(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024013211
(43)【公開日】2024-01-31
(54)【発明の名称】支持装置及びコンベヤ
(51)【国際特許分類】
B65G 21/20 20060101AFI20240124BHJP
B65G 15/60 20060101ALI20240124BHJP
【FI】
B65G21/20 Z
B65G15/60
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023109996
(22)【出願日】2023-07-04
(31)【優先権主張番号】10 2022 117 973.7
(32)【優先日】2022-07-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】514076766
【氏名又は名称】エーエスエムピーティー・ゲーエムベーハー・ウント・コ・カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ペーター・ショルツ
(72)【発明者】
【氏名】ゲラルト・ローテンヘファ
【テーマコード(参考)】
3F023
3F025
【Fターム(参考)】
3F023AA03
3F023AB05
3F023BA02
3F023BB01
3F025BA04
3F025BB06
(57)【要約】
【課題】自動取り付け機用のコンベヤのための支持装置及び支持装置を備えたコンベヤを提供する。
【解決手段】本発明は自動取り付け機(100)用のコンベヤ(10)のための支持装置(30)に関する。支持装置(30)は、コンベヤ(10)に固定するための固定装置(32)と、部材ベルト(92)を支持するための支持ユニット(34)とを有しており、支持装置(30)は、少なくとも1つの弾性接続装置(36)を有しており、支持ユニット(34)は、少なくとも1つの弾性接続装置(36)を通じて固定装置(32)に接続されている。本発明はさらに自動取り付け機(100)のためのコンベヤ(10)に関するものであり、コンベヤ(10)は、部材ベルト(92)の推進のための推進装置(20)と、部材ベルト(92)の支持のための支持装置(30)とを含んでおり、支持装置(30)は、少なくとも部分的に弾性を有するように構成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動取り付け機(100)用のコンベヤ(10)のための支持装置(30)であって、前記コンベヤ(10)に固定するための固定装置(32)と、部材ベルト(92)を支持するための支持ユニット(34)とを有する支持装置(30)において、
支持装置(30)が少なくとも1つの弾性接続装置(36)を有しており、前記支持ユニット(34)は、少なくとも1つの前記弾性接続装置(36)を通じて前記固定装置(32)に接続されていることを特徴とする支持装置(30)。
【請求項2】
前記支持ユニット(34)が、前記部材ベルト(92)を案内するために、少なくとも部分的に平面として構成されており、及び/又は、少なくとも部分的に湾曲した側面形状を有していることを特徴とする、請求項1に記載の支持装置(30)。
【請求項3】
一体的及び/又はモノリシックに構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の支持装置(30)。
【請求項4】
前記支持ユニット(34)が、少なくとも部分的に導電性材料から、特に導電性プラスチックから構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の支持装置(30)。
【請求項5】
前記少なくとも1つの弾性接続装置(36)が機械的に、ウェブ及び/又はストラットとして構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の支持装置(30)。
【請求項6】
前記支持ユニット(34)が第1の厚さ(D1)を有し、前記固定装置(32)が第2の厚さ(D2)を有しており、前記第1の厚さ(D1)が前記第2の厚さ(D2)に一致することを特徴とする、請求項1に記載の支持装置(30)。
【請求項7】
