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特開2024-132726自動販売機および自動販売機システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024132726
(43)【公開日】2024-10-01
(54)【発明の名称】自動販売機および自動販売機システム
(51)【国際特許分類】
   G07F 9/00 20060101AFI20240920BHJP
   G07F 9/02 20060101ALI20240920BHJP
【FI】
G07F9/00 107C
G07F9/02 105
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023043618
(22)【出願日】2023-03-17
(71)【出願人】
【識別番号】000005234
【氏名又は名称】富士電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104433
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 博一
(74)【代理人】
【識別番号】100172362
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 達哉
(72)【発明者】
【氏名】真鍋 章
(72)【発明者】
【氏名】堀口 剛史
(72)【発明者】
【氏名】神谷 圭亮
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 洋輔
【テーマコード(参考)】
3E044
【Fターム(参考)】
3E044AA01
3E044CA02
3E044CC01
3E044DD05
3E044EA08
3E044EA09
3E044FB05
(57)【要約】
【課題】購入された商品がコラムから搬出されない販売不具合の発生を抑制することが可能な自動販売機および自動販売機システムを提供する。
【解決手段】この自動販売機100は、商品80を収納する複数のコラム5を含む収納庫1と、収納庫1を撮影する撮影部2と、撮影部2により撮影されたコラム5の画像に基づいて、コラム5と商品80との対応関係を判定するかまたは商品80の姿勢を判定する制御部10と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品を収納する複数のコラムを含む収納庫と、
前記収納庫を撮影する撮影部と、
前記撮影部により撮影された前記コラムの画像に基づいて、前記コラムと前記商品との対応関係を判定するかまたは前記商品の姿勢を判定する制御部と、を備える、自動販売機。
【請求項2】
前記制御部は、少なくとも前記判定結果が否定的な場合に、ユーザに前記判定結果が否定的な旨を通知する、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項3】
前記制御部は、前記コラムと前記商品の寸法とが対応付けられたコラム商品対応情報と、前記コラムの画像とに基づいて、前記商品に対して設置されている前記コラムの良否を判定する、請求項1または2に記載の自動販売機。
【請求項4】
前記制御部は、前記コラム商品対応情報と、前記撮影部により撮影された、商品配置前の前記コラムの画像である商品配置前画像と、商品販売時の前記コラムおよび前記コラムに収納された前記商品の画像である商品販売時画像とに基づいて、設置されている前記コラムの良否を判定する、請求項3に記載の自動販売機。
【請求項5】
前記制御部は、前記商品配置前画像および前記商品販売時画像に基づいて、前記コラムに関するコラム情報および前記商品の寸法に関する商品寸法情報を取得するとともに、前記コラム商品対応情報と、取得された前記コラム情報および前記商品寸法情報とに基づいて、設置されている前記コラムの良否を判定する、請求項4に記載の自動販売機。
【請求項6】
前記収納庫は、左右方向に隣接する前記コラムを仕切る仕切り板と、螺旋状に巻回され、前後方向に延びるスパイラル部材とを含み、
前記コラム商品対応情報および前記コラム情報は、1つの前記コラムに配置される前記スパイラル部材の数、前記スパイラル部材の螺旋のピッチ、および、前記コラムを仕切る前記仕切り板の間隔、の情報のうちの少なくとも1つを含む、請求項5に記載の自動販売機。
【請求項7】
前記制御部は、1つの前記コラムに配置される前記スパイラル部材の数が複数である場合に、前記商品販売時画像に基づいて、さらに複数の前記スパイラル部材の各々の先端部の位置情報を取得するとともに、取得された前記先端部の位置情報に基づいて、前記先端部同士の位置関係の良否をさらに判定する、請求項6に記載の自動販売機。
【請求項8】
前記制御部は、前記撮影部により撮影された商品販売時の前記コラムおよび前記コラムに収納された前記商品の画像である商品販売時画像に基づく収納された前記商品の姿勢に関する収納姿勢情報と、正常な商品の姿勢に関する正常姿勢情報とを取得するとともに、取得された前記収納姿勢情報および前記正常姿勢情報に基づいて、前記コラムにおける前記商品の姿勢の良否を判定する、請求項1または2に記載の自動販売機。
【請求項9】
前記制御部は、
前記商品販売時画像に基づいて、前記商品の形状に関する商品形状情報を取得し、取得された前記商品形状情報と前記商品販売時画像とに基づいて前記収納姿勢情報を取得するとともに、前記収納姿勢情報に基づいて前記正常姿勢情報を取得し、
取得された前記収納姿勢情報と前記正常姿勢情報とに基づいて、前記コラムにおける商品の姿勢の良否を判定する、請求項8に記載の自動販売機。
【請求項10】
前記制御部は、取得された前記収納姿勢情報と前記正常姿勢情報との差分を取得するともに、取得された前記差分が予め設定された閾値を超える場合に、前記商品の姿勢を不良と判定する、請求項9に記載の自動販売機。
【請求項11】
前記制御部は、前記判定結果として前記商品の姿勢が不良と判定した場合に、前記コラムにおける前記商品の販売を停止させる制御を行う、請求項8に記載の自動販売機。
【請求項12】
前記制御部は、前記撮影部により撮影された商品配置前の前記コラムの画像である商品配置前画像における複数の部分に関する配置前部分情報と、前記撮影部により撮影された商品販売時の前記コラムの画像である商品販売時画像における前記複数部分に対応する部分に関する販売時部分情報とに基づいて、前記商品販売時画像を補正するとともに、前記商品配置前画像と、補正された前記商品販売時画像とに基づいて、前記コラムにおける前記商品の有無をさらに判定する、請求項1または2に記載の自動販売機。
【請求項13】
前記制御部は、
複数の前記コラムの各々に付与された識別表示に対応する複数の画像を取得し、
前記商品配置前画像において前記複数の画像を検出するとともに、検出した前記複数の画像に関する第1配置情報を前記配置前部分情報として取得し、前記商品販売時画像において前記複数の画像を検出するとともに、検出した前記複数の画像に関する第2配置情報を前記販売時部分情報として取得し、前記第1配置情報と前記第2配置情報とに基づいて、前記商品販売時画像を補正し、
前記商品配置前画像と、補正された前記商品販売時画像とに基づいて、前記コラムにおける前記商品の有無を判定する、請求項12に記載の自動販売機。
【請求項14】
前記制御部は、
前記第1配置情報として、前記商品配置前画像において検出した前記複数の画像に基づく位置情報および角度情報を取得し、前記第2配置情報として、前記商品販売時画像において検出した前記複数の画像に基づく位置情報および角度情報を取得するとともに、前記第1配置情報と前記第2配置情報とに基づいて、前記商品販売時画像を補正し、
前記商品配置前画像と、補正された前記商品販売時画像とに基づいて、前記コラムにおける前記商品の有無を判定する、請求項13に記載の自動販売機。
【請求項15】
前記商品販売時画像において前記販売時部分情報が取得されない場合に、前記制御部は、ユーザに前記撮影部が異常である旨を通知する、請求項12に記載の自動販売機。
【請求項16】
商品を収納する複数のコラムが設けられた収納庫を含む自動販売機と、前記自動販売機と通信可能な表示装置とを備え、
前記自動販売機は、
前記収納庫を撮影する撮影部と、
前記撮影部により撮影された前記コラムの画像に基づいて、前記コラムと前記商品との対応関係を判定するかまたは前記商品の姿勢を判定するとともに、少なくとも前記判定結果が否定的な場合に、前記表示装置に前記判定結果が否定的な旨を通知する制御部と、を備え、
前記表示装置は、前記制御部から通知された前記判定結果を表示する、自動販売機システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、自動販売機および自動販売機システムに関し、特に、商品を収納する複数のコラムを含む収納庫と、収納庫を撮影する撮影部とを備える自動販売機および自動販売機システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、商品を収納する複数のコラムを含む収納庫と、収納庫を撮影する撮影部とを備える自動販売機が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、商品が載置される複数のコラムが配置された収納庫と、撮影部を含む判定部材検知部と、売り切れ判定部と、を備える自動販売機が開示されている。上記特許文献1には、撮影部は、コラムに設けられた売り切れ判定部材を検知することが開示されている。また、上記特許文献1には、売り切れ判定部は、撮影部による売り切れ判定部材の検知結果に基づいてコラム毎に商品が売り切れているか否かを判定することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-21367号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1には開示されていないが、ユーザにより設置されたコラムが商品に対して狭すぎることや、商品がコラムに対して傾いた状態により配置されていることなどに起因して、商品購入者により購入された商品がコラムから商品の取出口まで搬出されない販売不具合が発生する可能性がある。販売不具合が発生した場合、商品購入者は商品を購入したにもかかわらず、商品を受け取ることができない。そのため、購入された商品がコラムから搬出されない販売不具合の発生を抑制することが可能な自動販売機が望まれている。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、購入された商品がコラムから搬出されない販売不具合の発生を抑制することが可能な自動販売機および自動販売機システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面による自動販売機は、商品を収納する複数のコラムを含む収納庫と、収納庫を撮影する撮影部と、撮影部により撮影されたコラムの画像に基づいて、コラムと商品との対応関係を判定するかまたは商品の姿勢を判定する制御部と、を備える。
【0008】
この発明の第1の局面による自動販売機では、上記のように、制御部は、撮影部により撮影されたコラムの画像に基づいて、コラムと商品との対応関係を判定するかまたは商品の姿勢を判定する。これにより、制御部は、コラムと商品との対応関係を、撮影部により撮影されたコラムの画像に基づいて判定することができる。または、制御部は、商品の姿勢を、撮影部により撮影されたコラムの画像に基づいて判定することができる。その結果、制御部による判定結果に基づいて、商品に対して設置されているコラムの修正、コラムにおける商品の姿勢の修正、または、コラムと商品との対応関係が不良と判定されたコラムまたは商品の姿勢が不良と判定されたコラムにおける商品の販売停止などを行うことができる。したがって、購入された商品がコラムから搬出されない販売不具合の発生を抑制することができる。
【0009】
上記第1の局面による自動販売機において、好ましくは、制御部は、少なくとも判定結果が否定的な場合に、ユーザに判定結果が否定的な旨を通知する。このように構成すれば、コラムと商品との対応関係の判定結果が否定的であるか、または商品の姿勢の判定結果が否定的である場合に、否定的な判定結果をユーザが認識することができる。これにより、否定的な判定結果の通知に基づいて、ユーザは、商品に対して設置されているコラムの修正、または、コラムにおける商品の姿勢の修正などを速やかに実行することができる。その結果、商品の販売機会の損失を抑制することができる。ここで、本明細書において、ユーザとは、自動販売機の管理者、自動販売機のコラム設置者および自動販売機への商品充填者のうちの少なくともいずれかを意味する。
【0010】
上記第1の局面による自動販売機において、好ましくは、制御部は、コラムと商品の寸法とが対応付けられたコラム商品対応情報と、コラムの画像とに基づいて、商品に対して設置されているコラムの良否を判定する。このように構成すれば、コラムと商品との対応関係を、コラムと商品の寸法とが対応付けられたコラム商品対応情報と、コラムの画像とに基づいて判定することができるため、商品に対して設置されているコラムの良否を容易に判定することができる。その結果、制御部による判定結果に基づいて、商品に対して設置されているコラムの修正や、コラムと商品との対応関係が不良と判定されたコラムにおける商品の販売停止などを行うことができる。したがって、購入された商品がコラムから搬出されない販売不具合の発生をより抑制することができる。
