(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024132788
(43)【公開日】2024-10-01
(54)【発明の名称】電池カバープレート及びその電池
(51)【国際特許分類】
H01M 50/188 20210101AFI20240920BHJP
H01M 50/531 20210101ALI20240920BHJP
H01M 50/176 20210101ALI20240920BHJP
H01M 50/15 20210101ALI20240920BHJP
H01M 50/193 20210101ALI20240920BHJP
H01M 50/164 20210101ALI20240920BHJP
H01M 50/159 20210101ALI20240920BHJP
H01M 50/16 20210101ALI20240920BHJP
H01M 50/627 20210101ALI20240920BHJP
H01M 50/342 20210101ALI20240920BHJP
H01M 50/534 20210101ALI20240920BHJP
【FI】
H01M50/188
H01M50/531
H01M50/176
H01M50/15
H01M50/193
H01M50/164
H01M50/159
H01M50/16
H01M50/627
H01M50/342 101
H01M50/534
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023121146
(22)【出願日】2023-07-25
(31)【優先権主張番号】202320530173.9
(32)【優先日】2023-03-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】523282545
【氏名又は名称】湖北省泰璞電子有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUBEI TAIPU ELECTRONIC CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Building 5, Yunzhu Group, Tongjigou, Zhushan County, Shiyan City, Hubei Province 442211, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】趙 文杰
【テーマコード(参考)】
5H011
5H012
5H023
5H043
【Fターム(参考)】
5H011AA09
5H011BB03
5H011CC02
5H011CC06
5H011CC10
5H011DD13
5H011GG02
5H011HH02
5H012BB02
5H012DD05
5H012EE04
5H023AS01
5H023CC01
5H043AA19
5H043CA04
5H043DA04
5H043EA02
5H043EA13
5H043EA15
5H043EA16
5H043EA17
5H043EA18
5H043EA19
5H043JA13E
5H043KA01E
5H043KA06E
5H043KA07E
5H043KA08E
5H043KA09E
5H043KA10E
(57)【要約】 (修正有)
【課題】固定が確実で、しかも、ホットメルト接着フィルムは体積が小さく、厚さが薄いため、電池カバープレートのポストプレートでの全体的な厚さを減らし、電池全体の高さを小さくして、電池の体積エネルギー密度を高めることに有利な、電池カバープレートを提供する。
