(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024132897
(43)【公開日】2024-10-01
(54)【発明の名称】バルーンカテーテル
(51)【国際特許分類】
A61M 25/10 20130101AFI20240920BHJP
【FI】
A61M25/10 530
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024022751
(22)【出願日】2024-02-19
(31)【優先権主張番号】P 2023041560
(32)【優先日】2023-03-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000200035
【氏名又は名称】SBカワスミ株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000002141
【氏名又は名称】住友ベークライト株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100137589
【弁理士】
【氏名又は名称】右田 俊介
(72)【発明者】
【氏名】柴田 恒平
【テーマコード(参考)】
4C267
【Fターム(参考)】
4C267AA06
4C267AA28
4C267BB02
4C267BB15
4C267BB16
4C267BB30
4C267BB63
4C267GG03
4C267GG04
4C267GG05
4C267GG06
4C267GG07
4C267GG09
4C267GG10
4C267GG34
4C267HH16
(57)【要約】
【課題】バルーン部材を生体管腔内により良好に固定することが可能なバルーンカテーテルを提供する。
【解決手段】バルーンカテーテル100は、長尺な本体部10と、バルーン部材40と、を備え、本体部10は、外管20と、外管20に挿通されている内管30と、を有し、バルーン部材40の一端部41は、内管30に対して周回状に固定されており、バルーン部材40の他端部42は、外管20に対して周回状に固定されており、バルーンカテーテル100は、内管30に対して相対的に外管20を軸方向に進退させることによって外管20の先端からの内管30の突出長D1を調節するための進退機構50を更に備えている。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺な本体部と、
前記本体部の外周面に沿って設けられ、内部に流体が導入されることにより前記本体部の径方向外方に膨張するバルーン部材と、
を備えるバルーンカテーテルであって、
前記本体部は、外管と、前記外管に挿通されている内管と、を有し、
前記バルーン部材の一端部は、前記内管に対して周回状に固定されており、
前記バルーン部材の他端部は、前記外管に対して周回状に固定されており、
当該バルーンカテーテルは、前記内管に対して相対的に前記外管を軸方向に進退させることによって前記外管の先端からの前記内管の突出長を調節するための進退機構を更に備えるバルーンカテーテル。
【請求項2】
前記外管を前記内管に対して前記軸方向に直線的にガイドするガイド機構を備える請求項1に記載のバルーンカテーテル。
【請求項3】
前記内管に対する前記外管の前進を限度位置で規制する前進規制部を備え、
前記前進規制部により前記外管の前進が規制されたときに、前記外管の先端が前記内管に対する前記バルーン部材の固定位置よりも基端側に位置する請求項1又は2に記載のバルーンカテーテル。
【請求項4】
前記内管に対する前記外管の後退を限度位置で規制する後退規制部を備え、
前記バルーン部材に前記流体を導入していない状態で前記後退規制部により前記外管の後退が規制されたときに、前記軸方向において、前記外管に対する前記バルーン部材の固定位置から前記内管に対する前記バルーン部材の固定位置までの距離が、前記バルーン部材の自然長以下である請求項1又は2に記載のバルーンカテーテル。
【請求項5】
前記内管に対する前記外管の後退を限度位置で規制する後退規制部を備え、
前記バルーン部材に前記流体を導入していない状態で前記後退規制部により前記外管の後退が規制されたときに、前記軸方向において、前記外管に対する前記バルーン部材の固定位置から前記内管に対する前記バルーン部材の固定位置までの距離が、前記バルーン部材の自然長を超えている請求項1又は2に記載のバルーンカテーテル。
【請求項6】
前記進退機構は、前記軸方向に螺進するネジ機構を有する請求項1又は2に記載のバルーンカテーテル。
【請求項7】
前記内管の基端側に連接されているハブと、
前記外管の基端部を保持している外管保持部と、
を更に備え、
前記ネジ機構は、前記ハブに対して前記外管保持部を螺進させることによって、前記外管を前記内管に対して進退させる請求項6に記載のバルーンカテーテル。
【請求項8】
前記外管保持部は筒状に形成されており、内部に前記ハブが挿通されている請求項7に記載のバルーンカテーテル。
【請求項9】
前記内管の基端側に連接されているハブと、
前記外管の基端部を保持している外管保持部と、
を更に備え、
前記外管の内周面と前記内管の外周面との間隙を通じて前記バルーン部材の内部に前記流体を供給するための流体導入ポートが前記外管保持部に設けられている請求項1又は2に記載のバルーンカテーテル。
【請求項10】
前記外管保持部は、
前記外管の基端部が固定されている第1部分と、
前記第1部分を前記軸方向の軸周りに回転可能に保持している第2部分と、
を有する請求項9に記載のバルーンカテーテル。
【請求項11】
前記流体導入ポートは、前記第1部分に設けられている請求項10に記載のバルーンカテーテル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バルーンカテーテルに関する。
【背景技術】
【0002】
バルーンカテーテルとしては、例えば、特許文献1に記載のものがある。
特許文献1のバルーンカテーテルは、本体部(同文献には、管状本体と記載)と、流体が導入されることにより、本体部の外方に向けて膨張するバルーン部材(同文献には、バルーンと記載)と、を備えて構成されている。
収縮した状態(膨張する前の状態)のバルーン部材を生体管腔の内部における所望の位置に配置した状態で膨張させることで、バルーン部材を当該所望の位置に固定し留置することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願発明者の検討によれば、特許文献1のバルーンカテーテルの構造では、バルーン部材を生体管腔内により良好に固定する観点で、なお改善の余地がある。
【0005】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、バルーン部材を生体管腔内により良好に固定することが可能なバルーンカテーテルを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、長尺な本体部と、
前記本体部の外周面に沿って設けられ、内部に流体が導入されることにより前記本体部の径方向外方に膨張するバルーン部材と、
を備えるバルーンカテーテルであって、
前記本体部は、外管と、前記外管に挿通されている内管と、を有し、
前記バルーン部材の一端部は、前記内管に対して周回状に固定されており、
前記バルーン部材の他端部は、前記外管に対して周回状に固定されており、
