(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024132427
(43)【公開日】2024-10-01
(54)【発明の名称】ライセンスプレートブラケット、ライセンスプレート締結構造及びライセンスプレート締結方法
(51)【国際特許分類】
B60R 13/10 20060101AFI20240920BHJP
F16B 2/22 20060101ALI20240920BHJP
B60R 19/50 20060101ALI20240920BHJP
【FI】
B60R13/10
F16B2/22 C
B60R19/50 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023043179
(22)【出願日】2023-03-17
(71)【出願人】
【識別番号】000110321
【氏名又は名称】トヨタ車体株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】山崎 達矢
(72)【発明者】
【氏名】三戸 祐一郎
【テーマコード(参考)】
3D024
3J022
【Fターム(参考)】
3D024CA01
3D024CA14
3J022DA12
3J022EA18
3J022EC02
3J022EC12
3J022ED06
3J022FB13
3J022FB16
3J022HA01
(57)【要約】
【課題】ライセンスプレートの締結に関する作業性を向上させることができるライセンスプレートブラケット、ライセンスプレート締結構造及びライセンスプレート締結方法を提供する。
【解決手段】ライセンスプレート締結構造は、締結部材を用いてライセンスプレートをバンパーカバーに締結する。ライセンスプレート締結構造は、締結部材を締結方向にガイドするガイド部を備える。ガイド部は、締結部材を挿通可能である挿通孔が締結方向に向かって狭くなるように設けられる。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
締結部材を用いてライセンスプレートとともにバンパーカバーに締結されるライセンスプレートブラケットにおいて、
前記締結部材を締結方向にガイドするガイド部を備え、
前記ガイド部は、前記締結部材を挿通可能である挿通孔が前記締結方向に向かって狭くなるように設けられる、
ライセンスプレートブラケット。
【請求項2】
締結部材を用いてライセンスプレートをバンパーカバーに締結するライセンスプレート締結構造において、
前記締結部材を締結方向にガイドするガイド部を備え、
前記ガイド部は、前記締結部材を挿通可能である挿通孔が前記締結方向に向かって狭くなるように設けられる、
ライセンスプレート締結構造。
【請求項3】
請求項2に記載のライセンスプレート締結構造において、
前記ガイド部は、前記挿通孔が前記締結方向に向かって狭くなるように傾斜するガイド面を有する、
ライセンスプレート締結構造。
【請求項4】
請求項3に記載のライセンスプレート締結構造において、
前記ガイド部は、前記締結方向と交差する交差方向に撓むガイド片を有し、
前記ガイド面は、前記ガイド片に設けられる、
ライセンスプレート締結構造。
【請求項5】
請求項4に記載のライセンスプレート締結構造において、
前記挿通孔における前記交差方向に位置する収容部を備え、
前記収容部は、前記締結部材により撓んだ前記ガイド片を収容する、
ライセンスプレート締結構造。
【請求項6】
請求項2に記載のライセンスプレート締結構造において、
前記ガイド部は、前記バンパーカバーよりも前記締結方向の反対方向側に位置する、
ライセンスプレート締結構造。
【請求項7】
請求項6に記載のライセンスプレート締結構造において、
前記締結部材を前記締結方向にガイドする第2ガイド部を備え、
前記ガイド部は、第1ガイド部であり、
前記挿通孔は、第1挿通孔であり、
前記第2ガイド部は、前記バンパーカバーよりも前記締結方向側に位置し、
前記第2ガイド部は、前記締結部材が挿通可能である第2挿通孔が前記締結方向に向かって狭くなるように設けられる、
ライセンスプレート締結構造。
【請求項8】
請求項2に記載のライセンスプレート締結構造において、
前記ガイド部は、前記バンパーカバーよりも前記締結方向側に位置する、
ライセンスプレート締結構造。
【請求項9】
請求項2~請求項8のうち何れか一項に記載のライセンスプレート締結構造において、
前記バンパーカバーは、前記締結方向に前記締結部材が貫通可能である締結領域を有し、
前記締結領域は、平面形状である、
ライセンスプレート締結構造。
【請求項10】
締結部材を用いてライセンスプレートをバンパーカバーに締結するライセンスプレート締結方法において、
締結方向に向かって挿通孔が狭くなるように設けられたガイド部により前記締結部材がガイドされた状態で、前記締結部材を用いて前記ライセンスプレートを前記バンパーカバーに締結することを含む、
ライセンスプレート締結方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ライセンスプレートブラケット、ライセンスプレート締結構造及びライセンスプレート締結方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1のように、締結部材を用いてライセンスプレートをバンパーカバーに締結するライセンスプレート締結構造が開示されている。このようなライセンスプレート締結構造では、ライセンスプレートとともにライセンスプレートブラケットがバンパーカバーに締結される。ライセンスプレートをバンパーカバーに締結する際に、締結部材の一例としてスクリューネジが用いられている。
