(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024013231
(43)【公開日】2024-01-31
(54)【発明の名称】情報提示方法および情報提示装置
(51)【国際特許分類】
G06F 3/04842 20220101AFI20240124BHJP
G06T 1/00 20060101ALI20240124BHJP
【FI】
G06F3/04842
G06T1/00 340A
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023117376
(22)【出願日】2023-07-19
(31)【優先権主張番号】P 2022114562
(32)【優先日】2022-07-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000000918
【氏名又は名称】花王株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100137589
【弁理士】
【氏名又は名称】右田 俊介
(72)【発明者】
【氏名】小原沢 明彦
(72)【発明者】
【氏名】菊池 祥
【テーマコード(参考)】
5B057
5E555
【Fターム(参考)】
5B057AA10
5B057BA02
5B057BA23
5B057CA01
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5E555DC02
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5E555EA07
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】二次元領域上で座標点を操作者が指定し、指定した座標点の評価項目の評価値を二次元領域とは異なる領域に表示出力可能とする技術を提供する。
【解決手段】情報提示方法は、操作者情報を入力する入力工程と、第1軸および第2軸で構成された二次元領域を画面上に表示する二次元領域表示工程と、第1座標値を算出する第1座標値算出工程と、第1座標点を前記二次元領域上に表示する第1座標点表示工程と、評価項目の評価値を、算出した第1座標値に基づいて算出する第1評価値算出工程と、操作者が第2座標点を指定する指定工程と、第2座標点に対応する第2座標値を取得する第2座標値取得工程と、評価項目の評価値を、取得した第2座標値に基づいて算出する第2評価値算出工程と、第1評価値算出工程および第2評価値算出工程で算出された前記評価値に対応する表示出力を表示する評価値表示工程と、を含むことを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作者に、人の状態の変化を提示する情報提示方法であって、
前記操作者の生体に関する操作者情報を入力する入力工程と、
第1変数を示す第1軸および第2変数を示す第2軸で構成された二次元領域を画面上に表示する二次元領域表示工程と、
入力した前記操作者情報に基づき、第1座標値を算出する第1座標値算出工程と、
前記第1座標値に対応する第1座標点を前記二次元領域上に表示する第1座標点表示工程と、
前記第1変数および前記第2変数と対応付けられた1または複数の評価項目の評価値を、前記算出した前記第1座標値に基づいて算出する第1評価値算出工程と、
前記操作者が前記表示された前記第1座標点とは異なる第2座標点を前記二次元領域上で指定する指定工程と、を含み、
前記操作者が前記第2座標点を指定したときは、
前記指定された前記第2座標点に対応する前記第1軸および前記第2軸の第2座標値を取得する第2座標値取得工程と、
前記評価項目の評価値を、前記取得した前記第2座標値に基づいて算出する第2評価値算出工程と、を含み、
前記第1評価値算出工程および前記第2評価値算出工程で算出された前記評価値に対応する表示出力を前記二次元領域とは異なる表示領域に表示する評価値表示工程と、をさらに含むことを特徴とする情報提示方法。
【請求項2】
前記指定工程は、前記操作者が前記二次元領域上で複数の第2座標点を連続して指定することを含み、
前記第2評価値算出工程は、前記指定工程によって指定された第2座標点が変更されるごとに、前記評価値を算出し、
前記評価値表示工程は、前記第2評価値算出工程によって前記評価値が算出されるごとに、対応する表示出力を表示することで、前記表示出力を連続して変化させて表示することを特徴とする請求項1に記載の情報提示方法。
【請求項3】
前記評価値表示工程は、前記表示出力として前記1または複数の評価項目と、前記1または複数の評価項目の評価値との関係をグラフ表示することを特徴とする請求項1または2に記載の情報提示方法。
【請求項4】
前記操作者が、複数種類の第1変数のうち何れか1つの第1変数と、複数種類の第2変数のうち何れか1つの第2変数と、1または複数の評価項目の評価値のうち何れかと、を選択する選択工程をさらに含み、
前記二次元領域表示工程は、前記選択工程によって選択された前記第1変数および/または前記第2変数に基づき前記二次元領域を画面上に表示し、
前記評価値表示工程は、前記算出した1または複数の評価項目のうち前記選択工程によって選択された前記1または複数の評価項目の評価値に対応する表示出力を前記二次元領域とは異なる領域に表示することを特徴とする請求項1から3何れか一項に記載の情報提示方法。
【請求項5】
前記1または複数の評価項目は、人の肌の状態を表す項目を含むものであることを特徴とする請求項1から4何れか一項に記載の情報提示方法。
【請求項6】
前記二次元領域表示工程は、前記1または複数の評価項目の評価値のうち少なくとも1つは秘匿された二次元領域を画面上に表示することを特徴とする請求項1から5何れか一項に記載の情報提示方法。
【請求項7】
前記第1変数ならびに前記1もしくは複数の評価項目の評価値は複数人の被験者の母集団から取得したものであり、
前記第2変数は、前記第1変数および前記複数人の被験者の母集団から取得した測定値に基づいて算出されたものである請求項1から6何れか一項に記載の情報提示方法。
【請求項8】
前記1または複数の評価項目は、前記複数人の被験者がそれぞれ使用している剤を表す項目を含むものであることを特徴とする請求項7に記載の情報提示方法。
【請求項9】
前記第1変数は、経時変化を示す値であり、
前記第2変数は、肌代謝を示す値であることを特徴とする請求項1から8何れか一項に記載の情報提示方法。
【請求項10】
操作者に、人の状態の変化を提示する情報提示装置であって、
前記操作者の生体に関する操作者情報を入力する入力手段と、
表示手段と、
第1変数を示す第1軸および第2変数を示す第2軸で構成された二次元領域を前記表示手段に表示する二次元領域表示制御手段と、
入力した前記操作者情報に基づき、第1座標値を算出する第1座標値算出手段と、
前記第1座標値に対応する第1座標点を前記二次元領域上に表示する第1座標点表示制御手段と、
前記第1変数および前記第2変数と対応付けられた1または複数の評価項目の評価値を、前記算出した前記第1座標値に基づいて算出する第1評価値算出手段と、
前記操作者が前記表示された前記第1座標点とは異なる第2座標点を前記二次元領域上で指定する指定手段と、
前記指定された前記第2座標点に対応する前記第1軸および前記第2軸の第2座標値を取得する第2座標値取得手段と、
前記評価項目の評価値を、前記取得した前記第2座標値に基づいて算出する第2評価値算出手段と、