当該バルーンカテーテルは、前記内管に対して相対的に前記外管を軸方向に進退させることによって前記外管の先端からの前記内管の突出長を調節するための進退機構を更に備えるバルーンカテーテルが提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、バルーン部材を生体管腔内により良好に固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施形態に係るバルーンカテーテルの全体構成を示す図である。
【
図2】
図1に示すA部の部分拡大図であり、バルーンカテーテルの軸心に沿った断面図である。
【
図3】
図1に示すB部の部分拡大図であり、バルーンカテーテルの軸心に沿った断面図である。
【
図7】
図7(a)、
図7(b)及び
図7(c)は実施形態に係るバルーンカテーテルの動作の一例を説明するための図であり、このうち
図7(a)は
図2に示す状態からバルーン部材が膨張した状態を示し、
図7(b)は
図7(a)に示す状態から内管に対して相対的に外管を軸方向に後退させた状態を示し、
図7(c)は
図7(a)に示す状態から内管に対して相対的に外管を軸方向に更に前進させた状態を示す。
【
図8】実施形態に係るバルーンカテーテルが生体管腔内に固定された状態の一例を示す図である。
【
図9】実施形態の変形例に係るバルーンカテーテルの先端部およびその周辺構造を示しており、バルーンカテーテルの軸心に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、
図1から
図8を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。なお、
図2及び
図3は、
図6に示すD-D線に沿った断面図である。
【0010】
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。すなわち、以下に説明する部材の形状、寸法、配置等については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更又は改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれる。
なお、本発明のバルーンカテーテル100の各種の構成要素は、個々に独立した存在である必要はない。複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等を許容する。
また、以下において、バルーンカテーテル100の遠位側を先端側、その近位側を基端側ともいう。また、先端部は、遠位端(最先端)およびその周辺を含む一定の範囲を意味し、基端部とは、近位端(最基端)およびその周辺を含む一定の範囲を意味するものとする。
また、本体部10の軸方向を単に軸方向と称し、本体部10の径方向を単に径方向と称する場合がある。更に、本体部10の周方向を単に周方向と称する場合がある。
更に、バルーンカテーテル100の各部の肉厚や寸法は、特に断りが無い限り、バルーン部材40が収縮した(膨張する前)の状態での肉厚や寸法を説明したものである。
【0011】
図1から
図3のいずれかに示すように、本実施形態に係るバルーンカテーテル100は、長尺な本体部10と、本体部10の外周面に沿って設けられ、内部に流体が導入されることにより本体部10の径方向外方に膨張するバルーン部材40と、を備えるバルーンカテーテルである。
図2及び
図4に示すように、本体部10は、外管20と、外管20に挿通されている内管30と、を有する。
図4及び
図5に示すように、バルーン部材40の一端部41は、内管30に対して周回状に固定されており、バルーン部材40の他端部42は、外管20に対して周回状に固定されている。
バルーンカテーテル100は、内管30に対して相対的に外管20を軸方向に進退させることによって外管20の先端からの内管30の突出長を調節するための進退機構50(
図3参照)を更に備えている。
なお、ここでいう外管20の先端からの内管30の突出長とは、軸方向における、外管20の先端と内管30の先端との離間距離(
図2に示すD1)である。
また、ここでいうバルーン部材40の一端部41とは、本体部10の軸方向における一方側のバルーン部材40の端部を意味しており、バルーン部材40の他端部42とは、本体部10の軸方向におけるバルーン部材40の他方側の端部を意味している。より詳細には、本実施形態の場合、バルーン部材40は、例えば、樹脂シートによって、その全体が略筒状に形成されており、本体部10と同軸に配置されている。そして、バルーン部材40の一端部41とは、略筒状のバルーン部材40の軸方向における先端部であり、バルーン部材40の他端部42とは、略筒状のバルーン部材40の軸方向における基端部である。
【0012】
本実施形態に係るバルーンカテーテル100は、一例として、生体管腔に薬液等の液体を供給するために用いられる。
収縮した状態(膨張する前の状態)のバルーン部材40(
図2参照)を生体管腔の内部における所望の位置に留置した状態で十分に膨張させることで、膨張したバルーン部材40(
図7(a)~
図7(c)参照)を当該所望の位置に固定することができる。そして、この状態において、膨張したバルーン部材40は、生体管腔の内壁を押圧する状態となって生体管腔に対して固定されている。
バルーンカテーテル100が用いられる生体管腔としては、例えば、血管、気管、腸管などの消化管等が挙げられる。
【0013】
本実施形態によれば、内管30に対して相対的に外管20を軸方向に進退させることによって外管20の先端からの内管30の突出長D1を調節することができる。これにより、
図7(a)、
図7(b)及び
図7(c)に示すように、内管30に対して固定されているバルーン部材40の一端部41と、外管20に対して固定されているバルーン部材40の他端部42と、の軸方向における離間距離(
図2及び
図7(a)~
図7(c)に示すD2)も調整することができる。なお、本実施形態において、一端部41と他端部42との軸方向における離間距離D2とは、軸方向における、一端部41の基端と他端部42の先端との離間距離、すなわち一端部41と他端部42との間の中間部43の長さ寸法である。
【0014】
より詳細には、
図7(a)に示す状態から内管30に対して相対的に外管20を軸方向に前進させると、外管20の先端からの内管30の突出長D1が短くなり、バルーン部材40の一端部41と他端部42との軸方向における離間距離D2をより短くすることができる(
図7(c)参照)。この結果、径方向におけるバルーン部材40の拡張余地をより確保することができるので、膨張したバルーン部材40の外径をより大きくすることができる。このような構成によれば、生体管腔の内径の大きさに応じてバルーン部材40の外径を調整し、膨張したバルーン部材40が生体管腔の内壁に対して良好に密着するようにできる。
また、
図7(a)に示す状態から内管30に対して相対的に外管20を軸方向に後退させると、外管20の先端からの内管30の突出長D1が長くなり、バルーン部材40の一端部41と他端部42との軸方向における離間距離D2をより長くすることができる(
図7(b)参照)。この結果、軸方向におけるバルーン部材40の長さ寸法をより大きくすることができる。このような構成によれば、生体管腔における所望の留置位置に応じてバルーン部材40の長さ寸法を調整し、軸方向において生体管腔の内壁面と膨張したバルーン部材40の外周面との接触面積をより広く確保することができる。
このように、上述の構成によれば、バルーン部材40の寸法(外径及び軸方向における長さ寸法)を所望の大きさに調整できるので、バルーン部材40を生体管腔内により良好に固定することができる。
【0015】
外管20は、長尺な中空の管状部材である。