【解決手段】ポストプレート1と、ホットメルト接着フィルム2と、カバープレートアセンブリ3と、バスバー4と、を含み、カバープレートアセンブリに第1貫通孔31が設けられ、ポストプレートとバスバーはカバープレートアセンブリの第1貫通孔の両側に位置し、バスバーにボス41が設けられ、ボスは第1貫通孔内に嵌め込まれ、ボスの端部がポストプレートに接続される、電池カバープレートを提供する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池ケースを密閉させて電池を形成することに用いられ、ポストプレートと、ホットメルト接着フィルム、カバープレートアセンブリと、バスバーと、を含み、前記カバープレートアセンブリに第1貫通孔が設けられ、前記ポストプレート及び前記バスバーは前記カバープレートアセンブリの第1貫通孔の両側に位置し、前記バスバーにボスが設けられ、前記ボスは前記第1貫通孔内に嵌め込まれ、前記ボスの端部が前記ポストプレートに接続され、
前記ホットメルト接着フィルムは、環状シートと、ガスケットシリンダと、を含み、前記環状シートにおいて前記第1貫通孔に対応する第2貫通孔が設けられ、前記ガスケットシリンダは、前記環状シートの第2貫通孔に接続され、前記環状シートの位置する平面に垂直な方向に延びており、前記環状シートは熱溶融して前記ポストプレートと前記カバープレートアセンブリとの間に粘着され、前記ガスケットシリンダは前記ボスの外壁と前記第1貫通孔の内壁との間に嵌め込まれる、ことを特徴とする電池カバープレート。
【請求項2】
前記ホットメルト接着フィルムは、PP接着フィルム、PE接着フィルム、ポリイミド接着フィルム、又はエポキシ樹脂接着フィルムから選択される、ことを特徴とする請求項1に記載の電池カバープレート。
【請求項3】
前記カバープレートアセンブリは、積層配置されたプラスチックプレートと金属カバープレートを含み、前記金属カバープレートに第3貫通孔が設けられ、前記プラスチックプレートにおいて前記第3貫通孔に対応する位置に第4貫通孔が設けられ、前記第3貫通孔と前記第4貫通孔は互いに連通して前記第1貫通孔を形成する、ことを特徴とする請求項1に記載の電池カバープレート。
【請求項4】
前記プラスチックプレートは、前記第4貫通孔に沿った外周に前記金属カバープレートに向かって環状凸起が設けられ、前記ボスは前記環状凸起の内部に嵌め込まれ、前記環状凸起は前記第3貫通孔内に嵌め込まれ、前記ガスケットシリンダは熱溶融して前記環状凸起の外壁と前記第3貫通孔の内壁との間に粘着される、ことを特徴とする請求項3に記載の電池カバープレート。
【請求項5】
前記カバープレートアセンブリには、注液口及び/又は防爆弁が設けられる、ことを特徴とする請求項3に記載の電池カバープレート。
【請求項6】
前記金属カバープレートに防爆弁が設けられ、前記プラスチックプレートの中央部に凹溝が設けられ、前記凹溝の開口は前記金属カバープレートで閉鎖され、前記防爆弁は前記凹溝の開口位置にあり、前記凹溝の底部に複数の通気液孔が設けられる、ことを特徴とする請求項5に記載の電池カバープレート。
【請求項7】
前記ボスは、前記バスバーを前記ポストプレートへ延伸して一体成形したものであり、前記バスバーは、アルミ板、銅板、ニッケル板、鉄板、チタン板又はジルコニウム板である、ことを特徴とする請求項1に記載の電池カバープレート。
【請求項8】
1つの前記電池カバープレートには、1つの前記ポストプレート、1つの前記ホットメルト接着フィルム及び1つの前記バスバーが設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の電池カバープレート。
【請求項9】
1つの前記電池カバープレートには、2つ以上の前記ポストプレート、2つ以上の前記ホットメルト接着フィルム及び2つ以上の前記バスバーが設けられており、2つ以上の前記ポストプレート、2つ以上の前記ホットメルト接着フィルム及び2つ以上の前記バスバーは1対1で対応して設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の電池カバープレート。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の電池を含むカバープレート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池の技術分野に関し、具体的には、電池カバープレート及びその電池に関する。
【背景技術】
【0002】