自動取り付け機(100)のためのコンベヤ(10)であって、部材ベルト(92)を推進するための推進装置(20)と、前記部材ベルト(92)を支持するための支持装置(30)とを含んでいるコンベヤ(100)において、
前記支持装置(30)が少なくとも部分的に弾性を有するように構成されていることを特徴とするコンベヤ(10)。
【請求項8】
前記支持装置(30)が請求項1に従って構成されていることを特徴とする、請求項7に記載のコンベヤ(10)。
【請求項9】
前記支持ユニット(34)及び/又は前記支持装置(30)が、前記部材ベルト(92)を支持するために、部材ベルト通路(96)の下方に配置されていることを特徴とする、請求項7に記載のコンベヤ(10)。
【請求項10】
前記推進装置(20)が少なくとも1つのピンホイール(22)を含んでおり、少なくとも1つの前記ピンホイール(22)は、前記部材ベルト(92)の推進のために、少なくとも部分的に前記部材ベルト(92)の凹部(94)に係合するように構成されており、前記支持装置(30)は、前記部材ベルト(92)の支持のために、少なくとも1つの前記ピンホイール(22)の背面(24)に配置されていることを特徴とする、請求項7に記載のコンベヤ(10)。
【請求項11】
本体(12)を含んでおり、前記支持装置(30)が前記本体(12)に固定されていることを特徴とする、請求項7に記載のコンベヤ(10)。
【請求項12】
前記自動取り付け機(100)によって前記部材ベルト(92)から部材をピックアップするためのピックアップ位置(40)を有しており、前記支持装置(30)は、前記ピックアップ位置(40)に配置されていることを特徴とする、請求項7に記載のコンベヤ(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動取り付け機用のコンベヤのための支持装置に関するものであり、当該支持装置は、コンベヤに固定するための固定装置と、部材ベルトを支持するための支持ユニットとを有している。本発明はさらに、自動取り付け機のためのコンベヤに関するものであり、当該コンベヤは、部材ベルトを推進するための推進装置と、部材ベルトを支持するための支持装置とを含んでいる。
【背景技術】
【0002】
既知の自動取り付け機では、部材は部材リール上の部材ベルトを用いて供給される。このような部材ベルトは一般的に、コンベヤの推進装置によって動かされ、部材リールから繰り出される。既知のコンベヤの推進装置は一般的に、部材ベルトと相互作用を有する際に衝撃を生じさせる。特に、推進装置の一部が部材ベルトに食い込む及び/又は部材ベルトから離れる際に、部材ベルトに衝撃が発生し、結果として部材の不利な動きを生じさせる可能性が存在する。例えば、既知の先行技術では、部材ベルトと、部材ベルトから離れるコンベヤの推進装置のピンとの間の摩擦力によって、摘み力とその結果生じる部材の動きとの望ましくない結合が生じる。分かりやすく記載すると、部材ベルト内、及び、部材ベルトに配置された部材に振動及び衝撃が生じる。既知の先行技術では、この望ましくない部材の動きは、部材ベルトを両側、例えば部材の右側と左側とで支持することによって削減される。これらの支持要素は一般的に、剛性が高く、コンベヤに固く接続されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、本発明の課題は、上述の欠点のうち少なくとも1つを少なくとも部分的に克服することにある。特に、本発明の課題は、自動取り付け機用のコンベヤのための支持装置及び支持装置を備えたコンベヤを提供することにあり、当該支持装置を用いて、特に、自動取り付け機への部材の供給が、特に少ない衝撃で、小さい設置空間需要で、有利に及び/又は安価な手段で容易に可能になる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本課題は、独立請求項1の特徴を有する支持装置及び独立請求項7の特徴を有するコンベヤによって解決される。本発明のさらなる特徴及び詳細は、従属請求項、明細書及び図面から明らかになる。この際、本発明に係る支持装置に関連して記載された特徴及び詳細は、自明のことながら、本発明に係るコンベヤに関連しても有効であり、その逆もまた同様であるので、本発明の個々の態様の開示に関しては、常に互いに参照されるか、又は、参照することができる。
【0005】