本実施形態の場合、外管20の内径及び外径の各々は軸方向における位置にかかわらず一定であり、したがって、外管20の肉厚は軸方向における位置にかかわらず一定である。ただし、外管20の外径や内径は、軸方向における位置に応じて異なっていても良い。
外管20は、例えば、ポリウレタンやポリアミドなどの樹脂材料によって構成されている。
【0016】
なお、外管20の表面には親水層(不図示)が形成されていてもよい。親水層の材料は、特に限定されないが、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)などの無水マレイン酸系ポリマーやその共重合体、ポリビニルピロリドンなどの親水性の樹脂材料であることが挙げられる。このようにすることにより、外管20が生体管腔に挿入される際の摺動抵抗を低減することができる。
【0017】
内管30は、長尺な中空の管状部材である。
図2及び
図4に示すように、内管30は、外管20の内腔に挿通されており、外管20は内管30に対してその軸方向に進退可能である。
本実施形態の場合、内管30の内径及び外径は軸方向における位置にかかわらず一定であり、したがって、内管30の肉厚は軸方向における位置にかかわらず一定である。ただし、内管30の外径や内径は、軸方向における位置に応じて異なっていても良い。
図2及び
図4に示すように、内管30は、例えば、内層33と、内層33の周囲に設けられた外層31と、を備える二層構造であり、内管30の軸心側から、内層33と外層31との順に積層されて構成されている。
【0018】
内層33は、内管30の最内層であり、例えば、肉厚が軸方向における位置にかかわらず一定の円管状に形成されている。内層33は、内管30の先端と基端との両端において開口している。内層33の内部空間は、ルーメン38を構成している。ルーメン38の基端は後述するハブ60の内腔と連通されている。ルーメン38には、例えば、生体管腔に放出する薬液等を流通させることが可能である。
内層33は、例えば、フッ素系の熱可塑性ポリマー樹脂により構成されている。フッ素系の熱可塑性ポリマー材料は、特に限定されないが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)及びペルフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)などとすることができる。
【0019】
外層31は内管30の最外層である。例えば、内管30の肉厚の大部分(過半部)は、外層31の肉厚によって占められている。外層31は、例えば、その肉厚が軸方向における位置にかかわらず一定の円管状に形成されている。
外層31には、例えば、熱可塑性ポリマー材料を用いることができる。この熱可塑性ポリマー材料は、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリアミド(PA)、ポリアミドエラストマー(PAE)、ポリエーテルブロックアミド(PEBA)などのナイロンエラストマー、ポリウレタン(PU)、エチレン-酢酸ビニル樹脂(EVA)、ポリ塩化ビニル(PVC)またはポリプロピレン(PP)などであることが挙げられる。
【0020】
更に、内管30は、例えば、編組された金属ワイヤにより網目状に構成された補強層34(
図2及び
図4等参照)を含む。補強層34は、例えば、外層31に埋設されており、内層33の周囲に配置されている。
内管30が補強層34を備えていることによって、外管20を内管30に対して相対的に軸方向に進退させる際に、外管20の進退に伴って内管30が軸方向に伸縮してしまうことを抑制できる。より詳細には、補強層34を含む内管30の剛性(軸方向における耐圧縮力及び耐伸長力)は、バルーン部材40を軸方向に伸長させる際に必要な力の大きさよりも大きいことが好ましい。
補強層34は、例えば、内管30の先端から基端に亘って配設されている。内管30は、補強層34によってその全体が補強されている。
なお、補強層34は、例えば、コイル状に巻回された金属ワイヤによって構成されたものであってもよい。また、補強層34は、例えば、内管30の軸方向における一部分に配設されていてもよい。
【0021】
また、本実施形態の場合、内管30の先端の近傍には、例えば、環状の第1マーカー36が埋設されている。同様に、外管20の先端の近傍には、例えば、環状の第2マーカー27が埋設されている。
第1マーカー36及び第2マーカー27の各々は、例えば、白金やタングステンなどのX線不透過性の材料によって構成されている。第1マーカー36の位置を指標とすることにより、X線(放射線)観察下において生体管腔内における内管30の先端部の位置を適確に認識することができる。同様に、第2マーカー27の位置を指標とすることにより、X線(放射線)観察下において生体管腔内における外管20の先端部の位置を適確に認識することができる。
【0022】
外管20の内径は、内管30の外径よりも大きい寸法に設定されている。このため、内管30を摺動可能に外管20の内腔に挿通することができる。
更に、
図2に示すように、径方向において、内管30の外周面と外管20の内周面との間には間隙25が形成されている。間隙25は、例えば、バルーン部材40に生理食塩水などの流体(不図示)を注入するためにいられる。
間隙25の先端はバルーン部材40の内部と連通しており、間隙25の基端は後述する外管保持部70の内腔と連通している。間隙25(すなわち内管30の外周面と外管20の内周面との間)に注入された流体は、外管20の先端側の開口からバルーン部材40の内部に吐出される。
【0023】
また、内管30は、外管20よりも長尺に構成されている。
図2に示すように、内管30の先端部は、外管20の先端側の開口から先端側に向けて突出している。バルーン部材40の一端部41は、内管30の先端部における外管20から突出している部分に対して固定されている。
同様に、
図3に示すように、内管30の基端部は、外管20の基端側の開口から基端側に向けて突出している。後述するハブ60は、内管30の基端部における外管20から突出している部分に対して連接されている。
【0024】
本実施形態の場合、外管20の内径は、特に限定されないが、0.6mm以上6mm以下であることが好ましい。外管20の外径は、特に限定されないが、0.8mm以上7mm以下であることが好ましい。また、外管20の全長は、特に限定されないが、500mm以上2500mm以下であることが好ましい。
また、内管30の内径は、特に限定されないが、0.3mm以上4mm以下であることが好ましい。内管30の外径は、特に限定されないが、0.5mm以上5mm以下であることが好ましい。また、内管30の全長は、特に限定されないが、550mm以上2600mm以下であることが好ましい。
【0025】
図2に示すように、バルーン部材40は、例えば、本体部10の先端部に設けられている。
より詳細には、バルーン部材40は、例えば、単層又は2層以上の樹脂シートによって、その全体が略筒状に形成されている。バルーン部材40は、本体部10と同軸に配置されている。
図5に示すように、バルーン部材40の一端部41(先端部)は、例えば、内管30の先端部の外周面を周回状に取り囲んだ状態で当該内管30に対して液密に装着されている。同様に、
図4に示すように、バルーン部材40の他端部42(基端部)は、例えば、外管20の先端部の外周面を周回状に取り囲んだ状態で当該外管20に対して液密に装着されている。
バルーン部材40における一端部41と他端部42との間の中間部43は、本体部10(外管20及び内管30)の外周面に対して非固定とされている膨張部である。