【0003】
ライセンスプレート締結方法としては、ライセンスプレートブラケットがバンパーカバーに対して位置決めされる。その後、スクリューネジの先端部がバンパーカバーの凹部に当接するように、ライセンスプレートブラケットの挿通孔にスクリューネジが挿通される。そして、バンパーカバーの凹部に対してスクリューネジが貫通することにより、ライセンスプレートブラケットがバンパーカバーに締結される。これにより、ライセンスプレートがバンパーカバーに締結される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このようなライセンスプレート締結構造では、バンパーカバーを貫通した締結部材が傾斜してしまう場合があった。このように、ライセンスプレートの締結に関する作業性を向上させることが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための装置の各態様を記載する。
[態様1]締結部材を用いてライセンスプレートとともにバンパーカバーに締結されるライセンスプレートブラケットにおいて、前記締結部材を締結方向にガイドするガイド部を備え、前記ガイド部は、前記締結部材を挿通可能である挿通孔が前記締結方向に向かって狭くなるように設けられる、ライセンスプレートブラケット。
【0007】
上記構成によれば、締結部材が締結方向に向かい易くなるようにガイド部を設けることによって、バンパーカバーに対して傾斜して締結部材が貫通することを抑制することができる。したがって、ライセンスプレートの締結に関する作業性を向上させることができる。
【0008】
[態様2]締結部材を用いてライセンスプレートをバンパーカバーに締結するライセンスプレート締結構造において、前記締結部材を締結方向にガイドするガイド部を備え、前記ガイド部は、前記締結部材を挿通可能である挿通孔が前記締結方向に向かって狭くなるように設けられる、ライセンスプレート締結構造。上記構成によれば、[態様1]と同じ効果を奏する。
【0009】
[態様3][態様2]に記載のライセンスプレート締結構造において、前記ガイド部は、前記挿通孔が前記締結方向に向かって狭くなるように傾斜するガイド面を有する、ライセンスプレート締結構造。
【0010】
上記構成によれば、締結部材が締結方向に向かい易くなるようにガイド面を設けることによって、バンパーカバーに対して傾斜して締結部材が貫通することを抑制することができる。したがって、ライセンスプレートの締結に関する作業性を向上させることができる。
【0011】
[態様4][態様3]に記載のライセンスプレート締結構造において、前記ガイド部は、前記締結方向と交差する交差方向に撓むガイド片を有し、前記ガイド面は、前記ガイド片に設けられる、ライセンスプレート締結構造。
【0012】
上記構成によれば、ガイド片の内径を締結部材の外径よりも小さくしても、ガイド片を撓ませることによって、バンパーカバーに対して傾斜して締結部材が貫通することを抑制することができる。したがって、ライセンスプレートの締結に関する作業性を向上させることができる。
【0013】
[態様5][態様4]に記載のライセンスプレート締結構造において、前記挿通孔における前記交差方向に位置する収容部を備え、前記収容部は、前記締結部材により撓んだ前記ガイド片を収容する、ライセンスプレート締結構造。
【0014】
上記構成によれば、締結部材により撓んだガイド片を収容部に収容することができる。このように、撓んだガイド片が挿通孔に詰まることを抑制することができる。これにより、締結部材による締結を円滑に行うことができる。したがって、ライセンスプレートの締結に関する作業性を向上させることができる。
【0015】
[態様6][態様2]~[態様5]のうち何れか一つに記載のライセンスプレート締結構造において、前記ガイド部は、前記バンパーカバーよりも前記締結方向の反対方向側に位置する、ライセンスプレート締結構造。
【0016】
上記構成によれば、バンパーカバーよりも締結方向の反対方向側において締結部材を締結方向にガイドすることによって、バンパーカバーに対して傾斜して締結部材が貫通することを抑制することができる。したがって、ライセンスプレートの締結に関する作業性を向上させることができる。
【0017】
[態様7][態様6]に記載のライセンスプレート締結構造において、前記締結部材を前記締結方向にガイドする第2ガイド部を備え、前記ガイド部は、第1ガイド部であり、前記挿通孔は、第1挿通孔であり、前記第2ガイド部は、前記バンパーカバーよりも前記締結方向側に位置し、前記第2ガイド部は、前記締結部材が挿通可能である第2挿通孔が前記締結方向に向かって狭くなるように設けられる、ライセンスプレート締結構造。
【0018】
上記構成によれば、バンパーカバーよりも締結方向の反対方向側とバンパーカバーよりも締結方向側との両方において締結部材を締結方向にガイドすることによって、バンパーカバーに対して傾斜して締結部材が貫通することを抑制することができる。したがって、ライセンスプレートの締結に関する作業性を向上させることができる。
【0019】
[態様8][態様2]~[態様5]のうち何れか一つに記載のライセンスプレート締結構造において、前記ガイド部は、前記バンパーカバーよりも前記締結方向側に位置する、ライセンスプレート締結構造。
【0020】
上記構成によれば、バンパーカバーよりも締結方向側において締結部材を締結方向にガイドすることによって、バンパーカバーに対して傾斜して締結部材が貫通することを抑制することができる。したがって、ライセンスプレートの締結に関する作業性を向上させることができる。
