(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024132450
(43)【公開日】2024-10-01
(54)【発明の名称】浸漬型液冷却装置
(51)【国際特許分類】
F28D 1/047 20060101AFI20240920BHJP
F25B 39/02 20060101ALI20240920BHJP
【FI】
F28D1/047 A
F25B39/02 M
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023043214
(22)【出願日】2023-03-17
(71)【出願人】
【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田中 和男
(72)【発明者】
【氏名】三村 拓也
【テーマコード(参考)】
3L103
【Fターム(参考)】
3L103AA19
3L103CC01
3L103CC17
3L103CC28
3L103DD05
(57)【要約】
【課題】浸漬型液冷却装置において、蒸発器での目詰まりを抑制する。
【解決手段】浸漬型液冷却装置(1)は、圧縮機(11)、凝縮器(12)、膨張機構(13)及び蒸発器(14)を接続した冷媒回路(10)を備え、液体(W)に蒸発器を浸漬させて液体を冷却する。蒸発器は、圧縮機、凝縮器及び膨張機構を収容したケーシング(2)の底面(2a)よりも下側(Z2)に配置されたコイル部(20)を有する。コイル部は、上下方向(Z)に延びる第1巻回軸(31)の回りに螺旋状に巻回された第1冷媒配管(30)と、上下方向に延びる第2巻回軸(41)の回りに螺旋状に巻回された第2冷媒配管(40)と、を含む。第1巻回軸と第2巻回軸とは、コイル部の半径方向(R)に互いにずれている。第1冷媒配管の第1管中心(32)と第2冷媒配管の第2管中心(42)とは、コイル部における一部の周方向位置(21,22)において、上下方向及び半径方向に互いにずれている。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮機(11)、凝縮器(12)、膨張機構(13)及び蒸発器(14)を接続した冷媒回路(10)を備え、液体(W)に前記蒸発器(14)を浸漬させて前記液体(W)を冷却する浸漬型液冷却装置(1)であって、
前記蒸発器(14)は、前記圧縮機(11)、前記凝縮器(12)及び前記膨張機構(13)を収容したケーシング(2)の底面(2a)よりも下側(Z2)に配置されたコイル部(20)を有し、
前記コイル部(20)は、
上下方向(Z)に延びる第1巻回軸(31)の回りに螺旋状に巻回された第1冷媒配管(30)と、
前記上下方向(Z)に延びる第2巻回軸(41)の回りに螺旋状に巻回された第2冷媒配管(40)と、を含み、
前記第1巻回軸(31)と前記第2巻回軸(41)とは、前記コイル部(20)の半径方向(R)に互いにずれており、
前記第1冷媒配管(30)の第1管中心(32)と前記第2冷媒配管(40)の第2管中心(42)とは、前記コイル部(20)における一部の周方向位置(21,22)において、前記上下方向(Z)及び前記半径方向(R)に互いにずれている、浸漬型液冷却装置。
【請求項2】
前記第1冷媒配管(30)の第1巻回径(D1)と前記第2冷媒配管(40)の第2巻回径(D2)とは、互いに等しい、請求項1に記載の浸漬型液冷却装置。
【請求項3】
前記コイル部(20)は、
前記上下方向(Z)に延びる第3巻回軸(71)の回りに螺旋状に巻回された第3冷媒配管(70)と、
前記上下方向(Z)に延びる第4巻回軸(81)の回りに螺旋状に巻回された第4冷媒配管(80)と、を含み、
前記第3巻回軸(71)と前記第4巻回軸(81)とは、前記半径方向(R)に互いにずれており、
前記第3冷媒配管(70)の第3管中心(72)と前記第4冷媒配管(80)の第4管中心(82)とは、前記コイル部(20)における一部の周方向位置において、前記上下方向(Z)及び前記半径方向(R)に互いにずれており、
前記第3冷媒配管(70)の第3巻回径(D3)は、前記第1冷媒配管(30)の第1巻回径(D1)及び前記第2冷媒配管(40)の第2巻回径(D2)よりも小さく、
前記第4冷媒配管(80)の第4巻回径(D4)は、前記第1巻回径(D1)及び前記第2巻回径(D2)よりも小さく、
前記第3冷媒配管(70)及び前記第4冷媒配管(80)は、前記第1冷媒配管(30)及び前記第2冷媒配管(40)よりも前記半径方向(R)の内側(R1)に配置されている、請求項1又は2に記載の浸漬型液冷却装置。
【請求項4】
前記第3巻回径(D3)と前記第4巻回径(D4)とは、互いに等しい、請求項3に記載の浸漬型液冷却装置。
【請求項5】
