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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024013264
(43)【公開日】2024-02-01
(54)【発明の名称】浮体
(51)【国際特許分類】
   B63H 21/38 20060101AFI20240125BHJP
   F17C 13/00 20060101ALI20240125BHJP
   F17C 9/00 20060101ALI20240125BHJP
   B63B 25/16 20060101ALN20240125BHJP
【FI】
B63H21/38 C
F17C13/00 302A
F17C9/00 A
B63B25/16 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022115204
(22)【出願日】2022-07-20
(71)【出願人】
【識別番号】518022743
【氏名又は名称】三菱造船株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(74)【代理人】
【識別番号】100161702
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 宏之
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【弁理士】
【氏名又は名称】古都 智
(74)【代理人】
【識別番号】100196689
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 康一郎
(72)【発明者】
【氏名】吉野 正剛
(72)【発明者】
【氏名】本田 照裕
【テーマコード(参考)】
3E172
【Fターム(参考)】
3E172AA03
3E172AA06
3E172AB20
3E172BD01
3E172DA90
3E172EB02
3E172EB03
3E172GA17
3E172GA23
3E172GA26
3E172HA08
3E172KA03
(57)【要約】
【課題】エネルギー効率を向上させることができる浮体を提供する。
【解決手段】浮体は、アンモニアを貯留するタンクと、タンク内における気相のアンモニアを圧縮する圧縮機、圧縮機が圧縮したアンモニアを凝縮させてタンクに戻す凝縮器を有する再液化装置と、アンモニアガスによって稼働されるアンモニア利用機器と、タンク内における液相のアンモニアをアンモニア利用機器に供給する供給ライン、及び、供給ラインに設けられて供給ラインを流通するアンモニアを蒸発させてアンモニアガスを生成する蒸発器を有するアンモニア供給装置と、再液化装置における圧縮機が圧縮したアンモニアをアンモニア供給装置に導入する接続ラインと、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンモニアを貯留するタンクと、
前記タンク内における気相のアンモニアを圧縮する圧縮機、前記圧縮機が圧縮したアンモニアを凝縮させて前記タンクに戻す凝縮器を有する再液化装置と、
アンモニアガスによって稼働されるアンモニア利用機器と、
前記タンク内における液相のアンモニアを前記アンモニア利用機器に供給する供給ライン、及び、前記供給ラインに設けられて前記供給ラインを流通する前記アンモニアを蒸発させて前記アンモニアガスを生成する蒸発器を有するアンモニア供給装置と、
前記再液化装置における前記圧縮機が圧縮した前記アンモニアを前記アンモニア供給装置に導入する接続ラインと、
を備える浮体。
【請求項2】
前記接続ラインは、前記圧縮機が圧縮した前記アンモニアを前記蒸発器に導入する請求項1に記載の浮体。
【請求項3】
前記接続ラインは、前記圧縮機が圧縮した前記アンモニアを前記蒸発器よりも前記タンク側の前記供給ラインに導入する請求項1に記載の浮体。
【請求項4】
前記圧縮機が圧縮した前記アンモニアを目的の温度の前記アンモニアガスにする熱交換器を更に備え、
前記アンモニア供給装置は、前記蒸発器と前記アンモニア利用機器との間の前記供給ラインに設けられて前記アンモニアガスを貯留可能なガスバッファチャンバを更に有し、
前記接続ラインは、前記熱交換器により目的の温度にされた前記アンモニアガスを前記ガスバッファチャンバに導入する請求項1に記載の浮体。
【請求項5】
前記接続ライン内の前記アンモニアの流通を遮断可能、かつ前記接続ラインを流通する前記アンモニアの流量を調整可能な調整弁を更に備える請求項1から4の何れか一項に記載の浮体。
【請求項6】
アンモニアを貯留するタンクと、
アンモニアガスによって稼働されるアンモニア利用機器と、
前記タンク内における液相のアンモニアを前記アンモニア利用機器に供給する供給ライン、及び、前記供給ラインに設けられて前記供給ラインを流通する前記アンモニアを蒸発させて前記アンモニアガスを生成する蒸発器を有するアンモニア供給装置と、
