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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024013235
(43)【公開日】2024-01-31
(54)【発明の名称】絶縁ゲートドライバ
(51)【国際特許分類】
   H03K 19/0175 20060101AFI20240124BHJP
【FI】
H03K19/0175 220
H03K19/0175 280
【審査請求】未請求
【請求項の数】25
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023117664
(22)【出願日】2023-07-19
(31)【優先権主張番号】63/390,611
(32)【優先日】2022-07-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/436,242
(32)【優先日】2022-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】517094840
【氏名又は名称】ソーラーエッジ テクノロジーズ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】弁理士法人信栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】オファー ビーバー
(72)【発明者】
【氏名】トーマー バー-オン
(72)【発明者】
【氏名】シェイ アブナー
(72)【発明者】
【氏名】サージェイ ピブニック
【テーマコード(参考)】
5J056
【Fターム(参考)】
5J056AA05
5J056BB46
5J056CC10
5J056DD51
5J056FF08
5J056KK01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】スイッチの制御端子に制御信号を提供する絶縁ゲートドライバを提供する。
【解決手段】回路200において、絶縁体202は、第1の入力224と、第2の入力224と、第1のAC結合器212と、第2のAC結合器212と、を有する入力段206を備える。第1のAC結合器は、第1の入力と第3の入力226との間に結合されている。第2のAC結合器は、第2の入力と第4の入力226との間に結合されている。絶縁体はさらに、第3の入力と、第4の入力と、出力228とに結合された比較器208を有する。比較器は、第3の入力における第1の電圧のレベルと、第4の入力における第2の電圧のレベルと間の比較に基づいて、出力において出力信号を提供する。出力と、第3の入力と、第4の入力とに結合されたフィードバック回路210は、出力信号を受信し、出力信号に基づいて、第1のフィードバック電圧V_1を第3の入力に提供する。
【選択図】図2A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
第1の入力と、第2の入力と、第1の交流(AC)結合器と、第2のAC結合器とを備える入力段であって、前記第1のAC結合器が、前記入力段の前記第1の入力と第3の入力との間に結合されており、前記第2のAC結合器が、前記入力段の前記第2の入力と第4の入力との間に結合されており、前記入力段が、前記第1の入力及び前記第2の入力において入力信号を受信し、前記入力信号に基づいて第2の信号を前記第3の入力及び前記第4の入力に提供するように構成されている、入力段と、
出力を備える比較器であって、前記比較器が、前記第3の入力における第1の電圧のレベルと前記第4の入力における第2の電圧のレベルとの間の比較に基づいて、前記出力において出力信号を提供するように構成されており、前記第1の電圧の前記レベル及び前記第2の電圧の前記レベルが、前記第2の信号に対応する、比較器と、
前記比較器の前記出力に結合されたフィードバック回路であって、前記出力信号を受信し、前記出力信号に基づいて、第1のフィードバック電圧を前記第3の入力に提供するように構成されており、前記第1のフィードバック電圧のレベルは、前記第1の電圧の前記レベルに基づくものであり、前記入力信号の電圧レベルの変化が前記比較器の前記出力における電圧レベルの変化をもたらすように、前記第1の電圧の前記レベル及び前記第2の電圧の前記レベルを制御する、フィードバック回路と、を備える、装置。
【請求項2】
前記フィードバック回路が、第2のフィードバック電圧を前記第4の入力に提供するように更に構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記フィードバック回路が、前記第1の電圧に対応するために、前記出力信号に基づいて前記第1のフィードバック電圧を生成するように構成されている、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記出力信号が、少なくとも2つの状態のうちのある状態を含み、
前記少なくとも2つの状態の各々が、少なくとも2つの電圧レベルのうちの一方に対応し、
前記フィードバック回路が、前記出力信号を受信し、前記出力信号の前記状態に基づいて、前記第1のフィードバック電圧の前記レベルを前記少なくとも2つの電圧レベルのうちの一方に設定するように更に構成されている、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記少なくとも2つの電圧レベルのうちの第1の電圧レベルのレベルが、第1の基準を上回る所定の値であり、
前記少なくとも2つの電圧レベルのうちの第2の電圧レベルのレベルが、前記第1の基準を下回る所定の値である、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記フィードバック回路が、電圧レベル生成器と、インピーダンスと、を備え、
前記電圧レベル生成器が、前記第1のフィードバック電圧を生成し、前記インピーダンスを介して前記第3の入力に前記第1のフィードバック電圧を提供するように構成されている、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記電圧レベル生成器が、前記少なくとも2つの電圧レベルと、前記第2のフィードバック電圧の前記レベルとを生成するように構成されている、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記フィードバック回路が、前記比較器の前記出力と前記電圧レベル生成器とに結合されたコントローラを更に備え、
前記コントローラが、前記出力信号に基づいて制御信号を提供するように構成されており、
前記制御信号に基づいて、前記電圧レベル生成器が、前記第1のフィードバック電圧を前記第3の入力に提供する、請求項6に記載の装置。
【請求項9】
前記電圧レベル生成器が、インピーダンス分割器と、少なくとも1つのスイッチと、を備え、
前記スイッチが、前記分割器と前記第3の入力との間に結合されており、
前記分割器が、前記少なくとも2つの電圧レベルと前記第2のフィードバック電圧の前記レベルとを生成するために、直列に結合された少なくとも4つのインピーダンスを備え、
前記コントローラが、前記少なくとも1つのスイッチを制御して、前記少なくとも2つの電圧レベルのうちの前記一方を選択するように構成されている、請求項6に記載の装置。
【請求項10】
前記第1の入力及び前記第2の入力が、第2の基準を基準とし、
前記第3の入力及び前記第4の入力が、前記第1の基準を基準とし、
前記入力段が、前記第1の基準と前記第2の基準との間にDC絶縁を提供するように構成されている、請求項6に記載の装置。
【請求項11】
前記第1のAC結合器が、前記第1の入力と前記第3の入力とに結合された第1のコンデンサと、前記第3の入と前記第1の基準との間に結合された第2のコンデンサと、を備え、
前記第2のAC結合器が、前記第2の入力と前記第4の入力とに結合された第3のコンデンサと、前記第4の入力と前記第1の基準との間に結合された第4のコンデンサと、を備える、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記フィードバック回路が、前記コントローラに結合されたセンサを更に備え、かつ、
前記第1の基準と第3の基準との間、又は、
前記第1の基準と前記第2の基準との間、のうちの一方に更に結合されており、
前記第3の基準が、スイッチング接続点に対応し、
前記センサが、
前記第1の基準と前記第3の基準との間、又は、
前記第1基準と前記第2基準との間、のうちの一方の電圧を測定するように構成されており、
前記センサが、測定された前記電圧に関する測定値を前記コントローラに提供するように構成されており、
前記第1のフィードバック電圧の前記レベル及び前記第2のフィードバック電圧の前記レベルが、前記第2の基準と前記第1の基準との間の電圧レベルに基づく、請求項10に記載の装置。
【請求項13】
前記出力信号が、スイッチング接続点において第2のスイッチと直列に結合された第1のスイッチを制御するように構成されており、
前記スイッチング接続点が、前記第1の基準に対応する、請求項10に記載の装置。
【請求項14】
前記出力が、前記第1のスイッチの制御端子に結合されており、
前記制御端子における電圧レベルが、前記第1のスイッチの導通状態を制御するように構成されている、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記出力と前記第1のスイッチの前記制御端子との間に結合された出力段を更に備え、
前記出力段が、前記出力信号を増幅し、前記制御端子にスイッチ制御信号を提供するように構成されている、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
比較器によって、前記比較器の第1の入力における第1の電圧のレベルを前記比較器の第2の入力における第2の電圧のレベルと比較するステップと、
フィードバック回路によって、前記比較に基づいて、第1のフィードバック電圧を選択するステップと、
前記フィードバック回路によって、前記第1のフィードバック電圧を前記第1の入力に提供するステップと、を含み、
前記比較器の前記第1の入力は、第3の入力からDC絶縁されており、
前記比較器の前記第2の入力は、第4の入力からDC絶縁されている、
方法。
【請求項17】
前記フィードバック回路によって、第2のフィードバック電圧を前記第2の入力に提供するステップを更に含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記フィードバック回路によって、前記第1の電圧の前記レベルに基づいて、前記第1のフィードバック電圧のレベルを生成するステップを更に含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
出力信号の少なくとも2つの状態のうちのある状態を検出するステップを更に含み、前記出力信号の前記状態が、前記第1の電圧の前記レベルと前記第2の電圧の前記レベルとの間の前記比較に基づき、
前記第1の電圧が、少なくとも2つの電圧レベルを含み、
前記少なくとも2つの状態の各々が、前記第1の電圧の前記少なくとも2つの電圧レベルのうちの一方に対応する、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記出力信号の前記状態に基づいて、前記第1のフィードバック電圧の前記レベルを前記少なくとも2つの電圧レベルのうちの一方に設定することを更に含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記第3の入力及び前記第4の入力が、第1の基準を基準とし、
前記第1の入力及び前記第2の入力が、第2の基準を基準とする、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記第3の入力及び前記第4の入力において、信号生成器から入力信号であって、前記入力信号が、前記比較器の第1の出力と第2の出力との間の少なくとも2つの入力電圧レベルを含む、入力信号を受信することと、
前記第2の基準に対応するスイッチング接続点において第2のスイッチと直列に結合された第1のスイッチを動作させることと、
を更に含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記第1の基準と第3の基準との間の電圧差を測定することと、
前記第1の基準と前記第3の基準との間の電圧差の測定値に基づいて、前記第1のフィードバック電圧の前記レベルを選択することと、を更に含み、
前記第3基準が、スイッチング接続点に対応する、
請求項21に記載の方法。
【請求項24】
スイッチング接続部において第2のスイッチと直列に結合された第1のスイッチを動作させるステップを更に含み、
前記スイッチング接続部が、前記第2の基準に対応する、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記出力信号を増幅してスイッチ制御信号を生成し、かつ前記スイッチ制御信号を前記第1のスイッチの制御端子に提供するステップを更に含む、請求項24に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、太陽光発電システムに関する。より具体的には、本開示は、太陽光発電システムにおける電源間の電力生産を調整するためのシステム及び方法を提供する。
【背景技術】
【0002】
電子機器の分野において、ドライバ回路(「ゲートドライバ」とも呼ばれる)は、状態間(例えば、スイッチが導通している「オン状態」とスイッチが導通していない「オフ状態」との間)で電子スイッチを遷移させるための信号を提供するために採用され得る。そのようなスイッチの例としては、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(metal oxide semiconductor field effect transistor、MOSFET)、バイポーラ接合トランジスタ(bipolar junction transistor、BJT)、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(insulated gate bipolar transistor、IGBT)、窒化ガリウムトランジスタ、又は炭化ケイ素(SiC)トランジスタなどのトランジスタを挙げることができる。採用されるスイッチのタイプにかかわらず、スイッチを状態間で遷移させるために駆動信号が必要とされる。ゲートドライバは、スイッチの制御端子(例えば、MOSFETにおけるゲート端子、BJTにおけるベース端子)に信号を提供するように構成され得る。例えば、スイッチがMOSFETである場合、MOSFETは、ソース端子と、ゲート端子と、ドレイン端子とを含む。MOSFETの状態は、ソースに対してゲート端子に電圧を印加することによって制御され得る。そのようなゲート電圧は、数ボルト程度(例えば、3V、5V、10V、12V、15V)であり得る。
【0003】
ゲートドライバが採用され得る電子デバイスの一例は、スイッチング接続点において直列に結合された2つのトランジスタを備えるトランジスタハーフブリッジであり得る。接続点(例えば、ノードと呼ばれることもある)は、2つ以上の電気部品(例えば、抵抗器、トランジスタ、コンデンサ、インダクタ、ダイオードなど)の間の接続部であり得る。2つのトランジスタの直列結合は、電圧の両端に接続され得る。例えば、n型MOSFETが採用される場合、第1のトランジスタ(「ハイサイド」トランジスタとも呼ばれる)のソースは、第2のトランジスタ(「ローサイド」トランジスタとも呼ばれる)のドレインと結合され得る。ローサイドトランジスタのソースは、基準(例えば、接地)に結合され得、ハイサイドトランジスタのドレインは、(例えば、基準に対して)電圧レベルに結合され得る。場合によっては、この電圧レベルは、数十ボルト、数百ボルト、更には数千ボルトであり得る。したがって、ハイサイドMOSFETを駆動するのに必要な電圧レベルは、スイッチノードに対して数ボルト程度であり得る一方、ハイサイドMOSFETを駆動するのに必要な電圧レベルは、基準に対して数十又は数百ボルト程度であり得る。
【0004】
