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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024132756
(43)【公開日】2024-10-01
(54)【発明の名称】防火設備用の非常出入引戸
(51)【国際特許分類】
   E06B 5/16 20060101AFI20240920BHJP
【FI】
E06B5/16
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2023060469
(22)【出願日】2023-03-15
(71)【出願人】
【識別番号】504196492
【氏名又は名称】株式会社高橋監理
(72)【発明者】
【氏名】高橋 龍夫
【テーマコード(参考)】
2E239
【Fターム(参考)】
2E239CA12
2E239CA32
2E239CA66
(57)【要約】
【課題】 防火地区の狭小地で3階以上の建物を建築する際に、土地の有効利用を促進し建物と道路との間隔を最小限にして建築するため、横引き構造を採用した、片引き防火戸の非常用進入口を提供することを課題とする。
【解決手段】 厚さ0.8mm~1.6mmの平板鋼板と厚さ6.8mmの網入りガラスで構成した片引き防火戸を提供する。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
耐火建築物の、ALC外壁の開口部に取り付けるための非常用進入口の防火設備において、
厚さ0.8mm~1.6mmの平板鋼板と厚さ6.8mmの網入りガラスで、片引き防火戸を構成したことを特徴とする防火設備用の非常出入引戸。
【請求項2】
ALC外壁の防火戸取付用開口部の上部外面に、前記平板鋼板で概ねZ形に成形したZ形被せ部材のALC固定部をネジで取り付けると共に、上部内面に、前記平板鋼板で概ねZ形に成形した上部ガイドレール部材のALC固定部をネジで取り付け、前記Z形被せ部材と前記上部ガイドレール部材を固定し、さらに前記防火戸取付用開口部の開口部下面に、前記平板鋼板で逆凹形に成形したALC開口部被せ部材を取り付け、さらに前記ALC開口部被せ部材のALC室外側固定部に前記平板鋼板で概ねZ形に成形した引戸用レール部材のレール固定部を重ね合わせて固定したことを特徴とする請求項1に記載の防火設備用の非常出入引戸。
【請求項3】
前記片引き防火戸の上桟は、前記平板鋼板を概ね弓の字形に折り曲げ成形した上部弓形ガラス固定部材と上下逆L形に成形したL形上桟部材を合わせ、前記L形上桟部材に成形したレール挟込部と前記上部弓形ガラス固定部材に成形したレール挟込部を、前記上部ガイドレール部材に成形した上部レール部を挿入するための隙間を設けて固定すると共に、前記上部弓形ガラス固定部材の下部を概ねZ形に折り曲げ、前記L形上桟部材の上桟カバー部との間に前記網入りガラスを挟み込むためのガラス縦固定部を形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の防火設備用の非常出入引戸。
【請求項4】
前記片引き防火戸の下桟は、前記平板鋼板を概ね弓の字形に折り曲げ成形した下部弓形ガラス固定部材の戸車固定部に戸車を取り付け、L形に成形したL形下桟部材のレール挟込部と前記下部弓形ガラス固定部材に成形したレール挟込部を、前記引戸用レール部材の下部レール部を挿入するための隙間を設けて固定すると共に、前記下部弓形ガラス固定部材の上部を概ねZ形に折り曲げ、前記L形下桟部材の下桟カバー部との間に前記網入りガラスを挟み込むためのガラス縦固定部を形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の防火設備用の非常出入引戸。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、狭小地の鉄骨造の建物の外壁に設けられる非常用進入口(非常時に消防隊が救出活動をするための進入口)に関する。
【背景技術】
【0002】
ビル等の建築物については、火災時その他の非常事態の発生時に消防士、救急隊等による消火活動や、救助活動のため建物外部から進入できるように非常用の進入口を設けることが建築基準法で義務づけられている。
前記建築基準法では、建物の高さ31m以下の部分にある3階以上の階には、火災時などの非常用進入口の設置が義務づけられており、この非常用進入口を採光又は通気窓として兼用する場合には、その採光又は通気窓に直径1m以上の円が内接できるガラスを用いるか、あるいは窓開放時の大きさが、幅75cm以上で、かつ高さ120cm以上で、床面から80cm以下に設けなければならないと決められている。
【0003】
前記非常用進入口としては、一般的に次のような3方式が採用されている。
(1)窓が外側に開くタイプ。
(2)窓が内側に開くタイプ。
(3)窓が回転するタイプ。
【0004】
前記、(1)窓が外側に開くタイプは、窓と枠との間の雨仕舞いが容易であるため、止水性を確保しやすいが、窓を開放する際、窓が建物の外壁面から外側に大きく突出するため、建築基準法で定められているように、窓先端部を道路に越境させないためには建物の外面から道路境界までの空地が必要となる。
そのため、狭小地において建物を建てる場合、土地を有効活用すると云う観点において建物外壁の外側に空地が必要となる場合がある。
【0005】
前記、(2)窓が内側に開くタイプは、道路境界までの法的寸法を考慮せず設置することができるが、止水性に難が生じる場合がある。
【0006】
前記、(3)窓が回転するタイプは、窓の上下半分が室内にせり出すため、止水性に関しては(1)の外側に開くタイプと(2)の内側に開くタイプの長所と短所を併せ持つことになる。また、窓の上下半分を外壁面から大きく突出させる必要があるため道路境界までの法的寸法が必要となる。
【0007】
このように前記(1)、(2)、(3)の3方式においては、いずれも長所と短所があるが、現状では、火災が発生した場合、消防士が背負っている空気ボンベが、破壊した窓ガラス等に引っ掛からないように窓を全開させる必要があるため、窓が外側に開くタイプが多く使用されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記の現状に鑑み、防火地区の狭小地で3階以上の建物を建築する際に、土地の有効利用を促進し建物と道路との間隔を最小限にして建築するため、横引き構造を採用した、片引き防火戸の非常用進入口を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
