(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024132168
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】タンクユニット
(51)【国際特許分類】
F17C 13/08 20060101AFI20240920BHJP
【FI】
F17C13/08 301Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023042852
(22)【出願日】2023-03-17
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003683
【氏名又は名称】弁理士法人桐朋
(72)【発明者】
【氏名】野村 拓矢
(72)【発明者】
【氏名】秦 紫萱
【テーマコード(参考)】
3E172
【Fターム(参考)】
3E172AA02
3E172AA03
3E172AA05
3E172AA06
3E172AB01
3E172BA01
3E172BB03
3E172BB13
3E172BB17
3E172BC05
3E172CA12
3E172CA24
(57)【要約】
【解決手段】本発明に係るタンクユニット10は、並列された複数のタンク12と、複数のタンク12を保持するフレーム14とを備える。フレーム14の第2フレーム32は、フレームベース部40と、各タンク12の第2凸型端部24を支持する複数の支持部42とを有する。複数の支持部42の各々には、支持孔42Hとねじ孔42SHとが形成される。フレームベース部40には、ねじ挿通孔40SHが形成される。複数の支持部42の各々は、ねじ部材50によって、フレームベース部40に締結されている。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
並列された複数のタンクと、前記複数のタンクを保持するフレームとを備え、前記複数のタンクの各々が、タンク本体と、前記タンク本体の延伸方向の一方に設けられる第1凸型端部と、前記タンク本体の延伸方向の他方に設けられる第2凸型端部とを有するタンクユニットであって、
前記フレームは、前記複数のタンクの各々の前記第1凸型端部を連結する第1フレームと、前記複数のタンクの各々の前記第2凸型端部を連結する第2フレームと、を有し、
前記第2フレームは、第1面と前記第1面とは反対側の第2面とを有するフレームベース部と、前記第1面に配置され、前記第2凸型端部を支持する複数の支持部と、を有し、
前記複数の支持部の各々には、前記第2凸型端部が挿通され且つ前記第2凸型端部を支持する支持孔が形成されており、
前記複数の支持部の各々と、前記フレームベース部との一方には、ねじ部材が挿通されるねじ挿通孔が形成されており、
前記複数の支持部の各々と、前記フレームベース部との他方には、前記ねじ部材が螺合するねじ孔が形成されており、
前記複数の支持部の各々と前記フレームベース部とは、前記ねじ部材によって締結されている、タンクユニット。
【請求項2】
請求項1に記載のタンクユニットであって、
前記ねじ挿通孔は、前記フレームベース部に形成され、前記ねじ孔は、前記複数の支持部の各々に形成されている、タンクユニット。
【請求項3】
請求項1に記載のタンクユニットであって、
前記ねじ挿通孔は、前記ねじ孔よりも大きく、前記ねじ挿通孔に挿通された前記ねじ部材と、前記ねじ挿通孔を囲む内周面との間には、隙間が形成されている、タンクユニット。
【請求項4】
請求項1に記載のタンクユニットであって、
前記支持部は、前記フレームベース部と前記タンク本体との間に位置しており、
前記ねじ部材により締結された前記支持部と前記フレームベース部とは一体になっている、タンクユニット。
【請求項5】
請求項1に記載のタンクユニットであって、
前記複数のタンクの各々の前記第1凸型端部は、前記第1フレームに固定され、前記第1フレームの内部に形成される流路と連通しており、
前記複数のタンクの各々の前記第2凸型端部は、前記タンク本体の前記延伸方向に摺動可能に前記支持部に支持されている、タンクユニット。
【請求項6】
請求項1に記載のタンクユニットであって、
