(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024132278
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】情報処理装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/20 20120101AFI20240920BHJP
【FI】
G06Q50/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023043001
(22)【出願日】2023-03-17
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和4(2022)年8月22日付けで、株式会社リクルートが、営業用資料(別紙の資料)にて、松田大輝及び夏井昂史が発明した情報処理装置に関する製品について公開した。
(71)【出願人】
【識別番号】518135412
【氏名又は名称】株式会社リクルート
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100139066
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】松田 大輝
(72)【発明者】
【氏名】夏井 昂史
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC34
5L050CC34
(57)【要約】
【課題】技能毎のトレーニングの結果を確認できるようにする。
【解決手段】学習を支援する情報処理装置であって、生徒が、各々の技能毎のトレーニングを実施するトレーニング実施手段と、実施した技能毎のトレーニングの結果を表示する結果表示手段とを備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
学習を支援する情報処理装置であって、
生徒が、各々の技能毎のトレーニングを実施するトレーニング実施手段と、
実施した技能毎のトレーニングの結果を表示する結果表示手段とを備える情報処理装置。
【請求項2】
前記結果表示手段は、
実施した技能毎のトレーニング数の情報を表示する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記結果表示手段は、
実施した技能毎のトレーニングについての正解率を表示する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記結果表示手段は、
正解率が生徒毎に変化しないトレーニングについては、トレーニングの結果を表示しない、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記結果表示手段は、
結果を表示する対象として選択されたトレーニングの結果を表示する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記技能は、語学学習におけるリスニング、リーディング、ライティング、およびスピーキングを含む、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
学習を支援するコンピュータを、
生徒が、各々の技能毎のトレーニングを実施するトレーニング実施手段と、
実施した技能毎のトレーニングの結果を表示する結果表示手段として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、情報技術を利用して、オンラインで授業やテストを受けることが可能な学習サービスが普及している。
【0003】
例えば、特許文献1には、採点結果に基づいて学習者の弱点分野を判定し、学力に応じた問題を選定して提供する学習支援システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のシステムにおいて、講師は生徒の習熟度等に応じて課題を配信するが、英語の各技能(リスニング、ライティング、スピーキング、リーディング)のようなトレーニング単位で結果を確認する仕組みは実現されていなかった。
【0006】
本発明は、以上説明した事情を鑑みてなされたものであり、技能毎のトレーニングの結果を確認できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態に係る情報処理装置は、学習を支援する情報処理装置であって、生徒が、各々の技能毎のトレーニングを実施するトレーニング実施手段と、実施した技能毎のトレーニングの結果を表示する結果表示手段とを備えるものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、技能毎のトレーニングの結果を確認できるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の実施形態に係るオンライン受講システム1の構成を示す図。
【
図2】本発明の実施形態に係る学習支援サーバ10の機能構成を示す図。
【
図3】本発明の実施形態に係るオンライン受講システム1による、学習支援の流れを示すシーケンス図。
【
図4】本発明の実施形態に係るオンライン受講システム1における講師用端末20に表示される配信設定画面を例示する図。
