかかる遊技機1は、第一遊技状態にて当否抽選結果が大当たりとなって大当たり遊技が実行された後は、第二遊技状態に移行しうるということである。
【0092】
通常遊技状態においては、リーチ演出(結末の態様により当否抽選結果を示す演出)として複数種の特定リーチ演出が実行される(特定リーチ演出以外のリーチ演出も実行される)。特定リーチ演出を含む変動を対象変動(対象変動中演出)と、対象変動に対応する当否抽選結果を対象当否抽選結果とすれば、対象当否抽選結果が大当たりである場合には特定リーチ演出は成功結末(遊技者に有利な状況となったことを示す結末)に、対象当否抽選結果がはずれである場合には失敗結末(遊技者に不利な状況となったことを示す結末)に至る。なお、成功結末には、一旦は失敗結末に至ったと見せかけてそれが覆されるいわゆる逆転パターンを含むものとする。本実施形態では、特定リーチ演出として、特定リーチ演出X(
図22(a-1)参照)、特定リーチ演出Y(
図22(a-2)参照)、特定リーチ演出Z(
図22(a-3)参照)の三種が発生しうる(なお、ここでいう種類の違いとは、いわゆるチャンスアップの有無等による違いをいうものではない)。各種特定リーチ演出は、演出に登場する主要キャラクタ(主役となるキャラクタ)が互いに相違するものである。本実施形態における特定リーチ演出は、遊技者側のキャラクタ(味方キャラクタ)と敵キャラクタが戦ういわゆるバトル演出であり、主要キャラクタである味方キャラクタの種類が異なるものである。具体的には、味方キャラクタとして、特定リーチ演出XはキャラクタXが、特定リーチ演出YはキャラクタYが、特定リーチ演出ZはキャラクタZがそれぞれ登場するものである(図面においてはキャラクタの種類をX~Zの文字により表す)。各種特定リーチ演出の成功結末は味方キャラクタが勝利する結末(勝利結末)であり、失敗結末は味方キャラクタが敗北する結末(敗北結末)である。なお、特定リーチ演出の種類毎に、登場する敵キャラクタの種類が異なる構成(主要キャラクタが敵キャラクタとされた構成)としてもよい。
【0093】
第二遊技状態では、複数種の演出様式(演出モード)のいずれかが設定される。本実施形態では、第二遊技状態以外の特別遊技状態(「初当たり」ではない大当たり遊技終了後の特別遊技状態)は、複数種の演出様式が設定されるものではない。ただし、第二遊技状態以外の特別遊技状態においても、複数種の演出様式のいずれかが設定される構成とすることを否定するわけではない。
【0094】
本実施形態では、演出様式として、演出様式A(
図22(b-1)参照)、演出様式B(
図22(b-2)参照)、演出様式C(
図22(b-3)参照)の三種類が設けられている。これら三種類の演出様式は、上述した特定リーチ演出のいずれかに対応付けられたものである。すなわち、演出様式Aは特定リーチ演出Aに、演出様式Bは特定リーチ演出Bに、演出様式Cは特定リーチ演出Cに対応付けられている。対応関係にある特定リーチ演出と演出様式(当該演出様式が設定されているときにおける変動中演出)は、共通する演出要素を含むものとすることが好ましい。本実施形態では、演出様式AはキャラクタAを、演出様式BはキャラクタBを、演出様式CはキャラクタCをモチーフとしたものとされる。すなわち、各種演出様式は、対応関係にある特定リーチ演出に登場する主要キャラクタと同種のキャラクタをモチーフ(テーマ)としたものとされる(図示しないが、背景画像20が同種のキャラクタを含む状態も生じる)。
【0095】