【0021】
[態様9][態様2]~[態様8]のうち何れか一つに記載のライセンスプレート締結構造において、前記バンパーカバーは、前記締結方向に前記締結部材が貫通可能である締結領域を有し、前記締結領域は、平面形状である、ライセンスプレート締結構造。
【0022】
上記構成によれば、締結部材を締結させる基準となる凹部をバンパーカバーに設けなくても、バンパーカバーに対して傾斜して締結部材が貫通することを抑制することができる。また、これに加えて、凹部の視認性を確保するために、挿通孔の外径を大きくする必要もない。したがって、ライセンスプレートの締結に関する作業性を向上させることができる。
【0023】
[態様10]締結部材を用いてライセンスプレートをバンパーカバーに締結するライセンスプレート締結方法において、締結方向に向かって挿通孔が狭くなるように設けられたガイド部により前記締結部材がガイドされた状態で、前記締結部材を用いて前記ライセンスプレートを前記バンパーカバーに締結することを含む、ライセンスプレート締結方法。上記構成によれば、[態様1]と同じ効果を奏する。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、ライセンスプレートの締結に関する作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】ライセンスプレート締結構造を示す斜視図である。
【
図2】ライセンスプレート締結構造を示す斜視図である。
【
図3】ライセンスプレートブラケットを示す斜視図である。
【
図4】ライセンスプレートブラケット及びラジエターグリルを示す斜視図である。
【
図5】ライセンスプレートブラケット及びラジエターグリルを示す斜視図である。
【
図6】ライセンスプレート締結構造を示す側断面図である。
【
図7】ライセンスプレート締結構造を示す側断面図である。
【
図8】ライセンスプレート締結構造を示す側断面図である。
【
図9】ライセンスプレート締結構造を示す側断面図である。
【
図10】ライセンスプレート締結構造を示す側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、ライセンスプレートブラケット、ライセンスプレート締結構造及びライセンスプレート締結方法の一実施形態について説明する。以下の説明では、鉛直方向Zと交差する方向を車幅方向Xとし、鉛直方向Z及び車幅方向Xと交差する方向を前後方向Yとする。車幅方向Xのうち一方を第1車幅方向X1とし、車幅方向Xのうち他方を第2車幅方向X2とする。前後方向Yのうち前方を前方Y1とし、前後方向Yのうち後方を後方Y2とする。鉛直方向Zのうち上方を上方Z1とし、鉛直方向Zのうち下方を下方Z2とする。
【0027】
<ライセンスプレート締結構造10>
図1に示すように、ライセンスプレート締結構造10は、ライセンスプレート11を車両99に締結する構造である。特に、ライセンスプレート締結構造10は、締結部材12を用いてライセンスプレート11をバンパーカバー13に締結する構造であってもよい。締結部材12は、スクリューであってもよい。
【0028】
車両99は、バンパーカバー13と、ラジエターグリル14と、を備えてもよい。バンパーカバー13は、フロントバンパーの一部を構成してもよい。バンパーカバー13は、車両99の前方Y1において露出する。
【0029】
ラジエターグリル14は、車両99の内部に外気を取り入れるように構成されてもよい。ラジエターグリル14は、複数の開口を備える。ラジエターグリル14は、前方Y1側から見て格子状であってもよい。ラジエターグリル14は、車両99の前方Y1において露出する。ラジエターグリル14は、バンパーカバー13よりも下方Z2の位置で露出する。ラジエターグリル14は、バンパーカバー13の内側に取り付けられる。
【0030】
ライセンスプレート締結構造10は、ライセンスプレート11と、ライセンスプレートブラケット20と、バンパーカバー13と、ラジエターグリル14とを備えてもよい。ライセンスプレート締結構造10としては、締結部材12による締結仮想線Fにおいて、締結方向F1に向かう順番に、ライセンスプレート11、ライセンスプレートブラケット20、バンパーカバー13、ラジエターグリル14が位置する。
【0031】
締結仮想線Fは、締結部材12が締結される仮想線である。締結方向F1は、締結仮想線Fに沿って後方Y2に向かう方向であるが、締結仮想線Fに沿って車両99の外側から内側に向かう方向であればよい。
【0032】
このように、ライセンスプレートブラケット20は、バンパーカバー13とライセンスプレート11との間に位置する。ラジエターグリル14は、バンパーカバー13よりも後方Y2側に位置する。
【0033】
<ライセンスプレート11>
ライセンスプレート11は、貫通孔11Aを備える。ライセンスプレート11は、複数の貫通孔11Aを備えてもよい。貫通孔11Aは、前後方向Yに貫通するように構成される。
【0034】
ライセンスプレート11は、貫通孔11Aに締結部材12が挿通された状態で、ライセンスプレートブラケット20とともにバンパーカバー13に締結される。つまり、ライセンスプレートブラケット20は、締結部材12を用いてライセンスプレート11とともにバンパーカバー13に締結される。
【0035】
<バンパーカバー13>
