(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024132169
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】温度測定装置
(51)【国際特許分類】
G01K 1/14 20210101AFI20240920BHJP
【FI】
G01K1/14 L
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023042853
(22)【出願日】2023-03-17
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-10-31
(71)【出願人】
【識別番号】000005234
【氏名又は名称】富士電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100132067
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 喜雅
(72)【発明者】
【氏名】高橋 潔
【テーマコード(参考)】
2F056
【Fターム(参考)】
2F056CL07
2F056CL12
(57)【要約】
【課題】温度測定装置を様々な形態の充電部に簡易に取り付けられるようにすること。
【解決手段】温度測定装置(1)は、電力用設備の充電部の温度を測定する装置であり、充電部(2)の温度を測定するセンサ素子(110)と、センサ素子(110)により測定された測定値を無線で発信する回路部(120)と、センサ素子(110)および回路部(120)を収容する絶縁ケース(30)と、絶縁ケース(30)の底部(134h)に設けられた、固定具(160)を取り付けるための取り付け部(134g)と、を備える。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力用設備の充電部の温度を測定する温度測定装置において、
前記充電部の温度を測定するセンサ素子と、
前記センサ素子により測定された測定値を無線で発信する回路部と、
前記センサ素子および前記回路部を収容する絶縁ケースと、
前記絶縁ケースの底部に設けられた、固定具を取り付けるための取り付け部と、
を備える、温度測定装置。
【請求項2】
前記センサ素子は、前記絶縁ケースを介して前記充電部と間接的に接触する、
請求項1に記載の温度測定装置。
【請求項3】
前記絶縁ケースは、前記充電部に直接接触する第1突出部が前記充電部との対向面上に設けられ、
前記センサ素子は、前記第1突出部の中空部に配置される、
請求項2に記載の温度測定装置。
【請求項4】
前記第1突出部は、前記センサ素子を前記中空部に収容する筒状に形成される、
請求項3に記載の温度測定装置。
【請求項5】
前記絶縁ケースは、前記充電部と前記対向面との間隔を確保する第2突出部が前記対向面上に設けられ、
前記第1突出部は、前記対向面に対し前記第2突出部よりも突出する、
請求項4に記載の温度測定装置。
【請求項6】
前記センサ素子は、前記絶縁ケースの外部に引き出されている、
請求項1に記載の温度測定装置。
【請求項7】
前記回路部に電力を供給する電池を更に有し、
前記絶縁ケースは、第1ケースと第2ケースを有し、
前記第1ケースは、前記電池を収容し、前記第2ケースと対向する側に開口が設けられ、
前記第2ケースは、前記センサ素子および前記回路部を収容し、前記第1ケースと係合して前記第1ケースの開口を塞ぐ、
請求項1に記載の温度測定装置。
【請求項8】
前記第1ケースは、爪部が設けられ、
前記第2ケースは、前記爪部が係合する係合部が設けられ、
前記係合部は、前記第1ケースに対して遠位となる側に設けられ、
前記爪部は、前記遠位となる側に設けられた前記係合部と係合するように、前記第1ケースの壁部から前記第2ケース側に延びて形成された延出部の先端に設けられている、
請求項7に記載の温度測定装置。
【請求項9】
前記第1ケースと前記第2ケースとの間にシール部材が嵌められている、
請求項7に記載の温度測定装置。
【請求項10】
カバー部材を更に有し、
前記第2ケースは、前記センサ素子および前記回路部を含む収容物を前記第2ケース内に収容するための開口が設けられ、
前記カバー部材は、前記第2ケースと係合して前記第2ケースの開口を塞ぐことにより、前記第2ケースに収容された前記収容物が前記第2ケースの開口から前記第2ケースの外部に突出するのを押さえる、
請求項7に記載の温度測定装置。
【請求項11】
前記取り付け部は、前記充電部との対向面上に設けられている、
請求項1に記載の温度測定装置。
【請求項12】
前記第2ケースは、前記取り付け部が前記充電部との対向面上に設けられている、
請求項7に記載の温度測定装置。
【請求項13】
前記固定具は、結束バンドであり、
前記取り付け部は、前記第2ケースに設けられた孔部であり、
前記結束バンドは、前記孔部に通されることによって前記第2ケースに取り付けられる、
