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特開2024-132806高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験方法、装置および機器
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  • 特開-高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験方法、装置および機器 図1
  • 特開-高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験方法、装置および機器 図2
  • 特開-高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験方法、装置および機器 図3
  • 特開-高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験方法、装置および機器 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024132806
(43)【公開日】2024-10-01
(54)【発明の名称】高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験方法、装置および機器
(51)【国際特許分類】
   G01R 31/00 20060101AFI20240920BHJP
【FI】
G01R31/00
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023159340
(22)【出願日】2023-09-25
(31)【優先権主張番号】202310241373.7
(32)【優先日】2023-03-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】521119049
【氏名又は名称】西安高圧電器研究院股▲ふん▼有限公司
【住所又は居所原語表記】No.18 West Second Ring Road,Xi’an City,Shaanxi Province,710077,P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】グァンウェイ ファン
(72)【発明者】
【氏名】ジュンチェン ドゥ
(72)【発明者】
【氏名】シ ファン
(72)【発明者】
【氏名】ユヤン グオ
【テーマコード(参考)】
2G014
2G036
【Fターム(参考)】
2G014AB46
2G036AA19
2G036BB03
(57)【要約】      (修正有)
【課題】高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験のエネルギー消費と試験難度を低減するために、高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験方法、装置および機器を提供する。
【解決手段】本発明は、低圧電流源を用いて被験高圧交流限流ヒューズに給電する場合、前記被験高圧交流限流ヒューズの試験状態を検出し、前記被験高圧交流限流ヒューズが所定の溶断直前状態に入ったことを検出すると、切換スイッチによって低圧電流源と前記被験高圧交流限流ヒューズとの導通を遮断するとともに、高圧電流源と前記被験高圧交流限流ヒューズとを導通させる高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験方法、装置および機器を提供する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
低圧電流源を用いて被験高圧交流限流ヒューズに給電する場合、前記被験高圧交流限流ヒューズの試験状態を検出するステップと、
前記被験高圧交流限流ヒューズが所定の溶断直前状態に入ったことを検出すると、切換スイッチによって低圧電流源と前記被験高圧交流限流ヒューズとの導通を遮断するとともに、高圧電流源と前記被験高圧交流限流ヒューズとを導通させるステップと、を含む
ことを特徴とする高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験方法。
【請求項2】
前記被験高圧交流限流ヒューズの試験状態を検出するステップは、
前記被験高圧交流限流ヒューズの試験電流が急変したか、且つ前記試験電流が所定の電流値より小さいか否かを判断すること、
前記被験高圧交流限流ヒューズの前記試験電流が急変し、且つ前記試験電流が所定の電流値より小さい場合、前記被験高圧交流限流ヒューズが所定の溶断直前状態に入ったことを検出したこと、を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験方法。
【請求項3】
前記被験高圧交流限流ヒューズの試験状態を検出するステップは、
前記被験高圧交流限流ヒューズの試験電圧が急変したか、且つ前記試験電圧が所定の電圧値より大きいか否かを判断すること、
前記被験高圧交流限流ヒューズの前記試験電圧が急変し、前記試験電圧が所定の電圧値より大きくかつ試験定格電圧値より小さいとき、前記被験高圧交流限流ヒューズが所定の溶断直前状態に入ったことを検出したこと、を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験方法。
【請求項4】
