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特開2024-132231情報処理方法、プログラム、及び情報処理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024132231
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】情報処理方法、プログラム、及び情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/10 20120101AFI20240920BHJP
【FI】
G06Q20/10 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023042933
(22)【出願日】2023-03-17
(71)【出願人】
【識別番号】518135412
【氏名又は名称】株式会社リクルート
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100139066
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】篠田 恭寛
【テーマコード(参考)】
5L020
5L055
【Fターム(参考)】
5L020AA23
5L020AA32
5L055AA23
5L055AA32
(57)【要約】
【課題】請求書や給与支払いに関する業務を支援することができる情報処理方法を提供する。
【解決手段】情報処理方法は、受取り請求書における請求額を予め登録されたユーザの口座に請求し、指定された振込先に該請求額を振り込む請求書処理サービスに対し、給与額を含む従業員の給与支払情報を生成し、該給与支払情報に基づいて従業員の振込口座に給与を振り込む給与支払いサービスを連携させる連携ステップと、給与支払いサービスにおいて生成された給与支払情報に基づき、従業員に支払う給与額を請求額として、請求書処理サービスを提供するシステムからユーザの口座に請求する口座請求ステップと、を含む。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
受取り請求書における請求額を予め登録されたユーザの口座に請求し、指定された振込先に該請求額を振り込む請求書処理サービスに対し、給与額を含む従業員の給与支払情報を生成し、該給与支払情報に基づいて従業員の振込口座に給与を振り込む給与支払いサービスを連携させる連携ステップと、
前記給与支払いサービスにおいて生成された給与支払情報に基づき、従業員に支払う給与額を請求額として、前記請求書処理サービスを提供するシステムから前記ユーザの口座に請求する口座請求ステップと、
を含む、情報処理方法。
【請求項2】
前記口座請求ステップは、前記給与支払いサービスにおいて振込口座の登録がなされている従業員の給与額を合算して、前記ユーザの口座に請求する、
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
前記口座請求ステップは、前記給与支払いサービスにおいて振込口座の登録がなされていない従業員の給与額を合算しない、
請求項2に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記給与支払いサービスにおいて生成された給与支払情報に関して、既に前払いされた給与が存在する場合、前記口座請求ステップは、該生成された給与支払情報における給与額と、前記前払いされた給与額とに応じた額を前記口座に請求する、
請求項1又は2に記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記給与支払情報は、前記給与支払いサービスにおいて所定時期に生成される、
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記給与支払情報は、前記給与支払いサービスにおいて、従業員からの申請に応じて随時生成される、
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項7】
コンピュータを、
受取り請求書における請求額を予め登録されたユーザの口座に請求し、指定された振込先に該請求額を振り込む請求書処理サービスに対し、給与額を含む従業員の給与支払情報を生成し、該給与支払情報に基づいて従業員の振込口座に給与を振り込む給与支払いサービスを連携させる連携処理部として機能させ、
連携処理部は、前記給与支払いサービスにおいて生成された給与支払情報に基づき、従業員に支払う給与額を請求額として、前記請求書処理サービスを提供するシステムから前記ユーザの口座に請求させる、
プログラム。
【請求項8】
受取り請求書における請求額を予め登録されたユーザの口座に請求し、指定された振込先に該請求額を振り込む請求書処理サービスを提供するシステムと、