請求項12に記載の温度測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、温度測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電力用設備の温度監視を行うため、電力用設備の充電部の温度を測定する温度測定装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の無線式温度測定装置は、無線式温度センサを配線前の高圧電線の接続部に特殊な加工をして組み込むことで、無線式温度センサを直接接触するものである。そのため、高圧電線加工部の部品が多くなり、温度センサを組込むためのコストが多くかかる。
【0005】
本発明は上記の事情に鑑み、温度監視対象の電力用設備の高圧電線部に簡易に取り付けることが可能で、さらに、高圧電線部だけでなく銅バーなどの導電部にも簡易に取り付けることが可能な温度測定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態に係る温度測定装置は、電力用設備の充電部の温度を測定する装置であり、前記充電部の温度を測定するセンサ素子と、前記センサ素子により測定された測定値を無線で発信する回路部と、前記センサ素子および前記回路部を収容する絶縁ケースと、前記絶縁ケースの底部に設けられた、固定具を取り付けるための取り付け部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一実施形態によれば、温度監視対象の電力用設備の高圧電線部や銅バーなどの導電部に簡易に取り付けることができる温度測定装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施例1に係る温度測定装置をバスバーに取り付けた状態を示す図である。
【
図2】本発明の実施例1に係る温度測定装置を電力用ケーブルに取り付けた状態を示す図である。
【
図3】本発明の実施例1に係る温度測定装置の5面図である。
【
図4】本発明の実施例1に係る温度測定装置の分解斜視図である。
【
図5】本発明の実施例1に係る温度測定装置の一部を分解した状態の斜視図である。
【
図6】本発明の実施例1に係る温度測定装置の一部を分解した状態の斜視図である。
【
図7】本発明の実施例1に係る温度測定装置を下方から見た斜視図である。
【
図8】本発明の実施例1に係る温度測定装置の断面図である。
【
図9】本発明の実施例1に係る温度測定装置における沿面距離を説明するための図である。
【
図10】本発明の実施例1に係る温度測定装置に束線バンドを取り付けた状態を示す図である。
【
図11】本発明の実施例1に係る温度測定装置を束線バンドを用いてバスバーに固定した状態を示す図である。
【
図12】本発明の実施例1に係る温度測定装置を束線バンドを用いて電力用ケーブルに固定した状態を示す図である。
【
図13】本発明の実施例1において高圧充電部に固定された温度測定装置の上ケースを取り外した状態を示す図である。
【
図14】本発明の実施例2に係る温度測定装置をバスバーに取り付けた状態を示す図である。
【
図15】本発明の実施例2に係る温度測定装置を電力用ケーブルに取り付けた状態を示す図である。
【
図16】本発明の実施例2に係る温度測定装置の分解斜視図である。
【
図17】本発明の実施例2に係る温度測定装置の一部を分解した状態の斜視図である。
【
図18】本発明の実施例2に係る温度測定装置を下方から見た斜視図である。
【
図19】本発明の実施例2に係る温度測定装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の説明は、本発明の一実施形態に係る温度測定装置に関する。
【0010】
本発明の一実施形態に係る温度測定装置は、電力用設備の充電部の温度を測定する装置であり、電力用設備の充電部に取り付けられる。温度測定装置は、充電部の温度測定値を含む送信データをPC(Personal Computer)などの端末装置に無線で送信する。端末装置は、受信した送信データを温度測定値に変換し、変換された温度測定値に基づいて充電部の温度監視を行う。
【0011】
[実施例1]
図1は、本発明の実施例1に係る温度測定装置1をバスバー2aに取り付けた状態を示す。バスバー2aは、大容量の電流を導電する導体であり、電力用設備の高圧充電部2の一例である。バスバー2aは、ボルト3とナット(図面上不可視)を用いて例えば別のバスバーと接続される。
【0012】
図2は、本発明の実施例1に係る温度測定装置1を電力用ケーブル2bに取り付けた状態を示す。電力用ケーブル2bは、例えば、大容量の電流を導電する電線をもつCVケーブル(Cross-linked Polyethylene Insulated Vinyl Sheath Cable)であり、電力用設備の高圧充電部2の一例である。電力用ケーブル2bの先端には、圧着端子4が取り付けられている。
【0013】
以降の説明では、便宜上、温度測定装置1の上下方向をz方向とし、温度測定装置1の前後方向をx方向とし、温度測定装置1の左右方向をy方向とする。互いに直交するx方向、y方向およびz方向は、左手系をなす。
【0014】