本発明の第1の態様によると、自動取り付け機用のコンベヤのための支持装置が設けられている。当該支持装置は、コンベヤに固定するための固定装置と、部材ベルトを支持するための支持ユニットとを有している。支持装置は、少なくとも1つの弾性接続装置を有しており、支持ユニットは、少なくとも1つの弾性接続装置を通じて固定装置に接続されている。好ましくは、支持ユニットは、専ら少なくとも1つの弾性接続装置を通じて固定装置に接続されている。好ましくは、少なくとも1つの弾性接続装置は、弾性的に変形可能であるように構成されている。好ましくは、支持装置は2つ以上の接続装置を有している。好ましくは、支持装置は、少なくとも部分的に穿孔されている。好ましくは、支持装置は、ハニカム構造体及び/又は発泡体を含んでいる。支持装置は、好ましくは、高い内部減衰を備えた材料で形成されており、及び/又は、高い内部減衰を備えた構造設計を有している。さらに、好ましくは支持装置は台形状であり、及び/又は、台形状の横断面を有している。特に好ましくは、少なくとも1つの接続装置は、固定装置に対して、特に部材ベルトの搬送方向において傾斜を有しており、これによって、支持ユニットは、有利には部材ベルトをトラッキングするように構成されている。少なくとも1つの弾性接続装置は、後に詳述するように、材料及び/又は構造が弾性を有するように構成されている。好ましくは、少なくとも1つの弾性接続装置の支持力及び/又は減衰力は調整可能である。少なくとも1つの弾性接続装置は、支持ユニットを固定装置に少なくとも部分的に弾性的に接続することを可能にし、したがって部材ベルトを少なくとも部分的に弾性的に支持することを可能にする。少なくとも1つの弾性接続装置は、好ましくは、部材ベルトを、特に支持装置及び/又はコンベヤの案内装置に対して支持及び/又は押し付けることを可能にする。少なくとも1つの弾性接続装置は、有利には、部材ベルトの振動運動を回避及び/又は減衰させることを可能にする。
【0006】
有利なことに、本発明に係る支持装置は、部材ベルトの支持、及び/又は、特定のプレテンションを加えて部材ベルトに弾力を与えることを可能にする。この際、離れる歯の力は、好ましくは支持装置によるプレテンションよりも小さい。したがって、有利なことに部材ベルトの動きが防止されるか、又は、少なくとも低減される。本発明に係る支持装置は、好ましくは、部材ベルトを上方に押し上げ、及び/又は、コンベヤのピックアップ窓に押し付ける。
【0007】
分かりやすく記載すると、本発明に係る支持装置は、好ましくは、コンベヤに取り付けられた状態において、部材ベルトとコンベヤの推進装置との間の相互作用の結果として生じる力に、少なくとも部分的に抵抗することを可能にする。例えば、本発明に係る支持装置は、望ましくない部材の動きが生じないか又は低減されるように、及び/又は、望ましくない部材の動きの減衰が可能になるように、推進装置のピンホイールの歯が食い込む及び/又は離れることによって導入される力を防止及び/又は低減する。
【0008】
本発明の範囲内では、固定装置は、支持装置をコンベヤ上に及び/又は少なくとも部分的にコンベヤ内に固定するための支持装置の装置として理解される。固定装置は、好ましくは一体的に、又は、アセンブリとして構成されている。好ましくは、固定装置は、形状接続的及び/又は摩擦接続的な固定装置として構成されている。好ましくは、固定装置は、コンベヤの相手側固定装置に固定する、及び/又は、相手側固定装置で固定するように構成されている。例示的に、固定装置は、例えばネジ等の固定手段でコンベヤに固定するための支持装置の穴として構成されている。同様に、例示的に、固定装置は、プラグコネクタ、クリップ、バヨネットロック及び/又はネジとして構成されている。好ましくは、固定装置は、少なくとも部分的に調節可能である。例示的に、固定装置は、支持装置の固定位置を調整可能にするために、少なくとも1つの長穴を有する。
【0009】
少なくとも1つの弾性接続装置を通じて支持ユニットを固定装置に接続することによって、本発明による支持装置をコンベヤと共に使用する場合、支持装置による支持機能と、特に低振動で、有利、かつ、安価な手段を用いた部材の供給とが可能になる。
【0010】