かかる課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、耐火建築物の、ALC外壁の開口部に取り付けるための非常用進入口の防火設備において、厚さ0.8mm~1.6mmの平板鋼板と厚さ6.8mmの網入りガラスで、片引き防火戸を構成したことを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構造に加え、ALC外壁の防火戸取付用開口部の上部外面に、前記平板鋼板で概ねZ形に成形したZ形被せ部材のALC固定部をネジで取り付けると共に、上部内面に、前記平板鋼板で概ねZ形に成形した上部ガイドレール部材のALC固定部をネジで取り付け、前記Z形被せ部材と前記上部ガイドレール部材を固定し、さらに前記防火戸取付用開口部の開口部下面に、前記平板鋼板で逆凹形に成形したALC開口部被せ部材を取り付け、さらに前記ALC開口部被せ部材のALC室外側固定部に前記平板鋼板で概ねZ形に成形した引戸用レール部材のレール固定部を重ね合わせて固定したことを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の構造に加え、前記片引き防火戸の上桟は、前記平板鋼板を概ね弓の字形に折り曲げ成形した上部弓形ガラス固定部材と上下逆L形に成形したL形上桟部材を合わせ、前記L形上桟部材に成形したレール挟込部と前記上部弓形ガラス固定部材に成形したレール挟込部を、前記上部ガイドレール部材に成形した上部レール部を挿入するための隙間を設けて固定すると共に、前記上部弓形ガラス固定部材の下部を概ねZ形に折り曲げ、前記L形上桟部材の上桟カバー部との間に前記網入りガラスを挟み込むためのガラス縦固定部を形成したことを特徴とする。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1又は2に記載の構造に加え、前記片引き防火戸の下桟は、前記平板鋼板を概ね弓の字形に折り曲げ成形した下部弓形ガラス固定部材の戸車固定部に戸車を取り付け、L形に成形したL形下桟部材のレール挟込部と前記下部弓形ガラス固定部材に成形したレール挟込部を、前記引戸用レール部材の下部レール部を挿入するための隙間を設けて固定すると共に、前記下部弓形ガラス固定部材の上部を概ねZ形に折り曲げ、前記L形下桟部材の下桟カバー部との間に前記網入りガラスを挟み込むためのガラス縦固定部を形成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載の発明によれば、耐火建築物の、ALC外壁の開口部に取り付けるための非常用進入口の防火設備において、厚さ0.8mm~1.6mmの平板鋼板と厚さ6.8mmの網入りガラスで、片引き防火戸を構成したことにより、建物の外壁に設ける非常用進入口(非常時に消防隊が救出活動をするための進入口)と道路との間隔を、建築基準法で定められた最小限の空間で構成することが可能になった。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、ALC外壁の防火戸取付用開口部の上部外面に、前記平板鋼板で概ねZ形に成形したZ形被せ部材のALC固定部をネジで取り付けると共に、上部内面に、前記平板鋼板で概ねZ形に成形した上部ガイドレール部材のALC固定部をネジで取り付け、前記Z形被せ部材と前記上部ガイドレール部材を固定し、さらに前記防火戸取付用開口部の開口部下面に、前記平板鋼板で逆凹形に成形したALC開口部被せ部材を取り付け、さらに前記ALC開口部被せ部材のALC室外側固定部に前記平板鋼板で概ねZ形に成形した引戸用レール部材のレール固定部を重ね合わせて固定したことにより、防火戸取付用開口部に片引き防火戸を設置するための引戸用レールを簡単に取り付けることが可能になった。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、前記片引き防火戸の上桟は、前記平板鋼板を概ね弓の字形に折り曲げ成形した上部弓形ガラス固定部材と上下逆L形に成形したL形上桟部材を合わせ、前記L形上桟部材に成形したレール挟込部と前記上部弓形ガラス固定部材に成形したレール挟込部を、前記上部ガイドレール部材に成形した上部レール部を挿入するための隙間を設けて固定すると共に、前記上部弓形ガラス固定部材の下部を概ねZ形に折り曲げ、前記L形上桟部材の上桟カバー部との間に前記網入りガラスを挟み込むためのガラス縦固定部を形成したことにより、平板鋼板で構成した上桟に網入りガラスを挟み込むことが出来るようになると共に、上部レール部に片引き防火戸を簡単に装着することが可能になった。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、前記片引き防火戸の下桟は、前記平板鋼板を概ね弓の字形に折り曲げ成形した下部弓形ガラス固定部材の戸車固定部に戸車を取り付け、L形に成形したL形下桟部材のレール挟込部と前記下部弓形ガラス固定部材に成形したレール挟込部を、前記引戸用レール部材の下部レール部を挿入するための隙間を設けて固定すると共に、前記下部弓形ガラス固定部材の上部を概ねZ形に折り曲げ、前記L形下桟部材の下桟カバー部との間に前記網入りガラスを挟み込むためのガラス縦固定部を形成したことにより、平板鋼板で構成した下桟に網入りガラスを挟み込むことが出来るようになると共に、下部レール部に片引き防火戸を簡単に装着することが可能になった。
【実施例0017】
以下、この発明の実施の形態について説明する。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1乃至図15には、この発明の実施の形態を示す。
【0019】
図1は、本発明の建物を構成するALC外壁1に開口した防火戸取付用開口部3を斜視図で示す。耐火建築物を構成するALC外壁1のALC材の厚さは100mm、防火戸取付用開口部3の開口寸法は、建築基準法の非常用進入口の基準を満たすため縦寸法は約1300mm、横寸法は約800mmの大きさで成形され、防火戸取付用開口部3の開口部は、開口部上面5、開口部下面6、開口部側面(A)7、開口部側面(B)8の4面で構成される。なお、建築基準法では非常用進入口の大きさは、幅75cm以上、かつ高さ120cm以上と定められている。
