(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024132407
(43)【公開日】2024-10-01
(54)【発明の名称】CPAPシステム、CPAP装置、及びCPAP装置用プログラム
(51)【国際特許分類】
A61M 16/00 20060101AFI20240920BHJP
G16H 40/20 20180101ALI20240920BHJP
A61B 5/08 20060101ALI20240920BHJP
A61M 16/16 20060101ALI20240920BHJP
【FI】
A61M16/00 305A
G16H40/20
A61B5/08
A61M16/16 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023043154
(22)【出願日】2023-03-17
(71)【出願人】
【識別番号】000006231
【氏名又は名称】株式会社村田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】白井 正行
(72)【発明者】
【氏名】林 毅至
(72)【発明者】
【氏名】陣内 啓希
【テーマコード(参考)】
4C038
5L099
【Fターム(参考)】
4C038SS04
5L099AA21
(57)【要約】
【課題】受信部において、CPAP装置における呼吸療法の有無の推定を可能にする。
【解決手段】CPAPシステムは、CPAP装置と、受信部と、を備えている。CPAP装置は、判定処理、第1送信処理、及び第2送信処理を実行可能である。判定処理は、CPAP装置による呼吸療法が予め定められた一定期間内に実行されたか否かを判定する処理である。第1送信処理は、判定処理において一定期間内に呼吸療法が実行されたと判定した場合に、当該一定期間中に呼吸療法が実行されたことを示す実行済情報を受信部に送信する処理である。第2送信処理は、判定処理において一定期間内に呼吸療法が実行されなかったと判定した場合に、当該一定期間中に呼吸療法が実行されなかったことを示す未実行情報を受信部に送信する処理である。受信部は、実行済情報及び未実行情報に基づいて、呼吸療法が実行されなかった未治療期間を推定する推定処理を実行可能である。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
CPAP装置と、前記CPAP装置に対して通信可能な受信部と、を備え、
前記CPAP装置は、
前記CPAP装置による呼吸療法が予め定められた一定期間内に実行されたか否かを判定する判定処理と、
前記判定処理において前記一定期間内に前記呼吸療法が実行されたと判定した場合に、当該一定期間中に前記呼吸療法が実行されたことを示す実行済情報を前記受信部に送信する第1送信処理と、
前記判定処理において前記一定期間内に前記呼吸療法が実行されなかったと判定した場合に、当該一定期間中に前記呼吸療法が実行されなかったことを示す未実行情報を前記受信部に送信する第2送信処理と、を実行可能であり、
前記受信部は、
前記実行済情報及び前記未実行情報に基づいて、前記呼吸療法が実行されなかった未治療期間を推定する推定処理を実行可能である
CPAPシステム。
【請求項2】
前記CPAP装置は、
前記呼吸療法が実行された場合に、当該呼吸療法中の治療データを記憶する記憶処理を実行可能であり、
前記第1送信処理において、前記実行済情報で示される前記呼吸療法が実行された期間の前記治療データを前記実行済情報として、又は、前記実行済情報に加えて前記治療データを、前記受信部に送信する
請求項1に記載のCPAPシステム。
【請求項3】
前記受信部は、
前記推定処理で推定した前記未治療期間に関する情報を、前記CPAP装置とは別の外部機器に通知する通知処理を実行可能である
請求項1に記載のCPAPシステム。
【請求項4】
前記受信部は、
前記推定処理において、所定の期間前記実行済情報及び前記未実行情報の双方を受信できなかった場合には、当該所定の期間である空白期間について前記呼吸療法が実行されたか否かを未確定にする
請求項1に記載のCPAPシステム。
【請求項5】
前記CPAP装置は、
前記受信部に対する通信が途絶している場合には、前記受信部に対する通信が可能になった後に、前記空白期間中の前記実行済情報及び前記未実行情報を、前記受信部に送信する第3送信処理を実行可能であり、
前記受信部は、
前記第3送信処理で送信された前記実行済情報及び前記未実行情報に基づいて、前記空白期間において前記呼吸療法が実行されたか否かを確定する確定処理を実行可能である
請求項4に記載のCPAPシステム。
【請求項6】
呼吸療法が予め定められた一定期間内に実行されたか否かを判定する判定処理と、
前記判定処理において前記一定期間内に前記呼吸療法が実行されたと判定した場合に、当該一定期間中に前記呼吸療法が実行されたことを示す実行済情報を受信部に送信する第1送信処理と、
前記判定処理において前記一定期間内に前記呼吸療法が実行されなかったと判定した場合に、当該一定期間中に前記呼吸療法が実行されなかったことを示す未実行情報を前記受信部に送信する第2送信処理と、
を実行可能である
CPAP装置。
【請求項7】
制御装置を有するCPAP装置に適用され、
前記制御装置に、
呼吸療法が予め定められた一定期間内に実行されたか否かを判定する判定処理と、
