(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024132670
(43)【公開日】2024-10-01
(54)【発明の名称】光デバイス、光送信器及び光受信器
(51)【国際特許分類】
G02B 6/122 20060101AFI20240920BHJP
G02B 6/12 20060101ALI20240920BHJP
G02B 6/42 20060101ALI20240920BHJP
【FI】
G02B6/122
G02B6/122 311
G02B6/12 361
G02B6/42
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023043534
(22)【出願日】2023-03-17
(71)【出願人】
【識別番号】309015134
【氏名又は名称】富士通オプティカルコンポーネンツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】杉山 昌樹
【テーマコード(参考)】
2H137
2H147
【Fターム(参考)】
2H137AA01
2H137AA05
2H137AB08
2H137AB11
2H137BA01
2H137BA35
2H137BA45
2H137BA53
2H137BB02
2H137DA39
2H147BB02
2H147BB04
2H147BE15
2H147CA01
2H147CB01
2H147CD12
2H147EA02A
2H147EA12A
2H147EA13A
2H147EA14A
2H147EA14B
2H147EA16B
2H147EA25B
2H147GA10
2H147GA19
(57)【要約】
【課題】基板への光の放射を抑制して光損失を軽減できる光デバイス等を提供する。
【解決手段】光デバイスは、基板と、基板上の遠い側に設けられた第1のアッセンブリ層と、基板上の近い側に設けられた第2のアッセンブリ層と、第1のアッセンブリ層と第2のアッセンブリ層との間に設けられた第3のアッセンブリ層とを有する。光デバイスは、第1のアッセンブリ層に配置された第1の導波路と、第2のアッセンブリ層に配置された第2の導波路と、第3のアッセンブリ層に配置された第3の導波路と、第2のアッセンブリ層と基板との間に配置された第4の導波路と、を有する。第3の導波路は、少なくとも第1の導波路と第2の導波路の一部とが基板の面方向で重なる位置に配置され、当該第3の導波路の導波路幅が第1の導波路及び第2の導波路の導波路幅に比較して狭くした構造を有する。
【選択図】
図2B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板上の遠い側に設けられた第1のアッセンブリ層と、
前記基板上の近い側に設けられた第2のアッセンブリ層と、
前記第1のアッセンブリ層と前記第2のアッセンブリ層との間に設けられた第3のアッセンブリ層とを有する光デバイスであって、
前記第1のアッセンブリ層に配置された第1の導波路と、
前記第2のアッセンブリ層に配置された第2の導波路と、
前記第3のアッセンブリ層に配置された第3の導波路と、
前記第2のアッセンブリ層と前記基板との間に配置された第4の導波路と、を有し、
前記第3の導波路は、
少なくとも前記第1の導波路と前記第2の導波路の一部とが前記基板の面方向で重なる位置に配置され、当該第3の導波路の導波路幅が前記第1の導波路及び前記第2の導波路の導波路幅に比較して狭くした構造を有することを特徴とする光デバイス。
【請求項2】
前記第1の導波路は、
始点から終点に向かうに連れて導波路幅が徐々に狭くなる第1のテーパ導波路と、
前記第1のテーパ導波路の始点に接続する箇所を始点として、前記第1のテーパ導波路の始点から離れるに連れて導波路幅が徐々に狭くなる第2のテーパ導波路と、を有し、
前記第2の導波路は、
前記第2のテーパ導波路と少なくとも一部が前記基板の面方向で重なる位置に配置され、前記第2のテーパ導波路の始点から離れるに連れて導波路幅が徐々に広くなる第3のテーパ導波路と、
前記第3のテーパ導波路の導波路幅が広い側に接続する箇所を始点として、前記第3のテーパ導波路と接続する箇所から離れるに連れて導波路幅が徐々に狭くなる第4のテーパ導波路と、を有し、
前記第4の導波路は、
前記第4のテーパ導波路と少なくとも一部が前記基板の面方向で重なる位置に配置され、前記第4のテーパ導波路の始点から離れるに連れて導波路幅が徐々に広くなる第5のテーパ導波路と、
前記第5のテーパ導波路の導波路幅が広い側に接続する他の導波路と、を有することを特徴とする請求項1に記載の光デバイス。
【請求項3】
前記第1のアッセンブリ層と前記第3のアッセンブリ層との間に設けられた第4のアッセンブリ層をさらに有し、
前記第4のアッセンブリ層に配置された第5の導波路を有し、