【0020】
図2は、図1で説明した防火戸取付用開口部3の開口部側面(A)7に取り付けるため厚さ0.8mm~1.6mmの平板鋼板で概ねコの字形に成形したコの字形たて枠11と、厚さ0.8mm~1.6mmの平板鋼板でL形に成形したL形ALC固定部材12と、さらに図1で説明した開口部側面(B)8に取り付けるため厚さ0.8mm~1.6mmの平板鋼板でコの字形に成形したコの字形たて枠15と、さらに前記コの字形たて枠15に溶接接合で取り付けるため、厚さ0.8mm~1.6mmの平板鋼板で概ねZ形に成形したZ形隙間塞ぎ部材14を配置した状態を斜視図で示す。
【0021】
図3は、図2で説明したL形ALC固定部材12の接合部142(図12で示す)をコの字形たて枠11の支持部144(図12で示す)に溶接接合(図13の溶接接合部185で示す)し、前記溶接接合したL形ALC固定部材12とコの字形たて枠11を複数本のネジ10(図2で示す)、ネジ13で図1で説明した開口部側面(A)7に固定すると共に、図2で説明したZ形隙間塞ぎ部材14の接合部162(図12で示す)をコの字形たて枠15のALC室外側固定部160(図12で示す)に溶接接合(図13の溶接接合部186で示す)し、Z形隙間塞ぎ部材14とコの字形たて枠15を複数本のネジ16、ネジ17で図1で説明した開口部側面(B)8に固定した状態を示す。さらに図7で示す引き戸72を左右に移動させ開閉させるため厚さ0.8mm~1.6mmの平板鋼板を概ねZ形に折り曲げたZ形被せ部材22と、厚さ0.8mm~1.6mmの平板鋼板を概ねZ形に折り曲げた引戸用レール部材24をALC外壁1の外側に配置すると共に、さらに厚さ0.8mm~1.6mmの平板鋼板を概ねZ形に折り曲げた上部ガイドレール部材27と、厚さ0.8mm~1.6mmの平板鋼板をコの字形に折り曲げたALC開口部被せ部材29をALC外壁1の内側に配置した状態を分解図で示す。
【0022】
図4は、図3で説明したZ形被せ部材22の押え部93(図9で示す)を上部ガイドレール部材27の支持部96(図9で示す)に重ね合わせてタッピングビス92でZ形被せ部材22と上部ガイドレール部材27を固定し、複数本のネジ23、ネジ26でZ形被せ部材22と上部ガイドレール部材27を図1で示した開口部上面5の内面と外面に取り付けると共に、さらにALC開口部被せ部材29を図1で説明した開口部下面6に被せ、ALC開口部被せ部材29のALC室外側固定部117(図9で示す)と、引戸用レール部材24のレール固定部114(図9で示す)を重ね合わせて溶接接合(図10の溶接接合部132で示す)し、複数本のネジ25、ネジ28(図3で示す)で引戸用レール部材24、ALC開口部被せ部材29を図1で説明した開口部下面6に取り付けた状態を斜視図で示す。
【0023】
図5は、本発明の引き戸72(図7で示す)を分解図で示す。引き戸72(図7で示す)は左右のたて框と、上桟と、下桟と、網入りガラスで構成され、左のたて框は、厚さ0.8mm~1.6mm、長さ約1260mmの平板鋼板を概ねL形に折り曲げ成形した左たて框43と、厚さ0.8mm~1.6mm、長さ約1100mmの平板鋼板を概ね弓の字形に折り曲げ成形した弓の字形ガラス固定部材48で構成され、左たて框43と弓の字形ガラス固定部材48を重ね合わせて複数本のボルト187、190とナット195、197で固定するため、左たて框43と弓の字形ガラス固定部材48の概ね上部と下部の相対する位置に複数個のボルト用穴188、189、49、50が成形されると共に、さらに左たて框43の概ね最上部には左たて框43とL形上桟部材39と上部弓形ガラス固定部材35を重ね合わせて複数本のボルト45、ナット30で固定するため、L形上桟部材39に成形した複数個のボルト用穴40と上部弓形ガラス固定部材35に成形した複数個のボルト穴36とが共に重なり合う位置に複数個のボルト用穴44が成形される。さらに右のたて框は、厚さ0.8mm~1.6mm、長さ約1260mmの平板鋼板を概ねL形に折り曲げ成形した右たて框51と、厚さ0.8mm~1.6mm、長さ約1100mmの平板鋼板を概ね弓の字形に折り曲げ成形した弓の字形ガラス固定部材57で構成され、右たて框51と弓の字形ガラス固定部材57を重ね合わせて複数本のボルト191、194と、ナット196、198で固定するため右たて框51と弓の字形ガラス固定部材57の概ね上部と下部の相対する位置に複数個のボルト用穴192、193、58、59が成形されると共に、さらに右たて框51の概ね最上部には右たて框51とL形上桟部材39と上部弓形ガラス固定部材35を重ね合わせて複数本のボルト52、ナット32で固定するため、L形上桟部材39に成形した複数個のボルト用穴42と上部弓形ガラス固定部材35に成形した複数個のボルト用穴38とが共に重なり合う位置に複数個のボルト用穴53が成形される。さらに上桟は、厚さ0.8mm~1.6mm、長さ約850mmの平板鋼板を概ねL形に折り曲げ成形したL形上桟部材39と、厚さ0.8mm~1.6mm、長さ約850mmの平板鋼板を概ね弓の字形に折り曲げ成形した上部弓形ガラス固定部材35で構成され、L形上桟部材39と上部弓形ガラス固定部材35を重ね合わせて固定するため、L形上桟部材39と上部弓形ガラス固定部材35の相対する位置に複数個のタッピングビス用の穴34、37が成形され、さらにL形上桟部材39と上部弓形ガラス固定部材35の概ね左右端部には、左たて框43、右たて框51とL形上桟部材39と上部弓形ガラス固定部材35を重ね合わせて複数本のボルト45、52と、ナット30、32で結合させるため、互いに相対する位置に複数個のボルト用穴40、42、36、38が成形される。さらに下桟は、厚さ0.8mm~1.6mm、長さ約850mmの平板鋼板を概ねL形に折り曲げ成形したL形下桟部材60と、厚さ0.8mm~1.6mm、長さ約850mmの平板鋼板を概ね弓の字形に折り曲げ成形した下部弓形ガラス固定部材65で構成され、L形下桟部材60と下部弓形ガラス固定部材65を重ね合わせて固定するためL形下桟部材60と下部弓形ガラス固定部材65の互いに相対する位置に複数個のタッピングビス用の穴63、67が成形され、さらにL形下桟部材60と下部弓形ガラス固定部材65の概ね左右端部には、左たて框43、右たて框51とL形下桟部材60と下部弓形ガラス固定部材65を重ね合わせて複数本のボルト46、55と、ナット31、33で結合させるため、互いに重なり合う位置に複数個のボルト用穴61、64、66、68が成形される。