前記判定処理において前記一定期間内に前記呼吸療法が実行されたと判定した場合に、当該一定期間中に前記呼吸療法が実行されたことを示す実行済情報を受信部に送信する第1送信処理と、
前記判定処理において前記一定期間内に前記呼吸療法が実行されなかったと判定した場合に、当該一定期間中に前記呼吸療法が実行されなかったことを示す未実行情報を前記受信部に送信する第2送信処理と、
を実行させる
CPAP装置用プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、CPAPシステム、CPAP装置、及びCPAP装置用プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の呼吸圧力治療装置は、治療データをメモリに保存する。治療データは、治療セッション中に取得される呼吸流量等のデータを含んでいる。また、呼吸圧力治療装置は、サーバと通信可能である。そして、呼吸圧力治療装置は、メモリに保存した治療データをサーバに送信する。サーバは、治療データに基づいて、治療セッションの期間中での平均マスク圧力等の解析結果を計算する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のような呼吸圧力治療装置は、毎日の就寝時に継続して使用されることが望ましい。特許文献1に記載の呼吸圧力治療装置の場合、治療データがサーバに送信されれば、サーバ側において治療が実施されたことを検知できる。しかし、呼吸圧力治療装置から治療データが送信されない場合、サーバ側において治療が実行されたか否かを正確に判定することが難しい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明は、CPAP装置と、前記CPAP装置に対して通信可能な受信部と、を備え、前記CPAP装置は、前記CPAP装置による呼吸療法が予め定められた一定期間内に実行されたか否かを判定する判定処理と、前記判定処理において前記一定期間内に前記呼吸療法が実行されたと判定した場合に、当該一定期間中に前記呼吸療法が実行されたことを示す実行済情報を前記受信部に送信する第1送信処理と、前記判定処理において前記一定期間内に前記呼吸療法が実行されなかったと判定した場合に、当該一定期間中に前記呼吸療法が実行されなかったことを示す未実行情報を前記受信部に送信する第2送信処理と、を実行可能であり、前記受信部は、前記実行済情報及び前記未実行情報に基づいて、前記呼吸療法が実行されなかった未治療期間を推定する推定処理を実行可能であるCPAPシステムである。
【0006】
また、上記課題を解決するため、本発明は、呼吸療法が予め定められた一定期間内に実行されたか否かを判定する判定処理と、前記判定処理において前記一定期間内に前記呼吸療法が実行されたと判定した場合に、当該一定期間中に前記呼吸療法が実行されたことを示す実行済情報を受信部に送信する第1送信処理と、前記判定処理において前記一定期間内に前記呼吸療法が実行されなかったと判定した場合に、当該一定期間中に前記呼吸療法が実行されなかったことを示す未実行情報を前記受信部に送信する第2送信処理と、を実行可能であるCPAP装置である。
【0007】
また、上記課題を解決するため、本発明は、制御装置を有するCPAP装置に適用され、前記制御装置に、呼吸療法が予め定められた一定期間内に実行されたか否かを判定する判定処理と、前記判定処理において前記一定期間内に前記呼吸療法が実行されたと判定した場合に、当該一定期間中に前記呼吸療法が実行されたことを示す実行済情報を受信部に送信する第1送信処理と、前記判定処理において前記一定期間内に前記呼吸療法が実行されなかったと判定した場合に、当該一定期間中に前記呼吸療法が実行されなかったことを示す未実行情報を前記受信部に送信する第2送信処理と、を実行させるCPAP装置用プログラムである。
【0008】
上記構成によれば、CPAP装置が第2送信処理で送信した未実施情報が受信部に受信された時点で、受信部側において、一定期間内に呼吸療法が実行されなかったことを正確に推定できる。
【発明の効果】
【0009】
受信部側において、CPAP装置における呼吸療法の有無の推定を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、CPAPシステムの概略構成図である。
【
図4】
図4は、CPAP装置の制御装置が実行する情報送信制御の一連の処理を示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、CPAP装置の制御装置が実行する通信途絶時制御の一連の処理を示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、CPAPシステムの処理の一例を説明するシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、CPAPシステム、CPAP装置、及びCPAP装置用プログラムの一実施形態を、図面を参照して説明する。なお、図面は、理解を容易にするために構成要素を拡大して示している場合がある。構成要素の寸法比率は実際のものと、又は別の図面中のものと異なる場合がある。
【0012】
<CPAPシステムについて>
図1に示すように、CPAPシステム500は、CPAP装置10と、サーバ200と、ディスプレイ300と、備えている。
