(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024013214
(43)【公開日】2024-01-31
(54)【発明の名称】クイックカプラ及びそのようなクイックカプラを有するクイックカプラシステム
(51)【国際特許分類】
E02F 3/40 20060101AFI20240124BHJP
【FI】
E02F3/40 E
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023114865
(22)【出願日】2023-07-13
(31)【優先権主張番号】10 2022 117 974.5
(32)【優先日】2022-07-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】519209288
【氏名又は名称】オイルクイック ドイチュランド カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ステファン シャウアー
(72)【発明者】
【氏名】ミヒャエル コルマン
【テーマコード(参考)】
2D012
【Fターム(参考)】
2D012DB01
2D012HA00
(57)【要約】 (修正有)
【課題】建設機械のアタッチメントを交換するためのクイックカプラであって、高精度で操作性の向上した安全なクイックカプラシステムを提供する。
【解決手段】建設機械のアタッチメントを交換するためのクイックカプラ1であって、キャリア7と、第1の結合要素5のためにキャリア7の一方の側に配設された第1のレセプタクル8と、第2の結合要素6のためにキャリア7の他方の側に配設された第2のレセプタクル9と、ロック装置11であって、解除位置とロック位置との間で移動可能なロック装置11と、キャリア7に配設された捕捉装置16であって、キャリア7に枢動可能に配設された少なくとも1つの捕捉フック17を有する、捕捉装置16と、捕捉フック17を折り下げられた交換及び捕捉位置と折り上げられた安全位置との間でロック装置11とは無関係に枢動させるために捕捉フック17に配設された制御要素21と、を備える、クイックカプラ1。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建設機械のアタッチメントを交換するためのクイックカプラ(1)であって、キャリア(7)と、第1の結合要素(5)のために前記キャリア(7)の一方の側に配設された第1のレセプタクル(8)と、第2の結合要素(6)のために前記キャリア(7)の他方の側に配設された第2のレセプタクル(9)と、前記第1のレセプタクル(8)に関連し、解除位置とロック位置との間で移動可能なロック装置(11)と、前記キャリア(7)に配設された捕捉装置(16)であって、前記アタッチメントを捕捉するために前記キャリア(7)に枢動可能に配設された少なくとも1つの捕捉フック(17)を有する捕捉装置(16)と、を備え、制御要素(21)が、前記捕捉フック(17)を折り下げられた交換及び捕捉位置と折り上げられた安全位置との間で前記ロック装置(11)とは無関係に枢動させるために前記捕捉フック(17)に配設されている、クイックカプラ(1)において、前記捕捉フック(17)は、リセット装置(23,24)によって、その折り下げられた交換及び捕捉位置に押し込まれることを特徴とする、クイックカプラ(1)。
【請求項2】
前記リセット装置(23,24)はばねアセンブリとして設計されていることを特徴とする、請求項1に記載のクイックカプラ(1)。
【請求項3】
前記リセット装置(23,24)は、前記捕捉フック(17)に関連し、圧力ばね(23)によって付勢されたボルト形状の圧力要素(24)を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載のクイックカプラ(1)。
【請求項4】
前記ボルト形状の圧力要素(24)は、前記キャリア(7)のボア(25)内に配設され、その上端で前記捕捉フック(17)の前記制御要素(21)の下側を押圧することを特徴とする、請求項3に記載のクイックカプラ(1)。
【請求項5】
前記制御要素(21)は、前記捕捉フック(17)から突出し、前記第2のレセプタクル(9)の領域内に配設された鼻状の駆動装置として設計されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のクイックカプラ(1)。