前記タンク内における気相のアンモニアを前記アンモニア供給装置に供給する第二供給ラインと、
前記第二供給ラインを流通する前記アンモニアを圧縮する圧縮機と、
を備える浮体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、浮体に関する。
【背景技術】
【0002】
LNG等の液化ガスを燃料とする船舶では、液化ガスを貯蔵するタンク内でタンク外部からの自然入熱や、ポンプ等の機器からの入熱により、液化ガスが気化してボイルオフガスが発生する。タンク内でボイルオフガスが増加するとタンク内の圧力が上昇する。
【0003】
タンク内の圧力上昇を回避するタンク内のボイルオフガスの処理として、例えば、ボイルオフガスを圧縮機等で圧縮した後、エンジン発電機(発動発電機)やボイラ、主機関等に燃料として供給するオペレーションや、ボイルオフガスを再液化装置で凝縮することで再液化させてタンクへ戻すオペレーションがある。
【0004】
例えば特許文献1には、LNGを舶用機関の燃料とする船舶が開示されている。この特許文献1では、カーゴタンクからのボイルオフガスをガスコンプレッサで圧縮してボイラ等の舶用機関に供給している。また、船舶の運航状態に応じて再液化装置が再液化するボイルオフガスの量を変動させている。
【0005】
ところで近年、脱炭素燃料を利用する機運が国際的に非常に高まってきており、石炭火力発電所でのアンモニア混焼ボイラ等の積極的な導入が検討されている。同時に、船舶等の浮体の分野でも、脱炭素燃料であるアンモニアを舶用機関である主機やエンジン発電機、ボイラの燃料として積極的に導入することが検討されている。したがって、アンモニアを燃料として運転される浮体や、アンモニアを貨物として輸送する浮体の実現が目指されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第6151207号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記ボイルオフガスは、液化ガスの一種である液化アンモニアを貯留するタンク内でも発生する。そのため、このボイルオフガスを舶用機関の燃料として用いることが検討されている。しかしながら、アンモニアはLNG等の他の液化ガスと比較して潜熱が大きいため、ボイルオフガスの発生量が他の液化ガスと比較して少ない。
【0008】
したがって、液化アンモニアのボイルオフガスをそのまま舶用機関の燃料として利用した場合、必要量に対して不足してしまうことがある。つまり、燃料としてボイルオフガスのみを利用することが現状難しい。
【0009】
そこで、ボイルオフガスの代わりに、タンクから液相のアンモニアを取り出して蒸発器等で気化させることで燃料としてのアンモニアガスを得る場合がある。この場合、ボイルオフガスが消費されないため、タンク内の圧力が過度に上昇することを回避するために、例えば、ボイルオフガスを再液化装置で再液化させる等の処理が必要になることがある。
しかしこの場合、液相のアンモニアを蒸発器で気化させている反面、ボイルオフガスを再液化装置によって凝縮させているため、エネルギー効率が低いという課題がある。
【0010】
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであって、エネルギー効率を向上させることができる浮体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本開示に係る浮体は、アンモニアを貯留するタンクと、前記タンク内における気相のアンモニアを圧縮する圧縮機、前記圧縮機が圧縮したアンモニアを凝縮させて前記タンクに戻す凝縮器を有する再液化装置と、アンモニアガスによって稼働されるアンモニア利用機器と、前記タンク内における液相のアンモニアを前記アンモニア利用機器に供給する供給ライン、及び、前記供給ラインに設けられて前記供給ラインを流通する前記アンモニアを蒸発させて前記アンモニアガスを生成する蒸発器を有するアンモニア供給装置と、前記再液化装置における前記圧縮機が圧縮した前記アンモニアを前記アンモニア供給装置に導入する接続ラインと、を備える。
【0012】
また、本開示に係る浮体は、アンモニアを貯留するタンクと、アンモニアガスによって稼働されるアンモニア利用機器と、前記タンク内における液相のアンモニアを前記アンモニア利用機器に供給する供給ライン、及び、前記供給ラインに設けられて前記供給ラインを流通する前記アンモニアを蒸発させて前記アンモニアガスを生成する蒸発器を有するアンモニア供給装置と、前記タンク内における気相のアンモニアを前記アンモニア供給装置に供給する第二供給ラインと、前記第二供給ラインを流通する前記アンモニアを圧縮する圧縮機と、を備える。
【発明の効果】
【0013】