バンパーカバー13は、外壁面13Aを備える。外壁面13Aは、車両99の外側に向かう面である。外壁面13Aは、前方Y1に向かう面であってもよい。バンパーカバー13は、締結領域13Bを備える。締結領域13Bは、ライセンスプレート11を締結するための領域である。締結領域13Bは、前後方向Yに沿って締結部材12が貫通可能な領域である。締結領域13Bは、平面形状であり、締結部材12の締結位置の基準となる凹部を備えなくてもよい。
【0036】
図2に示すように、バンパーカバー13は、内壁面13Cを備える。内壁面13Cは、車両99の内側に向かう面である。内壁面13Cは、後方Y2に向かう面であってもよい。
【0037】
バンパーカバー13は、突出部13Dを備える。バンパーカバー13は、複数の突出部13Dを備えてもよい。突出部13Dは、内壁面13Cから後方Y2に突出するように構成される。突出部13Dは、位置決め部42と係合可能である。突出部13Dは、係合爪であってもよい。
【0038】
<ラジエターグリル14>
ラジエターグリル14は、横リブ40を備えてもよい。ラジエターグリル14は、複数の横リブ40を備えてもよい。横リブ40は、車幅方向Xに沿って延びる。複数の横リブ40は、鉛直方向Zに並ぶ。
【0039】
ラジエターグリル14は、縦リブ41を備えてもよい。ラジエターグリル14は、複数の縦リブ41を備えてもよい。縦リブ41は、鉛直方向Zに沿って延びる。縦リブ41は、鉛直方向Zにおいて横リブ40と連結される。
【0040】
ラジエターグリル14は、位置決め部42を備える。ラジエターグリル14は、複数の位置決め部42を備えてもよい。位置決め部42は、最上段の横リブ40に設けられてもよい。位置決め部42は、突出部13Dと係合可能である。位置決め部42は、係合溝であってもよい。
【0041】
このように、バンパーカバー13とラジエターグリル14とは、突出部13Dと位置決め部42とが係合することにより、位置決めされる。バンパーカバー13とラジエターグリル14とは、突出部13Dと位置決め部42とが係合することにより、位置決めた状態で固定されてもよい。
【0042】
ラジエターグリル14は、延設部43を備える。ラジエターグリル14は、複数の延設部43を備えてもよい。延設部43は、最上段の横リブ40から上方Z1に突出するように構成されてもよい。
【0043】
延設部43は、当接部44を備える。当接部44は、延設部43の上端部に設けられてもよい。当接部44は、前方Y1において内壁面13Cと当接するように構成される。当接部44は、バンパーカバー13を後方Y2側から支持するように構成されてもよい。
【0044】
延設部43は、締結部45を備える。締結部45は、延設部43の上端部に設けられる。締結部45は、ライセンスプレート11をバンパーカバー13に締結する際に締結部材12が締結される。
【0045】
締結部45は、第2挿通孔46を備える。つまり、ラジエターグリル14は、第2挿通孔46を備える。ラジエターグリル14は、複数の第2挿通孔46を備えてもよい。第2挿通孔46は、挿通孔の一例に相当する。第2挿通孔46は、前後方向Yにおいて締結部45を貫通する。第2挿通孔46は、締結部材12を挿通可能である。このように、第2挿通孔46は、締結仮想線Fに沿って締結部45を貫通する。
【0046】
<ライセンスプレートブラケット20>
図3に示すように、ライセンスプレートブラケット20は、ライセンスプレート11を保持するように構成される。ライセンスプレートブラケット20は、樹脂製であってもよい。ライセンスプレートブラケット20は、プレート保持部21を備える。プレート保持部21は、平板形状であってもよい。
【0047】
プレート保持部21は、前面22を備える。前面22は、前方Y1に向かう面である。つまり、前面22は、車両99の外側に向かう面である。前面22は、ライセンスプレート11を保持する面である。プレート保持部21は、背面23を備える。背面23は、後方Y2に向かう面である。つまり、背面23は、車両99の内側に向かう面である。
【0048】
ライセンスプレートブラケット20は、フランジ部24を備える。フランジ部24は、プレート保持部21を囲むように背面23から後方Y2に突出する。フランジ部24は、バンパーカバー13及びラジエターグリル14と当接するように構成される。これにより、ライセンスプレートブラケット20は、前後方向Yにおいてバンパーカバー13及びラジエターグリル14に位置決めされる。
【0049】
ライセンスプレートブラケット20は、第1位置決め部25を備えてもよい。ライセンスプレートブラケット20は、複数の第1位置決め部25を備えてもよい。第1位置決め部25は、ライセンスプレートブラケット20とラジエターグリル14との鉛直方向Zにおける位置決めを行う。
【0050】
ライセンスプレートブラケット20は、第2位置決め部26を備えてもよい。第2位置決め部26は、ライセンスプレートブラケット20とラジエターグリル14との車幅方向Xにおける位置決めを行う。
【0051】
図4に示すように、第1位置決め部25は、第1位置決め基部25Aを備えてもよい。第1位置決め基部25Aは、背面23から後方Y2に向かって延びる。第1位置決め基部25Aは、背面23から上方Z1に傾斜するように延びる。
【0052】
第1位置決め部25は、第1係合部25Bを備える。第1係合部25Bは、第1位置決め基部25Aの先端部に設けられてもよい。つまり、第1係合部25Bは、背面23よりも後方Y2に位置する。
【0053】
第1係合部25Bは、ラジエターグリル14の横リブ40に係合可能である。第1係合部25Bは、係合爪であってもよい。第1係合部25Bが係合される横リブ40は、ラジエターグリル14が前方Y1において露出する領域に位置する。