また、z方向正側を上方向とし、z方向負側を下方向とし、x方向正側を前方向とし、x方向負側を後ろ方向とし、y方向正側を右方向とし、y方向負側を左方向とする。
【0015】
なお、方向の呼称は、構成要素の相対的な位置関係を説明するために便宜上用いる呼称であり、絶対的な方向を示すものではない。
【0016】
図3は、温度測定装置1の5面図である。
図4は、温度測定装置1の分解斜視図である。
図5および
図6は、温度測定装置1の一部を分解した状態の斜視図である。
図7は、温度測定装置1を下方から見た斜視図である。
図8は、温度測定装置1を左右方向(y方向)で切断した断面図である。
図9は、温度測定装置1における沿面距離を説明するための図である。
【0017】
温度測定装置1は、高圧充電部2の温度を測定するセンサ素子110、センサ素子110により測定された測定値を無線で発信する回路部120と、センサ素子110および回路部120を収容する絶縁ケース130と、絶縁ケース130の底部134hに設けられた、固定具を取り付けるための孔部134g(取り付け部の一例)と、を備える。
【0018】
このように、温度測定装置1を構成することで、例えば、銅バーなどの導電部の一例であるバスバー2aや高圧電線部の一例である電力用ケーブル2bに、温度測定装置1を容易に取り付けることができる。
【0019】
また、絶縁ケース130が高圧充電部2に直接接触する状態で、センサ素子110は、絶縁ケース130を介して高圧充電部2と間接的に接触する。高圧充電部2の熱は、高圧充電部2に直接接触する絶縁ケース130からセンサ素子110に伝わる。そのため、センサ素子110は、電力用設備の温度監視を行うのに十分な精度で、高圧充電部2の熱を測定することができる。
【0020】
センサ素子110は、例えばサーミスタである。センサ素子110は、熱電対など、別の形態の温度センサに置き換えてもよい。
【0021】
回路部120は、プリント基板122を有する。プリント基板122上に、処理回路124が実装されている。処理回路124は、センサ素子110と接続される。処理回路124は、センサ素子110により測定された測定値を送信データに変換する。
【0022】
プリント基板122上に、アンテナ126が取り付けられている。アンテナ126は、処理回路124で生成された送信データを無線で発信する。
【0023】
プリント基板122上に、電池接続コネクタ128が取り付けられている。電池接続コネクタ128は、電池接続ケーブル142と接続される。センサ素子110、処理回路124およびアンテナ126は、電池接続ケーブル142および電池接続コネクタ128を介して供給される電池140からの電力で動作する。
【0024】
絶縁ケース130は、上ケース132(第1ケースの一例)、下ケース134(第2ケースの一例)およびカバー部材136を有する。上ケース132、下ケース134およびカバー部材136は、ポリカーボネートなどの絶縁性樹脂で形成される。
【0025】
箱状に形成された絶縁ケース130の内部は、扁平な板状のカバー部材136により、上段側と下段側の2つの空間に分断される。上段側の空間は、上ケース132とカバー部材136によって規定されており、電池140が収容される。下段側の空間は、下ケース134とカバー部材136によって規定されており、センサ素子110および回路部120が収容される。
【0026】
絶縁ケース130により、センサ素子110および回路部120と高圧充電部2との絶縁が保たれ、また、電池140と高圧充電部2との絶縁が保たれる。高圧充電部2との絶縁を確保したい部品を絶縁ケース130で囲うという安価な構成で確実な絶縁を保つことができる。
【0027】
また、アンテナ126を囲うケースが絶縁性のあるケース(絶縁ケース130)で形成されるため、アンテナ126から絶縁ケース130を介して外部へ発信される際の、送信データの減衰が抑えられる。そのため、端末装置との通信が良好になる。
【0028】
上ケース132は、略直方体の箱状に形成されており、例えば
図4や
図8に示されるように、下側(下ケース134と対向する側)が開口している。便宜上、この開口部を「開口部OP1」と記す。開口部OP1から上ケース132内に電池140が収容される。
【0029】
図8の断面図に示されるように、上ケース132内に、一対のスナップ式のロック部132dが形成される。電池140を上ケース132内(z方向正側)へ押し込むと、電池140の両脇が一対のロック部132dで挟持されるとともに爪部132eに係る。これにより、電池140は、上ケース132内で保持される。
【0030】
このように、電池140は、絶縁ケース130(上ケース132)内に収容される。すなわち、温度測定装置1は、電気的に独立した絶縁状態にある電力供給源で動作する構成となっている。
【0031】
電池140は、リチウム電池である。電池140は、ボルタ電池やリチウムイオン電池など、他の形態の電池であってもよい。
【0032】
下ケース134は、略直方体の箱状に形成されており、例えば
図4や
図5に示されるように、上側(上ケース132と対向する側)が開口している。便宜上、この開口部を「開口部OP2」と記す。開口部OP2から下ケース134内に、センサ素子110および回路部120を含む収容物が収容される。