低圧電流源を用いて前記被験高圧交流限流ヒューズに給電する場合、前記被験高圧交流限流ヒューズの試験状態を検出するステップの前に、
N(Nが2以上の正整数である)個の低圧給電命令のうちの1つである目標低圧給電命令を取得するステップであって、異なる低圧給電命令に対応する低圧電流源によって供給される電流の大きさが異なるステップと、
前記低圧電流源を用いて前記目標低圧給電命令に応じた低圧電流を出力して被験高圧交流限流ヒューズに給電するステップと、をさらに含む
ことを特徴とする請求項2または3に記載の高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験方法。
【請求項5】
前記被験高圧交流限流ヒューズの試験状態を検出するステップの前に、
前記被験高圧交流限流ヒューズの種類に応じた所定の電流値および所定の電圧値を取得するステップをさらに含む
ことを特徴とする請求項4に記載の高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験方法。
【請求項6】
低圧電流源を用いて被験高圧交流限流ヒューズに給電する場合、前記被験高圧交流限流ヒューズの試験状態を検出するための状態検出手段と、
前記被験高圧交流限流ヒューズが所定の溶断直前状態に入ったことを検出すると、切換スイッチによって低圧電流源と前記被験高圧交流限流ヒューズとの導通を遮断するとともに、高圧電流源と前記被験高圧交流限流ヒューズとを導通させるための制御手段と、を含む
ことを特徴とする高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験装置。
【請求項7】
前記状態検出手段は、前記被験高圧交流限流ヒューズの試験状態を検出する際に、
前記被験高圧交流限流ヒューズの試験電流が急変したか、且つ前記試験電流が所定の電流値より小さいか否かを判断し、前記被験高圧交流限流ヒューズの前記試験電流が急変し、且つ前記試験電流が所定の電流値より小さい場合、前記被験高圧交流限流ヒューズが所定の溶断直前状態に入ったことを検出した
ことを特徴とする請求項6に記載の高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験装置。
【請求項8】
前記状態検出手段は、前記被験高圧交流限流ヒューズの試験状態を検出する際に、
前記被験高圧交流限流ヒューズの試験電圧が急変したか、且つ前記試験電圧が所定の電圧値より大きいか否かを判断し、前記被験高圧交流限流ヒューズの前記試験電圧が急変し、前記試験電圧が所定の電圧値より大きくかつ試験定格電圧値より小さいとき、前記被験高圧交流限流ヒューズが所定の溶断直前状態に入ったことを検出した
ことを特徴とする請求項6に記載の高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験装置。
【請求項9】
メモリとプロセッサとを含み、
前記メモリには、前記プロセッサに実行されるプログラムが記憶されており、
前記プログラムは、
低圧電流源を用いて被験高圧交流限流ヒューズに給電する場合、前記被験高圧交流限流ヒューズの試験状態を検出することと、
前記被験高圧交流限流ヒューズが所定の溶断直前状態に入ったことを検出すると、切換スイッチによって低圧電流源と前記被験高圧交流限流ヒューズとの導通を遮断するとともに、高圧電流源と前記被験高圧交流限流ヒューズとを導通させることとを、前記プロセッサに実行させる
ことを特徴とする高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験機器。
【請求項10】
被験高圧交流限流ヒューズに給電するための低圧電流源と高圧電流源と、
請求項6~8の何れか一項に記載の高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験装置と、を含む
ことを特徴とする高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力機器の技術分野に関し、具体的には、高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験方法、装置および機器に関する。
【背景技術】
【0002】
以下、本願で用いられる専門用語を説明する。
【0003】
ヒューズ: 所定値を超える電流が十分な時間流れたとき、1つ又は複数の特別に設計された比例したユニットを溶断することにより、電流を遮断して接続された回路を開放する装置である。
【0004】
ヒューズエレメント:ヒューズが動作した後に交換が必要になるヒューズの部品(溶断体を含む)である。
【0005】
溶断体:ある所定値を超える電流の作用で所定時間が経つと溶断するように設計されたヒューズエレメントの一部である。
【0006】
限流ヒューズ:所定の電流範囲内で、その動作期間および動作終了の前に、予期電流ピーク値よりもはるかに低い電流に電流を制限するヒューズである。
【0007】
バックアップヒューズ:規定の使用と性能の条件の下で、定格最大遮断電流から定格最小遮断電流までの全電流を遮断できる限流ヒューズである。
【0008】
ジェネラルヒューズ:規定の使用と性能の条件の下で、定格最大遮断電流から1h以上の時間内に溶断体を溶断させることができる電流までの全電流を遮断できる限流ヒューズである。
【0009】
フルレンジヒューズ:規定の使用および性能の条件の下で、溶断体が溶断する要因となる、その定格最大遮断電流まで全電流を遮断できる限流ヒューズである。
【0010】