中国の新エネルギー車の急速な発展に伴い、電動化は世界の自動車発展の主要なトレンドとなりつつあり、今後数十年、電気自動車とガソリン・電気ハイブリッド車を主とする新エネルギー車の販売台数は引き続き増加し、パワーバッテリーシステムのカバープレートの使用量も増加する。
【0003】
パワーバッテリーのトップカバー構造は、ボスと導電性シートの接触面の過電流面積を効果的に増加させ、過電流を減少させ、フリップシートが溶断される確率を減少させ、それによって、パワーバッテリーの発火や爆発の危険を効果的に減少させ、パワーバッテリーの安全性を甚だしく向上させることができる。
【0004】
従来のパワーバッテリーのトップカバーでは、ポストと電池カバープレートの接続方式が複雑で、これらの体積が大きく、組み立て方式が煩雑であるため、上記の技術的課題と欠陥をどのように克服するかが解決すべき重要な課題となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のポストと電池カバープレートの接続方式が複雑で、これらの体積が大きく、組み立てが煩雑であるという問題に対して、本発明は、電池カバープレートを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明が上記の技術的課題を解決すために採用する技術案は、以下のとおりである。
本発明は、
電池ケースを密閉させて電池を形成することに用いられ、ポストプレートと、ホットメルト接着フィルム、カバープレートアセンブリと、バスバーと、を含み、前記カバープレートアセンブリに第1貫通孔が設けられ、前記ポストプレート及び前記バスバーは前記カバープレートアセンブリの第1貫通孔の両側に位置し、前記バスバーにボスが設けられ、前記ボスは前記第1貫通孔内に嵌め込まれ、前記ボスの端部が前記ポストプレートに接続され、
前記ホットメルト接着フィルムは、環状シートと、ガスケットシリンダと、を含み、前記環状シートにおいて前記第1貫通孔に対応する第2貫通孔が設けられ、前記ガスケットシリンダは、前記環状シートの第2貫通孔に接続され、前記環状シートの位置する平面に垂直な方向に延びており、前記環状シートは熱溶融して前記ポストプレートと前記カバープレートアセンブリとの間に粘着され、前記ガスケットシリンダは前記ボスの外壁と前記第1貫通孔の内壁との間に嵌め込まれる、電池カバープレートを提供する。
【0007】
好ましくは、前記ホットメルト接着フィルムは、PP接着フィルム、PE接着フィルム、ポリイミド接着フィルム、又はエポキシ樹脂接着フィルムから選択される。
【0008】
好ましくは、前記カバープレートアセンブリは、積層配置されたプラスチックプレートと金属カバープレートを含み、前記金属カバープレートに第3貫通孔が設けられ、前記プラスチックプレートにおいて前記第3貫通孔に対応する位置に第4貫通孔が設けられ、前記第3貫通孔と前記第4貫通孔は互いに連通して前記第1貫通孔を形成する。
【0009】
好ましくは、前記プラスチックプレートは、前記第4貫通孔に沿った外周に前記金属カバープレートに向かって環状凸起が設けられ、前記ボスは前記環状凸起の内部に嵌め込まれ、前記環状凸起は前記第3貫通孔内に嵌め込まれ、前記ガスケットシリンダは熱溶融して前記環状凸起の外壁と前記第3貫通孔の内壁との間に粘着される。
【0010】
好ましくは、前記カバープレートアセンブリには、注液口及び/又は防爆弁が設けられる。
【0011】
好ましくは、前記金属カバープレートに防爆弁が設けられ、前記プラスチックプレートの中央部に凹溝が設けられ、前記凹溝の開口は前記金属カバープレートで閉鎖され、前記防爆弁は前記凹溝の開口位置にあり、前記凹溝の底部に複数の通気液孔が設けられる。
【0012】
好ましくは、前記ボスは、前記バスバーを前記ポストプレートへ延伸して一体成形したものであり、前記バスバーは、アルミ板、銅板、ニッケル板、鉄板、チタン板又はジルコニウム板である。
【0013】
好ましくは、1つの前記電池カバープレートには、1つの前記ポストプレート、1つの前記ホットメルト接着フィルム及び1つの前記バスバーが設けられている。
【0014】