前記第5の導波路は、
少なくとも前記第1の導波路の一部と前記第2の導波路の一部とが前記基板の面方向で重なる位置に配置され、当該第5の導波路の導波路幅が前記第1の導波路及び前記第2の導波路の導波路幅に比較して狭くした構造を有することを特徴とする請求項1に記載の光デバイス。
【請求項4】
前記第5の導波路は、
前記第4の導波路と略同一形状の導波路であることを特徴とする請求項3に記載の光デバイス。
【請求項5】
前記第5の導波路は、
前記第4の導波路と異なる形状の導波路であることを特徴とする請求項3に記載の光デバイス。
【請求項6】
前記第1の導波路は、
始点から終点に向かうに連れて導波路幅が徐々に狭くなる第1のテーパ導波路と、
前記第1のテーパ導波路の始点に接続する箇所を始点として、前記第1のテーパ導波路の始点から離れるに連れて導波路幅が徐々に狭くなる第2のテーパ導波路と、を有し、
前記第2の導波路は、
前記第2のテーパ導波路と少なくとも一部が前記基板の面方向で重なる位置に配置され、前記第2のテーパ導波路の始点から離れるに連れて導波路幅が徐々に広くなる第3のテーパ導波路と、
前記第3のテーパ導波路の導波路幅が広い側に接続する箇所を始点として、前記第3のテーパ導波路と接続する箇所から離れるに連れて導波路幅が徐々に狭くなる第4のテーパ導波路と、を有し、
前記第4の導波路は、
前記第4のテーパ導波路と少なくとも一部が前記基板の面方向で重なる位置に配置され、前記第4のテーパ導波路の始点から離れるに連れて導波路幅が徐々に広くなる第5のテーパ導波路と、
前記第5のテーパ導波路の導波路幅が広い側に接続する他の導波路と、を有することを特徴とする請求項3に記載の光デバイス。
【請求項7】
前記第3の導波路は、
前記第2のテーパ導波路と少なくとも一部が前記基板の面方向で重なる位置に配置され、前記第2のテーパ導波路の始点から離れるに連れて導波路幅が徐々に広くなる第6のテーパ導波路と、
前記第6のテーパ導波路の導波路幅が広い側に接続する箇所を始点として、前記第6のテーパ導波路と接続する箇所から離れるに連れて導波路幅が徐々に狭くなる第7のテーパ導波路と、を有し、
前記第5の導波路は、
前記第2のテーパ導波路と少なくとも一部が前記基板の面方向で重なる位置に配置され、前記第2のテーパ導波路の始点から離れるに連れて導波路幅が徐々に広くなる第8のテーパ導波路と、
前記第8のテーパ導波路の導波路幅が広い側に接続する箇所を始点として、前記第8のテーパ導波路と接続する箇所から離れるに連れて導波路幅が徐々に狭くなる第9のテーパ導波路と、を有することを特徴とする請求項6に記載の光デバイス。
【請求項8】
前記第1の導波路は、
前記第2の導波路の厚みに比較して薄くした構造であることを特徴とする請求項7に記載の光デバイス。
【請求項9】
前記第1の導波路の厚みと前記第5の導波路の厚みとの差及び、
前記第2の導波路の厚みと前記第3の導波路の厚みとの差を小さくした構造であることを特徴とする請求項8に記載の光デバイス。
【請求項10】
前記第1の導波路を被覆するクラッド上に配置された光学用樹脂層をさらに有することを特徴とする請求項8に記載の光デバイス。
【請求項11】
光源と、
送信信号を用いて前記光源からの光を光変調して送信光を送信する光変調部と、
前記光変調部内で前記光を導波する光デバイスと、を有する光送信器であって、
前記光デバイスは、
基板と、
前記基板上の遠い側に設けられた第1のアッセンブリ層と、
前記基板上の近い側に設けられた第2のアッセンブリ層と、
前記第1のアッセンブリ層と前記第2のアッセンブリ層との間に設けられた第3のアッセンブリ層とを有する光デバイスであって、
前記第1のアッセンブリ層に配置された第1の導波路と、
前記第2のアッセンブリ層に配置された第2の導波路と、
前記第3のアッセンブリ層に配置された第3の導波路と、
前記第2のアッセンブリ層と前記基板との間に配置された第4の導波路と、を有し、
前記第3の導波路は、
少なくとも前記第1の導波路と前記第2の導波路の一部とが前記基板の面方向で重なる位置に配置され、当該第3の導波路の導波路幅が前記第1の導波路及び前記第2の導波路の導波路幅に比較して狭くした構造を有することを特徴とする光送信器。
【請求項12】
光源と、
前記光源からの光を用いて受信光から受信信号を受信する光受信部と、
前記光受信部内で前記光を導波路する光デバイスと、を有する光受信器であって、
前記光デバイスは、
基板と、
前記基板上の遠い側に設けられた第1のアッセンブリ層と、
前記基板上の近い側に設けられた第2のアッセンブリ層と、
前記第1のアッセンブリ層と前記第2のアッセンブリ層との間に設けられた第3のアッセンブリ層とを有する光デバイスであって、
前記第1のアッセンブリ層に配置された第1の導波路と、
前記第2のアッセンブリ層に配置された第2の導波路と、
前記第3のアッセンブリ層に配置された第3の導波路と、
