(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024132759
(43)【公開日】2024-10-01
(54)【発明の名称】分割型引戸収納ユニット家具
(51)【国際特許分類】
A47B 87/00 20060101AFI20240920BHJP
【FI】
A47B87/00
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2023061019
(22)【出願日】2023-03-17
(71)【出願人】
【識別番号】307006491
【氏名又は名称】株式会社 松田家具
(72)【発明者】
【氏名】松田 哲博
(72)【発明者】
【氏名】吉岡 剛士
(72)【発明者】
【氏名】稗田 周平
【テーマコード(参考)】
3B260
【Fターム(参考)】
3B260BA01
3B260BB01
3B260BC01
3B260BD01
3B260BD02
3B260BE02
3B260BF02
(57)【要約】
【課題】箱形状の中央部にカウンター付き空間枠状体部と、その上下に対向する両開き戸の上部と、種々の引き出し群・開き戸數納体を有する2~4体の下部に配置される複数のユニットを連結して構成される分割型引き戸収納ユニット家具を提供する。
【解決手段】正面で部分的に開放された箱形状体を有し、前記箱形状体でコの字形状体に形成された上面部に引戸の戸車レールと下面部にカウンターを有する空間枠状体と、その上下面に対向して上面側に引戸のガイドレールを有する収納棚体を、下面側に2~4体の引き出し、あるいは開き戸を有する箱状収納体で構成されて、前記空間枠状体と上下面側それぞれ収納棚体、及び収納体とにジョイント穴を設けて、ジョイントボルトによって接合されており、引き戸取り付け収納棚体と、上面部の戸車レールと下面部カウンターを取り付けた空間枠状体と、引き出し、或いは開き戸付き収納体群を上下面側に配置して、簡単に組立、解体可能な連結構造体になっている分割型引き戸収納ユニット家具である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
正面で部分的に開放された箱形状体を有し、前記箱形状体でコの字形状体に形成された上面部に引戸の戸車レールと下面部にカウンターを有する空間枠状体と、その上下面に対向して上面側に引戸のガイドレール有する収納棚体を、下面側に2~4体の引き出し、あるいは開き戸を有する箱状収納体で構成されて、前記空間枠状体と上下面側それぞれ収納棚体、及び収納体とにジョイント穴を設けて、ジョイントボルトによって接合されており、引戸のガイドレールを取り付けた収納棚体と、上面部に引戸の戸車レールと下面部にカウンターを取り付けた空間枠状体と、引き出し、或いは開き戸付き収納体群とを上下面側に配置して、簡単に組立、解体可能な連結構造体になっていることを特徴とする分割型引戸収納ユニット家具。
【請求項2】
前記前記箱形状体でコの字形状体に形成された上面部に引戸の戸車レールと下面部にカウンターを有する空間枠状体は、上面側に引戸の戸車レールを取り付けた天井平板で、下面側にカウンターの平面板になっているコ字形状の正面開放空間部を形成しており、前記空間枠状体のコ字形状体の上面側には、上面部に引戸のガイドレールを取り付けた収納棚体にして、前記引戸のガイドレールを取り付けた収納棚体における最下部の桟板と、コの字形状体の上面部と下面部と、コの字形状体の下面側に配置される各引き出しの上天板とにジョイント穴、又は貫通穴を設けて、ジョイントボルトによって接合できるホルダー部を形成されていることを特徴とする請求項1に記載の分割型引戸収納ユニット家具。
【請求項3】
前記箱形状体でコの字形状体に形成された上面部に引戸の戸車レールと下面部にカウンターを有する空間枠状体の上面側に、引戸のガイドレールを取り付けた収納棚体の最下部の桟板と、収納棚体の下面側に引戸の戸車レールを取り付けている天井平板面、並びに引戸の戸車レールとカウンターを有する空間枠状体の下面部にあるカウンター下面と種々の引き出し付き、開き戸付き収納体群2~4体の各上部桟枠面に、それぞれ直径3~8mm、長さ10~20mmのジョイントボルトを嵌め込む直径4~9mm、深さ5~10mmのジョイント穴、又は貫通穴を横方向に100~400mmの間隔に設け、前記ジョイン穴、又は貫通穴に嵌合用のジョイントボルトとして、一本の共通ボルトを両面の桟枠のジョイント穴部に嵌め込み接合させて、結着・組立できるようになっていることを特徴とする請求項1に記載の分割型引戸収納ユニット家具。