好ましくは、1つの前記電池カバープレートには、2つ以上の前記ポストプレート、2つ以上の前記ホットメルト接着フィルム及び2つ以上の前記バスバーが設けられており、2つ以上の前記ポストプレート、2つ以上の前記ホットメルト接着フィルム及び2つ以上の前記バスバーは1対1で対応して設けられる。
【0015】
本願の別の態様は、上記のいずれかの実施例に記載の前記電池カバープレートを含む電池を提供する。
【発明の効果】
【0016】
本願による電池カバープレートでは、前記第1貫通孔に前記ホットメルト接着フィルムを覆って、前記ポストプレートと前記ホットメルト接着フィルムを一体として前記第1貫通孔にセットすることによって、ホットメルト接着フィルムの環状シートがホットプレスの作用で熱溶融して前記ポストプレートと前記カバープレートアセンブリを粘着する役割を果たし、また、ホットメルト接着フィルムのガスケットシリンダはさらに熱溶融して前記ボスの部分をシールし、ポストプレートを取り付ける第1貫通孔で優れたシール作用を果たし、前記ポストプレートを固定し、このような固定が確実であり、しかも、ホットメルト接着フィルムは体積が小さく、厚さが薄く、これにより、電池カバープレートの空間を占有することを回避し、電池カバープレートの前記ポストプレートでの全体的な厚さを低下させ、電池全体の高さを小さくし、電子の体積エネルギー密度を高めることに有利である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本願の実施例による電池カバープレート及びその電池の一実施例の構造概略図である。
【
図2】本願の実施例による電池カバープレートの一実施例の部分解体構造概略図である。
【
図3】本願の実施例による電池カバープレートの一実施例の解体構造概略図である。
【
図4】本願の実施例による電池カバープレートの一実施例におけるホットメルト接着フィルムの構造概略図である。
【
図5】本願の実施例による電池カバープレート及びその電池の別の実施例の構造概略図である。
【
図6】本願の実施例による電池カバープレートの別の実施例の解体構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明が解決しようとする技術的課題、技術案及び有益な効果をより明確かつ明確にするために、以下では、図面及び実施例を参照して、本発明をより詳細に説明する。なお、ここで記載された特定実施例は、単に本発明を説明するために使用され、本発明を限定するために使用されるものではない。
【0019】
なお、本発明の説明において、「側面」、「内」、「外」等の用語で示される方位又は位置関係は、図面に示される方位又は位置関係に基づくものであり、単に、説明を容易にし、説明を簡略化するために過ぎず、特定の方位を有したり、特定の方位で構成され、動作しなければならないことを指示又は示唆するものではなく、したがって、本発明を限定するものとは理解されない。本発明の説明において、別段の記載がない限り、「複数」とは、2つ以上を意味する。
【0020】
なお、本発明の説明において、「接続」という用語は、別段の明示的な規定及び限定がない限り、広義に理解されるものとする。例えば、固定的な接続、着脱可能な接続、又は一体的な接続であってもよいし、機械的接続、電気的接続であってもよいし、直接連結、中間媒体を介した間接連結、又は2つのコンポーネントの内部連通であってもよい。本発明における上記の用語の具体的な意味は、当業者にとっては、状況に応じて理解することができる。
【0021】