定格値:素子、装置、機器又はシステムに規定された運転条件について設定された、技術的に要求される値である。
【0011】
遮断能力:規定の使用と性能の条件の下で、ヒューズが規定の電圧で遮断できる予期電流値である。
【0012】
最小遮断電流:規定の使用と性能の条件の下で、ヒューズエレメントが規定の電圧で遮断できる最小の予期電流値である。
【0013】
試験方式3:高圧限流ヒューズにおけるバックアップヒューズの定格最小遮断電流、ジェネラルヒューズおよびフルレンジヒューズの1hまたはそれ以上の時間に溶断するという電流を遮断する能力を検証する。
【0014】
遮断試験方式3の試験装置:代替試験方法を採用する場合、低圧電流源の試験電流を供給して試験回路の制御を実現するための試験機器である。
【0015】
以下、本願に開示される技術的手段の技術背景を説明する。
【0016】
高圧交流限流ヒューズは、良好な保護電気素子として中圧給電システムに広く応用され、事故の拡大を制限し、ユーザに安全に給電することを確保する重要な役割を果たす。その保護範囲に従って、主にバックアップ限流ヒューズ、ジェネラル限流ヒューズおよびフルレンジ限流ヒューズに分けられている。
【0017】
高圧交流限流ヒューズの形式試験項目は、その性能を考察した重要な指標であるため、規格要求を満たす形式試験条件を確立することは、特に重要である。現在、高圧交流ヒューズの国家規格(GB)、国際規格(IEC)およびSTLガイドラインにおける高圧交流ヒューズに関する各項の形式試験要求に対して、国内試験室は、既に大部分の試験能力を達成しているが、一部の試験項目は、製品の発展および規格の改訂に伴って更なる研究を必要とし、高圧交流ヒューズの形式試験条件を構築しながら完備にするようにし、日増しに増加する試験ニーズを満たす。
【0018】
高圧交流限流ヒューズ形式試験における遮断試験方式3は、主に、高圧限流ヒューズにおけるバックアップヒューズの定格最小遮断電流、ジェネラルヒューズおよびフルレンジヒューズの1hまたはそれ以上の時間に溶断するという電流を遮断する能力を考察する。現在、国家規格とIEC規格の要求に基づいて、通常、直接試験法を採用して高圧限流ヒューズの遮断試験方式3を行うが、このような方法は、バックアップヒューズまたはフルレンジヒューズに対して当該試験方式を行う場合、溶断するまでかかった時間が非常に長く、当該試験の全過程が全て定格電圧で行われると、消費される電気エネルギーが非常に大きく、しかも電源に対する要求が高く、試験難度が高い。
【発明の概要】
【0019】
これに鑑みて、本発明の実施例は、高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験のエネルギー消費と試験難度を低減するために、高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験方法、装置および機器を提供する。
【0020】
上記の目的を実現するために、本発明の実施例は、以下の技術的解決手段を提供する。
【0021】
高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験方法は、
低圧電流源を用いて被験高圧交流限流ヒューズに給電する場合、前記被験高圧交流限流ヒューズの試験状態を検出するステップと、
前記被験高圧交流限流ヒューズが所定の溶断直前状態に入ったことを検出すると、切換スイッチによって低圧電流源と前記被験高圧交流限流ヒューズとの導通を遮断するとともに、高圧電流源と前記被験高圧交流限流ヒューズとを導通させるステップと、を含む。
【0022】
また、上記高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験方法において、前記被験高圧交流限流ヒューズの試験状態を検出するステップは、
前記被験高圧交流限流ヒューズの試験電流が急変したか、且つ前記試験電流が所定の電流値より小さいか否かを判断すること、前記被験高圧交流限流ヒューズの試験電流が急変し、且つ前記試験電流が所定の電流値より小さい場合、前記被験高圧交流限流ヒューズが所定の溶断直前状態に入ったことを検出したこと、を含む。
【0023】
また、上記高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験方法において、前記被験高圧交流限流ヒューズの試験状態を検出するステップは、
前記被験高圧交流限流ヒューズの試験電圧が急変したか、且つ前記試験電圧が所定の電圧値より大きいか否かを判断すること、前記被験高圧交流限流ヒューズの試験電圧が急変し、且つ試験電圧が所定の電圧値より大きい場合、前記被験高圧交流限流ヒューズが所定の溶断直前状態に入ったことを検出したこと、を含む。
【0024】
また、上記高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験方法において、低圧電流源を用いて被験高圧交流限流ヒューズに給電する場合、前記被験高圧交流限流ヒューズの試験状態を検出するステップの前に、
N個の低圧給電命令のうちの1つである目標低圧給電命令を取得するステップであって、異なる低圧給電命令に対応する低圧電流源によって供給される電流の大きさが異なるステップと、
前記低圧電流源を用いて前記目標低圧給電命令に応じた低圧電流を出力して被験高圧交流限流ヒューズに給電するステップと、をさらに含む。
【0025】