前記第1評価値算出手段および前記第2評価値算出手段で算出された前記評価値に対応する表示出力を前記二次元領域とは異なる表示領域に表示する評価値表示制御手段と、を備えることを特徴とする情報提示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1変数および第2変数と対応付けられた1または複数の評価項目の評価値と、を含む評価データの提示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
被験者の顔画像の所定位置の色を判定し、判定結果に基づき推奨化粧品を提示する技術がある(例えば、特許文献1)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の場合、顔画像の所定位置は自動的に決まるため、例えば、表示装置を用いて被験者が色を判定したい位置を指定することはできず、また、判定結果に基づき提示される情報(推奨化粧品)は1種類であるため、被験者が必要とする情報を提示できていなかった。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、第1変数を示す第1軸および第2変数を示す第2軸で構成され、表示された二次元領域上で座標点を操作者が指定し、指定された座標点に対応する座標値を取得し、取得した座標値より求められる評価項目の評価値を算出し、二次元領域とは異なる表示領域に表示する情報提示技術に関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、操作者に、人の状態の変化を提示する情報提示方法であって、前記操作者の生体に関する操作者情報を入力する入力工程と、第1変数を示す第1軸および第2変数を示す第2軸で構成された二次元領域を画面上に表示する二次元領域表示工程と、入力した前記操作者情報に基づき、第1座標値を算出する第1座標値算出工程と、前記第1座標値に対応する第1座標点を前記二次元領域上に表示する第1座標点表示工程と、前記第1変数および前記第2変数と対応付けられた1または複数の評価項目の評価値を、前記算出した前記第1座標値に基づいて算出する第1評価値算出工程と、前記操作者が前記表示された前記第1座標点とは異なる第2座標点を前記二次元領域上で指定する指定工程と、を含み、前記操作者が前記第2座標点を指定したときは、前記指定された前記第2座標点に対応する前記第1軸および前記第2軸の第2座標値を取得する第2座標値取得工程と、前記評価項目の評価値を、前記取得した前記第2座標値に基づいて算出する第2評価値算出工程と、を含み、前記第1評価値算出工程および前記第2評価値算出工程で算出された前記評価値に対応する表示出力を前記二次元領域とは異なる表示領域に表示する評価値表示工程と、をさらに含むことを特徴とする情報提示方法に関する。
【0007】
また、本発明は、操作者に、人の状態の変化を提示する情報提示装置であって、前記操作者の生体に関する操作者情報を入力する入力手段と、表示手段と、第1変数を示す第1軸および第2変数を示す第2軸で構成された二次元領域を前記表示手段に表示する二次元領域表示制御手段と、入力した前記操作者情報に基づき、第1座標値を算出する第1座標値算出手段と、前記第1座標値に対応する第1座標点を前記二次元領域上に表示する第1座標点表示制御手段と、前記第1変数および前記第2変数と対応付けられた1または複数の評価項目の評価値を、前記算出した前記第1座標値に基づいて算出する第1評価値算出手段と、前記操作者が前記表示された前記第1座標点とは異なる第2座標点を前記二次元領域上で指定する指定手段と、前記指定された前記第2座標点に対応する前記第1軸および前記第2軸の第2座標値を取得する第2座標値取得手段と、前記評価項目の評価値を、前記取得した前記第2座標値に基づいて算出する第2評価値算出手段と、前記第1評価値算出工程および前記第2評価値算出工程で算出された前記評価値に対応する表示出力を前記二次元領域とは異なる表示領域に表示する評価値表示制御手段と、を備えることを特徴とする情報提示装置に関する。
【発明の効果】
【0008】
本発明により提供される方法によれば、第1変数を示す第1軸および第2変数を示す第2軸で構成され二次元領域上で座標点を操作者が指定でき、指定した座標点に対応する座標値より求められる第1変数および第2変数を評価データに適用して1または複数の評価項目の評価値を二次元領域とは異なる表示領域に表示可能となるため、操作者(ユーザ)が必要とする位置(座標)の評価値を取得することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
はじめに、本実施形態の情報提示方法(以下、本方法と表現することもある)で情報を提示する際のイメージについて
図1を用いて説明する。
図1(1)は、情報提示装置(例えば、スマートフォン)100の表示画面(表示部110)に第1軸を年齢、第2軸を肌代謝指標で構成した二次元領域30と、シワ、キメ、しみ、代謝および鱗屑を評価項目として各評価値を示した表示出力(グラフ表示40)した画面イメージである。
図1(2)は、二次元領域30上で座標点を操作者が指定したのちの画面イメージである。
本方法は、
図1(1)および(2)に示すように、情報提示装置100に第1軸および第2軸で構成された二次元領域30を表示する。操作者が二次元領域30上で座標点を指定すると指定した座標点に対応する座標値を取得し、取得した座標値より求められる評価項目の評価値を二次元領域30とは異なる表示領域に、例えばグラフ表示40を表示出力する。評価項目の評価値は、例えば、
図1(1)および(2)に示すように、一次元表示(例えば、棒グラフ)とする。
図1に示すように本方法は、二次元領域30だけでは把握できない評価項目の評価値について、二次元領域30とは異なる領域である表示領域に例えば、グラフ表示40を表示出力することで、二次元領域30上の座標点に対応する評価項目の評価値を把握することが可能となる。特に、二次元領域30上の座標点に対する評価項目が多い場合、仮に、二次元領域30に評価値を示した場合、評価値を把握することが困難になる虞がある。また、操作者が把握したい二次元領域30上の座標点の評価項目の評価値をグラフ表示40として表示出力できるため、操作者の利便性を高めることが可能となる。さらに、操作者が二次元領域30上で指定する座標点を変更(移動)することに伴い、グラフ表示40の表示出力内容が変化するため、様々なケースのシミュレーションを容易に行うことが可能となる。
【0011】
本実施形態の情報提示方法(本方法)について
図2に示すフローチャート(概要)を用いて説明する。
【0012】
本実施形態は、第1変数は複数種類の第1変数で構成され、第2変数は複数種類の第2変数で構成され、操作者が複数種類の第1変数のうち何れか1つの第1変数と複数種類の第2変数のうち何れか1つの第2変数と1または複数の評価項目の評価値のうち何れかを選択可能である。
工程(ステップS100)は、操作者が何れか1つの第1変数、何れか1つの第2変数ならびに第1変数および第2変数に基づく何れの評価項目の評価値を表示させるか選択する工程である。第1変数、第2変数および評価項目の全てについて操作者が選択できるようにしてもよいし、一部のみ(例えば、第2変数のみ)操作者が選択できるようにしてもよいし、予め、決められた項目を用いる(操作者が選択しない)ようにしてもよい。予め決められた項目を用いる場合は、本工程を設けなくてもよい。