前記コイル部(20)は、前記第1冷媒配管(30)における前記上下方向(Z)の一端部(33)と前記第2冷媒配管(40)における前記上下方向(Z)の他端部(44)とを互いに接続する接続冷媒配管(60)を含む、請求項1又は2に記載の浸漬型液冷却装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、浸漬型液冷却装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示の浸漬型液冷却装置は、冷媒回路を備える。冷媒回路には、圧縮機、凝縮器、膨張機構及び蒸発器が接続されている。圧縮機、凝縮器及び膨張機構は、ケーシングに収容されている。ケーシングの下側には、液体が溜められたタンクが配置される。
【0003】
蒸発器は、コイル部を有する。蒸発器のコイル部は、ケーシングの底面よりも下側に配置されるとともに、タンク内の液体を冷却する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
蒸発器のコイル部は、上下方向に延びる巻回軸の回りに冷媒配管を螺旋状に巻回することによって、形成されている。タンクに溜められた液体に異物が混入している場合、上下方向に隣り合う冷媒配管同士の隙間に異物が目詰りしてしまうという問題がある。
【0006】
本開示の目的は、浸漬型液冷却装置において、蒸発器での目詰まりを抑制することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の第1の態様に係る浸漬型液冷却装置(1)は、圧縮機(11)、凝縮器(12)、膨張機構(13)及び蒸発器(14)を接続した冷媒回路(10)を備え、液体(W)に前記蒸発器(14)を浸漬させて前記液体(W)を冷却する。第1の態様に係る浸漬型液冷却装置(1)では、前記蒸発器(14)は、前記圧縮機(11)、前記凝縮器(12)及び前記膨張機構(13)を収容したケーシング(2)の底面(2a)よりも下側(Z2)に配置されたコイル部(20)を有し、前記コイル部(20)は、上下方向(Z)に延びる第1巻回軸(31)の回りに螺旋状に巻回された第1冷媒配管(30)と、前記上下方向(Z)に延びる第2巻回軸(41)の回りに螺旋状に巻回された第2冷媒配管(40)と、を含み、前記第1巻回軸(31)と前記第2巻回軸(41)とは、前記コイル部(20)の半径方向(R)に互いにずれており、前記第1冷媒配管(30)の第1管中心(32)と前記第2冷媒配管(40)の第2管中心(42)とは、前記コイル部(20)における一部の周方向位置(21,22)において、前記上下方向(Z)及び前記半径方向(R)に互いにずれている。
【0008】
第1の態様に係る浸漬型液冷却装置(1)では、第1冷媒配管(30)の第1管中心(32)と第2冷媒配管(40)の第2管中心(42)との間隔を、大きくすることができる。このため、浸漬型液冷却装置(1)において、蒸発器(14)での目詰まりを抑制することができる。
【0009】
本開示の第2の態様に係る浸漬型液冷却装置(1)は、第1の態様に係る浸漬型液冷却装置(1)であって、前記第1冷媒配管(30)の第1巻回径(D1)と前記第2冷媒配管(40)の第2巻回径(D2)とは、互いに等しい。
【0010】
第2の態様に係る浸漬型液冷却装置(1)では、第1冷媒配管(30)の第1巻回径(D1)及び第2冷媒配管(40)の第2巻回径(D2)のうちの一方を、これらのうちの他方よりも小さくする必要がないので、第1冷媒配管(30)と第2冷媒配管(40)との隙間を確保しつつ、蒸発器(14)のコイル部(20)における液体(W)に対する伝熱面積を確保する上で有利になる。
【0011】
本開示の第3態様に係る浸漬型液冷却装置(1)は、第1又は第2の態様に係る浸漬型液冷却装置(1)であって、前記コイル部(20)は、前記上下方向(Z)に延びる第3巻回軸(71)の回りに螺旋状に巻回された第3冷媒配管(70)と、前記上下方向(Z)に延びる第4巻回軸(81)の回りに螺旋状に巻回された第4冷媒配管(80)と、を含み、前記第3巻回軸(71)と前記第4巻回軸(81)とは、前記半径方向(R)に互いにずれており、前記第3冷媒配管(70)の第3管中心(72)と前記第4冷媒配管(80)の第4管中心(82)とは、前記コイル部(20)における一部の周方向位置において、前記上下方向(Z)及び前記半径方向(R)に互いにずれており、前記第3冷媒配管(70)の第3巻回径(D3)は、前記第1冷媒配管(30)の第1巻回径(D1)及び前記第2冷媒配管(40)の第2巻回径(D2)よりも小さく、前記第4冷媒配管(80)の第4巻回径(D4)は、前記第1巻回径(D1)及び前記第2巻回径(D2)よりも小さく、前記第3冷媒配管(70)及び前記第4冷媒配管(80)は、前記第1冷媒配管(30)及び前記第2冷媒配管(40)よりも前記半径方向(R)の内側(R1)に配置されている。