演出様式は、第二遊技状態における変動中演出の態様を司るものである。すなわち、演出様式が異なれば、第二遊技状態における変動中演出の態様が異なる。本実施形態では、演出様式が異なれば表示される背景画像20が異なるものとなる。また、本実施形態では、現在設定されている演出様式を表す様式画像40(演出様式Aが設定されているときには「モードA」の様式画像40、演出様式Bが設定されているときには「モードB」の様式画像40、演出様式Cが設定されているときには「モードC」の様式画像40)が表示される。A~Cは、上述したキャラクタ(主要キャラクタ)を表すものであるため、これを見ることで既に実行された特定リーチ演出と関連があることを遊技者は把握することができる。演出様式は、あくまで変動中演出の内容に影響を及ぼすものであって、実質的な利益(出玉に関する利益)に影響を及ぼすものではない。
【0096】
第一遊技状態にて特定リーチ演出が成功結末に至り対象当否抽選結果が大当たりであることが示された場合、すなわち特定リーチ演出により「初当たり」の獲得が報知された場合には、当該「初当たり」の大当たり遊技終了後の第二遊技状態での演出様式が、実行された特定リーチ演出(「初当たり」を報知した特定リーチ演出)に対応する種類のものとされる。
図23に示すように、特定リーチ演出Aにより初当たりが報知された場合(
図23(a)(b)参照)には、当該初当たりとなる大当たり遊技の終了後の第二遊技状態では演出様式Aが設定される(
図23(c)参照)。図示しないが、特定リーチ演出Bにより初当たりが報知された場合には、当該初当たりとなる大当たり遊技の終了後の第二遊技状態では演出様式Bが設定される。同様に、特定リーチ演出Cにより初当たりが報知された場合には、当該初当たりとなる大当たり遊技の終了後の第二遊技状態では演出様式Cが設定される。
【0097】
本実施形態では、第二遊技状態での演出様式は遊技者が任意に選択できない。また、第二遊技状態での途中で演出様式を変更することもできない。第一遊技状態にて特定リーチ演出により「初当たり」の報知がなされた場合には、上記の通り、当該特定リーチ演出の種類に対応した演出様式が自動的に設定される。第一遊技状態にて特定リーチ演出以外のリーチ演出により「初当たり」の報知がなされた場合には、抽選により選択された演出様式A~Cのいずれかが自動的に設定される。本実施形態とは異なるが、第一遊技状態での大当たりは、もれなく複数種の特定リーチ演出のいずれかにより報知されるものとしてもよい(このような構成とした場合には上記抽選は実行されることがないということになる)。
【0098】
なお、本実施形態では、通常遊技状態(第一遊技状態)にて獲得した大当たり(初当たり)遊技後はもれなく特別遊技状態(第二遊技状態)に移行するが、これとは異なり通常遊技状態(第一遊技状態)にて獲得した大当たりの一部は大当たり遊技後に特別遊技状態(第二遊技状態)に移行しない構成としてもよい。この場合には、特別遊技状態(第二遊技状態)に移行することになる大当たり当選が特定リーチ演出により報知された場合に上記のように制御されることとなる。大当たり遊技後に特別遊技状態(第二遊技状態)に移行する大当たり当選時でなければ特定リーチ演出による報知がなされない設定としてもよい(特別遊技状態(第二遊技状態)に移行しない大当たりは特定リーチ演出以外のリーチ演出にて報知されるようにする)。
【0099】
以上のように、本実施形態では、第一遊技状態にて獲得した大当たり(初当たり)遊技終了後に移行する第二遊技状態の演出様式が、第一遊技状態での特定リーチ演出の種類に対応したものとされるため、第一遊技状態から第二遊技状態にかけて関連性のある遊技(統一感のある遊技)を楽しむことができるという面白みのある遊技性が実現できる。
【0100】
本実施形態のように、特定リーチ演出に登場したキャラクタが、第二遊技状態の演出様式のキャラクタとなるようにすれば、大当たりを報知した(大当たりを導いた)キャラクタがそのまま大当たり遊技後の第二遊技状態においても活躍するという遊技性となる。
【0101】
以下、上記特定リーチ演出と演出様式に関する事項を改良、具体化、変形等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の具体例を用いて説明する技術を複数組み合わせて適用した構成としてもよい。
