(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024013261
(43)【公開日】2024-02-01
(54)【発明の名称】鍵管理システム及び鍵管理方法
(51)【国際特許分類】
H04L 9/32 20060101AFI20240125BHJP
E05B 65/00 20060101ALI20240125BHJP
【FI】
H04L9/32 200B
E05B65/00 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022115201
(22)【出願日】2022-07-20
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(72)【発明者】
【氏名】中村 裕也
(72)【発明者】
【氏名】荒井 和重
(57)【要約】
【課題】宅配ロッカーを利用する際に、利便性を損なわずに、安全性を向上できる鍵管理システムを提供する。
【解決手段】利用者によって利用される第1端末と、配達員によって利用される第2端末と、荷物を保管するロッカーとを含む鍵管理システムであり、公開鍵と秘密鍵とからなる鍵ペアを生成する鍵生成部と、前記第2端末からの指示に応じて、前記公開鍵を用いてチャレンジデータが暗号化された暗号化チャレンジデータに基づいて前記ロッカーの施錠を行い、前記第1端末からの指示に応じて、前記暗号化チャレンジデータを前記秘密鍵を用いて復号することで得られるチャレンジデータに基づいて前記ロッカーの解錠を行うロック機構部とを備える。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者によって利用される第1端末と、配達員によって利用される第2端末と、荷物を保管するロッカーとを含む鍵管理システムであり、
公開鍵と秘密鍵とからなる鍵ペアを生成する鍵生成部と、
前記第2端末からの指示に応じて、前記公開鍵を用いてチャレンジデータが暗号化された暗号化チャレンジデータに基づいて前記ロッカーの施錠を行い、前記第1端末からの指示に応じて、前記暗号化チャレンジデータを前記秘密鍵を用いて復号することで得られるチャレンジデータに基づいて前記ロッカーの解錠を行うロック機構部と
を備えるようにした鍵管理システム。
【請求項2】
前記鍵生成部は、前記第1端末に設けられ、
前記第1端末は、チャレンジデータを取得し、前記第2端末に前記公開鍵を送信し、
前記第2端末は、施錠時に、前記公開鍵により前記チャレンジデータを暗号化した暗号化チャレンジデータを前記ロッカーに送信して前記ロッカーを施錠させ、
前記第1端末は、解錠時に、前記ロッカーに送信された前記暗号化したチャレンジデータを前記秘密鍵で復号して認証を行い、
前記ロッカーは、前記第1端末の認証結果に基づいて、復号されたチャレンジデータが前記取得されたチャレンジデータと一致していることを示す認証結果である場合に解錠する
ようにした請求項1に記載の鍵管理システム。
【請求項3】
前記ロッカーから前記第1端末に前記暗号化チャレンジデータを送信し、
前記第1端末が、前記ロッカーから送信された前記暗号化チャレンジデータを前記秘密鍵で復号して認証を行う
ようにした請求項2に記載の鍵管理システム。
【請求項4】
前記鍵生成部は、前記第1端末に設けられ、
前記第1端末は、チャレンジデータを取得し、前記第2端末に前記公開鍵と前記チャレンジデータとを送信し、
前記第2端末は、施錠時に、前記公開鍵により前記チャレンジデータを暗号化した暗号化チャレンジデータを前記ロッカーに送信して前記ロッカーを施錠させ、
前記第1端末は、解錠時に、前記秘密鍵とチャレンジデータを前記ロッカーに送信し、
前記ロッカーは、前記施錠時に用いられた前記暗号化チャレンジデータを前記秘密鍵で復号し、前記第1端末から得られたチャレンジデータと前記復号することで得られたチャレンジデータと照合し、一致している場合に解錠する
ようにした請求項1に記載の鍵管理システム。
【請求項5】
前記鍵生成部は前記ロッカーに設けられ、
前記ロッカーは、チャレンジデータを取得し、前記第2端末に前記公開鍵と前記チャレンジデータとを送信し、前記第1端末に前記秘密鍵と前記チャレンジデータとを送信し、
前記第2端末は、施錠時に、前記公開鍵により前記チャレンジデータを暗号化することで得られる暗号化チャレンジデータを前記ロッカーに送信し、
前記ロッカーが、前記第2端末から受信した暗号化チャレンジデータを前記秘密鍵で復号し、前記取得されたチャレンジデータと前記復号することで得られたチャレンジデータと照合し、一致している場合に施錠し、
前記第1端末は、解錠時に、前記秘密鍵により前記チャレンジデータを暗号化することで得られる暗号化チャレンジデータを前記ロッカーに送信し、
前記ロッカーが、前記第1端末から受信した暗号化チャレンジデータを前記公開鍵で復号し、前記取得されたチャレンジデータと前記復号することで得られたチャレンジデータと照合し、一致している場合に解錠する
ようにした請求項1に記載の鍵管理システム。
【請求項6】
前記チャレンジデータは、乱数により生成されたデータである請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の鍵管理システム。
