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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024132359
(43)【公開日】2024-10-01
(54)【発明の名称】通信端末、及び通信方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 51/224 20220101AFI20240920BHJP
   H04M 1/72436 20210101ALI20240920BHJP
   H04L 51/04 20220101ALI20240920BHJP
   H04L 67/55 20220101ALI20240920BHJP
   G06F 3/0481 20220101ALI20240920BHJP
【FI】
H04L51/224
H04M1/72436
H04L51/04
H04L67/55
G06F3/0481
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023043093
(22)【出願日】2023-03-17
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.iOS
(71)【出願人】
【識別番号】308036402
【氏名又は名称】株式会社JVCケンウッド
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】米元 慧
(72)【発明者】
【氏名】武井 宙之
(72)【発明者】
【氏名】萬浪 一貴
(72)【発明者】
【氏名】阪上 和彦
(72)【発明者】
【氏名】渋谷 義彦
【テーマコード(参考)】
5E555
5K127
【Fターム(参考)】
5E555AA24
5E555AA25
5E555AA61
5E555BA02
5E555BA04
5E555BB02
5E555BB04
5E555BC04
5E555BD06
5E555CA02
5E555CA05
5E555CA12
5E555CA17
5E555CB05
5E555CB34
5E555CB76
5E555DC11
5E555DC13
5E555DC14
5E555DD08
5E555EA07
5E555FA00
5K127AA36
5K127BA03
5K127CB02
5K127CB22
5K127FA05
5K127HA08
5K127HA28
5K127JA03
5K127JA54
(57)【要約】
【課題】メッセージなどの伝達情報を種類に応じて適切に表示する技術を提供する。
【解決手段】受信部は、他の通信端末からの伝達情報とその送信通知を受信する。判定部150は、伝達情報の種別を判定する。制御部140は、表示部120の表示を制御する。伝達情報は、一時伝達情報または非一時伝達情報である。受信部が送信通知を受信すると、制御部140は表示部120を制御して通知画像を所定期間表示し、通知画像の表示中に操作部130から第1操作を受け付けると、制御部140は表示部120を制御して伝達情報を表示する。操作部130から第1操作とは異なる第2操作を受け付けた際に、伝達情報が非一時伝達情報であると判定部150で判定した場合、制御部140は当該伝達情報を表示部120に表示させ、伝達情報が一時伝達情報であると判定部150で判定した場合、制御部140は当該伝達情報を表示部120に表示させない。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
他の通信端末からの一時伝達情報または非一時伝達情報である伝達情報とその送信通知を受信する受信部と、
表示部と、
ユーザからの操作を受け付ける操作部と、
前記伝達情報の種別を判定する判定部と、
前記表示部の表示を制御する制御部と、
を備え、
前記受信部が前記送信通知を受信すると、前記制御部は前記表示部を制御して通知画像を所定期間表示し、
前記通知画像の表示中に前記操作部から第1操作を受け付けると、前記制御部は前記表示部を制御して前記伝達情報を表示し、
前記操作部から前記第1操作とは異なる第2操作を受け付けた際に、前記伝達情報が前記非一時伝達情報であると前記判定部で判定した場合、前記制御部は当該伝達情報を前記表示部に表示させ、前記伝達情報が前記一時伝達情報であると前記判定部で判定した場合、前記制御部は当該伝達情報を前記表示部に表示させない、