【0054】
このように、第1係合部25Bと横リブ40とが係合することにより、鉛直方向Zにおけるライセンスプレートブラケット20とラジエターグリル14との位置決めが行われる。
【0055】
図5に示すように、第2位置決め部26は、第2位置決め基部26Aを備えてもよい。第2位置決め基部26Aは、背面23から後方Y2に向かって延びる。
第2位置決め部26は、第2係合部26Bを備える。第2係合部26Bは、第2位置決め基部26Aの先端部に設けられてもよい。つまり、第2係合部26Bは、背面23よりも後方Y2に位置する。
【0056】
第2係合部26Bは、ラジエターグリル14の縦リブ41に係合可能である。第2係合部26Bは、係合溝であってもよい。第2係合部26Bが係合される縦リブ41は、ラジエターグリル14が前方Y1において露出する領域に位置する。
【0057】
このように、第2係合部26Bと縦リブ41とが係合することにより、車幅方向Xにおけるライセンスプレートブラケット20とラジエターグリル14との位置決めが行われる。
【0058】
つまり、ライセンスプレートブラケット20は、鉛直方向Zと車幅方向Xとの両方においてラジエターグリル14に位置決めされる。詳しくは、ライセンスプレートブラケット20は、ラジエターグリル14が前方Y1において露出する領域においては、ラジエターグリル14に位置決めされる。また、ライセンスプレートブラケット20は、ラジエターグリル14が前方Y1において露出しない領域においては、ラジエターグリル14との間にバンパーカバー13を挟むようにラジエターグリル14に位置決めされる。
【0059】
図3に示すように、ライセンスプレートブラケット20は、第1挿通孔27を備える。ライセンスプレートブラケット20は、複数の第1挿通孔27を備えてもよい。第1挿通孔27は、挿通孔の一例に相当する。第1挿通孔27は、プレート保持部21に設けられる。第1挿通孔27は、前後方向Yにおいてプレート保持部21を貫通する。第1挿通孔27は、締結部材12を挿通可能である。このように、第1挿通孔27は、締結仮想線Fに沿ってプレート保持部21を貫通する。
【0060】
<第1ガイド部30>
図6に示すように、ライセンスプレートブラケット20は、第1ガイド部30を備える。つまり、第1ガイド部30は、ライセンスプレートブラケット20に設けられる。また、ライセンスプレート締結構造10は、第1ガイド部30を備える。第1ガイド部30は、ガイド部の一例に相当する。第1ガイド部30は、プレート保持部21に設けられる。第1ガイド部30は、バンパーカバー13よりも前方Y1側に位置する。
【0061】
第1ガイド部30は、締結部材12を後方Y2にガイドする。つまり、第1ガイド部30は、締結部材12を締結方向F1にガイドする。特に、第1ガイド部30は、第1挿通孔27が後方Y2に向かって狭くなるように設けられる。
【0062】
詳しくは、
図7に示すように、第1ガイド部30は、ガイド片31を備える。ガイド片31は、プレート保持部21から、締結仮想線Fに向かって後方Y2に傾斜するように突出する。ガイド片31は、締結方向F1に進むに従って内径が小さくなる形状であってもよい。つまり、ガイド片31は、締結方向F1に進むに従って第1挿通孔27の外径が小さくなる形状であってもよい。ガイド片31は、円錐形状のうち底面と底面に水平な面とで挟まれた形状であってもよい。
【0063】
ガイド片31は、締結部材12による締結によって、締結方向F1と交差する交差方向に撓む。交差方向としては、車幅方向X及び鉛直方向Zに限られず、車幅方向X及び鉛直方向Zを含む面に含まれる方向である。ガイド片31は、樹脂製であってもよい。
【0064】
ガイド片31は、第1ガイド面32を備える。つまり、第1ガイド面32は、ガイド片31に設けられる。また、第1ガイド部30は、第1ガイド面32を備える。第1ガイド面32がガイド面の一例に相当する。第1ガイド面32は、ガイド片31における締結仮想線Fに向かう内壁面である。
【0065】
第1ガイド面32は、第1挿通孔27が締結方向F1に向かって狭くなるように傾斜する。第1ガイド面32は、円錐形状のうち底面と底面に水平な面とで挟まれた形状であってもよい。
【0066】
具体的な一例をあげると、第1ガイド面32は、第1挿通孔27が締結方向F1に向かって直径D11から直径D12となるように傾斜する。直径D12は、直径D11よりも小さい。直径D12は、締結部材12のネジ部12Bの直径D31よりも小さい。直径D11は、直径D31よりも大きい。直径D11は、貫通孔11Aと同じ直径であってもよい。直径D11は、締結部材12の頭部12Cの直径D32よりも小さい。
【0067】
ライセンスプレートブラケット20は、第1収容部33を備える。第1収容部33は、収容部の一例に相当する。第1収容部33は、第1挿通孔27における交差方向に位置する。第1収容部33は、締結部材12が締結された状態で、ネジ部12Bの周囲に設けられる。第1収容部33は、締結部材12により撓んだガイド片31を収容するように構成される。
【0068】
具体的な一例をあげると、第1収容部33は、直径D13の円筒形状の空間であってもよい。直径D13は、直径D12よりも大きい。直径D13は、直径D11よりも大きい。直径D13は、直径D31よりも大きい。
【0069】
図8に示すように、締結部材12が締結方向F1に締結されると、ネジ部12Bが第1ガイド面32と当接した状態で、ガイド片31は、ネジ部12Bに押圧される。ガイド片31は、交差方向に撓み、第1収容部33に収容される。
【0070】
<第2ガイド部47>