本発明の範囲内では、支持ユニットは、部材ベルトを案内するために少なくとも部分的に平面として構成されており、及び/又は、少なくとも部分的に湾曲した側面形状を有することが有利であり得る。本発明に係る支持ユニットは、部材ベルトを支持するように構成されている。好ましくは、支持ユニットは、部材ベルトを支持するために、少なくとも1つの支持面を有している。好ましくは、支持ユニットは、部材ベルトの背面、すなわち部材ベルトの部材に背向する側を支持及び/又は案内するように構成されている。少なくとも部分的に湾曲している支持ユニットの側面形状は、分かりやすく記載すると、支持装置がコンベヤ上及び/又はコンベヤ内に取り付けられている状態において、コンベヤの推進装置から部材ベルトを有利に解除することを可能にする。好ましくは、支持ユニットは、少なくとも部分的に、横断面として円形の部分を有している。このように構成された支持装置は特に有利である。なぜなら、本発明に係る支持装置をコンベヤと共に使用する場合、単純な手段で部材ベルトの支持及び/又は部材ベルトの有利な推進が可能となり、部材ベルトの振動が有利に低減及び/又は回避されるからである。
【0011】
本発明の好ましいさらなる発展形態によると、支持装置に関して、支持装置が一体的及び/又はモノリシックに構成されていると規定してよい。好ましくは、支持装置はプラスチックから、特に弾性及び/又は減衰特性を有するプラスチックから構成されている。付加的又は代替的に、支持装置は金属材料から製造されている。これは、スプライスが進行する際の耐久性という利点を有する。付加的又は代替的に、支持装置は、部材ベルトと支持装置及び/又はエジェクタとの間の接触面が金属であり、支持装置の残りの部分がプラスチックから構成されているという構造を有している。このように構成された支持装置は、固定装置と、支持ユニットと、少なくとも1つの弾性接続装置とを一体的及び/又はモノリシックな装置として有している。好ましくは、支持装置は付加製造されており、及び/又は、特に好ましくは射出成形技術を用いて製造されている。一体的及び/又はモノリシックな支持装置は、有利には、支持装置の容易で安価な製造を可能にすると共に、支持装置の支持機能のための有利な弾性を可能にする。一体的及び/又はモノリシックな支持装置は、有利には、支持装置の弾性変形及び/又は支持ユニットの移動を可能にし、したがって、本発明に係る支持装置をコンベヤと共に使用する場合、部材ベルトの支持及び/又は部材ベルトの有利な推進が、単純な手段によって、特に省スペースで可能になる。
【0012】
本発明の好ましいさらなる発展形態によると、支持装置に関して、支持ユニットが少なくとも部分的に、特に完全に、導電性材料、特に導電性プラスチックから構成されていると規定してよい。少なくとも部分的に導電性プラスチックから成る支持ユニットの構成は、好ましくは、導電性プラスチックから成る支持ユニットのコーティングとして理解される。好ましくは、取り付けられた状態において部材ベルトに対向する表面、すなわち好ましくは支持ユニットの上面は、導電性を有するように構成されている。支持ユニットは、好ましくは、アース及び/又は等電位ボンディングに導電的に接続され得る。このように構成された支持装置は、支持ユニットの材料選択及び/又はコーティングによって、有利なことに、部材ベルトと支持装置との間の摩擦に基づいて生じ得る静電界の低減及び/又は回避を可能にする。
【0013】
本発明の好ましいさらなる発展形態によると、支持装置に関して、少なくとも1つの弾性接続装置が機械的に、ウェブ及び/又はストラットとして構成されていると規定してよい。少なくとも1つの弾性接続装置の機械的接続装置としての構成は、本発明の範囲内では、例えばバネとして理解される。代替的又は付加的に、少なくとも1つの弾性接続装置はウェブ及び/又はストラットとして構成され、特にウェブ及び/又はストラットは弾性的に変形可能である。弾性接続装置がウェブ及び/又はストラットとして構成されている場合、支持装置の有利な安定性を可能にするために、支持装置が1つ以上の弾性接続装置を含んでいると特に有利である。このように構成された支持装置は、機械的にウェブ及び/又はストラットとして構成された少なくとも1つの弾性接続装置によって、特に有利である。なぜなら、部材の提供が特に少ない衝撃で、小さい設置空間需要で、有利に及び/又は安価な手段で容易に可能になるからである。
【0014】