本開示によれば、エネルギー効率を向上させることができる浮体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本開示の実施形態に係る浮体の側面図である。
図2】本開示の第一実施形態に係るタンクが貯留するアンモニアの処理系統を説明するための図である。
図3】本開示の第二実施形態に係るタンクが貯留するアンモニアの処理系統を説明するための図である。
図4】本開示の第三実施形態に係るタンクが貯留するアンモニアの処理系統を説明するための図である。
図5】本開示のその他の実施形態に係るタンクが貯留するアンモニアの処理系統を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図面を参照して、本開示による浮体を実施するための形態を説明する。
【0016】
<第一実施形態>
[浮体]
本実施形態における浮体は、液化ガスを燃料とする船舶である。液化ガスには、例えば、アンモニア(NH)が挙げられる。船舶の船種は、特定のものに限られることはない。船舶の船種には、例えば液化ガス運搬船、フェリー、RO-RO船、自動車運搬船、客船等が挙げられる。
【0017】
図1及び図2に示すように、浮体1は、浮体本体10と、上部構造20と、タンク30と、アンモニア利用機器40と、アンモニア供給装置50と、再液化ライン60と、再液化装置70と、接続ライン80と、調整弁90とを備えている。
【0018】
(浮体本体)
図1に示すように、浮体本体10は、舷側11A,11Bと、船底12と、上甲板13とを有している。舷側11A,11Bは、左右の舷側11A及び舷側11Bをそれぞれ形成する一対の舷側外板を有している。船底12は、これら舷側11A,11Bを接続する船底外板を有している。上甲板13は、一対の舷側外板に亘って設けられている。
【0019】
これら舷側11A,11B、船底12、及び上甲板13により、浮体本体10の外殻は、船首尾方向Faに直交する断面視で、箱型形状を成している。本実施形態における船首尾方向Faとは、浮体本体10の船尾15から船首14にかけて延びる方向(図中における左右方向)を意味する。
【0020】
(上部構造)
上部構造20は、上甲板13から上下方向Dvの上方側に向かうように設けられている構造物である。上部構造20は、例えば、居住区や船橋等を有している。
【0021】
(タンク)
タンク30は、燃料としての液化アンモニアを内部に貯留する。タンク30は、液相のアンモニア(液化アンモニア)と、この液相のアンモニアが気化することで生じた気相のアンモニア(ボイルオフガス)とを収容している。本実施形態におけるタンク30は、例えば、上部構造20よりも船首尾方向Faにおける船尾15側の上甲板13上に設けられている。
【0022】
(アンモニア利用機器)
アンモニア利用機器40は、アンモニアを燃焼させることで熱エネルギーを発生させる装置である。アンモニア利用機器40は、例えば、浮体本体10の内部に配置された機関室(図示省略)等の区画に設けられている。
【0023】
アンモニア利用機器40には、例えば、浮体本体10内(船内)に電力を供給するエンジン発電機や、作動流体としての蒸気を発生させるボイラ、浮体本体10を推進させるための動力を発生させる主機関等を例示することができる。本実施形態におけるアンモニア利用機器40は、燃料として気体のアンモニアを用いるエンジン発電機である。以下、気体のアンモニアを「アンモニアガス」と称し、液体のアンモニアを「液化アンモニア」と称する。
【0024】
アンモニアガスの燃焼によってアンモニア利用機器40から排出された排ガスは、例えば、排ガス浄化装置200によって浄化される。排ガス浄化装置200によって浄化された排ガスは、この排ガス浄化装置200に接続された状態で上甲板13を貫通して上下方向Dvの上方側に延びる煙道210を通じて大気中に放出される。
【0025】
なお、煙道210における浮体本体10の外部に延びている部分は、エンジンケーシング220やファンネル230によって囲まれている。これら煙道210、エンジンケーシング220、及びファンネル230は、例えば、上部構造20よりも船首尾方向Faにおける船尾15側に配置されている。
【0026】
(アンモニア供給装置)
図2に示すように、アンモニア供給装置50は、タンク30内における液相の液化アンモニアをアンモニア利用機器40へ供給する装置である。アンモニア供給装置50は、例えば、浮体本体10の内部に配置されている。
本実施形態におけるアンモニア供給装置50は、ポンプ51と、供給ライン52と、蒸発器53と、ガスバッファチャンバ54とを有している。
【0027】
(ポンプ)
ポンプ51は、タンク30内の液相の液化アンモニアをタンク30の外部へ圧送可能である。本実施形態におけるポンプ51は、タンク30の内部に配置されている。
【0028】
(供給ライン)