【請求項4】
分割型引戸収納ユニット家具の中央部に当たる上面部に引戸の戸車レールと下面部にカウンターを有する空間枠状体は、下面部には厚さ20~40mm、横幅1200~2200mm、奥行き450~600mmの厚板を敷き、側面には厚さ20~30mm、高さ400~600mm、奥行き350~500mmの板材を用いて、上面部には厚さ20~25mm、横幅1200~2200mm、奥行き350~500mmの天井平板であって、上面部の横幅小口面に引戸の戸車レールを取り付けて、上面側に取り付けられている引戸の扉を篏合できるようにしており、下面部の厚板には表面を耐熱樹脂で処理した耐熱装飾性カウンターで、先端部を前面に20~50mm突き出させており、空間枠状体の中央部として高さ400~600mmで0.3~0.8立方メートルの容積を持ち、違和感のない空間部を有する箱形状体になっていることを特徴とする請求項1に記載の分割型引戸収納ユニット家具。
【請求項5】
分割型引戸収納ユニット家具の上面側に引戸のガイドレールを取り付けた収納棚体は、高さ450~1200mm、横幅1200~2200mm、奥行き350~450mmで、前記収納棚の引戸のガイドレールと空間枠状体の引戸の戸車レールに引戸の扉を付帯されており、下面側の引き出し群は、高さ850~950mm、横幅300~800mm、奥行き400~500mmで、4段式引き出し収納体、及びダスト容器用2段引き出し収納体、及び小型カウンター付き大型一段引き出し収納体、及び開き戸付き収納体から選ばれた2~4体を配置し、要望によって引戸のガイドレールを取り付けた収納棚体の上面部に開き戸付き上置を置くことができて、全体の寸法として、高さ2000~2500mm、横幅1200~2200mm、奥行き400~600mmの分割型引き戸収納ユニット体に接合・組立てになっていることを特徴とする請求項1~請求項3のいずれかの1項に記載の分割型引き戸収納ユニット家具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本考案は、前記箱形状の中央部に引戸の戸車レールとカウンターを有する空間枠状体と、その上下に対向する引戸のガイドレールを取り付けた収納棚の上部と、種々の引き出し群を有する2~3体の下部に配置される複数のユニットを連結して、ジョイントボルトにより接合できるホルダーで構成される分割型引戸収納ユニット家具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、リビングルームやダイニングルーム等の室内に設置されるユニット家具は、収納ユニットを組み合わせて様々な収納空間を演出するよう構築されている。このようなユニット家具は、収納ユニットの側板同士を連結部材で連結して組み立てている。一例として、収納ユニットの側板同士をボルトとナットで締め付ける連結構造が知られている。さらに、対向する側板同士の間にクッション部材を介在させて遮音性等を高めるなどの改善を図った連結構造が提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
このような連結構造では側板を製作する際に、ボルトを挿通させるボルト孔の加工と、そのボルト孔の一端部でボルト頭を側板内に沈み込ませ、他端部でナットを側板内に沈み込ませる座ぐり加工とを要して側板の製作工数が増えていた。また、組み込まれた収納ユニットを配置替えする際は、複数のボルトとナットによる着脱作業を要して手間が掛かっていた。収納ユニットの左右が入れ替わった場合には側板の連結面側がユニット家具の外側になることがあり、この場合はボルト孔が露出して見栄えが悪くなってしまう。また、ボルト穴からほこり等が侵入しやすくボルト孔および収納ユニットの内部が汚れやすくなる。
【0004】
また家具の接合部の連結構造として、天板、左側板、右側板、底板との上下左右の4枚の板で囲まれる四角形枠体を収納ユニットの背面側に設け、この四角形枠体の内周囲に嵌合溝を形成しておき、隣接する一方の収納ユニットの嵌合溝と他方の収納ユニットの嵌合溝との双方の溝に、C型の連結金具の開放端部を嵌合させて、双方の収納ユニットを連結するものが提案されている(特許文献2参照)。
【0005】
特に家具ユニットの結合で、戸棚の側部に天袋を簡単に位置決めして仮固定できるようにして組み立てが人手を要せず簡単にできるようにするために、天袋2の上面に予め連結板の一端部を固定すると共に戸棚にダボを設けておく。戸棚の側方に天袋を配置してダボに連結板の他端部のダボ孔を嵌合することにより戸棚に対して天袋を正確に位置決めして仮固定する。この状態で戸棚の側板と天袋の側板とを連結ねじ具にて連結して本固定することが提案されている(特許文献3参照)。