【0012】
第3の態様に係る浸漬型液冷却装置(1)では、第3冷媒配管(70)及び第4冷媒配管(80)について、第1の態様における第1冷媒配管(30)及び第2冷媒配管(40)と同様の効果を、得ることができる。
【0013】
本開示の第4の態様に係る浸漬型液冷却装置(1)は、第3の態様に係る浸漬型液冷却装置(1)であって、前記第3巻回径(D3)と前記第4巻回径(D4)とは、互いに等しい。
【0014】
第4の態様に係る浸漬型液冷却装置(1)では、第3巻回径(D3)及び第4巻回径(D4)について、第2の態様における第1巻回径(D1)及び第2巻回径(D2)と同様の効果を、得ることができる。
【0015】
本開示の第5の態様に係る浸漬型液冷却装置(1)は、第1から第4のいずれか1つの態様に係る浸漬型液冷却装置(1)であって、前記コイル部(20)は、前記第1冷媒配管(30)における前記上下方向(Z)の一端部(33)と前記第2冷媒配管(40)における前記上下方向(Z)の他端部(44)とを互いに接続する接続冷媒配管(60)を含む。
【0016】
第5の態様に係る浸漬型液冷却装置(1)では、第1冷媒配管(30)での冷媒(C)の流れ方向と、第2冷媒配管(40)での冷媒(C)の流れ方向とを、互いに一致させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、第1実施形態に係る浸漬型液冷却装置(1)の外観を示す。
【
図2】
図2は、浸漬型液冷却装置(1)の内部構造を示す。
【
図3】
図3は、蒸発器(14)のコイル部(20)を上側(Z1)から見た平面図で示す。
【
図4】
図4は、蒸発器(14)のコイル部(20)を前側から見た正面図で示す。
【
図5】
図5は、蒸発器(14)のコイル部(20)を右側から見た側面図で示す。
【
図6】
図6は、蒸発器(14)のコイル部(20)を前側から見た正面断面図で示す。
【
図7】
図7は、蒸発器(14)のコイル部(20)を右側から見た側面断面図で示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
<第1実施形態>
(浸漬型液冷却装置)
図1は、第1実施形態に係る浸漬型液冷却装置(1)の外観を示す。浸漬型液冷却装置(1)は、液循環システム(S)に適用される。液循環システム(S)では、工作機械(M)とタンク(T)との間を、液体としての工作液(W)が循環する。工作液(W)の循環は、ポンプ(P)によって行われる。
【0019】
工作機械(M)は、広義に解され、除去加工を行う切削盤や研削盤等に限定されず、プレス機や成形機などをも含み得る。工作液(W)として、例えば、切削油、摺動面潤滑油及び油圧作動油などがある。切削油は、ワークと工具との間に浸透することによって、潤滑作用や冷却作用をもたらす。摺動面潤滑油は、工作機械の摺動面を潤滑して摩擦を低減する。油圧作動油は、油圧機器の作動に用いられる。
【0020】
工作液(W)には、切り屑やゴミなどの異物が、混入することがある。
【0021】
工作液(W)は、工作機械(M)での熱交換によって加熱される。加熱された工作液(W)は、タンク(T)内に導入されて溜められる。浸漬型液冷却装置(1)は、タンク(T)内に溜められた工作液(W)を冷却する。冷却された工作液(W)は、工作機械(M)に再び導入される。
【0022】
図1では、1つの浸漬型液冷却装置(1)しか図示していないが、工作液(W)の種類ごとに、複数の浸漬型液冷却装置(1)が用意されてもよく、1種類の工作液(W)に対して、複数の浸漬型液冷却装置(1)が用意されてもよい。
【0023】
図2は、浸漬型液冷却装置(1)の内部構造を示す。浸漬型液冷却装置(1)は、ケーシング(2)と、脚部(3)と、冷媒回路(10)と、を備える。
【0024】
ケーシング(2)は、例えば、四角箱状である。ケーシング(2)の底面(下面)(2a)の四隅には、4つの脚部(3)が接続される。4つの脚部(3)は、上下方向(Z)に延びており、ケーシング(2)の底面(2a)から、上下方向(Z)の下側(Z2)に突出している。
【0025】
なお、上下方向(Z)は、基本的には鉛直方向であるが、鉛直方向に対して多少斜めになってもよい(多少の水平方向成分を持ってもよい)。例えば、上下方向(Z)は、鉛直方向に対して、15°程度傾いてもよい。
【0026】
ケーシング(2)の底面(2a)の下側(Z2)には、タンク(T)が配置されている。タンク(T)は、例えば、四角箱状である。ケーシング(2)の底面(2a)は、タンク(T)の上外面に固定される。4つの脚部(3)は、タンク(T)の下内面に支持されている。
【0027】