図2に示すように、一実施例では、本願は、電池カバープレートを提供し、前記電池カバープレートは、電池ケースを密閉させて電池を形成することに用いられ、前記電池カバープレートは、ポストプレート1と、ホットメルト接着フィルム2と、カバープレートアセンブリ3と、バスバー4と、を含み、前記カバープレートアセンブリ3に第1貫通孔31が設けられ、前記ポストプレート1及び前記バスバー4は前記カバープレートアセンブリ3の第1貫通孔31の両側に位置し、前記バスバー4にボス41が設けられ、前記ボス41は前記第1貫通孔31内に嵌め込まれ、前記ボス41の端部が前記ポストプレート1に接続され、前記ホットメルト接着フィルム2は、環状シート21と、ガスケットシリンダ22と、を含み、前記環状シート21において前記第1貫通孔31に対応する位置に第2貫通孔23が設けられ、前記ガスケットシリンダ22は、前記環状シート21の第2貫通孔23に接続され、前記環状シート21の位置する平面に垂直な方向に延びており、前記環状シート21は熱溶融して前記ポストプレート1と前記カバープレートアセンブリ3との間に粘着され、前記ガスケットシリンダ22は前記ボス41の外壁と前記第1貫通孔31の内壁との間に嵌め込まれる。
【0022】
いくつかの実施例では、前記ホットメルト接着フィルムは、PP接着フィルム、PE接着フィルム、ポリイミド接着フィルム、又はエポキシ樹脂接着フィルムから選択される。
【0023】
好適には、本願の前記ホットメルト接着フィルム2の材質は、絶縁性や熱硬化性の特徴があるPP接着フィルムである。
【0024】
ほとんどの実施例では、本発明は、前記ホットメルト接着フィルムの厚さについて特に限制せず、好適な実施例では、前記ホットメルト接着フィルムの厚さは10μm~500μmであり、前記ホットメルト接着フィルムの厚さが上記の範囲内である場合、そのシール接続効果を確保するのに有利である一方、厚さが多すぎることにより電池カバープレート全体の厚さにマイナスの影響を与えることを回避する。
【0025】
本願による電池カバープレートでは、前記第1貫通孔31に前記ホットメルト接着フィルム2を覆って、前記ポストプレート1と前記ホットメルト接着フィルム2を一体として前記第1貫通孔31にセットすることによって、ホットメルト接着フィルム2の環状シート21がホットプレスの作用で熱溶融して前記ポストプレート1と前記カバープレートアセンブリ3を粘着する役割を果たし、また、ホットメルト接着フィルム2のガスケットシリンダ22はさらに熱溶融して前記ボス41の部分をシールし、ポストプレート1を取り付ける第1貫通孔31で優れたシール作用を果たし、前記ポストプレート1を固定し、このような固定が確実であり、しかも、ホットメルト接着フィルム2は体積が小さく、厚さが薄く、これにより、電池カバープレートの空間を占有することを回避し、電池カバープレートの前記ポストプレート1での全体的な厚さを低下させ、電池全体の高さを小さくし、その体積エネルギー密度を高めることに有利である。
【0026】
図3に示すように、一実施例では、前記カバープレートアセンブリ3は、積層配置されたプラスチックプレート33と金属カバープレート32を含み、前記金属カバープレート32に第3貫通孔321が設けられ、前記プラスチックプレート33において前記第3貫通孔321に対応する位置に第4貫通孔331が設けられ、前記第3貫通孔321と前記第4貫通孔331は互いに連通して前記第1貫通孔31を形成する。
【0027】
具体的には、前記ボス41は、前記第3貫通孔321及び前記第4貫通孔331を順次貫通して、前記ポストプレート1の表面に当接する。
【0028】
前記金属カバープレート32の下方に前記プラスチックプレート33が設けられ、電極群に対するバリア作用を果たし、また、前記金属カバープレート32が金属材料であるので、前記プラスチックプレート33は、絶縁の役割を果たし、金属カバープレート32と電極群との間の電気的接続を回避することができる。
【0029】
いくつかの実施例では、前記金属カバープレート32の材質は、必要に応じてアルミ及びその合金、マグネシウム及びその合金、鉄及びその合金、ニッケル及びその合金、又は銅及びその合金としてもよい。
【0030】
さらに、ホットメルト接着フィルム2のガスケットシリンダ22は、さらに熱溶融して前記ボス41の部分をシールする役割を果たし、ポストプレート1を取り付ける前記第3貫通孔321及び前記第4貫通孔331で優れたシール作用を果たし、前記ポストプレート1を固定する。
【0031】