【0011】
この場合、好ましくは、制御部は、コラム商品対応情報と、撮影部により撮影された、商品配置前のコラムの画像である商品配置前画像と、商品販売時のコラムおよびコラムに収納された商品の画像である商品販売時画像とに基づいて、設置されているコラムの良否を判定する。このように構成すれば、コラムと商品との対応関係を、商品配置前のコラムの画像である商品配置前画像と、商品販売時のコラムおよびコラムに収納された商品の画像である商品販売時画像とに基づいて判定することができる。これにより、商品配置前画像と商品販売時画像とに基づいて、現在設置されているコラムの良否を判定することができる。その結果、商品に対して設置されているコラムの良否を精度良く判定することができる。
【0012】
上記制御部がコラム商品対応情報と商品配置前画像と商品販売時画像とに基づいてコラムの良否を判定する構成において、好ましくは、制御部は、商品配置前画像および商品販売時画像に基づいて、コラムに関するコラム情報および商品の寸法に関する商品寸法情報を取得するとともに、コラム商品対応情報と、取得されたコラム情報および商品寸法情報とに基づいて、設置されているコラムの良否を判定する。このように構成すれば、コラムと商品との対応関係を、コラムに関するコラム情報および商品の寸法に関する商品寸法情報に基づいて判定することができる。これにより、コラム情報と商品寸法情報とに基づいて現在設置されているコラムの良否を判定することができる。その結果、商品に対して設置されているコラムの良否をより精度良く判定することができる。
【0013】
この場合、好ましくは、収納庫は、左右方向に隣接するコラムを仕切る仕切り板と、螺旋状に巻回され、前後方向に延びるスパイラル部材とを含み、コラム商品対応情報およびコラム情報は、1つのコラムに配置されるスパイラル部材の数、スパイラル部材の螺旋のピッチ、および、コラムを仕切る仕切り板の間隔、の情報のうちの少なくとも1つを含む。このように構成すれば、コラム商品対応情報およびコラム情報には、上記情報のうちの少なくとも1つが含まれる。これにより、コラム商品対応情報およびコラム情報に含まれる上記情報のうちの少なくとも1つに基づいて、現在設置されているコラムの良否を判定することができる。その結果、コラムの良否をより一層精度良く判定することができる。
【0014】
上記コラム商品対応情報およびコラム情報が上記の情報のうちの少なくとも1つを含む構成において、好ましくは、制御部は、1つのコラムに配置されるスパイラル部材の数が複数である場合に、商品販売時画像に基づいて、さらに複数のスパイラル部材の各々の先端部の位置情報を取得するとともに、取得された先端部の位置情報に基づいて、先端部同士の位置関係の良否をさらに判定する。このように構成すれば、制御部は、複数のスパイラル部材の各々の先端部の位置関係の良否をさらに判定することができる。これにより、判定結果が否定的であると判定された場合に、スパイラル部材の先端部の位置の修正などを行うことができるため、複数のスパイラル部材の各々の先端部の位置が揃っていないことに起因する商品の搬出不良を抑制することができる。その結果、商品の販売機会の損失をより抑制することができる。
【0015】
上記第1の局面による自動販売機において、好ましくは、制御部は、撮影部により撮影された商品販売時のコラムおよびコラムに収納された商品の画像である商品販売時画像に基づく収納された商品の姿勢に関する収納姿勢情報と、正常な商品の姿勢に関する正常姿勢情報とを取得するとともに、取得された収納姿勢情報および正常姿勢情報に基づいて、コラムにおける商品の姿勢の良否を判定する。このように構成すれば、コラムにおける商品の姿勢を、取得された収納姿勢情報および正常姿勢情報に基づいて判定することができるため、収納姿勢情報のみに基づいてコラムにおける商品の姿勢の良否を判定する場合と比べて、コラムにおける商品の姿勢の良否を容易に判定することができる。その結果、制御部による判定結果に基づいて、コラムにおける商品の姿勢の修正や、商品の姿勢が不良と判定されたコラムにおける商品の販売停止などを行うことができる。したがって、購入された商品がコラムから搬出されない販売不具合の発生をより抑制することができる。
【0016】
この場合、好ましくは、制御部は、商品販売時画像に基づいて、商品の形状に関する商品形状情報を取得し、取得された商品形状情報と商品販売時画像とに基づいて収納姿勢情報を取得するとともに、収納姿勢情報に基づいて正常姿勢情報を取得し、取得された収納姿勢情報と正常姿勢情報とに基づいて、コラムにおける商品の姿勢の良否を判定する。このように構成すれば、商品販売時画像に基づいて取得した商品形状情報と、商品販売時画像とに基づいて収納姿勢情報を取得することができるため、商品の形状に応じた収納姿勢情報を取得することができるとともに、商品の形状に応じた収納姿勢情報に基づいて正常姿勢情報を取得することができる。その結果、収納姿勢情報と正常姿勢情報とに基づいて、コラムにおける商品の姿勢の良否を判定することができる。したがって、商品の形状に応じたコラムにおける商品の姿勢の良否を精度良く判定することができる。
【0017】
上記制御部が商品形状情報と商品販売時画像とに基づいて収納姿勢情報を取得するとともに収納姿勢情報に基づいて正常姿勢情報を取得する構成において、好ましくは、制御部は、取得された収納姿勢情報と正常姿勢情報との差分を取得するともに、取得された差分が予め設定された閾値を超える場合に、商品の姿勢を不良と判定する。このように構成すれば、取得された差分が予め設定された閾値を超える場合に商品の姿勢を不良と判定することができる。これにより、商品の形状に応じたコラムにおける商品の姿勢の良否をより精度良く判定することができる。
【0018】
上記制御部が収納姿勢情報および正常姿勢情報に基づいてコラムにおける商品の姿勢の良否を判定する構成において、好ましくは、制御部は、判定結果として商品の姿勢が不良と判定した場合に、コラムにおける商品の販売を停止させる制御を行う。このように構成すれば、判定結果として商品の姿勢が不良と判定されたコラムにおける商品の販売を停止させることができる。その結果、購入された商品がコラムから搬出されない販売不具合の発生を確実に抑制することができる。
【0019】
上記第1の局面による自動販売機において、好ましくは、制御部は、撮影部により撮影された商品配置前のコラムの画像である商品配置前画像における複数の部分に関する配置前部分情報と、撮影部により撮影された商品販売時のコラムの画像である商品販売時画像における複数部分に対応する部分に関する販売時部分情報とに基づいて、商品販売時画像を補正するとともに、商品配置前画像と、補正された商品販売時画像とに基づいて、コラムにおける商品の有無をさらに判定する。このように構成すれば、商品配置前画像における複数の部分に関する配置前部分情報と、商品販売時画像における複数部分に対応する部分に関する販売時部分情報とに基づいて、商品販売時画像を補正することができるため、商品配置前画像および商品販売時画像における1つの部分に基づいて商品販売時画像を補正する場合と比べて、撮影部の位置ずれに起因する商品配置前画像と商品販売時画像との位置ずれを適切に補正することができる。その結果、商品配置前画像および商品販売時画像の撮影の際に撮影部の位置ずれが生じている場合であっても、制御部は、商品配置前画像と、補正された商品販売時画像とに基づいて、コラムにおける商品の有無を精度良く判定することができる。したがって、コラムにおける商品の売り切れ判定の精度を向上させることができる。
【0020】
この場合、好ましくは、制御部は、複数のコラムの各々に付与された識別表示に対応する複数の画像を取得し、商品配置前画像において複数の画像を検出するとともに、検出した複数の画像に関する第1配置情報を配置前部分情報として取得し、商品販売時画像において複数の画像を検出するとともに、検出した複数の画像に関する第2配置情報を販売時部分情報として取得し、第1配置情報と第2配置情報とに基づいて、商品販売時画像を補正し、商品配置前画像と、補正された商品販売時画像とに基づいて、コラムにおける商品の有無を判定する。このように構成すれば、識別表示に対応する複数の画像を検出することにより取得した第1配置情報および第2配置情報に基づいて商品販売時画像を補正することができるため、撮影部の位置ずれに起因する商品配置前画像と商品販売時画像との位置ずれを適切に補正することができる。その結果、商品配置前画像および商品販売時画像の撮影の際に撮影部の位置ずれが生じている場合であっても、制御部は、商品配置前画像と、補正された商品販売時画像とに基づいて、コラムにおける商品の有無をより精度良く判定することができる。したがって、コラムにおける商品の売り切れ判定の精度をより向上させることができる。
【0021】
上記制御部が第1配置情報と第2配置情報とに基づいて商品販売時画像を補正する構成において、好ましくは、制御部は、第1配置情報として、商品配置前画像において検出した複数の画像に基づく位置情報および角度情報を取得し、第2配置情報として、商品販売時画像において検出した複数の画像に基づく位置情報および角度情報を取得するとともに、第1配置情報と第2配置情報とに基づいて、商品販売時画像を補正し、商品配置前画像と、補正された商品販売時画像とに基づいて、コラムにおける商品の有無を判定する。このように構成すれば、角度情報を含む第1配置情報および第2配置情報に基づいて、商品販売時画像を補正することができるため、商品配置前画像および商品販売時画像の回転方向の複雑な位置ずれを適切に補正することができる。その結果、商品配置前画像および商品販売時画像の撮影の際に撮影部の複雑な位置ずれが生じている場合であっても、制御部は、商品配置前画像と、補正された商品販売時画像とに基づいて、コラムにおける商品の有無をより一層精度良く判定することができる。
【0022】
上記制御部が配置前部分情報と販売時部分情報とに基づいて商品販売時画像を補正する構成において、好ましくは、商品販売時画像において販売時部分情報が取得されない場合に、制御部は、ユーザに撮影部が異常である旨を通知する。このように構成すれば、撮影部が異常である旨の通知に基づいて、ユーザは撮影部の異常を認識することができるため、撮影部の不具合の修正を速やかに実行することができる。その結果、商品の販売機会の損失を抑制することができる。
【0023】
この発明の第2の局面による自動販売機システムは、商品を収納する複数のコラムが設けられた収納庫を含む自動販売機と、自動販売機と通信可能な表示装置とを備え、自動販売機は、収納庫を撮影する撮影部と、撮影部により撮影されたコラムの画像に基づいて、コラムと商品との対応関係を判定するかまたは商品の姿勢を判定するとともに、少なくとも判定結果が否定的な場合に、表示装置に判定結果が否定的な旨を通知する制御部と、を備え、表示装置は、制御部から通知された判定結果を表示する。
【0024】
この発明の第2の局面による自動販売機システムでは、上記第1の局面と同様に、制御部は、撮影部により撮影されたコラムの画像に基づいて、コラムと商品との対応関係を判定するかまたは商品の姿勢を判定する。これにより、制御部は、コラムと商品との対応関係を、撮影部により撮影されたコラムの画像に基づいて判定することができる。または、制御部は、商品の姿勢を、撮影部により撮影されたコラムの画像に基づいて判定することができる。その結果、表示部に表示された制御部による判定結果に基づいて、ユーザは、商品に対して設置されているコラムの修正、コラムにおける商品の姿勢の修正、または、コラムと商品との対応関係が不良と判定されたコラムまたは商品の姿勢が不良と判定されたコラムにおける商品の販売停止などを行うことができる。したがって、購入された商品がコラムから搬出されない販売不具合の発生を抑制することができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、上記のように、購入された商品がコラムから搬出されない販売不具合の発生を抑制することが可能な自動販売機および自動販売機システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】第1実施形態による自動販売機を含む自動販売機システムの構成を示すブロック図である。
図2】自動販売機の一例を示した模式図である。
図3】商品配置前画像の一例を示した模式図である。
図4】商品販売時画像の一例を示した模式図である。
図5】コラム情報の一例を説明するための説明図である。
図6】商品寸法情報の一例を説明するための説明図である。
図7】コラム商品対応情報の一例を説明するための説明図である。
図8】判定部によるコラムの良否の判定結果の一例を説明するための説明図である。
図9】判定部による判定結果が良である場合の表示部への表示例を説明するための説明図である。
図10】コラムの良否の判定結果が不良である場合の表示部への表示例を説明するための説明図である。
図11】コラムの良否の判定処理について説明するためのフローチャートである。
