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特開2024-132125提供装置、提供方法及びコンピュータープログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024132125
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】提供装置、提供方法及びコンピュータープログラム
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/34 20060101AFI20240920BHJP
   G06Q 30/0241 20230101ALI20240920BHJP
【FI】
G01C21/34
G06Q30/0241
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023042799
(22)【出願日】2023-03-17
(71)【出願人】
【識別番号】523100054
【氏名又は名称】株式会社休日ハック
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100152272
【弁理士】
【氏名又は名称】川越 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100153763
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 広之
(72)【発明者】
【氏名】平手 大樹
【テーマコード(参考)】
2F129
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
2F129AA02
2F129CC02
2F129CC03
2F129DD13
2F129DD14
2F129DD15
2F129DD20
2F129DD34
2F129DD64
2F129EE52
2F129EE78
2F129EE79
2F129EE80
2F129FF12
2F129FF15
2F129FF32
2F129FF62
2F129FF63
2F129FF64
2F129FF70
2F129HH02
2F129HH04
2F129HH12
2F129HH18
2F129HH20
2F129HH21
5L030BB08
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】ユーザーに対し特定の領域に訪れる動機を提供すること。
【解決手段】1又は複数の画像を含む第一画像群と、前記第一画像群に応じた第一タスクと、前記第一タスクの完了条件と、1又は複数の画像を含む第二画像群と、を対応付けて記憶する記憶部と、ユーザー端末から受ける要求に応じて前記第一画像群と前記第一タスクとを前記ユーザー端末に送信し、前記ユーザー端末から前記第一タスクに対する処理を示す第一処理情報を受信すると、前記第一処理情報が前記完了条件を満たしている場合には前記ユーザー端末に前記第二画像群を送信する制御部と、を備え、前記第一画像群は、前記第一タスクに関して前記完了条件を満たす処理を実行可能な特定の位置である第一特定位置に到達するための情報を示す画像を含む提供装置である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1又は複数の画像を含む第一画像群と、前記第一画像群に応じた第一タスクと、前記第一タスクの完了条件と、1又は複数の画像を含む第二画像群と、を対応付けて記憶する記憶部と、
ユーザー端末から受ける要求に応じて前記第一画像群と前記第一タスクとを前記ユーザー端末に送信し、前記ユーザー端末から前記第一タスクに対する処理を示す第一処理情報を受信すると、前記第一処理情報が前記完了条件を満たしている場合には前記ユーザー端末に前記第二画像群を送信する制御部と、を備え、
前記第一画像群は、前記第一タスクに関して前記完了条件を満たす処理を実行可能な特定の位置である第一特定位置に到達するための情報を示す画像を含む、提供装置。
【請求項2】
前記第一画像群は、前記第一特定位置に到達する際に通過する経路上の位置の風景を示す画像を含む、請求項1に記載の提供装置。
【請求項3】
前記記憶部は、ユーザーの属性情報をさらに対応付けて記憶し、
前記制御部は、前記ユーザー端末のユーザーの属性情報に応じた第一画像群を、前記ユーザー端末に送信する、請求項1に記載の提供装置。
【請求項4】
ユーザーが歩行困難である可能性を示す属性情報と対応付けられた第一画像群は、他の属性情報に対応付けられた第一画像群よりも、より平坦な経路で前記第一特定位置に到達するための情報を示す画像を含む、請求項1に記載の提供装置。
【請求項5】