冷媒回路(10)では、冷媒(C)が循環して、蒸気圧縮式の冷凍サイクルが行われる。冷媒回路(10)には、上流側から順に、圧縮機(11)と、凝縮器(12)と、膨張機構(13)と、蒸発器(14)と、が接続されている。圧縮機(11)、凝縮器(12)及び膨張機構(13)は、ケーシング(2)内に収容されている。冷媒回路(10)には、送風ファン(15)と、撹拌機(16)と、アキュムレータ(17)と、がさらに設けられている。
【0028】
圧縮機(11)は、低圧のガスからなる冷媒(C)を、圧縮させて昇圧する。圧縮機(11)は、例えば、モータによって駆動する。
【0029】
凝縮器(12)は、圧縮機(11)で圧縮された冷媒(C)と、送風ファン(15)により送風される空気とを、互いに熱交換させる。凝縮器(12)では、冷媒(C)は、空気への放熱によって凝縮される。送風ファン(15)は、ケーシング(2)内において凝縮器(12)付近に配置されており、凝縮器(12)に対して空気を送風する。なお、凝縮器(12)は、送風ファン(15)を用いた空冷式ではなく、冷媒(C)と水とを互いに熱交換させる水冷式でもよい。
【0030】
膨張機構(13)は、凝縮器(12)で凝縮された冷媒(C)を、膨張させて減圧する。膨張機構(13)として、膨張弁やキャピラリーチューブなどがある。
【0031】
蒸発器(14)は、コイル部(20)を有する。蒸発器(14)のコイル部(20)は、ケーシング(2)の底面(2a)よりも上下方向(Z)の下側(Z2)に、配置されている。蒸発器(14)のコイル部(20)(詳細には、後述する上流冷媒配管(51)及び下流冷媒配管(52))は、ケーシング(2)の底面(2a)に空けられた小穴を、貫通している。コイル部(20)の軸方向は、上下方向(Z)に延びている。コイル部(20)は、ケーシング(2)の底面(2a)から、下方(Z2)へ突出している。コイル部(20)は、タンク(T)の上面に空けられた開口を介して、タンク(T)内に挿入されている。
【0032】
蒸発器(14)のコイル部(20)は、タンク(T)内の工作液(W)に浸漬される。蒸発器(14)は、膨張機構(13)で膨張された冷媒(C)と、タンク(T)内の工作液(W)とを、互いに熱交換させる。蒸発器(14)では、冷媒(C)は、工作液(W)から熱を奪って、蒸発する。蒸発器(14)により熱を奪われた工作液(W)は、冷却される。
【0033】
蒸発器(14)のコイル部(20)の詳細については、後述する。
【0034】
撹拌機(16)は、蒸発器(14)付近に配置されている。撹拌機(16)は、ケーシング(2)の底面(2a)に空けられた小穴を、貫通している。撹拌機(16)は、タンク(T)内の工作液(W)に浸漬されている。撹拌機(16)は、蒸発器(14)付近で工作液(W)を撹拌することによって、冷媒(C)と工作液(W)との熱交換を促進する。
【0035】
アキュムレータ(17)は、蒸発器(14)と圧縮機(11)との間に介在している。アキュムレータ(17)は、ケーシング(2)内において圧縮機(11)付近に配置されている。蒸発器(14)で蒸発した冷媒(C)は、アキュムレータ(17)を介して、圧縮機(11)に再び導入される。
【0036】
(蒸発器のコイル部)
図3~7は、蒸発器(14)のコイル部(20)を示す。以下の説明において、
図3における紙面手前側を上側(Z1)、
図3における紙面奥側を下側(Z2)、
図3における下側を前側、
図3における上側を後側、
図3における右側を右側、
図3における左側を左側、という場合がある。
【0037】
図3は、コイル部(20)を上側(Z1)から見た平面図で示す(III矢視)。
図4は、コイル部(20)を前側から見た正面図で示す(IV矢視)。
図5は、コイル部(20)を右側から見た側面図で示す(V矢視)。
図6は、コイル部(20)を前側から見た正面断面図で示す(VI断面)。
図7は、コイル部(20)を右側から見た側面断面図で示す(VII断面)。
【0038】
図3~5に示すように、蒸発器(14)のコイル部(20)の軸方向は、上下方向(Z)である。コイル部(20)の半径方向(R)は、上下方向(Z)に直交する。半径方向(R)は、左右方向(X)と、前後方向(Y)と、を含む。左右方向(X)と前後方向(Y)とは、互いに直交する。
図3に示すように、コイル部(20)は、上下方向(Z)に見て、円形状である。
【0039】
図3~5に示すように、蒸発器(14)のコイル部(20)は、第1冷媒配管(30)と、第2冷媒配管(40)と、上流冷媒配管(51)と、下流冷媒配管(52)と、接続冷媒配管(60)と、を含む。図において、分かりやすさのため、第1冷媒配管(30)に網掛を付している。
【0040】
第1冷媒配管(30)は、上下方向(Z)に延びる第1巻回軸(31)の回りに、螺旋状に巻回されている。第2冷媒配管(40)は、上下方向(Z)に延びる第2巻回軸(41)の回りに、螺旋状に巻回されている。
【0041】