【0013】
CPAP装置10は、制御装置100を備えている。制御装置100は、コンピュータプログラム(ソフトウェア)に従って各種処理を実行する1つ以上のプロセッサを含む回路(circuitry)として構成し得る。なお、制御装置100は、各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する、特定用途向け集積回路(ASIC)等の1つ以上の専用のハードウェア回路、又はそれらの組み合わせを含む回路として構成してもよい。プロセッサは、CPU及び、RAM並びにROM等のメモリを含む。メモリは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコード又は指令を格納している。メモリすなわちコンピュータ可読媒体は、汎用又は専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる媒体を含む。
【0014】
制御装置100は、図示しない無線通信網を介してサーバ200に対して通信可能である。サーバ200は、受信部の一例である。図示は省略するが、サーバ200は、CPUとROMとを有している。サーバ200のCPUは、ROMに記憶されたプログラムを実行する。これにより、サーバ200は、ディスプレイ300に向けて信号を送信可能である。ディスプレイ300は、CPAP装置10とは別の外部機器の一例である。
【0015】
<CPAP装置の構造>
CPAP装置10の全体構成を説明する。
図2に示すように、CPAP装置10は、メインユニットMUと、サブユニットSUと、を備えている。サブユニットSUをメインユニットMUに取り付けた状態、すなわちCPAP装置10の使用状態では、CPAP装置10は、全体として略直方体状になっている。
【0016】
CPAP装置10のメインユニットMUは、略直方体状である。
図3に示すように、メインユニットMUは、送風機20を有している。送風機20は、空気を圧送するための送風ファンを格納している。また、メインユニットMUは、上流側流路61と、下流側流路62と、を有している。上流側流路61及び下流側流路62は、メインユニットMU内に区画されている。上流側流路61及び下流側流路62は、送風機20に接続している。送風機20は、上流側流路61内の空気を吸い込んで、下流側流路62に圧送する。
【0017】
図2に示すように、メインユニットMUは、操作部21を有している。操作部21は、メインユニットMUのうちの上面に位置している。操作部21は、送風機20のオンオフ等を操作するためのものである。
【0018】
CPAP装置10のサブユニットSUは、幅方向からの側面視でL字状になっている。そして、サブユニットSUのL字の内側にメインユニットMUを取り付けることで、上述したように、CPAP装置10が略直方体形状になる。
【0019】
図3に示すように、サブユニットSUは、加湿器30と、サイレンサ40と、ヒータユニットHUと、を有している。サイレンサ40は、送風機20の駆動に伴って生じる騒音を消音するためのものである。図示は省略するが、サイレンサ40は、空気の流通路と、流通路内の空気の圧力変動が伝達可能な消音室とを有している。加湿器30は、内部に水を貯留可能である。加湿器30の内部には、送風機20の送風ファンから圧送された空気が流入可能である。
【0020】
ヒータユニットHUは、加湿器30に隣接している。ヒータユニットHUは発熱体として、ヒータ抵抗を有している。ヒータユニットHUは、加湿器30内に貯留された水を加熱する。加湿器30内の水は、ヒータユニットHUに加熱されることで揮発しやすくなる。これにより、加湿器30内の空気が加湿される。
【0021】
サブユニットSUは、第1流路51と、第2流路52と、第3流路53と、第4流路54と、を有している。第1流路51は、サブユニットSU内部に区画されている。第1流路51の第1端は、サブユニットSUの外部に開口している。第1流路51の第2端は、サイレンサ40に接続している。第2流路52は、サブユニットSU内部に区画されている。第2流路52の第1端は、サイレンサ40に接続している。第2流路52の第2端は、サブユニットSUの外部に開口している。
【0022】
第3流路53は、サブユニットSU内部に区画されている。第3流路53の第1端は、サブユニットSUの外部に開口している。第3流路53の第2端は、加湿器30に接続している。第4流路54は、サブユニットSU内部に区画されている。第4流路54の第1端は、加湿器30に接続している。第4流路54の第2端は、サブユニットSUの外部に開口している。
【0023】
図2に示すように、CPAP装置10は、ホース91と、マスク92と、を備えている。
図3に示すように、ホース91の第1端は、第4流路54の第2端に接続している。マスク92は、ホース91の第2端に接続している。
図2に示すように、マスク92は、使用者93の鼻又は口を覆うようにして取り付けられる。なお、図示は省略するが、ホース91の第1端は、メインユニットMUにおける下流側流路62に接続することもできる。
【0024】
<使用状態における空気の流通経路について>
上述したとおり、サブユニットSUは、メインユニットMUに対して取り付け可能である。サブユニットSUをメインユニットMUに取り付けた状態では、メインユニットMUの各流路とサブユニットSUの各流路とが一つながりとなる。具体的には、