前記フレームは、前記第1フレームの一端部と、前記第2フレームの一端部とを連結する第3フレームと、前記第1フレームの他端部と、前記第2フレームの他端部とを連結する第4フレームと、を備える、タンクユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タンクユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、複数の小タンクと、複数の小タンクを連結するフレームとを備えた高圧容器が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
複数のタンクに製造誤差が生じることがある。この場合であっても、フレームにおいて局所的な荷重が発生することを抑制することが望まれている。
【0005】
本発明は、上述した課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様は、並列された複数のタンクと、前記複数のタンクを保持するフレームとを備え、前記複数のタンクの各々が、タンク本体と、前記タンク本体の延伸方向の一方に設けられる第1凸型端部と、前記タンク本体の延伸方向の他方に設けられる第2凸型端部とを有するタンクユニットであって、前記フレームは、前記複数のタンクの各々の前記第1凸型端部を連結する第1フレームと、前記複数のタンクの各々の前記第2凸型端部を連結する第2フレームと、を有し、前記第2フレームは、第1面と前記第1面とは反対側の第2面とを有するフレームベース部と、前記第1面に配置され、前記第2凸型端部を支持する複数の支持部と、を有し、前記複数の支持部の各々には、前記第2凸型端部が挿通され且つ前記第2凸型端部を支持する支持孔が形成されており、前記複数の支持部の各々と、前記フレームベース部との一方には、ねじ部材が挿通されるねじ挿通孔が形成されており、前記複数の支持部の各々と、前記フレームベース部との他方には、前記ねじ部材が螺合するねじ孔が形成されており、前記複数の支持部の各々と前記フレームベース部とは、前記ねじ部材によって締結されている。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、複数のタンクに製造誤差があっても、フレームにおいて局所的な荷重が発生することを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、本実施形態に係るタンクユニットを示す斜視図である。
【
図2】
図2は、本実施形態に係るタンクユニットを示す平面図である。
【
図5】
図5は、タンク間の軸心のずれを調整する様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[実施形態]
本実施形態に係るタンクユニット10は、流体の貯留に用いられる。流体は、液体であってもよいし、気体であってもよい。或いは、流体は、燃料電池に供給される燃料であってもよい。流体が燃料電池に供給される燃料である場合、タンクユニット10は、燃料電池が搭載される移動体等に搭載される。この場合、流体は、高圧の水素ガスであってもよい。
図1に示すように、タンクユニット10は、複数のタンク12と、フレーム14とを備える。
【0010】
複数のタンク12は、互いに同じ形状を有する。複数のタンク12は、各々のタンク12の軸心AXが略平行になるように配列されている。換言すると、複数のタンク12は、タンク12の軸心AXに沿ったタンク12の延伸方向(軸方向)に対して直交する方向に隣接して配置される。複数のタンク12の各々は、タンク本体20と、第1凸型端部22と、第2凸型端部24とを有する。
【0011】
タンク本体20は、一方向に沿って延びている。タンク本体20は、例えば、概ね円筒状に形成される。タンク本体20には、流体が貯留される。
【0012】
第1凸型端部22は、タンク本体20の延伸方向の一方側に設けられる。第1凸型端部22は、金属により形成される。第1凸型端部22は、口金部品である。第1凸型端部22は、タンク本体20の延伸方向に沿って、タンク本体20から突出する。第1凸型端部22は、タンク本体20の内部と連通する連通路を有しており、概ね円筒状に形成される。第1凸型端部22の外径は、タンク本体20の外径よりも小さい。第1凸型端部22は、タンク本体20に貯留される流体の排出部となる。
【0013】
第2凸型端部24は、タンク本体20の延伸方向の他方側に設けられる。第2凸型端部24は、金属により形成される。第2凸型端部24は、口金部品である。第2凸型端部24は、タンク本体20の延伸方向に沿って、第1凸型端部22の突出方向とは反対方向にタンク本体20から突出する。第2凸型端部24は、フランジ部24Aと軸部24Bとを有する。フランジ部24Aは、軸部24Bとタンク本体20との間に設けられる。軸部24Bは、閉塞されている。軸部24Bの断面は、概ね円形である。軸部24Bの外径は、タンク本体20の外径よりも小さい。