通信端末。
【請求項2】
前記判定部は、前記伝達情報に含まれる種別情報に基づいて、前記伝達情報が前記一時伝達情報であるか前記非一時伝達情報であるかを判定する、
請求項1に記載の通信端末。
【請求項3】
前記判定部は、前記他の通信端末の識別情報に基づいて、前記伝達情報が前記一時伝達情報であるか前記非一時伝達情報であるかを判定する、
請求項1に記載の通信端末。
【請求項4】
前記判定部は、前記伝達情報に記載の内容に基づいて、前記伝達情報が前記一時伝達情報であるか前記非一時伝達情報であるかを判定する、
請求項1に記載の通信端末。
【請求項5】
他の通信端末からの一時伝達情報または非一時伝達情報である伝達情報とその送信通知を受信するステップと、
前記伝達情報の種別を一時伝達情報または非一時伝達情報に判定するステップと、
前記送信通知を受信すると、通知画像を所定期間表示させ、前記通知画像の表示中に第1操作を受け付けると、前記伝達情報を表示させるステップと、
前記第1操作とは異なる第2操作を受け付けると、前記伝達情報が前記非一時伝達情報であると判定した場合、当該伝達情報を表示し、前記伝達情報が前記一時伝達情報であると判定した場合、当該伝達情報を表示させないステップと、
を含む通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信端末、及び通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォンやパーソナルコンピュータ(PC)などの通信端末同士で、チャットメッセージなどの送受信を行うメッセージアプリケーションが普及している。これらの通信端末のOS(Operating System)には、プッシュ通知の機能が組み込まれているものが多い。通信端末が所定のアプリケーションに対してプッシュ通知の機能を有効化している場合、アプリケーションサーバが通知サーバにプッシュ通知を要求することで、通信端末にプッシュ通知が行われる。プッシュ通知機能を用いれば、受信側の通信端末がメッセージアプリケーションを起動していない場合であっても、サーバからの通知に応じて受信側の通信端末上でプッシュ通知が行われるので、受信側の通信端末のユーザ(以下、「受信者」という。)はメッセージの受信があったことを知ることができる(例えば、特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-76864号公報
【特許文献2】特開2017-49804号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、メッセージアプリケーションで扱われるメッセージなどの伝達情報には、送信後すぐに受信者が確認しなければ意味をなさない伝達情報(以下、「一時伝達情報」という。)が存在する。従来、一時伝達情報は、それ以外の通常の伝達情報(以下、「非一時伝達情報」という。)と同様、送信から一定時間以上経過した後であっても、メッセージアプリケーションを起動した際に表示される。よって、送信側の通信端末のユーザ(以下、「送信者」という。)の意図に反し、受信者に対して、既に対応が不要となった一時伝達情報への対応を要求してしまうことがあった。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、メッセージなどの伝達情報を種類に応じて適切に表示する技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の通信端末は、他の通信端末からの伝達情報とその送信通知を受信する受信部と、表示部と、ユーザからの操作を受け付ける操作部と、伝達情報の種別を判定する判定部と、表示部の表示を制御する制御部と、を備える。伝達情報は、一時伝達情報または非一時伝達情報である。受信部が送信通知を受信すると、制御部は表示部を制御して通知画像を所定期間表示し、通知画像の表示中に操作部から第1操作を受け付けると、制御部は表示部を制御して伝達情報を表示する。操作部から第1操作とは異なる第2操作を受け付けた際に、伝達情報が非一時伝達情報であると判定部で判定した場合、制御部は当該伝達情報を表示部に表示させ、伝達情報が一時伝達情報であると判定部で判定した場合、制御部は当該伝達情報を表示部に表示させない。
【0007】
