(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024132674
(43)【公開日】2024-10-01
(54)【発明の名称】リンク情報検査システム
(51)【国際特許分類】
H04L 51/21 20220101AFI20240920BHJP
H04L 51/10 20220101ALI20240920BHJP
H04L 67/02 20220101ALI20240920BHJP
【FI】
H04L51/21
H04L51/10
H04L67/02
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023043539
(22)【出願日】2023-03-17
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-09-22
(71)【出願人】
【識別番号】522467998
【氏名又は名称】株式会社グローカルMA
(74)【代理人】
【識別番号】100155158
【弁理士】
【氏名又は名称】渡部 仁
(72)【発明者】
【氏名】福嶋 信
(57)【要約】
【課題】 リンク情報のリンク先とのリンクの状態を、正常、異常又は判定不能のいずれか1つに分類することができるリンク情報検査システムを提供する。
【解決手段】 リンク情報検査サーバ100は、リンク情報の検査対象の電子メールの本文の情報からリンク情報を抽出し、抽出したリンク情報のリンク先にアクセスし、アクセスしたリンク先からの応答情報(ステータスコード)に基づいて、抽出したリンク情報ごとにリンク先とのリンクの状態を正常、異常又は判定不能のうちのいずれか1つの状態に分類する。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リンク情報の検査対象の電子メールの本文の情報を取得するメール本文取得手段と、
前記メール本文取得手段で取得した前記本文の情報からリンク情報を抽出するリンク情報抽出手段と、
前記リンク情報抽出手段で抽出した前記リンク情報のリンク先にアクセスするアクセス手段と、
前記アクセス手段でアクセスした前記リンク先からの応答情報に基づいて、抽出した前記リンク情報ごとにリンク先とのリンクの状態を正常、異常又は判定不能のうちのいずれか1つの状態に分類する分類手段と、
前記分類手段の分類結果を含む検査結果情報を出力する検査結果出力手段と、を備えることを特徴とするリンク情報検査システム。
【請求項2】
請求項1において、
システム利用者ごとに個別に検査を行う前記リンク情報のパスパターン及び判定対象のコード情報を含む個別検査情報を設定する個別検査情報設定手段と、
前記システム利用者ごとに、前記分類手段で正常と判定された前記リンク情報のうち前記個別検査情報設定手段で設定された前記パスパターンに対応するリンク情報について当該リンク情報のリンク先ページのソースコード中の前記判定対象のコード情報で設定された内容に基づいて当該リンク先ページとのリンクの状態を判定する個別判定手段と、を備え、
前記検査結果出力手段は、前記分類手段の分類結果及び前記個別判定手段の判定結果を含む前記検査結果情報を出力することを特徴とするリンク情報検査システム。
【請求項3】
請求項1又は2において、
前記電子メールの本文の前記リンク情報の表示位置周辺に表示される文字情報から名詞又は名詞句の語句である第1語句を抽出する第1語句抽出手段と、
前記リンク情報のリンク先のページに表示される文字情報から前記第1語句と同じ品詞の語句である第2語句を抽出する第2語句抽出手段と、
前記第1語句抽出手段で抽出した前記第1語句と前記第2語句抽出手段で抽出した前記第2語句とを比較し、当該比較結果に基づいてリンク先との整合性の有無を判定するリンク整合性判定手段とを備え、
前記検査結果出力手段は、前記分類手段の分類結果及び前記リンク整合性判定手段の判定結果を含む検査結果情報を出力することを特徴とするリンク情報検査システム。
【請求項4】
請求項1又は2において、
前記電子メールの本文の原稿を識別する原稿識別情報と対応付けて前記原稿の情報を記憶する原稿情報記憶手段に記憶された前記原稿の情報を利用して作成された前記原稿識別情報を含む電子メールを前記メール本文取得手段にて取得した場合に、前記原稿情報記憶手段の当該原稿識別情報に対応する原稿の情報と取得した前記電子メールの本文の内容とを比較し、当該比較結果に基づいて当該原稿の内容と当該本文の内容との整合性の有無を判定する本文整合性判定手段を備え、
前記検査結果出力手段は、前記分類手段の分類結果及び前記本文整合性判定手段の判定結果を含む検査結果情報を出力することを特徴とするリンク情報検査システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子メールの本文に含まれるリンク情報のリンク先とのリンクの状態を検査するリンク情報検査システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子メールの本文に含まれるリンク情報のリンク先とのリンクの状態を検査する技術が開示されている(例えば、特許文献1を参照)。
特許文献1記載の技術は、ユーザAの端末からユーザB宛てに作成した電子メールをサーバ装置に送信すると、サーバ装置は、受信した電子メールの本文にURL(Uniform Resource Locator)が含まれている場合に、受信した電子メールの本文に含まれるURLで指示されるリソースにアクセスし、リソースへアクセスできなかった場合には、取得したリソースURLへのアクセスが不可であることを通知する内容の電子メールを生成し、生成した電子メールをユーザA及びBのアドレス宛てに送信するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の技術は、例えば「404 Not Found」又は「410 Gone」などのリンク先が存在しないことが明確なレスポンスがあった場合にアクセス不可と判定し、例えば「503 Service Unavailable」や「301 Moved Permanently」のレスポンスがあった場合に例外判定を行うことが記載されているが、これら以外のレスポンスがあった場合についてはどのように対処するのか明示されていない。
そこで、本発明は、このような従来の技術の有する未解決の課題に着目してなされたものであって、リンク情報のリンク先とのリンクの状態を、正常、異常又は判定不能のいずれか1つに分類することができるリンク情報検査システムを提供することを目的としている。なお、判定不能は、例えば、サーバ側に問題があってアクセスできない状態や、ステータスコードとして本来なら存在しないが値が返ってきた場合など、ステータスコードの内容から正常又は異常と確定することができない状態を示す。
【課題を解決するための手段】
【0005】
〔発明1〕 上記目的を達成するために、発明1のリンク情報検査システムは、リンク情報の検査対象の電子メールの本文の情報を取得するメール本文取得手段と、前記メール本文取得手段で取得した前記本文の情報からリンク情報を抽出するリンク情報抽出手段と、
前記リンク情報抽出手段で抽出した前記リンク情報のリンク先にアクセスするアクセス手段と、前記アクセス手段でアクセスした前記リンク先からの応答情報に基づいて、抽出した前記リンク情報ごとにリンク先とのリンクの状態を正常、異常又は判定不能のうちのいずれか1つの状態に分類する分類手段と、前記分類手段の分類結果を含む検査結果情報を出力する検査結果出力手段と、を備える。
【0006】
このような構成であれば、メール本文取得手段により、リンク情報の検査対象の電子メールの本文の情報が取得されると、リンク情報抽出手段により、前記メール本文取得手段で取得した前記本文の情報からリンク情報が抽出され、アクセス手段により、前記リンク情報抽出手段で抽出した前記リンク情報のリンク先にアクセスされ、分類手段により、前記アクセス手段でアクセスされた前記リンク先からの応答情報に基づいて、抽出した前記リンク情報ごとにリンク先とのリンクの状態が正常、異常又は判定不能のうちのいずれか1つの状態に分類され、検査結果出力手段により、前記分類手段の分類結果を含む検査結果情報が出力される。
【0007】
ここで、リンク情報は、ハイパーリンクのリンク先の場所を示す情報等を含み、例えば、URL、URI(Uniform Resource Identifier)等が該当する。
また、リンク先は、リンク情報で指定される場所にあるコンテンツであり、例えば、Webページ、画像ファイル、文書ファイル等のファイルなどが該当する。
また、本システムは、単一の装置、端末その他の機器として実現するようにしてもよいし、複数の装置、端末その他の機器を通信可能に接続したネットワークシステムとして実現するようにしてもよい。後者の場合、各構成要素は、それぞれ通信可能に接続されていれば、複数の機器等のうちいずれに属していてもよい。
【0008】
〔発明2〕 さらに、発明2のリンク情報検査システムは、発明1のリンク情報検査システムにおいて、システム利用者ごとに個別に検査を行う前記リンク情報のパスパターン及び判定対象のコード情報を含む個別検査情報を設定する個別検査情報設定手段と、前記システム利用者ごとに、前記分類手段で正常と判定された前記リンク情報のうち前記個別検査情報設定手段で設定された前記パスパターンに対応するリンク情報について当該リンク情報のリンク先ページのソースコード中の前記判定対象のコード情報で設定された内容に基づいて当該リンク先ページとのリンクの状態を判定する個別判定手段と、を備え、前記検査結果出力手段は、前記分類手段の分類結果及び前記個別判定手段の判定結果を含む前記検査結果情報を出力する。