スイッチを制御するための制御信号は、例えば、基準に対して数ボルトのレベル(例えば、接地に対して3.3V、5V、10V、又は12V)で生成され得る。ハイサイドゲートドライバは、制御信号に基づいて、スイッチングノードに対してハイサイドスイッチを制御するのに必要な電圧を生成し得る。しかしながら、上述したように、スイッチングノード(例えば、ハイサイドゲートドライバの基準であり得る)は、基準に対して0ボルトと数十又は数百ボルトとの間で遷移し得る。そのような遷移は、(例えば、回路構成要素の定格を上回る電流及び/又は電圧に起因して)ゲートドライバ又は先行する回路を潜在的に損傷させ得る。したがって、ハイサイドゲートドライバは、(例えば、ゲートドライバ又は先行する回路に対する故障の確率を低減するために)先行する回路から絶縁され得る。「絶縁された」、AC結合された、又はDCブロックされたという用語は、本明細書では互換的に使用される。例えば、ハイサイドゲートドライバの絶縁は、変圧器、オプト結合器、コンデンサ、又はホール効果センサを使用して達成され得る。絶縁ゲートドライバは、(例えば、スイッチングノードが制御信号の基準ノードとなるように)制御信号の基準を変更してもよく、制御信号の電力を更に増幅してもよい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以下は、本開示のいくつかの態様の基本的な理解を提供するための簡略化された概要を提示する。本概要は、本開示の包括的な概説ではない。本開示の鍵となる要素若しくは重要な要素を特定すること、又は本発明の範囲を叙述することは、意図されていない。以下の概要は、以下に提供されるより詳細な説明の前置きとして、本開示のいくつかの概念を簡略化した形式で単に提示するに過ぎない。
【0006】
本明細書に開示の第1の態様は、スイッチの制御端子に制御信号を提供するように構成された絶縁ゲートドライバを提供する。本明細書の開示に係る絶縁ゲートドライバは、ゲートドライバのためのDC絶縁を提供するための入力段と、比較器と、フィードバック回路とを備え得る。比較器は、第1の電圧のレベルと第2の電圧のレベルとを比較し得る。比較器への第1の入力電圧が2つ以上の電圧レベルを含み得る場合、比較器からの出力は、2つ以上の状態を含んでもよく、少なくとも2つの状態の各々は、少なくとも2つの電圧レベルのうちの一方に対応してもよい。フィードバック回路は、出力信号を受信し、出力信号の状態に基づいて、第1のフィードバック電圧のレベルを入力電圧の少なくとも2つの電圧レベルのうちの一方に設定するように構成され得る。
【0007】
本明細書における開示の第2の態様は、絶縁ゲートドライバのための方法を提供する。第1のステップにおいて、第1の入力における第1の電圧のレベルが、比較器によって、第2の入力における第2の電圧のレベルと比較される。第2のステップでは、第1のフィードバック電圧がフィードバック回路によって選択される。第3のステップでは、第1のフィードバック電圧が比較器の第1の入力に印加される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本開示のより完全な理解及びその利点は、添付の図面を考慮して以下の説明を参照することによって得ることができるが、ここでは、類似の参照番号は同様の特徴を示している。
図1】本開示の態様による装置の概略図を示す。
図2A】本明細書に記載の態様による絶縁回路を示す。
図2B】本明細書に記載の態様による回路に関する図の例を示す。
図2C】本明細書に記載の態様による回路に関する図の例を示す。
図2D】本明細書に記載の態様による回路に関する図の例を示す。
図3A】本明細書に開示の態様による電圧レベル生成器の例を示す。
図3B】本明細書に開示の態様による電圧レベル生成器の例を示す。
図3C】本明細書に開示の態様による電圧レベル生成器の例を示す。
図3D】本明細書に開示の態様による電圧レベル生成器の例を示す。
図4】本明細書に開示の態様による絶縁回路を示す。
図5】本明細書に開示の態様による装置を示す。
図6】本明細書に開示の態様による装置を示す。
図7】本開示の態様による方法を示す。
図8】本明細書に開示の態様による方法を示す。
図9A】IC金属層を用いてコンデンサを実装する例を示す。
図9B】IC金属層を用いてコンデンサを実装する例を示す。
図10A】本明細書に開示の態様によるAC結合器の例を示す。
図10B】本明細書に開示の態様によるAC結合器の例を示す。
図10C】本明細書に開示の態様によるAC結合器の例を示す。
図10D】本明細書に開示の態様によるAC結合器の例を示す。
図11A】本明細書に開示の態様による波形の例を示す。
図11B】本明細書に開示の態様による波形の例を示す。
図11C】本明細書に開示の態様による波形の例を示す。
図11D】本明細書に開示の態様による波形の例を示す。
図11E】本明細書に開示の態様による波形の例を示す。
図11F】本明細書に開示の態様による波形の例を示す。
図12A】本明細書に開示の態様による波形の例を示す。
図12B】本明細書に開示の態様による波形の例を示す。
図12C】本明細書に開示の態様による波形の例を示す。
図12D】本明細書に開示の態様による波形の例を示す。
図12E】本明細書に開示の態様による波形の例を示す。
図12F】本明細書に開示の態様による波形の例を示す。
図12G】本明細書に開示の態様による波形の例を示す。
図12H】本明細書に開示の態様による波形の例を示す。
図12I】本明細書に開示の態様による波形の例を示す。
図12J】本明細書に開示の態様による波形の例を示す。
図12K】本明細書に開示の態様による波形の例を示す。
図12L】本明細書に開示の態様による波形の例を示す。
図13A】本明細書の開示の態様によるタイミング図及びモデルを示す。
図13B】本明細書の開示の態様によるタイミング図及びモデルを示す。
図13C】本明細書の開示の態様によるタイミング図及びモデルを示す。
図13D】本明細書の開示の態様によるタイミング図及びモデルを示す。
図13E】本明細書の開示の態様によるタイミング図及びモデルを示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の様々な実施形態の以下の説明において、添付図面を参照するが、添付図面は、本明細書の一部を形成するものであり、そこには、本開示が実施され得る様々な実施形態が例示として示されている。本開示の範囲から逸脱することなく、その他の実施形態を利用してもよく、構造的及び機能的な変更を行ってもよいことを理解されたい。
【0010】
本明細書に記載の態様は、スイッチの制御端子(例えば、MOSFET又はIGBTのゲート、BJTのベース)に制御信号を与えるように構成された絶縁ゲートドライバに関する。本明細書の記載によるゲートドライバは、絶縁されており、比較器とフィードバック回路とを備え得る。フィードバック回路は、入力信号の電圧レベルの変化が比較器の出力における電圧レベルの変化をもたらし得るように、比較器の入力における電圧レベルを制御し得る(例えば、フィードバック回路は、比較器の入力における差動電圧、コモンモード電圧、又は差動及びコモンモード電圧の両方を制御し得る)。フィードバック回路は、以下で更に説明するように、比較器からの出力信号に基づいて、比較器の入力端子におけるフィードバック電圧を設定する。例えば、比較器への第1の入力電圧は、2つ以上の電圧レベルを含み得る。比較器からの出力は、2つ以上の状態を含んでもよく、少なくとも2つの状態の各々は、少なくとも2つの電圧レベルのうちの一方に対応してもよい。フィードバック回路は、出力信号を受信し、出力信号の状態に基づいて、第1のフィードバック電圧のレベルを入力電圧の少なくとも2つの電圧レベルのうちの一方に設定するように構成され得る。
【0011】
ここで図1を参照すると、図1は、本開示の態様による、概して100で参照される装置の概略図である。装置100は、ゲートドライバ102、信号生成器104、及びスイッチ106を備え得る。ゲートドライバ102は、絶縁ゲートドライバであってもよく、絶縁体108及び出力段110を備えてもよい。絶縁体108は、入力段112、比較器114、及びフィードバック回路116を備え得る。信号生成器104の出力は、ゲートドライバ100の第1及び第2の入力107及び107と結合され得る。入力段112の出力は、比較器114の第3及び第4の入力109及び109に結合され得る。比較器114の出力111は、出力段110の入力に結合され得る。出力段110は、スイッチ106に(例えば、スイッチ106の制御端子に)結合され得る。フィードバック回路116は、比較器114の出力111及び入力段114に結合され得る。スイッチ106、絶縁体108、及び出力段110は、ドライバ基準118に対する基準であり得る。信号生成器104は、信号基準120に対する基準であり得る。ドライバ基準118は、信号基準120と異なり得る。入力段112は、ゲートドライバ102を少なくとも信号基準120からDC絶縁するように構成されたAC結合器を備え得る。
【0012】
信号生成器104は、(例えば、スイッチ106を制御するための)入力信号を生成し得る。入力信号は、ゲートドライバ100の第1と第2の入力107及び107との間に2つ以上の入力電圧レベルを備え得る。2つ以上の入力電圧レベルは、スイッチ106の少なくとも2つの状態(例えば、導通状態又は非導通状態)に対応し得る。入力信号は、比較器114の第3及び第4の入力109及び109において、入力段112を介して比較器114に供給される。第3及び第4の入力109及び109における信号は、第3の入力109におけるドライバ基準118に対する第1の電圧のレベルと、第4の入力109におけるドライバ基準118に対する第2の電圧のレベルとを備え得る。入力段112を、図2A図2D図3A図3D、及び4と併せて以下で更に詳述する。比較器114は、第3の入力109における第1の電圧のレベルと、第4の入力109における第2の電圧のレベルとを比較し、この比較に基づいて、出力111において出力信号を提供し得る。ノード111における出力信号は、第3の入力109と第4の入力109との間の少なくとも2つの電圧レベルに対応する、少なくとも2つの状態を備え得る。場合によっては、第3の入力109における第1の電圧レベルと第4の入力109における第2の電圧レベルの両方が、少なくとも2つのレベル間で遷移し得る。場合によっては、第3の入力109における第1の電圧レベルは、少なくとも2つのレベルの間で遷移することがあり、第4の入力109における第2の電圧レベルは、一定のままであり得る。
【0013】
出力段110は、比較器114からの出力信号(例えば、電圧又は電力)を増幅し、増幅された出力信号をスイッチ106の制御端子に提供し得る。増幅された出力信号はまた、スイッチ106を制御するための少なくとも2つの状態(例えば、導通状態と非導通状態との間、若しくはその逆、又はスイッチ106の現在の状態を維持すること)を含み得る。出力段110は、図6と併せて以下で更に詳述され得る。
【0014】
比較器114の出力111における出力信号は、フィードバック回路116に提供され得る。フィードバック回路116は、入力信号の電圧レベルの変化が比較器114の出力における電圧レベルの変化をもたらし得るように、第3の入力109における第1の電圧のレベル、及び第4の入力109における第2の電圧のレベルを制御し得る。例えば、フィードバック回路116は、出力信号に基づいて、少なくとも第1のフィードバック電圧を入力段112に提供し得る。例えば、フィードバック回路は、図2A図2D図3A図3D及び図4と併せて以下で更に詳述されるように、第1のフィードバック電圧を第3の入力109に提供し得る。フィードバック回路116は、図2A図2D図3A図3D、及び図4と併せて以下で更に詳述されるように、第2のフィードバック電圧を第4の入力109に提供し得る。例えば、第1のフィードバック電圧のレベルは、基準118に対する、第3の入力109における第1の電圧の少なくとも2つのレベルのうちの一方に対応し得る。第2のフィードバック電圧のレベルは、基準118に対する、第4の入力109における第2の電圧のレベルに対応し得る。
【0015】
場合によっては、回路100は、(例えば、図9A及び図9Bと併せて本明細書中、以下に詳述されるような)例えば、CMOS技術及びオンチップ金属接続を採用する集積回路(Integrated Circuit、IC)上に実装され得る。
【0016】
図2A図2Dを参照すると、これらの図は、本明細書に記載の態様による、概して200で参照された絶縁回路及び関連する図を示す。回路200は、絶縁体202及び信号生成器204を備え得る。絶縁体202は、ゲートドライバ(例えば、ゲートドライバ102-図1)の一部であってもよく、絶縁体108(図1)に対応してもよい。絶縁体202は、入力段206と、比較器208と、フィードバック回路210とを備え得る。信号生成器204の出力は、絶縁体202の入力224及び224に結合され得る。信号生成器204は、信号基準222を基準とし得る。
【0017】
入力段は、2つのAC結合器、すなわち第1のAC結合器212及び第2のAC結合器214を備え得る。図2Aの例では、第1のAC結合器212は、回路200の入力224と比較器208の比較器入力226との間に結合された第1のインピーダンス(例えば、コンデンサC1)を備え得る。第1のAC結合器212は、比較器入力226とドライバ基準220との間に結合された第2のインピーダンス(例えば、コンデンサC2)を更に備え得る。第1のインピーダンス及び第2のインピーダンスは、入力224とドライバ基準220との間に第1のインピーダンス分割器を形成する。第2のAC結合器214は、回路200の入力224と比較器208の比較器入力226との間に結合された第3のインピーダンス(例えば、コンデンサC3)を備え得る。第2のAC結合器214は、比較器入力226とドライバ基準220との間に結合された第4のインピーダンス(例えば、コンデンサC4)を更に備え得る。第1のインピーダンス及び第2のインピーダンスは、入力224とドライバ基準220との間に第2のインピーダンス分割器を形成する。AC結合器の更なる例は、図10A図10Dと併せて本明細書で以下に説明され得る。比較器208は、ドライバ基準220において、基準電圧(図2B図2Dでは「Vref」と呼ばれる)を基準とする絶縁供給電圧Vs_isoの間に結合され得る。図2A(及び図4)に示され得るように、コンデンサC2及びC3を使用することは、(例えば、低減された時定数に起因して、C2及びC3の代わりに抵抗器が使用されるゲートドライバに対する)本開示の態様によるゲートドライバの伝搬遅延を低減し得る。また、C2とC1との間の比、及びC3とC4との間の比は、入力226及び226における信号中の過渡を低減するのに役立ち得る。
【0018】
フィードバック回路210は、電圧レベル生成器216と、コントローラ218とを備え得る。フィードバック回路は、2つのインピーダンスZ1及びZ2を備え得る。コントローラ218は、比較器208の出力228、及び電圧レベル生成器216に結合され得る。電圧レベル生成器216は更に、任意選択的にインピーダンスZ1を介して、比較器入力226に結合され得る。電圧レベル生成器216は、任意選択的にインピーダンスZ2を介して、比較器入力226に結合され得る。コントローラ212は、一連の制御命令を実行するように構成されたマイクロコントローラ、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)、又は特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)として実装され得る。
【0019】
比較器208の出力228は、スイッチ232などのスイッチ(例えば、MOSFET、IGBT、BJT)の制御端子に結合され得る。図2Aの例では、スイッチ232は、ハーフブリッジコンバータ230内のハイサイドスイッチであり得る。ハーフブリッジコンバータ230は、スイッチングノードにおいて直列に接続されたスイッチ232及びスイッチ232(例えば、MOSFET、IGBT、BJT)を備えてもよく、スイッチングノードはまた、ドライバ基準220に対応してもよい(例えば、ゲートドライバ基準がスイッチングノードであり得る)。スイッチ232及びスイッチ232の直列接続は、例えば、図2Aにおいてラベル「V+」及び「V-」によって示されるように、供給電圧間に結合され得る。負荷234は、ドライバ基準220と電力基準236との間に接続され得る。スイッチ232が導通状態にあり、スイッチ232が非導通状態にある場合、ドライバ基準220の電圧はV+であり得る。スイッチ232が非導通段階にあり、スイッチ232が導通状態にある場合、ドライバ基準220の電圧はV-であり得る。場合によっては、V+とV-との間の差は、数十、数百、又は数千ボルト程度であり得る。その結果、ドライバ基準220の電圧は、電力基準236又は信号基準222に対して、数十ボルト、数百ボルト、又は数千ボルト変動し得る。本明細書に開示の態様によると、V-は電力基準236に結合され得る。そのような場合、電圧レベルV-は、電力基準236である。