給与額を含む従業員の給与支払情報を生成し、該給与支払情報に基づいて従業員の振込口座に給与を振り込む給与支払いサービスを提供するシステムと、
前記請求書処理サービスに対し、前記給与支払いサービスを連携させる連携処理部と、
を備え、
前記連携処理部は、前記給与支払いサービスにおいて生成された給与支払情報に基づき、従業員に支払う給与額を請求額として、前記請求書処理サービスを提供するシステムから前記ユーザの口座に請求させる、
情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理方法、プログラム、及び情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、タイムカードの出勤時間及び退勤時間に基づいて勤務時間を計算し、タイムカードを所持する人物の単価を勤務時間に掛けて給与を計算し、タイムカードを所持する人物の銀行口座に日払い方式で給与を振り込む給与支払いシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平5-28337号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
店舗の経営者や経理担当者は、仕入れ先から送付される請求書を処理し、仕入れ先の口座に振り込むなどして支払いを行う。また、これとは別に、雇用している従業員への給与の支払い処理を行わなくてはならず、作業負担は大きい。そのため、請求書や給与支払いに関する業務を支援するシステムが望まれる。
【0005】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、請求書や給与支払いに関する業務を支援することができる情報処理方法、プログラム、及び情報処理システムを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る情報処理方法は、受取り請求書における請求額を予め登録されたユーザの口座に請求し、指定された振込先に該請求額を振り込む請求書処理サービスに対し、給与額を含む従業員の給与支払情報を生成し、該給与支払情報に基づいて従業員の振込口座に給与を振り込む給与支払いサービスを連携させる連携ステップと、前記給与支払いサービスにおいて生成された給与支払情報に基づき、従業員に支払う給与額を請求額として、前記請求書処理サービスを提供するシステムから前記ユーザの口座に請求する口座請求ステップと、を含む。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、請求書や給与支払いに関する業務を支援することができる情報処理方法、プログラム、及び情報処理システムを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態に係る情報処理システムを含むサービスシステムのネットワーク図である。
図2】店舗端末の物理的な概略構成を例示するブロック図である。
図3】サーバ装置の物理的な構成を例示するブロック図である。
図4】給与支払いシステムが備えるサーバ装置の機能的な構成を例示するブロック図である。
図5】請求書処理システムが備えるサーバ装置の機能的な構成を例示するブロック図である。
図6】共通システムが備えるサーバ装置の機能的な構成を例示するブロック図である。
図7】給与支払いサービスと請求書処理サービスとの連携登録処理を示すフローチャートである。
図8】店舗端末に表示される支払い連携画面の一例である。
図9】店舗端末に表示される請求書処理サービスにおける設定画面の一例である。
図10】店舗端末に表示される給与支払い画面の一例である。
図11】給与支払い処理を示すフローチャートである。
図12】店舗端末に表示される振込予約画面の一例である。
図13】店舗端末に表示されるパスコード入力画面の一例である。
図14】店舗端末に表示される請求書処理サービスのホーム画面の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0010】
[情報処理システムの概要]
図1は、本発明の実施形態に係る情報処理システムを含むサービスシステムのネットワークを示す図である。図1に示すサービスシステムは、情報処理システム1と、店舗端末5と、金融機関システム6と、を含む。情報処理システム1は、サーバ装置2aを含む給与支払いシステム2と、サーバ装置3aを含む請求書処理システム3と、サーバ装置4aを含む共通システム4とを備える。また、金融機関システム6は、サーバ装置6aを含む。
【0011】
店舗端末5は、例えば、タブレット端末であり、本サービスネットワークのユーザである飲食店等の経営者や経理担当者等(以下、「担当者」と総称する)が利用する。店舗端末5は、ネットワークNを介してサーバ装置2a,3a,4aと通信できるように構成される。なお、店舗端末5は、タブレット端末に限定されず、例えば、PC(Personal Computer)端末、ノートPC、スマートフォン、その他の端末装置であってもよい。