【0102】
〇具体例4-1
装飾図柄80とは別に、遊技者が視認可能な箇所に特別図柄50が表示される(
図24参照。なお、
図24以外の図面においては特別図柄50の図示を省略している。)。特別図柄50は、装飾図柄80よりも目立たないように装飾図柄80よりも小さく表示されるものである。特別図柄50が表示領域911内(表示領域911の外縁近傍)に表示されるようにしてもよいし、表示領域911外に表示されるようにしてもよい。特別図柄50は、装飾図柄80と同様に変動表示され、装飾図柄80と一緒に変動が停止するものである。装飾図柄80は、演出制御用の基板(回路)であるサブ(副)制御基板(サブ(副)制御回路)により制御されるものである一方、特別図柄50は当否抽選用の基板(回路)である主制御基板(主制御回路)により制御されるものである点で相違する(サブ制御基板(サブ制御回路)や主制御基板(主制御回路)自体は周知であるから説明を省略する)。特別図柄50は、装飾図柄80と同様に当否抽選結果に応じた図柄の組み合わせが構築されるものであってもよいし、複数の発光体(LED)等の点灯パターンが当否抽選結果に応じた態様となるものとしてもよい。いずれにしても、特別図柄50は、最終的には当否抽選結果に応じた視認可能な態様となる(大当たりとなる場合には当たり態様となり、はずれである場合にははずれ態様となる)ものであり、当該態様となる前の状態が変動状態にあるものであるとする。
【0103】
特定リーチ演出にて当否抽選結果が大当たりとなることが報知される場合、特定リーチ演出の種類に応じ、特別図柄50の当たり態様は異なる。特定リーチ演出Aによる報知がなされる場合は当たり態様Aとされ(
図24(a)参照)、特定リーチ演出Bによる報知がなされる場合は当たり態様Bとされ(
図24(b)参照)、特定リーチ演出Cによる報知がなされる場合は当たり態様Cとされる(
図24(c)参照)。上記実施形態にて説明したように、特定リーチ演出により当選が報知されるいわゆる初当たりは全て大当たり遊技終了後に特別遊技状態に移行する10ラウンド大当たりであって、その価値(出玉期待値に基づくものをいう)に変わりはない。換言すれば、どの種の特定リーチ演出にて初当たりの当選が報知される場合であっても初当たりの価値に差はないのであるから、特別図柄50の当たり組み合わせを同じにしてもよいところ、各種特定リーチ演出が実行されたケース毎に異なる当たり態様(当たり態様A~C)を用意する。このようにすることで、当否抽選結果が大当たりとなる場合(初当たり獲得となる場合)には、主制御基板にて決定された特別図柄50の当たり態様に応じた特定リーチ演出および演出様式の設定を実行すればよいことになる。
【0104】
なお、装飾図柄80の当たり組み合わせは、特定リーチ演出の種類に関係なく設定される。
図24に示すように、特定リーチ演出の種類が異なっても、同じ態様の当たり組み合わせが表示されうる(
図24には「7」の三つ揃いによる当たり組み合わせを示した)。換言すれば、装飾図柄80の当たり組み合わせの異同に関係なく、特別図柄50の当たり態様は特定リーチ演出の種類毎に異なるということである。
【0105】
〇具体例4-2
いわゆる「突破型のスペック」において上記実施形態にて説明した技術事項を好適に適用することができる。「突破型のスペック」は、遊技状態として、第一遊技状態、第二遊技状態、第三遊技状態が設けられたものである(
図25参照)。第一遊技状態、第二遊技状態、第三遊技状態の順で、遊技者にとって有利な遊技状態である。各遊技状態の当否抽選確率およびベースの高低(時短の有無)は、例えば、第一遊技状態は「低確率・低ベース(時短無)状態」と、第二遊技状態は「低確率・高ベース(時短有)状態」と、第三遊技状態は「高確率・高ベース(時短有)状態」とすることが考えられる。大当たりには、大当たり遊技終了後に第二遊技状態に移行する第二大当たり、第三遊技状態に移行する第三大当たりが存在するものとする。第一遊技状態にて当選した大当たりは、第三大当たりである確率よりも第二大当たりである確率が高い(第三大当たりの振り分けよりも第二大当たりの振り分けが高い)。