【0020】
信号生成器204は、入力信号を生成し得る。例えば、入力信号は、スイッチ232を制御するためのパルス幅変調(Pulse Width Modulation、PWM)信号であってもよい。PWM信号のデューティサイクルは変動し得る。入力信号は、入力224と224との間に2つ以上の入力電圧レベルを備え得る。2つ以上の入力電圧レベルは、スイッチ232の少なくとも2つの状態(例えば、導通状態又は非導通状態)に対応し得る。入力224と224との間の入力電圧レベルは、0V~数ボルト(例えば、3.3V、5V、7.5V、10V、12V、15V、50V未満)であり得る。信号生成器204は、入力段206を介して、比較器入力226及び226に入力信号を提供し得る。例えば、入力224における電圧は、AC結合器214を介して、比較器入力226に提供されてもよく、入力224における電圧は、AC結合器212を介して比較器入力226に提供されてもよい。
【0021】
入力段206は、ドライバ基準220と信号基準222との間のDC絶縁を提供し得る。例えば、コンデンサC1及びC4は、絶縁体202(例えば、絶縁基準側又はフローティング基準側とも呼ばれ得る)を含み得るゲートドライバ回路200を、モジュールの他のシステム構成要素から絶縁する。図2Aにおいて、コンデンサC1及びC4は、ゲート駆動回路200を信号基準側から(例えば、生成器204から)絶縁する。したがって、絶縁体202における電圧レベルは、ドライバ基準220を基準としてもよく、信号生成器204からの電圧レベルは、信号基準222を基準としてもよく、ハーフブリッジコンバータにおける電圧レベルは、電力基準236を基準としてもよい。したがって、スイッチ232が導通状態にあり、ドライバ基準220の電圧が電力基準236に対してV+(例えば、100V超、1000V超)であり得る場合であっても、信号生成器は、0V~数ボルトとなるように入力224と224との間の入力電圧レベルを生成し得る。ゲートドライバの出力とドライバ基準220との間の電圧レベルはまた、例えば、スイッチ232の状態を変化させるために、数ボルト程度であり得る。
【0022】
比較器208は、比較器入力226における電圧レベルを比較器入力226における電圧レベルと比較し、この比較に基づいて出力228において出力信号を提供し得る。この出力信号は、(例えば、図6と併せて以下で更に詳述されるように)出力段を介するか、又は直接、スイッチ232の制御端子に提供される。比較器208からの出力信号は、少なくとも2つの状態(例えば、HIGH状態又はLOW状態)を含み得る。例えば、比較器入力226における電圧レベルが比較器入力226における電圧レベルよりも高い場合、比較器208からの出力信号はHIGH状態であり得る。比較器入力226における電圧レベルが比較器入力226における電圧レベルよりも低い場合、比較器208からの出力信号はLOW状態であり得る。比較器208が反転比較器である場合、比較器208からの出力信号はHIGH状態であり得るが、比較器入力226における電圧レベルは、比較器入力226における電圧レベルよりも低い。比較器208からの出力信号は、比較器入力226における電圧レベルが比較器入力226における電圧レベルよりも高い場合、LOW状態であり得る。スイッチ232は、比較器208からの出力信号がHIGH状態にあることに基づいて、導通状態に遷移するか、又は導通状態を維持し得る。スイッチ232は、比較器208からの出力信号がLOW状態にあることに基づいて、非導通状態に遷移するか、又は非導通状態を維持し得る。比較器208は、演算増幅器(operational amplifier、Op-Amp)、又はデジタルゲート(例えば、ANDゲート、ORゲート、XORゲート)、又は個別の電子構成要素(例えば、トランジスタ、ダイオード、又は抵抗器)で実装され得る。
【0023】
比較器208の出力228におけるエラーの確率を低減するために、コンデンサC2及びC3は、ドライバ基準220に対して判定された電圧レベルに充電され得る。これらの電圧レベルは、比較器208が比較器入力226と比較器入力226とにおける電圧レベル間の差を検出することを可能にすることを目的とする。しかしながら、これらの電圧レベルは、様々な理由で変化し得る。例えば、コンデンサC2及びC3からの、又はそれらへの電荷の漏れは、これらの電圧レベルを変化させ得る(例えば、以下の図11A図11Fに関する検討を参照されたい)。比較器入力226及び比較器入力226における電圧レベルは、例えば、信号生成器204が変動するデューティサイクルを有する信号(例えば、PWM信号)を生成する場合に変化し得る。変動するデューティサイクルを有する信号の場合、ドライバ基準220に対するコンデンサC2及びC3の電圧レベルは、デューティサイクルに基づいて変動し得る。図2B図2Dを参照すると、これらの図は、信号生成器208からの信号240、242、及び246を示す。信号240、242及び246は異なるデューティサイクルのものである。信号240は、50%のデューティサイクルを有し、信号242は、50%より大きいデューティサイクルを有し、信号246は、50%より小さいデューティサイクルを有する。図2B図2Dは、ドライバ基準220における電圧レベルに対する信号240、242、及び246を更に示す。図2B図2Dは、比較器208における入力226と226との間の電圧差の正の閾値電圧「+Vth」及び負の閾値電圧「-Vth」に対する信号240、242及び246を更に示す。+Vth及び-Vthは、比較器入力226における電圧レベルと比較器入力226における電圧レベルとの間の電圧差に関連し、これらはそれぞれ、出力228において出力信号のHIGH状態又はLOW状態を生成する。例えば、+Vthは、比較器入力226における電圧レベルが比較器入力226における電圧レベルより高い場合に関連し得る(例えば、電圧レベル間の正の差と呼ばれ得る)。-Vthは、比較器入力226における電圧レベルが比較器入力226における電圧レベルよりも低い場合に関連し得る(例えば、電圧レベル間の負の差と呼ばれ得る)。
【0024】
図2Bでは、信号240は50%のデューティサイクルを有する。信号242は、+Vthを上回って上昇してもよいし、-Vthを下回って下降してもよい。したがって、比較器208は、比較器入力226と比較器入力226との間の電圧差を検出し得る。図2Cにおいて、信号242は、50%より大きいデューティサイクルを有する。信号242は、-Vthを下回って降下し得るが、+Vthを上回って上昇しない。そのような場合、比較器208は、負の差を検出し得るが、正の差を検出することができないこともある。図2Dでは、信号246は、50%未満のデューティサイクルを有する。信号246は、+Vthを上回って上昇し得るが、-Vthを下回って降下し得ない。そのような場合、比較器208は、正の差を検出し得るが、負の差を検出することができないこともある。図2C及び図2Dでは、デューティサイクルの効果は、Vrefの変調として示されている。図2Cでは、Vrefは、226に対して増加するものとして示されている。図2Dでは、Vrefは、226に対して減少するものとして示されている。例えば、Vrefのそのような変調は、コンデンサC2及びC3にわたるPWM信号の平均化に起因し得る。
【0025】
本明細書に開示の態様による回路は、フィードバック回路210からフィードバック電圧を提供することによって、Vrefの変調への変動するデューティサイクルの影響、並びにコンデンサC1、C2、C3、又はC4からの電荷の漏れを低減し得る。フィードバック回路210は、入力226における第1の電圧のレベル、入力226における第2の電圧のレベル、又はその両方を制御することができ、入力信号の電圧レベルの変化が、比較器208の出力228の対応する変化における電圧レベルの変化をもたらし得るようにする(例えば、決定された伝搬遅延を伴う)。例えば、フィードバック回路210は、入力226及び226における差動電圧、コモンモード電圧、又は差動電圧とコモンモード電圧の両方を制御し得る。図2Aを参照すると、フィードバック回路210は、比較器208の出力に基づいて、Vrefに対する第1のフィードバック電圧レベル「V_1」を比較器入力226に提供することができる。フィードバック回路210は、比較器入力226に、Vrefに対する第2のフィードバック電圧レベル「V_2」を提供し得る。本明細書に開示の態様によれば、コントローラ218は、比較器208の出力228における出力信号に基づいて、電圧レベル生成器216のための制御信号を生成し得る。電圧レベル生成器216は、コントローラ218からの制御信号に基づいて、V_1、V_2、又はV_1及びV_2の両方を生成する。V_1、V_2、又はV_1及びV_2の両方は、比較器208の出力状態(例えば、HIGH状態又はLOW状態)に基づいて、比較器208の入力電圧をラッチする。例えば、比較器208からの出力信号がHIGH状態にある場合、コントローラ218は、比較器入力226における電圧が比較器入力226における電圧よりも高くなるように、(例えば、各インピーダンスZ1及びZ2を介してC2、C3、又はその両方を充電又は放電することによって)電圧レベル生成器216がV_1、V_2、又はV_1及びV_2の両方を生成するための制御信号を生成し得る。比較器208からの出力信号がLOW状態にある場合、コントローラ218は、比較器入力226における電圧が比較器入力226の電圧よりも低くなるように、(例えば、各インピーダンスZ1及びZ2を介してC2、C3、又はその両方を充電又は放電することによって)電圧レベル生成器216がV_1、V_2、又はV_1及びV_2の両方を生成するための制御信号を生成し得る。したがって、図2C及び図2Dを参照すると、Vrefは、入力信号の異なるデューティサイクルにおいて、それぞれ破線244及び248によって示されるように、入力226及び入力226に対して維持され得る。
【0026】
本明細書に開示の態様によれば、電圧レベル生成器216は、比較器入力226及び226における入力電圧に対応して、第1のフィードバック電圧レベルV_1又は第2のフィードバック電圧レベルV_2を生成してもよく、これが信号の状態をもたらした。例えば、入力224は、信号基準222と結合されてもよく、入力224における電圧は、入力224に対して少なくとも2つのレベル間で(例えば、0V~3.3V又は5V)変動し得る。そのような場合、入力226における電圧は、ドライバ基準220におけるVrefに対して一定の電圧レベルであり得る。入力226における電圧は、(例えば、C1、C2、C3、及びC4の容量値によって判定され得るように)入力226における電圧に対して、2つのレベルのうちの一方に対応し得る。例えば、入力226における電圧が一定である場合、この電圧は、「共通電圧」Vcmと呼ばれ得る。入力226における電圧は、共通電圧を上回る又は下回る差動電圧Vdであり得る。例えば、入力226における電圧は、Vcm+Vd、又はVcm-Vdであり得る。
【0027】
電圧レベル生成器216は、ドライバ基準220におけるVrefに対する入力226における電圧レベルに対応してV_1を生成してもよく、これが比較器208からの出力信号の状態(例えば、比較器出力228の状態)をもたらした。例えば、入力226における電圧がドライバ基準220におけるVrefに対して0.5Vの定数である(例えば、Vcm=0.5)場合、電圧レベル生成器216は、Vrefに対して0.5VになるようにV_2を生成し得る。比較器出力228におけるHIGH状態に対応する入力226における電圧レベルが、Vrefに対して0.65Vである(例えば、Vd=V_2よりも0.15V高い)場合、電圧レベル生成器216は、比較器出力228における出力信号の状態がHIGH状態であることに基づいて、Vrefに対して0.65VになるようにV_1を生成し得る。比較器出力228におけるLOW状態に対応する入力226における電圧レベルが、Vrefに対して0.35Vである(例えば、Vd=V_2より0.15V低い)場合、電圧レベル生成器216は、比較器出力228における出力信号の状態がLOW状態であることに基づいて、Vrefに対して0.35VになるようにV_1を生成し得る。例えば、フィードバック回路210は、入力信号に変化が生じ得るまで、出力信号の状態を生成した入力電圧をラッチする。図12A図12L及び図13A図13Eと併せて以下で更に説明するように、フィードバック回路210は、入力226及び入力226における電圧レベルを制御するために、変調された(例えば、入力信号に基づいて変調された)フィードバック電圧を生成し得る。
【0028】
本明細書に開示の態様によれば、図3Dと併せて以下で更に詳述されるように、電圧レベル生成器216は、Z1及びZ2などのインピーダンスを備え得る。インピーダンスZ1及びZ2は、コンデンサC1、C2、C3、及びC4とともに、時定数を規定し得る。そのような時定数は、入力226及び226における電圧の変化率に関連してもよく、それは、電圧レベル生成器216によるV_1及びV_2の生成に対する入力226及び226における電圧の応答時間をもたらし得る。例えば、図2C及び図2Dを参照すると、破線244及び248は、印加されたフィードバック電圧並びにインピーダンスZ1及びZ2に基づく、入力226における電圧に対する、ドライバ基準220における電圧Vrefの応答を示す。図2C及び図2Dに見られるように、Vrefは、応答時間にわたって、印加されたフィードバック電圧に応答し得る。
【0029】
上述したのと同様に、場合によっては、絶縁体202は、例えば、CMOS技術及びオンチップ金属接続を採用した集積回路(IC)上に実装され得る。例えば、コンデンサC1、C2、C3、及びC4は、図9A及び図9Bの例のように、ICに採用される金属によって実装され得る。
【0030】
ここで、電圧レベル生成器216(図2A)などの電圧レベル生成器の例を示し、依然として図2Aを参照する図3A図3Dを参照する。図3Aは、電圧レベル生成器302と、双極多投スイッチ304とを備え得る、概して300で参照される電圧レベル生成器を示す。電圧レベル生成器302は、絶縁供給電圧Vs_isoと基準306との間に結合され得る。電圧レベル生成器302は、複数の電圧V1~VNを生成し得る。コントローラ218(図2A)は、比較器出力228における比較器208からの出力に基づいて、V_1及びV_2を選択するように、双極多投スイッチ304を動作させ得る。
【0031】
図3Bは、電圧レベル生成器312と単極多投スイッチ314とを備え得る、概して310で参照される電圧レベル生成器を示す。電圧レベル生成器312は、絶縁供給電圧VS_ISOと基準316との間に結合され得る。電圧レベル生成器310は、V_2が一定である場合に採用され得る。そのような場合、電圧レベル生成器312は、V_2、並びに複数の電圧V1~VNを生成し得る。コントローラ218は、単極多投スイッチ314を動作させてV_1を選択し得る。例えば、V_2は、共通電圧Vcmに設定されてもよく、V_1は、Vcmを上回る、又は下回る様々な値になるように選択され得る。
【0032】
図3Cは、概して320で参照される電圧レベル生成器の一例を示す。電圧レベル生成器320は、電圧レベル生成器322と、単極双投スイッチ324とを備え得る。図3Cでは、電圧レベル生成器322は、インピーダンス分割器によって実装され得る。電圧レベル生成器322は、直列に結合された4つのインピーダンスZ1、Z2、Z3、及びZ4を備え得る。Z1は、接続点326においてZ2に結合され得る。Z2は、接続点327においてZ3に結合されてもよく、Z3は、接続点328においてZ4に結合されてもよい。インピーダンスZ1~Z4の直列結合は、絶縁供給電圧「Vs_iso」と基準325(例えば、基準220に対応し得る)との間に結合され得る。電圧レベル生成器322は、Z2とZ3との間の接続点327において定数V_2を生成し得る。電圧レベル生成器322は、Z1とZ2との間の接続点326におけるV1、又はZ3とZ4との間の接続点328におけるV2のいずれかとなるようにV_1を生成し得る。接続点326は、単極双投スイッチ324の第1の入力に結合され得る。接続点328は、単極双投スイッチ324の第2の入力に結合され得る。コントローラ218は、スイッチ324を制御して、V1又はV2のいずれかを第1のフィードバック電圧V_1として選択し得る。