【0012】
給与支払いシステム2は、例えば、従業員への給与支払いや給与前払い、給与の振込口座の管理など、給与支払いに関する様々なサービス(以下、「給与支払いサービス」と総称する)を提供するシステムである。給与支払いシステム2のサーバ装置2aは、例えば、従業員の給与計算処理、給与額を含む従業員の給与支払情報の生成処理、給与支払情報に基づいて従業員の口座に給与を振り込む給与支払い処理や給与前払い処理等を実行することができる。
【0013】
請求書処理システム3は、例えば、仕入先等の取引先から受け取った請求書の管理、集計、ユーザの売上等が入金される口座の管理、取引先の口座への振込み、金融機関との連携など、請求書に関する様々なサービス(以下、「請求書処理サービス」と総称する)を提供するシステムである。請求書処理システム3のサーバ装置3aは、例えば、受取り請求書における請求額を予め登録されたユーザの口座に請求し、指定された振込先に該請求額を振り込む支払い処理等を実行することができる。
【0014】
共通システム4は、例えば、本サービスシステムにおける種々のサービスを利用するユーザ(飲食店等)に関する情報を共通管理するシステムである。共通システム4のサーバ装置3aは、例えば、ユーザが利用するサービス(給与支払いサービス、請求書処理サービス)に応じて、適宜情報管理を行うと共に、ユーザが複数のサービスを利用する場合には、これらのサービスを連携するといった処理を実行することができる。
【0015】
金融機関システム6は、例えば、金融機関における口座の開設及び管理や、各口座の出入金、決済等のサービスを提供するシステムである。金融機関システム6のサーバ装置6aは、例えば、口座の開設処理や、出入金処理等を実行することができる。
【0016】
ネットワークNは、例えば、インターネット、LAN、専用線、電話回線、企業内ネットワーク、移動体通信網、ブルートゥース(登録商標)、WiFi(Wireless Fidelity)、その他の通信回線、それらの組み合わせ等のいずれであってもよく、有線であるか無線であるかを問わない。
【0017】
[店舗端末5の物理的な構成]
図2に示すように、店舗端末5は、物理的な構成として、例えば、プロセッサ51と、通信インタフェース52と、記憶装置53と、入力装置54と、表示装置55とを備える。
【0018】
プロセッサ51は、例えばCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサである。プロセッサ51は、記憶装置53に記憶されているプログラム531を実行することで、店舗端末5の各種の機能を実現する制御部として機能する。
【0019】
通信インタフェース52は、ネットワークNに接続し、ネットワークN上の他の端末や装置と通信する通信部として機能する。
【0020】
記憶装置53は、例えば、ディスクドライブ又は半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。記憶装置53は、例えば、店舗端末5の各種の機能を実現するためのプログラム531及びそのプログラム531で使用される各種のデータ等を記憶する記憶部として機能する。
【0021】
入力装置54は、操作者からの入力を受け付ける入力部として機能する。入力装置54として、例えば、タッチパネル、ペンタブレット、キーボード、マウス、マイク等を用いることができる。
【0022】
表示装置55は、画像や画面等を表示する表示部として機能する。表示装置55として、例えば、有機ELディスプレイ、液晶ディスプレイ等を用いることができる。
【0023】
[サーバ装置の物理的な構成]
図3に示すように、サーバ装置2aは、物理的な構成として、例えば、プロセッサ21と、通信インタフェース22と、記憶装置23とを備える。
【0024】
プロセッサ21は、例えばCPU等のプロセッサである。プロセッサ21は、記憶装置23に記憶されているプログラム231を実行することで、後述するサーバ装置2aの各種の機能を実現する。
【0025】
通信インタフェース22は、ネットワークNに接続し、ネットワークN上の他の装置や端末と通信する通信部として機能する。
【0026】
記憶装置23は、例えば、ディスクドライブ又は半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。記憶装置23は、例えば、サーバ装置2aの各種の機能を実現するためのプログラム231、及びそのプログラム231で使用される各種のデータ等を記憶する記憶部として機能する。
【0027】