図25に示した例のように、第一遊技状態においては、第三大当たりを獲得できないものとしてもよい。第二遊技状態にて獲得した大当たりには、第三大当たりが含まれるものとする。
図25に示した例のように、第二遊技状態にて獲得した大当たりは、全て、第三大当たりである設定としてもよい。第二遊技状態は、所定回数連続して当否抽選結果がはずれとなることで終了し、第一遊技状態に移行する状態とする。つまり、遊技者は、所定回数連続して当否抽選結果がはずれとなる前に第三大当たりを獲得して第三遊技状態に移行することを目指すことになる。いわゆる「突破型のスペック」は、第二遊技状態にて大当たりを獲得してさらに有利な第三遊技状態に移行することが「突破」となる遊技性である。第三遊技状態の終了条件(第一遊技状態に移行する条件)はどのようなものであってもよい。例えば、所定回数連続して当否抽選結果がはずれとなることで終了するいわゆるST状態とすることが考えられる。
【0106】
このような構成において、第一遊技状態にて複数種の特定リーチ演出を実行することが可能であるとする。また、第二遊技状態の演出様式として、複数種の特定リーチ演出のそれぞれに対応したものが設けられているものとする。第一遊技状態にて特定リーチ演出により大当たり当選が報知され、当該大当たり遊技終了後に第二遊技状態に移行する場合には、当該第二遊技状態の演出様式が大当たりを報知した特定リーチ演出の種類に対応するものとされる。
【0107】
上記「突破型のスペック」は、第三遊技状態に移行することを目標とするものであるところ、本例のようにすることで目標に到達していない段階にある第一遊技状態と第二遊技状態を関連づけて見せることができる。すなわち、目標の遊技状態(第三遊技状態)に到達する前の異なる遊技状態(第一遊技状態と第二遊技状態)を統一感のあるものとすることができる。
【0108】
〇具体例4-3
上記実施形態では、第二遊技状態にて一旦設定された演出様式の変更ができないことを説明したが、遊技者が任意に演出様式の変更ができるようにしてもよい。ただし、第二遊技状態が開始された直後(第二遊技状態の一回転目)は、特定リーチ演出の種類に対応した演出様式が設定されるようにする。つまり、第二遊技状態の冒頭は、第一遊技状態からの関連性を持たせた演出様式とされるものの、それ以降は遊技者が任意に変更することができるようにする。演出様式の変更方法はどのようなものであってもよいから説明を省略する。各種操作手段を用いて変更できるようにすればよい。
【0109】
どの種の特定リーチ演出が実行されるかは遊技者が選ぶことができるものではないため、当該特定リーチ演出の種類に対応する演出様式が自動的に設定されるとすると、当該演出様式が遊技者の好みのものではない可能性がある。本例のようにすることで、遊技者は好みの演出様式に変更することができる。ただし、上記実施形態のように演出様式の変更をできないようにした方が、第一遊技状態から第二遊技状態に続く遊技の関連性(遊技の統一感)が崩されることがないという利点がある。
【0110】
〇具体例4-4
上記実施形態における各演出様式は、対応関係にある特定リーチ演出に登場するキャラクタ(主要キャラクタ)と同じキャラクタをモチーフとしたものであることを説明したが、キャラクタ以外の演出要素により対応関係にあることが示唆されるものとしてもよい。例えば、特定リーチ演出は、その種類毎に季節(春・夏・秋・冬)が異なるものとし、演出様式は、対応する特定リーチ演出と同じ季節をモチーフとしたものとする。
【0111】
〇具体例4-5