【請求項7】
前記鍵ペアは、非対称暗号化アルゴリズムにより生成された秘密鍵及び公開鍵である請求項6に記載の鍵管理システム。
【請求項8】
利用者によって利用される第1端末と、配達員によって利用される第2端末と、荷物を保管するロッカーとを含む鍵管理方法であり、
公開鍵と秘密鍵とからなる鍵ペアを生成し、
チャレンジデータを取得し、
前記第2端末からの指示に応じて、前記公開鍵を用いてチャレンジデータが暗号化された暗号化チャレンジデータに基づいて前記ロッカーの施錠を行い、
前記第1端末からの指示に応じて、前記暗号化チャレンジデータを前記秘密鍵を用いて復号することで得られるチャレンジデータに基づいて前記ロッカーの解錠を行う
鍵管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鍵管理システム及び鍵管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ネット通販の普及とともに、宅配ロッカーを設置した住宅が増加している。また、駅やコンビニエンスストア等に設置され、ネット通販等の荷物を一時的に収納できるようにした宅配ロッカーが登場している。また、特許文献1には、収納ボックスの施錠及び解錠のうち少なくとも一方を行うための異なる鍵を用いるものが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的な宅配ロッカーのロック機構では、利用者だけが知り得るPIN(Personal Identification Number)番号を設定して施錠及び解錠が行われる。このようなロック機構では、宅配業者が荷物を収納する際に、PIN番号がわからないと解錠が行えない。このため、PIN番号を利用者と宅配業者とで共有する必要がある。しかしながら、利用者と宅配業者とでPIN番号を共有すると、PIN番号が流出し、荷物の盗難が懸念される。
【0005】
上述の課題を鑑み、本発明は、宅配ロッカーを利用する際に、利便性を損なわずに、安全性を向上できる鍵管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る鍵管理システムは、利用者によって利用される第1端末と、配達員によって利用される第2端末と、荷物を保管するロッカーとを含む鍵管理システムであり、公開鍵と秘密鍵とからなる鍵ペアを生成する鍵生成部と、前記第2端末からの指示に応じて、前記公開鍵を用いてチャレンジデータが暗号化された暗号化チャレンジデータに基づいて前記ロッカーの施錠を行い、前記第1端末からの指示に応じて、前記暗号化チャレンジデータを前記秘密鍵を用いて復号することで得られるチャレンジデータに基づいて前記ロッカーの解錠を行うロック機構部とを備えるようにした鍵管理システムである。
【0007】
本発明の一態様に係る鍵管理方法は、利用者によって利用される第1端末と、配達員によって利用される第2端末と、荷物を保管するロッカーとを含む鍵管理方法であり、公開鍵と秘密鍵とからなる鍵ペアを生成し、チャレンジデータを取得し、前記第2端末からの指示に応じて、前記公開鍵を用いてチャレンジデータが暗号化された暗号化チャレンジデータに基づいて前記ロッカーの施錠を行い、前記第1端末からの指示に応じて、前記暗号化チャレンジデータを前記秘密鍵を用いて復号することで得られるチャレンジデータに基づいて前記ロッカーの解錠を行う鍵管理方法である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、公開鍵と秘密鍵とからなる鍵ペアを生成し、施錠時には公開鍵を用い、解錠時には秘密鍵を用いるようにしている。これにより、利用者と宅配業者とでPIN番号を共有することがなくなり、宅配ロッカーを利用する際に、利便性を損なわずに、安全性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1A】本発明の第1の実施形態に係る鍵管理システムの概要の説明図である。
【
図1B】本発明の第1の実施形態に係る鍵管理システムの概要の説明図である。
【
図1C】本発明の第1の実施形態に係る鍵管理システムの概要の説明図である。
【
図2】本発明の第1の実施形態に係る鍵管理システムにおける利用者端末の機能に基づくブロック図である。
【
図3】本発明の第1の実施形態に係る鍵管理システムにおける配達員端末の機能に基づくブロック図である。
【
図4】本発明の第1の実施形態に係る鍵管理システムにおける宅配ロッカーの機能に基づくブロック図である。
【
図5】本発明の第1の実施形態に係る鍵管理システムの動作を説明するためのシーケンス図である。
【
図6A】本発明の第2の実施形態に係る鍵管理システムの概要の説明図である。
【
図6B】本発明の第2の実施形態に係る鍵管理システムの概要の説明図である。
【
図6C】本発明の第2の実施形態に係る鍵管理システムの概要の説明図である。
【
図7】本発明の第2の実施形態に係る鍵管理システムにおける利用者携帯端末の機能に基づくブロック図である。
【
図8】本発明の第2の実施形態に係る鍵管理システムにおける配達員携帯端末の機能に基づくブロック図である。