また、上記高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験方法において、前記被験高圧交流限流ヒューズの試験状態を検出するステップの前に、前記被験高圧交流限流ヒューズの種類に応じた所定の電流値および所定の電圧値を取得するステップをさらに含む。
【0026】
高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験装置は、
低圧電流源を用いて被験高圧交流限流ヒューズに給電する場合、前記被験高圧交流限流ヒューズの試験状態を検出するための状態検出手段と、
前記被験高圧交流限流ヒューズが所定の溶断直前状態に入ったことを検出すると、切換スイッチによって低圧電流源と前記被験高圧交流限流ヒューズとの導通を遮断するとともに、高圧電流源と前記被験高圧交流限流ヒューズとを導通させるための制御手段と、を含む。
【0027】
また、上記高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験装置において、前記状態検出手段は、前記被験高圧交流限流ヒューズの試験状態を検出する際に、具体的には、
前記被験高圧交流限流ヒューズの試験電流が急変したか、且つ前記試験電流が所定の電流値より小さいか否かを判断し、前記被験高圧交流限流ヒューズの試験電流が急変し、且つ前記試験電流が所定の電流値より小さい場合、前記被験高圧交流限流ヒューズが所定の溶断直前状態に入ったことを検出した。
【0028】
また、上記高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験装置において、前記状態検出手段は、前記被験高圧交流限流ヒューズの試験状態を検出する際に、具体的には、
前記被験高圧交流限流ヒューズの試験電圧が急変したか、且つ前記試験電圧が所定の電圧値より大きいか否かを判断し、前記被験高圧交流限流ヒューズの試験電圧が急変し、且つ試験電圧が所定の電圧値より大きい場合、前記被験高圧交流限流ヒューズが所定の溶断直前状態に入ったことを検出した。
【0029】
高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験機器は、メモリとプロセッサを含み、前記メモリには、前記プロセッサに実行されるプログラムが記憶されており、前記プログラムは、
低圧電流源を用いて被験高圧交流限流ヒューズに給電する場合、前記被験高圧交流限流ヒューズの試験状態を検出することと、
前記被験高圧交流限流ヒューズが所定の溶断直前状態に入ったことを検出すると、切換スイッチによって低圧電流源と前記被験高圧交流限流ヒューズとの導通を遮断するとともに、高圧電流源と前記被験高圧交流限流ヒューズとを導通させることとを、プロセッサに実行させる。
【0030】
高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験回路は、
被験高圧交流限流ヒューズに給電するための低圧電流源と高圧電流源と、上記いずれか一項に記載の高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験装置とを含む。
【0031】
上記技術的解決手段に基づいて、本発明の実施例に提供された上記解決手段は、二重電源を用いて試験を行い、レギュレータ装置と電流上昇装置によって低圧電源を構成し、低圧電源によって試験に要求される試験電流を供給し、高圧交流限流ヒューズは、遮断時刻を含む試験中において、制御装置による制御の下で、試験電流が送配電網から供給されるように遷移し、このとき、送配電網が高圧試験電源として用いられる。被験高圧交流限流ヒューズは、大部分の試験時間内に低圧電源回路に接続され、被験高圧交流限流ヒューズの少なくとも1つの溶断体が試験電流を負荷すると、高圧試験回路に切り換えられる。したがって、当該解決手段の低圧電源は、要求される電流を生成して被験高圧交流限流ヒューズを流すことができるとともに、試験期間において一定に保持する必要があり、高圧電源試験期間に要求される時刻に、低圧電源から高圧電源に迅速に切り換えることができ、電流中断の時間が短い必要があり、高圧電源に切り換えるには顕著な非対称性がなく、且つ力率が要求を満たすべきであり、切換は少なくとも1つの溶断体が試験電流を負荷する時に行われることを確保すべきである。当該解決手段は、エネルギー消費を効果的に低減でき、かつ実施しやすく、試験の信頼性が高い。
【図面の簡単な説明】
【0032】
本発明の実施例または従来技術における技術的解決手段をより明確に説明するために、以下、実施例または従来技術の説明に用られる図面を簡単に説明し、以下の説明における図面は、本発明の実施例に過ぎず、当業者にとって、進歩的な労働をしない前提で、提供された図面に基づいて他の図面を取得することもできることが明らかである。
【0033】
図1】高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験の試験回路である。
図2】本願の実施例に開示される高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験方法のフローチャートである。
図3】本願の実施例に開示される高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験装置の構造模式図である。