前記記憶部は、上限経過時間と、第一短縮画像群と、をさらに対応付けて記憶し、
前記制御部は、前記第一タスクの処理を実行するために経過した時間が前記上限経過時間を超えた場合には、前記ユーザー端末に対して前記第一短縮画像群をさらに送信し、
前記第一短縮画像群は、前記第一画像群よりも短い時間で前記第一特定位置に到達するための情報を示す画像を含む、請求項1に記載の提供装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記第一画像群又は第二画像群に含まれる予め定められた領域に、ユーザーによって撮像された画像を合成する、請求項1に記載の提供装置。
【請求項7】
1又は複数の画像を含む第一画像群と、前記第一画像群に応じた第一タスクと、前記第一タスクの完了条件と、1又は複数の画像を含む第二画像群と、を対応付けて記憶する記憶部を備える提供装置が、
ユーザー端末から受ける要求に応じて前記第一画像群と前記第一タスクとを前記ユーザー端末に送信し、
前記ユーザー端末から前記第一タスクに対する処理を示す第一処理情報を受信すると、前記第一処理情報が前記完了条件を満たしている場合には前記ユーザー端末に前記第二画像群を送信し、
前記第一画像群は、前記第一タスクに関して前記完了条件を満たす処理を実行可能な特定の位置である第一特定位置に到達するための情報を示す画像を含む、提供方法。
【請求項8】
1又は複数の画像を含む第一画像群と、前記第一画像群に応じた第一タスクと、前記第一タスクの完了条件と、1又は複数の画像を含む第二画像群と、を対応付けて記憶する記憶部と、
ユーザー端末から受ける要求に応じて前記第一画像群と前記第一タスクとを前記ユーザー端末に送信し、前記ユーザー端末から前記第一タスクに対する処理を示す第一処理情報を受信すると、前記第一処理情報が前記完了条件を満たしている場合には前記ユーザー端末に前記第二画像群を送信する制御部と、を備え、
前記第一画像群は、前記第一タスクに関して前記完了条件を満たす処理を実行可能な特定の位置である第一特定位置に到達するための情報を示す画像を含む提供装置、としてコンピューターを機能させるためのコンピュータープログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザーに対し特定の領域を訪問することの動機を提供する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、特定の領域をユーザーに対して訪問させることの動機を提供するための技術がある。例えば特許文献1に記載の技術では、特定の領域においてスタンプラリーを提供することによって、ユーザーに対して動機を提供する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-108352号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、スタンプラリーのみではなく新たな態様でユーザーに対し特定の領域に訪れる動機を提供する技術の提供が望まれている。
上記事情に鑑み、本発明は、ユーザーに対し特定の領域に訪れる動機を提供する技術の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様は、1又は複数の画像を含む第一画像群と、前記第一画像群に応じた第一タスクと、前記第一タスクの完了条件と、1又は複数の画像を含む第二画像群と、を対応付けて記憶する記憶部と、ユーザー端末から受ける要求に応じて前記第一画像群と前記第一タスクとを前記ユーザー端末に送信し、前記ユーザー端末から前記第一タスクに対する処理を示す第一処理情報を受信すると、前記第一処理情報が前記完了条件を満たしている場合には前記ユーザー端末に前記第二画像群を送信する制御部と、を備え、前記第一画像群は、前記第一タスクに関して前記完了条件を満たす処理を実行可能な特定の位置である第一特定位置に到達するための情報を示す画像を含む、提供装置である。
【0006】
本発明の一態様は、上記の提供装置であって、前記第一画像群は、前記第一特定位置に到達する際に通過する経路上の位置の風景を示す画像を含む。
【0007】
本発明の一態様は、上記の提供装置であって、前記記憶部は、ユーザーの属性情報をさらに対応付けて記憶し、前記制御部は、前記ユーザー端末のユーザーの属性情報に応じた第一画像群を、前記ユーザー端末に送信する。
【0008】
本発明の一態様は、上記の提供装置であって、ユーザーが歩行困難である可能性を示す属性情報と対応付けられた第一画像群は、他の属性情報に対応付けられた第一画像群よりも、より平坦な経路で前記第一特定位置に到達するための情報を示す画像を含む。
【0009】