【0006】
また家具の組み合わせに対して、設置する部屋の天井の高さに合わせて、上キャビネットの位置を変えることにより、天井一杯に組立式家具を設置することができ、また下キャビネット天板上での作業が行い易く、更に複数のものを横に並べて使用する場合にも使い勝手が良い組立式家具を提供するために、上方に突出するように複数の支柱を下キャビネット背面に取り付け、前記支柱の上部に上キャビネットを支柱上端から突出させた状態で上下調整自在に取り付けたものが提案されている(特許文献4参照)。
【0007】
さらに保管や搬送、搬入時はコンパクトにユニット化して容易に取扱える一方、一体化させると丈夫な構造にすることができ、さらに一体化状態での美観と使い勝手に優れる家具に提供できるために、上下家具ユニットを連結支持部材で連結して一体化し、連結状態では必要十分な強度を確保しつつ、組立以前は家具各構成部分、特に上下家具ユニット間の中間部分を細かく分割可能な構造とし、分割状態においてこの中間部分をなす各部材の占める容積を小さくできることから、保管、搬送及び搬入時に都合がよく、作業性に優れると共に、連結状態における上下家具ユニット間の開放空間部の両側に構造物がなくなり、開放空間部をより広く使えて干渉等もなく有効に活用でき、家具としての使い勝手に優れるものが提案されている(特許文献5参照)。
【0008】
家具上部と下部との中間に作業用スペースや比較的大型の物品の設置場所等とされる開放空間部を有する家具に関し、特に、引き戸付き家具ユニットを複数積重ね状態で組合わせて構成され、簡単に上下に引き戸を持つ家具ユニットの連結部材が引き戸のレールを配置されることに場所をとり、家具中央部分をカウンターにした場合には場所をとり、見栄えが悪くなり、さらに開放された広いスペースを与えられる家具で、しかも化粧部材で連結支持部材と上下家具ユニットの連結部分が覆われることはなく外に露出することになる。そのために美観を損わない食器棚の収納家具を有するものは少ないのが現状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開昭59-168813号公報
【特許文献2】実開昭61-123752号公報
【特許文献3】特開平7-111923号公報
【特許文献4】実開平8-299074号公報
【特許文献5】特開2004-209122号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
最近の住宅事情から、或いは都会の高層ビルマンションでの住居形態で、コンパクトなこじんまりとした住居、住宅、或いは高層ビルでの住宅であって、家具の運搬、或いは搬入には或いは取り付けにおいて大きな労力と苦労がある。とくに間口の狭い住宅、さらにエレベータを使用しての搬入では大型家具では設置が困難を来す。小型で軽量な家具部品的にユニット製品を搬入して、そこで組み立てて、大型家具になり、耐久性、安全性、装飾性、機能性において大型一体商品と遜色しないものが望まれている。しかしながら、このようなユニット製品の嵌合溝と連結金具とを組み合わせて連結する連結構造では、収納ユニットの背面側で連結することになると家具の耐久性、安全性、装飾性、機能性において問題が起こってくる。また、収納ユニット家具を移動させたりして連結しなければならず、作業性が悪くなっていた。
【0011】
さらに、開放空間部を作業スペースとして用いる場合やレンジ等の物品を設置する場合に手や物と干渉して邪魔になるという課題を有した。また、開放空間部周囲の支持部材が付属する方の家具ユニットは依然大きいため、保管、搬送にコストがかかる上、搬入作業がやはり難しいという課題を有した。
食器棚を含めて大型多様式家具においては、一般的家庭では必修である。食器棚ユニットの正面側では四角形枠体の内周囲にカウンターと引戸を持って、各ユニットの嵌合を必要とし、ユニットは製作工数が増えてコスト高となっていた。このため、新たにユニット製品を製作して同様な書籍・装飾品棚、食器棚にユニットから組み立てることを必要としている。流通利用されている家具ユニットを適用できない問題を有していた。そこで、本発明の主たる課題は、シンプルな連結構造を有してユニットを簡単に容易に連結することができ、しかもカウンター、両開き戸、引き出しのユニット製品をそのまま組み込むことができる適用性の広い運搬・組立に有効な分割型引戸収納ユニット家具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