なお、ボルト45、46、52、55とナット30、31、32、33で結合する各々部材に成形した複数個のボルト用穴の位置を分かりやすく図示するため、それぞれのボルト45、46、52、55に対応するナット30、31、32、33と、ボルト用穴の位置関係を一点鎖線136、138、137、139で示すと共に、同様に、ボルト187、190、191、194と、ナット195、197、196、198で結合する各々部材に成形した複数個のボルト用穴の位置を分かりやすく図示するため、それぞれのボルト187、190、191、194に対応するナット195、197、196、198と、ボルト用穴の位置関係を一点鎖線201、202、203、204で示す。
【0024】
図6は、図5で説明した引き戸72(図7で示す)の分解図を分かりやすく説明するため、それぞれ左たて框と、右たて框と、上桟と、下桟の4ブロックに分けて組み立てた状態を斜視図で示す。L形上桟部材39に成形したタッピングビス用の複数個の穴34と、相対する上部弓形ガラス固定部材35に成形したタッピングビス用の複数個の穴37を重ね合わせ、複数本のタッピングビス41でL形上桟部材39と上部弓形ガラス固定部材35を固定すると共に、同様にL形下桟部材60に成形したタッピングビス用の複数個の穴63と、相対する下部弓形ガラス固定部材65に成形したタッピングビス用の複数個の穴67を重ね合わせ、複数本のタッピングビス62でL形下桟部材60と下部弓形ガラス固定部材65を固定し、さらに左たて框43に成形した複数個のボルト用穴188、189と、相対する弓の字形ガラス固定部材48に成形した複数個のボルト用穴49、50を重ね合わせ、複数本のボルト187、190とナット195、197で、左たて框43と弓の字形ガラス固定部材48を固定すると共に、同様に右たて框51に成形した複数個のボルト用穴192、193と、相対する弓の字形ガラス固定部材57に成形した複数個のボルト用穴58、59を重ね合わせ、複数本のボルト191、194とナット196、198で、右たて框51と弓の字形ガラス固定部材57を固定した状態を斜視図で示す。
【0025】
図7は、図5で説明した下部弓形ガラス固定部材65の折り曲部102(図9で示す)の上面と、図5で説明した上部弓形ガラス固定部材35の折り曲部88(図9で示す)の下面に、図5で説明した弓の字形ガラス固定部材48と弓の字形ガラス固定部材57の上下端部を当接させ、図5で説明したL形上桟部材39の左右に成形した複数個のボルト用穴40、42と、図5で説明した上部弓形ガラス固定部材35に成形した複数個のボルト用穴36、38と、左たて框43の概ね最上部に成形した複数個のボルト用穴44と、右たて框51の概ね最上部に成形した複数個のボルト用穴53を重ね合わせると共に、同様にL形下桟部材60の左右に成形した複数個のボルト用穴61、64と、図5で説明した下部弓形ガラス固定部材65に成形した複数個のボルト用穴66、68と、左たて框43の概ね最下部に成形した複数個のボルト用穴47と、右たて框51の概ね最下部に成形した複数個のボルト用穴56を重ね合わせ、複数本のボルト45、52、46、55とナット30、32、31、33でL形上桟部材39、上部弓形ガラス固定部材35と、左たて框43、弓の字形ガラス固定部材48と、右たて框51、弓の字形ガラス固定部材57と、L形下桟部材60、下部弓形ガラス固定部材65を固定した状態を示す。このように厚さ0.8mm~1.6mmの平板鋼板を折り曲げて形成した左右のたて框、上桟、下桟をタッピングビスとボルト、ナットで組み立てることにより、上部弓形ガラス固定部材35の凹形固定部85(図9で示す)と、下部弓形ガラス固定部材65の凹形固定部105(図9で示す)と、弓の字形ガラス固定部材48の凹形固定部148(図12で示す)と、弓の字形ガラス固定部材57の凹形固定部171(図12で示す)が面一で形成され、網入りガラス73を組み込むためのガラス縦固定部127、128(図10で示す)と、ガラス横固定部183、184(図13で示す)が形成される。
【0026】
図8は、図7で説明した引き戸72の上下のレール挿入部125、133(図10で示す)を、図4で説明したZ形被せ部材22、引戸用レール部材24に嵌め込み、片引き防火戸77を図1で説明した防火戸取付用開口部3に設置した状態を斜視図で示す。
【0027】
図9は、図8で線示したA―A部分の縦断面を各部材毎に分解した状態を縦断面図で示す。図3の斜視図で説明した上部ガイドレール部材27は厚さ0.8mm~1.6mm、長さ約800mmの平板鋼板を折り曲げ概ねZ形の形状で成形され、ALC固定部95の幅は約50mmで成形され、前記ALC固定部95をALC上部外壁2の内面に複数本のネジ26で固定させるためALC固定部95には複数個の穴9(図3で示す)が成形され、さらに支持部96はALC固定部95に対して角度(A)119で示すように約95.7度の角度(水勾配約10%で構成される)で折り曲げられ幅は約135mm~140mmで成形され、前記支持部96にはZ形被せ部材22の押え部93を支持部96に重ね合わせて複数本のタッピングビス92でZ形被せ部材22と上部ガイドレール部材27を固定するため複数個の穴20(図3で示す)が成形され、さらに上部レール部97は支持部96に対して角度(B)120で示すように約95.7度の角度で折り曲げられ幅は約25mmで成形される。次にZ形被せ部材22は厚さ0.8mm~1.6mm、長さ約1600mmの平板鋼板を折り曲げ概ねZ形の形状で成形され、ALC固定部91の幅は約60mmで成形され、前記ALC固定部91をALC上部外壁2の外面に複数本のネジ23で固定させるためALC固定部91には複数個の穴69(図3で示す)が成形され、さらに押え部93はALC固定部91に対して角度(E)123で示すように概ね95.7度の角度(水勾配約10%で構成される)で折り曲げられ幅は約50~55mmで成形され、前記押え部93を上部ガイドレール部材27の支持部96に重ね合わせて複数本のタッピングビス92で固定するため押え部93には複数個の穴21(図3で示す)が成形され、さらに水切り部94は押え部93に対して角度(F)124で示すように約95.7度の角度で折り曲げられ幅は約40mmで成形される。