上記実施形態では、第一遊技状態にて特定リーチ演出以外のリーチ演出(以下、非特定リーチ演出と称する)にて大当たり(初当たり)の当選が報知された場合には、抽選により第二遊技状態での演出様式が自動的に決定されることを説明したが、非特定リーチ演出にて大当たりの当選が報知された場合(
図26(a)(b)参照)には、複数種の演出様式のうちから好みの演出様式を遊技者が任意に選択できるようにする。すなわち、第二遊技状態(
図26(d)参照)が開始される前(例えば、初当たりとなる大当たり遊技中)に複数種の演出様式を遊技者に提示し、好みのものを選択するよう遊技者に促す選択演出が発生する(
図26(c)参照)ものとする。選択演出の具体的態様(選択方法等)はどのようなものであってもよい。
【0112】
第一遊技状態と第二遊技状態を関連づける必要があるのはあくまで特定リーチ演出で大当たり(初当たり)が報知された場合であって非特定リーチ演出にて大当たり(初当たり)が報知された場合にはこのような必要がないとして、本例のように演出様式を任意選択できるようにすることが考えられる。
【0113】
〇具体例4-6
第一遊技状態において、実行される特定リーチ演出の種類を遊技者が任意選択できるものとする。具体的には、第一遊技状態での変動中演出にて、所定の実行条件を満たした場合には特定リーチ演出が実行されるものとする。当該実行条件の成立時には、リーチ選択演出を発生させ、複数種の特定リーチ演出(上記実施形態に即して言えば特定リーチ演出A~C)のうちから好みのものを遊技者が任意選択できるようにする(
図27(a)参照)。当該リーチ選択演出の具体的態様(選択方法等)はどのようなものであってもよいから説明を省略する。リーチ選択演出の後、当該リーチ選択演出にて選択された種類の特定リーチ演出が実行され(
図27(b)参照)、当該特定リーチ演出の結末(成功結末/失敗結末)により対象当否抽選結果が示される。なお、当然ではあるが、リーチ選択演出における選択が当否抽選結果に影響を及ぼすものではない(成功結末に至るか否かは予め内部的に決まっており、選択によって結末が変わるわけではない)。また、全ての変動にて実行条件が成立するわけではない(全ての変動にてリーチ選択演出が発生するわけではない)。別の見方をすれば、リーチ選択演出が発生することは、一種のチャンスアップ演出である(リーチ選択演出が発生しない場合よりも対象当否抽選結果の大当たり信頼度が高い)ということである。ただし、リーチ選択演出が発生した場合であっても対象当否抽選結果がはずれとなること(特定リーチ演出が失敗結末に至ること)はある。すなわち、リーチ選択演出の信頼度は100%ではない。
【0114】
選択した特定リーチ演出により大当たり(初当たり)当選が報知された場合(選択した特定リーチ演出が成功結末に至った場合)(
図27(c)参照)には、当該選択した特定リーチ演出に対応する演出様式が設定された第二遊技状態となる(
図27(d)参照)。
【0115】
本例のようにすることで、遊技者が選択した種類の特定リーチ演出が実行されることになるから、その後の第二遊技状態での演出様式も特定リーチ演出を介して「間接的」に遊技者が選択していることになるという遊技性が実現される。リーチ選択演出にて遊技者は好みの特定リーチ演出(好みのキャラクタ)を選択する蓋然性が高いから、第二遊技状態の演出様式も遊技者の好みのものとなる蓋然性が高い。
【0116】
〇具体例4-7
第一遊技状態にて複数種の特定リーチ演出のいずれかにより大当たり(初当たり)が報知された場合(
図28(b)参照)、当該大当たり遊技(ラウンド中)にて実行される演出(大当たり用演出)(
図28(c)参照)が大当たりを報知した特定リーチ演出の種類に対応したものとなるようにされる。上記実施形態のように、特定リーチ演出A~Cの三種類が設けられているとすれば、それぞれに対応する大当たり用演出A~Cの三種類(互いに異なる態様の大当たり用演出)を用意しておく。大当たり用演出A~Cは、対応する特定リーチ演出と共通する演出要素を含むものとする。例えば、大当たり用演出AはキャラクタAが、大当たり用演出BはキャラクタBが、大当たり用演出CはキャラクタCが表示される演出とする(