正面で部分的に開放された箱形状体を有し、前記箱形状体でコの字形状体に形成された上面部に引戸の戸車レールと下面部にカウンターを有する空間枠状体と、その上下面に対向して上面側に引戸のガイドレール有する収納棚体を、下面側に2~4体の引き出し、あるいは開き戸を有する箱状収納体で構成されて、前記空間枠状体と上下面側それぞれ収納棚体、及び収納体とにジョイント穴を設けて、ジョイントボルトによって接合されており、引き戸取り付収納棚体と、上面部に戸車レールと下面部にカウンターを取り付けた空間枠状体と、引き出し、或いは開き戸付き収納体群を上下面側に配置して、簡単に組立、解体可能な連結構造体になっている分割型引戸収納ユニット家具である。
【0013】
前記前記箱形状体でコの字形状体に形成された上面部に引戸の戸車レールと下面部にカウンターを有する空間枠状体は、上面側に引戸の戸車レールを取り付けた天井平板で、下面側にカウンターの平面板になっているコ字形状体の正面開放空間部を形成しており、前記箱型収納体ユニットのコ字形状体の上面側には、上面部に引戸のガイドレールを取り付けた収納棚体にして、前記引戸のガイドレールを取り付けた収納棚体における最下部の桟板と、コの字形状体の上面部、コの字形状体の下面部と、コの字形状体の下面側に配置される各引き出しの上天板とジョイント穴、又は貫通穴を設けて、ジョイントボルトによって接合できるホルダー部を形成されている。
【0014】
前記箱形状体でコの字形状体に形成された上面部に引戸の戸車レールと下面部にカウンターを有する空間枠状体の上面側に、上面部に引き戸のガイドレールを取付けた収納棚体の最下部の桟板と、収納棚体の下面側に引戸の戸車レールを取り付けている天井平板面、並びに引戸の戸車レールとカウンターを有する空間枠状体の下面部にあるカウンターの下面と種々の引き出し付き・開き戸付き収納体群2~4体の各上部桟枠面に、それぞれ直径3~8mm、長さ10~20mmのジョイントボルトを嵌め込む直径4~9mm、深さ5~10mmのジョイント穴、又は貫通穴を横方向に100~400mmの間隔に設け、前記ジョイン穴、又は貫通穴に嵌合用のジョイントボルトとして、一本の共通ボルトを両面の桟枠のジョイント穴部に嵌め込み接合させて、結着・組立できるようになっている。
【0015】
分割型引き戸収納ユニット家具の中央部に当たる上面部の引戸の戸車レールと下面部にカウンターを有する空間枠状体は、下面部には厚さ20~40mm、横幅1200~2200mm、奥行き450~600mmの厚板を敷き、側面には厚さ20~30mm、高さ400~600mm、奥行き350~500mmの板材を用いて、上面部には厚さ20~25mm、横幅1200~2200mm、奥行き350~500mmの天井平板であって、上面部の横幅小口面に引戸の戸車レールを取り付けて、上面側に取り付けられている引戸の扉を篏合できるようにしており、下面部の厚板には表面を耐熱樹脂で処理した耐熱装飾性カウンターで、先端部を前面に20~50mm突き出させており、空間枠状体の中央部として高さ400~600mmで0.3~0.8立方メートルの容積を持ち、違和感のない空間部を有する中空箱形状体になっている。
【0016】
分割型引戸収納ユニット家具の上面側に引戸のガイドを取り付けた収納棚体は、高さ450~1200mm、横幅1200~2200mm、奥行き350~450mmで、前記の収納棚の引戸のガイドレールと、空間枠状体の引戸の戸車レールで引戸の扉を付帯されており、下面側の引き出し群は、高さ850~950mm、横幅300~800mm、奥行き400~500mmで、4段式引き出し収納体、及びダスト容器用2段引き出し収納体、及び小型カウンター付き大型一段引き出し収納体、及び開き戸付き収納体から選ばれた2~4体を配置し、要望によって引戸のガイドレールを取り付けた収納棚体の上面側に開き戸付き上置き収納体を置くことができて、全体の寸法として、高さ2000~2500mm、横幅1200~2200mm、奥行き400~600mmの分割型引戸収納ユニット体に接合・組立てになっている。