【0009】
このような構成であれば、個別検査情報設定手段により、システム利用者ごとに個別に検査を行う前記リンク情報のパスパターン及び判定対象のコード情報を含む個別検査情報が設定され、個別判定手段により、前記システム利用者ごとに、前記分類手段で正常と判定された前記リンク情報のうち前記個別検査情報設定手段で設定された前記パスパターンに対応するリンク情報について当該リンク情報のリンク先ページのソースコード中の前記判定対象のコード情報で設定された内容に基づいて当該リンク先ページとのリンクの状態が判定され、前記検査結果出力手段により、前記分類手段の分類結果及び前記個別判定手段の判定結果を含む前記検査結果情報が出力される。
【0010】
〔発明3〕 さらに、発明3のリンク情報検査システムは、発明1又は2のリンク情報検査システムにおいて、前記電子メールの本文の前記リンク情報の表示位置周辺に表示される文字情報から名詞又は名詞句の語句である第1語句を抽出する第1語句抽出手段と、前記リンク情報のリンク先のページに表示される文字情報から前記第1語句と同じ品詞の語句である第2語句を抽出する第2語句抽出手段と、前記第1語句抽出手段で抽出した前記第1語句と前記第2語句抽出手段で抽出した前記第2語句とを比較し、当該比較結果に基づいてリンク先との整合性の有無を判定するリンク整合性判定手段とを備え、前記検査結果出力手段は、前記分類手段の分類結果及び前記リンク整合性判定手段の判定結果を含む検査結果情報を出力する。
【0011】
このような構成であれば、第1語句抽出手段により、前記電子メールの本文の前記リンク情報の表示位置周辺に表示される文字情報から名詞又は名詞句の語句である第1語句が抽出され、第2語句抽出手段により、前記リンク情報のリンク先のページに表示される文字情報から前記第1語句と同じ品詞の語句である第2語句が抽出されると、リンク整合性判定手段により、前記第1語句抽出手段で抽出した前記第1語句と前記第2語句抽出手段で抽出した前記第2語句とが比較され、当該比較結果に基づいてリンク先との整合性の有無が判定され、前記検査結果出力手段により、前記分類手段の分類結果及び前記リンク整合性判定手段の判定結果を含む検査結果情報が出力される。
【0012】
〔発明4〕 さらに、発明4のリンク情報検査システムは、発明1又は2のリンク情報検査システムにおいて、前記電子メールの本文の原稿を識別する原稿識別情報と対応付けて前記原稿の情報を記憶する原稿情報記憶手段に記憶された前記原稿の情報を利用して作成された前記原稿識別情報を含む電子メールを前記メール本文取得手段にて取得した場合に、前記原稿情報記憶手段の当該原稿識別情報に対応する原稿の情報と取得した前記電子メールの本文の内容とを比較し、当該比較結果に基づいて当該原稿の内容と当該本文の内容との整合性の有無を判定する本文整合性判定手段を備え、前記検査結果出力手段は、前記分類手段の分類結果及び前記本文整合性判定手段の判定結果を含む検査結果情報を出力する。
【0013】
このような構成であれば、本文整合性判定手段により、前記電子メールの本文の原稿を識別する原稿識別情報と対応付けて前記原稿の情報を記憶する原稿情報記憶手段に記憶された前記原稿の情報を利用して作成された前記原稿識別情報を含む電子メールを前記メール本文取得手段にて取得した場合に、前記原稿情報記憶手段の当該原稿識別情報に対応する原稿の情報と取得した前記電子メールの本文の内容とが比較され、当該比較結果に基づいて当該原稿の内容と当該本文の内容との整合性の有無が判定され、前記検査結果出力手段により、前記分類手段の分類結果及び前記本文整合性判定手段の判定結果を含む検査結果情報が出力される。
【発明の効果】
【0014】
以上説明したように、発明1のリンク情報検査システムによれば、検査依頼者は、リンクの状態が異常となっているリンク情報以外にも、リンクの状態が正常又は判定不能となっているリンク情報についても把握することができる。
さらに、発明2のリンク情報検査システムによれば、リンク先からの応答情報からは正常と判定されたリンク情報のうち、特定のパスパターンを含むものについて、判定対象として設定したコード情報及びNGパターンと、リンク先ページのソースとに基づいて、個別検査を実施することができる。その結果、個別検査によって、応答情報だけでは解らないリンクの状態について、より確実に異常か否かを判定することができる。
【0015】
さらに、発明3のリンク情報検査システムによれば、応答情報又は個別検査からは正常と判定されたリンク情報について、リンク元の内容とリンク先の内容とに整合性がないような誤ったリンク先が設定された状態も検出することができる。
さらに、発明4のリンク情報検査システムによれば、電子メールの本文の原稿と、この原稿を利用して作成された検査対象の電子メールの本文との整合性を確認することができる。その結果、整合性がないと判定された場合に、事前に原稿と本文とを照らし合わせて修正等を行うことができ、誤った内容の電子メールを配信することを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】実施の形態に係るネットワークシステムの構成を示すブロック図である。
【
図2】リンク情報検査サーバ100のハードウェア構成を示す図である。
【
図3】(a)~(e)は、社員管理テーブル400、コード判定用情報テーブル410、カスタム設定情報テーブル420、原稿情報管理テーブル430及び検査結果情報テーブル440のデータ構造を示す図である。
【
図4】メールリンク情報検査処理を示すフローチャートである。
【
図5】リンク情報分類処理を示すフローチャートである。
【
図6】カスタムチェック処理を示すフローチャートである。
【
図7】リンク内容確認処理を示すフローチャートである。
【
図8】原稿一致確認処理を示すフローチャートである。
【
図11】リンク情報を含む電子メール本文700を示す図である。
【
図12】原稿作成画面800に表示された原稿900と電子メール本文700とを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
〔構成〕
以下、本発明の実施の形態を説明する。
図1乃至
図12は、本実施の形態を示す図である。
まず、本実施の形態の構成を説明する。
図1は、本実施の形態に係るネットワークシステムの構成を示すブロック図である。
インターネット199には、
図1に示すように、システム利用者(以下、単に「利用者」と称す)の作成した電子メールのリンク情報を検査するリンク情報検査サービスを提供するリンク情報検査サーバ100と、リンク情報検査サービスを利用する利用者の管理下にある利用者端末200とが接続されている。
【0018】
〔リンク情報検査サーバ100のハードウェア構成〕
次に、リンク情報検査サーバ100のハードウェア構成を説明する。
図2は、リンク情報検査サーバ100のハードウェア構成の一例を示す図である。
リンク情報検査サーバ100は、
図2に示すように、制御プログラムに基づいて演算及びシステム全体を制御するCPU(Central Processing Unit)30と、所定領域に予めCPU30の制御プログラム等を格納しているROM(Read Only Memory)32と、ROM32等から読み出したデータやCPU30の演算過程で必要な演算結果を格納するためのRAM(Random Access Memory)34と、外部装置に対してデータの入出力を媒介するI/F(InterFace)38とで構成されており、これらは、データを転送するための信号線であるバス39で相互に且つデータ授受可能に接続されている。なお、I/F38には、ネットワークアダプタの機能も含まれている。
【0019】
I/F38には、外部装置として、ヒューマンインターフェースとしてデータの入力が可能なキーボードやマウス等からなる入力装置40と、データやテーブル等をファイルとして格納する記憶装置42と、画像信号に基づいて画面を表示する表示装置44と、インターネット199に接続するための信号線とが接続されている。
なお、リンク情報検査サーバ100は、クラウドコンピューティングサービスを提供するサーバ上の仮想サーバとして構成してもよい。
【0020】
〔リンク情報検査サーバ100の機能について〕
次に、リンク情報検査サーバ100の機能について説明する。
リンク情報検査サーバ100は、CPU30において、ROM32の所定領域に格納されている所定のプログラムを実行することで実現される機能として、以下の機能を有している。
リンク情報検査サーバ100は、インターネット199を介して受信した利用者端末200からの検査用電子メールアドレス宛てに送られてきた電子メールについて、リンク情報検査処理を実行する機能を有している。
【0021】
また、リンク情報検査サーバ100は、インターネット199を介して受信した利用者端末200からのユーザ登録情報(例えば、社員登録情報)を、記憶装置42の利用者管理テーブル(例えば
図3(a)の社員管理テーブル400を参照)に登録する機能を有している。加えて、リンク情報検査サーバ100は、登録された各利用者がリンク情報の検査結果情報の確認、カスタム設定情報の登録及び変更、メール本文原稿の作成等を行うことができる利用者専用のWebページ(以下、「管理ページ」と称す)を利用者端末200に提供する機能を有している。