前記第2のアッセンブリ層と前記基板との間に配置された第4の導波路と、を有し、
前記第3の導波路は、
少なくとも前記第1の導波路と前記第2の導波路の一部とが前記基板の面方向で重なる位置に配置され、当該第3の導波路の導波路幅が前記第1の導波路及び前記第2の導波路の導波路幅に比較して狭くした構造を有することを特徴とする光受信器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光デバイス、光送信器及び光受信器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、通信容量の増加に伴って、光ファイバ通信の需要が増大しているため、電気信号を光信号に変換する小型の光デバイスが使用されている。そこで、近年、シリコンフォトニクスに代表される超小型の基板型光導波路素子(単に、光デバイスと称する)の開発が盛んに行われている。光デバイスでは、同じチップ上に異なる材料から成る2つ以上の導波路を集積できるエッジカプラがある。
【0003】
光デバイスを構成する光部品は、例えば、材料屈折率によって得られる特性が異なるため、光部品毎に適切な材料の導波路を使用することで、光デバイスの特性の向上を図ることができる。そこで、異なる材料の導波路を使用する光デバイスでは、異なる導波路間で光を断熱的に光遷移する構造がある。
【0004】
図18は、従来の光デバイス100の一例を示す説明図である。
図18に示す光デバイス100は、光ファイバのコアと光結合する基板型光導波路素子である。光デバイス100は、SiO
2等で形成されたクラッド111と、クラッド111で被覆された、例えば、Si
3N
4(以下、単に、SiN(Silicon Nitride)と称する)等で形成された第1の導波路102と、を有する。光デバイス100は、クラッド111で被覆された、例えば、Si等で形成された第2の導波路104と、第1の導波路102と第2の導波路104との間で光が断熱的に光遷移する断熱変換部105と、を有する。更に、光デバイス100は、第1の導波路102のチップ端面D11までの導波路幅が徐々に狭くなる構造を有する逆テーパ部106を有する。
【0005】
第1の導波路102は、第1のテーパ導波路102Aと、第1のテーパ導波路102Aと接続する第2のテーパ導波路102Bとを有する。第1のテーパ導波路102Aは、チップ端面D11付近の光入出力部から始点に向かうに連れて導波路幅が徐々に広くなる構造を有する。第2のテーパ導波路102Bは、第1のテーパ導波路102Aの始点に接続する箇所を始点として、第1のテーパ導波路102Aの始点から離れるに連れて導波路幅が徐々に狭くなる構造を有する。
【0006】
第2の導波路104は、第2のテーパ導波路102Bと少なくとも一部が重なる位置に離間して配置された第3のテーパ導波路104Aと、第3のテーパ導波路104Aと接続する直線導波路104Bとを有する。第3のテーパ導波路104Aは、第2のテーパ導波路102Bの始点から離れるに連れて導波路幅が徐々に広くなる構造を有する。直線導波路104Bは、第3のテーパ導波路104Aの導波路幅が広い側に接続する導波路である。
【0007】
図19Aは、
図18に示すA-A線の略断面部分の一例を示す説明図である。
図19Aに示す光デバイス100は、Si基板112と、Si基板112上に積層されたクラッド111と、を有する。
図19Aに示すA-A線の略断面部分は、逆テーパ部106が配置された光デバイス100の断面部位である。更に、光デバイス100は、Si基板112から遠い側に配置された第1のアッセンブリ層121Aと、Si基板112から近い側に配置された第2のアッセンブリ層121Bと、を有する。第1のアッセンブリ層121Aには、第1の導波路102内の第1のテーパ導波路102Aが配置されている。
【0008】
図19Bは、
図18に示すB-B線の略断面部分の一例を示す説明図である。
図19Bに示す光デバイス100は、Si基板112と、クラッド111と、第1のアッセンブリ層121Aと、第2のアッセンブリ層121Bとを有する。
図19Bに示すB-B線の略断面部分は、断熱変換部105が配置された光デバイス100の断面部位である。第2のアッセンブリ層121Bには、第2の導波路104内の第3のテーパ導波路104Aが配置されている。第1のアッセンブリ層121Aには、第1の導波路102内の第2のテーパ導波路102Bが配置されている。
【0009】
図19Cは、
図18に示すC-C線の略断面部分の一例を示す説明図である。
図19Cに示す光デバイス100は、Si基板112と、クラッド111と、第1のアッセンブリ層121Aと、第2のアッセンブリ層121Bとを有する。
図19Cに示すC-C線の略断面部分は、直線導波路104Bが配置された光デバイス100の断面部位である。第2のアッセンブリ層121Bには、第2の導波路104内の直線導波路104Bが配置されている。