本発明の別の態様は、通信方法である。この方法は、他の通信端末からの一時伝達情報または非一時伝達情報である伝達情報とその送信通知を受信するステップと、前記伝達情報の種別を一時伝達情報または非一時伝達情報に判定するステップと、前記送信通知を受信すると、通知画像を所定期間表示させ、前記通知画像の表示中に第1操作を受け付けると、前記伝達情報を表示させるステップと、前記第1操作とは異なる第2操作を受け付けると、前記伝達情報が前記非一時伝達情報であると判定した場合、当該伝達情報を表示し、前記伝達情報が前記一時伝達情報であると判定した場合、当該伝達情報を表示させないステップと、を含む。
【0008】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を、装置、方法、コンピュータプログラム、コンピュータプログラムを格納した記録媒体などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、メッセージなどの伝達情報を種類に応じて適切に表示できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施形態に係る通信システムの構成を示す図である。
図2】通信端末の構成を示すブロック図である。
図3図1に示す通信システムが実行する第1処理の概要を示す図である。
図4図4(a)-(b)は、第1処理に伴う第2通信端末の表示画面の一例を示す図である。
図5】第1処理における第2通信端末の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図6図1に示す通信システムが実行する第2処理の概要を示す図である。
図7図7(a)-(b)は、第2処理に伴う第2通信端末の表示画面の一例を示す図である。
図8図1の第2通信端末が受信する伝達情報のデータ構造の一例を示す図である。
図9図9(a)-(c)は、図1に示すアプリケーションサーバが記憶する伝達情報の管理テーブルの一例を示す図である。
図10】第2処理における第2通信端末の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。かかる実施の形態に示す具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、図面において、本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0012】
(システムの概要)
図1は、実施形態に係る通信システム10の構成を示す図である。通信システム10は、第1通信端末100aと、第2通信端末100bと、アプリケーションサーバ300と、通知サーバ400と、管理サーバ500とを含む。通信システム10に含まれる第1通信端末100aの装置数、第2通信端末100bの装置数、アプリケーションサーバ300の装置数、通知サーバ400の装置数、および管理サーバ500の装置数は、それぞれ1つであっても複数であってもよい。以下、アプリケーションサーバ300、通知サーバ400および管理サーバ500を区別せずに単にサーバともいう。
【0013】
通信システム10は、アプリケーションサーバ300、通知サーバ400、および管理サーバ500を用いて、第1通信端末100aおよび第2通信端末100bの一方から他方にメッセージなどの伝達情報が送信されたことを、受信側にプッシュ通知する。以下、通信システム10がプッシュ通知を行う処理を「第1処理」ともいう。また、通信システム10は、アプリケーションサーバ300を介して、第1通信端末100aと第2通信端末100bとの間でメッセージなどの伝達情報を送受信する。以下、通信システム10が伝達情報を送受信する処理を「第2処理」ともいう。通信システム10の各構成要素は、ネットワーク50を介して互いに接続されている。ネットワーク50はインターネットやLAN等であり、有線であっても無線であってもよい。以下、説明の便宜上、第1通信端末100aを伝達情報の送信側、第2通信端末100bを伝達情報の受信側とするが、第1通信端末100aおよび第2通信端末100bはともに伝達情報を送受信可能であってもよい。第1通信端末100aおよび第2通信端末100bは、通信端末100と総称される。
【0014】