【0022】
また、リンク情報検査サーバ100は、管理ページを介して設定された情報、作成された情報等を、記憶装置42のカスタム設定情報テーブル420(
図3(c)参照)、原稿情報管理テーブル430(
図3(d)参照)等に登録する機能を有している。
〔利用者端末200のハードウェア構成〕
利用者端末200は、上記リンク情報検査サーバ100のような据え置き型を想定した端末、または、スマートフォン、タブレットなどの携帯型の端末から構成されている。後者の場合、そのハードウェア構成は、CPUと、アプリケーションソフトなどのプログラムやプログラムを実行するためのデータ等を格納しているROMと、ROM等から読み出したデータやCPUの演算過程で必要な演算結果を格納するためのRAMと、付属の各種装置に対してデータの入出力を媒介するI/Fとで構成されている。これらは、データを転送するための信号線で相互に且つデータ授受可能に接続されている。
【0023】
I/Fには、付属の各種装置として、データ入力が可能で且つ画像信号に基づいて画面を表示可能なタッチパネル式の表示入力装置、記憶装置、無線通信装置、ビデオカメラ等が接続されている。
〔各種テーブルについて〕
次に、記憶装置42に記憶されている各種テーブルについて説明する。
以下、利用者(検査依頼者)を、企業に属する社員として説明する。
図3(a)~(d)は、社員管理テーブル400、コード判定用情報テーブル410、カスタム設定情報テーブル420、原稿情報管理テーブル430及び検査結果情報テーブル440のデータ構造を示す図である。
【0024】
記憶装置42は、
図3(a)に示す社員管理テーブル400を記憶している。
社員管理テーブル400には、
図3(a)に示すように、企業ID及び社員IDの組合せごとに1つのレコードが登録されている。各レコードは、企業ID、企業名、社員ID、社員名、所属部署ID、所属部署名、役職ID、役職名、担当タスクID、担当タスク情報、検査用電子メールアドレス、社員住所、電話番号、メールアドレス、ログイン情報、作成日、更新日、その他の情報が登録されている。
【0025】
ここで、企業IDは、企業を識別するためのIDであり、社員IDは、企業IDに対応する企業に所属する社員を識別するためのIDであり、所属部署IDは、社員IDに対応する社員が所属する部署を識別するためのIDである。また、役職IDは、社員IDに対応する社員の役職を識別するためのIDである。また、担当タスクIDは、社員IDに対応する社員が担当するリンク情報の検査に係るタスクを識別するためのIDである。担当タスク情報は、例えば、担当タスクIDに対応するタスクの内容を示す情報であり、例えば、検査対象の電子メール(以下、「検査対象メール」と称す)のリンク情報の検査結果の確認やリンク情報の修正を行う確認者タスク、確認者が確認を行った検査対象メールの検査結果のダブルチェック及び承認を行う承認者タスクの情報などが含まれる。
【0026】
また、検査用電子メールアドレスは、リンク情報の検査処理用のメールアドレスであり、このメールアドレス宛てに検査対象メールを送信することで、リンク情報検査サーバ100にリンク情報検査処理を実行させることができる。
また、記憶装置42は、
図3(b)に示すコード判定用情報テーブル410を記憶している。
コード判定用情報テーブル410には、
図3(b)に示すように、ステータスIDごとに1つのレコードが登録されている。各レコードは、ステータスコード、判定情報、説明情報、作成日、更新日、その他の情報が登録されている。
【0027】
ここで、ステータスコードは、リンク先からの応答情報(レスポンス)であり、例えば、「404 Not Found」、「200 OK」などが該当する。また、判定情報は、ステータスコードに対応するリンク情報のリンク先とのリンク状態が、正常(OK)、異常(NG)又は判定不能のいずれとなるのかを判定するための情報であり、ステータスコードごとに正常(OK)、異常(NG)又は判定不能のうちいずれか1つが設定される。例えば、受信したステータスコードが「200 OK」の場合は、判定情報は「OK」となる。また、説明情報は、ステータスコードの説明情報であり、例えば、受信したステータスコードが「200 OK」の場合は、「リクエストが成功しました。」となる。
【0028】
また、判定情報は、例えば、ステータスコードの100,200,300番台に対して「OK」の情報が設定され、「404 Not Found」,「410 Gone」に対しては「NG」の情報が設定され,ステータスコードの404,410以外の400番台、500番台、600~999番に対しては「判定不能」の情報が設定される。なお、ステータスコードの100番台は、処理が始まった段階(継続して処理がされている状態)で返ってくる情報レスポンスであるので、判定対象に含めない構成としてもよい。
【0029】
また、記憶装置42は、
図3(c)に示すカスタム設定情報テーブル420を記憶している。
カスタム設定情報テーブル420には、
図3(c)に示すように、企業ID、部署ID及びカスタム設定IDの組合せごとに1つのレコードが登録されている。各レコードは、企業ID、部署ID、カスタム設定情報、作成日、更新日、その他の情報が登録されている。
ここで、部署IDは、社員管理テーブル400に登録された社員が所属する部署を識別するためのIDであり、カスタム設定情報は、部署IDに対応する部署に所属する利用者(社員)によって設定される情報であり、検査結果を通知する通知先メールアドレス、検査対象から除外するパスパターンであるURL(又はURI)パターン、カスタム検査に関するカスタム検査情報を含む情報である。通知先メールアドレスは、検査結果完了の通知メールを送信する宛先のメールアドレスであり、検査対象メールの送信元のメールアドレスの他に通知先として設定できるアドレスである。通知先メールアドレスは、1つに限らず複数を設定することができ、複数を設定した場合に検査が完了すると検査対象メールの送信元のアドレスに加えて、設定された複数の通知先メールアドレス宛てに通知メールが送信されるようになっている。また、カスタム検査情報は、カスタム検査を行う対象のURL(又はURI)パターン、リンク先ページのソース(例えば、HTMLソース)中の判定対象(例えば、「title」、「description」などのコード情報)、判定対象のコード情報で設定された内容についてNGの判定となる内容の情報であるNGパターンが含まれる。
【0030】
NGパターンとしては、例えば、「title」タグ(<title>文書のタイトル</title>)で設定された内容(文書のタイトル)が「指定のページが見つかりません」となるパターン、「description」タグ(<meta name=”description“ content=“説明文~“ />)で設定された内容(説明文~)が、例えば、「申し訳ございません。指定のページが見つかりませんでした。」、「エラー」などとなるパターンなどが該当する。
また、記憶装置42は、
図3(d)に示す原稿情報管理テーブル430を記憶している。
【0031】
原稿情報管理テーブル430は、
図3(d)に示すように、企業ID、所属部署ID及び社員IDごとに1つのレコードが登録されている。各レコードは、企業ID、所属部署ID、社員ID、原稿ID、原稿情報、作成日、更新日、その他の情報が登録されている。
原稿IDは、リンク情報検査サービスの提供する管理画面で作成された電子メール本文の原稿を識別するためのIDであり、原稿情報は、原稿IDに対応する原稿の情報(リンク情報を含む)である。
【0032】
また、記憶装置42は、
図3(e)に示す検査結果情報テーブル440を記憶している。
検査結果情報テーブル440には、
図3(e)に示すように、企業ID、部署ID、メールID及び検査結果IDの組合せごとに1つのレコードが登録されている。各レコードは、企業ID、部署ID、メールID、検査結果ID、検査対象メール情報、リンク情報、検査結果情報、作成日、更新日、その他の情報が登録されている。
メールIDは、検査対象メールを識別するためのIDであり、検査対象メール情報は、メールIDに対応する検査対象メールの情報であり、リンク情報は、メールIDに対応する検査対象メールの本文等から抽出されたリンクの情報(リンクリスト)である。また、検査結果IDは、メールIDに対応する検査対象メールの検査結果情報を識別するためのIDであり、検査結果情報は、メールリンク情報検査処理(
図5を参照)により作成されたリンク情報の検査結果を示す情報である。
【0033】
〔動作〕
(メールリンク情報検査処理)
図4は、メールリンク情報検査処理を示すフローチャートである。
CPU30は、MPU(Micro-Processing Unit)等からなり、ROM32の所定領域に格納されている所定のプログラムを起動させ、そのプログラムに従って、
図4のフローチャートに示すメールリンク情報検査処理を実行する。
メールリンク情報検査処理は、CPU30において実行されると、
図4に示すように、まず、ステップS100に移行する。
【0034】
ステップS100では、検査対象メールを受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合(Yes)は、ステップS102に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、受信したと判定するまで処理を繰り返す。