供給ライン52は、アンモニア利用機器40とポンプ51とを接続している管である。供給ライン52は、ポンプ51により圧送された液化アンモニアを、蒸発器53及びガスバッファチャンバ54を経由して、アンモニア利用機器40へ供給する。
【0029】
ここで、本実施形態では、ポンプ51により圧送されて供給ライン52内を流れる液化アンモニアの圧力は、例えば2.0~3.0MPaGの範囲にある。また、この液化アンモニアの温度は、同圧力下で、例えば-40~-30℃の範囲にある。
【0030】
(蒸発器)
蒸発器53は、供給ライン52を流通する液化アンモニアを蒸発させることでアンモニアガスへ状態変化させる熱交換器である。即ち、蒸発器53は、タンク30内の液化アンモニアからアンモニアガスを生成する。蒸発器53は、供給ライン52に設けられている。また、蒸発器53には、供給ライン52を流れる液化アンモニアを加熱するための熱源が外部から供給される。蒸発器53に供給される熱源としては、浮体本体10内の排熱を回収して温められたグリコールウォーターや、浮体本体10を浮かばせる周囲の海水等を例示することができる。
【0031】
ここで、蒸発器53は、外部から供給された液体の流体に対して、外部から供給された気体の流体を混合させ、気液混相状態の流体とする機能を有している。本実施形態における蒸発器53は、供給ライン52を流れるタンク30からの液化アンモニアに対して、後述の接続ライン80を流れるアンモニアガスを混合させ、気液混相状態のアンモニアとする。蒸発器53は、この気液混相状態のアンモニアと上記熱源とを熱交換させることでアンモニアガスを生成する。蒸発器53には、マイクロチャネル熱交換器等を例示することができる。
【0032】
(ガスバッファチャンバ)
ガスバッファチャンバ54は、蒸発器53によって生成したアンモニアガスを一時貯留する内部空間を有した容器である。したがって、蒸発器53により生成されたアンモニアガスは、供給ライン52を通じてガスバッファチャンバ54に導入され、このガスバッファチャンバ54内に一時貯留される。ガスバッファチャンバ54に一時貯留されたアンモニアガスは、供給ライン52を通じてアンモニア利用機器40に供給される。
【0033】
ここで、本実施形態では、ガスバッファチャンバ54に貯留されたアンモニアガスの圧力は、例えば0.55~0.65MPaGの範囲にある。また、このアンモニアガスの温度は、同圧力下で、例えば15~50℃の範囲にある。
【0034】
(再液化ライン)
再液化ライン60は、ボイルオフガスであるタンク30内の気相のアンモニアガスをタンク30外へ導出する。本実施形態における再液化ライン60は、タンク30内の気相から再液化装置70へ向けてアンモニアガスを導くとともに、再液化装置70によって再液化された液化アンモニアをタンク30内へ戻すための管である。本実施形態における再液化ライン60は、例えば、浮体本体10の内部に配置されている。なお、タンク30内の気相のアンモニアガスには、僅かに不活性ガス等が混ざっている場合がある。
【0035】
再液化ライン60の一端は、タンク30内の気相のアンモニアガスを導出可能にタンク30に設けられている。再液化ライン60の他端は、例えば、タンク30内の液相に浸漬されている。以下、説明の便宜上、再液化ライン60の上記一端の側を「上流側」と称し、再液化ライン60の上記他端の側を「下流側」と称する。
【0036】
(再液化装置)
再液化装置70は、アンモニアガスを再液化させる装置である。本実施形態における再液化装置70は、例えば、浮体本体10の内部に配置されている。
再液化装置70は、圧縮機71と、凝縮器72と、膨張弁73とを有している。
【0037】
(圧縮機)
圧縮機71は、再液化ライン60によりタンク30から供給されたアンモニアガスを圧縮する装置である。圧縮機71は、再液化ライン60に設けられている。圧縮機71は、タンク30内の気相から供給されたアンモニアガスを所定の圧力まで圧縮する。この圧縮機71により圧縮されたアンモニアガスは、圧縮機71よりも下流側の再液化ライン60に吐出される。
【0038】
ここで、圧縮機71に導入されたアンモニアガスは、圧縮されることで所定の温度まで昇温される。
【0039】
本実施形態では、再液化ライン60を圧縮機71に向かって流れるアンモニアガスの圧力は、例えば0~20kPaGの範囲にあり、このアンモニアガスの温度は、同圧力下で、例えば-25~-15℃の範囲にある。
【0040】
なお、このアンモニアガスの温度圧力範囲は、タンクの種別によって変わりうる。例えば、タンク30がIMOタンク・タイプA方式のタンクである場合、圧力は、例えば0~70kPaGの範囲にある。また、タンク30がIMOタンク・タイプC方式のタンクである場合、圧力は、例えば0.2~0.7MPaGの範囲にある。ここでいう「IMOタンク・タイプA方式」及び「IMOタンク・タイプC方式」とは、国際海事機関(IMO:International Maritime Organization)が定めた液化ガスの安全規則であるIGC(International Gas Carrier)コードによって規定されているものである。