通信端末100は、スマートフォンやパーソナルコンピュータ(PC)などの通信機能を備えた情報処理装置である。通信端末100には、メッセージアプリケーションなどの、伝達情報を送受信するためのアプリケーションがインストールされている。伝達情報は、チャットメッセージなどの文字や記号の情報であってもよいし、画像、音、振動などのメディア情報であってもよいし、これらの任意の組み合わせであってもよい。以下では、通信端末100にインストールされたアプリケーションがメッセージアプリケーションであるとして説明する。
【0015】
アプリケーションサーバ300は、第1通信端末100aおよび第2通信端末100bにそれぞれインストールされたアプリケーションを通じて、第1通信端末100aからの伝達情報を第2通信端末100bに送信する。アプリケーションサーバ300は、第1通信端末100aおよび第2通信端末100bにインストールされたアプリケーションの種類に応じて、それぞれ異なるサーバとして存在していてもよい。
【0016】
通知サーバ400は、プッシュ通知を送信するためのサーバである。管理サーバ500は、デバイストークンを管理するサーバであり、通信端末100からの要求に応じて、デバイストークンを発行する。管理サーバ500は、OSやシステムごとのデバイストークンを管理し、例えばiOSにおけるAPNs(Apple Push Notification)やandroid(登録商標)におけるFCM(Firebase Cloud Messaging)のサーバである。通知サーバ400と管理サーバ500とは、一体的に構成されていてもよい。
【0017】
図2は、通信端末100の構成を示すブロック図である。通信端末100は、通信部110と、表示部120と、操作部130と、制御部140と、判定部150と、記憶部160とを備える。
【0018】
図2に示す各ブロックは、ハードウェア的には、コンピュータのプロセッサ、メモリ、その他の素子や電子回路、機械装置で実現でき、ソフトウェア的にはメモリにロードされたコンピュータプログラムなどによって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、またはそれらの任意の組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0019】
通信部110は、データを送信する送信部と、データを受信する受信部を含んでいる。具体的に、第1通信端末100aの通信部110は、他の通信端末(第2通信端末100b)を送信先とする伝達情報を送信する送信部として機能する。第2通信端末100bの通信部110は、他の通信端末(第1通信端末100a)からの伝達情報と、伝達情報の送信通知とを受信する受信部として機能する。送信通知の詳細は後述する。
【0020】
表示部120は、制御部140の制御に応じて画像を表示する。表示部120は、ディスプレイ等で構成されており、本実施形態では通信端末100に含まれている。ただし、通信端末100とは別の表示装置(ディスプレイ等)を通信端末100に接続してもよく、その場合は表示部120を省略できる。
【0021】
操作部130は、ユーザからの操作を受け付ける。操作部130は、キーボード、ボタン、マウス、トラックボール等のインターフェースである。表示部120と操作部130とは、タッチパネルとして一体化されていてもよい。
【0022】
制御部140は、表示部120の表示を制御する。判定部150は、伝達情報の種別が一時伝達情報であるか非一時伝達情報であるかを判定する。判定部150による判定の詳細については後述する。通信端末100のプロセッサ(CPU等)が記憶部160に記憶されたコンピュータプログラムをメインメモリに読み出して実行することにより、制御部140および判定部150の機能を発揮してもよい。
【0023】
記憶部160は、半導体メモリ、SSD(Solid State Drive)、HDD(Hard Disk Drive)等で構成され、各種のデータやプログラムを記憶する。記憶部160は、アプリケーションを実行するためのコンピュータプログラムやデータを記憶してもよい。記憶部160は、アプリケーションサーバ300、通知サーバ400、管理サーバ500などから取得したデータを記憶してもよい。
【0024】
(第1処理)
図3は、通信システム10が実行する第1処理の概要を示す図である。図3ではネットワーク50の図示を省略する。第1処理では、図3に示す(1)-(8)の各通信処理がこの順番に実行されるため、以下では(1)-(8)の各通信処理について順に説明する。
【0025】
(1)第1通信端末100aは、管理サーバ500にデバイストークンの取得要求を送信する。管理サーバ500は、当該要求に応じて第1通信端末100aに固有のデバイストークンを付与する。