「第1変数」とは、評価し、提示する情報と対応付けられた項目(値)の1つであり、肌に関する項目を評価・提示する場合は肌の状態に直接的または間接的に関連する項目であり、髪に関する項目を評価・提示する場合は髪の状態に直接的または間接的に関連する項目であり、美容に関する項目を評価・提示する場合は美容状態に直接的または間接的に関連する項目であり、健康に関する項目を評価・提示する場合は健康状態に直接的または間接的に関連する項目である。肌の状態に直接的または間接的に関連する項目は、肌成分に関する項目、肌物性に関する項目、肌の表面形状(凹凸)に関する項目、肌の色に関する項目が例示される。肌成分に関する項目は、角層水分量、皮脂量などであり、肌物性に関する項目は、肌の弾力、はり、硬さ、経皮水分蒸散量(TEWL)などであり、肌の表面形状(凹凸)に関する項目は、肌のキメ、しわ、毛穴、たるみ、鱗屑などであり、肌の色に関する項目は、肌のシミ、そばかす、色素斑、L*、a*、b*、などである。
「第2変数」とは、評価し、提示する情報と対応付けられた項目(値)のうち第1変数とは異なる1つであり、上記第1変数で挙げられた項目と同じ項目を含む。
「評価項目の評価値」は、第1変数と第2変数とにより算出される1または複数の項目(値)であり、上記第1変数で挙げられた項目と同じ項目を含む。
「時間に関する項目(値)」は、経時変化に伴い変化する項目(値)であり、具体的には、年齢、推定年齢、季節、月、1日における時間(朝、昼、夜)などである。「問診項目(値)」は、被験者が回答する年齢、肌の状態、肌質など肌に関する項目である。「測定項目(値)」は、被験者の肌に関する種々の測定値である。「推定された被験者の肌に関する項目(値)」は、問診、肌測定結果、肌画像取得から推定された被験者の肌状態の項目(値)であり、具体的には、肌代謝指標、毛穴スコア、くすみ、シミ、シワなどである。ここで「肌代謝指標」とは、肌の皮膚組織の表示で起こる細胞の生まれ変わりが正常に行われているか否か、細胞の生まれ変わり速度(ターンオーバー速度)、角層細胞の細胞面積、重層度、セラミドプロファイル、たんぱく質αβ、皮膚温の回復率、毛細血管の反応などの肌の代謝状態に関連する定量的な指標であり、被験者に対して行った問診や肌測定結果に基づくものである。かかる指標および定量的な指標値の双方を肌代謝指標と呼称する場合がある。「第1変数と第2変数とにより算出される項目(値)」は、複数人の被験者に対して問診、肌測定、肌画像取得を行うことにより収集した肌に関する項目の値を平均化した値や第1変数と第2変数とに基づき算出された推奨のメイク品やスキンケア品などの剤、推奨のスキンケア方法など肌に関する項目(値)や情報である。「平均化した値」とは、詳細は後述するが、複数人の被験者に対して問診や肌測定を行うことにより収集した肌に関する項目の値を第1変数と第2変数とに基づき算出した分布である。このように評価項目の評価値は、人の肌の状態を表す項目を含むものである。
「選択可能」とは、操作者によって第1変数、第2変数および評価項目の評価値を選択できればどのような選択方法でもよく、例えば、第1変数、第2変数および評価値を選択できるプルダウンメニューやチェックボックスをそれぞれ設けるようにすればよい。
本実施形態では、第1変数は「年齢」、第2変数は「肌代謝指標」、評価項目の評価値は「シワ」、「キメ」、「しみ」、「代謝」、「鱗屑」を操作者が選択したものとする。
なお、工程(ステップS100)は、「選択工程」に相当する。
【0013】
ここで、第1変数、第2変数、および評価項目の評価値の好ましい形態について説明する。
第1変数は、時間に関する項目(値)、問診項目(値)、測定項目(値)、推定された被験者の肌に関する項目(値)などであるが、特に、時間に関する項目(値)、例えば、経時変化に伴い変化する項目(値)であることが好ましく、年齢、季節変化、推定年齢などである。本実施形態では、第1変数を「年齢」とする。ユーザ(操作者)にとって、年齢のように経時変化に伴い変化する項目は、肌の状態に関する項目として関心の高い項目であり、特に、肌の状態はある程度の期間を経て改善(もしくは悪化)する項目が多いため、第1変数を「年齢」とすることはユーザ(操作者)にとって関心の高い情報を提示することとなる。
第2変数は、第1変数と異なり、かつ、時間に関する項目(値)、問診項目(値)、測定項目(値)、推定された被験者の肌に関する項目(値)などの詳細は後述する操作者情報から算出または測定された項目であり、特に、食生活、生活スタイル(紫外線や乾燥)、睡眠時間、ストレス、嗜好(たばこやアルコール)などユーザ生活習慣の方が年齢よりも値への影響が大きい項目がよく、具体的には、「肌代謝指標」や「血管年齢」を第2変数とすることが好ましく、本実施形態では、第2変数を「肌代謝指標」とする。
評価項目の評価値は、時間に関する項目(値)、問診項目(値)、測定項目(値)、推定された被験者の肌に関する項目(値)などであるが、特に、ユーザ(操作者)にとって関心の高い項目の値を提示すればよく、本実施形態では、シワ、キメ、しみ、代謝、鱗屑とする。
ここで、第1変数を「年齢」とした場合に、第2変数を「肌代謝指標」や「血管年齢」のようなユーザの生活習慣の方が年齢よりも値への影響が大きい項目とすることが好ましい理由について説明する。ユーザの生活習慣の方が年齢よりも値への影響が大きい項目は、ユーザの生活習慣の改善によって改善する(値を良くする)ことが可能な項目であり、年齢に依存しない項目とも言え、年齢が上がったとしても生活習慣によっては値を良くすることが可能な項目である。このような年齢に依存しない項目の中でも特に、肌そのものの項目ではないが、肌そのものの項目と関係があり、この項目が改善する(もしくは悪化する)と肌そのものの項目も改善される(もしくは悪化する)項目が好ましい。肌そのものの項目(例えば、肌の成分、肌の物性、肌の形状、肌の色など)ではない項目を第2変数とするとユーザが未来をシミュレーションする際に、第2変数の値(例えば、肌代謝指標)を改善した場合、評価項目(本実施形態の場合、シワ、キメ、しみ、代謝、鱗屑)の値がどのようになるのかを把握でき、生活習慣などの改善に心がけるきっかけに本方法を用いることができるからである。
【0014】
工程(ステップS110)は、第1変数を示す第1軸および第2変数を示す第2軸で構成された二次元領域30を画面上に表示する工程である。工程(ステップS100)において操作者が第1変数および/または第2変数を選択した場合は、選択された第1変数および/または第2変数に基づき二次元領域30を画面上に表示する。
「第1軸」とは、第1変数を示す軸であり、本実施形態では
図1(1)および(2)の二次元領域30の横軸(年齢)が第1軸に相当する。
「第2軸」とは、第2変数を示す軸であり、本実施形態では
図1(1)および(2)の二次元領域30の縦軸(肌代謝指標)が第2軸に相当する。
「二次元領域」とは、2つの座標を持つ領域であり、具体的には第1軸方向と第2軸方向との2方向で構成された領域であり、本実施形態では
図1(1)および(2)の30が相当する。
「画面上」とは、パーソナルコンピュータ、モバイルコンピュータ、PDA、タブレット端末、携帯電話などが備える表示装置の表示領域上である。
なお、工程(ステップS110)は、「二次元領域表示工程」に相当する。
【0015】