そして、中間部43の内周面と本体部10の外周面との間隙に流体(例えば、生理食塩水)が注入されることによって、バルーン部材40は本体部10の外方(軸心側とは反対側)に向けて膨張する。
【0026】
なお、
図2に示すように、軸方向において、バルーン部材40の一端部41の位置は、例えば、第1マーカー36と同等の位置又はその近傍に位置していることが好ましい。同様に、軸方向において、バルーン部材40の他端部42は、例えば、第2マーカー27と同等の位置又はその近傍に位置していることが好ましい。
このような構成によれば、第1マーカー36及び第2マーカー27の各々の位置を指標とすることにより、X線(放射線)観察下において生体管腔内におけるバルーン部材40の先端部の位置と基端部の位置とを適確に認識することができる。
より詳細には、本実施形態の場合、
図2、
図7(a)~
図7(c)に示すように、軸方向において、バルーン部材40の一端部41の先端の位置は、第1マーカー36の先端の位置と同等の位置となっている。また、軸方向において、バルーン部材40の他端部42の先端の位置は、第2マーカー27の先端の位置と同等の位置となっている。
【0027】
本実施形態の場合、一例として、バルーン部材40の一端部41及び他端部42の各々には接着剤などの固着部(不図示)が設けられ、バルーン部材40が本体部10に対して液密且つ周回状に固着されている。
より詳細には、
図7(a)~
図7(c)に示すように、バルーン部材40の一端部41の内周面の全体が、内管30の先端部(更に詳細には第1マーカー36)の外周面に対して液密且つ周回状に固着されている。同様に、バルーン部材40の他端部42の内周面の全体が、外管20の先端部(更に詳細には第2マーカー27)の外周面に対して液密且つ周回状に固着されている。そして、一端部41と他端部42との間の中間部43(膨張部)の内周面の全体が、本体部10(外管20及び内管30)の外周面に対して非固定となっている。
ただし、バルーン部材40を本体部10に取り付ける手法は特に限定されず、紐状の部材をバルーン部材40の一端部41及び他端部42の周囲にそれぞれ巻回することによって、バルーン部材40が本体部10に取り付けられていてもよい。
【0028】
また、
図2では、バルーン部材40の肉厚が略一定である例を図示しているが、本発明はこの例に限定されず、例えば、バルーン部材40は、相対的に薄肉に形成されている薄肉部や、相対的に厚肉に形成されている厚肉部を有していてもよい。この場合、例えば、膨張部である中間部43の更に中間部を厚肉部としてもよい。このようにすることによって、膨張したバルーン部材40を、本体部10と同軸の円柱形状により近い形状とすることができる。換言すると、膨張したバルーン部材40を、その外径が軸方向における位置にかかわらず略一定である形状により近い形状とすることができる。これにより、軸方向において生体管腔の内壁面と膨張したバルーン部材40の外周面との接触面積をより広く確保することができる。
【0029】
本実施形態の場合、一例として、バルーン部材40はコンプライアントバルーンであり、柔軟性の高い樹脂材料によって構成されている。これにより、上述のように外管20の先端からの内管30の突出長D1を調節することに加えて、バルーン部材40の内部に注入する流体の量を調整することによっても、膨張したバルーン部材40の外径を調整することができる。より詳細には、バルーン部材40の内部に注入する流体の量を増やした場合、膨張したバルーン部材40の外径はより大きくなり、バルーン部材40の内部に注入する流体の量を減らした場合、膨張したバルーン部材40の外径はより小さくなる。
このようなバルーン部材40を構成する樹脂材料としては、特に限定されないが、ポリオレフィン、ポリウレタン、水添スチレン系熱可塑性エラストマー(SEBS)、シリコーンゴム等が挙げられる。
【0030】
ここで、本実施形態の場合、一例として、進退機構50は、軸方向に螺進するネジ機構56を有する。
このような構成によれば、ネジ機構56によって、外管20の先端からの内管30の突出長D1を容易に調整することができるとともに、調整後の突出長D1を良好に維持することができる。よって、バルーン部材40の寸法を所望の大きさに調整した状態を良好に維持することができる。
【0031】
より詳細には、
図1及び
図3に示すように、バルーンカテーテル100は、例えば、内管30の基端側に連接されているハブ60と、外管20の基端部を保持している外管保持部70と、を更に備えている。
そして、ネジ機構56は、ハブ60に対して外管保持部70を螺進させることによって、外管20を内管30に対して進退させる。
【0032】
本実施形態の場合、外管保持部70は筒状に形成されており、内部にハブ60が挿通されている。
このような構成によれば、ハブ60を把持しつつ当該ハブ60に対して外管保持部70を螺進させる操作を容易に行うことができる。
【0033】
図3に示すように、外管保持部70は、例えば、外管20の基端部が固定されている第1部分71と、第1部分71を軸方向の軸周りに回転可能に保持している第2部分81と、を有する。換言すると、第2部分81は、第1部分71に対して軸方向の軸周りに相対的に回転可能となっている。
これにより、第1部分71と第2部分81とのうち、外管20が固定されていない第2部分81を選択的に回転させることによって、ハブ60に対して外管保持部70を螺進させる構成とすることができる。よって、外管保持部70の螺進と連動して外管20が軸回りに回転してしまうことを抑制できる。
本実施形態の場合、第1部分71と第2部分81とは、互いに別部材となっている。
【0034】
外管保持部70の第1部分71は、例えば、略円筒状に形成されており、外管20と同軸に配置されている。
第1部分71の一部分は、その他の部位よりも相対的に厚肉に形成されている厚肉部72(
図3参照)となっている。厚肉部72の内径は、第1部分71におけるその他の部位の内径よりも小径となっている。なお、厚肉部72の外径は、第1部分71におけるその他の部位の外径と同等となっている。
本実施形態の場合、第1部分71における厚肉部72よりも先端側の部分は、外管20の基端部を保持している第1保持部75を構成している。第1保持部75の内径は、外管20の外径と略同等に設定されており、当該第1保持部75の内腔に対して外管20の基端部が嵌入している。外管20の内径は、厚肉部72の内径と略同等に設定されており、外管20の基端の内腔は、厚肉部72の内腔と連通している。このようにして、外管20の基端部は第1部分71に対して固定されている。
なお、第1保持部75の内周面と、外管20の基端部の外周面と、には接着剤(不図示)が塗布されており、当該接着剤によって、外管20の基端部が第1部分71に対して固定されていてもよい。
第1部分71(ただし、後述する流体導入ポート74の形成領域を除く)の外径は、軸方向における位置にかかわらず略一定となっている。
【0035】
第2部分81は、例えば、略円筒状に形成されており、第1部分71と同軸に配置されている。第2部分81の先端部は、第1部分71の基端部に対して軸方向の軸周りに回転可能に外挿されている。
【0036】
ここで、外管保持部70は、更に、第2部分81を第1部分71に対して軸方向の軸周りに回転可能に連結している連結部材52を備えている。
図3に示すように、連結部材52は、第2部分81の先端部の内周面と第1部分71の基端部の外周面との間に配置されている。連結部材52は、第1部分71に対する第2部分81の軸回りの回転を許容した状態で、第2部分81を第1部分71に対して連結している。このような構成によれば、ハブ60に対して外管保持部70を螺進させる際に、第1部分71と第2部分81とのうち、外管20が固定されていない第2部分81を選択的に回転させることができる(すなわち第1部分71ひいては外管20が軸回りに回転してしまうことを抑制できる)一方で、第2部分81の螺進に伴って第1部分71(ひいては外管20)も軸方向に進退するようにできる。