【0014】
フレーム14は、複数のタンク12を連結する部材である。フレーム14は、本実施形態では金属製であるが、これに限定されない。フレーム14は、第1フレーム30と、第2フレーム32と、第3フレーム34と、第4フレーム36とを有する。フレーム14は、概ね矩形に形成されている。第1フレーム30と第2フレーム32とは概ね平行である。第3フレーム34と第4フレーム36とは概ね平行である。
【0015】
第1フレーム30は、複数のタンク12の各々の第1凸型端部22を連結する。複数のタンク12の各々の第1凸型端部22は、第1フレーム30に固定される。第2フレーム32は、複数のタンク12の各々の第2凸型端部24を連結する。複数のタンク12の各々の第2凸型端部24は、タンク12の延伸方向に摺動可能に第2フレーム32に支持される。第2フレーム32の詳細は後述する。
【0016】
第3フレーム34は、第1フレーム30と第2フレーム32とを連結する。同様に、第4フレーム36は、第1フレーム30と第2フレーム32とを連結する。第3フレーム34と第4フレーム36との間に複数のタンク12が配置される。第3フレーム34は、第1フレーム30の長手方向の一端部と、第2フレーム32の長手方向の一端部とに固定される。第4フレーム36は、第1フレーム30の長手方向の他端部と、第2フレーム32の長手方向の他端部とに固定される。第1フレーム30の長手方向と、第2フレーム32の長手方向とは、複数のタンク12の配列方向に沿っており、タンク12の軸心AXに交差する。好ましくは、第1フレーム30の長手方向と、第2フレーム32の長手方向とは、タンク12の軸心AXに直交する。
【0017】
タンクユニット10が移動体に搭載されている場合、第1フレーム30が移動体の前方に配置され、第2フレーム32が移動体の後方に配置されてもよい。逆に、第1フレーム30が移動体の後方に配置され、第2フレーム32が移動体の前方に配置されてもよい。
【0018】
第1フレーム30は、マニホールドである。
図2に示すように、第1フレーム30は、複数のタンク12の各々の第1凸型端部22に連通する流路30Fを有する。複数のタンク12の各々の第1凸型端部22は、流路30Fに対して並列に接続されている。第1フレーム30には、バルブ30Bが設けられる。流路30Fは、バルブ30Bと、複数のタンク12の各々の第1凸型端部22とを連通している。
【0019】
図3に示すように、第2フレーム32は、フレームベース部40と、複数の支持部42とを有する。
【0020】
フレームベース部40は、複数のタンク12の配列方向に沿って延びている。フレームベース部40は、第1面40Aと第2面40Bとを有する。第1面40Aは、タンク12の延伸方向において第1フレーム30と向かい合う面である。第2面40Bは、第1面40Aとは反対側の面である。
【0021】
フレームベース部40には、複数の貫通孔40Hが形成される。複数の貫通孔40Hは、概ね円柱形状である。複数の貫通孔40Hの各々の直径は、タンク12の軸部24Bの外径よりも大きい。貫通孔40Hは、タンク12の延伸方向に沿って延びている。貫通孔40Hには、第2凸型端部24が配置される。
【0022】
複数の支持部42は、同じ構成を有する。支持部42は、フレームベース部40の第1面40Aに配置される。支持部42は、フレームベース部40の第1面40Aに当接される当接面42Aを有する。
【0023】
支持部42には、支持孔42Hが形成されている。支持孔42Hは、タンク12の延伸方向に沿って支持部42を貫通する。支持孔42Hは、概ね円柱形状である。支持孔42Hの直径は、軸部24Bの外径と同等である。厳密には、支持孔42Hの直径は、タンク12の軸部24Bが摺動可能な程度に、軸部24Bの外径よりも僅かに大きい。支持孔42Hには、軸部24Bが挿通される。支持部42は、支持孔42Hに挿通された軸部24Bを、タンク12の延伸方向へ摺動可能に支持する。支持孔42Hから突出する軸部24Bは、フレームベース部40の貫通孔40Hに配置される。なお、支持孔42Hは、フレームベース部40の貫通孔40Hと一対一の関係を有する。
【0024】