図12】箱形状における収納姿勢形状を説明するための模式図である。
図13】第1容器形状における収納姿勢形状を説明するための模式図である。
図14】第2容器形状における収納姿勢形状を説明するための模式図である。
図15】箱形状における正常姿勢形状を説明するための模式図である。
図16】第1容器形状における正常姿勢形状を説明するための模式図である。
図17】第2容器形状における正常姿勢形状を説明するための模式図である。
図18】商品の姿勢の良否判定結果が不良である場合の表示部への表示例を説明するための説明図である。
図19】商品の姿勢の良否の判定処理について説明するためのフローチャートである。
図20】第2実施形態による自動販売機を含む自動販売機システムの構成を示すブロック図である。
図21】特徴量分布の模式図である。
図22】商品無し画像を説明するための模式図である。
図23】商品販売時画像の補正を説明するための商品配置前画像の一例を示した模式図である。
図24】商品販売時画像の補正を説明するための商品販売時画像の一例を示した模式図である。
図25】補正された商品販売時画像の一例を示した模式図である。
図26】商品の有無の判定処理について説明するためのフローチャートである。
図27】第1配置情報の取得処理について説明するためのフローチャートである。
図28】第2配置情報の取得処理について説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0028】
[第1実施形態]
(自動販売機システムの構成)
まず、図1図4を参照して、第1実施形態による自動販売機システム200の構成について説明する。
【0029】
図1に示すように、自動販売機システム200は、自動販売機100と、端末装置90とを備えている。自動販売機100と、端末装置90とは、通信ネットワーク95を介して通信可能である。なお、端末装置90は、特許請求の範囲に記載した「表示装置」の一例である。
【0030】
(自動販売機の構成)
自動販売機100は、ハードウェアとして、収納庫1と、撮影部2と、自動販売機側制御部10と、記憶部30と、自動販売機側通信部3と、搬送部4とを含む。また、図2に示すように、自動販売機100は、筐体101と、扉102とを含む。筐体101の内部には、収納庫1が配置されている。自動販売機側制御部10は、特許請求の範囲に記載した「制御部」の一例である。
【0031】
図3に示すように、収納庫1は、内部に商品80が配置される、区画された複数のコラム5を有している。収納庫1は、左右方向に隣接するコラム5を仕切る仕切り板6と、仕切られた複数のコラム5の各々に1つまたは複数配置されたスパイラル部材7とを含む。第1実施形態において、スパイラル部材7は、仕切り板6により仕切られた複数のコラム5の各々に1つまたは2つ設けられている。
【0032】
複数のスパイラル部材7が配置されているコラム5では、コラム5の左右方向の間隔を調整するため、配置された仕切り板6を左右方向のいずれかに移動可能なように構成されている。第1実施形態では、スパイラル部材7が2つ配置されているコラム5において、配置された仕切り板6を移動させる調整を行うことにより、コラム5の左右方向の幅が広い幅広のコラム5、コラム5の左右方向の幅が狭い幅狭のコラム5、および、幅広のコラム5より幅が狭く、幅狭のコラム5より幅が広い標準のコラム5、のいずれかのコラム5として設置することができる。
【0033】
図2に示すように、スパイラル部材7は、螺旋状に巻回され、コラム5の前後方向に延びるように配置されている。スパイラル部材7は、コラム5に配置された商品80を搬送部4に搬出するために設けられている。
【0034】
撮影部2は、商品配置前のコラム5の画像である商品配置前画像20(図3参照)と、商品販売時のコラム5およびコラム5に収納された商品80の画像である商品販売時画像21(図4参照)とを撮影するように構成されている。撮影部2は、2つのカメラを含んでいる。撮影部2は、搬送部4に配置されている。具体的には、搬送部4の左右両端部の各々における回転しない部分に1つずつ配置されている。撮影部2は、2つのカメラに基づいて、コラム5に関するコラム情報32および商品80の寸法に関する商品寸法情報33を取得することが可能なように構成されている。なお、撮影部2は、2つのカメラではなく、1つのステレオカメラであっても良い。
【0035】
撮影部2は、ユーザによるコラム5の設置後、ユーザによるコラム5への商品80の配置前に、商品配置前画像20を撮影する。具体的には、コラム5設置後、商品配置前に自動販売機100の扉102が閉められた状態において、ユーザによるリモコン(図示せず)の入力操作に基づいて、撮影部2は商品配置前画像20を撮影する。
【0036】
また、撮影部2は、ユーザによるコラム5への商品80の配置後に、商品販売時画像21を撮影する。具体的には、ユーザによる商品配置後に自動販売機100の扉102が閉められたことによりドアスイッチがオンとなったことに基づいて、撮影部2は商品販売時画像21を撮影する。また、撮影部2は、商品購入者による商品80の購入後に、商品販売時画像21を撮影する。具体的には、商品購入者による商品80の購入に基づいて、撮影部2は商品販売時画像21を撮影する。
【0037】
図1に示すように、自動販売機側制御部10は、ソフトウェア(ソフトウェアプログラム)として、判定部11と、コラム情報取得部12と、商品外形取得部13と、画像処理部14と、商品形状取得部15と、動作制御部16と、を含む。自動販売機側制御部10は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、GPU(Graphics Processing Unit)、または、画像処理用に構成されたFPGA(Field-Programmable Gate Array)などを含んでいる。なお、判定部11、コラム情報取得部12、商品外形取得部13、画像処理部14、商品形状取得部15商品外形取得部13および動作制御部16を含む自動販売機側制御部10は、特許請求の範囲の「制御部」の一例である。
【0038】
判定部11は、コラム5と商品80の寸法とが対応付けられた後述するコラム商品対応情報31と、商品配置前画像20および商品販売時画像21とに基づいて、商品80に対して設置されているコラム5の良否を判定するように構成されている。また、判定部11は、後述する収納姿勢情報35および正常姿勢情報36に基づいて、コラム5における商品80の姿勢の良否を判定するように構成されている。判定部11による、コラム5の良否の判定、および、コラム5における商品80の姿勢の良否の判定については、後述する。
【0039】
コラム情報取得部12は、商品配置前画像20に基づいて、コラム5に関するコラム情報32を取得するように構成されている。コラム情報取得部12は、一例として、図5に示すように、1つのコラム5に配置されるスパイラル部材7の数、スパイラル部材7の螺旋のピッチ、および、コラム5を仕切る仕切り板6の間隔、の情報を取得する。コラム情報取得部12は、撮影部2に含まれる2つのカメラの視差に基づいて、コラム5に設置された仕切り板6およびスパイラル部材7までの距離を取得するとともに、取得した距離に基づいて、仕切り板6およびスパイラル部材7の位置および寸法を取得する。コラム情報取得部12は、撮影部2により商品配置前画像20が撮影された場合に、撮影された商品配置前画像20に基づいて、コラム情報32を取得する。
【0040】
商品外形取得部13は、商品販売時画像21に基づいて、商品80の寸法に関する商品寸法情報33を取得するように構成されている。商品外形取得部13は、複数のコラム5毎に、コラム5の最前面に配置された商品80の商品寸法情報33を取得する。商品外形取得部13は、一例として、図6に示すように、商品80の幅方向の寸法の情報、商品80の高さ方向の寸法の情報、および、商品80の奥行方向の寸法の情報を取得する。商品外形取得部13は、撮影部2に含まれる2つのカメラの視差に基づいて、コラム5の最前面に配置された商品80に関する距離を取得するとともに、取得した距離に基づいて、商品80の寸法に関する情報を取得する。また、商品外形取得部13は、商品形状取得部15により取得された商品形状情報34と、撮影部2により撮影された商品販売時画像21とに基づいて、商品80の輪郭の頂点座標の情報などを含む収納姿勢情報35を取得する。商品外形取得部13による収納姿勢情報35の取得の詳細は、後述する。商品外形取得部13は、上記距離に基づく商品80の寸法に関する情報と、収納姿勢情報35とに基づいて、商品80の商品寸法情報33を取得する。
【0041】
また、商品外形取得部13は、取得された収納姿勢情報35に基づいて正常姿勢情報36を取得するように構成されている。
【0042】
商品外形取得部13は、ユーザによる商品配置後に自動販売機100の扉102が閉められたことによりドアスイッチがオンとなったことに基づいて撮影部2により商品販売時画像21が撮影された場合に、撮影された商品販売時画像21に基づいて、商品寸法情報33を取得する。
【0043】
また、商品外形取得部13は、1つのコラム5に配置されるスパイラル部材7の数が複数である場合に、商品販売時画像21に基づいて、さらに複数のスパイラル部材7の各々の先端部7aの位置情報を取得する。商品外形取得部13は、図6に示すように、先端部7aの位置情報として、複数のスパイラル部材7の各々の先端部7aの位置(図4参照)が揃っている良か、または、先端部7aの位置が揃っていない不良かに関する情報を取得する。ここで、複数のスパイラル部材7の各々の先端部7aの位置が揃っているとは、複数のスパイラル部材7の各々の先端部7aの位置が、コラム5の上下方向に延びる中心線に対して線対象の位置に配置されていることを意味する。
【0044】
商品形状取得部15は、商品販売時画像21に基づいて、商品80の形状に関する商品形状情報34を取得するように構成されている。商品形状取得部15は、第1学習済みモデル37を用いて、コラム5の最前面に配置された商品80の商品形状情報34を取得するように構成されている。具体的には、商品形状取得部15は、第1学習済みモデル37に対して、入力画像であるコラム5毎の商品販売時画像21を入力し、出力結果であるコラム5の最前面に配置された商品80の商品形状情報34を取得する。
【0045】
商品形状取得部15は、ユーザによる商品配置後に自動販売機100の扉102が閉められたことに基づいて撮影部2により商品販売時画像21が撮影された場合に、撮影された商品販売時画像21に基づいて、商品形状情報34を取得する。また、商品形状取得部15は、商品購入者による商品80の購入に基づいて撮影部2により商品販売時画像21が撮影された場合に、撮影された商品販売時画像21に基づいて、商品形状情報34を取得する。
【0046】
画像処理部14は、撮影部2により撮影された商品販売時画像21から、商品80が販売されたコラム5に対応する領域を切り出す処理を行うように構成されている。具体的には、画像処理部14は、上下方向の2段の各々に配置された複数のコラム5がまとめて撮影された商品販売時画像21(図4参照)から、商品80が販売されたコラム5に対応する領域を抽出した抽出画像70(図12参照)を生成する。また、画像処理部14は、ユーザによるコラム5への商品80の配置後に撮影部2により撮影された商品販売時画像21から、コラム5毎の領域を切り出す処理を行うことにより、抽出画像70を生成するように構成されている。
【0047】
動作制御部16は、自動販売機100の販売動作を制御するように構成されている。動作制御部16は、商品購入者により商品選択ボタン(不図示)が操作されたことに基づいて、選択された商品80を搬送部4に搬出させるようにスパイラル部材7を制御するように構成されている。また、動作制御部16は、選択された商品80が配置されているコラム5に搬送部4を移動させる制御を行うように構成されている。動作制御部16は、商品80が搬出された搬送部4を取出口103(図2参照)まで移動させる制御を行うように構成されている。
【0048】
動作制御部16は、判定部11により商品80の姿勢が不良と判定された場合に、商品80の姿勢が不良であると判定されたコラム5における商品80の販売を停止させる制御を行うように構成されている。また、自動販売機側通信部3によりユーザによる特定のコラム5における商品80の販売を停止させる販売停止命令を取得した場合に、販売停止命令に係る特定のコラム5における商品80の販売を停止させる制御を行うように構成されている。これらの場合、動作制御部16は、商品80の姿勢が不良であると判定されたコラム5、または、販売停止命令に係る特定のコラム5を選択する操作入力を受け付けないように構成されている。
【0049】
記憶部30は、揮発性記憶装置および不揮発性記憶装置を含んで構成される。記憶部30には、撮影部2により撮影された、商品配置前画像20と、商品販売時画像21とが記憶されている。また、記憶部30には、コラム商品対応情報31と、コラム情報取得部12により取得されたコラム情報32と、商品外形取得部13により取得された商品寸法情報33とが記憶されている。また、記憶部30には、商品形状取得部15により取得された商品形状情報34と、商品外形取得部13により取得された収納姿勢情報35および正常姿勢情報36とが記憶されている。また、記憶部30には、商品形状情報34を取得するための第1学習済みモデル37が記憶されている。また、記憶部30には、自動販売機側制御部10が実行する各種プログラム38が記憶されている。