連結部材52は、一例として、ベアリングである。
【0037】
更に、本実施形態の場合、
図3に示すように、外管保持部70には、外管20の内周面と内管30の外周面との間隙25を通じてバルーン部材40の内部に流体を供給するための流体導入ポート74が設けられている。
流体導入ポート74は、例えば、第1部分71に設けられている。ハブ60に対して外管保持部70を螺進させる際には、上述のように第1部分71と第2部分81とのうち第2部分81を選択的に回転させるため、このような構成によれば、外管保持部70の螺進と連動して流体導入ポート74が回転してしまうことを抑制できる。
【0038】
より詳細には、
図3に示すように、流体導入ポート74は、例えば、第1部分71の厚肉部72から径方向外側に突出している。流体導入ポート74は、例えば、径方向を軸方向とする円筒状に形成されている。流体導入ポート74の内腔は、径方向を深さ方向とする側孔74aの一部分を構成している。側孔74aは、第1部分71(例えば、厚肉部72)を径方向に更に貫通しており、当該側孔74aの一端は、第1部分71の内腔に開口している。そして、側孔74aは、第1部分71の内腔(より詳細には第1部分71の内周面とハブ60の外周面との間の間隙)を介して間隙25と連通している。
【0039】
図1に示すように、流体導入ポート74の先端側(流体導入ポート74の突出方向における先端)には、例えば、バルーン部材用枝管46が接続されている。側孔74aにおける流体導入ポート74の先端側の開口(第1部分71側とは反対側の開口)は、バルーン部材用枝管46と連通している。また、バルーン部材用枝管46における流体導入ポート74側とは反対側の端部には、バルーン部材用コネクタ46aが設けられている。バルーン部材用コネクタ46aには、送液用シリンジ(不図示)が装着される。
送液用シリンジからバルーン部材用コネクタ46aに生理食塩水などの流体を供給することによって、バルーン部材用枝管46と、側孔74aと、厚肉部72の内腔と、間隙25と、を通じて当該流体がバルーン部材40の内部に注入される。これにより、バルーン部材40は収縮した状態(
図2参照)から膨張した状態(
図7(a)等参照)に変化する。なお、流体は、例えば、造影剤を含有していることも好ましく、これにより、X線(放射線)観察下においてバルーン部材40が所望の外径に膨張したことを認識することができる。
【0040】
バルーン部材用コネクタ46aは、例えば、図示しない一方弁を有する。当該一方弁が遠位側から近位側への液体の流動を規制することにより、バルーン部材40の膨張状態が維持される。
【0041】
ハブ60は、例えば、略筒状に形成されている。ハブ60の内腔には、ガイドワイヤ(不図示)を挿通してもよく、又はシリンジ(不図示)を装着して造影剤や薬液などの液体を注入してもよい。より詳細には、ハブ60の内腔はルーメン38と連通しており、ルーメン38を介して、ガイドワイヤを生体管腔へ導入したり、造影剤や薬液などの液体を生体管腔へ供給したりすることができる。
ハブ60の最先端部は、内管30の基端部を保持している第2保持部64を構成している。第2保持部64の内径は、内管30の外径と略同等に設定されており、当該第2保持部64の内腔に対して内管30の基端部が嵌入している。このようにして、内管30の基端部は、ハブ60の最先端部に対して固定されている。ハブ60は、内管30及び外管保持部70と同軸に配置されている。
なお、第2保持部64の内周面と、内管30の基端部の外周面と、には接着剤(不図示)が塗布されており、当該接着剤によって、内管30の基端部がハブ60の最先端部に対して固定されていてもよい。
【0042】
本実施形態の場合、ハブ60の先端部61が基端側から外管保持部70の内部に螺入されている。
より詳細には、ハブ60の先端部61の外周面には、ネジ山57が形成されており、当該先端部61の一部分は雄ネジ部となっている。また、外管保持部70の第2部分81の内周面には、ネジ山58が形成されており、当該第2部分81は雌ネジ部となっている。第2部分81の雌ネジ部とハブ60の先端部61の雄ネジ部とが互いに螺合していることによって、外管保持部70とハブ60とが相互に連結されている。
【0043】
第2部分81をハブ60に対して相対的に軸回りにおける一方に回転させる操作(以下、前進操作)によって、第2部分81が、軸方向において基端側から先端側に向けて螺進する。この際に、第2部分81の螺進に伴って、軸方向において、第1部分71がハブ60に対して相対的に前進する。これにより、軸方向において、外管20を内管30に対して相対的に前進させ、外管20の先端からの内管30の突出長D1を短くすることができる。
また、第2部分81をハブ60に対して相対的に軸回りにおける他方(前進操作における回転方向とは反対方向)に回転させる操作(以下、後退操作)によって、第2部分81が、軸方向において、先端側から基端側に向けて螺進する。この際に、第2部分81の螺進に伴って、軸方向において、第1部分71がハブ60に対して相対的に後退する。これにより、軸方向において、外管20を内管30に対して相対的に後退させ、外管20の先端からの内管30の突出長D1を長くすることができる。
【0044】
なお、本発明において、ハブ60の先端部61には、例えば、目盛り(不図示)が形成されていてもよい。この場合、当該目盛りを指標として、ハブ60に対する外管保持部70の移動量、ひいては内管30に対する外管20の移動量を容易に把握することができる。
【0045】
ここで、バルーンカテーテル100は、外管20を内管30に対して軸方向に直線的にガイドするガイド機構を備えている。
なお、ここでいう「軸方向に直線的にガイドする」とは、内管30の軸心に沿って軸方向における一方側又は他方側に外管20をガイドすることを意味している。
これにより、内管30に対して相対的に外管20を軸方向に進退させることによって、外管20の先端からの内管30の突出長D1、ひいてはバルーン部材40の寸法(外径及び軸方向における長さ寸法)をより精度よく所望の大きさに調整することができる。
本実施形態の場合、
図6に示すように、ガイド機構は、一例として、外管保持部70に形成されているガイド溝76と、ハブ60の先端部61に形成されている突起部63と、によって構成されている。突起部63は、ガイド溝76に挿入されており、外管保持部70がハブ60に対して螺進する際には、ガイド溝76ひいては外管保持部70は、その突起部63に沿って螺進方向に直線的にガイドされる。
より詳細には、
図6に示すように、外管保持部70の第1部分71には、一対の板状部77が形成されており、ガイド溝76は、一対の板状部77どうしの間の間隙である。
一対の板状部77の各々は、径方向内側の成分を含む方向に向けて第1部分71の内周面から突出している。一対の板状部77の各々は、軸方向において略直線状に延在しており、したがってガイド溝76も軸方向において略直線状に延在している。
また、一対の板状部77の各々は、例えば、側面視において、軸方向に長尺な略矩形状に形成されている。一対の板状部77の各々の板厚は先端側(板状部77の突出方向における先端)に向けて徐々に縮小している。そして、ガイド溝76の幅寸法(延在方向に対して直交する方向における寸法)は、径方向外側に向けて徐々に縮小している。
図3及び