【0026】
(2)第1通信端末100aは、付与されたデバイストークンを通知サーバ400に送信する。通知サーバ400は受信したデバイストークンを第1通信端末100aのメッセージアプリケーションのデバイストークンとして記憶する。(1)-(2)の通信処理と同様の通信処理は、第2通信端末100bとサーバとの間においても実行される。
【0027】
(3)第1通信端末100aは、ユーザ操作に応じてメッセージアプリケーションを起動し、アプリケーションサーバ300との間でメッセージアプリケーションの起動に伴う通信を行う。
【0028】
(4)第1通信端末100aは、ユーザ操作に応じて第2通信端末100bを送信先として指定した伝達情報を、アプリケーションサーバ300に送信する。
【0029】
(5)アプリケーションサーバ300は、第1通信端末100aを送信元とし第2通信端末100bを送信先とする伝達情報の送信があった旨の通知を、通知サーバ400に送信する。
【0030】
(6)通知サーバ400は、(5)で受信した通知で送信先として指定されていた第2通信端末100bに対応するデバイストークンを読み出し、プッシュ通知として管理サーバ500に送信する。なお、通知サーバ400と管理サーバ500とが一体的に構成されている場合、本処理は内部処理として実行してもよい。
【0031】
(7)管理サーバ500は、(6)で受信したプッシュ通知に基づいて、第1通信端末100aを送信元とし第2通信端末100bを送信先とする伝達情報の送信があった旨の通知(以下、「送信通知」という)を、第2通信端末100bに送信する。具体的に、管理サーバ500は、(6)で受信した通知依頼に含まれるデバイストークンに対応する第2通信端末100bを特定し、特定した第2通信端末100bに送信通知を送信する。第2通信端末100bは、送信通知を受信すると、伝達情報の送信があったことをユーザに通知するための通知画像を所定時間表示する。
【0032】
(8)第2通信端末100bは、通知画像の表示中に、ユーザから通知画像のクリックなどの選択操作(以下、「第1操作」という。)を受け付けると、プッシュ通知を経由したメッセージアプリケーションの起動を行い、アプリケーションサーバ300との間で、当該起動に伴う通信を行う。第2通信端末100bは、本通信処理によりアプリケーションサーバ300から伝達情報を受信し表示する。
【0033】
図4(a)-(b)は、第1処理に伴う第2通信端末100bの表示部120に表示される表示画面の一例を示す図である。図4(a)に示すように、通知画像として、「Aさんからの新たなメッセージがあります」という画像が所定時間ポップアップ表示される。操作部130からの第1操作として、通知画像のクリック操作などが行われると、図4(b)に示すように、伝達情報としての「メッセージA1」が表示される。第1処理では、伝達情報は一時伝達情報であるか非一時伝達情報であるかに関わらず表示される。
【0034】
図5は、第1処理における第2通信端末100bの処理の流れの一例を示すフローチャートである。図5のフローチャートは、図3に示した第1処理の(7)および(8)の各通信処理に特に関連する。
【0035】
制御部140は、伝達情報の送信通知を受信すると(S10のY)、表示部120に通知画像を所定時間表示させる(S12)。制御部140は、伝達情報の送信通知を受信しない場合(S10のN)、ステップS10の処理に戻る。
【0036】
制御部140は、通知画像の表示中に操作部130が第1操作を受け付けると(S14のY)、表示中の通知画像に対応する伝達情報を表示部120に表示させ(S16)、処理を終了する。制御部140は、通知画像の表示中に操作部130が第1操作を受け付けない場合(S14のN)、ステップS16の処理をスキップし、処理を終了する。
【0037】
以上のように、第1処理によれば、第2通信端末100bは、メッセージアプリケーションを起動しているか否かに関わらず、伝達情報の送信通知を受信することができる。また、第2通信端末100bは、送信通知に伴う通知画像を所定時間表示し、当該通知画像の表示中に第1操作を受け付けると、伝達情報を表示する。
【0038】
(第2処理)
図6は、通信システム10が実行する第2処理の概要を示す図である。図6ではネットワーク50の図示を省略する。第2処理では、図6に示す(11)-(13)の各通信処理がこの順番に実行されるため、以下では(11)-(13)の各通信処理について順に説明する。