【
図5】本発明の実施形態に係るオンライン受講システム1における講師用端末20に表示される課題配信通知画面を例示する図。
【
図6】本発明の実施形態に係るオンライン受講システム1における生徒用端末30に表示される課題実施状況確認画面を例示する図。
【
図7】本発明の実施形態に係るオンライン受講システム1における生徒用端末30に表示される学習データ画面を例示する図。
【
図8】本発明の実施形態に係るオンライン受講システム1における生徒用端末30に表示される学習データ画面を例示する図。
【
図9】本発明の実施形態に係るオンライン受講システム1における講師用端末20に表示される課題配信通知画面を例示する図。
【
図10】本発明の実施形態に係るオンライン受講システム1における講師用端末20に表示される課題配信通知画面を例示する図。
【
図11】本発明の実施形態に係るオンライン受講システム1における講師用端末20に表示される課題配信通知画面を例示する図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0011】
図1は、本実施形態に係るオンライン受講システム1の構成を示す図である。
図1に示すように、オンライン受講システム1は、学習支援サーバ(情報処理装置)10と、講師用端末20、生徒用端末30を備えている。学習支援サーバ10は、管理センター等に設置され、講師用端末20および生徒用端末30と通信ネットワークを介して接続されている。通信ネットワークは、例えば、インターネット、LAN、電話回線、企業内ネットワーク、移動体通信網、ブルートゥース(登録商標)、WiFi(Wireless Fidelity)、その他の通信回線、それらの組み合わせ等のいずれであってもよく、有線であるか無線であるかを問わない。講師用端末20および生徒用端末30は複数備えられていてもよい。
【0012】
学習支援サーバ10は、汎用的なコンピュータであり、1台のコンピュータで構成されていてもよいし、通信ネットワーク上に分散する複数のコンピュータから構成されてもよい。学習支援サーバ10は、制御装置11と、記憶装置12を備えている。制御装置11は、ハードウェアとして、CPU、ROMやRAM等のメモリ、入力インタフェース、出力インタフェース、通信インタフェース及びこれらを結ぶバス等を備えている。制御装置11は、CPUがROM等に格納されたプログラムを実行することにより各種機能を実現する。記憶装置12は、ハードディスクドライブ等である。
【0013】
図2は、制御装置11のCPUがROM等に格納されたプログラムを実行することによって実現される機能モジュールを示すブロック図である。
図2に示すように、機能モジュールには、トレーニング実施部(トレーニング実施手段)111、結果表示部(結果表示手段)112が含まれる。
【0014】
記憶装置12には、学習状況管理テーブル121が記憶されている。学習状況管理テーブル121には、各生徒のID(アカウント情報)に紐づけて、生徒が受講している講義、生徒が取り組んだレッスン、レッスン内のトレーニングの実施状況と正解率等が保存されている。
【0015】
講師用端末20および生徒用端末30は、それぞれ、講師と生徒がオンライン受講システム1を利用するために用いる端末であり、タブレット端末、パーソナルコンピュータ(PC)、ノートPC、スマートフォン等の端末装置である。
図1に示すように、講師用端末20は、プロセッサ21、入力装置22、表示装置23、通信インタフェース24、記憶装置25を備える。また、生徒用端末30は、プロセッサ31、入力装置32、表示装置33、通信インタフェース34、記憶装置35を備える。入力装置22,32は、タッチパネルやキーボード等である。表示装置23,33は液晶ディスプレイ等である。
【0016】
次に、
図3のシーケンス図を用いて、本実施形態に係るオンライン受講システム1による、学習支援の流れについて説明する。ここでは、講師が設定した内容に応じて生徒に課題を配信し、生徒が課題に取り組んだ実績を講師が確認する流れについて説明する。課題とは、生徒が取り組むべき「レッスン」のセットである。レッスンには複数のトレーニングが含まれる。例えば、英語学習の課題として、4つの技能に関するレッスン(リスニングのレッスン、ライティングのレッスン、スピーキングのレッスン、リーディングのレッスン)が指定され、各レッスンには、リスニング、ライティング、スピーキング、またはリーディングに関する複数のトレーニングが含まれている。
【0017】
講師は、講師用端末20上でオンライン受講システム1の講師用画面にアクセスし、生徒へ配信する課題の設定を行う。
図4は、講師が配信する課題の設定を行う課題設定画面を例示する図である。講師は、生徒が課題として取り組むレッスンを選択する(S101)。具体的には、講師は、レベル選択欄P1を操作して「レベル」を指定する。レベルは、例えばレベル1から順に内容が高度になっていく。また、講師は、講座選択欄P2を操作して「講座」を選択する。レベルと講座を選択すると、選択したレベルの選択した講座に関連するレッスンが、レッスン選択欄P3に表示される。講師は、レッスンを選択し(
図4の例では、チェックボックスにて選択)、配信設定ボタンB1を操作する。
【0018】
配信設定ボタンB1を操作すると、
図5に示すような配信設定画面へ遷移する。講師は、配信設定画面において、配信先グループや配信日を設定する(S102)。