図6に示すように、ラジエターグリル14は、第2ガイド部47を備える。つまり、第2ガイド部47は、ラジエターグリル14に設けられる。また、ライセンスプレート締結構造10は、第2ガイド部47を備える。第2ガイド部47は、ガイド部の一例に相当する。第2ガイド部47は、締結部45に設けられる。第2ガイド部47は、バンパーカバー13よりも後方Y2側に位置する。
【0071】
第2ガイド部47は、締結部材12を締結仮想線Fに沿って後方Y2にガイドする。つまり、第2ガイド部47は、締結部材12を締結方向F1にガイドする。特に、第2ガイド部47は、第2挿通孔46が締結方向F1に向かって狭くなるように設けられる。
【0072】
詳しくは、
図9に示すように、第2ガイド部47は、第2ガイド面48を備える。第2ガイド面48は、第2挿通孔46が締結方向F1に向かって狭くなるように傾斜する。第2ガイド面48は、円錐形状のうち底面と底面に水平な面とで挟まれた形状であってもよい。
【0073】
具体的な一例をあげると、第2ガイド面48は、第2挿通孔46が締結方向F1に向かって直径D21から直径D22となるように傾斜する。直径D22は、直径D21よりも小さい。直径D22は、直径D31よりも小さい。直径D21は、直径D31よりも大きい。
【0074】
ラジエターグリル14は、第2収容部49を備える。第2収容部49は、第2ガイド面48と内壁面13Cとの間に設けられる。第2収容部49は、締結部材12がバンパーカバー13を貫通する際に、バンパーカバー13の一部が収容される。第2収容部49は、収容部の一例に相当する。
【0075】
図10に示すように、具体的な一例をあげると、締結部材12が締結方向F1に締結されると、先端部12A及びネジ部12Bがバンパーカバー13を切削することにより、締結部材12がバンパーカバー13を貫通する。この場合、切削されたバンパーカバー13の一部は、第2挿通孔46を介して排出されるが、切削されたバンパーカバー13の端部が第2収容部49に収容される。
【0076】
<作用>
本実施形態の作用について説明する。
車両99の組立時において、突出部13Dと位置決め部42とが係合することにより、バンパーカバー13とラジエターグリル14とが位置決めされる。そして、バンパーカバー13とラジエターグリル14とが固定される。
【0077】
フランジ部24がバンパーカバー13及びラジエターグリル14と当接することにより、前後方向Yにおいてライセンスプレートブラケット20と、バンパーカバー13及びラジエターグリル14とが位置決めされる。第1係合部25Bと横リブ40とが係合することにより、ライセンスプレートブラケット20とラジエターグリル14とが鉛直方向Zにおいて位置決めされる。第2係合部26Bと縦リブ41とが係合することにより、ライセンスプレートブラケット20とラジエターグリル14とが車幅方向Xにおいて位置決めされる。これにより、ライセンスプレートブラケット20は、ライセンスプレート11を保持した状態で、ラジエターグリル14と位置決めされる。
【0078】
次に、締結部材12を用いてライセンスプレート11及びライセンスプレートブラケット20をバンパーカバー13に締結する。この場合、締結部材12を締結方向F1に向かって締結させるが、締結方向F1に向かって第1挿通孔27が狭くなるように設けられた第1ガイド部30により締結部材12がガイドされる。また、締結方向F1に向かって第2挿通孔46が狭くなるように設けられた第2ガイド部47により締結部材12がガイドされる。
【0079】
詳しくは、締結部材12の先端部12Aが貫通孔11A及び第1挿通孔27に挿入される。そして、締結部材12が締結方向F1に向かって挿通されると、先端部12Aがバンパーカバー13に当接した状態で、ネジ部12Bが第1ガイド面32に当接する。これにより、第1ガイド面32によって締結部材12が締結方向F1に向かってガイドされる。
【0080】
締結部材12が締結方向F1に向かって螺合されると、先端部12A及びネジ部12Bがバンパーカバー13を切削する。これにより、締結部材12がバンパーカバー13を貫通する。また、その際に、ネジ部12Bが第1ガイド面32に当接した状態でガイド片31が交差方向に撓む。これにより、ガイド片31が第1収容部33に収容される。また、切削されたバンパーカバー13の端部が第2収容部49に収容される。
【0081】
更に締結部材12が締結方向F1に向かって螺合されると、先端部12Aが第2挿通孔46に挿入された状態で、ネジ部12Bが第2ガイド面48に当接する。これにより、第2ガイド面48によって締結部材12が締結方向F1に向かってガイドされる。
【0082】
更に締結部材12が締結方向F1に向かって螺合されると、先端部12Aが第2挿通孔46から突出する。これにより、締結部材12を用いてライセンスプレート11及びライセンスプレートブラケット20をバンパーカバー13に締結することができる。
【0083】
<効果>
本実施形態の効果について説明する。
(1)従来において、第1挿通孔の内径が締結部材の外径よりも十分に大きくなるように第1挿通孔が設けられていた。特に、締結作業中においては、作業者は、バンパーカバーに設けられた凹部を視認した後に締結部材の先端部を凹部に当接させる。このため、第1挿通孔は、凹部に対する視認性を確保する程度の内径が必要であった。このように、第1挿通孔は、締結部材をガイドする機能を備えていなかった。このため、バンパーカバーを貫通した締結部材が傾斜してしまう場合があった。
【0084】