本発明の一態様は、上記の提供装置であって、前記記憶部は、上限経過時間と、第一短縮画像群と、をさらに対応付けて記憶し、前記制御部は、前記第一タスクの処理を実行するために経過した時間が前記上限経過時間を超えた場合には、前記ユーザー端末に対して前記第一短縮画像群をさらに送信し、前記第一短縮画像群は、前記第一画像群よりも短い時間で前記第一特定位置に到達するための情報を示す画像を含む。
【0010】
本発明の一態様は、上記の提供装置であって、前記制御部は、前記第一画像群又は第二画像群に含まれる予め定められた領域に、ユーザーによって撮像された画像を合成する。
【0011】
本発明の一態様は、1又は複数の画像を含む第一画像群と、前記第一画像群に応じた第一タスクと、前記第一タスクの完了条件と、1又は複数の画像を含む第二画像群と、を対応付けて記憶する記憶部を備える提供装置が、ユーザー端末から受ける要求に応じて前記第一画像群と前記第一タスクとを前記ユーザー端末に送信し、前記ユーザー端末から前記第一タスクに対する処理を示す第一処理情報を受信すると、前記第一処理情報が前記完了条件を満たしている場合には前記ユーザー端末に前記第二画像群を送信し、前記第一画像群は、前記第一タスクに関して前記完了条件を満たす処理を実行可能な特定の位置である第一特定位置に到達するための情報を示す画像を含む、提供方法である。
【0012】
本発明の一態様は、1又は複数の画像を含む第一画像群と、前記第一画像群に応じた第一タスクと、前記第一タスクの完了条件と、1又は複数の画像を含む第二画像群と、を対応付けて記憶する記憶部と、ユーザー端末から受ける要求に応じて前記第一画像群と前記第一タスクとを前記ユーザー端末に送信し、前記ユーザー端末から前記第一タスクに対する処理を示す第一処理情報を受信すると、前記第一処理情報が前記完了条件を満たしている場合には前記ユーザー端末に前記第二画像群を送信する制御部と、を備え、前記第一画像群は、前記第一タスクに関して前記完了条件を満たす処理を実行可能な特定の位置である第一特定位置に到達するための情報を示す画像を含む提供装置、としてコンピューターを機能させるためのコンピュータープログラムである。
【発明の効果】
【0013】
本発明により、ユーザーに対し特定の領域に訪れる動機を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の提供システム100のシステム構成を示す概略ブロック図である。
図2】ユーザー端末10の機能構成の具体例を示す概略ブロック図である。
図3】提供装置20の機能構成の具体例を示す概略ブロック図である。
図4】制御部23の処理の流れの具体例を示すフローチャートである。
図5】画像群の具体例を示す図である。
図6図5に示される画像と同じ領域で提供されるが異なる属性情報のユーザーに対して提供される画像の具体例である。
図7図5及び図6に示される画像と同じ領域で提供されるが、経過時間が閾値を超えてしまったユーザーに対して提供される画像の具体例である。
図8】特定の位置に設置される撮影用パネルの具体例を示す図である。
図9】生成された完成情報の一部を示す図である。
図10】特定の位置に設置される撮影用パネルの変形例を示す図である。
図11】ユーザー端末10に提供されるバーチャル背景画像93の具体例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の具体的な構成例について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の提供システム100のシステム構成を示す概略ブロック図である。提供システム100は、ユーザー端末10を操作するユーザーに対し、特定の領域を訪れる動機を提供するためのシステムである。提供システム100は、ユーザー端末10及び提供装置20を含む。ユーザー端末10及び提供装置20は、ネットワーク30を介して通信可能に接続される。ネットワーク30は、無線通信を用いたネットワークであってもよいし、有線通信を用いたネットワークであってもよい。ネットワーク30は、複数のネットワークが組み合わされて構成されてもよい。
【0016】
図2は、ユーザー端末10の機能構成の具体例を示す概略ブロック図である。ユーザー端末10は、例えばスマートフォン、タブレット、携帯ゲーム機、専用機器などの携帯可能な情報機器を用いて構成される。ユーザー端末10は、通信部11、操作部12、表示部13、音声出力部14、撮像部15、記憶部16及び制御部17を備える。
【0017】
通信部11は、通信機器である。通信部11は、例えばネットワークインターフェースとして構成されてもよい。通信部11は、制御部17の制御に応じて、ネットワーク30を介して他の装置とデータ通信する。通信部11は、無線通信を行う装置であってもよいし、有線通信を行う装置であってもよい。
【0018】