【0033】
図3Dは、概して330で参照される電圧レベル生成器の一例を示す。電圧レベル生成器330は、電圧レベル生成器332と、単極双投スイッチ334とを備え得る。図3Dでは、電圧レベル生成器332は、インピーダンス分割器によって実装されてもよく、単極双投スイッチ334は、スイッチ338及び340(図3Dでは2つのMOSFETとして示される)によって実装されてもよい。電圧レベル生成器332は、直列に結合された4つのインピーダンスZ1、Z2、Z3、及びZ4を備え得る。Z1は、接続点336においてZ2に結合され得る。Z2は、接続点337においてZ3に結合されてもよく、Z3は、接続点338においてZ4に結合されてもよい。インピーダンスZ1~Z4の直列結合は、絶縁供給電圧「Vs_iso」と基準接続点335(例えば、基準220に対応し得る)との間に結合され得る。電圧レベル生成器332は、接続点337に結合されたインピーダンスZ6にわたって印加される、Z2とZ3との間の接続点337における電圧から定数V_2を生成し得る。インピーダンスZ6は、図2AのインピーダンスZ2に対応し得る。電圧レベル生成器332は、スイッチ334の出力に結合されたインピーダンスZ5にわたって印加される、Z1とZ2との間の接続点336におけるV1、又はZ3とZ4との間の接続点338におけるV2のいずれかとなるようにV_1を生成し得る。インピーダンスZ5は、図2AのインピーダンスZ1に対応し得る。接続点336は、単極双投スイッチ334の第1の入力に結合され得る。接続点338は、単極双投スイッチ334の第2の入力に結合され得る。コントローラ218は、スイッチ334を制御して、スイッチ338を導通状態に制御し、スイッチ340を非導通状態に制御することによって、Z5を介して印加されるV1を選択し得る。コントローラ218は、スイッチ334を制御して、スイッチ338を非導通状態に制御し、スイッチ340を導通状態に制御することによって、Z5を介して印加されるV2をV_1として選択し得る。
【0034】
本開示の態様によれば、図1図2A図3A図3Dに併せて上述されたような電圧レベル生成器は、デジタルアナログコンバータとして実装され得る。
【0035】
本開示の態様によるゲートドライバは、ドライバ基準(例えば、基準220-図2A)と、電力基準(例えば、電力基準236-図2)若しくは信号基準(例えば、信号基準222-図2)のいずれか、又は両方との間の電圧を感知するためのセンサを備え得る。場合によっては、電力基準及び信号基準は1つであり、同一であってもよい。ドライバ基準と、電力基準又は信号基準のうちの少なくとも一方との間の電圧を感知することは、例えば、比較器の出力の状態と、信号生成器又はハーフブリッジコンバータのいずれかの状態との間の不一致に関する情報を提供し得る。
【0036】
ここで図4を参照すると、本明細書に開示の態様による、概して400として参照される回路構成が示されている。回路400は、回路200(図2A)と同様であってもよく、絶縁ゲートドライバの一部であってもよい。回路400は、絶縁体402及び信号生成器404を備え得る。絶縁体402は、入力段406、比較器408、フィードバック回路410、及びセンサ411を備え得る。信号生成器404の出力は、絶縁体402の入力424及び424に結合され得る。信号生成器404は、信号基準422を基準とし得る。
【0037】
入力段は、2つのAC結合器、すなわち第1のAC結合器412及び第2のAC結合器414を備え得る。図4の例では、第1のAC結合器412及び第2のAC結合器414は、第1のAC結合器212及び第2のAC結合器214(図2A)と同様である。AC結合器の更なる例は、図10A図10Dと併せて本明細書で以下に説明され得る。第1のAC結合器412は、回路400の入力424と比較器408の比較器入力426との間に結合された第1のインピーダンス(例えば、コンデンサC1)を備え得る。第1のAC結合器412は、比較器入力426とドライバ基準420との間に結合された第2のインピーダンス(例えば、コンデンサC2)を更に備え得る。第1のインピーダンス及び第2のインピーダンスは、入力424とドライバ基準420との間に第1のインピーダンス分割器を形成する。第2のAC結合器414は、回路400の入力424と比較器408の比較器入力426との間に結合された第3のインピーダンス(例えば、コンデンサC3)を備え得る。第2のAC結合器414は、比較器入力426とドライバ基準420との間に結合された第4のインピーダンス(例えば、コンデンサC4)を更に備え得る。第1のインピーダンス及び第2のインピーダンスは、入力424とドライバ基準420との間に第2のインピーダンス分割器を形成する。比較器408は、ドライバ基準420において、基準電圧(図4では「Vref」と呼ばれる)を基準とする絶縁供給電圧Vs_isoの間に結合され得る。
【0038】
フィードバック回路410は、電圧レベル生成器416及びコントローラ418を備え得る。フィードバック回路は、2つのインピーダンスZ1及びZ2を備え得る。コントローラ418は、比較器408の比較器出力428、及び電圧レベル生成器416に結合され得る。電圧レベル生成器416は更に、任意選択的にインピーダンスZ1を介して、比較器入力426に結合され得る。電圧レベル生成器416は、任意選択的にインピーダンスZ2を介して、比較器入力226に結合され得る。電圧レベル生成器416は、図3A図3Dと併せて上述した電圧レベル生成器300、310、320、又は330と同様であり得る。コントローラ412は、一連の制御命令を実行するように構成されたマイクロコントローラ、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、又は特定用途向け集積回路(ASIC)として実装され得る。
【0039】
比較器出力428は、スイッチ432などのスイッチ(例えば、MOSFET、IGBT、BJT)の制御端子に結合され得る。図2Aの例と同様に、スイッチ432は、ハーフブリッジコンバータ430のハイサイドスイッチであり得る。ハーフブリッジコンバータ430は、スイッチングノードにおいて直列に接続されたスイッチ432とスイッチ432と(例えば、MOSFET、IGBT、BJT)を備えてもよく、スイッチングノードはまた、ドライバ基準420に対応してもよい。スイッチ432及びスイッチ432の直列接続は、例えば、ラベル「V+」及び「V-」によって示されるように、供給電圧間に結合され得る。負荷434は、ドライバ基準420と電力基準436との間に接続され得る。スイッチ432が導通状態にあり、スイッチ432が非導通状態にある場合、ドライバ基準420の電圧はV+であり得る。スイッチ432が非導通状態にあり、スイッチ432が導通状態にある場合、ドライバ基準420の電圧はV-であり得る。場合によっては、V+とV-との間の差は、数十、数百、又は数千ボルト程度であり得る。その結果、ドライバ基準420の電圧は、電力基準436又は信号基準422に対して、数十ボルト、数百ボルト、又は数千ボルト変動し得る。本明細書に開示の態様によれば、V-は電力基準436に結合され得る。そのような場合、電圧レベルV-は電力基準436である。
【0040】
信号生成器404は、入力信号を生成し得る。例えば、入力信号は、スイッチ432を制御するためのパルス幅変調(PWM)信号であり得る。PWM信号のデューティサイクルは変動し得る。入力信号は、入力424と424との間に2つ以上の入力電圧レベルを備え得る。2つ以上の入力電圧レベルは、スイッチ432の少なくとも2つの状態(例えば、導通状態又は非導通状態)に対応し得る。入力424と424との間の入力電圧レベルは、0V~数ボルト(例えば、3.3V、5V、7.5V、10V、12V、15V、50V未満)であり得る。信号生成器404は、入力段406を介して比較器入力426及び426に入力信号を提供し得る。例えば、入力424における電圧は、AC結合器414を介して比較器入力426に提供されてもよく、入力424における電圧は、AC結合器412を介して比較器入力426に提供されてもよい。
【0041】
入力段406は、ドライバ基準420と信号基準422との間のDC絶縁を提供し得る。例えば、コンデンサC1及びC4は、絶縁体402(例えば、絶縁基準側又はフローティング基準側とも呼ばれ得る)を含み得るゲートドライバ回路を、モジュールの他のシステム構成要素から絶縁する。図4において、コンデンサC1及びC4は、ゲート駆動回路400を信号基準側から(例えば、生成器404から)絶縁する。したがって、絶縁体402における電圧レベルは、ドライバ基準420を基準としてもよく、信号生成器404からの電圧レベルは、信号基準422を基準としてもよく、ハーフブリッジコンバータにおける電圧レベルは、電力基準436を基準とし得る。したがって、スイッチ432が導通状態にあり、ドライバ基準420の電圧が電力基準436に対してV+(例えば、100V超、1000V超)であり得る場合であっても、信号生成器は、0V~数ボルトになるように入力424と424との間の入力電圧レベルを生成し得る。ゲートドライバの出力とドライバ基準420との間の電圧レベルはまた、例えば、スイッチ432の状態を変化させるために、数ボルト程度であり得る。
【0042】
比較器408は、比較器入力426における電圧レベルを比較器入力426における電圧レベルと比較し、この比較に基づいて比較器出力228において出力信号を提供し得る。この出力信号は、(例えば、図6と併せて以下で更に詳述されるように)出力段を介して、又は直接、スイッチ432の制御端子に提供される。比較器408からの出力信号は、少なくとも2つの状態(例えば、HIGH状態又はLOW状態)を含み得る。例えば、比較器入力426における電圧レベルが比較器入力426における電圧レベルよりも高い場合、比較器408からの出力信号はHIGH状態であり得る。比較器入力426における電圧レベルが比較器入力426における電圧レベルよりも低い場合、比較器408からの出力信号はLOW状態であり得る。比較器408が反転比較器である場合、比較器408からの出力信号はHIGH状態であり得るが、比較器入力426における電圧レベルは、比較器入力426における電圧レベルよりも低い。比較器408からの出力信号は、比較器入力426における電圧レベルが比較器入力426における電圧レベルよりも高い場合、LOW状態であり得る。比較器408からの出力信号がHIGH状態にあることに基づいて、スイッチ432は、導通状態に遷移するか、又は導通状態を維持し得る。比較器408からの出力信号がLOW状態にあることに基づいて、スイッチ432は、非導通状態に遷移するか、又は非導通状態を維持し得る。
【0043】
図2A図2Dに関連して上述したのと同様に、比較器408の比較器出力428におけるエラーの確率を低減するために、コンデンサC2及びC3は、ドライバ基準420に対して判定された電圧レベルまで充電され得る。フィードバック回路410は、入力426における第1の電圧のレベル、及び入力426における第2の電圧のレベルを制御して、入力信号の電圧レベルの変化が、比較器408の出力428における電圧レベルの対応する変化をもたらし得るようにしてもよい(例えば、判定された伝搬遅延を伴う)。例えば、フィードバック回路410は、入力426及び426における差動電圧、コモンモード電圧、又は差動電圧とコモンモード電圧の両方を制御し得る。これらの電圧レベルは、比較器408が比較器入力426及び比較器入力426における電圧レベル間の差を検出できるようにすることを目的とする。しかしながら、これらの電圧レベルは、様々な理由(例えば、コンデンサC2及びC3からの又はコンデンサC2及びC3への電荷の漏れ、若しくは信号生成器404からのPWM信号の変動)によって変化し得る。本明細書に開示の態様による回路は、フィードバック回路410からフィードバック電圧を提供することによって、Vrefの変調への変動するデューティサイクルの影響、並びにコンデンサC1、C2、C3、又はC4からの電荷の漏れを低減し得る。例えば、フィードバック回路410は、比較器408の出力に基づいて、比較器入力426に対して、Vrefに対する第1のフィードバック電圧レベル「V_1」を提供し得る。フィードバック回路410は、比較器入力426に対して、Vrefに対する第2のフィードバック電圧レベル「V_2」を提供し得る。本明細書に開示の態様によれば、コントローラ418は、比較器出力428における出力信号に基づいて、電圧レベル生成器416のための制御信号を生成し得る。電圧レベル生成器416は、コントローラ418からの制御信号に基づいて、V_1、V_2、又はV_1及びV_2の両方を生成する。V_1、V_2、又はV_1及びV_2の両方は、比較器208の出力状態(例えば、HIGH状態又はLOW状態)に基づいて、比較器408の入力電圧をラッチする。例えば、比較器408からの出力信号がHIGH状態にある場合、コントローラ418は、比較器入力426における電圧が比較器入力426における電圧よりも高くなるように、電圧レベル生成器416がV_1、V_2、又はV_1及びV_2の両方を生成するための制御信号を生成し得る。比較器408からの出力信号がLOW状態にある場合、コントローラ418は、比較器入力426における電圧が比較器入力426の電圧よりも低くなるように、電圧レベル生成器416がV_1、V_2、又はV_1とV_2の両方を生成するための制御信号を生成し得る。
【0044】
図2Aと併せて上述したのと同様に、電圧レベル生成器416は、比較器入力426及び426における入力電圧に対応して第1のフィードバック電圧レベルV_1又は第2のフィードバック電圧レベルV_2を生成してもよく、これが信号の状態をもたらした。例えば、入力424は、信号基準422と結合されてもよく、入力424における電圧は、入力424に対して少なくとも2つのレベル間で(例えば、0V~3.3V又は5V)変動し得る。そのような場合、比較器入力426における電圧は、ドライバ基準420における電圧に対して一定の電圧レベルであり得る。比較器入力426における電圧は、(例えば、C1、C2、C3、及びC4の容量値によって判定され得るように)比較器入力426における電圧に対して、2つのレベルのうちの一方に対応し得る。電圧レベル生成器416は、ドライバ基準420における電圧に対する比較器入力426における電圧レベルに対応してV_1を生成してもよく、これが比較器408からの出力信号の現在の状態をもたらした。例えば、比較器入力426における電圧がドライバ基準420における電圧に対して0.5Vの定数である場合、電圧レベル生成器416は、Vrefに対して0.5VになるようにV_2を生成し得る。比較器出力428におけるHIGH状態に対応する比較器入力426における電圧レベルが、ドライバ基準420における電圧に対して0.75Vである場合、電圧レベル生成器416は、比較器出力428における出力信号の状態がHIGH状態であることに基づいて、ドライバ基準420における電圧に対して0.75VになるようにV_1を生成し得る。比較器出力428におけるLOW状態に対応する比較器入力426における電圧レベルがVrefに対して0.25Vである場合、電圧レベル生成器416は、比較器出力428における出力信号の状態がLOW状態であることに基づいて、Vrefに対して0.25VになるようにV_1を生成し得る。例えば、フィードバック回路410は、出力信号の状態を生成した入力電圧をラッチする。
【0045】