図3に示すように、第1冷媒配管(30)の巻回直径である第1巻回径(D1)と、第2冷媒配管(40)の巻回直径である第2巻回径(D2)とは、互いに等しい。
【0042】
図3,4に示すように、第1冷媒配管(30)の第1巻回軸(31)と第2冷媒配管(40)の第2巻回軸(41)とは、コイル部(20)の半径方向(R)のうちの左右方向(X)に、互いにずれている。第1巻回軸(31)は、第2巻回軸(41)よりも左右方向(X)の右側に位置する。
【0043】
図3,5に示すように、第1冷媒配管(30)の第1巻回軸(31)と第2冷媒配管(40)の第2巻回軸(41)とは、コイル部(20)の半径方向(R)のうちの前後方向(Y)に、互いにずれておらず、互いに一致している。
【0044】
図6,7に示すように、第1冷媒配管(30)は、円形断面を有する。第1冷媒配管(30)は、その円形断面の中心である第1管中心(32)を、有する。第1冷媒配管(30)は、その円形断面の外周である第1管外周(35)を、有する。第2冷媒配管(40)は、円形断面を有する。第2冷媒配管(40)は、その円形断面の中心位置である第2管中心(42)を、有する。第2冷媒配管(40)は、その円形断面の外周である第2管外周(45)を、有する。
【0045】
図3において、コイル部(20)の左端部における周方向位置を、左側周方向位置(21)とする。
図3において、コイル部(20)の右端部における周方向位置を、右側周方向位置(22)とする。
図3において、コイル部(20)の前端部における周方向位置を、前側周方向位置(23)とする。
図3において、コイル部(20)の後端部における周方向位置を、後側周方向位置(24)とする。
【0046】
図6は、コイル部(20)における一部の周方向位置(21,22)である左側周方向位置(21)及び右側周方向位置(22)を、示す。第1冷媒配管(30)の第1管中心(32)と第2冷媒配管(40)の第2管中心(42)とは、コイル部(20)における左側周方向位置(21)及び右側周方向位置(22)において、上下方向(Z)、及び半径方向(R)のうちの左右方向(X)に、互いにずれている。第1管中心(32)は、左側周方向位置(21)及び右側周方向位置(22)において、第2管中心(42)よりも、左右方向(X)の右側に位置する。
【0047】
図6に示すように、第1冷媒配管(30)の第1管外周(35)と第2冷媒配管(40)の第2管外周(45)とは、左側周方向位置(21)及び右側周方向位置(22)において、上下方向(Z)、及び半径方向(R)のうちの左右方向(X)に、互いにオーバラップしない。
【0048】
図6,7に示すように、第1冷媒配管(30)の第1管中心(32)と、第2冷媒配管(40)の第2管中心(42)とは、上下方向(Z)に半ピッチずれている。
【0049】
図8は、
図6におけるVIII部拡大図であって、コイル部(20)における左側周方向位置(21)の詳細を示す。
図8に示すように、第1冷媒配管(30)の第1管中心(32)と第2冷媒配管(40)の第2管中心(42)とは、上下方向(Z)に、上下距離(HZ)だけ、互いに離れている。第1冷媒配管(30)の第1管中心(32)と第2冷媒配管(40)の第2管中心(42)とは、半径方向(R)のうちの左右方向(X)に、半径距離(HR)だけ、互いに離れている。第1冷媒配管(30)の第1管中心(32)と第2冷媒配管(40)の第2管中心(42)とは、上下方向(Z)及び左右方向(X)に対して斜めに、全体距離(H)だけ、互いに離れている。
【0050】
全体距離(H)は、三平方の定理より、上下距離(HZ)及び半径距離(HR)を用いて、次式にて表される。H=(HZ^2+HR^2)^(1/2)。
【0051】
図7は、コイル部(20)における前側周方向位置(23)及び後側周方向位置(24)を、示す。第1冷媒配管(30)の第1管中心(32)と第2冷媒配管(40)の第2管中心(42)とは、前側周方向位置(23)及び後側周方向位置(24)において、上下方向(Z)に互いにずれているが、半径方向(R)のうちの前後方向(Y)には互いにずれておらず互いに一致している。
【0052】
図7に示すように、第1冷媒配管(30)の第1管外周(35)と第2冷媒配管(40)の第2管外周(45)とは、前側周方向位置(23)及び後側周方向位置(24)において、上下方向(Z)に互いにオーバラップしないが、半径方向(R)のうちの前後方向(Y)には互いにオーバラップしている。
【0053】
接続冷媒配管(60)は、第1冷媒配管(30)における上下方向(Z)の一端部である上端部(33)と、第2冷媒配管(40)における上下方向(Z)の他端部である下端部(44)と、を互いに接続する。接続冷媒配管(60)は、上下方向(Z)に延びている。
【0054】
上流冷媒配管(51)は、第1冷媒配管(30)における上下方向(Z)の他端部である下端部(34)を、冷媒回路(10)における上流側の膨張機構(13)側に接続する。上流冷媒配管(51)は、上下方向(Z)に延びている。