図5に示すように、選択レッスン表示欄P4に、講師が選択したレッスンのリストが表示される。講師は、配信先選択欄P5を操作して配信先グループを選択する(
図5の例では、チェックボックスにて選択)。配信先グループは、例えばクラス単位等(図中、「1組」、「2組」)で選択することができる。
【0019】
また、講師は、配信日P6と締切P7を指定する。配信日は、課題が生徒に通知される日であり、締切は、生徒が課題を実施する期限である。講師はさらに、課題名P8やコメントP9を入力することができる。講師が配信ボタンB2を選択すると、課題の内容が確定する。学習支援サーバ10は、設定された配信日に課題を生徒に配信する(S103)。
【0020】
生徒が課題を受信すると、生徒用端末30上で、
図6に示すような課題一覧画面にて配信中の課題を確認することができる。生徒が、課題一覧画面において、対象の講座を選択すると、
図7に示すように、トレーニングの一覧画面が表示される。既に実施したトレーニングには、合格マークMが表示されていてもよい。生徒が、画面上でまだ実施していないトレーニング(
図7の例では、「レッスン001:リスニング」)を選択すると、選択したトレーニングを実施する画面が表示され、生徒はトレーニングに取り組むことができる(S104)。トレーニングが演習問題形式の場合、生徒がトレーニングを終了すると、解答内容が学習支援サーバ10に送信され、採点される。採点結果は、
図8に示すような採点結果画面に表示されるようにしてもよい(S105)。また、実施したトレーニングの結果は、学習状況管理テーブル121に登録される(S106)。
【0021】
講師は、講師用端末20上で生徒の課題への取り組み状況を確認する(S107)。
図9は、学習状況管理画面のトップ画面を例示する図である。
図9に示すように、配信中の課題について、配信先グループ毎に、全体の人数N1のうち、全てのレッスンについて提出を完了した人数N2を示している。
図9の画面において、各行の「課題名」P10を選択すると、
図10に示すような、各生徒の学習データを閲覧できる学習データ画面へ遷移する(S108)。
【0022】
図10に示すように、学習データ画面には、生徒毎に、マスターしたレッスン数P11(完了したレッスン数/配信中のレッスン数)、正解率P12、コース内学習時間P13が表示される。1つのレッスンには複数のトレーニングが含まれ、レッスンに含まれる全てのトレーニングを完了すると、当該レッスンが完了とみなされる。正解率は、取り組んだトレーニングの平均の正解率を示している。コース内学習時間は、課題の配信期間中に実際に学習した時間を示している。
【0023】
また、学習データ画面では、各生徒のレッスン毎の実績だけでなく、レッスンに含まれるトレーニングについてのトレーニング数(完了した数)と正解率が表示される。
図10の例では、トレーニングは「問題演習」、「単語・イディオムチェック」、「ディクテーション」の3種類であり、それぞれのトレーニングについて、トレーニング数P14と正解率P15が表示される。
【0024】
さらに、学習データ画面において、個々の生徒の氏名P15を選択すると、
図11に示すような、選択した生徒の学習状況を閲覧できる画面へ遷移する(S109)。
図11に示すように、各生徒のトレーニングの実績が表示される。具体的には、生徒の氏名P16、各トレーニングの実施日、講座カテゴリ(レベル)、講座名、レッスン名、トレーニング名、実施時間、正解率が一覧で表示される。
【0025】
以上のように、本実施形態によれば、生徒が、配信された課題のレッスンに含まれるトレーニングを実施でき、講師は、各生徒のトレーニング毎の実施状況や正解率を確認することができる。
【0026】
なお、実施状況や正解率を表示する対象のトレーニングを限定できるようにしてもよい。例えば、表示対象とするのは「問題演習」のように正解率が生徒によって異なるものとし、「動画視聴」のように正解率が変わらない(全員100%)ものについては表示しないようにしてもよい。
【0027】
また、上記の実施形態では、英語学習における4つの技能(リスニング、ライティング、スピーキング、リーディング)毎のトレーニングについて、技能毎に実施状況や正解率を確認する例をあげているが、習得や資格取得のために複数種類の技能のトレーニングが必要な様々な分野(自動車整備技能登録試験等)に当てはめることができる。
【0028】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、他の様々な形で実施することができる。このため、上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。例えば、上述した各処理ステップは処理内容に矛盾を生じない範囲で任意に順番を変更し、または並列に実行することができる。
【符号の説明】
【0029】
1…オンライン受講システム、10…学習支援サーバ、11…制御装置、12…記憶装置、20…講師用端末、21…プロセッサ、22…入力装置、23…表示装置、24…通信インタフェース、25…記憶装置、30…生徒用端末、31…プロセッサ、32…入力装置、33…表示装置、34…通信インタフェース、35…記憶装置、111…トレーニング実施部、112…結果表示部、121…学習状況管理テーブル