ここで、サーバ装置3a,4a,6aは、サーバ装置2aと同様の構成要素を備える。つまり、サーバ装置3a,4a,6aは、物理的な構成として、例えば、プロセッサと、通信インタフェースと、記憶装置とを備える。サーバ装置3a,4a,6aの各構成要素は、上述したサーバ装置2aの各構成要素と同様であるため、それらの説明を省略する。
【0028】
[情報処理システム1のサーバ装置2a,3a,4aの機能的な構成]
図4図6を参照して、サーバ装置2a,3a,4aが備えるプロセッサにより実現されるサーバ装置2a,3a,4aの各種機能について説明する。
【0029】
図4は、給与支払いシステム2が備えるサーバ装置2aの機能的な構成を例示するブロック図である。サーバ装置2aの各種機能には、例えば、受付部201、表示制御部202、登録管理部203、算出部204、支払情報生成部205、及び振込実行部206が含まれる。また、サーバ装置2aの記憶装置は、給与の支払いを受ける従業員に関する情報をユーザごとに格納する給与関連データベース(DB)207を記憶する。
【0030】
受付部201は、店舗端末5から各種の要求や入力情報を受け付ける。各種の要求や入力情報として、例えば、給与振込サービスの利用申請、従業員の新規登録申請、従業員一覧の表示要求、給与受取りの申請、給与の振込要求、振込み状況の確認要求等がある。
【0031】
表示制御部202は、受付部201により受け付けられた各種の要求や入力情報に基づいて、各種の画面や出力情報を店舗端末5のディスプレイに表示させる。各種の画面や出力情報として、例えば、給与振込サービスの利用開始画面、給与振込サービスと請求処理サービスとの連携申請画面、給与振込申請画面、振込予約画面等がある。
【0032】
登録管理部203は、店舗端末5から送信され、受付部201により受け付けられた情報に基づいて、従業員のアカウントを作成し、従業員に関する情報を該アカウントと関連付けて給与関連データベース(DB)207に格納することで管理する。従業員に関する情報として、例えば、従業員の氏名、住所、メールアドレス、金融機関の口座番号、勤務年数、時給等がある。
【0033】
算出部204は、従業員の給与の算出、前払い給与との相殺等の処理を実行する。
支払情報生成部205は、算出部204により算出された給与額に基づき、従業員の識別情報(ID等)や給与額を含む給与支払情報を生成する。
振込実行部206は、給与支払情報に基づいて、従業員の給与を指定日に支払うための振込予約等の処理を実行する。
【0034】
図5は、請求書処理システム3が備えるサーバ装置3aの機能的な構成を例示するブロック図である。サーバ装置3aの各種機能には、例えば、受付部301、表示制御部302、請求書管理部303、及び振込実行部304が含まれる。また、サーバ装置3aの記憶装置は、受取り請求書に関する情報をユーザごとに格納する請求書関連データベース(DB)305を記憶する。
【0035】
受付部301は、店舗端末5から各種の要求や入力情報を受け付ける。各種の要求や入力情報として、例えば、店舗端末5からアップロードされる請求書の読取画像データ、請求額の振込要求、振込み状況の確認要求等がある。
【0036】
表示制御部302は、受付部301により受け付けられた各種の要求や入力情報に基づいて、各種の画面や出力情報を店舗端末5のディスプレイに表示させる。各種の画面や出力情報として、例えば、振込申請画面、振込予約画面等がある。
【0037】
請求書管理部303は、店舗端末5から送信され、受付部301により受け付けられた請求書データに含まれる各種情報を請求書関連データベース305に格納することで、請求書による支払いを管理する。請求書関連データベース305に格納される情報には、例えば、店舗端末5からアップロードされる請求書の画像データ、請求書の画像にOCR処理などを施すことでデータ化された請求額、請求書の発行者、振込先の口座情報、支払期日等がある。
振込実行部304は、請求書により支払いを指定日に実行するための振込予約等の処理を行う。
【0038】
図6は、共通システム4が備えるサーバ装置4aの機能的な構成を例示するブロック図である。サーバ装置4aの各種機能には、例えば、受付部401、ユーザ管理部402、及び連携処理部403が含まれる。また、サーバ装置4aの記憶装置は、本サービスシステム(給与処理サービス、請求書処理サービス)を利用するユーザに関する情報を格納するユーザ関連データベース(DB)404を記憶する。
【0039】
受付部401は、店舗端末5から各種の要求や入力情報を受け付ける。各種の要求や入力情報として、例えば、サービスの新規利用申請又は退会、ユーザ関連情報の変更、利用中の給与処理サービスと請求書処理サービスとの連携申請等がある。
【0040】
ユーザ管理部402は、店舗端末5から送信され、受付部401により受け付けられた情報をユーザ関連データベース(DB)404に格納することで、ユーザ関連情報を管理する。ユーザ関連データベース(DB)404に格納される情報には、ユーザの名称(店名等)、住所、代表者、連絡先等を含むユーザの基本情報、ユーザが利用中のサービス(給与支払いサービス、請求書処理サービス等)、利用中のサービスのシステムにアクセスするための認証情報(例えば、ユーザアカウント、パスコード)、利用中のサービス(給与処理サービス、請求書処理サービス)、口座情報、振込パスコード等がある。