ここで、検査対象メールには、送信者の所属する企業の企業ID、所属部署ID(=部署ID)、社員ID、原稿ID等の識別情報が含まれており、これら識別情報に基づいて、カスタム設定情報テーブル420、原稿情報管理テーブル430、検査結果情報テーブル440に情報を登録したり、これらのテーブルから対応する登録情報を取得したりすることができるようになっている。
【0035】
また、検査対象メールであるか否かは、送信先のアドレスが企業ごと又は部署ごとに設定された検査用のメールアドレスであるか否かを判定することで判別することができる。また、検査対象メールとしては、テキスト形式及びHTML形式の双方に対応している。
ステップS102に移行した場合は、受信した検査対象メールの本文(以下、「メール本文」と称す)の情報を解析して、メール本文にリンク情報が含まれているか否かを判定する。そして、含まれていると判定した場合(Yes)は、ステップS104に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
【0036】
ステップS104に移行した場合は、リンク情報分類処理を実行して、分類結果情報を取得する。その後、取得した分類結果情報を検査結果情報テーブル440に登録して、ステップS106に移行する。
ステップS106では、カスタム検査処理を実行して、カスタム検査結果情報を取得する。その後、取得したカスタム検査結果情報を検査結果情報テーブル440に登録して、ステップS108に移行する。
ステップS108では、リンク内容確認処理を実行して、リンク内容確認結果情報を取得する。その後、取得したリンク内容確認結果情報を検査結果情報テーブル440に登録して、ステップS110に移行する。
【0037】
ステップS110では、原稿一致確認処理を実行して、原稿確認一致結果情報を取得する。その後、取得した原稿確認一致結果情報を検査結果情報テーブル440に登録して、ステップS112に移行する。
ステップS112では、検査結果情報テーブル440に登録された上記ステップS104~S106の各処理の結果情報に基づいて検査結果情報を生成し、生成した検査結果情報を記憶装置42に記憶して、ステップS114に移行する。
【0038】
ここで、検査結果情報は、各処理を経た後の最終の分類結果(OK、NG、判定不能)を分類項目ごとに集計した集計情報と、リンク情報(URL)毎の分類結果、受信したステータスコード、ステータスコードの名称、ステータスコードの説明等の情報の他、分類結果がNGの場合にそれぞれNGの要因となるカスタム検査の結果、リンク内容確認処理の結果及び原稿一致確認処理の結果などの情報を含む。
ステップS114では、カスタム設定情報テーブル420の通知先メールアドレスに基づいて、通知メールを、検査対象メールの送信元に加えて通知先のメールアドレス宛てに送信する。その後、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
【0039】
ここで、
図9は、検査結果一覧画面500を示す図であり、
図10は、検査結果詳細画面を示す図である。
通知メール(ここではHTMLメール)の本文には、図示省略するが、検査が完了したことを伝える文章が記載され、さらに管理ページにおける検査結果一覧画面500(
図9を参照)へのハイパーリンクが貼付されており、利用者端末200において、そのリンク情報をマウスやタッチパネル等の入力装置により選択(クリックやタッチ等)することで検査結果一覧画面500へと遷移することができるようになっている。なお、通知メールに、OK、NG又は判定不能になったリンク情報の分類項目ごとの集計結果を記載する構成としてもよい。
【0040】
図9に示す例では、検査結果概要501_1及び501_2の2つの検査対象メールの検査結果の概要が表示されている。検査結果概要501_1及び501_2中の「From」には、検査対象のメールの差出人のメールアドレス及びメールのタイトルが表示されている。また、「サマリー」には、リンク先とのリンクの状態(以下、「リンク状態」と称す)を示すOK(正常)、判定不能及びNG(異常)の文字が縦に並べて表示され、OKの文字の横にOKに分類されたリンク情報の総数が、判定不能の文字の横に判定不能に分類されたリンク情報の総数が、NGの文字の横にNGと判定されたリンク情報の総数が表示されている。また、「Received」には、検査対象のメールを受信した日時の情報が表示されている。
【0041】
さらに、検査結果概要501_1又は501_2中の「詳細」ボタン502_1又は502_2を選択(押下)することで、
図10に示す、検査結果詳細画面へと遷移できるようになっている。検査結果詳細画面には、各リンク情報についての検査結果が、NGに分類されたリンク情報ごと、判定不能に分類されたリンク情報ごとに分けて表示されるとともに、全てのリンク情報の検査結果一覧も表示されている。さらに、チェック対象外としたリンク情報についても表示されている。
【0042】
(リンク情報分類処理)
図5は、リンク情報分類処理を示すフローチャートである。
リンク情報分類処理は、ステップS104において実行されると、
図5に示すように、まず、ステップS200に移行する。
ステップS200では、受信した検査対象メールからリンク情報を抽出し、抽出したリンク情報をリストアップして、ステップS202に移行する。
ここで、リンク情報としては、例えば、絶対パス指定又は相対パス指定されたURL及びURIが含まれる。また、リンク情報は、テキストメールの場合、メール本文中に含まれるURL又はURIを示す文字列(例えば、https://example.com/travel01.htmlなど)が該当する。一方、HTMLメールの場合、ハイパーリンクとしてメール本文のテキストや画像等に設定されたURL又はURIが該当する。また、リンク情報のリンク先としては、例えば、Webサイト(Webページ)や、画像ファイル、文書ファイル等のファイルなどが該当する。
【0043】
また、カスタム設定情報テーブル420に登録された、除外URL(又はURI)パターンに該当するリンク情報についてはリストアップしないようになっている。
ステップS202では、リストアップされたリンク情報のなかから未処理のリンク情報を選択して、ステップS204に移行する。
ステップS204では、選択したリンク情報のリンク先にアクセスして、ステップS206に移行する。リンク先へのアクセスは、例えば、HTTPリクエストをリンク先のコンピュータ(Webサーバ)に送信する処理となる。
【0044】
ステップS206では、リンク先からの応答情報(レスポンス)であるステータスコードを受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合(Yes)は、ステップS208に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、受信するまで判定処理を繰り返す。
ステップS208に移行した場合は、受信したステータスコードに基づいて、選択したリンク情報のリンク先とのリンク状態を分類する。その後、ステップS210に移行する。
例えば、受信したステータスコードが「200 OK」又は「200 Created」の場合は、選択したリンク情報のリンク状態を「OK」に分類し、「404 Not Found」又は「410 Gone」、の場合は「NG」に分類し、これら以外の例えば「401 Unauthorized」の場合は「判定不能」に分類する。
【0045】
ステップS210では、リストアップした全てのリンク情報について分類処理が完了したか否かを判定し、完了したと判定した場合(Yes)は、一連の処理を終了して元の処理に復帰し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS202に移行する。
リンク情報分類処理による検査結果は、例えば、「NG」に分類された場合、
図10に示すように、判定の項目に「!NG」が、タグの項目に「画像」が、リンクテキスト/altの項目に「例画像」が、URL/src/原稿IDの項目にURL/srcとして「http://example.com/image.png」が、ステータスコードの項目に「404」が、名称/エラー種類の項目に名称として「Not Found」が、ステータス説明/NG内容の項目にステータス説明として「リクエストしたアドレスのページが見つかりません。」がそれぞれ表示される。
【0046】
また、例えば、「OK」に分類された場合、
図10に示すように、判定の項目に「OK」が、タグの項目に「a(anchor)」が、リンクテキスト/altの項目に「リンクテキスト」が、URL/src/原稿IDの項目にURLとして「https://example.com/index.html」が、ステータスコードの項目に「200」が、名称/エラー種類の項目に名称として「OK」が、ステータス説明/NG内容の項目にステータス説明として「リクエストが成功しました。」がそれぞれ表示される。
【0047】
また、例えば、「判定不能」に分類された場合、
図10に示すように、判定の項目に「?判定不能」が、タグの項目に「a」が、リンクテキスト/altの項目に「リンクテキスト」が、URL/src/原稿IDの項目にURLとして「https://example.com/400.html」が、ステータスコードの項目に「401」が、名称/エラー種類の項目に名称として「Unauthorized」が、ステータス説明/NG内容の項目にステータス説明として「アクセス権限が見つかりません。認証スキームを確認してください。」がそれぞれ表示される。