【0010】
図18に示す光デバイス100は、断熱変換部105を通じて第2の導波路104からその上に配置された第1の導波路102に断熱的に光を移し、その後、逆テーパ部106で光のモードフィールドを大きくして光ファイバに結合する。断熱変換部105では、第1の導波路102及び第2の導波路104の導波路幅がテーパ状に変化する。第1の導波路102は第2の導波路104に比べて屈折率が低いので、光のモードフィールドを大きくでき、光ファイバとの結合損失を小さくできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】米国特許出願公開第2019/0154919号明細書
【特許文献2】特開2014-191301号公報
【特許文献3】米国特許出願公開第2018/0224605号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、従来の光デバイス100では、第1の導波路102を用いてモードフィールドを大きくした場合、SiNに比較してSi基板112の屈折率が大きいため、第1の導波路102からSi基板112への光の放射が大きくなり、光損失が大きくなる。
【0013】
一つの側面では、基板への光の放射を抑制して光損失を軽減できる光デバイス等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
一つの態様の光デバイスは、基板と、基板上の遠い側に設けられた第1のアッセンブリ層と、基板上の近い側に設けられた第2のアッセンブリ層と、第1のアッセンブリ層と第2のアッセンブリ層との間に設けられた第3のアッセンブリ層とを有する。光デバイスは、第1のアッセンブリ層に配置された第1の導波路と、第2のアッセンブリ層に配置された第2の導波路と、第3のアッセンブリ層に配置された第3の導波路と、第2のアッセンブリ層と基板との間に配置された第4の導波路と、を有する。第3の導波路は、少なくとも第1の導波路と第2の導波路の一部とが基板の面方向で重なる位置に配置され、当該第3の導波路の導波路幅が第1の導波路及び第2の導波路の導波路幅に比較して狭くした構造を有する。
【発明の効果】
【0015】
一つの側面によれば、基板への光の放射を抑制して光損失を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】
図1は、実施例1の光デバイスの一例を示す説明図である。
【
図3】
図3は、実施例2の光デバイスの一例を示す説明図である。
【
図5】
図5は、実施例3の光デバイスの一例を示す説明図である。
【
図6】
図6は、
図5に示すA-A線の略断面部分の一例を示す説明図である。
【
図7】
図7は、実施例4の光デバイスの一例を示す説明図である。
【
図9】
図9は、実施例5の光デバイスの一例を示す説明図である。
【
図11】
図11は、実施例6の光デバイスの一例を示す説明図である。
【
図13】
図13は、実施例7の光デバイスの一例を示す説明図である。
【
図15】
図15は、光デバイスを内蔵した光通信装置の一例を示す説明図である。
【
図16】
図16は、比較例の光デバイスの一例を示す説明図である。
【
図18】
図18は、従来の光デバイスの一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
そこで、基板への光の放射を抑制して光損失を軽減できる光デバイスについて説明する。
【0018】
<比較例>
図16は、比較例の光デバイス200の一例を示す説明図である。
図16に示す光デバイス200は、光ファイバのコアと光結合する基板型光導波路素子である。
図16に示す光デバイス200は、第1の導波路202と、第2の導波路203と、第3の導波路204と、第1の導波路202、第2の導波路203及び第3の導波路204を被覆するクラッド211とを有する。第1の導波路202及び第2の導波路203は、例えば、Si
3N
4(以下、単にSiNと称する)で形成し、光波長が1.55μmとした場合のSiNの材料屈折率は1.99である。第3の導波路204は、例えば、Siで形成し、光波長が1.55μmとした場合のSiの材料屈折率は3.48である。クラッド211は、例えば、SiO
2で形成し、光波長が1.55μmとした場合のSiO
2の材料屈折率は1.44である。
【0019】
光デバイス200は、第1の導波路202と第2の導波路203との間を断熱的に光遷移する第1の断熱変換部205と、第2の導波路203と第3の導波路204との間を断熱的に光遷移する第2の断熱変換部206と、を有する。更に、光デバイス200は、第1の導波路202のチップ端面D11までの導波路幅が徐々に狭くなる構造を有する逆テーパ部207を有する。
【0020】