【0041】
ここで、各サーバ装置2a,3a,4aを構成するコンピュータは、必ずしも1台である必要はなく、通信ネットワークN上に分散する複数のコンピュータから構成されてもよい。反対に、サーバ装置2a,3a,4aの機能を1台又は2台のコンピュータで実現してもよい。
【0042】
[情報処理方法]
以下、本実施形態に係る情報処理方法の各段階における動作を説明する。ここで、図1においては、店舗端末5を1台のみ図示しているが、店舗端末5の数はユーザが適宜増やすことができる。例えば、1ユーザが給与処理サービス及び請求書処理サービスの両方を利用している場合、給与処理用の店舗端末5と請求書処理用の店舗端末5とを分けてもよいし、両方の処理を1台の店舗端末5で行ってもよい。
【0043】
(1)サービスの連携登録段階
図7は、給与支払いサービスと請求書処理サービスとの連携登録処理を示すフローチャートであり、店舗端末5の動作と、情報処理システム1における給与支払いシステム2の動作と、請求書処理システム3の動作と、共通システム4の動作とを示している。図8は、店舗端末5に表示される支払い連携画面の一例である。
【0044】
給与支払いサービス及び請求書処理サービスの両方を利用しているユーザの店舗端末5が給与支払いシステム2にアクセスすると(ステップS101)、給与支払いシステム2は、図8に例示する連携画面A1を店舗端末5に送信して表示させる(ステップS102、ステップS103)。
【0045】
連携画面A1には、給与支払いサービスと請求書処理サービスとを連携することで、給与の支払いを請求書処理として行うことができる旨の説明が表示されていると共に、連携ボタンa10が設けられている。店舗端末5は、連携ボタンa10が押下されると、支払い連携の申請を共通システム4に送信する(ステップS104)。
【0046】
共通システム4は、支払い連携の申請を受信すると、連携を承認し(ステップS105)、連携情報を請求書処理システム3に送信し(ステップS106)。請求書処理システム3は連携情報を取得する(ステップS107)。連携情報には、例えば、給与支払いサービスにおける当該ユーザのアカウントが含まれる。これにより、給与支払いサービスと請求書処理サービスが連携され、請求書処理サービスとして、当該ユーザの給与支払情報に基づく請求書払いが可能な状態となる。
【0047】
また、給与支払いシステム2においては、連携完了の処理が行われる(ステップS108)。連携が完了すると、給与の振込口座が登録されている従業員については、給与支払いサービス側からの給与の支払い(振込み処理)をすることができなくなる。これにより、給与支払いサービス及び請求書処理サービスの間での重複支払いが防止される。
【0048】
図9は、店舗端末5に表示される請求書処理サービスにおける設定画面の一例である。図9に示すように、設定画面A2には、給与支払いサービスとの連携の有無を示す連携表示欄a20が設けられている。請求書処理システム3が連携情報を取得した後(ステップS107参照)、店舗端末5から請求書処理システム3にアクセスして設定画面A2を表示させると、連携表示欄a20の表示が「連携済」に切り替えられる。これにより、ユーザは、サービスが連携されたことを確認することができる。さらに、この「連携済」の表示をタップすると、連携された給与支払いサービスのアカウントが表示されるようにしてもよい。
【0049】
図10は、店舗端末5に表示される給与支払い画面の一例である。図10に示すように、給与支払い画面A3には、連携表示欄a30と、給与計算の期間を示す期間表示欄a31と、当該期間に発生した給与支払い案件を示すカードa32~a34と、振込申請ボタンa35とが設けられている。
【0050】
連携表示欄a30は、給与支払いサービスと請求書処理サービスとの連携の有無を示すものであり、連携前において、連携表示欄a30は非表示又は非アクティブ表示となっている。
【0051】
各カードa32~a34には、従業員の氏名、当該期間内における給与計算額(表示欄a321参照)と、前払いされた金額(表示欄a322参照)と、これらを相殺した今回の給与の振込み金額(表示欄a323参照)とが表示されている。このうち表示欄a323に表示された振込み金額が、請求書処理されて従業員の口座に振り込まれることになる。
【0052】
口座が登録されていない従業員(例えば、「BBBB」)については、当該従業員のカードa33に、口座が未登録のため振込みができない旨の注意喚起メッセージa331が表示される。口座が未登録の従業員の給与については、請求書処理はされず、現金やポイントなど振込み以外の方法で給与が支払われることになる。