【0048】
(カスタム検査処理)
図6は、カスタム検査処理を示すフローチャートである。
カスタム検査処理は、ステップS106において実行されると、
図6に示すように、まず、ステップS300に移行する。
ステップS300では、受信した検査対象メールに含まれる各種識別情報に基づいて、カスタム設定情報テーブル420の対応するカスタム検査情報を取得する。そして、取得したカスタム検査情報の内容に基づいて、カスタム検査の設定があるか否かを判定し、あると判定した場合(Yes)は、ステップS302に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
【0049】
ステップS302に移行した場合は、上記ステップS200でリストアップされたリンク情報のうちリンク情報分類処理で「OK」に分類されたリンク情報のなかから未処理のリンク情報を選択して、ステップS304に移行する。
ステップS304では、カスタム検査情報に設定されているURLパターンと選択したリンク情報のURLパターンとを比較して、ステップS306に移行する。
ステップS306では、ステップS304の比較結果に基づいて、カスタム検査情報に含まれるURLパターンのなかに選択したリンク情報のURLパターンと合致するものがあったか否かを判定する。そして、合致するものがあったと判定した場合(Yes)は、ステップS308に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS316に移行する。
【0050】
例えば、URLパターンとして「www.example.com」が設定されている場合、選択したリンク情報に「www.example.com」が例えば完全一致で含まれている場合に、合致するものがあると判定され、含まれていない場合に合致するものがないと判定される。
カスタム検査用のURLパターンは複数設定することができ、複数が設定されている場合は、これら複数のURLパターンとの一致判定を行う。
ステップS308に移行した場合は、選択したリンク情報のリンク先にアクセスして、ステップS310に移行する。
【0051】
ステップS310では、リンク先ページのHTMLソースを取得して、ステップS312に移行する。
ステップS312では、ステップS310で取得したソースから、カスタム検査情報に含まれる合致したURLパターンに対応する判定対象のソースコードで設定された設定内容の情報を取得する。その後、ステップS314に移行する。
なお、検査対象のURLパターンごとに異なる判定対象のコード情報を設定することができるようになっており、検査対象として設定された複数のURLパターンと合致すると判定された場合、それぞれのURLパターンに対して設定された判定対象の設定内容の情報を取得する。
【0052】
例えば、判定対象として「title」が設定されている場合に、ソース中の「title」タグ(<title>文書タイトル</title>)で設定された「文書タイトル」の情報を取得する。
ステップS314では、ステップS312で取得した設定内容が、カスタム検査情報で設定されたNGパターンと一致するか否かを判定する。そして、設定内容がNGパターンと一致したと判定した場合に、該当のリンク情報をNGに分類し、NGパターンと一致しなかったと判定した場合にOKを維持する。その後、ステップS316に移行する。
【0053】
例えば、NGパターンとして、「指定のページが見つかりません」が設定されている場合で、「title」タグの設定内容が「<title>指定のページが見つかりませんでした。</title>」となっている場合、NGパターンである「指定のページが見つかりません」が含まれているため一致すると判定される。一方、「指定のページが見つかりません」が含まれていない場合は一致しないと判定される。
ここでは、判定対象が複数あった場合に、例えば、それらの設定内容のうちいずれか1つでも一致するものがあった場合に、一致すると判定される。なお、この構成に限らず、例えば意図してNGパターンを含むようなタイトルが付されている場合もあるので、全ての判定対象の設定内容と一致する場合に一致すると判定する構成としてもよい。
【0054】
また、例えばリンク情報分類処理で「OK」に分類されたリンク情報が、カスタム検査で「NG」だった場合は、そのリンク情報の分類を「NG」に変更する。
ステップS316では、リストアップされたリンク情報のうち「OK」に分類された全てのリンク情報についてカスタム検査処理が完了したか否かを判定し、完了したと判定した場合(Yes)は、一連の処理を終了して元の処理に復帰し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS302に移行する。
【0055】
なお、カスタム検査処理による検査結果は、例えば、「NG」に分類された場合、
図10に示すように、名称/エラー種類の項目にエラー種類として「カスタムエラー」が、ステータス説明/NG内容の項目にNG内容として「指定のページが見つかりません。」がそれぞれ表示される。
(リンク内容確認処理)
図7は、リンク内容確認処理を示すフローチャートである。
リンク内容確認処理は、ステップS108において実行されると、
図7に示すように、まず、ステップS400に移行する。
【0056】
ステップS400では、上記ステップS200でリストアップされたリンク情報のうちリンク情報分類処理で「OK」に分類されたリンク情報のなかから未処理のリンク情報を選択して、ステップS402に移行する。
ステップS402では、受信した検査対象メールの本文におけるリンク情報の記載位置周辺のテキストの情報を取得して、ステップS404に移行する。
ステップS404では、ステップS402で取得したテキストに対して形態素解析を行って、このテキストから名詞の語句及び名詞句(以下、「第1語句」と称す)を抽出して、ステップS406に移行する。
【0057】
ここで、
図11は、リンク情報を含む電子メール本文700を示す図である。
図11に示す例では、電子メール本文700中において、リンク情報の記載位置はハイパーリンクが設定された「詳細はこちら」ボタン701、702、703及び704の記載(表示)位置となる。また、「詳細はこちら」ボタン701、702、703、704の周辺のテキスト情報は、それぞれ破線で囲まれたテキスト情報701T、702T、703T、704Tとなる。
【0058】
図11の例では、例えば、未処理のリンク情報として「詳細はこちら」ボタン701のリンク情報が選択されている場合に、テキスト情報701Tから、「東京」「2泊3日」「旅」などの名詞及び名詞句が第1語句として抽出される。
ステップS406では、ステップS400で選択したリンク情報のリンク先にアクセスして、ステップS408に移行する。
ステップS408では、リンク先のWebページのテキストの情報を取得して、ステップS410に移行する。ここで、リンク先のWebページのテキスト情報として、例えばHTMLソース中の「titleタグ」で設定されたテキストの情報を取得するといったように、特定のタグで設定されたテキストの情報を取得する構成としてもよい。
【0059】
ステップS410では、ステップS408で取得したテキストに対して形態素解析を行って、このテキストから名詞の語句及び名詞句(以下、「第2語句」と称す)を抽出して、ステップS412に移行する。
ステップS412では、抽出した第1語句及び第2語句を比較して、双方で一致する語句が所定数以上あるか否かを判定し、所定数以上あると判定した場合(Yes)は、ステップS414に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS416に移行する。
【0060】
例えば、所定数が「2」で、第1語句として「東京」「2泊3日」「旅」が抽出され、第2語句として「東京」「観光」「旅」が抽出された場合に、「東京」と「旅」の2つの語句が一致するので、一致する語句が所定数以上あると判定される。
また、例えば、所定数が「2」で、第1語句として「東京」「2泊3日」「旅」が抽出され、第2語句として「北海道」「湖」「旅」が抽出された場合に、「旅」のみが一致するので、一致する語句が所定数以上ないと判定される。
【0061】
なお、上記所定数は、予め設定した固定数としてもよいし、第1語句の数に応じて可変数としてもよい。例えば、第1語句が1つしか抽出されなかった場合に1つとし、第1語句が3つ以上抽出された場合は2つとするといったように可変にしてもよい。また、第1語句の抽出数をそのまま所定数として設定してもよい。
また、地名や人物名(著名人物名)などの特定の名詞が抽出された場合に、一致数だけでなく特定名詞が一致するか否かを判定条件として設定してもよい。例えば、第1語句として「東京」が抽出されたが、リンク先に「東京」の語句が存在しない場合は、他に一致する語句が所定数以上あったとしても所定数以上ない(一致しない)と判定してもよい。逆に、例えば「東京」は一致しているが一致しているものの総数が所定数以上ない場合に所定数以上ある(一致する)と判定してもよい。
【0062】
ステップS414に移行した場合は、リンク情報とそのリンク先とには整合性があると判定する。その後、ステップS418に移行する。この場合、選択したリンク情報の分類を「OK」のまま保持する。