【0039】
(11)第1通信端末100aは、ユーザ操作に応じてメッセージアプリケーションを起動し、アプリケーションサーバ300との間でメッセージアプリケーションの起動に伴う通信を行う。本通信処理は、第1処理の(3)の通信処理と同様であり、共通の処理としてもよい。
【0040】
(12)第1通信端末100aは、ユーザ操作に応じて第2通信端末100bを送信先として指定した伝達情報を、アプリケーションサーバ300に送信する。本通信処理は、第1処理の(4)の通信処理と同様であり、共通の処理としてもよい。(11)-(12)の例では、管理サーバ500から第2通信端末100bに対して送信通知の送信は行われないが、(1)-(7)の処理を行ってもよい。アプリケーションサーバ300には、過去に通信端末100それぞれから送信された伝達情報が記憶されている。
【0041】
(13)第2通信端末100bは、ユーザ操作に応じて、第2通信端末100bを送信先とする伝達情報の送信要求をアプリケーションサーバ300に送信する。アプリケーションサーバ300は、当該送信要求に応じて、伝達情報を第2通信端末100bに送信する。伝送情報には、第2通信端末100bを送信先とした過去から現在までの複数の伝達情報が含まれている。第2通信端末100bは、受信した伝達情報を表示する。本通信処理におけるユーザ操作は、第1処理における第1操作とは異なる操作であり、例えばメッセージアプリケーションのアイコンをクリックするなどにより、メッセージアプリケーションを直接起動させる操作(以下、「第2操作」ともいう。)である。詳細は後述するが、第2通信端末100bは、受信した伝達情報それぞれについて一時伝達情報である場合には表示せず、非一時伝達情報である場合には表示する。
【0042】
図7(a)-(b)は、第2処理に伴う第2通信端末100bの表示部120に表示される表示画面の一例を示す図である。図7(a)に示すように、第2操作として、メッセージアプリケーションのアイコンのクリック操作などが行われると、図7(b)に示すように、伝達情報のうち非一時伝達情報である「メッセージB1」、「メッセージC1」、「メッセージE1」および「メッセージF1」が表示される。
【0043】
(判定例1)
判定例1として、第2通信端末100bの判定部150が、伝達情報に含まれる種別情報に基づいて、伝達情報が一時伝達情報であるか非一時伝達情報であるかを判定する例を説明する。図8は、第2通信端末100bが受信する伝達情報それぞれのデータ構造を一覧にしたリストの一例を示す図である。図8の例では、1行に1つの伝達情報の受信日時の情報と、送信者の情報と、種別情報と、メッセージ本体の情報とを関連付けて表現している。種別情報は、その伝達情報が一時伝達情報であるか非一時伝達情報であるかを示す。詳細には、図8の例の種別情報は「0」か「1」を示すフラグ情報であり、種別情報が「0」のとき、その伝達情報は一時伝達情報であることを示し、種別情報が「1」のとき、その伝達情報は非一時伝達情報であることを示す。種別情報は、第1通信端末100aが伝達情報を送信する前にユーザ操作によって付されていてもよいし、アプリケーションサーバ300によって付されてもよい。例えば、アプリケーションサーバ300で構文解析の手法を用いてメッセージを分析し、分析結果に基づいて種別情報を付与してもよい。
【0044】
判定部150は、図8に示す種別情報に基づいて、第2通信端末100bを送信先とする伝達情報のうち、「メッセージA1」および「メッセージD1」は一時伝達情報であり、「メッセージB1」、「メッセージC1」、「メッセージE1」および「メッセージF1」は非一時伝達情報であると判定する。そして、判定部150の判定結果に基づいて、制御部140は、図7(b)に示すように、伝達情報のうち非一時伝達情報である「メッセージB1」、「メッセージC1」、「メッセージE1」および「メッセージF1」を、表示部120に表示させる。
【0045】
(判定例2)
判定例2として、第2通信端末100bの判定部150が、他の通信端末(第1通信端末100a)の識別情報に基づいて、伝達情報が一時伝達情報であるか非一時伝達情報であるかを判定する例を説明する。図9(a)-(c)は、アプリケーションサーバ300が記憶する識別情報の管理テーブルと伝達情報の一例を示す図である。判定部150は、この管理テーブルと伝達情報に含まれる情報とを参照して、伝達情報が一時伝達情報であるか非一時伝達情報であるかを判定する。以下の説明では、管理テーブルに含まれる識別情報が種別情報の一時伝達情報と非一時伝達情報とのいずれに対応するかの情報は、あらかじめアプリケーションサーバ300と通信端末100とで共有されているものとする。