図4】本願の実施例に開示される高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験機器の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明の実施例における図面を参照しながら、本発明の実施例における技術的解決手段を明確で完全に説明し、説明される実施例は、本発明の一部の実施例に過ぎず、全ての実施例ではないことが明らかである。本発明の実施例により、当業者が進歩的な労働をしない前提で取得した他の全ての実施例は、いずれも本発明による権利範囲に属する。
【0035】
高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験方式3の試験難度を低減するために、本願は、代替試験方法における低圧電流源に係る部分として、高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験方法を開示しており、試験回路全体の制御を実現する。試験原理としては、二重電源を用いて試験を行い、試験中、第1部分の試験電流は、低圧電流源によって供給され、低圧電流源は、電源電圧を調整するためのレギュレータと、電源電流を調整するための電流上昇器とによって構成され、第2部分は、被験高圧交流限流ヒューズ(前記被験高圧交流限流ヒューズは、高圧交流限流ヒューズであってもよい)が電流を遮断する時刻を含み、試験電流は、定格電圧を供給可能な高圧電流源によって供給され、前記高圧電流源は、送配電網電源を指してもよい。すなわち、被験高圧交流限流ヒューズは、大部分の試験時間内に低圧回路に接続され、被験高圧交流限流ヒューズの溶断体がほぼ溶断するときに、高圧試験回路に切り換えられる。したがって、当該方法の低圧電流源は、要求される電流を生成して被験高圧交流限流ヒューズを流すことができ、試験期間において一定に保持する必要があり、高圧電流源の試験期間に要求される時刻に、手動または自動的に低圧電流源から高圧電流源に切り換えることができる必要があり、電流中断の時間は、0.2sを超えないべきであり、高圧電流源に切り換えられるには顕著な非対称性がなく、且つ力率が要求を満たすべきであり、切換は被験高圧交流限流ヒューズの少なくとも1つの溶断体が電流を負荷する時に行われることを確保すべきである。
【0036】
図1は本願の実施例に開示される高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験方法の応用シーンの模式図であり、図1に示すのは、高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験の試験回路であり、ここに、図1に示す電流上昇器は、被験高圧交流限流ヒューズTOに低圧電流源を供給するためのものであり、ネットワーク電源は、被験高圧交流限流ヒューズTOに高圧電流源を供給するための送配電網電源を指してもよく、図1における2つのCBは、2つのスイッチングスイッチを指し、両者は、連動スイッチであってもよいし、単独に制御されるスイッチであってもよく、両者が連動スイッチである場合、そのうちの1つがオンになると、もう1つがオフになる。本解決手段に採用される試験方法は、主にこの2つのスイッチCBを制御することによって、被験高圧交流限流ヒューズを低圧電流源と高圧電流源との間で切り換えるものである。
【0037】
具体的には、図2を参照し、本願の実施例に開示される高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験方法は、以下のステップを含む。
【0038】
ステップS101であって、被験高圧交流限流ヒューズに低圧電流源を用いて給電するか否かを判断する。
【0039】
本解決手段において、被験高圧交流限流ヒューズは、高圧電流源を用いて給電されたり、低圧電流源を用いて給電されたりしてもよい。異なる試験段階において、ユーザは、異なる電源を用いて被験高圧交流限流ヒューズに給電することができ、ここに、前記低圧電流源と高圧電流源により供給される電源種類は、少なくとも1種であってもよく、例えば、前記低圧電流源は、2種または2種以上の電圧種類の低圧電力を供給することができ、前記高圧電流源は、12kVまたは40.5kVまたは他の高圧電力を供給することができる。このステップは、主に前記被験高圧交流限流ヒューズの給電種類を検出するためのものであり、前記被験高圧交流限流ヒューズに低圧給電を採用する場合、引き続き実行し、そうでない場合、後続のステップを実行しない。
【0040】
ステップS102であって、低圧電流源を用いて被験高圧交流限流ヒューズに給電する場合、前記被験高圧交流限流ヒューズの試験状態を検出する。
【0041】
本解決手段において、低圧電流源を用いて被験高圧交流限流ヒューズに給電する場合、被験高圧交流限流ヒューズの試験状態をリアルタイムに監視し、当該試験状態は、被験高圧交流限流ヒューズの入力電流または入力電圧を指してもよく、前記入力電流または入力電圧によって前記被験高圧交流限流ヒューズの試験状態を決定する。
【0042】
ステップS103であって、被験高圧交流限流ヒューズが所定の溶断直前状態に入ったか否かを判断する。
【0043】