図3に示すように、一実施例では、前記プラスチックプレート33は、前記第4貫通孔331に沿った外周に前記金属カバープレート32に向かって環状凸起332が設けられ、前記ボス41は前記環状凸起332の内部に嵌め込まれ、前記環状凸起332は前記第3貫通孔321に嵌め込まれ、前記ガスケットシリンダ22は熱溶融して前記環状凸起332の外壁と前記第3貫通孔321の内壁との間に粘着される。
【0032】
具体的には、前記ボス41の表面が矩形である場合、前記第3貫通孔321は矩形であって、すなわち、前記第3貫通孔321に沿った外周に設けられた凸起により矩形枠が画定されており、前記ボス41は前記第3貫通孔321に嵌め込まれ、前記ボス41は前記凸起の内側に位置し、前記第1貫通孔31及び前記第2貫通孔23も同様に矩形である。
【0033】
さらに、前記ボス41の表面が円形である場合、前記第3貫通孔321は円形であって、すなわち、前記第3貫通孔321に沿った外周に設けられた凸起により円形枠が画定されており、前記ボス41は前記第3貫通孔321に嵌め込まれ、前記ボス41は前記凸起の内側に位置し、前記第1貫通孔31及び前記第2貫通孔23も同様に円形である。
【0034】
また、さらに、前記ボス41、前記第3貫通孔321、前記凸起、前記第1貫通孔31、前記第2貫通孔23は、他の同じ形状であってもよく、これらは嵌合して使用できればよい。
【0035】
図3及び
図6に示すように、一実施例では、前記カバープレートアセンブリ3には、注液口322及び/又は防爆弁323が設けられている。
【0036】
前記注液口322は電池へ電解液を注液するもので、電解液が注液口322から電池ケースの内部キャビティに入り、注液終了又はフォメーション終了後、カバープレートの溶接又は開閉可能なカバープレートの配置などにより前記注液口322を閉鎖する。
【0037】
前記防爆弁323に環状凹溝が設けられ、これは前記防爆弁323において構造的に薄い部位となり、電池に熱暴走が起こった場合、大量のガスが生成されて、電池の内部に高圧が形成され、このとき、前記防爆弁323の環状凹溝における部位が断裂されて開口が形成され、このように、電池に対する圧力放出役割を果たし、圧力が高すぎることに起因する電池の爆発を回避する。
【0038】
具体的には、前記カバープレートアセンブリ3が複数存在する場合、各前記カバープレートアセンブリ3に注液口322と防爆弁323が個別に設けられてもよく、同一の前記カバープレートアセンブリ3に注液口322と防爆弁323が設けられてもよい。
【0039】
図3及び
図6に示すように、一実施例では、前記金属カバープレート32に防爆弁323が設けられ、前記プラスチックプレート33の中央部に凹溝333が設けられ、前記凹溝333の開口は前記金属カバープレート32で閉鎖され、前記防爆弁323は前記凹溝333の開口位置にあり、前記凹溝333の底部に複数の通気液孔334が設けられる。
【0040】
前記凹溝333は前記電極群の表面に当接することで、電極群の動きを回避し、前記凹溝333の底部に複数の通気液孔334が設けられ、前記凹溝333は所定量の電解液を貯蔵する作用があり、これによって、電池全体の保液量が増加し、電池サイクルにおいて電解液が消費された場合、前記凹溝333に貯蔵された電解液は電池サイクルにより損失された分の電解液を補充することができる。
【0041】
電池に熱暴走が起こった場合、大量のガスが生成され、ガスは通気液孔334から凹溝333に入り、前記防爆弁323を突き破って排出される。
【0042】
図2、
図3及び
図6に示すように、一実施例では、前記ボス41は、前記バスバー4を前記ポストプレート1へ延伸して一体成形したものである。
【0043】
具体的には、ボス41は、前記バスバー4を前記ポストプレート1へ延伸して一体成形したものであり、これによって、ボス41をプラスチックプレート33の第4貫通孔331に嵌めて、バスバー4とボス41を組み立てて固定することが容易になる。
【0044】
図2、
図3及び
図6に示すように、一実施例では、前記バスバー4は、アルミ板、銅板、ニッケル板、鉄板、チタン板又はジルコニウム板である。
【0045】
具体的には、電極群の正極に接続されたバスバー4はアルミ板で製造され、電極群の負極に接続されたバスバー4は銅板で製造され、アルミ板又は銅板は優れた導電性を有する。