図6に示すように、突起部63は、ハブ60の先端部61の外周面から径方向外側に向けて突出している。突起部63は、軸方向において略直線状に延在している。
また、突起部63は、例えば、略平板状に形成されており、その板面は径方向の成分を含む方向を向いて配置されている。
突起部63の板厚は先端側(突起部63の突出方向における先端)に向けて徐々に縮小している。
図6に示すように、突起部63の先端部(突起部63の突出方向における先端)が、一対の板状部77どうしの間の間隙(ガイド溝76)に挿入されている。そして、外管保持部70がハブ60に対して螺進する際には、ガイド溝76ひいては外管保持部70は、突起部63に沿って軸方向に直線的にガイドされる。これにより、外管20を内管30に対して軸方向に直線的にガイドすることができる。
【0046】
図6に示すように、本実施形態の場合、第1部分71には、一対のガイド溝76が形成されており、ハブ60の先端部61にも、一対の突起部63が形成されている。そして、一のガイド溝76に対して一の突起部63が挿入されており、一対のガイド溝76の各々は、対応する突起部63に沿って軸方向に直線的にガイドされる。
より詳細には、一対のガイド溝76は、本体部10の軸心を基準として、周方向において互いに180度対向して配置されている。同様に、一対の突起部63は、本体部10の軸心を基準として、周方向において互いに180度対向して配置されている。
ただし、本発明において、ハブ60が有する突起部63の数、及び、外管保持部70が有するガイド溝76の数はこの例に限定されず、1又は3以上であってもよい。
【0047】
また、本実施形態の場合、第1部分71の一対の板状部77とハブ60の突起部63とによって、第1部分71が第2部分81と連動して回転してしまうことが規制されている。
より詳細には、第2部分81に対する上述の前進操作又は後退操作の際に、ハブ60に対して第1部分71が軸周りに回転しようとしたとしても、一対の板状部77のうちいずれか一方が突起部63に対して当接することによって当該回転は規制される。なお、第1部分71と第2部分81とは、上述の連結部材52(ベアリング)によって互いに連結されているので、ハブ60に対する第1部分71の回転が規制される一方で、第1部分71及びハブ60の各々に対する第2部分81の回転は許容された状態で、外管保持部70(第1部分71及び第2部分81)は前進又は後退する。
【0048】
また、バルーンカテーテル100は、例えば、内管30に対する外管20の前進を限度位置で規制する前進規制部を備えている。
これにより、意図した範囲内で、バルーン部材40の外径を大きくすることができる。
本実施形態の場合、第2部分81の基端には、内フランジ部82が形成されており、当該内フランジ部82が、前進規制部を構成している。
図3に示すように、内フランジ部82の先端面は平坦に形成されている。
より詳細には、内フランジ部82(前進規制部)は、第2部分81において、ネジ山57よりも基端側に配置されている。そして、外管保持部70がハブ60に対して限度位置まで前進すると、内フランジ部82が、ハブ60のネジ山57の基端側に対して当接する。これにより、ハブ60に対する外管保持部70の更なる前進、ひいては内管30に対する外管20の更なる前進が規制される。また、ハブ60に対する外管保持部70の前進によって外管保持部70とハブ60との螺合が完全に解除されてしまうことも規制できる。
【0049】
また、バルーンカテーテル100は、例えば、内管30に対する外管20の後退を限度位置で規制する後退規制部を備えている。
これにより、意図した範囲内で、軸方向におけるバルーン部材40の長さ寸法を大きくすることができる。
本実施形態の場合、厚肉部72の基端部73が、後退規制部を構成している。
図3に示すように、基端部73の基端面は平坦に形成されている。
より詳細には、
図3に示すように、ガイド溝76(一対の板状部77)は、第1部分71において厚肉部72(後退規制部)よりも基端側に形成されている。したがって、ガイド溝76に挿入されているハブ60の突起部63も、厚肉部72(後退規制部)よりも基端側に位置している。そして、外管保持部70がハブ60に対して限度位置まで後退すると、厚肉部72の基端部73が、突起部63の前端側に対して当接する。これにより、ハブ60に対する外管保持部70の更なる後退、ひいては内管30に対する外管20の更なる後退が規制される。また、ハブ60に対する外管保持部70の後退によって外管保持部70とハブ60との螺合が完全に解除されてしまうことも規制できる。
なお、外管保持部70の前進及び後退の各々の限度位置において、突起部63がガイド溝76に挿入された状態が維持されることが好ましい。これにより、突起部63がガイド溝76によってガイドされている状態が解除されてしまうことを規制できる。
【0050】
ここで、バルーン部材40に流体を導入していない状態で後退規制部により外管20の後退が規制されたときに、軸方向において、外管20に対するバルーン部材40の固定位置から内管30に対するバルーン部材40の固定位置までの距離(
図2に示す離間距離D2に相当)が、バルーン部材40の自然長を超えている。換言すると、内管30に対する外管20の後退が規制された状態において、バルーン部材40に対して軸方向に伸長させる方向の張力が付与されている。
なお、ここでいう「バルーン部材40の自然長」とは、
図2に示す収縮した状態(膨張する前の状態)、且つ、バルーン部材40に対して軸方向に伸長させる方向の張力が付与されていない状態における、バルーン部材40の軸方向における長さ寸法である。
このような構成によれば、バルーン部材40を軸方向に自然長を超えて伸長させることにより、軸方向におけるバルーン部材40の長さ寸法を十分に確保することができる。よって、生体管腔の内壁面とバルーン部材40の外周面との接触面積をより広く確保することができる。
【0051】
ただし、本発明は上記の例に限定されず、例えば、バルーン部材40に流体を導入していない状態で後退規制部により外管20の後退が規制されたときに、軸方向において、外管20に対するバルーン部材40の固定位置から内管30に対するバルーン部材40の固定位置までの距離(
図2に示すD2)が、バルーン部材40の自然長以下であってもよい。換言すると、バルーン部材40に対して軸方向に伸長させる方向の張力が付与される前に、内管30に対する外管20の後退が規制されてもよい。
このような構成によれば、外管20を内管30に対して限度位置まで後退させた状態においても、径方向におけるバルーン部材40の拡張余地を十分に確保することができるので、バルーン部材40が本体部10の外方に十分に伸長する(膨張する)ようにできる。すなわち、膨張したバルーン部材40の外径を良好に確保することができる。
【0052】
ハブ60及び外管保持部70の各々は、例えば、硬質な樹脂材料によって構成されている。硬質な樹脂材料は、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリスチレン等であることが挙げられる。
【0053】
更に、本実施形態の場合、
図3に示すように、バルーンカテーテル100は、ハブ60の先端部の外周面と、第1部分71の内周面と、に対してそれぞれ周回状に液密に密着するリング状のシール部材54(パッキン)を備えている。そして、シール部材54は、軸方向において、側孔74aにおける第1部分71側の開口よりも基端側に配置されている。