第1の導波路202は、第1のテーパ導波路202Aと、第2のテーパ導波路202Bとを有する。第1のテーパ導波路202Aは、Si基板212上に設けられたチップ端面D11付近の光入出力部から始点に向かうに連れて導波路幅が徐々に広くなる構造を有する。第2のテーパ導波路202Bは、第1のテーパ導波路202Aの始点に接続する箇所を始点として、第1のテーパ導波路202Aの始点から離れるに連れて導波路幅が徐々に狭くなる構造を有する。
【0021】
第2の導波路203は、第3のテーパ導波路203Aと、第4のテーパ導波路203Bとを有する。第3のテーパ導波路203Aは、第2のテーパ導波路202Bと少なくとも一部が重なる位置に離間して配置され、第2のテーパ導波路202Bの始点から離れるに連れて導波路幅が徐々に広くなる構造を有する。第4のテーパ導波路203Bは、第3のテーパ導波路203Aの導波路幅が広い側に接続する箇所を始点として、第3のテーパ導波路203Aから離れるに連れて導波路幅が狭くなる構造を有する。
【0022】
第3の導波路204は、第5のテーパ導波路204Aと、直線導波路204Bとを有する。第5のテーパ導波路204Aは、第4のテーパ導波路203Bと少なくとも一部が重なる位置に離間して配置され、第4のテーパ導波路203Bの始点から離れるに連れて導波路幅が徐々に広くなる構造を有する。直線導波路204Bは、第5のテーパ導波路204Aの導波路幅が広い側に接続する、例えば、導波路である。
【0023】
光デバイス200は、Si基板212に遠い側に設けられた第1のアッセンブリ層221Aと、Si基板212から近い側に設けられた第2のアッセンブリ層221Bと、をSi基板212上に形成された構造を有する。
【0024】
図17Aは、
図16に示すA-A線の略断面部分の一例を示す説明図である。
図16Aに示すA-A線の略断面部分は、逆テーパ部207が配置された光デバイス200の断面部位である。光デバイス200は、Si基板212と、Si基板212上に積層されたクラッド211と、第1のアッセンブリ層221Aと、第2のアッセンブリ層221Bとを有する。
【0025】
第1のアッセンブリ層221Aは、第1の導波路202内の第1のテーパ導波路202Aが配置されている。逆テーパ部207は、光のモードフィールドを大きくしてチップ端面D11の光ファイバに結合する。
【0026】
図17Bは、
図16に示すB-B線の略断面部分の一例を示す説明図である。
図17Bに示すB-B線の略断面部分は、第1の断熱変換部205が配置された光デバイス200の断面部位である。光デバイス200は、Si基板212と、Si基板212上に積層されたクラッド211と、第1のアッセンブリ層221Aと、第2のアッセンブリ層221Bとを有する。
【0027】
第1のアッセンブリ層221Aは、第1の導波路202内の第2のテーパ導波路202Bが配置されている。第2のアッセンブリ層221Bは、第2の導波路203内の第3のテーパ導波路203Aが配置されている。第1の断熱変換部205は、第2のテーパ導波路202Bと第3のテーパ導波路203Aとが重なる位置に離間して第3のテーパ導波路203Aと第2のテーパ導波路202Bとの間を断熱的に光が遷移する。
【0028】
図17Cは、
図16に示すC-C線の略断面部分の一例を示す説明図である。
図17Cに示すC-C線の略断面部分は、第2の断熱変換部206が配置された光デバイス200の断面部位である。光デバイス200は、Si基板212と、Si基板212上に積層されたクラッド211と、第1のアッセンブリ層221Aと、第2のアッセンブリ層221Bとを有する。
【0029】
第2のアッセンブリ層221Bは、第2の導波路203内の第4のテーパ導波路203Bが配置されている。第2のアッセンブリ層221BとSi基板212との間では、第3の導波路204内の第5のテーパ導波路204Aが配置されている。第2の断熱変換部206は、第4のテーパ導波路203Bと第5のテーパ導波路204Aとが重なる位置に離間して第4のテーパ導波路203Bと第5のテーパ導波路204Aとの間を断熱的に光が遷移する。
【0030】
図17Dは、
図16に示すD-D線の略断面部分の一例を示す説明図である。
図17Dに示すD-D線の略断面部分は、第3の導波路204内の直線導波路204Bが配置された光デバイス200の断面部位である。光デバイス200は、Si基板212と、Si基板212上に積層されたクラッド211と、第1のアッセンブリ層221Aと、第2のアッセンブリ層221Bとを有する。第2のアッセンブリ層221BとSi基板212との間では、第3の導波路204内の直線導波路204Bが配置されている。
【0031】
第1の断熱変換部205の始点は、第1の導波路202内の第2のテーパ導波路202Bの始点であると共に、第2の導波路203内の第3のテーパ導波路203Aの終点である。第1の断熱変換部205の終点は、第1の導波路202内の第2のテーパ導波路202Bの終点であると共に、第2の導波路203内の第3のテーパ導波路203Aの始点である。