【0046】
図9(a)に示すように、伝達情報の送信元となる第1通信端末100aの識別情報として、ユーザIDと、ユーザ名と、端末固有情報とが関連付けられている。図9(a)に示す例では、カラム「1」および「2」は、ユーザIDおよびユーザ名は互いに異なり、端末固有情報は同一である。判定例2においては、ユーザID、ユーザ名、および端末固有情報の組み合わせを、第1通信端末100aの識別情報として扱うことができる。よって、同じ第1通信端末100aから送信された伝達情報であっても、ログインしていたユーザID等が異なれば、別の通信端末の識別情報として扱われる。そして、判定部150は、識別情報を種別情報として扱い、例えば、識別情報がユーザ名「A」から送信されたことを示す伝達情報は一時伝達情報であり、ユーザ名「B」から送信されたことを示す伝達情報は非一時伝達情報であると判定する。
【0047】
図9(a)に示す例では、カラム「1」および「2」が、ユーザIDおよびユーザ名は互いに異なり、端末固有情報は同一である例だが、ユーザIDおよびユーザ名が同一で、端末固有情報が互いに異なる場合にも、同様に別の識別情報として扱うことができる。ユーザID、ユーザ名、端末固有情報がそれぞれ異なる場合も同様に、別の識別情報として扱うことができる。識別情報それぞれを、あらかじめ種別情報の一時伝達情報と非一時伝達情報のいずれかに設定しておくことで、識別情報を用いて判定部150での判定を行える。
【0048】
図9(b)-(c)は、メッセージアプリケーションにおけるチャットルーム内での伝達情報(チャットメッセージ)に対する識別情報を含む管理テーブルと、伝達情報のリストの例を示す。図9(b)は、図9(a)で示したカラム「1」および「2」に加えて、カラム「3」としてユーザ名「部屋1」とするチャットルームの識別情報が含まれている。図9(c)は、チャットルーム「部屋1」内での伝達情報のリストを示す。図9(c)に示すように、カラム「1」と「2」の伝達情報は、部屋IDが「AB-12345」となっており、これは図9(b)のカラム「3」のユーザID「AB-12345」と一致しており、図9(c)の伝達情報の種別情報として、図9(b)のユーザ名「部屋1」のカラム「3」を参照すればよいことが分かる。ここで、図9(b)のカラム「3」の種別情報があらかじめ一時伝達情報に設定されているとする。このとき、アプリケーションサーバ300が、伝達情報の送信元の通信端末100の識別情報を、チャットルーム「部屋1」の情報に置換して受信側の通信端末100に送信する。これにより、判定部150は、識別情報がチャットルーム「部屋1」の情報である伝達情報を一時伝達情報であると判別することができる。このように構成することで、図9に示したように種別情報を伝達情報に付さなくても、伝達情報が一時伝達情報か非一時伝達情報かの判定をすることができる。
【0049】
図10は、第2処理における第2通信端末100bの処理の流れの一例を示すフローチャートである。図10のフローチャートは、図6に示した第2処理の(13)の通信処理に特に関連する。
【0050】
制御部140は、操作部130から第2操作を受け付けると(S50のY)、アプリケーションサーバ300に伝達情報の送信要求を送信する(S52)。制御部140は、第2操作を受け付けない場合(S50のN)、ステップS50の処理に戻る。
【0051】
ステップS52の処理の後、制御部140は、アプリケーションサーバ300から第2通信端末100bを送信先とする伝達情報を受信する(S54)。ステップS54で受信する伝達情報は1つでも複数でもよい。
【0052】
制御部140は、受信した伝達情報を1つ取得する(S56)。判定部150は、取得した伝達情報が一時伝達情報であるか非一時伝達情報であるかを判定する(S58)。制御部140は、取得した伝達情報が一時伝達情報であれば(S60のY)、取得した伝達情報を表示部120に表示させない(S62)。制御部140は、取得した伝達情報が非一時伝達情報であれば(S60のN)、取得した伝達情報を表示部120に表示させる(S64)。
【0053】
