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特開2024-132211給与受取り申請端末、給与受取り申請方法、及び給与受取りプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024132211
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】給与受取り申請端末、給与受取り申請方法、及び給与受取りプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20230101AFI20240920BHJP
   G06Q 40/02 20230101ALI20240920BHJP
【FI】
G06Q10/06
G06Q40/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023042899
(22)【出願日】2023-03-17
(71)【出願人】
【識別番号】518135412
【氏名又は名称】株式会社リクルート
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100139066
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】篠田 恭寛
【テーマコード(参考)】
5L010
5L040
5L049
5L055
【Fターム(参考)】
5L010AA06
5L040BB14
5L049AA06
5L055BB14
(57)【要約】
【課題】銀行口座の開設から給与受取り申請までをワンストップを行うことができる給与受取り申請端末を提供する。
【解決手段】給与受取り申請端末は、従業員が銀行振込みによる給与の受取りを申請するための申請画面を表示する表示部を備え、該表示部は、銀行の口座開設をするウェブサイトへの導線を申請画面に表示する。表示部は、銀行口座の口座情報を登録するための口座登録画面に遷移するための動線を、申請画面にさらに表示しても良く、上記ウェブサイトを通じた申請により銀行口座が開設された場合には、開設された銀行口座の口座情報を口座登録画面にプリセットで表示してもよい。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
従業員が銀行振込みによる給与の受取りを申請するための申請画面を表示する表示部を、備え、
前記表示部は、銀行の口座開設をするウェブサイトへの導線を前記申請画面に表示する、
給与受取り申請端末。
【請求項2】
前記表示部は、銀行口座の口座情報を登録するための口座登録画面に遷移するための動線を、前記申請画面にさらに表示する、
請求項1に記載の給与受取り申請端末。
【請求項3】
前記ウェブサイトを通じた申請により銀行口座が開設された場合、前記表示部は、開設された銀行口座の口座情報を前記口座登録画面にプリセットで表示する、
請求項2記載の給与受取り申請端末。
【請求項4】
プリセットで表示された前記口座情報は編集可能である、
請求項3に記載の給与受取り申請端末。
【請求項5】
当該従業員の銀行口座が未開設の場合、前記表示部は、前記口座登録画面に空欄の口座情報入力欄を表示する、
請求項4に記載の給与受取り申請端末。
【請求項6】
前記表示部は、給与受取りの申請ボタンを前記申請画面にさらに表示し、
当該従業員の口座情報が未登録の場合、前記申請ボタンを非アクティブで表示する、
請求項2~5のいずれか1項に記載の給与受取り申請端末。
【請求項7】
プロセッサにより実行される方法であって、
従業員が銀行振込みによる給与の受取りを申請するための申請画面を表示するステップを、含み、
前記申請画面を表示するステップは、銀行の口座開設をするウェブサイトへの導線を前記申請画面に表示する、
給与受取り申請方法。
【請求項8】
コンピュータを、
従業員が銀行振込による給与の受取りを申請するための申請画面を表示する表示部として機能させ、
前記表示部は、銀行の口座開設をするウェブサイトへの導線を前記申請画面に表示する、
給与受取り申請プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給与受取り申請端末、給与受取り申請方法、及び給与受取りプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、タイムカードの出勤時間及び退勤時間に基づいて勤務時間を計算し、タイムカードを所持する人物の単価を勤務時間に掛けて給与を計算し、タイムカードを所持する人物の銀行口座に日払い方式で給与を振り込む給与支払いシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平5-28337号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