【0033】
図5は、カバー部材136を下ケース134に被せて組み立てる前の分解図を示す。
【0034】
下ケース134の左右の側壁部134aのそれぞれに、
図5に示されるように、2つの係合孔134aAが形成される。また、カバー部材136の左右の側面136aのそれぞれに、
図5に示されるように、2つの係合突起136aAが形成される。
【0035】
開口部OP2を塞ぐようにカバー部材136を下ケース134に嵌め込むと、カバー部材136の係合突起136aAが下ケース134の側壁部134aを押してやや外方へ弾性変形させる。係合突起136aAが係合孔134aAに到達すると、係合突起136aAと係合孔134aAとが係合する。これにより、例えば
図6に示されるように、開口部OP2がカバー部材136で塞がれる。
【0036】
プリント基板122上に取り付けられたアンテナ126は、そのままでは一部が開口部OP2から下ケース134の外部に突出することがある。これを防ぐため、開口部OP2は、カバー部材136で塞がれる。すなわち、カバー部材136は、下ケース134と係合して開口部OP2を塞ぐことにより、下ケース134に収容された収容物(ここではアンテナ126)が開口部OP2から下ケース134の外部に突出するのを押さえる。
【0037】
ケーブル通し孔136bがカバー部材136に形成されている。カバー部材136を下ケース134に係合させると、
図6に示されるように、ケーブル通し孔136bから電池接続コネクタ128が露出する。
【0038】
ケーブル通し孔136bから露出した電池接続コネクタ128に電池接続ケーブル142を接続すると、センサ素子110が実装された回路部120と電池140とが接続されて、回路部120が動作可能となる。
【0039】
図6は、上ケース132を下ケース134に被せて組み立てる前の分解図を示す。
【0040】
上ケース132の左右の側壁部132aのそれぞれに、
図6に示されるように、ロック部132b(延出部の一例)が形成される。ロック部132bは、側壁部132a上に設けられており、下ケース134側に延びて形成される。ロック部132bは、スナップ式のロック部であり、その先端に爪部132cが形成される。
【0041】
下ケース134の左右の側壁部134aのそれぞれに、
図6に示されるように、リブ134bが形成される。リブ134bは、側壁部134a上でx方向に延びて形成される。
【0042】
下ケース134の上から被せるように、上ケース132を下ケース134に嵌め込むと、爪部132cが下ケース134のリブ134bに乗り上げて、ロック部132bがやや外方へ弾性変形する。爪部132cがリブ134bを乗り越えると、爪部132cとリブ134bとが係合する。これにより、例えば
図7や
図8に示されるように、上ケース132が下ケース134およびカバー部材136を覆うとともに、上ケース132と下ケース134とが係合する。別の側面では、下ケース134は、上ケース132と係合して上ケース132の開口部OP1を塞ぐ。
【0043】
リブ134bは、爪部132cが係合する係合部の一例である。
【0044】
図4に示されるように、温度測定装置1は、環状のゴムパッキン150を有する。ゴムパッキン150は、下ケース134の外壁全周に亘って取り付けられる。上ケース132と下ケース134とを係合させると、
図8に示されるように、下ケース134に取り付けられたゴムパッキン150が上ケース132との間で押しつぶされる。これにより、絶縁ケース130内の水密性が確保される。従って、温度測定装置1は、屋内だけでなく屋外でも使用することができる。
【0045】
ゴムパッキン150は、断面が円形に形成される。ゴムパッキン150の断面は、ゴムパッキン150を押しつぶす上ケース132および下ケース134の形状に合わせて変えてもよい。
【0046】
このように、絶縁ケース130には、上ケース132と下ケース134との間に、シール部材の一例であるゴムパッキン150が嵌められている。
【0047】
図9中、符号CDで示される太実線は、絶縁ケース130(より詳細には下ケース134)と直接接触する高圧充電部2との沿面距離を示す。
【0048】
下ケース134において、係合部の一例であるリブ134bは、下ケース134の下寄り(上ケース132に対して遠位となる側)に設けられる。また、爪部132cは、下ケース134の下寄りに設けられたリブ134bと係合するように、上ケース132の側壁部132aから下ケース134側に延びて形成されたロック部132b(延出部の一例)の先端に設けられる。
【0049】
上ケース132と下ケース134の係合部分である爪部132cとリブ134bを上記の位置関係とすることにより、絶縁ケース130は、上ケース132で下ケース134を覆う2重構造となる。そのため、高圧充電部2と回路部120間の絶縁体の表面に沿った経路が、太実線CDで示されるように、下ケース134の側壁部134aを回り込む経路となる。このように、温度測定装置1は、絶縁ケース130と直接接触する高圧充電部2との沿面距離が確保されている。
【0050】