【請求項6】
前記捕捉装置(16)は、互いに距離を置いて前記キャリア(7)に配設された2つの捕捉フック(17)を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載のクイックカプラ(1)。
【請求項7】
前記捕捉フック(17)は、前記キャリア(7)の前記第2のレセプタクル(9)に配設されていることを特徴とする、請求項6に記載のクイックカプラ(1)。
【請求項8】
前記捕捉フック(17)は、前記キャリア(7)から後方に突出する2つの接続バー(19)の中央スロット(20)の横軸(18)を中心に枢動可能に配設されていることを特徴とする、請求項6に記載のクイックカプラ(1)。
【請求項9】
前記捕捉フック(17)の前記折り上げられた安全位置では、前記制御要素(21)を受け入れるために、溝状の凹部(22)が前記第2のレセプタクル(9)に設けられていることを特徴とする、請求項6に記載のクイックカプラ(1)。
【請求項10】
前記捕捉フック(17)は、前記結合要素(6)を半円状に囲むように設計されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のクイックカプラ(1)。
【請求項11】
前記捕捉フック(17)は、その下側に、前記キャリア(7)の接触面(27)との接触のための当接面(26)を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載のクイックカプラ(1)。
【請求項12】
クイックカプラ(1)と、前記クイックカプラ(1)に結合され得るアダプタ(2)とを備えるクイックカプラ装置であって、前記クイックカプラは請求項1又は2に従って設計されていることを特徴とする、クイックカプラ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1のプリアンブルに記載のクイックカプラに関する。本発明はまた、そのようなクイックカプラと関連するアダプタとを備えるクイックカプラシステムに関する。
そのようなクイックカプラは、建設機械の異なるアタッチメントを容易かつ便利に交換するために使用される。このようなクイックカプラを用いて、例えばスイングバケット、グラブ、シアー、コンパクタ、磁石、油圧ハンマー又は他のアタッチメントと、例えば掘削機のブームとの結合又は結合解除を、オペレータの運転室から高い安全基準で数秒で行うことができる。
【背景技術】
【0002】
一般的なクイックカプラは、特許文献1から知られている。一般的なクイックカプラは、掘削機のブームに取り付けることができるキャリアであって、アタッチメントに設けられた第1の結合要素を保持するための、解除位置とロック位置との間で移動させることができるロック装置を有する第1のレセプタクルを一方の側に有し、第1の結合要素から離間した第2の結合要素を保持するための第2のレセプタクルを他方の側に有するキャリアを含む。ロック装置が意図せずに解除位置に移動した場合に、アタッチメントが落下して人を危険にさらす可能性を防止するために、2つの離間した捕捉フックを有する捕捉装置がキャリアに設けられている。捕捉フックは、ロック装置から完全に独立しており、ロック装置の動作エラーの場合においても、アタッチメントを安全に捕捉し、落下を防止することを可能にする。捕捉フックは、捕捉フックの制御要素を介して、2つの結合要素のうちの1つによって、折り下げられた交換及び捕捉位置と折り上げられた安全位置との間で枢動することができる。このように、アタッチメントによって開始される捕捉フックの移動を制御要素を介して行わせることができる。別個の駆動装置は必要とされない。既知のクイックカプラでは、捕捉フックの折り下げられた交換及び捕捉位置への移動は、自重により重力のみによって行われる。しかしながら、クイックカプラの特定の位置では、これは特定の状況下で交換プロセス中に問題を引き起こす可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】独国特許出願公開第10 2018 128 479号明細書
【発明の概要】
【0004】
本発明の目的は、上述のタイプのコンパクトに構成されたクイックカプラと、クイックカプラの位置にかかわらず、高精度で操作性の向上した安全な交換プロセスを可能にする、そのようなクイックカプラを有するクイックカプラシステムを創出することである。