【0041】
また、圧縮機71により圧縮されて再液化ライン60を流れるアンモニアガスの圧力は、例えば1.6~1.8MPaGの範囲にあり、このアンモニアガスの温度は、同圧力下で、例えば140~160℃の範囲にある。
【0042】
(凝縮器)
凝縮器72は、圧縮機71によって圧縮されたアンモニアガスを冷却することで、アンモニアガスを凝縮させる熱交換器である。凝縮器72は、圧縮機71よりも下流側の再液化ライン60に設けられている。凝縮器72には、アンモニアガスを冷却するための熱源が外部から供給される。なお、凝縮器に供給される熱源には、浮体本体10を浮かばせる周囲の海水等を例示することができる。
【0043】
(膨張弁)
膨張弁73は、凝縮器72によって凝縮した液化アンモニアを断熱膨張させることで、このアンモニアの圧力及び温度を低下させる。本実施形態における膨張弁73は、凝縮器72により凝縮された液化アンモニアをタンク30へ戻してもよい圧力及び温度まで低下させる。
【0044】
膨張弁73は、凝縮器72よりも下流側の再液化ライン60に設けられている。膨張弁73を経た液化アンモニアは、再液化ライン60を通じてタンク30内へ導かれ、再液化ライン60の他端からタンク30内の液相へ放出される。
【0045】
ここで、本実施形態では、膨張弁73を経てタンク30へ戻る液化アンモニアの圧力は、例えば0~20kPaGの範囲にある。また、この膨張弁73を経てタンク30へ戻る液化アンモニアの温度は、同圧力下で、例えば-40~-30℃の範囲にある。
【0046】
(接続ライン)
接続ライン80は、再液化装置70の圧縮機71により圧縮されたアンモニアガスをアンモニア供給装置50に導入するための管である。本実施形態における接続ライン80は、圧縮機71と凝縮器72との間における再液化ライン60と、アンモニア供給装置50の蒸発器53とを接続している。
【0047】
(調整弁)
調整弁90は、接続ライン80を流れるアンモニアガスの流通を遮断可能、かつ接続ライン80を流通するアンモニアガスの流量を調整可能な弁である。調整弁90は、接続ライン80に設けられている。調整弁90は、開状態とされることで、接続ライン80をアンモニアガスが流れる状態にし、閉状態とされることで、接続ライン80をアンモニアガスが流れない状態にする。調整弁90の開度変更の操作は、浮体1の乗員による手動、又は自動によってなされる。
【0048】
ここで、調整弁90を通過した接続ライン80を流れるアンモニアガスは、蒸発器53内でタンク30から供給された液化アンモニアと合流する。蒸発器53内で合流した気液混相状態のアンモニアは、上記熱源によって加熱され、気化してアンモニアガスとなる。このアンモニアガスは、供給ライン52を通じてガスバッファチャンバ54に導入される。
【0049】
本実施形態では、調整弁90を経て蒸発器53へ向かうアンモニアガスの圧力は、例えば0.5~0.7MPaGの範囲にある。また、このアンモニアガスの温度は、同圧力下で、例えば50~100℃の範囲にある。
【0050】
(作用効果)
上記構成では、接続ライン80を通じて、再液化装置70の圧縮機71で圧縮されたアンモニアガスが燃料としてアンモニア供給装置50に導入される。つまり、再液化装置70の圧縮機71によって圧縮されたタンク30からのボイルオフガスを有効利用できるため、供給ライン52を通じてタンク30から蒸発器53へ供給される液化アンモニアの量を減少させることができる。したがって、蒸発器53で液化アンモニアの気化に必要な熱エネルギーを低減させることができる。その結果、エネルギー効率を向上させることができる。
【0051】
また、上記構成では、圧縮機71によって所定の圧力及び温度にされたアンモニアガスが蒸発器53内で液化アンモニアと合流する。このため、例えば、タンク30から蒸発器53に向かって供給ライン52を流れる液化アンモニアの流量や流速が変動した場合であっても、蒸発器53から流出するアンモニアガスの温度をより一定に保つことができる。したがって、温度がより安定したアンモニアガスをアンモニア利用機器40に供給することができる。
【0052】
また、上記構成では、接続ライン80に調整弁90が設けられている。このため、例えば、ガスバッファチャンバ54に貯留されているアンモニアガスの量が十分な場合や、タンク30の内圧が低い場合に、調整弁90を閉状態とすることで、タンク30内の気相のアンモニアガスが蒸発器53内へ導入されることを停止することができる。また、アンモニアガスが蒸発器53内へ導入されることを停止するとともに、再液化ライン60に設けられた凝縮器72へアンモニアガスを導入させることで、タンク30の内圧のコントロールを継続することができる。したがって、状況に応じた適正なオペレーションを実現することができる。また、調整弁90の開度を調整することで、接続ライン80を通じて蒸発器53へ送られる液化アンモニアの量を調整することができる。