図28(c)には大当たり用演出Bを示した)。別例として、大当たり用演出にて示される大当たりの名称がA~Cを含むものとすることも考えられる。例えば、大当たり用演出Aでは「Aボーナス」、大当たり用演出Bでは「Bボーナス」、大当たり用演出Cでは「C」ボーナスの名称が表示されるようにする。
【0117】
図28のように、特定リーチ演出Bにより報知された大当たり遊技では大当たり用演出Bが実行される。図示しないが、特定リーチ演出Aにより報知された大当たり遊技では大当たり用演出Aが、特定リーチ演出Cにより報知された大当たり遊技では大当たり用演出Cが実行される。その後、特定リーチ演出の種類に対応する演出様式が設定された第二遊技状態が開始される(
図28(d)参照)。
【0118】
このようにすることで、第一遊技状態(特定リーチ演出)と第二遊技状態(演出様式)の間に実行される大当たり遊技も両遊技状態に関連するものとなるため、統一感のある遊技が展開されるという作用がさらに高められる。
【0119】
3)以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
【0120】
上記実施形態にて説明した事項は、ぱちんこ遊技機特有の構成を利用した点を除いて、回胴式遊技機等その他の遊技機にも適用することが可能である。
【0121】
上記実施形態では、当否抽選結果の態様として大当たりおよびはずれが設定され、大当たりとなることで大当たりが獲得される(大当たり遊技が実行される)ものであるが、いわゆる小当たり経由により大当たりが獲得できるものとしてもよい。このように小当たり経由で大当たりが獲得できる遊技性(いわゆる「二種遊技機」の遊技性)を備えたもの自体は周知であるため詳細な説明を省略するが、例えば小当たりに当選した場合、(遊技機の故障や遊技者が指示通り遊技を行わない等のイレギュラーな事象が発生した場合を除き)それが大当たりの獲得に繋がるという設定(実質的に小当たり当選と大当たり当選が同一視できる設定)である設定とするのであれば、上記実施形態にて説明した大当たりの当選とは、大当たりの獲得に繋がる小当たりに当選することを含む(「大当たり」を「小当たり」に読み替えることができる)ものとする。
【0122】
上記実施形態から得られる具体的手段(遊技機)を以下に列挙する。
【0123】
・手段1-1
当否抽選結果を報知する複数種の装飾図柄が表示される表示手段と、所定位置に表示される対象図柄とされる前記装飾図柄の種類が変化していく煽り期間が設けられる図柄演出を実行する演出実行手段と、を備え、前記煽り期間は、表示される被覆画像により前記対象図柄が覆われる被覆状態と、前記被覆画像の少なくとも一部が非表示となり前記対象図柄が視認可能となる露出状態と、が所定の効果音の出力とともに繰り返されるものであって、前記露出状態となる度に前記対象図柄として視認可能となる前記装飾図柄の種類が変化していくことを特徴とする遊技機。
上記遊技機は、効果音の出力に合わせて露出状態と被覆状態を繰り返しながら、対象図柄となる装飾図柄の種類が変化するという面白みのある演出(図柄演出)を実行することが可能である。
【0124】
・手段1-2
前記図柄演出は、前記煽り期間終了後の結末期間にて前記対象図柄として示される前記装飾図柄の種類が、リーチ図柄とされた前記装飾図柄の種類と同種となることが遊技者に有利な結末とされたリーチ演出であることを特徴とする手段1-1に記載の遊技機。
このように、図柄演出はリーチ演出として用いることができる。
【0125】
・手段1-3
前記被覆状態にて、前記リーチ図柄は前記被覆画像に覆われずに視認可能とされることを特徴とする手段1-2に記載の遊技機。