被験高圧交流限流ヒューズの入力電流または入力電圧によって前記被験高圧交流限流ヒューズの試験状態を決定した後で、当該状態に基づいて被験高圧交流限流ヒューズが所定の溶断直前状態に入ったか否かを判断し、本解決手段において、前記溶断直前状態は、被験高圧交流限流ヒューズが溶断しようとし且つまだ溶断していない時の状態であり、このとき、被験高圧交流限流ヒューズは、少なくとも1つの溶断体が試験電流を負荷し、本解決手段において、一つの所定の電流値または電圧値を予め設定し、当該電流値または電圧値を前記被験高圧交流限流ヒューズが所定の溶断直前状態に入ったか否かを判断する判断指標とし、前記被験高圧交流限流ヒューズの入力電流が当該所定の電流値に達した場合、または被験高圧交流限流ヒューズの入力電圧が当該所定の電圧値に達した場合、前記被験高圧交流限流ヒューズが所定の溶断直前状態に入ったことを示す。例えば、前記被験高圧交流限流ヒューズの入力電流および/または入力電圧を取得した後で、前記入力電流が所定の電流値より小さいか否か、または入力電圧が所定の電圧値より大きくかつ試験定格電圧値より小さいか否かを判断し、前記入力電流が所定の電流値より小さい場合、または前記入力電圧が所定の電圧値より大きくかつ試験定格電圧値より小さい場合、被験高圧交流限流ヒューズが所定の溶断直前状態に入ったと決定する。
【0044】
ステップS104であって、前記被験高圧交流限流ヒューズが所定の溶断直前状態に入ったことを検出すると、高圧電流源を用いて前記被験高圧交流限流ヒューズに給電し、このとき、切換スイッチによって低圧電流源と前記被験高圧交流限流ヒューズとの導通を遮断するとともに、高圧電流源と前記被験高圧交流限流ヒューズとを導通させる。
【0045】
このステップにおいて、前記被験高圧交流限流ヒューズが所定の溶断直前状態に入ったことを検出すると、高圧電流源を用いて前記被験高圧交流限流ヒューズに給電する必要があり、このとき、切換スイッチCBによって低圧電流源と前記被験高圧交流限流ヒューズとの導通を遮断するとともに、別の切換スイッチCBによって高圧電流源と前記被験高圧交流限流ヒューズとを導通させる。本解決手段において、前記被験高圧交流限流ヒューズが所定の溶断直前状態に入ったことを検出すると、高圧電流源を用いて前記被験高圧交流限流ヒューズに給電するまでの時間差は、所定の時間長内にあるべきであり、前記所定の時間長は、規格における切換時間に対する要求であり、例えば、前記所定の時間長は、0.2s、または0.2sより小さい任意の値である。
【0046】
本発明により提供される上記解決手段により、被験高圧交流限流ヒューズの遮断試験方式3として代替試験方法を採用する試験関連要求を実現した。規格に規定された直接試験法を採用して行うと、バックアップヒューズまたはフルレンジヒューズに対して当該試験方式を行う場合、かかった溶断時間が非常に長く、当該試験の全過程で全て定格電圧で行われると、消費される電気エネルギーが非常に大きくなり、且つ電源に対する要求が高いため、試験の難度が高い。したがって、低消費電力の代替試験方法を採用する必要がある。代替試験方法の試験原理として、二重電源を用いて試験を行い、第1部分の試験電流は、低圧電流源によって供給され、第2部分は、被験高圧交流限流ヒューズが電流を遮断する時刻を含み、試験電流は、定格電圧を供給可能な高圧電流源によって供給される。すなわち、被験高圧交流限流ヒューズは、大部分の試験時間内に低圧回路に接続され、被験高圧交流限流ヒューズの溶断体がほぼ溶断するときに、高圧試験回路に切り換えられる。したがって、当該方法の低圧電流源は、要求される電流を生成して被験高圧交流限流ヒューズを流すことができ、試験期間において一定に保持する必要があり、高圧電流源の試験期間に要求される時刻に、手動または自動的に低圧電流源から高圧電流源に切り換えることができる必要があり、電流中断の時間は、短く、一般的には、0.2sを超えないべきであり、高圧電流源に切り換えられるには顕著な非対称性がなく、且つ力率が要求を満たすべきであり、切換は少なくとも1つの被験高圧交流限流ヒューズの溶断体が電流を負荷する時に行われることを確保すべきである。この方法は、エネルギー消費を効果的に低減でき、実施しやすく、試験の信頼性が高い。
【0047】
本解決手段において、被験高圧交流限流ヒューズが溶断直前状態になったとき、その入力電流または入力電圧が明らかに変化することを考慮するため、前記被験高圧交流限流ヒューズの入力電流と入力電圧の変化を判断することによって、被験高圧交流限流ヒューズに対して状態検出を行うことができ、具体的には、入力電流を例として、前記の前記被験高圧交流限流ヒューズの試験状態を検出するステップは、センサまたは他の電流採取デバイスにより前記被験高圧交流限流ヒューズの入力電流を採取し、採取された電流に基づいて前記被験高圧交流限流ヒューズの試験電流(当該試験電流は、前記被験高圧交流限流ヒューズの入力電流である)が急変したか、且つ前記試験電流が所定の電流値より小さいか否かを判断すること、前記被験高圧交流限流ヒューズの試験電流が急変し、且つ前記試験電流が所定の電流値より小さい場合、前記被験高圧交流限流ヒューズが所定の溶断直前状態に入ったことを検出したこと、を含む。
【0048】
入力電圧を例として、前記の前記被験高圧交流限流ヒューズの試験状態を検出するステップは、センサまたは他の電圧採取デバイスにより前記被験高圧交流限流ヒューズの入力電圧を採取し、前記被験高圧交流限流ヒューズの試験電圧が急変したか、且つ前記試験電圧が所定の電圧値より大きいか否かを判断すること、前記被験高圧交流限流ヒューズの試験電圧(当該試験電圧は、前記被験高圧交流限流ヒューズの入力電圧である)が急変し、試験電圧が所定の電圧値より大きくかつ試験電圧が試験定格電圧値より小さいとき、前記被験高圧交流限流ヒューズが所定の溶断直前状態に入ったことを検出したこと、を含み、ここに、前記試験定格電圧値は、前記被験高圧交流限流ヒューズの仕様に適合した所定の電圧値であり、大きさが当該電圧値以上である場合、前記被験高圧交流限流ヒューズが完全に溶断されたことを示す。
【0049】