【0053】
給与支払いシステム2において連携が完了した後(ステップS108参照)、店舗端末5から給与支払いシステム2にアクセスして給与支払い画面A3を表示させると、連携表示欄a30が表示される。これにより、ユーザは、サービスが連携されたことを確認することができる。
【0054】
なお、給与支払いサービスと請求書処理サービスとが連携されていない場合に、給与支払い画面A3の振込申請ボタンa35が押下されると、給与支払いサービスにおける振込画面に遷移する。
【0055】
(2)給与の支払い段階
図11は、給与支払い処理を示すフローチャートであり、店舗端末5の動作と、情報処理システム1における給与支払いシステム2の動作と、請求書処理システム3の動作と、共通システム4の動作とを示している。図12は、店舗端末5に表示される振込予約画面の一例である。図13は、店舗端末5に表示されるパスコード入力画面の一例である。
【0056】
ユーザは、図10に例示する給与支払い画面A3を店舗端末5に表示させ、振込申請ボタンa35を押下する。これにより、店舗端末5から給与支払いシステム2に振込申請が送信される(ステップS201)。
【0057】
給与支払いシステム2は、振込申請に基づいて、例えば月初などの所定時期に、支払情報(請求データ)を生成し、共通システム4に送信する(ステップS202)。支払情報は、従業員のアカウント、登録されている口座情報、給与額等を含んでいる。
【0058】
共通システム4は、支払情報を受信し(ステップS203)、受信した情報に基づいて、請求書処理の対象とする最終的な支払情報を計算する(ステップS204)。そして、最終的な支払情報を請求書処理システム3に送信する(ステップS205)。
【0059】
詳細には、共通システム4は、口座が登録されている従業員に振り込む給与額を合算し、合算した額を請求額とする支払情報を請求書処理システム3に送信する。この際、共通システム4は、給与の前払いがある従業員については(図10のカードa32参照)、給与計算額から前払い金額を相殺した額を、振り込む給与額とする。また、口座が登録されていない従業員の給与額は(図10のカードa33参照)請求額に合算しない。例えば、図10に示す給与支払い画面A3に基づく支払情報については、カードa32に表示された振込み金額「¥51,700」とカードa34に表示された振込み金額「¥120,000」とを合算した額が、請求額として算出される。なお、給与計算額と前払い金額との相殺は、給与支払いシステム2において行ってもよい。また、店舗端末5からの振込申請時において(ステップS201)、従業員の口座が登録されていない場合であっても、給与支払いシステム2から支払情報を送信する時点(ステップS202)で口座が登録されていれば、当該従業員の給与額も請求額に合算される。
【0060】
請求書処理システム3は、共通システム4から支払情報を受信すると(ステップS206)、請求書処理システム3にアクセスした店舗端末5に対し、図12に例示する振込予約画面A4を表示させる(ステップS207)。
【0061】
振込予約画面A4には、振込予約待ち案件のカードa41~a44が表示されていると共に、合計請求金額の表示欄a46と、振込指定日の設定ボタンa47とが設けられている。また、各カードa41~a44には、チェックボックスa45が設けられている。
【0062】
各カードa41~a44には、支払い期限や支払先、支払い金額などが含まれる。これらのカードのうち、カードa41は、給与支払いシステム2から送信された支払情報に基づく案件であり、支払い金額は、口座が登録された従業員への給与額を合算した値となっている。また、カードa42~a44は、取引先から送付され、店舗端末5からアップロートされた請求書に基づく案件である。このように、給与支払いサービスと請求書処理サービスとを連携させることで、従業員に支払う給与を請求書払いと同様に一括して処理することができる。
【0063】
ユーザは、振込予約画面A4において、振込予約をする案件のカードa41~a44に設けられたチェックボックスa45をチェックする。これにより、チェックされた案件に表示された支払い金額の合計額が、表示欄a46に表示される。
【0064】
ユーザが振込指定日の設定ボタンa47をタップすると、店舗端末5は、日付の設定画面を表示する。この設定画面において日付が設定されると、店舗端末5はさらに、図13に例示するパスコード入力画面A5を表示する。パスコード入力画面A5に、予め設定されたパスコードが入力されると、店舗端末5は、設定された日付を振込指定日とする振込予約指示を、請求書処理システム3に送信する(ステップS208)。
【0065】
請求書処理システム3は、受信した振込予約指示に基づいて、振込予約を実行する(ステップS209)。詳細には、請求書処理システム3は、振込予約指示における請求額をユーザの口座に請求し、指定された請求額が振込指定日に振込先の各口座に振り込まれるように設定を行う。