銀行振込みにより給与を受け取る場合、従業員は、予め銀行口座を開設したうえで、口座番号等の個人情報を雇用主に提供して給与受取りを申請しなければならない。しかしながら、銀行口座の開設には手間がかかる上、さらに給与受取り申請を行わなければならない。その際に、口座番号等の転記ミスが生じるおそれもある。そのため、銀行口座の開設から給与受取り申請までをワンストップを行うことができるシステムが望まれる。
【0005】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、銀行口座の開設から給与受取り申請までをワンストップを行うことができる給与受取り申請端末、給与受取り申請方法、及び給与受取りプログラムを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る給与受取り申請端末は、従業員が銀行振込みによる給与の受取りを申請するための申請画面を表示する表示部を、備え、前記表示部は、銀行の口座開設をするウェブサイトへの導線を前記申請画面に表示する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、銀行口座の開設から給与受取り申請までをワンストップを行うことができる給与受取り申請端末、給与受取り申請方法、及び給与受取りプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態に係る給与受取り申請端末である従業員端末を含むサービスシステムの概略構成を例示するネットワーク図である。
図2】従業員端末の物理的な構成を例示するブロック図である。
図3】サーバ装置の物理的な構成を例示するブロック図である。
図4】サーバ装置の機能的な構成を示すブロック図である。
図5】従業員の登録処理を示すフローチャートである。
図6】雇用主端末に表示される従業員登録用リンク発行画面の一例である。
図7】従業員端末に表示されるアカウント登録画面の一例である。
図8】雇用主端末に表示される従業員一覧画面の一例である。
図9】口座開設申請処理及び口座開設登録処理を示すフローチャートである。
図10】従業員端末に表示される給与受取り申請画面の一例である。
図11】従業員端末に表示される口座情報登録画面の一例である。
図12】雇用主端末に表示される口座情報確認画面の一例である。
図13】給与支払い処理を示すフローチャートである。
図14】雇用主端末に表示される給与振込申請画面の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0010】
[サービスシステムの概要]
図1は、本実施形態に係る給与受取り申請端末である従業員端末5を含むサービスシステムの概略構成を示すネットワーク図である。サービスシステムは、例えば、サーバ装置2を含む給与支払いシステム1と、サーバ装置2とは別のサーバ装置4を含む金融機関システム3と、雇用主端末6と、従業員端末(給与受取り申請端末)5と、を備える。
【0011】
従業員端末5は、例えば、スマートフォンであり、飲食店等の従業員が利用する。従業員端末5は、ネットワークNを介してサーバ装置2、サーバ装置4及び雇用主端末6等と通信できるように構成される。なお、従業員端末5は、スマートフォンに限定されず、例えば、タブレット端末、ノートPC(Personal Computer)、PC端末、その他の端末装置であってもよい。
【0012】
雇用主端末6は、例えば、タブレット端末であり、飲食店等の経営者や経理担当者等(以下、「雇用主」と総称する)が利用する。雇用主端末6は、ネットワークNを介してサーバ装置2、サーバ装置4及び従業員端末5等と通信できるように構成される。なお、雇用主端末6は、タブレット端末に限定されず、例えば、PC端末、ノートPC、スマートフォン、その他の端末装置であってもよい。
【0013】
給与支払いシステム1は、例えば、給与支払いサービスや給与前払いサービス等を提供するシステムである。給与支払いシステム1のサーバ装置2は、例えば、給与支払い処理や給与前払い処理等を実行することができる。
【0014】
金融機関システム3は、例えば、金融機関における口座の開設及び管理や、各口座の出入金、決済等のサービスを提供するシステムである。金融機関システム3のサーバ装置4は、例えば、口座開設申請の受付処理、審査及び承認処理、口座の開設処理等を実行することができる。
【0015】
ネットワークNは、例えば、インターネット、LAN、専用線、電話回線、企業内ネットワーク、移動体通信網、ブルートゥース(登録商標)、WiFi(Wireless Fidelity)、その他の通信回線、それらの組み合わせ等のいずれであってもよく、有線であるか無線であるかを問わない。
【0016】
[従業員端末5及び雇用主端末6の物理的な構成]
図2に示すように、従業員端末5は、物理的な構成として、例えば、プロセッサ51と、通信インタフェース52と、記憶装置53と、入力装置54と、表示装置55とを備える。
【0017】
プロセッサ51は、例えばCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサである。プロセッサ51は、記憶装置53に記憶されているプログラム531を実行することで、従業員端末5の各種の機能を実現する制御部として機能する。
【0018】