上述したように、回路400は、コントローラ418及びドライバ基準420に結合されたセンサ411を備え得る。センサ411は更に、電力基準436若しくは信号基準422のいずれか、又はその両方に結合され得る。場合によっては、電力基準436及び信号基準422は、1つであり、同一であり得る。本明細書に開示の実施形態によれば、センサ411は、比較器入力426とドライバ基準420との間に(例えば、コンデンサC2にわたって)結合され得る。センサ411は、電圧センサであってもよく、抵抗分割器又は容量分割器、抵抗ブリッジ又は容量ブリッジ、(例えば、演算増幅器を採用した)比較器などを採用することによって実装されてもよい。センサ411は、ドライバ基準420と電力基準436との間、ドライバ基準420と信号基準422との間、又はドライバ基準420と電力基準436及び信号基準422の両方との間の電圧を測定するように構成され得る。
【0046】
ドライバ基準420と、電力基準436又は信号基準422のうちの少なくとも一方との間の電圧を(例えば、センサ411によって)感知することは、例えば、比較器408の出力の状態と、信号生成器404又はハーフブリッジコンバータ430のうちのいずれかの状態との間の不一致に関する情報を提供し得る。例えば、センサ411からのドライバ基準420と電力基準436との間の電圧の測定に基づいて、コントローラ418は、比較器408の出力がHIGH状態にあることを検出し得るが、ドライバ基準420と電力基準436との間の電圧は、比較器408の出力がLOW状態にあるべきであること(又はその逆)を示し得る。コントローラ418が、ドライバ基準420の電圧と信号基準422の電圧との間、又はドライバ基準420と電力基準436との間の不一致又は予期せぬ変化を検出した場合、コントローラ418は、以前に判定された制御信号を出力し得る。
【0047】
以下のように示すことができる。
【0048】
【数1】
式中、「V」は、比較器入力426における電圧であり、「Vref」は、(例えば、信号基準422に対する)ドライバ基準420における電圧であり、「Vp,0」は、時間t=0における比較器入力426における電圧である。「V」は、比較器入力426における電圧であり、「Vn,0」は、時間t=0における比較器入力426における電圧である。式(1)から見て取れるように、V-Vrefは、Vref及びC2に依存して増減し得る。式(2)から見て取れるように、V-Vrefは、Vref及びC3に依存して増減し得る。式(1)及び式(2)から、V-V(比較器402への入力)は、C2、C3、及びVrefに依存する。Vrefの変化は、比較器408の出力に影響を及ぼし得る(例えば、場合によっては、V-V電圧は、比較器408が応答しないレベルまで低下する)。図4の例では、Vrefは、ハーフブリッジコンバータ430のV-又はV+のいずれかに変化し得る。C2又はC3は、比較器408が応答し得る範囲にV-Vを維持しながら、Vrefのそのような変動を可能にするように選択され得る。
【0049】
本明細書に開示の態様によれば、共通電圧Vcmは、Vrefの変化に基づいて選択され得る。Vrefに基づいて共通電圧を調整することは、V-Vが増加し得る(例えば、ひいては信号対雑音比が改善する)ように、C2及びC3の選択を可能にし得る。本明細書に開示の態様によれば、センサ411は、基準420と信号基準422との間の電圧を測定し得る。コントローラ418は、電圧レベル生成器416を制御して、この測定された電圧に基づいて比較器入力426における電圧を設定し得る。例えば、コントローラ418は、電圧レベル生成器416を制御して、比較器入力426における電圧を、Vrefに対する2つの電圧レベルのうちの一方に設定し得る(例えば、Vcmは、Vref、Vcm1、又はVcm2に対する2つのレベルのうちの一方に設定される)。コントローラ418は、電圧レベル生成器416を制御して、比較器入力426における差動電圧を、Vrefに対する2つの電圧レベルのうちの一方(例えば、Vcm1若しくはVcm2を上回るVd、又はVcm1若しくはVcm2を下回るVd)に設定し得る。例えば、図3Aを参照すると、コントローラ418は、電圧レベル生成器300を制御して、比較器408からの出力に基づいて、及びドライバ基準420と信号基準422との間の電圧のセンサ411からの測定値に基づいて、V_1及びV_2を生成し得る。ドライバ基準420と信号基準422との間の測定された電圧に基づいてVcmを制御することは、V-Vが増加する(例えば、場合によっては、V-Vが2倍増加し得る)ように、C2及びC3の選択を可能にし得る。
【0050】
本明細書に開示の態様によれば、Vcmは、比較器408の出力の状態に基づいて制御され得る。そのような場合、比較器入力426及び426における電圧は、比較器408の出力の初期状態に対応して、所定の値に初期化され得る。例えば、コンデンサC2及びC3は、回路の動作の開始に先立って(例えば、最初に比較器408の出力を所定の状態に設定し、それによって電圧生成器416がこの所定の状態に基づいて最初に電圧V_1及びV_2を発生させることによって)プリチャージされ得る。比較器入力426及び426における電圧は、信号生成器404の既知の初期状態に基づいて所定の値に初期化され得る。
【0051】
上記の例は、ハーフブリッジコンバータ内のハイサイドスイッチの遷移を制御するように構成され得る絶縁ゲートドライバに関する。本明細書に開示の態様による絶縁ゲートドライバは、他のタイプのコンバータ内のスイッチの遷移も制御するように構成され得る。ここで図5を参照すると、本明細書に開示の態様による、概して500で参照される装置が示されている。装置500は、フライバックコンバータ502と、絶縁ゲートドライバ504と、信号生成器506とを備え得る。フライバックコンバータ502は、変圧器510と、スイッチ512と、ダイオード514と、コンデンサ516とを備え得る。スイッチ512は、n型MOSFETとして例示されている。
【0052】
変圧器510の一次側は、図5において「Vs_iso」とラベル付けされた絶縁供給電圧と、スイッチ512のドレインとの間に結合され得る。コンデンサ516は、ダイオード514のカソードにおいてダイオード514と直列に結合され得る。ダイオード514及びコンデンサ516の直列接続は、(例えば、ダイオード514のアノードが変圧器出力522に結合されるように)変圧器510の二次側の変圧器出力522及び522にわたって結合され得る。出力端子524は、ダイオード514のカソードに結合されてもよく、出力端子524は、変圧器出力522に結合されてもよい。スイッチ512のソースは、ドライバ基準518に結合され得る。負荷520は、出力端子5241-及び524にわたって結合され得る。
【0053】
信号生成器506は、信号生成器104(図1)、信号生成器204(図2A)、又は信号生成器404(図4)と同様であってもよく、絶縁ゲートドライバ504の入力に結合されてもよい。絶縁ゲートドライバ504は、図4と併せて上述した絶縁ゲートドライバ400と同様であってもよく、センサ508を備えてもよい。絶縁ゲートドライバ504の出力は、スイッチ512のゲートに結合され得る。信号生成器506及び負荷520は、基準526を基準とし得る。絶縁ゲートドライバ504及びフライバックコンバータ502の一次側は、ドライバ基準518を基準とし得る。センサ508は、基準526及びドライバ基準518と結合され得る。センサ508は、基準526とドライバ基準518との間の電圧を測定するように構成され得る。ドライバ基準518と基準526との間の電圧を感知することは、例えば、絶縁ゲートドライバ504の出力の状態とスイッチ512の状態との間の不一致に関する情報を提供するか、又は信号対雑音比を増加させるようにVcmを制御するために使用され得る。
【0054】
図1と併せて上述したように、本開示による絶縁ゲートドライバは、出力段を備え得る。ここで図6を参照すると、本明細書に開示の態様による、概して600で参照される装置が示されている。装置600は、ハイサイドゲートドライバ608及びローサイドゲートドライバ609の2つのゲートドライバを備え得る。例えば、ハイサイドゲートドライバ608は、ハーフブリッジ602のハイサイドスイッチ604を駆動させ得る。ローサイドゲートドライバ609は、ハーフブリッジ602のローサイドスイッチ604を駆動させ得る。ハイサイドゲートドライバ608は、絶縁ゲートドライバ102(図1)に対応し得る。図6の例では、ローサイドスイッチ604は、ハイサイドスイッチ604と相補的に動作され得る。したがって、ローサイドゲートドライバ609に提供される信号生成器603からの信号は、反転され得る。
【0055】
ハイサイドゲートドライバは、出力段610に結合された絶縁体611を備え得る。絶縁体611は、絶縁体108(図1)、絶縁体202(図2A)、又は絶縁体402(図4)に対応し得る。出力段610は、出力段110(図1)に対応してもよく、レベルシフタ614及び614と、プリドライバ616及び616と、プッシュプル対612とを備え得る。プッシュプル対612は、駆動接続点615において直列に結合された2つのスイッチ613及び613を備え得る。図6の例では、スイッチ613はp型MOSFETとして示され、スイッチ613はn型MOSFETとして示されている。プッシュプル対612は、絶縁電力供給「Vs_sup」とドライバ基準618との間に結合され得る。
【0056】
ハーフブリッジコンバータ602は、スイッチング接続点において直列に接続されたスイッチ604及びスイッチ604を備えてもよく、スイッチング接続点はドライバ基準618でもある。スイッチ604及びスイッチ604の直列接続は、例えば、図6においてラベル「V+」及び「V-」によって示されるように、供給電圧間に結合され得る。負荷622は、ドライバ基準618と電力基準624との間に接続され得る。
【0057】
信号生成器603は、絶縁体611に結合され得る。信号生成器603は、信号基準620を基準とし得る。絶縁体611は、レベルシフタ614及びレベルシフタ614に結合され得る。レベルシフタ614は、プリドライバ616に結合されてもよく、レベルシフタ614は、プリドライバ616に結合されてもよい。プリドライバ616は、プッシュプル対612のスイッチ613の制御端子に結合され得る。プリドライバ616は、プッシュプル対612のスイッチ613の制御端子に結合され得る。駆動接続点615は、スイッチ604の制御端子に結合され得る。絶縁体611、レベルシフタ614、レベルシフタ614、プリドライバ616、及びプリドライバ616は全て、ドライバ基準618を基準とし得る。
【0058】
信号生成器603は、スイッチ604の状態を制御するための信号を生成し、その信号を絶縁体611に提供し得る。図1、2A、又は4と併せて上述したのと同様に、絶縁体611は、信号生成器603からの信号に基づいて、少なくとも2つの状態、HIGH状態及びLOW状態を含み得る出力信号を生成し得る。例えば、絶縁体611からの出力信号の電圧レベルは、LOW状態において、ドライバ基準618に対して0Vであり得る。例えば、絶縁体611からの出力信号の電圧レベルは、HIGH状態において、ドライバ基準618に対して3.3V、5V、7.5V、又は12Vであり得る。絶縁体611は、自らの出力信号をレベルシフタ614及びレベルシフタ614に提供し得る。レベルシフタ614は、駆動接続点615に対するHIGH状態又はLOW状態に対応して出力信号の電圧レベルをシフトさせ得る。レベルシフタ614は、ドライバ基準618に対するHIGH状態又はLOW状態に対応して出力信号の電圧レベルをシフトさせ得る。場合によっては、レベルシフタ614は冗長であってもよく、出力段610から省略され得る。場合によっては、レベルシフタ614は、絶縁体611からプッシュプル対612への信号遅延を平衡させるために採用され得る。
【0059】
レベルシフタ614は、レベルシフトされた出力信号をプリドライブ616に提供し得る。レベルシフタ614は、レベルシフトされた出力信号をプリドライバ616に提供し得る。プリドライバ616及び616は、対応するレベルシフタ614又は614からの電力又は電圧を事前増幅し得る。プリドライバ616及び616は、対応するレベルシフタ614又は614からの信号の状態を反転させ得る。例えば、絶縁体からの出力信号がHIGH状態にある場合、プリドライバ616及び616は、対応するレベルシフトされた信号をLOW状態に反転し得る。
【0060】
プッシュプル対612は、プリドライバ616及び616からの信号を採用してもよく、絶縁体611からの出力信号の電力を増幅してもよい。例えば、プリドライバ616及び616からのプリドライバ信号がLOW状態にある(絶縁体611からの出力信号がHIGH状態にある)場合、スイッチ613は、導通状態に遷移するか、又はこれを維持してもよく、スイッチ613は、非導通状態に遷移するか、又はこれを維持してもよい。結果として、駆動接続点615における電圧レベルは、駆動接続点615のHIGH状態に対応し得る「Vs_iso」に対応し得る。例えば、駆動接続点615のHIGH状態において、スイッチ604は、導通状態に遷移するか、又はこれを維持してもよい。例えば、プリドライバ616及び616からのプリドライバ信号がHIGH状態にある(絶縁体611からの出力信号がLOW状態にある)場合、スイッチ6131-は、非導通状態に遷移するか、又はこれを維持してもよく、スイッチ613は、導通状態に遷移するか、又はこれを維持してもよい。結果として、駆動接続点615における電圧レベルは、駆動接続点615のLOW状態に対応し得るドライバ基準618の電圧レベルに対応し得る。例えば、駆動接続点615のLOW状態において、スイッチ604は、非導通状態に遷移してもよく、又は非導通状態を維持してもよい。
【0061】
場合によっては、プリドライバ616及び616は採用されなくてもよい。しかしながら、そのような場合、ハイサイドゲートドライバは、駆動接続点615の状態が信号生成器603からの入力信号の状態に対して相補的となる反転ドライバであり得ることに留意されたい。更に、場合によっては、ローサイドゲートドライバ609は、ハイサイドゲートドライバ608と同様であり得る。
【0062】
ここで図7を参照すると、本明細書に開示の態様による絶縁ゲートドライバのための方法が示されている。ステップ700において、比較器の第1の入力における第1の電圧のレベルを、比較器の第2の入力における第2の電圧のレベルと比較する。第1の電圧のレベル及び第2の電圧のレベルは、信号生成器からの入力信号(例えば、デューティサイクルの変動するPWM信号)に対応し得る。図1を参照すると、比較器114は、入力1091-における入力段112からの第1の電圧レベルのレベルを、入力109における入力段112からの第2の電圧のレベルと比較し得る。図2Aを参照すると、比較器208は、比較器入力226における入力段206からの第1の電圧レベルを、比較器入力226における入力段206からの第2の電圧のレベルと比較し得る。図4を参照すると、比較器408は、比較器入力426における入力段406からの第1の電圧レベルを、比較器入力426における入力段406からの第2の電圧のレベルと比較し得る。
【0063】
ステップ702において、第1の電圧のレベルと第2の電圧のレベルとの間の比較に基づいて、基準に対するフィードバック電圧レベルを選択する。図1を参照すると、フィードバック回路116は、比較器114による、比較器入力109における第1の電圧のレベルと比較器入力109における第2の電圧のレベルとの間の比較に基づいて、基準に対するフィードバック電圧レベルを選択し得る。図2Aを参照すると、コントローラ218は、比較器208からの出力信号に基づいて、電圧レベル生成器216のための制御信号を生成し得る。電圧レベル生成器216は、コントローラ218からの制御信号に基づいて、(例えば、図3A図3Dと併せて本明細書で上述したように)V_1を生成する。図4を参照すると、コントローラ418は、比較器408からの出力信号に基づいて、電圧レベル生成器416のための制御信号を生成し得る。電圧レベル生成器416は、コントローラ418からの制御信号に基づいて、(例えば、図3A図3Dと併せて本明細書で上述したように)V_1を生成する。
【0064】
ステップ704において、選択されたフィードバック電圧レベルを比較器の第1の入力に提供する。図1を参照すると、フィードバック回路116は、選択されたフィードバック電圧を入力段112に(例えば、比較器入力109に)印加する。図2Aを参照すると、電圧レベル生成器216は、V_1を比較器入力226に印加する。図4を参照すると、電圧レベル生成器416は、V_1を比較器入力426に印加する。
【0065】