支持部42は、軸受ハウジング42Bと軸受け42Cとを有する。軸受ハウジング42Bには、軸受け42Cの一部を収容するための収容孔が形成される。軸受け42Cは、円形リング状の部材であり、軸受ハウジング42Bとは別部材である。軸受け42Cは、軸受ハウジング42Bの収容孔に配される円管本体C1と、円管本体C1の一端部から外側に延びる環状フランジC2とを一体に形成して構成される。環状フランジC2がフレームベース部40と軸受ハウジング42Bとの間に配置されることで、円管本体C1が位置決めされる。円管本体C1の内部が支持孔42Hになる。なお、軸受ハウジング42Bと軸受け42Cとが一体に形成されていてもよい。
【0025】
支持部42には、複数のねじ孔42SHが形成されている。本実施形態では、支持孔42Hを基準としてタンク12の配列方向の両側に2つのねじ孔42SHが形成されるが、これに限定されない。複数のねじ孔42SHは、概ね円柱形状である。ねじ孔42SHは、タンク12の軸心AXに沿って延びている。ねじ孔42SHは、支持部42を貫通してもよいし、貫通していなくてもよい。
【0026】
フレームベース部40と支持部42とは、ねじ部材50により締結されて、一体になっている。ねじ部材50は、ねじ部50Aとねじ頭部50Bとを有する。ねじ頭部50Bは、ねじ部50Aの外径よりも大きい外径に形成されている。
【0027】
フレームベース部40には、複数のねじ挿通孔40SHが形成されている。複数のねじ挿通孔40SHは、概ね円柱形状である。ねじ挿通孔40SHは、第1面40Aから第2面40Bまでにわたってフレームベース部40を貫通する。
【0028】
図4に示すように、ねじ挿通孔40SHの直径は、ねじ頭部50Bの外径よりも小さい。そのため、ねじ挿通孔40SHには、ねじ頭部50Bが挿通不能である。一方、ねじ挿通孔40SHの直径は、ねじ部50Aの外径よりも大きい。そのため、ねじ挿通孔40SHには、ねじ部50Aが挿通可能である。ねじ挿通孔40SHの直径と、ねじ部50Aの外径との径差は、タンク12の製造誤差を吸収可能な程度に設定されている。ねじ挿通孔40SHに挿通されたねじ部50Aは、ねじ孔42SHに螺合される。ねじ部50Aがねじ挿通孔40SHに挿通された場合、ねじ部50Aの外周面と、ねじ挿通孔40SHを囲む内周面との間には隙間VDが形成される。なお、
図4では、フレームベース部40の第2面40Bを正面視した場合が示されており、ねじ部材50は省略されている。
【0029】
以上のタンクユニット10では、
図2に示すように、各タンク12の第1凸型端部22が第1フレーム30に固定される。各タンク12には製造誤差が生じる場合がある。タンク12の製造誤差は、タンク12の軸心AXと垂直な方向の位置ずれを発生させる。この場合、隣接するタンク12の第2凸型端部24間の距離にばらつきが生じ得る。
【0030】
本実施形態の第2フレーム32では、フレームベース部40と支持部42とが別部材であり、ねじ部材50により締結可能な構造である。また、第2フレーム32では、ねじ挿通孔40SHに挿通されたねじ部50Aの外周面と、ねじ挿通孔40SHを囲む内周面との間に隙間VDが形成される。そのため、ねじ部材50によりフレームベース部40と支持部42とを締結する前に、フレームベース部40と支持部42とをタンク12の配列方向にスライドさせることができる。したがって、
図5に示すように、隣接するタンク12の第2凸型端部24間の距離にばらつきが生じる場合には、タンク12の配列方向へのフレームベース部40と支持部42とのスライドによって、当該ばらつきを吸収し得る。すなわち、第2凸型端部24の周方向において支持部42の支持圧が偏ることなく、各タンク12の第2凸型端部24を支持することができる。
【0031】
以上説明されるように、本実施形態によれば、複数のタンク12に製造誤差による、タンク12の軸心AXと垂直な方向の位置ずれを吸収することができる。したがって、支持部42の内周面(支持孔42Hを規定する内周面)に局所的な荷重が発生することを抑制することができる。換言すると、支持部42の内周面と第2凸型端部24とが周方向の一部のみで当接することが防止され、支持部42の内周面における面圧を周方向に均一化することができる。その結果、タンクユニット10の耐久性を向上することができる。
【0032】
上記実施形態は、上述の内容に限定さない。例えば、ねじ部材50は、ボルトとナットとに代替されてもよい。つまり、ねじ部材50は、フレームベース部40と支持部42とを締結可能な部材であれば、上記実施形態に限定されない。
【0033】