また、太実線CDで示されるように、高圧充電部2と回路部120間の絶縁体の表面に沿った経路は、リブ134bを回り込む経路となっている。このように、係合部の一例であるリブ134b自体も、絶縁ケース130と直接接触する高圧充電部2との沿面距離を確保することに寄与している。
【0051】
図9中、符号2’は、温度測定装置1と直接接触しない別の高圧充電部を示す。符号SD1で示される破線矢印は、高圧充電部2’と電池140との空間距離を示す。符号SD2で示される破線矢印は、高圧充電部2’と回路部120との空間距離を示す。これらの破線矢印で示されるように、温度測定装置1内の導電体は、絶縁ケース130を間に挟んで高圧充電部2’と十分な空間距離を確保できている。
【0052】
図7や
図8に示されるように、下ケース134の下面134A(充電部との対向面の一例)上に、ボス134cが設けられる。ボス134cは、高圧充電部2に直接接触する第1突出部の一例であり、下面134Aから下方に突出する。
【0053】
ボス134cは、中空部134cAをもつ筒状に形成される。この中空部134cAに、センサ素子110が配置される。
【0054】
すなわち、第1突出部の一例であるボス134cは、センサ素子110を中空部134cAに収容する筒状に形成される。
【0055】
また、下ケース134の下面134Aに、複数のリブが設けられる。
【0056】
具体的には、下面134Aの前側(x方向正側)領域に、T字状のリブ134dが形成される。また、下面134Aの後ろ側(x方向負側)領域に、上記のリブ134dと前後反転する向きで、T字状のリブ134dが形成される。また、下面134Aの中央辺りに、左右方向(y方向)に直線状に延びた一対のリブ134eが形成される。一対のリブ134eは、互いに平行となっている。また、下面134Aの左右方向の両端のそれぞれに、前後方向(x方向)に直線状に延びた、二重格子構造のリブ134fが形成される。
【0057】
下ケース134の下面134Aから下方に突出する、これらのリブにより、高圧充電部2と下面134Aとの間隔が確保される。すなわち、リブ134d、リブ134eおよびリブ134fは、高圧充電部2と下面134Aとの間隔を確保する第2突出部の一例である。
【0058】
高圧充電部2と下面134Aとの間隔をリブで確保することにより、高圧充電部2と下面134Aとの間に空気層を確保することができる。これにより、高圧充電部2からの熱による、回路部120や電池140周りの過度な温度上昇が抑えられる。
【0059】
下面134Aに対する各リブ(リブ134d、134eおよび134f)の高さは同じである。これに対し、下ケース134の下面134Aに対するボス134cの高さは、下面134Aに対する各リブの高さよりもNmm(例えばコンマ数mm)高い。すなわち、第1突出部の一例であるボス134cは、下面134Aに対して、第2突出部の一例である各リブよりもNmm突出する。
【0060】
下面134A上に設けられた突出部のなかで、ボス134cが、下方に最も突出する。そのため、温度測定装置1を高圧充電部2に取り付けると、
図8に示されるように、ボス134cが高圧充電部2に確実に当たって接触する。これにより、絶縁ケース30(より詳細には下ケース134)が高圧充電部2に直接接触する状態で、ボス134cの中空部134cAに配置されたセンサ素子110は、絶縁ケース130を介して高圧充電部2と間接的に接触する。
【0061】
高圧充電部2の熱は、高圧充電部2に直接接触するボス134cからその内部(中空部134cA)に配置されたセンサ素子110に間接的に伝わる。
【0062】
センサ素子110は、高圧充電部2に直接接触するボス134cの内部に伝わった熱を測定するため、電力用設備の温度監視を行うのに十分な精度の測定値を得ることができる。
【0063】
中空部134cAの直径(ボス134cの内径)は、センサ素子110の外径より極僅かに大きいだけである。センサ素子110と中空部134cAとの隙間が小さいため、中空部134cAに伝わった熱は過度に発散しない。この点からも、センサ素子110は、電力用設備の温度監視を行うのに十分な精度の測定値を得ることができる。
【0064】
温度測定装置1は、安価な汎用部品を用いて、高圧充電部2に簡単かつ確実に取り付けられるようになっている。具体的には、温度測定装置1は、束線バンド160を用いて高圧充電部2に取り付けられるようになっている。なお、「束線バンド」は「結束バンド」と呼ばれることもある。
【0065】
図10は、束線バンド160を温度測定装置1に取り付けた状態を示す。
【0066】
左右一対のリブ134fのそれぞれのx方向中央に、
図7に示されるように、孔部134gが設けられる。孔部134gは、束線バンド160を通すことができる大きさを有する。また、左右方向(y方向)に平行に延びた一対のリブ134eにより、下ケース134の下面134A上に、左右方向に延びる通路134eAが形成される。
【0067】
束線バンド160は、一方のリブ134fの孔部134gに通されて通路134eAを通され、更に、他方のリブ134fの孔部134gに通される。これにより、