【0053】
また、上記構成では、蒸発器53からのアンモニアガスを貯留可能なガスバッファチャンバ54が供給ライン52に設けられている。このため、例えば、アンモニア利用機器40で消費されるアンモニアガスの量が変動した場合であっても、アンモニア利用機器40に必要な量のアンモニアガスをガスバッファチャンバ54からアンモニア利用機器40に供給し続けることができる。
【0054】
<第二実施形態>
次に、本開示に係る浮体1の第二実施形態について図3を参照して説明する。なお、以下に説明する第二実施形態では、上記の第一実施形態と共通する構成については図中に同符号を付してその説明を省略する。第二実施形態では、接続ライン80とアンモニア供給装置50との接続箇所が、第一実施形態で説明した接続ライン80とアンモニア供給装置50との接続箇所と異なっている。
【0055】
(接続ライン)
本実施形態における接続ライン80は、圧縮機71と凝縮器72との間における再液化ライン60と、アンモニア供給装置50における蒸発器53よりもタンク30側の供給ライン52とを接続している。
【0056】
(作用効果)
この構成では、圧縮機71によって所定の圧力及び温度にされたアンモニアガスが、液化アンモニアが流れる供給ライン52に流入する。供給ライン52で合流し、気液混相状態となったアンモニアは、蒸発器53に供給される。このため、例えば、タンク30から蒸発器53に向かって供給ライン52を流れる液化アンモニアの流量や流速が変動した場合であっても、蒸発器53から流出するアンモニアガスの温度をより一定に保つことができる。したがって、温度がより安定したアンモニアガスをアンモニア利用機器40に供給することができる。
【0057】
また、アンモニアガスが供給ライン52内の液化アンモニアと合流し、アンモニアガスが液化アンモニアから冷熱がかけられる(熱交換する)ことで、アンモニアガスの一部が液化アンモニアになる。これにより、供給ライン52を流れるアンモニアのうち、液化アンモニアの割合を増やすことができる。したがって、蒸発器53でより多くのアンモニアガスを生成することができる。
【0058】
また、この構成では、例えば、アンモニアを受け入れることができる入口部が一つの蒸発器53を既存の設備として利用している場合であっても、接続ライン80の追設に際して、この蒸発器53の仕様への影響が少ない。したがって、接続ライン80を追設した際にコストがかかることを抑制することができる。
【0059】
<第三実施形態>
次に、本開示に係る浮体1の第三実施形態について図4を参照して説明する。なお、以下に説明する第二実施形態では、上記の第一実施形態と共通する構成については図中に同符号を付してその説明を省略する。第二実施形態では、接続ライン80とアンモニア供給装置50との接続箇所が、第一実施形態で説明した接続ライン80とアンモニア供給装置50との接続箇所と異なっている。また、第三実施形態で説明する浮体1は、熱交換器100を更に備えている。
【0060】
(接続ライン)
本実施形態における接続ライン80は、圧縮機71と凝縮器72との間における再液化ライン60と、アンモニア供給装置50のガスバッファチャンバ54とを接続している。
【0061】
(熱交換器)
熱交換器100は、圧縮機71が圧縮したアンモニアガスを目的の温度のアンモニアガスにする。熱交換器100は、調整弁90よりもガスバッファチャンバ54側の接続ライン80に設けられている。熱交換器100には、接続ライン80を流れるアンモニアガスをアンモニア利用機器40が要求する適温に調整するための熱源が外部から供給される。熱交換器100に供給される熱源としては、浮体本体10内の排熱を回収して温められたグリコールウォーターや、浮体本体10を浮かばせる周囲の海水等を例示することができる。熱交換器100から流出したアンモニアガスは、接続ライン80を通じてガスバッファチャンバ54に導入される。
【0062】
(作用効果)
この構成では、熱交換器100によって目的の温度にされたアンモニアガスがガスバッファチャンバ54に導入されるとともに、蒸発器53からのアンモニアガスと合流する。このため、例えば、供給ライン52を流れる液化アンモニアの流量や流速が変動することで、蒸発器53からのアンモニアガスの温度や圧力が変動した場合であっても、最終的にガスバッファチャンバ54からアンモニア利用機器40へ供給されるアンモニアガスの温度をより一定に保つことができる。したがって、温度がより安定したアンモニアガスをアンモニア利用機器40に供給することができる。
【0063】
(その他の実施形態)
以上、本開示の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成は実施形態の構成に限られるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内での構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。