【
図9】本発明の第2の実施形態に係る鍵管理システムにおける宅配ロッカーの機能に基づくブロック図である。
【
図10】本発明の第2の実施形態に係る鍵管理システムの動作を説明するためのシーケンス図である。
【
図11A】本発明の第3の実施形態に係る鍵管理システムの概要の説明図である。
【
図11B】本発明の第3の実施形態に係る鍵管理システムの概要の説明図である。
【
図11C】本発明の第3の実施形態に係る鍵管理システムの概要の説明図である。
【
図12】本発明の第3の実施形態に係る鍵管理システムにおける利用者端末の機能に基づくブロック図である。
【
図13】本発明の第3の実施形態に係る鍵管理システムにおける配達員端末の機能に基づくブロック図である。
【
図14】本発明の第3の実施形態に係る鍵管理システムにおける宅配ロッカーの機能に基づくブロック図である。
【
図15】本発明の第3の実施形態に係る鍵管理システムの動作を説明するためのシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
本実施形態における鍵管理システムは、利用者によって利用される第1端末と、配達員によって利用される第2端末と、荷物を保管するロッカーとを含む。また、鍵管理システムは、公開鍵と秘密鍵とからなる鍵ペアを生成する鍵生成部を有する。鍵生成部は、第1端末、第2端末、ロッカーのいずれに設けられていてもよいし、通信可能なサーバ装置に設けられていてもよい。
ロッカーは、ロック機構部を有する。ロック機構部は、第2端末からの指示に応じて、公開鍵を用いてチャレンジデータが暗号化された暗号化チャレンジデータに基づいてロッカーの施錠を行う。また、ロック機構部は、第1端末からの指示に応じて、暗号化チャレンジデータを秘密鍵を用いて復号することで得られるチャレンジデータに基づいてロッカーの解錠を行う。
施錠時に利用される暗号化チャレンジデータは、ロッカー、第1端末、第2端末のいずれにおいて生成されてもよい。第1端末において暗号化チャレンジデータを生成する場合には、秘密鍵を用いてチャレンジデータが暗号化されてもよい。第2端末において暗号化チャレンジデータを生成する場合には、公開鍵を用いてチャレンジデータが暗号化されてもよい。
解錠時時に利用される暗号化チャレンジデータは、ロッカー、第1端末のいずれにおいて生成されてもよい。第1端末において暗号化チャレンジデータを復号する場合には、秘密鍵を用いてチャレンジデータを復号してもよい。ロッカーにおいて暗号化チャレンジデータを復号する場合には、秘密鍵を用いて暗号化チャレンジデータを復号してもよいし、公開鍵を用いて暗号化チャレンジデータを復号してもよい。
ロッカーの施錠や解錠の仕方や、チャレンジデータの暗号化の処理、暗号化チャレンジデータの復号の処理については、様々な構成を取り得るが、以下にその具体例を説明する。
【0011】
また、ここでチャレンジデータは、第1端末、第2端末、ロッカー、サーバ装置のいずれかに設けられていてもよい。チャレンジデータは、ロッカーを施錠または解錠をするために用いられるデータであり、数字、アルファベットなどの文字であってもよいし、バーコードや二次元バーコード等の機械読取可能なコードであってもよい。チャレンジデータは、乱数を発生することで得られる文字列またはコードであってもよい。
【0012】
また、ロック機構部は、ロッカーの解錠を行う場合、施錠前に準備されたチャレンジデータと、暗号化チャレンジデータを公開鍵または秘密鍵で復号して得られたチャレンジデータとが一致するか否かを照合することで認証を行い、照合結果が一致する場合に解錠をし、一致しない場合には、解錠せずに施錠状態を維持する。
ロッカーは、宅配業者の配達員によって、配達対象の荷物が当該ロッカーのいずれかの収容場所に収容され、配達先が指定され、施錠状態に移行すると、その収容場所に割り当てられた識別番号と、荷物が届いたことを、第1端末に通知する。ここでは、配達員によって配達先について指定入力されることで、その配達先のユーザを特定し、そのユーザが利用する第1端末の送信先アドレスを割り出し、通知する。ロッカーがアパートやマンション等に設置されている場合には、部屋番号等を配達先として指定することができる。この場合、ロッカーは、部屋番号毎に、その部屋に住む居住者が利用する第1端末の送信先アドレスを送信先データとして予め記憶しており、そのデータを参照することで、送信先を特定することができる。
ロッカーが1戸建てに設置されている場合には、その1戸建てに住む居住者が配達先として指定してもよいし、宛先の入力を省略することもできる。この場合、ロッカーは、1戸建ての居住者が利用する第1端末の送信先アドレスを送信先データとして予め記憶しており、そのデータを参照することで、送信先を特定することができる。
ロッカーが駅や公共施設、コンビニ等に設置される場合には、配達員がロッカーに荷物を収容した際、そのロッカーが設置された場所と、ロッカーにおいて荷物が収容された収容場所を示す番号を、第2端末から第1端末に対して通知するようにしてもよい。第1端末のアドレスは、例えば、インターネットショッピング等の通信販売によって購入された商品を配達する場合には、購入者の連絡先として通信販売サイトに登録されるため、その連絡先を第2端末から通信販売サイト上において指定することで、第1端末に対して、収容場所を通知することができる。