【0050】
自動販売機側通信部3は、端末装置90との間において通信を行う。
【0051】
搬送部4は、コラム5から搬出された商品80を取出口103に搬送する。搬送部4は、上方が開口したバケットである。搬送部4は、上下方向に移動する。搬送部4は、取出口103の近傍で回転することにより商品80を取出口103に搬出する。
【0052】
(端末装置の構成)
端末装置90は、操作部91と、表示部92と、端末装置側通信部93と、端末装置側制御部94とを備える。端末装置90は、たとえば、ユーザが使用するコンピュータである。
【0053】
操作部91は、端末装置90への操作の入力を受け付ける。操作部91は、たとえば、キーボード、マウス、表示部92に設けられたタッチパネルなどである。
【0054】
表示部92は、自動販売機100の判定部11における判定結果や、端末装置90の操作のための情報を表示する。表示部92は、たとえば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどである。
【0055】
端末装置側通信部93は、自動販売機100との間において通信を行う。
【0056】
端末装置側制御部94は、端末装置90の動作制御を行う。端末装置側制御部94は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを含んでいる。
【0057】
(コラムの良否の判定)
判定部11による、設置されているコラム5の良否の判定について説明する。
【0058】
判定部11は、上述したように、コラム商品対応情報31と、コラム情報32および商品寸法情報33とに基づいて、設置されているコラム5の良否を判定するように構成されている。
【0059】
図5に示すように、コラム情報32は、コラム情報取得部12により、商品配置前画像20に基づいて複数のコラム5毎に取得される。コラム情報取得部12は、1つのコラム5に配置されたスパイラル部材7の数の情報として、スパイラル部材7の数が1つまたは2つのいずれであるかの情報を取得する。スパイラル部材7の数が1つである場合には、シングルとの情報を取得し、スパイラル部材7の数が2つである場合には、ダブルとの情報を取得する。また、コラム情報取得部12は、スパイラル部材7の螺旋のピッチの情報として、スパイラル部材7の巻き数の情報を取得する。スパイラル部材7の巻き数は、スパイラル部材7に収納可能な商品数である。また、コラム情報取得部12は、コラム5を仕切る仕切り板6の間隔の情報として、幅広のコラム5、幅狭のコラム5、または、標準のコラム5のいずれのコラム5であるかの情報を取得する。
【0060】
コラム情報取得部12により取得されたコラム情報32は、記憶部30にデータテーブルとして記憶される。コラム情報32の一例として、コラム位置:1-2において、スパイラル部材7の数:ダブル、スパイラル部材7のピッチ:5、および、仕切り板6の間隔:幅広、が記憶されている。
【0061】
図6に示すように、商品寸法情報33は、商品外形取得部13により、商品販売時画像21に基づいて複数のコラム5毎に取得される。商品外形取得部13により取得された商品寸法情報33は、記憶部30にデータテーブルとして記憶される。商品寸法情報33の一例として、コラム位置:1-2において、商品80の幅方向の寸法:110mm、商品80の高さ方向の寸法:100、商品80の奥行方向の寸法:80、および、スパイラルの先端部7aの位置:良、が記憶されている。
【0062】
図7に示すように、コラム商品対応情報31は、予め記憶部30にデータテーブルとして記憶されている。コラム商品対応情報31は、自動販売機100で販売されうる商品80の寸法に対する、商品80を配置するために設置されるコラム5の最適な組み合わせの情報である。コラム商品対応情報31には、商品80の幅方向の寸法の情報、商品80の高さ方向の寸法の情報、および、商品80の奥行方向の寸法の情報の組み合わせ毎に、設置される最適なコラム5としての、スパイラル部材7の数の情報、スパイラル部材7の巻き数の情報、および、仕切り板6の間隔の情報が対応付けられている。
【0063】
一例として、商品80の幅方向の寸法:132mm~164mm、商品80の高さ方向の寸法:30mm~160mm、商品80の奥行方向の寸法:56mm~87mmの商品80に対して設置される最適なコラム5として、スパイラル部材7の数:ダブル、スパイラル部材7のピッチ:5、仕切り板6の間隔:幅広、が対応付けられている。
【0064】
判定部11は、コラム商品対応情報31と、コラム情報32および商品寸法情報33とを比較する。図8は、判定部11による判定結果の一例である。図8に示すように、コラム位置1-2、コラム位置5-6、および、コラム位置10において設置されているコラム5が不良であると判定されているとともに、コラム位置1-2、コラム位置5-6、および、コラム位置10以外において設置されているコラム5が良であると判定されている。
【0065】
具体的には、コラム位置1-2は、配置されている商品80の幅方向の寸法から仕切り板6の間隔:標準、が適切であるのに対して、設置されているコラム5は、仕切り板6の間隔:幅広、であるため、コラム位置1-2は不良であると判定されている。また、コラム位置5-6は、スパイラルの先端部7aの位置:不良、であるため、コラム位置5-6は不良であると判定されている。また、コラム位置10は、配置されている商品80の奥行方向の寸法からスパイラル部材7の巻き数:5、が適切であるのに対して、設置されているコラム5は、スパイラル部材7の巻き数:10、であるため、コラム位置10は不良であると判定されている。
【0066】
判定部11による判定結果は、自動販売機側通信部3により、端末装置90に通知される。図9は、判定部11による判定結果がすべてのコラム5において肯定的である場合における、端末装置90の表示部92に表示される判定結果である。すなわち、判定部11による判定結果がすべてのコラム5において良である。この場合、表示部92に、「棚設定状態:良」と表示される。
【0067】
これに対して、図10は、判定部11による判定結果が否定的である場合における、端末装置90の表示部92に表示される判定結果である。すなわち、判定部11による判定結果が一部またはすべてのコラム5において不良である。図10に示す一例では、コラム位置1-2、コラム位置5-6、および、コラム位置10において設置されているコラム5が不良であるとの判定結果に基づいて、コラム位置1-2、コラム位置5-6、および、コラム位置10に関する表示欄に色(ハッチングにより図示)が付されている。この場合、表示部92に、「棚設定状態:不良」と表示される。
【0068】
なお、判定部11による判定結果が否定的である場合に、ユーザによる操作部91における販売停止命令の入力に基づいて、端末装置側通信部93を介して、動作制御部16により、否定的な判定結果に該当するコラム5における商品80の販売を停止させても良い。これにより、否定的な判定結果に該当するコラム5において、購入された商品80がコラム5から搬出されない販売不具合の発生を回避することができる。
【0069】
(コラムの良否の判定処理)
図11を参照して、第1実施形態による、撮影部2、自動販売機側制御部10(判定部11、コラム情報取得部12、商品外形取得部13)、および、自動販売機側通信部3による、設置されているコラム5の良否の判定処理について説明する。なお、処理ステップの順番は、互いに矛盾しない限りにおいて、前後を入れ替えたり同時に実行させたりすることができる。
【0070】
ステップS1において、撮影部2は、ユーザによるコラム5の設置後、ユーザによるコラム5への商品80の配置前に、商品配置前画像20を撮影する。その後、処理はステップS2に進む。
【0071】
ステップS2において、コラム情報取得部12は、撮影部2により撮影された商品配置前画像20に基づいて、複数のコラム5毎に、コラム情報32として、1つのコラム5に配置されるスパイラル部材7の数の情報、スパイラル部材7の螺旋のピッチの情報、および、コラム5を仕切る仕切り板6の間隔の情報を取得する。取得されたコラム情報32は、記憶部30に記憶される。その後、処理はステップS3に進む。
【0072】
ステップS3において、撮影部2は、ユーザによるコラム5への商品80の配置後に、商品販売時画像21を撮影する。その後、処理はステップS4に進む。
【0073】
ステップS4において、商品外形取得部13は、撮影部2により撮影された商品販売時画像21と、商品形状取得部15により取得された商品形状情報34に基づいて取得された収納姿勢情報35とに基づいて、複数のコラム5毎に、商品寸法情報33として、商品80の幅方向の寸法の情報、商品80の高さ方向の寸法の情報、および、商品80の奥行方向の寸法の情報を取得する。また、商品外形取得部13は、1つのコラム5に配置されるスパイラル部材7の数が複数である場合に、商品販売時画像21に基づいて、複数のスパイラル部材7の各々の先端部7aの位置情報を取得する。取得された商品寸法情報33および先端部7aの位置情報は、記憶部30に記憶される。その後、処理はステップS5に進む。
【0074】
ステップS5において、判定部11は、記憶部30に記憶された、コラム商品対応情報31と、コラム情報32、商品寸法情報33および先端部7aの位置情報とに基づいて、設置されているコラム5の良否を判定する。判定部11は、すべてのコラム5において良(肯定的)と判定した場合(ステップS5においてYes)、処理はステップS6に進み、判定部11は、一部またはすべてのコラム5において不良(否定的)と判定した場合(ステップS5においてNo)、処理はステップS7に進む。
【0075】
ステップS6において、判定部11は、自動販売機側通信部3を介して、端末装置90に判定結果が肯定的な旨を通知する。端末装置90は、表示部92に、肯定的な判定結果に関する情報を表示する。その後、処理は終了する。
【0076】
ステップS7において、判定部11は、自動販売機側通信部3を介して、端末装置90に判定結果が否定的な旨を通知する。端末装置90は、表示部92に、否定的な判定結果に関する情報を表示する。その後、処理は終了する。
【0077】
(コラムにおける商品の姿勢の良否の判定)
次に、判定部11による、コラム5における商品80の姿勢の良否を判定について説明する。
【0078】
上述したように、図1に示すように、商品形状取得部15は、商品販売時画像21に基づいて商品形状情報34を取得するように構成されている。また、上述したように、商品外形取得部13は、商品形状情報34と商品販売時画像21とに基づいて収納姿勢情報35を取得するように構成されている。また、商品外形取得部13は、収納姿勢情報35に基づいて正常姿勢情報36を取得するように構成されている。また、判定部11は、収納姿勢情報35と正常姿勢情報36とに基づいて、コラム5における商品80の姿勢の良否を判定するように構成されている。なお、コラム5における商品80の姿勢の良否を判定においても、設置されているコラム5の良否の判定において用いられる、商品外形取得部13により取得された収納姿勢情報35と同じ収納姿勢情報35が用いられる。
【0079】
商品形状取得部15は、記憶部30に記憶された第1学習済みモデル37を用いて、予め分類された商品80の形状に関する商品形状情報34を取得する。商品形状取得部15は、第1学習済みモデル37に対して、商品販売時画像21に対して画像処理部14により生成された抽出画像70を入力し、出力結果として商品80の商品形状情報34を取得する。
【0080】
第1学習済みモデル37は、作成された複数の学習データセットを教師データとして機械学習を行うことにより作成される。第1学習済みモデル37の機械学習法として、全層畳み込みニューラルネットワーク(FullyConvolutionalNetworks;FCN)、ニューラルネットワーク、サポートベクターマシン(SVM)、ブースティング等の任意の手法を用いることができる。しかしながら、第1学習済みモデル37の作成方法は特に限定されない。
【0081】
第1実施形態において、商品形状情報34として、たとえば、コラム5の最前面に配置された商品80の形状が、箱形状であるとの情報、第1容器形状であるとの情報、または、第2容器形状であるとの情報、のいずれかの情報が取得される。図12に示すように、箱形状であるとの情報とは、商品80が矩形の箱形状を有しているとの情報のことである。図13に示すように、第1容器形状であるとの情報とは、商品80が底部を有する略円錐状の容器81および略円形の蓋82を含むとともに、コラム5の前面側に蓋82の表面が配置されるように商品80が収納されている商品形状を有しているとの情報のことである。図14に示すように、第2容器形状であるとの情報とは、商品80が底部を有する略円錐状の容器81および略円形の蓋82を含むとともに、コラム5の前面側に容器81の側面が配置されるように商品80が収納されている商品形状を有しているとの情報のことである。
【0082】