【0064】
例えば、図5に示すように、浮体1は、上述した再液化ライン60、再液化装置70、接続ライン80、及び調整弁90を備えず、これら再液化ライン60、再液化装置70、接続ライン80、及び調整弁90に替えて、第二供給ライン110と、圧縮機71aと、調整弁90aとを備えていてもよい。
以下、第二供給ライン110、圧縮機71a、及び調整弁90aの構成を説明する。
【0065】
第二供給ライン110は、タンク30内におけるボイルオフガスであるアンモニアガスをアンモニア供給装置50に供給するための管である。第二供給ライン110は、例えば、浮体本体10の内部に配置されている。第二供給ライン110の一端は、タンク30内の気相のアンモニアを導出可能にタンク30に設けられている。第二供給ライン110の他端は、アンモニア供給装置50の蒸発器53に接続されている。
【0066】
圧縮機71aは、第二供給ライン110を流れるタンク30からのアンモニアガスを圧縮する装置である。圧縮機71aは第二供給ライン110に設けられている。圧縮機71aは、アンモニアガスを所定の圧力まで圧縮し、圧縮したアンモニアガスを圧縮機71aよりも蒸発器53側の第二供給ライン110に吐出する。
【0067】
調整弁90aは、第二供給ライン110を流れるアンモニアガスの流通を遮断可能、かつ第二供給ライン110を流通するアンモニアガスの流量を調整可能な弁である。調整弁90aは、圧縮機71aと蒸発器53との間における第二供給ライン110に設けられている。調整弁90aは、開状態とされることで、第二供給ライン110をアンモニアガスが流れる状態にし、閉状態とされることで、第二供給ライン110をアンモニアガスが流れない状態にする。調整弁90aの開度変更の操作は、浮体1の乗員による手動、又は自動によってなされる。
【0068】
以上で説明した構成によっても、第一実施形態で説明した作用効果を奏することができる。
なお、図示省略するが、第二供給ライン110の他端は、例えば、蒸発器53よりも上流側の供給ライン52に接続されてもよい。
また、第二供給ライン110の他端は、例えば、ガスバッファチャンバ54に接続されてもよい。第二供給ライン110の他端がガスバッファチャンバ54に接続される場合、第二供給ライン110には熱交換器100が設けられればよい。
【0069】
また、上記実施形態では、タンク30が上甲板13上に設けられている構成を説明したが、この構成に限定されることはなく、タンク30は、浮体本体10の内部に設けられてもよい。
【0070】
また、上記実施形態では、燃料を貯留するタンクとしてのタンク30を一例にして説明した。しかし、燃料を貯留するタンクは、燃料専用のタンク30に限られない。例えば、燃料を貯留するタンクとしては、浮体本体10内のカーゴホールド等に配置される貨物としての液化ガスを貯留するタンク(カーゴタンク)であってもよい。
【0071】
また、上記実施形態で説明した浮体1は、アンモニアを燃料とする船舶であるが、アンモニアに限定されることはない。浮体1は、LNGやLPG等の液化ガスを燃料としてもよい。また、浮体1は、船舶に限定されることはなく、船舶に替えて、FSRU(浮体式LNG貯蔵再ガス化設備)やFSU(浮体式LNG貯蔵設備)等であってもよい。
【0072】
また、上記実施形態で説明された浮体1の構成は、それぞれ独立した構成に留まることはない。各実施形態に記載の構成要素を適宜組み合わせて浮体1を構成してもよい。
【0073】
<付記>
各実施形態に記載の浮体は、例えば以下のように把握される。
【0074】
(1)第1の態様に係る浮体1は、アンモニアを貯留するタンク30と、前記タンク30内における気相のアンモニアを圧縮する圧縮機71、前記圧縮機71が圧縮したアンモニアを凝縮させて前記タンク30に戻す凝縮器72を有する再液化装置70と、アンモニアガスによって稼働されるアンモニア利用機器40と、前記タンク30内における液相のアンモニアを前記アンモニア利用機器40に供給する供給ライン52、及び、前記供給ライン52に設けられて前記供給ライン52を流通する前記アンモニアを蒸発させて前記アンモニアガスを生成する蒸発器53を有するアンモニア供給装置50と、前記再液化装置70における前記圧縮機71が圧縮した前記アンモニアを前記アンモニア供給装置50に導入する接続ライン80と、を備える。
【0075】
これにより、再液化装置70の圧縮機71で圧縮されたアンモニアをアンモニア供給装置50が有効利用できるため、蒸発器53が蒸発させるタンク30からのアンモニアの量を減少させることができる。
【0076】
(2)第2の態様に係る浮体1は、(1)の浮体1であって、前記接続ライン80は、前記圧縮機71が圧縮した前記アンモニアを前記蒸発器53に導入してもよい。