本発明の好ましいさらなる発展形態によると、支持装置に関して、支持ユニットが第1の厚さを有し、固定装置が第2の厚さを有し、第1の厚さが第2の厚さに一致するか、又は第2の厚さに概ね一致すると規定してよい。「X又は概ねX」という表現は、本発明の範囲内では、特徴の根本的な意図された機能を変えることのない、例えば製造公差、材料及び/又はプロセス特性ゆえに存在し得る、小さな偏差として理解されるべきである。このように構成された支持装置は、支持装置の特に薄型の構造を可能にする。第1の厚さ及び第2の厚さは、本発明の範囲内では、支持ユニットの支持面に沿った、及び/又は、平行な固定装置及び支持ユニットの延在部分として理解される。この際支持面は、好ましくは取り付けられた状態において、コンベヤ内及び/又はコンベヤ上の部材ベルトの推進面及び/又は部材ベルトの背面に対応する。支持ユニットの第1の厚さ及び固定装置の第2の厚さは、好ましくは、ピンホイール及び部材ベルトの自由な移動が可能になるように設定されている。このように構成された支持装置は特に有利である。なぜなら、部材ベルトの支持及び/又は部材ベルトの有利な推進が単純な手段で、特に設置空間を縮小して可能になるからである。
【0015】
第2の態様によると、上記の課題はさらに、本発明に係る自動取り付け機のためのコンベヤによって解決される。当該コンベヤは、部材ベルトを推進するための推進装置と、部材ベルトを支持するための支持装置とを含んでいる。支持装置は、少なくとも部分的に弾性を有するように構成されている。本発明の範囲内では、コンベヤは別個のコンベヤユニットとして理解され、部材ベルトは例えばベルトコンテナ内のリール上に配置されている。この際、部材ベルトは、好ましくは、リールからコンベヤに案内され得る。支持装置は、好ましくは、部材のためのコンベヤのピックアップ窓及び/又はピックアップ位置に接続されており、及び/又は、固定されている。例示的に、推進装置は、ピンホイール及び/又は歯車として構成されており、及び/又は、少なくとも部分的に部材ベルトに係合し、及び/又は、部材ベルトを把持して、部材ベルトを推進する。分かりやすく記載すると、支持装置は、好ましくは、推進装置の横に、特に部材ベルトのための推進装置の搬送方向において推進装置の左横に配置されている。これによって、部材ベルトから離れる推進装置及び/又はピンホイールが部材、特にピックアップ位置にある部材に与える反作用が有利に低減される。少なくとも部分的に弾性的に構成することによって、部材ベルトの厚さの変動が有利に補償される。好ましくは、弾性支持装置の支持力及び/又は減衰力は調整可能である。本発明に係るコンベヤは特に有利である。なぜなら、支持装置が、好ましくは、部材ベルト及び部材に対する支持機能と、推進装置からの部材ベルトの取り外し機能との両方を可能にするからである。支持装置は、好ましくは、部材ベルトを特に推進装置の領域において、推進装置による摘み力及び/又は推進装置の離れるピンに抵抗し、したがって部材ベルトがより良好に支持されるように支持することを可能にする。このように構成されたコンベヤは、有利なことに、部材の振動の低減を可能にし、したがって自動取り付け機への部材のより確実な供給を可能にする。
【0016】
本発明の好ましいさらなる発展形態によると、コンベヤに関して、支持装置が第1の態様に従って構成されていると規定してよい。記載されたコンベヤは、本発明の第1の態様に係る支持装置について既に説明した全ての利点を有している。
【0017】
本発明の好ましいさらなる発展形態によると、コンベヤに関して、支持ユニット及び/又は支持装置が、部材ベルトを支持するために、部材ベルト通路の下方に配置されていると規定してよい。部材ベルト通路は、好ましくは、部材ベルトが前進、移動する及び/又は案内されるベルト案内要素及び/又は通路構造として理解される。部材ベルトを下から支持することによって、有利なことに、部材ベルトと推進装置との相互作用による振動の低減が可能になる。好ましくは、支持ユニット及び/又は支持装置の支持力及び/又は減衰力は、部材ベルト及び/又は部材ベルト通路に対して下から作用する。好ましくは、部材ベルト通路は、部材ベルトを案内するための横方向ガイドを含んでいる。
【0018】