【0013】
<第1の実施形態>
図1Aから
図1Cは、本発明の第1の実施形態に係る鍵管理システム1の概要の説明図である。
図1Aから
図1Cにおいて、利用者端末(第1端末)10は、宅配ロッカーの利用者40が利用する端末である。配達員端末(第2端末)20は、宅配業者の配達員50が利用する端末である。利用者端末10及び配達員端末20としては、例えばそれぞれスマートフォンまたはタブレット端末を用いることができる。宅配ロッカー30は、宅配便等の荷物を保管する宅配ロッカーである。宅配ロッカー30としては、駅やコンビニエンスストア等に設置され、通販等によって購入された商品が梱包箱に入れられた荷物を一時的に収納できるものであってもよい。また、宅配ロッカー30としては、アパートやマンションに設置されるものであってもよい。また、宅配ロッカー30としては、戸建て住宅に設置されるものであってもよい。
【0014】
図1Aに示すように、宅配ロッカー30を利用する場合、利用者40は利用者端末10を操作して、秘密鍵及び公開鍵からなる鍵ペアと、チャレンジデータを生成する。利用者端末10で生成された公開鍵とチャレンジデータは、配達員端末20に送信される。利用者端末10から配達員端末20への公開鍵やチャレンジデータの送信は、移動体通信網やWiFi通信網、近距離無線通信、あるいは赤外線通信を用いて行ってもよい。また、利用者端末10から配達員端末20への公開鍵やチャレンジデータの送信は、例えば電子メールを利用して行ってもよい。また、宅配ロッカー30の管理者や宅配業者の管理者が立ち上げたサイトを使って行うようにしてもよい。
【0015】
図1Bに示すように、配達員50は、例えば利用者40が注文した商品を荷物60として宅配ロッカー30に運送し、この荷物60を宅配ロッカー30に収納する。そして、配達員50は、宅配ロッカー30に荷物を収納したら、配達員端末20により、公開鍵を使ってチャレンジデータを暗号化し、この暗号化チャレンジデータを宅配ロッカー30に送信する。宅配ロッカー30は、配達員端末20から暗号化チャレンジデータを受信すると、宅配ロッカー30の施錠を行い、暗号化チャレンジデータを保存する。配達員端末20から宅配ロッカー30への暗号化チャレンジデータの送信は、移動体通信網やWiFi通信網、近距離無線通信、あるいは赤外線通信を用いて行ってもよい。また、配達員端末20から宅配ロッカー30への暗号化チャレンジデータの送信は、宅配ロッカー30の管理者や宅配業者の管理者が立ち上げたサイトを使って行うようにしてもよい。また、配達員端末20のディスプレイに、暗号化チャレンジデータを示すバーコードを表示させ、このバーコードを宅配ロッカー30側のカメラで読み込ませるようにしてもよい。更に、配達員端末20のディスプレイに、暗号化チャレンジデータを示す文字や数字を表示させ、この文字や数字を宅配ロッカー30のキーボードで打ち込むようにしてもよい。
【0016】
図1Cに示すように、利用者40が宅配ロッカー30から荷物を取り出す場合、宅配ロッカー30は、施錠時に配達員端末20から受信した暗号化チャレンジデータを読み出し、利用者端末10に送信する。利用者端末10は、宅配ロッカー30から暗号化チャレンジデータを受信すると、宅配ロッカー30からの暗号化チャレンジデータを秘密鍵を用いて復号する。そして、利用者端末10は、復号したチャレンジデータを照合する。利用者端末10は、照合の結果、チャレンジデータが正しく復号されていれば、解錠コマンドを宅配ロッカー30に送信する。宅配ロッカー30は、利用者端末10から送られてきた解錠コマンドを受信すると、宅配ロッカー30の解錠を行う。宅配ロッカー30から利用者端末10への暗号化チャレンジデータの送信は、移動体通信網やWiFi(登録商標)通信網、近距離無線通信や赤外線通信を用いて行ってもよい。また、宅配ロッカー30から利用者端末10への暗号化チャレンジデータの送信及び利用者端末10から宅配ロッカー30への解錠コマンドの送信は、宅配ロッカー30の管理者や宅配業者の管理者が立ち上げたサイトを使って行うようにしてもよい。また、宅配ロッカー30のディスプレイに、暗号化チャレンジデータを示すバーコードを表示させ、このバーコードを利用者端末10側のカメラで読み込ませるようにしてもよい。更に、宅配ロッカー30のディスプレイに、暗号化チャレンジデータを示す文字や数字を表示させ、この文字や数字を配達員端末20の入力部に打ち込むようにしてもよい。
【0017】
図2は、本発明の第1の実施形態に係る鍵管理システム1における利用者端末10の機能に基づくブロック図である。
【0018】
図2に示すように、利用者端末10は、鍵ペア生成部11と、チャレンジデータ生成部12と、認証部13とを有する。鍵ペア生成部11は、例えばRSA方式等の非対称アルゴリズムにより秘密鍵と公開鍵とからなる鍵ペアを生成する。チャレンジデータ生成部12は、乱数によりチャレンジデータを生成する。公開鍵及びチャレンジデータは、配達員端末20に送信される。