操作部12は、キーボード、ポインティングデバイス(マウス、タブレット等)、ボタン、タッチパネル等の既存の入力装置を用いて構成される。操作部12は、ユーザーの指示をユーザー端末10に入力する際にユーザーによって操作される。操作部12は、入力装置をユーザー端末10に接続するためのインターフェースであっても良い。この場合、操作部12は、入力装置においてユーザーの入力に応じ生成された入力信号をユーザー端末10に入力する。操作部12は、マイク及び音声認識装置を用いて構成されてもよい。この場合、操作部12はユーザーによって発話された文言を音声認識し、認識結果の文字列情報をユーザー端末10に入力する。この場合、操作部12は音声入力部141と一体に構成されてもよい。操作部12は、ユーザーの指示をユーザー端末10に入力可能な構成であればどのように構成されてもよい。
【0019】
表示部13は、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の画像表示装置である。表示部13は、画像群に含まれる画像データを表示する。表示部13は、画像表示装置をユーザー端末10に接続するためのインターフェースであっても良い。この場合、表示部13は、画像データを表示するための映像信号を生成し、自身に接続されている画像表示装置に映像信号を出力する。
【0020】
音声出力部14は、スピーカーやヘッドホンやイヤホン等の音声出力装置を用いて構成される。音声出力部142は、音声出力装置そのものとして構成されてもよいし、外部機器として音声出力装置をユーザー端末10に接続するためのインターフェースとして構成されてもよい。音声出力部14は、制御部17によって出力される音声信号に応じた音声を出力する。
【0021】
撮像部15は、スチルカメラやビデオカメラを用いて構成される。撮像部15は、ユーザーの操作に応じて、ユーザーがレンズを向けた方向の空間の画像を撮像する。撮像部15が撮像を行うことによって画像データが生成される。
【0022】
記憶部16は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。記憶部16は、制御部17によって使用されるデータを記憶する。記憶部16は、例えばユーザー情報記憶部161、提供情報記憶部162及び完成情報記憶部163として機能してもよい。
【0023】
ユーザー情報記憶部161は、ユーザー端末10を操作するユーザーに関する情報(以下「ユーザー情報」という。)を記憶する。ユーザー情報は、例えばユーザーの識別情報や属性情報を含んでもよい。属性情報は、例えばユーザーの年齢や性別や氏名やニックネーム等に関する情報を含んでもよい。
【0024】
提供情報記憶部162は、提供装置20から提供されるデータを記憶する。完成情報記憶部163は、制御部17によって生成される完成情報を記憶する。
【0025】
制御部17は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサーとメモリー(主記憶装置)とを用いて構成される。制御部17は、プロセッサーがプログラムを実行することによって機能する。なお、制御部17の各機能の全て又は一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されても良い。上記のプログラムは、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録されても良い。コンピューター読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM、半導体記憶装置(例えばSSD:Solid State Drive)等の可搬媒体、コンピューターシステムに内蔵されるハードディスクや半導体記憶装置等の記憶装置である。上記のプログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。
【0026】
制御部17は、例えば自装置(ユーザー端末10)にインストールされたアプリケーションを実行してもよい。このようなアプリケーションの具体例として、提供システム100の専用アプリケーションとしてユーザー端末10に提供されるアプリケーションがある。このようなアプリケーションの他の具体例として、WEBブラウザーのアプリケーションがある。このようなアプリケーションは、予めユーザー端末10にインストールされていてもよいし、ユーザーによって操作される際にその都度ダウンロードされてもよい。例えばWEBブラウザーのアプリケーションとして実装される場合には、特定のWEBサーバー(例えば提供装置20)にユーザー端末10が接続することに応じてWEBサーバーによって指定された装置(例えばWEBサーバーそのものでもよいし他のサーバーでもよい)からユーザー端末10がアプリケーションをダウンロードして実行してもよい。制御部17は、実行中のアプリケーションのプログラムにしたがって動作する。