このようにすることで、リーチ図柄(被覆画像に覆われない)と対象図柄(被覆画像に覆われる)の区別が容易になる。また、煽り期間において、リーチが成立していることが常時示される。
【0126】
・手段1-4
複数種の前記装飾図柄には規定順が設定されており、前記規定順でN番目の前記装飾図柄が前記リーチ図柄とされている場合、前記煽り期間の最後の前記露出状態において前記規定順でN-1番目の前記装飾図柄が前記対象図柄として視認可能となることを特徴とする手段1-2または手段1-3に記載の遊技機。
このようにすることで、対象図柄がもう少しでリーチ図柄と一致するような状況であることを遊技者が把握できるから、結末が近いのではないかと遊技者が感じ取る蓋然性が高い(結末移行のタイミングの予測が容易になる)。
【0127】
・手段1-5
複数種の前記装飾図柄には規定順が設定されており、前記規定順でN番目の前記装飾図柄が前記リーチ図柄とされている場合、前記煽り期間の最後の前記露出状態において前記規定順でN番目の前記装飾図柄が前記対象図柄として視認可能となることを特徴とする手段1-2または手段1-3に記載の遊技機。
このようにすることで、対象図柄がリーチ図柄と一致した状況であることを遊技者が把握できるから、結末が近いのではないかと遊技者が感じ取る蓋然性が高い(結末移行のタイミングの予測が容易になる)。
【0128】
・手段2-1
対象演出要素およびそれとは異なる非対象演出要素が当該対象演出要素と一緒に出力されることがある遊技機であって、遊技者が選択可能な演出モードとして、通常モードと、前記通常モードよりも前記非対象演出要素が目立たないようにされる強調モードと、が設けられていることを特徴とする遊技機。
上記遊技機によれば、強調モードを選択することで、対象演出要素の出力が非対象演出要素の出力により阻害されることが抑制されるから、対象演出要素を堪能することが可能となる。
【0129】
・手段2-2
前記対象演出要素は継続的に出力される背景楽曲であり、前記非対象演出要素は遊技の進行に応じて一時的に出力される効果音であり、前記強調モードは前記通常モードよりも前記効果音の出力を小さくするものであることを特徴とする手段2-1に記載の遊技機。
このようにすることで、強調モードを選択することにより背景楽曲をしっかりと聴くことができる(効果音の出力により背景楽曲が聴き取りにくくなってしまうことが防止される)。
【0130】
・手段2-3
前記背景楽曲として出力される楽曲を、複数種の楽曲のうちから遊技者が任意に選択できる楽曲選択機能を備えることを特徴とする手段2-2に記載の遊技機。
楽曲選択機能を備えているのであれば、背景楽曲をしっかりと聴きたいと考える遊技者が存在するであろうから、効果音の出力が小さくされる強調モードが設けられているとよい。
【0131】
・手段2-4
前記楽曲選択機能を利用していない背景楽曲非選択状態においては前記強調モードとすることができず、前記楽曲選択機能を利用している背景楽曲選択状態においては前記強調モードとすることができることを特徴とする手段2-3に記載の遊技機。
楽曲選択機能を利用しているのであれば、背景楽曲をしっかりと聴きたいと遊技者が考えている蓋然性が高いから、効果音の出力が小さくされる強調モードが設定可能であるとよい。それとは逆に、楽曲選択機能を利用していないのであれば、背景楽曲をしっかりと聴きたいと遊技者が考えている蓋然性が低いから、効果音の出力が小さくされる強調モードが設定できなくてもよい。
【0132】
・手段3-1
音出力手段と、表示領域を有する表示手段と、前記表示領域に表示される装飾図柄が変動を開始してから当否抽選結果に応じた態様で停止するまでの変動中演出を実行する演出実行手段と、前記変動中演出中に前記音出力手段より出力される背景楽曲を、複数種の候補楽曲のうちから遊技者が任意に選択できる楽曲選択機能と、を備え、複数種の前記候補楽曲の少なくとも一部である特定楽曲には対応する特定画像が設けられており、前記楽曲選択機能を用いて前記特定楽曲が前記背景楽曲として選択された状態においては、前記背景楽曲として出力されている前記特定楽曲に対応する前記特定画像が、前記装飾図柄の背景となる背景画像として表示されることを特徴とする遊技機。