【0032】
第2の断熱変換部206の始点は、第2の導波路203内の第4のテーパ導波路203Bの始点であると共に、第3の導波路204内の第5のテーパ導波路204Aの終点である。第2の断熱変換部206の終点は、第2の導波路203内の第4のテーパ導波路203Bの終点であると共に、第3の導波路204内の第5のテーパ導波路204Aの始点である。
【0033】
比較例の光デバイス200では、第1の導波路202及び第2の導波路203でSiN導波路を2層にし、第1の断熱変換部205で第2の導波路203から、その上に配置された第1の導波路202へと光を断熱的に遷移する。その結果、第1のテーパ導波路202AとSi基板212との間を離すことで、第1のテーパ導波路202AからSi基板212への光の放射を抑制して光損失を軽減できる。
【0034】
しかしながら、比較例の光デバイス200では、第1の断熱変換部205の第1の導波路202とSi基板212との間を離すために第1の導波路202を第2の導波路203から離した場合、第1の断熱変換部205での断熱変換の効率が下がる。そこで、断熱変換の効率を高めるためには第1の断熱変換部205の長さを長くすることも考えられるが、光デバイスのサイズが大きくなることも考えられる。
【0035】
そこで、このような事態を解消する光デバイス1の実施の形態につき、図面を参照して詳細に説明する。なお、この実施の形態により本発明が限定されるものではない。また、以下に示す各実施例は、矛盾を起こさない範囲で適宜組み合わせても良い。
【実施例0036】
図1は、実施例1の光デバイス1の一例を示す説明図である。
図1に示す光デバイス1は、光ファイバのコアと光結合する基板型光導波路素子である。光デバイス1は、第1の導波路2と、第2の導波路3と、第3の導波路5と、第4の導波路4と、第1の導波路2、第2の導波路3、第3の導波路5及び第4の導波路4を被覆するクラッド11とを有する。第1の導波路2、第2の導波路3及び第3の導波路5は、例えば、Si
3N
4(以下、単にSiNと称する)で形成し、光波長が1.55μmとした場合のSiNの材料屈折率は1.99である。第4の導波路4は、例えば、Siで形成し、光波長が1.55μmとした場合のSiの材料屈折率は3.48である。クラッド11は、例えば、SiO
2で形成し、光波長が1.55μmとした場合のSiO
2の材料屈折率は1.44である。
【0037】
光デバイス1は、第1の導波路2と第2の導波路3との間を第3の導波路5を経て断熱的に光遷移する第1の断熱変換部6と、第2の導波路3と第4の導波路4との間を断熱的に光遷移する第2の断熱変換部7と、を有する。光デバイス1は、第1の導波路2のチップ端面D11までの導波路幅が徐々に狭くなる構造を有する逆テーパ部8を有する。
【0038】
第1の導波路2は、第1のテーパ導波路2Aと、第2のテーパ導波路2Bとを有する。Si基板12上に設けられたチップ端面D11付近の光入出力部から始点に向かうに連れて導波路幅が徐々に広くなる構造を有する。つまり、第1のテーパ導波路2Aは、始点から終点に向かうに連れて導波路幅が徐々に狭くなる構造を有する。第2のテーパ導波路2Bは、第1のテーパ導波路2Aの始点に接続する箇所を始点として、第1のテーパ導波路2Aの始点から離れるに連れて導波路幅が徐々に狭くなる構造を有する。
【0039】
第2の導波路3は、第3のテーパ導波路3Aと、第4のテーパ導波路3Bとを有する。第3のテーパ導波路3Aは、第2のテーパ導波路2Bと少なくとも一部がSi基板12の面方向で重なる位置に離間して配置され、第2のテーパ導波路2Bの始点から離れるに連れて導波路幅が徐々に広くなる構造を有する。第4のテーパ導波路3Bは、第3のテーパ導波路3Aの導波路幅が広い側に接続する箇所を始点として、第3のテーパ導波路3Aと接続する箇所から離れるに連れて導波路幅が狭くなる構造を有する。
【0040】
第3の導波路5は、少なくとも第2のテーパ導波路2Bと第3のテーパ導波路3Aの一部とがSi基板12の面方向で重なる位置に離間して配置され、導波路幅が第1の導波路2及び第2の導波路3よりも細い構造を有する。
【0041】
第4の導波路4は、第5のテーパ導波路4Aと、直線導波路4Bとを有する。第5のテーパ導波路4Aは、第4のテーパ導波路3Bと少なくとも一部がSi基板12の面方向で重なる位置に離間して配置され、第4のテーパ導波路3Bの始点から離れるに連れて導波路幅が徐々に広くなる構造を有する。直線導波路4Bは、第5のテーパ導波路4Aの導波路幅が広い側に接続する導波路である。
【0042】