食器棚、テレビボード、書棚等に使用できる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、箱形状の中央部に引戸の戸車レールとカウンターを有する空間枠体と、その上面・下面に対向する引戸のガイドレールを取り付けた収納棚の下面部と、種々の引き出し群を有する2~4体の上面部に、それぞれダボ、ジョイントボルトを差し込むダボ穴、ジョイント穴が備えられた引き戸と引き出し群とからなる収納体ユニットを縦横並び配置されたユニット家具になり、その中心部の上下並びされた引戸の戸車レールとカウンターを有する空間枠状体に連結できて、簡単に組立、解体可能なユニット家具になり、間口の狭い住宅、さらにエレベータを使用しての搬入では大型家具は設置が困難を来す。分割型引戸収納ユニット体は小型で軽量な家具部品的にユニット製品を搬入して、そこで組み立てて、大型家具になり、耐久性、安全性、装飾性、機能性においても遜色はなく、しかも違和感のない通常のユニット家具の箱形状体の大型一体商品として性能的遜色しない商品になっている。
【0018】
運搬・組立に有効なユニット家具は、上下面側の家具ユニットを引戸の戸車レールとカウンターを有する空間枠状体で中心にして連結して一体化し、連結状態では必要十分な強度を確保しつつ、組立以前は家具各構成部分、特に上下面側の家具ユニット間の中間部分を細かく分割可能な構造とし、分割状態においてこの中間部分をなす各部材の占める容積を著しく小さくできることにより、保管、搬送及び搬入時に都合がよく、作業性に優れると共に、上部家具ユニットからの荷重を連結支持部材のみで支持でき、連結状態における上下側部家具ユニット間の開放空間部の両側に構造物がなくなり、開放空間部をより広く使えて、家具としての使い勝手に優れるという効果を奏する。さらに、化粧部材で連結支持部材と上下面側家具ユニットの連結部分が覆われて外に露出することもなく、通常の装飾性食器棚などのユニット家具と全く同様に美観を損わないという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】分割型引戸収納ユニット家具を示す斜視図である。 A:組立前 B:組立後
【
図2】分割型引戸収納ユニット家具での各ユニット部品と組み立ての展開を示す図である。 A:引戸のガイドレールを取り付けた収納棚 B:引戸の戸車レールとカウンターを有する空間枠状体 C:引き出し群
【
図3】分割型引戸収納ユニット家具での中央部に当たる空間枠状体のレール部取り付けの状態の詳細図である。
【
図4】分割型引戸収納ユニット家具と通常接合型家具とでのユニット接続家具の状態比較の図である。
【
図5】分割型引戸収納ユニット家具での引戸の扉をガイドレールと戸車レールで取り付ける状態の詳細図である。
【
図6】分割型引き戸収納ユニット家具での引戸の扉とガイドレール、戸車レールの概略図である。
【
図7】分割型引戸収納ユニット家具の各部品ユニットのジョイント穴部と貫通穴と穴部へのダボ、ジョイントボルトとの接合関係を示す図である。 A:引戸の戸車レールとカウンターを有する空間枠状体のジョイント穴部 B:ジョイントボルト取り付け拡大 C:ジョイントボルトD:引き出し群のジョイント穴部の位置
【
図8】分割型引戸収納ユニット家具で上置を設置した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本考案を図示実施例に従って説明する。
図1は本考案の食器棚ユニット家具を示す斜視図である。
図2に運搬・組立に有効な食器棚での各ユニット部品と組み立ての展開を示す図(引戸のガイドレールを取り付けた収納棚、引戸の戸車レールとカウンターを有する空間枠状体、引き出し群)を、
図3に運搬・組立に有効な食器棚ユニット家具での中央部に当たる空間枠状体のレール部取り付けの状態の詳細図を、
図4に食器棚の各部品ユニットのジョイント穴部と貫通穴と穴部へのダボ、ジョイントボルトとの接合関係を示す図(引戸の戸車レールとカウンターを有する空間枠状体のジョイント穴部、ジョイントボルト)を示した。
【実施例0021】
図1に示すように、正面に開放された箱形状体を有し、前記箱形状体でコの字形状体に形成された上面部に引戸の戸車レールと下面部にカウンターを中央部に有する空間枠状体と、その上下面に対向して上面側に引戸のガイドレールを取り付けた収納棚体を、下面側に3体の引き出し、あるいは開き戸を有する箱状収納体で構成されて、前記空間枠状体と上下面側それぞれ収納棚体、及び収納体とにジョイント穴を設けて、ジョイントボルトによって接合されており、引き戸取り付収納棚体と、上面部に引戸の戸車レールと下面部にカウンターを有する空間枠状体と引き出し、或いは開き戸付き収納体群を上下面側に配置して、簡単に組立、解体可能な連結構造体になっている分割型引戸収納ユニット家具である。