上記遊技機のように、好みの楽曲を背景楽曲(特定楽曲)としつつ、それに対応する背景画像(特定画像)を見ることができるようにすることで、遊技の趣向性を向上させることが可能である。
【0133】
・手段3-2
前記特定楽曲ではない楽曲が前記背景楽曲として出力されている状態においては、前記特定画像とは異なる基本画像が前記背景画像として表示されることを特徴とする手段3-1に記載の遊技機。
このように、背景楽曲にリンクしない背景画像(基本画像)が表示される状態で遊技することも、遊技者の選択肢として設けられていることが好ましい。
【0134】
・手段3-3
前記楽曲選択機能は当否抽選結果が当たりとなったときに実行される当たり遊技中においても用いることが可能であり、当該楽曲選択機能を用いて前記特定楽曲およびそれに対応する前記特定画像が出力された状態で前記当たり遊技が終了したときには、当該当たり遊技からその後の前記変動中演出にかけて当該特定楽曲の出力および当該特定画像の表示が継続的に実行されることを特徴とする手段3-1または手段3-2に記載の遊技機。
このようにすることで、当たり遊技から変動中演出にかけて、好きな楽曲を聴きながらそれに対応する画像を見ることができる。
【0135】
・手段4-1
第一遊技状態にて当否抽選結果が当たりとなって当たり遊技が実行された後、前記第一遊技状態とは異なる第二遊技状態に移行しうる遊技機であって、前記第二遊技状態は、複数種の演出様式のうちのいずれかが設定されるものであり、前記第一遊技状態にて実行されることがある複数種の特定リーチ演出が設けられており、複数種の前記特定リーチ演出のそれぞれは複数種の前記演出様式のいずれかに対応付けられており、前記第一遊技状態にてある種の前記特定リーチ演出にて当否抽選結果が当たりであることが報知された場合、その結果として実行される前記当たり遊技終了後の前記第二遊技状態においては、ある種の前記特定リーチ演出に対応する種類の前記演出様式が設定されることを特徴とする遊技機。
上記遊技機によれば、第一遊技状態から第二遊技状態にかけて関連性のある遊技(統一感のある遊技)を楽しむことができるという面白みのある遊技性が実現できる。
【0136】
・手段4-2
複数種の前記特定リーチ演出は、演出に登場するキャラクタの種類が異なるものであり、ある種の前記特定リーチ演出に対応する前記演出様式は、ある種の前記特定リーチ演出に登場する前記キャラクタをモチーフとしたものであることを特徴とする手段4-1に記載の遊技機。
このようにすることで、特定リーチ演出に登場したキャラクタの演出様式が第二遊技状態にて設定されるという遊技性となる。
【0137】
・手段4-3
前記当たり遊技にて実行される演出として、複数種の前記特定リーチ演出のそれぞれに対応付けられた複数種の当たり用演出が設けられており、前記第一遊技状態にてある種の前記特定リーチ演出にて当否抽選結果が当たりであることが報知された場合、その結果として実行される前記当たり遊技においては、ある種の前記特定リーチ演出に対応する種類の前記当たり用演出が実行されることを特徴とする手段4-1または手段4-2に記載の遊技機。
このようにすることで、第一遊技状態(特定リーチ演出)と第二遊技状態(演出様式)の間の当たり遊技においても関連性のある遊技(統一感のある遊技)を楽しむことができるという面白みのある遊技性が実現できる。
【符号の説明】
【0138】
1 遊技機
10 被覆画像
20 背景画像
20a 基本画像
20b 特定画像
40 様式画像
65 スピーカ
80装飾図柄
80s リーチ図柄
80t 対象図柄
91 表示装置
911 表示領域