図3に示すように、メインユニットMUの上流側流路61は、サブユニットSUにおける第2流路52の第2端に接続する。また、メインユニットMUの下流側流路62は、サブユニットSUにおける第3流路53の第1端に接続する。したがって、送風機20が駆動すると、第1流路51から取り込まれた空気が、サイレンサ40、第2流路52、上流側流路61を経て送風機20へと至る。そして、送風機20が圧送した空気は、下流側流路62、第3流路53、加湿器30、第4流路54、ホース91を経てマスク92へと至る。
【0025】
なお、図示は省略するが、CPAP装置10は、メインユニットMUからサブユニットSUを取り外した状態でも、使用可能である。この場合、空気は、上流側流路61、送風機20、下流側流路62、ホース91を経てマスク92へと至る。
【0026】
<CPAP装置の電気的構成について>
図3に示すように、メインユニットMUは、気温センサ26、湿度センサ27、及び流量センサ28を備えている。気温センサ26は、上流側流路61内の空気の温度を検出する。湿度センサ27は、上流側流路61内の空気の相対湿度を検出する。流量センサ28は、上流側流路61内を流通する空気の単位時間当たりの流量を検出する。
【0027】
メインユニットMUは、制御装置100と、電源回路110と、通信機120と、を備えている。制御装置100は、上述したサーバ200との通信機能に加え、CPAP装置10が有する各構成部材の制御を実行可能である。
【0028】
制御装置100は、演算ユニット101及びメモリ102を備えている。演算ユニット101は、メモリ102に格納されている各種のプログラムを実行可能である。また、演算ユニット101は、プログラムの実行に際してメモリ102にデータを書き込み可能である。メモリ102は、読み出しのみが可能なROM、書き込み読み出しが可能な揮発性のRAM、書き込み読み出しが可能な不揮発性のストレージを含んでいる。また、メモリ102は、後述する情報送信制御及び通信途絶時制御を実行するためのCPAP装置用プログラムPを記憶している。
【0029】
制御装置100は、操作部21から操作を示す信号を取得する。制御装置100は、操作部21から取得した信号に基づいて、送風機20に対して制御信号BAを出力する。制御装置100は、制御信号BAを通じて、送風機20のオンオフ、回転数等を制御する。また、制御装置100は、ヒータユニットHUに対して制御信号HAを出力する。制御装置100は、制御信号HAを通じて、ヒータユニットHUの発熱量を制御する。
【0030】
また、制御装置100は、CPAP装置10による呼吸療法実行中の治療データを取得する記憶処理を実行可能である。具体的には、制御装置100は、CPAP装置10による呼吸療法実行中に、気温センサ26が検出した温度を示すデータを経時的に取得する。また、制御装置100は、CPAP装置10による呼吸療法実行中に、湿度センサ27が検出した相対湿度を示すデータを経時的に取得する。さらに、制御装置100は、CPAP装置10による呼吸療法実行中に、流量センサ28が検出した流量を示すデータを経時的に取得する。そして、制御装置100は、これら経時的データをひとまとめの治療データとして、記憶する。
【0031】
電源回路110は、図示しない外部からの直流電力の供給を受ける。電源回路110は、外部からの直流電力を、制御装置100、送風機20等の電動の装置に供給する。また、サブユニットSUをメインユニットMUに取り付けた状態では、電源回路110は、サブユニットSUのヒータユニットHUに電力を供給する。通信機120は、図示は省略するが、電波を送信するアンテナ及びその周辺回路を有している。通信機120は、例えば、「IEEE 802 11」規格により通信を行う。
【0032】
<制御装置が実行する情報送信制御について>
制御装置100の演算ユニット101は、メモリ102に記憶されたCPAP装置用プログラムPを実行することにより、情報送信制御の各処理を実行する。なお、以下では、メモリ102に記憶されているCPAP装置用プログラムPに基づき演算ユニット101が処理を実行することを、単に制御装置100が処理を実行する、と記載することがある。
【0033】
制御装置100は、CPAP装置10の電源がオフ状態からオン状態に切り替えられた後、予め定められた一定期間経過後に情報送信制御を実行する。そして、制御装置100は、CPAP装置10の電源がオフ状態になるまで上記一定期間毎に情報送信制御を実行する。この一定期間の一例は、24時間である。
【0034】
図4に示すように、制御装置100は、情報送信制御を開始すると、先ず、ステップS11の判定処理を実行する。具体的には、ステップS11では、制御装置100は、ステップS11の処理時点から、過去の一定期間内において、治療データを取得したか否かを判定する。すなわち、ステップS11の処理は、CPAP装置10による呼吸療法が一定期間内に実行されたか否かを判定する判定処理である。ステップS11において肯定判定の場合、制御装置100は、ステップS12の処理を実行する。
【0035】
ステップS12では、制御装置100は、一定期間中にCPAP装置10による呼吸療法が実行されたことを示す実行済情報を取得する。その後、制御装置100は、ステップS13の処理を実行する。
【0036】