一方、ステップS416に移行した場合は、リンク情報とリンク先とには整合性がないと判定し、選択したリンク情報の分類を「OK」から「NG」に変更する。その後、ステップS418に移行する。ここで、リンク情報分類処理又はカスタム検査処理で「OK」に分類されたリンク情報が、リンク内容確認処理で「NG」となった場合は「NG」に変更する。なお、カスタム検査処理及びリンク内容確認処理の双方で「NG」となった場合は検査結果に双方のエラー種類及びNG内容を記載する。
【0063】
ステップS418では、リンク情報分類処理で「OK」に分類された全てのリンク情報についてリンク内容確認処理が完了したか否かを判定し、完了したと判定した場合(Yes)は、一連の処理を終了して元の処理に復帰し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS400に移行する。
なお、リンク内容確認処理による検査結果は、例えば、「NG」に分類された場合、
図10に示すように、名称/エラー種類の項目にエラー種類として「リンク内容不一致」が、ステータス説明/NG内容の項目にNG内容として「リンク元の語句と一致する語句がリンク先のページ内に存在しません。」がそれぞれ表示される。
【0064】
(原稿一致確認処理)
図8は、原稿一致確認処理を示すフローチャートである。
原稿一致確認処理は、ステップS110において実行されると、
図8に示すように、まず、ステップS500に移行する。
ステップS500では、受信した検査対象メールに含まれる各種識別情報のなかに原稿IDがあるか否かを判定し、あると判定した場合(Yes)は、原稿IDを取得(抽出)して、ステップS502に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
【0065】
ここで、原稿IDは、例えば、管理ページの原稿作成画面にて発行することができ、原稿一致確認処理を実施したい利用者(社員)が、発行された原稿IDを検査対象メールの本文内に記載するなどして含ませることができるようになっている。
ステップS502に移行した場合は、原稿情報管理テーブル430から、取得した原稿IDに対応する原稿情報を取得して、ステップS504に移行する。
ステップS504では、取得した原稿情報から第1比較用情報を抽出して、ステップS506に移行する。
【0066】
ここで、
図12は、原稿作成画面800に表示された原稿900と電子メール本文700とを示す図である。
図12に示すように、原稿作成画面800は、メール本文(コンテンツ)の原稿を作成するための画面であり、原稿900は、原稿作成画面800で作成された電子メール本文700の原稿である。
原稿900について、例えば、文章の位置(まとまり)、段落の位置、空白行の位置、リンク情報の位置、画像の位置などに基づいて、
図12中の破線で囲まれた検査ブロック901_1及び901_2の2つの検査ブロックを第1比較用情報として抽出する。
【0067】
ステップS506では、受信した検査対象メールの電子メール本文700から第2比較用情報を抽出して、ステップS508に移行する。
ここで、電子メール本文700について、原稿900と同様に、例えば、
図12中の破線で囲まれた検査ブロック705_1及び705_2の2つの検査ブロックを第2比較用情報として抽出する。
ステップS508では、抽出した第1比較用情報と第2比較用情報とを比較して、ステップS510に移行する。
【0068】
例えば、
図12中の検査ブロック901_1と検査ブロック705_1及び705_2とを比較する。比較処理としては、例えば、形態素解析による双方のテキストの比較、画像処理による双方の画像の比較、ハイパーテキストで設定されたURL又はURIの文字列の比較を行う。これにより、全ての比較結果で一致の判定が得られた場合に検査ブロック901_1と検査ブロック705_1とが一致するといった比較結果が得られる。次に、同様の比較処理によって検査ブロック901_2と検査ブロック705_2とを比較する。これにより、全ての比較結果で一致の判定が得られた場合に検査ブロック901_2と検査ブロック705_2とが一致するといった比較結果が得られる。なお、複数の比較項目のうちいずれか1つでも不一致の判定結果があった場合は不一致と判定する。
【0069】
ステップS510では、ステップS508の比較結果に基づいて、第1比較用情報及び第2比較用情報が一致したか否かを判定し、一致したと判定した場合(Yes)は、ステップS512に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS514に移行する。
なお、第1比較用情報に含まれる全ての検査ブロックが一致すると判定された場合は一致したと判定し、いずれか1つでも不一致と判定された場合は不一致と判定する。
ステップS512に移行した場合は、原稿と電子メール本文とに整合性ありと判定して、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
【0070】
一方、ステップS514に移行した場合は、原稿と電子メール本文とに整合性なしと判定して、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。この場合、検査対象メールがNGと判定される。
なお、原稿一致確認処理による検査結果は、例えば、「整合性なし」と判定された場合、
図10に示すように、判定の項目に「!NG」が、URL/src/原稿IDの項目に原稿IDとして「ID0001」が、名称/エラー種類の項目にエラー種類として「原稿不一致」が、ステータス説明/NG内容の項目にNG内容として「原稿とメール本文との内容が一致しません。」がそれぞれ表示される。なお、検査ブロックの番号等の不一致部分の位置が解るような情報を表示する構成としてもよい。
【0071】
〔実施の形態の効果〕
次に、本実施の形態の効果を説明する。
本実施の形態では、リンク情報検査サーバ100により、受信した検査対象メールの本文からリンク情報を抽出してリストアップし、リストアップしリンク情報について、それぞれリンク先にアクセスし、リンク先からのステータスコードに基づいて、リンク情報をOK(正常)、NG(異常)又は判定不能のいずれか1つの状態に分類し、この分類結果を含む検査結果情報を、
この構成であれば、検査依頼者は、リンク状態が異常となっているリンク情報以外にも、リンクの状態が正常又は判定不能となっているリンク情報も把握することができる。
【0072】
さらに、本実施の形態では、カスタム検査情報を設定することで、リンク情報分類処理では「OK(正常)」と判定されたリンク情報のうち、カスタム検査情報として設定されたURLパターンを含むものについて、判定対象として設定したコード情報及びNGパターンと、リンク先ページのソースとに基づいて、カスタム検査を実施することができる。 この構成であれば、カスタム検査によって、ステータスコードだけでは判定できないリンクの状態について、より確実にNGか否かを判定することができる。
【0073】
さらに、本実施の形態では、リンク情報分類処理では「OK(正常)」と判定されたリンク情報について、リンク元のリンク情報周辺のテキストの情報から名詞及び名詞句の語句である第1語句を抽出し、このリンク情報のリンク先のテキストの情報から名詞及び名詞句の語句である第2語句を抽出し、これら第1語句と第2語句とを比較し、この比較結果に基づいてリンク元とリンク先との整合性を判定するようにした。
この構成であれば、実際はリンク元の内容とリンク先の内容とに整合性がないような誤ったリンク先が設定された状態についても把握することができる。
【0074】
さらに、本実施の形態では、システムが提供する原稿作成機能を利用して作成した本文の原稿からリンク情報、その周辺のテキスト及び画像等を含む検査ブロックを第1比較用情報として抽出し、検査対象メールの本文から同様の検査ブロックを第2比較用情報として抽出し、これら第1比較用情報と第2比較用情報とを比較し、この比較結果に基づいて原稿と、電子メール本文との整合性を判定するようにした。
この構成であれば、原稿と電子メール本文とが不一致となって整合性がないと判定された場合に、事前に原稿と本文とを照らし合わせて修正等を行うことができ、誤った内容の電子メールを配信するといったことを低減することができる。
【0075】
〔対応関係〕
本実施の形態において、ステップS100は、発明1及び4のメール本文取得手段に対応し、ステップS200は、発明1のリンク情報抽出手段に対応し、ステップS204は、発明1のアクセス手段に対応し、ステップS104は、分類手段に対応し、管理ページを介して利用者端末200に検査結果情報を表示する処理は、発明1乃至4の検査結果出力手段に対応している。
また、本実施の形態において、管理ページを介して利用者端末200からカスタム検査情報を設定する処理は、発明2の個別検査情報設定手段に対応し、ステップS106は、個別判定手段に対応している。
【0076】
また、本実施の形態において、ステップS404は、発明3の第1語句抽出手段に対応し、ステップS410は、発明3の第2語句抽出手段に対応し、ステップS412~S416は、発明3のリンク整合性判定手段に対応し、ステップS110は、発明4の本文整合性判定手段に対応している。
〔変形例〕