上記解決手段において、異なる種類の被験高圧交流限流ヒューズが溶断直前状態に入った時に、対応する入力電流値及び入力電圧値の大きさが異なることを考慮し、本解決手段において、被験高圧交流限流ヒューズが溶断直前状態に入ったことを判断するための所定の電流値と所定の電圧値を予め設定することができ、すなわち、前記被験高圧交流限流ヒューズの試験状態を検出するステップの前に、前記被験高圧交流限流ヒューズの種類に応じた所定の電流値および所定の電圧値を取得するステップをさらに含む。
【0050】
本願の他の実施例に開示される技術的解決手段において、異なる種類の被験高圧交流限流ヒューズが低圧給電時に必要な入力電流が異なる可能性があるため、本解決手段が異なる種類の被験高圧交流限流ヒューズを試験することを可能にするために、上記方法において、低圧電流源を用いて被験高圧交流限流ヒューズに給電する場合、前記被験高圧交流限流ヒューズの試験状態を検出するステップの前に、目標低圧給電命令を取得するステップをさらに含んでもよく、前記目標低圧給電命令は、前記被験高圧交流限流ヒューズの種類に適合する給電命令であり、目標命令が異なると、前記低圧電流源により供給される電流値が異なり、前記目標低圧給電命令は、N個の低圧給電命令の1つであり、異なる低圧給電命令に対応する低圧電流源によって供給される電流の大きさが異なり、前記Nは、2以上の正整数であり、前記低圧電流源を用いて前記目標低圧給電命令に応じた低圧電流を出力して被験高圧交流限流ヒューズに給電する。
【0051】
前記低圧電流源により異なる仕様の被験高圧交流限流ヒューズに供給する電流値が異なるという原理と同じであり、前記高圧電流源は、多種の異なる種類の高圧電圧を提供してもよく、例えば、12kV、40.5kVまたは他の大きさの電圧であってもよい。高圧電流源に切り換える必要がある場合、前記被験高圧交流限流ヒューズの種類および仕様、または所定の切換に基づいて、前記被験高圧交流限流ヒューズに必要な大きさの高圧電気を供給するように高圧電流源を制御することができる。
【0052】
本実施例では、高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験装置を開示しており、該装置における各手段の具体的な動作内容は、上記方法の実施例に係る内容を参照する。
【0053】
以下、本発明の実施例により提供される高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験装置を説明し、以下に説明される高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験装置は、上記に説明された高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験方法と互いに対応して参照することができる。
【0054】
図3を参照し、当該装置は、
低圧電流源を用いて被験高圧交流限流ヒューズに給電する場合、前記被験高圧交流限流ヒューズの試験状態を検出するための状態検出手段Aと、
前記被験高圧交流限流ヒューズが所定の溶断直前状態に入ったことを検出すると、切換スイッチによって低圧電流源と前記被験高圧交流限流ヒューズとの導通を遮断するとともに、高圧電流源と前記被験高圧交流限流ヒューズとを導通させるための制御手段Bと、を含むことができる。
【0055】
上記方法に対応して、前記状態検出手段は、前記被験高圧交流限流ヒューズの試験状態を検出する際に、具体的には、
前記被験高圧交流限流ヒューズの試験電流が急変したか、且つ前記試験電流が所定の電流値より小さいか否かを判断し、前記被験高圧交流限流ヒューズの試験電流が急変し、且つ前記試験電流が所定の電流値より小さい場合、前記被験高圧交流限流ヒューズが所定の溶断直前状態に入ったことを検出した。
【0056】
上記方法に対応して、前記状態検出手段は、前記被験高圧交流限流ヒューズの試験状態を検出する際に、さらに具体的には、
前記被験高圧交流限流ヒューズの試験電圧が急変したか、且つ前記試験電圧が所定の電圧値より大きいか否かを判断し、前記被験高圧交流限流ヒューズの試験電圧が急変し、試験電圧が所定の電圧値より大きくかつ試験定格電圧値より小さいとき、前記被験高圧交流限流ヒューズが所定の溶断直前状態に入ったことを検出した。
【0057】
図4は本発明の実施例により提供される高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験機器のハードウェア構造図であり、図4に示すように、少なくとも1つのプロセッサ100と、少なくとも1つの通信インターフェース200と、少なくとも1つのメモリ300と、少なくとも1つの通信バス400とを含むことができる。
【0058】
本発明の実施例において、プロセッサ100と、通信インターフェース200と、メモリ300と、通信バス400との数は、少なくとも1つであり、且つ、プロセッサ100と、通信インターフェース200と、メモリ300とは、通信バス400により互いの通信を達成する。図4に示すプロセッサ100と、通信インターフェース200と、メモリ300と、通信バス400とにより示される通信接続の模式は、任意であることが明らかである。
【0059】
また、通信インターフェース200は、通信モジュールのインターフェース、例えば、GSMモジュールのインターフェースであってもよい。
【0060】
プロセッサ100は、中央処理装置CPU、または特定用途向け集積回路ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、または本発明の実施例を実施するように構成された1つ以上の集積回路であり得る。