通信インタフェース52は、ネットワークNに接続し、ネットワークN上の他の端末や装置と通信する通信部として機能する。
【0019】
記憶装置53は、例えば、ディスクドライブ又は半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。記憶装置53は、例えば、従業員端末5の各種の機能を実現するためのプログラム531及びそのプログラム531で使用される各種のデータ等を記憶する記憶部として機能する。
【0020】
入力装置54は、操作者からの入力を受け付ける入力部として機能する。入力装置54として、例えば、タッチパネル、ペンタブレット、キーボード、マウス、マイク等を用いることができる。
【0021】
表示装置55は、画像や画面等を表示する表示部として機能する。表示装置55として、例えば、有機ELディスプレイ、液晶ディスプレイ等を用いることができる。
【0022】
ここで、雇用主端末6は、従業員端末5と同様の構成要素を備える。つまり、雇用主端末6は、物理的な構成として、例えば、プロセッサと、通信インタフェースと、記憶装置と、入力装置と、表示装置とを備える。雇用主端末6の各構成要素は、上述した従業員端末5の各構成要素と同様であるため、それらの説明を省略する。
【0023】
[サーバ装置の物理的な構成]
図3に示すように、サーバ装置2は、物理的な構成として、例えば、プロセッサ21と、通信インタフェース22と、記憶装置23とを備える。
【0024】
プロセッサ21は、例えばCPU等のプロセッサである。プロセッサ21は、記憶装置23に記憶されているプログラム231を実行することで、後述するサーバ装置2の各種の機能を実現する。
【0025】
通信インタフェース22は、ネットワークNに接続し、ネットワークN上の他の装置や端末と通信する通信部として機能する。
【0026】
記憶装置23は、例えば、ディスクドライブ又は半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。記憶装置23は、例えば、サーバ装置2の各種の機能を実現するためのプログラム231、及びそのプログラム231で使用される各種のデータ等を記憶する記憶部として機能する。
【0027】
ここで、サーバ装置4は、サーバ装置2と同様の構成要素を備える。つまり、サーバ装置4は、物理的な構成として、例えば、プロセッサと、通信インタフェースと、記憶装置とを備える。サーバ装置4の各構成要素は、上述したサーバ装置2の各構成要素と同様であるため、それらの説明を省略する。
【0028】
[給与支払いシステム1のサーバ装置2の機能的な構成]
図4を参照して、プロセッサ21により実現されるサーバ装置2の各種機能について説明する。サーバ装置2の各種機能には、例えば、受付部211、表示制御部212、登録管理部213、算出部214、実行部215、通知部216、及び本サービスシステムのユーザである飲食店等に関する情報を格納するユーザ関連データベース(DB)217が含まれる。それぞれの機能について、以下に説明する。
【0029】
受付部211は、従業員端末5又は雇用主端末6から各種の要求や入力情報を受け付ける。各種の要求や入力情報として、例えば、従業員の新規登録申請のためのURLの発行要求、従業員一覧の表示要求、給与受取り申請の表示要求、給与受取りの申請、給与の振込要求、振込み状況の確認要求等がある。
【0030】
表示制御部212は、受付部211により受け付けられた各種の要求や入力情報に基づいて、各種の画面や出力情報を従業員端末5のディスプレイ又は雇用主端末6のディスプレイに表示させる。各種の画面や出力情報として、例えば、新規の従業員登録用リンク発行画面、アカウント登録画面、従業員一覧画面、給与受取り申請画面、口座情報登録画面、口座情報確認画面、給与振込申請画面等がある。
【0031】
登録管理部213は、従業員端末5から送信され、受付部211により受け付けられた情報に基づいて、従業員のアカウントを作成し、従業員に関する情報を該アカウントと関連付けて管理する。従業員に関する情報として、例えば、従業員の氏名、住所、メールアドレス、金融機関の口座番号、勤務年数、時給等がある。
【0032】
算出部214は、従業員の給与の算出、前払い給与との相殺当の処理を実行する。
実行部215は、従業員の給与を指定日に支払うための振込予約処理を実行する
通知部216は、給与の振込が実行された際に、その旨を従業員端末5及び雇用主端末6にメール等により通知する。
【0033】
ユーザ関連データベース(DB)217は、飲食店等の店舗情報(店名、業種、所在地、雇用主、口座情報等)、雇用主に関する情報(氏名、住所、連絡先等)、及び飲食店の従業員に関する情報(氏名、住所、連絡先、時給、給与を振り込む口座情報等)を格納する。
【0034】
ここで、給与支払いシステム1のサーバ装置2を構成するコンピュータは、必ずしも1台である必要はなく、通信ネットワークN上に分散する複数のコンピュータから構成されてもよい。金融機関システム3のサーバ装置4についても同様である。
【0035】
[給与受取り申請方法]
以下、本実施形態に係る給与受取り申請方法の各段階における動作を説明する。