【0027】
図3は、提供装置20の機能構成の具体例を示す概略ブロック図である。提供装置20は、例えばパーソナルコンピューターやサーバー装置などの情報処理装置を用いて構成される。提供装置20は、通信部21、記憶部22及び制御部23を備える。
【0028】
通信部21は、通信機器である。通信部21は、例えばネットワークインターフェースとして構成されてもよい。通信部21は、制御部23の制御に応じて、ネットワーク30を介して他の装置とデータ通信する。通信部21は、無線通信を行う装置であってもよいし、有線通信を行う装置であってもよい。
【0029】
記憶部22は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。記憶部22は、制御部23によって使用されるデータを記憶する。記憶部22は、例えばユーザー情報記憶部221、画像群記憶部222、タスク情報記憶部223、条件情報記憶部224及び完成情報記憶部225を記憶する。
【0030】
ユーザー情報記憶部221は、提供システム100のユーザー(通常は複数のユーザー)それぞれのユーザー情報を記憶する。
【0031】
画像群記憶部222は、複数の画像群(例えば第一画像群及び第二画像群)の情報を記憶する。画像群は、複数の画像で構成される。画像群を構成する画像は、例えば写真であってもよいし、人又はコンピューターによって描かれた絵であってもよい。画像群を構成する画像は、漫画として構成されてもよい。画像群に含まれる複数の画像には表示される順番が設けられている。画像群の表示の際には、その順番にしたがって各画像が表示される。
【0032】
画像群は、特定の領域に対応づけて設けられる。特定の領域は、例えば特定の施設(例えば美術館、博物館、テーマパーク等)であってもよいし、特定の行政区画(例えば市区町村)であってもよいし、特定の区画(例えば商店街、公園など)であってもよいし、他の態様の領域であってもよい。ある領域に対応づけられた画像群には、その領域に由来する画像や文言が含まれる。例えば、その領域に存在する風景や建物や物体を示す画像や文言が含まれてもよいし、その領域に縁のある人物や動物や想像上の生き物や神仏や妖怪に関する画像や文言が含まれてもよいし、その領域に縁のある物(例えば特産品など)に関する画像や文言が含まれてもよい。画像群には、その領域内に存在する特定の位置(例えば第一特定位置)に対してユーザーを導く画像や文言が含まれてもよい。このような画像や文言によって導かれる特定の位置を順に辿ることによって、画像群で示された風景などによって示された予め定められた経路をユーザーが辿るように構成されてもよい。このような文言は、例えば特定の位置に応じた画像や文言が示され、その場所へ行くことを示す台詞やストーリーが示されてもよい。
【0033】
画像群記憶部222は、ストーリー画像群を記憶してもよい。ストーリー画像群は、1又は複数の画像群を用いて構成される。ストーリー画像群に含まれる画像群は、順番を有している。ユーザーに対してストーリー画像群が提供される場合には、最初に順番が1番目の画像群(例えば第一画像群)が提供される。所定の条件が満たされると、2番目の画像群(例えば第二画像群)がユーザーに対して提供される。ストーリー画像群は、それぞれに応じた所定の条件が満たされる度に順番にユーザーに対して提供される。最後の画像群が提供され、その条件が満たされると、一つのストーリー画像群の提供が終了する。なお、上述した具体例の第一画像群及び第二画像群は、それぞれ順番が1番目の画像群と2番目の画像群に限定される必要は無い。順番が続いている二つの画像群のうち、相対的に先の画像群が第一画像群に該当し、相対的に後の画像群が第二画像群に該当する。
【0034】
一つの領域に対応づけられたストーリー画像群は、ユーザーの属性情報に応じて複数設けられてもよい。例えば、同一の領域に対して、小学生・中学生向けのストーリー画像群と、高校生・大学生向けのストーリー画像群と、大人向けのストーリー画像群と、が設けられてもよい。
【0035】
ストーリー画像群には、各画像群によってユーザーが導かれる位置を順番に辿ることによって形成される経路があってもよい。この場合、一つの領域に対応づけられたストーリー画像群において、それぞれ異なる経路に応じたストーリー画像群が設けられてもよい。例えば、経路の長さが異なるストーリー画像群が設けられてもよい。具体的には、通常の経路に応じたストーリー画像群と、通常の経路よりも短い経路に応じたストーリー画像群と、が設けられてもよい。各経路の途中において、その後の経路がより短い経路に変更される部分ストーリー画像群が設けられてもよい。例えば、ある時点においてユーザーがそのストーリー画像群を用いた画像提供が開始されてから経過した時間が閾値を超えた場合に、その後の経路変更可能なタイミングで、その後に提供される画像群の一部又は全部が、より短い経路の部分ストーリー画像群に変更されてもよい。