工程(ステップS120)は、操作者(「ユーザ」という場合もある)情報(操作者情報)を入力する工程(「入力工程」に相当)および入力した情報に基づき座標値を算出する座標算出工程(「第1座標値算出工程」に相当)である。操作者情報は、操作者の生体に関する情報であり、操作者の年齢、性別、体調、生活スタイル、職業、睡眠時間、嗜好品、趣味など、生体に関する/または生体に影響する設問(問診項目)、特に本実施形態では肌状態に影響する設問(問診項目)への回答結果、および/または、肌成分の測定結果(肌を撮影した画像に基づく測定結果を含む)などであり、これらの項目のうち予め決められた項目を入力する。
図1には、表示装置に設問(問診項目)を表示した場合の画面イメージを示していないが、後述する
図5(1)と同様の画面がステップS120より前の段階に表示される。ステップS120より前の段階とは、ステップS100の前段階、ステップS110の前段階、またはステップS120の前段階のいずれでもよい。
そして、入力した情報に基づき第1変数と第2変数を算出し操作者情報に基づく座標値(第1座標値)を算出する。
ここで、「座標値」とは、第1軸と第2軸とで構成された二次元領域30上の座標の値であり、第1変数と第2変数とからなる。本実施形態において、入力された操作者情報に基づき算出される座標値(第1座標値)は、第1変数が操作者の年齢、第2変数は問診結果から算出された肌代謝指標である。
【0016】
工程(ステップS130)は、ステップS120で算出した座標値(第1座標値)に対応する座標点(第1座標点(
図1(1)の二次元領域30に記載した〇印が相当))または後述するステップS170で取得した座標値(第2座標値)の座標に対応する座標点(第2座標点)を表示する工程である。後述するように本方法は二次元領域30上で座標点を操作者が指定でき、指定位置をスライド移動できるため、スライド移動に応じて二次元領域30に表示する座標点の位置を変化させて表示する。本実施形態では座標点を〇印表示としたが、座標点が認識できればどのような表示態様でもよい。また、ステップS170で取得した座標値の座標に対応する座標点(第2座標点)は、操作者が座標点を移動(指定位置をスライド)しているときは表示しなくてもよい。もしくは、操作者が座標点を移動させ終わったとき(指を表示装置から離したとき)に、その座標値の座標に対応する座標点を表示するようにしてもよい。
工程(ステップS130)は、「第1座標点表示工程」を含む。
【0017】
工程(ステップS140)は、ステップS120で算出した座標値(第1座標値)または後述するステップS170で取得した座標値(第2座標値)より求められる第1変数および第2変数を後述する評価データに適用して1または複数の評価項目の評価値を算出する工程である。1または複数の評価項目の評価値の算出方法の詳細は後述するが、本実施形態では、1または複数の評価項目の評価値として複数人の被験者に対して問診や肌測定を行うことにより収集した肌に関する項目の値を平均化した値を算出する。
工程(ステップS140)は「第1評価値算出工程」および「第2座標値取得工程」に相当する。
【0018】
工程(ステップS150)は、ステップS140で算出した1または複数の評価項目の評価値に対応する表示出力を二次元領域とは異なる表示領域に表示する工程である。工程(ステップS100)において操作者が第1変数および/または第2変数を1または複数の評価項目の評価値のうち何れかを指定した場合は、指定された1または複数の評価項目の評価値に対応する表示出力を二次元領域30とは異なる領域に表示する。
「1または複数の評価項目の評価値に対応する表示出力」とは、各評価項目の評価値を把握できる表示態様で表示出力することであり、具体的には、評価値の数値表示、評価項目に対する棒グラフ、円グラフなどのグラフ表示、色の違いによる表示(例えば、評価値の大きさに応じたグレースケール表示)、イラストによる表示(例えば、評価値に応じてイラストの肌状態を異ならせる)、操作者のアバターによる表示(例えば、評価値に応じてアバターの肌状態を異ならせる)など、どのような表示出力でもよく、評価値の把握しやすさや見た目の面白さなどを考慮した表示出力とすることが好ましい。また、例えば、棒グラフと操作者のアバターによる表示の両方を表示出力するなど、複数の表示態様で表示出力してもよい。
「二次元領域とは異なる表示領域」とは、二次元領域30と異なっていればよく、例えば、
図1(1)に示したグラフ表示40を表示した表示領域のように二次元領域30に近接した位置に設けることが好ましい。
工程(ステップS150)は「評価値表示工程」に相当する。
【0019】
工程(ステップS160)は、表示された二次元領域30上で座標点を操作者が指定し、また、指定があったか否かを判定する工程である。
「指定する」とは、表示された二次元領域30上で座標点を操作者が指定することであり、表示装置がタッチスクリーンである場合、表示装置の表示面を操作者の指またはタッチペンで押圧することであり、また、表示装置がタッチスクリーンでない場合、二次元領域30が表示されている表示領域の指定したい座標点にマウスなどの入力装置(図示しない)を用いて入力位置を重ねることやキーボードを用いて第1変数および第2変数を入力することにより指定する。本実施形態では、操作者が座標点を指定したかを判定し、指定された場合は、ステップS170へ進み、指定されない場合は本処理を終了する。
工程(ステップS160)は「指定工程」を含む。
【0020】
工程(ステップS170)は、ステップS160において操作者によって指定された座標点に対応する第1軸および第2軸の座標値(第2座標値)を取得する工程である。ステップS160において二次元領域30上で操作者が指定した座標点の位置を検出し、検出された座標点に対応する第1変数および第2変数を座標値として取得する。
工程(ステップS170)は「第2座標値取得工程」に相当する。
【0021】
<評価項目の評価値の算出方法>
次に、
図3を用いて、工程(ステップS140)で行う評価項目の評価値の算出方法について説明する。
20代~60代の女性110名の被験者に対し、各被験者に年齢を含む肌に関する問診、および測定器による肌に関する項目の測定を行う。問診内容は、ステップS120で行う操作者情報を入力する際に行う問診内容と同じでもよいし、異なっていてもよい。測定器による測定内容は、水分蒸散量計による経皮水分蒸散量の測定、角層水分計を用いた角層に含まれる水分量の測定、油分計・皮脂分泌量測定器による分泌された皮脂量の測定、皮膚粘弾性測定装置による肌の弾力・はり・硬さの測定、メラニン・紅斑ヘモグロビン測定器によるメラニン色素とヘモグロビンの測定、マイクロスコープを用いたキメ、シワ、毛穴などの測定、皮膚画像解析によるシワ、キメなど肌表面の凹凸の測定などを行う。なお、記載した測定内容は一例であって、評価項目に必要な値について測定すればよい。問診内容および測定値を総合して各被験者の肌代謝指標を定量値として算出する。
被験者の年齢および肌代謝指標に基づき、
図3(1)~(4)に示すような二次元データのデータベースを作成する。
図3(1)は口元のa
*値を評価値とした二次元データであり、年齢および肌代謝指標が近い被験者(1人または複数人)の口元のa
*値の平均値を求めたものである。
図3に示す二次元データは、横軸が年齢を、縦軸が肌代謝指標を表す。二次元データは、横軸および縦軸を所定間隔毎に分割することにより領域を複数に分割し、各被験者の年齢および肌代謝指標に基づき測定値を分割領域に分類し、分割領域ごとに分類した被験者の測定値の平均値を割り付けたデータである。本実施形態では、肌代謝指標値が1に近いほど肌代謝が正常に行われていることを示す。