(1)従業員の登録段階
図5は、従業員の登録処理を示すフローチャートであり、給与支払いシステム1に示すサーバ装置2の動作と、従業員端末5の動作と、雇用主端末6の動作とを示している。図6は、雇用主端末6に表示される従業員登録用リンク発行画面の一例である。図7は、従業員端末5に表示されるアカウント登録画面の一例である。図8は、雇用主端末6に表示される従業員一覧画面の一例である。
【0036】
まず、雇用主端末6が、新規の従業員登録用リンクの発行を要求する(ステップS101)。これに応じて、給与支払いシステム1は、従業員登録用リンクを発行し(ステップS102)、図6に例示する従業員登録用リンク発行画面A1を雇用主端末6に表示させる(ステップS103)。
【0037】
従業員登録用リンク発行画面A1には、従業員登録用リンクを表す2次元コード(例えばQR(登録商標)コード)や、URLが表示されている。雇用主端末6は、雇用主の操作に応じて、発行された従業員登録用リンクを従業員端末5に送信する(ステップS104)。送信方法としては、従業員登録用リンクを表すURLをテキストメールにより送信する方法でもよいし、2次元コードを含む画面を送信する方法でもよい。或いは、雇用主端末6に表示された2次元コードを、従業員端末5に直接読取らせてもよい。
【0038】
従業員登録用リンクを受信した従業員端末5は、従業員の操作に応じて、従業員登録用リンク先にアクセスする(ステップS105)。給与支払いシステム1は、従業員端末5からのアクセスを受け付け(ステップS106)、図7に例示するアカウント登録画面A2を従業員端末5に表示させる(ステップS107)。
【0039】
アカウント登録画面A2には、従業員のメールアドレス、パスワード、氏名、生年月日等の入力欄が設けられている。従業員端末5は、従業員の操作に応じて、これらの入力欄に入力された情報を給与支払いシステム1に送信し、初回アカウントの登録申請を行う(ステップS108)。
【0040】
給与支払いシステム1は、受信した情報に基づいて、当該従業員の初回アカウントを登録し(ステップS109)、登録済み従業員名簿を雇用主端末6に送信し(ステップS110)。図8に例示する従業員一覧画面A3を表示させる(ステップS111)。
【0041】
従業員一覧画面A3には、各従業員の氏名表示欄a31、給与計算額の表示欄a32、前払い済み給与金額の表示欄a33、これらを相殺した振込金額の表示欄a34、編集ボタンa35、振込申請ボタンa36等が設けられている。雇用主は、編集ボタンa35を押下することで、各従業員に関する閲覧可能な情報を表示させたり、給与計算を編集したりすることができる。また、従業員「EEE EE」の表示欄a37に示すように、振込先の口座が登録されていない従業員については、口座未登録の旨が当該表示欄a37に表示される。なお、図8においては、給与の振込金額が入力されていないため、振込申請ボタンa36は非アクティブとなっている。
【0042】
(2)口座開設申請及び口座開設登録段階
図9は、口座開設申請処理及び口座開設登録処理を示すフローチャートであり、給与支払いシステム1のサーバ装置2の動作と、金融機関システム3のサーバ装置4の動作と、従業員端末5の動作と、雇用主端末6の動作とを示している。図10は、従業員端末5に表示される給与受取り申請画面の一例である。図11は、従業員端末に表示される口座情報登録画面の一例である。図12は、雇用主端末に表示される口座情報確認画面の一例である。
【0043】
給与支払いシステム1は、新規登録された従業員の従業員端末5に、図10に例示する給与受取り申請画面A4を送信する(ステップS201)。従業員端末5は、受信した給与受取り申請画面A4を表示する(ステップS202)。
【0044】
給与受取り申請画面A4には、給与振込み先の口座を登録するための口座登録ボタンa41と、口座開設ボタンa42と、給与受取り申請ボタンa43とが設けられている。このうち、給与受取り申請ボタンa43は、口座が登録されないうちは非アクティブとなっている。また、口座登録ボタンa41は、図11に例示する口座情報登録画面A5に遷移するための動線(リンク)である。
【0045】
口座情報登録画面A5には、金融機関名、支店名、口座番号、口座名義等の口座情報入力欄a51と、保存ボタンa52が設けられている。初期状態では、当該従業員の口座が未だ開設又は登録されていない場合、口座情報入力欄a51は空欄となっている。従業員は、口座情報入力欄a51に口座情報を手入力し、保存ボタンa52を押下することにより、口座情報を登録することもできる。
【0046】
口座開設ボタンa42は、銀行の口座開設をするウェブサイトへの導線(リンク)である。従業員端末5は、口座開設ボタンa42が押下されると、リンク先である口座開設サイトにジャンプする。従業員端末5は、従業員の操作に応じて、当該口座開設サイトから口座開設を申請する(ステップS203)。
【0047】
金融機関システム3は、口座開設申請を受信すると、当該申請を審査する。そして、承認した場合(ステップS204)、開設した口座情報を給与支払いシステム1に送信し、給与支払いシステム1はこれを取得する(ステップS205)。