【0036】
画像群に含まれる画像には、将来的にユーザーによって撮像された画像をはめ込むための領域が設けられてもよい。
【0037】
タスク情報記憶部223は、ユーザーに対して提供されるタスク情報(例えば第一タスク)を記憶する。タスク情報は、1つの画像群に対して一つ又は複数設けられてもよい。タスク情報は、ユーザーに対して課せられるタスクを示す。タスクの具体例には以下のようなものがある。
・その画像群の最後の画像を表示することを示すもの
・問題の正解を示す情報を提供装置20に送信することを示すもの
・所定の場所でユーザーを撮像して提供装置20に送信することを示すもの
・所定の建物や空間を撮像して提供装置20に送信することを示すもの
【0038】
タスクには、所定の建物や所定の場所に訪問しなければ得ることが困難な情報や画像を取得することが含まれてもよい。例えば、所定の建物や空間を撮像して提供装置20に送信するタスクであれば、提供装置20はユーザー端末10から受信する画像を解析することによって、所定の建物や空間を検出することで、ユーザーが所定の建物や空間の位置に訪れたか否かを判定してもよい。例えば、所定の建物や場所に訪問することで取得することが容易となる情報が回答となるクイズに答えるタスクであれば、提供装置20はユーザー端末10から受信する解答が正解していることに基づいて、ユーザーが所定の建物や場所に訪れたことを判定してもよい。
【0039】
条件情報記憶部224は、タスクの達成の条件(例えば完了条件)を示す条件情報を記憶する。条件情報は、少なくともタスク情報と対応づけて記憶される。
【0040】
完成情報記憶部225は、ユーザー端末10から送信された情報と画像群のデータとを用いて生成された完成情報を記憶する。完成情報は、例えばユーザー端末10から送信されたユーザーの名前又はニックネームを表す文字列を、画像群に含まれる所定の領域に合成することによって生成されてもよい。この場合、画像群又はストーリー画像群において、ユーザーの名前又はニックネームが含まれた完成情報が生成される。完成情報は、例えばユーザー端末10から送信された画像を、画像群に含まれる所定の領域に合成することによって生成されてもよい。この場合、画像群又はストーリー画像群において、ユーザーから送信された画像が含まれた完成情報が生成される。完成情報記憶部225に記憶される完成情報は、ネットワーク30を介してユーザーに対して提供されてもよい。完成情報記憶部225に記憶される完成情報は、その完成情報を生成したユーザーによって指定される所定の範囲に含まれる複数の者に対して、ネットワーク30を介して提供されてもよい。完成情報記憶部225に記憶される完成情報は、不特定多数の者に対して、ネットワーク30を介して提供されてもよい。
【0041】
制御部23は、記憶部22に記憶されている情報を用いてユーザー端末10のユーザーに対し画像を提供する。例えば、ユーザー端末10から特定の画像群の提供を要求された場合、制御部23は要求された画像群を画像群記憶部222から読み出し、ユーザー端末10に対して送信する。このとき、画像群に対応づけられたタスク情報がある場合には、制御部23はそのタスク情報をタスク情報記憶部223から読み出してユーザー端末10に送信する。制御部23は、タスク情報に応じた処理の結果を示す情報(以下「処理情報」という。)がユーザー端末10から送信された場合は、処理情報と、そのタスク情報に応じた条件情報と、に基づいて条件が満たされたか否か判定する。条件が満たされたと判定された場合、制御部23は、満たされた条件に応じて処理を行う。例えば、ストーリー画像群において最後の画像群ではない画像群に応じたタスクの条件が満たされた場合には、制御部23は、その動画群の次の順番の動画群をユーザー端末10に送信する。例えば、ストーリー画像群において最後の画像群に応じたタスクの条件が満たされた場合には、制御部23は、そのストーリー動画群全体の完成情報を生成し完成情報記憶部225に記録する。この場合、制御部23は、生成された完成情報をユーザー端末10に送信してもよい。
【0042】
図4は、制御部23の処理の流れの具体例を示すフローチャートである。ユーザー端末10のユーザーは、提供システム100のサービスを開始する場合、ユーザー端末10において開始するための所定の操作を行う。例えば、提供システム100のアプリケーションを起動する操作であってもよいし、提供システム100のサービスを提供するWEBサーバー(例えば提供装置20)の所定のURLにブラウザーからアクセスする操作であってもよい。ユーザーは、複数の選択可能な領域がある場合には、領域を選択する。この場合、ユーザー端末は、選択された領域を示す識別情報を含む開始情報を生成し、提供装置20に送信する(ステップS101)。