【0055】
下流冷媒配管(52)は、第2冷媒配管(40)における上下方向(Z)の一端部である上端部(43)を、冷媒回路(10)における下流側の圧縮機(11)側(アキュムレータ(17)側)に接続する。下流冷媒配管(52)は、上下方向(Z)に延びている。
【0056】
膨張機構(13)側から蒸発器(14)のコイル部(20)に流入した冷媒(C)は、上流冷媒配管(51)を介して第1冷媒配管(30)に流入して、第1冷媒配管(30)を上下方向(Z)の下側(Z2)から上側(Z1)へ流れた後に、接続冷媒配管(60)に流入する。接続冷媒配管(60)に流入した冷媒(C)は、接続冷媒配管(60)を上下方向(Z)の上側(Z1)から下側(Z2)へ流れた後に、第2冷媒配管(40)に流入する。第2冷媒配管(40)に流入した冷媒(C)は、第2冷媒配管(40)を上下方向(Z)の下側(Z2)から上側(Z1)へ流れた後に、下流冷媒配管(52)を介して圧縮機(11)側へ流れる。
【0057】
図示しないが、半径方向(R)(特に左右方向(X))における第1冷媒配管(30)と第2冷媒配管(40)との間に、上下方向(Z)に延びるステーを介在させてもよい。
【0058】
(作用効果)
図12は、第1従来例に係る
図8相当図である。
図12に示すように、第1従来例に係る浸漬型液冷却装置(100)では、巻回軸(131)の回りに螺旋状に巻回された冷媒配管(130)の管中心(132)が、上下方向(Z)に一列に並んでいるので、上下方向(Z)に互いに隣り合う冷媒配管(130)の管中心(132)同士の距離(H’)は、非常に小さい。
【0059】
第1従来例に係る浸漬型液冷却装置(100)では、上下方向(Z)に互いに隣り合う冷媒配管(130)の管中心(132)同士の距離(H’)を無理やり大きくしようとすると、蒸発器(114)のコイル部(120)における上下方向(Z)の寸法が非常に大きくなってしまう。コイル部(120)における上下方向(Z)の寸法が大きくなると、コイル部(120)の下端部がタンク(T)の内底面に当たってしまうので、コイル部(120)における上下方向(Z)の寸法を大きくするのは実質的に不可能に近い。
【0060】
図8に示すように、本実施形態に係る浸漬型液冷却装置(1)では、第1冷媒配管(30)の第1管中心(32)と第2冷媒配管(40)の第2管中心(42)とは、コイル部(20)における左側周方向位置(21)及び右側周方向位置(22)において、上下方向(Z)、及び半径方向(R)のうちの左右方向(X)に、互いにずれている。
【0061】
このため、コイル部(20)における左側周方向位置(21)及び右側周方向位置(22)において、第1冷媒配管(30)の第1管中心(32)と第2冷媒配管(40)の第2管中心(42)との間隔である全体距離(H)を、第1従来例の場合に比較して、大きくすることができる。
【0062】
本実施形態に係る浸漬型液冷却装置(1)では、蒸発器(14)のコイル部(20)での目詰まりを抑制することができる。具体的は、タンク(T)に溜められた工作液(W)に異物が混入している場合であっても、当該異物が第1冷媒配管(30)と第2冷媒配管(40)との間に詰まることを、抑制する上で有利になる。
【0063】
しかも、本実施形態に係る浸漬型液冷却装置(1)では、第1冷媒配管(30)の第1管中心(32)と第2冷媒配管(40)の第2管中心(42)との間隔である全体距離(H)を大きくするに際して、コイル部(20)における上下方向(Z)の寸法を大きくしなくてよい。このため、蒸発器(14)のコイル部(20)におけるタンク(T)に対するレイアウト自由度を高める上で有利になる。
【0064】
図3~8に示すように、本実施形態に係る浸漬型液冷却装置(1)では、第1冷媒配管(30)の第1巻回径(D1)と第2冷媒配管(40)の第2巻回径(D2)とが互いに等しいので、第1冷媒配管(30)の第1巻回径(D1)及び第2冷媒配管(40)の第2巻回径(D2)のうちの一方を、これらのうちの他方よりも小さくする必要がない。このため、第1冷媒配管(30)と第2冷媒配管(40)との隙間を確保しつつ、蒸発器(14)のコイル部(20)における工作液(W)に対する伝熱面積を確保する上で有利になる。
【0065】
本実施形態に係る浸漬型液冷却装置(1)では、接続冷媒配管(60)は、第1冷媒配管(30)における上下方向(Z)の上端部(33)と、第2冷媒配管(40)における上下方向(Z)の下端部(44)と、を互いに接続する。本実施形態に係る浸漬型液冷却装置(1)では、第1冷媒配管(30)での冷媒(C)の流れ方向と、第2冷媒配管(40)での冷媒(C)の流れ方向とを、上下方向(Z)の下側(Z2)から上側(Z1)になるように、互いに一致させることができる。