商品外形取得部13は、撮影部2により撮影された商品販売時画像21と、記憶部30に記憶された商品配置前画像20に基づく抽出画像70とを比較し、背景差分法を用いて、商品販売時画像21に基づく抽出画像70において商品80の領域を抽出する。商品外形取得部13は、商品形状取得部15により取得された商品形状情報34と、抽出画像70において抽出した商品80の領域と基づいて、商品販売時画像21における商品80の輪郭を検出するとともに、商品輪郭の検出結果に基づいて、たとえば、輪郭の頂点座標の情報や、輪郭の辺の水平方向に対する角度の情報や、輪郭の中心座標の情報である収納姿勢情報35を取得する。すなわち、商品外形取得部13は、抽出画像70におけるコラム5に収納された商品80の現在の姿勢に関する収納姿勢情報35を取得する。
【0083】
第1実施形態において、図12に示すように、商品形状情報34として箱形状であるとの情報が取得された場合に、商品外形取得部13は、収納姿勢情報35として、抽出画像70における、商品80の矩形状の輪郭の左上頂点座標P1の情報、商品80の矩形状の輪郭の右下頂点座標P2の情報、および、商品80の矩形状の輪郭の底辺の水平方向に対する角度θ1の情報を取得する。また、図13に示すように、商品形状情報34として第1容器形状であるとの情報が取得された場合に、商品外形取得部13は、収納姿勢情報35として、抽出画像70における、商品80の略円形の蓋82の輪郭の中心座標P3の情報、および、商品80の略円形の蓋82の輪郭の縦横比の情報を取得する。また、図14に示すように、商品形状情報34として第2容器形状であるとの情報が取得された場合に、商品外形取得部13は、収納姿勢情報35として、抽出画像70における、商品80の容器81の側面視における台形形状の輪郭の左上頂点座標P4の情報、商品80の容器81の側面視における台形形状の輪郭の右下頂点座標P5の情報、商品80の容器81の側面視における台形形状の輪郭の中心線の水平方向に対する角度θ2の情報、および、商品80の容器81の側面視における台形形状の輪郭の上底及び下底の長さ比の情報を取得する。
【0084】
図1に示すように、商品外形取得部13により取得された収納姿勢情報35は、記憶部30に記憶される。
【0085】
また、商品外形取得部13は、取得された収納姿勢情報35と、商品形状取得部15により取得された商品形状情報34とに基づいて、正常な姿勢83でコラム5に収納されている場合の商品80の輪郭を算出するとともに、正常な姿勢83における商品輪郭の検出結果に基づいて、たとえば、輪郭の頂点座標の情報や、輪郭の辺の水平方向に対する角度の情報や、輪郭の中心座標の情報である正常姿勢情報36を取得する。すなわち、商品外形取得部13は、抽出画像70におけるコラム5に収納された商品80の正常な姿勢83に関する正常姿勢情報36を取得する。
【0086】
第1実施形態において、商品外形取得部13は、図15に示すように、商品形状情報34として箱形状であるとの情報が取得された場合に、収納姿勢情報35に基づく辺長さ情報から正常な姿勢83でコラム5に収納されている場合の商品80の輪郭を算出するとともに、正常な姿勢83における商品輪郭の検出結果に基づいて、正常姿勢情報36を取得する。説明の便宜上、商品80の正常な姿勢83をハッチングにより図示している。正常姿勢情報36として、正常な姿勢83における、商品80の矩形状の輪郭の左上頂点座標P6の情報、および、商品80の矩形状の輪郭の右下頂点座標P7の情報を取得する。
【0087】
また、商品外形取得部13は、図16に示すように、商品形状情報34として第1容器形状であるとの情報が取得された場合に、収納姿勢情報35に基づいて蓋82の楕円形状を検出するとともに、検出した楕円形状の長軸の長さ情報を取得する。そして、商品外形取得部13は、長軸の長さ情報から正常な姿勢83でコラム5に収納されている場合の商品80の蓋82の輪郭を算出するとともに、正常な姿勢83における商品輪郭の検出結果に基づいて、正常姿勢情報36を取得する。説明の便宜上、商品80の正常な姿勢83をハッチングにより図示している。正常姿勢情報36として、正常な姿勢83における、商品80の略円形の蓋82の輪郭の中心座標P8の情報を取得する。
【0088】
また、商品外形取得部13は、図17に示すように、商品形状情報34として第2容器形状であるとの情報が取得された場合に、収納姿勢情報35に基づいて商品80の容器81の側面視における台形形状を検出するとともに、検出した台形形状の上底および下底の長さ比から商品80の上下方向を決定する。そして、商品外形取得部13は、正常な姿勢83でコラム5に収納されている場合の商品80の容器81の側面視における台形形状の輪郭を算出するとともに、正常な姿勢83における商品輪郭の検出結果に基づいて、正常姿勢情報36を取得する。説明の便宜上、商品80の正常な姿勢83をハッチングにより図示している。正常姿勢情報36として、正常な姿勢83における、商品80の容器81の側面視における台形形状の輪郭の右上頂点座標P9の情報、および、商品80の容器81の側面視における台形形状の輪郭の左下頂点座標P10の情報を取得する。
【0089】
図1に示すように、商品外形取得部13により取得された正常姿勢情報36は、記憶部30に記憶される。
【0090】
判定部11は、収納姿勢情報35と正常姿勢情報36との差分を取得する。そして、判定部11は、取得された差分が予め設定された閾値以下の場合に、商品80の姿勢を良と判定するとともに、取得された差分が予め設定された閾値を超える場合に、商品80の姿勢を不良と判定する。
【0091】
判定部11は、ユーザによるコラム5への商品80の配置後に、撮影部2により撮影された商品販売時画像21に基づいて、複数のコラム5の各々に対して、コラム5における商品80の姿勢の良否の判定を実行する。また、判定部11は、商品購入者による商品80の購入後に、撮影部2により撮影された商品販売時画像21に基づいて、商品80が販売されたコラム5に対して、コラム5における商品80の姿勢の良否の判定を実行する。
【0092】
判定部11による判定結果は、自動販売機側通信部3により、端末装置90に通知される。判定部11により商品80の姿勢が良と判定された場合、端末装置90の表示部92に、商品80の姿勢が良である旨が表示される。
【0093】
図19は、判定部11により商品80の姿勢が不良と判定された場合における、端末装置90の表示部92に表示される判定結果の一例である。この場合、表示部92に、「判定結果:NG」と表示される。また、表示部92に、抽出画像70に正常姿勢情報36に基づく商品80の輪郭が重畳された重畳画像が表示されるとともに、「枠にあうように修正して下さい」とのメッセージが表示される。
【0094】
また、判定部11による不良の判定結果に基づいて、動作制御部16(図1参照)は、不良の判定結果に該当するコラム5における商品80の販売を停止させる制御を行う。これにより、不良の判定結果に該当するコラム5において、購入された商品80がコラム5から搬出されない販売不具合の発生を回避することができる。
【0095】
(コラムにおける商品の姿勢の良否の判定処理)
図19を参照して、第1実施形態による、撮影部2、自動販売機側制御部10(判定部11、商品形状取得部15、商品外形取得部13、画像処理部14)、および、自動販売機側通信部3による、コラム5における商品80の姿勢の良否の判定処理について説明する。なお、処理ステップの順番は、互いに矛盾しない限りにおいて、前後を入れ替えたり同時に実行させたりすることができる。
【0096】
ステップS11において、撮影部2は、ユーザによるコラム5の設置後、ユーザによるコラム5への商品80の配置前に、商品配置前画像20を撮影する。その後、処理はステップS12に進む。
【0097】
ステップS12において、撮影部2は、ユーザによるコラム5への商品80の配置後、および、商品購入者による商品80の購入後に、商品販売時画像21を撮影する。その後、処理はステップS13に進む。
【0098】
ステップS13において、画像処理部14は、ユーザによるコラム5への商品80の配置後、および、商品購入者による商品80の購入後に、撮影部2により撮影された商品販売時画像21に基づいて、抽出画像70を生成する。その後、処理はステップS14に進む。
【0099】
ステップS14において、商品形状取得部15は、記憶部30に記憶された第1学習済みモデル37に対して、画像処理部14により生成された抽出画像70を入力し、出力結果として商品80の商品形状情報34を取得する。その後、処理はステップS15に進む。
【0100】
ステップS15において、商品外形取得部13は、商品形状取得部15により取得された商品形状情報34と抽出画像70とに基づいて収納姿勢情報35を取得する。取得された収納姿勢情報35は、記憶部30に記憶される。その後、処理はステップS16に進む。
【0101】
ステップS16において、商品外形取得部13は、取得された収納姿勢情報35と、商品形状取得部15により取得された商品形状情報34とに基づいて、正常姿勢情報36を取得する。取得された正常姿勢情報36は、記憶部30に記憶される。その後、処理はステップS17に進む。
【0102】
ステップS17において、判定部11は、記憶部30に記憶された、収納姿勢情報35と正常姿勢情報36とに基づいて、コラム5における商品80の姿勢の良否を判定する。具体的には、判定部11は、収納姿勢情報35と正常姿勢情報36との差分を取得するとともに、取得された差分が予め設定された閾値以下の場合に、商品80の姿勢を良と判定し、取得された差分が予め設定された閾値を超える場合に、商品80の姿勢を不良と判定する。判定部11は、コラム5における商品80の姿勢を良(肯定的)と判定した場合(ステップS17においてYes)、処理はステップS18に進み、判定部11は、コラム5における商品80の姿勢を不良(否定的)と判定した場合(ステップS17においてNo)、処理はステップS19に進む。
【0103】
ステップS18において、判定部11は、自動販売機側通信部3を介して、端末装置90に判定結果が肯定的な旨を通知する。端末装置90は、表示部92に、肯定的な判定結果に関する情報を表示する。その後、処理は終了する。
【0104】
ステップS19において、判定部11は、自動販売機側通信部3を介して、端末装置90に判定結果が否定的な旨を通知する。端末装置90は、表示部92に、否定的な判定結果に関する情報、および、抽出画像70に正常姿勢情報36に基づく商品80の輪郭が重畳された重畳画像を表示する。その後、処理はステップS20に進む。
【0105】
ステップS20において、動作制御部16は、不良の判定結果に該当するコラム5における商品80の販売を停止させる制御を行う。その後、処理は終了する。
【0106】
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0107】
第1実施形態では、上記のように、判定部11は、撮影部2により撮影されたコラム5の画像に基づいて、コラム5と商品80との対応関係を判定するかまたは商品80の姿勢を判定する。これにより、判定部11は、コラム5と商品80との対応関係を、撮影部2により撮影されたコラム5の画像に基づいて判定することができる。または、判定部11は、商品80の姿勢を、撮影部2により撮影されたコラム5の画像に基づいて判定することができる。その結果、判定部11による判定結果に基づいて、商品80に対して設置されているコラム5の修正、コラム5における商品80の姿勢の修正、または、コラム5と商品80との対応関係が不良と判定されたコラム5または商品80の姿勢が不良と判定されたコラム5における商品80の販売停止などを行うことができる。したがって、購入された商品80がコラム5から搬出されない販売不具合の発生を抑制することができる。
【0108】
また、第1実施形態では、上記のように、判定部11は、少なくとも判定結果が否定的な場合に、ユーザに判定結果が否定的な旨を通知する。これにより、コラム5と商品80との対応関係の判定結果が否定的であるか、または商品80の姿勢の判定結果が否定的である場合に、否定的な判定結果をユーザが認識することができる。そのため、否定的な判定結果の通知に基づいて、ユーザは、商品80に対して設置されているコラム5の修正、または、コラム5における商品80の姿勢の修正などを速やかに実行することができる。その結果、商品80の販売機会の損失を抑制することができる。
【0109】
また、第1実施形態では、上記のように、判定部11は、コラム5と商品80の寸法とが対応付けられたコラム商品対応情報31と、コラム5の画像とに基づいて、商品80に対して設置されているコラム5の良否を判定する。これにより、コラム5と商品80との対応関係を、コラム5と商品80の寸法とが対応付けられたコラム商品対応情報31と、コラム5の画像とに基づいて判定することができるため、商品80に対して設置されているコラム5の良否を容易に判定することができる。その結果、判定部11による判定結果に基づいて、商品80に対して設置されているコラム5の修正や、コラム5と商品80との対応関係が不良と判定されたコラム5における商品80の販売停止などを行うことができる。したがって、購入された商品80がコラム5から搬出されない販売不具合の発生をより抑制することができる。