図4及び図5と併せて上述したように、センサは、本明細書の開示によるゲートドライバの基準と、電力基準若しくは信号基準のいずれか又は両方との間の電圧を感知し得る。フィードバック回路は、この測定値に基づいて比較器の入力における電圧を設定し得る。ここで図8を参照すると、本明細書の開示による絶縁ゲートドライバのための方法が示されている。ステップ800において、センサによって、第1の基準と第2の基準との間の電圧を測定する。例えば、図4を参照すると、センサ411は、ドライバ基準420と信号基準422との間の電圧を測定する。例えば、図5を参照すると、センサ508は、ドライバ基準518と基準526との間の電圧を測定する。
【0066】
ステップ802において、第1の基準と第2の基準との間の測定された電圧に基づいて、第1のフィードバック電圧レベル及び第2のフィードバック電圧レベルを判定する。例えば、コントローラ418は、電圧レベル生成器416を制御して、比較器入力426における電圧を、Vrefに対する2つの電圧レベルのうちの一方に設定し得る(例えば、Vcmは、Vrefに対する2つのレベルVcm1又はVcm2のうちの一方に設定される)。コントローラ418は、電圧レベル生成器416を制御して、比較器入力426における差動電圧を、Vrefに対する2つの電圧レベルのうちの一方(例えば、Vcm1若しくはVcm2を上回るVd、又はVcm1若しくはVcm2を下回るVd)に設定し得る。
【0067】
ステップ804において、判定された第1のフィードバック電圧レベルを比較器の第1の入力に提供し、判定された第2のフィードバック電圧レベルを比較器の第2の入力に提供する。例えば、図4及び図3Aを参照すると、コントローラ418は、電圧レベル生成器300を制御して、基準420と信号基準422との間の電圧のセンサ411からの測定値に基づいてV_1及びV_2を生成し得る。
【0068】
上述のように、場合によっては、本明細書に開示の態様による絶縁体及びゲートドライバは、例えば、CMOS技術及びオンチップ金属接続を採用して、集積回路(IC)上に実装され得る。例えば、コンデンサC1、C2、C3及びC4(図2A又は図4)は、ICに採用される金属によって実装され得る。ここで図9A及び図9Bを参照すると、IC内で金属を使用して実装された、概して900及び950で参照されるコンデンサの例が示されている。図9Aにおいて、ICコンデンサ900は、第1の電極902及び第2の電極904を備え得る。第2の電極904は、(例えば、二酸化ケイ素又は炭化ケイ素などの誘電体材料によって)第1の電極902から絶縁されている。図9Aの例では、第1の電極902は、ビア912などのビアによって、それらの間に接続された3つの金属層906、908、及び910を含み得る。第2の電極904は、ビアによって接続された2つの金属層908及び910を含み得る。コンデンサ900の容量は、第1の電極902と第2の電極904との間の水平方向間隔914を選択することによって選択され得る。
【0069】
図9Bにおいて、ICコンデンサ950は、第1の電極952及び第2の電極954を備え得る。第2の電極954は、(例えば、二酸化ケイ素又は炭化ケイ素などの誘電体材料によって)第1の電極942から絶縁されている。図9Bの例では、第1の電極942は、ビア962などのビアによって、それらの間に接続された3つの金属層956、958、及び960を含み得る。図9Bの例では、第2の電極904は、1つの金属層960を含み得る。コンデンサ950の容量は、金属層を省略し、すなわち第1の電極952と第2の電極954との間の垂直方向間隔964を増加させることによって選択され得る。
【0070】
図2A及び図4と併せて本明細書で上述した絶縁ゲートドライバのAC結合器は、容量分割器を備えていた。しかしながら、本明細書の開示による絶縁体は、他のタイプのAC結合器とともに採用され得る。ここで図10A図10B図10C、及び図10Dを参照すると、本明細書に開示の態様による、概して1000、1010、1020、及び1030とそれぞれ参照される様々なタイプのAC結合器が示されている。AC結合器1000、1010、1020、又は1030の各々は、図2AのAC結合器212又はAC結合器214のうちの一方として採用され得る。AC結合器1000、1010、1020、又は1030の各々は、図4のAC結合器412又はAC結合器414のうちの一方として採用され得る。
【0071】
図10Aを参照すると、AC結合器1000は、絶縁供給電圧「Vs_iso」と基準1006との間に直列に接続された2つのインピーダンス1001及び1001を備え得る、インピーダンス分割器を備え得る。インピーダンス1001は、抵抗器1004と並列に結合されたコンデンサ1002を備え得る。インピーダンス1001は、抵抗器1004と並列に結合されたコンデンサ1002を備え得る。
【0072】
図10Bを参照すると、AC結合器1010は、変圧器1012を備え得る。変圧器の一次側は、絶縁供給電圧「Vs_iso」と基準1014との間に結合され得る。変圧器1012の二次側は、出力1016と1016との間に結合され得る。変圧器1012は、変圧器1012の一次巻線と二次巻線との間に寄生容量1010を備え得る。
【0073】
図10Cを参照すると、AC結合器1020は、絶縁供給電圧「Vs_iso」と基準1024との間に直列に接続された2つの抵抗器1022及び1022を備え得る、抵抗分割器を備え得る。抵抗分割器は、寄生容量1026を備え得る。
【0074】
図10Dを参照すると、AC結合器1030は、絶縁供給電圧「Vs_iso」と基準1034との間に直列に接続された2つのコンデンサ1032及び1032を備え得る容量分割器を備え得る。容量分割器は、寄生容量1026を備え得る。
【0075】
ここで図11A図11Fを参照すると、本明細書に開示の態様による波形の例が示されている。図11A図11Fにおいて、「Vp」は、比較器の第1の入力(例えば、第1の入力109図1、第1の入力226図2A、第1の入力426図4)における電圧に関する。「Vn」は、比較器の第2の入力(例えば、第2の入力109図1、第2の入力226図2A、第2の入力426図4)における電圧に関する。「Vref」は、ドライバ基準(例えば、ドライバ基準118-図1、ドライバ基準220-図2A、ドライバ基準420-図4、ドライバ基準518-図5、ドライバ基準618-図6)における電圧に関する。図11A図11Fの記載では、説明のために図2Aも参照する。しかしながら、図11A図11Fの図は、本明細書の開示の図のいずれかに記載されているように、絶縁ゲートドライバに関することが理解される。
【0076】
図11A図11Fは、比較器208の比較器出力228と第1の入力226との間でフィードバックが使用されない例を示す。図11A図11Cは、PWM入力信号のデューティサイクルDが0.3である(D=0.3)例を示す。図11D図11Fは、PWM入力信号のデューティサイクルDが0.7である(D=0.7)例を示す。図11A図11Fの例では、AC結合器212及び214のコンデンサC2及びC3はそれぞれ、入力PWM信号のロー状態、すなわち比較器208の出力におけるロー状態に対応してプリチャージされている。例えば、C3は、(Vs_iso-Vref)/2にプリチャージされてもよく、C2は、(Vs_iso-Vref-Viso_pwm)/2にプリチャージされてもよい。Viso_pwmは、PWM信号が状態を変化させる場合に、C2にわたる電圧レベルの変化に対応する。例えば、Viso_pwmは、C1及びC2の容量値に依存し得る(例えば、C1及びC2は、容量分割器を形成し得る)。例えば、Vs_iso-Vref=5V及びViso_pwm=0.05Vである場合、C2は2.475Vにプリチャージされ、C3は2.5Vにプリチャージされ得る。したがって、比較器208の第1の入力226における初期電圧は、Vrefに対して2.475Vであってもよく、比較器208の第2の入力226における初期電圧は、Vrefに対して2.5Vであってもよい。
【0077】
図11Aは、D=0.3である場合の、比較器208の第1の入力226における電圧Vpと比較器208の第2の入力226における電圧Vnとの間の電圧差Vp-Vnの一例を示す。図11Bは、D=0.3である場合の、第1の入力226における電圧Vpとドライバ基準220における電圧Vrefとの間の電圧差Vp-Vrefの一例を示す。図11Cは、D=0.3である場合の、第2の入力226における電圧VnとVrefとの間の電圧差Vn-Vrefの一例を示す。
【0078】
図11Aに示されるように、Vp-Vnは、最初は、比較器の上側及び下側閾値(例えば、図11Aにおける+Vth及び-Vth)を超え得る。しかしながら、時間が経過するにつれて、コンデンサC2、C3、又はその両方の漏れは、PWM信号のデューティサイクルDが0.5よりも低いことに起因してVrefの変調をもたらし得て、Vp-VnをVrefに対して上昇させ得る。Vp-Vnは、Vp-Vnが比較器208の負の閾値電圧-Vthを下回らないレベルまで上昇し得る。そのような場合、比較器208は、高出力状態にラッチし得る。電圧レベルVp-Vnの上昇は、Vrefの変調とみなされ得る(例えば、D<0.5の場合、Vrefは減少する)。図11B及び図11Cに示されるように、最初は、Vp-Vref及びVn-Vrefはそれぞれ、ドライバ基準220における電圧Vrefと、絶縁供給電圧Vs_isoとの間であり得る。しかしながら、時間が経過するにつれて、コンデンサC2、C3、又はその両方の漏れは、Vp-Vref、Vn-Vref、又はその両方を、Vrefを下回って降下させ得る。
【0079】
図11Dは、D=0.7である場合の、比較器208の第1の入力226における電圧Vpと比較器208の第2の入力226における電圧Vnとの間の電圧差Vp-Vnの一例を示す。図11Eは、D=0.7である場合の、第1の入力226における電圧Vpとドライバ基準220における電圧Vrefとの間の電圧差Vp-Vrefを示す。図11Fは、D=0.7である場合の、第2の入力226における電圧VnとVrefとの間の電圧差Vn-Vrefの一例を示す。
【0080】
図11Dに示されるように、Vp-Vnは、最初は、比較器の上側閾値及び下側閾値(例えば、図11Dの+Vth及び-Vth)を超え得る。しかしながら、時間が経過するにつれて、コンデンサC2又はC3、若しくはその両方の漏れは、PWM信号のデューティサイクルDが0.5よりも高いことに起因してVrefの変調をもたらし得て、Vp-VnをVrefに対して低下させ得る。Vp-Vnは、Vp-Vnが比較器208の正の閾値電圧+Vthを上回って上昇しないレベルまで低下し得る。そのような場合、比較器208は、低出力状態にラッチし得る。電圧レベルVp-Vnの減少は、Vrefの変調(例えば、D>0.5の場合にVrefが増加する)とみなし得る。図11E及び図11Fに示されるように、最初は、Vp-Vref及びVn-Vrefはそれぞれ、ドライバ基準220における電圧と絶縁供給電圧Vs_isoとの間であり得る。しかしながら、時間が経過するにつれて、コンデンサC2、C3、又はその両方の漏れは、Vp-Vref、Vn-Vref、又はその両方を、Vrefを下回って降下させ得る。
【0081】
ここで、図12A図12Lを参照すると、本明細書に開示の態様による波形の例が示されている。図12A図12Lにおいて、「Vp」は、比較器の第1の入力(例えば、第1の入力109図1、第1の入力226図2A、第1の入力426図4)における電圧に関する。「Vn」は、比較器における第2の入力(例えば、第2の入力109図1、第2の入力226図2A、第2の入力426図4)の電圧に関する。「Vref」は、ドライバ基準(例えば、ドライバ基準118-図1、ドライバ基準220-図2A、ドライバ基準420-図4、ドライバ基準ノード518-図5、ドライバ基準ノード618-図6)における電圧に関する。
【0082】
図12A図12Fは、フィードバック(例えば、図1図2A図3A図3D、又は図4と併せて上述したようなフィードバック回路)が比較器の出力と入力との間で使用される例を示す。図1図2A、及び図4と併せて上述したように、フィードバックは、入力信号の電圧レベルの変化が比較器の出力における電圧レベルの変化をもたらし得る(例えば、入力信号の変動するデューティサイクル又はコンデンサの漏れに起因するエラーの確率を低減する)ように、比較器の入力における電圧レベルを制御するために使用され得る。図12A図12Cは、PWM入力信号のデューティサイクルDが0.3である(D=0.3)場合を示す。図12D図12Fは、PWM入力信号のデューティサイクルDが0.7である(D=0.7)場合を示す。図12G図12Iは、PWM入力信号のデューティサイクルDが0.95である(D=0.95)場合を示し、図12J図12Lは、PWM入力信号のデューティサイクルDが0.05である(D=0.05)場合を示す。図12A図12D図12G、又は図12Jに示されるように、上記のようなフィードバック回路が使用される場合、Vp-Vnは、デューティサイクルにかかわらず、+Vthを上回って上昇するか、又は-Vthを下回って下降する。図12B図12E図12H、又は図12Kに示されるように、上記のようなフィードバック回路が使用される場合、Vp-Vrefは、デューティサイクルにかかわらず、VrefとVs_isoとの間に留まる。図12C図12F図12I、又は図12Lに示されるように、上記のようなフィードバック回路が使用される場合、Vn-Vrefも、デューティサイクルにかかわらず、VrefとVs_isoとの間に留まる。
【0083】
図12A図12Kを鑑みると、本明細書の開示によるフィードバック回路(例えば、フィードバック回路116-図1、フィードバック回路116-図1、フィードバック回路216-図2A、フィードバック回路416-図4)は、比較器の入力(例えば、比較器114の入力109及び109図1、比較器208の入力226及び226、比較器408の入力426及び426図1)における電圧レベルを、判定された値内になるように(例えば、基準電圧レベルV_refと回路の供給電圧レベルVs_isoとの間になるように)制御するように構成され得る。本明細書の開示によるフィードバック回路は、比較器の入力における電圧レベル間の差が、比較器の閾値レベル(例えば、+Vth及び-Vth)を上回る又は下回るように制御するように構成され得る。本明細書の開示によるフィードバック回路は、比較器の入力における電圧レベル間の差の中間点が所定の値内になるように制御する(例えば、差の中間点が、許容範囲内である値を中心とするように制御する)ように構成され得る。例えば、フィードバック回路は、比較器の入力における電圧レベル間の差の中間点を、判定された許容範囲内で約0になるように制御し得る。図13A図13Eと併せて本明細書中、以下に更に説明するように、本明細書の開示によるフィードバック回路は、比較器の入力における電圧レベル間の差の平均を、(例えば、入力信号のデューティサイクルにかかわらず)判定された値内となるように制御するように構成され得る。
【0084】
ここで図13A図13Eを参照すると、本明細書に開示の態様によるタイミング図及びモデルを示している。以下の図13A図13Dの説明において、Vpは、比較器の第1の入力(例えば、比較器208の第1の入力226図2A)における瞬時電圧を表してもよく、Vnは、比較器の第2の入力(例えば、比較器208の第2の入力226図2A)における瞬時電圧を表してもよい。<Vp>は、比較器の第1の入力における平均電圧を表してもよく、<Vn>は、比較器の第2の入力における平均電圧を表してもよい。<Vp-Vn>は、VpとVnとの間の差の平均を表し得る。
【0085】
図13A図13Dの例では、Vpは、第1の電圧レベルV1と第2の電圧レベルV2(例えば、図13Aに示すようなパルス信号)との間で遷移し、Vnは、一定のままである。第1の入力における信号(例えば、パルスPWM信号)は、<Vp>の平均値でコンデンサC2(例えば、図2A又は図4)にわたって平均し得る。そのような場合、面積S1は、図13Aの面積S2に等しくなければならない。この条件は、以下の式によって表現され得る。
Ts*D*β=Ts*(1-D)*α (3)
式中、
α+β=Va (4)
【0086】
式(3)及び(4)並びに図13Aから、以下の式を書くことができる。
α=D*Va (5)
β=(1-D)*Va (6)
V1=<Vp>-α (7)
V2=<Vp>+β (8)
式中、V1及びV2は、基準に対するVpの電圧レベルである。Vp-Vnが第1の電圧レベル