ステップS13では、制御装置100は、サーバ200と通信可能な状態か否かを判定する。サーバ200との通信可能な場合、すなわち、ステップS13において肯定判定の場合、制御装置100は、ステップS14の処理を実行する。
【0037】
ステップS14では、制御装置100は、第1送信処理を実行する。具体的には、制御装置100は、通信機120を介して、実行済情報をサーバ200に送信する。また、制御装置100は、第1送信処理において、実行済情報で示される呼吸療法が実行された期間の治療データを、実行済情報に加えてサーバ200に送信する。このとき、制御装置100は、実行済情報を治療データと紐づけて送信する。その後、制御装置100は、一連の情報送信制御の処理を終了する。そして、制御装置100は、一定期間経過後に、再度情報送信制御を実行する。
【0038】
また、ステップS13において否定判定の場合、制御装置100は、ステップS15の処理を実行する。ステップS15では、制御装置100は、サーバ200との通信が途絶していることを示す通信途絶フラグをオンにする。また、制御装置100は、ステップS12において取得した実行済情報を、対応する治療データと紐づけて記憶する。その後、制御装置100は、一連の情報送信制御の処理を終了する。そして、制御装置100は、一定期間経過後に、再度情報送信制御を実行する。
【0039】
一方で、ステップS11において否定判定の場合、制御装置100は、ステップS16の処理を実行する。ステップS16では、制御装置100は、一定期間中にCPAP装置10による呼吸療法が実行されなかったことを示す未実行情報を取得する。その後、制御装置100は、ステップS17の処理を実行する。
【0040】
ステップS17では、制御装置100は、サーバ200と通信可能な状態か否かを判定する。サーバ200との通信可能な場合、すなわち、ステップS17において肯定判定の場合、制御装置100は、ステップS18の処理を実行する。
【0041】
ステップS18では、制御装置100は、第2送信処理を実行する。具体的には、制御装置100は、通信機120を介して、未実行情報をサーバ200に送信する。なお、このステップS18の場合には、呼吸療法が実行されてなく、対応する治療データが存在しない。したがって、ステップS18では、制御装置100は、未実行情報のみをサーバ200に送信する。その後、制御装置100は、一連の情報送信制御の処置を終了する。そして、制御装置100は、一定期間経過後に、再度情報送信制御を実行する。
【0042】
また、ステップS17において否定判定の場合、制御装置100は、ステップS19の処理を実行する。ステップS19では、制御装置100は、サーバ200との通信が途絶していることを示す通信途絶フラグをオンにする。また、制御装置100は、ステップS16において取得した未実行情報を記憶する。その後、制御装置100は、一連の情報送信制御の処理を終了する。そして、制御装置100は、一定期間経過後に、再度情報送信制御を実行する。
【0043】
このように、CPAP装置10の制御装置100は、予め定められた規定周期で繰り返し第1送信処理又は第2送信処理を実行する。本実施形態では、規定周期は、上述した一定期間毎に区切られた周期である。すなわち、規定周期は、24時間周期である。
【0044】
<制御装置が実行する通信途絶時制御について>
制御装置100の演算ユニット101は、メモリ102に記憶されたCPAP装置用プログラムPを実行することにより、通信途絶時制御の各処理を実行する。制御装置100は、情報送信制御において通信途絶フラグがオンになったことを条件に、通信途絶時制御を1度だけ実行する。なお、制御装置100は、通信途絶時制御を、上述の情報送信制御と並行して実行可能である。
【0045】
図5に示すように、制御装置100は、通信途絶時制御を開始すると、先ず、ステップS21の処理を実行する。ステップS21では、制御装置100は、サーバ200と通信可能な状態か否かを判定する。ステップS21において否定判定の場合、制御装置100は、ステップS21の処理を再度実行する。すなわち、制御装置100は、サーバ200と通信可能になるまで、ステップS21の処理を繰り返し実行する。一方で、ステップS21において肯定判定の場合、制御装置100は、ステップS22の処理を実行する。
【0046】
ステップS22では、制御装置100は、第3送信処理を実行する。具体的には、制御装置100は、情報送信制御中に記憶し、且つステップS22の処理の時点でサーバ200に未送信の実行済情報及び未実行情報を、サーバ200に送信する。
【0047】
このように、制御装置100は、サーバ200に対する通信が途絶している場合には、実行情報及び未実行情報の送信を保留する。具体的には、サーバ200は、情報送信制御中に第1送信処理又は第2送信処理を実行しようとしたときに、サーバ200に対する通信が途絶している場合には、実行情報及び未実行情報の送信を保留する。そして、制御装置100は、サーバ200に対する通信が可能になった後に、これらの記憶した実行済情報及び未実行情報を、通信途絶時制御においてサーバ200に送信する。その後のステップS23では、制御装置100は、情報送信制御にてオンにした通信途絶フラグをオフに変更する。そして、制御装置100は、一連の通信途絶時制御の処理を終了する。
【0048】
<サーバの制御について>