【0022】
図2のBの前記前記箱形状体でコの字形状体に形成された上面部に引き戸の戸車レールと下面部にカウンターを有する空間枠状体は、上面側に
図2Aの示す引き戸の戸車レールを取り付けた天井平板で、下面側にカウンターの平面板になっているコの字形状体の正面開放空間部を形成しており、前記箱型収納体ユニットのコの字形状体の上面側には、上面部に引戸のガイドレールを取り付けた収納棚体にして、前記引戸のガイドレールを取り付けた収納棚体における最下部の桟板と、コの字形状体の下面部と、コの字形状体の下面側に配置される3体の引き出し群の上天板とジョイント穴、又は貫通穴を設けて、ジョイントボルトによって接合できるホルダー部を形成した。
【0023】
図2,3に示すように、前記箱形状体でコの字形状体に形成された上面部に引戸の戸車レールと下面部にカウンターを有する空間枠状体の上面側と、上部に引戸のガイドレールを有する収納棚体の最下部の桟板と、並びに引戸の戸車レールとカウンターを有する空間枠状体の下面部にあるカウンターの下面と、小型カウンター付き引き出しと3個の引き出し収納体と開き戸付き収納体との3体の各上部桟枠面に、それぞれ直径5mm、長さ10~20mmのジョイントボルトを嵌め込む直径5mm、深さ5~10mmのジョイント穴、又は貫通穴を横方向に300mmの間隔に1、又は2個設けて、前記ジョイン穴、又は貫通穴に嵌合用のジョイントボルトとして、一本の共通ボルトを両面の桟枠のジョイント穴部に嵌め込み接合させて、結着・組立できるようにした。
【0024】
図3に示すように、分割型引戸収納ユニット家具の中央部に当たる上面部の引戸の戸車レールと下面部にカウンターを有する空間枠状体は、下面部には厚さ35mm、横幅1710mm、奥行き450mmの厚板を敷き、側面には厚さ20mm、高さ700mm、奥行き450mmの板材を用いて、上面部には厚さ20mm、横幅1710mm、奥行き450mmの天井平板であって、上面部の横幅小口面に引戸の戸車レールを取り付けて、上面側に取り付けられている引戸の扉を篏合できるようにしており、下面部の厚板には表面を耐熱樹脂で処理した耐熱装飾性カウンターで、先端部を前面に50mm突き出させており、空間枠状体の中央部として高さ600mmで約0.46立方メートルの容積を持ち、違和感のない空間部を有する箱形状体になった。
【0025】
分割型引戸収納ユニット家具の上面側に取り付けた引戸のガイドレールを取り付けた収納棚体は、高さ700mm、横幅1710mm、奥行き450mmで、前記収納棚の引戸のガイドレールと空間枠状体の引戸の戸車レールに引戸の扉を付帯されており、下面側の小型カウンター付き引き出しと3個の引き出し収納体と開き戸付き収納体である引き出し群は、高さ890mm、横幅500mmと800mm、奥行き450mmで、3段式引き出し収納体、及びダスト容器用開き戸付き収納体、及び小型カウンター付き一段引き出し収納体の3体を配置し要望によって引戸のガイドレールを取り付けた収納棚体の上面部に開き戸付き上置収納体を置くことができて、全体の寸法として、高さ2100mm、横幅1710mm、奥行き450mmの分割型引戸収納ユニット体に接合・組立てになった。
【0026】
図4に示すように、従来の分割型引戸収納ユニット体の組み立て状態をAに示し、本願の分割型引戸収納ユニット体の組み立て状態をBに示す。従来型のものは分割型引戸収納ユニット家具の上面側に取り付けた引戸のガイドレールと戸車レールと底板とを取り付けた収納棚体になり、上面側と中央部の間に収納棚体の底板と空間枠体の天板と2個の小口面が現れる。家具として見苦しい状態である。本願の場合には上面側と中央部の間は戸車レールの状態だけで、簡単に組立、解体が可能であって、外見上一体の製作品にみられる。特に非常にシンプルな外見状態で、一体家具として製作した状態を示した。
ユニット型食器棚の中央部に当たる引戸の戸車レールとカウンターを有する空間枠状体は、下面には厚さ40mm、横幅1910mm、奥行き500mmの厚板を敷き、側面には厚さ25mm、高さ500mm、奥行き450mmの板材を用いて、上面には厚さ25mm、横幅1910mm、奥行き450mmの天井平板であって、上面の横幅の前小口面に引戸の戸車レールを取り付けて、上側の引戸の扉を篏合できるようにした。下面の厚板には表面をメラミン加工処理した耐熱装飾性カウンター板で、先端部をR曲面にして前面方向に50mm突き出させており、中央部として高さ500mmで約0.43m3容積をもつ違和感のない通常の食器棚の箱形状体になった。