次に引き戸72(図7で示す)の上部を構成する上部弓形ガラス固定部材35は厚さ0.8mm~1.6mm、長さ約850mmの平板鋼板を折り曲げ概ね弓の字形で成形され、上部のレール挟込部(B)83の幅は約14mmで成形され、さらに支え部84はレール挟込部(B)83に対して直角に折り曲げられ幅は約30mmで成形され、さらに折り曲部86は支え部84に対して直角に折り曲げられ幅は約30mmで成形され、さらに凹形固定部85は折り曲部86に対して直角に折り曲げられ幅は約30mmで成形され、前記凹形固定部85にはL形上桟部材39の上桟カバー部82を凹形固定部85に重ね合わせて複数本のタッピングビス41で固定するため複数個の穴37(図5で示す)が成形され、さらに折り曲部87は凹形固定部85に対して直角に折り曲げられ幅は約30mmで成形され、さらに支え部79は折り曲部87に対して直角に折り曲げられ幅は約30mmで成形され、さらに折り曲部88は支え部79に対して直角に折り曲げられ幅は約20mmで成形され、さらにガラス押え部89は折り曲部88に対して直角に折り曲げられ幅は約15mmで成形され、さらにガラス支え部90はガラス押え部89に対して直角に折り曲げられ幅は約7mmで成形され網入りガラス73の上端部を支える。次に図5の斜視図で説明したL形上桟部材39は厚さ0.8mm~1.6mm、長さ約850mmの平板鋼板を折り曲げL形で成形され、上部のレール挟込部(A)81の幅は約14mmで成形され、さらに上桟カバー部82はレール挟込部(A)81に対して直角に折り曲げられ幅は約90mmで成形され、前記上桟カバー部82にはL形上桟部材39を上部弓形ガラス固定部材35に重ね合わせて複数本のタッピングビス41で固定するため複数個の穴34(図5で示す)が成形される。次に引き戸72(図7で示す)の下部を構成する下部弓形ガラス固定部材65は厚さ0.8mm~1.6mm、長さ約850mmの平板鋼板を折り曲げ概ね弓の字形で成形され、上部の網入りガラス73を支えるためのガラス支え部100は幅が約7mmで成形され、さらにガラス押え部101はガラス支え部100に対して直角に折り曲げられ幅は約15mmで成形され、さらに折り曲部102はガラス押え部101に対して直角に折り曲げられ幅は約20mmで成形され、さらに支え部103は折り曲部102に対して直角に折り曲げられ幅は約30mmで成形され、さらに折り曲部104は支え部103に対して直角に折り曲げられ幅は約30mmで成形され、さらに凹形固定部105は折り曲部104に対して直角に折り曲げられ幅は約30mmで成形され、前記凹形固定部105にはL形下桟部材60の下桟カバー部98を凹形固定部105に重ね合わせて複数本のタッピングビス62で固定するため複数個の穴67(図5で示す)が成形され、さらに戸車固定部106は凹形固定部105に対して直角に折り曲げられ幅は約30mmで成形され、前記戸車固定部106には引き戸72(図7で示す)を左右に移動させるため車輪の直径が約35mmで形成されたV溝形車輪が取り付けられた戸車118が戸車固定部106の概ね先端部と後端部の2箇所にボルト・ナット107で取り付けられ、さらに支え部108は戸車固定部106に対して直角に折り曲げられ幅は約60mmで成形され、さらにレール挟込部(D)109は支え部108に対して直角に折り曲げられ幅は約14mmで成形される。次に図5の斜視図で説明したL形下桟部材60は厚さ0.8mm~1.6mm、長さ約850mmの平板鋼板を折り曲げL形で成形され、下桟カバー部98の幅は約120mmで成形され、前記下桟カバー部98にはL形下桟部材60を下部弓形ガラス固定部材65の凹形固定部105に重ね合わせて複数個のタッピングビス62で固定するため複数個の穴63(図5で示す)が成形され、さらに下部のレール挟込部(C)99は下桟カバー部98に対して直角に折り曲げられ幅は約14mmで成形される。次に図3図4の斜視図で説明したALC開口部被せ部材29は厚さ0.8mm~1.6mm、長さ約800mmの平板鋼板を折り曲げ概ねコの字形に成形され、ALC固定部115の幅は約50mmで成形され、前記ALC固定部115にはALC開口部被せ部材29を開口部下面6に被せて複数本のネジ28で固定するため複数個の穴(図示せず)が成形され、さらに被せ部116はALC固定部115に対して角度(C)121で示すように約84.2度の角度(水勾配約10%で構成される)で折り曲げられ幅は約110mmで成形され、さらにALC室外側固定部117は被せ部116に対して角度(D)122で示すように約95.7度の角度で折り曲げられ幅は約50mmで成形され、前記ALC室外側固定部117には引戸用レール部材24のレール固定部114を重ね合わせて複数本のネジ25で引戸用レール部材24とALC開口部被せ部材29をALC下部外壁4の外面に固定するため複数個の穴18(図3で示す)が成形される。次に図3図4の斜視図で説明した引戸用レール部材24は厚さ0.8mm~1.6mm、長さ約1600mmの平板鋼板を折り曲げ概ねZ形の形状で成形され、下部レール部112の幅は約15~20mmで成形され、さらに支え部113は下部レール部112に対して直角に折り曲げられ幅は約30mmで成形され、さらにレール固定部114は支え部113に対して直角に折り曲げられ幅は約25mmで成形され、前記レール固定部114にはレール固定部114をALC室内側固定部117に重ね合わせて溶接接合し、複数本のネジ25でALC下部外壁4の外面に固定するため複数個の穴19(図3で示す)が成形される。なお、上桟カバー部82、下桟カバー部98、下部レール部112の先端部分を補強のため5~8mm、180度折り曲げ押しつぶして(一般的にはヘミング曲げ加工と言う)成形させる。
【0028】