【0048】
給与支払いシステム1は、取得した口座情報を、従業員端末5の給与受取り申請画面A4に、口座情報として反映させる(ステップS206)。これにより、口座登録ボタンa41を押下して口座情報登録画面A5を開くと、開設された口座の口座情報が口座情報入力欄a51にプリセットされて表示される。つまり、口座開設ボタンa42により導かれた口座開設サイトを通じて口座開設を申請した場合、口座情報が口座情報入力欄a51に反映されるので、従業員は口座情報を手入力する必要がなくなる。なお、プリセットで表示された口座情報は、編集可能としてもよい。
【0049】
口座情報登録画面A5において保存ボタンa52が押下されると、従業員端末5は、口座情報を給与支払いシステム1に送信し、口座情報の登録申請を行う(ステップS207)。これに応じて、給与支払いシステム1は、受信した口座情報を当該従業員のアカウントに登録する(ステップS208)。これにより、登録された口座情報が雇用主端末6に表示可能な状態となる。
【0050】
雇用主端末6は、図8に示す従業員一覧画面A3に設けられた編集ボタンa35が押下されると、画面を図12に例示する口座情報確認画面A6に遷移させ、当該従業員の口座情報を表示する(ステップS209)。雇用主は、この口座情報確認画面A6により、従業員の口座情報を確認することができる。
【0051】
(3)給与の支払い段階
図13は、給与支払い処理を示すフローチャートであり、給与支払いシステム1に示すサーバ装置2の動作と、従業員端末5の動作と、雇用主端末6の動作とを示している。図14は、雇用主端末6に表示される給与振込申請画面の一例である。
【0052】
まず、雇用主は、図8に例示する従業員一覧画面A3を表示させ、各従業員の給与額を入力する。これにより、振込申請ボタンa36がアクティブになる。雇用主端末6は、振込申請ボタンa36が押下されると、図14に例示する給与振込申請画面A7を表示する。給与振込申請画面A7には、振込み対象の従業員名表示欄a71と、振込額表示欄a72と、振込金額の合計額表示欄a73と、振込申請を確定するための振込申請決定ボタンa74とが設けられている。雇用主は、この画面において、合計額等を確認することができる。雇用主端末6は、振込申請決定ボタンa74が押下されると、給与の振込指示を給与支払いシステム1に送信する(ステップS301)。
【0053】
給与支払いシステム1は、受信した振込指示に従って、ユーザの口座から資金を引き出し、予め登録された従業員の口座に給与を振り込む(ステップS302)。なお、従業員の口座に給与を振り込むのは一旦給与支払いシステム1で立替払いを行い、その後ユーザに対して請求を行ってもよい。また、ユーザに対する請求は、ユーザの口座から引き出してもよいし、別途ユーザが契約しているレジアプリの売上から相殺してよく、従業員への給与の支払い方法やユーザに対する請求方法は、上記に限らず別の方法を用いてもよい。
【0054】
続いて、給与支払いシステム1は、給与振込みが完了した旨の通知を、従業員端末5に送信する(ステップS303)。従業員端末5は、従業員による操作に応じて口座にアクセスする(ステップS304)。これにより、従業員は、従業員端末5において振込み金額等を確認することができる。
【0055】
以上説明したように、本実施形態によれば、従業員が銀行振込みによる給与の受取りを申請するための給与受取り申請画面A4を従業員端末5の表示装置55に表示し、当該申請画面A4に銀行の口座開設をするウェブサイトへの導線としての口座開設ボタンa42を表示するので、従業員は、銀行口座の開設から給与受取り申請までをワンストップを行うことが可能となる。
【0056】
また、本実施形態によれば、上記ウェブサイトを通じた申請により開設された銀行口座の口座情報を、口座情報登録画面A5にプリセットして表示させるので、従業員が口座情報を手入力する手間を省くことができると共に、入力ミスに起因する登録エラーを防ぐことができる。
【0057】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、他の様々な形で実施することができる。このため、上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。
【符号の説明】
【0058】
1…給与支払いシステム、2,4…サーバ装置、3…金融機関システム、5…従業員端末、6…雇用主端末、21,51…プロセッサ、22,52…通信インタフェース、23,53…記憶装置、54…入力装置、55…表示装置、211…受付部、212…表示制御部、213…登録管理部、214…算出部、215…実行部、216…通知部、231,531…プログラム、A1…従業員登録用リンク発行画面、A2…アカウント登録画面、A3…従業員一覧画面、A4…給与受取り申請画面、A5…口座情報登録画面、A6…口座情報確認画面、A7…給与振込申請画面、N…ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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