【0110】
また、第1実施形態では、上記のように、判定部11は、コラム商品対応情報31と、撮影部2により撮影された、商品配置前のコラム5の画像である商品配置前画像20と、商品販売時のコラム5およびコラム5に収納された商品80の画像である商品販売時画像21とに基づいて、設置されているコラム5の良否を判定する。これにより、コラム5と商品80との対応関係を、商品配置前のコラム5の画像である商品配置前画像20と、商品販売時のコラム5およびコラム5に収納された商品80の画像である商品販売時画像21とに基づいて判定することができる。よって、商品配置前画像20と商品販売時画像21とに基づいて、現在設置されているコラム5の良否を判定することができる。その結果、商品80に対して設置されているコラム5の良否を精度良く判定することができる。
【0111】
また、第1実施形態では、上記のように、判定部11は、商品配置前画像20および商品販売時画像21に基づいて、コラム5に関するコラム情報32および商品80の寸法に関する商品寸法情報33を取得するとともに、コラム商品対応情報31と、取得されたコラム情報32および商品寸法情報33とに基づいて、設置されているコラム5の良否を判定する。これにより、コラム5と商品80との対応関係を、コラム5に関するコラム情報32および商品80の寸法に関する商品寸法情報33に基づいて判定することができる。よって、コラム情報32と商品寸法情報33とに基づいて現在設置されているコラム5の良否を判定することができる。その結果、商品80に対して設置されているコラム5の良否をより精度良く判定することができる。
【0112】
また、第1実施形態では、上記のように、収納庫1は、左右方向に隣接するコラム5を仕切る仕切り板6と、螺旋状に巻回され、前後方向に延びるスパイラル部材7とを含み、コラム商品対応情報31およびコラム情報32は、1つのコラム5に配置されるスパイラル部材7の数、スパイラル部材7の螺旋のピッチ、および、コラム5を仕切る仕切り板6の間隔、の情報を含む。これにより、コラム商品対応情報31およびコラム情報32には、上記情報が含まれるため、コラム商品対応情報31およびコラム情報32に含まれる上記情報に基づいて、現在設置されているコラム5の良否を判定することができる。その結果、判定部11は、コラム5の良否をより一層精度良く判定することができる。
【0113】
また、第1実施形態では、上記のように、商品外形取得部13は、1つのコラム5に配置されるスパイラル部材7の数が複数である場合に、商品販売時画像21に基づいて、さらに複数のスパイラル部材7の各々の先端部7aの位置情報を取得するとともに、取得された先端部7aの位置情報に基づいて、先端部7a同士の位置関係の良否をさらに判定する。これにより、商品外形取得部13は、複数のスパイラル部材7の各々の先端部7aの位置関係の良否をさらに判定することができる。よって、判定部11により判定結果が否定的であると判定された場合に、スパイラル部材7の先端部7aの位置の修正などを行うことができるため、複数のスパイラル部材7の各々の先端部7aの位置が揃っていないことに起因する商品80の搬出不良を抑制することができる。その結果、商品80の販売機会の損失をより抑制することができる。
【0114】
また、第1実施形態では、上記のように、判定部11は、撮影部2により撮影された商品販売時のコラム5およびコラム5に収納された商品80の画像である商品販売時画像21に基づく収納された商品80の姿勢に関する収納姿勢情報35と、正常な商品80の姿勢に関する正常姿勢情報36とを取得するとともに、取得された収納姿勢情報35および正常姿勢情報36に基づいて、コラム5における商品80の姿勢の良否を判定する。これにより、コラム5における商品80の姿勢を、取得された収納姿勢情報35および正常姿勢情報36に基づいて判定することができるため、収納姿勢情報35のみに基づいてコラム5における商品80の姿勢の良否を判定する場合と比べて、コラム5における商品80の姿勢の良否を容易に判定することができる。その結果、判定部11による判定結果に基づいて、コラム5における商品80の姿勢の修正や、商品80の姿勢が不良と判定されたコラム5における商品80の販売停止などを行うことができる。したがって、購入された商品80がコラム5から搬出されない販売不具合の発生をより抑制することができる。
【0115】
また、第1実施形態では、上記のように、商品形状取得部15は、商品販売時画像21に基づいて、商品80の形状に関する商品形状情報34を取得し、商品外形取得部13は、取得された商品形状情報34と商品販売時画像21とに基づいて収納姿勢情報35を取得するとともに、収納姿勢情報35に基づいて正常姿勢情報36を取得し、判定部11は、取得された収納姿勢情報35と正常姿勢情報36とに基づいて、コラム5における商品80の姿勢の良否を判定する。これにより、商品外形取得部13は、商品販売時画像21に基づいて取得した商品形状情報34と、商品販売時画像21とに基づいて収納姿勢情報35を取得することができるため、商品80の形状に応じた収納姿勢情報35を取得することができるとともに、商品80の形状に応じた収納姿勢情報35に基づいて正常姿勢情報36を取得することができる。その結果、収納姿勢情報35と正常姿勢情報36とに基づいて、コラム5における商品80の姿勢の良否を判定することができる。したがって、商品80の形状に応じたコラム5における商品80の姿勢の良否を精度良く判定することができる。
【0116】
また、第1実施形態では、上記のように、判定部11は、取得された収納姿勢情報35と正常姿勢情報36との差分を取得するともに、取得された差分が予め設定された閾値を超える場合に、商品80の姿勢を不良と判定する。これにより、取得された差分が予め設定された閾値を超える場合に商品80の姿勢を不良と判定することができる。したがって、商品80の形状に応じたコラム5における商品80の姿勢の良否をより精度良く判定することができる。
【0117】
また、第1実施形態では、上記のように、判定部11が判定結果として商品80の姿勢が不良と判定した場合に、動作制御部16は、コラム5における商品80の販売を停止させる制御を行う。これにより、判定結果として商品80の姿勢が不良と判定されたコラム5における商品80の販売を停止させることができる。その結果、購入された商品80がコラム5から搬出されない販売不具合の発生を確実に抑制することができる。
【0118】
[第2実施形態]
(自動販売機の構成)
次に、図20図25を参照して、第2実施形態による自動販売機システム210の構成の構成について説明する。第2実施形態では、第1実施形態と異なり、画像処理部14は、撮影部2により撮影された商品配置前画像20における配置前部分情報と、商品販売時画像21における販売時部分情報とに基づいて、商品販売時画像21を補正するとともに、判定部11はコラム5における商品80の有無をさらに判定するように構成されている。なお、図中において、上記第1実施形態による自動販売機システム200と同様の構成の部分には、同一の符号を付している。
【0119】
図20に示すように、自動販売機側制御部10は、ソフトウェア(ソフトウェアプログラム)として、判定部11と、コラム情報取得部12と、商品外形取得部13と、画像処理部14と、商品形状取得部15と、動作制御部16と、特徴量抽出部17とを含む。なお、判定部11、コラム情報取得部12、商品外形取得部13、画像処理部14、商品形状取得部15、動作制御部16および特徴量抽出部17を含む自動販売機側制御部10は、特許請求の範囲の「制御部」の一例である。
【0120】
また、記憶部30には、第2学習済みモデル41と、基準パターン画像23と、商品無し画像22とがさらに記憶されている。第2学習済みモデル41は、機械学習により作成された学習済みモデルである。基準パターン画像23は、複数のコラム5の各々の近傍に配置され、複数のコラム5の各々に付与されたコラム番号を示すコラム番号プレート8(図3および図4参照)を含むパターン画像である。商品無し画像22は、商品配置前画像20における1つのコラム5だけを含む範囲の画像である。
【0121】
特徴量抽出部17は、記憶部30に記憶された第2学習済みモデル41を用いて、記憶部30に記憶された商品無し画像22から特徴点として特徴点を数値化した複数の特徴量を抽出し、特徴量分布50(図21参照)を取得するように構成されている。特徴量とは、商品80が配置される収納庫1の明るさなどを数値化したものである。
【0122】
図22に示すように、商品配置前画像20において、複数のコラム5がまとめて撮影されるように撮影範囲Rが設定されている。商品無し画像22は、商品配置前画像20における撮影範囲R内の複数のコラム5のうち1つのコラム5だけを含むように商品無し画像22の範囲Aが設定されている。
【0123】
撮影部2は、商品配置前画像20を撮影する。第2実施形態において、撮影部2が、商品配置前画像20を撮影するタイミングは、製造工場からの自動販売機110の出荷時または自動販売機110の設置時である。また、撮影部2は、自動販売機110の稼動中に商品販売時画像21を撮影する。
【0124】
画像処理部14は、複数のコラム5の各々のコラム番号プレート8(図3および図4参照)の基準パターン画像23(図20参照)を取得する。画像処理部14は、図23に示すように、商品配置前画像20において複数のコラム番号プレート8の番号パターン画像24を検出するとともに、検出した複数のコラム番号プレート8の番号パターン画像24に関する第1配置情報39(図20参照)を配置前部分情報として取得する。第2実施形態において、画像処理部14は、商品配置前画像20において2つの番号パターン画像24を検出するとともに、検出した2つの番号パターン画像24に関する第1配置情報39を取得する。
【0125】
また、画像処理部14は、図24に示すように、商品販売時画像21において複数のコラム番号プレート8の番号パターン画像24を検出するとともに、検出した複数のコラム番号プレート8の番号パターン画像24に関する第2配置情報40(図20参照)を販売時部分情報として取得する。第2実施形態において、画像処理部14は、商品販売時画像21において2つの番号パターン画像24を検出するとともに、検出した2つの番号パターン画像24に関する第2配置情報40を取得する。そして、画像処理部14は、図25に示すように、第1配置情報39(図20参照)と第2配置情報40(図20参照)とに基づいて、商品販売時画像21を補正することにより、補正した商品販売時画像25を取得する。
【0126】
画像処理部14は、第1配置情報39(図20参照)として、商品配置前画像20において検出した2つの番号パターン画像24に基づく位置情報および角度情報を取得する。また、画像処理部14は、第2配置情報40(図20参照)として、商品販売時画像21において検出した2つの番号パターン画像24に基づく位置情報および角度情報を取得する。
【0127】
画像処理部14により第2配置情報40(図20参照)が取得されない場合、画像処理部14は、自動販売機側通信部3(図20参照)を介して、端末装置90に対して、撮影部2の異常を通知する。この場合、端末装置90の表示部92に、撮影部2が異常である旨の情報が表示される。
【0128】
図20に示すように、判定部11は、特徴量抽出部17において抽出された特徴量と、撮影部2により撮影された商品販売時画像21から抽出された特徴点を数値化した特徴量とを比較して、収納庫1の商品80の有無を判定するように構成されている。具体的には、判定部11は、機械学習により作成された第2学習済みモデル41(図20参照)を用いて商品販売時画像21から抽出された特徴点を数値化した特徴量を計算するように構成されている。また、判定部11は、商品販売時画像21から抽出された特徴点を数値化した特徴量が特徴量分布50(図21参照)に基づいて設定される商品無しの範囲内である場合に商品無しと判定するように構成されている。商品販売時画像21から抽出された特徴点を数値化した特徴量が特徴量分布50に基づいて設定される商品無しの範囲外である場合は、判定部11は、商品有りと判定するように構成されている。
【0129】
(第1配置情報および第2配置情報の取得)
図23を参照して、画像処理部14による第1配置情報39の取得について説明する。
【0130】
画像処理部14は、一例として、予め選択された、複数のコラム5の各々に付与されたコラム番号のうちの2つのコラム番号を取得するとともに、記憶部30に記憶されている、取得された2つのコラム番号の各々のコラム番号プレート8に対応する第1の基準パターン画像23(図20参照)および第2の基準パターン画像23(図20参照)を取得する。第2実施形態において、第1の基準パターン画像23は、下段左端部に配置されたコラム番号プレート8の基準パターン画像23である。また、第2の基準パターン画像23は、下段右端部に配置されたコラム番号プレート8の基準パターン画像23である。
【0131】