図10は、図9で説明した上部ガイドレール部材27のALC固定部95とZ形被せ部材22のALC固定部91の間隔を、概ねALC外壁2(ALC材の厚さは100mm)を挟み込む幅になるように形成したうえで、上部ガイドレール部材27の支持部96とZ形被せ部材22の押え部93を重ね合わせて複数本のタッピングビス92で固定し、前記上部ガイドレール部材27のALC固定部95と支持部96の交わる角部をALC上部外壁2の角部135に当接させて開口部上面5(図1で示す)に嵌め込み、上部ガイドレール部材27とZ形被せ部材22を複数本のネジ23、26でALC上部外壁2に固定すると共に、さらにALC開口部被せ部材29の被せ部116とALC室外側固定部117の交わる角部をALC下部外壁4の角部134に当接させて開口部下面6(図1で示す)に被せ、ALC開口部被せ部材29のALC室外側固定部117に引戸用レール部材24のレール固定部114を重ねたうえで、ALC室外側固定部117の下端とレール固定部114の下端を揃え溶接接合部132で示すように溶接接合し、複数本のネジ25、28で引戸用レール部材24とALC開口部被せ部材29をALC上部外壁2に固定した状態を示す。さらに上部弓形ガラス固定部材35の凹形固定部85に成形した複数個の穴37(図5で示す)にL形上桟部材39に成形した複数個の穴34を重ね合わせて複数本のタッピングビス41で上部弓形ガラス固定部材35とL形上桟部材39を固定すると共に、同様に下部弓形ガラス固定部材65の凹形固定部105に成形した複数個の穴67(図5で示す)にL形下桟部材60に成形した複数個の穴63(図5で示す)を重ね合わせて複数本のタッピングビス62で下部弓形ガラス固定部材65とL形下桟部材60を固定した状態を示す。このように構成することにより、上部弓形ガラス固定部材35のレール挟込部(B)83とL形上桟部材39のレール挟込部(A)81との間に上部ガイドレール部材27に成形した上部レール部97を挿入させるため約2mmの隙間(レール挿入部125で示す)が開口されると共に、同様に下部弓形ガラス固定部材65のレール挟込部(D)109とL形下桟部材60のレール挟込部(C)99との間に引戸用レール部材24に成形した下部レール部112を挿入させるため約2mmの隙間(レール挿入部133で示す)が開口される。
【0029】
図11は、図9で説明した上部ガイドレール部材27の上部レール部97と引戸用レール部材24の下部レール部112を、図10で説明した引き戸72の上部のレール挿入部125と下部のレール挿入部133に挿入させる事により、戸車118のV形車輪を下部レール部112のレール先端部111(図9で示す)に載せた状態を示す。このように構成することによりZ形被せ部材22の水切り部94が引き戸72の上部を覆い雨水等の侵入を防ぐと共に、引き戸72を下部レール部112に沿って容易に動かすことが可能になった。
【0030】
図12は、図8で線示したB―B部分の横断面を各部材毎に分解した状態を横断面図で示す。図2の斜視図で説明したコの字形たて枠11は厚さ0.8mm~1.6mm、長さ約1300mmの平板鋼板を折り曲げ概ねコの字形で成形され、ALC固定部143の幅は約50mmで成形され、前記ALC固定部143をALC左外壁140の内面に複数本のネジ10で固定させるためALC固定部143には複数個の穴(図示せず)が成形され、さらに支持部144はALC固定部143に対して直角に折り曲げられ幅は約120mmで成形され、さらに受止部145は支持部144に対して直角に折り曲げられ幅は約15mmで成形される。次に図2の斜視図で説明したL形ALC固定部材12は厚さ0.8mm~1.6mm、長さ約1300mmの平板鋼板を折り曲げL形で成形され、接合部142の幅は約30mmで成形され、さらにALC固定部141は接合部142に対して直角に折り曲げられ幅は約50mmで成形され、前記ALC固定部141には複数本のネジ13でALC固定部141をALC左外壁140の外面に固定するため複数個の穴70(図2で示す)が成形される。次に図2の斜視図で説明したコの字形たて枠15は厚さ0.8mm~1.6mm、長さ約1300mmの平板鋼板を折り曲げコの字形に成形され、ALC固定部158の幅は約50mmで成形され、前記ALC固定部158には複数本のネジ16でALC固定部158をALC右外壁161に固定するため複数個の穴71(図2で示す)が成形され、さらに支持部159はALC固定部158に対して直角に折り曲げられ幅は約110mmで成形され、さらにALC室外側固定部160は支持部159に対して直角に折り曲げられ幅は約50mmで成形され、前記ALC室外側固定部160には、ALC室外側固定部160とZ形隙間塞ぎ部材14の接合部162を重ね合わせて溶接接合(図13の溶接接合部186で示す)し、ネジ17でALC右外壁161の外面に固定するため複数個の穴75(図2で示す)が成形される。次に図2の斜視図で説明したZ形隙間塞ぎ部材14は厚さ0.8mm~1.6mm、長さ約1300mmの平板鋼板を折り曲げ概ねZ形で成形され、接合部162の幅は約25mmで成形され、前記接合部162にはビス17でZ形隙間塞ぎ部材14とコの字形たて枠15のALC室外側固定部160を重ね合わせて溶接接合(図13の溶接接合部186で示す)し、ALC右外壁161の外面に固定するため複数個の穴74(図2で示す)が成形され、さらに押え部163は接合部162に対して直角に折り曲げられ幅は約10mmで成形され、さらに誘導部164は押え部163に対して角度(H)179で示すように約250度の角度で折り曲げられ幅は約25mmで成形される。次に図5の斜視図で説明した弓の字形ガラス固定部材48は厚さ0.8mm~1.6mm、長さ約1100mmの平板鋼板を折り曲げ概ね弓の字形で成形され、接合部147の幅は約30mmで成形され、前記接合部147にはタッピングビス146で左たて框43を弓の字形ガラス固定部材48に固定するため複数個の穴(図示せず)が成形され、さらに凹形固定部148は接合部147に対して直角に折り曲げられ幅は約30mmで成形され、前記凹形固定部148にはボルト187、190(図5で示す)、ナット195、197(図5で示す)で左たて框43を弓の字形ガラス固定部材48に固定するため複数個のボルト用穴49、50(図5で示す)が成形され、さらに折り曲部149は凹形固定部148に対して直角に折り曲げられ幅は約30mmで成形され、さらに支え部151は折り曲部149に対して直角に折り曲げられ幅は約30mmで成形され、さらに折り曲部152は支え部151に対して直角に折り曲げられ幅は約20mmで成形され、さらにガラス押え部153は折り曲部152に対して直角に折り曲げられ幅は約15mmで成形され、さらにガラス支え部154はガラス押え部153に対して直角に折り曲げられ幅は約7mmで成形される。