【0046】
図1~3に示すように、一実施例では、1つの前記電池カバープレートに1つの前記ポストプレート1、1つの前記ホットメルト接着フィルム2及び1つの前記バスバー4が設けられる。
【0047】
具体的には、1つの電池には、2つの前記電池カバープレートアセンブリ3が設けられ、2つの前記電池カバープレートアセンブリ3は、それぞれ前記電池ケースの両端に設けられ、両端にある前記電池カバープレートアセンブリ3のそれぞれにポストプレート1がそれぞれ正極及び負極として設けられ、このとき、前記バスバー4は矩形であり、前記ボス41は前記バスバー4の中央部に位置し、前記第4貫通孔331は前記プラスチックプレート33の中央部に位置し、前記第3貫通孔321は前記金属カバープレート32の中央部に位置する。このように、前記ポストプレート1、前記ホットメルト接着フィルム2、前記金属カバープレート32、前記プラスチックプレート33及び前記バスバー4が順次組み立てられて、前記電池カバープレートが形成される。
【0048】
別のいくつかの実施例では、1つの前記電池カバープレートに2つ以上の前記ポストプレート1、2つ以上の前記ホットメルト接着フィルム2及び2つ以上の前記バスバー4が設けられ、2つ以上の前記ポストプレート1、2つ以上の前記ホットメルト接着フィルム2及び2つ以上の前記バスバー4は1対1で対応して設けられる。
【0049】
図5~6に示すように、一実施例では、1つの前記電池カバープレートに2つの前記ポストプレート1、2つの前記ホットメルト接着フィルム2及び2つの前記バスバー4が設けられ、2つの前記ポストプレート1、2つの前記ホットメルト接着フィルム2及び2つの前記バスバー4一は1対1で対応して設けられる。
【0050】
具体的には、前記電池ケースは、一端が開口した半密閉ケースであり、前記電池カバープレートアセンブリ3は、前記電池ケースの一端の開口を閉鎖し、前記電池カバープレートアセンブリ3の左右両側のそれぞれにポストプレート1がそれぞれ正極及び負極として設けられ、この場合、前記バスバー4は底板とボス41とからなり、前記底板は、1つの側辺に矩形ノッチが設けられ、矩形の隣接していない側辺に斜め切り欠きが設けられた矩形であり、前記ボス41は前記プラスチックプレート33に対向する第4貫通孔331に設けられる。前記第3貫通孔321は前記金属カバープレート32の左右両側に位置し、前記第4貫通孔331は前記プラスチックプレート33の左右両側に位置し、このようにして、前記ポストプレート1、前記ホットメルト接着フィルム2、前記金属カバープレート32、前記プラスチックプレート33及び前記バスバー4が順次組み立てられて、前記電池カバープレートが形成される。
【0051】
本願の一態様は、上記のいずれか1つの実施例に記載の電池カバープレートを含む電池を提供する。
【0052】
図6に示すように、一実施例では、前記電池ケースは、一端が開口した半密閉ケースであり、前記電池カバープレートアセンブリは、前記電池ケースの一端の開口を閉鎖する。
【0053】
図1に示すように、別の実施例では、前記電池ケースは、両端が開口した筒状ケースであり、前記電池カバープレートの数が2つであり、2つの前記電池カバープレートはそれぞれ、前記電池ケースの両端の開口を閉鎖する。
【0054】
いくつかの実施例では、前記電池ケースは、角形ケース、円筒形ケース、角柱形ケース又は他の非規則的な形状のケースである。
【0055】
以上は本発明の好適な実施例に過ぎず、本発明を限定するものではなく、本発明の主旨及び原則を逸脱することなく行われるすべての修正、等同置換及び改良などは、本発明の特許範囲に含まれるものとする
【符号の説明】
【0056】
1 ポストプレート
2 ホットメルト接着フィルム
21 環状シート
22 ガスケットシリンダ
23 第2貫通孔
3 カバープレートアセンブリ
31 第1貫通孔
32 金属カバープレート
321 第3貫通孔
322 注液口
323 防爆弁
33 プラスチックプレート
331 第4貫通孔
332 環状凸起
333 凹溝
334 通気液孔
4 バスバー
41 ボス