【0066】
図14は、店舗端末5に表示される請求書処理サービスのホーム画面の一例である。図14に示すホーム画面A6には、請求書の各ステータス(状態)を示すカードとして、データ化中カードa61、データ化済カードa62、入金待ちカードa63、振込待機中カードa64が表示されている。
【0067】
データ化中カードa61のステータスは、店舗端末5からの請求書のアップロードが完了した後、請求書の画像にOCR処理などを施して請求書をデータ化している場合のステータスである。データ化中カードa61をタップすると、アップロードが完了した請求書の画像を表示させることができる。
【0068】
データ化済カードa62のステータスは、請求書のデータ化が完了した場合に移行されるステータスである。請求書のデータ化が完了すると、請求書の内容を表す請求書情報が請求書処理システム3のサーバ装置3aに登録されるとともに、データ化された請求書の請求書情報が、店舗端末5に表示される。
【0069】
入金待ちカードa63のステータスは、データ化が完了した請求書に対して入金指示を受け付けた場合に移行されるステータスである。入金待ちカードa63をタップすると、入金待ちをしているすべての請求書情報の合計金額などを表示させることができる。
【0070】
振込待機中カードa64のステータスは、データ化が完了した請求書情報に対する入金が確認された場合に移行されるステータスである。なお、図示はされていないが、振込待機中に振込が行われたことが確認されると、振込が完了したことを表す振込履歴ステータスに移行されることとしてもよい。
【0071】
請求書処理システム3において振込予約が実行されると(ステップS209)、店舗端末5に表示されるホーム画面A6に、振込予約が実行された旨の通知a65が表示される。
【0072】
以上説明したように、本実施形態によれば、請求書処理サービスに給与支払いサービスを連携させ、給与支払いサービスにおいて生成された給与支払情報に基づき、従業員に支払う給与額を請求額として、請求書処理サービスを提供する請求項処理システム3からユーザの口座に請求するので、ユーザは、受取り請求書の処理とは別に給与の支払いを行う必要がなくなる。このようにして、請求項書や給与支払いに関する業務を支援することが可能となる。
【0073】
また、本実施形態によれば、給与支払いサービスにおいて振込口座の登録がなされている従業員の給与額を合算する一方、振込口座の登録がなされていない従業員の給与額については合算しないで、支払情報を請求書処理システム3に提供するため、給与の支払いを請求書処理サービスの一環として、他の請求書処理と同様に振込み処理することが可能となる。
【0074】
また、本実施形態によれば、従業員に対して既に前払いされた給与が存在する場合、計算上の計算額と、前払いされた給与額とに応じて、これらを相殺した額を支払情報とするため、給与支払いサービスにおける柔軟な給与支払いに、請求書処理サービスを対応させることが可能となる。
【0075】
なお、上述した実施形態では、給与の前払いに関して、給与の前払い申請のたびに、給与支払いサービス側から従業員に前払い金額が振り込まれることを前提にしているが、これに限定されない。給与の前払い申請のたびに、請求書処理サービス側から従業員に前払い金額が振り込まれこととしてもよい。この場合、従業員から前払いの申請があった際に随時、前払い金額を支払い額とする支払情報を、給与支払いシステム2から共通システム4に送信(図11のステップS202参照)することが好ましい。
【0076】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、他の様々な形で実施することができる。このため、上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。
【符号の説明】
【0077】
1…情報処理システム、2…給与支払いシステム、2a,3a,4a,6a…サーバ装置、3…請求書処理システム、4…共通システム、5…店舗端末、6…金融機関システム、21,51…プロセッサ、22,52…通信インタフェース、23,53…記憶装置、54…入力装置、55…表示装置、201,301,401…受付部、202,302…表示制御部、203…登録管理部、204…算出部、205…支払情報生成部、206,304…振込実行部、207…給与関連データベース(DB)、231…プログラム、303…請求書管理部、305…請求書関連データベース(DB)、402…ユーザ管理部、403…連携処理部、404…ユーザ関連データベース(DB)、531…プログラム、A1…連携画面、A2…設定画面、A3…給与支払い画面、A4…振込予約画面、A5…パスコード入力画面、A6…ホーム画面、N…ネットワーク
図1
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