【0087】
【数2】
と第2の電圧レベル
【0088】
【数3】
との間でトグルする場合、以下のことが必要とされ得る。
【0089】
【数4】
【0090】
【数5】
及び
【0091】
【数6】
は、以下のように書くことができる。
【0092】
【数7】
【0093】
式(5)~(8)並びに(10)及び(11)を式(9)とともに使用すると、以下を得ることができる。
<Vp>-<Vn>=(Va/2)*(2D-1) (12)
【0094】
式12は、<Vp-Vn>=0(例えば、図12A図12D図12G、又は図12Jに示されるように、Vrefを中心とする)を維持するための要件に関する。図13C及び図13Dを参照すると、PWMスイッチのモデルは、以下のように表現され得る。
Vout=D*Vx+(1-D)*Vy (13)
【0095】
Vx及びVyは、以下のように、それぞれ共通電圧を上回るか、又は下回る差電圧ΔVとして表現され得る。
Vx=Vcom+ΔV (14)
Vy=Vcom-ΔV (15)
【0096】
式(13)とともに式(14)及び(15)を使用すると、以下のように示され得る。
Vout=Vcom+ΔV*(2D-1) (16)
【0097】
<Vn>=Vcom、<Vp>=Vcom+ΔV*(2D-1)、及びΔV=Va/2とする場合、式12の要件は、PWMスイッチ(例えば、PWM信号に基づいて変調されたフィードバック電圧を生成するフィードバック回路)を使用して満たされ得る。この条件は、例えば、V1-V2=Va/2及びVa=Vs_isoである図3C及び図3Dと併せて上述した電圧生成器320又は330によって実装されてもよく、スイッチ324又は334は、(例えば、図1図2A又は図4の比較器114、210、又は410などの比較器の出力からの)PWM信号によって変調されてもよい。
【0098】
(例えば、図13Eに示すように)Vnもハイ状態とロー状態との間で遷移する場合、以下の式を採用して、同様の導出が使用され得る。
【0099】
【数8】
その結果、以下のようになり得る。
<Vp>-<Vn>=Va*(2D-1) (21)
【0100】
式(21)において、ΔVはVaに等しくてもよい。式(21)と式(12)との間の比較に基づいて、比較器への入力信号<Vp>-<Vn>は、Vnもハイ状態とロー状態との間で遷移する場合に2倍大きい。これは、駆動信号の信号対雑音比(signal-to-noise ratio、SNR)の増加をもたらし得るもので、これがエラーの確率をより低くする。
【0101】
本明細書に開示の態様による絶縁ゲートドライバの利点は、絶縁ゲートドライバ102が、中間回路(例えば、インバータ、フリップフロップ、エンコーダ、バイアス回路、発振器、整流器など)を伴うことなく、信号生成器に直接結合され得ることであり得る。これは、様々な追加の利点を提供し得る。例えば、場合によっては、C1、C2、C3、又はC4の容量は、(例えば、製造プロセスにおける不完全性などに起因して)設計値から逸脱し得る。これらの偏差を克服するために、本明細書に開示の態様による絶縁ゲートドライバが較正され得る。例えば、図2Aを参照すると、コンデンサC1、C2、C3、又はC4のうちの1つ以上は、制御され得る容量を有する可変コンデンサであり得る。各々が対応する異なる電圧レベルを有する所定の入力信号は、端子224及び224において入力段206によって受信され得る。対応の変動する電圧レベルを有するこれらの所定の入力信号は、ゲートドライバ200からの対応する予期された出力(例えば、高レベル信号又は低レベル信号)を有し得る。所定の入力信号から生じる出力を測定し、測定された出力を予期された出力と比較することによって、予期された出力に対する比較器208からの出力の状態の偏差が判定され得る。その結果、(例えば、所定の信号及びコンデンサC1、C2、C3、及びC4の設計値から導出される)予期された入力に対する比較器208への入力の偏差が判定され得る。そのような偏差が判定される場合、変動するコンデンサの容量は、これらの偏差を最小化するように調整され得る。
【0102】
開示された技術のゲートドライバの別の利点は、品質管理に関連し得る。較正に関して上述したのと同様に、それぞれが対応する異なる電圧レベルを有する所定の入力信号が、端子224及び224において入力段206によって受信され得る。所定の変動電圧レベルを有するこれらの所定の入力信号は、ゲートドライバ200からの対応する予期された出力(例えば、高レベル信号又は低レベル信号)を有し得る。所定の入力信号から生じる出力を測定し、測定された出力を予期された出力と比較することによって、試験対象ゲートドライバがどの電圧レベルで故障しているかを判定してもよく、それに応じてゲートドライバを評価してもよい。例えば、低電圧レベルで故障したゲートドライバは、高電圧レベルで故障したゲートドライバよりも高く評価され得る。
【0103】
本開示の1つ以上の態様は、コンピュータ使用可能データで具体化することができる、又は1つ以上のコンピュータ又は他のデバイスにより実行される1つ以上のプログラムモジュール内の命令のようなコンピュータ実行可能命令で具体化することができる。概して、プログラムモジュールは、コンピュータ又は他のデバイス内のプロセッサにより実行されると、特定のタスクを実行するか又は特定の抽象データ型を実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含む。コンピュータ実行可能命令は、ハードディスク、光ディスク、リムーバブル記憶媒体、ソリッドステートメモリ、RAMなどのコンピュータ可読媒体に記憶され得る。当業者には理解されるように、プログラムモジュールの機能は、様々な実施形態において所望に応じて組み合わせられ得るか、又は分散され得る。加えて、機能性は、全体的又は部分的に、ファームウェア、又は集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などのようなハードウェア均等物において具現化されてもよい。特定のデータ構造を使用して、本開示の1つ以上の態様をより効果的に実現することができ、このようなデータ構造は、本明細書において説明されるコンピュータ実行可能命令及びコンピュータ使用可能データの範囲内で企図される。
【0104】
本主題は、構造的な特徴及び/又は方法論的な方式に固有の言語で記載されているが、添付の特許請求の範囲に定義される主題は、必ずしも上記の特定の特徴又は方式に限定されるものではないことを、理解されたい。むしろ、上に記載した特定の特徴及び行為は、特許請求の範囲を実行する例示的な形態として記載される。
【0105】
本明細書の一連の番号付き条項において、様々な態様が強調されることになる。これらの態様は、本発明又は本発明の概念を限定するものとして解釈されるべきではなく、本明細書に記載されるいくつかの特徴を、そのような態様の重要性又は関連性の特定の順序を示唆することなく、強調するものとして提供されているに過ぎない。
【0106】
条項1:装置であって、
第1の入力と、第2の入力と、第1の交流(Alternating Current、AC)結合器と、第2のAC結合器とを備える入力段であって、第1のAC結合器が、入力段の第1の入力と第3の入力との間に結合されており、第2のAC結合器が、入力段の第2の入力と第4の入力との間に結合されており、入力段が、第1の入力及び第2の入力において入力信号を受信し、入力信号に基づいて第2の信号を第3の入力及び第4の入力に提供するように構成されている、入力段と、
出力を備える比較器であって、比較器が、第3の入力における第1の電圧のレベルと第4の入力における第2の電圧のレベルとの間の比較に基づいて、出力において出力信号を提供するように構成されており、第1の電圧のレベル及び第2の電圧のレベルが、第2の信号に対応する、比較器と、
比較器の出力に結合されたフィードバック回路であって、出力信号を受信し、出力信号に基づいて、第1のフィードバック電圧を第3の入力に提供するように構成されており、第1のフィードバック電圧のレベルは、第1の電圧のレベルに基づくものであり、入力信号の電圧レベルの変化が比較器の出力における電圧レベルの変化をもたらすように、第1の電圧のレベル及び第2の電圧のレベルを制御する、フィードバック回路と、を備える、装置。
【0107】
条項2:フィードバック回路が、第2のフィードバック電圧を第4の入力に提供するように更に構成された、条項1に記載の装置。
【0108】
条項3:フィードバック回路が、電圧レベル生成器及びインピーダンスを備え、
電圧レベル生成器が、第1のフィードバック電圧を生成し、インピーダンスを介して、第3の入力に第1のフィードバック電圧を提供するように構成されている、条項1又は2に記載の装置。
【0109】
条項4:インピーダンスが、寄生インピーダンスである、条項3に記載の装置。
【0110】
条項5:フィードバック回路が、第1の電圧に対応するために、出力信号に基づいて第1のフィードバック電圧を生成するように構成されている、条項2~4のいずれか1つに記載の装置。
【0111】
条項6:出力信号が、少なくとも2つの状態のうちのある状態を含み、
少なくとも2つの状態の各々が、少なくとも2つの電圧レベルのうちの一方に対応し、
フィードバック回路が、出力信号を受信し、出力信号の状態に基づいて、第1のフィードバック電圧のレベルを少なくとも2つの電圧レベルのうちの一方に設定するように更に構成された、条項5に記載の装置。
【0112】
条項7:少なくとも2つの電圧レベルのうちの第1の電圧レベルのレベルが、基準電圧レベルを上回る所定の値である、条項6に記載の装置。
【0113】
条項8:少なくとも2つの電圧レベルのうちの第2の電圧レベルのレベルが、基準電圧レベルを下回る所定の値である、条項7に記載の装置。
【0114】
条項9:少なくとも2つの電圧レベルのうちの第2の電圧レベルのレベルが、基準電圧レベルに対応する、条項7に記載の装置。
【0115】
条項10:第2のフィードバック電圧のレベルが、出力信号の状態に関連する少なくとも2つの他の電圧レベルのうちの一方に対応する、条項6~9のいずれか1つに記載の装置。
【0116】
条項11:電圧レベル生成器は、少なくとも2つの電圧レベルと、第2のフィードバック電圧のレベルとを生成するように構成されている、条項6~10のいずれか1つに記載の装置。
【0117】
条項12:フィードバック回路が、比較器の出力及び電圧レベル生成器に結合されたコントローラを更に備え、
コントローラが、出力信号に基づいて制御信号を提供するように構成されており、
電圧レベル生成器が、制御信号に基づいて第3の入力に第1のフィードバック電圧を提供する、条項6~11のいずれか1つに記載の装置。
【0118】
条項13:電圧レベル生成器が、インピーダンス分割器と少なくとも1つのスイッチとを備え、
スイッチが、分割器と第3の入力との間に結合されており、
分割器が、少なくとも2つの電圧レベルと第2のフィードバック電圧のレベルとを生成するために、直列に結合された少なくとも4つのインピーダンスを備え、
コントローラが、少なくとも1つのスイッチを制御して、少なくとも2つの電圧レベルのうちの一方を選択するように構成されている、条項12に記載の装置。
【0119】
条項14:少なくとも4つのインピーダンスが、第1のインピーダンス、第2のインピーダンス、第3のインピーダンス、及び第4のインピーダンスを含み、
第1のインピーダンス及び第2のインピーダンスが、第1の生成器接続において直列に結合されており、
第3のインピーダンス及び第4のインピーダンスが、第2の生成器接続において直列に結合されており、
第2のインピーダンスが、第3の生成器接続において第3のインピーダンスと結合される、条項13に記載の装置。
【0120】
条項15:第1のインピーダンスが、第4のインピーダンスに等しく、
第2のインピーダンスが、第3のインピーダンスと等しい、条項14に記載の装置。
【0121】
条項16:第1の生成器接続部における電圧レベルが、少なくとも2つの電圧レベルのうちの第1の電圧レベルに対応し、
第2の生成器接続部における電圧レベルが、少なくとも2つの電圧レベルのうちの第2の電圧レベルに対応し、
第3の生成器接続部における電圧レベルが、第2の電圧のレベルに対応する、条項14又は15に記載の方法。
【0122】
条項17:第1のAC結合器が、コンデンサを備え、
インピーダンス及びコンデンサが、時定数回路を形成し、
時定数回路が、決定された変化率を第1の電圧のレベルに設定するように構成されており、
インピーダンスが、コンデンサの値に基づいて時定数を生成するように構成されている、条項2~16のいずれか1つに記載の装置。
【0123】
条項18:第1の入力及び第2の入力が、第1の基準を基準とし、
第3の入力及び第4の入力が、第2の基準を基準とし、
入力段が、第1の基準と第2の基準との間にDC絶縁を提供するように構成されている、条項6~17のいずれか1つに記載の装置。
【0124】
条項19:第1のAC結合器が、第1の入力と第3の入力とに結合された第1のコンデンサを備え、
第2のAC結合器が、第2の入力と第4の入力とに結合された第2のコンデンサを備える、条項18に記載の装置。
【0125】
条項20:第1のAC結合器が、第3の入力と第2の基準との間に結合された第3のコンデンサを更に備え、
第2のAC結合器が、第4の入力と第2の基準との間に結合された第4のコンデンサを更に備える、条項19に記載の装置。
【0126】
条項21:第2の基準と第3の基準との間の電圧レベルが、第1の入力と第2の入力との間の電圧レベルに応答して変化する、条項18~20のいずれか1つに記載の装置。
【0127】
条項22:第1の電圧、第2の電圧、並びに第1及び第2のフィードバック電圧が、第2の基準を基準とする、条項18~21のいずれか1つに記載の装置。
【0128】
条項23:フィードバック回路が、コントローラに結合されており、第2の基準と第3の基準との間、又は第2の基準と第1の基準との間、のうちの一方に更に結合されているセンサを更に備え、
センサが、第2の基準と第3の基準との間、又は第2の基準と第1の基準との間、のうちの一方の電圧を測定し、測定された電圧に関連する測定値をコントローラに提供するように構成されている、条項18~22のいずれか1つに記載の装置。
【0129】
条項24:コントローラが、測定値が第1の閾値を上回るか、又は第2の閾値を下回ることに基づいて、以前に決定された制御信号を出力するように構成されている、条項23に記載の装置。
【0130】
条項25:第1のフィードバック電圧のレベル及び第2のフィードバック電圧のレベルが、第3の基準と第2の基準との間の電圧レベルに基づく、条項23又は24に記載の装置。
【0131】
条項26:第2のフィードバック電圧レベルが、比較器の第3の入力における共通電圧である、条項25に記載の装置。
【0132】
条項27:共通電圧が、2つ以上の電圧レベルから選択される、条項26に記載の装置。
【0133】
条項28:第1のフィードバック電圧レベルが、共通電圧を上回る差動電圧、又は共通電圧を下回る差動電圧である、条項26又は27に記載の装置。
【0134】
条項29:信号生成器を更に備え、信号生成器が、第1の出力及び第2の出力を備え、第1の出力が、第1の入力に結合されており、第2の出力が、第2の入力に結合されており、
信号生成器が、入力信号を生成するように構成されており、
入力信号が、第1の出力と第2の出力との間に少なくとも2つの入力電圧レベルを含む、条項18~28のいずれかに記載の装置。
【0135】
条項30:入力信号が、パルス幅変調(PWM)信号を含む、条項29に記載の装置。
【0136】
条項31:PWM信号が、可変デューティサイクルを含む、条項30に記載の装置。
【0137】
条項32:第1のフィードバック電圧及び第2のフィードバック電圧が、PWM信号のデューティサイクルの変化に基づいて、第1の電圧のレベルに対する、及び第2の電圧のレベルに対する、第2の基準の電圧レベルの変調を防止する、条項31に記載の装置。
【0138】
条項33:第2の出力ノードが、第1の基準に結合される、条項26~32のいずれかに記載の装置。
【0139】
条項34:第1の電圧の少なくとも2つの電圧レベルが、第1の出力と第2の出力との間の少なくとも2つの入力電圧レベルに対応する、条項33に記載の装置。
【0140】
条項35:第3の入力が、第1のAC結合器から第1の電圧を受信するように構成されており、