【0019】
解錠時には、宅配ロッカー30から、施錠時に配達員端末20から受信した暗号化チャレンジデータが送られてくる。この暗号化チャレンジデータは、公開鍵により暗号化されている。認証部13は、この公開鍵により暗号化されたチャレンジデータを秘密鍵により復号し、復号されたチャレンジデータと、チャレンジデータ生成部12で生成された本来のチャレンジデータとを照合することにより、認証を行う。
【0020】
図3は、本発明の第1の実施形態に係る鍵管理システム1における配達員端末20の機能に基づくブロック図である。
図3に示すように、配達員端末20は、公開鍵設定部21と、チャレンジデータ設定部22と、暗号化部23とを有する。公開鍵設定部21は、利用者端末10から受信した公開鍵を設定する。チャレンジデータ設定部22は、利用者端末10から受信したチャレンジデータを設定する。暗号化部23は、公開鍵設定部21に設定された公開鍵により、チャレンジデータ設定部22に設定されたチャレンジデータを暗号化する。この暗号化チャレンジデータは、施錠時に、宅配ロッカー30に送信される。
【0021】
図4は、本発明の第1の実施形態に係る鍵管理システム1における宅配ロッカー30の機能に基づくブロック図である。
図4に示すように、宅配ロッカー30は、暗号化データ保存部31と、ロック機構部32とを有する。暗号化データ保存部31は、施錠時に配達員50の配達員端末20から送られてきた公開鍵で暗号化されたチャレンジデータを保存する。ロック機構部32は、宅配ロッカー30の施錠及び解錠を行う。暗号化データ保存部31に配達員端末20からの暗号化チャレンジデータが保存されると、ロック機構部32により施錠が行われる。また、利用者端末10から解錠コマンドが送られてくると、ロック機構部32により解錠が行われる。
【0022】
図5は、本発明の第1の実施形態に係る鍵管理システム1の動作を説明するためのシーケンス図である。
【0023】
(ステップS1)利用者40の利用者端末10は、秘密鍵及び公開鍵とからなる鍵ペアと、チャレンジデータを生成する。
【0024】
(ステップS2)利用者端末10は、公開鍵及びチャレンジデータを配達員50の配達員端末20に送信する。
【0025】
(ステップS3)配達員50の配達員端末20は、利用者端末10から送られてきた公開鍵とチャレンジデータを受信する。
【0026】
(ステップS4)配達員50は、例えば利用者40が注文した商品を荷物60として宅配ロッカー30に運送し、この荷物60を宅配ロッカー30に収納する。
【0027】
(ステップS5)宅配ロッカー30は、配達員50により収納された荷物60を保管する。
【0028】
(ステップS6)配達員端末20は、公開鍵を使って、チャレンジデータを暗号化する。
【0029】
(ステップS7)配達員端末20は、暗号化チャレンジデータを宅配ロッカー30に送信する。
【0030】
(ステップS8)宅配ロッカー30は、配達員端末20から送られてきた暗号化チャレンジデータを受信し、宅配ロッカー30の施錠を行い、暗号化チャレンジデータを保存する。
【0031】
(ステップS9)解錠時には、宅配ロッカー30は、施錠時に保存した暗号化チャレンジデータを利用者端末10に送信する。
【0032】
(ステップS10)利用者端末10は、宅配ロッカー30から暗号化チャレンジデータを受信する。
【0033】
(ステップS11)利用者端末10は、秘密鍵を用いて、チャレンジデータを復号する。
【0034】
(ステップS12)利用者端末10は、復号したチャレンジデータと、本来のチャレンジデータと照合する。
【0035】
(ステップS13)利用者端末10は、照合の結果、正しいチャレンジデータが復号されていれば(復号したチャレンジデータと本来のチャレンジデータとが一致する場合)、解錠コマンドを宅配ロッカー30に送信する。
【0036】
(ステップS14)宅配ロッカー30は、配達員端末20から送られてきた解錠コマンドを受信すると、宅配ロッカー30の解錠を行う。
【0037】
このように、本実施形態では、利用者40は利用者端末10により公開鍵と秘密鍵とからなる鍵ペアを生成し、公開鍵だけを配達員50の配達員端末20に送信している。そして、宅配ロッカー30の施錠時には、公開鍵を用いてチャレンジデータを暗号化し、解錠時には、秘密鍵を用いてチャレンジデータを復号して照合を行っている。この場合、宅配ロッカー30を解錠できるのは、秘密鍵を持っている利用者端末10の利用者40だけである。配達員50が持っている公開鍵が流出したとしても、公開鍵では宅配ロッカー30を解錠することはできない。このように、本実施形態では、利用者40のみが宅配ロッカー30を解錠できることになるので、セキュリティの向上を図ることができる。
【0038】
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図6Aから
図6Cは、本発明の第2の実施形態に係る鍵管理システム101の概要の説明図である。
【0039】
図6Aに示すように、宅配ロッカー130を利用する場合、利用者140は利用者端末110を操作して、秘密鍵及び公開鍵からなる鍵ペアと、チャレンジデータを生成する。利用者端末110で生成された公開鍵とチャレンジデータは、配達員150の配達員端末120に送信される。