そこで、本実施形態において、ライセンスプレート締結構造10は、締結部材12を締結方向F1にガイドする第1ガイド部30を備える。第1ガイド部30は、締結部材12を挿通可能である第1挿通孔27が締結方向F1に向かって狭くなるように設けられる。このため、締結部材12が締結方向F1に向かい易くなるように第1ガイド部30を設けることによって、バンパーカバー13に対して傾斜して締結部材12が貫通することを抑制することができる。したがって、ライセンスプレート11の締結に関する作業性を向上させることができる。
【0085】
(2)第1ガイド部30は、第1挿通孔27が締結方向F1に向かって狭くなるように傾斜する第1ガイド面32を備える。このため、締結部材12が締結方向F1に向かい易くなるように第1ガイド面32を設けることによって、バンパーカバー13に対して傾斜して締結部材12が貫通することを抑制することができる。したがって、ライセンスプレート11の締結に関する作業性を向上させることができる。
【0086】
(3)第1ガイド部30は、締結方向F1と交差する交差方向に撓むガイド片31を備える。第1ガイド面32は、ガイド片31に設けられる。このため、ガイド片31の内径を締結部材12の外径よりも小さくしても、ガイド片31を撓ませることによって、バンパーカバー13に対して傾斜して締結部材12が貫通することを抑制することができる。したがって、ライセンスプレート11の締結に関する作業性を向上させることができる。
【0087】
(4)ライセンスプレート締結構造10は、第1挿通孔27における交差方向に位置する第1収容部33を備える。第1収容部33は、締結部材12により撓んだガイド片31を収容する。このため、締結部材12により撓んだガイド片31を第1収容部33に収容することができる。このように、撓んだガイド片31が第1挿通孔27に詰まることを抑制することができる。これにより、締結部材12による締結を円滑に行うことができる。したがって、ライセンスプレート11の締結に関する作業性を向上させることができる。
【0088】
(5)バンパーカバー13は、締結方向F1に締結部材12が貫通可能である締結領域13Bを有する。締結領域13Bは、平面形状である。このため、締結部材12を締結させる基準となる凹部をバンパーカバー13に設けなくても、バンパーカバー13に対して傾斜して締結部材12が貫通することを抑制することができる。また、これに加えて、凹部の視認性を確保するために、第1挿通孔27の外径を大きくする必要もない。したがって、ライセンスプレート11の締結に関する作業性を向上させることができる。
【0089】
特に、ライセンスプレート11を締結させる義務がない地域において、ライセンスプレート11を締結させない場合であっても、バンパーカバー13の美観の低下を抑制することができる。また、地域によって凹部を設けるか否かを変更させる必要がない。
【0090】
(6)ライセンスプレート締結構造10は、締結部材12を締結方向F1にガイドする第2ガイド部47を備える。第2ガイド部47は、締結部材12を挿通可能である第2挿通孔46が締結方向F1に向かって狭くなるように設けられる。このため、締結部材12が締結方向F1に向かい易くなるように第2ガイド部47を設けることによって、バンパーカバー13を貫通した締結部材12が傾斜することを抑制することができる。したがって、ライセンスプレート11の締結に関する作業性を向上させることができる。
【0091】
(7)第2ガイド部47は、第2挿通孔46が締結方向F1に向かって狭くなるように傾斜する第2ガイド面48を備える。このため、締結部材12が締結方向F1に向かい易くなるように第2ガイド面48を設けることによって、バンパーカバー13を貫通した締結部材12が傾斜することを抑制することができる。したがって、ライセンスプレート11の締結に関する作業性を向上させることができる。
【0092】
(8)ライセンスプレート締結構造10は、第2挿通孔46における交差方向に位置する第2収容部49を備える。第2収容部49は、締結部材12により切削されたバンパーカバー13の端部を収容する。このため、締結部材12により切削されたバンパーカバー13の端部を第2収容部49に収容することができる。このように、切削されたバンパーカバー13の端部が第2挿通孔46に詰まることを抑制することができる。これにより、締結部材12による締結を円滑に行うことができる。したがって、ライセンスプレート11の締結に関する作業性を向上させることができる。
【0093】
(9)ライセンスプレートブラケット20は、ラジエターグリル14と位置決めされる。第1挿通孔27及び第1ガイド部30がライセンスプレートブラケット20に、第2挿通孔46及び第2ガイド部47がラジエターグリル14にそれぞれ設けられている。ライセンスプレートブラケット20は、バンパーカバー13を介して間接的にラジエターグリル14と位置決めされるよりも、直接的にラジエターグリル14と位置決めされたほうが、ラジエターグリル14に対する位置決め箇所が少なくなる。このため、第1挿通孔27と第2挿通孔46との位置関係、及び、第1ガイド部30と第2ガイド部47との位置関係について精度を向上させることができる。
【0094】
<変更例>
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態および以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0095】
・締結領域13Bは、平面形状であるが、この平面形状は、曲率を有さない形状以外にも、曲率を有する形状を含んでもよい。つまり、締結領域13Bは、凹部を備えない平面形状であればよい。
【0096】