図3(1)は口元のa
*値に基づき肌代謝指標を算出した結果である。a
*値はL
*a
*b
*色空間の補色次元の1つで、皮膚表面の色を示す値の1つであり、a
*値が高いほど赤味であることを示している。また、炎症を起こしている皮膚はa
*値が高い(プラス側にある)傾向がある。
図3(2)は頬の鱗屑に基づき肌代謝指標を算出した結果である。鱗屑は皮膚の最も表層にある角質層が剥がれ落ちる状態であり、鱗屑の状態に応じて、例えば、鱗屑がない場合に0、中程度の鱗屑がある場合に1、ひどい鱗屑がある場合に2のスコアを付与し、その結果に基づき肌代謝指標を算出した結果である。
図3(3)は顔全体のたるみスコアに基づき肌代謝指標を算出した結果である。たるみは肌の弾力やハリの低下により生じる状態であり、測定器により測定した値から求めた顔全体のたるみスコアに基づき肌代謝指標を算出した結果である。
図3(4)は額のシワスコアに基づき肌代謝指標を算出した結果である。測定したシワの値から求めたシワスコアに基づき肌代謝指標を算出した結果である。なお、
図3にはa
*値(口元)、鱗屑(頬)、たるみスコア(全顔)およびシワスコア(額)に基づく4つのデータを示したが、この他に、例えば、鱗屑(口元)、鱗屑(額)、鱗屑スコア(口元)、鱗屑スコア(平均)、キメ(額)、キメ(口元)などに基づくデータなど、多数のデータを設けるほうが表示出力の評価項目の種類を増やすことができ、また、評価値の精度を高めることが可能となる。表示出力する評価項目の種類や精度、処理能力を考慮し、どのようなデータベースを準備するか適宜決定すればよい。なお、
図3に示した二次元データのデータベースは「評価データ」に相当する。
図3(1)~(4)の例では測定値やスコアなどの定量値を評価値としたが、評価値が定量値ではない場合(例えば、該当するかしないかの二択等)には、該当すると回答した人数を評価値として用い、二次元のヒストグラムを評価データとしてもよい。
このように、第1変数(例えば、年齢が相当)ならびに1もしくは複数の評価項目の評価値(例えば、シワ、キメなどの評価値が相当)は複数人の被験者の母集団から取得したものであり、第2変数(例えば、肌代謝指標)は、第1変数および複数人の被験者の測定値に基づいて算出されたものである。
そして、
図3に示した二次元データのデータベースを用いて、取得工程により取得した座標値を2変数関数や重回帰モデルの所定の演算式に当て嵌めることにより、取得した座標値の評価項目の評価値を算出する。記憶されたデータベースから表示出力する評価項目に応じて予め決められたデータを用いて評価値を算出する。
【0022】
<問診項目について>
次に、工程(ステップS120)で操作者情報を入力する際に用いる予め設定されている問診項目について説明する。操作者が入力する問診項目は、上述した複数人の被験者(20代~60代の女性110名の被験者)に対し行った、各被験者に年齢を含む肌に関する問診結果および測定器による肌に関する項目の測定結果を用いて、肌に関する項目の測定値を推定する推定モデルを作成し、作成した推定モデルを用いて肌代謝指標を推定する問診項目を設定する。このようにして設定した問診項目に対し、操作者情報を入力し(問診項目に回答し)、入力された操作者情報に基づき算出された座標値(第1変数および第2変数)を評価データに適用することで、1または複数の評価項目の評価値を算出することが可能となる。
【0023】
次に、上述した情報提示方法を備えた情報提示装置100について説明する。
図4に、情報提示装置100の概念図を示す。
情報提示装置100は、入力部105、表示部110、指定部120、二次元領域表示制御部130、第1座標算出部135、第1座標点表示制御部140、第1評価値算出部145、第2座標値取得部150、第2評価値算出部155、評価値表示制御部160、記憶部170、中央処理装置(図示しない)を備えている。本実施形態では、情報提示装置100は、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータなど中央処理装置と表示装置とが一体のものとしているが、中央処理装置と表示装置とが別体のものでもよい。
【0024】
入力部105は、操作者の生体に関する操作者情報を入力する手段であり、キーボード、タッチペンなどの入力装置からのデータ、音声を入力するマイクからのデータ、情報提示装置100に備えられているカメラからのデータ(カメラで撮像したデータ)、他装置で撮像されたデータをインターネット経由で情報提示装置100が取得したデータを入力する手段であり、中央処理装置が相当する。
表示部110は、二次元領域30および評価項目の評価値に対応する表示出力を表示する手段である。スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータなどが備える表示装置が相当する。操作性および本方法の効果を考慮すると、表示装置はタッチスクリーンであることが好ましい。
指定部120は、操作者が表示された二次元領域30上で座標点を指定する手段である。表示装置がタッチスクリーンの場合、操作者の指とタッチスクリーンが備えている入力(操作者の指)を感知するセンサが相当する。
二次元領域表示制御部130は、第1変数を示す第1軸および第2変数を示す第2軸で構成された二次元領域30を表示部110に表示させる手段であり、中央処理装置が相当する。
第1座標算出部135は、入力した操作者情報に基づき、第1座標値を算出する手段であり、中央処理装置が相当する。
第1座標点表示制御部140は、第1座標値に対応する第1座標点を二次元領域30上に表示する手段であり、中央処理装置が相当する。
第1評価値算出部145は、第1変数および第2変数と対応付けられた1または複数の評価項目の評価値を、算出した第1座標値に基づいて算出する手段であり、中央処理装置が相当する。
第2座標値取得部150は、指定された第2座標点に対応する第1軸および第2軸の第2座標値を取得する手段であり、中央処理装置が相当する。
第2評価値算出部155は、評価項目の評価値を、取得した第2座標値に基づいて算出する手段であり、中央処理装置が相当する。
評価値表示制御部160は、算出した1または複数の評価項目の評価値に対応する表示出力(例えば、グラフ表示40)を表示手段の二次元領域30とは異なる表示領域に表示させる手段であり、中央処理装置が相当する。
記憶部170は、情報提示方法を実行するためのコンピュータプログラム、
図3に示した評価データが記憶されている。なお、情報提示方法を実行するためのコンピュータプログラムには、算出した座標値または取得した座標値を評価データに適用して評価項目の評価値を算出する際に用いる2変数関数や重回帰モデルの演算式も含まれている。
【0025】
情報提示装置100による肌の評価項目の評価値の表示方法について、
図5を用いて説明する。
図5では、スマートフォンを情報提示装置100として用いることとしている。
図5(1)は、操作者情報を入力する画面イメージを示している。
図5(1)に示すように、操作者の年齢を含む、問診項目20が表示される。操作者は表示された問診項目20に応じて回答を入力する。
図5(1)では、回答をプルダウンメニューから選択して入力するようにしているが、入力方法はこれに限らず、例えば、問診ごとに複数の回答チェックボックスを表示し、チェックマークを入力することで回答を入力するようにしてもよい。また、回答は、所定段階(例えば、「肌の状態は?」に対して、良い、少し良い、普通、少し悪い、悪いの5段階)から選択できるようにしてもよいし、スライダーを用いて無段階で回答を入力できるようにしてもよい。