画像処理部14は、記憶部30に記憶された商品配置前画像20において、取得された第1の基準パターン画像23(図20参照)および第2の基準パターン画像23(図20参照)についての各々のパターンマッチングを行うことにより、商品配置前画像20における、第1の基準パターン画像23および第2の基準パターン画像23に対応する、第1の番号パターン画像24aおよび第2の番号パターン画像24bを検出する。そして、画像処理部14は、検出した第1の番号パターン画像24aおよび第2の番号パターン画像24bに基づいて、第1配置情報39を取得する。画像処理部14は、第1配置情報39として、検出した第1の番号パターン画像24aの座標P11、および、検出した第1の番号パターン画像24aと検出した第2の番号パターン画像24bとを結ぶ線と画像水平方向とのなす角度θ3を取得する。画像処理部14により取得された第1配置情報39は、記憶部30に記憶される。
【0132】
次に、図24を参照して、画像処理部14による第2配置情報40の取得について説明する。
【0133】
画像処理部14は、一例として、商品販売時画像21において、第1配置情報39の取得時に選択された2つのコラム番号が配置された位置と対応する位置にある2つのコラム番号を取得するとともに、記憶部30に記憶されている、取得された2つのコラム番号の各々のコラム番号プレート8に対応する第3の基準パターン画像23(図20参照)および第4の基準パターン画像23(図20参照)を取得する。第2実施形態において、第3の基準パターン画像23は、下段左端部に配置されたコラム番号プレート8のパターン画像である。また、第4の基準パターン画像23は、下段右端部に配置されたコラム番号プレート8のパターン画像である。
【0134】
画像処理部14は、記憶部30に記憶された商品販売時画像21において、取得された第3の基準パターン画像23(図20参照)および第4の基準パターン画像23(図20参照)についての各々のパターンマッチングを行うことにより、商品販売時画像21における、第3の基準パターン画像23および第4の基準パターン画像23に対応する、第3の番号パターン画像24cおよび第4の番号パターン画像24dを検出する。そして、画像処理部14は、検出した第3の番号パターン画像24cおよび第4の番号パターン画像24dに基づいて、第2配置情報40を取得する。画像処理部14は、第2配置情報40として、検出した第3の番号パターン画像24cの座標P12、および、検出した第3の番号パターン画像24cと検出した第4の番号パターン画像24dとを結ぶ線と画像水平方向とのなす角度θ4を取得する。画像処理部14により取得された第2配置情報40は、記憶部30に記憶される。
【0135】
ここで、商品販売時画像21は、商品80が販売されたコラム5を含む画像である。そのため、販売された商品80によっては、商品販売時画像21に写り込む上下方向の2段に含まれる複数のコラム5と、商品配置前画像20に写り込む上下方向の2段に含まれる複数のコラム5とが異なる場合がある。しかしながら、商品販売時画像21における第3の基準パターン画像23および第4の基準パターンの位置関係と、商品配置前画像20における、第1の基準パターン画像23および第2の基準パターンの位置関係とは、互いに対応している。すなわち、商品販売時画像21に写り込むコラム5と、商品配置前画像20に写り込むコラム5とが異なる場合であっても、商品販売時画像21における第3の基準パターン画像23および第4の基準パターンの位置関係と、商品配置前画像20における、第1の基準パターン画像23および第2の基準パターンの位置関係とは、同様である。そのため、第2配置情報40と第1配置情報39とに基づいて、商品販売時画像21を補正することができる。
【0136】
なお、画像処理部14による第2配置情報40の取得において、商品販売時画像21において、パターンマッチングを行う探索領域が予め設定されている。予め設定された探索領域において第3の番号パターン画像24cおよび第4の番号パターン画像24dが画像処理部14により検出されない場合、または、予め設定された探索領域において画像処理部14により検出された第3の番号パターン画像24cおよび第4の番号パターン画像24dと、第3の基準パターン画像23(図20参照)および第4の基準パターン画像23(図20参照)の類似度が予め設定された閾値未満である場合、画像処理部14は、自動販売機側通信部3を介して、端末装置90に対して、撮影部2の異常を通知する。撮影部2の異常とは、たとえば、撮影部2の位置ずれが過大であることに起因する異常や、撮影部2のカメラのレンズが曇っていることに起因する異常などである。
【0137】
画像処理部14により撮影部2の異常が通知される場合に、動作制御部16(図20参照)は、自動販売機110における商品80の販売を停止させる制御を行うように構成されている。この場合、動作制御部16は、自動販売機110に対する商品購入者による操作入力を受け付けないように構成されている。
【0138】
(商品販売時画像の補正)
図25に示すように、画像処理部14は、記憶部30に記憶された第1配置情報39と、記憶部30に記憶された第2配置情報40とが等しくなるように、商品販売時画像を補正する。具体的には、画像処理部14は、第1配置情報39に含まれる、検出した第1の番号パターン画像24aの座標P11(図23参照)、および、検出した第1の番号パターン画像24aと検出した第2の番号パターン画像24bとを結ぶ線と画像水平方向とのなす角度θ3(図23参照)と、第2配置情報40に含まれる、検出した第3の番号パターン画像24cの座標P12(図24参照)、および、検出した第3の番号パターン画像24cと検出した第4の番号パターン画像24dとを結ぶ線と画像水平方向とのなす角度θ4(図24参照)とが一致するように、商品販売時画像21に対して回転および並行移動の画像処理を行うことにより、商品販売時画像21を補正する。補正された商品販売時画像25は、記憶部30に記憶される。
【0139】
(特徴量分布の作成)
図21は、特徴量分布50を二次元で表した図である。特徴量抽出部17(図20参照)は、商品無し画像22から特徴量分布50を作成するように構成されている。特徴量抽出部17は、自動販売機110の商品80が商品購入者によって選択された場合に、特徴量分布50を取得するように構成されている。特徴量抽出部17は、複数の特徴量を抽出する複数の商品無し画像22として、収納庫1において商品80が配置された位置と、商品販売時画像21が撮影された時間帯と、商品販売時画像21が撮影された自動販売機110の設置された場所とを含む、商品販売時画像21が撮影された複数の撮影条件のうち少なくとも1つと略同じ撮影条件で撮影された複数の商品無し画像22が用いられる。商品80が配置された位置とは、たとえば同じようにコラム5に番号が付されている自動販売機110の場合は、同じ番号のコラム5を撮影した画像である。時間帯とは、たとえば、午前中、午後、夕方などである。また、商品販売時画像21が撮影された自動販売機110の設置された場所とは、屋内または屋外である。
【0140】
特徴量分布50の作成には、機械学習が用いられる。第2実施形態では、PaDiM(Patch Distribution Modeling)が用いられる。PaDiMは、機械学習された学習済みモデルを用いて特徴量を抽出し、分布を作成し、作成した分布と評価対象との距離を計算する方法である。第2実施形態では、分布は、特徴量分布50であり、評価対象は、商品販売時画像21である。また、第2実施形態では、特徴量抽出部17と判定部11とにPaDiMが用いられている。特徴量抽出部17が、機械学習された第2学習済みモデル41(図20参照)を用いて特徴量を抽出し、分布を作成する動作までを行うとともに、判定部11が作成した分布と評価対象との距離を計算する動作を行う。
【0141】
第2実施形態では、特徴量抽出部17は、PaDiMを用いて商品無し画像22の複数の特徴点から百次元の特徴量分布50を計算により取得するように構成されている。
【0142】
判定部11は、図21の楕円で示された特徴量分布50に基づいて設定される範囲を商品無しと判定する範囲とし、商品無しと判定する範囲内に商品販売時画像21の特徴量が含まれる場合に、商品無しと判定し、範囲外に販売時画像の特徴量が含まれる場合に商品有りと判定するように構成されている。具体的には、判定部11は、PaDiMを用いて商品販売時画像21の特徴点から特徴量を計算し、特徴量分布50との距離が閾値を超えている場合に、商品無しと判定する範囲外であるとして商品有りと判断し、閾値以下の場合に商品無しと判定する範囲内であるとして、商品無しと判断するように構成されている。
【0143】
(コラムにおける商品の有無の判定処理)
図26図28を参照して、第2実施形態による、撮影部2、自動販売機側制御部10(判定部11、画像処理部14、特徴量抽出部17)、および、自動販売機側通信部3による、コラム5における商品80の有無の判定処理について説明する。なお、処理ステップの順番は、互いに矛盾しない限りにおいて、前後を入れ替えたり同時に実行させたりすることができる。
【0144】
図26のステップS31において、画像処理部14は、第1配置情報39として、商品配置前画像20において検出した2つの番号パターン画像24に基づく位置情報および角度情報を取得する。その後、処理はステップS32に進む。
【0145】
ステップS32において、自動販売機側制御部10は、商品購入者による商品80選択ボタンの入力を受け付ける。その後、処理はステップS33に進む。
【0146】
ステップS33において、特徴量抽出部17は、商品無し画像22から特徴量分布50を作成する。その後、処理はステップS34に進む。
【0147】
ステップS34において、動作制御部16は、選択された商品80を搬送部4に搬出し、搬送部4により取出口103に搬送する。その後、処理はステップS35に進む。
【0148】
ステップS35において、撮影部2は、選択された商品80が配置されていたコラム5を含む商品販売時画像21を撮影する。その後、処理はステップS36に進む。
【0149】
ステップS36において、画像処理部14は、第2配置情報40として、商品販売時画像21において検出した2つの番号パターン画像24に基づく位置情報および角度情報を取得するとともに、取得した第1配置画像および第2配置情報40に基づいて、撮影部2により撮影された商品販売時画像21を補正する。その後、処理はステップS37に進む。
【0150】
ステップS37において、判定部11は、補正された商品販売時画像25の特徴点を数値化した特徴量を抽出し、特徴量分布50と補正された商品販売時画像25の特徴量とを比較して、選択された商品80が配置されていたコラム5における商品80の有無を判定する。判定部11は、コラム5において商品有りと判定した場合(ステップS37においてYes)、処理はステップS32に進み、判定部11は、コラム5において商品無しと判定した場合(ステップS37においてNo)、処理はステップS38に進む。
【0151】
ステップS38において、動作制御部16は、商品無しの判定結果に該当するコラム5における商品80の販売を停止させる制御を行う。その後、処理は終了する。
【0152】
次に、図26のステップS31における画像処理部14による第1配置情報取得処理の流れを説明する。
【0153】
図27のステップS311において、画像処理部14は、予め選択された、複数のコラム5の各々に付与されたコラム番号のうちの2つのコラム番号を取得するとともに、記憶部30に記憶されている、取得された2つのコラム番号の各々のコラム番号プレート8に対応する第1の基準パターン画像23および第2の基準パターン画像23を取得する。その後、処理はS312に進む。
【0154】
ステップS312において、画像処理部14は、商品配置前画像20において、取得された第1の基準パターン画像23および第2の基準パターン画像23についての各々のパターンマッチングを行うことにより、商品配置前画像20における第1の番号パターン画像24aおよび第2の番号パターン画像24bを検出するとともに、検出した第1の番号パターン画像24aおよび第2の番号パターン画像24bに基づいて、第1配置情報39を取得する。その後、処理はS313に進む。
【0155】
ステップS313において、画像処理部14は、取得した第1配置情報39を記憶部30に保存する。その後、処理は図26のS32に進む。
【0156】
次に、図26のステップS36における画像処理部14による第2配置情報取得および商品販売時画像21の補正の処理の流れを説明する。
【0157】
図28のステップS361において、画像処理部14は、商品販売時画像21において、第1配置情報39の取得時に選択された2つのコラム番号が配置された位置と対応する位置にある2つのコラム番号を取得するとともに、記憶部30に記憶されている、取得された2つのコラム番号の各々のコラム番号プレート8に対応する第3の基準パターン画像23および第4の基準パターン画像23を取得する。その後、処理はS362に進む。
【0158】
ステップS362において、画像処理部14は、商品販売時画像21において、取得された第3の基準パターン画像23および第4の基準パターン画像23についての各々のパターンマッチングを行うことにより、商品販売時画像21における第3の番号パターン画像24cおよび第4の番号パターン画像24dを検出する。画像処理部14は、第3の番号パターン画像24cおよび第4の番号パターン画像24dを検出した場合(ステップS362においてYes)、処理はステップS363に進み、画像処理部14は、第3の番号パターン画像24cおよび第4の番号パターン画像24dを検出しない場合(ステップS362においてNo)、処理はステップS366に進む。