図10に示されるように、束線バンド160は、温度測定装置1に取り付けられた状態となる。
【0068】
このように、絶縁ケース30(より詳細には下ケース134)は、束線バンド160(固定具の一例)を取り付けるための孔部134g(取り付け部の一例)が、絶縁ケース30の底部134h(下ケース134の下面134A上)に設けられている。束線バンド160は、孔部134gに通されることによって下ケース134に取り付けられる。
【0069】
図11は、束線バンド160を用いて温度測定装置1をバスバー2aに固定した状態を示す。
図12は、束線バンド160を用いて温度測定装置1を電力用ケーブル2bに固定した状態を示す。
【0070】
図11、
図12に示されるように、温度測定装置1に取り付けられた束線バンド160を締め付けるだけで、温度測定装置1をバスバー2aや電力用ケーブル2b等の高圧充電部2に固定することができる。
【0071】
特許文献1に例示される従来構成では、配線前に高圧電線の接続加工部に特殊な加工を施して温度測定装置を組み込む必要があり、また、温度測定装置をバスバー等の導電部に固定することができない。すなわち、従来は、温度測定装置を高圧充電部に取り付けるための構成が複雑であり、また、取り付け上の制約が多かった。
【0072】
これに対し、本実施例1では、束線バンド160を用いて、配線後の高圧充電部2に温度測定装置1を簡単かつ確実に固定することができる。配線前に高圧電線に特殊な加工を施す必要がなく、また、温度測定装置1をバスバー2aや電力用ケーブル2b等の種々の形態の高圧充電部2に固定することができる。すなわち、従来と比べて、温度測定装置1を高圧充電部2に取り付けるための構成が簡素化され、また、取り付け上の制約が少ない。
【0073】
図13は、高圧充電部2に固定された温度測定装置1の上ケース132を取り外した状態を示す。
【0074】
上ケース132に設けられたスナップ式のロック部132bにより、下ケース134から上ケース132を簡単に取り外すことができる。また、束線バンド160は、下ケース134に取り付けられているものの、上ケース132に取り付けられていない。そのため、下ケース134を束線バンド160で高圧充電部2に固定したまま、上ケース132を簡単に取り外すことができる。
【0075】
作業者は、次の手順で電池交換を行う。すなわち、作業者は、下ケース134から上ケース132を取り外し、電池接続コネクタ128から電池接続ケーブル142を抜いて、上ケース132から電池140を取り外す。作業者は、次いで、新たな電池140を上ケース132に取り付けて、電池接続ケーブル142を電池接続コネクタ128に接続し、上ケース132を下ケース134に取り付ける。
【0076】
このように、作業者は、下ケース134を束線バンド160で高圧充電部2に固定したまま、電池交換を行うことができる。作業者は、電池交換を簡単に行うことができる。
【0077】
電池交換時、下ケース134の内部は、カバー部材136で隠されている。カバー部材136により、電池交換時における回路部120等の露出が避けられる。
【0078】
[実施例2]
次に、本発明の実施例2に係る温度測定装置を説明する。本実施例2では、上記の実施例1と重複する説明は適宜省略又は簡略化する。
【0079】
温度測定を行いたい位置に温度測定装置を取り付けることができない場合がある。特許文献1に記載の温度測定装置では、このような位置の温度を測定することができない。
【0080】
そこで、本実施例2に係る温度測定装置は、もう1つのセンサ素子110’を備える。本実施例2に係る温度測定装置は、温度測定装置を取り付けることができない位置に対しても、センサ素子110’を接触させてこの位置の温度を測定できるようになっている。
【0081】
図14は、本実施例2に係る温度測定装置1zをバスバー2aに取り付けた状態を示す。
図15は、本実施例2に係る温度測定装置1zを電力用ケーブル2bに取り付けた状態を示す。
図16は、温度測定装置1zの分解斜視図である。
図17は、本実施例2においてカバー部材136を下ケース134に被せて組み立てる前の分解図を示す。
図18は、温度測定装置1zを下方から見た斜視図である。
図19は、温度測定装置1zを左右方向(y方向)で切断した断面図である。
【0082】
図17に示されるように、プリント基板122上にコネクタ129が取り付けられている。このコネクタ129に、センサケーブル170が接続される。本実施例2では、このセンサケーブル170の先端に、センサ素子110’が備えられる。
【0083】
例えば
図16や
図19に示されるように、本実施例2において、下ケース134の底部134hに、孔部134hAが形成される。コネクタ129に接続されたセンサケーブル170は、この孔部134hAを介して絶縁ケース130の外部に引き出される。
【0084】
なお、センサケーブル170が孔部134hAに擦れる等して損傷する虞がある。そこで、孔部134hAに、グロメット172が嵌め込まれている。
【0085】
図18に示されるように、センサケーブル170は、グロメット172の貫通穴を介して絶縁ケース130の外部に引き出される。そのため、孔部134hA付近におけるセンサケーブル170の損傷が防がれる。