【0005】
この課題は、請求項1の特徴を有するクイックカプラ及び請求項12の特徴を有するクイックカプラシステムによって解決される。本発明の好適な実施形態及び有利な更なる改良が、従属請求項に示されている。
【0006】
本発明によるクイックカプラでは、捕捉装置は、キャリアに枢動可能に配設された少なくとも1つの捕捉フックを有し、捕捉フックを折り下げられた交換及び捕捉位置と折り上げられた安全位置との間でロック装置とは無関係に枢動させるための制御要素がキャリアに配設されている。捕捉フックは、キャリアに配設されたリセット装置によって、その折り下げられた交換及び捕捉位置に押し込まれる。これにより、アタッチメントがまだ結合されていない時に、クイックカプラの位置にかかわらず、捕捉フックを確実にその折り下げられた交換及び捕捉位置とすることができる。捕捉フックの折り下げられた交換及び捕捉位置では、地面に適切に設置することによってアタッチメントを交換することができ、また必要に応じて、結合要素を捕捉フックに係合させてクイックカプラに保持することによってアタッチメントを捕捉位置に捕捉することができ、折り上げられた安全位置では、捕捉フックは結合要素用のレセプタクルを包囲する。捕捉フックを内向きに折り込むことにより、特にコンパクトな設計を達成することができ、アタッチメントとの衝突の発生のリスクを大幅に低減することができる。捕捉フックの枢動運動は、クイックカプラに結合されるアタッチメントの結合要素によるロック装置の作動とは無関係に制御される。追加の制御装置又は作動装置は必要とされない。不適切な使用によって損傷した捕捉フックも、キャリア全体を交換する必要なく容易に交換することができる。キャリア全体を分解したり、交換したりする必要がない。
【0007】
特に好適な実施形態では、リセット装置は、ばねアセンブリとして設計されている。これは、捕捉フックに関連し、圧力ばねによって予荷重されたボルト形状の圧力要素を含むことができる。ボルト形状の圧力要素は、キャリアのボア内に配設され、その上端で捕捉フックの制御要素の下側を押圧することができる。
【0008】
捕捉フックを折り下げられた交換及び捕捉位置と折り上げられた安全位置との間で移動させるための制御要素は、好適には、捕捉フックから突出し、第2のレセプタクルの領域内に配設された鼻状の駆動装置として設計することができる。
【0009】
捕捉装置は、互いから分離していても、又は互いに接続されていてもよい1つ以上の捕捉フックを含むことができる。特に好適な実施形態では、捕捉装置は、互いに距離を置いてキャリアに配設された2つの捕捉フックを有することができる。捕捉フックは、好ましくは、キャリアの第2のレセプタクルに配設される。捕捉フックは、一緒に作動させても、又は互いとは無関係に作動させてもよい。
【0010】
安定した設計では、捕捉フックは、キャリアから後方に突出した2つの接続バーの中央スロット内に配設することができ、それにより、捕捉フックは横軸を中心に枢動することができる。
【0011】
捕捉フックが結合要素を半円状に囲むことによって、特に確実な保持を達成することができる。捕捉フックは、その下側に、キャリアの前側接触面との接触のための当接面を有することができる。
【0012】
本発明はまた、上述のクイックカプラと、クイックカプラに結合可能なアダプタとを備えるクイックカプラ装置に関する。
【0013】
本発明の更なる特徴及び利点は、図面に基づく好ましい実施形態の以下の説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】クイックカプラとアダプタとを有するクイックカプラシステムの断面図である。
【
図3】捕捉装置が開いた交換位置にある、
図2のクイックカプラの断面図である。
【
図4】捕捉装置が閉じた捕捉位置にある、
図2のクイックカプラの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、建設機械、特に掘削機の様々なアタッチメントを容易かつ便利に交換するための、クイックカプラ1及び関連するアダプタ2からなるクイックカプラシステムの断面図である。そのようなクイックカプラシステムは、例えば、スイングバケット、グラブ、シアー、磁石、コンパクタ、油圧ハンマー又は他の機械式もしくは油圧式のアタッチメントと、掘削機又は他の建設車両のブーム又は他の取り付け部との結合又は結合解除を、オペレータの運転室から容易かつ便利に行うために使用することができる。