サーバ200は、推定処理、通知処理、及び確定処理を実行可能である。サーバ200は、CPAP装置10から実行済情報又は未実行情報を受信したときに推定処理を実行する。具体的には、サーバ200は、推定処理において、CPAP装置10から実行済情報を受信したときには過去一定期間に呼吸療法が実行されたと推定する。同様に、サーバ200は、CPAP装置10から未実行情報を受信したときには過去一定期間に呼吸療法が実行されなかったと推定する。サーバ200は、このような処理を繰り返すことにより、例えば1週間、1カ月といった対象期間内のどの日に呼吸療法が実行されなかったかを示す未治療期間を推定する。
【0049】
なお、サーバ200は、所定の期間、実行済情報及び未実行情報の双方を受信できなかった場合には、当該所定の期間を空白期間として特定する。本実施形態では、所定の期間は、規定周期の間の期間に相当する。したがって、換言すると、サーバ200は、24時間を超えて実行済情報及び未実行情報の双方を受信できなかった場合には、その規定周期の間の期間を空白期間として特定する。そして、サーバ200は、その空白期間について呼吸療法が実行されたか否かを未確定にする。なお、ここでいう「未確定」とは、呼吸療法が実行されたとも、呼吸療法が実行されなかったとも推定できない状態のことをいう。
【0050】
サーバ200は、CPAP装置10の第3送信処理により実行済情報又は未実行情報を受信したときに、確定処理を実行可能である。換言すると、サーバ200は、空白期間に関する実行済情報又は未実行情報を受信したときに、確定処理を実行可能である。サーバ200は、確定処理において、上述した推定処理と同様に、空白期間での呼吸療法の実行、未実行を推定する。つまり、サーバ200は、空白期間中の未確定であった呼吸療法が実行されたか否かの情報を確定する。このように未確定の情報を確定することで、サーバ200は、空白期間のない状態で、新たな未治療期間を推定する。
【0051】
サーバ200は、推定処理又は確定処理を行った後、通知処理を実行する。サーバ200は、通知処理では、推定した未治療期間に関する情報をディスプレイ300に出力する。ディスプレイ300は、未治療期間に関する情報に基づいて、例えば、「X月Y日:呼吸療法未実施、X月Z日:呼吸療法実施済」といったメッセージ通知を表示する。また、サーバ200は、推定処理の結果、空白期間が存在する場合には、その空白期間について「A月B日:通信途絶のため未確定」といったメッセージ通知を表示する。
【0052】
<本実施形態の作用について>
図6を参照して、CPAP装置10及びサーバ200が実行する処理の一例を説明する。先ず、ある時点において、ユーザがCPAP装置10を用いて呼吸療法を実行したとする。このとき、制御装置100は、呼吸療法が実行されたことに伴い記憶処理を実行する。すなわち、制御装置100は、当該呼吸療法中の治療データを記憶する。
【0053】
その後、前回の第1送信処理又は第2送信処理から規定周期が経過したとする。この例では、上述したとおり、一定期間内に呼吸療法が実行されている。したがって、制御装置100は、第1送信処理を実行して、実行済情報をサーバ200に送信する。このとき、制御装置100は、実行済情報と合わせて治療データも送信する。
【0054】
CPAP装置10側で第1送信処理が実行されることにより、サーバ200は、実行済情報を取得する。そして、サーバ200は、推定処理および通知処理を実行する。
次に、上記の第1送信処理の後、一定期間内に、呼吸療法が実行されなかったとする。さらに、第1送信処理の後、規定期間を超えてCPAP装置10とサーバ200との通信が途絶しているとする。この場合、制御装置100は、第1送信処理の後、規定期間を超えた時点で、第2送信処理を実行しようとする。しかし、制御装置100は、通信が途絶していることからこれを完了できない。
【0055】
一方、CPAP装置10側で第2送信処理が完了されないことから、サーバ200は、実行済情報及び未実行情報の双方を受信できない。この場合、サーバ200は、推定処理を行う。このときに推定処理においては、サーバ200は、規定周期の間の期間である空白期間について、呼吸療法が実行されたか否かを未確定にする。その上で、サーバ200は、通知処理を行う。
【0056】
さて、上述のように通信途絶により第2送信処理が完了できなかった状態の後、CPAP装置10がサーバ200に対して通信が可能になったとする。このとき、CPAP装置10の制御装置100は、第3送信処理を実行する。すなわち、制御装置100は、第3送信処理において、未実行情報をサーバ200に送信する。
【0057】
サーバ200は、第3送信処理で送信された未実行情報に基づいて、空白期間において呼吸療法が実行されなかったことを確定する。すなわち、サーバ200は、第3送信処理で送信された実行済情報及び未実行情報に基づいて、空白期間において呼吸療法が実行されたか否かを確定する確定処理を実行する。その後、サーバ200は、通知処理を実行する。
【0058】
<本実施形態の効果>
(1)上記実施形態において、CPAP装置10の制御装置100は、判定処理と、第1送信処理と、第2送信処理と、を実行可能である。また、サーバ200は、推定処理を実行可能である。この構成によれば、CPAP装置10が第2送信処理で送信した未実施情報がサーバ200に受信された時点で、サーバ200側において、一定期間内に呼吸療法が実行されなかったことを正確に推定できる。
【0059】