【0043】
ユーザー端末10は、自装置の位置を示す情報(位置情報)を取得して、位置情報を含む開始情報を生成し、提供装置20に送信してもよい。このような位置情報は、例えば領域に設けられた発信器から受信するビーコンに含まれた識別情報に基づいて得られてもよいし、移動体通信の基地局装置との通信で得られてもよいし、GPS等の位置情報取得システムで取得されてもよい。ユーザー端末10は、ユーザーを示すユーザー識別情報や、ユーザーの属性を示す属性情報を開始情報に含めてもよい。
【0044】
制御部23は、開始情報の受信に応じて、ユーザー端末10に対して画像群とタスク情報とを送信する(ステップS102)。制御部23は、開始情報に位置情報が含まれる場合には、その位置情報に応じた画像群とタスク情報とを選択して送信してもよい。制御部23は、開始情報にユーザー識別情報が含まれる場合には、そのユーザーの属性情報をユーザー情報記憶部221から読み出す。そして、制御部23は、属性情報に応じた画像群とタスク情報とをユーザー端末10に送信してもよい。制御部23は、開始情報に属性情報が含まれる場合には、その属性情報に応じた画像群とタスク情報とをユーザー端末10に送信してもよい。
【0045】
ユーザー端末10は、画像群とタスク情報とを受信すると、受信された画像群を順番にしたがって表示する(ステップS103)。画像群の最後の画像を表示することがタスクである場合には、特にタスク情報が表示されることなく、最後の画像が表示された時点でそのことを示す処理情報がユーザー端末10によって生成される。画像群においてタスクと関連する画像が表示されると、ユーザー端末10はタスク情報(画像又は文字)を表示する。このようなタスク情報は、画像群に含められていてもよい。ユーザーは、タスク情報にしたがって処理を実行する。ユーザーが処理を実行すると、ユーザー端末10はその処理に応じた情報である処理情報を生成する。例えば、ユーザーによって画像が撮像された場合には、撮像された画像を含む処理情報が生成される。例えば、ユーザーが問題に対する解答を入力した場合には、入力された解答を含む処理情報が生成される。ユーザー端末10は、処理情報を提供装置20に送信する(ステップS104)。
【0046】
提供装置20の制御部23は、処理情報を受信すると、受信された処理情報が条件を満たしているか否か判定する(ステップS105)。条件が満たされていないと判定した場合、制御部23は、そのことを示すエラー情報をユーザー端末10に送信する。この場合、ユーザーは再びタスクにしたがった処理を行い、条件が満たされるまでステップS104及びS105の処理が繰り返し実行される。
【0047】
条件が満たされたと判定した場合、制御部23は、次の画像群が定まっている場合には次の画像群とタスク情報とをユーザー端末10に送信する。条件が満たされたと判定した場合、制御部23は、最後の画像群が既に送信されている場合には完成情報を生成しユーザー端末10に送信する。
【0048】
図5は、画像群の具体例を示す図である。図5に示される画像群は、漫画として構成されている。漫画の中の台詞の吹き出し131には、“○○”という文字列が含まれている。この文字列は、ユーザーの名前又はニックネームに置き換えられる。このような処理が行われることで、ユーザーが画像群の内容により興味を持ち、画像群に含まれる先の順番の画像をさらに表示させようとする気持ちを高めることができる。
【0049】
また、台詞の吹き出し132には、ユーザーに対してこの先向かうべき経路を示す文字列が含まれている。ユーザーがこの文字列によって示された経路へ向かうことで、特定の経路を辿って特定の位置へユーザーが到達する。このような表示が行われることで、ユーザーに対し特定の領域に訪れる動機を提供することができる。また、このような画像群に応じて辿ることの面白さを経験したいユーザーに対し、このような画像群が提供される領域に訪れる動機を提供することができる。
【0050】
図6は、図5に示される画像と同じ領域で提供されるが異なる属性情報のユーザーに対して提供される画像の具体例である。図6の台詞の吹き出し133には、通過することがより容易な経路(例えば平坦な道や広い道など)へユーザーを導くことを示す文字列が含まれている。吹き出し133に示された経路を辿ることによって、図5の吹き出し132に示された経路を辿るよりも容易に、同じ経由地(例えば駅)にたどり着くことが可能となる。そのため、体力的に弱い者や、歩行に困難を抱えている者などを示す属性情報のユーザーに対して、図5の画像に代えて図6の画像が提供されてもよい。
【0051】