次に左たて框43は厚さ0.8mm~1.6mm、長さ約1260mmの平板鋼板を折り曲げ概ねコの字形で成形され、挿入部155の幅は約30mmで成形され、さらに支え部156は挿入部155に対して角度(G)178で示すように約114度の角度で幅は約35mmで成形され、前記支え部156にはタッピングビス146で支え部156を弓の字形ガラス固定部材48の接合部147に固定するため複数個の穴(図示せず)が成形され、さらに框押え部157は支え部156に対して直角に折り曲げられ幅は約60mmで成形され、前記框押え部157には、左たて框43を複数本のボルト187、190(図5で示す)とナット195、197(図5で示す)で弓の字形ガラス固定部材48の凹形固定部148に固定するため複数個のボルト用穴188、189(図5で示す)が成形される。次に図5の斜視図で説明した弓の字形ガラス固定部材57は、厚さ0.8mm~1.6mm、長さ約1100mmの平板鋼板を折り曲げ概ね弓の字形で成形され、挿入部174の幅は約30mmで成形され、さらに折り曲部172は挿入部174に対して直角に折り曲げられ幅は約30mmで成形され、さらに凹形固定部171は折り曲部172に対して直角に折り曲げられ幅は約30mmで成形され、前記凹形固定部171には右たて框51を複数本のボルト191、194(図5で示す)とナット196、198(図5で示す)で弓の字形ガラス固定部材57に固定するため複数個のボルト用穴58、59(図5で示す)が成形され、さらに折り曲部168は凹形固定部171に対して直角に折り曲げられ幅は約30mmで成形され、さらに支え部167は折り曲部168に対して直角に折り曲げられ幅は約30mmで成形され、さらに折り曲部166は支え部167に対して直角に折り曲げられ幅は約20mmで成形され、さらにガラス押え部165は折り曲部166に対して直角に折り曲げられ幅は約15mmで成形され、さらにガラス支え部170はガラス押え部165に対して直角に折り曲げられ幅は約7mmで成形される。次に図5の斜視図で説明した右たて框51は厚さ0.8mm~1.6mm、長さ約1260mmの平板鋼板を折り曲げ概ねコの字形で成形され、框押え部175の幅は約90mmで成形され、前記框押え部175には框押え部175を凹形固定部171に重ね合わせて複数本のボルト191、194(図5で示す)とナット196、198(図5で示す)で固定するため複数個のボルト用穴192、193(図5で示す)が成形され、さらに折り曲部176は凹形固定部171に対して直角に折り曲げられ幅は約15mmで成形され、さらに補強部177は折り曲部176に対して直角に折り曲げられ幅は約10mmで成形される。
【0031】
図13は、図12で説明したコの字形たて枠11の支持部144とL形ALC固定部材12の接合部142を、ALC固定部143とALC固定部141の間隔が約110mmになるように重ね合わせて溶接接合部185で示すように溶接接合し、前記溶接接合したL形ALC固定部材12の接合部142とコの字形たて枠11の支持部144を開口部側面(A)7に当接させ複数本のネジ10、13でコの字形たて枠11とL形ALC固定部材12をALC左外壁140に固定すると共に、同様にコの字形たて枠15のALC室外側固定部160とZ形隙間塞ぎ部材14の接合部162の端部を揃え、溶接接合部186で示すように重ね合わせて溶接接合し、コの字形たて枠15の支持部159をALC右外壁161の開口部側面(B)8に当接させ複数本のネジ16、17で、コの字形たて枠15をALC右外壁161に固定した状態を示す。さらに左たて框43の支え部156と框押え部157を、弓の字形ガラス固定部材48の接合部147と凹形固定部148に被せて当接させ、複数本のタッピングビス146と複数本のボルト187、190とナット195、197で左たて框43を弓の字形ガラス固定部材48に固定した状態を示す。さらに弓の字形ガラス固定部材57の折り曲部166と右たて框51の框押え部175の端部を一直線上に揃え、凹形固定部171に右たて框51の框押え部175を重ね合せ複数本のボルト191、194とナット196、198で右たて框51を弓の字形ガラス固定部材57に固定した状態を示す。
【0032】
図14は、図10で説明した引き防72のレール挿入部125、133を、図3図9図10で説明した上部ガイドレール部材27の上部レール部97と引戸用レール部材24の下部レール部112に挿入し、引き戸72を図11の縦断面図で説明した上枠130の上部レール部97と、下枠131の下部レール部112に組み込んだ状態を横断面図で示す。
【0033】
図15aは、図14で説明した引き戸72を横方向に少し移動して開口した状態を示すと共に、図15bでは引き戸72を閉めた状態を示す。図15aで説明した引き戸72を閉める際に図12で説明した左たて框43の挿入部155がコの字形たて枠11の受止部145の先端に当接して挿入部155と受止部145の先端が密着することにより雨水等の進入を防ぐことが可能になると共に、弓の字形ガラス固定部材57の挿入部174がZ形隙間塞ぎ部材14の誘導部164に沿って移動し、挿入部174の先端が図12で説明した収まり部173に当接することにより、雨水等の進入を防ぐことが可能になった。
【0034】
このようにALC外壁の開口部に取り付けるための非常用進入口を構成することにより、市販されている平板鋼板を、シャーリングせん断加工機とベンダー金属加工機械を使って片引防火戸に加工することが可能となり、従来、防火設備を製造するために必要としていた高価な金型等が不要となるため、少量生産においても、簡単に、かつ安価に防火設備用の非常出入引戸を製造することが可能となった。
【0035】
以上、実施の形態に基づいて、本発明に係る防火設備用の非常出入引戸について詳細に説明してきたが、本発明は、以上の実施の形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において各種の改変をなしても、本発明の技術的範囲に属するのはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1】本発明の実施の形態に係る、ALC外壁と、ALC外壁に開口した防火戸取付用開口部を斜視図で示す。