【0026】
図5(2)は、入力した操作者情報に基づき座標値(「第1座標値」に相当)を算出し、二次元領域30の該当の座標に〇印を表示し(「第1座標点」を表示し)、また、算出した座標値より求められる1または複数の評価項目の評価値を算出し、二次元領域30とは異なる表示領域(例えば、
図5(2)のグラフ表示40が表示される領域が相当)に1または複数の評価項目の評価値に対応する表示出力を行った状態を示している。
ここで、
図5の実施形態では、第1変数を年齢、第2変数を肌代謝指標、表示出力される評価項目をシワ、キメ、しみ、代謝および鱗屑の5項目としており、これらの項目は予め設定されている項目である。
図5の実施形態では、
図5(2)に示すように評価値は棒グラフで示される。
図5(2)に示す表示出力の評価項目の表示順は、予め決められた順でもよく、また、例えば、評価値によって表示順を変更(例えば、評価値によって昇順/降順)してもよい。
【0027】
図5(3)は、二次元領域30上の座標に対し、操作者が評価値を表示させたい座標点を操作者の指で指定したことを示し、指定した座標点(「第2座標点」に相当)に対応する座標値(「第2座標値」に相当)より求められる複数の評価項目の評価値を二次元領域30とは異なる表示領域にグラフ表示40として表示出力した状態を示す。
図5(2)と
図5(3)とでは、二次元領域30に表示される〇印の座標が異なるため、グラフ表示40に表示出力される評価値も
図5(2)と
図5(3)とでは異なっている。
操作者は
図5(3)の二次元領域30上の任意の座標に座標点を直接指定してもよいが、
図5(2)に示された〇印の座標点に操作者の指を合わせ(指でタッチし)、その指をスライドさせながら評価値を表示出力したい座標に指を移動させるようにしてもよい。この際、指がスライドした際に経由した座標(指が二次元領域30上を移動した軌跡上の座標)より求められる評価値を逐次グラフ表示40に表示することが好ましい。このように表示制御することで、操作者の評価値の提示方法に対する関心を高めることができ、また、操作者はグラフ表示40に表示される評価値が逐次変化することで、どのような座標値の評価値を表示させたいか座標を指定する際の参考とすることが可能となる。また、操作者が現状のまま年齢を重ねたらどのような評価値になるか、肌代謝指標を改善した場合どのような評価値になるか、なりたい評価値(例えば、シワの評価値が現状より改善した値)の座標はどのような位置であるのかなど、操作者が知りたい内容を自由に設定し、その内容に応じた結果を表示することが可能となる。
このように、指定工程(操作者が表示された第1座標点とは異なる第2座標点を二次元領域上で指定する場合)は、操作者が二次元領域30上で複数の座標点を連続して指定でき、評価値表示工程(評価値に対応する表示出力を二次元領域とは異なる表示領域に表示すること)は、指定工程によって指定された座標点が変更されるごとに、算出した1または複数の評価項目の評価値に対応する表示出力を表示することで、表示出力を連続して変化させて表示する(評価値を逐次グラフ表示40に表示することが相当)ようにする。
なお、操作者が二次元領域30上の指定を行わない(二次元領域30から指を離す)と入力した操作者情報に基づく座標に〇印が表示される(
図5(2)に示した二次元領域30の表示となる)ようにし、当該座標値により求められる評価値をグラフ表示40として表示(
図5(2)に示したグラフ表示40の表示となる)としてもよいし、操作者が二次元領域30上で座標の指定を行った場合は、最後に指定した座標(二次元領域30から指を離した際の座標)に〇印を表示し、当該座標値により求められる評価値をグラフ表示40として表示してもよい。また、再度操作者が二次元領域30上で座標点を指定すると、指定した座標を二次元領域30に〇印を表示するとともに、当該座標値により求められる評価値をグラフ表示40に表示すればよい。
【0028】
図5(4)は、操作者に適した剤を提案する際の画面イメージである。剤の提案は座標値により求められる第1変数および第2変数を評価データに適用して算出する評価項目の1つにしてもよい。ただし、
図5(2)および(3)に示したシワ、キメ、しみ、代謝、鱗屑の項目とは性質が異なるため、
図5(4)に示すように、グラフ表示40とは別に表示することが好ましい。
剤の提案は、
図3に示した評価データの1つとしてデータベースに記憶されている。剤に関する評価データは、評価データと同様に、複数人の被験者に対して行った年齢を含む肌に関する問診、および測定器による肌に関する項目の測定結果から作られている。問診項目に、当該被験者が使用している剤の情報を含めるようにする。
剤に関する評価データは、二次元領域30の座標ごとに、当該座標の被験者が用いている剤について記憶されている。該当する座標に位置する被験者が使用している剤がその座標に相当する年齢および肌代謝指数の被験者に適した剤として推定し、操作者に提案することとしている。このようにして、操作者情報に基づき、現在の年齢および肌代謝指数(肌状態)に適した剤の提案を行うことが可能であり、また、例えば、現在の操作者の年齢で肌代謝指標がさらによい座標の場合にはどのような剤が適しているかを把握することも可能となる。
図5(4)に示した製品A、製品Bは、同種の製品(例えば、化粧水の中から推奨の剤として化粧水A(製品A)、化粧水B(製品B))を表示してもよいし、他種の製品からそれぞれ推奨の剤(例えば、化粧水A(製品A)、乳液B(製品B))を表示するようにしてもよい。このようにすることで、操作者は肌状態のシミュレーションだけでなく、剤のシミュレーションも自由に行うことが可能となる。
このように1または複数の評価項目として、複数人の被験者がそれぞれ使用している剤を表す項目を含むようにし、操作者に適した剤を提案することで、操作者に多くの有用な情報を提供することが可能となる。
【0029】
図5(5)は、操作者が座標点を65歳の座標に移動させている状態を表している。これは操作者が操作者にとっての未来の肌状態(
図5(5)の場合、65歳の肌状態)をシミュレーションしたい場合である。この場合、二次元領域30が
図5(5)に示した状態のままだと、仮に更なる未来の肌状態、例えば、80歳の肌状態をシミュレーションしたい場合に座標点を移動させられない。そこで、
図5(6)に示すように、操作者が指定する座標点が二次元領域30の中心になるように表示制御することが好ましい。
図5(6)では、第1変数方向を未来方向に二次元領域30をずらしたが、過去方向にずらしてもよく、また、第2変数方向についても同様に、操作者が指定する座標点に合わせて二次元領域30をずらして表示制御すればよい。
【0030】
図6は、本方法のフローチャートである。なお、<問診項目>や<評価項目の評価値の算出方法>などは上述した内容と同じである。
工程(ステップS200)は、操作者情報を入力するために表示部110に問診項目を表示する処理である。表示部110は、
図5(1)に示したような表示態様となる。
【0031】
工程(ステップS210)は、表示部110に表示された問診項目に対し、操作者が回答を入力する処理であり、操作者の生体に関する操作者情報(問診項目への回答)を入力する入力工程である。
【0032】
工程(ステップS220)は、第1変数を示す第1軸および第2変数を示す第2軸で構成された二次元領域30を画面上に表示する処理であり、二次元領域表示工程である。