これにより、側孔74aにおける第1部分71側の開口よりも基端側において、ハブ60の先端部の外周面と第1部分71の内周面との間の間隙の一部分をシール部材54によって周回状に液密に閉塞することができる。よって、例えば、バルーン部材40の内部や間隙25に注入される流体が、ハブ60の先端部の外周面と第1部分71の内周面との間の間隙を介して、バルーンカテーテル100の外部に漏れ出してしまうことを抑制できる。
シール部材54は、一例として、Oリングである。
シール部材54は、例えば、ハブ60の最先端部に装着されている。軸方向に視たときに、シール部材54は、ハブ60の最先端部の周囲を囲んでいる。より詳細には、
図3に示すように、ハブ60の最先端部には、ハブ60の軸心を中心とする円環状の溝部66が形成されている。シール部材54における内周側の部分は、ハブ60の最先端部にめり込んでいる(溝部66に嵌め込まれている)。
図3に示すように、ハブ60の最先端部は、例えば、第1部分71の厚肉部72の内腔に位置している。
シール部材54の外径は、例えば、第1部分71の厚肉部72の内径と略同等の寸法に設定されている。そして、シール部材54における外周側の部分は、厚肉部72の内周面に対して密着している。
外管保持部70がハブ60に対して螺進する際には、外管保持部70は、シール部材54が厚肉部72の内周面に対して周回状に液密に密着した状態を維持しつつ、当該シール部材54に対して相対的に進退する。
なお、内管30に対する外管20の後退の限度位置においても、側孔74aの第1部分71側の開口は、シール部材54よりも先端側に位置していることが好ましい。これにより、シール部材54によって、側孔74aの第1部分71側の開口が閉塞されてしまうことを抑制できる。
なお、本発明は上記の例に限定されず、シール部材54は、例えば、第1部分71に対して固定されており、当該シール部材54が第1部分71とともにハブ60に対して相対的に進退するように構成されていてもよい。
【0054】
以下、
図7(a)から
図7(c)を用いて、バルーン部材40の寸法を調節する際の動作の一例を説明する。なお、
図7(a)から
図7(c)では、バルーン部材40に流体(不図示)が注入されており、当該バルーン部材40が膨張している状態を示す。
【0055】
ここで、バルーン部材40の外径を更に大きくする際には、外管保持部70に対して上記の前進操作を行う。より詳細には、例えば、
図7(a)に示す状態から、軸方向において外管20を内管30に対して相対的に前進させ、外管20の先端からの内管30の突出長D1をより短くすることによって、バルーン部材40の一端部41と他端部42との軸方向における離間距離D2もより短くする(
図7(c)参照)。これにより、バルーン部材40が径方向外方に撓み、径方向におけるバルーン部材40の拡張余地をより確保することができる。このため、バルーン部材40の内部に流体を更に注入することによって、バルーン部材40を本体部10の外方に向けてより膨張させ、当該バルーン部材40をより拡径させることができる。この際、バルーン部材40内に注入する流体の量を調整することによって、膨張したバルーン部材40の外径を更に調整することができる。
このようにすることによって、例えば、生体管腔の内径が大きい場合であっても、当該生体管腔の内径の大きさに合わせてバルーン部材40を拡径させ、膨張したバルーン部材40が生体管腔の内壁に対して良好に周回状に密着するようにできる。これにより、例えば、バルーン部材40によって生体管腔における所望の部位を局所的に閉塞することができる。より詳細には、例えば、バルーン部材40によって血管を局所的に閉塞し、血流の遮断をより確実に行うことができる。
なお、上記の前進操作によって、軸方向におけるバルーン部材40の長さ寸法をより短くすることもできる。
【0056】
軸方向におけるバルーン部材40の長さ寸法を大きくする際には、外管保持部70に対して上記の後退操作を行う。より詳細には、
図7(a)に示す状態から、軸方向において、外管20を内管30に対して相対的に後退させ、外管20の先端からの内管30の突出長D1をより長くすることによって、バルーン部材40の一端部41と他端部42との軸方向における離間距離D2もより長くする(
図7(b)参照)。これにより、軸方向において、バルーン部材40の一端部41と他端部42と間の中間部43はより伸長し、バルーン部材40の長さ寸法をより大きくすることができる。この際、上述のように、バルーン部材40内に注入する流体の量を調整することによって、膨張したバルーン部材40の外径も調整することができる。
このようにすることによって、軸方向においてバルーン部材40がより広い接触面積で生体管腔の内壁に対して密着するようにできるので、バルーン部材40を、生体管腔における所望の位置により安定的に固定することができる。
なお、上記の後退操作によって、バルーン部材40の外径をより小さくすることもできる。この場合、例えば、バルーン部材40が生体管腔に固定されている状態を容易に解除できるので、手技後に本体部10を生体管腔から容易に抜去することができる。
【0057】
また、例えば、
図8に示すように、本実施形態に係るバルーンカテーテル100を脳動脈瘤コイル塞栓術に用いる場合、動脈瘤310の頸部320(入り口)の開口幅、血管300の大きさ及び形状等に応じて、上述のようにバルーン部材40の寸法を調整することができる。よって、動脈瘤310の頸部320をバルーン部材40によって良好に閉塞するとともに閉塞した状態を安定的に維持し、コイル410が動脈瘤310から血管300内に逸脱してしまうことをより確実に抑制できる。
【0058】
なお、本実施形態の場合、内管30に対して相対的に外管20を軸方向に進退させることによるバルーン部材40の寸法の調整は、例えば、バルーンカテーテル100が生体管腔に挿入される前の段階で行われる。
ただし、本発明において、例えば、バルーン部材40を生体管腔の内部における所望の位置に配置した後に、バルーン部材40の寸法の微調整が行われてもよい。
また、
図7(a)~
図7(c)では、一例として、バルーン部材40内に流体が注入された状態で、当該バルーン部材40の寸法の調整を行う例を図示している。この場合、バルーン部材40の内周面と本体部10の外周面との間に流体が介在している(すなわち当該内周面と当該外周面とが互いに離間している)状態となるので、例えば、上記の前進操作が行われる際に、外管20が前進することによってバルーン部材40の中間部43が当該外管20内に引き込まれてしまうことを抑制できる。
ただし、本発明はこの例に限定されず、例えば、バルーン部材40内に流体が注入される前の状態(
図2に示す状態)で、バルーン部材40の寸法の調整が行われてもよい。
また、バルーン部材40内に注入する流体の量を調整することによるバルーン部材40の外径の調整は、バルーンカテーテル100が生体管腔に挿入される前の段階で行われてもよいし、バルーンカテーテル100が生体管腔に挿入された後の段階で行われてもよいし、生体管腔に挿入される前と後の両方の段階でそれぞれ行われてもよい。
【0059】
<実施形態の変形例>
以下、
図9を用いて実施形態の変形例を説明する。
実施形態では、一端部41及び他端部42の各々が、バルーン部材40の膨張部(中間部43)の外側に配置されている例を説明したが、本発明はこの例に限定されず、
図9に示すように、一端部41と他端部42との少なくとも一方が、バルーン部材40の膨張部(中間部43)の内側に配置されていてもよい。
より詳細には、本変形例の場合、一端部41及び他端部42は、例えば、それぞれ折り返し部となっている。