図2】同実施の形態に係る、図1で示した防火戸取付用開口部に取り付けるためのコの字形たて枠と、L形ALC固定部材と、Z形隙間塞ぎ部材と、コの字形たて枠を斜視図で示す。
図3】同実施の形態に係る、図2で示したコの字形たて枠と、L形ALC固定部材と、Z形隙間塞ぎ部材と、コの字形たて枠を防火戸取付用開口部に取り付けると共に、Z形被せ部材、引戸用レール部材、上部ガイドレール部材、ALC開口部被せ部材を防火戸取付用開口部の前後に配置した状態を斜視図で示す。
図4】同実施の形態に係る、図3で示した各部材を防火戸取付用開口部に取り付けた状態を示す。
図5】同実施の形態に係る、引き戸を分解図で示す。
図6】同実施の形態に係る、図5で示した引き戸の分解図を部分的に組み立てた状態を示す。
図7】同実施の形態に係る、図6で示した引き戸の分解図を組み立てた状態を示す。
図8】同実施の形態に係る、図7で示した引き戸を、図4で示したZ形被せ部材と引戸用レール部材に嵌め込み取り付けた状態を示す。
図9】同実施の形態に係る、図7で示した引き戸と、ALC外壁の防火戸取付用開口部に取り付けるための上枠、下枠を分解した状態を縦断面図で示す。
図10】同実施の形態に係る、図9で示した引き戸を組み立てると共に、上枠、下枠を防火戸取付用開口部に取り付けた状態を縦断面図で示す。
図11】同実施の形態に係る、図10で示した上枠、下枠に引き戸を取り付けた状態を縦断面図で示す。
図12】同実施の形態に係る、図7で示した引き戸と、ALC外壁の防火戸取付用開口部に取り付けるための左右のたて枠を分解した状態を横断面図で示す。
図13】同実施の形態に係る、図12で示した引き戸を組み立てると共に、左右のたて枠を防火戸取付用開口部に取り付けた状態を横断面図で示す。
図14】同実施の形態に係る、図13で示した左右のたて枠に引き戸を取り付けた状態を横断面図で示す。
図15】同実施の形態に係る、図14で示した引き戸を開閉した状態を横断図面で示す。
【符号の説明】
【0037】
1 ALC外壁
2 ALC上部外壁
3 防火戸取付用開口部
4 ALC下部外壁
5 開口部上面
6 開口部下面
7 開口部側面(A)
8 開口部側面(B)
9 穴
10 ネジ
11 コの字形たて枠
12 L形ALC固定部材
13 ネジ
14 Z形隙間塞ぎ部材
15 コの字形たて枠
16 ネジ
17 ネジ
18 穴
19 穴
20 穴
21 穴
22 Z形被せ部材
23 ネジ
24 引戸用レール部材
25 ネジ
26 ネジ
27 上部ガイドレール部材
28 ネジ
29 ALC開口部被せ部材
30 ナット
31 ナット
32 ナット
33 ナット
34 穴
35 上部弓形ガラス固定部材
36 ボルト用穴
37 穴
38 ボルト用穴
39 L形上桟部材
40 ボルト用穴
41 タッピングビス
42 ボルト用穴
43 左たて框
44 ボルト用穴
45 ボルト
46 ボルト
47 ボルト用穴
48 弓の字形ガラス固定部材
49 ボルト用穴
50 ボルト用穴
51 右たて框
52 ボルト
53 ボルト用穴
54 引き戸開閉用取っ手
55 ボルト
56 ボルト用穴
57 弓の字形ガラス固定部材
58 ボルト用穴
59 ボルト用穴
60 L形下桟部材
61 ボルト用穴
62 タッピングビス
63 穴
64 ボルト用穴
65 下部弓形ガラス固定部材
66 ボルト用穴
67 穴
68 ボルト用穴
69 穴
70 穴
71 穴
72 引き戸
73 網入りガラス
74 穴
75 穴
76 戸当り
77 片引き防火戸
79 支え部
80 防火戸用上部レール部
81 レール挟込部(A)
82 上桟カバー部
83 レール挟込部(B)
84 支え部
85 凹形固定部
86 折り曲部
87 折り曲部
88 折り曲部
89 ガラス押え部
90 ガラス支え部
91 ALC固定部
92 タッピングビス
93 押え部
94 水切り部
95 ALC固定部
96 支持部
97 上部レール部
98 下桟カバー部
99 レール挟込部(C)
100 ガラス支え部
101 ガラス押え部
102 折り曲部
103 支え部
104 折り曲部
105 凹部固定部
106 戸車固定部
107 ボルト・ナット
108 支え部
109 レール挟込部(D)
110 防火戸用下部レール部
111 レール先端部
112 下部レール部
113 支え部
114 レール固定部
115 ALC固定部
116 被せ部
117 ALC室外側固定部
118 戸車
119 角度(A)
120 角度(B)
121 角度(C)
122 角度(D)
123 角度(E)
124 角度(F)
125 レール挿入部
126 上桟
127 ガラス縦固定部
128 ガラス縦固定部
129 下桟
130 上枠
131 下枠
132 溶接接合部
133 レール挿入部
134 角部
135 角部
136 一点鎖線
137 一点鎖線
138 一点鎖線
139 一点鎖線
140 ALC左外壁
141 ALC固定部
142 接合部
143 ALC固定部
144 支持部
145 受止部
146 タッピングビス
147 接合部
148 凹形固定部
149 折り曲部
151 支え部
152 折り曲部
153 ガラス押え部
154 ガラス支え部
155 挿入部
156 支え部
157 框押え部
158 ALC固定部
159 支持部
160 ALC室外側固定部
161 ALC右外壁
162 接合部
163 押え部
164 誘導部
165 ガラス押え部
166 折り曲部
167 支え部
168 折り曲部
170 ガラス支え部
171 凹形固定部
172 折り曲部
173 収まり部
174 挿入部
175 框押え部
176 折り曲部
177 補強部
178 角度(G)
179 角度(H)
181 たて枠
182 たて枠
183 ガラス横固定部
184 ガラス横固定部
185 溶接接合部
186 溶接接合部
187 ボルト
188 ボルト用穴
189 ボルト用穴
190 ボルト
191 ボルト
192 ボルト用穴
193 ボルト用穴
194 ボルト
195 ナット
196 ナット
197 ナット
198 ナット
199 矢印
200 一点鎖線
201 一点鎖線
202 一点鎖線
203 一点鎖線
204 一点鎖線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15