さらに、本発明の範囲内で、推進装置が少なくとも1つのピンホイールを含んでおり、少なくとも1つのピンホイールが、部材ベルトの推進のために部材ベルトの凹部内に少なくとも部分的に係合するように構成されており、部材ベルトを支持するための支持装置が、少なくとも1つのピンホイールの背面に配置されていると規定してよい。ピンホイールは、好ましくは放射状のピン及び/又は歯を含むホイールとして理解される。ピン及び/又は歯は、少なくとも部分的に部材ベルトの凹部に係合し、それによって部材ベルトを推進するように構成されている。凹部は、ほとんどの場合、部材の少なくとも一方の側及び/又は部材ベルトの少なくとも一方の周縁領域に配置されている。本発明によると、ピンホイールの背面は、好ましくは、ピンホイールの背面が、部材及び/又は部材ベルトの中心に背向していると理解される。したがって、ピンホイールの前面は、好ましくは、部材及び/又は部材ベルトの中心に対向している。少なくとも1つのピンホイールの背面に支持装置を配置することは、特に有利である。なぜなら、設置空間の需要が減少し、部材ベルトに対する支持装置による支持機能が、特に有利に、少なくとも1つのピンホイールの近くで可能になるからである。部材ベルトは、本発明に係るコンベヤにおいて、好ましくはピンホイールの径方向端面、そのピンに沿って、及び/又は、概ねピンホイールの径方向端面に沿って走行する。このように構成されたコンベヤは特に有利である。なぜなら、少なくとも1つのピンホイールの背面に支持装置を配置することによって、部材の提供が特に少ない衝撃で、小さい設置空間需要で、有利に及び/又は安価な手段で容易に可能になるからである。
【0019】
本発明に関して、コンベヤが本体を含み、支持装置が本体に固定されていることが考えられる。本体は、好ましくはコンベヤのハウジングとして構成されている。代替的又は付加的に、本体はコンベヤの構造部材として構成されている。支持装置を本体に固定することによって、有利なことに、支持装置、特に支持装置の固定装置をコンベヤの本体に、かつ、部材ベルトに対して安定的に配置することが可能になる。したがって、支持ユニットと少なくとも1つの接続装置による有利な支持機能が、コンベヤの本体への固定装置の安定した固定によって可能になる。このように構成されたコンベヤは特に有利である。なぜなら、支持装置をコンベヤの本体に固定することによって、部材の提供が特に少ない衝撃で、小さい設置空間需要で、有利に及び/又は安価な手段で容易に可能になるからである。
【0020】
本発明の範囲内では、コンベヤが、自動取り付け機による部材ベルトからの部材のピックアップのためのピックアップ位置を有し、支持装置がピックアップ位置に配置されていることが有利であり得る。コンベヤのピックアップ位置は、部材がピックアップ位置において部材ベルトから自動取り付け機によってピックアップされ得る位置であると理解される。分かりやすく記載すると、ピックアップ位置は、有利には自動取り付け機械がアクセスできるように構成され、部材を部材ベルト及び/又はコンベヤからピックアップすることを可能にする、コンベヤ内及び/又はコンベヤ上の部分である。例えば、ピックアップ位置は、特にコンベヤの本体のピックアップ窓として構成されている。有利には、支持装置は、ピックアップ位置及び/又はピックアップ位置の領域に配置されている。好ましくは、支持装置はピックアップ位置の部材ベルトの下方に配置されている。部材ベルトから全ての部材を取り除き、可能な限り短い部材ベルト片を処理できるようにするためには、例示的なピンホイールの中心に近い部材をピックアップすると有利である。ピックアップ位置とピンホイールの係合位置とが近接しているので、部材は、本発明に係る支持装置を用いない場合、ピンホイールが食い込む及び/又は離れることによって、望ましくない動きをする可能性がある。本発明に係る支持装置は、有利には、部材ベルト及び/又は部材の望ましくない動きを低減及び/又は防止することを可能にする。
【0021】
以下に、本発明に係る支持装置及び本発明に係るコンベヤについて、図面を用いて詳細に説明する。以下の図が、それぞれ概略的に示されている。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】推進装置、部材ベルト及び支持装置を備えたコンベヤを示した側面図である。
【
図2】推進装置、本体、部材ベルト及び支持装置を備えたコンベヤを示した前面図である。
【
図3】固定装置、支持ユニット及び2つの弾性接続装置を備えた支持装置を示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