制御部140は、ステップS54で受信した伝達情報のうちステップS56で未だ取得していない伝達情報がある場合(S66のY)、ステップS56の処理に戻る。制御部140は、ステップS54で受信した伝達情報をステップS56で全て取得している場合(S66のN)、処理を終了する。
【0054】
なお、アプリケーションサーバ300は、ステップS52の送信要求の有無によらずに、第2通信端末100bに伝達情報を送信していてもよい。この場合、第2通信端末100bは、受信した伝達情報を記憶部160に記憶しておき、第2操作を受け付けると(S50のY)、ステップS52およびS54の処理をスキップして、ステップS56の処理を実行してもよい。
【0055】
また、第2通信端末100bは、ステップS64の処理の段階では伝達情報を表示対象に設定するのみで表示せず、全ての伝達情報についての処理が完了してから表示対象に設定された伝達情報をまとめて表示してもよい。
【0056】
本実施形態によれば、通信端末100は、通信部110が送信通知を受信すると、通知画像を所定期間表示させ、通知画像の表示中に操作部130から第1操作を受け付けると、伝達情報を表示させる。また、通信端末100は、操作部130から第1操作とは異なる第2操作を受け付けると、伝達情報が非一時伝達情報であれば当該伝達情報を表示させ、伝達情報が一時伝達情報であれば当該伝達情報を表示させない。すなわち、通信端末100は、他の通信端末100からの送信後すぐに受信者が確認しなければ意味をなさないような一時伝達情報を、所定時間以内であれば表示するが、所定時間経過後には表示させない。よって、通信端末100は、伝達情報を種類に応じて適切に表示できる。
【0057】
以上、本発明を実施形態をもとに説明した。各実施形態に記載の内容は例示であり、各実施形態の構成要素や処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0058】
本実施形態の判定例1では、判定部150が、伝達情報に含まれる種別情報に基づいて、伝達情報が一時伝達情報であるか非一時伝達情報であるかを判定する。その際、図8に示した種別情報としてのフラグ情報に基づく判定について説明した。しかしながらこれに限らず、例えば、伝達情報の表示対象となるメッセージの部分に特定の語句や記号が含まれるか否かで判定してもよい。また、メッセージを公知の構文解析やAI解析等により、メッセージの内容が送信後すぐに受信者が確認しなければ意味をなさない内容かどうか等によって判定してもよい。
【0059】
本実施形態では、第2通信端末100bが判定部150を備える。しかしながら、アプリケーションサーバ300が判定部150と同様の判定部を備えていてもよい。その場合、第2通信端末100bは、判定部150を備えていなくてもよい。その場合、第2通信端末100bは、図10のステップS58の判定処理に代えて、アプリケーションサーバ300から判定結果を受信し、受信した判定結果に基づいてステップS60の処理を実行してもよい。または、図10のステップS60、及びステップS62とステップS64の表示判定もアプリケーションサーバ300で行い、表示判定を行った結果である表示情報を第2通信端末100bの通信部110で受信して、表示部120に表示してもよい。
【0060】
上述した実施形態および変形例の任意の組み合わせもまた本発明の実施の形態として有用である。組み合わせによって生じる新たな実施の形態は、組み合わされる実施形態および変形例それぞれの効果をあわせもつ。また、請求項に記載の各構成要件が果たすべき機能は、実施形態および変形例において示された各構成要素の単体もしくはそれらの連携によって実現されることも当業者には理解されるところである。
【符号の説明】
【0061】
10 通信システム、 100 通信端末、 100a 第1通信端末、 100b 第2通信端末、 110 通信部、 120 表示部、 130 操作部、 140 制御部、 150 判定部、 160 記憶部、 300 アプリケーションサーバ、 400 通知サーバ、 500 管理サーバ。
図1
図2
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図6
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図8
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図10