【0066】
第1冷媒配管(30)及び第2冷媒配管(40)での上下方向(Z)の下側(Z2)から上側(Z1)への冷媒(C)の流れは、蒸発器(14)の冷却性能を向上させる上で有利に働く。
【0067】
<第2実施形態>
第2実施形態に係る浸漬型液冷却装置(1)について、
図9~11を参照しながら説明する。以下の説明において、第1実施形態と同様の構成については、同じ符号を付し、詳細な説明を省略する場合がある。
【0068】
図9は、
図3相当図であって、コイル部(20)を上側(Z1)から見た平面図で示す(IX矢視)。
図10は、
図6相当図であって、コイル部(20)を前側から見た正面断面図で示す(X矢断面)。
図11は、
図7相当図であって、コイル部(20)を右側から見た側面断面図で示す(XI断面)。
【0069】
図9~11に示すように、蒸発器(14)のコイル部(20)は、第3冷媒配管(70)と、第4冷媒配管(80)と、内側接続冷媒配管(90)と、内側下流冷媒配管(91)と、をさらに含む。図において、分かりやすさのため、第1冷媒配管(30)及び第3冷媒配管(70)に網掛を付している。
【0070】
第3冷媒配管(70)は、上下方向(Z)に延びる第3巻回軸(71)の回りに螺旋状に巻回されている。第4冷媒配管(80)は、上下方向(Z)に延びる第4巻回軸(81)の回りに螺旋状に巻回されている。
【0071】
図9に示すように、第3冷媒配管(70)の第3巻回径(D3)と、第4冷媒配管(80)の第4巻回径(D4)とは、互いに等しい。第3冷媒配管(70)の第3巻回径(D3)は、第1冷媒配管(30)の第1巻回径(D1)及び第2冷媒配管(40)の第2巻回径(D2)よりも、小さい。第4冷媒配管(80)の第4巻回径(D4)は、第1冷媒配管(30)の第1巻回径(D1)及び第2冷媒配管(40)の第2巻回径(D2)よりも、小さい。第3冷媒配管(70)及び第4冷媒配管(80)は、第1冷媒配管(30)及び第2冷媒配管(40)よりも、半径方向(R)の内側(R1)に配置されている。
【0072】
図10は、コイル部(20)における一部の周方向位置(21,22)である左側周方向位置(21)及び右側周方向位置(22)を、示す。第3冷媒配管(70)の第3巻回軸(71)と第4冷媒配管(80)の第4巻回軸(81)とは、コイル部(20)の半径方向(R)のうちの左右方向(X)に、互いにずれている。第3冷媒配管(70)の第3管中心(72)と第4冷媒配管(80)の第4管中心(82)とは、コイル部(20)における左側周方向位置(21)及び右側周方向位置(22)において、上下方向(Z)、及び半径方向(R)のうちの左右方向(X)に、互いにずれている。
【0073】
図11は、コイル部(20)における前側周方向位置(23)及び後側周方向位置(24)を、示す。第3冷媒配管(70)の第3巻回軸(71)と第4冷媒配管(80)の第4巻回軸(81)とは、コイル部(20)の半径方向(R)のうちの前後方向(Y)に、互いにずれておらず、互いに一致している。第3冷媒配管(70)の第3管中心(72)と第4冷媒配管(80)の第4管中心(82)とは、コイル部(20)における前側周方向位置(23)及び後側周方向位置(24)において、上下方向(Z)に互いにずれているが、半径方向(R)のうちの前後方向(Y)には互いにずれておらず互いに一致している。
【0074】
内側接続冷媒配管(90)は、第3冷媒配管(70)における上下方向(Z)の一端部である上端部と、第4冷媒配管(80)における上下方向(Z)の他端部である下端部と、を互いに接続する。
【0075】
上述の下流冷媒配管(52)は、冷媒回路(10)における下流側の圧縮機(11)側に接続されるのではなく、第2冷媒配管(40)における上下方向(Z)の一端部である上端部(43)と、第3冷媒配管(70)における上下方向(Z)の他端部である下端部と、を接続する。
【0076】
内側下流冷媒配管(91)は、第4冷媒配管(80)における上下方向(Z)の一端部である上端部を、冷媒回路(10)における下流側の圧縮機(11)側に接続する。
【0077】
第1冷媒配管(30)での冷媒(C)の流れ方向と、第2冷媒配管(40)での冷媒(C)の流れ方向と、第3冷媒配管(70)での冷媒(C)の流れ方向と、第4冷媒配管(80)での冷媒(C)の流れ方向とは、上下方向(Z)の下側(Z2)から上側(Z1)になるように、互いに一致している。
【0078】
その他の構成は、第1実施形態と同様である。
【0079】
図13は、第2従来例に係る
図8相当図である。