同じ機能及び作用機構を有する要素には、
図1から
図3において、それぞれ同じ参照符号が付されている。
【0024】
図1は、推進装置20、部材ベルト92及び支持装置30を備えたコンベヤ10を概略的に示した側面図である。コンベヤ10は、自動取り付け機100と共に使用するように構成されている。コンベヤ10は、部材ベルト92を推進するための推進装置20と、部材ベルト92を支持するための支持装置30とを含んでいる。支持装置30は、部分的に弾性を有するように構成されている。支持装置30は、コンベヤ10に固定するための固定装置32と、部材ベルト92をコンベヤ10上で及び/又はコンベヤ10内で支持するための支持ユニット34とを有している。支持装置30は、さらに2つの弾性接続装置36を有しており、支持ユニット34は、2つの弾性接続装置36を通じて固定装置32に接続されている。支持ユニット34は、部材ベルト92を案内するために、部分的に平面的として構成され、部分的に湾曲した側面形状を有している。推進装置20は、ピンホイール22を含んでおり、ピンホイール22は、部材ベルト92の推進のために、部材ベルト92の凹部94に部分的に係合するように構成されている。支持装置30は、部材ベルト92をピンホイール22の背面24、すなわち推進方向においてピンホイールの左側で支持するように配置されている。したがって、
図1の像平面に関して、支持装置30はピンホイール22の前方に配置されている。支持ユニット34及び支持装置30は、部材ベルト92を支持するために、部材ベルト通路96の下方に配置されている。コンベヤ10は、自動取り付け機100によって部材ベルト92から部材をピックアップするためのピックアップ位置40を有しており、支持装置30は、ピックアップ位置40に配置されている。ピックアップ位置40と支持装置30の位置とが近いので、ピンホイール22が食い込む及び/又は離れることによる部材及び部材ベルト92の望ましくない動きが、有利に低減及び/又は回避される。
【0025】
図2は、推進装置20、本体12、部材ベルト92及び支持装置30を備えたコンベヤ10を概略的に示した前面図である。支持装置30は、部材ベルト92を支持するために、ピンホイール22の背面24に配置されている。コンベヤ10は本体12を含んでおり、支持装置30は本体12に固定されている。支持ユニット34は第1の厚さD1を有し、固定装置32は第2の厚さD2を有し、第1の厚さD1は第2の厚さD2に一致する。ピンホイール22の背面24は、部材及び部材ベルト92の中心に背向している。したがって、ピンホイール22の前面は、部材及び部材ベルト92の中心に対向している。支持装置30をピンホイール22の背面24に配置することは、特に有利である。なぜなら、設置空間の需要が小さくなり、支持装置30による部材ベルト92に対する支持機能が、特に有利な方法で、少なくとも1つのピンホイール22に近接して可能になるからである。
図2に係るコンベヤ10では、部材ベルト92は、像平面から出て、したがってピンホイール22及びそのピンの径方向端面に沿って延在している。このように構成されたコンベヤ10は特に有利である。なぜなら、ピンホイール22の背面24に支持装置30を配置することによって、部材の提供が特に少ない衝撃で、小さい設置空間需要で、有利に及び/又は安価な手段で容易に可能になるからである。
【0026】
図3は、固定装置32、支持ユニット34及び2つの弾性接続装置36を備えた支持装置30を概略的に示した斜視図である。弾性接続装置36は機械的に、ストラットとして構成されている。支持装置30は一体的に、モノリシックに構成されている。支持装置30は台形状であり、台形状の断面を有している。2つの弾性接続装置36は、部材ベルト92(図示せず)の搬送方向において固定装置32に対して傾斜を有しており、これによって、支持装置34は、有利には、部材ベルト92(図示せず)をトラッキングするように構成されている。
【符号の説明】
【0027】
10 コンベヤ
12 本体
20 推進装置
22 ピンホイール
24 背面
30 支持装置
32 固定装置
34 支持ユニット
36 接続装置
40 ピックアップ位置
92 部材ベルト
94 凹部
96 部材ベルト通路
100 自動取り付け機
D1 第1の厚さ
D2 第2の厚さ
【外国語明細書】