【0033】
工程(ステップS230)は、ステップS210で入力した操作者情報に基づき、第1座標値を算出する処理であり、第1座標値算出工程である。「座標値」とは、第1軸と第2軸とで構成された二次元領域30上の座標の値であり、第1変数と第2変数とからなる。「第1座標値」とは、入力された操作者情報に基づき算出される座標値であり、本実施形態では、第1変数が操作者の「年齢」、第2変数は問診結果から算出された操作者の「肌代謝指標」である。
【0034】
工程(ステップS240)は、ステップS230で算出した第1座標値の座標に座標点(第1座標点)を表示部110の二次元領域30に表示する処理であり、第1座標値に対応する第1座標点を二次元領域30上に表示する第1座標点表示工程である。
【0035】
工程(ステップS250)は、第1座標値より求められる第1変数および第2変数を評価データに適用して1または複数の評価項目の評価値を算出する処理であり、第1変数および第2変数と対応付けられた1または複数の評価項目の評価値を、算出した第1座標値に基づいて算出する第1評価値算出工程である。1または複数の評価項目(本実施形態では、シワ、キメ、しみ、代謝、鱗屑)の評価値として複数人の被験者に対して問診や肌測定を行うことにより収集した肌に関する項目の値を平均化した値を算出する。
【0036】
工程(ステップS260)は、ステップS250で算出した評価項目の評価値に対応する表示出力を表示部110の二次元領域30とは異なる表示領域(グラフ表示40)に表示する処理であり、第1評価値算出工程で算出された評価値に対応する表示出力を二次元領域30とは異なる表示領域(グラフ表示40)に表示する評価値表示工程である。表示部110は、
図5(2)に示したような表示態様となる。
また、後述するステップS290で算出した第2座標値に基づく評価項目の評価値に対応する表示出力を表示部110の二次元領域30とは異なる表示領域(グラフ表示40)に表示する処理であり、第2評価値算出工程で算出された評価値に対応する表示出力を二次元領域30とは異なる表示領域(グラフ表示40)に表示する評価値表示工程である。表示部110は、
図5(3)に示したような表示態様となる。
【0037】
工程(ステップS265)は、表示された二次元領域30上で座標点を操作者が指定する処理であり、操作者が表示された第1座標点とは異なる第2座標点を二次元領域30上で指定する指定工程である。表示部110がタッチスクリーンである場合、表示部110の表示面を操作者の指またはタッチペンで押圧することであり、また、表示部110がタッチスクリーンでない場合、二次元領域30が表示されている表示領域の指定したい座標点にマウスなどの入力装置(図示しない)を用いて入力位置を重ねることやキーボードを用いて第1変数および第2変数を入力することにより指定する。
【0038】
工程(ステップS270)は、表示された二次元領域30上で操作者による座標点(第2座標点)の指定があったか否かを判定する処理である。操作者による座標点の指定があったと判定されるとステップS280へ進み、操作者による座標点の指定がなかったと判定されると本処理を終了する。
【0039】
工程(ステップS280)は、ステップS270で操作者による座標点(第2座標点)の指定があった旨の判定がされた場合に、指定された座標点に対応する第1軸および第2軸の座標値を取得する処理であり、指定された第2座標点に対応する第1軸および第2軸の第2座標値を取得する第2座標値取得工程である。
【0040】
工程(ステップS290)は、第2座標値より求められる第1変数および第2変数を評価データに適用して1または複数の評価項目の評価値を算出する処理であり、第1変数および第2変数と対応付けられた1または複数の評価項目の評価値を、取得した第2座標値に基づいて算出する第2評価値算出工程である。評価項目および算出する評価値についてはステップS250と同様である。第2座標値に基づく評価値が算出されるとステップS260へ進み、算出した評価値を表示部110の二次元領域30とは異なる表示領域(グラフ表示40)に表示する。表示部110は、
図5(3)に示したような表示態様となる。
【0041】
<変形例>
本実施形態では、
図1または
図5に示す二次元領域30に評価項目の評価値を表示するか否か明確に記載していないが、1または複数の評価項目の評価値のうち少なくとも1つは秘匿された二次元領域30を画面上に表示したほうがよい。このようにすることで、操作者が座標点を指定することで評価項目の評価値がグラフ表示40として表示出力された際の操作者の興味を高められる。また、特に評価項目の評価値が複数ある場合、二次元領域30に評価項目の評価値を表示すると指定した座標点に対する評価値を把握しにくく、また、座標も把握しにくくなる虞があるが、二次元領域30上には評価項目の評価値を秘匿することにより、操作者は座標を容易に把握でき、適切な位置を指定しやすくなる。
【0042】
本実施形態では、
図1および
図5に示したように、評価値表示工程は、表示出力として1または複数の評価項目と、1または複数の評価項目の評価値との関係を棒グラフ表示することとしたが、これに限らず、円グラフ表示、レーダーチャート表示、評価値そのものの表示(数値での表示)、イラストやアバターを用いた表示、色の違いによる表示の他に、例えば、操作者の顔画像を取得し、評価値を反映して加工した顔画像によるもの(シミュレーション顔画像)など、操作者の評価値に対する興味を高められ、操作者が評価値を把握しやすい表示態様であればどのような表示態様でもよい。
図7に、操作者の顔画像を取得し、評価値を反映して加工した顔画像を表示する場合を説明する。
【0043】
図7(1)は、
図5(1)と同様であり、操作者が問診項目へ回答することにより、操作者の生体に関する操作者情報を入力する。このとき、情報提示装置100が備えているカメラにより操作者の顔を撮影し、操作者情報として入力してもよく、撮影した画像を二次元領域30と異なる領域(顔画像表示領域60)に操作者の現時点での顔画像を表示する。
図7(2)は、操作者情報から算出した第1座標値の座標に座標点を二次元領域30上に表示し、第1座標値から算出した評価項目の評価値に対応する表示出力(グラフ表示40)を表示し、さらに、操作者の現時点での顔画像を顔画像表示領域60に表示した画面イメージである。なお、顔画像ではなく、操作者情報から操作者のアバター画像を作成し、表示してもよい。
図7(3)は、操作者が二次元領域30上の座標点を移動し、第2座標点を指定したときの画面イメージである。第2座標点から第2座標値を算出し、第2座標値から算出した評価項目の評価値に対応する表示出力(グラフ表示40)を表示し、さらに、算出した評価値から操作者の第2座標値における顔画像を顔画像表示領域60に表示する。このようにグラフ表示40に加え、顔画像を表示することで操作者が操作者自身の予測される状態の変化を把握し易くすることができる。
第2座標値における顔画像の作成方法を説明する。
評価項目(本実施形態では、シワ、キメ、しみ、代謝、鱗屑)毎に、顔の何れの部位(対象部位)に評価項目の評価値に対する影響が発現するのか、どの程度発現するのか(発現レベル)について予め設定したテーブルを記憶しておく。具体的には、例えば、評価項目がシワの場合、対象部位は、目元、口元、目元+口元であり、発現レベルは、シワの深さ、長さ、本数とし、評価項目がしみの場合は、目の下、頬、目の下+頬であり、発現レベルは、しみの色の濃さ、面積、密度とし、評価値それぞれに対し対応付けられたテーブルを記憶しておく。このテーブルは、複数人の被験者に対して問診、肌測定、肌画像取得を行うことにより収集した値から予め作成したものである。