図7は、図5及び図6に示される画像と同じ領域で提供されるが、経過時間が閾値を超えてしまったユーザーに対して提供される画像の具体例である。図7の台詞の吹き出し134には、より短い経路へユーザーを導くことを示す文字列が含まれている。吹き出し134に示された経路を辿ることによって、図5の吹き出し132及び図6の吹き出し133に示された経路を辿るよりも短い経路で、特定の経由地(例えば駅)を経由することなく目的地に着くことが可能となる。そのため、経過時間が閾値を超えてしまっていたとしても、その後により短い時間で最終的な目的地にたどり着くことが可能となる。このような画像は、図6に応じた属性情報よりもさらに体力的に弱い者や、歩行に困難を抱えている者などを示す属性情報のユーザーに対して、図6の画像に代えて提供されてもよい。
【0052】
図8は、特定の位置に設置される撮影用パネルの具体例を示す図である。パネル91は、特定の位置に設けられている。パネル91には、ユーザーの姿勢を示す画像911が示されていてもよい。ユーザーは、パネル91の前で画像911の姿勢をとって、撮影を行う。このような撮影は、自撮りで撮影されてもよいし、ユーザーとは異なる者(撮影者)によって行われてもよい。ユーザーは、このようにして撮影された画像を含む処理情報を提供装置20に送信する。提供装置20の制御部23は、受信された画像からユーザーの画像を切り出して、所定の画像群の画像に合成することで完成情報を生成する。
【0053】
図9は、このようにして生成された完成情報の一部を示す図である。画像135の領域には、切り出されたユーザーの画像が合成される。図9の例では、ユーザーの両手と頭の上にあたかも鳥が止まっているかのような画像が生成される。このようにユーザー自身の画像が用いられた画像群(例えば漫画)が生成されることによって、ユーザーが画像群を用いたサービスを受けようとする動機や、特定の領域に訪れる動機を提供することができる。また、このような画像群に応じて辿ることの面白さを経験したいユーザーに対し、このような画像群が提供される領域に訪れる動機を提供することができる。
【0054】
図10は、特定の位置に設置される撮影用パネルの変形例を示す図である。パネル92には、ユーザーの姿勢を示す画像911に加えてさらに、1又は複数の画像912が示されている。ユーザーは、パネル91の前で画像911の姿勢をとって、撮影を行う。このような撮影は、自撮りで撮影されてもよいし、ユーザーとは異なる者(撮影者)によって行われてもよい。このようにして撮影された画像には、ユーザーの画像に加えてさらに、パネル91に表示さえていた1又は複数の画像912も含まれる。ユーザーは、このようにして撮影された画像を提供装置20に送信する。提供装置20の制御部23は、受信された画像を、所定の画像群の画像に合成することで完成情報を生成する。このとき、提供装置20の制御部23は、受信された画像の中からパネル91の領域の画像を切り出して、切り出された画像を所定の画像群の画像に合成することで完成情報を生成してもよい。
【0055】
図11は、ユーザー端末10に提供されるバーチャル背景画像93の具体例を示す図である。上述したパネル91が設置されているような特定の位置において、ユーザー端末10に対してバーチャル背景画像93が提供されてもよい。例えば、ユーザー端末10は、自装置の位置を示す情報(位置情報)を提供装置20に送信することに応じて、提供装置20から送信されるバーチャル背景画像93を受信してもよい。この場合、提供装置20は、特定の位置情報を送信してきたユーザー端末10に対して、その位置情報に応じたバーチャル背景画像93を送信する。バーチャル背景画像93には、ユーザーの姿勢を示す画像931が含まれていてもよい。また、バーチャル背景画像93には、さらに1又は複数の画像(例えば図10における画像912に相当する画像)が示されていてもよい。ユーザーは、所定の位置で画像931の姿勢をとって、撮影を行う。このような撮影は、自撮りで撮影されてもよいし、ユーザーとは異なる者(撮影者)によって行われてもよい。このようにして撮影された画像には、ユーザーの画像に加えてさらに、バーチャル背景画像に表示さえていた画像も含まれる。ユーザーは、このようにして撮影された画像を提供装置20に送信する。提供装置20の制御部23は、受信された画像を、所定の画像群の画像に合成することで完成情報を生成する。
【0056】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0057】
100…提供システム, 10…ユーザー端末, 20…提供装置, 11…通信部, 12…操作部, 13…表示部, 14…音声出力部, 15…撮像部, 16…記憶部, 17…制御部, 21…通信部, 22…記憶部, 23…制御部
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