図9に示すように、一端部41は基端側に向けて折り返されており、他端部42は先端側に向けて折り返されており、一端部41及び他端部42の各々は、バルーン部材40の膨張部(中間部43)の内側に配置されている。そして、一端部41における中間部43側とは反対側の面が、内管30(より詳細には第1マーカー36)の外周面に沿って固定されており、他端部42における中間部43側とは反対側の面が、外管20(より詳細には第2マーカー27)の外周面に沿って固定されている。
このような構成によれば、
図9に示すように、軸方向において、第1マーカー36の先端の位置をバルーン部材40の膨張部の先端の位置(一端部41と中間部43との境界)と同位置に配置し、第2マーカー27の基端の位置をバルーン部材40の膨張部の基端の位置(他端部42と中間部43との境界)と同位置に配置することができる。このため、第1マーカー36及び第2マーカー27の各々の位置を指標とすることにより、X線(放射線)観察下において生体管腔内におけるバルーン部材40の膨張部の先端の位置と基端の位置とをより適確に認識することができる。
なお、本変形例の場合、一端部41と他端部42との軸方向における離間距離D2とは、軸方向における一端部41の先端と他端部42の基端との離間距離である。
【0060】
以上、図面を参照して各実施形態を説明したが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【0061】
例えば、上述においては、進退機構50が、軸方向に螺進するネジ機構56を有する例を説明した。ただし、本発明はこの例に限定されず、進退機構50は、例えば、ネジ機構56の代わりにスライド機構(不図示)を備えていてもよい。この場合、スライド機構によって、例えば、外管保持部70はハブ60に対して軸方向にスライド可能となっている。そして、外管保持部70をハブ60に対して相対的に先端側又は基端側にスライドさせることによって、外管20の先端からの内管30の突出長D1を調整することができる。
なお、進退機構50がスライド機構を有する場合、進退機構50は、例えば、ハブ60に対する外管保持部70の軸方向における位置を複数箇所でそれぞれ固定することが可能なラチェット機構(不図示)やロック機構(不図示)を更に有していることが好ましい。
このようにすることにより、調整後の外管20の先端からの内管30の突出長D1、ひいては調整後のバルーン部材40の寸法を良好に維持することができる。
なお、ロック機構としては、一例として、締めリング(不図示)が挙げられる。この場合、締めリングを締めることによってハブ60に対する外管保持部70の進退が規制され、当該外管保持部70を軸方向における所望の位置で固定することができる。また、この状態から、締めリングを緩めることによって、ハブ60に対する外管保持部70の進退が規制された状態が解除される。
【0062】
また、上述においては、内管30が1つのルーメン38を有する例を説明したが、内管30が有するルーメン38の数は特に限定されず、例えば、複数のルーメン38を備えていてもよい。
【0063】
また、上述においては、バルーンカテーテル100が、非能動カテーテルである例を説明したが、本発明において、バルーンカテーテル100は、例えば、操作部(不図示)を有する能動カテーテルであってもよい。この場合、操作部の操作により内管30の先端部を屈曲させて当該内管30を選択的に指向させることが可能である。
【0064】
また、上述において、バルーンカテーテル100の生体管腔への挿入をX線透視下で行う例を説明したが、本発明はこの例に限らず、バルーンカテーテル100の生体管腔への挿入は、経食道超音波内視鏡を併用して経食道心エコー下で行ってもよい。
【0065】
本実施形態は以下の技術思想を包含する。
(1)長尺な本体部と、
前記本体部の外周面に沿って設けられ、内部に流体が導入されることにより前記本体部の径方向外方に膨張するバルーン部材と、
を備えるバルーンカテーテルであって、
前記本体部は、外管と、前記外管に挿通されている内管と、を有し、
前記バルーン部材の一端部は、前記内管に対して周回状に固定されており、
前記バルーン部材の他端部は、前記外管に対して周回状に固定されており、
当該バルーンカテーテルは、前記内管に対して相対的に前記外管を軸方向に進退させることによって前記外管の先端からの前記内管の突出長を調節するための進退機構を更に備えるバルーンカテーテル。
(2)前記外管を前記内管に対して前記軸方向に直線的にガイドするガイド機構を備える(1)に記載のバルーンカテーテル。
(3)前記内管に対する前記外管の前進を限度位置で規制する前進規制部を備え、
前記前進規制部により前記外管の前進が規制されたときに、前記外管の先端が前記内管に対する前記バルーン部材の固定位置よりも基端側に位置する(1)又は(2)に記載のバルーンカテーテル。
(4)前記内管に対する前記外管の後退を限度位置で規制する後退規制部を備え、
前記バルーン部材に前記流体を導入していない状態で前記後退規制部により前記外管の後退が規制されたときに、前記軸方向において、前記外管に対する前記バルーン部材の固定位置から前記内管に対する前記バルーン部材の固定位置までの距離が、前記バルーン部材の自然長以下である(1)から(3)のいずれか一項に記載のバルーンカテーテル。
(5)前記内管に対する前記外管の後退を限度位置で規制する後退規制部を備え、
前記バルーン部材に前記流体を導入していない状態で前記後退規制部により前記外管の後退が規制されたときに、前記軸方向において、前記外管に対する前記バルーン部材の固定位置から前記内管に対する前記バルーン部材の固定位置までの距離が、前記バルーン部材の自然長を超えている(1)から(4)のいずれか一項に記載のバルーンカテーテル。
(6)前記進退機構は、前記軸方向に螺進するネジ機構を有する(1)から(5)のいずれか一項に記載のバルーンカテーテル。
(7)前記内管の基端側に連接されているハブと、
前記外管の基端部を保持している外管保持部と、
を更に備え、
前記ネジ機構は、前記ハブに対して前記外管保持部を螺進させることによって、前記外管を前記内管に対して進退させる(6)に記載のバルーンカテーテル。
(8)前記外管保持部は筒状に形成されており、内部に前記ハブが挿通されている(7)に記載のバルーンカテーテル。
(9)前記内管の基端側に連接されているハブと、
前記外管の基端部を保持している外管保持部と、
を更に備え、
前記外管の内周面と前記内管の外周面との間隙を通じて前記バルーン部材の内部に前記流体を供給するための流体導入ポートが前記外管保持部に設けられている(1)から(8)のいずれか一項に記載のバルーンカテーテル。
(10)前記外管保持部は、
前記外管の基端部が固定されている第1部分と、
前記第1部分を前記軸方向の軸周りに回転可能に保持している第2部分と、
を有する(9)に記載のバルーンカテーテル。
(11)前記流体導入ポートは、前記第1部分に設けられている(10)に記載のバルーンカテーテル。
【符号の説明】
【0066】
10 本体部
20 外管
25 間隙
27 第2マーカー
30 内管
31 外層
33 内層
34 補強層
36 第1マーカー
38 ルーメン
40 バルーン部材
41 一端部
42 他端部
43 中間部
46 バルーン部材用枝管
46a バルーン部材用コネクタ
50 進退機構
52 連結部材
54 シール部材
56 ネジ機構
57、58 ネジ山
60 ハブ
61 先端部
63 突起部(ガイド機構)
64 第2保持部
66 溝部
70 外管保持部
71 第1部分
72 厚肉部
73 基端部(後退規制部)
74 流体導入ポート
74a 側孔
75 第1保持部
76 ガイド溝(ガイド機構)
77 一対の板状部
81 第2部分
82 内フランジ部(前進規制部)
100 バルーンカテーテル
300 血管
310 動脈瘤
320 頸部
410 コイル