図7(2)に示したように、現時点での顔画像を顔画像表示領域60に表示する。そして、操作者が、評価項目の内、何れの評価項目の変化を知りたいかを選択する。例えば、シワを選択したとする。そして、操作者が二次元領域30上の座標点を移動させることでグラフ表示40の評価値も変化するため、5つの評価項目のうちシワの評価値に応じた対象部位および発現レベルを、上記テーブルを用いて特定し、特定した対象部位および発現レベルを顔画像表示領域60の顔画像に対し反映することで、
図7(3)に示す顔画像を作成する。
このようにすることで、操作者が座標点を移動させたことに対応した評価値に基づく顔画像を作成することができ、操作者はグラフ表示40だけでなく、顔画像を用いて評価項目の評価値を把握することが可能となる。なお、上記説明では、操作者に評価項目の内、何れの評価項目の変化を知りたいか選択させるようにしたが、全ての評価項目の評価値に応じた発現状態を顔画像に反映するようにしてもよい。
【0044】
本実施形態では、評価値をグラフ表示40や顔画像表示領域60により提示したが、表示出力に加え、評価値に応じて音声を付加して(例えば、肌状態が良好な評価値の場合は、きらきらした感じの音声を、良好ではない評価値の場合は応援メッセージや休息を促す音声を出力する)もよい。
【0045】
本実施形態では、操作者は表示部110に表示された問診項目に対して回答を入力するようにしたがこれ限らない。例えば、音声出力される問診項目に対して、音声により入力してもよい。また、操作者の顔画像を撮影し、顔画像を画像解析することにより、操作者情報を入力するようにしてもよい。また、操作者の顔(肌)の物性値を測定器で計測し、計測した値を入力する問診項目を設けるようにしてもよい。どのように操作者情報を入力するようにしてもよい。
【0046】
本実施形態では、操作者情報を操作者の顔画像から入力可能としたが、同様に、第3者の情報を例えば、第3者の顔画像を読み込み、読み込んだ画像から座標値(「第3者座標値」という)を算出し、二次元領域30に第3者座標値に対応する座標点(「第3者座標点」という)を表示する。このとき、第3者座標点は操作者の座標点と異なる表示態様(例えば、マークを異ならせる)とすることが好ましい。そして、第3者座標値に基づく評価値(「第3者評価値」という)を算出し、第3者評価値をグラフ表示40に表示する。このとき、第3者評価値は操作者の評価値と表示態様を異ならせる、または、表示領域を異ならせる(各評価項目を操作者、第3者で分ける(評価値を示す棒グラフを2本にする))ことが好ましい。例えば、第3者を操作者がなりたい人とし、なりたい人の顔画像を読み込み、評価項目の評価値(第3者評価値)を表示することで、操作者は自身のデータとの違いを把握し、また、操作者が自身の座標点を移動させることにより変化する評価項目の評価値を第3者評価値と同一となる座標点を探すことにより、例えば、操作者が自身の肌状態となりたい人の肌状態との違いを認識したり、操作者が自身の肌代謝指標をどのようにすることでなりたい人と同じ肌状態に近づけるかなどを把握することができる。
【0047】
本実施形態では、ステップS220で二次元領域30を、ステップS240で第1座標値に対応する第1座標点を二次元領域30上に表示するようにしたがこれに限らない。二次元領域30はステップS230の第1座標値を算出する処理を先に行い、ステップS240のタイミングで二次元領域30と第1座標値に対応する第1座標点を二次元領域30上に表示する処理をまとめて行ってもよい。このようにすることで、第1座標値が二次元領域30のほぼ中心となるように二次元領域30の表示領域を調整できる。
【0048】
本実施形態では、
図5(6)に示したように、指定された座標点が二次元領域30の中心となるように表示制御したがこれに限らない。操作者が表示したい座標値に対応する範囲を表示できるように二次元領域30をスクロール表示できるようにしてもよい。また、二次元領域30の表示範囲を広くする(第1変数と第2変数の範囲を広くする)ことで、全体的に把握することができ、また、二次元領域30の表示範囲を狭くする(第1変数と第2変数の範囲を狭くする)ことで、細かく座標点を指定することができる。このように、二次元領域30の表示範囲は操作者が変更できるようにすることが好ましい。
【0049】
図6のフローチャートでは、第1変数、第2変数、および評価項目を予め決められた項目にしたが、
図2のフローチャートに示すように、第1変数、第2変数、および評価項目を操作者が選択できるようにしてもよい(ステップS100選択工程)。特に、操作者によって知りたい評価項目が異なる可能性があるため、第1変数と第2変数は予め決められた項目で、評価項目だけ操作者が選択できるようにしてもよい。なお、選択工程は、
図6のステップS200より前でもよいし、ステップS260の後でもよい。ステップS260の後の場合、操作者情報から算出した第1座標値に対応する第1座標点および評価項目の評価値を予め決められた第1変数(年齢)、第2変数(肌状態指標)、評価項目(シワ、キメ、しみ、代謝、鱗屑)を表示し、その後、操作者が選択した第1変数、第2変数、評価項目よって表示し直してもよい。
【0050】
本実施形態では、情報提示装置100の中央処理装置に二次元領域表示制御部130、第1座標算出部135、第1座標点表示制御部140、第1評価値算出部145、第2座標値取得部150、第2評価値算出部155、および評価値表示制御部160を設けるようにしたがこれに限らず、例えば、これらのうち一部は情報提示装置100とは別に設けた演算装置やサーバーに設け、これらの装置で演算を行い、情報提示装置100は演算結果を取得し、表示手段に表示するようにしてもよい。このようにすることで、操作者が所有しているスマートフォンやパーソナルコンピュータの処理性能への依存を減らすことが可能となり、どのような操作者にも本方法を用いてもらうことが可能となる。
【0051】
本実施形態では、
図3に示した評価データは、二次元分布データとしては、ヒートマップデータ、等高線マップデータ、散布図でもよく、また、マップデータに限らず、例えば、第1変数および第2変数と評価項目の評価値との関係を示したルックアップテーブルでもよい。
また、
図3には、評価データの一例として第1軸を年齢、第2軸を肌代謝指標の二次元分布データを示したが、記憶されている評価データには、操作者によって選択可能な第1変数を示す第1軸と操作者によって選択可能な第2変数を示す第2軸とで構成される様々な組合せの二次元分布データも含まれているものとする。
【符号の説明】
【0052】
20 問診項目
30 二次元領域
40 グラフ表示
50 推奨の剤
60 顔画像表示領域
100 情報提示装置
105 入力部(入力手段)
110 表示部(表示手段)
120 指定部(指定手段)
130 二次元領域表示制御部(二次元領域表示制御手段)
135 第1座標算出部(第1座標算出手段)
140 第1座標点表示制御部(第1座標点表示制御手段)
145 第1評価値算出部(第1評価値算出手段)
150 第2座標値取得部(第2座標値取得手段)
155 第2評価値算出部(第2評価値算出手段)
160 評価値表示制御部(評価値表示制御手段
170 記憶部