【0016】
アタッチメントに取り付けることができるアダプタ2は、ベースプレート3と、互いに平行な2つのサイドプレート4とを含み、それらの間に、クイックカプラ1への取り外し可能な接続のために、第1のボルト形状の結合要素5及び第2のボルト形状の結合要素6が所定の距離を置いて配設されている。2つのボルト形状の結合要素5及び6は、サイドプレート4の対応するボア内に挿入され、そこに固定されてもよい。
【0017】
図2にも斜視図で示されているクイックカプラ1は、溶接構造又は鋳造部品として設計されたキャリア7を含み、第1のボルト形状の結合要素5を受け入れて保持するために一方の側で下向きに開いた第1のレセプタクル8と、第2のボルト形状の結合要素6を受け入れて保持するために他方の側で前方に向かって開いた第2のレセプタクル9とを有する。
【0018】
図示の実施形態では、クイックカプラ1は、キャリア7の一方の側の第1の結合要素5のための2つの離間したレセプタクル8と、他方の側の第2の結合要素6のための2つのレセプタクル9とを含む。下向きに開いた第1のレセプタクル8は、第1のボルト形状の結合要素5との接触のための湾曲した下側接触面10を有する。前方に向かって開いた第2のレセプタクル9は、爪状又はフォーク状である。
【0019】
第1の結合要素5をキャリア7上にロック可能に保持するために、
図1に示すロック装置11が2つの第1のレセプタクル8に設けられている。図示の実施形態では、解除位置とロック位置との間で移動可能なロック装置11は、キャリア7内で変位可能に案内され、アダプタ2又はアタッチメントを解除又は結合させるために、シリンダ13によって
図1に示す延伸したロック位置と
図3に示す後退した解除位置との間で移動可能な2つのボルト形状のロック要素12を含む。延伸したロック位置では、下向きに開いた第1のレセプタクル8は、キャリア7のガイドボア内に変位可能に配設されたロック要素12によって底部で閉じられ、その結果、第1のボルト形状の結合要素5は、ボルト形状のロック要素12によって下側に係合される。
【0020】
キャリア7の上側には、掘削機のブーム又は他の建設車両の接続部にクイックカプラ1を締結するための図示しないボルトを締結するための連続した開口部15が設けられた互いに平行な2つの側部14が設けられている。
【0021】
クイックカプラ1の助けを借りてアタッチメントを結合させるために、通常は掘削機のブームに配設されるクイックカプラ1は最初に、アダプタ2に配設された、又はアタッチメントに直接配設された第2の結合要素6がクイックカプラ1の一方の側面上の爪状又はフォーク状のレセプタクル9内に引き込まれるように動かされる。次いで、ロック要素12が依然として引き込まれた状態で、クイックカプラ1は、アダプタ又はアタッチメントの第1の結合要素5がクイックカプラ1の他方の側の下向きに開いたレセプタクル8の接触面10と接触するように、第2のボルト形状の結合要素6を中心に枢動する。その後、クイックカプラ1のキャリア7内のガイドボア内に変位可能に配設されたロック要素12は、第1のボルト形状の結合要素5がクイックカプラ1の2つのボルト形状のロック要素12によって下側に把持され、したがってアタッチメントがクイックカプラ1に保持されるように、液圧によって伸長させることができる。
【0022】
ロック要素が誤った操作又は誤動作によって意図せずに外れ、その後クイックカプラ1の上昇位置で落下する可能性がある場合に、クイックカプラ1に結合されたアタッチメントがクイックカプラから外れることを防止するために、追加の捕捉装置16がキャリア7に設けられている。捕捉装置16は、アダプタ2又はアタッチメントに配設された結合要素6の周囲を把持するか、又は第1のレセプタクル8に係合するように設計されている。捕捉装置16は、結合位置からの意図しない解除の場合に、アタッチメントが捕捉装置16への結合要素6の係合によって捕捉位置に捕捉され、それによってクイックカプラに保持されるように設計されている。
【0023】
図示の実施形態では、捕捉装置16は、クイックカプラ1のキャリア7に堅固に配設されていないが、横軸18を中心に枢動するように一種のヒンジを介してキャリア7にヒンジ止めされている2つの別個の捕捉フック17を含む。2つの捕捉フック17は、2つのレセプタクル9に配設され、ロック要素12が意図せずに解除位置に移動した場合に、結合要素6と捕捉フック17との係合によってアダプタ2又はアタッチメントの結合要素6の周囲を把持し、アタッチメントを捕捉位置に捕捉することができるように設計されている。枢動構成は、交換操作を可能にする