【0061】
メモリ300は、高速RAMメモリを含んでもよいし、少なくとも1つの磁気ディスクメモリなどの不揮発性メモリ(non-volatile memory)をさらに含んでもよい。
【0062】
ここに、プロセッサ100は、具体的には、
低圧電流源を用いて被験高圧交流限流ヒューズに給電する場合、前記被験高圧交流限流ヒューズの試験状態を検出することと、
前記被験高圧交流限流ヒューズが所定の溶断直前状態に入ったことを検出すると、切換スイッチによって低圧電流源と前記被験高圧交流限流ヒューズとの導通を遮断するとともに、高圧電流源と前記被験高圧交流限流ヒューズとを導通させることとのために用いられる。
【0063】
前記プロセッサは、上記高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験方法における他のステップを実行するためにさらに用いられ、ここでは繰返した説明を省略する。
【0064】
また、本願は、被験高圧交流限流ヒューズに給電するための低圧電流源と高圧電流源と、上記いずれか一項に記載の高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験装置とを含む高圧交流限流ヒューズの最小遮断電流試験回路をさらに提供する。
【0065】
説明の便宜上、上記システムを説明する際に、機能を様々なモジュールに分けてそれぞれ説明した。もちろん、本発明を実施する際に、各モジュールの機能を同一または複数のソフトウェアおよび/またはハードウェアで実現することができる。
【0066】
本明細書における各実施例は、いずれも累進の方式で説明され、各実施例の間の同じまたは類似する部分は、互いに参照すればよく、各実施例では、他の実施例との相違点に重点を置いて説明する。特に、システムやシステム実施例について、基本的に方法実施例と類似するため、説明が比較的に簡単であり、関連する部分は、方法実施例の該当部分の説明を参照すればよい。以上に説明されたシステムやシステム実施例は、単なる例示であり、ここに、前記分離部材として説明される手段は、物理的に分離されてもよく、物理的に分離されなくてもよく、手段で示される部材は、物理的な手段であってもよく、物理的な手段でなくてもよく、すなわち、一つの箇所に位置してもよいし、または、複数のネットワークユニットに分布してもよい。本実施例の解決手段に係る目的を、実際の必要に応じてその一部または全部のモジュールを選択して実現することができる。当業者は、進歩的な労力を払わずに本実施例の解決手段を理解して実施することができる。
【0067】
当業者は、本明細書に開示される実施例を参照して説明された各例の手段およびアルゴリズムのステップが、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェアまたは両者の組み合わせによって実現されることをさらに認識することができ、ハードウェアとソフトウェアの互換性を明確に説明するために、上記説明において、既に機能に応じて各例の構成およびステップを一般的に説明した。これらの機能がハードウェアで実行されるかそれともソフトウェアで実行されるかは、技術的解決手段の特定の応用および設計制約条件に決定される。専門技術者は、各特定の応用に対して異なる方法を用いて説明された機能を実現することができるが、このような実現は、本発明の範囲を超えないと考えられるべきである。
【0068】
本明細書で開示される実施例を参照して説明される方法またはアルゴリズムのステップは、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュール、またはそれらの組み合わせによって直接に実施され得る。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、メモリ、リードオンリーメモリ(ROM)、電気的プログラマブルROM、電気的に消去可能なプログラマブルROM、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、または技術分野で公知の任意の他の形式の記憶媒体に配置されてもよい。
【0069】
なお、本明細書において、第1および第2などのような関係用語は、1つのエンティティまたは操作を他のエンティティまたは操作と区別するためのものに過ぎず、必ずしもこれらのエンティティまたは操作の間にこのような実際の関係または順序が存在することを要求したり暗示したりするものではない。そして、「含む」、「包括」という用語又はその任意の他の変形は、非排他的な包括をカバーすることを意図し、それにより、一連の要素を含む過程、方法、物品又は機器は、それらの要素を含むだけでなく、明確に列挙されていない他の要素を含んだり、又はこのような過程、方法、物品又は機器に固有の要素をさらに含んだりする。より多くの制限がない場合、「一つの……を含む」という語句で限定された要素は、前記要素を含む過程、方法、物品又は機器にさらに他の同じ要素が存在することを排除しない。
【0070】
開示される実施例に対する上記の説明により、当業者は、本発明を実現したり利用したりすることができる。これらの実施例に対する様々な補正は、当業者にとって自明であり、本明細書で定義される一般的な原理は、本発明の精神や範囲から逸脱することなく、他の実施例において実現することができる。したがって、本発明は、本明細書に示されたこれらの実施例に限定されるものではなく、本明細書に開示される原理および新規な特徴と一致する最も広い範囲に準拠する。
図1
図2
図3
図4