(2)上記実施形態において、実行済情報は、少なくとも呼吸療法が実行されたことを示す情報であればよい。また、未実行情報は、呼吸療法が実行されなかったことを示す情報であればよい。このように、実行済情報及び未実行情報は、容量の小さいデータとして扱うことが可能である。したがって、上記実施形態によれば、制御装置100は、第1送信処理及び第2送信処理において通信量の増加を抑制できる。
【0060】
(3)上記実施形態において、CPAP装置10の制御装置100は、呼吸療法が実行された場合に、当該呼吸療法中の治療データを記憶する記憶処理を実行可能である。そして、制御装置100は、第1送信処理において、実施済情報に加えて治療データを、サーバ200に送信する。この構成によれば、サーバ200側において、呼吸療法中の治療データを収集できる。したがって、例えば医療従事者等がサーバ200に記憶されている治療データにアクセスすることで、その後の治療計画の策定等に活用できる。
【0061】
(4)上記実施形態において、サーバ200は、推定処理で推定した未治療期間に関する情報を、ディスプレイ300に通知する通知処理を実行可能である。この構成によれば、例えば、患者が呼吸療法を計画通りに実行していないことを、ディスプレイ300を使用している医療従事者が把握できる。そのため、未治療期間に関する情報に基づき、医療従事者等が患者を始動することができる。
【0062】
(5)上記実施形態において、サーバ200は、推定処理において、所定期間実施済情報及び未実施情報の双方を受信できなかった場合、すなわち空白期間がある場合には、当該空白期間について呼吸療法が実行されたか否かを未確定にする。したがって、呼吸療法が実行されたが通信が途絶していて実施済情報を送信できなかったという期間を、誤って呼吸療法が実行されていない期間と誤推定してしまうおそれを防げる。
【0063】
(6)上記実施形態において、制御装置100は、サーバ200に対する通信が途絶している場合には、サーバ200に対する通信が可能になった後に、第3送信処理を実行可能である。また、サーバ200は、第3送信処理で送信された実施済情報及び未実施情報に基づいて、空白期間において呼吸療法が実行されたか否かを確定する確定処理を実行可能である。この構成によれば、サーバ200に対する通信が可能になった後に、空白期間について、呼吸療法が実行されたか否かが事後的に確定する。したがって、呼吸療法が実行されたか否かが未確定な空白期間が長期間に亘って残ることが防げる。
【0064】
<変更例>
上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0065】
・上記実施形態において、メインユニットMU及びサブユニットSUの形状等の構造は問わない。また、CPAP装置10は、メインユニットMU及びサブユニットSUが一体化した1つのユニットで構成されていてもよい。
【0066】
・上記実施形態において、サーバ200は、受信部の一例である。すなわち、受信部は、CPAP装置10と通信可能な装置であればよい。
・上記実施形態において、制御装置100は、記憶処理を省略可能である。少なくとも、第1送信処理及び第2送信処理が実行されることで、サーバ200は、推定処理を実行可能である。
【0067】
・上記実施形態において、制御装置100は、判定処理の肯定判定となる条件を、上記実施形態の例とは異なる条件としてもよい。例えば、制御装置100は、CPAP装置10の電源が一定期間内にオン状態に切り替わったことを条件に、CPAP装置10による呼吸療法が一定期間内に実行されたと判定してもよい。
【0068】
・上記実施形態において、制御装置100は、第1送信処理において、治療データを実行済情報としてサーバ200に送信してもよい。治療データが、呼吸療法が実行されたときにのみ取得されるものであれば、治療データを呼吸療法が実行された情報として取り扱うことができる。
【0069】
・上記実施形態において、未治療期間に関する情報は、呼吸療法を実行していない期間として確定している期間が把握できるものであれば、どのようなものであっても構わない。例えば、呼吸療法を実行していない期間を直接的に示すものであってもよいし、呼吸療法を実行した期間及び未確定の期間を示すことにより間接的に呼吸療法を実行していない期間を示すものであってもよい。また、未治療期間に関する情報に、治療データの一部、治療データの統計解析結果、その他のデータが付随していてもよい。
【0070】
・上記実施形態において、CPAP装置10とは別の外部機器は、ディスプレイ300に限定されない。例えば、外部機器は、ユーザ及び医療従事者等が所持するスマートフォンであってもよい。外部機器は、サーバ200が実行する推定処理の推定結果を表示可能な装置であることが好ましい。
【0071】
・上記実施形態において、サーバ200は、通知処理を省略可能である。その場合、例えば、サーバ200は、外部からの通信接続により、推定処理の推定結果の出力の要求があった場合に、推定処理の推定結果を出力すればよい。また、上記実施形態において、CPAPシステム500は、必ずしもディスプレイ300を備えていなくてもよい。
【0072】
・上記実施形態において、所定の期間は、規定周期の間の期間と一致していなくてもよい。所定の期間は、サーバ200の使用者によって予め定められた期間としてもよい。