なお、上記実施の形態において、検査対象メールを専用のメールアドレスを用いてリンク情報検査サーバ100に送信することで、リンク情報検査処理を実行する構成としたが、この構成に限らない。例えば、リンク情報検査サーバ100が利用者端末200に提供する利用者専用のWebページ(管理ページ)に構成されたアップ画面に、利用者がリンク情報を含むメール本文(テキスト又はHTML)を直接手入力し、入力後に検査ボタンを押下することで検査が実行される構成(手動検査構成)としてもよい。ここで、メール本文は手入力に限らず、アップ画面にメール本文のテキストファイル又はHTMLファイルを例えばマウスによるドラッグアンドドロップ(以下、「D&D」と称す)等で移動したり、メール本文の「.msg」ファイルをD&D等で移動したりするなどメール本文を構成するファイルをアップ画面上に移動してリンク情報検査サーバ100にアップロードする構成としてもよい。この場合、アップロードしたあとに検査ボタンを押下することでリンク情報検査処理が実行される、又は、アップロード後に自動で検査処理が実行される。また、手動検査構成において、原稿一致確認処理を行う場合に、原稿を手動でマッピングして、原稿と検査対象メール本文とを紐づける構成としてもよい。
【0077】
また、上記実施の形態及びその変形例においては、原稿一致確認処理において、管理ページで作成した原稿との一致確認をする構成としたが、この構成に限らず、例えば、利用者端末200で作成した原稿との一致確認もできる構成としてもよい。この場合、例えば、手動検査構成と同様に、アップ画面に原稿ファイルをD&D等で移動することで原稿一致確認処理が実行されるようにする。
また、上記実施の形態及びその変形例においては、リンク内容確認処理において、メール本文及びリンク先のWebページのテキスト情報から名詞及び名詞句の語句を抽出して、両者を比較する構成としたが、この構成に限らない。例えば、メール本文及びリンク先のWebページから画像情報を抽出して、抽出した画像情報も比較する構成としてもよい。
【0078】
また、上記実施の形態及びその変形例において、例えば、リンク情報検査処理を完了後の検査対象メールについて、リンク情報検査サーバ100が利用者端末200に提供する利用者専用のWebページにてワークフローを行う機能(以下、「ワークフロー機能」と称す)を提供する構成としてもよい。
ここで、ワークフロー機能は、リンク情報の検査結果の確認処理及び修正処理を担当する確認担当者、確認担当者の確認した検査対象メールの重複確認(ダブルチェック)処理及び承認処理を担当する承認担当者に役割ごとの各機能を提供する機能となる。
【0079】
ワークフロー機能を実現するために、リンク情報検査サーバ100は、記憶装置42にさらに担当タスク管理テーブルを記憶する。担当タスク管理テーブルは、企業ID、所属部署ID、社員ID、担当タスクID及びメールIDの組合せごとに1つのレコードが登録されている。各レコードは、企業ID、所属部署ID、社員ID、担当タスクID、メールID、検査結果ID、タスク状況情報、作成日、更新日、その他の情報が登録されている。
【0080】
タスク状況情報は、担当タスクIDが確認担当者のIDの場合に、確認担当者による検査結果IDに対応する検査結果情報に基づくリンク情報の確認処理(以下、「第1確認処理」と称す)の処理状況を示す情報である。具体的に、第1確認処理の完了又は未完了を示す情報、メールIDに対応する検査対象メールについて第1確認処理が発生した時刻、第1確認処理が完了した時刻の情報などを含んでいる。
一方、タスク状況情報は、担当タスクIDが承認担当者のIDの場合に、第1承認処理を完了した検査対象メールについて承認担当者による検査結果IDに対応する検査結果情報に基づくリンク情報の重複確認処理(ダブルチェック)及び承認処理(以下、「第2確認処理」と称す)の処理状況を示す情報である。具体的に、第2確認処理の完了又は未完了を示す情報、メールIDに対応する検査対象メールについて第2確認処理が発生した時刻、第2確認処理が完了した時刻の情報などを含んでいる。
【0081】
確認担当者は、利用者端末200により、確認担当者用ページにアクセスし、
図10に示す検査結果詳細画面のような検査結果の詳細を表示する画面を閲覧して検査結果内容を確認する。これにより、NGや判定不能等の検査結果がなければ同画面中の確認完了ボタンを押下することで確認完了通知がリンク情報検査サーバ100に送信される。ここで、確認完了通知には、確認担当者の所属する企業及び部署のID、確認完了対象の検査対象メールのID、確認完了の旨を示す情報、確認完了時刻の情報等が含まれている。リンク情報検査サーバ100は、確認完了通知を受信すると、担当タスク管理テーブルの確認完了通知に含まれる各種IDに対応するタスク管理情報を更新する。加えて、確認が完了した検査対象メールのワークフロー申請(承認担当者へのフローの引き渡し)の処理を行う。また、ワークフロー申請を通知するメールを承認担当者のメールアドレス宛てに送信する。
【0082】
また、承認担当者は、利用者端末200により、承認担当者用ページにアクセスし、承認担当者用ページの確認画面にて、ワークフロー申請がされた検査対象メールの検査結果情報の内容を重複確認(ダブルチェック)及び承認する第2確認処理を実施する。この確認の方法は、第1確認処理と同様である。そして、NGや判定不能等の検査結果がなければ確認画面中の承認ボタンを押下することで承認完了通知がリンク情報検査サーバ100に送信される。リンク情報検査サーバ100は、承認完了通知を受信すると、担当タスク管理テーブルの承認完了通知に含まれる各種IDに対応するタスク管理情報を更新する。加えて、承認が完了したことを示す通知を、確認担当者用ページの確認画面に表示するための処理を実行する。なお、承認完了通知メールを確認担当者のメールアドレス宛てに送信するようにしてもよい。
【0083】
一方、承認担当者は、検査結果情報のなかにNGや判定不能等の検査結果がある場合は、その検査対象メールにコメントを記載して確認担当者に差し戻す。具体的には、確認担当者のメールアドレス宛てに送信する。確認担当者は、利用者端末200のメール配信ツールにて、差し戻された検査対象メールについてリンク情報を修正し、再度リンク情報検査サーバ100にてリンク情報検査処理を実施する。なお、修正処理は、利用者端末200のメール配信ツールに限らず、確認担当者用ページにて行うことができる構成としてもよい。このことは、第1確認処理においてNGが見つかった場合の修正についても同様である。
【0084】
また、上記実施の形態及びその変形例において、例えば、確認担当者及び承認担当者を含む同じ部署に所属する社員、又は確認担当者及び承認担当者が所属する企業の社員が、利用者端末200を介して、リンク情報検査サーバ100が提供するWebページ(管理ページ)のモニタリング情報表示画面にて、検査対象メールの送信数、第1確認処理の処理状況(ワークフロー申請数、確認待ち数)、第2確認処理の処理状況(差し戻し数、ダブルチェック完了数)、申請されてから第2確認処理の完了までの対応時間の情報等を確認することができるモニタリング機能を提供する構成としてもよい。
【0085】
モニタリング機能を実現するために、リンク情報検査サーバ100は、記憶装置42にさらにモニタリング情報テーブルを記憶する。モニタリング情報テーブルは、企業ID及び部署IDの組合せごとに1つのレコードが登録されている。各レコードは、企業ID、部署ID、メール送信数情報、ワークフロー申請数情報、確認待ち数情報、差し戻し数情報、ダブルチェック完了数情報、対応時間情報、作成日、更新日、その他の情報が登録されている。
【0086】
ここで、メール送信数情報は、所定期間(例えば、基準開始日から1ヶ月間等)にリンク情報検査処理を実施した検査対象メールの総数の情報である。また、ワークフロー申請数情報は、所定期間におけるワークフロー申請(第1確認処理の申請)がされた検査対象メールの総数の情報であり、確認待ち数情報は、ワークフロー申請された検査対象メールのうち第1確認処理が未完了の検査対象メールの総数の情報である。また、差し戻し数情報は、ワークフロー申請された検査対象メールのうち承認担当者が差し戻したものの総数であり、ダブルチェック完了数情報は、ワークフロー申請された検査対象メールのうち第2確認処理が完了した検査対象メールの総数の情報である。また、対応時間情報は、所定期間における第1確認処理のワークフローが申請されてから第2確認処理が完了するまでにかかった時間の統計情報である。例えば、完了までにかかった時間の平均値、中央値などが該当する。なお、メール送信数情報、ワークフロー申請数情報、確認待ち数情報、差し戻し数情報、ダブルチェック完了数情報、対応時間情報は、各情報に係る情報に変化があるごとに更新されるようになっている。また、これら各情報は、それぞれファネルとして表示され、各ファネルから関連するページに遷移したり、詳細情報を評したりする構成としてもよい。例えば、メール送信数情報のファネルから
図9の検査結果一覧画面500に遷移したり、ワークフロー申請数情報のファネルから閲覧者用のワークフロー画面に遷移したり、確認待ち数情報のファネルから閲覧者用のワークフロー画面内で未アクションのメールだけがフィルターされたページに遷移したり、差し戻し数情報のファネルから閲覧者用のワークフロー画面内で差し戻しされたメールだけがフィルターされたページに遷移したり、ダブルチェック完了数情報のファネルから閲覧者用のワークフロー画面内で承認完了のメールだけがフィルターされたページに遷移したりする構成としてもよい。