図13に示すように、第2従来例に係る浸漬型液冷却装置(200)における蒸発器(214)のコイル部(220)では、共通巻回軸(225)の回りに螺旋状に巻回された外側冷媒配管(230)の外側管中心(232)よりも半径方向(R)の内側(R1)には、同じく共通巻回軸(225)の回りに螺旋状に巻回された内側冷媒配管(240)の内側管中心(242)が、配置されている。外側冷媒配管(230)と内側冷媒配管(240)とは、共通巻回軸(225)を共有しており、同芯である。内側冷媒配管(240)の内側巻回径(D2’)は、外側冷媒配管(230)の外側巻回径(D1’)よりも、小さい。
【0080】
第2実施形態に係る浸漬型液冷却装置(1)では、第3冷媒配管(70)及び第4冷媒配管(80)について、第1実施形態における第1冷媒配管(30)及び第2冷媒配管(40)と同様の効果を、得ることができる。第2実施形態に係る浸漬型液冷却装置(1)では、第3巻回径(D3)及び第4巻回径(D4)について、第1実施形態における第1巻回径(D1)及び第2巻回径(D2)と同様の効果を、得ることができる。
【0081】
特に、第2実施形態に係る浸漬型液冷却装置(1)では、第1冷媒配管(30)の第1巻回径(D1)及び第2冷媒配管(40)の第2巻回径(D2)のうちの一方を、これらのうちの他方よりも小さくする必要がなく、且つ、第3冷媒配管(70)の第3巻回径(D3)及び第4冷媒配管(80)の第4巻回径(D4)のうちの一方を、これらのうちの他方よりも小さくする必要がない。
【0082】
第2実施形態に係る浸漬型液冷却装置(1)では、第2従来例に係る浸漬型液冷却装置(200)に比較して、遜色のない伝熱面積(伝熱能力)を得ることができる。
【0083】
<その他の実施形態>
第1冷媒配管(30)の第1巻回軸(31)と第2冷媒配管(40)の第2巻回軸(41)とが、半径方向(R)のうちの左右方向(X)に互いにずれているのに対して、第3冷媒配管(70)の第3巻回軸(71)と第4冷媒配管(80)の第4巻回軸(81)とが、半径方向(R)のうちの前後方向(Y)に互いにずれてもよい。
【0084】
第1冷媒配管(30)の第1管外周(35)と第2冷媒配管(40)の第2管外周(45)とは、左側周方向位置(21)及び右側周方向位置(22)において、上下方向(Z)、及び半径方向(R)のうちの左右方向(X)に、互いに多少オーバラップしてもよい。
【0085】
第1冷媒配管(30)の第1巻回径(D1)と、第2冷媒配管(40)の第2巻回径(D2)とは、互いに異なってもよい。
【0086】
コイル部(20)は、上下方向(Z)に見て円形状ではなく、例えば角形状などでもよい。角形状のコイル部(20)の場合、上下方向(Z)に見たときにおける辺寸法や対角寸法を、巻回径としてもよい。第1冷媒配管(30)及び第2冷媒配管(40)は、円形断面ではなく、角形断面を有してもよい。
【0087】
接続冷媒配管(60)は、第1冷媒配管(30)における上下方向(Z)の上端部(33)と、第2冷媒配管(40)における上下方向(Z)の上端部(43)と、を互いに接続してもよい。この場合、第1冷媒配管(30)での冷媒(C)の流れ方向は、上下方向(Z)の下側(Z2)から上側(Z1)である一方、第2冷媒配管(40)での冷媒(C)の流れ方向は、上下方向(Z)の上側(Z1)から下側(Z2)になり、両者は互いに逆になる。
【0088】
上述の変形態様を、第3冷媒配管(70)及び第4冷媒配管(80)に適用してもよい。
【0089】
以上、実施形態を説明したが、特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。以上の実施形態、変形例、その他の実施形態に係る要素を適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。
【符号の説明】
【0090】
S 液循環システム
M 工作機械
T タンク
W 工作液(液体)
P ポンプ
C 冷媒
Z 上下方向
Z1 上側
Z2 下側
R 半径方向
R1 内側
X 左右方向
Y 前後方向
D1 第1巻回径
D2 第2巻回径
D3 第3巻回径
D4 第4巻回径
H 全体距離
HZ 上下距離
HR 半径距離
1 浸漬型液冷却装置
2 ケーシング
2a 底面
3 脚部
10 冷媒回路
11 圧縮機
12 凝縮器
13 膨張機構
14 蒸発器
15 送風ファン
16 撹拌機
17 アキュムレータ
20 コイル部
21 左側周方向位置(一部の周方向位置)
22 右側周方向位置(一部の周方向位置)
23 前側周方向位置
24 後側周方向位置
30 第1冷媒配管
31 第1巻回軸
32 第1管中心
33 上端部(一端部)
34 下端部
35 第1管外周
40 第2冷媒配管
41 第2巻回軸
42 第2管中心
43 上端部
44 下端部(他端部)
45 第2管外周
51 上流冷媒配管
52 下流冷媒配管
60 接続冷媒配管
70 第3冷媒配管
71 第3巻回軸
72 第3管中心
80 第4冷媒配管
81 第4巻回軸
82 第4管中心
90 内側接続冷媒配管
91 内側下流冷媒配管