・上記実施形態において、規定周期は、一定期間毎に区切られた周期と異なっていてもよい。規定周期が、一定期間毎の間隔よりも長ければ、CPAP装置10は、一定期間内の実行済情報または未実行情報を取得可能である。
【0073】
・上記実施形態において、サーバ200は、空白期間について呼吸療法が実行されたか否かを未確定にする推定処理を必ずしも実行しなくてもよい。その場合、ディスプレイ300を使用する医療従事者は、実行済情報及び未実行情報を示す内容が確認できないことにより、呼吸療法の有無が未確定である空白期間があることを推定可能である。
【0074】
・上記実施形態において、制御装置100は、通信途絶時制御を、上記実施形態と異なるタイミングで実行してもよい。例えば、制御装置100は、次に情報送信制御のステップS11を開始するタイミングで通信途絶時制御を実行してもよい。
【0075】
・上記実施形態において、制御装置100は、通信途絶時制御を省略してもよい。すなわち、制御装置100は、第3送信処理を省略してもよい。また、これに伴い、サーバ200は、確定処理を省略してもよい。この場合、ディスプレイ300を使用する医療従事者は、呼吸療法の有無が未確定である空白期間があることを把握できる。
【0076】
・上記実施形態では、情報送信制御及び通信途絶時制御を実現するためのCPAP装置用プログラムPを1つのプログラムとして説明したが、これは一例である。例えば、情報送信制御を実現するためのプログラムと、通信途絶時制御を実現するためのプログラムが別パッケージとして構成されていてもよい。また、情報送信制御を実現するためのプログラムが複数のパッケージで構成されていてもよい。この点、通信途絶時制御を実現するためのプログラムも同様である。
【0077】
<付記>
上記実施形態及び変更例から導き出せる技術思想を以下に記載する。
[1]CPAP装置と、前記CPAP装置に対して通信可能な受信部と、を備え、前記CPAP装置は、前記CPAP装置による呼吸療法が予め定められた一定期間内に実行されたか否かを判定する判定処理と、前記判定処理において前記一定期間内に前記呼吸療法が実行されたと判定した場合に、当該一定期間中に前記呼吸療法が実行されたことを示す実行済情報を前記受信部に送信する第1送信処理と、前記判定処理において前記一定期間内に前記呼吸療法が実行されなかったと判定した場合に、当該一定期間中に前記呼吸療法が実行されなかったことを示す未実行情報を前記受信部に送信する第2送信処理と、を実行可能であり、前記受信部は、前記実行済情報及び前記未実行情報に基づいて、前記呼吸療法が実行されなかった未治療期間を推定する推定処理を実行可能であるCPAPシステム。
【0078】
[2]前記CPAP装置は、前記呼吸療法が実行された場合に、当該呼吸療法中の治療データを記憶する記憶処理を実行可能であり、前記第1送信処理において、前記実行済情報で示される前記呼吸療法が実行された期間の前記治療データを前記実行済情報として、又は、前記実行済情報に加えて前記治療データを、前記受信部に送信する[1]に記載のCPAPシステム。
【0079】
[3]前記受信部は、前記推定処理で推定した前記未治療期間に関する情報を、前記CPAP装置とは別の外部機器に通知する通知処理を実行可能である[1]又は[2]に記載のCPAPシステム。
【0080】
[4]前記受信部は、前記推定処理において、所定の期間前記実行済情報及び前記未実行情報の双方を受信できなかった場合には、当該所定の期間である空白期間について前記呼吸療法が実行されたか否かを未確定にする[1]~[3]のいずれか1つに記載のCPAPシステム。
【0081】
[5]前記CPAP装置は、前記受信部に対する通信が途絶している場合には、前記受信部に対する通信が可能になった後に、前記空白期間中の前記実行済情報及び前記未実行情報を、前記受信部に送信する第3送信処理を実行可能であり、前記受信部は、前記第3送信処理で送信された前記実行済情報及び前記未実行情報に基づいて、前記空白期間において前記呼吸療法が実行されたか否かを確定する確定処理を実行可能である[4]に記載のCPAPシステム。
【0082】
[6]呼吸療法が予め定められた一定期間内に実行されたか否かを判定する判定処理と、前記判定処理において前記一定期間内に前記呼吸療法が実行されたと判定した場合に、当該一定期間中に前記呼吸療法が実行されたことを示す実行済情報を受信部に送信する第1送信処理と、前記判定処理において前記一定期間内に前記呼吸療法が実行されなかったと判定した場合に、当該一定期間中に前記呼吸療法が実行されなかったことを示す未実行情報を前記受信部に送信する第2送信処理と、を実行可能であるCPAP装置。
【0083】
[7]制御装置を有するCPAP装置に適用され、前記制御装置に、呼吸療法が予め定められた一定期間内に実行されたか否かを判定する判定処理と、前記判定処理において前記一定期間内に前記呼吸療法が実行されたと判定した場合に、当該一定期間中に前記呼吸療法が実行されたことを示す実行済情報を受信部に送信する第1送信処理と、前記判定処理において前記一定期間内に前記呼吸療法が実行されなかったと判定した場合に、当該一定期間中に前記呼吸療法が実行されなかったことを示す未実行情報を前記受信部に送信する第2送信処理と、を実行させるCPAP装置用プログラム。
【符号の説明】
【0084】
P…CPAP装置用プログラム
10…CPAP装置
20…送風機
30…加湿器
100…制御装置
200…サーバ
300…ディスプレイ
500…CPAPシステム