光デバイス1は、第1のアッセンブリ層21Aと、第2のアッセンブリ層21Bと、第3のアッセンブリ層21Cとを有する。第1のアッセンブリ層21Aは、Si基板12上のSi基板12から遠い側に設けられている。第2のアッセンブリ層21Bは、Si基板12上のSi基板12から近い側に設けられている。第3のアッセンブリ層21Cは、第1のアッセンブリ層21Aと第2のアッセンブリ層21Bとの間に設けられている。
【0043】
図2Aは、
図1に示すA-A線の略断面部分の一例を示す説明図である。
図2Aに示すA-A線の略断面部分は、逆テーパ部8が配置された光デバイス1の断面部位である。光デバイス1は、Si基板12と、Si基板12上に積層されたクラッド11と、第1のアッセンブリ層21Aと、第2のアッセンブリ層21Bと、第3のアッセンブリ層21Cとを有する。第1のアッセンブリ層21Aは、第1の導波路2内の第1のテーパ導波路2Aが配置されている。
【0044】
図2Bは、
図1に示すB-B線の略断面部分の一例を示す説明図である。
図2Bに示すB-B線の略断面部分は、第1の断熱変換部6が配置された光デバイス1の断面部位である。光デバイス1は、Si基板12と、Si基板12上に積層されたクラッド11と、第1のアッセンブリ層21Aと、第2のアッセンブリ層21Bと、第3のアッセンブリ層21Cとを有する。第1のアッセンブリ層21Aは、第1の導波路2内の第2のテーパ導波路2Bが配置されている。第2のアッセンブリ層21Bは、第2の導波路3内の第3のテーパ導波路3Aが配置されている。第3のアッセンブリ層21Cは、第3の導波路5が配置されている。第1の断熱変換部6は、第2のテーパ導波路2Bと第3のテーパ導波路3AとがSi基板12の面方向で重なる位置に離間して配置された第3の導波路5を経て第3のテーパ導波路3Aと第2のテーパ導波路2Bとの間を断熱的に光が遷移する。
【0045】
図2Cは、
図1に示すC-C線の略断面部分の一例を示す説明図である。
図2Cに示すC-C線の略断面部分は、第2の断熱変換部7が配置された光デバイス1の断面部位である。光デバイス1は、Si基板12と、Si基板12上に積層されたクラッド11と、第1のアッセンブリ層21Aと、第2のアッセンブリ層21Bと、第3のアッセンブリ層21Cとを有する。第2のアッセンブリ層21Bは、第2の導波路3内の第4のテーパ導波路3Bが配置されている。第2のアッセンブリ層21BとSi基板12との間には、第4の導波路4内の第5のテーパ導波路4Aが配置されている。第2の断熱変換部7は、第4のテーパ導波路3Bと第5のテーパ導波路4AとがSi基板12の面方向で重なる位置に離間して第4のテーパ導波路3Bと第5のテーパ導波路4Aとの間を断熱的に光が遷移する。
【0046】
図2Dは、
図1に示すD-D線の略断面部分の一例を示す説明図である。
図2Dに示すD-D線の略断面部分は、第4の導波路4内の直線導波路4Bが配置された光デバイス1の断面部位である。光デバイス1は、Si基板12と、Si基板12上に積層されたクラッド11と、第1のアッセンブリ層21Aと、第2のアッセンブリ層21Bと、第3のアッセンブリ層21Cとを有する。第2のアッセンブリ層21BとSi基板12との間には、第4の導波路4の直線導波路4Bが配置されている。
【0047】
第1の断熱変換部6の始点は、第1の導波路2内の第2のテーパ導波路2Bの始点であると共に、第2の導波路3内の第3のテーパ導波路3Aの終点であると共に、第3の導波路5の始点である。第1の断熱変換部6の終点は、第1の導波路2内の第2のテーパ導波路2Bの終点であると共に、第2の導波路3内の第3のテーパ導波路3Aの始点であると共に、第3の導波路5の終点である。
【0048】
第2の断熱変換部7の始点は、第2の導波路3内の第4のテーパ導波路3Bの始点であると共に、第4の導波路4内の第5のテーパ導波路4Aの始点である。第2の断熱変換部7の終点は、第2の導波路3内の第4のテーパ導波路3Bの終点であると共に、第4の導波路4内の第5のテーパ導波路4Aの始点である。
【0049】
実施例1の光デバイス1では、第1の導波路2と第2の導波路3との間に第3の導波路5を挿入し、第3の導波路5の導波路幅を第1の導波路2及び第2の導波路3の導波路幅に比較して狭くする構造にした。つまり、光デバイス1では、第3の導波路5の導波路幅を第1の導波路2及び第2の導波路3の導波路幅に比較して狭くした。その結果、第3の導波路5の光のモードフィールドが広がり、第1の導波路2及び第2の導波路3の光のモードフィールドとのオーバーラップが大きくなり、導波路間の光の結合がしやすくなる。つまり、第2の導波路3と第3の導波路5との間の結合効率と、第3の導波路5と第1の導波路2との間の結合効率とが大幅に改善できる。更に、断熱変換に要する導波路の長さを短くできる。つまり、第1の断熱変換部6のサイズを長くすることなく、第1の断熱変換部6の断熱変換の効率を改善できる。しかも、第1の導波路2からSi基板12への光の放射を抑制することで、チップ端面D11での光ファイバとの結合損失を低減しつつ、光デバイス1の小型化を図ることができる。