【0040】
図6Bに示すように、配達員150は、例えば利用者140が注文した商品を荷物160として宅配ロッカー130に運送し、この荷物160を宅配ロッカー130に収納する。そして、配達員150は、宅配ロッカー130に荷物160を収納したら、配達員端末120により、公開鍵を使ってチャレンジデータを暗号化し、この暗号化チャレンジデータを宅配ロッカー130に送信する。宅配ロッカー130は、配達員端末120から暗号化チャレンジデータを受信すると、宅配ロッカー130の施錠を行い、暗号化チャレンジデータを保存する。
【0041】
図6Cに示すように、利用者140が宅配ロッカー130から荷物を取り出す場合、利用者140は、利用者端末110を操作して、宅配ロッカー130に秘密鍵とチャレンジデータを送信する。宅配ロッカー130は、利用者端末110からの秘密鍵を用いて、施錠時に配達員端末120から受信した暗号化チャレンジデータを復号し、復号したチャレンジデータを照合する。宅配ロッカー130は、照合の結果、チャレンジデータが正しく復号されていれば、宅配ロッカー130の解錠を行う。
【0042】
図7は、本発明の第1の実施形態に係る鍵管理システム1における利用者端末110の機能に基づくブロック図である。
図7に示すように、利用者端末110は、鍵ペア生成部111と、チャレンジデータ生成部112とを有する。鍵ペア生成部111は、例えばRSA方式等の非対称アルゴリズムにより秘密鍵と公開鍵とからなる鍵ペアを生成する。チャレンジデータ生成部112は、乱数によりチャレンジデータを生成する。公開鍵及びチャレンジデータは、配達員端末20に送信される。また、解錠時には、暗号鍵及びチャレンジデータが宅配ロッカー30に送信される。
【0043】
図8は、本発明の第2の実施形態に係る鍵管理システム101における配達員端末20の機能に基づくブロック図である。
図8に示すように、配達員端末120は、公開鍵設定部121と、チャレンジデータ設定部122と、暗号化部123とを有する。公開鍵設定部121は、利用者端末110から受信した公開鍵を設定する。チャレンジデータ設定部122は、利用者端末110から受信したチャレンジデータを設定する。暗号化部123は、公開鍵設定部121に設定された公開鍵によりチャレンジデータを暗号化する。この暗号化チャレンジデータは、施錠時に、宅配ロッカー130に送信される。
【0044】
図9は、本発明の第2の実施形態に係る鍵管理システム101における宅配ロッカー30の機能に基づくブロック図である。
図9に示すように、宅配ロッカー130は、暗号化データ保存部131と、ロック機構部132と、認証部133とを有する。暗号化データ保存部131は、施錠時に配達員150の配達員端末120から送られてきた暗号化チャレンジデータを保存する。この暗号化チャレンジデータは、配達員端末120により、チャレンジデータを公開鍵で暗号化したものである。
【0045】
解錠時には、利用者端末110から、秘密鍵とチャレンジデータとが送られてくる。この秘密鍵とチャレンジデータとが認証部133に送られる。また、解錠時には、暗号化データ保存部131から暗号化チャレンジデータが送られる。認証部133は、この公開鍵により暗号化されたチャレンジデータを秘密鍵により復号し、復号されたチャレンジデータと、チャレンジデータとを照合することにより、認証を行う。ロック機構部132は、宅配ロッカー130の施錠及び解錠を制御する。
【0046】
図10は、本発明の第2の実施形態に係る鍵管理システム101の動作を説明するためのシーケンス図である。
【0047】
(ステップS101)利用者140の利用者端末110は、秘密鍵及び公開鍵とからなる鍵ペアと、チャレンジデータを生成する。
【0048】
(ステップS102)利用者端末110は、公開鍵とチャレンジデータを配達員150の配達員端末120に送信する。
【0049】
(ステップS103)配達員端末120は、利用者端末110から送られてきた公開鍵とチャレンジデータを受信する。
【0050】
(ステップS104)配達員150は、例えば利用者140が注文した商品を荷物として宅配ロッカー130に運送し、この荷物を宅配ロッカー130に収納する。
【0051】
(ステップS105)宅配ロッカー130は、配達員150により収納された荷物を保管する。
【0052】
(ステップS106)配達員端末120は、公開鍵を使って、チャレンジデータを暗号化する。
【0053】
(ステップS107)配達員端末120は、暗号化チャレンジデータを宅配ロッカー130に送信する。
【0054】
(ステップS108)宅配ロッカー130は、配達員端末120から送られてきた暗号化チャレンジデータを受信すると、宅配ロッカー130の施錠を行い、暗号化チャレンジデータを保存する。
【0055】
(ステップS109)解錠時には、利用者140の利用者端末110は、宅配ロッカー130に、秘密鍵とチャレンジデータを送信する。
【0056】
(ステップS110)宅配ロッカー130は、利用者端末110から送られてきた秘密鍵とチャレンジデータを受信する。
【0057】