【0087】
また、上記実施の形態及びその変形例において、リンク情報検査サーバ100の提供するWebページにて、利用者端末200を介して、検査処理から除外するリンク情報を設定する構成としたが、この構成に限らない。例えば、企業ごと、部署ごとにリンクチェック確認用メールアドレスを発行し、利用者端末200のメール配信ツールにてメール本文内の該当のリンク情報ごとに検査対象とするリンク情報と検査から除外するリンク情報とを設定し、この設定した電子メールをリンクチェック確認用メールアドレス宛てに送信することで、検査対象とするリンク情報と検査から除外するリンク情報とを設定できる構成としてもよい。
【0088】
また、上記実施の形態及びその変形例においては、
図4乃至
図8のフローチャートに示す処理を実行するにあたっては、ROMに予め格納されているプログラムを実行する場合について説明したが、これに限らず、これらの手順を示したプログラムが記憶された記憶媒体から、そのプログラムをRAMに読み込んで実行するようにしてもよい。
ここで、記憶媒体とは、RAM、ROM等の半導体記憶媒体、FD、HD等の磁気記憶型記憶媒体、CD、CDV、LD、DVD等の光学的読取方式記憶媒体、MO等の磁気記憶型/光学的読取方式記憶媒体であって、電子的、磁気的、光学的等の読み取り方法のいかんにかかわらず、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体であれば、あらゆる記憶媒体を含むものである。
【0089】
また、上記実施の形態及びその変形例においては、ネットワークシステムとして実現したが、これに限らず、単一の装置又はアプリケーションとして実現することもできる。
また、上記実施の形態及びその変形例においては、インターネット199からなるネットワークシステムに適用した場合について説明したが、これに限らず、例えば、インターネット199と同一方式により通信を行ういわゆるイントラネットに適用してもよい。もちろん、インターネット199と同一方式により通信を行うネットワークに限らず、任意の通信方式のネットワークに適用することができる。
【0090】
また、上記実施の形態及びその変形例においては、各サーバが備える記憶装置を利用するように構成したが、これに限らず、データベースサーバ等の外部の記憶装置を利用するように構成することもできる。
【符号の説明】
【0091】
100…リンク情報検査サーバ、 200…利用者端末、 30…CPU、 32…ROM、 34…RAM、 38…I/F、 40…入力装置、 42…記憶装置、 44…表示装置、 400…社員管理テーブル、 410…コード判定用情報テーブル、 420…カスタム設定情報テーブル、 430…原稿情報管理テーブル、 440…検査結果情報テーブル
【手続補正書】
【提出日】2023-06-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リンク情報の検査対象の電子メールの本文の情報を取得するメール本文取得手段と、
前記メール本文取得手段で取得した本文の情報からリンク情報を抽出するリンク情報抽出手段と、
前記リンク情報抽出手段で抽出したリンク情報のリンク先にアクセスするアクセス手段と、
前記アクセス手段でアクセスしたリンク先からの応答情報に基づいて、前記リンク情報抽出手段で抽出したリンク情報ごとにリンク先とのリンクの状態を正常、異常又は判定不能のうちのいずれか1つの状態に分類する分類手段と、
システム利用者ごとに個別に検査を行う前記リンク情報のパスパターン及び判定対象のコード情報を含む個別検査情報を設定する個別検査情報設定手段と、
前記システム利用者ごとに、前記分類手段で正常と判定された前記リンク情報のうち前記個別検査情報設定手段で設定されたパスパターンに対応するリンク情報について当該リンク情報のリンク先ページのソースコード中の前記判定対象のコード情報で設定された内容に基づいて当該リンク先ページとのリンクの状態を判定する個別判定手段と、
前記分類手段の分類結果及び前記個別判定手段の判定結果を含む検査結果情報を出力する検査結果出力手段とを備えることを特徴とするリンク情報検査システム。
【請求項2】
リンク情報の検査対象の電子メールの本文の情報を取得するメール本文取得手段と、
前記メール本文取得手段で取得した本文の情報からリンク情報を抽出するリンク情報抽出手段と、
前記リンク情報抽出手段で抽出したリンク情報のリンク先にアクセスするアクセス手段と、
前記アクセス手段でアクセスしたリンク先からの応答情報に基づいて、前記リンク情報抽出手段で抽出したリンク情報ごとにリンク先とのリンクの状態を正常、異常又は判定不能のうちのいずれか1つの状態に分類する分類手段と、
前記電子メールの本文の前記リンク情報の表示位置周辺に表示される文字情報から名詞又は名詞句の語句である第1語句を抽出する第1語句抽出手段と、
前記リンク情報のリンク先のページに表示される文字情報から前記第1語句と同じ品詞の語句である第2語句を抽出する第2語句抽出手段と、
前記第1語句抽出手段で抽出した第1語句と前記第2語句抽出手段で抽出した第2語句とを比較し、当該比較結果に基づいてリンク先との整合性の有無を判定するリンク整合性判定手段と、
前記分類手段の分類結果及び前記リンク整合性判定手段の判定結果を含む検査結果情報を出力する検査結果出力手段とを備えることを特徴とするリンク情報検査システム。
【請求項3】
リンク情報の検査対象の電子メールの本文の情報を取得するメール本文取得手段と、
前記メール本文取得手段で取得した本文の情報からリンク情報を抽出するリンク情報抽出手段と、
前記リンク情報抽出手段で抽出したリンク情報のリンク先にアクセスするアクセス手段と、
前記アクセス手段でアクセスしたリンク先からの応答情報に基づいて、前記リンク情報抽出手段で抽出したリンク情報ごとにリンク先とのリンクの状態を正常、異常又は判定不能のうちのいずれか1つの状態に分類する分類手段と、
前記電子メールの本文の原稿を識別する原稿識別情報と対応付けて前記原稿の情報を記憶する原稿情報記憶手段に記憶された前記原稿の情報を利用して作成された前記原稿識別情報を含む電子メールを前記メール本文取得手段にて取得した場合に、前記原稿情報記憶手段の当該原稿識別情報に対応する原稿の情報と取得した電子メールの本文の内容とを比較し、当該比較結果に基づいて当該原稿の内容と当該本文の内容との整合性の有無を判定する本文整合性判定手段と、
前記分類手段の分類結果及び前記本文整合性判定手段の判定結果を含む検査結果情報を出力する検査結果出力手段とを備えることを特徴とするリンク情報検査システム。
【請求項4】
リンク情報の検査対象の電子メールの本文の情報を取得するメール本文取得手段と、
前記メール本文取得手段で取得した本文の情報からリンク情報を抽出するリンク情報抽出手段と、
前記リンク情報抽出手段で抽出したリンク情報のリンク先にアクセスするアクセス手段と、
システム利用者ごとに個別に検査を行う前記リンク情報のパスパターン及び判定対象のコード情報を含む個別検査情報を設定する個別検査情報設定手段と、
前記システム利用者ごとに、前記リンク情報のうち前記個別検査情報設定手段で設定されたパスパターンに対応するリンク情報について当該リンク情報のリンク先ページのソースコード中の前記判定対象のコード情報で設定された内容に基づいて当該リンク先ページとのリンクの状態を判定する個別判定手段と、
前記個別判定手段の判定結果を含む検査結果情報を出力する検査結果出力手段とを備えることを特徴とするリンク情報検査システム。
【請求項5】
リンク情報の検査対象の電子メールの本文の情報を取得するメール本文取得手段と、
前記メール本文取得手段で取得した本文の情報からリンク情報を抽出するリンク情報抽出手段と、
前記リンク情報抽出手段で抽出したリンク情報のリンク先にアクセスするアクセス手段と、
前記電子メールの本文の前記リンク情報の表示位置周辺に表示される文字情報から名詞又は名詞句の語句である第1語句を抽出する第1語句抽出手段と、
前記リンク情報のリンク先のページに表示される文字情報から前記第1語句と同じ品詞の語句である第2語句を抽出する第2語句抽出手段と、
前記第1語句抽出手段で抽出した第1語句と前記第2語句抽出手段で抽出した第2語句とを比較し、当該比較結果に基づいてリンク先との整合性の有無を判定するリンク整合性判定手段と、
前記リンク整合性判定手段の判定結果を含む検査結果情報を出力する検査結果出力手段とを備えることを特徴とするリンク情報検査システム。
【請求項6】
リンク情報の検査対象の電子メールの本文の情報を取得するメール本文取得手段と、
前記メール本文取得手段で取得した本文の情報からリンク情報を抽出するリンク情報抽出手段と、
前記リンク情報抽出手段で抽出したリンク情報のリンク先にアクセスするアクセス手段と、
前記電子メールの本文の原稿を識別する原稿識別情報と対応付けて前記原稿の情報を記憶する原稿情報記憶手段に記憶された前記原稿の情報を利用して作成された前記原稿識別情報を含む電子メールを前記メール本文取得手段にて取得した場合に、前記原稿情報記憶手段の当該原稿識別情報に対応する原稿の情報と取得した電子メールの本文の内容とを比較し、当該比較結果に基づいて当該原稿の内容と当該本文の内容との整合性の有無を判定する本文整合性判定手段と、
前記本文整合性判定手段の判定結果を含む検査結果情報を出力する検査結果出力手段とを備えることを特徴とするリンク情報検査システム。