【0077】
これにより、圧縮機71によって所定の圧力及び温度にされたアンモニアが、蒸発器53内でタンク30からのアンモニアと合流する。したがって、例えば、タンク30から蒸発器53に向かって供給ライン52を流れるアンモニアの流量や流速が変動した場合であっても、蒸発器53から流出するアンモニアガスの温度をより一定に保つことができる。
【0078】
(3)第3の態様に係る浮体1は、(1)の浮体1であって、前記接続ライン80は、前記圧縮機71が圧縮した前記アンモニアを前記蒸発器53よりも前記タンク30側の前記供給ライン52に導入してもよい。
【0079】
これにより、圧縮機71によって所定の圧力及び温度にされたアンモニアが供給ライン52に流入してタンク30からのアンモニアと合流した後、供給ライン52を通じて蒸発器53に供給される。したがって、例えば、タンク30から蒸発器53に向かって供給ライン52を流れるアンモニアの流量や流速が変動した場合であっても、蒸発器53から流出するアンモニアガスの温度をより一定に保つことができる。
また、例えば、アンモニアを受け入れることができる入口部が一つの蒸発器53を利用している場合であっても、接続ライン80の追設に際して、この蒸発器53の仕様等を変更する必要がない。
【0080】
(4)第4の態様に係る浮体1は、(1)の浮体1であって、前記圧縮機71が圧縮した前記アンモニアを目的の温度の前記アンモニアガスにする熱交換器100を更に備え、前記アンモニア供給装置50は、前記蒸発器53と前記アンモニア利用機器40との間の前記供給ライン52に設けられて前記アンモニアガスを貯留可能なガスバッファチャンバ54を更に有し、前記接続ライン80は、前記熱交換器100により目的の温度にされた前記アンモニアガスを前記ガスバッファチャンバ54に導入してもよい。
【0081】
これにより、熱交換器100によって目的の温度にされたアンモニアガスがガスバッファチャンバ54に導入されるとともに、蒸発器53からのアンモニアガスと合流する。したがって、例えば、供給ライン52を流れるアンモニアの流量や流速が変動することで、蒸発器53からのアンモニアガスの温度や圧力が変動した場合であっても、最終的にガスバッファチャンバ54からアンモニア利用機器40へ供給されるアンモニアガスの温度をより一定に保つことができる。
また、例えば、アンモニア利用機器40で消費されるアンモニアガスの量が変動した場合であっても、アンモニア利用機器40に必要な量のアンモニアガスをガスバッファチャンバ54から供給し続けることができる。
【0082】
(5)第5の態様に係る浮体1は、(1)から(4)の何れかの浮体1であって、前記接続ライン80内の前記アンモニアの流通を遮断可能、かつ前記接続ライン80を流通する前記アンモニアの流量を調整可能な調整弁90を更に備えてもよい。
【0083】
これにより、例えば、ガスバッファチャンバ54に貯留されているアンモニアガスの量が十分な場合や、タンク30の内圧が低い場合に、調整弁90を閉状態とすることで、タンク30内の気相のアンモニアが蒸発器53内へ導入されることを停止することができる。
また、調整弁90の開度を調整することで、接続ライン80を通じて蒸発器53へ送られるアンモニアの流量を調整することができる。
【0084】
(6)第6の態様に係る浮体1は、アンモニアを貯留するタンク30と、アンモニアガスによって稼働されるアンモニア利用機器40と、前記タンク30内における液相のアンモニアを前記アンモニア利用機器40に供給する供給ライン52、及び、前記供給ライン52に設けられて前記供給ライン52を流通する前記アンモニアを蒸発させて前記アンモニアガスを生成する蒸発器53を有するアンモニア供給装置50と、前記タンク30内における気相のアンモニアを前記アンモニア供給装置50に供給する第二供給ライン110と、前記第二供給ライン110を流通する前記アンモニアを圧縮する圧縮機71aと、を備える。
【0085】
これにより、タンク30内の気相のアンモニアを利用するため、タンク30からアンモニア供給装置50の蒸発器53へ向かうアンモニアの量を減少させることができる。即ち、蒸発器53が蒸発させるタンク30からのアンモニアの量を減少させることができる。
【符号の説明】
【0086】
1…浮体 10…浮体本体 11A,11B…舷側 12…船底 13…上甲板 14…船首 15…船尾 20…上部構造 30…タンク 40…アンモニア利用機器 50…アンモニア供給装置 51…ポンプ 52…供給ライン 53…蒸発器 54…ガスバッファチャンバ 60…再液化ライン 70…再液化装置 71,71a…圧縮機 72…凝縮器 73…膨張弁 80…接続ライン 90,90a…調整弁 100…熱交換器 110…第二供給ライン 200…排ガス浄化装置 210…煙道 220…エンジンケーシング 230…ファンネル Dv…上下方向 Fa…船首尾方向
図1
図2
図3
図4
図5