(ステップS111)宅配ロッカー130は、利用者端末110から受信した秘密鍵を用いて、施錠時に保存した暗号化チャレンジデータを復号する。
【0058】
(ステップS112)宅配ロッカー130は、復号したチャレンジデータと、利用者端末110から受信した本来のチャレンジデータとを照合する。
【0059】
(ステップS113)利用者端末110は、照合の結果、正しいチャレンジデータが復号されていれば、宅配ロッカー130の解錠を行う。
【0060】
本実施形態では、利用者140は利用者端末110により公開鍵と秘密鍵とからなる鍵ペアを生成し、公開鍵だけを配達員150の配達員端末120に送信している。そして、施錠時に、配達員端末120で公開鍵でチャレンジデータを暗号化して、宅配ロッカー130に送信している。このような施錠時の処理は、前述の第1の実施形態と同様である。
【0061】
解錠時に、前述の第1の実施形態では、宅配ロッカー30から利用者端末10へ暗号化チャレンジデータを送信し、利用者端末10側で認証処理を行っている。これに対して、この第2の実施形態では、利用者端末110から宅配ロッカー130に秘密鍵とチャレンジデータを送信し、宅配ロッカー130側で認証処理を行っている。このように、第1の実施形態では、解錠時に、利用者端末10で認証処理を行っているのに対して、第2の実施形態では、解錠時に、宅配ロッカー30で認証処理を行っている。
【0062】
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
図11Aから
図11Cは、本発明の第3の実施形態に係る鍵管理システム201の概要の説明図である。
【0063】
図11Aに示すように、宅配ロッカー230を利用する場合、宅配ロッカー230は、秘密鍵及び公開鍵からなる鍵ペアと、チャレンジデータを生成する。宅配ロッカー230で生成された秘密鍵とチャレンジデータは、利用者端末210に送信される。宅配ロッカー230で生成された公開鍵とチャレンジデータは、配達員端末220に送信される。
【0064】
図11Bに示すように、配達員250は、例えば利用者240が注文した商品を荷物として宅配ロッカー230に運送し、この荷物260を宅配ロッカー230に収納する。そして、配達員250は、宅配ロッカー230に荷物260を収納したら、配達員端末220により、公開鍵を使ってチャレンジデータを暗号化し、この暗号化チャレンジデータを宅配ロッカー230に送信する。宅配ロッカー230は、配達員端末220から受信した暗号化チャレンジデータを秘密鍵を用いて復号し、復号したチャレンジデータを照合する。宅配ロッカー230は、照合の結果、チャレンジデータが正しく復号されていれば、宅配ロッカー230の施錠を行う。
【0065】
図11Cに示すように、利用者240が宅配ロッカー230から荷物260を取り出す場合、利用者240は、利用者端末210により、秘密鍵を使ってチャレンジデータを暗号化し、この暗号化チャレンジデータを宅配ロッカー230に送信する。宅配ロッカー230は、利用者端末210から受信した暗号化チャレンジデータを公開鍵を用いて復号し、復号したチャレンジデータを照合する。宅配ロッカー230は、照合の結果、チャレンジデータが正しく復号されていれば、宅配ロッカー230の解錠を行う。
【0066】
図12は、本発明の第3の実施形態に係る鍵管理システム201における利用者端末210の機能に基づくブロック図である。
図12に示すように、利用者端末210は、秘密鍵設定部211と、チャレンジデータ設定部212と、暗号化部213とを有する。秘密鍵設定部211は、宅配ロッカー230から受信した秘密鍵を設定する。チャレンジデータ設定部212は、宅配ロッカー230から受信したチャレンジデータを設定する。暗号化部213は、秘密鍵によりチャレンジデータを暗号化する。この暗号化チャレンジデータは、解錠時に、宅配ロッカー230に送られ、解錠時の認証に用いられる。
【0067】
図13は、本発明の第3の実施形態に係る鍵管理システム201における配達員端末220の機能に基づくブロック図である。
図13に示すように、配達員端末220は、公開鍵設定部221と、チャレンジデータ設定部222と、暗号化部223とを有する。公開鍵設定部221は、宅配ロッカー230から受信した公開鍵を設定する。チャレンジデータ設定部222は、宅配ロッカー230から受信したチャレンジデータを設定する。暗号化部223は、公開鍵によりチャレンジデータを暗号化する。この暗号化チャレンジデータは、施錠時に、宅配ロッカー230に送られ、施錠時の認証に用いられる。
【0068】
図14は、本発明の第3の実施形態に係る鍵管理システム201における宅配ロッカー230の機能に基づくブロック図である。
図14に示すように、宅配ロッカー230は、鍵ペア生成部231と、チャレンジデータ生成部232と、施錠認証部233と、解錠認証部234と、ロック機構部235とを有する。鍵ペア生成部231は、例えばRSA方式等の非対称アルゴリズムにより秘密鍵と公開鍵とからなる鍵ペアを生成する。チャレンジデータ生成部232は、乱数によりチャレンジデータを生成する。秘密鍵とチャレンジデータは、利用者端末210に送られる。公開鍵とチャレンジデータは、配達員端末220に送られる。