また例えば、フレームベース部40には、ねじ挿通孔40SHに代えてねじ孔42SHが形成されてもよい。この場合、各支持部42には、ねじ孔42SHに代えてねじ挿通孔40SHが形成される。このようにしても上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0034】
[付記]
以上の実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0035】
(付記1)
本開示は、並列された複数のタンク(12)と、前記複数のタンクを保持するフレーム(14)とを備え、前記複数のタンクの各々が、タンク本体(20)と、前記タンク本体の延伸方向の一方に設けられる第1凸型端部(22)と、前記タンク本体の延伸方向の他方に設けられる第2凸型端部(24)とを有するタンクユニット(10)であって、前記フレームは、前記複数のタンクの各々の前記第1凸型端部を連結する第1フレーム(30)と、前記複数のタンクの各々の前記第2凸型端部を連結する第2フレーム(32)と、を有し、前記第2フレームは、第1面(40A)と前記第1面とは反対側の第2面(40B)とを有するフレームベース部(40)と、前記第1面に配置され、前記第2凸型端部を支持する複数の支持部(42)と、を有し、前記複数の支持部の各々には、前記第2凸型端部が挿通され且つ前記第2凸型端部を支持する支持孔(42H)が形成されており、前記複数の支持部の各々と、前記フレームベース部との一方には、ねじ部材(50)が挿通されるねじ挿通孔(40SH)が形成されており、前記複数の支持部の各々と、前記フレームベース部との他方には、前記ねじ部材が螺合するねじ孔(42SH)が形成されており、前記複数の支持部の各々と前記フレームベース部とは、前記ねじ部材によって締結されている。
【0036】
これにより、複数のタンクに製造誤差があっても、タンクの軸心と垂直な方向の位置ずれを吸収することができる。したがって、フレームにおいて局所的な荷重が発生することを抑制することができ、その結果、タンク12の耐久性を向上することができる。
【0037】
(付記2)
付記1に記載のタンクユニットであって、前記ねじ挿通孔は、前記フレームベース部に形成され、前記ねじ孔は、前記複数の支持部の各々に形成されてもよい。これにより、ねじ挿通孔を介してねじ孔にねじ部材を螺合し易い。
【0038】
(付記3)
付記1に記載のタンクユニットであって、前記ねじ挿通孔は、前記ねじ孔よりも大きく、前記ねじ挿通孔に挿通された前記ねじ部材と、前記ねじ挿通孔を囲む内周面との間には、隙間(VD)が形成されてもよい。これにより、タンクの配列方向へのフレームベース部と支持部との可動域を大きくすることができる。
【0039】
(付記4)
付記1に記載のタンクユニットであって、前記支持部は、前記フレームベース部と前記タンク本体との間に位置しており、前記ねじ部材により締結された前記支持部と前記フレームベース部とは一体になっていてもよい。これにより、複数のタンクを良好に保持することができる。
【0040】
(付記5)
付記1に記載のタンクユニットであって、前記複数のタンクの各々の前記第1凸型端部は、前記第1フレームに固定され、前記第1フレームの内部に形成される流路(30F)と連通しており、前記複数のタンクの各々の前記第2凸型端部は、前記タンク本体の前記延伸方向に摺動可能に前記支持部に支持されていてもよい。これにより、タンク内の流体の流入出、或いは、タンクの温度等に起因してタンクが伸び縮みしても、その伸び縮みに追従させることができる。その結果、タンクの伸び縮みに起因して、フレームにおいて局所的な荷重が発生することを抑制することができる。
【0041】
(付記6)
付記1に記載のタンクユニットであって、前記フレームは、前記第1フレームの一端部と、前記第2フレームの一端部とを連結する第3フレーム(34)と、前記第1フレームの他端部と、前記第2フレームの他端部とを連結する第4フレーム(36)と、を備えてもよい。これにより、複数のタンクを良好に保護することができる。
【0042】
なお、本発明は、上述した開示に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得る。
【符号の説明】
【0043】
10…タンクユニット 12…タンク
14…フレーム 20…タンク本体
22…第1凸型端部 24…第2凸型端部
30…第1フレーム 32…第2フレーム
34…第3フレーム 36…第4フレーム
40…フレームベース部 40A…第1面
40B…第2面 40SH…ねじ挿通孔
42…支持部 42H…支持孔
42SH…ねじ孔 50…ねじ部材