【0086】
このように、本実施例2において、センサ素子110’は、絶縁ケース30の外部に引き出される。これにより、例えば
図14や
図15に示されるように、センサケーブル170が届く範囲内の任意の位置で、センサ素子110’を高圧充電部2に接触させることができる。
【0087】
すなわち、本実施例2では、温度測定装置1zを取り付けることができない位置に対しても、センサ素子110’を接触させてこの位置の温度を測定できるようになっている。別の観点では、高圧充電部2に対する温度測定装置1zの取付位置の自由度が高い。なお、センサ素子110’は、束線バンド162を用いて高圧充電部2に対して固定される。
【0088】
CVケーブル等である電力用ケーブル2bでは、電線とこれを覆うシースとの温度差が大きい場合がある。この場合、電力用ケーブル2bのシースにセンサ素子110を接触させても、電力用設備の温度監視を行うのに十分な精度の測定値を得られない虞がある。
【0089】
そこで、
図15の例では、センサケーブル170で引き出されたセンサ素子110’が電力用ケーブル2bの先端に接続された圧着端子4に接触されている。これにより、電力用設備の温度監視を行うのに十分な精度の測定値を得ることが可能となる。
【0090】
なお、プリント基板122上にスイッチ180が取り付けられている。スイッチ180のピンを切り替えることで、センサ素子110とセンサ素子110’が処理回路124と択一的に接続される。すなわち、実施例2では、センサ素子110を用いた温度測定を重なうこともできる。
【0091】
このように、本実施例2に係る温度測定装置1zは、電力用設備の充電部の温度を測定する装置であり、充電部(2)の温度を測定するセンサ素子(110’)と、センサ素子(110’)により測定された測定値を無線で発信する回路部(120)と、センサ素子(110’)および回路部(120)を収容する絶縁ケース(30)と、を有し、センサ素子(110’)は、絶縁ケース(30)の外部に引き出されている。
【0092】
本実施例2において、例えば、絶縁ケース(30)は、孔部(134hA)が設けられ、孔部(134hA)に、グロメット等の緩衝材(172)が嵌め込まれ、センサ素子(110’)を先端に備えるセンサケーブル(170)は、緩衝材(172)の貫通穴を介して絶縁ケース(30)の外部に引き出される。
【0093】
本実施例2において、例えば、絶縁ケース(30)は、充電部(2)と対向面(134A)との間隔を確保する第2突出部(134d、134eおよび134f)が対向面(134A)上に設けられる。
【0094】
本実施例2において、例えば、温度測定装置1zは、回路部(120)に電力を供給する電池(140)を有し、絶縁ケース(30)は、第1ケース(132)と第2ケース(134)を有し、第1ケース(132)は、電池(140)を収容し、第2ケース(134)と対向する側に開口(OP1)が設けられ、第2ケース(134)は、センサ素子(110)および回路部(120)を収容し、第1ケース(132)と係合して第1ケース(132)の開口を塞ぐ。
【0095】
本実施例2において、例えば、第1ケース(132)は、爪部(132c)が設けられ、第2ケース(134)は、爪部(132c)が係合する係合部(134b)が設けられ、係合部(134b)は、第1ケース(132)に対して遠位となる側に設けられ、爪部(132c)は、上記遠位となる側に設けられた係合部(134b)と係合するように、第1ケース(132)の壁部(132a)から第2ケース(134)側に延びて形成された延出部(132b)の先端に設けられている。
【0096】
本実施例2において、例えば、第1ケース(132)と第2ケース(134)との間にシール部材(150)が嵌められている。
【0097】
本実施例2において、例えば、温度測定装置1zは、カバー部材(136)を有し、第2ケース(134)は、センサ素子(110)および回路部(120)を含む収容物を第2ケース(134)内に収容するための開口(OP2)が設けられ、カバー部材(136)は、第2ケース(134)と係合して第2ケース(134)の開口(OP2)を塞ぐことにより、第2ケース(134)に収容された収容物が第2ケース(134)の開口(OP2)から第2ケース(134)の外部に突出するのを押さえる。
【0098】
本実施例2において、例えば、絶縁ケース(30)(より詳細には、第2ケース(134))は、固定具(160)を取り付けるための取り付け部(134g)が充電部(2)との対向面(134A)上に設けられている。
【0099】
本実施例2において、例えば、固定具(160)は、結束バンドであり、取り付け部(134g)は、第2ケース(134)に設けられた孔部であり、結束バンド(160)は、孔部(134g)に通されることによって第2ケース(134)に取り付けられる。
【0100】
以上が本発明の例示的な実施形態の説明である。本発明の実施形態は、上記に説明したものに限定されず、本発明の技術的思想の範囲において様々な変形が可能である。例えば明細書中に例示的に明示される実施形態等又は自明な実施形態等を適宜組み合わせた内容も本願の実施形態に含まれる。