【0050】
尚、実施例1では、第1の導波路2を第1のテーパ導波路2A及び第2のテーパ導波路2B、第2の導波路3を第3のテーパ導波路3A及び第4のテーパ導波路3B、第4の導波路4の第5のテーパ導波路4A及び直線導波路4Bで構成する場合を例示した。しかしながら、これに限定されるものではない。つまり、第3の導波路5は、少なくとも第1の導波路2と第2の導波路3の一部とがSi基板12の面方向で重なる位置に離間して配置され、当該第3の導波路5の導波路幅が第1の導波路2及び第2の導波路3の導波路幅に比較して狭くした構造であれば良い。その結果、第3の導波路5の光のモードフィールドが広がり、第1の導波路2及び第2の導波路3の光のモードフィールドとのオーバーラップが大きくなり、導波路間の光の結合がしやすくなる。そして、第2の導波路3と第3の導波路5との間の結合効率と、第3の導波路5と第1の導波路2との間の結合効率とを改善しながら、断熱変換に要する導波路の長さが短くできる。つまり、第1の断熱変換部6のサイズを長くすることなく、第1の断熱変換部6の断熱変換の効率を改善できる。しかも、第1の導波路2からSi基板12への光の放射を抑制することで、チップ端面D11での光ファイバとの結合損失を低減しつつ、光デバイス1の小型化を図ることができる。
【0051】
また、第4の導波路4内の直線導波路4Bは直線に限定されるものではなく、例えば、曲げ導波路でも良く、適宜変更可能である。
【0052】
尚、実施例1の光デバイス1では、第1の導波路2と第2の導波路3との間に1本の第3の導波路5を配置する場合を例示したが、これに限定されるものではなく、複数本の導波路を配置しても良く、その実施の形態につき、実施例2として以下に説明する。
第1のアッセンブリ層21Aと第2のアッセンブリ層21Bとの間の第3のアッセンブリ層21Cに第3の導波路5を配置した。更に、第3のアッセンブリ層21Cと第1のアッセンブリ層21Aとの間の第4のアッセンブリ層21DにSiN導波路の第5の導波路9を配置した。
第3の導波路5及び第5の導波路9は、少なくとも第2のテーパ導波路2Bと第3のテーパ導波路3Aの一部とがSi基板12の面方向で重なる位置に離間して配置され、導波路幅が第1の導波路2及び第2の導波路3よりも細い構造を有する。尚、第3の導波路5及び第5の導波路9は、第3のアッセンブリ層21C及び第4のアッセンブリ層21Dと配置する箇所は異なるものの、ほぼ同一の形状である。
第1の断熱変換部6Aの始点は、第1の導波路2内の第2のテーパ導波路2Bの始点であると共に、第2の導波路3内の第3のテーパ導波路3Aの終点であると共に、第3の導波路5の始点であると共に、第5の導波路9の始点である。第1の断熱変換部6Aの終点は、第1の導波路2内の第2のテーパ導波路2Bの終点であると共に、第2の導波路3内の第3のテーパ導波路3Aの始点であると共に、第3の導波路5の終点であると共に、第5の導波路9の終点である。
第2の断熱変換部7の始点は、第2の導波路3内の第4のテーパ導波路3Bの始点であると共に、第4の導波路4内の第5のテーパ導波路4Aの終点である。第2の断熱変換部7の終点は、第2の導波路3内の第4のテーパ導波路3Bの終点であると共に、第4の導波路4内の第5のテーパ導波路4Aの始点である。
実施例2の光デバイス1Aでは、第1の導波路2と第2の導波路3との間に第3の導波路5及び第5の導波路9を挿入し、第3の導波路5及び第5の導波路9の導波路幅を第1の導波路2及び第2の導波路3の導波路幅に比較して狭くする構造にした。その結果、第1の断熱変換部6のサイズを長くすることなく、第1の断熱変換部6Aの断熱変換の効率を改善できる。しかも、チップ端面D11での光ファイバとの結合損失を低減しつつ、光デバイス1Aの小型化を図ることができる。
光デバイス1Aでは、第1の導波路2と第2の導波路3との間に第3の導波路5及び第5の導波路9を配置したので、第1の導波路2と第2の導波路3との間に第3の導波路5及び第5の導波路9をクラッド11を介して2段構成にした。その結果、第1の導波路2と第2の導波路3との間の断熱変換の効率を改善できる。
更に、光デバイス1Aでは、第1の導波路2と第2の導波路3との間に第3の導波路5及び第5の導波路9を2段構成にし、第1の導波路2と第2の導波路3との間隔を広げる構成にしても良い。この場合、第1の導波路2と第2の導波路3との間隔を広げたとしても、第1の導波路2と第2の導波路3との間の断熱変換の効率を改善できる。
尚、実施例2の光デバイス1Aでは、第1の導波路2と第2の導波路3との間に配置する第3の導波路5及び第5の導波路9の導波路幅を一定する場合を例示した。しかしながら、これに限定されるものではなく、第3の導波路5及び第5の導波路9の導波路幅を変えても良く、その実施の形態につき、実施例3として以下に説明する。