第4の入力が、第2のAC結合器から第2の電圧を受信するように構成されている、条項34に記載の装置。
【0141】
条項36:出力信号が、スイッチング接続点において第2のスイッチと直列に結合された第1のスイッチを制御するように構成されており、
スイッチング接続点が、第2の基準に対応する、条項18に記載の装置。
【0142】
条項37:出力が、第1のスイッチの制御端子に結合されており、
制御端子における電圧レベルが、第1のスイッチの導通状態を制御するように構成されている、条項36に記載の装置。
【0143】
条項38:第1のスイッチ又は第2のスイッチのうちの少なくとも一方が、電界効果トランジスタ(Field Effect Transistor、FET)、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)、又はバイポーラ接合トランジスタ(BJT)のうちの1つである、条項36又は37に記載の装置。
【0144】
条項39:電界効果トランジスタ又は絶縁ゲートバイポーラトランジスタが、ゲート端子を備え、
BJTが、ベース端子を備え、
制御端子が、ゲート端子又はベース端子である、条項38に記載の装置。
【0145】
条項40:第1のスイッチの出力と制御端子との間に結合された出力段を更に備え、
出力段が、出力信号を増幅し、制御端子にスイッチ制御信号を提供するように構成されている、条項36~39のいずれかに記載の装置。
【0146】
条項41:スイッチ制御信号が、第3の電圧レベル又は第4の電圧レベルを含み、
第1のスイッチが、第1のスイッチの制御端子における第3の電圧レベルに基づいて、非導通状態と導通状態との間で遷移するように構成されており、
第1のスイッチが、第1のスイッチの制御端子における第4の電圧レベルに基づいて、導通状態と非導通状態との間で遷移するように構成されている、条項40に記載の装置。
【0147】
条項42:出力段が、プッシュプルトランジスタ対を備え、
出力が、プッシュプルトランジスタ対の入力に結合されており、
スイッチの制御端子が、プッシュプルトランジスタ対の出力に結合される、条項40又は41に記載の装置。
【0148】
条項43:方法であって、
比較器によって、比較器の第1の入力における第1の電圧のレベルを比較器の第2の入力における第2の電圧のレベルと比較するステップと、
フィードバック回路によって、比較に基づいて、第1のフィードバック電圧を選択するステップと、
フィードバック回路によって、第1のフィードバック電圧を第1の入力に提供するステップと、を含む、方法。
【0149】
条項44:フィードバック回路によって、第2のフィードバック電圧を第2の入力に提供するステップを更に含む、条項43に記載の方法。
【0150】
条項45:フィードバック回路によって、第1の電圧のレベルに基づいて第1のフィードバック電圧のレベルを判定するステップを更に含む、条項44に記載の方法。
【0151】
条項46:出力信号の少なくとも2つの状態のうちのある状態を検出するステップを更に含み、出力信号の状態が、第1の電圧のレベルと第2の電圧のレベルとの間の比較に基づき、
第1電圧が、少なくとも2つの電圧レベルを含み、
少なくとも2つの状態の各々が、第1の電圧の少なくとも2つの電圧レベルのうちの一方に対応する、条項44又は45に記載の方法。
【0152】
条項47:出力信号の状態に基づいて、第1のフィードバック電圧のレベルを少なくとも2つの電圧レベルのうちの一方に設定するステップを更に含む、条項46に記載の方法。
【0153】
条項48:第1の入力及び第2の入力が、第1の基準を基準とする、条項46又は47に記載の方法。
【0154】
条項49:第1の入力が、比較器の第3の入力からDC絶縁されており、
第2の入力が、比較器の第4の入力からDC絶縁されている、条項48に記載の方法。
【0155】
条項50:第3の入力及び第4の入力が、第2の基準を基準とする、条項49に記載の方法。
【0156】
条項51:第3の入力及び第4の入力において、信号生成器から入力信号を受信するステップを更に含み、
入力信号が、比較器の第1の出力と第2の出力との間に少なくとも2つの入力電圧レベルを含む、条項50に記載の方法。
【0157】
条項52:入力信号が、パルス幅変調(PWM)信号を含む、条項51に記載の方法。
【0158】
条項53:PWM信号が、変動するデューティサイクルを含む、条項51に記載の方法。
【0159】
条項54:第1のフィードバック電圧及び第2のフィードバック電圧が、PWM信号のデューティサイクルの変化に基づいて、第1の電圧のレベルに対する、及び第2の電圧のレベルに対する、第1の基準の電圧レベルの変調を防止する、条項53に記載の装置。
【0160】
条項55:スイッチング接続点において第2のスイッチと直列に結合された第1のスイッチを動作させるステップを更に含み、
スイッチング接続点が、第2の基準に対応する、条項51に記載の方法。
【0161】
条項56:スイッチング接続点が第3の基準に対応する、条項55に記載の方法。
【0162】
条項57:出力信号を増幅してスイッチ制御信号を生成し、スイッチ制御信号を第1のスイッチの制御端子に提供するステップを更に含む、条項55又は56に記載の方法。
【0163】
条項58:スイッチ制御信号が、第3の電圧レベル、又は第4の電圧レベルを含み、
第1のスイッチが、第1のスイッチの制御端子における第3の電圧レベルに基づいて、非導通状態と導通状態との間で遷移するように構成されており、
第1のスイッチが、第1のスイッチの制御端子における第4の電圧レベルに基づいて、導通状態と非導通状態との間で遷移するように構成されている、条項57に記載の方法。
【0164】
条項59:第1の基準と第3の基準との間の電圧差を測定することを更に含む、条項56~58に記載の方法。
【0165】
条項60:電圧差が第1の閾値を上回るか、又は第2の閾値を下回ることに基づいて、第1のフィードバック電圧レベルの以前に選択されたレベルを第1の基準に適用する、条項59に記載の方法。
【0166】
条項61:第1のフィードバック電圧レベルを選択することが、第1の基準と第2の基準との間の電圧差の測定値に基づく、条項59又は60に記載の方法。
【0167】
条項62:装置であって、
第1の入力と、第2の入力と、第1の交流(AC)結合器と、第2のAC結合器とを備える入力段であって、第1のAC結合器が、入力段の第1の入力と第3の入力との間に結合されており、第2のAC結合器が、入力段の第2の入力と第4の入力との間に結合されている、入力段と、
出力を備える比較器であって、比較器が、第3の入力における第1の電圧のレベルと第4の入力における第2の電圧のレベルとの間の比較に基づいて、出力において出力信号を提供するように構成されている、比較器と、
出力に結合されたフィードバック回路であって、フィードバック回路が、センサを備え、フィードバック回路が、第1の基準と第2の基準との間の測定された電圧レベルに基づいて、第1のフィードバック電圧レベル及び第2のフィードバック電圧レベルを判定するように構成されている、フィードバック回路と、を備え、
フィードバック回路が、判定された第1のフィードバック電圧レベルを比較器の第1の入力に提供し、判定された第2のフィードバック電圧レベルを比較器の第2の入力に提供するように構成されている、装置。
【0168】
条項63:方法であって、
センサによって、第1の基準と第2の基準との間の電圧レベルを測定するステップと、
フィードバック回路によって、第1の基準と第2の基準との間の測定された電圧レベルに基づいて、第1のフィードバック電圧レベル及び第2のフィードバック電圧レベルを判定するステップと、
フィードバック回路によって、判定された第1のフィードバック電圧レベルを比較器の第1の入力に提供し、判定された第2のフィードバック電圧レベルを比較器の第2の入力に適用するステップと、を含む、方法。
【0169】
条項64:第2のフィードバック電圧レベルが、比較器の第2の入力ノードにおける共通電圧である、条項63に記載の方法。
【0170】
条項65:共通電圧が、2つ以上の電圧レベルから選択される、条項64に記載の方法。
【0171】
条項66:第1のフィードバック電圧レベルが、共通電圧を上回る差動電圧、又は共通電圧を下回る差動電圧である、条項64又は65に記載の方法。
【0172】
条項67:装置であって、
第1の入力と、第2の入力と、第1の交流(AC)結合器と、第2のAC結合器とを備える入力段であって、第1のAC結合器が、入力段の第1の入力と第3の入力との間に結合されており、第2のAC結合器が、入力段の第2の入力と第4の入力との間に結合されており、入力段が、第1の入力及び第2の入力において入力信号を受信し、入力信号に基づいて、第3の入力及び第4の入力において第2の信号を提供するように構成されている、入力段と、
出力を備える比較器であって、比較器は、第3の入力における第1の電圧のレベルと第4の入力における第2の電圧のレベルとの間の比較に基づくレベルを有する出力において出力信号を提供するように構成されている、比較器と、
出力に結合されたフィードバック回路であって、フィードバック回路が、出力信号を受信し、出力信号に基づいて、第1のフィードバック電圧を第3の入力に提供し、第2のフィードバック電圧を第4の入力に提供して、第3の入力における第1の電圧のレベルと第4の入力における第2の電圧のレベルとの間の差が判定された値内となるように制御するように構成されている、フィードバック回路と、を備える、装置。
【0173】
条項68:上記条項1~66のいずれかの特徴を更に備える、条項67に記載の装置。
【0174】
条項69:第3の入力における第1の電圧のレベルと第4の入力における第2の電圧のレベルとの間の差を、判定された値内となるように制御することは、第3の入力における第1の電圧のレベルと第4の入力における第2の電圧のレベルとの間の差の平均を制御することを含む、条項67に記載の装置。
【0175】
条項70:第3の入力における第1の電圧のレベルと第4の入力における第2の電圧のレベルとの間の差を判定された値内となるように制御することは、第3の入力における第1の電圧のレベルと第4の入力における第2の電圧のレベルとの間の中間点を制御することを含む、条項67に記載の装置。
【0176】
条項71:装置であって、
第1の入力と、第2の入力と、第1の交流(AC)結合器と、第2のAC結合器とを備える入力段であって、第1のAC結合器が、入力段の第1の入力と第3の入力との間に結合されており、第2のAC結合器が、入力段の第2の入力と第4の入力との間に結合されており、入力段が、第1の入力及び第2の入力において入力信号を受信し、入力信号に基づいて、第3の入力及び第4の入力において第2の信号を提供するように構成されている、入力段と、
出力を備える比較器であって、比較器は、第3の入力における第1の電圧のレベルと第4の入力における第2の電圧のレベルとの間の比較に基づくレベルを有する出力において出力信号を提供するように構成されている、比較器と、
出力に結合されたフィードバック回路であって、フィードバック回路が、出力信号を受信し、出力信号に基づいて、第1のフィードバック電圧を第3の入力に提供し、第2のフィードバック電圧を第4の入力に提供して、第3の入力における第1の電圧のレベル及び第4の入力における第2の電圧のレベルを判定された値内となるように制御するように構成されている、フィードバック回路と、を備える、装置。
【0177】
条項72:上記条項1~66のいずれかの特徴を更に備える、条項71に記載の装置。
【0178】
条項73:第3の入力における第1の電圧のレベル及び第4の入力における第2の電圧のレベルを判定された値内となるように制御することは、第3の入力における第1の電圧のレベル及び第4の入力における第2の電圧のレベルの平均を制御することを含む、条項71に記載の装置。
【0179】
条項74:第3の入力における第1の電圧のレベル及び第4の入力における第2の電圧のレベルを判定された値内となるように制御することは、第3の入力における第1の電圧のレベルと第4の入力における第2の電圧のレベルとの間の中間点を制御することを含む、条項71に記載の装置。
【0180】
条項75:装置であって、
信号生成器から入力信号を受信し、第1の基準に対して2つの電圧レベルを備える第2の信号を提供するように構成された、DC絶縁を備える入力段と、
2つの電圧レベルを比較し、比較に基づいて出力信号を提供するように構成された比較器と、
比較器から出力信号を受信し、出力信号に基づいて、入力信号の電圧レベルの変化が比較器の出力における電圧レベルの変化をもたらすように、1つ以上のフィードバック電圧を入力段に提供するように構成された、フィードバック回路と、を備え、
1つ以上のフィードバック電圧のレベルが、2つの電圧レベルのうちの1つ以上に対応する、装置。
【0181】
条項76:出力信号が、少なくとも2つの状態のうちのある状態を含み、
少なくとも2つの状態の各々が、少なくとも2つの電圧レベルのうちの一方に対応し、
フィードバック回路が、出力信号を受信し、出力信号の状態に基づいて、2つの電圧レベルのうちの1つに対応して1つ以上のフィードバック電圧を設定するように更に構成された、条項75に記載の装置。
【0182】
条項77:少なくとも2つの電圧レベルのうちの第1の電圧レベルのレベルが、第1の基準を上回る所定の値であり、
少なくとも2つの電圧レベルのうちの第2の電圧レベルのレベルが、第1の基準を下回る所定の値である、条項76に記載の装置。
【0183】
条項78:フィードバック回路が、電圧レベル生成器及びインピーダンスを備え、
電圧レベル生成器が、第1のフィードバック電圧を生成し、インピーダンスを介して第1のフィードバック電圧を入力段に提供するように構成されている、条項76又は77に記載の装置。
【0184】
条項79:電圧レベル生成器が、少なくとも2つの電圧レベルと、第2のフィードバック電圧のレベルとを生成するように構成されている、条項78に記載の装置。
【0185】
条項80:フィードバック回路が、比較器の出力及び電圧レベル生成器に結合されたコントローラを更に備え、
コントローラが、出力信号に基づいて制御信号を提供するように構成されており、
制御信号に基づいて、電圧レベル生成器が、第1のフィードバック電圧を第3の入力に提供する、条項78又は79に記載の装置。
【0186】
条項81:信号生成器からの入力信号が、第2の基準を基準とし、
入力段が、第1の基準と第2の基準との間にDC絶縁を提供するように構成されている、条項78~80のいずれか1つに記載の装置。
【0187】
条項82:DC絶縁が、第1のAC結合器及び第2のAC結合器を備え、
第1のAC結合器が、第1の入力及び第3の入力に結合された第1のコンデンサと、第3の入力と第1の基準との間に結合された第2のコンデンサとを備え、
第2のAC結合器が、第2の入力及び第4の入力に結合された第3のコンデンサと、第4の入力と第1の基準との間に結合された第4のコンデンサとを備える、条項81に記載の装置。
【0188】
条項83:フィードバック回路が、コントローラに結合されており、第1の基準と第3の基準との間、又は第1の基準と第2の基準との間、のうちの一方に更に結合されているセンサを更に備え、
センサが、第1の基準と第3の基準との間、又は第1の基準と第2の基準との間、のうちの一方の電圧を測定し、測定された電圧に関連する測定値をコントローラに提供するように構成されている。
第1のフィードバック電圧のレベル及び第2のフィードバック電圧のレベルが、第3の基準と第1の基準との間の電圧レベルに基づく、条項81又は82に記載の装置。
【0189】
条項84:出力信号が、スイッチング接続点において第2のスイッチと直列に結合された第1のスイッチを制御するように構成されており、
スイッチング接続点が、第1の基準に対応する、条項81に記載の装置。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図3A
図3B
図3C
図3D
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図10A
図10B
図10C
図10D
図11A
図11B
図11C
図11D
図11E
図11F
図12A
図12B
図12C
図12D
図12E
図12F
図12G
図12H
図12I
図12J
図12K
図12L
図13A
図13B
図13C
図13D
図13E
【外国語明細書】