・締結領域13Bは、締結部材12の締結位置の基準となる凹部を備えてもよいが、従来よりも小さいサイズの凹部であってもよい。これにより、締結部材12を締結させる基準となる凹部を小型化しても、バンパーカバー13に対して傾斜して締結部材12が貫通することを抑制することができる。したがって、ライセンスプレート11の締結に関する作業性を向上させることができる。特に、ライセンスプレート11を締結させる義務がない地域において、ライセンスプレート11を締結させない場合であっても、バンパーカバー13の美観の低下を抑制することができる。また、地域によって凹部のサイズを変更させる必要がない。
【0097】
・第1ガイド面32は、第1挿通孔27における締結方向F1の反対方向側に設けられることが好ましいが、これに限らない。第1ガイド面32は、例えば、第1挿通孔27における締結方向F1側に設けられてもよく、第1挿通孔27の中央に設けられてもよい。第1ガイド面32は、第1挿通孔27の一部を構成してもよく、第1挿通孔27の全部を構成してもよい。
【0098】
・第2ガイド面48は、第2挿通孔46における締結方向F1の反対方向側に設けられることが好ましいが、これに限らない。第2ガイド面48は、例えば、第2挿通孔46における締結方向F1側に設けられてもよく、第2挿通孔46の中央に設けられてもよい。第2ガイド面48は、第2挿通孔46の一部を構成してもよく、第2挿通孔46の全部を構成してもよい。
【0099】
・第1ガイド面32及び第2ガイド面48は、円錐形状のうち底面と底面に水平な面とで挟まれた形状に沿って全部の領域を覆う面であるが、これに限らない。第1ガイド面32及び第2ガイド面48は、例えば、円錐形状のうち底面と底面に水平な面とで挟まれた形状に沿って一部の領域を覆う面であってもよい。
【0100】
・ラジエターグリル14がバンパーカバー13から露出する位置は、任意の位置であってもよい。具体的な一例をあげると、ラジエターグリル14は、バンパーカバー13の上方Z1において露出してもよい。ラジエターグリル14は、バンパーカバー13の車幅方向Xにおいて露出してもよい。ライセンスプレートブラケット20は、任意の位置でラジエターグリル14と位置決めされてもよい。
【0101】
・ラジエターグリル14は、前方Y1側から見て格子状ではなくてもよい。ラジエターグリル14は、例えば、横リブ40及び縦リブ41のうち少なくとも何れかを備えなくてもよく、例えば、斜めのリブを備えてもよい。
【0102】
・第2挿通孔46及び第2ガイド部47は、ラジエターグリル14に設けられたが、これに限らず、例えば、バンパーカバー13の内側に位置する部材に設けられればよい。つまり、第2挿通孔46及び第2ガイド部47は、バンパーカバー13の内側に位置する位置決め部材に設けられればよい。
【0103】
・第1挿通孔27及び第1ガイド部30は、ライセンスプレートブラケット20に設けられたが、これに限らず、例えば、バンパーカバー13の外側に位置する部材に設けられればよい。つまり、第1挿通孔27及び第1ガイド部30は、バンパーカバー13の外側に位置する位置決め部材に設けられればよい。第1挿通孔27及び第1ガイド部30は、ライセンスプレート11に設けられてもよい。つまり、ライセンスプレート11は、第1挿通孔27と、第1ガイド部30とを備えてもよい。また、ライセンスプレート11とライセンスプレートブラケット20とを別々の締結部材により締結されてもよい。つまり、締結部材12は、ライセンスプレート11とは別でライセンスプレートブラケット20を締結する部材であってもよい。また、ライセンスプレート11は、ライセンスプレートブラケット20を締結する締結部材12により締結されなくてもよい。ライセンスプレート11がライセンスプレートブラケット20に保持された状態で、ライセンスプレート11が締結されずに、ライセンスプレートブラケット20が締結部材12により締結されてもよい。
【0104】
・ガイド部としては、第1ガイド部30と第2ガイド部47との少なくとも何れかを備えればよい。ガイド面としては、第1ガイド面32と第2ガイド面48との少なくとも何れかを備えればよい。収容部としては、第1収容部33と第2収容部49との少なくとも何れかを備えればよい。第2ガイド部47は、第1ガイド部30のようにガイド片31を備えてもよい。
【0105】
・バンパーカバー13は、フロントバンパーに設けられるが、これに限らず、例えば、リアバンパーに設けられてもよい。つまり、ライセンスプレート締結構造10としては、ライセンスプレート11がフロントバンパーに締結される構造であってもよく、ライセンスプレート11がリアトバンパーに締結される構造であってもよい。
【0106】
・本明細書において使用される「少なくとも何れか」という表現は、所望の選択肢の1つ以上を意味する。一例として、本明細書において使用される「少なくとも何れか」という表現は、選択肢の数が2つであれば1つの選択肢のみ又は2つの選択肢の双方を意味する。他の例として、本明細書において使用される「少なくとも何れか」という表現は、選択肢の数が3つ以上であれば1つの選択肢のみ又は2つ以上の任意の選択肢の組み合わせを意味する。
【符号の説明】
【0107】
F1 締結方向
10 ライセンスプレート締結構造
11 ライセンスプレート
12 締結部材
13 バンパーカバー
13B 締結領域
14 ラジエターグリル
20 ライセンスプレートブラケット
27 第1挿通孔
30 第1ガイド部
31 ガイド片
32 第1ガイド面
33 第1収容部
46 第2挿通孔
47 第2ガイド部
48 第2ガイド面
49 第2収容部