【0069】
施錠時には、配達員端末220から公開鍵で暗号化されたチャレンジデータが送られてくる。施錠認証部233は、施錠時に、配達員端末220からの公開鍵で暗号化したチャレンジデータを鍵ペア生成部231の秘密鍵により復号し、復号されたチャレンジデータとチャレンジデータ生成部232からの本来のチャレンジデータとを照合することにより、認証を行う。
【0070】
また、解錠時には、利用者端末210から秘密鍵で暗号化されたチャレンジデータが送られてくる。解錠認証部234は、解錠時に、利用者端末210からの秘密鍵で暗号化したチャレンジデータを鍵ペア生成部231の公開鍵により復号し、復号されたチャレンジデータとチャレンジデータ生成部232からの本来のチャレンジデータとを照合することにより、認証を行う。ロック機構部235は、宅配ロッカー130の施錠及び解錠を制御する。
【0071】
図15は、本発明の第3の実施形態に係る鍵管理システム201の動作を説明するためのシーケンス図である。
【0072】
(ステップS201)宅配ロッカー230は、秘密鍵及び公開鍵とからなる鍵ペアと、チャレンジデータを生成する。
【0073】
(ステップS202)宅配ロッカー230は、生成された鍵ペアのうちの秘密鍵とチャレンジデータを、利用者端末210に送信する。
【0074】
(ステップS203)利用者端末210は、宅配ロッカー230から送られてきた秘密鍵とチャレンジデータを受信する。
【0075】
(ステップS204)宅配ロッカー230は、公開鍵とチャレンジデータを配達員端末220に送信する。
【0076】
(ステップS205)配達員端末220は、宅配ロッカー230から送られてきた公開鍵とチャレンジデータを受信する。
【0077】
(ステップS206)配達員250は、例えば利用者240が注文した商品を荷物260として宅配ロッカー230に運送し、この荷物260を宅配ロッカー230に収納する。
【0078】
(ステップS207)宅配ロッカー230は、配達員250により収納された荷物を保管する。
【0079】
(ステップS208)配達員端末220は、公開鍵を使って、チャレンジデータを暗号化する。
【0080】
(ステップS209)配達員端末220は、この暗号化チャレンジデータを宅配ロッカー230に送信する。
【0081】
(ステップS210)宅配ロッカー230は、配達員端末220から送られてきた暗号化チャレンジデータを受信する。
【0082】
(ステップS211)宅配ロッカー230は、秘密鍵を用いて、配達員端末220から受信した暗号化チャレンジデータを復号する。
【0083】
(ステップS212)宅配ロッカー230は、復号したチャレンジデータと、本来のチャレンジデータとを照合する。
【0084】
(ステップS213)宅配ロッカー230は、照合の結果、正しいチャレンジデータが復号されていれば、宅配ロッカー230の施錠を行う。
【0085】
(ステップS214)宅配ロッカー230の解錠を行う場合に、利用者240の利用者端末210は、秘密鍵を使って、チャレンジデータを暗号化する。
【0086】
(ステップS215)利用者端末210は、この暗号化チャレンジデータを宅配ロッカー230に送信する。
【0087】
(ステップS216)宅配ロッカー230は、配達員端末220から送られてきた暗号化チャレンジデータを受信する。
【0088】
(ステップS217)宅配ロッカー230は、公開鍵を用いて、利用者端末210から受信した暗号化チャレンジデータを復号する。
【0089】
(ステップS218)宅配ロッカー230は、復号したチャレンジデータと、本来のチャレンジデータとを照合する。
【0090】
(ステップS219)宅配ロッカー230は、照合の結果、正しいチャレンジデータが復号されていれば、宅配ロッカー230の解錠を行う。
【0091】
前述の第1及び第2の実施形態では、利用者端末10及び110により公開鍵と秘密鍵とからなる鍵ペアを生成し、公開鍵だけを配達員端末20及び120に送信している。これに対して、この実施形態では、宅配ロッカー230で、公開鍵と秘密鍵とからなる鍵ペアを生成し、公開鍵を配達員端末220に送信し、秘密鍵を利用者端末210に送信している。そして、施錠時には、宅配ロッカー230は、公開鍵で暗号化されたチャレンジデータを配達員端末220から受信し、秘密鍵で復号して認証を行った後、施錠を行っている。また、解錠時には、宅配ロッカー230は、秘密鍵で暗号化されたチャレンジデータを利用者端末210から受信し、公開鍵で復号して認証を行った後に、解錠を行っている。
【0092】
上述した実施形態における鍵管理システム1、101、201の全部または一部をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
【0093】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0094】
10,110,210…利用者端末、11,111,231…鍵ペア生成部、12,112,232…チャレンジデータ生成部、20,120,220…配達員端末、30,130,230…宅配ロッカー