【符号の説明】
【0101】
1 :温度測定装置
2 :高圧充電部
2a :バスバー
2b :電力用ケーブル
3 :ボルト
4 :圧着端子
30 :絶縁ケース
110 :センサ素子
120 :回路部
122 :プリント基板
124 :処理回路
126 :アンテナ
128 :電池接続コネクタ
130 :絶縁ケース
132 :上ケース
132b :ロック部
132c :爪部
132d :ロック部
132e :爪部
134 :下ケース
134aA :係合孔
134b :リブ
134c :ボス
134cA :中空部
134d :リブ
134e :リブ
134eA :通路
134f :リブ
134g :孔部
136 :カバー部材
136aA :係合突起
136b :ケーブル通し孔
140 :電池
142 :電池接続ケーブル
150 :ゴムパッキン
160 :束線バンド
【手続補正書】
【提出日】2023-07-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力用設備の充電部の温度を測定する温度測定装置において、
前記充電部の温度を測定する第1のセンサ素子と、
前記第1のセンサ素子により測定された測定値を無線で発信する回路部と、
前記第1のセンサ素子および前記回路部を収容する絶縁ケースと、
前記絶縁ケースの外部に引き出された、前記第1のセンサ素子と異なる第2のセンサ素子と、
前記絶縁ケースの底部に設けられた、固定具を取り付けるための取り付け部と、
を備える、温度測定装置。
【請求項2】
電力用設備の充電部の温度を測定する温度測定装置において、
前記充電部の温度を測定する第1のセンサ素子と、
前記第1のセンサ素子により測定された測定値を無線で発信する回路部と、
前記第1のセンサ素子および前記回路部を収容する絶縁ケースと、
前記絶縁ケースの底部に設けられた、固定具を取り付けるための取り付け部と、
前記回路部に電力を供給する電池と、備え、
前記絶縁ケースは、第1ケースと第2ケースを有し、
前記第1ケースは、前記電池を収容し、前記第2ケースと対向する側に開口が設けられ、
前記第2ケースは、前記第1のセンサ素子および前記回路部を収容し、前記第1ケースと係合して前記第1ケースの開口を塞ぐ、
温度測定装置。
【請求項3】
前記第1のセンサ素子は、前記絶縁ケースを介して前記充電部と間接的に接触する、
請求項1に記載の温度測定装置。
【請求項4】
前記絶縁ケースは、前記充電部に直接接触する第1突出部が前記充電部との対向面上に設けられ、
前記第1のセンサ素子は、前記第1突出部の中空部に配置される、
請求項3に記載の温度測定装置。
【請求項5】
前記第1突出部は、前記第1のセンサ素子を前記中空部に収容する筒状に形成される、
請求項4に記載の温度測定装置。
【請求項6】
前記絶縁ケースは、前記充電部と前記対向面との間隔を確保する第2突出部が前記対向面上に設けられ、
前記第1突出部は、前記対向面に対し前記第2突出部よりも突出する、
請求項4または請求項5に記載の温度測定装置。
【請求項7】
前記第1ケースは、爪部が設けられ、
前記第2ケースは、前記爪部が係合する係合部が設けられ、
前記係合部は、前記第1ケースに対して遠位となる側に設けられ、
前記爪部は、前記遠位となる側に設けられた前記係合部と係合するように、前記第1ケースの壁部から前記第2ケース側に延びて形成された延出部の先端に設けられている、
請求項2に記載の温度測定装置。
【請求項8】
前記第1ケースと前記第2ケースとの間にシール部材が嵌められている、
請求項2に記載の温度測定装置。
【請求項9】
カバー部材を更に有し、
前記第2ケースは、前記第1のセンサ素子および前記回路部を含む収容物を前記第2ケース内に収容するための開口が設けられ、
前記カバー部材は、前記第2ケースと係合して前記第2ケースの開口を塞ぐことにより、前記第2ケースに収容された前記収容物が前記第2ケースの開口から前記第2ケースの外部に突出するのを押さえる、
請求項2に記載の温度測定装置。
【請求項10】
前記取り付け部は、前記充電部との対向面上に設けられている、
請求項1に記載の温度測定装置。
【請求項11】
前記第2ケースは、前記取り付け部が前記充電部との対向面上に設けられている、
請求項2に記載の温度測定装置。
【請求項12】
前記固定具は、結束バンドであり、
前記取り付け部は、前記第2ケースに設けられた孔部であり、
前記結束バンドは、前記孔部に通されることによって前記第2ケースに取り付けられる、
請求項11に記載の温度測定装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本発明の一実施形態に係る温度測定装置は、電力用設備の充電部の温度を測定する装置であり、前記充電部の温度を測定する第1のセンサ素子と、前記第1のセンサ素子により測定された測定値を無線で発信する回路部と、前記第1のセンサ素子および前記回路部を収容する絶縁ケースと、前記絶縁ケースの外部に引き出された、前記第1のセンサ素子と異なる第2のセンサ素子と、前記絶縁ケースの底部に設けられた、固定具を取り付けるための取り付け部と、を備える。