図3の折り下げられた交換及び捕捉位置と、レセプタクル8を包囲する
図4の折り上げられた安全位置との間で捕捉フック17が移動することを可能にする。
図4に示す上昇した安全位置では、2つのレセプタクル8は捕捉フック17によって完全に閉じられている。
【0024】
特に
図2から分かるように、キャリア7は、後方に突出し、互いに離間し、2つの捕捉フック17が各々横軸18を中心に枢動可能であるようにヒンジ止めされている2つの接続バー19を含む。レセプタクル9の下方でキャリア7に配設され、後方に突出している接続バー19はそれぞれ、捕捉フック17がその中に各々枢動可能に配設された中央スロット20を含む。
【0025】
図3及び
図4では、結合要素6によって作動するように設計された制御要素21が捕捉フック17に更に設けられていることが特によく分かる。鼻状駆動装置として設計された制御要素21は、捕捉フック17の折り下げられた位置では、レセプタクル9の内輪郭よりも内側に突出し、捕捉フック17の折り上げられた安全位置では、
図2に示すレセプタクル9の溝状の凹部22に係合し、レセプタクル9の内輪郭は終端するように設計されている。制御要素21は、結合要素6がレセプタクル9に係合すると、捕捉フック17が結合要素6によって
図3に示す折り下げられた交換及び捕捉位置から
図4に示す折り上げられた安全位置に移動することを可能にする。制御要素21はまた、結合要素6が捕捉フック17内に正しく配置されている時にのみ、交換操作を可能にする交換及び捕捉位置に捕捉フック17を移動させることができるようにする。2つの捕捉フック17はまた、リセット装置によって、折り下げられた交換及び捕捉位置に押し込まれる。
【0026】
図示の実施形態では、リセット装置はばねアセンブリとして設計されている。リセット装置は、各捕捉フック17に関連付けられ、圧力ばね23によって予張力がかけられたボルト形状の圧力要素24を有し、それによって捕捉フック17は、折り下げられた交換及び捕捉位置に押し込まれる。ボルト形状の圧力要素24は、キャリア7の対応する傾斜したボア25内に配設され、その上端で鼻状の制御要素21の下側を押圧する。しかしながら、リセット装置を異なる設計とすることもできる。
【0027】
捕捉フック17は、結合要素6を約180°の半円状に囲むように設計されている。これにより、クイックカプラ1のいかなる位置でも特に確実な保持を達成することが可能となる。捕捉フック17の折り上げられた安全位置では、レセプタクル9は捕捉フック17によって後方まで完全に包囲されている。この折り上げられた安全位置では、捕捉フック17もキャリア7から特に遠くに突出せず、その結果、設計がコンパクトとなり、アタッチメントとの衝突の発生のリスクが大幅に低減される。捕捉フック17の形状は、結合要素6がレセプタクル9から外れて捕捉フック17によって捕捉された場合でも、確実な保持を保証する。
【0028】
図1に示すように、捕捉フック17は、その下側に、レセプタクル9の下方のキャリア7の前側接触面27との接触のための当接面26を有する。捕捉フック17は、その下方に枢動した展開位置では、その当接面26でキャリア7の接触面27に当接しており、その結果、捕捉フック17は、この下方の交換及び捕捉位置に保持される。その上方に上昇した安全位置では、捕捉フック17は、キャリア7の対応する対向面29に上部接触面28で接触する。
【0029】
上述した捕捉装置16は、ロック装置が意図せずに解除された場合でもアタッチメントを安全に捕捉して保持することができる追加の安全装置を表す。捕捉装置16は、ロック装置11から独立しており、ロック装置に結合されていない。
【符号の説明】
【0030】
1 クイックカプラ
2 アダプタ
3 ベースプレート
4 サイドプレート
5 第1の結合要素
6 第2の結合要素
7 キャリア
8 第1のレセプタクル
9 第2のレセプタクル
10 接触面
11 ロック装置
12 ロック要素
13 シリンダ
14 側部
15 開口部
16 捕捉装置
17 捕捉フック
18 横軸
19 接続バー
20 スロット
21 制御要素
22 凹部
23 圧力ばね
24 圧力要素
24 制御要素
25 ボア
26 当接面
27 接触面
28 上側接触面
29 対向面
【外国語明細書】