【0159】
ステップS363において、画像処理部14は、検出された第3の番号パターン画像24cおよび第4の番号パターン画像24dと、第3の基準パターン画像23および第4の基準パターン画像23の類似度が予め設定された閾値以上であるか否かを判定する。画像処理部14は、類似度が予め設定された閾値以上であると判定した場合(ステップS363においてYes)、処理はステップS364に進み、画像処理部14は、類似度が予め設定された閾値未満であると判定した場合(ステップS363においてNo)、処理はステップS366に進む。
【0160】
ステップS364において、画像処理部14は、検出した第3の番号パターン画像24cおよび第4の番号パターン画像24dに基づいて、第2配置情報40を取得するとともに、取得した第2配置情報40を記憶部30に保存する。その後、処理はS365に進む。
【0161】
ステップS365において、画像処理部14は、記憶部30に記憶された第1配置情報39と、記憶部30に記憶された第2配置情報40とに基づいて、撮影部2により撮影された商品販売時画像21を補正するとともに、補正した商品販売時画像25を記憶部30に保存する。その後、処理は図26のS37に進む。
【0162】
ステップS366において、画像処理部14は、自動販売機側通信部3を介して、端末装置90に対して、撮影部2の異常を通知する。その後、処理はS367に進む。
【0163】
ステップS367において、動作制御部16は、自動販売機100における商品80の販売を停止させる制御を行う。その後、処理は終了する。
【0164】
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0165】
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0166】
第2実施形態では、上記のように、画像処理部14は、撮影部2により撮影された商品80配置前のコラム5の画像である商品配置前画像20における2つの部分に関する配置前部分情報と、撮影部2により撮影された商品80販売時のコラム5の画像である商品販売時画像21における2つの部分に対応する部分に関する販売時部分情報とに基づいて、商品販売時画像21を補正するとともに、判定部11は、商品配置前画像20と、補正された商品販売時画像25とに基づいて、コラム5における商品80の有無をさらに判定する。これにより、商品配置前画像20における2つの部分に関する配置前部分情報と、商品販売時画像21における2つの部分に対応する部分に関する販売時部分情報とに基づいて、商品販売時画像21を補正することができるため、商品配置前画像20および商品販売時画像21における1つの部分に基づいて商品販売時画像21を補正する場合と比べて、撮影部2の位置ずれに起因する商品配置前画像20と商品販売時画像21との位置ずれを適切に補正することができる。その結果、商品配置前画像20および商品販売時画像21の撮影の際に撮影部2の位置ずれが生じている場合であっても、判定部11は、商品配置前画像20と、補正された商品販売時画像25とに基づいて、コラム5における商品80の有無を精度良く判定することができる。したがって、コラム5における商品80の売り切れ判定の精度を向上させることができる。
【0167】
また、第2実施形態では、上記のように、画像処理部14は、2つのコラム番号プレート8に対応する第1の基準パターン画像23および第2の基準パターン画像23を取得し、商品配置前画像20において第1の番号パターン画像24aおよび第2の番号パターン画像24bを検出するとともに、検出した第1の番号パターン画像24aおよび第2の番号パターン画像24bに関する第1配置情報39を配置前部分情報として取得し、商品販売時画像21において第3の番号パターン画像24cおよび第4の番号パターン画像24dを検出するとともに、検出した第3の番号パターン画像24cおよび第4の番号パターン画像24dに関する第2配置情報40を販売時部分情報として取得し、第1配置情報39と第2配置情報40とに基づいて、商品販売時画像21を補正し、商品配置前画像20と、補正された商品販売時画像25とに基づいて、コラム5における商品80の有無を判定する。これにより、コラム番号プレート8に対応する番号パターン画像24を検出することにより取得した第1配置情報39および第2配置情報40に基づいて商品販売時画像21を補正することができるため、撮影部2の位置ずれに起因する商品配置前画像20と商品販売時画像21との位置ずれを適切に補正することができる。その結果、商品配置前画像20および商品販売時画像21の撮影の際に撮影部2の位置ずれが生じている場合であっても、判定部11は、商品配置前画像20と、補正された商品販売時画像25とに基づいて、コラム5における商品80の有無をより精度良く判定することができる。したがって、コラム5における商品80の売り切れ判定の精度をより向上させることができる。
【0168】
また、第2実施形態では、上記のように、画像処理部14は、第1配置情報39として、商品配置前画像20において検出した第1の番号パターン画像24aおよび第2の番号パターン画像24bに基づく位置情報および角度情報を取得し、第2配置情報40として、商品販売時画像21において検出した第3の番号パターン画像24cおよび第4の番号パターン画像24dに基づく位置情報および角度情報を取得するとともに、第1配置情報39と第2配置情報40とに基づいて、商品販売時画像21を補正し、商品配置前画像20と、補正された商品販売時画像25とに基づいて、コラム5における商品80の有無を判定する。これにより、角度情報を含む第1配置情報39および第2配置情報40に基づいて、商品販売時画像21を補正することができるため、商品配置前画像20および商品販売時画像21の回転方向の複雑な位置ずれを適切に補正することができる。その結果、商品配置前画像20および商品販売時画像21の撮影の際に撮影部2の複雑な位置ずれが生じている場合であっても、判定部11は、商品配置前画像20と、補正された商品販売時画像25とに基づいて、コラム5における商品80の有無をより一層精度良く判定することができる。
【0169】
また、第2実施形態では、上記のように、商品販売時画像21において販売時部分情報が取得されない場合に、画像処理部14部は、ユーザに撮影部2が異常である旨を通知する。これにより、撮影部2が異常である旨の通知に基づいて、ユーザは撮影部2の異常を認識することができるため、撮影部2の不具合の修正を速やかに実行することができる。その結果、商品80の販売機会の損失を抑制することができる。
【0170】
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
【0171】
(変形例)
今回開示された実施形態は、全ての点で例示であり制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更(変形例)が含まれる。
【0172】
たとえば、上記第1実施形態では、コラム商品対応情報におけるコラムに関する情報およびコラム情報として、1つのコラムに配置されるスパイラル部材の数の情報、スパイラル部材の螺旋のピッチの情報、および、コラムを仕切る仕切り板の間隔の情報の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、コラムに関する情報およびコラム情報は、上記情報うちの少なくとも1つの情報だけでも良いし、コラムに関する他の情報が追加された情報であっても良い。
【0173】
また、上記第1実施形態では、コラム商品対応情報における商品の寸法に関する情報および商品寸法情報として、商品の幅方向の寸法の情報、商品の高さ方向の寸法の情報、および、商品の奥行方向の寸法の情報の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、商品の寸法に関する情報および商品寸法情報は、上記情報うちの少なくとも1つの情報だけでも良いし、商品の寸法に関する他の情報が追加された情報であっても良い。
【0174】
また、上記第1実施形態では、スパイラル部材の各々の先端部の位置情報を取得するとともに、取得された先端部の位置情報に基づいて先端部同士の位置関係の良否をさらに判定する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、先端部の位置情報を取得しなくても良いし、先端部同士の位置関係の良否を判定しなくても良い。
【0175】
また、上記第1実施形態では、記憶部にコラム商品対応情報が記憶されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、サーバなどに記憶されたコラム商品対応情報を、自動販売機側通信部を介して取得しても良い。
【0176】
また、上記第1実施形態では、商品形状情報として箱形状、第1容器形状および第2容器形状の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、商品形状情報として他の商品形状の例が追加されていても良い。
【0177】
また、上記第1実施形態では、収納姿勢情報および正常姿勢情報として、輪郭の頂点座標の情報や、輪郭の辺の水平方向に対する角度の情報や、輪郭の中心座標の情報などの例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、収納姿勢情報および正常姿勢情報として他の情報が追加されていても良い。
【0178】
また、上記第1実施形態では、商品形状取得部は第1学習済みモデルを用いて商品形状情報を取得する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、学習済みモデルを用いないソフトウェアプログラムを用いて商品形状情報を取得しても良い。
【0179】
また、上記第1実施形態では、商品外形取得部は、背景差分法を用いて商品の領域を抽出する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、他の公知の手法を用いて商品の領域を抽出しても良い。
【0180】
また、上記第1実施形態および第2実施形態では、商品販売時画像は、上下方向の2段の各々に配置された複数のコラムがまとめて撮影された画像である例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、商品販売時画像は、複数のコラム毎の画像であっても良いし、1段または上下方向の3段以上の各々に配置された複数のコラムがまとめて撮影された画像であっても良い。
【0181】
また、上記第1実施形態および第2実施形態では、撮影部が搬送部に配置される例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、撮影部は、扉に配置されてもよい。この場合、複数の撮影部が配置されてもよい。
【0182】
また、上記第2実施形態では、画像処理部は、商品配置前画像において2つの番号パターン画像を検出し、検出した2つの番号パターン画像に関する第1配置情報を取得するとともに、商品販売時画像において2つの番号パターン画像を検出し、検出した2つの番号パターン画像に関する第2配置情報を取得する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、3つ以上の番号パターン画像を検出し、検出した3つ以上の番号パターン画像に関する第1配置情報および第2配置情報を取得しても良い。
【0183】
また、上記第2実施形態では、コラム番号プレートのパターン画像に基づいてパターンマッチングを行う例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、コラム番号プレートのフレーム部分や、コラム番号プレート以外の対象物などのパターン画像に基づいてパターンマッチングを行っても良い。
【0184】
また、上記第2実施形態では、第2学習済みモデルの作成における機械学習としてPaDiMを用いる例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、第2学習済みモデルの作成における機械学習としてディープラーニングが用いられていても良い。
【符号の説明】
【0185】
1 収納庫
2 撮影部
5 コラム
6 仕切り板
7 スパイラル部材
7a 先端部
10 制御部(自動販売機側制御部)
20 商品配置前画像
21 商品販売時画像
31 コラム商品対応情報
32 コラム情報
33 商品寸法情報
34 商品形状情報
35 収納姿勢情報
36 正常姿勢情報
39 第1配置情報
40 第2配置情報
80 商品
90 表示装置(端末装置)
100、110 自動販売機
200、210 自動販売機システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16
図17
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図28